情報検索支援装置、情報検索支援方法、及びプログラム
【課題】検索技術及び検索知識の程度によることなく、利用者が適切な情報の検索を行なえるようにし得る、情報検索支援装置、情報検索支援方法、およびプログラムを提供する。
【解決手段】情報検索支援装置200は、検索キーワードを用いたWebページの検索を支援する装置であり、検索キーワードが入力されると、質問を出力して、その回答を求める、問合せ部20と、回答に基づいて、入力された検索キーワードに対し、新たな検索キーワードの追加、新たな検索条件の設定、または両方を行って、新たな検索式を作成する、検索式作成部30と、検索式に基づいて、Webページを検索する、情報検索部40とを備えている。
【解決手段】情報検索支援装置200は、検索キーワードを用いたWebページの検索を支援する装置であり、検索キーワードが入力されると、質問を出力して、その回答を求める、問合せ部20と、回答に基づいて、入力された検索キーワードに対し、新たな検索キーワードの追加、新たな検索条件の設定、または両方を行って、新たな検索式を作成する、検索式作成部30と、検索式に基づいて、Webページを検索する、情報検索部40とを備えている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インターネットを利用した情報検索において利用者を支援する、情報検索支援装置、情報検索支援方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、クラウドは、ネットワークの向こう側から利用者にサービスを提供する、データセンター、またはその中で運用されているサーバ群を意味する。クラウドには、今や数多くの情報が蓄積されており、多くの場合、利用者は、既存のWeb検索サービスを利用することにより、キーワード一つで所望の情報を検索することができる。
【0003】
また、既存のWebサービスとしては、グーグル(登録商標)およびヤフー(登録商標)といったベンダが提供するWeb検索サービスが知られている。また、これらのベンダは、サーチエンジンに関するシェア獲得を図るため、検索の迅速性、情報の豊富さ、正確性等について、日々、改善を繰り返している。
【0004】
例えば、特許文献1〜特許文献3は、インターネット上での情報検索を効率良く行うための技術を開示している。具体的には、特許文献1は、利用者に検索ジャンルを入力させることによって検索を行う技術を開示している。また、特許文献2は、検索キーワード用の語彙に対して重要度を算出し、算出した重要度を用いて検索を行う技術を開示している。更に、特許文献3は、利用者が入力した検索キーワードと、データベースに登録されているジャンルキーワードとを用いて、検索を行う技術を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−302773号公報
【特許文献2】特開2009−129098号公報
【特許文献3】特開2010−9546号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1〜3に開示された検索技術を用いたとしても、利用者が探したい情報とマッチしたWebページを検索できない場合があり、問題となっている。また、マッチしたWebページが検索されていても、検索結果の上位に表示されていない場合があり、結果、利用者が気付くことができないという問題が発生することもある。
【0007】
一方、ベンダによっては、検索オプションを豊富に提供しているため、利用者が、これらを有効に活用すれば、より要求にマッチした情報の検索が可能となるので、上記の問題の解決が可能になるとも考えられる。
【0008】
しかし、検索オプションの存在を知らない利用者、検索オプションに対する概念を理解することが難しい利用者も、存在しているのが現状である。つまり、検索オプションの活用にて、より的確な情報を得られる環境下においては、検索を行う人の、検索アプリケーション操作の経験、IT知識の差などにより、情報の取りこぼしが多くなる場合がある。
【0009】
このように、従来からのWeb検索サービスでは、検索オプションの活用によって上記の問題を解決できたとしても、各ベンダが提供する検索オプションを使いこなせる人が少ないという別の問題が発生してしまう。言い換えると、検索技術及び検索知識が乏しい利用者にとって、Web検索によって目的の情報を取得すること、検索のためにかかる時間と労力との削減を図ることは、解決が困難な問題となっている。
【0010】
本発明の目的の一例は、上記問題を解消し、検索技術及び検索知識の程度によることなく、利用者が適切な情報の検索を行なえるようにし得る、情報検索支援装置、情報検索支援方法、およびプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため、本発明の一側面における情報検索支援装置は、検索キーワードを用いたWebページの検索を支援する情報検索支援装置であって、
検索キーワードが入力されると、質問を出力して、その回答を求める、問合せ部と、
前記回答に基づいて、入力された前記検索キーワードに対し、新たな検索キーワードの追加、新たな検索条件の設定、または両方を行って、新たな検索式を作成する、検索式作成部と、
前記検索式に基づいて、Webページを検索する、情報検索部と、
を備えている、ことを特徴とする。
【0012】
また、上記目的を達成するため、本発明の一側面における情報検索支援方法は、検索キーワードを用いたWebページの検索を支援するための方法であって、
(a)検索キーワードが入力されると、質問を出力して、その回答を求める、ステップと、
(b)前記回答に基づいて、入力された前記検索キーワードに対し、新たな検索キーワードの追加、新たな検索条件の設定、または両方を行って、新たな検索式を作成する、ステップと、
(c)前記検索式に基づいて、Webページを検索する、ステップと、
を有している、ことを特徴とする。
【0013】
更に、上記目的を達成するため、本発明の一側面におけるプログラムは、コンピュータによって、検索キーワードを用いたWebページの検索を支援するためのプログラムであって、
前記コンピュータに、
(a)検索キーワードが入力されると、質問を出力して、その回答を求める、ステップと、
(b)前記回答に基づいて、入力された前記検索キーワードに対し、新たな検索キーワードの追加、新たな検索条件の設定、または両方を行って、新たな検索式を作成する、ステップと、
(c)前記検索式に基づいて、Webページを検索する、ステップと、
を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
以上のように、本発明における、情報検索支援装置、情報検索支援方法、及びプログラムによれば、検索技術及び検索知識の程度によることなく、利用者が適切な情報の検索を行なえるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、本発明の実施の形態における情報検索支援装置とそれが使用される環境とを示す図である。
【図2】図2は、本発明の実施の形態における情報検索支援装置の構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、本発明の実施の形態における情報検索支援装置の動作を示すフロー図である。
【図4】図4は、本実施の形態で用いられる入力画面の一例を示す図である。
【図5】図5は、本実施の形態で利用に出力される質問の一例を示す図である。
【図6】図6は、本発明の実施の形態においてレフティに引用符を付けないで検索を行った場合の検索結果の一例を示している。
【図7】図7は、本発明の実施の形態においてレフティに引用符を付けて検索を行った場合の検索結果の一例を示している。
【図8】図8は、図3に示した情報検索処理を詳細に示すフロー図である。
【図9】図9は、本発明の実施の形態における情報検索支援装置を実現するコンピュータの一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(実施の形態)
以下、本発明の実施の形態における、情報検索支援装置、情報検索支援方法、およびプログラムについて、図1〜図9を参照しながら説明する。
【0017】
[装置構成]
最初に、本実施の形態における情報検索支援装置の構成について図1および図2を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態における情報検索支援装置とそれが使用される環境とを示す図である。図2は、本発明の実施の形態における情報検索支援装置の構成を示すブロック図である。
【0018】
図1に示すように、コンピュータ110は、インターネットを介して、クラウド500に接続されている。従って、一般に、利用者は、コンピュータ110を介して、インターネット上のサーチエンジン502に検索キーワードを出力する。これにより、サーチエンジン502は、検索キーワードに基づいて、クラウド500に構築された分散データストア501が蓄積している情報を検索する。そして、サーチエンジン502は、分散データストア501から収集した情報を整理し、その結果をコンピュータ110に返却する。なお、サーチエンジン502は、従来から存在する既存のサーチエンジンである。
【0019】
ところで、本実施の形態では、コンピュータ110の内部には、本実施の形態における情報検索支援装置200(図2参照)が構築されている。このため、一定の場合を除き、サーチエンジン502に代わり、情報検索支援装置200がサーチエンジンとして機能し、検索を実行する。
【0020】
図2に示すように、本実施の形態における情報検索支援装置200は、検索キーワードを用いたWebページの検索を支援するため、問合せ部20と、検索式作成部30と、情報検索部40とを備えている。また、本実施の形態では、後述するように、プログラムによって、コンピュータ110内に構築されている。
【0021】
問合せ部20は、利用者から入力装置301を介して検索キーワードが入力されると、出力装置300に質問を出力して、その回答を求める。なお、入力装置301は、コンピュータ110に備えられたキーボード、マウスなどの入力装置である。出力装置300は、コンピュータ110に備えられた、液晶表示装置などのディスプレイ装置である。
【0022】
検索式作成部30は、利用者からの回答に基づいて、入力された検索キーワードに対し、新たな検索キーワードの追加、新たな検索条件の設定、または両方を行って、新たな検索式を作成する。情報検索部40は、作成された検索式に基づいて、Webページを検索する。
【0023】
このように、情報検索支援装置200によれば、利用者が、検索時に表示される幾つかの質問に答えるだけで、適切な情報の取得のため、検索キーワードに対して、自動的に、新たな検索キーワードの追加、新たな検索条件の設定が行われる。従って、利用者は、サーチエンジンの検索機能、検索技術を意識する必要はなく、検索に向けたアプローチが同じならば、誰が行っても適切な検索結果が得られることになる。
【0024】
ここで、本実施の形態における情報検索支援装置200について、更に具体的に説明する。図2に示すように、情報検索支援装置200は、問合せ部20と、検索式作成部30と、情報検索部40とに加えて、検索キーワード入力部10、および検索結果表示部50を備えている。さらに、情報検索支援装置200は、通信装置100に接続され、通信装置100を介して、インターネット上のクラウド500に接続されている。
【0025】
通信装置100は、クラウド500に接続され、クラウド500との間で情報のやり取りを行う装置である。本実施の形態では、通信装置100は、プログラムによってコンピュータ110内に構築されているが、これに限定されるものではない。通知装置100は、ハードウェアによって実現され、コンピュータ110にケーブルなどによって接続されていても良い。また、通信装置100は、クラウド500から情報を受け取った場合は、これを情報検索支援装置200に入力する。
【0026】
また、上述したように、本実施の形態では、情報検索支援装置200は、コンピュータ110内にプログラムによって構築されている。この場合、プログラムは、例えば、Web情報を閲覧するためのブラウザにアドオンできる構造を備えていても良い。
【0027】
更に、本実施の形態においては、情報検索支援装置200は、インターネット上のサーバコンピュータ内に構築されていても良い。この場合は、入力装置301および出力装置300は、このサーバコンピュータに接続された別のコンピュータに備えられることになる。
【0028】
検索キーワード入力部10は、入力装置301から検索キーワードの入力を受け付け、受け付けた検索キーワードを問合せ部20に入力する。また、検索キーワード入力部10は、問合せ部20から指示があった場合は、通信装置100によってクラウド500と接続可能な状態にあることを条件に、受け付けた検索キーワードを、通信装置100を介して、クラウド500に入力する。この場合は、クラウド500が提供するサーチエンジン502(図1参照)に検索処理指令が与えられ、サーチエンジン502によって検索処理が行われる。
【0029】
問合せ部20は、本実施の形態では、まず、検索キーワード入力部10が受け付けた検索キーワード(文字列)を字句解析する。そして、検索目的問い合わせ部20は、検索キーワードの入力時に「”○×△”」、または「site:」のような検索オプションが一切利用されておらず、単なる文字列の入力のみが行われているかどうかを判断する。
【0030】
判断の結果、検索オプションが利用されている場合は、利用者の検索能力は高いと判断できるので、問合せ部20は、検索キーワード入力部10に、クラウド50に検索処理指令を出力させる。
【0031】
一方、判断の結果、検索オプションが一切利用されていない場合は、問合せ部20は、確度の高い情報を抽出させるための質問を、出力装置300に出力する。例えば、問合せ部20は、利用者の要求に近い内容を表している質問を選択させる画面を出力装置300に出力される。質問としては、検索キーワードが表す物品に対して予定されている行為が設定された行為であるかどうかを問いかける質問1と、物品の詳細情報が必要であるかどうかを問いかける質問2と、物品の置かれている状況の情報が必要であるかどうかを問いかける質問3とが挙げられる。
【0032】
検索式作成部30は、問合せ部20からの質問によって利用者から回答が得られている場合、回答に基づいて、新たな検索キーワードの追加、新たな検索条件の設定を行う。例えば、検索式作成部30は、質問1に対して、設定された行為であると回答された場合は、検索キーワードに対し、設定された行為に関係する検索キーワードを追加する。
【0033】
また、検索式作成部30は、質問2に対して物品の詳細情報が必要であると回答された場合、検索キーワードに対し、検索キーワードのヒット率と情報網羅率との合計値が閾値以上となるWebページを検索する検索条件を設定する。なお、情報網羅率とは、検索キーワードがWebページ上で言及されている割合を意味する。具体例については後述する。
【0034】
さらに、検索式作成部30は、質問3に対して物品の置かれている状況の情報が必要であると回答された場合は、検索キーワードに対し、予め設定された分野のWebページを検索対象とする、検索条件を設定する。なお、以降の説明では、検索キーワードに、新たな検索キーワードを追加すること、および新たな検索条件を設定することを、まとめて、「検索処理の際の検索パラメータを決定する」と記載する場合がある。
【0035】
情報検索部40は、サーチエンジンとして起動し、検索式作成部30によって決定された検索パラメータを用いて、検索を実行する。また、検索式作成部30がパラメータとして設定できなかった情報が存在する場合は、情報検索部40は、情報の検索および収集後に、設定できなかった情報が付加されたフィルタリング処理を実行し、最終的な情報リストを抽出する。
【0036】
検索結果表示部50は、情報検索部40による検索の結果を、入出力装置300に出力し、これを表示させる。また、検索結果表示部50は、検索キーワード入力部50が、クラウド500上のサーチエンジン502に検索を行わせた場合は、その検索結果を、入出力装置300に出力し、これを表示させる。
【0037】
[装置の動作]
次に、本発明の実施の形態における情報検索支援装置200の動作について図3〜図8を用いて説明する。図3は、本発明の実施の形態における情報検索支援装置の動作を示すフロー図である。また、以下の説明においては、適宜図1および図2を参酌する。さらに、本実施の形態では、情報検索装置200を動作させることによって、情報検索支援方法が実施される。よって、本実施の形態における情報検索支援方法の説明は、以下の情報検索支援装置200の動作説明に代える。
【0038】
(ステップA1)
図3に示すように、最初に、情報検索支援装置200において、検索キーワード入力部10が呼び出され、検索キーワード入力部10が、利用者が入力装置301から入力した検索キーワードを受け付ける。このとき、受け付けられたキーワードは、サーチエンジン502または情報検索部40に検索処理指令を与えるための検索キーワードの一部となる。
【0039】
具体的には、ステップA1では、図4に示すように出力装置301に入力画面が表示され、入力画面上で、利用者が、検索キーワードとして、「ゴルフ レフティ」を入力し、入力画面に設けられた「検索」ボタンを押下すると、検索キーワード入力部10が検索キーワードを受け付ける。検索キーワード入力部10は、受け付けた検索キーワードを問合せ部20に入力する。図4は、本実施の形態で用いられる入力画面の一例を示す図である。
【0040】
(ステップA2)
次に、検索キーワード入力部10から、検索キーワードが入力されると、問合せ部20は、まず、入力されたキーワードの羅列に対して字句分析を行う。字句分析には、例えば、UNIX(登録商標)で広く使われている「lex」といったツールが利用される。そして、問合せ部20は、「ゴルフ」と「レフティ」のみが単純に入力されており、括弧(“ ”)の付加、“site:”の設定といった検索オプション(検索条件)が設定されていないかどうかを判定する。
【0041】
(ステップA3)
ステップA2の判定の結果、「ゴルフ」と「レフティ」との二つのキーワードが単純に入力され、且つ検索オプションが一切使用されていない場合は、問合せ部20は、図5に示すように、出力装置300の画面に質問を表示させ、利用者に問いかけを行う。図5は、本実施の形態で利用に出力される質問の一例を示す図である。図5の例では、選択方式によって、検索において利用者が重視する項目を問いかける質問が示されている。
【0042】
(ステップA4)
次に、ステップA3の実行後、問合せ部20は、利用者から回答があったかどうかを判定する。判定の結果、回答があった場合、即ち、図5に示す質問が示された後、利用者が、自分が該当すると考える項目を選択した場合は、問合せ部20は、選択を回答として受け付ける。その後、検索式作成部30が呼び出され、ステップA5が実行される。一方、回答がなかった場合、およびステップA2の判定の結果、検索オプションが設定されている場合は、検索入力部10によってステップA8が実行される。
【0043】
(ステップA8)
検索キーワード入力部10は、検索キーワードに上述の検索オプションが設定されている場合、または図4に示したいずれの項目にもチェックが行なわれずに「検索」ボタンが押された場合に、ステップA8を実行する。つまり、このような場合は、利用者の検索能力は高いと判断されるので、情報検索支援装置200は、検索式作成部30と情報検索部40とを呼び出さずに、検索キーワード入力部10に、受け付けた検索キーワードを、通信装置100を介して、クラウド500へと入力させる。
【0044】
(ステップA9)
その後、検索キーワード入力部10が検索結果を取得すると、情報検索支援装置200は、通常の検索と同様に、検索結果を、検索結果表示部50に入力する。この結果、ステップA7が実行され、検索結果表示部50は、検索結果を、出力装置300の画面に表示させる。
【0045】
(ステップA5)
ステップA5では、検索式作成部30は、問合せ部20の問い合わせによって選択された項目に基づいて、情報検索部40が備えるサーチエンジンに入力するパラメータを決定する。
【0046】
具体的には、問合せの一番目の項目「対象の商品を買いたい」がチェックされている場合は、検索式作成部30は、「買い物カゴ」、または「当該店舗の紹介リンクなどの存在を確認できるページ」を絞り込む新たな検索キーワードを、元の検索キーワードに追加する。これは、項目「対象の商品を買いたい」は、利用者にとってネットショッピングが第一目的であり、利用者がインターネット上で対象商品を検索して、その場で注文するという行為を想定して設定されているからである。
【0047】
また、問合せの二番目の項目「対象の詳細を知りたい」がチェックされている場合は、検索式作成部30は、利用者に、さらに、特に重視するキーワードを選ばせる。これにより、検索式作成部30は、重視するキーワードを最優先にした検索を可能にする検索条件を、元の検索キーワードに設定する。
【0048】
さらに、問合せの三番目の項目「流行(傾向)、ニーズを知りたい」がチェックされている場合は、検索式作成部30は、ニュース、SNS、Twitter等を利用したページを優先的な検索対象とする検索条件を、元の検索キーワードに設定する。
【0049】
ここで、新たな検索キーワードの追加、新たな検索条件の設定が行われて得られた、新たな検索式の具体例について説明する。なお、検索式は、実際には、サーチエンジンの種類によって異なるが、以下の例では、利用者に見える記号により、例えば、AND検索は空白で示し、OR検索は‘|’で示すこととする。
【0050】
まず、一番目の項目がチェックされている場合は、検索式に検索キーワードが追加され、検索式は、例えば、「ゴルフ レフティ 買い物カート 店舗 (紹介|概要)」となる。また、二番目の項目がチェックされている場合は、検索式に引用符が設定され、例えば、重視するキーワードが「レフティ」であるならば、検索式は、「ゴルフ “レフティ”」となる。さらに、三番目の項目がチェックされている場合は、検索対象が限定され、検索式は、例えば、「ゴルフ レフティ ニュース (SNS|Twitter)」となる。
【0051】
ここで、例えば、利用者が、レフティ用のクラブをオンラインショッピングで購入したいという場面を想定する。この場合、通常の検索では、利用者は、「ゴルフ レフティ クラブ 購入」という検索キーワードを思い浮かべるであろう。そして、この検索キーワードを用いたとしても、ある程度、ゴルフショップにおけるクラブの販売情報というのを容易に収集できる。しかしながら、キーワードで「レフティ」を付加したにも拘らず、多くの場合、販売されるクラブのほとんどが右手用というケースに直面することがある。
【0052】
これに対して、問合せ部20からの質問の回答として、「対象の商品を買いたい」、「対象の詳細を知りたい」の二つの項目が選択され、さらに、優先したい対象として、「レフティ」が選択されているとする。この利用者の回答に対応して、検索式作成部30は、レフティ用のクラブに関する情報を主に収集するため、以下の検索式を生成する。
検索式:「ゴルフ “レフティ” クラブ 買い物カート 店舗 (紹介|概要)」
【0053】
ここで、上記検索式において、レフティには、“レフティ”というように引用符が付与されている。そして、引用符が付与された検索キーワードについては、通常の検索における検索キーワードのヒット率と情報網羅率との合計値が閾値以上となるWebページが、検索されるる。また、この場合の閾値としては、本実施の形態では、例えば、検索キーワードのヒット率と情報網羅率との総合的な尺度平均(平均値)をαとすると、α×βを用いることができる。ここで、αは、予め設定される「統合的な尺度平均」である。αは、例えば、代表的なWebページでのヒット率と情報網羅率とから計算される。βは任意の係数である。本実施の形態では、βは1.2に設定されている。
【0054】
図6および図7を用いて引用符による検索結果の違いについて説明する。図6は、本発明の実施の形態においてレフティに引用符を付けないで検索を行った場合の検索結果の一例を示している。図7は、本発明の実施の形態においてレフティに引用符を付けて検索を行った場合の検索結果の一例を示している。
【0055】
図6に示すように、「レフティ」を引用符なしで検索した場合は、クラブ購入とは無関係な、余計な情報のページも検索結果として表示されることがある。これに対して、図7に示すように、「レフティ」を引用符つきで検索した場合は、レフティ用商品の紹介、ショッピングが可能なサイトが優先して表示される。
【0056】
また、上述した「情報網羅率」は、検索キーワードがWebページ上で言及されている割合、つまり、検索キーワードがWebページにおいて全体のどのくらいの割合で言及されているかを示す尺度である。具体的には、検索キーワード自身の、主語として表現される部分の頻度、長さ、キーワードが含まれている文章の文脈の前後関係の広さ、同じく文脈の多さ、それぞれを算出し、得られた各パーセンテージを合算することによって、情報網羅率が得られる。つまり、情報網羅率は、従来の検索によって表示されたWebページに対して、上記の観点一つ一つについて、パーセンテージを算出し、これらを合算することによって、得ることができる。
【0057】
以下に、1000ワードで構成された50の文章を含み、且つ、ある検索キーワードの出現数が15回である、Webページを対象とした例について説明する。まず、本例では、検索キーワードのヒット率は、15/1000を計算し、1.5%となる。
【0058】
また、検索キーワードを主語として記載している文章の出現率は、5つの文章が該当するとして、5/50を計算し、10%となる。検索キーワードを主語として記載している文章の長さについての割合は、上記で該当した5つの文章のワード数が150だったとすると、150/1000を計算し、15%となる。
【0059】
さらに、検索キーワードが含まれる文章の、文脈の前後関係の広さについての割合は、一文章の走査において、当該キーワードが連続してヒットする最大文章数から求められる。よって、3つの文章が最大だった場合では、3/50を計算し、6%となる。また、キーワードが含まれる文章の、文脈の前後関係の多さについての割合は、一文章の走査において、前、後それぞれの文章にキーワードが含まれた回数から求められる。含まれた回数が5回であったとすると、5/50を計算し、10%となる。
【0060】
以上の場合、情報網羅率は、(10+15+6+10)によって計算され、41%となる。また、例として挙げたWebページから、統合的な尺度平均αを算出するのであれば、算出された各パーセンテージと、キーワードのヒット率とを足し合わせて、その平均値を求め、得られた値を統合的な尺度平均αとする。つまり、αは、(1.5+10+15+6+10)/5を計算して、8.5%と算出される。そして、このαの値が採用される場合、”レフティ”は、キーワードのヒット率と情報網羅率との合計値が、10.2%(8.5%に1.2を乗算して得られる値)という基準を満たすページから検索される必要がある。
【0061】
(ステップA6)
次に、情報検索部40は、検索式作成部30によって作成された検索式を用いて、検索処理を実行する。例えば、検索式に“レフティ”が含まれている場合は、情報検索部40は、キーワードのヒット率と情報網羅率との平均値が10.2%以上となるWebページのみを検索する。
【0062】
(ステップA7)
その後、検索結果リストが確定された時点で、検索結果表示部50が呼び出され、検索結果表示部50は、検索結果リストを、出力装置300の画面に表示させる。また、ステップA8およびA9が実行された場合は、上述したように、クラウド500上のサーチエンジン502から取得した検索結果が、出力装置300の画面に表示される。
【0063】
(ステップA6の詳細)
ここで、図8を用いて、ステップA6のステップを更に具体的に説明する。図8は、図3に示した情報検索処理を詳細に示すフロー図である。
【0064】
図7に示すように、まず、情報検索部40は、サーチエンジンのベンダが所有する分散データストア501(図1参照)から、検索キーワードと関連しているWebページのURL(URL情報群)をフェッチする(ステップA61)。
【0065】
次に、情報検索部40は、フェッチしたURLをその個数分、一つずつ走査する(ステップA62)。そして、情報検索部40は、フェッチしたURL毎に、そこにあるWebページ対して、検索キーワードについてのキーワードヒット率を算出し(ステップA63)、更に、各情報網羅率も算出する(ステップA64)する。
【0066】
そして、情報検索部40は、ステップA63で得られたキーワードヒット率とステップA64で得られた情報網羅率との合計が尺度基準αの1.2倍以上であるかどうかを判定する(ステップA65)。ステップB5の判定の結果、イエスである場合は、情報検索部40は、対象となったURLを、検索結果リストとして記録する(ステップA66)。
【0067】
そして、ステップA65の判定の結果、ノーである場合、または、ステップA66の実行後は、情報検索部40は、対象となるURLを変えて、再度ステップB3以降を実行する。なお、全てのURLにおいて各ステップが実行されている場合は、ステップA6は終了する。また、ステップA61〜A66を実行したが、該当するURLの数がゼロまたは若干数であった検索キーワードに対しては、情報検索部40は、対象外とされたURLのリストを補欠リストとして登録する。この場合、検索結果表示部50は、ステップA7において、補欠リストを参考情報として出力装置300の画面に表示することができる。
【0068】
また、本発明の実施の形態におけるプログラムは、コンピュータ110(図1および図2参照)に、図3に示すステップA1〜A7、および図8に示すステップA61〜A66を実行させるプログラムであれば良い。このプログラムをコンピュータにインストールし、実行することによって、本実施の形態における情報検索支援装置200と情報検索支援方法とを実現することができる。この場合、コンピュータのCPU(Central Processing Unit)は、検索キーワード入力部10、問合せ部20、検索式作成部30、情報検索部40、及び検索結果表示部50として機能し、処理を行なう。
【0069】
以上のように、本実施の形態では、利用者が所望する情報にノイズが入りやすく、検索にかかる工数増大が起きやすい環境において、ノイズによる「ゆれ」が生じた情報から、可能なかぎり無関係な部分(ノイズ)を排除できる。
【0070】
つまり、本実施の形態では、キーワードによる検索にて、その結果を得る前に、利用者が特に望むジャンルが何なのかを簡単な設問で誘導させ、選択した回答の内容により、使用されるサーチエンジンが有する検索オプションが自動生成される。そして、生成された検索オプションにより、ノイズの排除が行われる。従って、本実施の形態によれば、より確実でかつ最適な情報を瞬時に得ることが可能となる。このことにより、検索結果リストを最初から最後まで閲覧するような手間を排除でき、情報検索容易性の向上を図ることができる。
【0071】
また、検索キーワードをうまく列挙することでヒットする情報を見つけ出す従来の検索環境では、検索に関するIT部分の知識、ブラウザ操作の経験、ブラウザ操作の知識の差がそのまま検索結果として出てくる状況にある。従って、利用者は、個人差があるにしても「もっと効果的なキーワードを見つけ出せば、もっと的確な検索ができるようになるのではないか」と考えるので、それが結果的には、検索に多くの時間をかけてしまうことになる。しかし、本実施の形態によれば、検索を行う段階で、利用者自身のITにおける知識があまりなくても、検索の際のリクエストを再確認でき、利用者は、より正確で、且つ自然な形での検索を実行することができる。
【0072】
ここで、実施の形態における情報検索支援装置を構築するコンピュータの具体例について図9を用いて説明する。図9は、本発明の実施の形態における情報検索支援装置を実現するコンピュータの一例を示すブロック図である。
【0073】
図9に示すように、コンピュータ110は、CPU111と、メインメモリ112と、記憶装置113と、入力インターフェイス114と、表示コントローラ115と、データリーダ/ライタ116と、通信インターフェイス117とを備える。これらの各部は、バス121を介して、互いにデータ通信可能に接続される。
【0074】
CPU111は、記憶装置113に格納された、本実施の形態におけるプログラム(コード)をメインメモリ112に展開し、これらを所定順序で実行することにより、各種の演算を実施する。メインメモリ112は、典型的には、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性の記憶装置である。また、本実施の形態におけるプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体120に格納された状態で提供される。なお、本実施の形態におけるプログラムは、通信インターフェイス117を介して接続されたインターネット上で流通するものであっても良い。
【0075】
また、記憶装置113の具体例としては、ハードディスクの他、フラッシュメモリ等の半導体記憶装置が挙げられる。入力インターフェイス114は、CPU111と、キーボード及びマウスといった入力機器118との間のデータ伝送を仲介する。表示コントローラ115は、ディスプレイ装置119と接続され、ディスプレイ装置119での表示を制御する。データリーダ/ライタ116は、CPU111と記録媒体120との間のデータ伝送を仲介し、記録媒体120からのプログラムの読み出し、及びコンピュータ110における処理結果の記録媒体120への書き込みを実行する。通信インターフェイス117は、CPU111と、他のコンピュータとの間のデータ伝送を仲介する。
【0076】
また、記録媒体120の具体例としては、CF(Compact Flash)及びSD(Secure Digital)等の汎用的な半導体記憶デバイス、フレキシブルディスク(Flexible Disk)等の磁気記憶媒体、又はCD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)などの光学記憶媒体が挙げられる。
【0077】
上述した実施の形態の一部又は全部は、以下に記載する(付記1)〜(付記15)によって表現することができるが、以下の記載に限定されるものではない。
【0078】
(付記1)
検索キーワードを用いたWebページの検索を支援する情報検索支援装置であって、
検索キーワードが入力されると、質問を出力して、その回答を求める、問合せ部と、
前記回答に基づいて、入力された前記検索キーワードに対し、新たな検索キーワードの追加、新たな検索条件の設定、または両方を行って、新たな検索式を作成する、検索式作成部と、
前記検索式に基づいて、Webページを検索する、情報検索部と、
を備えている、ことを特徴とする情報検索支援装置。
【0079】
(付記2)
前記問い合わせ部が、前記検索キーワードが物品を表す場合に、前記質問として、前記物品に対して予定されている行為が設定された行為であるかどうかを問いかける第1の質問と、前記物品の詳細情報が必要であるかどうかを問いかける第2の質問と、前記物品の置かれている状況の情報が必要であるかどうかを問いかける第3の質問とを出力する、付記1に記載の情報検索支援装置。
【0080】
(付記3)
前記検索式作成部が、
前記第1の質問に対して前記設定された行為であると回答された場合に、入力された前記検索キーワードに対し、前記設定された行為に関係する検索キーワードを追加する、付記2に記載の情報検索支援装置。
【0081】
(付記4)
前記検索式作成部が、
前記第2の質問に対して前記物品の詳細情報が必要であると回答された場合に、入力された前記検索キーワードに対し、前記検索キーワードのヒット率と前記検索キーワードがWebページ上で言及されている割合を示す情報網羅率と合計値が閾値以上となるWebページを検索する、検索条件を設定する、付記2または3に記載の情報検索支援装置。
【0082】
(付記5)
前記検索式作成部が、
前記第3の質問に対して前記物品の置かれている状況の情報が必要であると回答された場合に、入力された前記検索キーワードに対し、予め設定された分野のWebページを検索対象とする、検索条件を設定する、付記2〜4のいずれかに記載の情報検索支援装置。
【0083】
(付記6)
検索キーワードを用いたWebページの検索を支援するための方法であって、
(a)検索キーワードが入力されると、質問を出力して、その回答を求める、ステップと、
(b)前記回答に基づいて、入力された前記検索キーワードに対し、新たな検索キーワードの追加、新たな検索条件の設定、または両方を行って、新たな検索式を作成する、ステップと、
(c)前記検索式に基づいて、Webページを検索する、ステップと、
を有している、ことを特徴とする情報検索支援方法。
【0084】
(付記7)
前記(a)のステップにおいて、前記検索キーワードが物品を表す場合に、前記質問として、前記物品に対して予定されている行為が設定された行為であるかどうかを問いかける第1の質問と、前記物品の詳細情報が必要であるかどうかを問いかける第2の質問と、前記物品の置かれている状況の情報が必要であるかどうかを問いかける第3の質問とを出力する、付記6に記載の情報検索支援方法。
【0085】
(付記8)
前記(b)のステップにおいて、前記第1の質問に対して前記設定された行為であると回答された場合に、入力された前記検索キーワードに対し、前記設定された行為に関係する検索キーワードを追加する、付記7に記載の情報検索支援方法。
【0086】
(付記9)
前記(b)のステップにおいて、前記第2の質問に対して前記物品の詳細情報が必要であると回答された場合に、入力された前記検索キーワードに対し、前記検索キーワードのヒット率と前記検索キーワードがWebページ上で言及されている割合を示す情報網羅率と合計値が閾値以上となるWebページを検索する、検索条件を設定する、付記7または8に記載の情報検索支援方法。
【0087】
(付記10)
前記(b)のステップにおいて、前記第3の質問に対して前記物品の置かれている状況の情報が必要であると回答された場合に、入力された前記検索キーワードに対し、予め設定された分野のWebページを検索対象とする、検索条件を設定する、付記7〜9のいずれかに記載の情報検索支援方法。
【0088】
(付記11)
コンピュータによって、検索キーワードを用いたWebページの検索を支援するためのプログラムであって、
前記コンピュータに、
(a)検索キーワードが入力されると、質問を出力して、その回答を求める、ステップと、
(b)前記回答に基づいて、入力された前記検索キーワードに対し、新たな検索キーワードの追加、新たな検索条件の設定、または両方を行って、新たな検索式を作成する、ステップと、
(c)前記検索式に基づいて、Webページを検索する、ステップと、
を実行させる、プログラム。
【0089】
(付記12)
前記(a)のステップにおいて、前記検索キーワードが物品を表す場合に、前記質問として、前記物品に対して予定されている行為が設定された行為であるかどうかを問いかける第1の質問と、前記物品の詳細情報が必要であるかどうかを問いかける第2の質問と、前記物品の置かれている状況の情報が必要であるかどうかを問いかける第3の質問とを出力する、付記11に記載のプログラム。
【0090】
(付記13)
前記(b)のステップにおいて、前記第1の質問に対して前記設定された行為であると回答された場合に、入力された前記検索キーワードに対し、前記設定された行為に関係する検索キーワードを追加する、付記12に記載のプログラム。
【0091】
(付記14)
前記(b)のステップにおいて、前記第2の質問に対して前記物品の詳細情報が必要であると回答された場合に、入力された前記検索キーワードに対し、前記検索キーワードのヒット率と前記検索キーワードがWebページ上で言及されている割合を示す情報網羅率と合計値が閾値以上となるWebページを検索する、検索条件を設定する、付記12または13に記載のプログラム。
【0092】
(付記15)
前記(b)のステップにおいて、前記第3の質問に対して前記物品の置かれている状況の情報が必要であると回答された場合に、入力された前記検索キーワードに対し、予め設定された分野のWebページを検索対象とする、検索条件を設定する、付記12〜14のいずれかに記載のプログラム。
【産業上の利用可能性】
【0093】
以上のように、本発明によれば、検索技術及び検索知識の程度によることなく、利用者は適切な情報の検索を行うことができる。本発明は、情報検索の分野において有用である。
【符号の説明】
【0094】
10 検索キーワード入力部
20 問合せ部
30 検索式作成部
40 情報検索部
50 検索結果表示部
100 通信装置
110 コンピュータ
111 CPU
112 メインメモリ
113 記憶装置
114 入力インターフェイス
115 表示コントローラ
116 データリーダ/ライタ
117 通信インターフェイス
118 入力機器
119 ディスプレイ装置
120 記録媒体
121 バス
200 情報検索支援装置
300 出力装置
301 入力装置
500 クラウド
501 分散データストア
502 サーチエンジン
【技術分野】
【0001】
本発明は、インターネットを利用した情報検索において利用者を支援する、情報検索支援装置、情報検索支援方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、クラウドは、ネットワークの向こう側から利用者にサービスを提供する、データセンター、またはその中で運用されているサーバ群を意味する。クラウドには、今や数多くの情報が蓄積されており、多くの場合、利用者は、既存のWeb検索サービスを利用することにより、キーワード一つで所望の情報を検索することができる。
【0003】
また、既存のWebサービスとしては、グーグル(登録商標)およびヤフー(登録商標)といったベンダが提供するWeb検索サービスが知られている。また、これらのベンダは、サーチエンジンに関するシェア獲得を図るため、検索の迅速性、情報の豊富さ、正確性等について、日々、改善を繰り返している。
【0004】
例えば、特許文献1〜特許文献3は、インターネット上での情報検索を効率良く行うための技術を開示している。具体的には、特許文献1は、利用者に検索ジャンルを入力させることによって検索を行う技術を開示している。また、特許文献2は、検索キーワード用の語彙に対して重要度を算出し、算出した重要度を用いて検索を行う技術を開示している。更に、特許文献3は、利用者が入力した検索キーワードと、データベースに登録されているジャンルキーワードとを用いて、検索を行う技術を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−302773号公報
【特許文献2】特開2009−129098号公報
【特許文献3】特開2010−9546号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1〜3に開示された検索技術を用いたとしても、利用者が探したい情報とマッチしたWebページを検索できない場合があり、問題となっている。また、マッチしたWebページが検索されていても、検索結果の上位に表示されていない場合があり、結果、利用者が気付くことができないという問題が発生することもある。
【0007】
一方、ベンダによっては、検索オプションを豊富に提供しているため、利用者が、これらを有効に活用すれば、より要求にマッチした情報の検索が可能となるので、上記の問題の解決が可能になるとも考えられる。
【0008】
しかし、検索オプションの存在を知らない利用者、検索オプションに対する概念を理解することが難しい利用者も、存在しているのが現状である。つまり、検索オプションの活用にて、より的確な情報を得られる環境下においては、検索を行う人の、検索アプリケーション操作の経験、IT知識の差などにより、情報の取りこぼしが多くなる場合がある。
【0009】
このように、従来からのWeb検索サービスでは、検索オプションの活用によって上記の問題を解決できたとしても、各ベンダが提供する検索オプションを使いこなせる人が少ないという別の問題が発生してしまう。言い換えると、検索技術及び検索知識が乏しい利用者にとって、Web検索によって目的の情報を取得すること、検索のためにかかる時間と労力との削減を図ることは、解決が困難な問題となっている。
【0010】
本発明の目的の一例は、上記問題を解消し、検索技術及び検索知識の程度によることなく、利用者が適切な情報の検索を行なえるようにし得る、情報検索支援装置、情報検索支援方法、およびプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため、本発明の一側面における情報検索支援装置は、検索キーワードを用いたWebページの検索を支援する情報検索支援装置であって、
検索キーワードが入力されると、質問を出力して、その回答を求める、問合せ部と、
前記回答に基づいて、入力された前記検索キーワードに対し、新たな検索キーワードの追加、新たな検索条件の設定、または両方を行って、新たな検索式を作成する、検索式作成部と、
前記検索式に基づいて、Webページを検索する、情報検索部と、
を備えている、ことを特徴とする。
【0012】
また、上記目的を達成するため、本発明の一側面における情報検索支援方法は、検索キーワードを用いたWebページの検索を支援するための方法であって、
(a)検索キーワードが入力されると、質問を出力して、その回答を求める、ステップと、
(b)前記回答に基づいて、入力された前記検索キーワードに対し、新たな検索キーワードの追加、新たな検索条件の設定、または両方を行って、新たな検索式を作成する、ステップと、
(c)前記検索式に基づいて、Webページを検索する、ステップと、
を有している、ことを特徴とする。
【0013】
更に、上記目的を達成するため、本発明の一側面におけるプログラムは、コンピュータによって、検索キーワードを用いたWebページの検索を支援するためのプログラムであって、
前記コンピュータに、
(a)検索キーワードが入力されると、質問を出力して、その回答を求める、ステップと、
(b)前記回答に基づいて、入力された前記検索キーワードに対し、新たな検索キーワードの追加、新たな検索条件の設定、または両方を行って、新たな検索式を作成する、ステップと、
(c)前記検索式に基づいて、Webページを検索する、ステップと、
を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
以上のように、本発明における、情報検索支援装置、情報検索支援方法、及びプログラムによれば、検索技術及び検索知識の程度によることなく、利用者が適切な情報の検索を行なえるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、本発明の実施の形態における情報検索支援装置とそれが使用される環境とを示す図である。
【図2】図2は、本発明の実施の形態における情報検索支援装置の構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、本発明の実施の形態における情報検索支援装置の動作を示すフロー図である。
【図4】図4は、本実施の形態で用いられる入力画面の一例を示す図である。
【図5】図5は、本実施の形態で利用に出力される質問の一例を示す図である。
【図6】図6は、本発明の実施の形態においてレフティに引用符を付けないで検索を行った場合の検索結果の一例を示している。
【図7】図7は、本発明の実施の形態においてレフティに引用符を付けて検索を行った場合の検索結果の一例を示している。
【図8】図8は、図3に示した情報検索処理を詳細に示すフロー図である。
【図9】図9は、本発明の実施の形態における情報検索支援装置を実現するコンピュータの一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(実施の形態)
以下、本発明の実施の形態における、情報検索支援装置、情報検索支援方法、およびプログラムについて、図1〜図9を参照しながら説明する。
【0017】
[装置構成]
最初に、本実施の形態における情報検索支援装置の構成について図1および図2を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態における情報検索支援装置とそれが使用される環境とを示す図である。図2は、本発明の実施の形態における情報検索支援装置の構成を示すブロック図である。
【0018】
図1に示すように、コンピュータ110は、インターネットを介して、クラウド500に接続されている。従って、一般に、利用者は、コンピュータ110を介して、インターネット上のサーチエンジン502に検索キーワードを出力する。これにより、サーチエンジン502は、検索キーワードに基づいて、クラウド500に構築された分散データストア501が蓄積している情報を検索する。そして、サーチエンジン502は、分散データストア501から収集した情報を整理し、その結果をコンピュータ110に返却する。なお、サーチエンジン502は、従来から存在する既存のサーチエンジンである。
【0019】
ところで、本実施の形態では、コンピュータ110の内部には、本実施の形態における情報検索支援装置200(図2参照)が構築されている。このため、一定の場合を除き、サーチエンジン502に代わり、情報検索支援装置200がサーチエンジンとして機能し、検索を実行する。
【0020】
図2に示すように、本実施の形態における情報検索支援装置200は、検索キーワードを用いたWebページの検索を支援するため、問合せ部20と、検索式作成部30と、情報検索部40とを備えている。また、本実施の形態では、後述するように、プログラムによって、コンピュータ110内に構築されている。
【0021】
問合せ部20は、利用者から入力装置301を介して検索キーワードが入力されると、出力装置300に質問を出力して、その回答を求める。なお、入力装置301は、コンピュータ110に備えられたキーボード、マウスなどの入力装置である。出力装置300は、コンピュータ110に備えられた、液晶表示装置などのディスプレイ装置である。
【0022】
検索式作成部30は、利用者からの回答に基づいて、入力された検索キーワードに対し、新たな検索キーワードの追加、新たな検索条件の設定、または両方を行って、新たな検索式を作成する。情報検索部40は、作成された検索式に基づいて、Webページを検索する。
【0023】
このように、情報検索支援装置200によれば、利用者が、検索時に表示される幾つかの質問に答えるだけで、適切な情報の取得のため、検索キーワードに対して、自動的に、新たな検索キーワードの追加、新たな検索条件の設定が行われる。従って、利用者は、サーチエンジンの検索機能、検索技術を意識する必要はなく、検索に向けたアプローチが同じならば、誰が行っても適切な検索結果が得られることになる。
【0024】
ここで、本実施の形態における情報検索支援装置200について、更に具体的に説明する。図2に示すように、情報検索支援装置200は、問合せ部20と、検索式作成部30と、情報検索部40とに加えて、検索キーワード入力部10、および検索結果表示部50を備えている。さらに、情報検索支援装置200は、通信装置100に接続され、通信装置100を介して、インターネット上のクラウド500に接続されている。
【0025】
通信装置100は、クラウド500に接続され、クラウド500との間で情報のやり取りを行う装置である。本実施の形態では、通信装置100は、プログラムによってコンピュータ110内に構築されているが、これに限定されるものではない。通知装置100は、ハードウェアによって実現され、コンピュータ110にケーブルなどによって接続されていても良い。また、通信装置100は、クラウド500から情報を受け取った場合は、これを情報検索支援装置200に入力する。
【0026】
また、上述したように、本実施の形態では、情報検索支援装置200は、コンピュータ110内にプログラムによって構築されている。この場合、プログラムは、例えば、Web情報を閲覧するためのブラウザにアドオンできる構造を備えていても良い。
【0027】
更に、本実施の形態においては、情報検索支援装置200は、インターネット上のサーバコンピュータ内に構築されていても良い。この場合は、入力装置301および出力装置300は、このサーバコンピュータに接続された別のコンピュータに備えられることになる。
【0028】
検索キーワード入力部10は、入力装置301から検索キーワードの入力を受け付け、受け付けた検索キーワードを問合せ部20に入力する。また、検索キーワード入力部10は、問合せ部20から指示があった場合は、通信装置100によってクラウド500と接続可能な状態にあることを条件に、受け付けた検索キーワードを、通信装置100を介して、クラウド500に入力する。この場合は、クラウド500が提供するサーチエンジン502(図1参照)に検索処理指令が与えられ、サーチエンジン502によって検索処理が行われる。
【0029】
問合せ部20は、本実施の形態では、まず、検索キーワード入力部10が受け付けた検索キーワード(文字列)を字句解析する。そして、検索目的問い合わせ部20は、検索キーワードの入力時に「”○×△”」、または「site:」のような検索オプションが一切利用されておらず、単なる文字列の入力のみが行われているかどうかを判断する。
【0030】
判断の結果、検索オプションが利用されている場合は、利用者の検索能力は高いと判断できるので、問合せ部20は、検索キーワード入力部10に、クラウド50に検索処理指令を出力させる。
【0031】
一方、判断の結果、検索オプションが一切利用されていない場合は、問合せ部20は、確度の高い情報を抽出させるための質問を、出力装置300に出力する。例えば、問合せ部20は、利用者の要求に近い内容を表している質問を選択させる画面を出力装置300に出力される。質問としては、検索キーワードが表す物品に対して予定されている行為が設定された行為であるかどうかを問いかける質問1と、物品の詳細情報が必要であるかどうかを問いかける質問2と、物品の置かれている状況の情報が必要であるかどうかを問いかける質問3とが挙げられる。
【0032】
検索式作成部30は、問合せ部20からの質問によって利用者から回答が得られている場合、回答に基づいて、新たな検索キーワードの追加、新たな検索条件の設定を行う。例えば、検索式作成部30は、質問1に対して、設定された行為であると回答された場合は、検索キーワードに対し、設定された行為に関係する検索キーワードを追加する。
【0033】
また、検索式作成部30は、質問2に対して物品の詳細情報が必要であると回答された場合、検索キーワードに対し、検索キーワードのヒット率と情報網羅率との合計値が閾値以上となるWebページを検索する検索条件を設定する。なお、情報網羅率とは、検索キーワードがWebページ上で言及されている割合を意味する。具体例については後述する。
【0034】
さらに、検索式作成部30は、質問3に対して物品の置かれている状況の情報が必要であると回答された場合は、検索キーワードに対し、予め設定された分野のWebページを検索対象とする、検索条件を設定する。なお、以降の説明では、検索キーワードに、新たな検索キーワードを追加すること、および新たな検索条件を設定することを、まとめて、「検索処理の際の検索パラメータを決定する」と記載する場合がある。
【0035】
情報検索部40は、サーチエンジンとして起動し、検索式作成部30によって決定された検索パラメータを用いて、検索を実行する。また、検索式作成部30がパラメータとして設定できなかった情報が存在する場合は、情報検索部40は、情報の検索および収集後に、設定できなかった情報が付加されたフィルタリング処理を実行し、最終的な情報リストを抽出する。
【0036】
検索結果表示部50は、情報検索部40による検索の結果を、入出力装置300に出力し、これを表示させる。また、検索結果表示部50は、検索キーワード入力部50が、クラウド500上のサーチエンジン502に検索を行わせた場合は、その検索結果を、入出力装置300に出力し、これを表示させる。
【0037】
[装置の動作]
次に、本発明の実施の形態における情報検索支援装置200の動作について図3〜図8を用いて説明する。図3は、本発明の実施の形態における情報検索支援装置の動作を示すフロー図である。また、以下の説明においては、適宜図1および図2を参酌する。さらに、本実施の形態では、情報検索装置200を動作させることによって、情報検索支援方法が実施される。よって、本実施の形態における情報検索支援方法の説明は、以下の情報検索支援装置200の動作説明に代える。
【0038】
(ステップA1)
図3に示すように、最初に、情報検索支援装置200において、検索キーワード入力部10が呼び出され、検索キーワード入力部10が、利用者が入力装置301から入力した検索キーワードを受け付ける。このとき、受け付けられたキーワードは、サーチエンジン502または情報検索部40に検索処理指令を与えるための検索キーワードの一部となる。
【0039】
具体的には、ステップA1では、図4に示すように出力装置301に入力画面が表示され、入力画面上で、利用者が、検索キーワードとして、「ゴルフ レフティ」を入力し、入力画面に設けられた「検索」ボタンを押下すると、検索キーワード入力部10が検索キーワードを受け付ける。検索キーワード入力部10は、受け付けた検索キーワードを問合せ部20に入力する。図4は、本実施の形態で用いられる入力画面の一例を示す図である。
【0040】
(ステップA2)
次に、検索キーワード入力部10から、検索キーワードが入力されると、問合せ部20は、まず、入力されたキーワードの羅列に対して字句分析を行う。字句分析には、例えば、UNIX(登録商標)で広く使われている「lex」といったツールが利用される。そして、問合せ部20は、「ゴルフ」と「レフティ」のみが単純に入力されており、括弧(“ ”)の付加、“site:”の設定といった検索オプション(検索条件)が設定されていないかどうかを判定する。
【0041】
(ステップA3)
ステップA2の判定の結果、「ゴルフ」と「レフティ」との二つのキーワードが単純に入力され、且つ検索オプションが一切使用されていない場合は、問合せ部20は、図5に示すように、出力装置300の画面に質問を表示させ、利用者に問いかけを行う。図5は、本実施の形態で利用に出力される質問の一例を示す図である。図5の例では、選択方式によって、検索において利用者が重視する項目を問いかける質問が示されている。
【0042】
(ステップA4)
次に、ステップA3の実行後、問合せ部20は、利用者から回答があったかどうかを判定する。判定の結果、回答があった場合、即ち、図5に示す質問が示された後、利用者が、自分が該当すると考える項目を選択した場合は、問合せ部20は、選択を回答として受け付ける。その後、検索式作成部30が呼び出され、ステップA5が実行される。一方、回答がなかった場合、およびステップA2の判定の結果、検索オプションが設定されている場合は、検索入力部10によってステップA8が実行される。
【0043】
(ステップA8)
検索キーワード入力部10は、検索キーワードに上述の検索オプションが設定されている場合、または図4に示したいずれの項目にもチェックが行なわれずに「検索」ボタンが押された場合に、ステップA8を実行する。つまり、このような場合は、利用者の検索能力は高いと判断されるので、情報検索支援装置200は、検索式作成部30と情報検索部40とを呼び出さずに、検索キーワード入力部10に、受け付けた検索キーワードを、通信装置100を介して、クラウド500へと入力させる。
【0044】
(ステップA9)
その後、検索キーワード入力部10が検索結果を取得すると、情報検索支援装置200は、通常の検索と同様に、検索結果を、検索結果表示部50に入力する。この結果、ステップA7が実行され、検索結果表示部50は、検索結果を、出力装置300の画面に表示させる。
【0045】
(ステップA5)
ステップA5では、検索式作成部30は、問合せ部20の問い合わせによって選択された項目に基づいて、情報検索部40が備えるサーチエンジンに入力するパラメータを決定する。
【0046】
具体的には、問合せの一番目の項目「対象の商品を買いたい」がチェックされている場合は、検索式作成部30は、「買い物カゴ」、または「当該店舗の紹介リンクなどの存在を確認できるページ」を絞り込む新たな検索キーワードを、元の検索キーワードに追加する。これは、項目「対象の商品を買いたい」は、利用者にとってネットショッピングが第一目的であり、利用者がインターネット上で対象商品を検索して、その場で注文するという行為を想定して設定されているからである。
【0047】
また、問合せの二番目の項目「対象の詳細を知りたい」がチェックされている場合は、検索式作成部30は、利用者に、さらに、特に重視するキーワードを選ばせる。これにより、検索式作成部30は、重視するキーワードを最優先にした検索を可能にする検索条件を、元の検索キーワードに設定する。
【0048】
さらに、問合せの三番目の項目「流行(傾向)、ニーズを知りたい」がチェックされている場合は、検索式作成部30は、ニュース、SNS、Twitter等を利用したページを優先的な検索対象とする検索条件を、元の検索キーワードに設定する。
【0049】
ここで、新たな検索キーワードの追加、新たな検索条件の設定が行われて得られた、新たな検索式の具体例について説明する。なお、検索式は、実際には、サーチエンジンの種類によって異なるが、以下の例では、利用者に見える記号により、例えば、AND検索は空白で示し、OR検索は‘|’で示すこととする。
【0050】
まず、一番目の項目がチェックされている場合は、検索式に検索キーワードが追加され、検索式は、例えば、「ゴルフ レフティ 買い物カート 店舗 (紹介|概要)」となる。また、二番目の項目がチェックされている場合は、検索式に引用符が設定され、例えば、重視するキーワードが「レフティ」であるならば、検索式は、「ゴルフ “レフティ”」となる。さらに、三番目の項目がチェックされている場合は、検索対象が限定され、検索式は、例えば、「ゴルフ レフティ ニュース (SNS|Twitter)」となる。
【0051】
ここで、例えば、利用者が、レフティ用のクラブをオンラインショッピングで購入したいという場面を想定する。この場合、通常の検索では、利用者は、「ゴルフ レフティ クラブ 購入」という検索キーワードを思い浮かべるであろう。そして、この検索キーワードを用いたとしても、ある程度、ゴルフショップにおけるクラブの販売情報というのを容易に収集できる。しかしながら、キーワードで「レフティ」を付加したにも拘らず、多くの場合、販売されるクラブのほとんどが右手用というケースに直面することがある。
【0052】
これに対して、問合せ部20からの質問の回答として、「対象の商品を買いたい」、「対象の詳細を知りたい」の二つの項目が選択され、さらに、優先したい対象として、「レフティ」が選択されているとする。この利用者の回答に対応して、検索式作成部30は、レフティ用のクラブに関する情報を主に収集するため、以下の検索式を生成する。
検索式:「ゴルフ “レフティ” クラブ 買い物カート 店舗 (紹介|概要)」
【0053】
ここで、上記検索式において、レフティには、“レフティ”というように引用符が付与されている。そして、引用符が付与された検索キーワードについては、通常の検索における検索キーワードのヒット率と情報網羅率との合計値が閾値以上となるWebページが、検索されるる。また、この場合の閾値としては、本実施の形態では、例えば、検索キーワードのヒット率と情報網羅率との総合的な尺度平均(平均値)をαとすると、α×βを用いることができる。ここで、αは、予め設定される「統合的な尺度平均」である。αは、例えば、代表的なWebページでのヒット率と情報網羅率とから計算される。βは任意の係数である。本実施の形態では、βは1.2に設定されている。
【0054】
図6および図7を用いて引用符による検索結果の違いについて説明する。図6は、本発明の実施の形態においてレフティに引用符を付けないで検索を行った場合の検索結果の一例を示している。図7は、本発明の実施の形態においてレフティに引用符を付けて検索を行った場合の検索結果の一例を示している。
【0055】
図6に示すように、「レフティ」を引用符なしで検索した場合は、クラブ購入とは無関係な、余計な情報のページも検索結果として表示されることがある。これに対して、図7に示すように、「レフティ」を引用符つきで検索した場合は、レフティ用商品の紹介、ショッピングが可能なサイトが優先して表示される。
【0056】
また、上述した「情報網羅率」は、検索キーワードがWebページ上で言及されている割合、つまり、検索キーワードがWebページにおいて全体のどのくらいの割合で言及されているかを示す尺度である。具体的には、検索キーワード自身の、主語として表現される部分の頻度、長さ、キーワードが含まれている文章の文脈の前後関係の広さ、同じく文脈の多さ、それぞれを算出し、得られた各パーセンテージを合算することによって、情報網羅率が得られる。つまり、情報網羅率は、従来の検索によって表示されたWebページに対して、上記の観点一つ一つについて、パーセンテージを算出し、これらを合算することによって、得ることができる。
【0057】
以下に、1000ワードで構成された50の文章を含み、且つ、ある検索キーワードの出現数が15回である、Webページを対象とした例について説明する。まず、本例では、検索キーワードのヒット率は、15/1000を計算し、1.5%となる。
【0058】
また、検索キーワードを主語として記載している文章の出現率は、5つの文章が該当するとして、5/50を計算し、10%となる。検索キーワードを主語として記載している文章の長さについての割合は、上記で該当した5つの文章のワード数が150だったとすると、150/1000を計算し、15%となる。
【0059】
さらに、検索キーワードが含まれる文章の、文脈の前後関係の広さについての割合は、一文章の走査において、当該キーワードが連続してヒットする最大文章数から求められる。よって、3つの文章が最大だった場合では、3/50を計算し、6%となる。また、キーワードが含まれる文章の、文脈の前後関係の多さについての割合は、一文章の走査において、前、後それぞれの文章にキーワードが含まれた回数から求められる。含まれた回数が5回であったとすると、5/50を計算し、10%となる。
【0060】
以上の場合、情報網羅率は、(10+15+6+10)によって計算され、41%となる。また、例として挙げたWebページから、統合的な尺度平均αを算出するのであれば、算出された各パーセンテージと、キーワードのヒット率とを足し合わせて、その平均値を求め、得られた値を統合的な尺度平均αとする。つまり、αは、(1.5+10+15+6+10)/5を計算して、8.5%と算出される。そして、このαの値が採用される場合、”レフティ”は、キーワードのヒット率と情報網羅率との合計値が、10.2%(8.5%に1.2を乗算して得られる値)という基準を満たすページから検索される必要がある。
【0061】
(ステップA6)
次に、情報検索部40は、検索式作成部30によって作成された検索式を用いて、検索処理を実行する。例えば、検索式に“レフティ”が含まれている場合は、情報検索部40は、キーワードのヒット率と情報網羅率との平均値が10.2%以上となるWebページのみを検索する。
【0062】
(ステップA7)
その後、検索結果リストが確定された時点で、検索結果表示部50が呼び出され、検索結果表示部50は、検索結果リストを、出力装置300の画面に表示させる。また、ステップA8およびA9が実行された場合は、上述したように、クラウド500上のサーチエンジン502から取得した検索結果が、出力装置300の画面に表示される。
【0063】
(ステップA6の詳細)
ここで、図8を用いて、ステップA6のステップを更に具体的に説明する。図8は、図3に示した情報検索処理を詳細に示すフロー図である。
【0064】
図7に示すように、まず、情報検索部40は、サーチエンジンのベンダが所有する分散データストア501(図1参照)から、検索キーワードと関連しているWebページのURL(URL情報群)をフェッチする(ステップA61)。
【0065】
次に、情報検索部40は、フェッチしたURLをその個数分、一つずつ走査する(ステップA62)。そして、情報検索部40は、フェッチしたURL毎に、そこにあるWebページ対して、検索キーワードについてのキーワードヒット率を算出し(ステップA63)、更に、各情報網羅率も算出する(ステップA64)する。
【0066】
そして、情報検索部40は、ステップA63で得られたキーワードヒット率とステップA64で得られた情報網羅率との合計が尺度基準αの1.2倍以上であるかどうかを判定する(ステップA65)。ステップB5の判定の結果、イエスである場合は、情報検索部40は、対象となったURLを、検索結果リストとして記録する(ステップA66)。
【0067】
そして、ステップA65の判定の結果、ノーである場合、または、ステップA66の実行後は、情報検索部40は、対象となるURLを変えて、再度ステップB3以降を実行する。なお、全てのURLにおいて各ステップが実行されている場合は、ステップA6は終了する。また、ステップA61〜A66を実行したが、該当するURLの数がゼロまたは若干数であった検索キーワードに対しては、情報検索部40は、対象外とされたURLのリストを補欠リストとして登録する。この場合、検索結果表示部50は、ステップA7において、補欠リストを参考情報として出力装置300の画面に表示することができる。
【0068】
また、本発明の実施の形態におけるプログラムは、コンピュータ110(図1および図2参照)に、図3に示すステップA1〜A7、および図8に示すステップA61〜A66を実行させるプログラムであれば良い。このプログラムをコンピュータにインストールし、実行することによって、本実施の形態における情報検索支援装置200と情報検索支援方法とを実現することができる。この場合、コンピュータのCPU(Central Processing Unit)は、検索キーワード入力部10、問合せ部20、検索式作成部30、情報検索部40、及び検索結果表示部50として機能し、処理を行なう。
【0069】
以上のように、本実施の形態では、利用者が所望する情報にノイズが入りやすく、検索にかかる工数増大が起きやすい環境において、ノイズによる「ゆれ」が生じた情報から、可能なかぎり無関係な部分(ノイズ)を排除できる。
【0070】
つまり、本実施の形態では、キーワードによる検索にて、その結果を得る前に、利用者が特に望むジャンルが何なのかを簡単な設問で誘導させ、選択した回答の内容により、使用されるサーチエンジンが有する検索オプションが自動生成される。そして、生成された検索オプションにより、ノイズの排除が行われる。従って、本実施の形態によれば、より確実でかつ最適な情報を瞬時に得ることが可能となる。このことにより、検索結果リストを最初から最後まで閲覧するような手間を排除でき、情報検索容易性の向上を図ることができる。
【0071】
また、検索キーワードをうまく列挙することでヒットする情報を見つけ出す従来の検索環境では、検索に関するIT部分の知識、ブラウザ操作の経験、ブラウザ操作の知識の差がそのまま検索結果として出てくる状況にある。従って、利用者は、個人差があるにしても「もっと効果的なキーワードを見つけ出せば、もっと的確な検索ができるようになるのではないか」と考えるので、それが結果的には、検索に多くの時間をかけてしまうことになる。しかし、本実施の形態によれば、検索を行う段階で、利用者自身のITにおける知識があまりなくても、検索の際のリクエストを再確認でき、利用者は、より正確で、且つ自然な形での検索を実行することができる。
【0072】
ここで、実施の形態における情報検索支援装置を構築するコンピュータの具体例について図9を用いて説明する。図9は、本発明の実施の形態における情報検索支援装置を実現するコンピュータの一例を示すブロック図である。
【0073】
図9に示すように、コンピュータ110は、CPU111と、メインメモリ112と、記憶装置113と、入力インターフェイス114と、表示コントローラ115と、データリーダ/ライタ116と、通信インターフェイス117とを備える。これらの各部は、バス121を介して、互いにデータ通信可能に接続される。
【0074】
CPU111は、記憶装置113に格納された、本実施の形態におけるプログラム(コード)をメインメモリ112に展開し、これらを所定順序で実行することにより、各種の演算を実施する。メインメモリ112は、典型的には、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性の記憶装置である。また、本実施の形態におけるプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体120に格納された状態で提供される。なお、本実施の形態におけるプログラムは、通信インターフェイス117を介して接続されたインターネット上で流通するものであっても良い。
【0075】
また、記憶装置113の具体例としては、ハードディスクの他、フラッシュメモリ等の半導体記憶装置が挙げられる。入力インターフェイス114は、CPU111と、キーボード及びマウスといった入力機器118との間のデータ伝送を仲介する。表示コントローラ115は、ディスプレイ装置119と接続され、ディスプレイ装置119での表示を制御する。データリーダ/ライタ116は、CPU111と記録媒体120との間のデータ伝送を仲介し、記録媒体120からのプログラムの読み出し、及びコンピュータ110における処理結果の記録媒体120への書き込みを実行する。通信インターフェイス117は、CPU111と、他のコンピュータとの間のデータ伝送を仲介する。
【0076】
また、記録媒体120の具体例としては、CF(Compact Flash)及びSD(Secure Digital)等の汎用的な半導体記憶デバイス、フレキシブルディスク(Flexible Disk)等の磁気記憶媒体、又はCD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)などの光学記憶媒体が挙げられる。
【0077】
上述した実施の形態の一部又は全部は、以下に記載する(付記1)〜(付記15)によって表現することができるが、以下の記載に限定されるものではない。
【0078】
(付記1)
検索キーワードを用いたWebページの検索を支援する情報検索支援装置であって、
検索キーワードが入力されると、質問を出力して、その回答を求める、問合せ部と、
前記回答に基づいて、入力された前記検索キーワードに対し、新たな検索キーワードの追加、新たな検索条件の設定、または両方を行って、新たな検索式を作成する、検索式作成部と、
前記検索式に基づいて、Webページを検索する、情報検索部と、
を備えている、ことを特徴とする情報検索支援装置。
【0079】
(付記2)
前記問い合わせ部が、前記検索キーワードが物品を表す場合に、前記質問として、前記物品に対して予定されている行為が設定された行為であるかどうかを問いかける第1の質問と、前記物品の詳細情報が必要であるかどうかを問いかける第2の質問と、前記物品の置かれている状況の情報が必要であるかどうかを問いかける第3の質問とを出力する、付記1に記載の情報検索支援装置。
【0080】
(付記3)
前記検索式作成部が、
前記第1の質問に対して前記設定された行為であると回答された場合に、入力された前記検索キーワードに対し、前記設定された行為に関係する検索キーワードを追加する、付記2に記載の情報検索支援装置。
【0081】
(付記4)
前記検索式作成部が、
前記第2の質問に対して前記物品の詳細情報が必要であると回答された場合に、入力された前記検索キーワードに対し、前記検索キーワードのヒット率と前記検索キーワードがWebページ上で言及されている割合を示す情報網羅率と合計値が閾値以上となるWebページを検索する、検索条件を設定する、付記2または3に記載の情報検索支援装置。
【0082】
(付記5)
前記検索式作成部が、
前記第3の質問に対して前記物品の置かれている状況の情報が必要であると回答された場合に、入力された前記検索キーワードに対し、予め設定された分野のWebページを検索対象とする、検索条件を設定する、付記2〜4のいずれかに記載の情報検索支援装置。
【0083】
(付記6)
検索キーワードを用いたWebページの検索を支援するための方法であって、
(a)検索キーワードが入力されると、質問を出力して、その回答を求める、ステップと、
(b)前記回答に基づいて、入力された前記検索キーワードに対し、新たな検索キーワードの追加、新たな検索条件の設定、または両方を行って、新たな検索式を作成する、ステップと、
(c)前記検索式に基づいて、Webページを検索する、ステップと、
を有している、ことを特徴とする情報検索支援方法。
【0084】
(付記7)
前記(a)のステップにおいて、前記検索キーワードが物品を表す場合に、前記質問として、前記物品に対して予定されている行為が設定された行為であるかどうかを問いかける第1の質問と、前記物品の詳細情報が必要であるかどうかを問いかける第2の質問と、前記物品の置かれている状況の情報が必要であるかどうかを問いかける第3の質問とを出力する、付記6に記載の情報検索支援方法。
【0085】
(付記8)
前記(b)のステップにおいて、前記第1の質問に対して前記設定された行為であると回答された場合に、入力された前記検索キーワードに対し、前記設定された行為に関係する検索キーワードを追加する、付記7に記載の情報検索支援方法。
【0086】
(付記9)
前記(b)のステップにおいて、前記第2の質問に対して前記物品の詳細情報が必要であると回答された場合に、入力された前記検索キーワードに対し、前記検索キーワードのヒット率と前記検索キーワードがWebページ上で言及されている割合を示す情報網羅率と合計値が閾値以上となるWebページを検索する、検索条件を設定する、付記7または8に記載の情報検索支援方法。
【0087】
(付記10)
前記(b)のステップにおいて、前記第3の質問に対して前記物品の置かれている状況の情報が必要であると回答された場合に、入力された前記検索キーワードに対し、予め設定された分野のWebページを検索対象とする、検索条件を設定する、付記7〜9のいずれかに記載の情報検索支援方法。
【0088】
(付記11)
コンピュータによって、検索キーワードを用いたWebページの検索を支援するためのプログラムであって、
前記コンピュータに、
(a)検索キーワードが入力されると、質問を出力して、その回答を求める、ステップと、
(b)前記回答に基づいて、入力された前記検索キーワードに対し、新たな検索キーワードの追加、新たな検索条件の設定、または両方を行って、新たな検索式を作成する、ステップと、
(c)前記検索式に基づいて、Webページを検索する、ステップと、
を実行させる、プログラム。
【0089】
(付記12)
前記(a)のステップにおいて、前記検索キーワードが物品を表す場合に、前記質問として、前記物品に対して予定されている行為が設定された行為であるかどうかを問いかける第1の質問と、前記物品の詳細情報が必要であるかどうかを問いかける第2の質問と、前記物品の置かれている状況の情報が必要であるかどうかを問いかける第3の質問とを出力する、付記11に記載のプログラム。
【0090】
(付記13)
前記(b)のステップにおいて、前記第1の質問に対して前記設定された行為であると回答された場合に、入力された前記検索キーワードに対し、前記設定された行為に関係する検索キーワードを追加する、付記12に記載のプログラム。
【0091】
(付記14)
前記(b)のステップにおいて、前記第2の質問に対して前記物品の詳細情報が必要であると回答された場合に、入力された前記検索キーワードに対し、前記検索キーワードのヒット率と前記検索キーワードがWebページ上で言及されている割合を示す情報網羅率と合計値が閾値以上となるWebページを検索する、検索条件を設定する、付記12または13に記載のプログラム。
【0092】
(付記15)
前記(b)のステップにおいて、前記第3の質問に対して前記物品の置かれている状況の情報が必要であると回答された場合に、入力された前記検索キーワードに対し、予め設定された分野のWebページを検索対象とする、検索条件を設定する、付記12〜14のいずれかに記載のプログラム。
【産業上の利用可能性】
【0093】
以上のように、本発明によれば、検索技術及び検索知識の程度によることなく、利用者は適切な情報の検索を行うことができる。本発明は、情報検索の分野において有用である。
【符号の説明】
【0094】
10 検索キーワード入力部
20 問合せ部
30 検索式作成部
40 情報検索部
50 検索結果表示部
100 通信装置
110 コンピュータ
111 CPU
112 メインメモリ
113 記憶装置
114 入力インターフェイス
115 表示コントローラ
116 データリーダ/ライタ
117 通信インターフェイス
118 入力機器
119 ディスプレイ装置
120 記録媒体
121 バス
200 情報検索支援装置
300 出力装置
301 入力装置
500 クラウド
501 分散データストア
502 サーチエンジン
【特許請求の範囲】
【請求項1】
検索キーワードを用いたWebページの検索を支援する情報検索支援装置であって、
検索キーワードが入力されると、質問を出力して、その回答を求める、問合せ部と、
前記回答に基づいて、入力された前記検索キーワードに対し、新たな検索キーワードの追加、新たな検索条件の設定、または両方を行って、新たな検索式を作成する、検索式作成部と、
前記検索式に基づいて、Webページを検索する、情報検索部と、
を備えている、ことを特徴とする情報検索支援装置。
【請求項2】
前記問い合わせ部が、前記検索キーワードが物品を表す場合に、前記質問として、前記物品に対して予定されている行為が設定された行為であるかどうかを問いかける第1の質問と、前記物品の詳細情報が必要であるかどうかを問いかける第2の質問と、前記物品の置かれている状況の情報が必要であるかどうかを問いかける第3の質問とを出力する、請求項1に記載の情報検索支援装置。
【請求項3】
前記検索式作成部が、
前記第1の質問に対して前記設定された行為であると回答された場合に、入力された前記検索キーワードに対し、前記設定された行為に関係する検索キーワードを追加する、請求項2に記載の情報検索支援装置。
【請求項4】
前記検索式作成部が、
前記第2の質問に対して前記物品の詳細情報が必要であると回答された場合に、入力された前記検索キーワードに対し、前記検索キーワードのヒット率と前記検索キーワードがWebページ上で言及されている割合を示す情報網羅率と合計値が閾値以上となるWebページを検索する、検索条件を設定する、請求項2または3に記載の情報検索支援装置。
【請求項5】
前記検索式作成部が、
前記第3の質問に対して前記物品の置かれている状況の情報が必要であると回答された場合に、入力された前記検索キーワードに対し、予め設定された分野のWebページを検索対象とする、検索条件を設定する、請求項2〜4のいずれかに記載の情報検索支援装置。
【請求項6】
検索キーワードを用いたWebページの検索を支援するための方法であって、
(a)検索キーワードが入力されると、質問を出力して、その回答を求める、ステップと、
(b)前記回答に基づいて、入力された前記検索キーワードに対し、新たな検索キーワードの追加、新たな検索条件の設定、または両方を行って、新たな検索式を作成する、ステップと、
(c)前記検索式に基づいて、Webページを検索する、ステップと、
を有している、ことを特徴とする情報検索支援方法。
【請求項7】
コンピュータによって、検索キーワードを用いたWebページの検索を支援するためのプログラムであって、
前記コンピュータに、
(a)検索キーワードが入力されると、質問を出力して、その回答を求める、ステップと、
(b)前記回答に基づいて、入力された前記検索キーワードに対し、新たな検索キーワードの追加、新たな検索条件の設定、または両方を行って、新たな検索式を作成する、ステップと、
(c)前記検索式に基づいて、Webページを検索する、ステップと、
を実行させる、プログラム。
【請求項1】
検索キーワードを用いたWebページの検索を支援する情報検索支援装置であって、
検索キーワードが入力されると、質問を出力して、その回答を求める、問合せ部と、
前記回答に基づいて、入力された前記検索キーワードに対し、新たな検索キーワードの追加、新たな検索条件の設定、または両方を行って、新たな検索式を作成する、検索式作成部と、
前記検索式に基づいて、Webページを検索する、情報検索部と、
を備えている、ことを特徴とする情報検索支援装置。
【請求項2】
前記問い合わせ部が、前記検索キーワードが物品を表す場合に、前記質問として、前記物品に対して予定されている行為が設定された行為であるかどうかを問いかける第1の質問と、前記物品の詳細情報が必要であるかどうかを問いかける第2の質問と、前記物品の置かれている状況の情報が必要であるかどうかを問いかける第3の質問とを出力する、請求項1に記載の情報検索支援装置。
【請求項3】
前記検索式作成部が、
前記第1の質問に対して前記設定された行為であると回答された場合に、入力された前記検索キーワードに対し、前記設定された行為に関係する検索キーワードを追加する、請求項2に記載の情報検索支援装置。
【請求項4】
前記検索式作成部が、
前記第2の質問に対して前記物品の詳細情報が必要であると回答された場合に、入力された前記検索キーワードに対し、前記検索キーワードのヒット率と前記検索キーワードがWebページ上で言及されている割合を示す情報網羅率と合計値が閾値以上となるWebページを検索する、検索条件を設定する、請求項2または3に記載の情報検索支援装置。
【請求項5】
前記検索式作成部が、
前記第3の質問に対して前記物品の置かれている状況の情報が必要であると回答された場合に、入力された前記検索キーワードに対し、予め設定された分野のWebページを検索対象とする、検索条件を設定する、請求項2〜4のいずれかに記載の情報検索支援装置。
【請求項6】
検索キーワードを用いたWebページの検索を支援するための方法であって、
(a)検索キーワードが入力されると、質問を出力して、その回答を求める、ステップと、
(b)前記回答に基づいて、入力された前記検索キーワードに対し、新たな検索キーワードの追加、新たな検索条件の設定、または両方を行って、新たな検索式を作成する、ステップと、
(c)前記検索式に基づいて、Webページを検索する、ステップと、
を有している、ことを特徴とする情報検索支援方法。
【請求項7】
コンピュータによって、検索キーワードを用いたWebページの検索を支援するためのプログラムであって、
前記コンピュータに、
(a)検索キーワードが入力されると、質問を出力して、その回答を求める、ステップと、
(b)前記回答に基づいて、入力された前記検索キーワードに対し、新たな検索キーワードの追加、新たな検索条件の設定、または両方を行って、新たな検索式を作成する、ステップと、
(c)前記検索式に基づいて、Webページを検索する、ステップと、
を実行させる、プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【公開番号】特開2012−185708(P2012−185708A)
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−48903(P2011−48903)
【出願日】平成23年3月7日(2011.3.7)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月7日(2011.3.7)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】
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