情報提供装置、情報提供システム及びプログラム
【課題】特定の情報を取得するための設定をユーザが行わなくても、端末装置にて行われている操作に関連する特定の情報を端末装置に提供することが可能な情報提供装置を提供する。
【解決手段】送受信部26は、通信経路4を介して接続される端末装置3から、端末装置3の操作状態を示す操作状態情報を受信する。制御部25が、操作状態情報に基づいて、画像処理に関わる特定の操作状態に端末装置3があると検知した場合、送受信部26は、特定の操作状態の次に実行され得る画像処理に関する1又は複数の特定情報を端末装置3に送信する。送受信部26は、複数の特定情報を端末装置3に送信する場合、特定の操作状態に応じて優先度が付けられた複数の画像処理に関する複数の特定情報を、優先度に基づいて端末装置3に送信する。
【解決手段】送受信部26は、通信経路4を介して接続される端末装置3から、端末装置3の操作状態を示す操作状態情報を受信する。制御部25が、操作状態情報に基づいて、画像処理に関わる特定の操作状態に端末装置3があると検知した場合、送受信部26は、特定の操作状態の次に実行され得る画像処理に関する1又は複数の特定情報を端末装置3に送信する。送受信部26は、複数の特定情報を端末装置3に送信する場合、特定の操作状態に応じて優先度が付けられた複数の画像処理に関する複数の特定情報を、優先度に基づいて端末装置3に送信する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報提供装置、情報提供システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話やPDA(Personal Digital Assistant)等の端末装置に、ネットワーク等の通信経路を介して情報提供装置から特定の情報を提供する場合がある。
【0003】
特許文献1には、端末装置によって送信又は受信されたメールの内容を解析してユーザの嗜好プロファイルを作成し、広告配信サーバが、嗜好プロファイルと端末装置の位置とに基づいて、端末装置の現在の位置とユーザの嗜好とに適した広告を端末装置に配信するシステムが開示されている。
【0004】
特許文献2には、ユーザの地域別の選好情報(ユーザプロファイル)を端末装置に設定しておき、端末装置の現在の位置に基づいて、その位置に適したサービスを端末装置に提供するシステムが開示されている。
【0005】
特許文献3には、端末装置から注文を受けた場合に、その注文を完結するために適した最寄りのローカル施設を端末装置の位置に基づいて決定し、その最寄りのローカル施設の情報を端末装置に提供するシステムが開示されている。
【0006】
特許文献4には、画像読取機能や印刷機能を有する画像形成装置の操作履歴に基づいて操作の頻度を解析し、操作の頻度が高い処理のパラメータをテンプレートとする装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2009−187176号公報
【特許文献2】特表2007−532056号公報
【特許文献3】特表2002−509631号公報
【特許文献4】特開2008−210383号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、端末装置が情報提供装置から特定の情報を取得するためには、その取得を指示するための操作をユーザが端末装置で行う必要がある。例えば、ユーザが端末装置で操作を行っている場合に、その操作に関連する特定の情報を情報提供装置から取得するためには、その取得を指示するためのメニューの選択等の操作を、ユーザが端末装置にて行う必要がある。より少ない回数の操作で指示を与えるためのショートカットを端末装置に設定することが考えられるが、ユーザがその設定を行う必要がある。
【0009】
また、端末装置における過去の操作の履歴からユーザの操作の傾向を分析し、過去の操作の履歴に基づいて、ユーザの現在の操作に関連する特定の情報を情報提供装置から端末装置に提供することが考えられる。しかしながら、過去と現在とでユーザの操作の傾向が変わっている場合には、過去の操作の履歴に基づいて、ユーザの現在の操作に関連する特定の情報を情報提供装置から端末装置に提供することは困難である。
【0010】
本発明の目的は、特定の情報を取得するための設定をユーザが行わなくても、端末装置にて行われている操作に関連する特定の情報を端末装置に提供することが可能な情報提供装置、情報提供システム及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
請求項1に係る発明は、通信経路を介して接続される端末装置から、前記端末装置の操作状態を示す操作状態情報を受信する受信手段と、前記操作状態情報に基づいて、画像処理に関わる特定の操作状態に前記端末装置があると検知した場合、前記特定の操作状態の次に実行され得る画像処理に関する1又は複数の特定情報を前記端末装置に送信する送信手段であって、前記複数の特定情報を前記端末装置に送信する場合、前記特定の操作状態に応じて優先度が付けられた前記複数の特定情報を、優先度に基づいて前記端末装置に送信する送信手段と、を有することを特徴とする情報提供装置である。
【0012】
請求項2に係る発明は、前記送信手段は、前記画像処理に関するコマンドデータを前記端末装置が送信するためのユーザインターフェースのアドレスデータを、前記特定情報として、前記端末装置に送信する、ことを特徴とする請求項1に記載の情報提供装置である。
【0013】
請求項3に係る発明は、前記送信手段は、前記画像処理に関するコマンドデータを前記端末装置が送信するためのユーザインターフェースのデータを、前記特定情報として、前記端末装置に送信する、ことを特徴とする請求項1に記載の情報提供装置である。
【0014】
請求項4に係る発明は、前記優先度の高さは、前記特定の操作状態に応じて画像処理が実行される可能性の高さであり、前記送信手段は、前記複数の特定情報を、実行される可能性の高さに基づく優先度に基づいて前記端末装置に送信する、ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の情報提供装置である。
【0015】
請求項5に係る発明は、前記送信手段は、前記操作状態情報に基づいて、画像処理に関わるアプリケーションソフトウェアが前記端末装置で実行されていることを検知した場合、前記端末装置で実行されているアプリケーションソフトウェアの種類に応じて優先度が付けられた前記複数の特定情報を、優先度に基づいて前記端末装置に送信する、ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の情報提供装置である。
【0016】
請求項6に係る発明は、前記送信手段は、前記操作状態情報に基づいて、前記アプリケーションソフトウェアを用いて行われている操作の状態を更に検知した場合、前記アプリケーションソフトウェアを用いて行われている操作の状態に応じて優先度が付けられた前記複数の特定情報を、優先度に基づいて前記端末装置に送信する、ことを特徴とする請求項5に記載の情報提供装置である。
【0017】
請求項7に係る発明は、前記画像処理は印刷を含み、前記送信手段は、前記操作状態情報に基づいて、前記アプリケーションソフトウェアを用いて前記端末装置にてファイルが表示されていることを検知した場合であって、印刷に関する特定情報を含む前記複数の特定情報を前記端末装置に送信する場合、印刷に関する特定情報を優先度が最も高い特定情報として前記端末装置に送信する、ことを特徴とする請求項6に記載の情報提供装置である。
【0018】
請求項8に係る発明は、前記画像処理は画像読み取りを含み、前記送信手段は、前記操作状態情報に基づいて、前記アプリケーションソフトウェアを用いて前記端末装置にてフォルダが表示されていることを検知した場合であって、画像読み取りに関する特定情報を含む前記複数の特定情報を前記端末装置に送信する場合、画像読み取りに関する特定情報を優先度が最も高い特定情報として前記端末装置に送信する、ことを特徴とする請求項6に記載の情報提供装置である。
【0019】
請求項9に係る発明は、前記画像処理は画像読み取りを含み、前記送信手段は、前記操作状態情報に基づいて、前記アプリケーションソフトウェアを用いて前記端末装置にて電子メールが作成されていることを検知した場合であって、画像読み取りに関する特定情報を含む前記複数の特定情報を前記端末装置に送信する場合、画像読み取りに関する特定情報を優先度が最も高い特定情報として前記端末装置に送信する、ことを特徴とする請求項6に記載の情報提供装置である。
【0020】
請求項10に係る発明は、前記画像処理は画像読み取りを含み、前記送信手段は、前記操作状態情報に基づいて、前記アプリケーションソフトウェアを用いて前記端末装置にて宛先が表示されていることを検知した場合であって、画像読み取りに関する特定情報を含む前記複数の特定情報を前記端末装置に送信する場合、画像読み取りに関する特定情報を優先度が最も高い特定情報として前記端末装置に送信する、ことを特徴とする請求項6に記載の情報提供装置である。
【0021】
請求項11に係る発明は、端末装置と、通信経路を介して前記端末装置に接続される情報提供装置とを備え、前記情報提供装置は、前記端末装置の操作状態を示す操作状態情報を受信する受信手段と、前記操作状態情報に基づいて、画像処理に関わる特定の操作状態に前記端末装置があると検知した場合、前記特定の操作情報の次に実行され得る画像処理に関する1又は複数の特定情報を前記端末装置に送信する送信手段であって、前記複数の特定情報を前記端末装置に送信する場合、前記特定の操作状態に応じて優先度が付けられた前記複数の特定情報を、優先度に基づいて前記端末装置に送信する送信手段と、を有することを特徴とする情報提供システムである。
【0022】
請求項12に係る発明は、コンピュータに、通信経路を介して接続される端末装置から、前記端末装置の操作状態を示す操作状態情報を受信する第1のステップと、前記操作状態情報に基づいて、画像処理に関わる特定の操作状態に前記端末装置があると検知した場合、前記特定の操作状態の次に実行され得る画像処理に関する1又は複数の特定情報を前記端末装置に送信する送信手段であって、前記複数の特定情報を前記端末装置に送信する場合、前記特定の操作状態に応じて優先度が付けられた前記複数の特定情報を、優先度に基づいて前記端末装置に送信する第2のステップと、を実行させることを特徴とするプログラムである。
【発明の効果】
【0023】
請求項1,11,12に係る発明によると、端末装置にてユーザが設定を行わなくても、端末装置にて行われている操作に応じた画像処理に関する特定情報を端末装置に提供できる。
【0024】
請求項2に係る発明によると、端末装置にて行われている操作に応じた画像処理に関するコマンドデータを、端末装置が送信し得る状態にできる。
【0025】
請求項3に係る発明によると、端末装置にて行われている操作に応じた画像処理に関するデータを、端末装置が送信し得る状態にできる。
【0026】
請求項4に係る発明によると、画像処理に関して実行される可能性が高い特定情報を、優先的に端末装置に提供できる。
【0027】
請求項5に係る発明によると、端末装置にて実行されているアプリケーションソフトウェアに関連して実行され得る画像処理に関する特定情報を端末装置に提供できる。
【0028】
請求項6に係る発明によると、アプリケーションソフトウェアを用いて端末装置にて行われている操作に関連して実行され得る画像処理に関する特定情報を端末装置に提供できる。
【0029】
請求項7に係る発明によると、端末装置にてユーザが設定を行わなくても、端末装置にてファイルが表示されている場合に応じた画像処理に関する特定情報を、端末装置に提供できる。
【0030】
請求項8に係る発明によると、端末装置にてユーザが設定を行わなくても、端末装置にてファイルが表示されている場合に応じた画像処理に関する特定情報を、端末装置に提供できる。
【0031】
請求項9に係る発明によると、端末装置にてユーザが設定を行わなくても、端末装置にて電子メールが作成されている場合に応じた画像処理に関する特定情報を、端末装置に提供できる。
【0032】
請求項10に係る発明によると、端末装置にてユーザが設定を行わなくても、端末装置にて宛先が表示されている場合に応じた画像処理に関する特定情報を、端末装置に提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の実施形態に係る画像処理システムを示すブロック図である。
【図2】端末装置における操作状態の定義の一例を説明するための図である。
【図3】端末装置における操作状態の一例を説明するための図である。
【図4】操作状態に応じた機能の一例を説明するための図である。
【図5】本発明の実施形態に係る画像処理システムが行う処理の手順の一例を示すシーケンス図である。
【図6】操作状態に相当するユーザインターフェースの一例を示す図である。
【図7】操作状態に相当するユーザインターフェースの一例を示す図である。
【図8】操作状態に応じたユーザインターフェースの一例を示す図である。
【図9】操作状態に応じたユーザインターフェースの一例を示す図である。
【図10】操作状態に応じたユーザインターフェースの一例を示す図である。
【図11】変形例1に係る画像処理システムを示すブロック図である。
【図12】変形例1に係る画像処理システムが行う処理の手順の一例を示すシーケンス図である。
【図13】変形例2に係る画像処理システムを示すブロック図である。
【図14】変形例2に係る画像処理システムが行う処理の手順の一例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
図1を参照して、本発明の実施形態に係る情報提供装置及び情報提供システムについて説明する。本実施形態に係る情報提供システムは、情報提供装置と、情報の提供を受ける端末装置とを含んで構成される。本実施形態に係る情報提供装置は、端末装置にて行われている操作の状態に応じて優先度が付けられた複数の特定の情報を、優先度が高い順に端末装置に提供する。情報提供装置としては、WebアプリケーションやWebサービスによって特定の情報を端末装置に提供する装置であってもよいし、画像処理装置等のように特定の用途に適した装置であってもよい。情報提供装置が提供する特定の情報は、端末装置においてユーザに閲覧させるための情報であってもよいし、特定の用途に適した装置の動作条件をWebブラウザ上で設定するためのユーザインターフェース(UI)であってもよい。
【0035】
図1に、本発明の実施形態に係る画像処理システムの一例を示す。画像処理システム1は、画像処理装置2と端末装置3とを含んで構成されている。画像処理装置2と端末装置3とは、通信経路4を介してデータの送受信を行う。本発明の実施形態に係る情報提供装置は、一例として画像処理装置2によって実現され、情報提供システムは、一例として画像処理装置2と端末装置3とによって実現される。以下の説明では、情報提供装置の一例としての画像処理装置2について説明する。
【0036】
(画像処理装置2)
画像処理装置2は、受信したデータを印刷する機能及び紙の原稿を読み取って電子的な文書データへと変換する機能といった画像処理機能のうちの少なくとも一方を備えた装置である。例えば、複写機、プリンタ、スキャナ、ファクシミリなどの機能を兼ね備えたデジタル複合機がその一例である。ただし、これに限られるものではなく、スキャナ機能を備えないプリンタや、印刷機能を備えないスキャナなども本実施形態の画像処理装置の範疇に含まれる。画像処理装置2は、一例として、原稿上の画像を読み取る画像読取部21と、用紙上へ画像を印刷する印刷部22と、画像をファクシミリ送信するファクシミリ送信部23とを備えている。また、画像処理装置2は、原稿上の画像を画像読取部21によって読み取り、この読み取った画像を用紙上へ印刷部22によって印刷することで、原稿上の画像を用紙上へ複写する複写機能を備えていてもよい。画像処理装置2は、例えば、オフィス、コンビニエンスストア、図書館、ホテル又はマンション等の場所に置かれる。
【0037】
(端末装置3)
端末装置3は、携帯電話やPDA(Personal Digital Assistant)等の携帯可能な装置である。端末装置3は、文書データや画像データ等の入出力データを記憶する記憶部35を備えている。文書データは、例えば、端末装置3において文書作成アプリケーションソフトウェアによって作成されたデータであってもよいし、他の装置において作成されて通信等を介して端末装置3に送信されたデータであってもよい。また、画像データは、例えば、端末装置3にデジタルカメラが備えられている場合には、そのデジタルカメラによって撮影されたデータであってもよいし、他のカメラによって撮影されて通信等を介して端末装置3に送信されたデータであってもよいし、画像処理装置2又は他の画像読取装置によって読み取られて通信等を介して端末装置3に送信されたデータであってもよい。以下では、入出力データには、文書データ、画像データ又はプログラムやその他制御データが含まれるものとして説明する。
【0038】
(通信経路4)
通信経路4は、公知の通信手段である。通信経路4は、一例として、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)等のネットワークで構成されている。通信経路4による画像処理装置2と端末装置3との接続は、ケーブルによる接続、Wi−Fi(登録商標)等の無線データ通信による接続又はG3の通信規格による接続であってもよい。
【0039】
また、通信経路4とは異なる別の通信経路によって、画像処理装置2と端末装置3とが接続されてもよい。例えば、別の通信経路は、LANやWAN等のネットワークとは異なる通信経路であり、画像処理装置2と端末装置3とを直接接続するための、いわゆるピアツーピア(Peer to Peer:P2P)による通信経路であってもよい。例えば、別の通信経路は、赤外線や電波による通信経路であってもよい。具体的には、別の通信経路は、無線データ通信又はICカードを用いたデータ通信によって実現される。無線データ通信としては、例えば、赤外線による無線データ通信(Infrared Data Association:IrDA)や、Bluetooth(登録商標)等が該当する。ICカードを用いたデータ通信としては、Felica(登録商標)等の非接触型ICカードによるデータ通信が該当する。別の通信経路を用いる場合、通信経路4と別の通信経路との2つの通信経路によって、画像処理装置2と端末装置3とが接続されてもよい。
【0040】
次に、画像処理装置2について説明する。画像処理装置2は、一例として、画像読取部21と、印刷部22と、ファクシミリ送信部23と、UI提供部24(ユーザインターフェース提供部24)と、制御部25と、送受信部26と、記憶部27と、UI部28(ユーザインターフェース部28)とを備えている。
【0041】
(画像読取部21、印刷部22、ファクシミリ送信部23)
画像読取部21は、制御部25の制御に従って、原稿上の画像を読み取って画像を表す入出力データを生成し、この入出力データを記憶部27に記憶させる。印刷部22は、制御部25の制御に従って、記憶部27に記憶されている入出力データを受け取り、この入出力データに基づいて用紙上へ画像を印刷する。ファクシミリ送信部23は、制御部25の制御に従って、記憶部27に記憶されている入出力データを受け取り、この入出力データに基づいて画像をファクシミリ送信する。なお、画像処理装置2は、画像読取部21、印刷部22及びファクシミリ送信部23のすべてを備えていなくてもよく、画像読取部21、印刷部22及びファクシミリ送信部23のうちの少なくとも1つを備えていればよい。
【0042】
(UI提供部24)
画像処理装置2のUI提供部24は、画像処理装置2の機能(画像処理)に関する設定を端末装置3にて行うためのユーザインターフェース(UI)のデータを作成する。例えば、UI提供部24は、画像読取部21、印刷部22又はファクシミリ送信部23の動作条件を、端末装置3にて設定するためのユーザインターフェースのデータを作成する。UI提供部24は、端末装置3のUI部34に対応したユーザインターフェースのデータを作成する。以下の説明では、画像処理装置2の機能の動作条件を設定するためのユーザインターフェースを、「設定用ユーザインターフェース」と称する場合がある。例えば、UI提供部24は、Webブラウザでの表示のためにhtml形式で設定用ユーザインターフェースのデータを作成する。また、UI提供部24は、JavaScript(登録商標)等のオブジェクト指向プログラム言語によってhtml形式の設定用ユーザインターフェースのデータを作成してもよい。また、UI提供部24は、設定用ユーザインターフェースのデータをFlash(登録商標)アプリケーションとして作成することで、音声、動画又はアニメーションを含む設定用ユーザインターフェースのデータを作成してもよい。また、UI提供部24は、UI提供部24が作成した設定用ユーザインターフェースのデータに、端末装置3が通信経路4を介してアクセスするための接続情報を作成する。この接続情報は、UI提供部24が作成した設定用ユーザインターフェースのデータに端末装置3がアクセスするためのアドレスデータである。このアドレスデータは、例えばURL(Uniform Resource Locator)が該当する。端末装置3が通信経路4を介して画像処理装置2に接続した場合に、UI提供部24は、通信経路4を介して端末装置3のUI部34に設定用ユーザインターフェースのデータを提供する。なお、設定用ユーザインターフェースのデータは記憶部27に記憶されていてもよい。また、UI提供部24は、画像処理装置2のUI部28にて上記の動作条件を設定するためのユーザインターフェースのデータを作成し、そのユーザインターフェースのデータをUI部28に提供してもよい。画像処理装置2のUI提供部24が端末装置3にアドレスデータを提供する場合、UI提供部24がWebサーバを備えている。このWebサーバが提供するURLの場所に上記動作条件を設定するためのデータをHTML形式で生成しておき、端末装置3が受け付けたアドレスデータとしてのURLにアクセスすることにより、端末装置3のWebブラウザでユーザインターフェースが表示され動作条件を設定することが可能となる。
【0043】
(制御部25)
画像処理装置2の制御部25は、画像処理装置2の各部の動作を制御する。例えば、制御部25は、特定の情報の要求を示す要求情報と、端末装置3の操作の状態を示す操作状態情報とを、送受信部26を介して端末装置3から受ける。制御部25は、操作状態情報に基づいて端末装置3の操作の状態を検知し、その操作の状態に関連する1又は複数の特定の情報を端末装置3に提供する。複数の特定の情報を端末装置3に提供する場合、制御部25は、操作の状態に応じて優先度が付けられた複数の特定の情報を、優先度が高い順に端末装置3に提供する。例えば、制御部25は、操作状態情報に基づいて、画像処理に関わる特定の操作の状態に端末装置3があると検知した場合、その操作の次に実行されると予想される1又は複数の画像処理に関する特定の情報を端末装置3に提供する。複数の特定の情報を端末装置3に提供する場合、制御部25は、操作の状態に応じて優先度が付けられた複数の画像処理に関する複数の特定の情報を、優先度が高い順に端末装置3に提供する。以下の説明では、特定の情報を「特定情報」と省略し、操作の状態を「操作状態」と省略する場合がある。以下、操作状態と特定情報とについて説明する。
【0044】
(端末装置3の操作の状態)
まず、端末装置3の操作状態について説明する。端末装置3における操作状態は、一例として、端末装置3にて起動しているアプリケーションソフトウェアの種類や、端末装置3にて起動しているアプリケーションソフトウェアを用いて行われている操作として定義される。
【0045】
図2を参照して、操作状態の一例について説明する。図2は、端末装置3における操作状態の定義の一例を説明するための図である。端末装置3における操作状態は、精度に応じてレベル付けされている。例えばレベルAでは、端末装置3にて起動しているアプリケーションソフトウェアの種類が、端末装置3の操作状態に該当する。操作状態の値としては、「ビューア」、「データ管理アプリケーション」、「電子メールソフト」及び「アドレス帳」等が該当する。「ビューア」は、例えば画像を表示装置に表示させるアプリケーションソフトウェアを示している。「データ管理アプリケーション」は、ファイルやフォルダを管理するためのデータ管理アプリケーションソフトウェアを示している。なお、ファイルは、データのまとまりであり、データセットと称される場合もある。また、フォルダは、記憶装置においてファイルを分類や整理するための保管場所であり、ディレクトリと称される場合もある。「電子メールソフト」は、電子メールを送受信するための電子メールアプリケーションソフトウェアを示している。「アドレス帳」は、電子メールのアドレス、電話番号又はファクシミリの送信先を示す番号を管理するためのアプリケーションソフトウェアを示している。例えば、操作状態の値とアプリケーションソフトウェアの名称とを対応付けたマップを予め作成しておき、端末装置3にて起動しているアプリケーションソフトウェアの名称と上記のマップとに基づいて、起動しているアプリケーションソフトウェアに対応する操作状態の値が得られる。
【0046】
また、例えばレベルBでは、端末装置3にて起動しているアプリケーションソフトを用いて行われている操作の内容が、端末装置3の操作状態に該当する。例えば、地図を表示装置に表示させる地図アプリケーションソフトウェアが端末装置3にて起動している場合に、XXX地域の地図が端末装置3のUI部34に表示されているときには、「XXX地域の地図を表示している」という内容が操作状態の値に該当する。また、画像や音声等のデータを編集するためのオーサリングアプリケーションソフトウェアが端末装置3にて起動している場合に、画像が端末装置3のUI部34に表示されているときには、「画像を表示している」という内容が操作状態の値に該当する。
【0047】
後述する端末装置3の操作状態取得部32が、レベルAの基準又はレベルBの基準に従って、端末装置3の操作状態を取得する。そして、端末装置3は、特定情報の要求を示す要求情報と操作状態を示す操作状態情報とを画像処理装置2に送信し、画像処理装置2の制御部25は、要求情報と操作状態情報とを受ける。
【0048】
図3を参照して、端末装置3から送信される操作状態情報の一例について説明する。図3は、端末装置3における操作状態の一例を説明するための図である。例えば、ビューアに関するアプリケーションソフトウェアが端末装置3にて起動している場合に、ファイルが端末装置3のUI部34に表示されているときには、「ファイルを表示中」という内容が操作状態の値に該当する。この場合、「ファイルを表示中」という内容を示す操作状態情報が、端末装置3から画像処理装置2に送信される。また、データ管理アプリケーションソフトウェアが端末装置3にて起動している場合に、フォルダが端末装置3のUI部34に表示されているときには、「フォルダを表示中」という内容が操作状態の値に該当する。この場合、「フォルダを表示中」という内容を示す操作状態情報が、端末装置3から画像処理装置2に送信される。また、電子メールアプリケーションソフトウェアが端末装置3にて起動している場合に、ユーザが電子メールを作成しているときには、「メールを作成中」という内容が操作状態の値に該当する。この場合、「メールを作成中」という内容を示す操作状態情報が、端末装置3から画像処理装置2に送信される。また、アドレス帳に関するアプリケーションソフトウェアが端末装置3にて起動している場合に、電子メールや電話番号が端末装置3のUI部34に表示されているときには、「宛先を表示中」という内容が操作状態の値に該当する。この場合、「宛先を表示中」という内容を示す操作状態情報が端末装置3から画像処理装置2に送信される。
【0049】
(画像処理装置2が端末装置3に提供する特定情報)
次に、画像処理装置2が端末装置3に提供する特定情報について説明する。特定情報は、例えば、画像処理装置2の機能(画像処理)の動作条件を端末装置3にて設定するための設定用ユーザインターフェースのデータ、又は、その設定用ユーザインターフェースのアドレスデータである。より具体的に説明すると、特定情報は、端末装置3の操作状態に関連して実行されると予想される画像処理装置2の機能の動作条件を、端末装置3にて設定するための設定用ユーザインターフェースのデータ、又は、その設定用ユーザインターフェースのアドレスデータである。例えば、制御部25は、画像処理装置2の複数の機能を、端末装置3の操作状態に応じて優先度を付けて選択し、各機能の動作条件を設定するための設定用ユーザインターフェースのデータ、又は、各設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを、優先度が高い順に端末装置3に提供する。
【0050】
画像処理装置2の機能は、例えば、画像読取部21による画像読取機能、印刷部22による印刷機能又はファクシミリ送信部23によるファクシミリ送信機能である。制御部25は、画像読取部21、印刷部22又はファクシミリ送信部23の動作条件を設定するための設定用ユーザインターフェースのデータ、又は、設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを、優先度が高い順に端末装置3に提供する。
【0051】
各機能の優先度は、例えば、端末装置3で行われている操作の後に各機能が実行される可能性の高さを示している。すなわち、端末装置3で行われている操作の後に実行される可能性が相対的に高い機能は、相対的に高い優先度が付けられ、実行される可能性が相対的に低い機能は、相対的に低い優先度が付けられる。各機能の優先度は、例えば各機能が過去に実行された頻度に基づいて予め求めておけばよい。制御部25は、端末装置3の操作に関連して、その操作の後に実行されると予想される複数の機能を選択し、各機能の動作条件を設定するための設定用ユーザインターフェースのデータ又は各設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを、実行される可能性が高い順(優先度が高い順)に端末装置3に提供する。
【0052】
図4を参照して、操作状態に応じた画像処理装置2の機能について説明する。図4は、操作状態に応じた機能の一例を説明するための図である。例えば、端末装置3の操作状態が「ファイルを表示中」である場合、ファイルを表示した後に、「(1)プリント from 端末装置」という機能が実行される可能性が最も高く、「(2)ファクシミリ送信 from 端末装置」という機能が実行される可能性が2番目に高く、「(3)機能一覧の表示」という機能が実行される可能性が3番目に高い。ここで、「(1)プリント from 端末装置」という機能は、端末装置3が、端末装置3に表示されているファイルの入出力データを画像処理装置2に送信し、印刷部22が、その入出力データに基づいて用紙上に画像を印刷する一連の処理を実行する機能である。また、「(2)ファクシミリ送信 from 端末装置」という機能は、端末装置3が、端末装置3に表示されているファイルの入出力データを画像処理装置2に送信し、ファクシミリ送信部23が、その入出力データに基づく画像を、端末装置3によって指定された宛先にファクシミリ送信する一連の処理を実行する機能である。また、「(3)機能一覧の表示」という機能は、画像処理装置2の機能の一覧を端末装置3にて表示する機能である。
【0053】
例えば、制御部25は、操作状態情報に基づいて、端末装置3の操作状態が「ファイルを表示中」であることを検知した場合、優先度が最も高い「(1)プリント from 端末装置」という機能の動作条件を設定するための設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを、1番目に端末装置3に提供する。また、制御部25は、優先度が2番目に高い「(2)ファクシミリ送信 from 端末装置」という機能の動作条件を設定するための設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを、2番目に端末装置3に提供する。また、制御部25は、優先度が3番目に高い「(3)機能一覧の表示」用の設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを、3番目に端末装置3に提供する。
【0054】
また、例えば、端末装置3の操作状態が「フォルダを表示中」である場合、フォルダを表示した後に、「(1)スキャン to 端末装置」という機能が実行される可能性が最も高く、「(2)ボックス文書取得 to 端末装置」という機能が実行される可能性が2番目に高く、「(3)機能一覧の表示」という機能が実行される可能性が3番目に高い。ここで、「(1)スキャン to 端末装置」という機能は、画像読取部21が、原稿上の画像を読み取って画像を表す入出力データを生成し、画像処理装置2が、その入出力データを端末装置3に送信する一連の処理を実行する機能である。なお、「(2)ボックス文書取得」という機能に関連する「ボックス操作」という機能は、画像処理装置2の記憶部27に入出力データを保存する機能及び画像処理装置2の記憶部27から入出力データを取得する機能である。「(2)ボックス文書取得 to 端末装置」という機能は、画像処理装置2が、記憶部27に記憶されている入出力データを端末装置3に送信し、端末装置3が、その入出力データを取得する機能である。
【0055】
例えば、制御部25は、操作状態情報に基づいて、端末装置3の操作状態が「フォルダを表示中」であることを検知した場合、優先度が最も高い「(1)スキャン to 端末装置」という機能の動作条件を設定するための設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを、1番目に端末装置3に提供する。また、制御部25は、優先度が2番目に高い「(2)ボックス文書取得 to 端末装置」という機能の動作条件を設定するための設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを、2番目に端末装置3に提供する。また、制御部25は、優先度が3番目に高い「(3)機能一覧の表示」用の設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを、3番目に端末装置3に提供する。
【0056】
また、例えば、端末装置3の操作状態が「メールを作成中」である場合、メールを作成した後に、「(1)スキャン to 端末装置」という機能が実行される可能性が最も高く、「(2)ボックス文書取得 to 端末装置」という機能が実行される可能性が2番目に高く、「(3)機能一覧の表示」という機能が実行される可能性が3番目に高い。
【0057】
例えば、制御部25は、操作状態情報に基づいて、端末装置3の操作状態が「メールを作成中」であることを検知した場合、優先度が最も高い「(1)スキャン to 端末装置」という機能の動作条件を設定するための設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを、1番目に端末装置3に提供する。また、制御部25は、優先度が2番目に高い「(2)ボックス文書取得 to 端末装置」という機能の動作条件を設定するための設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを、2番目に端末装置3に提供する。また、制御部25は、優先度が3番目に高い「(3)機能一覧の表示」用の設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを、3番目に端末装置3に提供する。
【0058】
また、例えば、端末装置3の操作状態が「宛先を表示中」である場合、宛先を表示した後に、「(1)スキャン to メール」という機能が実行される可能性が最も高く、「(2)スキャン to ファクシミリ送信」という機能が実行される可能性が2番目に高く、「(3)機能一覧の表示」という機能が実行される可能性が3番目に高い。ここで、「(1)スキャン to メール」という機能は、画像読取部21が、原稿上の画像を読み取って画像を表す入出力データを生成し、画像処理装置2が、その入出力データを、端末装置3によって指定されたアドレスに電子メールによって送信する一連の処理を実行する機能である。また、「(2)スキャン to ファクシミリ送信」という機能は、画像読取部21が、原稿上の画像を読み取って画像を表す入出力データを生成し、ファクシミリ送信部23が、その入出力データに基づく画像を、端末装置3によって指定された宛先にファクシミリ送信する一連の処理を実行する機能である。
【0059】
例えば、制御部25は、操作状態情報に基づいて、端末装置3の操作状態が「宛先を表示中」であることを検知した場合、優先度が最も高い「(1)スキャン to メール」という機能の動作条件を設定するための設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを、1番目に端末装置3に提供する。また、制御部25は、優先度が2番目に高い「(2)スキャン to ファクシミリ送信」という機能の動作条件を設定するための設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを、2番目に端末装置3に送信する。また、制御部25は、優先度が3番目に高い「(3)機能一覧の表示」用の設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを、3番目に端末装置3に提供する。
【0060】
優先度が付けられた各機能と操作状態との対応関係を示す対応関係情報は予め作成されて、例えば記憶部27に予め記憶されている。一例として、図4に示す対応関係を示す情報が予め作成されて、記憶部27に予め記憶されている。図4に示す操作状態に応じて実行される各機能の優先度は、例えば各機能が過去に実行された頻度に基づいて求めればよい。制御部25は、記憶部27に記憶されている対応関係情報を参照し、複数の機能を、端末装置3の操作状態に応じて優先度を付けて選択し、選択した各機能の動作条件を設定するための設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを、優先度が高い順に端末装置3に提供する。
【0061】
なお、制御部25は、複数の設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを優先度が高い順に端末装置3に提供する代わりに、複数の設定用ユーザインターフェースのデータを優先度が高い順に端末装置3に提供してもよい。すなわち、制御部25は、端末装置3から特定情報の要求を受けた場合に、設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを端末装置3に提供せずに、複数の設定用ユーザインターフェースのデータを優先度が高い順に端末装置3に提供してもよい。また、制御部25は、優先度が最も高い特定情報のみを端末装置3に提供してもよい。また、制御部25は、複数の設定用ユーザインターフェースのデータ又はアドレスデータを、それぞれの設定用ユーザインターフェースのデータ又はアドレスデータに対応した優先度の情報を付加してまとめて端末装置3へ提供してもよい。この場合、端末装置3では、それぞれの設定用ユーザインターフェースのデータ又はアドレスデータに付加された優先度の情報を解釈して、この優先度に応じて設定用ユーザインターフェースの画面を表示するように制御する。
【0062】
また、制御部25は、端末装置3から送信された制御データ(コマンドデータ)を受け、この制御データに基づいて、画像読取部21、印刷部22又はファクシミリ送信部23の動作を制御する。制御データは、画像処理装置2における画像処理に関するコマンドを示すデータであり、一例として、画像読み取り、印刷又はファクシミリ送信の動作条件を示すデータである。制御データには、例えば以下の情報が含まれる。制御データには、画像読み取り、印刷及びファクシミリ送信のうち、ユーザによって選択された機能を示す情報が含まれる。画像読取部21によって画像の読み取りを行う場合には、例えば、解像度、濃度、モノクロ/カラーの選択、原稿サイズ、読み取られた画像データのファイル名等の画像読取条件に関する情報が制御データに含まれる。また、印刷部22によって印刷を行う場合には、例えば、解像度、濃度、モノクロ/カラーの選択、用紙サイズ、印刷部数、印刷対象のデータのファイル名等の印刷条件に関する情報が制御データに含まれる。また、ファクシミリ送信部23によってファクシミリ送信を行う場合には、例えば、解像度、濃度、送信先の電話番号、送信対象のデータのファイル名等のファクシミリ送信条件に関する情報が制御データに含まれる。例えば、制御部31は、端末装置3から送信されたhttpリクエスト形式の要求を受け取り、その要求の内容を解析し、画像読取部21、印刷部22又はファクシミリ送信部23の動作を制御する。
【0063】
(送受信部26)
画像処理装置2の送受信部26は、特定情報の要求を示す要求情報と端末装置3の操作状態を示す操作状態情報とを、通信経路4を介して端末装置3から受信し、要求情報と操作状態情報とを制御部25に出力する。
【0064】
また、送受信部26は、設定用ユーザインターフェースのデータに端末装置3が通信経路4を介してアクセスするためのアドレスデータを、通信経路4を介して端末装置3に送信する。例えば、画像処理装置2がLANに接続されている場合、送受信部26は、LANにおける設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを、通信経路4を介して端末装置3に送信する。また、画像処理装置2がWANに接続されている場合、送受信部26は、WANにおける設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを、通信経路4を介して端末装置3に送信する。
【0065】
また、送受信部26は、設定用ユーザインターフェースのデータを、通信経路4を介して端末装置3に送信する。具体的には、端末装置3が、画像処理装置2から送信されたアドレスデータを用いて設定用ユーザインターフェースのデータに通信経路4を介してアクセスした場合、送受信部26は、設定用ユーザインターフェースのデータを通信経路4を介して端末装置3に送信する。
【0066】
送受信部26は、制御部25の制御に従って、複数の設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを、優先度が高い順に通信経路4を介して端末装置3に送信する。または、送受信部26は、複数の設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを優先度が高い順に端末装置3に送信する代わりに、制御部25の制御に従って、複数の設定用ユーザインターフェースのデータを、優先度が高い順に端末装置3に送信してもよい。
【0067】
また、端末装置3からの指示に従って画像読取部21によって画像が読み取られて入出力データが生成されている場合には、送受信部26は、画像読取部21によって生成された入出力データを、通信経路4を介して端末装置3に送信する。また、送受信部26は、印刷部22によって印刷されるデータ、ファクシミリ送信部23によって送信されるデータ及び制御データ(コマンドデータ)を、通信経路4を介して端末装置3から受信する。具体的には、送受信部26は、通信経路4を介して端末装置3から、制御データをhttpリクエスト形式の要求として受信する。画像処理装置2にて印刷又はファクシミリ送信する場合には、送受信部26は、印刷又はファクシミリ送信される入出力データを、通信経路4を介して端末装置3から受信する。画像処理装置2にて画像の読み取りを行う場合には、送受信部26は、画像読取部21によって生成された入出力データを、httpリクエスト形式の要求に対するhttpレスポンス形式の応答として、通信経路4を介して端末装置3に送信する。
【0068】
また、画像処理装置2と端末装置3とが、通信経路4と上述した別の通信経路との2つの通信経路によって接続されてもよい。例えば、送受信部26は、要求情報と操作状態情報とを別の通信経路を介して端末装置3から受信する。また、送受信部26は、設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを、別の通信経路を介して端末装置3に送信する。例えば別の通信経路として、IrDAやBluetooth(登録商標)等の無線データ通信による通信経路を用いる場合、送受信部26は、端末装置3の送受信部33との間で赤外線や電波を送受信することで送受信部33と通信を行い、要求情報と操作状態情報とを別の通信経路を介して送受信部33から受信する。そして、送受信部26は、複数の設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを、優先度が高い順に別の通信経路を介して送受信部33に送信する。端末装置3の送受信部33が、画像処理装置2から送信されたアドレスデータを用いて設定用ユーザインターフェースのデータに通信経路4を介してアクセスした場合、送受信部26は、設定用ユーザインターフェースのデータを通信経路4を介して端末装置3に送信する。
【0069】
このように、端末装置3は、通信経路4とは別の通信経路を介して要求情報と操作状態情報とを画像処理装置2に送信し、画像処理装置2は、その別の通信経路を介して複数の設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを優先度が高い順に端末装置3に送信し、通信経路4を介して設定用ユーザインターフェースのデータを端末装置3に送信してもよい。
【0070】
(記憶部27)
画像処理装置2の記憶部27は、優先度が付けられた複数の特定情報と、端末装置3の操作状態との対応関係を示す対応関係情報を記憶する。記憶部27は、一例として、画像処理装置2の優先度が付けられた各機能と、端末装置3の操作状態との対応関係を示す対応関係情報を記憶する。記憶部27は、例えば図4に示す対応関係情報を記憶する。また、記憶部27は、画像読取部21によって生成された入出力データを記憶する。また、記憶部27は、端末装置3から送信された印刷されるデータ、ファクシミリ送信されるデータ及び制御データ(コマンドデータ)を記憶する。
【0071】
(UI部28)
画像処理装置2のUI部28は表示部を有し、例えばUI提供部24から提供されたユーザインターフェースを表示する。UI部28は、画像読取部21、印刷部22又はファクシミリ送信部23のそれぞれの動作条件に関する制御データのユーザによる入力を受け付ける。
【0072】
次に、端末装置3について説明する。端末装置3は、一例として、制御部31と、操作状態取得部32と、送受信部33と、UI部34(ユーザインターフェース部34)と、記憶部35とを備えている。
【0073】
(制御部31)
端末装置3の制御部31は、ユーザによって指定されたアプリケーションソフトウェアを実行する。例えば、制御部31は、画像をUI部34に表示させるビューアに関するアプリケーションソフトウェア、ファイルやフォルダを管理するためのデータ管理アプリケーションソフトウェア、電子メールを送受信するための電子メールアプリケーションソフトウェア、電子メールのアドレスや電話番号等を管理するためのアドレス帳に関するアプリケーションソフトウェア、地図をUI部34に表示させる地図アプリケーションソフトウェア、画像や音声等のデータを編集するためのオーサリングアプリケーションソフトウェア等のアプリケーションソフトウェアを実行する。上記のアプリケーションソフトウェアは、例えば記憶部35に予め記憶されていてもよいし、通信等を介して外部の装置から端末装置3に送信されてもよい。
【0074】
制御部31は、端末装置3にて行われている操作に関連する特定情報の取得の指示をユーザから受けると、特定情報の取得を操作状態取得部32に要求する。例えば、制御部31は、画像処理装置2の各機能の動作条件を端末装置3にて設定するための設定用ユーザインターフェースのデータの取得を操作状態取得部32に要求する。
【0075】
(操作状態取得部32)
端末装置3の操作状態取得部32は、端末装置3にて行われている操作の状態を取得する。例えば、操作状態取得部32は、制御部31にて起動しているアプリケーションソフトウェアの種類や、起動しているアプリケーションソフトウェアを用いて行われている操作の内容を、操作状態として取得する。
【0076】
例えば図2に示すレベルAに基づいて操作状態が定義されている場合、図2に示す操作状態の値とアプリケーションソフトウェアの名称とを対応付けたマップを予め作成しておき、そのマップを記憶部35に予め記憶させておく。操作状態取得部32は、起動しているアプリケーションソフトウェアの名称を制御部31から取得し、上記のマップを参照して、起動しているアプリケーションソフトウェアに対応する操作状態の値を取得する。例えば、ビューアに関するアプリケーションソフトウェアが制御部31によって実行されている場合、操作状態取得部32は、ビューアに関するアプリケーションソフトウェアの名称を制御部31から取得し、上記のマップを参照して操作状態の値(ビューア)を取得する。また、ファイルやフォルダを管理するデータ管理アプリケーションソフトウェアが制御部31によって実行されている場合、操作状態取得部32は、データ管理アプリケーションソフトウェアの名称を制御部31から取得し、上記のマップを参照して操作状態の値(データ管理アプリケーション)を取得する。
【0077】
また、図2に示すレベルBに基づいて操作状態が定義されている場合、制御部31が、起動しているアプリケーションソフトウェアを用いて行われている操作を示す操作状態情報を操作状態取得部32に出力し、操作状態取得部32は操作状態を取得する。例えば、地図アプリケーションソフトウェアが制御部31によって実行されている場合に、XXX地域の地図がUI部34に表示されているときには、制御部31は、「XXX地域の地図を表示している」という内容を示す操作状態情報を操作状態取得部32に出力する。また、オーサリングアプリケーションソフトウェアが制御部31によって実行されている場合に、画像がUI部34に表示されているときには、制御部31は、「画像を表示している」という内容を示す操作状態情報を操作状態取得部32に出力する。
【0078】
操作状態取得部32は、一例として、レベルAの基準又はレベルBの基準のいずれかに従って、端末装置3の操作状態を取得すればよい。
【0079】
操作状態取得部32は、特定情報の要求を示す要求情報と操作状態を示す操作状態情報とを送受信部33に出力する。操作状態取得部32は、要求情報に操作状態情報を付加して送受信部33に出力してもよい。
【0080】
(送受信部33)
端末装置3の送受信部33は、特定情報の要求を示す要求情報と、端末装置3の操作状態を示す操作状態情報とを、通信経路4を介して画像処理装置2に送信する。
【0081】
また、送受信部33は、設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを、通信経路4を介して画像処理装置2から受信する。複数の設定用ユーザインターフェースのアドレスデータが、端末装置3の操作状態に応じて優先度が高い順に画像処理装置2から送信されるため、送受信部33は、複数のアドレスデータを順次、受信する。送受信部33によって受信された複数のアドレスデータは、端末装置3の記憶部35に記憶される。
【0082】
また、送受信部33は、設定用ユーザインターフェースのデータを、通信経路4を介して画像処理装置2から受信する。具体的には、ユーザは端末装置3上でWebブラウザを起動する。Webブラウザのプログラムは、記憶部35に予め記憶されている。ユーザがUI部34を用いてWebブラウザの起動の指示を与えると、制御部31は、ユーザからの指示に従ってWebブラウザを起動する。そして、送受信部33は、ユーザによって指定されたアドレスデータを用いて設定用ユーザインターフェースのデータに通信経路4を介してアクセスする。これ以降、画像処理装置2の送受信部26、通信経路4及び端末装置3の送受信部33を介して、設定用ユーザインターフェースのデータが、画像処理装置2のUI提供部24から端末装置3のUI部34に提供される。端末装置3のWebブラウザは、画像処理装置2から受信した設定用ユーザインターフェースを表示する。また、送受信部33が画像処理装置2からアドレスデータを受信した場合に、制御部31は、ユーザからの指示を待たずに自動的にWebブラウザを起動し、送受信部33は、アドレスデータを用いて設定用ユーザインターフェースのデータに通信経路4を介してアクセスしてもよい。例えば、送受信部33は、ユーザからの指示を待たずに、優先度が最も高いアドレスデータを用いて設定用ユーザインターフェースのデータに通信経路4を介してアクセスしてもよい。
【0083】
また、送受信部33は、画像処理装置2の印刷部22によって印刷されるデータ、画像処理装置2のファクシミリ送信部23によって送信されるデータ及び制御データ(コマンドデータ)を、通信経路4を介して画像処理装置2に送信する。また、端末装置3からの指示に従って画像読取部21によって画像が読み取られて入出力データが生成されている場合には、送受信部33は、画像読取部21によって生成された入出力データを、通信経路4を介して画像処理装置2から受信する。
【0084】
例えば、ユーザは、UI部34に表示された設定用ユーザインターフェースにおいて、画像読取部21、印刷部22又はファクシミリ送信部23の動作条件に関する制御データ(コマンドデータ)を入力する。送受信部33は、通信経路4を介して画像処理装置2に、制御データをhttpリクエスト形式の要求として送信する。画像処理装置2にて印刷又はファクシミリ送信する場合には、送受信部33は、印刷又はファクシミリ送信されるデータを、通信経路4を介して画像処理装置2に送信する。なお、印刷又はファクシミリ送信されるデータは、UI部34を用いてユーザによって指定される。画像処理装置2にて画像の読み取りを行う場合には、送受信部33は、httpリクエスト形式の要求に対するhttpレスポンス形式の応答として、画像読取部21によって生成された入出力データを、通信経路4を介して画像処理装置2から受信する。
【0085】
また、上述したように、画像処理装置2と端末装置3とが、通信経路4と上述した別の通信経路との2つの通信経路によって接続されている場合、送受信部33は、要求情報と操作状態情報とを別の通信経路を介して画像処理装置2に送信し、設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを、別の通信経路を介して画像処理装置2から受信する。送受信部33は、複数の設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを、優先度が高い順に別の通信経路を介して送受信部26から受信する。
【0086】
(UI部34)
端末装置3のUI部34は表示部を有し、複数の特定情報を表示する。例えば、UI部34は、画像処理装置2から送信された複数の設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを表示する。UI部34は、複数のアドレスデータを一覧にして表示してもよいし、操作状態に応じた優先度に従って、複数のアドレスデータを優先度が高い順に表示してもよい。例えば、UI部34は、複数のアドレスデータをサムネイル画像(縮小画像)にして表示してもよいし、ユーザの指示に従って優先度が高い順に複数のアドレスデータを表示してもよい。また、UI部34は、設定用ユーザインターフェースを表示する。
【0087】
また、UI部34は、ユーザによる特定情報の取得の指示や、ユーザによるアドレスデータの指定を受け付ける。例えば、ユーザは、UI部34に表示されている複数のアドレスデータから、ユーザが実行を希望する機能(画像処理)の動作条件を設定するための設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを、UI部34を用いて指定する。また、UI部34は、画像処理装置2の画像読取部21、印刷部22又はファクシミリ送信部23のそれぞれの動作条件に関する制御データのユーザによる入力を受け付ける。UI部34は、画像処理装置2の画像読取部21によって読み取られた入出力データが表す画像を表示してもよい。
【0088】
(記憶部35)
端末装置3の記憶部35は入出力データを記憶する。例えば、記憶部35は、画像処理装置2の画像読取部21によって生成された入出力データや、画像処理装置2にて印刷又はファクシミリ送信される入出力データを記憶する。また、記憶部35は、制御部31によって実行されるアプリケーションソフトウェアを記憶する。また、記憶部35は、画像処理装置2から送信された複数の設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを記憶する。
【0089】
次に、図5を参照して、画像処理システム1の動作及びユーザの使用例について説明する。図5は、画像処理システム1が行う処理の手順の一例を示すシーケンス図である。
【0090】
まず、ユーザが端末装置3のUI部34を用いて特定のアプリケーションソフトウェアの起動を指示すると、端末装置3の制御部31は、ユーザによって指定されたアプリケーションソフトウェアを起動させる。ユーザは、起動したアプリケーションソフトウェアを用いて、文書を作成したり、画像や文書等のファイルをUI部34に表示させたり、フォルダをUI部34に表示させたりする。
【0091】
図6及び図7に、UI部34に表示されるユーザインターフェースの一例を示す。図6及び図7は、操作状態に相当するユーザインターフェースの一例を示す図である。
【0092】
図6は、端末装置3のUI部34に表示されるファイルの一例を示す。例えば、制御部31が、文書作成アプリケーションソフトウェアを起動し、ユーザがUI部34を用いて文書を作成及び編集する。UI部34に表示されたユーザインターフェース100は、一例として、文書名を表示する表示領域110と、文書をスクロールさせてページを変えるスクロール操作部120,140と、文書の内容を表示する表示領域130とを含む。
【0093】
図7は、端末装置3のUI部34に表示されるフォルダの一例を示す。例えば、制御部31が、データ管理アプリケーションソフトウェアを起動し、ユーザがUI部34を用いてフォルダやファイルを指定する。UI部34に表示されたユーザインターフェース200は、一例として、フォルダ名を表示する表示領域210と、別のフォルダを表示させるためのスクロール操作部220,240と、フォルダ内のデータやフォルダ内の別のフォルダを表示する表示領域230とを含む。
【0094】
そして、ユーザは、端末装置3のUI部34を用いて、操作に関連する特定情報の取得を指示する(ステップS01)。特定情報の取得の指示を示す情報が、UI部34から制御部31に出力される。制御部31は、特定情報の取得を操作状態取得部32に要求する(ステップS02)。
【0095】
操作状態取得部32は、端末装置3にて行われている操作の状態を取得する(ステップS03)。例えば、図6に示すように、UI部34にファイルが表示されている場合、制御部31は、「ファイルを表示中」という内容を示す操作状態情報を操作状態取得部32に出力し、操作状態取得部32は端末装置3の操作状態を取得する。また、図7に示すように、UI部34によってフォルダが表示されている場合、制御部31は、「フォルダを表示中」という内容を示す操作状態情報を操作状態取得部32に出力し、操作状態取得部32は端末装置3の操作状態を取得する。操作状態取得部32は、要求情報と操作状態情報とを送受信部33に出力する。
【0096】
端末装置3の送受信部33は、要求情報と操作状態情報とを通信経路4を介して画像処理装置2に送信する(ステップS04)。または、送受信部33は、要求情報と操作状態情報とを、通信経路4とは別の通信経路を介して画像処理装置2に送信してもよい。画像処理装置2の送受信部26は、通信経路4又は別の通信経路を介して、要求情報と操作状態情報とを端末装置3から受信し、要求情報と操作状態情報とを制御部25に出力する。
【0097】
制御部25は、複数の特定情報を、操作状態情報が示す操作状態に応じて優先度を付けて選択する(ステップS05)。例えば、制御部25は、図4に示す対応関係情報を参照し、複数の機能を、操作状態に応じて優先度を付けて選択する。例えば、制御部25は、操作状態情報に基づいて、端末装置3の操作状態が「ファイルを表示中」であることを検知した場合、「(1)プリント from 端末装置」という機能を優先度が最も高い機能として選択し、「(2)ファクシミリ送信 from 端末装置」という機能を優先度が2番目の機能として選択し、「(3)機能一覧の表示」という機能を優先度が3番目の機能として選択する。そして、制御部25は、各機能の動作条件を設定するための設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを送受信部26に出力する。
【0098】
送受信部26は、優先度が最も高い(1番目に高い)特定情報を、通信経路4又は別の通信経路を介して端末装置3に送信する(ステップS06)。例えば、送受信部26は、「(1)プリント from 端末装置」という機能の動作条件を設定するための設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを、1番目に端末装置3に送信する。また、送受信部26は、優先度が2番目に高い特定情報を、通信経路4又は別の通信経路を介して端末装置3に送信する(ステップS07)。例えば、送受信部26は、「(2)ファクシミリ送信 from 端末装置」という機能の動作条件を設定するための設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを、2番目に端末装置3に送信する。そして、送受信部26は、優先度がN番目に高い特定情報を、通信経路4又は別の通信経路を介して端末装置3に送信する(ステップS08)。以上のように、送受信部26は、制御部25によって選択された複数の特定情報を、優先度が高い順に端末装置3に送信する。
【0099】
端末装置3の送受信部33は、通信経路4又は別の通信経路を介して、複数の特定情報を画像処理装置2から受信し、優先度が付けられた複数の特定情報を制御部31に出力する(ステップS09)。例えば、送受信部33は、通信経路4又は別の通信経路を介して、優先度が付けられた複数の設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを画像処理装置2から受信し、優先度が付けられた複数のアドレスデータを制御部31に出力する。
【0100】
制御部31は、画像処理装置2から取得した複数の特定情報をUI部34に表示させる(ステップS10)。例えば、制御部31は、複数のアドレスデータをサムネイル画像としてUI部34に表示させてもよいし、複数のアドレスデータを優先度が高い順にUI部34に表示させてもよい。
【0101】
そして、ユーザは、端末装置3上でWebブラウザを起動し、UI部34に表示されている複数のアドレスデータのうちの目的のアドレスデータをUI部34を用いて指定する。送受信部33は、ユーザによって指定されたアドレスデータを用いて通信経路4を介して設定用ユーザインターフェースのデータにアクセスする。これ以降、送受信部26、通信経路4及び送受信部33を介して、設定用ユーザインターフェースのデータが、画像処理装置2のUI提供部24から端末装置3のUI部34に提供される。
【0102】
なお、ステップS06からステップS08において、送受信部26は、複数の設定用ユーザインターフェースのデータを優先度が高い順に端末装置3に送信してもよい。この場合、端末装置3の制御部31は、複数の設定用ユーザインターフェースを優先度が高い順にUI部34に表示させる。
【0103】
図8から図10を参照して、画像処理装置2のUI提供部24が提供する設定用ユーザインターフェースについて説明する。図8から図10は、操作状態に応じたユーザインターフェースの一例を示す図である。
【0104】
例えば、ユーザが、「(1)プリント from 端末装置」という機能に関するアドレスデータを指定し、送受信部33が、ユーザによって指定されたアドレスデータを用いて設定用ユーザインターフェースのデータにアクセスした場合、UI提供部24は、「(1)プリント from 端末装置」という機能に関する設定用ユーザインターフェースのデータを端末装置3に提供する。
【0105】
図8に、「(1)プリント from 端末装置」という機能に関する設定用ユーザインターフェースの一例を示す。設定用ユーザインターフェース300は、画像処理装置2の印刷部22の動作条件を端末装置3にてユーザが設定するための画面である。設定用ユーザインターフェース300は、通信経路4を介して画像処理装置2のUI提供部24から端末装置3のUI部34に提供されて表示される。設定用ユーザインターフェース300は、一例として、アドレスデータ(URL)を表示する表示領域310と、印刷の設定の項目を表示する表示領域320と、設定用ユーザインターフェースをユーザに選択させるための選択部330とを含む。ユーザは、設定用ユーザインターフェース300において、カラーモード、両面印刷の有無、原稿サイズ、印刷対象のデータの名称等の印刷の条件を入力する。設定用ユーザインターフェース300においてユーザによって入力された情報が、制御データに含まれる。印刷の条件の設定が終了すると、ユーザは、端末装置3のUI部34で「開始」ボタンを選択する。「開始」ボタンが選択されると、端末装置3の送受信部33は、通信経路4を介して画像処理装置2に、制御データをhttpリクエスト形式の要求として送信する。また、送受信部33は、印刷対象のデータを通信経路4を介して画像処理装置2に送信する。印刷対象のデータは、画像処理装置2の記憶部27に記憶される。画像処理装置2の制御部25は、httpリクエスト形式の要求の内容を解析し、印刷部22に印刷の指示を出力する。印刷部22は、制御部25の制御に従って、データに基づいて用紙上に画像を印刷する。
【0106】
また、例えば、ユーザが、「(2)ファクシミリ送信 from 端末装置」という機能に関するアドレスデータを指定し、送受信部33が、ユーザによって指定されたアドレスデータを用いて設定用ユーザインターフェースのデータにアクセスした場合、UI提供部24は、「(2)ファクシミリ送信 from 端末装置」という機能に関する設定用ユーザインターフェースのデータを端末装置3に提供する。
【0107】
図9に、「(2)ファクシミリ送信 from 端末装置」という機能に関する設定用ユーザインターフェースの一例を示す。設定用ユーザインターフェース400は、画像処理装置2のファクシミリ送信部23の動作条件を端末装置3にてユーザが設定するための画面である。設定用ユーザインターフェース400は、一例として、アドレスデータ(URL)を表示する表示領域410と、ファクシミリ送信の設定の項目を表示する表示領域420と、設定用ユーザインターフェースをユーザに選択させるための選択部430とを含む。ユーザは、設定用ユーザインターフェース400において、ファクシミリ送信の条件を入力する。設定用ユーザインターフェース400においてユーザによって入力された情報が、制御データに含まれる。ファクシミリ送信の条件の設定が終了すると、ユーザは、端末装置3のUI部34で「開始」ボタンを選択する。「開始」ボタンが選択されると、端末装置3の送受信部33は、通信経路4を介して画像処理装置2に、制御データをhttpリクエスト形式の要求として送信する。また、送受信部33は、ファクシミリ送信対象のデータを通信経路4を介して画像処理装置2に送信する。ファクシミリ送信対象のデータは、画像処理装置2の記憶部27に記憶される。画像処理装置2の制御部25は、httpリクエスト形式の要求の内容を解析し、ファクシミリ送信部23にファクシミリ送信の指示を出力する。ファクシミリ送信部23は、制御部25の制御に従って、データに基づいて画像をファクシミリ送信する。
【0108】
また、例えば、ユーザが、「(3)機能一覧の表示」という機能に関するアドレスデータを指定し、送受信部33が、ユーザによって指定されたアドレスデータを用いて設定用ユーザインターフェースのデータにアクセスした場合、UI提供部24は、「(3)機能一覧の表示」用の設定用ユーザインターフェースのデータを端末装置3に提供する。
【0109】
図10に、「(3)機能一覧の表示」用の設定用ユーザインターフェースの一例を示す。設定用ユーザインターフェース500は、画像処理装置2の機能を端末装置3にてユーザが選択するための画面である。設定用ユーザインターフェース500は、一例として、アドレスデータ(URL)を表示する表示領域510と、画像処理装置2の機能の一覧を表示する表示領域520と、設定用ユーザインターフェースをユーザに選択させるための選択部530とを含む。ユーザが、設定用ユーザインターフェース500において画像処理装置2の機能を選択すると、その機能の動作条件を設定するための設定用ユーザインターフェースが、画像処理装置2のUI提供部24から端末装置3に提供されてUI部34に表示される。
【0110】
なお、端末装置3の制御部31は、ユーザによって選択されたアドレスデータ(URL)を操作状態情報に対応付けて記憶部35に記憶させてもよい。例えば、端末装置3の操作状態が、記憶部35に記憶されている操作状態情報が示す操作状態と同じになっている場合に、ユーザが特定情報の取得を指示すると、制御部31は、操作状態情報に対応付けられたアドレスデータをUI部34に表示させてもよい。すなわち、端末装置3は、ユーザによって選択されたアドレスデータを学習し、過去に選択されたアドレスデータを優先的に表示してもよい。
【0111】
以上のように、本実施形態に係る情報提供装置は、端末装置の操作状態を取得し、その操作状態に応じて優先度が付けられた複数の特定情報を、優先度が高い順に端末装置に提供する。そのため、ユーザが端末装置にて設定を行わなくても、端末装置の現在の操作状態に関連する特定情報が、情報提供装置から端末装置に提供される。
【0112】
例えば、情報提供装置が画像処理装置2によって実現されている場合、画像処理装置2は、端末装置3の操作状態を取得し、その操作状態に応じて優先度が付けられた複数の機能(画像処理)を選択し、各機能の動作条件を設定するための設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを、優先度が高い順に端末装置3に提供する。すなわち、画像処理装置2は、端末装置3の操作状態に応じて実行されると予想される複数の機能を選択し、各機能の動作条件を設定するための設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを、実行される可能性が高い順に端末装置3に提供する。このように、端末装置3における現在の操作の後に実行され得る機能の設定用ユーザインターフェースのアドレスデータが、実行される可能性が高い順に画像処理装置2から端末装置3に提供される。従って、ユーザが端末装置3にて設定を行わなくても、現在の操作の後に実行され得る機能の設定用ユーザインターフェースが、画像処理装置2から端末装置3に提供され得る状態となる。
【0113】
例えば、印刷用の設定用ユーザインターフェース、画像読取用の設定用ユーザインターフェース又はファクシミリ送信用の設定用ユーザインターフェースを取得するための設定をユーザが端末装置3にて行わなくても、現在の操作の後に実行され得る機能の設定用ユーザインターフェースが、画像処理装置2から端末装置3に提供され得る状態となる。
【0114】
(ハードウェア構成)
以上に例示した画像処理装置2は、図示しないCPU等のプロセッサを備えている。プロセッサは、図示しないメモリに記憶されたプログラムを実行することにより、UI提供部24及び制御部25のそれぞれの機能を実現する。上記プログラムは、CDやDVD等の記録媒体を介して又はネットワーク等の通信経路を介して、ハードディスクドライブ(HDD)等の記憶装置に記憶される。なお、上記プログラムは、ハードディスクドライブ等の記憶装置に予め記憶されていてもよい。ハードディスクドライブ等の記憶装置に記憶されたプログラムが、RAM等のメモリに読み出されてCPU等のプロセッサによって実行されることにより、上述したUI提供部24及び制御部25のそれぞれの機能が実現される。
【0115】
また、以上に例示した端末装置3は、図示しないCPU等のプロセッサを備えている。プロセッサは、図示しないメモリに記憶されたプログラムを実行することにより、制御部31及び操作状態取得部32のそれぞれの機能を実現する。上記プログラムは、CD又はDVD等の記録媒体を介して又はネットワーク等の通信経路を介して、メモリに記憶される。なお、上記プログラムは、メモリに予め記憶されていてもよい。また、端末装置3が通信経路4又は別の通信経路を介して画像処理装置2に接続した場合に、操作状態取得部32の機能を実現するためのプログラムが、画像処理装置2から端末装置3に送信されて端末装置3のメモリに記憶されてもよい。メモリに記憶されたプログラムが、CPU等のプロセッサによって実行されることにより、上述した制御部31及び操作状態取得部32のそれぞれの機能が実現される。
【0116】
(変形例1)
次に、変形例1に係る情報提供装置及び情報提供システムについて説明する。変形例1に係る情報提供システムは、情報提供装置と中継装置と端末装置とを含んで構成されている。情報提供装置と端末装置とは中継装置を介して接続されており、中継装置を介して情報提供装置から端末装置に特定情報が提供される。
【0117】
図11に、変形例1に係る画像処理システムの一例を示す。画像処理システム1Aは、画像処理装置2と端末装置3と中継装置5とを含んで構成されている。端末装置3と中継装置5とは通信経路4Aを介して接続され、画像処理装置2と中継装置5とは通信経路4Bを介して接続されている。画像処理装置2と端末装置3とは、中継装置5を介してデータの送受信を行う。変形例1に係る情報提供装置は、一例として画像処理装置2によって実現され、情報提供システムは、一例として画像処理装置2と端末装置3と中継装置5とによって実現される。中継装置5が設けられている点が、上述した実施形態に係る画像処理システム1と異なる。
【0118】
通信経路4A,4Bは、上述した通信経路4と同じである。また、通信経路4Aとは異なる別の通信経路を介して、端末装置3と中継装置5とが接続されてもよいし、通信経路4Bとは異なる別の通信経路を介して、画像処理装置2と中継装置5とが接続されてもよい。別の通信経路は、上述した実施形態と同様に、直接接続による通信経路であってよい。また、通信経路4Aと別の通信経路との2つの通信経路によって、端末装置3と中継装置5とが接続され、通信経路4Bと別の通信経路との2つの通信経路によって、画像処理装置2と中継装置5とが接続されてもよい。
【0119】
中継装置5は、一例としてプロキシサーバであり、制御部51を備えている。中継装置5は、要求情報と操作状態情報とを、通信経路4A又は別の通信経路を介して端末装置3から受信する。中継装置5は、制御部51の制御の下、端末装置3に提供される複数の特定情報を、端末装置3の操作状態に応じて優先度が高い順に画像処理装置2に要求する。中継装置5は、優先度が付けられた複数の特定情報を、通信経路4B又は別の通信経路を介して画像処理装置2から受信する。そして、中継装置5は、優先度が付けられた複数の特定情報を、通信経路4A又は別の通信経路を介して端末装置3に送信する。
【0120】
図12を参照して、変形例1に係る画像処理システム1Aの動作及びユーザの使用例について説明する。図12は、画像処理システム1Aが行う処理の手順の一例を示すシーケンス図である。
【0121】
まず、端末装置3の制御部31は、ユーザによって指定されたアプリケーションソフトウェアを起動させる。ユーザは、起動したアプリケーションソフトウェアを用いて操作を行う。そして、ユーザは、端末装置3のUI部34を用いて、操作に関連する特定情報の取得を指示する(ステップS30)。制御部31は、特定情報の取得を操作状態取得部32に要求する。
【0122】
操作状態取得部32は、端末装置3にて行われている操作の状態を取得する(ステップS31)。操作状態取得部32は、要求情報と操作状態情報とを送受信部33に出力する。
【0123】
端末装置3の送受信部33は、要求情報と操作状態情報とを通信経路4Aを介して中継装置5に送信する(ステップS32)。または、送受信部33は、要求情報と操作状態情報とを、通信経路4Aとは別の通信経路を介して中継装置5に送信してもよい。中継装置5は、通信経路4A又は別の通信経路を介して、要求情報と操作状態情報とを端末装置3から受信する。そして、中継装置5は、通信経路4B又は別の通信経路を介して、要求情報と操作状態情報とを画像処理装置2に送信する。
【0124】
そして、中継装置5は、優先度が最も高い(1番目に高い)特定情報を、通信経路4B又は別の通信経路を介して画像処理装置2に要求する(ステップS33)。画像処理装置2は、操作状態情報が示す操作状態に応じて優先度が最も高い(1番目に高い)特定情報を、通信経路4B又は別の通信経路を介して中継装置5に送信する(ステップS34)。次に、中継装置5は、優先度が2番目に高い特定情報を、通信経路4B又は別の通信経路を介して画像処理装置2に要求する(ステップS35)。画像処理装置2は、操作状態に応じて優先度が2番目に高い特定情報を、通信経路4B又は別の通信経路を介して中継装置5に送信する(ステップS36)。そして、中継装置5は、優先度がN番目に高い特定情報を、通信経路4B又は別の通信経路を介して画像処理装置2に要求する(ステップS37)。画像処理装置2は、操作状態に応じて優先度がN番目に高い特定情報を、通信経路4B又は別の通信経路を介して中継装置5に送信する(ステップS38)。以上のように、中継装置5は、複数の特定情報を、優先度が高い順に画像処理装置2に要求し、画像処理装置2は、各要求に応じて、特定情報を優先度が高い順に中継装置5に送信する。
【0125】
そして、中継装置5は、優先度が付けられた複数の特定情報を、通信経路4A又は別の通信経路を介して端末装置3に送信する(ステップS39)。端末装置3の送受信部33は、通信経路4A又は別の通信経路を介して、複数の特定情報を中継装置5から受信し、複数の特定情報を制御部31に出力する。例えば、送受信部33は、通信経路4A又は別の通信経路を介して、優先度が付けられた複数の設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを中継装置5から受信し、優先度が付けられた複数のアドレスデータを制御部31に出力する。制御部31は、中継装置5から取得した複数の特定情報をUI部34に表示させる(ステップS40)。
【0126】
ステップS40以降の動作及びユーザの使用例は、上述した実施形態に係る画像処理システム1と同じであるため、説明を省略する。
【0127】
以上のように、変形例1に係る画像処理装置2によると、上述した実施形態と同様に、端末装置3における現在の操作の後に実行され得る機能の設定用ユーザインターフェースのアドレスデータが、実行される可能性が高い順に画像処理装置2から端末装置3に提供される。従って、ユーザが端末装置3にて設定を行わなくても、現在の操作の後に実行され得る機能の設定用ユーザインターフェースが、画像処理装置2から端末装置3に提供され得る状態となる。
【0128】
(変形例2)
次に、変形例2に係る情報提供装置及び情報提供システムについて説明する。変形例2に係る情報提供システムは、情報提供装置と操作状態データベース(DB)と端末装置とを含んで構成されている。情報提供装置と操作状態DBと端末装置とは、それぞれ通信経路を介して互いに接続されている。
【0129】
図13に、変形例2に係る画像処理システムの一例を示す。画像処理システム1Bは、画像処理装置2と端末装置3と操作状態データベース(DB)6とを含んで構成されている。画像処理装置2と端末装置3とは通信経路4Cを介して接続され、端末装置3と操作状態DB6とは通信経路4Dを介して接続され、画像処理装置2と操作状態DB6とは通信経路4Eを介して接続されている。変形例2に係る情報提供装置は、一例として画像処理装置2によって実現され、情報提供システムは、一例として画像処理装置2と端末装置3と操作状態DB6とによって実現される。操作状態DB6が設けられている点が、上述した実施形態に係る画像処理システム1と異なる。
【0130】
通信経路4C,4D,4Eは、上述した通信経路4と同じである。また、通信経路4Cとは異なる別の通信経路を介して、画像処理装置2と端末装置3とが接続されてもよいし、通信経路4Dとは異なる別の通信経路を介して、端末装置3と操作状態DB6とが接続されてもよいし、通信経路4Eとは異なる別の通信経路を介して、画像処理装置2と操作状態DB6とが接続されてもよい。別の通信経路は、上述した実施形態と同様に、直接接続による通信経路であってもよい。また、通信経路4Cと別の通信経路との2つの通信経路によって、画像処理装置2と端末装置3とが接続され、通信経路4Dと別の通信経路との2つの通信経路によって、端末装置3と操作状態DB6とが接続され、通信経路4Eと別の通信経路との2つの通信経路によって、画像処理装置2と操作状態DB6とが接続されてもよい。
【0131】
操作状態DB6は、端末装置3から操作状態情報を受けて、その操作状態情報を記憶する。例えば、操作状態DB6は、要求情報に関連付けて操作状態情報を記憶する。画像処理装置2は、端末装置3から要求情報を受けると、その要求情報に関連付けられた操作状態情報を操作状態DB6から取得する。
【0132】
図14を参照して、変形例2に係る画像処理システム1Bの動作及びユーザの使用例について説明する。図14は、画像処理システム1Bが行う処理の手順の一例を示すシーケンス図である。
【0133】
まず、端末装置3の制御部31は、ユーザによって指定されたアプリケーションソフトウェアを起動させる。ユーザは、起動したアプリケーションソフトウェアを用いて操作を行う。そして、ユーザは、端末装置3のUI部34を用いて、操作に関連する特定情報の取得を指示する(ステップS50)。制御部31は、特定情報の取得を操作状態取得部32に要求する(ステップS51)。
【0134】
操作状態取得部32は、端末装置3にて行われている操作の状態を取得する(ステップS52)。操作状態取得部32は、要求情報と操作状態情報とを送受信部33に出力する。
【0135】
端末装置3の送受信部33は、要求情報と操作状態情報とを通信経路4Dを介して操作状態DB6に送信し、操作状態を操作状態DB6に登録する(ステップS53)。操作状態DB6は、要求情報に関連付けて操作状態情報を記憶する。なお、送受信部33は、要求情報と操作状態情報とを、通信経路4Dとは別の通信経路を介して操作状態DB6に送信してもよい。
【0136】
また、端末装置3の送受信部33は、要求情報を通信経路4Cを介して画像処理装置2に送信する(ステップS54)。なお、送受信部33は、要求情報を通信経路4Cとは別の通信経路を介して画像処理装置2に送信してもよい。
【0137】
画像処理装置2の送受信部26は、通信経路4C又は別の通信経路を介して、要求情報を端末装置3から受信し、要求情報を制御部25に出力する。制御部25は、送受信部26及び通信経路4Eを介して、その要求情報に関連する操作状態情報を操作状態DB6から取得する(ステップS55)。
【0138】
制御部25は、複数の特定情報を、操作状態情報が示す操作状態に応じて優先度を付けて選択する。そして、送受信部26は、制御部25によって選択された優先度が最も高い(1番目に高い)特定情報を、通信経路4C又は別の通信経路を介して端末装置3に送信する(ステップS56)。例えば、送受信部26は、優先度が最も高い機能の動作条件を設定するための設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを、1番目に端末装置3に送信する。また、送受信部26は、制御部25によって選択された優先度が2番目に高い特定情報を、通信経路4C又は別の通信経路を介して端末装置3に送信する(ステップS57)。例えば、送受信部26は、優先度が2番目に高い機能の動作条件を設定するための設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを、2番目に端末装置3に送信する。そして、送受信部26は、制御部25によって選択された優先度がN番目に高い特定情報を、通信経路4C又は別の通信経路を介して端末装置3に送信する(ステップS58)。以上のように、送受信部26は、制御部25によって選択された複数の特定情報を、優先度が高い順に端末装置3に送信する。
【0139】
端末装置3の送受信部33は、通信経路4C又は別の通信経路を介して、複数の特定情報を画像処理装置2から受信し、優先度が付けられた複数の特定情報を制御部31に出力する(ステップS59)。例えば、送受信部33は、通信経路4C又は別の通信経路を介して、優先度が付けられた複数の設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを画像処理装置2から受信し、優先度が付けられた複数のアドレスデータを制御部31に出力する。制御部31は、画像処理装置2から取得した複数の特定情報をUI部34に表示させる(ステップS60)。
【0140】
ステップS60以降の動作及びユーザの使用例は、上述した実施形態に係る画像処理システム1と同じであるため、説明を省略する。
【0141】
以上のように、変形例2に係る画像処理装置2によると、上述した実施形態と同様に、端末装置3における現在の操作の後に実行され得る機能の設定用ユーザインターフェースのアドレスデータが、実行される可能性が高い順に画像処理装置2から端末装置3に提供される。従って、ユーザが端末装置3にて設定を行わなくても、現在の操作の後に実行され得る機能の設定用ユーザインターフェースが、画像処理装置2から端末装置3に提供され得る状態となる。
【符号の説明】
【0142】
1,1A,1B 画像処理システム、2 画像処理装置、3 端末装置、4,4A,4B,4C,4D,4E 通信経路、5 中継装置、6 操作状態DB、21 画像読取部、22 印刷部、23 ファクシミリ送信部、24 UI提供部、25,31,51 制御部、26,33 送受信部、27,35 記憶部、28,34 UI部、32 操作状態取得部。
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報提供装置、情報提供システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話やPDA(Personal Digital Assistant)等の端末装置に、ネットワーク等の通信経路を介して情報提供装置から特定の情報を提供する場合がある。
【0003】
特許文献1には、端末装置によって送信又は受信されたメールの内容を解析してユーザの嗜好プロファイルを作成し、広告配信サーバが、嗜好プロファイルと端末装置の位置とに基づいて、端末装置の現在の位置とユーザの嗜好とに適した広告を端末装置に配信するシステムが開示されている。
【0004】
特許文献2には、ユーザの地域別の選好情報(ユーザプロファイル)を端末装置に設定しておき、端末装置の現在の位置に基づいて、その位置に適したサービスを端末装置に提供するシステムが開示されている。
【0005】
特許文献3には、端末装置から注文を受けた場合に、その注文を完結するために適した最寄りのローカル施設を端末装置の位置に基づいて決定し、その最寄りのローカル施設の情報を端末装置に提供するシステムが開示されている。
【0006】
特許文献4には、画像読取機能や印刷機能を有する画像形成装置の操作履歴に基づいて操作の頻度を解析し、操作の頻度が高い処理のパラメータをテンプレートとする装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2009−187176号公報
【特許文献2】特表2007−532056号公報
【特許文献3】特表2002−509631号公報
【特許文献4】特開2008−210383号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、端末装置が情報提供装置から特定の情報を取得するためには、その取得を指示するための操作をユーザが端末装置で行う必要がある。例えば、ユーザが端末装置で操作を行っている場合に、その操作に関連する特定の情報を情報提供装置から取得するためには、その取得を指示するためのメニューの選択等の操作を、ユーザが端末装置にて行う必要がある。より少ない回数の操作で指示を与えるためのショートカットを端末装置に設定することが考えられるが、ユーザがその設定を行う必要がある。
【0009】
また、端末装置における過去の操作の履歴からユーザの操作の傾向を分析し、過去の操作の履歴に基づいて、ユーザの現在の操作に関連する特定の情報を情報提供装置から端末装置に提供することが考えられる。しかしながら、過去と現在とでユーザの操作の傾向が変わっている場合には、過去の操作の履歴に基づいて、ユーザの現在の操作に関連する特定の情報を情報提供装置から端末装置に提供することは困難である。
【0010】
本発明の目的は、特定の情報を取得するための設定をユーザが行わなくても、端末装置にて行われている操作に関連する特定の情報を端末装置に提供することが可能な情報提供装置、情報提供システム及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
請求項1に係る発明は、通信経路を介して接続される端末装置から、前記端末装置の操作状態を示す操作状態情報を受信する受信手段と、前記操作状態情報に基づいて、画像処理に関わる特定の操作状態に前記端末装置があると検知した場合、前記特定の操作状態の次に実行され得る画像処理に関する1又は複数の特定情報を前記端末装置に送信する送信手段であって、前記複数の特定情報を前記端末装置に送信する場合、前記特定の操作状態に応じて優先度が付けられた前記複数の特定情報を、優先度に基づいて前記端末装置に送信する送信手段と、を有することを特徴とする情報提供装置である。
【0012】
請求項2に係る発明は、前記送信手段は、前記画像処理に関するコマンドデータを前記端末装置が送信するためのユーザインターフェースのアドレスデータを、前記特定情報として、前記端末装置に送信する、ことを特徴とする請求項1に記載の情報提供装置である。
【0013】
請求項3に係る発明は、前記送信手段は、前記画像処理に関するコマンドデータを前記端末装置が送信するためのユーザインターフェースのデータを、前記特定情報として、前記端末装置に送信する、ことを特徴とする請求項1に記載の情報提供装置である。
【0014】
請求項4に係る発明は、前記優先度の高さは、前記特定の操作状態に応じて画像処理が実行される可能性の高さであり、前記送信手段は、前記複数の特定情報を、実行される可能性の高さに基づく優先度に基づいて前記端末装置に送信する、ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の情報提供装置である。
【0015】
請求項5に係る発明は、前記送信手段は、前記操作状態情報に基づいて、画像処理に関わるアプリケーションソフトウェアが前記端末装置で実行されていることを検知した場合、前記端末装置で実行されているアプリケーションソフトウェアの種類に応じて優先度が付けられた前記複数の特定情報を、優先度に基づいて前記端末装置に送信する、ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の情報提供装置である。
【0016】
請求項6に係る発明は、前記送信手段は、前記操作状態情報に基づいて、前記アプリケーションソフトウェアを用いて行われている操作の状態を更に検知した場合、前記アプリケーションソフトウェアを用いて行われている操作の状態に応じて優先度が付けられた前記複数の特定情報を、優先度に基づいて前記端末装置に送信する、ことを特徴とする請求項5に記載の情報提供装置である。
【0017】
請求項7に係る発明は、前記画像処理は印刷を含み、前記送信手段は、前記操作状態情報に基づいて、前記アプリケーションソフトウェアを用いて前記端末装置にてファイルが表示されていることを検知した場合であって、印刷に関する特定情報を含む前記複数の特定情報を前記端末装置に送信する場合、印刷に関する特定情報を優先度が最も高い特定情報として前記端末装置に送信する、ことを特徴とする請求項6に記載の情報提供装置である。
【0018】
請求項8に係る発明は、前記画像処理は画像読み取りを含み、前記送信手段は、前記操作状態情報に基づいて、前記アプリケーションソフトウェアを用いて前記端末装置にてフォルダが表示されていることを検知した場合であって、画像読み取りに関する特定情報を含む前記複数の特定情報を前記端末装置に送信する場合、画像読み取りに関する特定情報を優先度が最も高い特定情報として前記端末装置に送信する、ことを特徴とする請求項6に記載の情報提供装置である。
【0019】
請求項9に係る発明は、前記画像処理は画像読み取りを含み、前記送信手段は、前記操作状態情報に基づいて、前記アプリケーションソフトウェアを用いて前記端末装置にて電子メールが作成されていることを検知した場合であって、画像読み取りに関する特定情報を含む前記複数の特定情報を前記端末装置に送信する場合、画像読み取りに関する特定情報を優先度が最も高い特定情報として前記端末装置に送信する、ことを特徴とする請求項6に記載の情報提供装置である。
【0020】
請求項10に係る発明は、前記画像処理は画像読み取りを含み、前記送信手段は、前記操作状態情報に基づいて、前記アプリケーションソフトウェアを用いて前記端末装置にて宛先が表示されていることを検知した場合であって、画像読み取りに関する特定情報を含む前記複数の特定情報を前記端末装置に送信する場合、画像読み取りに関する特定情報を優先度が最も高い特定情報として前記端末装置に送信する、ことを特徴とする請求項6に記載の情報提供装置である。
【0021】
請求項11に係る発明は、端末装置と、通信経路を介して前記端末装置に接続される情報提供装置とを備え、前記情報提供装置は、前記端末装置の操作状態を示す操作状態情報を受信する受信手段と、前記操作状態情報に基づいて、画像処理に関わる特定の操作状態に前記端末装置があると検知した場合、前記特定の操作情報の次に実行され得る画像処理に関する1又は複数の特定情報を前記端末装置に送信する送信手段であって、前記複数の特定情報を前記端末装置に送信する場合、前記特定の操作状態に応じて優先度が付けられた前記複数の特定情報を、優先度に基づいて前記端末装置に送信する送信手段と、を有することを特徴とする情報提供システムである。
【0022】
請求項12に係る発明は、コンピュータに、通信経路を介して接続される端末装置から、前記端末装置の操作状態を示す操作状態情報を受信する第1のステップと、前記操作状態情報に基づいて、画像処理に関わる特定の操作状態に前記端末装置があると検知した場合、前記特定の操作状態の次に実行され得る画像処理に関する1又は複数の特定情報を前記端末装置に送信する送信手段であって、前記複数の特定情報を前記端末装置に送信する場合、前記特定の操作状態に応じて優先度が付けられた前記複数の特定情報を、優先度に基づいて前記端末装置に送信する第2のステップと、を実行させることを特徴とするプログラムである。
【発明の効果】
【0023】
請求項1,11,12に係る発明によると、端末装置にてユーザが設定を行わなくても、端末装置にて行われている操作に応じた画像処理に関する特定情報を端末装置に提供できる。
【0024】
請求項2に係る発明によると、端末装置にて行われている操作に応じた画像処理に関するコマンドデータを、端末装置が送信し得る状態にできる。
【0025】
請求項3に係る発明によると、端末装置にて行われている操作に応じた画像処理に関するデータを、端末装置が送信し得る状態にできる。
【0026】
請求項4に係る発明によると、画像処理に関して実行される可能性が高い特定情報を、優先的に端末装置に提供できる。
【0027】
請求項5に係る発明によると、端末装置にて実行されているアプリケーションソフトウェアに関連して実行され得る画像処理に関する特定情報を端末装置に提供できる。
【0028】
請求項6に係る発明によると、アプリケーションソフトウェアを用いて端末装置にて行われている操作に関連して実行され得る画像処理に関する特定情報を端末装置に提供できる。
【0029】
請求項7に係る発明によると、端末装置にてユーザが設定を行わなくても、端末装置にてファイルが表示されている場合に応じた画像処理に関する特定情報を、端末装置に提供できる。
【0030】
請求項8に係る発明によると、端末装置にてユーザが設定を行わなくても、端末装置にてファイルが表示されている場合に応じた画像処理に関する特定情報を、端末装置に提供できる。
【0031】
請求項9に係る発明によると、端末装置にてユーザが設定を行わなくても、端末装置にて電子メールが作成されている場合に応じた画像処理に関する特定情報を、端末装置に提供できる。
【0032】
請求項10に係る発明によると、端末装置にてユーザが設定を行わなくても、端末装置にて宛先が表示されている場合に応じた画像処理に関する特定情報を、端末装置に提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の実施形態に係る画像処理システムを示すブロック図である。
【図2】端末装置における操作状態の定義の一例を説明するための図である。
【図3】端末装置における操作状態の一例を説明するための図である。
【図4】操作状態に応じた機能の一例を説明するための図である。
【図5】本発明の実施形態に係る画像処理システムが行う処理の手順の一例を示すシーケンス図である。
【図6】操作状態に相当するユーザインターフェースの一例を示す図である。
【図7】操作状態に相当するユーザインターフェースの一例を示す図である。
【図8】操作状態に応じたユーザインターフェースの一例を示す図である。
【図9】操作状態に応じたユーザインターフェースの一例を示す図である。
【図10】操作状態に応じたユーザインターフェースの一例を示す図である。
【図11】変形例1に係る画像処理システムを示すブロック図である。
【図12】変形例1に係る画像処理システムが行う処理の手順の一例を示すシーケンス図である。
【図13】変形例2に係る画像処理システムを示すブロック図である。
【図14】変形例2に係る画像処理システムが行う処理の手順の一例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
図1を参照して、本発明の実施形態に係る情報提供装置及び情報提供システムについて説明する。本実施形態に係る情報提供システムは、情報提供装置と、情報の提供を受ける端末装置とを含んで構成される。本実施形態に係る情報提供装置は、端末装置にて行われている操作の状態に応じて優先度が付けられた複数の特定の情報を、優先度が高い順に端末装置に提供する。情報提供装置としては、WebアプリケーションやWebサービスによって特定の情報を端末装置に提供する装置であってもよいし、画像処理装置等のように特定の用途に適した装置であってもよい。情報提供装置が提供する特定の情報は、端末装置においてユーザに閲覧させるための情報であってもよいし、特定の用途に適した装置の動作条件をWebブラウザ上で設定するためのユーザインターフェース(UI)であってもよい。
【0035】
図1に、本発明の実施形態に係る画像処理システムの一例を示す。画像処理システム1は、画像処理装置2と端末装置3とを含んで構成されている。画像処理装置2と端末装置3とは、通信経路4を介してデータの送受信を行う。本発明の実施形態に係る情報提供装置は、一例として画像処理装置2によって実現され、情報提供システムは、一例として画像処理装置2と端末装置3とによって実現される。以下の説明では、情報提供装置の一例としての画像処理装置2について説明する。
【0036】
(画像処理装置2)
画像処理装置2は、受信したデータを印刷する機能及び紙の原稿を読み取って電子的な文書データへと変換する機能といった画像処理機能のうちの少なくとも一方を備えた装置である。例えば、複写機、プリンタ、スキャナ、ファクシミリなどの機能を兼ね備えたデジタル複合機がその一例である。ただし、これに限られるものではなく、スキャナ機能を備えないプリンタや、印刷機能を備えないスキャナなども本実施形態の画像処理装置の範疇に含まれる。画像処理装置2は、一例として、原稿上の画像を読み取る画像読取部21と、用紙上へ画像を印刷する印刷部22と、画像をファクシミリ送信するファクシミリ送信部23とを備えている。また、画像処理装置2は、原稿上の画像を画像読取部21によって読み取り、この読み取った画像を用紙上へ印刷部22によって印刷することで、原稿上の画像を用紙上へ複写する複写機能を備えていてもよい。画像処理装置2は、例えば、オフィス、コンビニエンスストア、図書館、ホテル又はマンション等の場所に置かれる。
【0037】
(端末装置3)
端末装置3は、携帯電話やPDA(Personal Digital Assistant)等の携帯可能な装置である。端末装置3は、文書データや画像データ等の入出力データを記憶する記憶部35を備えている。文書データは、例えば、端末装置3において文書作成アプリケーションソフトウェアによって作成されたデータであってもよいし、他の装置において作成されて通信等を介して端末装置3に送信されたデータであってもよい。また、画像データは、例えば、端末装置3にデジタルカメラが備えられている場合には、そのデジタルカメラによって撮影されたデータであってもよいし、他のカメラによって撮影されて通信等を介して端末装置3に送信されたデータであってもよいし、画像処理装置2又は他の画像読取装置によって読み取られて通信等を介して端末装置3に送信されたデータであってもよい。以下では、入出力データには、文書データ、画像データ又はプログラムやその他制御データが含まれるものとして説明する。
【0038】
(通信経路4)
通信経路4は、公知の通信手段である。通信経路4は、一例として、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)等のネットワークで構成されている。通信経路4による画像処理装置2と端末装置3との接続は、ケーブルによる接続、Wi−Fi(登録商標)等の無線データ通信による接続又はG3の通信規格による接続であってもよい。
【0039】
また、通信経路4とは異なる別の通信経路によって、画像処理装置2と端末装置3とが接続されてもよい。例えば、別の通信経路は、LANやWAN等のネットワークとは異なる通信経路であり、画像処理装置2と端末装置3とを直接接続するための、いわゆるピアツーピア(Peer to Peer:P2P)による通信経路であってもよい。例えば、別の通信経路は、赤外線や電波による通信経路であってもよい。具体的には、別の通信経路は、無線データ通信又はICカードを用いたデータ通信によって実現される。無線データ通信としては、例えば、赤外線による無線データ通信(Infrared Data Association:IrDA)や、Bluetooth(登録商標)等が該当する。ICカードを用いたデータ通信としては、Felica(登録商標)等の非接触型ICカードによるデータ通信が該当する。別の通信経路を用いる場合、通信経路4と別の通信経路との2つの通信経路によって、画像処理装置2と端末装置3とが接続されてもよい。
【0040】
次に、画像処理装置2について説明する。画像処理装置2は、一例として、画像読取部21と、印刷部22と、ファクシミリ送信部23と、UI提供部24(ユーザインターフェース提供部24)と、制御部25と、送受信部26と、記憶部27と、UI部28(ユーザインターフェース部28)とを備えている。
【0041】
(画像読取部21、印刷部22、ファクシミリ送信部23)
画像読取部21は、制御部25の制御に従って、原稿上の画像を読み取って画像を表す入出力データを生成し、この入出力データを記憶部27に記憶させる。印刷部22は、制御部25の制御に従って、記憶部27に記憶されている入出力データを受け取り、この入出力データに基づいて用紙上へ画像を印刷する。ファクシミリ送信部23は、制御部25の制御に従って、記憶部27に記憶されている入出力データを受け取り、この入出力データに基づいて画像をファクシミリ送信する。なお、画像処理装置2は、画像読取部21、印刷部22及びファクシミリ送信部23のすべてを備えていなくてもよく、画像読取部21、印刷部22及びファクシミリ送信部23のうちの少なくとも1つを備えていればよい。
【0042】
(UI提供部24)
画像処理装置2のUI提供部24は、画像処理装置2の機能(画像処理)に関する設定を端末装置3にて行うためのユーザインターフェース(UI)のデータを作成する。例えば、UI提供部24は、画像読取部21、印刷部22又はファクシミリ送信部23の動作条件を、端末装置3にて設定するためのユーザインターフェースのデータを作成する。UI提供部24は、端末装置3のUI部34に対応したユーザインターフェースのデータを作成する。以下の説明では、画像処理装置2の機能の動作条件を設定するためのユーザインターフェースを、「設定用ユーザインターフェース」と称する場合がある。例えば、UI提供部24は、Webブラウザでの表示のためにhtml形式で設定用ユーザインターフェースのデータを作成する。また、UI提供部24は、JavaScript(登録商標)等のオブジェクト指向プログラム言語によってhtml形式の設定用ユーザインターフェースのデータを作成してもよい。また、UI提供部24は、設定用ユーザインターフェースのデータをFlash(登録商標)アプリケーションとして作成することで、音声、動画又はアニメーションを含む設定用ユーザインターフェースのデータを作成してもよい。また、UI提供部24は、UI提供部24が作成した設定用ユーザインターフェースのデータに、端末装置3が通信経路4を介してアクセスするための接続情報を作成する。この接続情報は、UI提供部24が作成した設定用ユーザインターフェースのデータに端末装置3がアクセスするためのアドレスデータである。このアドレスデータは、例えばURL(Uniform Resource Locator)が該当する。端末装置3が通信経路4を介して画像処理装置2に接続した場合に、UI提供部24は、通信経路4を介して端末装置3のUI部34に設定用ユーザインターフェースのデータを提供する。なお、設定用ユーザインターフェースのデータは記憶部27に記憶されていてもよい。また、UI提供部24は、画像処理装置2のUI部28にて上記の動作条件を設定するためのユーザインターフェースのデータを作成し、そのユーザインターフェースのデータをUI部28に提供してもよい。画像処理装置2のUI提供部24が端末装置3にアドレスデータを提供する場合、UI提供部24がWebサーバを備えている。このWebサーバが提供するURLの場所に上記動作条件を設定するためのデータをHTML形式で生成しておき、端末装置3が受け付けたアドレスデータとしてのURLにアクセスすることにより、端末装置3のWebブラウザでユーザインターフェースが表示され動作条件を設定することが可能となる。
【0043】
(制御部25)
画像処理装置2の制御部25は、画像処理装置2の各部の動作を制御する。例えば、制御部25は、特定の情報の要求を示す要求情報と、端末装置3の操作の状態を示す操作状態情報とを、送受信部26を介して端末装置3から受ける。制御部25は、操作状態情報に基づいて端末装置3の操作の状態を検知し、その操作の状態に関連する1又は複数の特定の情報を端末装置3に提供する。複数の特定の情報を端末装置3に提供する場合、制御部25は、操作の状態に応じて優先度が付けられた複数の特定の情報を、優先度が高い順に端末装置3に提供する。例えば、制御部25は、操作状態情報に基づいて、画像処理に関わる特定の操作の状態に端末装置3があると検知した場合、その操作の次に実行されると予想される1又は複数の画像処理に関する特定の情報を端末装置3に提供する。複数の特定の情報を端末装置3に提供する場合、制御部25は、操作の状態に応じて優先度が付けられた複数の画像処理に関する複数の特定の情報を、優先度が高い順に端末装置3に提供する。以下の説明では、特定の情報を「特定情報」と省略し、操作の状態を「操作状態」と省略する場合がある。以下、操作状態と特定情報とについて説明する。
【0044】
(端末装置3の操作の状態)
まず、端末装置3の操作状態について説明する。端末装置3における操作状態は、一例として、端末装置3にて起動しているアプリケーションソフトウェアの種類や、端末装置3にて起動しているアプリケーションソフトウェアを用いて行われている操作として定義される。
【0045】
図2を参照して、操作状態の一例について説明する。図2は、端末装置3における操作状態の定義の一例を説明するための図である。端末装置3における操作状態は、精度に応じてレベル付けされている。例えばレベルAでは、端末装置3にて起動しているアプリケーションソフトウェアの種類が、端末装置3の操作状態に該当する。操作状態の値としては、「ビューア」、「データ管理アプリケーション」、「電子メールソフト」及び「アドレス帳」等が該当する。「ビューア」は、例えば画像を表示装置に表示させるアプリケーションソフトウェアを示している。「データ管理アプリケーション」は、ファイルやフォルダを管理するためのデータ管理アプリケーションソフトウェアを示している。なお、ファイルは、データのまとまりであり、データセットと称される場合もある。また、フォルダは、記憶装置においてファイルを分類や整理するための保管場所であり、ディレクトリと称される場合もある。「電子メールソフト」は、電子メールを送受信するための電子メールアプリケーションソフトウェアを示している。「アドレス帳」は、電子メールのアドレス、電話番号又はファクシミリの送信先を示す番号を管理するためのアプリケーションソフトウェアを示している。例えば、操作状態の値とアプリケーションソフトウェアの名称とを対応付けたマップを予め作成しておき、端末装置3にて起動しているアプリケーションソフトウェアの名称と上記のマップとに基づいて、起動しているアプリケーションソフトウェアに対応する操作状態の値が得られる。
【0046】
また、例えばレベルBでは、端末装置3にて起動しているアプリケーションソフトを用いて行われている操作の内容が、端末装置3の操作状態に該当する。例えば、地図を表示装置に表示させる地図アプリケーションソフトウェアが端末装置3にて起動している場合に、XXX地域の地図が端末装置3のUI部34に表示されているときには、「XXX地域の地図を表示している」という内容が操作状態の値に該当する。また、画像や音声等のデータを編集するためのオーサリングアプリケーションソフトウェアが端末装置3にて起動している場合に、画像が端末装置3のUI部34に表示されているときには、「画像を表示している」という内容が操作状態の値に該当する。
【0047】
後述する端末装置3の操作状態取得部32が、レベルAの基準又はレベルBの基準に従って、端末装置3の操作状態を取得する。そして、端末装置3は、特定情報の要求を示す要求情報と操作状態を示す操作状態情報とを画像処理装置2に送信し、画像処理装置2の制御部25は、要求情報と操作状態情報とを受ける。
【0048】
図3を参照して、端末装置3から送信される操作状態情報の一例について説明する。図3は、端末装置3における操作状態の一例を説明するための図である。例えば、ビューアに関するアプリケーションソフトウェアが端末装置3にて起動している場合に、ファイルが端末装置3のUI部34に表示されているときには、「ファイルを表示中」という内容が操作状態の値に該当する。この場合、「ファイルを表示中」という内容を示す操作状態情報が、端末装置3から画像処理装置2に送信される。また、データ管理アプリケーションソフトウェアが端末装置3にて起動している場合に、フォルダが端末装置3のUI部34に表示されているときには、「フォルダを表示中」という内容が操作状態の値に該当する。この場合、「フォルダを表示中」という内容を示す操作状態情報が、端末装置3から画像処理装置2に送信される。また、電子メールアプリケーションソフトウェアが端末装置3にて起動している場合に、ユーザが電子メールを作成しているときには、「メールを作成中」という内容が操作状態の値に該当する。この場合、「メールを作成中」という内容を示す操作状態情報が、端末装置3から画像処理装置2に送信される。また、アドレス帳に関するアプリケーションソフトウェアが端末装置3にて起動している場合に、電子メールや電話番号が端末装置3のUI部34に表示されているときには、「宛先を表示中」という内容が操作状態の値に該当する。この場合、「宛先を表示中」という内容を示す操作状態情報が端末装置3から画像処理装置2に送信される。
【0049】
(画像処理装置2が端末装置3に提供する特定情報)
次に、画像処理装置2が端末装置3に提供する特定情報について説明する。特定情報は、例えば、画像処理装置2の機能(画像処理)の動作条件を端末装置3にて設定するための設定用ユーザインターフェースのデータ、又は、その設定用ユーザインターフェースのアドレスデータである。より具体的に説明すると、特定情報は、端末装置3の操作状態に関連して実行されると予想される画像処理装置2の機能の動作条件を、端末装置3にて設定するための設定用ユーザインターフェースのデータ、又は、その設定用ユーザインターフェースのアドレスデータである。例えば、制御部25は、画像処理装置2の複数の機能を、端末装置3の操作状態に応じて優先度を付けて選択し、各機能の動作条件を設定するための設定用ユーザインターフェースのデータ、又は、各設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを、優先度が高い順に端末装置3に提供する。
【0050】
画像処理装置2の機能は、例えば、画像読取部21による画像読取機能、印刷部22による印刷機能又はファクシミリ送信部23によるファクシミリ送信機能である。制御部25は、画像読取部21、印刷部22又はファクシミリ送信部23の動作条件を設定するための設定用ユーザインターフェースのデータ、又は、設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを、優先度が高い順に端末装置3に提供する。
【0051】
各機能の優先度は、例えば、端末装置3で行われている操作の後に各機能が実行される可能性の高さを示している。すなわち、端末装置3で行われている操作の後に実行される可能性が相対的に高い機能は、相対的に高い優先度が付けられ、実行される可能性が相対的に低い機能は、相対的に低い優先度が付けられる。各機能の優先度は、例えば各機能が過去に実行された頻度に基づいて予め求めておけばよい。制御部25は、端末装置3の操作に関連して、その操作の後に実行されると予想される複数の機能を選択し、各機能の動作条件を設定するための設定用ユーザインターフェースのデータ又は各設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを、実行される可能性が高い順(優先度が高い順)に端末装置3に提供する。
【0052】
図4を参照して、操作状態に応じた画像処理装置2の機能について説明する。図4は、操作状態に応じた機能の一例を説明するための図である。例えば、端末装置3の操作状態が「ファイルを表示中」である場合、ファイルを表示した後に、「(1)プリント from 端末装置」という機能が実行される可能性が最も高く、「(2)ファクシミリ送信 from 端末装置」という機能が実行される可能性が2番目に高く、「(3)機能一覧の表示」という機能が実行される可能性が3番目に高い。ここで、「(1)プリント from 端末装置」という機能は、端末装置3が、端末装置3に表示されているファイルの入出力データを画像処理装置2に送信し、印刷部22が、その入出力データに基づいて用紙上に画像を印刷する一連の処理を実行する機能である。また、「(2)ファクシミリ送信 from 端末装置」という機能は、端末装置3が、端末装置3に表示されているファイルの入出力データを画像処理装置2に送信し、ファクシミリ送信部23が、その入出力データに基づく画像を、端末装置3によって指定された宛先にファクシミリ送信する一連の処理を実行する機能である。また、「(3)機能一覧の表示」という機能は、画像処理装置2の機能の一覧を端末装置3にて表示する機能である。
【0053】
例えば、制御部25は、操作状態情報に基づいて、端末装置3の操作状態が「ファイルを表示中」であることを検知した場合、優先度が最も高い「(1)プリント from 端末装置」という機能の動作条件を設定するための設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを、1番目に端末装置3に提供する。また、制御部25は、優先度が2番目に高い「(2)ファクシミリ送信 from 端末装置」という機能の動作条件を設定するための設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを、2番目に端末装置3に提供する。また、制御部25は、優先度が3番目に高い「(3)機能一覧の表示」用の設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを、3番目に端末装置3に提供する。
【0054】
また、例えば、端末装置3の操作状態が「フォルダを表示中」である場合、フォルダを表示した後に、「(1)スキャン to 端末装置」という機能が実行される可能性が最も高く、「(2)ボックス文書取得 to 端末装置」という機能が実行される可能性が2番目に高く、「(3)機能一覧の表示」という機能が実行される可能性が3番目に高い。ここで、「(1)スキャン to 端末装置」という機能は、画像読取部21が、原稿上の画像を読み取って画像を表す入出力データを生成し、画像処理装置2が、その入出力データを端末装置3に送信する一連の処理を実行する機能である。なお、「(2)ボックス文書取得」という機能に関連する「ボックス操作」という機能は、画像処理装置2の記憶部27に入出力データを保存する機能及び画像処理装置2の記憶部27から入出力データを取得する機能である。「(2)ボックス文書取得 to 端末装置」という機能は、画像処理装置2が、記憶部27に記憶されている入出力データを端末装置3に送信し、端末装置3が、その入出力データを取得する機能である。
【0055】
例えば、制御部25は、操作状態情報に基づいて、端末装置3の操作状態が「フォルダを表示中」であることを検知した場合、優先度が最も高い「(1)スキャン to 端末装置」という機能の動作条件を設定するための設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを、1番目に端末装置3に提供する。また、制御部25は、優先度が2番目に高い「(2)ボックス文書取得 to 端末装置」という機能の動作条件を設定するための設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを、2番目に端末装置3に提供する。また、制御部25は、優先度が3番目に高い「(3)機能一覧の表示」用の設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを、3番目に端末装置3に提供する。
【0056】
また、例えば、端末装置3の操作状態が「メールを作成中」である場合、メールを作成した後に、「(1)スキャン to 端末装置」という機能が実行される可能性が最も高く、「(2)ボックス文書取得 to 端末装置」という機能が実行される可能性が2番目に高く、「(3)機能一覧の表示」という機能が実行される可能性が3番目に高い。
【0057】
例えば、制御部25は、操作状態情報に基づいて、端末装置3の操作状態が「メールを作成中」であることを検知した場合、優先度が最も高い「(1)スキャン to 端末装置」という機能の動作条件を設定するための設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを、1番目に端末装置3に提供する。また、制御部25は、優先度が2番目に高い「(2)ボックス文書取得 to 端末装置」という機能の動作条件を設定するための設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを、2番目に端末装置3に提供する。また、制御部25は、優先度が3番目に高い「(3)機能一覧の表示」用の設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを、3番目に端末装置3に提供する。
【0058】
また、例えば、端末装置3の操作状態が「宛先を表示中」である場合、宛先を表示した後に、「(1)スキャン to メール」という機能が実行される可能性が最も高く、「(2)スキャン to ファクシミリ送信」という機能が実行される可能性が2番目に高く、「(3)機能一覧の表示」という機能が実行される可能性が3番目に高い。ここで、「(1)スキャン to メール」という機能は、画像読取部21が、原稿上の画像を読み取って画像を表す入出力データを生成し、画像処理装置2が、その入出力データを、端末装置3によって指定されたアドレスに電子メールによって送信する一連の処理を実行する機能である。また、「(2)スキャン to ファクシミリ送信」という機能は、画像読取部21が、原稿上の画像を読み取って画像を表す入出力データを生成し、ファクシミリ送信部23が、その入出力データに基づく画像を、端末装置3によって指定された宛先にファクシミリ送信する一連の処理を実行する機能である。
【0059】
例えば、制御部25は、操作状態情報に基づいて、端末装置3の操作状態が「宛先を表示中」であることを検知した場合、優先度が最も高い「(1)スキャン to メール」という機能の動作条件を設定するための設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを、1番目に端末装置3に提供する。また、制御部25は、優先度が2番目に高い「(2)スキャン to ファクシミリ送信」という機能の動作条件を設定するための設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを、2番目に端末装置3に送信する。また、制御部25は、優先度が3番目に高い「(3)機能一覧の表示」用の設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを、3番目に端末装置3に提供する。
【0060】
優先度が付けられた各機能と操作状態との対応関係を示す対応関係情報は予め作成されて、例えば記憶部27に予め記憶されている。一例として、図4に示す対応関係を示す情報が予め作成されて、記憶部27に予め記憶されている。図4に示す操作状態に応じて実行される各機能の優先度は、例えば各機能が過去に実行された頻度に基づいて求めればよい。制御部25は、記憶部27に記憶されている対応関係情報を参照し、複数の機能を、端末装置3の操作状態に応じて優先度を付けて選択し、選択した各機能の動作条件を設定するための設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを、優先度が高い順に端末装置3に提供する。
【0061】
なお、制御部25は、複数の設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを優先度が高い順に端末装置3に提供する代わりに、複数の設定用ユーザインターフェースのデータを優先度が高い順に端末装置3に提供してもよい。すなわち、制御部25は、端末装置3から特定情報の要求を受けた場合に、設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを端末装置3に提供せずに、複数の設定用ユーザインターフェースのデータを優先度が高い順に端末装置3に提供してもよい。また、制御部25は、優先度が最も高い特定情報のみを端末装置3に提供してもよい。また、制御部25は、複数の設定用ユーザインターフェースのデータ又はアドレスデータを、それぞれの設定用ユーザインターフェースのデータ又はアドレスデータに対応した優先度の情報を付加してまとめて端末装置3へ提供してもよい。この場合、端末装置3では、それぞれの設定用ユーザインターフェースのデータ又はアドレスデータに付加された優先度の情報を解釈して、この優先度に応じて設定用ユーザインターフェースの画面を表示するように制御する。
【0062】
また、制御部25は、端末装置3から送信された制御データ(コマンドデータ)を受け、この制御データに基づいて、画像読取部21、印刷部22又はファクシミリ送信部23の動作を制御する。制御データは、画像処理装置2における画像処理に関するコマンドを示すデータであり、一例として、画像読み取り、印刷又はファクシミリ送信の動作条件を示すデータである。制御データには、例えば以下の情報が含まれる。制御データには、画像読み取り、印刷及びファクシミリ送信のうち、ユーザによって選択された機能を示す情報が含まれる。画像読取部21によって画像の読み取りを行う場合には、例えば、解像度、濃度、モノクロ/カラーの選択、原稿サイズ、読み取られた画像データのファイル名等の画像読取条件に関する情報が制御データに含まれる。また、印刷部22によって印刷を行う場合には、例えば、解像度、濃度、モノクロ/カラーの選択、用紙サイズ、印刷部数、印刷対象のデータのファイル名等の印刷条件に関する情報が制御データに含まれる。また、ファクシミリ送信部23によってファクシミリ送信を行う場合には、例えば、解像度、濃度、送信先の電話番号、送信対象のデータのファイル名等のファクシミリ送信条件に関する情報が制御データに含まれる。例えば、制御部31は、端末装置3から送信されたhttpリクエスト形式の要求を受け取り、その要求の内容を解析し、画像読取部21、印刷部22又はファクシミリ送信部23の動作を制御する。
【0063】
(送受信部26)
画像処理装置2の送受信部26は、特定情報の要求を示す要求情報と端末装置3の操作状態を示す操作状態情報とを、通信経路4を介して端末装置3から受信し、要求情報と操作状態情報とを制御部25に出力する。
【0064】
また、送受信部26は、設定用ユーザインターフェースのデータに端末装置3が通信経路4を介してアクセスするためのアドレスデータを、通信経路4を介して端末装置3に送信する。例えば、画像処理装置2がLANに接続されている場合、送受信部26は、LANにおける設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを、通信経路4を介して端末装置3に送信する。また、画像処理装置2がWANに接続されている場合、送受信部26は、WANにおける設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを、通信経路4を介して端末装置3に送信する。
【0065】
また、送受信部26は、設定用ユーザインターフェースのデータを、通信経路4を介して端末装置3に送信する。具体的には、端末装置3が、画像処理装置2から送信されたアドレスデータを用いて設定用ユーザインターフェースのデータに通信経路4を介してアクセスした場合、送受信部26は、設定用ユーザインターフェースのデータを通信経路4を介して端末装置3に送信する。
【0066】
送受信部26は、制御部25の制御に従って、複数の設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを、優先度が高い順に通信経路4を介して端末装置3に送信する。または、送受信部26は、複数の設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを優先度が高い順に端末装置3に送信する代わりに、制御部25の制御に従って、複数の設定用ユーザインターフェースのデータを、優先度が高い順に端末装置3に送信してもよい。
【0067】
また、端末装置3からの指示に従って画像読取部21によって画像が読み取られて入出力データが生成されている場合には、送受信部26は、画像読取部21によって生成された入出力データを、通信経路4を介して端末装置3に送信する。また、送受信部26は、印刷部22によって印刷されるデータ、ファクシミリ送信部23によって送信されるデータ及び制御データ(コマンドデータ)を、通信経路4を介して端末装置3から受信する。具体的には、送受信部26は、通信経路4を介して端末装置3から、制御データをhttpリクエスト形式の要求として受信する。画像処理装置2にて印刷又はファクシミリ送信する場合には、送受信部26は、印刷又はファクシミリ送信される入出力データを、通信経路4を介して端末装置3から受信する。画像処理装置2にて画像の読み取りを行う場合には、送受信部26は、画像読取部21によって生成された入出力データを、httpリクエスト形式の要求に対するhttpレスポンス形式の応答として、通信経路4を介して端末装置3に送信する。
【0068】
また、画像処理装置2と端末装置3とが、通信経路4と上述した別の通信経路との2つの通信経路によって接続されてもよい。例えば、送受信部26は、要求情報と操作状態情報とを別の通信経路を介して端末装置3から受信する。また、送受信部26は、設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを、別の通信経路を介して端末装置3に送信する。例えば別の通信経路として、IrDAやBluetooth(登録商標)等の無線データ通信による通信経路を用いる場合、送受信部26は、端末装置3の送受信部33との間で赤外線や電波を送受信することで送受信部33と通信を行い、要求情報と操作状態情報とを別の通信経路を介して送受信部33から受信する。そして、送受信部26は、複数の設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを、優先度が高い順に別の通信経路を介して送受信部33に送信する。端末装置3の送受信部33が、画像処理装置2から送信されたアドレスデータを用いて設定用ユーザインターフェースのデータに通信経路4を介してアクセスした場合、送受信部26は、設定用ユーザインターフェースのデータを通信経路4を介して端末装置3に送信する。
【0069】
このように、端末装置3は、通信経路4とは別の通信経路を介して要求情報と操作状態情報とを画像処理装置2に送信し、画像処理装置2は、その別の通信経路を介して複数の設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを優先度が高い順に端末装置3に送信し、通信経路4を介して設定用ユーザインターフェースのデータを端末装置3に送信してもよい。
【0070】
(記憶部27)
画像処理装置2の記憶部27は、優先度が付けられた複数の特定情報と、端末装置3の操作状態との対応関係を示す対応関係情報を記憶する。記憶部27は、一例として、画像処理装置2の優先度が付けられた各機能と、端末装置3の操作状態との対応関係を示す対応関係情報を記憶する。記憶部27は、例えば図4に示す対応関係情報を記憶する。また、記憶部27は、画像読取部21によって生成された入出力データを記憶する。また、記憶部27は、端末装置3から送信された印刷されるデータ、ファクシミリ送信されるデータ及び制御データ(コマンドデータ)を記憶する。
【0071】
(UI部28)
画像処理装置2のUI部28は表示部を有し、例えばUI提供部24から提供されたユーザインターフェースを表示する。UI部28は、画像読取部21、印刷部22又はファクシミリ送信部23のそれぞれの動作条件に関する制御データのユーザによる入力を受け付ける。
【0072】
次に、端末装置3について説明する。端末装置3は、一例として、制御部31と、操作状態取得部32と、送受信部33と、UI部34(ユーザインターフェース部34)と、記憶部35とを備えている。
【0073】
(制御部31)
端末装置3の制御部31は、ユーザによって指定されたアプリケーションソフトウェアを実行する。例えば、制御部31は、画像をUI部34に表示させるビューアに関するアプリケーションソフトウェア、ファイルやフォルダを管理するためのデータ管理アプリケーションソフトウェア、電子メールを送受信するための電子メールアプリケーションソフトウェア、電子メールのアドレスや電話番号等を管理するためのアドレス帳に関するアプリケーションソフトウェア、地図をUI部34に表示させる地図アプリケーションソフトウェア、画像や音声等のデータを編集するためのオーサリングアプリケーションソフトウェア等のアプリケーションソフトウェアを実行する。上記のアプリケーションソフトウェアは、例えば記憶部35に予め記憶されていてもよいし、通信等を介して外部の装置から端末装置3に送信されてもよい。
【0074】
制御部31は、端末装置3にて行われている操作に関連する特定情報の取得の指示をユーザから受けると、特定情報の取得を操作状態取得部32に要求する。例えば、制御部31は、画像処理装置2の各機能の動作条件を端末装置3にて設定するための設定用ユーザインターフェースのデータの取得を操作状態取得部32に要求する。
【0075】
(操作状態取得部32)
端末装置3の操作状態取得部32は、端末装置3にて行われている操作の状態を取得する。例えば、操作状態取得部32は、制御部31にて起動しているアプリケーションソフトウェアの種類や、起動しているアプリケーションソフトウェアを用いて行われている操作の内容を、操作状態として取得する。
【0076】
例えば図2に示すレベルAに基づいて操作状態が定義されている場合、図2に示す操作状態の値とアプリケーションソフトウェアの名称とを対応付けたマップを予め作成しておき、そのマップを記憶部35に予め記憶させておく。操作状態取得部32は、起動しているアプリケーションソフトウェアの名称を制御部31から取得し、上記のマップを参照して、起動しているアプリケーションソフトウェアに対応する操作状態の値を取得する。例えば、ビューアに関するアプリケーションソフトウェアが制御部31によって実行されている場合、操作状態取得部32は、ビューアに関するアプリケーションソフトウェアの名称を制御部31から取得し、上記のマップを参照して操作状態の値(ビューア)を取得する。また、ファイルやフォルダを管理するデータ管理アプリケーションソフトウェアが制御部31によって実行されている場合、操作状態取得部32は、データ管理アプリケーションソフトウェアの名称を制御部31から取得し、上記のマップを参照して操作状態の値(データ管理アプリケーション)を取得する。
【0077】
また、図2に示すレベルBに基づいて操作状態が定義されている場合、制御部31が、起動しているアプリケーションソフトウェアを用いて行われている操作を示す操作状態情報を操作状態取得部32に出力し、操作状態取得部32は操作状態を取得する。例えば、地図アプリケーションソフトウェアが制御部31によって実行されている場合に、XXX地域の地図がUI部34に表示されているときには、制御部31は、「XXX地域の地図を表示している」という内容を示す操作状態情報を操作状態取得部32に出力する。また、オーサリングアプリケーションソフトウェアが制御部31によって実行されている場合に、画像がUI部34に表示されているときには、制御部31は、「画像を表示している」という内容を示す操作状態情報を操作状態取得部32に出力する。
【0078】
操作状態取得部32は、一例として、レベルAの基準又はレベルBの基準のいずれかに従って、端末装置3の操作状態を取得すればよい。
【0079】
操作状態取得部32は、特定情報の要求を示す要求情報と操作状態を示す操作状態情報とを送受信部33に出力する。操作状態取得部32は、要求情報に操作状態情報を付加して送受信部33に出力してもよい。
【0080】
(送受信部33)
端末装置3の送受信部33は、特定情報の要求を示す要求情報と、端末装置3の操作状態を示す操作状態情報とを、通信経路4を介して画像処理装置2に送信する。
【0081】
また、送受信部33は、設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを、通信経路4を介して画像処理装置2から受信する。複数の設定用ユーザインターフェースのアドレスデータが、端末装置3の操作状態に応じて優先度が高い順に画像処理装置2から送信されるため、送受信部33は、複数のアドレスデータを順次、受信する。送受信部33によって受信された複数のアドレスデータは、端末装置3の記憶部35に記憶される。
【0082】
また、送受信部33は、設定用ユーザインターフェースのデータを、通信経路4を介して画像処理装置2から受信する。具体的には、ユーザは端末装置3上でWebブラウザを起動する。Webブラウザのプログラムは、記憶部35に予め記憶されている。ユーザがUI部34を用いてWebブラウザの起動の指示を与えると、制御部31は、ユーザからの指示に従ってWebブラウザを起動する。そして、送受信部33は、ユーザによって指定されたアドレスデータを用いて設定用ユーザインターフェースのデータに通信経路4を介してアクセスする。これ以降、画像処理装置2の送受信部26、通信経路4及び端末装置3の送受信部33を介して、設定用ユーザインターフェースのデータが、画像処理装置2のUI提供部24から端末装置3のUI部34に提供される。端末装置3のWebブラウザは、画像処理装置2から受信した設定用ユーザインターフェースを表示する。また、送受信部33が画像処理装置2からアドレスデータを受信した場合に、制御部31は、ユーザからの指示を待たずに自動的にWebブラウザを起動し、送受信部33は、アドレスデータを用いて設定用ユーザインターフェースのデータに通信経路4を介してアクセスしてもよい。例えば、送受信部33は、ユーザからの指示を待たずに、優先度が最も高いアドレスデータを用いて設定用ユーザインターフェースのデータに通信経路4を介してアクセスしてもよい。
【0083】
また、送受信部33は、画像処理装置2の印刷部22によって印刷されるデータ、画像処理装置2のファクシミリ送信部23によって送信されるデータ及び制御データ(コマンドデータ)を、通信経路4を介して画像処理装置2に送信する。また、端末装置3からの指示に従って画像読取部21によって画像が読み取られて入出力データが生成されている場合には、送受信部33は、画像読取部21によって生成された入出力データを、通信経路4を介して画像処理装置2から受信する。
【0084】
例えば、ユーザは、UI部34に表示された設定用ユーザインターフェースにおいて、画像読取部21、印刷部22又はファクシミリ送信部23の動作条件に関する制御データ(コマンドデータ)を入力する。送受信部33は、通信経路4を介して画像処理装置2に、制御データをhttpリクエスト形式の要求として送信する。画像処理装置2にて印刷又はファクシミリ送信する場合には、送受信部33は、印刷又はファクシミリ送信されるデータを、通信経路4を介して画像処理装置2に送信する。なお、印刷又はファクシミリ送信されるデータは、UI部34を用いてユーザによって指定される。画像処理装置2にて画像の読み取りを行う場合には、送受信部33は、httpリクエスト形式の要求に対するhttpレスポンス形式の応答として、画像読取部21によって生成された入出力データを、通信経路4を介して画像処理装置2から受信する。
【0085】
また、上述したように、画像処理装置2と端末装置3とが、通信経路4と上述した別の通信経路との2つの通信経路によって接続されている場合、送受信部33は、要求情報と操作状態情報とを別の通信経路を介して画像処理装置2に送信し、設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを、別の通信経路を介して画像処理装置2から受信する。送受信部33は、複数の設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを、優先度が高い順に別の通信経路を介して送受信部26から受信する。
【0086】
(UI部34)
端末装置3のUI部34は表示部を有し、複数の特定情報を表示する。例えば、UI部34は、画像処理装置2から送信された複数の設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを表示する。UI部34は、複数のアドレスデータを一覧にして表示してもよいし、操作状態に応じた優先度に従って、複数のアドレスデータを優先度が高い順に表示してもよい。例えば、UI部34は、複数のアドレスデータをサムネイル画像(縮小画像)にして表示してもよいし、ユーザの指示に従って優先度が高い順に複数のアドレスデータを表示してもよい。また、UI部34は、設定用ユーザインターフェースを表示する。
【0087】
また、UI部34は、ユーザによる特定情報の取得の指示や、ユーザによるアドレスデータの指定を受け付ける。例えば、ユーザは、UI部34に表示されている複数のアドレスデータから、ユーザが実行を希望する機能(画像処理)の動作条件を設定するための設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを、UI部34を用いて指定する。また、UI部34は、画像処理装置2の画像読取部21、印刷部22又はファクシミリ送信部23のそれぞれの動作条件に関する制御データのユーザによる入力を受け付ける。UI部34は、画像処理装置2の画像読取部21によって読み取られた入出力データが表す画像を表示してもよい。
【0088】
(記憶部35)
端末装置3の記憶部35は入出力データを記憶する。例えば、記憶部35は、画像処理装置2の画像読取部21によって生成された入出力データや、画像処理装置2にて印刷又はファクシミリ送信される入出力データを記憶する。また、記憶部35は、制御部31によって実行されるアプリケーションソフトウェアを記憶する。また、記憶部35は、画像処理装置2から送信された複数の設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを記憶する。
【0089】
次に、図5を参照して、画像処理システム1の動作及びユーザの使用例について説明する。図5は、画像処理システム1が行う処理の手順の一例を示すシーケンス図である。
【0090】
まず、ユーザが端末装置3のUI部34を用いて特定のアプリケーションソフトウェアの起動を指示すると、端末装置3の制御部31は、ユーザによって指定されたアプリケーションソフトウェアを起動させる。ユーザは、起動したアプリケーションソフトウェアを用いて、文書を作成したり、画像や文書等のファイルをUI部34に表示させたり、フォルダをUI部34に表示させたりする。
【0091】
図6及び図7に、UI部34に表示されるユーザインターフェースの一例を示す。図6及び図7は、操作状態に相当するユーザインターフェースの一例を示す図である。
【0092】
図6は、端末装置3のUI部34に表示されるファイルの一例を示す。例えば、制御部31が、文書作成アプリケーションソフトウェアを起動し、ユーザがUI部34を用いて文書を作成及び編集する。UI部34に表示されたユーザインターフェース100は、一例として、文書名を表示する表示領域110と、文書をスクロールさせてページを変えるスクロール操作部120,140と、文書の内容を表示する表示領域130とを含む。
【0093】
図7は、端末装置3のUI部34に表示されるフォルダの一例を示す。例えば、制御部31が、データ管理アプリケーションソフトウェアを起動し、ユーザがUI部34を用いてフォルダやファイルを指定する。UI部34に表示されたユーザインターフェース200は、一例として、フォルダ名を表示する表示領域210と、別のフォルダを表示させるためのスクロール操作部220,240と、フォルダ内のデータやフォルダ内の別のフォルダを表示する表示領域230とを含む。
【0094】
そして、ユーザは、端末装置3のUI部34を用いて、操作に関連する特定情報の取得を指示する(ステップS01)。特定情報の取得の指示を示す情報が、UI部34から制御部31に出力される。制御部31は、特定情報の取得を操作状態取得部32に要求する(ステップS02)。
【0095】
操作状態取得部32は、端末装置3にて行われている操作の状態を取得する(ステップS03)。例えば、図6に示すように、UI部34にファイルが表示されている場合、制御部31は、「ファイルを表示中」という内容を示す操作状態情報を操作状態取得部32に出力し、操作状態取得部32は端末装置3の操作状態を取得する。また、図7に示すように、UI部34によってフォルダが表示されている場合、制御部31は、「フォルダを表示中」という内容を示す操作状態情報を操作状態取得部32に出力し、操作状態取得部32は端末装置3の操作状態を取得する。操作状態取得部32は、要求情報と操作状態情報とを送受信部33に出力する。
【0096】
端末装置3の送受信部33は、要求情報と操作状態情報とを通信経路4を介して画像処理装置2に送信する(ステップS04)。または、送受信部33は、要求情報と操作状態情報とを、通信経路4とは別の通信経路を介して画像処理装置2に送信してもよい。画像処理装置2の送受信部26は、通信経路4又は別の通信経路を介して、要求情報と操作状態情報とを端末装置3から受信し、要求情報と操作状態情報とを制御部25に出力する。
【0097】
制御部25は、複数の特定情報を、操作状態情報が示す操作状態に応じて優先度を付けて選択する(ステップS05)。例えば、制御部25は、図4に示す対応関係情報を参照し、複数の機能を、操作状態に応じて優先度を付けて選択する。例えば、制御部25は、操作状態情報に基づいて、端末装置3の操作状態が「ファイルを表示中」であることを検知した場合、「(1)プリント from 端末装置」という機能を優先度が最も高い機能として選択し、「(2)ファクシミリ送信 from 端末装置」という機能を優先度が2番目の機能として選択し、「(3)機能一覧の表示」という機能を優先度が3番目の機能として選択する。そして、制御部25は、各機能の動作条件を設定するための設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを送受信部26に出力する。
【0098】
送受信部26は、優先度が最も高い(1番目に高い)特定情報を、通信経路4又は別の通信経路を介して端末装置3に送信する(ステップS06)。例えば、送受信部26は、「(1)プリント from 端末装置」という機能の動作条件を設定するための設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを、1番目に端末装置3に送信する。また、送受信部26は、優先度が2番目に高い特定情報を、通信経路4又は別の通信経路を介して端末装置3に送信する(ステップS07)。例えば、送受信部26は、「(2)ファクシミリ送信 from 端末装置」という機能の動作条件を設定するための設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを、2番目に端末装置3に送信する。そして、送受信部26は、優先度がN番目に高い特定情報を、通信経路4又は別の通信経路を介して端末装置3に送信する(ステップS08)。以上のように、送受信部26は、制御部25によって選択された複数の特定情報を、優先度が高い順に端末装置3に送信する。
【0099】
端末装置3の送受信部33は、通信経路4又は別の通信経路を介して、複数の特定情報を画像処理装置2から受信し、優先度が付けられた複数の特定情報を制御部31に出力する(ステップS09)。例えば、送受信部33は、通信経路4又は別の通信経路を介して、優先度が付けられた複数の設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを画像処理装置2から受信し、優先度が付けられた複数のアドレスデータを制御部31に出力する。
【0100】
制御部31は、画像処理装置2から取得した複数の特定情報をUI部34に表示させる(ステップS10)。例えば、制御部31は、複数のアドレスデータをサムネイル画像としてUI部34に表示させてもよいし、複数のアドレスデータを優先度が高い順にUI部34に表示させてもよい。
【0101】
そして、ユーザは、端末装置3上でWebブラウザを起動し、UI部34に表示されている複数のアドレスデータのうちの目的のアドレスデータをUI部34を用いて指定する。送受信部33は、ユーザによって指定されたアドレスデータを用いて通信経路4を介して設定用ユーザインターフェースのデータにアクセスする。これ以降、送受信部26、通信経路4及び送受信部33を介して、設定用ユーザインターフェースのデータが、画像処理装置2のUI提供部24から端末装置3のUI部34に提供される。
【0102】
なお、ステップS06からステップS08において、送受信部26は、複数の設定用ユーザインターフェースのデータを優先度が高い順に端末装置3に送信してもよい。この場合、端末装置3の制御部31は、複数の設定用ユーザインターフェースを優先度が高い順にUI部34に表示させる。
【0103】
図8から図10を参照して、画像処理装置2のUI提供部24が提供する設定用ユーザインターフェースについて説明する。図8から図10は、操作状態に応じたユーザインターフェースの一例を示す図である。
【0104】
例えば、ユーザが、「(1)プリント from 端末装置」という機能に関するアドレスデータを指定し、送受信部33が、ユーザによって指定されたアドレスデータを用いて設定用ユーザインターフェースのデータにアクセスした場合、UI提供部24は、「(1)プリント from 端末装置」という機能に関する設定用ユーザインターフェースのデータを端末装置3に提供する。
【0105】
図8に、「(1)プリント from 端末装置」という機能に関する設定用ユーザインターフェースの一例を示す。設定用ユーザインターフェース300は、画像処理装置2の印刷部22の動作条件を端末装置3にてユーザが設定するための画面である。設定用ユーザインターフェース300は、通信経路4を介して画像処理装置2のUI提供部24から端末装置3のUI部34に提供されて表示される。設定用ユーザインターフェース300は、一例として、アドレスデータ(URL)を表示する表示領域310と、印刷の設定の項目を表示する表示領域320と、設定用ユーザインターフェースをユーザに選択させるための選択部330とを含む。ユーザは、設定用ユーザインターフェース300において、カラーモード、両面印刷の有無、原稿サイズ、印刷対象のデータの名称等の印刷の条件を入力する。設定用ユーザインターフェース300においてユーザによって入力された情報が、制御データに含まれる。印刷の条件の設定が終了すると、ユーザは、端末装置3のUI部34で「開始」ボタンを選択する。「開始」ボタンが選択されると、端末装置3の送受信部33は、通信経路4を介して画像処理装置2に、制御データをhttpリクエスト形式の要求として送信する。また、送受信部33は、印刷対象のデータを通信経路4を介して画像処理装置2に送信する。印刷対象のデータは、画像処理装置2の記憶部27に記憶される。画像処理装置2の制御部25は、httpリクエスト形式の要求の内容を解析し、印刷部22に印刷の指示を出力する。印刷部22は、制御部25の制御に従って、データに基づいて用紙上に画像を印刷する。
【0106】
また、例えば、ユーザが、「(2)ファクシミリ送信 from 端末装置」という機能に関するアドレスデータを指定し、送受信部33が、ユーザによって指定されたアドレスデータを用いて設定用ユーザインターフェースのデータにアクセスした場合、UI提供部24は、「(2)ファクシミリ送信 from 端末装置」という機能に関する設定用ユーザインターフェースのデータを端末装置3に提供する。
【0107】
図9に、「(2)ファクシミリ送信 from 端末装置」という機能に関する設定用ユーザインターフェースの一例を示す。設定用ユーザインターフェース400は、画像処理装置2のファクシミリ送信部23の動作条件を端末装置3にてユーザが設定するための画面である。設定用ユーザインターフェース400は、一例として、アドレスデータ(URL)を表示する表示領域410と、ファクシミリ送信の設定の項目を表示する表示領域420と、設定用ユーザインターフェースをユーザに選択させるための選択部430とを含む。ユーザは、設定用ユーザインターフェース400において、ファクシミリ送信の条件を入力する。設定用ユーザインターフェース400においてユーザによって入力された情報が、制御データに含まれる。ファクシミリ送信の条件の設定が終了すると、ユーザは、端末装置3のUI部34で「開始」ボタンを選択する。「開始」ボタンが選択されると、端末装置3の送受信部33は、通信経路4を介して画像処理装置2に、制御データをhttpリクエスト形式の要求として送信する。また、送受信部33は、ファクシミリ送信対象のデータを通信経路4を介して画像処理装置2に送信する。ファクシミリ送信対象のデータは、画像処理装置2の記憶部27に記憶される。画像処理装置2の制御部25は、httpリクエスト形式の要求の内容を解析し、ファクシミリ送信部23にファクシミリ送信の指示を出力する。ファクシミリ送信部23は、制御部25の制御に従って、データに基づいて画像をファクシミリ送信する。
【0108】
また、例えば、ユーザが、「(3)機能一覧の表示」という機能に関するアドレスデータを指定し、送受信部33が、ユーザによって指定されたアドレスデータを用いて設定用ユーザインターフェースのデータにアクセスした場合、UI提供部24は、「(3)機能一覧の表示」用の設定用ユーザインターフェースのデータを端末装置3に提供する。
【0109】
図10に、「(3)機能一覧の表示」用の設定用ユーザインターフェースの一例を示す。設定用ユーザインターフェース500は、画像処理装置2の機能を端末装置3にてユーザが選択するための画面である。設定用ユーザインターフェース500は、一例として、アドレスデータ(URL)を表示する表示領域510と、画像処理装置2の機能の一覧を表示する表示領域520と、設定用ユーザインターフェースをユーザに選択させるための選択部530とを含む。ユーザが、設定用ユーザインターフェース500において画像処理装置2の機能を選択すると、その機能の動作条件を設定するための設定用ユーザインターフェースが、画像処理装置2のUI提供部24から端末装置3に提供されてUI部34に表示される。
【0110】
なお、端末装置3の制御部31は、ユーザによって選択されたアドレスデータ(URL)を操作状態情報に対応付けて記憶部35に記憶させてもよい。例えば、端末装置3の操作状態が、記憶部35に記憶されている操作状態情報が示す操作状態と同じになっている場合に、ユーザが特定情報の取得を指示すると、制御部31は、操作状態情報に対応付けられたアドレスデータをUI部34に表示させてもよい。すなわち、端末装置3は、ユーザによって選択されたアドレスデータを学習し、過去に選択されたアドレスデータを優先的に表示してもよい。
【0111】
以上のように、本実施形態に係る情報提供装置は、端末装置の操作状態を取得し、その操作状態に応じて優先度が付けられた複数の特定情報を、優先度が高い順に端末装置に提供する。そのため、ユーザが端末装置にて設定を行わなくても、端末装置の現在の操作状態に関連する特定情報が、情報提供装置から端末装置に提供される。
【0112】
例えば、情報提供装置が画像処理装置2によって実現されている場合、画像処理装置2は、端末装置3の操作状態を取得し、その操作状態に応じて優先度が付けられた複数の機能(画像処理)を選択し、各機能の動作条件を設定するための設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを、優先度が高い順に端末装置3に提供する。すなわち、画像処理装置2は、端末装置3の操作状態に応じて実行されると予想される複数の機能を選択し、各機能の動作条件を設定するための設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを、実行される可能性が高い順に端末装置3に提供する。このように、端末装置3における現在の操作の後に実行され得る機能の設定用ユーザインターフェースのアドレスデータが、実行される可能性が高い順に画像処理装置2から端末装置3に提供される。従って、ユーザが端末装置3にて設定を行わなくても、現在の操作の後に実行され得る機能の設定用ユーザインターフェースが、画像処理装置2から端末装置3に提供され得る状態となる。
【0113】
例えば、印刷用の設定用ユーザインターフェース、画像読取用の設定用ユーザインターフェース又はファクシミリ送信用の設定用ユーザインターフェースを取得するための設定をユーザが端末装置3にて行わなくても、現在の操作の後に実行され得る機能の設定用ユーザインターフェースが、画像処理装置2から端末装置3に提供され得る状態となる。
【0114】
(ハードウェア構成)
以上に例示した画像処理装置2は、図示しないCPU等のプロセッサを備えている。プロセッサは、図示しないメモリに記憶されたプログラムを実行することにより、UI提供部24及び制御部25のそれぞれの機能を実現する。上記プログラムは、CDやDVD等の記録媒体を介して又はネットワーク等の通信経路を介して、ハードディスクドライブ(HDD)等の記憶装置に記憶される。なお、上記プログラムは、ハードディスクドライブ等の記憶装置に予め記憶されていてもよい。ハードディスクドライブ等の記憶装置に記憶されたプログラムが、RAM等のメモリに読み出されてCPU等のプロセッサによって実行されることにより、上述したUI提供部24及び制御部25のそれぞれの機能が実現される。
【0115】
また、以上に例示した端末装置3は、図示しないCPU等のプロセッサを備えている。プロセッサは、図示しないメモリに記憶されたプログラムを実行することにより、制御部31及び操作状態取得部32のそれぞれの機能を実現する。上記プログラムは、CD又はDVD等の記録媒体を介して又はネットワーク等の通信経路を介して、メモリに記憶される。なお、上記プログラムは、メモリに予め記憶されていてもよい。また、端末装置3が通信経路4又は別の通信経路を介して画像処理装置2に接続した場合に、操作状態取得部32の機能を実現するためのプログラムが、画像処理装置2から端末装置3に送信されて端末装置3のメモリに記憶されてもよい。メモリに記憶されたプログラムが、CPU等のプロセッサによって実行されることにより、上述した制御部31及び操作状態取得部32のそれぞれの機能が実現される。
【0116】
(変形例1)
次に、変形例1に係る情報提供装置及び情報提供システムについて説明する。変形例1に係る情報提供システムは、情報提供装置と中継装置と端末装置とを含んで構成されている。情報提供装置と端末装置とは中継装置を介して接続されており、中継装置を介して情報提供装置から端末装置に特定情報が提供される。
【0117】
図11に、変形例1に係る画像処理システムの一例を示す。画像処理システム1Aは、画像処理装置2と端末装置3と中継装置5とを含んで構成されている。端末装置3と中継装置5とは通信経路4Aを介して接続され、画像処理装置2と中継装置5とは通信経路4Bを介して接続されている。画像処理装置2と端末装置3とは、中継装置5を介してデータの送受信を行う。変形例1に係る情報提供装置は、一例として画像処理装置2によって実現され、情報提供システムは、一例として画像処理装置2と端末装置3と中継装置5とによって実現される。中継装置5が設けられている点が、上述した実施形態に係る画像処理システム1と異なる。
【0118】
通信経路4A,4Bは、上述した通信経路4と同じである。また、通信経路4Aとは異なる別の通信経路を介して、端末装置3と中継装置5とが接続されてもよいし、通信経路4Bとは異なる別の通信経路を介して、画像処理装置2と中継装置5とが接続されてもよい。別の通信経路は、上述した実施形態と同様に、直接接続による通信経路であってよい。また、通信経路4Aと別の通信経路との2つの通信経路によって、端末装置3と中継装置5とが接続され、通信経路4Bと別の通信経路との2つの通信経路によって、画像処理装置2と中継装置5とが接続されてもよい。
【0119】
中継装置5は、一例としてプロキシサーバであり、制御部51を備えている。中継装置5は、要求情報と操作状態情報とを、通信経路4A又は別の通信経路を介して端末装置3から受信する。中継装置5は、制御部51の制御の下、端末装置3に提供される複数の特定情報を、端末装置3の操作状態に応じて優先度が高い順に画像処理装置2に要求する。中継装置5は、優先度が付けられた複数の特定情報を、通信経路4B又は別の通信経路を介して画像処理装置2から受信する。そして、中継装置5は、優先度が付けられた複数の特定情報を、通信経路4A又は別の通信経路を介して端末装置3に送信する。
【0120】
図12を参照して、変形例1に係る画像処理システム1Aの動作及びユーザの使用例について説明する。図12は、画像処理システム1Aが行う処理の手順の一例を示すシーケンス図である。
【0121】
まず、端末装置3の制御部31は、ユーザによって指定されたアプリケーションソフトウェアを起動させる。ユーザは、起動したアプリケーションソフトウェアを用いて操作を行う。そして、ユーザは、端末装置3のUI部34を用いて、操作に関連する特定情報の取得を指示する(ステップS30)。制御部31は、特定情報の取得を操作状態取得部32に要求する。
【0122】
操作状態取得部32は、端末装置3にて行われている操作の状態を取得する(ステップS31)。操作状態取得部32は、要求情報と操作状態情報とを送受信部33に出力する。
【0123】
端末装置3の送受信部33は、要求情報と操作状態情報とを通信経路4Aを介して中継装置5に送信する(ステップS32)。または、送受信部33は、要求情報と操作状態情報とを、通信経路4Aとは別の通信経路を介して中継装置5に送信してもよい。中継装置5は、通信経路4A又は別の通信経路を介して、要求情報と操作状態情報とを端末装置3から受信する。そして、中継装置5は、通信経路4B又は別の通信経路を介して、要求情報と操作状態情報とを画像処理装置2に送信する。
【0124】
そして、中継装置5は、優先度が最も高い(1番目に高い)特定情報を、通信経路4B又は別の通信経路を介して画像処理装置2に要求する(ステップS33)。画像処理装置2は、操作状態情報が示す操作状態に応じて優先度が最も高い(1番目に高い)特定情報を、通信経路4B又は別の通信経路を介して中継装置5に送信する(ステップS34)。次に、中継装置5は、優先度が2番目に高い特定情報を、通信経路4B又は別の通信経路を介して画像処理装置2に要求する(ステップS35)。画像処理装置2は、操作状態に応じて優先度が2番目に高い特定情報を、通信経路4B又は別の通信経路を介して中継装置5に送信する(ステップS36)。そして、中継装置5は、優先度がN番目に高い特定情報を、通信経路4B又は別の通信経路を介して画像処理装置2に要求する(ステップS37)。画像処理装置2は、操作状態に応じて優先度がN番目に高い特定情報を、通信経路4B又は別の通信経路を介して中継装置5に送信する(ステップS38)。以上のように、中継装置5は、複数の特定情報を、優先度が高い順に画像処理装置2に要求し、画像処理装置2は、各要求に応じて、特定情報を優先度が高い順に中継装置5に送信する。
【0125】
そして、中継装置5は、優先度が付けられた複数の特定情報を、通信経路4A又は別の通信経路を介して端末装置3に送信する(ステップS39)。端末装置3の送受信部33は、通信経路4A又は別の通信経路を介して、複数の特定情報を中継装置5から受信し、複数の特定情報を制御部31に出力する。例えば、送受信部33は、通信経路4A又は別の通信経路を介して、優先度が付けられた複数の設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを中継装置5から受信し、優先度が付けられた複数のアドレスデータを制御部31に出力する。制御部31は、中継装置5から取得した複数の特定情報をUI部34に表示させる(ステップS40)。
【0126】
ステップS40以降の動作及びユーザの使用例は、上述した実施形態に係る画像処理システム1と同じであるため、説明を省略する。
【0127】
以上のように、変形例1に係る画像処理装置2によると、上述した実施形態と同様に、端末装置3における現在の操作の後に実行され得る機能の設定用ユーザインターフェースのアドレスデータが、実行される可能性が高い順に画像処理装置2から端末装置3に提供される。従って、ユーザが端末装置3にて設定を行わなくても、現在の操作の後に実行され得る機能の設定用ユーザインターフェースが、画像処理装置2から端末装置3に提供され得る状態となる。
【0128】
(変形例2)
次に、変形例2に係る情報提供装置及び情報提供システムについて説明する。変形例2に係る情報提供システムは、情報提供装置と操作状態データベース(DB)と端末装置とを含んで構成されている。情報提供装置と操作状態DBと端末装置とは、それぞれ通信経路を介して互いに接続されている。
【0129】
図13に、変形例2に係る画像処理システムの一例を示す。画像処理システム1Bは、画像処理装置2と端末装置3と操作状態データベース(DB)6とを含んで構成されている。画像処理装置2と端末装置3とは通信経路4Cを介して接続され、端末装置3と操作状態DB6とは通信経路4Dを介して接続され、画像処理装置2と操作状態DB6とは通信経路4Eを介して接続されている。変形例2に係る情報提供装置は、一例として画像処理装置2によって実現され、情報提供システムは、一例として画像処理装置2と端末装置3と操作状態DB6とによって実現される。操作状態DB6が設けられている点が、上述した実施形態に係る画像処理システム1と異なる。
【0130】
通信経路4C,4D,4Eは、上述した通信経路4と同じである。また、通信経路4Cとは異なる別の通信経路を介して、画像処理装置2と端末装置3とが接続されてもよいし、通信経路4Dとは異なる別の通信経路を介して、端末装置3と操作状態DB6とが接続されてもよいし、通信経路4Eとは異なる別の通信経路を介して、画像処理装置2と操作状態DB6とが接続されてもよい。別の通信経路は、上述した実施形態と同様に、直接接続による通信経路であってもよい。また、通信経路4Cと別の通信経路との2つの通信経路によって、画像処理装置2と端末装置3とが接続され、通信経路4Dと別の通信経路との2つの通信経路によって、端末装置3と操作状態DB6とが接続され、通信経路4Eと別の通信経路との2つの通信経路によって、画像処理装置2と操作状態DB6とが接続されてもよい。
【0131】
操作状態DB6は、端末装置3から操作状態情報を受けて、その操作状態情報を記憶する。例えば、操作状態DB6は、要求情報に関連付けて操作状態情報を記憶する。画像処理装置2は、端末装置3から要求情報を受けると、その要求情報に関連付けられた操作状態情報を操作状態DB6から取得する。
【0132】
図14を参照して、変形例2に係る画像処理システム1Bの動作及びユーザの使用例について説明する。図14は、画像処理システム1Bが行う処理の手順の一例を示すシーケンス図である。
【0133】
まず、端末装置3の制御部31は、ユーザによって指定されたアプリケーションソフトウェアを起動させる。ユーザは、起動したアプリケーションソフトウェアを用いて操作を行う。そして、ユーザは、端末装置3のUI部34を用いて、操作に関連する特定情報の取得を指示する(ステップS50)。制御部31は、特定情報の取得を操作状態取得部32に要求する(ステップS51)。
【0134】
操作状態取得部32は、端末装置3にて行われている操作の状態を取得する(ステップS52)。操作状態取得部32は、要求情報と操作状態情報とを送受信部33に出力する。
【0135】
端末装置3の送受信部33は、要求情報と操作状態情報とを通信経路4Dを介して操作状態DB6に送信し、操作状態を操作状態DB6に登録する(ステップS53)。操作状態DB6は、要求情報に関連付けて操作状態情報を記憶する。なお、送受信部33は、要求情報と操作状態情報とを、通信経路4Dとは別の通信経路を介して操作状態DB6に送信してもよい。
【0136】
また、端末装置3の送受信部33は、要求情報を通信経路4Cを介して画像処理装置2に送信する(ステップS54)。なお、送受信部33は、要求情報を通信経路4Cとは別の通信経路を介して画像処理装置2に送信してもよい。
【0137】
画像処理装置2の送受信部26は、通信経路4C又は別の通信経路を介して、要求情報を端末装置3から受信し、要求情報を制御部25に出力する。制御部25は、送受信部26及び通信経路4Eを介して、その要求情報に関連する操作状態情報を操作状態DB6から取得する(ステップS55)。
【0138】
制御部25は、複数の特定情報を、操作状態情報が示す操作状態に応じて優先度を付けて選択する。そして、送受信部26は、制御部25によって選択された優先度が最も高い(1番目に高い)特定情報を、通信経路4C又は別の通信経路を介して端末装置3に送信する(ステップS56)。例えば、送受信部26は、優先度が最も高い機能の動作条件を設定するための設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを、1番目に端末装置3に送信する。また、送受信部26は、制御部25によって選択された優先度が2番目に高い特定情報を、通信経路4C又は別の通信経路を介して端末装置3に送信する(ステップS57)。例えば、送受信部26は、優先度が2番目に高い機能の動作条件を設定するための設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを、2番目に端末装置3に送信する。そして、送受信部26は、制御部25によって選択された優先度がN番目に高い特定情報を、通信経路4C又は別の通信経路を介して端末装置3に送信する(ステップS58)。以上のように、送受信部26は、制御部25によって選択された複数の特定情報を、優先度が高い順に端末装置3に送信する。
【0139】
端末装置3の送受信部33は、通信経路4C又は別の通信経路を介して、複数の特定情報を画像処理装置2から受信し、優先度が付けられた複数の特定情報を制御部31に出力する(ステップS59)。例えば、送受信部33は、通信経路4C又は別の通信経路を介して、優先度が付けられた複数の設定用ユーザインターフェースのアドレスデータを画像処理装置2から受信し、優先度が付けられた複数のアドレスデータを制御部31に出力する。制御部31は、画像処理装置2から取得した複数の特定情報をUI部34に表示させる(ステップS60)。
【0140】
ステップS60以降の動作及びユーザの使用例は、上述した実施形態に係る画像処理システム1と同じであるため、説明を省略する。
【0141】
以上のように、変形例2に係る画像処理装置2によると、上述した実施形態と同様に、端末装置3における現在の操作の後に実行され得る機能の設定用ユーザインターフェースのアドレスデータが、実行される可能性が高い順に画像処理装置2から端末装置3に提供される。従って、ユーザが端末装置3にて設定を行わなくても、現在の操作の後に実行され得る機能の設定用ユーザインターフェースが、画像処理装置2から端末装置3に提供され得る状態となる。
【符号の説明】
【0142】
1,1A,1B 画像処理システム、2 画像処理装置、3 端末装置、4,4A,4B,4C,4D,4E 通信経路、5 中継装置、6 操作状態DB、21 画像読取部、22 印刷部、23 ファクシミリ送信部、24 UI提供部、25,31,51 制御部、26,33 送受信部、27,35 記憶部、28,34 UI部、32 操作状態取得部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信経路を介して接続される端末装置から、前記端末装置の操作状態を示す操作状態情報を受信する受信手段と、
前記操作状態情報に基づいて、画像処理に関わる特定の操作状態に前記端末装置があると検知した場合、前記特定の操作状態の次に実行され得る画像処理に関する1又は複数の特定情報を前記端末装置に送信する送信手段であって、前記複数の特定情報を前記端末装置に送信する場合、前記特定の操作状態に応じて優先度が付けられた前記複数の特定情報を、優先度に基づいて前記端末装置に送信する送信手段と、
を有することを特徴とする情報提供装置。
【請求項2】
前記送信手段は、前記画像処理に関するコマンドデータを前記端末装置が送信するためのユーザインターフェースのアドレスデータを、前記特定情報として、前記端末装置に送信する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報提供装置。
【請求項3】
前記送信手段は、前記画像処理に関するコマンドデータを前記端末装置が送信するためのユーザインターフェースのデータを、前記特定情報として、前記端末装置に送信する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報提供装置。
【請求項4】
前記優先度の高さは、前記特定の操作状態に応じて画像処理が実行される可能性の高さであり、
前記送信手段は、前記複数の特定情報を、実行される可能性の高さに基づく優先度に基づいて前記端末装置に送信する、
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の情報提供装置。
【請求項5】
前記送信手段は、前記操作状態情報に基づいて、画像処理に関わるアプリケーションソフトウェアが前記端末装置で実行されていることを検知した場合、前記端末装置で実行されているアプリケーションソフトウェアの種類に応じて優先度が付けられた前記複数の特定情報を、優先度に基づいて前記端末装置に送信する、
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の情報提供装置。
【請求項6】
前記送信手段は、前記操作状態情報に基づいて、前記アプリケーションソフトウェアを用いて行われている操作の状態を更に検知した場合、前記アプリケーションソフトウェアを用いて行われている操作の状態に応じて優先度が付けられた前記複数の特定情報を、優先度に基づいて前記端末装置に送信する、
ことを特徴とする請求項5に記載の情報提供装置。
【請求項7】
前記画像処理は印刷を含み、
前記送信手段は、前記操作状態情報に基づいて、前記アプリケーションソフトウェアを用いて前記端末装置にてファイルが表示されていることを検知した場合であって、印刷に関する特定情報を含む前記複数の特定情報を前記端末装置に送信する場合、印刷に関する特定情報を優先度が最も高い特定情報として前記端末装置に送信する、
ことを特徴とする請求項6に記載の情報提供装置。
【請求項8】
前記画像処理は画像読み取りを含み、
前記送信手段は、前記操作状態情報に基づいて、前記アプリケーションソフトウェアを用いて前記端末装置にてフォルダが表示されていることを検知した場合であって、画像読み取りに関する特定情報を含む前記複数の特定情報を前記端末装置に送信する場合、画像読み取りに関する特定情報を優先度が最も高い特定情報として前記端末装置に送信する、
ことを特徴とする請求項6に記載の情報提供装置。
【請求項9】
前記画像処理は画像読み取りを含み、
前記送信手段は、前記操作状態情報に基づいて、前記アプリケーションソフトウェアを用いて前記端末装置にて電子メールが作成されていることを検知した場合であって、画像読み取りに関する特定情報を含む前記複数の特定情報を前記端末装置に送信する場合、画像読み取りに関する特定情報を優先度が最も高い特定情報として前記端末装置に送信する、
ことを特徴とする請求項6に記載の情報提供装置。
【請求項10】
前記画像処理は画像読み取りを含み、
前記送信手段は、前記操作状態情報に基づいて、前記アプリケーションソフトウェアを用いて前記端末装置にて宛先が表示されていることを検知した場合であって、画像読み取りに関する特定情報を含む前記複数の特定情報を前記端末装置に送信する場合、画像読み取りに関する特定情報を優先度が最も高い特定情報として前記端末装置に送信する、
ことを特徴とする請求項6に記載の情報提供装置。
【請求項11】
端末装置と、通信経路を介して前記端末装置に接続される情報提供装置とを備え、
前記情報提供装置は、
前記端末装置の操作状態を示す操作状態情報を受信する受信手段と、
前記操作状態情報に基づいて、画像処理に関わる特定の操作状態に前記端末装置があると検知した場合、前記特定の操作情報の次に実行され得る画像処理に関する1又は複数の特定情報を前記端末装置に送信する送信手段であって、前記複数の特定情報を前記端末装置に送信する場合、前記特定の操作状態に応じて優先度が付けられた前記複数の特定情報を、優先度に基づいて前記端末装置に送信する送信手段と、
を有することを特徴とする情報提供システム。
【請求項12】
コンピュータに、
通信経路を介して接続される端末装置から、前記端末装置の操作状態を示す操作状態情報を受信する第1のステップと、
前記操作状態情報に基づいて、画像処理に関わる特定の操作状態に前記端末装置があると検知した場合、前記特定の操作状態の次に実行され得る画像処理に関する1又は複数の特定情報を前記端末装置に送信する送信手段であって、前記複数の特定情報を前記端末装置に送信する場合、前記特定の操作状態に応じて優先度が付けられた前記複数の特定情報を、優先度に基づいて前記端末装置に送信する第2のステップと、
を実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項1】
通信経路を介して接続される端末装置から、前記端末装置の操作状態を示す操作状態情報を受信する受信手段と、
前記操作状態情報に基づいて、画像処理に関わる特定の操作状態に前記端末装置があると検知した場合、前記特定の操作状態の次に実行され得る画像処理に関する1又は複数の特定情報を前記端末装置に送信する送信手段であって、前記複数の特定情報を前記端末装置に送信する場合、前記特定の操作状態に応じて優先度が付けられた前記複数の特定情報を、優先度に基づいて前記端末装置に送信する送信手段と、
を有することを特徴とする情報提供装置。
【請求項2】
前記送信手段は、前記画像処理に関するコマンドデータを前記端末装置が送信するためのユーザインターフェースのアドレスデータを、前記特定情報として、前記端末装置に送信する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報提供装置。
【請求項3】
前記送信手段は、前記画像処理に関するコマンドデータを前記端末装置が送信するためのユーザインターフェースのデータを、前記特定情報として、前記端末装置に送信する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報提供装置。
【請求項4】
前記優先度の高さは、前記特定の操作状態に応じて画像処理が実行される可能性の高さであり、
前記送信手段は、前記複数の特定情報を、実行される可能性の高さに基づく優先度に基づいて前記端末装置に送信する、
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の情報提供装置。
【請求項5】
前記送信手段は、前記操作状態情報に基づいて、画像処理に関わるアプリケーションソフトウェアが前記端末装置で実行されていることを検知した場合、前記端末装置で実行されているアプリケーションソフトウェアの種類に応じて優先度が付けられた前記複数の特定情報を、優先度に基づいて前記端末装置に送信する、
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の情報提供装置。
【請求項6】
前記送信手段は、前記操作状態情報に基づいて、前記アプリケーションソフトウェアを用いて行われている操作の状態を更に検知した場合、前記アプリケーションソフトウェアを用いて行われている操作の状態に応じて優先度が付けられた前記複数の特定情報を、優先度に基づいて前記端末装置に送信する、
ことを特徴とする請求項5に記載の情報提供装置。
【請求項7】
前記画像処理は印刷を含み、
前記送信手段は、前記操作状態情報に基づいて、前記アプリケーションソフトウェアを用いて前記端末装置にてファイルが表示されていることを検知した場合であって、印刷に関する特定情報を含む前記複数の特定情報を前記端末装置に送信する場合、印刷に関する特定情報を優先度が最も高い特定情報として前記端末装置に送信する、
ことを特徴とする請求項6に記載の情報提供装置。
【請求項8】
前記画像処理は画像読み取りを含み、
前記送信手段は、前記操作状態情報に基づいて、前記アプリケーションソフトウェアを用いて前記端末装置にてフォルダが表示されていることを検知した場合であって、画像読み取りに関する特定情報を含む前記複数の特定情報を前記端末装置に送信する場合、画像読み取りに関する特定情報を優先度が最も高い特定情報として前記端末装置に送信する、
ことを特徴とする請求項6に記載の情報提供装置。
【請求項9】
前記画像処理は画像読み取りを含み、
前記送信手段は、前記操作状態情報に基づいて、前記アプリケーションソフトウェアを用いて前記端末装置にて電子メールが作成されていることを検知した場合であって、画像読み取りに関する特定情報を含む前記複数の特定情報を前記端末装置に送信する場合、画像読み取りに関する特定情報を優先度が最も高い特定情報として前記端末装置に送信する、
ことを特徴とする請求項6に記載の情報提供装置。
【請求項10】
前記画像処理は画像読み取りを含み、
前記送信手段は、前記操作状態情報に基づいて、前記アプリケーションソフトウェアを用いて前記端末装置にて宛先が表示されていることを検知した場合であって、画像読み取りに関する特定情報を含む前記複数の特定情報を前記端末装置に送信する場合、画像読み取りに関する特定情報を優先度が最も高い特定情報として前記端末装置に送信する、
ことを特徴とする請求項6に記載の情報提供装置。
【請求項11】
端末装置と、通信経路を介して前記端末装置に接続される情報提供装置とを備え、
前記情報提供装置は、
前記端末装置の操作状態を示す操作状態情報を受信する受信手段と、
前記操作状態情報に基づいて、画像処理に関わる特定の操作状態に前記端末装置があると検知した場合、前記特定の操作情報の次に実行され得る画像処理に関する1又は複数の特定情報を前記端末装置に送信する送信手段であって、前記複数の特定情報を前記端末装置に送信する場合、前記特定の操作状態に応じて優先度が付けられた前記複数の特定情報を、優先度に基づいて前記端末装置に送信する送信手段と、
を有することを特徴とする情報提供システム。
【請求項12】
コンピュータに、
通信経路を介して接続される端末装置から、前記端末装置の操作状態を示す操作状態情報を受信する第1のステップと、
前記操作状態情報に基づいて、画像処理に関わる特定の操作状態に前記端末装置があると検知した場合、前記特定の操作状態の次に実行され得る画像処理に関する1又は複数の特定情報を前記端末装置に送信する送信手段であって、前記複数の特定情報を前記端末装置に送信する場合、前記特定の操作状態に応じて優先度が付けられた前記複数の特定情報を、優先度に基づいて前記端末装置に送信する第2のステップと、
を実行させることを特徴とするプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2013−84227(P2013−84227A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−225306(P2011−225306)
【出願日】平成23年10月12日(2011.10.12)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年10月12日(2011.10.12)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
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