説明

情報提示システム

【課題】対面コミュニケーションであって、様々な情報を閲覧しやすく扱いやすい形態で提示すると共に、その場で顧客の要望に応じて提示された全情報の履歴の記録や、提示した中で最終的に有用とされた情報を記録し、かつ再利用可能に蓄積することができる情報提示システムを提供する。
【解決手段】光書込型電子ペーパー100は、複数備えられており、それぞれ識別可能なIDを有する。光書込型電子ペーパー100に書き込むべき情報は、表示記録媒体用端末機10の表示部11により選択し、書込部12により、書換え可能な情報として書き込むことができる。書き込まれた情報は、その履歴と共に当該光書込型電子ペーパー100のIDと対応付けられて、操作履歴データベース30に記録される。また、操作検知手段により、前記情報を表示した光書込型電子ペーパー100に対する利用者の選択的な操作を検知することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、互いに対面した場での各種情報の提示に基づく対話を支援するための情報提示システムに関し、特に対面コミュニケーションとして面談や商談に活用されることを意図するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、少人数の対面コミュニケーションとして面談、商談に活用される表示装置として、2画面を有し、一方の画面を顧客側に提示しながら他方の画面での情報表示、キーボード入力が可能な装置が数多く提案されている。これらの装置では、いずれも文書を閲覧することに主眼をおき、携帯性と表示性能を両立するために2画面で1つの文書を表示したり、一方に拡大表示するなどの工夫がなされている。
【0003】
例えば、特許文献1には、オペレーターへはもちろんの他、対面者にも切り換えたり移動することなく表示することを課題とし、本体と、該本体に開閉可能に取り付けた2個のディスプレイと、該2個のディスプレイに対応する入力部とを有し、2個のディスプレイを互いに背中合せに配置させた電子計算装置が記載されている。
【0004】
また、特許文献2には、商談などにおいて反キーボード側に相手がいる場合には、操作者と相手が表示内容を容易に認識可能にすると共に、反キーボード側の相手もキー操作ができることを課題とし、2つの表示装置を設け、該表示装置は同一内容を分割したものを同一向きに表示したり、あるいは表示内容を同一にすることにより、商談などの場合は双方の側から同じ内容の画面を目視でき、かつ別々のキー操作ができる携帯用情報機器が記載されている。
【0005】
さらに、特許文献3には、対話者がディスプレイ画面に表示されているデータを相互に、しかも同時に視認できることを課題とし、フラットパネルタイプの表示装置よりなるパソコン操作者用の第1ディスプレイ部の他に、同じくフラットパネルタイプの表示装置よりなる第2ディスプレイ部を前記第1ディスプレイ部の背面に設けた対面型パソコンが記載されている。
【0006】
【特許文献1】特開平4−044118号公報
【特許文献2】特開平5−197444号公報
【特許文献3】特開2002−116845号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、前述したような従来の技術では、表示装置を介して提示可能な電子情報(例えば、商品情報、プレゼンテーション資料など)を商談相手に提示する際、相手方の情報理解を向上させることを狙いとしたものだが、相手側に向けた画面上に表示できる情報量の限界から様々な情報を一覧した比較検討がしにくく、また、情報の受け手が提示された情報を手に取りながら閲覧したり、メモを加筆記入するなどの自由な操作はできない。このような提示された情報に対する積極的な関与ができないため、情報の受け取り手の情報理解や内容の深い検討が進みにくいという問題がある。
【0008】
また、前述したようなコンピュータ端末的な電子機器を商談の場で使用すること自体が、IT機器に対する馴染みが薄い顧客にとっては心理的な負担となり、商談の障壁となりがちであるという問題があった。
このような問題を避けるため、結果的に紙に予めプリントした文書情報を用いた商談が最も利用されているのが現状である。しかし、紙文書による資料の場合、その場の顧客要求に応じた予期せぬ情報の即興的な提示や、それらの比較、検討などには対応できなかった。
【0009】
さらに、紙にプリントした資料でのプレゼンテーションや商談を行う場合、電子的な情報提示システムでは比較的実現が簡単な、相手方に提示した情報の履歴収集や、商談において最終的に有用であった情報の取捨選択作業に手間が掛かり、商談後に改めて商談情報の電子的なデータベースへの入力作業を必要としていた。
【0010】
本発明は、以上のような従来の技術が有する問題点に着目してなされたもので、対面コミュニケーションにおいて、情報の受け取り手である顧客にとって様々な情報を閲覧しやすく、扱いやすい形態で提示することにより、情報の比較検討を容易に行うことが可能となり、また、その場で顧客の要望に応じて即興的に提示された全情報の履歴の記録や、提示した中で最終的に有用とされた情報を、簡便に記録でき、かつ再利用可能に蓄積することができる情報提示システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前述した目的を達成するための本発明の要旨とするところは、以下の各項の発明に存する。
[1]互いに対面した場での各種情報の提示に基づく対話を支援するための情報提示システムであって、
固有の識別子をそれぞれ有し、表示する情報を書換え可能な複数の表示記録媒体と、
前記表示記録媒体に表示する情報を選択するための情報選択手段と、
前記表示記録媒体と着脱可能に構成され、該表示記録媒体を装着した状態で、前記情報選択手段により選択された情報を前記表示記録媒体に書換え可能に書き込む情報書換手段と、
前記情報書換手段により前記表示記録媒体に書き込まれた情報の履歴を、前記表示記録媒体の固有の識別子と対応付けて記録する履歴記憶手段と、
前記情報を表示した表示記録媒体に対する利用者の選択的な操作を検知する操作検知手段
を具備することを特徴とする情報提示システム。
【0012】
[2]前記操作検知手段は、前記情報を表示した表示記録媒体の中から、利用者が選択した表示記録媒体の識別子を選択的に読み取る手段からなることを特徴とする[1]に記載の情報提示システム。
【0013】
[3]前記操作検知手段は、前記情報を表示した表示記録媒体に対して、利用者の選択的な追記操作、ないし表示記録媒体上に設けた入力操作子に対する操作を検知する手段からなることを特徴とする[1]または[2]に記載の情報提示システム。
【0014】
[4]前記履歴記憶手段は、前記操作検知手段により検知された前記表示記録媒体に対する利用者の選択的な操作の検知結果に基づく情報、および前記表示記録媒体の固有の識別子と対応付けて記録することを特徴とする[1],[2]または[3]に記載の情報提示システム。
【0015】
[5]前記表示記録媒体の表示領域上に消去可能に手書イメージを加筆する手書入力手段を有し、
前記操作検知手段は、少なくとも前記手書入力手段による加筆を検知する手段からなることを特徴とする[1],[2],[3]または[4]に記載の情報提示システム。
【0016】
[6]前記手書入力手段により前記表示記録媒体の表示領域上に加筆された手書イメージをデジタルデータに変換するデータ変換手段を有し、
前記履歴記憶手段は、前記データ変換手段により変換されたデジタルデータも、前記表示記録媒体に書き込まれた情報の履歴、および前記表示記録媒体の固有の識別子と対応付けて記録することを特徴とする[5]に記載の情報提示システム。
【0017】
[7]前記情報選択手段は、情報メニューを表示するための表示手段と、前記情報メニューの中から任意に選択するための選択手段により構成されることを特徴とする[1],[2],[3],[4],[5]または[6]に記載の情報提示システム。
【0018】
[8]前記操作検知手段であって、前記情報を表示した表示記録媒体の中から、利用者が選択した表示記録媒体の識別子を選択的に読み取る手段は、複数の表示記録媒体の識別子を非接触に電気的、電磁気的もしくは光学的に読み取ることを特徴とする[2]に記載の情報提示システム。
【0019】
[9]前記履歴記憶手段は、前記表示記録媒体を前記情報書換手段から離脱させた時に記録の動作を行うように設定できることを特徴とする[1],[2],[3],[4],[5],[6],[7]または[8]に記載の情報提示システム。
【0020】
[10]前記表示記録媒体は、光書込型の表示記録媒体であり、
前記情報書換手段は、画像イメージの露光手段と、電圧印加手段により構成されることを特徴とする[1],[2],[3],[4],[5],[6],[7],[8]または[9]に記載の情報提示システム。
【0021】
[11]前記表示記録媒体は、画素電極で電気的に駆動される表示記録媒体であり、
前記情報書換手段は、電極への通電を制御する手段から構成されることを特徴とする[1],[2],[3],[4],[5],[6],[7],[8]または[9]に記載の情報提示システム。
【0022】
前記本発明は次のように作用する。
本発明に係る情報提示システムは、クライアントとユーザーなどの当事者同士が互いに対面した場において、各種情報の提示に基づく面談や商談などの対話を支援するために用いられる。概要としての作用を述べると、対話に際して利用する情報は、例えば、システムの外部あるいは内部メモリに構築されたデータベースに予め蓄積されており、この情報の中から表示記録媒体に書き込むべき情報を情報選択手段により選択する。
【0023】
表示記録媒体は、互いに並べて比較検討できるように複数備えられており、それぞれ固有の識別子を有しているので、識別可能であって特定することができる。また、表示記録媒体は、例えば、光書込型の表示記録媒体、あるいは画素電極で電気的に駆動される表示記録媒体などであり、要するに表示する情報を書換え可能で繰り返し再利用できるものが採用される。なお、情報とは主として文書情報を対象とするが、文章のみに限られるものではなく、図形、記号、表、画像、映像、音声などの各種データも含んでいる。
【0024】
前記情報選択手段によって選択した情報は、表示記録媒体を情報書換手段に装着した状態で、該情報書換手段により、書換え可能な情報として書き込むことができる。表示記録媒体に書き込まれた情報は、その履歴と共に当該表示記録媒体の固有の識別子と対応付けられて、履歴記憶手段により記録される。ここでの履歴などに関する記録は、様々な用途に利用することができるが、例えば、顧客の嗜好の分析などに活用して次回の商談などに役立てることも可能となる。
【0025】
特に本システムでは、操作検知手段により、前記情報を表示した表示記録媒体に対する利用者の選択的な操作を検知することができる。利用者の選択的な操作とは、例えば、情報を表示した表示記録媒体の中から、利用者が意図的に選択して手に取る行為や、情報を表示した表示記録媒体に対する利用者の選択的な追記操作、ないし表示記録媒体上に設けた入力操作子に対する操作、あるいは手書イメージの加筆などが該当する。これらの操作および操作内容も、履歴記憶手段により記録するように設定すれば、よりいっそう利用者に関する有益な情報として活用することができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明に係る情報提示システムによれば、当事者同士が互いに対面した場での各種情報の提示に基づく対話の際に、情報の受け取り手である顧客にとって様々な情報を閲覧しやすく、扱いやすい形態で提示することにより、情報の比較検討を容易に行うことが可能となり、また、その場で顧客の要望に応じて即興的に提示された全情報の履歴の記録や、提示した中で最終的に有用とされた情報を、表示記録媒体に対する操作を通じて記録することで、別途記録作業を行わなくとも再利用可能に蓄積することができ、これらの記録を情報に付随した有益な記録として様々な用途に活用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、図面に基づき本発明の好適な各種実施の形態を説明する。
図1ないし図5は、本発明の第1実施の形態を示している。図1は、本発明の第1実施の形態の概念的なシステム構成図を示している。本実施の形態に係る情報提示システムは、少人数での対面コミュニケーションとして面談や商談に活用することを意図したものについて説明する。ここでシステムとは、複数のコンピュータ、ハードウェア、装置などがネットワークなどで接続されて構成される他、1つのコンピュータによって実現される場合も含まれる。前者のシステム例としては、ユーザーが操作する端末部が入力と表示機能を有したインターフェース機能のみに簡略化され、実際のプログラムはネットワーク接続された情報処理装置上で実行し、端末部と情報処理装置間は画面イメージとユーザーからの指示コマンドのみが双方向にやり取りされるような所謂シンクライアントとサーバーからなるシステムが挙げられる。このようなシステム構成を採用した場合は、端末部自体にあえて情報を残さないことでセキュリティ性を高めたり、端末部自体の軽量化、低消費電力化などに対するメリットがあり、特に商談のようにセキュリティ外環境に端末部を携帯して使用する場合に好適である。なお、ここでの情報には、テキスト情報、図形情報、画像情報、映像情報、音声情報、これら情報の組み合わせ等があり、より具体的にはビジネスで用いられる文書情報等がある。
なお、モジュールとは、一般的に論理的に分離可能なソフトウェア、ハードウェア等の部品を指す。したがって、本実施の形態におけるモジュールはプログラムにおけるモジュールのことだけでなく、ハードウェア構成におけるモジュールも指す。したがって、以下説明する実施の形態は、装置、方法およびプログラムの説明をも兼ねている。また、モジュールは機能にほぼ一対一に対応しているが、実装においては、1モジュールを1プログラムで構成してもよいし、複数モジュールを1プログラムで構成してもよい、逆に1モジュールを複数プログラムで構成してもよい。また、複数モジュールは1つの装置によって実行されてもよいし、分散または並列環境における装置によって1モジュールが複数装置で実行されてもよい。また、以下、「接続」とは物理的な接続(有線・無線を含む)の他、論理的な接続を含む。
【0028】
図1に示すように情報提示システムは、表示する情報を書換え可能な複数の表示記録媒体と、該表示記録媒体を取り扱うための表示記録媒体用端末機10と、該表示記録媒体用端末機10と無線または有線通信回線を介して情報の授受が可能な外部記憶装置である情報データベース20、操作履歴データベース30などを具備するように構成されている。その他、表示記録媒体の表示領域上に消去可能に手書イメージを加筆する手書入力モジュールとしてのデジタルペン16も含まれている。デジタルペン16はペン先の座標を電気的、電磁的あるいは光学的な読取手段によって取得することができ、取得情報を表示記録媒体用端末機10に送信する。なお、ここで、表示する情報には、ビジネスに用いられることを想定したテキスト情報を中心にした文書情報、図形情報、画像情報、動画情報、場合によっては音声情報等も含む。以下、それぞれの具体的な構成について順に説明する。
【0029】
表示記録媒体としては、表示する情報を書換え可能であればどのようなものでも良いが、例えば、画像の書換えが可能であり、用紙の如く柔軟な薄型で画像を無電源状態で表示保持することができる電子ペーパーあるいはデジタルペーパーと称されているものを用いることが好ましい。このような電子ペーパーの具体例としては、光書込型電子ペーパー100を用いることができる。
【0030】
図2は、光書込型電子ペーパー100の平面図である。この光書込型電子ペーパー100は、薄型矩形状を有し、表面100aに画像表示記録領域110が設けられ、その周辺領域111に固有の識別子であるIDとしてのICチップおよびアンテナからなるRFIDタグ120が埋設され、裏面100bに一対の受電端子107A,107Bが設けられている。
【0031】
なお、RFIDタグ120の代わりに、接触式もしくは非接触式のICカードまたはICラベルを用いて、識別可能な識別子を構成しても良い。また、前記の方法の他、識別可能なIDとして、バーコード、2次元バーコードなどの光学的な読み取りが可能な識別用ID、または磁気的な読み取りが可能なIDモジュールを用いて、識別可能な識別子を構成しても良い。
【0032】
図3は、図2のIII−III線断面図である。この光書込型電子ペーパー100は、対向配置された透明のPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムからなる一対の基板101A,101Bと、これらの内側に設けられたITO(インジウム錫酸化物)からなる一対の透明電極102A,102Bと、表面100a側の透明電極102Aの内側に設けられ、印加電圧に応じて反射率(透過率)が変化するメモリ性を有する液晶、例えば、コレステリック液晶からなる液晶層103と、液晶層103の内側に設けられた光吸収層104と、光吸収層104と裏面100b側の透明電極102Bとの間に設けられ、画像光Aの照射によって抵抗値が小さくなる光導電層105と、透明電極102Aに一端が接続された延在部106とを備えて構成されている。尚、本実施例では表示層を1層で構成したが、複数の異なる反射色を有する表示層を上述した透明電極基板間に積層する構成も採用できる。その場合は、各表示層ごとに一対の透明電極基板を有する構成でも良いが、複数の表示層を直接積層し、一対の透明電極基板間に挟み込む構成でも良い。
【0033】
前記コレステリック液晶は、マイクロカプセル中に封入され、樹脂バインダー中に分散した構成や、樹脂バインダー中に直接球形の液晶滴を分散した構成、あるいは樹脂隔壁で一定サイズにセル化された構造の中に液晶を充填した構成などを採用することができる。
前記のような構成を採用した場合は、表示層の流動性を制限しつつ、機械的な強度が高まるので、外部からの圧力や屈曲などの応力に対しても表示画像が変化しにくいという利点がある。
【0034】
裏面100b側の基板101Bには、一対の開口108a,108bが設けられ、一方の開口108aの延在部106上に受電端子107Aが設けられ、他方の開口108bの透明電極102B上に受電端子107Bが設けられている。
光導電層105は、2つの電荷発生層105a,105cと、これらの間に設けられた電荷輸送層105bにより構成されている。電荷輸送層105bの両側に電荷発生層105a,105cを積層した構成とすることにより、液晶層103への交流電圧の印加が可能となり、液晶層103の劣化を抑えることができ、駆動電圧の低電圧化、光書込型電子ペーパー100の高寿命化を実現することができる。
【0035】
図1に示すように、表示記録媒体用端末機10は、見開きバインダー状の端末構成を採用すると良い。図1中で右側の表示部11は、情報を選択するタッチパネル付きの画面を有している。画面としては、通常のPCモニタなどとして使われるLCDやELディスプレイなどを用いることができる。この表示部11が、該表示部11の動作を制御する所定プログラムと共に、光書込型電子ペーパー100に表示する情報を後述の情報データベース20から選択する情報選択モジュールとして機能する。
【0036】
表示部11の画面上には、情報データベース20に記憶されている情報のタイトル名や情報を示すアイコンなどを整列させた情報メニューが表示され、利用者は情報メニューの一覧の中から所望の情報を任意に選択することができる。ここで表示部11の画面は、情報メニューを表示するための表示モジュールに該当する。また選択の手法は、画面上のアイコンに触れたり、あるいはデジタルペン16などを用いて行うことができる。その他に、カーソルキーを設けて選択できるように構成しても良い。これらデジタルペン16などが、前記情報メニューの中から任意に選択するための選択モジュールに該当する。
【0037】
表示記録媒体用端末機10における図1中で左側の書込部12は、表示部11に対して開閉可能に一体に連結され、光書込型電子ペーパー100とは着脱可能に構成されている。書込部12は、光書込型電子ペーパー100を重ね合わせるように載置する露光面を有している。この露光面に光書込型電子ペーパー100を載せるように装着した状態で、前記表示部11により光書込型電子ペーパー100に書き込みたい情報を選択して所定の書き込み指示を与えると、情報が印刷イメージデータに変換される。
【0038】
そして、書込部12では、光書込型電子ペーパー100に印刷イメージのパターン光を照射しながらバイアス電圧が印加され、その結果、光書込型電子ペーパー100に情報の印刷イメージが瞬時に書き込まれるように構成されている。このように書込部12は、該書込部12の動作を制御する所定プログラムと共に、前記情報選択モジュールにより選択された情報を光書込型電子ペーパー100に書換え可能に書き込む情報書換モジュールとして機能するものである。
【0039】
図4に示すように、書込部12は、薄型の露光系を中心とした構成を採用することが、携帯性が優れ、また対面コミュニケーション時に机上に平置して使用できるなど、本実施の形態の用途に適している。書込部12は、その上層から順に露光面をなす透明支持部12a、2次元マイクロレンズアレイ12b、液晶パネル12c、バックライト12dを積層して構成されている。ここで書込部12の露光面は、画像イメージの露光モジュールをなしている。
【0040】
このような書込部12は、液晶パネル12cから2次元的な光パターンを2次元マイクロレンズアレイ12bを介して、透明支持部12a上に装着した光書込型電子ペーパー100(図3参照)の光導電層105に結像するように照射し、この光導電層105に光パターンに基づく抵抗分布を生じさせ、透明電極102A,102B間に電圧を印加して、光導電層105の抵抗分布に基づく分圧分布を表示層に印加し、分圧分布に応じた画像を表示層に書き込むものである。
【0041】
また、書込部12の上端側には、光書込型電子ペーパー100を装着した際にRFIDタグ120が重なる位置に、該RFIDタグ120を読み取るためのリーダー13が設けられている。さらに、書込部12の上端側には、光書込型電子ペーパー100を装着した際に一対の受電端子107A,107Bが重なる位置に、一対の給電端子14A,14Bが設けられている。ここで一対の給電端子14A,14Bは、電圧印加モジュールをなしている。
【0042】
図1に示すように、表示記録媒体用端末機10には、有線または無線通信回線を介して、情報の授受が可能な外部記憶装置である情報データベース20、操作履歴データベース30が接続されている。あるいは、表示記録媒体用端末機10自体にローカルメモリ15を内蔵させて、このローカルメモリ15により、情報データベース20および操作履歴データベース30の全部ないし一部を構成しても良い。情報データベース20は、光書込型電子ペーパー100に表示する各種の情報を記憶蓄積するものであり、情報を追加したり書換えたり、消去することができることは言うまでもない。
【0043】
操作履歴データベース30には、前記表示部11により光書込型電子ペーパー100に表示する情報を情報データベース20から選択した際、ないし前記書込部12により情報を光書込型電子ペーパー100に書き込む際に、光書込型電子ペーパー100のID(固有の識別子)と書き込む情報とが対応付けられて保存されるように設定されている。このように操作履歴データベース30は、該操作履歴データベース30への記録を制御する所定プログラムと共に、前記書込部12により光書込型電子ペーパー100に書き込まれた情報の履歴を、光書込型電子ペーパー100のIDと対応付けて記録する履歴記憶モジュールとして機能するものである。
【0044】
また、操作履歴データベース30には、光書込型電子ペーパー100に書き込まれた情報の履歴と、該光書込型電子ペーパー100のIDのみならず、情報を表示した光書込型電子ペーパー100に対する利用者の選択的な操作の内容および履歴も合わせて記録されるように設定されている。ここで、情報を表示した光書込型電子ペーパー100に対する利用者(ユーザー)の選択的な操作および操作を検知する操作検知モジュールとしては、以下のものが該当する。
【0045】
すなわち、前述したように、選択された情報を光書込型電子ペーパー100に書き込んだという書き込み操作履歴を、例えば書込部12の動作を制御する所定プログラム(印刷ソフトなど)の中で検知するモジュールに加えて、情報が書き込まれて表示された光書込型電子ペーパー100上に手書きによる追記操作を行った際に、追記対象である光書込型電子ペーパー100のIDを書込部12に設けられたリーダー13で読み取り、予めIDと書き込んだ情報の対応付けを記録した操作履歴データベース30と照合して、前記情報に対する追記操作と判断するモジュールなどが具体的に挙げられる。
【0046】
さらに、様々な情報が書き込まれた複数の光書込型電子ペーパー100の中から、対面コミュニケーションで活用された情報が書き込まれている光書込型電子ペーパー100を選択的に選び出して、書込部12に設けられているリーダー13で読み込み、特に重要な情報として選別する操作を検知するモジュールなども具体的に挙げられる。
【0047】
次に、本実施の形態に係る情報提示システムの作用について説明する。
図1において本情報提示システムによれば、表示記録媒体用端末機10自体に設けられたローカルメモリ15に記録蓄積された情報データベース20か、有線または無線通信回線を介して接続された外部記憶装置内の情報データベース20から、対面コミュニケーションとしての面談や商談時に活用すべき様々な情報を読み込み、表示記録媒体用端末機10の右側にある表示部11の画面上に情報メニューとして表示させる。この情報メニューの中から、実際に使用する情報を任意に選択することができる。
【0048】
表示部11で選択した情報は、該表示部11の左側に開閉可能に連なる書込部12に送信され、利用者の所定操作(指示)に基づいて、書込部12により光書込型電子ペーパー100に対して書換え可能に書き込まれる。詳しくは図4に示すように、書込部12では、液晶パネル12cから2次元的な光パターンを2次元マイクロレンズアレイ12bを介して、透明支持部12a上に載せるように装着した光書込型電子ペーパー100(図3参照)の光導電層105に結像するように照射する。この光導電層105に光パターンに基づく抵抗分布を生じさせ、透明電極102A,102B間に電圧を印加して、光導電層105の抵抗分布に基づく分圧分布を表示層に印加し、分圧分布に応じた画像を表示層に書き込むことができる。
【0049】
このような書込部12によれば、上下の透明電極102A,102Bの全体に電圧を印加しながら画像情報を面状に露光することで印字(書き込み)が可能なため、ライン露光や走査露光などに比べ、大容量の画像情報を高速に書き込むことが可能となる。なお、画像状の光パターンを生成するモジュールとしては、図4に示した液晶パネル12cとバックライト12dの組み合わせた構成以外に、例えばELディスプレイなどの自発光ディスプレイを用いても良い。また、画像状の光パターンを2次元マイクロレンズアレイ12bで結像する方法以外にも、画像を表示した発光パネルからの出射光を光書込型電子ペーパー100に直接投影して露光する方法なども薄型の露光系として用いることができる。
【0050】
さらに、光書込型電子ペーパー100自体における情報(画像)の書き込み動作について説明する。図3において、一対の受電端子107A,107Bを介して一対の透明電極102A,102B間にパルス電圧を印加すると共に、画像光Aを裏面100bに照射すると、その画像光Aは、基板101Bおよび透明電極102Bを通して光導電層105に照射される。光導電層105は、画像光Aの照射によって抵抗値が小さくなり、それにより光導電層105とのインピーダンス比で決まる液晶層103の分圧が増加し、一定以上の閾値を越えた電圧が印加された後、液晶層103における光反射率が大きい状態で保持される。
【0051】
従って、光書込型電子ペーパー100を表面100aから見た場合、画像光Aが照射された領域は、照明光を受けて液晶層103で反射し、反射光の波長が可視域に広く分布している場合は白く見える。逆に、画像光Aが照射されていない領域は、光導電層105の抵抗値が大きくなり、液晶層103には閾値を越えない電圧が印加された後、液晶層103は光を透過する状態で保持される。この液晶層103を通過した光は、光吸収層104で吸収されるため、画像光Aが照射されていない領域は、黒く見える。
【0052】
さらにまた、前記コレステリック液晶には螺旋ピッチに応じたカラー光を干渉反射するという特性があるので、コレステリック液晶からなる液晶層103を螺旋ピッチの異なる液晶を積層した構成にすることにより、簡単な構造でカラー表示を実現することも可能である。
【0053】
一旦記録された画像は、無電源で維持されるが必要に応じて受電端子107A,107Bに消去電圧を印加することにより、表示された画像情報を消去することも容易にできるし、新たな画像の書き込みと消去を繰り返して幾度も再使用することができる。なお、この光書込型電子ペーパー100は、画像光Aの照射方向と、画像を見る方向が逆になっているので、ユーザは、画像の書き込み時に不要な書き込み光で目が眩むことなく、光書込型電子ペーパー100の表面100aに形成された目に優しい反射画像の内容を、直ちに確認することができる。
【0054】
このように、情報の画像イメージが書き込まれた光書込型電子ペーパー100は、表示記録媒体用端末機10の書込部12から容易に離脱させることが可能であるため、図5に示すように、光書込型電子ペーパー100を書込部12から取り外して、対面相手に渡したり、比較検討が必要な複数ページの情報を複数の光書込型電子ペーパー100自体に書き込み、並べながら閲覧することができる。
【0055】
また、先に選択した情報を光書込型電子ペーパー100に書き込む際に、前後して光書込型電子ペーパー100のIDと書き込む情報とを対応付けて、操作履歴データベース30に保存することができる。光書込型電子ペーパー100のIDと書き込む情報とを対応付けた履歴情報の保存先は、有線または無線で接続された外部記憶装置の操作履歴データベース30に限られるものではなく、表示記録媒体用端末機10自体に設けてあるローカルメモリ15に保存しても良い。
【0056】
ここで、前記履歴情報を操作履歴データベース30に保存する記録動作に関しては、具体的には例えば、前記情報の書き込みの際や、書き込み後に光書込型電子ペーパー100を書込部12から離脱させた時に動作するように、所定のプログラムにより設定することができる。なお、表示記録媒体用端末機10を書込部12から離脱させた時点は、例えば一対の給電端子14A,14Bに対する一対の受電端子107A,107Bの接触・非接触により容易に検知することができる。
【0057】
図5において、前記情報が書き込まれた光書込型電子ペーパー100上には、プラスチックフィルム(基板101Aに相当)などの平滑な面上への筆跡の表示と消去が可能なインク(ホワイトボード用ペンなど)をペン先に有し、さらに手書きされた筆跡をデジタル化できるデジタルペン16を用いて、表示された情報に関連する注釈やメモを付記することができる。このように、対面コミュニケーション時に、光書込型電子ペーパー100上に表示された情報にコメントや訂正、修正点などを書き込んだり、今後のアクション項目を書き込むなどの情報加工を容易かつ円滑に行うことができ、クライアントおよびユーザーを問わず利用者に対して親和性の高い情報媒体を提供することが可能となる。
【0058】
また、操作履歴データベース30には、光書込型電子ペーパー100に書き込まれた情報の履歴と、該光書込型電子ペーパー100のIDのみならず、情報を表示した光書込型電子ペーパー100に対する利用者の選択的な操作の内容および履歴も合わせて記録される。すなわち、前述した手書き追記のような操作が施された情報は、対面コミュニケーション時において、より活用された情報とも判断できるため、例えばデジタルペン16の筆跡を感知する電子センサや、CCD(電荷結合素子)センサ、その他感圧センサ、超音波センサなどの操作検知モジュールにより検知した上で、追記の対象となった情報と対応付けて、追記の履歴情報も併せて記憶管理するように設定すると良い。
【0059】
具体的には、光書込型電子ペーパー100上に手書きによる追記操作を行った際に、追記対象である光書込型電子ペーパー100のIDを書込部12に設けられたリーダー13で読み取り、予めIDと書き込んだ情報の対応付けを記録した操作履歴データベース30と照合して、前記情報に対する追記操作と判断した場合に、前記各種センサにより検知した追記内容と共に追記の履歴情報も前記操作履歴データベース30に記録すると良い。このとき、光書込型電子ペーパー100のIDと書き込んだ情報の対応付けを一旦デジタルペン16内のメモリに蓄積し、その後操作履歴データベース30に有線接続させたときにこれらの情報を転送してもデータ記録は簡便となるが、無線接続として随時データを記録させればリアルタイムに情報を伝送することが可能となる。
【0060】
ここで、表示記録媒体用端末機10の書込部12上には、例えば書込部12に装着した状態でデジタルペン16により光書込型電子ペーパー100の表示領域上に加筆された手書きイメージをデジタルデータに変換するデータ変換モジュールを設けても良い。このデータ変換モジュールにより変換されたデジタルデータも、光書込型電子ペーパー100に書き込まれた情報の履歴、および光書込型電子ペーパー100のIDと対応付けて記録することは可能である。
【0061】
また、追記操作の具体的なモジュールは、デジタルペン16に限られるものではなく、例えば、光書込型電子ペーパー100にバッテリおよびメモリを搭載しておき、光書込型電子ペーパー100上に、例えば情報の一部にマーキング操作などを可能とする入力操作子を設けた場合には、この入力操作子から出力された情報を検知することにより、入力操作子による操作の内容と対応付けて、該操作の履歴情報も併せて記憶管理するように設定すると良い。
【0062】
あるいは、前記情報を表示した複数の光書込型電子ペーパー100の中から、利用者が選択した、すなわち例えば手に取って書込部12上に装着した行為自体だけを、光書込型電子ペーパー100に対する利用者の選択的な操作として捉えても良い。この場合には、光書込型電子ペーパー100上に外部からの電磁波を受けて非接触に電力が供給され、かつ送信される信号に対し応答的な信号を返す受動的なRF素子回路からなる接触検知センサや入力操作子を一体的に設け、手に取った行為を検知する手段などを採用することができる。また、別の方法として光書込型電子ペーパー100のIDを選択的に読み取るリーダー13だけでも操作検知モジュールとなる。
【0063】
さらに別の操作履歴として、光書込型電子ペーパー100に一旦表示した情報の中で、特に重要な情報だけを利用者が選別し、それらを束ねた状態で書込部12上に装着したり、あるいは書込部12に設けてあるリーダー13に近接させるなどして複数の光書込型電子ペーパー100のIDを非接触で電気的に読み取らせるようにしても良い。このように対面コミュニケーションの場で、実際に活用された情報が表示されている複数の光書込型電子ペーパー100を、新たな纏まりとして捉え、この纏まりを利用者の選択的な操作に関する情報として記録し活用することもできる。
【0064】
以上のような様々な操作、操作内容、および操作履歴も、前述した光書込型電子ペーパー100に書き込んだ情報の履歴、および光書込型電子ペーパー100のIDと関連付けて、操作履歴データベース30に記憶蓄積することにより、これらの記録は、様々な用途に利用することができ、特に対面コミュニケーションを円滑にするために、その後の面談時に即時に情報を呼び出す手間を簡略化するなどの用途にも活用することができる。
【0065】
図6は、本発明の第2の実施の形態を示している。
本実施の形態では、情報提示システムの根幹をなす表示記録媒体用端末機10Aを、前記表示記録媒体用端末機10のうち表示部11の構成を簡易かつ小型化して、実質的に書込部12の一端側に付属的に設けるように構成したものである。
【0066】
本実施の形態において、光書込型電子ペーパー100に表示する情報を選択するための情報選択モジュールは、書込部12の一端側に設けたメニュー画面17と、該メニュー画面17に表示された情報メニューの中から任意に情報を選択するための選択UIデバイス18により構成されている。
【0067】
このような第2の実施の形態に係る情報提示システムの構成によれば、表示記録媒体用端末機10Aは、より簡易化および小型化されることになり、情報提示システム全体の製造コストを低減させることも可能となる。なお、第1実施の形態と同種の部位には同一符号を付して重複した説明を省略する。
【0068】
以上に説明した各種実施の形態は、例えば、光書込型電子ペーパー100に表示する情報を選択するための情報選択モジュールとしての機能に、光書込型電子ペーパー100が有するIDを活用して、該IDを元にして当該光書込型電子ペーパー100に関連付けられて過去に記録されていた情報を検索できるように設定しても良い。
【0069】
また、前記実施の形態では、光書込型電子ペーパー100自体に固有の識別子としてのIDを付与したが、例えば使用者(ユーザー)に対してもIDを付与しておき、このユーザIDと前記情報あるいは履歴情報や操作情報を互いに関連付けて、情報データベース20や操作履歴データベース30に記憶蓄積するように設定しても良い。この場合には、表示記録媒体用端末機10,10Aの適所に、ユーザIDの取得部を別途設けることになる。
【0070】
ユーザIDとは、具体的には例えば、キーボードなどを用いてユーザーが入力したり、また、光書込型電子ペーパー100とは別の磁気カード、ICカード等を利用して取得することができる。あるいは、携帯電話を利用して操作したり、表示部11の画面上に認証情報を表示させて、その表示情報を取得するといったことも可能である。表示記録媒体用端末機10においてユーザIDの認証を行い、認証が認められた場合に、ユーザIDと情報データベース20に記憶されている情報を関連付けて、表示部11の画面上に表示するように設定すると良い。
【0071】
また、本実施の形態で採用可能な表示記録媒体としては、前述した光書込型電子ペーパー100の他に、画素電極で電気的に駆動される表示記録媒体を採用することも可能であり、この場合の情報書換モジュールは、電極への通電を制御するモジュールから構成することになる。具体的には例えば、電界によって飛翔可能な帯電した着色粒子を気体中に封入したトナーディスプレイ方式、帯電粒子を絶縁液体中に分散した電気泳動ディスプレイ方式、またはコレステリック液晶材料などをマトリクス電極や個別画素電極により電圧を印加して駆動するような構成の表示技術を用いることもできる。
【0072】
さらに、前述したような電気的に画素が選択的に書き込まれる構成の表示媒体を用いた場合は、駆動電極のみ、もしくは駆動回路の一部を表示媒体側に持たせ、画像の書換えモジュールの主な構成部分である電源供給部や信号供給部とを着脱可能に構成することが本実施の形態の特徴となる。このような構成により、複数の表示媒体に対して同時に複数の情報を表示させて情報の一覧性を高め、内容の比較検討作業を容易にすることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】第1実施の形態に係る情報提示システムの全体を概略的に示す構成図である。
【図2】第1実施の形態に係る情報提示システムの表示記録媒体である光書込型電子ペーパーを示す平面図である。
【図3】図2のIII−III線断面図である。
【図4】第1実施の形態に係る情報提示システムの表示記録媒体用端末機において情報書換モジュールに相当する書込部を概略的に示す構成図である。
【図5】第1実施の形態に係る情報提示システムを用いた対面コミュニケーションの場を示す説明図である。
【図6】第2実施の形態に係る情報提示システムの全体を概略的に示す構成図である。
【符号の説明】
【0074】
10…表示記録媒体用端末機
11…表示部
12…書込部
13…リーダー
15…ローカルメモリ
16…デジタルペン
20…情報データベース
30…操作履歴データベース
100…光書込型電子ペーパー
110…画像表示記録領域
120…RFIDタグ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに対面した場での各種情報の提示に基づく対話を支援するための情報提示システムであって、
固有の識別子をそれぞれ有し、表示する情報を書換え可能な複数の表示記録媒体と、
前記表示記録媒体に表示する情報を選択するための情報選択手段と、
前記表示記録媒体と着脱可能に構成され、該表示記録媒体を装着した状態で、前記情報選択手段により選択された情報を前記表示記録媒体に書換え可能に書き込む情報書換手段と、
前記情報書換手段により前記表示記録媒体に書き込まれた情報の履歴を、前記表示記録媒体の固有の識別子と対応付けて記録する履歴記憶手段と、
前記情報を表示した表示記録媒体に対する利用者の選択的な操作を検知する操作検知手段
を具備することを特徴とする情報提示システム。
【請求項2】
前記操作検知手段は、前記情報を表示した表示記録媒体の中から、利用者が選択した表示記録媒体の識別子を選択的に読み取る手段からなることを特徴とする請求項1に記載の情報提示システム。
【請求項3】
前記操作検知手段は、前記情報を表示した表示記録媒体に対して、利用者の選択的な追記操作、ないし表示記録媒体上に設けた入力操作子に対する操作を検知する手段からなることを特徴とする請求項1または2に記載の情報提示システム。
【請求項4】
前記履歴記憶手段は、前記操作検知手段により検知された前記表示記録媒体に対する利用者の選択的な操作の検知結果に基づく情報、および前記表示記録媒体の固有の識別子と対応付けて記録することを特徴とする請求項1,2または3に記載の情報提示システム。
【請求項5】
前記表示記録媒体の表示領域上に消去可能に手書イメージを加筆する手書入力手段を有し、
前記操作検知手段は、少なくとも前記手書入力手段による加筆を検知する手段からなることを特徴とする請求項1,2,3または4に記載の情報提示システム。
【請求項6】
前記手書入力手段により前記表示記録媒体の表示領域上に加筆された手書イメージをデジタルデータに変換するデータ変換手段を有し、
前記履歴記憶手段は、前記データ変換手段により変換されたデジタルデータも、前記表示記録媒体に書き込まれた情報の履歴、および前記表示記録媒体の固有の識別子と対応付けて記録することを特徴とする請求項5に記載の情報提示システム。
【請求項7】
前記情報選択手段は、情報メニューを表示するための表示手段と、前記情報メニューの中から任意に選択するための選択手段により構成されることを特徴とする請求項1,2,3,4,5または6に記載の情報提示システム。
【請求項8】
前記操作検知手段であって、前記情報を表示した表示記録媒体の中から、利用者が選択した表示記録媒体の識別子を選択的に読み取る手段は、複数の表示記録媒体の識別子を非接触に電気的、電磁気的もしくは光学的に読み取ることを特徴とする請求項2に記載の情報提示システム。
【請求項9】
前記履歴記憶手段は、前記表示記録媒体を前記情報書換手段から離脱させた時に記録の動作を行うように設定できることを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7または8に記載の情報提示システム。
【請求項10】
前記表示記録媒体は、光書込型の表示記録媒体であり、
前記情報書換手段は、画像イメージの露光手段と、電圧印加手段により構成されることを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7,8または9に記載の情報提示システム。
【請求項11】
前記表示記録媒体は、画素電極で電気的に駆動される表示記録媒体であり、
前記情報書換手段は、電極への通電を制御する手段から構成されることを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7,8または9に記載の情報提示システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2007−241455(P2007−241455A)
【公開日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−60116(P2006−60116)
【出願日】平成18年3月6日(2006.3.6)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】