情報検索翻訳システム、情報検索サーバ、通信端末、情報検索翻訳方法及び情報検索翻訳装置
【課題】情報の検索機能と翻訳機能との連携を実現し、使用頻度の高い質問についての翻訳文を、検索結果を反映させた態様で、正確かつ迅速に提供できるようにする。
【解決手段】 地図検索サーバから提供された検索結果情報を含む翻訳文の作成指示を、キー操作部411を通じて受け付ける。この場合に、穴埋め翻訳処理部434が、翻訳DB431から目的とする翻訳文を読み出し、当該目的とする翻訳文の所定の位置に、選択された検索結果情報に対応する翻訳情報を挿入して、翻訳文を完成させる。この完成させた翻訳文を、表示制御部412を通じて表示部413の表示画面に表示する。
【解決手段】 地図検索サーバから提供された検索結果情報を含む翻訳文の作成指示を、キー操作部411を通じて受け付ける。この場合に、穴埋め翻訳処理部434が、翻訳DB431から目的とする翻訳文を読み出し、当該目的とする翻訳文の所定の位置に、選択された検索結果情報に対応する翻訳情報を挿入して、翻訳文を完成させる。この完成させた翻訳文を、表示制御部412を通じて表示部413の表示画面に表示する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば、地図検索などの情報の検索と翻訳文の作成とを行えるようにするシステム、方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
所定の言語で表された文や文章を他の言語で表された文や文章に翻訳する翻訳装置が種々提供され、また、種々の改良もなされている。例えば、後に記す特許文献1には、ユーザにとって翻訳が困難な文、もしくは翻訳できても十分に理解することができない文を自動的に判別して抽出し、抽出された文を翻訳する部分翻訳装置に関する発明が開示されている。
【0003】
また、後に記す特許文献2には、文章・語句の付加が可能である付加可能文章・語句の情報を用意しておき、入力手段からの文章・語句を、付加可能文章・語句に対して、所定の言語に応じた付加位置に、規則的に付加し、これを翻訳できるようにする発明が開示されている。
【0004】
特許文献1に記載の発明は、論文やビジネス文書などの比較的に長い文や文章を翻訳する場合に好適なものである。また、特許文献2に記載の発明は、ユーザの意図する比較的に短い文の翻訳文を作成する場合に好適なものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−286925号公報
【特許文献1】特開平7−225767号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した特許文献2に記載の発明などにより、ユーザは自分の意図する内容をより正確に表現した所定の言語の翻訳文を作成することができるようにされる。しかし、海外旅行先においては、使用頻度の高い質問については、より簡便かつ迅速に翻訳して、相手に伝えたい場合も多い。例えば、予約してあるホテルの場所を尋ねたり、そのホテルへの行き方を尋ねたりといった場合である。
【0007】
この場合、質問のフレーズ自体は簡単でも、目的とするホテルの名称を現地の言語でどのように記載し、また、どのように発音するのか分からないといったことはよくあることである。しかし、翻訳装置においては、特許文献2に記載の発明のように、ユーザの意図する内容の翻訳文を作成することに力点が置かれている場合が多く、母国語(例えば、日本語)で表現した名詞や固有名詞を正確に現地の言語に翻訳することができない場合も多い。
【0008】
また、近年においては、携帯電話端末などを用いて、目的とする物についての情報の検索や地図の検索等も行えるようになってきている。このため、検索機能を用いて得た情報を含めた翻訳文の作成など、検索機能と翻訳機能との連携を行えるようにしたいとする要求が高くなってきている。
【0009】
以上のことに鑑み、この発明は、情報の検索機能と翻訳機能との連携を実現し、使用頻度の高い質問についての翻訳文を、検索結果を反映させた態様で、正確かつ迅速に提供できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明の情報検索翻訳システムは、
情報検索サーバと通信端末とがネットワークを通じて接続されて形成される情報検索翻訳システムであって、
前記情報検索サーバは、
前記通信端末からの検索キー情報を受け付けるキー情報受付手段と、
前記検索キー情報を用いた検索処理を実行する検索処理手段と、
前記検索結果情報を前記通信端末に提供する検索結果提供手段と
を備え、
前記通信端末は、
検索キー情報を用いた検索の結果得られる検索結果情報の翻訳情報を、所定の位置に挿入可能にした定型文の所定の言語による翻訳文を記憶する翻訳文記憶手段と、
検索キー情報の入力を受け付けるキー情報入力受付手段と、
前記検索キー情報を前記情報検索サーバに対して提供するキー情報提供手段と、
前記情報検索サーバからの前記検索結果情報を受け付ける検索結果受付手段と、
前記検索結果情報を出力する検索結果出力手段と、
前記検索結果情報の翻訳情報を取得する翻訳情報取得手段と
出力された前記検索結果情報を含む翻訳文の作成指示入力を受け付ける翻訳指示受付手段と、
前記作成指示入力を受け付けた場合に、前記翻訳文記憶手段から目的とする翻訳文を読み出し、当該翻訳文の所定の位置に前記検索結果情報の前記翻訳情報を挿入して翻訳文を完成させる翻訳処理手段と、
完成した前記翻訳文を出力する翻訳文出力手段と
を備えることを特徴とする。
【0011】
この請求項1に記載の発明の情報検索翻訳システムによれば、情報検索サーバにおいて、キー情報受付手段を通じて通信端末からのキー情報が受け付けられると、検索処理手段により、当該キー情報を用いた検索処理が実行される。この検索処理の結果得られた検索結果情報が、検索結果提供手段を通じてキー情報の送信元と通信端末に対して出力される。
【0012】
一方、通信端末の翻訳文記憶手段には、検索結果情報の翻訳情報を、所定の位置に挿入可能にした定型文の所定の言語による翻訳文が記憶されている。通信端末においては、キー情報入力受付手段を通じてキー情報が受け付けられると、当該キー情報がキー情報提供手段を通じて情報検索サーバに対して提供される。この後、当該キー情報に応じて情報検索サーバにおいて実行された検索処理の結果得られた検索処理情報が、検索結果受付手段を通じて受け付けられる。
【0013】
そして、検索結果出力手段を通じて受け付けた検索結果が出力され、この出力された検索結果情報を含む翻訳文の作成指示入力が受け付けられると、翻訳処理手段により、記翻訳文記憶手段から目的とする翻訳文が読み出され、当該翻訳文の所定の位置に、翻訳情報取得手段により取得された当該検索結果情報の翻訳情報が挿入されて、翻訳文が完成される。この完成された翻訳文が翻訳文出力手段を通じて出力される。
【0014】
これにより、情報の検索機能と翻訳機能との連携を実現することができるようにされる。そして、検索結果情報の翻訳結果を所定の位置に挿入可能にした態様で、使用頻度の高い質問についての翻訳文を豊富に用意しておき、これに検索結果情報の翻訳結果を用いて翻訳文を完成させることにより、より正確に表現した翻訳文を迅速に提供することができるようにされる。
【発明の効果】
【0015】
この発明によれば、情報の検索機能と翻訳機能との連携を実現すると共に、使用頻度の高い質問についての翻訳文を、検索結果を反映させた態様で、正確かつ迅速に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】この発明の一実施の形態が適用された情報検索翻訳システムを説明するための図である。
【図2】地図検索サーバ1の構成例を説明するためのブロック図である。
【図3】携帯電話端末4(1)、4(2)、4(3)、…の構成例を説明するためのブロック図である。
【図4】翻訳データベース431に蓄積される翻訳文(蓄積データ)の例を説明するための図である。
【図5】翻訳言語の選択画面の一例を説明するための図である。
【図6】検索入力画面の一例を説明するための図である。
【図7】検索結果リストの一例を説明するための図である。
【図8】翻訳文のテキストデータの表示画面の一例を説明するための図である。
【図9】地図検索サーバ1の処理を説明するためのフローチャートである。
【図10】図9に続くフローチャートである。
【図11】携帯電話端末4の処理を説明するためのフローチャートである。
【図12】図11に続くフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図を参照しながら、この発明による装置、システム、方法の一実施の形態について説明する。この発明は、以下に詳述するように、言語翻訳に関連するものである。そして、この発明は、日本人が外国に出かけ、出かけた先の外国で用いられている言語の翻訳文を得る場合にも適用できるし、また、外国人が日本に来日し、日本語の翻訳文を得る場合にも適用できる。すなわち、この発明は、使用者の目的に応じた言語の翻訳文を得ることができるものである。しかし、以下においては、説明を簡単にするため、主に、日本人が米国に渡航した場合であって、英語の翻訳文を得る場合を例にして具体的に説明する。
【0018】
[情報検索翻訳システムの概要]
図1は、この発明の一実施の形態が適用された情報検索翻訳システムを説明するための図である。図1に示すように、この実施の形態の情報検索翻訳システムは、地図検索サーバ1に対して、ネットワーク2を通じて携帯電話端末4(1)、4(2)、4(3)、…等の通信端末が接続されて形成される。
【0019】
この実施の形態において、携帯電話端末4(1)、4(2)、4(3)、…のそれぞれは、日本人である渡航者が例えば空港などにおいてレンタルした米国内で利用可能なレンタル携帯電話端末である。そして、携帯電話端末4(1)、4(2)、4(3)、…のそれぞれは、図1に示したように、近隣の基地局3(1)、3(2)、3(3)、…を通じて、ネットワーク2に接続されるようになっている。
【0020】
なお、ユーザは、携帯電話端末だけでなく、パッド型情報端末あるいはタブレット型情報端末などと呼ばれる比較的に大きな表示画面とタッチパネルと通信機能とを備えた通信端末(情報端末)や通信機能を備えたパーソナルコンピュータなどの種々の通信端末を用いることが可能である。しかし、この実施の形態においては、説明を簡単にするため、ユーザが用いる通信端末は、携帯電話端末である場合を例にして説明する。
【0021】
そして、地図検索サーバ1は、詳しくは後述もするが、地図データベース、翻訳辞書を備えたものである。この実施の形態において、地図データベースは、世界各国の地図情報等を蓄積したものであり、翻訳辞書は、世界各国の言語の辞書情報を蓄積したものである。もちろん、地図検索サービスの対象とする所定の国の地図情報や当該所定の国の辞書情報だけを持つようにしてもよい。また、地図検索サーバ1は、米国と日本のいずれに設けられていてもよいし、他の外国に設けられていてもよい。
【0022】
ネットワーク2は、広く海外のネットワークをも含み、基地局3(1)、3(2)、3(3)、…等を含む携帯電話網や各家庭などに設置された固定電話端末等が接続される公衆交換電話網やインターネットなど、種々の広域ネットワークから構成されるものである。このように、この実施の形態においてネットワーク2は、携帯電話端末4(1)、4(2)、4(3)、…のそれぞれと、地図検索サーバ1等とを接続する種々の通信ネットワークからなるものである。
【0023】
携帯電話端末4(1)、4(2)、4(3)、…のそれぞれは、上述もしたように、例えば渡航先の空港等においてレンタルしたものであり、携帯電話機能により音声による電話通信(通話)を行うことができるものである。また、携帯電話端末4(1)、4(2)、4(3)、…のそれぞれは、ネットワーク2を通じて種々の情報の送受信をも行うことができるものである。具体的に携帯電話端末4(1)、4(2)、4(3)、…のそれぞれは、ネットワーク2上のサーバ装置にアクセスし、Webページの閲覧や種々の情報のダウンロードやアップロードを行うことができる。また、携帯電話端末4(1)、4(2)、4(3)、…のそれぞれは、ネットワーク2及び所定のメールサーバを介して電子メールの送受信を行うこともできる。
【0024】
また、この実施の形態の携帯電話端末4(1)、4(2)、4(3)、…のそれぞれは、スマートフォンやアンドロイド端末などと呼ばれる高機能携帯電話端末であり、操作言語を切り替えて用いることができるものである。したがって、携帯電話端末4(1)、4(2)、4(3)、…のそれぞれは、操作言語を日本語とし、日本語のガイダンスにしたがって操作するなどのことができるものである。さらに、この実施の形態の携帯電話端末4(1)、4(2)、4(3)、…のそれぞれは、詳しくは後述もするが、自機のメモリに、翻訳データベースを保持している。当該翻訳データベースは、後述もするが、検索結果情報の翻訳情報を挿入可能に形成された種々の定型文の英語などの1以上の所定の言語による翻訳文が蓄積されたものである。
【0025】
そして、この実施の形態の携帯電話端末4(1)、4(2)、4(3)、…のそれぞれのユーザは、自己の携帯電話端末を用い、ネットワーク2を通じて地図検索サーバ1にアクセスして、地図検索サービスの提供を受けることができるようにされている。この場合、携帯電話端末4(1)、4(2)、4(3)、…のそれぞれのユーザは、自己の携帯電話端末を通じて、建物、施設、観光地等の種々の目的地の名称や住所等の検索キー情報を含む検索要求を、地図検索サーバ1に送信する。
【0026】
地図検索サーバ1は、携帯電話端末4(1)、4(2)、4(3)、…からネットワーク2を通じて送信されてくる検索キー情報を含む検索要求に応じて検索処理を行う。そして、地図検索サーバ1は、検索結果情報を検索要求元に対して提供する。なお、地図検索サーバ1が検索できる内容は、例えば、目的地の詳細情報、目的地付近の地図情報、目的地までのルート(道順)、目的地までの交通機関の乗り換え案内等である。
【0027】
そして、この実施の形態の地図検索サーバ1は、単に周辺検索結果だけを要求元に提供するものではない。地図検索サーバ1は、翻訳辞書を用いて検索結果情報を翻訳し、当該翻訳情報をも検索結果情報と共に、検索要求元に対して提供することができるものである。ここで翻訳の対照となる検索結果情報は、検索結果情報として取得される目的地の名称などである。
【0028】
検索要求元の携帯電話端末4(1)、4(2)、4(3)、…においては、地図検索サーバ1からの検索結果情報を、自機の表示画面に表示してユーザに提供する。携帯電話端末4(1)、4(2)、4(3)、…においては、ユーザが提供された検索結果情報についての目的とする翻訳文の作成を行うようにする操作を行うと、翻訳文の作成処理を実行する。
【0029】
この場合、携帯電話端末4(1)、4(2)、4(3)、…は、ユーザからの操作に応じて、翻訳データベースから目的とする翻訳文を読み出し、この読み出した翻訳文の所定の挿入部分に対して、検索結果情報の翻訳情報を挿入して翻訳文を完成させる。このようにして完成させた翻訳文は、携帯電話端末4(1)、4(2)、4(3)、…の表示画面に表示したり、音声として放音したりすることができるようにされる。
【0030】
このように、この実施の形態の携帯電話端末4(1)、4(2)、4(3)、…のそれぞれは、地図検索サーバ1と協働し、地図等の検索機能と翻訳機能とを連携させて、検索結果情報と目的とする翻訳文との両方を簡単かつ迅速に提供することができるようにしている。
【0031】
[地図検索サーバ1の構成例]
次に、この実施の形態の情報検索翻訳システムで用いられる地図検索サーバ1の構成の概略について説明する。図2は、この実施の形態の地図検索サーバ1の構成例を説明するためのブロック図である。
【0032】
図2に示すように、地図検索サーバ1は、ネットワーク2への接続端子101、通信I/F102、地図検索処理部103、検索結果情報翻訳処理部104を備えている。さらに、地図検索サーバ1は、ワークファイル111、地図データベース(以下、地図DBと略称する。)112、翻訳辞書113、制御部120を備えている。
【0033】
制御部120は、地図検索サーバ1の各部を制御するものであり、図2に示すように、CPU(Central Processing Unit)121、ROM(Read Only Memory)122、RAM(Random Access Memory)123、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)124が、CPUバス125を通じて接続されて構成されたコンピュータ装置部である。CPU121は、ROM122やEEPROM124に記憶されているプログラムを読み出して実行し、各部への制御信号を形成し、これを関係する各部に供給したり、また、各部からのデータを受信してこれを処理したりする。ROM122は、CPU121によって実行される種々の処理プログラムや処理に必要となるデータを予め記憶したものである。
【0034】
RAM123は、各種の処理において、処理の途中結果を一時記憶するなど、主に作業領域として用いられるものである。EEPROM124は、書き換え可能ないわゆる不揮発性メモリであり、電源が落とされても保持しておくべきデータを記憶保持する。具体的に、EEPROM124は、機能追加のための新たなプログラム、各種設定パラメータなどのほか、例えば、自機に割り当てられたIPアドレスなど、種々の情報を記憶保持するものである。
【0035】
そして、接続端子101は、地図検索サーバ1におけるネットワーク2への接続端部を形成するものである。通信I/F102は、ネットワーク2を通じて送信されてくる自機宛ての情報を受信し、これを自機において処理可能な形式の情報に変換して、制御部120に供給する処理を行う。また、通信I/F102は、制御部120を通じて自機からネットワーク2に送出し、相手先に送信する情報をネットワーク2に送出する形式のデータ等に変換して、これを接続端子101を通じてネットワーク2に送出する処理を行う。
【0036】
ワークファイル111、地図DB112、翻訳辞書113は、例えば、ハードディスクや書き換え可能な光ディスク、あるいは半導体メモリなどの大容量記録媒体により構成されるものである。そして、ワークファイル111は、大量に受信する自機への要求や、要求に応じて形成した送信すべきデータなどを一時記憶するものである。
【0037】
地図DB112は、上述もしたように、少なくとも地図検索サーバ1が地図検索サービスの対象とする所定の国の地図情報を記憶保持するものである。ここで地図情報は、一軒一軒の戸主が記されたいわゆる住宅地図の電子データ(住宅地図情報)や、電車やバスなどの公共交通機関のルート情報と運行時刻情報や、道路情報等を含むものである。
【0038】
翻訳辞書113は、少なくとも地図検索サーバ1が地図検索サービスの対象とする所定の国において用いられている言語の主に名詞や固有名詞についての辞書情報を蓄積するものである。例えば、ホテル、銀行、病院、レストラン、デパート、劇場、駅、観光スポット、その他の各種の名詞、固有名詞について、日本語と各国語(英語等の外国語)との対応関係をつけた辞書情報が翻訳辞書113に記憶保持されている。
【0039】
そして、この実施の形態の地図検索サーバ1においては、接続端子101、通信I/F102を通じて、制御部120が検索キー情報を含む自機宛ての地図情報の検索要求を受信すると、制御部120は、地図検索処理部103を制御し、検索処理を実行する。この場合、地図検索処理部103は、制御部120からの検索キーを用いて、地図DB112の地図情報を参照し、該当する項目(検索結果情報)を抽出し、この抽出した項目のリスト(検索結果リスト)を形成する。
【0040】
さらに、制御部120は、検索結果情報翻訳処理部104を制御し、抽出した項目(検索結果情報)の名称部分を、翻訳辞書113の辞書情報を参照し、指示された所定の言語に翻訳し、抽出した項目の名称部分の翻訳情報を形成する。そして、地図検索サーバ1の制御部120は、検索結果リストの各項目(検索結果情報)と翻訳情報とを対応付けて、通信I/F102、接続端子101を通じてネットワーク2に出力(送出)し、要求元に対して提供する。
【0041】
この後、提供した検索結果リストを通じて、目的とする項目についての詳細や地図の提供が要求された場合には、上述したように、地図検索処理部103が制御部120の制御に応じて、地図DB112から必要な情報を抽出する。このようにして抽出された情報が、ネットワーク2を通じて要求元に提供される。
【0042】
このように、この実施の形態の地図検索サーバ1は、携帯通信端末等からの検索要求を受け付けて、地図検索等の検索処理を行って、その結果を要求元に提供することができる。この場合に、検索の結果得られた検索結果情報の名称部分を指示された言語に翻訳し、その翻訳情報を検索結果情報と共に要求元に対して提供することができるものである。
【0043】
[携帯電話端末4(1)、4(2)、4(3)、…の構成例]
次に、この実施の形態の情報検索翻訳システムで用いられる電話端末4(1)、4(2)、4(3)、…の構成の概略について説明する。図3は、この実施の形態の携帯電話端末4(1)、4(2)、4(3)、…の構成例を説明するためのブロック図である。この実施の形態において、携帯電話端末4(1)、4(2)、4(3)、…のそれぞれは、同様の構成を有するものである。このため、以下においては、携帯電話端末4(1)、4(2)、4(3)、…のそれぞれを総称して、携帯電話端末4と言う。
【0044】
図3に示すように、この実施の形態の携帯電話端末4は、ネットワーク2を通じて通信を行う部分として、送受信アンテナ401、送受信処理部402、受話器(スピーカ)403、送話器(マイクロホン)404を備えている。また、ユーザインターフェースを提供する部分として、キー操作部411、表示制御部412、表示部413、音声処理部414、スピーカ415、バイブレータ416を備えている。
【0045】
表示部413は、例えば、有機ELディスプレイ(organic electroluminescence display)やLCD(Liquid Crystal Display)等のいわゆる薄型の表示素子が用いられている。また、音声処理部414とスピーカ415とは、着信音や警告音、その他も音声メッセージ等を出力するものである。また、バイブレータ416は、主に着信時に振動を発生させ、着信をユーザに通知するためのものである。
【0046】
また、携帯電話端末4は、例えばマイクロSDカード等の外部メモリによって構成された翻訳データベース(以下、翻訳DBと略称する。)431を備えている。また、携帯電話端末4は、複数の人口衛星から送信される測位情報を受信して現在位置を正確に測位するためのGPS(Global Positioning System)部432とGPSアンテナ433を備えている。さらに、携帯電話端末4は、目的とする翻訳文を完成させる処理を行う穴埋め翻訳処理部434を備えている。
【0047】
また、携帯電話端末4は、携帯電話端末4の各部を制御する制御部420を備えている。制御部420は、CPU421、ROM422、RAM423、EEPROM424が、CPUバス425を通じて接続されて形成されたコンピュータ装置部である。ここで、CPU421は、ROM422やEEPROM424に記憶されているプログラムを読み出して実行し、各部に供給する制御信号を形成して、これを各部に供給したり、各部から送信されてくるデータを受け付けて、これに応じた処理を実行したりする。ROM422は、CPU421において実行されるプログラムや処理に必要になる種々のデータが予め記録されたものである。
【0048】
また、RAM423は、処理の途中結果を一時記憶するなど、主に作業領域として用いられるものである。また、EEPROM424は、いわゆる不揮発性メモリであり、カメラ付携帯電話端末4の電源を落としても保持しておくべきデータ等が記憶保持される。EEPROM424には、例えば、機能追加のための新たなプログラム、種々の設定パラメータ、電話帳データ、アプリケーションプログラムや機能アップのための追加プログラムなどが記憶保持される。
【0049】
翻訳DB431には、上述もしたように、検索結果情報の翻訳結果を挿入可能に形成された種々の定型文の英語などの1以上の所定の言語による翻訳文が蓄積されている。翻訳文はテキストデータと音声データの両方が用意されている。なお、翻訳DB431に蓄積される翻訳文は、ネットワーク2を通じて事前に所定のサーバからダウンロードすることができる。また、既に翻訳文が記録されたマイクロSDカード等の外部メモリを、携帯電話端末4の外部メモリスロットに装着することにより、翻訳DB431を設けるようにすることもできる。
【0050】
図4は、翻訳DB431に蓄積される翻訳文(蓄積データ)の例を説明するための図である。図4に示すように、この実施の形態の翻訳DB431には、ジャンル毎、質問種別毎、言語種別毎に、翻訳文が蓄積されている。ここで、ジャンルは、よく検索の対象となるものの種別(種類)を意味し、翻訳対象となる名詞や固有名詞の分類に一致し、具体的には、ホテル、銀行、病院、レストラン、デパート、劇場、駅、観光スポットなどといった種別である。
【0051】
質問種別は、よく行われる質問の種別(種類)を意味する。具体的には、どこ(○○○はどこですか?)、行き方(○○○への行き方を教えてください。)、時間(○○○までどの位の時間がかかりますか?)、距離(○○○までどの位の距離がありますか?)といった質問の種別を示すものである。言語種別は、日本語、英語、韓国語、中国語、…といった言語の種別(種類)を示すものである。
【0052】
そして、翻訳文は、検索の結果得られた項目(検索結果情報)の翻訳情報(名詞や固有名詞)が挿入可能な態様とされているものである。すなわち、図4に示した例の場合、ジャンルが「ホテル」で、質問種別が「どこ」で、言語種別が「日本語」である翻訳文は、「○○○ホテルはどこですか?」というものになる。この場合、翻訳文の「○○○」の部分に、検索結果情報としてのホテルの名称(固有名詞)を挿入することができるようにされている。
【0053】
同様に、ジャンルが「ホテル」で、質問種別が「どこ」で、言語種別が「英語」である翻訳文は、「Where is the ○○○hotel?」というものになる。この場合、翻訳文の「○○○」の部分に、検索結果情報としてのホテルの名称(固有名詞)を挿入することができるようにされている。このように、ジャンル毎、質問種別毎、言語種別毎に、多数の翻訳文が翻訳DB431に蓄積されている。なお、図4に示した例はあくまでも一例であり、ジャンルも種々のジャンルがあるし、質問種別もさらに多くの種別に対応するようにすることもできる。言語種別についても同様である。
【0054】
このような構成を有する携帯電話端末4は、制御部420の制御により、送受信処理部402、送受信アンテナ401を通じて、ネットワーク2に情報を送出したり、ネットワーク2を通じて送信されてくる自機宛の情報を受信したりすることにより、種々の通信処理を行うことができるようになっている。
【0055】
また、携帯電話端末4は、実行可能な種々のアプリケーションプログラムなどが登録するようにされたメニューを備えている。当該メニューは、例えば、キー操作部411に設けられているメニューキーを押下操作するなどの所定の操作を行うことにより、制御部420が表示制御部412を通じて表示部413の表示画面に表示することができる。そして、制御部420は、キー操作部411を通じてユーザからの当該メニューに含まれる項目の選択入力を受け付け、ユーザによって選択された項目に対応するプログラムを実行することができるようになっている。
【0056】
また、携帯電話端末4において実行可能な種々のアプリケーションプログラムなどが登録された当該メニューには、地図検索サービスの提供を受けるための項目も設けられている。したがって、当該メニューの地図検索サービスの提供を受けるための項目を選択することによって、地図検索サーバ1にアクセスし、上述もしたように、地図検索サーバ1から検索結果情報と翻訳情報の提供を受けることができるようにされている。
【0057】
さらに、この実施の形態の携帯電話端末4においては、地図検索サーバ1から検索結果情報と翻訳情報との提供を受けた後、目的とする検索結果情報を含む目的とする翻訳文の作成を行うようにする操作を行ったとする。この場合、制御部420が穴埋め翻訳処理部434を制御し、目的する言語による目的する翻訳文を形成し、これをユーザに提供することができるようにしている。
【0058】
[携帯電話端末4と地図検索サーバ1とで行われる処理の具体例]
次に、この実施の形態の携帯電話端末4から地図検索サーバ1にアクセスし、地図検索サービスの提供を受ける場合の携帯通信端末4と地図検索サーバ1とで行われる処理について説明する。以下においては、携帯電話端末4の表示部413に表示される表示画面の遷移を参照しながら説明する。
【0059】
なお、上述もしたように、携帯電話端末4が情報を送信あるいは受信する場合には、送受信処理部402、送受信アンテナ401を通じて行われるが、以下においては単に携帯通信端末から送信あるいは携帯通信端末が受信と表現する。また、上述もしたように、地図検索サーバ1が情報を送信あるいは受信する場合は、接続端子101、通信I/F102を通じて行われるが、以下においては、地図検索サーバ1から送信あるいは地図検索サーバ1が受信と表現する。
【0060】
また、この実施の形態の携帯電話端末4は、表示ガイダンスや表示メッセージ、あるいは、音声ガイダンスや音声メッセージ等を行う操作言語(基準言語)は日本語とされている場合を例にして説明する。この他にも、例えば、韓国語、中国語、英語などを表示や音声出力する場合の操作言語として選択することもできるようにされている。
【0061】
この実施の形態の携帯電話端末4は、上述もしたように、所定のメニューに設けられている地図検索サービスの提供を受けるための項目を、キー操作部411を通じて選択したとする。制御部420は、当該項目の選択入力を受け付けると、予めEEPROM424に登録されている地図検索サーバ1の提供する地図検索サイトのURL(Uniform Resource Locator)を用いて、当該サイトへの接続要求を形成し、これを地図検索サーバ1に対して送信する。
【0062】
当該接続要求を受信した地図検索サーバ1は、まず、翻訳言語の選択画面を形成し、これを接続要求元の携帯電話端末4に送信する。当該携帯電話端末4は、当該翻訳言語の選択画面を受信してEEPRPM424に取り込み、これを制御部420及び表示制御部412を通じて表示部413の表示画面413Gに表示する。図5は、表示画面413Gに表示される翻訳言語の選択画面の一例を説明するための図である。図5に示すように、翻訳言語の選択画面は、地図検索サーバ1が対応可能な言語の一覧リストとして構成されたものである。そして、目的とする言語表示(表示項目)の前の丸印(いわゆるラジオボタン)にカーソルを合わせて所定の決定入力操作を行うことにより、当該目的とする言語を選択することができる。
【0063】
この実施の形態の地図検索サーバ1は、上述もしたように、翻訳言語として、日本語、韓国語、中国語、英語、イタリア語、フランス語、タイ語、ドイツ語、ベトナム語、スペイン語、ポルトガル語に対応しており、それらの言語を翻訳言語として選択することができるようにされている。そして、図5においては、翻訳言語として、英語が選択されている場合を示している。なお、この例の携帯電話端末4においては、操作言語が日本語であるため、翻訳言語として日本語が選択されることは通常はない。しかし、他の言語が操作言語として選択された場合には、日本語を翻訳言語として使用することもできるため、図5においても日本語が選択可能にされている。
【0064】
そして、図5に示した翻訳言語の選択画面において、最下段に設けられた「OK」アイコンが選択されると、当該携帯電話端末4を識別するためのIPアドレスなどの情報と、選択言語を示す情報とが地図検索サーバ1に送信される。これにより地図検索サーバ1においては、要求元の携帯通信端末4において、翻訳言語が選択されたこと、選択された翻訳言語は何かを把握することができる。この場合、携帯電話端末4においても、ユーザによってどの言語が選択されたかを示す情報は、RAM423などに保持される。
【0065】
また、最下段に設けられた「終了」アイコンが選択されたとする。この場合、携帯電話端末4においては、地図検索サービスの利用を終了するように、終了要求を形成して地図検索サーバ1に送信し、地図検索サーバ1との通信路を解放して、所定のメニュー表示に戻るようにされる。
【0066】
そして、上述したように、「OK」アイコンが選択され、当該携帯電話端末4の識別情報と、翻訳言語を示す情報とが地図検索サーバ1に送信されると、今度は、地図検索サーバ1から、地図検索のための情報の入力画面(検索入力画面)が出力(提供)される。携帯電話端末4は、当該検索入力画面を受信してRAM423に取り込み、これを制御部420、表示制御部412を通じて、表示部413の表示画面413Gに表示する。図6は、検索入力画面の一例を説明するための図である。
【0067】
図6に示すように、この例の検索入力画面は、所在国、エリア、ジャンル、フリーワードの各入力欄を備えている。所在国はユーザ及びユーザが利用する携帯電話端末4が現在滞在している国の国名を入力する欄である。また、エリアは、所在国における検索対象エリア(領域)を絞り込むための情報であり、州、県、群、市、町、村、地区、地方などといった地図情報上において、区分けされ把握可能なエリアの名称を示すものである。
【0068】
なお、所在国とエリアとは、携帯電話端末4からの位置情報により、地図検索サーバ1において判別して予めこれらの情報を設定した検索入力画面を提供することもできる。この場合、携帯電話端末4のGPS部432の機能により取得した現在位置(緯度、経度)を地図検索サーバ1に送信する。そして、地図検索サーバ1において、ユーザが位置する所在国、エリアを特定し、その特定した所在国、エリアを検索入力画面の所定部分に挿入するようにして提供することになる。
【0069】
また、検索入力画面のジャンルは、上述もしたように、よく検索の対象となるものの種別を意味する。このジャンルは、上述もし、また、図6においてジャンル候補PDとしても示したように、ホテル、銀行、病院、レストラン、デパート、劇場、駅、観光スポットなどといったものである。そして、図6に示したジャンルの入力エリアには、直接文字で入力することもできるが、プルダウンメニューから選択することにより、簡単に入力することもできるようにされる。
【0070】
そして、フリーワードが、目的とする建物、施設、場所等の名称、また、目的とする建物、施設、場所等の電話番号など、目的とする建物、施設、場所等を特定することが可能な情報を入力することができるようにされる。そして、フリーワードの入力欄の横に設けられた「検索」アイコンを選択することにより、検索入力画面に対して入力された情報を検索キー情報とする検索要求が形成され、これが地図検索サーバ1に送信され、地図情報等の検索を行うことが要求される。この場合、検索入力画面を通じて入力された情報は、携帯電話端末4のRAM423にも記憶保持される。
【0071】
また、図6に示した検索入力画面において、最下段の「終了」アイコンが選択された場合には、地図検索サービスの利用が終了するようにされる。この場合、携帯電話端末4は、終了要求を形成して地図検索サーバ1に送信し、地図検索サーバ1との通信路を解放して、所定のメニュー表示に戻るようにされる。
【0072】
そして、検索入力画面に対して、図6に示したように、所在国を「アメリカ合衆国」、エリアを「マンハッタン」、ジャンルを「ホテル」、フリーワードを「リッチホテル」とする情報が入力され、「検索」アイコンが選択されたとする。この場合、これらの情報を検索キー情報とする検索要求が形成され、携帯電話端末4から地図検索サーバ1に送信される。
【0073】
地図検索サーバ1は、検索要求を受信すると、当該検索要求に含まれる検索キー情報に応じて検索処理を行い、その検索処理の結果、抽出された項目のリスト(検索結果リスト)を形成する。さらに、地図検索サーバ1は、検索結果情報翻訳処理部104が機能し、抽出された項目の名称の翻訳情報を翻訳辞書113から得る。そして、検索結果リストと抽出された項目に対応付けた翻訳情報とを要求元の携帯通信端末に送信する。
【0074】
要求元の携帯電話端末4は、当該検索結果リストを受信してRAM423に取り込み、これを制御部420、表示制御部412を通じて表示部413の表示画面413Gに表示する。図7は、検索要求元の携帯電話端末4に地図検索サーバ1から提供され、携帯通信端末4の表示画面413Gに表示される検索結果リストの一例を説明するための図である。
【0075】
図7に示すように、検索結果リストは、当該リストが検索要求に応じた検索結果のリストであることを示すタイトルが上端側に表示されると共に、そのタイトルの下側に、検索の結果得られた項目に関する情報が、項目単位に表示された構成となっている。検索結果リストは、1画面に表示しきれないほど項目が抽出された場合には、表示をスクロールさせることにより、抽出された項目の全部を表示して見ることができるようにされる。
【0076】
そして、図7に示した検索結果リストは、上述もしたように、検索入力画面を通じて入力された検索キー情報に基づいて行われた検索処理の結果のリストである。そして、図7に示した検索結果リストは、アメリカ合衆国のマンハッタン地区には、ジャンルがホテルに属し、名称にリッチホテルを含むものは、リッチホテルと、ニューヨークリッチホテルなどがあることを示しているものである。
【0077】
図7に示すように、検索結果リストを構成する検索結果の項目には、「詳細」アイコン、「地図」アイコンが設けられると共に、翻訳文の質問種別を選択するための項目として、「どこ」、「行き方」、「時間」、「距離」の4つの項目が設けられている。「詳細」アイコンが選択された場合には、対応する項目についての詳細情報の提供要求が形成され、これが地図検索サーバ1に送信され、地図検索サーバ1から当該項目についての詳細情報の提供を受け、表示して利用することができるようにされる。また、「地図」アイコンが選択された場合には、対応する項目の所在地を含むエリアの地図情報の提供要求が形成され、これが地図検索サーバ1に送信され、地図検索サーバ1から当該項目の所在地を含むエリアの地図情報の提供を受け、表示して利用することができるようにされる。
【0078】
また、検索結果の項目である「1.リッチホテル」の翻訳文の質問種別を選択するための項目である「どこ」が選択されたとする。この場合、携帯電話端末4の制御部420は、穴埋め翻訳処理部434を制御し、目的とする翻訳文の作成処理を実行する。この例の場合、検索結果の項目(検索結果情報)は、「リッチホテル」であり、検索のジャンルは「ホテル」であり、言語種別は「英語」であり、質問種別はユーザによって選択された「どこ」である。ジャンルや言語種別の情報は、携帯電話端末4のRAM423に保持されているものを用いることができるようにされる。
【0079】
そして、携帯電話端末4の穴埋め翻訳処理部434が機能し、ジャンル、質問種別、言語種別に基づいて、翻訳DB431から要求されている言語の定型文(翻訳文)を読み出す。この例の場合には、図4に示した翻訳DB431の蓄積データから「Where is the ○○○hotel?」が読み出される。そして、穴埋め翻訳処理部434は、読み出した翻訳文の挿入可能部分である○○○部分に、地図検索サーバ1から提供された目的とする項目についての翻訳情報である「Rich」を挿入(穴埋め)して、翻訳文「Where is the Rich hotel?」を完成させ、これをRAM423に一時記憶する。この場合、完成させた翻訳文は、テキストデータと音声データとの両方である。
【0080】
そして、携帯電話端末4において、完成させた翻訳文のテキストデータは、制御部420、表示制御部412を通じて表示部413の表示画面413に表示される。図8は、翻訳文のテキストデータの表示画面の例を説明するための図である。図8に示すように、翻訳文のテキストデータの表示画面には、完成させた翻訳文のテキストデータが表示される。当該表示を見てユーザがこれを読み上げることで、当該質問を相手に発することができる。また、読み上げることが不慣れな場合には、図8に示したように、翻訳文のテキストデータの表示画面を相手に見せることにより、質問を発することができる。
【0081】
また、この実施の形態の場合には、翻訳文の音声データも形成される。このため、翻訳文の表示画面には、スピーカアイコンSPが設けられている。図8に示したように表示される翻訳文の表示画面において、スピーカアイコンSPがキー操作部411を通じて選択された場合には、制御部420はRAM423に取り込まれた当該翻訳文の音声データを音声処理部414に供給する。
【0082】
音声処理部414は当該音声データをスピーカ415に供給する音声信号に変換し、これをスピーカ415に供給することにより、当該翻訳文に対応する音声をスピーカ415から放音することができるようにされる。これにより、ユーザは自ら音声を発することなく、翻訳文に対応する音声を携帯電話端末4から発するようにして、相手に質問を発することができるようにされる。
【0083】
また、図8に示した翻訳文の表示画面において、最下段の「戻る」アイコンが選択された場合には、制御部420は、RAM423の情報にしたがって、図7に示した検索結果の表示画面(検索結果リスト)に戻るようにされる。これにより、目的とする検索結果の項目についての詳細を表示したり、地図を表示したり、他の質問の翻訳文を得るようにしたり、また、検索結果の他の項目についても、同様のことができるようにされる。
【0084】
したがって、翻訳文を得て質問を発した後、当該検索結果の項目(上述の例の場合には「リッチホテル」)の所在地を含むエリアの地図を表示し、当該地図を相手に見せて、質問の内容をより明確に伝えるようにしたり、質問の回答を得るようにしたりするなどのことができるようにされる。すなわち、検索機能と翻訳機能との連携をより効果的に利用することができるようにされる。
【0085】
[地図検索サーバ1の処理(動作)のまとめ]
次に、この実施の形態の情報検索翻訳システムの地図検索サーバ1で行われる処理について、図9、図10のフローチャートを参照しながらまとめる。図9、図10は、この実施の形態の地図検索サーバ1の処理を説明するためのフローチャートである。図9、図10に示す処理は、地図検索サーバ1の主に制御部120において実行される処理である。
【0086】
地図検索サーバ1の制御部120は、接続端子101、通信I/F102を通じて自機宛ての接続要求を受信するようにしている(ステップS101)。ステップS101において例えば携帯電話端末4からの自機宛ての接続要求を受信すると、制御部120は、翻訳言語の選択画面(図5)を形成し、これを要求元の携帯電話端末4に提供(送信)する(ステップS102)。そして、制御部120は、当該接続要求元の携帯電話端末4からの当該翻訳言語の選択画面を通じて選択された翻訳言語の選択情報等を受信し(ステップS103)、受信した情報は終了要求か否かを判別する(ステップS104)。
【0087】
ステップS104の判別処理において、受信した情報は終了要求であると判断したときには、当該接続要求元の携帯電話端末4との通信路を解放し、ステップS101からの処理を繰り返すようにする。また、ステップS104の判別処理において、受信した情報は終了要求ではないと判断したときには、受信した情報は翻訳言語の選択情報であるので、制御部120は、検索入力画面(図6)を形成し、これを要求元の携帯電話端末4に対して提供(送信)する(ステップS105)。この後、検索入力画面の提供先の携帯電話端末4からの要求を受信し(ステップS106)、受信した要求は終了要求か否かを判別する(ステップS107)。
【0088】
ステップS107の判別処理において、受信した情報は終了要求であると判断したときには、当該接続要求元の携帯電話端末4との通信路を解放し、ステップS101からの処理を繰り返すようにする。また、ステップS107の判別処理において、終了要求を受信していないと判別したときには、図6を用いて説明したように、要求元の携帯電話端末4からの要求は検索要求である。そこで、制御部120は、地図検索処理部103を制御し、検索要求に含まれる検索キー情報を用いて検索処理を実行する(ステップS108)。
【0089】
さらに、制御部120は、検索結果情報翻訳処理部104を制御し、ステップS108の検索処理の結果得られた項目の名称部分の翻訳情報を、翻訳辞書113から取得する(ステップS109)。検索結果情報翻訳処理部104による処理は、翻訳辞書113を用いて検索の結果得られた項目の名称(上述の例では例えば「リッチ」)の翻訳を行う処理である。
【0090】
この後、制御部120は、図10の処理に進み、ステップS108の検索処理の結果から検索結果リスト(図7)を形成し、この検索結果リストと、検索結果リストの各項目と対応付けるようにした翻訳情報とを要求元の携帯電話端末4に送信する(ステップS110)。そして、制御部120は、検索要求元である携帯電話端末4からの要求等を受信する(ステップS111)。そして、制御部120は、図7を用いて説明したように、検索要求元の携帯電話端末4からの要求等が「OK」アイコンが選択されたことを示すものであるか否かを判別する(ステップS112)。ここで、「OK」アイコンが選択されたことを示すものである場合、要求元の携帯電話端末4のユーザにより、例えば次の検索を行うようにすることが指示されたと判別することができる。
【0091】
ステップS112の判別処理において、「OK」アイコンが選択されたと判別したときには、制御部120は、図9のステップS106からの処理を行うようにする。これにより、地図検索サーバ1においては、要求元の携帯電話端末4で再表示される検索入力画面(図6)に対する情報の入力(情報の変更)に応じて、新たな検索要求を受け付けるなどの処理を行うことができるようにようにされる。
【0092】
また、ステップS112の判別処理において、「OK」アイコンは選択されていないと判別したときには、要求元の携帯電話端末4からの情報は、詳細情報の提供要求あるいは地図情報の提供要求か否かを判別する(ステップS113)。ステップS113の判別処理において、詳細情報の提供要求あるいは地図情報の提供要求を受信していないと判別したときには、携帯電話端末4からの要求を受信していないと判別し、ステップS111からの処理を繰り返すようにする。
【0093】
また、ステップS113の判別処理において、要求元の携帯電話端末4からの情報が詳細情報の提供要求あるいは地図情報の提供要求であると判別したときには、制御部120は、要求された情報を取得して提供する処理を実行する(ステップS114)。具体的に、ステップS114において、制御部120は、要求元の携帯電話端末4からの要求に応じて、詳細情報または地図情報を地図DB112から抽出し、これを要求元の携帯電話端末4に送信する処理を行う。
【0094】
この後、制御部120は、要求元の携帯電話端末4からの要求を受信し(ステップS115)、「戻る」アイコンが選択されたか否かを判別する(ステップS116)。ステップS116の判別処理において、戻るアイコンは選択されていないと判別したときには、ステップS115からの処理を繰り返し、提供した翻訳文の利用を継続させる。また、ステップS116の判別処理において、戻るアイコンが選択されたと判別したときには、制御部120は、ステップS111からの処理を繰り返し、要求元の携帯電話端末4で再表示される検索結果リスト(図7)に対する指示入力に応じた処理、例えば、別の翻訳文の提供、詳細情報、地図情報の提供などを行うことができるようにされる。
【0095】
このように、この実施の形態の地図検索サーバ1は、携帯電話端末4等からの要求に応じて、場所等の検索機能と検索の結果得られた検索結果情報の名称等の翻訳情報を取得する機能とを実現している。
【0096】
[携帯電話端末4の処理(動作)のまとめ]
次に、この実施の形態の情報検索翻訳システムの携帯電話端末4で行われる処理について、図11、図12のフローチャートを参照しながらまとめる。図11、図12は、この実施の形態の携帯電話端末4の処理を説明するためのフローチャートである。図11、図12に示す処理は、携帯電話端末4において、所定のメニューから地図検索サービスの提供を受けるための項目が選択された場合に、主に制御部420において実行される処理である。
【0097】
この場合、制御部420は、まず、地図検索サーバ1に対する接続要求を形成し、これを地図検索サーバ1に提供(送信)する(ステップS201)。そして、制御部420は、当該接続要求に応じて地図検索サーバ1から送信されてくる翻訳言語の選択画面(図5)を受信してRAM423に取り込み、これを表示制御部412を通じて表示部413の表示画面に表示する(ステップS202)。この後、制御部420は、翻訳言語の選択画面に対する選択入力を受け付ける(ステップS203)。
【0098】
そして、制御部420は、ステップS203において受け付けた選択入力が、検索処理の終了指示か否かを判別する(ステップS204)。ステップS204の判別処理において、受け付けた選択入力が終了指示であると判別したときには、終了要求を形成して、これを地図検索サーバ1に送信する(ステップS212)。これにより、地図検索サーバ1との間の通信路が解放され、この図11、図12に示す処理は終了し、例えば所定のメニュー表示に戻るようにされる。
【0099】
また、ステップS204の判別処理において、受け付けた選択入力が終了指示ではないと判別したときには、制御部420は、翻訳言語の選択情報を地図検索サーバ1に送信する(ステップS205)。これにより、地図検索サーバ1において、接続要求元の携帯電話端末4において、翻訳言語の選択がなされ、その選択された翻訳言語は何かを把握することができるようにされる。
【0100】
この後、制御部420は、地図検索サーバ1から提供される検索入力画面(図6)を受信してRAM423に取り込み(ステップS206)、これを表示制御部412を通じて表示部413の表示画面413Gに表示する(ステップS207)。そして、制御部420は、検索入力画面に対する所在国、エリア、ジャンル、フリーワード等の入力を受け付ける(ステップS208)。そして、制御部420は、ステップS208において受け付けた入力が、検索処理の終了指示か否かを判別する(ステップS209)。
【0101】
ステップS209の判別処理において、受け付けた入力が終了指示であると判別したときには、終了要求を形成して、これを地図検索サーバ1に送信する(ステップS212)。これにより、地図検索サーバ1との間の通信路が解放され、この図11、図12に示す処理は終了し、例えば所定のメニュー表示に戻るようにされる。
【0102】
また、ステップS209の判別処理において、受け付けた入力が終了指示ではないと判別したときには、制御部420は、検索入力画面を通じて受け付けた情報を含む検索要求を形成し、これを地図検索サーバ1に送信する(ステップS210)。この後、制御部420は、当該検索要求に応じて地図検索サーバ1から送信されてくる検索結果理リスト(図7)と検索の結果得られた項目の名称等の翻訳情報とを受信してRAM423に取り込む(ステップS211)。そして、制御部420は、図12の処理に進み、ステップS211において受信して取り込んだ検索結果リストを、表示制御部412を通じて表示部413の表示画面に表示する(ステップS213)。
【0103】
この後、制御部420は、表示した検索結果リストに対する指示入力を受け付ける(ステップS214)。そして、制御部420は、受け付けた指示入力が、「OK」アイコンを選択するものか否かを判別する(ステップS215)。ステップS215の判別処理において、「OK」アイコンが選択されたと判別したときには、「OK」アイコンが選択されたことを示す情報を形成して、これを地図検索サーバ1に送信し(ステップS216)、図11のステップS207からの処理を繰り返すようにする。これにより、検索入力画面(図6)が再度表示され、当該検索入力画面に対する情報の入力からの処理を繰り返すようにすることができる。
【0104】
ステップS215の判別処理において、受け付けた指示入力が「OK」アイコンを選択するものではないと判別したときには、受け付けた指示入力は、所定の質問の翻訳要求か否かを判別する(ステップS217)。このステップS217の判別処理は、図7に示した検索結果リストにおいて、所定の質問の翻訳を指示する「どこ」、「行き方」、「時間」、「距離」のいずれかが選択されたか否かを判別する処理である。
【0105】
ステップS217の判別処理において、受け付けた指示入力は翻訳要求であると判別したときには、制御部420は、穴埋め翻訳処理部434を制御し、目的とする翻訳文を完成させ、完成させた翻訳文をRAM423に保持する処理を行う(ステップS218)。ステップS218において、穴埋め翻訳処理部434が行う処理は、具体的には以下の2つの処理からなる。まず、上述したように、ユーザによって事前に指示されたジャンル、質問種別、言語種別に基づいて、目的とする翻訳文を翻訳DB431から読み出す。次に、読み出した翻訳文に対して、提供された検索結果リスト上においてユーザが選択するようにした項目の翻訳情報(上述した例の場合には、リッチホテルの翻訳情報である「Rich」)で穴うめを行って、翻訳文を完成させる。
【0106】
この後、制御部420は、RAM423に書き込まれた完成した翻訳文のテキストデータを図8に示した態様で表示画面413Gに表示する(ステップS219)。そして、ユーザからの指示入力を受け付けるようにし(ステップS220)、ステップS220で受け付けた指示入力は、翻訳文の発音指示か否かを判別する(ステップS221)。
【0107】
ステップS221の判別処理において、受け付けた指示入力は翻訳文の発音指示であると判別したときには、受信してRAM423に取り込んだ翻訳文の音声データを音声処理部414に供給して、これに応じた音声をスピーカ415から放音する処理を行なう(ステップS222)。この後、ステップS220からの処理を繰り返し、提供を受けた翻訳文の利用が継続して行うことができるようにされる。
【0108】
また、ステップS221の判別処理において、受け付けた指示入力は翻訳文の発音指示ではないと判別したときには、制御部420は、ステップS213からの処理を繰り返すようにする。これにより、制御部420は、受信して取り込んだ検索結果リストを再表示して、当該検索結果リストに対する指示入力を受け付けることができるようにされる。
【0109】
また、ステップS217の判別処理において、受け付けた指示入力が翻訳要求ではないと判別したときには、図7を用いて説明したように、ユーザからの指示入力は詳細情報や地図情報の提供要求であると判別することができる。このため、制御部420は、受け付けた指示入力に応じて、詳細情報の提供要求や地図情報の提供要求を形成して地図検索サーバ1に送信し、目的とする情報の提供を受けて、これを表示画面413Gに表示する処理を行う(ステップS223)。この後、ステップS213からの処理を行うようにする。
【0110】
このように、この実施の形態の携帯電話端末4は、地図検索サーバ1と協働することによって、場所等の検索とその場所等に関する質問文の翻訳とを簡単に行うことができる。
【0111】
[実施の形態の効果]
場所等の検索機能と翻訳機能との連携を実現し、使用頻度の高い質問についての翻訳文を、検索結果をも反映させた態様で、正確かつ迅速に提供することができる。また、検索結果情報である名詞や固有名詞については、翻訳辞書を用いて正確に翻訳することができるので、精度の高い翻訳文を形成することができる。
【0112】
また、翻訳文も多言語とすることができるので、対応可能な言語が使われる種々の国において、この発明を利用できるようにすることができる。また、質問種別も予め想定することにより、多くの質問種別に対応した翻訳文を用意することができるので、より柔軟な翻訳機能を実現することができる。
【0113】
[実施の形態の変形例]
[翻訳辞書を携帯電話端末4に設けた構成]
また、上述した実施の形態においては、翻訳辞書113を地図検索サーバ1側に設けるようにしたが、これに限るものではない。翻訳辞書を携帯電話端末4に設け、地図検索サーバ1からの検索結果リストに含まれる各項目の名称部分の翻訳を携帯電話端末4において行い。その翻訳情報(翻訳結果)を、穴埋め翻訳処理部434が翻訳文の穴埋めに用いるようにする構成することも可能である。
【0114】
[翻訳機能をも地図検索サーバ1に依存する構成]
また、逆に、地図検索サーバ1に、携帯電話端末4に設けていた翻訳DB431と穴埋め翻訳処理部434とを設け、地図検索サーバ1に、目的とする言語による目的とする翻訳文の作成機能を持たせるように構成することも可能である。この場合には、地図検索サーバ1において、携帯電話端末4からの検索キー情報を受け付け、当該検索キー情報を用いた検索処理を実行し、この検索処理の結果を前記通信端末に出力する。そして、携帯電話端末4からの目的とする検索結果情報を含む翻訳要求を受け付け、当該翻訳要求に対応する検索結果情報の翻訳情報を取得し、検索キー情報を用いた検索の結果得られる検索結果情報の翻訳情報を、所定の位置に挿入可能にした定型文の所定の言語による翻訳文を取得し、当該翻訳文の所定の位置に、取得した翻訳情報を挿入して翻訳文を完成させ、これを要求元の携帯電話端末4に出力するように構成する。
【0115】
一方、携帯電話端末4は、ユーザから検索キー情報の入力を受け付けると、これを情報検索サーバに対して出力し、これに応じて情報検索サーバからの検索処理の結果を受け付ける。この後、携帯電話端末4は、提供された検索結果情報を含む翻訳文翻訳作成指示を受け付けると、当該検索結果情報を含む翻訳要求を形成し、これを地図検索サーバ1に出力する。これに応じて、地図検索サーバ1から提供される翻訳文を受け付けて、これを出力するように構成する。
【0116】
このように、検索機能だけでなく、翻訳機能をも地図検索サーバ1に依存する構成とする場合には、日本、台湾、韓国、シンガポール等の高速通信インフラが整備された国に地図検索サーバ1を設け、当該国において携帯電話端末4を利用する場合であれば、サーバと端末との間の頻繁な通信にも十分に対応でき、無理なく実現することが可能である。なお、この場合に、翻訳辞書や翻訳DBを地図検索サーバ1に設けることなく、翻訳辞書や翻訳DBをネットワーク2に接続された地図検索サーバ1がアクセス可能な他のサーバ装置に設けるようにしてもよい。
【0117】
[スタンドアロン装置としての構成]
また、上述した実施の形態においては、地図検索サーバ1と携帯電話端末4とから構成される情報検索翻訳システムについて説明したが、当該システムをパーソナルコンピュータや携帯情報端末によって実現することもできる。すなわち、図2を用いて説明した地図検索サーバ1の構成に加えて、携帯電話端末4に設けていた翻訳DB431と穴埋め翻訳処理部434、さらに、入力手段、表示手段、音声出力手段を備えた情報検索翻訳装置を構成する。ここで、入力手段は、ユーザからの情報の入力を受け付けるキー操作部やタッチパネルである。また、表示手段は、例えば、LCD等の表示素子とこれに映像を表示するための表示制御回路からなるものであり、音声出力手段は、例えばスピーカとこれに供給する音声信号を形成する音声処理回路とからなるものである。
【0118】
このような構成の情報検索翻訳装置を構成することにより、当該装置において、情報の検索処理を行ってその結果をユーザに提供すると共に、当該検索処理の結果をも考慮した質問の翻訳処理を行って、翻訳文をユーザに提供する処理を行うことが可能な装置(スタンドアロン装置)を構成することもできる。なお、この場合、地図DB、翻訳辞書、翻訳DBは、ネットワーク上のサーバ装置に用意しておき、これを参照できるようにしておくことにより、これらのデータベースは、当該機器に搭載しなくてもよいようにすることもできる。
【0119】
[実施の形態のその他の変形例]
また、SIM(Subscriber Identification Module)ロックが解除された携帯電話端末を持っていって、渡航先である海外の携帯電話会社と契約して使用したり、国際ローミングに対応した携帯電話端末を使用したりする場合にも、この発明を適用することができる。すなわち、ユーザが用いる携帯電話端末は、通信ネットワーク2に接続し、目的とする地図検索サーバ1にアクセス可能な種々の通信端末を用いる場合に、この発明を適用することができる。
【0120】
また、例えば、英語だけ、中国語だけと言うように、目的とする言語だけに対応するシステムを構成することももちろん可能である。この場合には、地図検索サーバ1の翻訳辞書113の辞書情報や携帯電話端末4の翻訳DB432の翻訳文を、目的とする言語に対応するものだけを用意しておくようにすればよい。この場合には、ジャンルと質問種別との一方または両方毎に翻訳文を用意しておけばよい。
【0121】
また、用意しておくべき翻訳文が、例えば、「○○○はどこですか?」などの1つでよく、「○○○」部分を種々に入れ替え可能にしておけばよい場合には、翻訳文は、1つだけ用意しておき、挿入可能部分に検索結果情報の翻訳結果を入れ替え可能にしておけばよい。
【0122】
また、ジャンルは用いず、質問種別毎に、1言語で、あるいは、言語種別毎に、翻訳文を用意する構成とすることもできる。すなわち、質問種別毎に、あるいは、質問種別毎であって、言語種別毎に翻訳文を用意しておくようにすることもできる。しかし、ジャンルを用いることにより、検索範囲を絞り込むことができるので、情報の検索や翻訳文の特定をより迅速かつ正確に行うことができる。
【0123】
また、質問種別がごく限られている場合には、ジャンル毎に、1言語で、あるいは、言語種別毎に、翻訳文を用意する構成とすることができる。この場合、ジャンル毎に、1〜数種類の翻訳文を提供するようにし、これから目的する翻訳文を選択するようにしてもよい。
【0124】
また、上述した実施の形態の4種類の質問以外にも、種々の質問種別の質問の定型文(翻訳文)を用意しておくこともできる。例えば、駅で必要になる質問として、「○○○へ行くには、何番線の列車に乗ればよいですか?」や、列車内で必要になる質問として、「○○○へ行くには、どこで乗り換えればよいですか?」など、種々の翻訳文を用意しておくことができる。
【0125】
また、例えば、海外旅行で訪れた国において、その場所での名物や特産品は何かを検索できるようにする。そして、その検索の結果分かった名物や特産品は、どこで購入できるかを尋ねる質問の翻訳文を取得するようにすることも可能である。要は、検索の対象は、建物、施設、観光地等の場所だけでなく、種々のものを検索の対象とすることができ、その検索の結果を穴埋めに利用可能な種々の翻訳文を用意しておくことにより、様々なシチュエーションに対応することが可能となる。
【0126】
また、上述した実施の形態においては、ジャンルが「ホテル」の場合には、予め用意される翻訳文は、図4を用いて説明したように、「ホテル」と言う単語を含ませるようにした。そして、検索結果情報が「リッチホテル」の場合に、ジャンルの情報に基づき、「リッチホテル」の場合に、「ホテル」を除く「リッチ」の部分だけを翻訳するようにした。
【0127】
しかし、ホテルの名称が、「ホテル リッチ」のように、ホテルという文言が前に来る場合もあるし、また、「スパリゾート リッチ」などというように、そもそも「ホテル」という文言を含まないものもある。そこで、検索結果情報翻訳処理部104においては、検索結果情報を分析し、どの部分を翻訳するかを適切に判別することもできる。例えば、上記の例の場合には、「ホテル」や「スパリゾート」といった名詞部分と「リッチ」といった固有名詞と見なせる部分とを分離し、固有名詞と見なせる部分を翻訳するなどのことが可能である。
【0128】
もちろん、より汎用的に利用可能な翻訳文を用意し、できるだけ検索結果情報の全部(上述した例の場合には「リッチホテル」の全部)を翻訳し、これを用意された翻訳文に挿入可能にするようにすることも可能である。ただし、図4を用いて説明したように、ジャンルをより細かく分類しておくことにより、正確な翻訳文を迅速に形成することが可能となる。
【0129】
また、上述した実施の形態の携帯電話端末4においては、入力情報や地図検索サーバ1からの種々の提供情報は、RAM423に一時記憶し、これを随時に利用することができるようにした。しかし、これに限るものではない。例えば、突然のバッテリ切れ等を考慮し、入力情報や地図検索サーバ1からの種々の提供情報をEEPROM424に一時記憶するようにして、これを用いるようにすることもできる。
【0130】
[この発明の装置、システム、方法]
また、上述した実施の形態からも分かるように、地図検索サーバ1が、この発明の情報検索翻訳装置の一実施の形態が適用されたものである。また、図1を用いて説明した情報検索翻訳システムが、この発明の情報検索翻訳システムの一実施の形態が適用されたものである。そして、図1を用いて説明した情報検索翻訳システムの地図検索サーバ1で行われる情報検索翻訳方法が、この発明の情報検索翻訳方法である。具体的には、図9、図10のフローチャートを用いて説明した処理が、この発明の方法が適用されて実現されたものである。
【0131】
[その他]
上述した実施の形態の地図検索サーバ1において、接続端子101と通信I/F102と制御部120とが協働して、キー情報受付手段、検索結果提供手段の機能を実現している。また、地図検索サーバ1において、地図検索処理部103が、検索処理手段の機能を実現している。また、地図検索サーバ1において、翻訳辞書113が翻訳辞書記憶手段の機能を実現し、検索結果情報翻訳処理部104が、結果翻訳手段としての機能を実現している。また、接続端子101、通信I/F102、制御部120が協働して、翻訳情報提供手段としての機能を実現している。
【0132】
また、上述した実施の形態の携帯電話端末4において、翻訳DB431が翻訳文記憶手段の機能を実現し、キー操作部411が、キー情報入力受付手段、翻訳指示受け付け手段の機能を実現している。また、携帯電話端末4において、主に送受信アンテナ401と送受信処理部402と制御部420とが、キー情報提供手段、検索結果受付手段としての機能を実現している。また、携帯電話端末4において、制御部420と表示制御部412と表示部413とが、検索結果出力手段、翻訳文出力手段としての機能を実現し、穴埋め翻訳処理部434が、翻訳処理手段としての機能を実現している。携帯電話端末4において、主に送受信アンテナ401と送受信処理部402と制御部420とが、翻訳情報取得手段の機能を実現している。
【符号の説明】
【0133】
1…地図検索サーバ、101…接続端子、102…通信I/F、103…地図検索処理部、104…検索結果情報翻訳処理部、111…ワークファイル、112…地図DB、113…翻訳辞書、120…制御部、121…CPU、122…ROM、123…RAM、124…EEPROM、125…CPUバス、2…ネットワーク、3(1)、3(2)、3(3)…基地局、4、4(1)、4(2)、4(3)…携帯電話端末、401…送受信アンテナ、402…送受信処理部、403…受話器(スピーカ)、404…送話器(マイクロホン)、411…キー操作部、412…表示制御部、413…表示部、414…音声処理部、415…スピーカ、416…バイブレータ、420…制御部、421…CPU、422…ROM、423…RAM、424…EEPROM、425…CPUバス、431…翻訳DB、432…GPS部、433…GPSアンテナ、434…穴埋め翻訳処理部
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば、地図検索などの情報の検索と翻訳文の作成とを行えるようにするシステム、方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
所定の言語で表された文や文章を他の言語で表された文や文章に翻訳する翻訳装置が種々提供され、また、種々の改良もなされている。例えば、後に記す特許文献1には、ユーザにとって翻訳が困難な文、もしくは翻訳できても十分に理解することができない文を自動的に判別して抽出し、抽出された文を翻訳する部分翻訳装置に関する発明が開示されている。
【0003】
また、後に記す特許文献2には、文章・語句の付加が可能である付加可能文章・語句の情報を用意しておき、入力手段からの文章・語句を、付加可能文章・語句に対して、所定の言語に応じた付加位置に、規則的に付加し、これを翻訳できるようにする発明が開示されている。
【0004】
特許文献1に記載の発明は、論文やビジネス文書などの比較的に長い文や文章を翻訳する場合に好適なものである。また、特許文献2に記載の発明は、ユーザの意図する比較的に短い文の翻訳文を作成する場合に好適なものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−286925号公報
【特許文献1】特開平7−225767号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した特許文献2に記載の発明などにより、ユーザは自分の意図する内容をより正確に表現した所定の言語の翻訳文を作成することができるようにされる。しかし、海外旅行先においては、使用頻度の高い質問については、より簡便かつ迅速に翻訳して、相手に伝えたい場合も多い。例えば、予約してあるホテルの場所を尋ねたり、そのホテルへの行き方を尋ねたりといった場合である。
【0007】
この場合、質問のフレーズ自体は簡単でも、目的とするホテルの名称を現地の言語でどのように記載し、また、どのように発音するのか分からないといったことはよくあることである。しかし、翻訳装置においては、特許文献2に記載の発明のように、ユーザの意図する内容の翻訳文を作成することに力点が置かれている場合が多く、母国語(例えば、日本語)で表現した名詞や固有名詞を正確に現地の言語に翻訳することができない場合も多い。
【0008】
また、近年においては、携帯電話端末などを用いて、目的とする物についての情報の検索や地図の検索等も行えるようになってきている。このため、検索機能を用いて得た情報を含めた翻訳文の作成など、検索機能と翻訳機能との連携を行えるようにしたいとする要求が高くなってきている。
【0009】
以上のことに鑑み、この発明は、情報の検索機能と翻訳機能との連携を実現し、使用頻度の高い質問についての翻訳文を、検索結果を反映させた態様で、正確かつ迅速に提供できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明の情報検索翻訳システムは、
情報検索サーバと通信端末とがネットワークを通じて接続されて形成される情報検索翻訳システムであって、
前記情報検索サーバは、
前記通信端末からの検索キー情報を受け付けるキー情報受付手段と、
前記検索キー情報を用いた検索処理を実行する検索処理手段と、
前記検索結果情報を前記通信端末に提供する検索結果提供手段と
を備え、
前記通信端末は、
検索キー情報を用いた検索の結果得られる検索結果情報の翻訳情報を、所定の位置に挿入可能にした定型文の所定の言語による翻訳文を記憶する翻訳文記憶手段と、
検索キー情報の入力を受け付けるキー情報入力受付手段と、
前記検索キー情報を前記情報検索サーバに対して提供するキー情報提供手段と、
前記情報検索サーバからの前記検索結果情報を受け付ける検索結果受付手段と、
前記検索結果情報を出力する検索結果出力手段と、
前記検索結果情報の翻訳情報を取得する翻訳情報取得手段と
出力された前記検索結果情報を含む翻訳文の作成指示入力を受け付ける翻訳指示受付手段と、
前記作成指示入力を受け付けた場合に、前記翻訳文記憶手段から目的とする翻訳文を読み出し、当該翻訳文の所定の位置に前記検索結果情報の前記翻訳情報を挿入して翻訳文を完成させる翻訳処理手段と、
完成した前記翻訳文を出力する翻訳文出力手段と
を備えることを特徴とする。
【0011】
この請求項1に記載の発明の情報検索翻訳システムによれば、情報検索サーバにおいて、キー情報受付手段を通じて通信端末からのキー情報が受け付けられると、検索処理手段により、当該キー情報を用いた検索処理が実行される。この検索処理の結果得られた検索結果情報が、検索結果提供手段を通じてキー情報の送信元と通信端末に対して出力される。
【0012】
一方、通信端末の翻訳文記憶手段には、検索結果情報の翻訳情報を、所定の位置に挿入可能にした定型文の所定の言語による翻訳文が記憶されている。通信端末においては、キー情報入力受付手段を通じてキー情報が受け付けられると、当該キー情報がキー情報提供手段を通じて情報検索サーバに対して提供される。この後、当該キー情報に応じて情報検索サーバにおいて実行された検索処理の結果得られた検索処理情報が、検索結果受付手段を通じて受け付けられる。
【0013】
そして、検索結果出力手段を通じて受け付けた検索結果が出力され、この出力された検索結果情報を含む翻訳文の作成指示入力が受け付けられると、翻訳処理手段により、記翻訳文記憶手段から目的とする翻訳文が読み出され、当該翻訳文の所定の位置に、翻訳情報取得手段により取得された当該検索結果情報の翻訳情報が挿入されて、翻訳文が完成される。この完成された翻訳文が翻訳文出力手段を通じて出力される。
【0014】
これにより、情報の検索機能と翻訳機能との連携を実現することができるようにされる。そして、検索結果情報の翻訳結果を所定の位置に挿入可能にした態様で、使用頻度の高い質問についての翻訳文を豊富に用意しておき、これに検索結果情報の翻訳結果を用いて翻訳文を完成させることにより、より正確に表現した翻訳文を迅速に提供することができるようにされる。
【発明の効果】
【0015】
この発明によれば、情報の検索機能と翻訳機能との連携を実現すると共に、使用頻度の高い質問についての翻訳文を、検索結果を反映させた態様で、正確かつ迅速に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】この発明の一実施の形態が適用された情報検索翻訳システムを説明するための図である。
【図2】地図検索サーバ1の構成例を説明するためのブロック図である。
【図3】携帯電話端末4(1)、4(2)、4(3)、…の構成例を説明するためのブロック図である。
【図4】翻訳データベース431に蓄積される翻訳文(蓄積データ)の例を説明するための図である。
【図5】翻訳言語の選択画面の一例を説明するための図である。
【図6】検索入力画面の一例を説明するための図である。
【図7】検索結果リストの一例を説明するための図である。
【図8】翻訳文のテキストデータの表示画面の一例を説明するための図である。
【図9】地図検索サーバ1の処理を説明するためのフローチャートである。
【図10】図9に続くフローチャートである。
【図11】携帯電話端末4の処理を説明するためのフローチャートである。
【図12】図11に続くフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図を参照しながら、この発明による装置、システム、方法の一実施の形態について説明する。この発明は、以下に詳述するように、言語翻訳に関連するものである。そして、この発明は、日本人が外国に出かけ、出かけた先の外国で用いられている言語の翻訳文を得る場合にも適用できるし、また、外国人が日本に来日し、日本語の翻訳文を得る場合にも適用できる。すなわち、この発明は、使用者の目的に応じた言語の翻訳文を得ることができるものである。しかし、以下においては、説明を簡単にするため、主に、日本人が米国に渡航した場合であって、英語の翻訳文を得る場合を例にして具体的に説明する。
【0018】
[情報検索翻訳システムの概要]
図1は、この発明の一実施の形態が適用された情報検索翻訳システムを説明するための図である。図1に示すように、この実施の形態の情報検索翻訳システムは、地図検索サーバ1に対して、ネットワーク2を通じて携帯電話端末4(1)、4(2)、4(3)、…等の通信端末が接続されて形成される。
【0019】
この実施の形態において、携帯電話端末4(1)、4(2)、4(3)、…のそれぞれは、日本人である渡航者が例えば空港などにおいてレンタルした米国内で利用可能なレンタル携帯電話端末である。そして、携帯電話端末4(1)、4(2)、4(3)、…のそれぞれは、図1に示したように、近隣の基地局3(1)、3(2)、3(3)、…を通じて、ネットワーク2に接続されるようになっている。
【0020】
なお、ユーザは、携帯電話端末だけでなく、パッド型情報端末あるいはタブレット型情報端末などと呼ばれる比較的に大きな表示画面とタッチパネルと通信機能とを備えた通信端末(情報端末)や通信機能を備えたパーソナルコンピュータなどの種々の通信端末を用いることが可能である。しかし、この実施の形態においては、説明を簡単にするため、ユーザが用いる通信端末は、携帯電話端末である場合を例にして説明する。
【0021】
そして、地図検索サーバ1は、詳しくは後述もするが、地図データベース、翻訳辞書を備えたものである。この実施の形態において、地図データベースは、世界各国の地図情報等を蓄積したものであり、翻訳辞書は、世界各国の言語の辞書情報を蓄積したものである。もちろん、地図検索サービスの対象とする所定の国の地図情報や当該所定の国の辞書情報だけを持つようにしてもよい。また、地図検索サーバ1は、米国と日本のいずれに設けられていてもよいし、他の外国に設けられていてもよい。
【0022】
ネットワーク2は、広く海外のネットワークをも含み、基地局3(1)、3(2)、3(3)、…等を含む携帯電話網や各家庭などに設置された固定電話端末等が接続される公衆交換電話網やインターネットなど、種々の広域ネットワークから構成されるものである。このように、この実施の形態においてネットワーク2は、携帯電話端末4(1)、4(2)、4(3)、…のそれぞれと、地図検索サーバ1等とを接続する種々の通信ネットワークからなるものである。
【0023】
携帯電話端末4(1)、4(2)、4(3)、…のそれぞれは、上述もしたように、例えば渡航先の空港等においてレンタルしたものであり、携帯電話機能により音声による電話通信(通話)を行うことができるものである。また、携帯電話端末4(1)、4(2)、4(3)、…のそれぞれは、ネットワーク2を通じて種々の情報の送受信をも行うことができるものである。具体的に携帯電話端末4(1)、4(2)、4(3)、…のそれぞれは、ネットワーク2上のサーバ装置にアクセスし、Webページの閲覧や種々の情報のダウンロードやアップロードを行うことができる。また、携帯電話端末4(1)、4(2)、4(3)、…のそれぞれは、ネットワーク2及び所定のメールサーバを介して電子メールの送受信を行うこともできる。
【0024】
また、この実施の形態の携帯電話端末4(1)、4(2)、4(3)、…のそれぞれは、スマートフォンやアンドロイド端末などと呼ばれる高機能携帯電話端末であり、操作言語を切り替えて用いることができるものである。したがって、携帯電話端末4(1)、4(2)、4(3)、…のそれぞれは、操作言語を日本語とし、日本語のガイダンスにしたがって操作するなどのことができるものである。さらに、この実施の形態の携帯電話端末4(1)、4(2)、4(3)、…のそれぞれは、詳しくは後述もするが、自機のメモリに、翻訳データベースを保持している。当該翻訳データベースは、後述もするが、検索結果情報の翻訳情報を挿入可能に形成された種々の定型文の英語などの1以上の所定の言語による翻訳文が蓄積されたものである。
【0025】
そして、この実施の形態の携帯電話端末4(1)、4(2)、4(3)、…のそれぞれのユーザは、自己の携帯電話端末を用い、ネットワーク2を通じて地図検索サーバ1にアクセスして、地図検索サービスの提供を受けることができるようにされている。この場合、携帯電話端末4(1)、4(2)、4(3)、…のそれぞれのユーザは、自己の携帯電話端末を通じて、建物、施設、観光地等の種々の目的地の名称や住所等の検索キー情報を含む検索要求を、地図検索サーバ1に送信する。
【0026】
地図検索サーバ1は、携帯電話端末4(1)、4(2)、4(3)、…からネットワーク2を通じて送信されてくる検索キー情報を含む検索要求に応じて検索処理を行う。そして、地図検索サーバ1は、検索結果情報を検索要求元に対して提供する。なお、地図検索サーバ1が検索できる内容は、例えば、目的地の詳細情報、目的地付近の地図情報、目的地までのルート(道順)、目的地までの交通機関の乗り換え案内等である。
【0027】
そして、この実施の形態の地図検索サーバ1は、単に周辺検索結果だけを要求元に提供するものではない。地図検索サーバ1は、翻訳辞書を用いて検索結果情報を翻訳し、当該翻訳情報をも検索結果情報と共に、検索要求元に対して提供することができるものである。ここで翻訳の対照となる検索結果情報は、検索結果情報として取得される目的地の名称などである。
【0028】
検索要求元の携帯電話端末4(1)、4(2)、4(3)、…においては、地図検索サーバ1からの検索結果情報を、自機の表示画面に表示してユーザに提供する。携帯電話端末4(1)、4(2)、4(3)、…においては、ユーザが提供された検索結果情報についての目的とする翻訳文の作成を行うようにする操作を行うと、翻訳文の作成処理を実行する。
【0029】
この場合、携帯電話端末4(1)、4(2)、4(3)、…は、ユーザからの操作に応じて、翻訳データベースから目的とする翻訳文を読み出し、この読み出した翻訳文の所定の挿入部分に対して、検索結果情報の翻訳情報を挿入して翻訳文を完成させる。このようにして完成させた翻訳文は、携帯電話端末4(1)、4(2)、4(3)、…の表示画面に表示したり、音声として放音したりすることができるようにされる。
【0030】
このように、この実施の形態の携帯電話端末4(1)、4(2)、4(3)、…のそれぞれは、地図検索サーバ1と協働し、地図等の検索機能と翻訳機能とを連携させて、検索結果情報と目的とする翻訳文との両方を簡単かつ迅速に提供することができるようにしている。
【0031】
[地図検索サーバ1の構成例]
次に、この実施の形態の情報検索翻訳システムで用いられる地図検索サーバ1の構成の概略について説明する。図2は、この実施の形態の地図検索サーバ1の構成例を説明するためのブロック図である。
【0032】
図2に示すように、地図検索サーバ1は、ネットワーク2への接続端子101、通信I/F102、地図検索処理部103、検索結果情報翻訳処理部104を備えている。さらに、地図検索サーバ1は、ワークファイル111、地図データベース(以下、地図DBと略称する。)112、翻訳辞書113、制御部120を備えている。
【0033】
制御部120は、地図検索サーバ1の各部を制御するものであり、図2に示すように、CPU(Central Processing Unit)121、ROM(Read Only Memory)122、RAM(Random Access Memory)123、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)124が、CPUバス125を通じて接続されて構成されたコンピュータ装置部である。CPU121は、ROM122やEEPROM124に記憶されているプログラムを読み出して実行し、各部への制御信号を形成し、これを関係する各部に供給したり、また、各部からのデータを受信してこれを処理したりする。ROM122は、CPU121によって実行される種々の処理プログラムや処理に必要となるデータを予め記憶したものである。
【0034】
RAM123は、各種の処理において、処理の途中結果を一時記憶するなど、主に作業領域として用いられるものである。EEPROM124は、書き換え可能ないわゆる不揮発性メモリであり、電源が落とされても保持しておくべきデータを記憶保持する。具体的に、EEPROM124は、機能追加のための新たなプログラム、各種設定パラメータなどのほか、例えば、自機に割り当てられたIPアドレスなど、種々の情報を記憶保持するものである。
【0035】
そして、接続端子101は、地図検索サーバ1におけるネットワーク2への接続端部を形成するものである。通信I/F102は、ネットワーク2を通じて送信されてくる自機宛ての情報を受信し、これを自機において処理可能な形式の情報に変換して、制御部120に供給する処理を行う。また、通信I/F102は、制御部120を通じて自機からネットワーク2に送出し、相手先に送信する情報をネットワーク2に送出する形式のデータ等に変換して、これを接続端子101を通じてネットワーク2に送出する処理を行う。
【0036】
ワークファイル111、地図DB112、翻訳辞書113は、例えば、ハードディスクや書き換え可能な光ディスク、あるいは半導体メモリなどの大容量記録媒体により構成されるものである。そして、ワークファイル111は、大量に受信する自機への要求や、要求に応じて形成した送信すべきデータなどを一時記憶するものである。
【0037】
地図DB112は、上述もしたように、少なくとも地図検索サーバ1が地図検索サービスの対象とする所定の国の地図情報を記憶保持するものである。ここで地図情報は、一軒一軒の戸主が記されたいわゆる住宅地図の電子データ(住宅地図情報)や、電車やバスなどの公共交通機関のルート情報と運行時刻情報や、道路情報等を含むものである。
【0038】
翻訳辞書113は、少なくとも地図検索サーバ1が地図検索サービスの対象とする所定の国において用いられている言語の主に名詞や固有名詞についての辞書情報を蓄積するものである。例えば、ホテル、銀行、病院、レストラン、デパート、劇場、駅、観光スポット、その他の各種の名詞、固有名詞について、日本語と各国語(英語等の外国語)との対応関係をつけた辞書情報が翻訳辞書113に記憶保持されている。
【0039】
そして、この実施の形態の地図検索サーバ1においては、接続端子101、通信I/F102を通じて、制御部120が検索キー情報を含む自機宛ての地図情報の検索要求を受信すると、制御部120は、地図検索処理部103を制御し、検索処理を実行する。この場合、地図検索処理部103は、制御部120からの検索キーを用いて、地図DB112の地図情報を参照し、該当する項目(検索結果情報)を抽出し、この抽出した項目のリスト(検索結果リスト)を形成する。
【0040】
さらに、制御部120は、検索結果情報翻訳処理部104を制御し、抽出した項目(検索結果情報)の名称部分を、翻訳辞書113の辞書情報を参照し、指示された所定の言語に翻訳し、抽出した項目の名称部分の翻訳情報を形成する。そして、地図検索サーバ1の制御部120は、検索結果リストの各項目(検索結果情報)と翻訳情報とを対応付けて、通信I/F102、接続端子101を通じてネットワーク2に出力(送出)し、要求元に対して提供する。
【0041】
この後、提供した検索結果リストを通じて、目的とする項目についての詳細や地図の提供が要求された場合には、上述したように、地図検索処理部103が制御部120の制御に応じて、地図DB112から必要な情報を抽出する。このようにして抽出された情報が、ネットワーク2を通じて要求元に提供される。
【0042】
このように、この実施の形態の地図検索サーバ1は、携帯通信端末等からの検索要求を受け付けて、地図検索等の検索処理を行って、その結果を要求元に提供することができる。この場合に、検索の結果得られた検索結果情報の名称部分を指示された言語に翻訳し、その翻訳情報を検索結果情報と共に要求元に対して提供することができるものである。
【0043】
[携帯電話端末4(1)、4(2)、4(3)、…の構成例]
次に、この実施の形態の情報検索翻訳システムで用いられる電話端末4(1)、4(2)、4(3)、…の構成の概略について説明する。図3は、この実施の形態の携帯電話端末4(1)、4(2)、4(3)、…の構成例を説明するためのブロック図である。この実施の形態において、携帯電話端末4(1)、4(2)、4(3)、…のそれぞれは、同様の構成を有するものである。このため、以下においては、携帯電話端末4(1)、4(2)、4(3)、…のそれぞれを総称して、携帯電話端末4と言う。
【0044】
図3に示すように、この実施の形態の携帯電話端末4は、ネットワーク2を通じて通信を行う部分として、送受信アンテナ401、送受信処理部402、受話器(スピーカ)403、送話器(マイクロホン)404を備えている。また、ユーザインターフェースを提供する部分として、キー操作部411、表示制御部412、表示部413、音声処理部414、スピーカ415、バイブレータ416を備えている。
【0045】
表示部413は、例えば、有機ELディスプレイ(organic electroluminescence display)やLCD(Liquid Crystal Display)等のいわゆる薄型の表示素子が用いられている。また、音声処理部414とスピーカ415とは、着信音や警告音、その他も音声メッセージ等を出力するものである。また、バイブレータ416は、主に着信時に振動を発生させ、着信をユーザに通知するためのものである。
【0046】
また、携帯電話端末4は、例えばマイクロSDカード等の外部メモリによって構成された翻訳データベース(以下、翻訳DBと略称する。)431を備えている。また、携帯電話端末4は、複数の人口衛星から送信される測位情報を受信して現在位置を正確に測位するためのGPS(Global Positioning System)部432とGPSアンテナ433を備えている。さらに、携帯電話端末4は、目的とする翻訳文を完成させる処理を行う穴埋め翻訳処理部434を備えている。
【0047】
また、携帯電話端末4は、携帯電話端末4の各部を制御する制御部420を備えている。制御部420は、CPU421、ROM422、RAM423、EEPROM424が、CPUバス425を通じて接続されて形成されたコンピュータ装置部である。ここで、CPU421は、ROM422やEEPROM424に記憶されているプログラムを読み出して実行し、各部に供給する制御信号を形成して、これを各部に供給したり、各部から送信されてくるデータを受け付けて、これに応じた処理を実行したりする。ROM422は、CPU421において実行されるプログラムや処理に必要になる種々のデータが予め記録されたものである。
【0048】
また、RAM423は、処理の途中結果を一時記憶するなど、主に作業領域として用いられるものである。また、EEPROM424は、いわゆる不揮発性メモリであり、カメラ付携帯電話端末4の電源を落としても保持しておくべきデータ等が記憶保持される。EEPROM424には、例えば、機能追加のための新たなプログラム、種々の設定パラメータ、電話帳データ、アプリケーションプログラムや機能アップのための追加プログラムなどが記憶保持される。
【0049】
翻訳DB431には、上述もしたように、検索結果情報の翻訳結果を挿入可能に形成された種々の定型文の英語などの1以上の所定の言語による翻訳文が蓄積されている。翻訳文はテキストデータと音声データの両方が用意されている。なお、翻訳DB431に蓄積される翻訳文は、ネットワーク2を通じて事前に所定のサーバからダウンロードすることができる。また、既に翻訳文が記録されたマイクロSDカード等の外部メモリを、携帯電話端末4の外部メモリスロットに装着することにより、翻訳DB431を設けるようにすることもできる。
【0050】
図4は、翻訳DB431に蓄積される翻訳文(蓄積データ)の例を説明するための図である。図4に示すように、この実施の形態の翻訳DB431には、ジャンル毎、質問種別毎、言語種別毎に、翻訳文が蓄積されている。ここで、ジャンルは、よく検索の対象となるものの種別(種類)を意味し、翻訳対象となる名詞や固有名詞の分類に一致し、具体的には、ホテル、銀行、病院、レストラン、デパート、劇場、駅、観光スポットなどといった種別である。
【0051】
質問種別は、よく行われる質問の種別(種類)を意味する。具体的には、どこ(○○○はどこですか?)、行き方(○○○への行き方を教えてください。)、時間(○○○までどの位の時間がかかりますか?)、距離(○○○までどの位の距離がありますか?)といった質問の種別を示すものである。言語種別は、日本語、英語、韓国語、中国語、…といった言語の種別(種類)を示すものである。
【0052】
そして、翻訳文は、検索の結果得られた項目(検索結果情報)の翻訳情報(名詞や固有名詞)が挿入可能な態様とされているものである。すなわち、図4に示した例の場合、ジャンルが「ホテル」で、質問種別が「どこ」で、言語種別が「日本語」である翻訳文は、「○○○ホテルはどこですか?」というものになる。この場合、翻訳文の「○○○」の部分に、検索結果情報としてのホテルの名称(固有名詞)を挿入することができるようにされている。
【0053】
同様に、ジャンルが「ホテル」で、質問種別が「どこ」で、言語種別が「英語」である翻訳文は、「Where is the ○○○hotel?」というものになる。この場合、翻訳文の「○○○」の部分に、検索結果情報としてのホテルの名称(固有名詞)を挿入することができるようにされている。このように、ジャンル毎、質問種別毎、言語種別毎に、多数の翻訳文が翻訳DB431に蓄積されている。なお、図4に示した例はあくまでも一例であり、ジャンルも種々のジャンルがあるし、質問種別もさらに多くの種別に対応するようにすることもできる。言語種別についても同様である。
【0054】
このような構成を有する携帯電話端末4は、制御部420の制御により、送受信処理部402、送受信アンテナ401を通じて、ネットワーク2に情報を送出したり、ネットワーク2を通じて送信されてくる自機宛の情報を受信したりすることにより、種々の通信処理を行うことができるようになっている。
【0055】
また、携帯電話端末4は、実行可能な種々のアプリケーションプログラムなどが登録するようにされたメニューを備えている。当該メニューは、例えば、キー操作部411に設けられているメニューキーを押下操作するなどの所定の操作を行うことにより、制御部420が表示制御部412を通じて表示部413の表示画面に表示することができる。そして、制御部420は、キー操作部411を通じてユーザからの当該メニューに含まれる項目の選択入力を受け付け、ユーザによって選択された項目に対応するプログラムを実行することができるようになっている。
【0056】
また、携帯電話端末4において実行可能な種々のアプリケーションプログラムなどが登録された当該メニューには、地図検索サービスの提供を受けるための項目も設けられている。したがって、当該メニューの地図検索サービスの提供を受けるための項目を選択することによって、地図検索サーバ1にアクセスし、上述もしたように、地図検索サーバ1から検索結果情報と翻訳情報の提供を受けることができるようにされている。
【0057】
さらに、この実施の形態の携帯電話端末4においては、地図検索サーバ1から検索結果情報と翻訳情報との提供を受けた後、目的とする検索結果情報を含む目的とする翻訳文の作成を行うようにする操作を行ったとする。この場合、制御部420が穴埋め翻訳処理部434を制御し、目的する言語による目的する翻訳文を形成し、これをユーザに提供することができるようにしている。
【0058】
[携帯電話端末4と地図検索サーバ1とで行われる処理の具体例]
次に、この実施の形態の携帯電話端末4から地図検索サーバ1にアクセスし、地図検索サービスの提供を受ける場合の携帯通信端末4と地図検索サーバ1とで行われる処理について説明する。以下においては、携帯電話端末4の表示部413に表示される表示画面の遷移を参照しながら説明する。
【0059】
なお、上述もしたように、携帯電話端末4が情報を送信あるいは受信する場合には、送受信処理部402、送受信アンテナ401を通じて行われるが、以下においては単に携帯通信端末から送信あるいは携帯通信端末が受信と表現する。また、上述もしたように、地図検索サーバ1が情報を送信あるいは受信する場合は、接続端子101、通信I/F102を通じて行われるが、以下においては、地図検索サーバ1から送信あるいは地図検索サーバ1が受信と表現する。
【0060】
また、この実施の形態の携帯電話端末4は、表示ガイダンスや表示メッセージ、あるいは、音声ガイダンスや音声メッセージ等を行う操作言語(基準言語)は日本語とされている場合を例にして説明する。この他にも、例えば、韓国語、中国語、英語などを表示や音声出力する場合の操作言語として選択することもできるようにされている。
【0061】
この実施の形態の携帯電話端末4は、上述もしたように、所定のメニューに設けられている地図検索サービスの提供を受けるための項目を、キー操作部411を通じて選択したとする。制御部420は、当該項目の選択入力を受け付けると、予めEEPROM424に登録されている地図検索サーバ1の提供する地図検索サイトのURL(Uniform Resource Locator)を用いて、当該サイトへの接続要求を形成し、これを地図検索サーバ1に対して送信する。
【0062】
当該接続要求を受信した地図検索サーバ1は、まず、翻訳言語の選択画面を形成し、これを接続要求元の携帯電話端末4に送信する。当該携帯電話端末4は、当該翻訳言語の選択画面を受信してEEPRPM424に取り込み、これを制御部420及び表示制御部412を通じて表示部413の表示画面413Gに表示する。図5は、表示画面413Gに表示される翻訳言語の選択画面の一例を説明するための図である。図5に示すように、翻訳言語の選択画面は、地図検索サーバ1が対応可能な言語の一覧リストとして構成されたものである。そして、目的とする言語表示(表示項目)の前の丸印(いわゆるラジオボタン)にカーソルを合わせて所定の決定入力操作を行うことにより、当該目的とする言語を選択することができる。
【0063】
この実施の形態の地図検索サーバ1は、上述もしたように、翻訳言語として、日本語、韓国語、中国語、英語、イタリア語、フランス語、タイ語、ドイツ語、ベトナム語、スペイン語、ポルトガル語に対応しており、それらの言語を翻訳言語として選択することができるようにされている。そして、図5においては、翻訳言語として、英語が選択されている場合を示している。なお、この例の携帯電話端末4においては、操作言語が日本語であるため、翻訳言語として日本語が選択されることは通常はない。しかし、他の言語が操作言語として選択された場合には、日本語を翻訳言語として使用することもできるため、図5においても日本語が選択可能にされている。
【0064】
そして、図5に示した翻訳言語の選択画面において、最下段に設けられた「OK」アイコンが選択されると、当該携帯電話端末4を識別するためのIPアドレスなどの情報と、選択言語を示す情報とが地図検索サーバ1に送信される。これにより地図検索サーバ1においては、要求元の携帯通信端末4において、翻訳言語が選択されたこと、選択された翻訳言語は何かを把握することができる。この場合、携帯電話端末4においても、ユーザによってどの言語が選択されたかを示す情報は、RAM423などに保持される。
【0065】
また、最下段に設けられた「終了」アイコンが選択されたとする。この場合、携帯電話端末4においては、地図検索サービスの利用を終了するように、終了要求を形成して地図検索サーバ1に送信し、地図検索サーバ1との通信路を解放して、所定のメニュー表示に戻るようにされる。
【0066】
そして、上述したように、「OK」アイコンが選択され、当該携帯電話端末4の識別情報と、翻訳言語を示す情報とが地図検索サーバ1に送信されると、今度は、地図検索サーバ1から、地図検索のための情報の入力画面(検索入力画面)が出力(提供)される。携帯電話端末4は、当該検索入力画面を受信してRAM423に取り込み、これを制御部420、表示制御部412を通じて、表示部413の表示画面413Gに表示する。図6は、検索入力画面の一例を説明するための図である。
【0067】
図6に示すように、この例の検索入力画面は、所在国、エリア、ジャンル、フリーワードの各入力欄を備えている。所在国はユーザ及びユーザが利用する携帯電話端末4が現在滞在している国の国名を入力する欄である。また、エリアは、所在国における検索対象エリア(領域)を絞り込むための情報であり、州、県、群、市、町、村、地区、地方などといった地図情報上において、区分けされ把握可能なエリアの名称を示すものである。
【0068】
なお、所在国とエリアとは、携帯電話端末4からの位置情報により、地図検索サーバ1において判別して予めこれらの情報を設定した検索入力画面を提供することもできる。この場合、携帯電話端末4のGPS部432の機能により取得した現在位置(緯度、経度)を地図検索サーバ1に送信する。そして、地図検索サーバ1において、ユーザが位置する所在国、エリアを特定し、その特定した所在国、エリアを検索入力画面の所定部分に挿入するようにして提供することになる。
【0069】
また、検索入力画面のジャンルは、上述もしたように、よく検索の対象となるものの種別を意味する。このジャンルは、上述もし、また、図6においてジャンル候補PDとしても示したように、ホテル、銀行、病院、レストラン、デパート、劇場、駅、観光スポットなどといったものである。そして、図6に示したジャンルの入力エリアには、直接文字で入力することもできるが、プルダウンメニューから選択することにより、簡単に入力することもできるようにされる。
【0070】
そして、フリーワードが、目的とする建物、施設、場所等の名称、また、目的とする建物、施設、場所等の電話番号など、目的とする建物、施設、場所等を特定することが可能な情報を入力することができるようにされる。そして、フリーワードの入力欄の横に設けられた「検索」アイコンを選択することにより、検索入力画面に対して入力された情報を検索キー情報とする検索要求が形成され、これが地図検索サーバ1に送信され、地図情報等の検索を行うことが要求される。この場合、検索入力画面を通じて入力された情報は、携帯電話端末4のRAM423にも記憶保持される。
【0071】
また、図6に示した検索入力画面において、最下段の「終了」アイコンが選択された場合には、地図検索サービスの利用が終了するようにされる。この場合、携帯電話端末4は、終了要求を形成して地図検索サーバ1に送信し、地図検索サーバ1との通信路を解放して、所定のメニュー表示に戻るようにされる。
【0072】
そして、検索入力画面に対して、図6に示したように、所在国を「アメリカ合衆国」、エリアを「マンハッタン」、ジャンルを「ホテル」、フリーワードを「リッチホテル」とする情報が入力され、「検索」アイコンが選択されたとする。この場合、これらの情報を検索キー情報とする検索要求が形成され、携帯電話端末4から地図検索サーバ1に送信される。
【0073】
地図検索サーバ1は、検索要求を受信すると、当該検索要求に含まれる検索キー情報に応じて検索処理を行い、その検索処理の結果、抽出された項目のリスト(検索結果リスト)を形成する。さらに、地図検索サーバ1は、検索結果情報翻訳処理部104が機能し、抽出された項目の名称の翻訳情報を翻訳辞書113から得る。そして、検索結果リストと抽出された項目に対応付けた翻訳情報とを要求元の携帯通信端末に送信する。
【0074】
要求元の携帯電話端末4は、当該検索結果リストを受信してRAM423に取り込み、これを制御部420、表示制御部412を通じて表示部413の表示画面413Gに表示する。図7は、検索要求元の携帯電話端末4に地図検索サーバ1から提供され、携帯通信端末4の表示画面413Gに表示される検索結果リストの一例を説明するための図である。
【0075】
図7に示すように、検索結果リストは、当該リストが検索要求に応じた検索結果のリストであることを示すタイトルが上端側に表示されると共に、そのタイトルの下側に、検索の結果得られた項目に関する情報が、項目単位に表示された構成となっている。検索結果リストは、1画面に表示しきれないほど項目が抽出された場合には、表示をスクロールさせることにより、抽出された項目の全部を表示して見ることができるようにされる。
【0076】
そして、図7に示した検索結果リストは、上述もしたように、検索入力画面を通じて入力された検索キー情報に基づいて行われた検索処理の結果のリストである。そして、図7に示した検索結果リストは、アメリカ合衆国のマンハッタン地区には、ジャンルがホテルに属し、名称にリッチホテルを含むものは、リッチホテルと、ニューヨークリッチホテルなどがあることを示しているものである。
【0077】
図7に示すように、検索結果リストを構成する検索結果の項目には、「詳細」アイコン、「地図」アイコンが設けられると共に、翻訳文の質問種別を選択するための項目として、「どこ」、「行き方」、「時間」、「距離」の4つの項目が設けられている。「詳細」アイコンが選択された場合には、対応する項目についての詳細情報の提供要求が形成され、これが地図検索サーバ1に送信され、地図検索サーバ1から当該項目についての詳細情報の提供を受け、表示して利用することができるようにされる。また、「地図」アイコンが選択された場合には、対応する項目の所在地を含むエリアの地図情報の提供要求が形成され、これが地図検索サーバ1に送信され、地図検索サーバ1から当該項目の所在地を含むエリアの地図情報の提供を受け、表示して利用することができるようにされる。
【0078】
また、検索結果の項目である「1.リッチホテル」の翻訳文の質問種別を選択するための項目である「どこ」が選択されたとする。この場合、携帯電話端末4の制御部420は、穴埋め翻訳処理部434を制御し、目的とする翻訳文の作成処理を実行する。この例の場合、検索結果の項目(検索結果情報)は、「リッチホテル」であり、検索のジャンルは「ホテル」であり、言語種別は「英語」であり、質問種別はユーザによって選択された「どこ」である。ジャンルや言語種別の情報は、携帯電話端末4のRAM423に保持されているものを用いることができるようにされる。
【0079】
そして、携帯電話端末4の穴埋め翻訳処理部434が機能し、ジャンル、質問種別、言語種別に基づいて、翻訳DB431から要求されている言語の定型文(翻訳文)を読み出す。この例の場合には、図4に示した翻訳DB431の蓄積データから「Where is the ○○○hotel?」が読み出される。そして、穴埋め翻訳処理部434は、読み出した翻訳文の挿入可能部分である○○○部分に、地図検索サーバ1から提供された目的とする項目についての翻訳情報である「Rich」を挿入(穴埋め)して、翻訳文「Where is the Rich hotel?」を完成させ、これをRAM423に一時記憶する。この場合、完成させた翻訳文は、テキストデータと音声データとの両方である。
【0080】
そして、携帯電話端末4において、完成させた翻訳文のテキストデータは、制御部420、表示制御部412を通じて表示部413の表示画面413に表示される。図8は、翻訳文のテキストデータの表示画面の例を説明するための図である。図8に示すように、翻訳文のテキストデータの表示画面には、完成させた翻訳文のテキストデータが表示される。当該表示を見てユーザがこれを読み上げることで、当該質問を相手に発することができる。また、読み上げることが不慣れな場合には、図8に示したように、翻訳文のテキストデータの表示画面を相手に見せることにより、質問を発することができる。
【0081】
また、この実施の形態の場合には、翻訳文の音声データも形成される。このため、翻訳文の表示画面には、スピーカアイコンSPが設けられている。図8に示したように表示される翻訳文の表示画面において、スピーカアイコンSPがキー操作部411を通じて選択された場合には、制御部420はRAM423に取り込まれた当該翻訳文の音声データを音声処理部414に供給する。
【0082】
音声処理部414は当該音声データをスピーカ415に供給する音声信号に変換し、これをスピーカ415に供給することにより、当該翻訳文に対応する音声をスピーカ415から放音することができるようにされる。これにより、ユーザは自ら音声を発することなく、翻訳文に対応する音声を携帯電話端末4から発するようにして、相手に質問を発することができるようにされる。
【0083】
また、図8に示した翻訳文の表示画面において、最下段の「戻る」アイコンが選択された場合には、制御部420は、RAM423の情報にしたがって、図7に示した検索結果の表示画面(検索結果リスト)に戻るようにされる。これにより、目的とする検索結果の項目についての詳細を表示したり、地図を表示したり、他の質問の翻訳文を得るようにしたり、また、検索結果の他の項目についても、同様のことができるようにされる。
【0084】
したがって、翻訳文を得て質問を発した後、当該検索結果の項目(上述の例の場合には「リッチホテル」)の所在地を含むエリアの地図を表示し、当該地図を相手に見せて、質問の内容をより明確に伝えるようにしたり、質問の回答を得るようにしたりするなどのことができるようにされる。すなわち、検索機能と翻訳機能との連携をより効果的に利用することができるようにされる。
【0085】
[地図検索サーバ1の処理(動作)のまとめ]
次に、この実施の形態の情報検索翻訳システムの地図検索サーバ1で行われる処理について、図9、図10のフローチャートを参照しながらまとめる。図9、図10は、この実施の形態の地図検索サーバ1の処理を説明するためのフローチャートである。図9、図10に示す処理は、地図検索サーバ1の主に制御部120において実行される処理である。
【0086】
地図検索サーバ1の制御部120は、接続端子101、通信I/F102を通じて自機宛ての接続要求を受信するようにしている(ステップS101)。ステップS101において例えば携帯電話端末4からの自機宛ての接続要求を受信すると、制御部120は、翻訳言語の選択画面(図5)を形成し、これを要求元の携帯電話端末4に提供(送信)する(ステップS102)。そして、制御部120は、当該接続要求元の携帯電話端末4からの当該翻訳言語の選択画面を通じて選択された翻訳言語の選択情報等を受信し(ステップS103)、受信した情報は終了要求か否かを判別する(ステップS104)。
【0087】
ステップS104の判別処理において、受信した情報は終了要求であると判断したときには、当該接続要求元の携帯電話端末4との通信路を解放し、ステップS101からの処理を繰り返すようにする。また、ステップS104の判別処理において、受信した情報は終了要求ではないと判断したときには、受信した情報は翻訳言語の選択情報であるので、制御部120は、検索入力画面(図6)を形成し、これを要求元の携帯電話端末4に対して提供(送信)する(ステップS105)。この後、検索入力画面の提供先の携帯電話端末4からの要求を受信し(ステップS106)、受信した要求は終了要求か否かを判別する(ステップS107)。
【0088】
ステップS107の判別処理において、受信した情報は終了要求であると判断したときには、当該接続要求元の携帯電話端末4との通信路を解放し、ステップS101からの処理を繰り返すようにする。また、ステップS107の判別処理において、終了要求を受信していないと判別したときには、図6を用いて説明したように、要求元の携帯電話端末4からの要求は検索要求である。そこで、制御部120は、地図検索処理部103を制御し、検索要求に含まれる検索キー情報を用いて検索処理を実行する(ステップS108)。
【0089】
さらに、制御部120は、検索結果情報翻訳処理部104を制御し、ステップS108の検索処理の結果得られた項目の名称部分の翻訳情報を、翻訳辞書113から取得する(ステップS109)。検索結果情報翻訳処理部104による処理は、翻訳辞書113を用いて検索の結果得られた項目の名称(上述の例では例えば「リッチ」)の翻訳を行う処理である。
【0090】
この後、制御部120は、図10の処理に進み、ステップS108の検索処理の結果から検索結果リスト(図7)を形成し、この検索結果リストと、検索結果リストの各項目と対応付けるようにした翻訳情報とを要求元の携帯電話端末4に送信する(ステップS110)。そして、制御部120は、検索要求元である携帯電話端末4からの要求等を受信する(ステップS111)。そして、制御部120は、図7を用いて説明したように、検索要求元の携帯電話端末4からの要求等が「OK」アイコンが選択されたことを示すものであるか否かを判別する(ステップS112)。ここで、「OK」アイコンが選択されたことを示すものである場合、要求元の携帯電話端末4のユーザにより、例えば次の検索を行うようにすることが指示されたと判別することができる。
【0091】
ステップS112の判別処理において、「OK」アイコンが選択されたと判別したときには、制御部120は、図9のステップS106からの処理を行うようにする。これにより、地図検索サーバ1においては、要求元の携帯電話端末4で再表示される検索入力画面(図6)に対する情報の入力(情報の変更)に応じて、新たな検索要求を受け付けるなどの処理を行うことができるようにようにされる。
【0092】
また、ステップS112の判別処理において、「OK」アイコンは選択されていないと判別したときには、要求元の携帯電話端末4からの情報は、詳細情報の提供要求あるいは地図情報の提供要求か否かを判別する(ステップS113)。ステップS113の判別処理において、詳細情報の提供要求あるいは地図情報の提供要求を受信していないと判別したときには、携帯電話端末4からの要求を受信していないと判別し、ステップS111からの処理を繰り返すようにする。
【0093】
また、ステップS113の判別処理において、要求元の携帯電話端末4からの情報が詳細情報の提供要求あるいは地図情報の提供要求であると判別したときには、制御部120は、要求された情報を取得して提供する処理を実行する(ステップS114)。具体的に、ステップS114において、制御部120は、要求元の携帯電話端末4からの要求に応じて、詳細情報または地図情報を地図DB112から抽出し、これを要求元の携帯電話端末4に送信する処理を行う。
【0094】
この後、制御部120は、要求元の携帯電話端末4からの要求を受信し(ステップS115)、「戻る」アイコンが選択されたか否かを判別する(ステップS116)。ステップS116の判別処理において、戻るアイコンは選択されていないと判別したときには、ステップS115からの処理を繰り返し、提供した翻訳文の利用を継続させる。また、ステップS116の判別処理において、戻るアイコンが選択されたと判別したときには、制御部120は、ステップS111からの処理を繰り返し、要求元の携帯電話端末4で再表示される検索結果リスト(図7)に対する指示入力に応じた処理、例えば、別の翻訳文の提供、詳細情報、地図情報の提供などを行うことができるようにされる。
【0095】
このように、この実施の形態の地図検索サーバ1は、携帯電話端末4等からの要求に応じて、場所等の検索機能と検索の結果得られた検索結果情報の名称等の翻訳情報を取得する機能とを実現している。
【0096】
[携帯電話端末4の処理(動作)のまとめ]
次に、この実施の形態の情報検索翻訳システムの携帯電話端末4で行われる処理について、図11、図12のフローチャートを参照しながらまとめる。図11、図12は、この実施の形態の携帯電話端末4の処理を説明するためのフローチャートである。図11、図12に示す処理は、携帯電話端末4において、所定のメニューから地図検索サービスの提供を受けるための項目が選択された場合に、主に制御部420において実行される処理である。
【0097】
この場合、制御部420は、まず、地図検索サーバ1に対する接続要求を形成し、これを地図検索サーバ1に提供(送信)する(ステップS201)。そして、制御部420は、当該接続要求に応じて地図検索サーバ1から送信されてくる翻訳言語の選択画面(図5)を受信してRAM423に取り込み、これを表示制御部412を通じて表示部413の表示画面に表示する(ステップS202)。この後、制御部420は、翻訳言語の選択画面に対する選択入力を受け付ける(ステップS203)。
【0098】
そして、制御部420は、ステップS203において受け付けた選択入力が、検索処理の終了指示か否かを判別する(ステップS204)。ステップS204の判別処理において、受け付けた選択入力が終了指示であると判別したときには、終了要求を形成して、これを地図検索サーバ1に送信する(ステップS212)。これにより、地図検索サーバ1との間の通信路が解放され、この図11、図12に示す処理は終了し、例えば所定のメニュー表示に戻るようにされる。
【0099】
また、ステップS204の判別処理において、受け付けた選択入力が終了指示ではないと判別したときには、制御部420は、翻訳言語の選択情報を地図検索サーバ1に送信する(ステップS205)。これにより、地図検索サーバ1において、接続要求元の携帯電話端末4において、翻訳言語の選択がなされ、その選択された翻訳言語は何かを把握することができるようにされる。
【0100】
この後、制御部420は、地図検索サーバ1から提供される検索入力画面(図6)を受信してRAM423に取り込み(ステップS206)、これを表示制御部412を通じて表示部413の表示画面413Gに表示する(ステップS207)。そして、制御部420は、検索入力画面に対する所在国、エリア、ジャンル、フリーワード等の入力を受け付ける(ステップS208)。そして、制御部420は、ステップS208において受け付けた入力が、検索処理の終了指示か否かを判別する(ステップS209)。
【0101】
ステップS209の判別処理において、受け付けた入力が終了指示であると判別したときには、終了要求を形成して、これを地図検索サーバ1に送信する(ステップS212)。これにより、地図検索サーバ1との間の通信路が解放され、この図11、図12に示す処理は終了し、例えば所定のメニュー表示に戻るようにされる。
【0102】
また、ステップS209の判別処理において、受け付けた入力が終了指示ではないと判別したときには、制御部420は、検索入力画面を通じて受け付けた情報を含む検索要求を形成し、これを地図検索サーバ1に送信する(ステップS210)。この後、制御部420は、当該検索要求に応じて地図検索サーバ1から送信されてくる検索結果理リスト(図7)と検索の結果得られた項目の名称等の翻訳情報とを受信してRAM423に取り込む(ステップS211)。そして、制御部420は、図12の処理に進み、ステップS211において受信して取り込んだ検索結果リストを、表示制御部412を通じて表示部413の表示画面に表示する(ステップS213)。
【0103】
この後、制御部420は、表示した検索結果リストに対する指示入力を受け付ける(ステップS214)。そして、制御部420は、受け付けた指示入力が、「OK」アイコンを選択するものか否かを判別する(ステップS215)。ステップS215の判別処理において、「OK」アイコンが選択されたと判別したときには、「OK」アイコンが選択されたことを示す情報を形成して、これを地図検索サーバ1に送信し(ステップS216)、図11のステップS207からの処理を繰り返すようにする。これにより、検索入力画面(図6)が再度表示され、当該検索入力画面に対する情報の入力からの処理を繰り返すようにすることができる。
【0104】
ステップS215の判別処理において、受け付けた指示入力が「OK」アイコンを選択するものではないと判別したときには、受け付けた指示入力は、所定の質問の翻訳要求か否かを判別する(ステップS217)。このステップS217の判別処理は、図7に示した検索結果リストにおいて、所定の質問の翻訳を指示する「どこ」、「行き方」、「時間」、「距離」のいずれかが選択されたか否かを判別する処理である。
【0105】
ステップS217の判別処理において、受け付けた指示入力は翻訳要求であると判別したときには、制御部420は、穴埋め翻訳処理部434を制御し、目的とする翻訳文を完成させ、完成させた翻訳文をRAM423に保持する処理を行う(ステップS218)。ステップS218において、穴埋め翻訳処理部434が行う処理は、具体的には以下の2つの処理からなる。まず、上述したように、ユーザによって事前に指示されたジャンル、質問種別、言語種別に基づいて、目的とする翻訳文を翻訳DB431から読み出す。次に、読み出した翻訳文に対して、提供された検索結果リスト上においてユーザが選択するようにした項目の翻訳情報(上述した例の場合には、リッチホテルの翻訳情報である「Rich」)で穴うめを行って、翻訳文を完成させる。
【0106】
この後、制御部420は、RAM423に書き込まれた完成した翻訳文のテキストデータを図8に示した態様で表示画面413Gに表示する(ステップS219)。そして、ユーザからの指示入力を受け付けるようにし(ステップS220)、ステップS220で受け付けた指示入力は、翻訳文の発音指示か否かを判別する(ステップS221)。
【0107】
ステップS221の判別処理において、受け付けた指示入力は翻訳文の発音指示であると判別したときには、受信してRAM423に取り込んだ翻訳文の音声データを音声処理部414に供給して、これに応じた音声をスピーカ415から放音する処理を行なう(ステップS222)。この後、ステップS220からの処理を繰り返し、提供を受けた翻訳文の利用が継続して行うことができるようにされる。
【0108】
また、ステップS221の判別処理において、受け付けた指示入力は翻訳文の発音指示ではないと判別したときには、制御部420は、ステップS213からの処理を繰り返すようにする。これにより、制御部420は、受信して取り込んだ検索結果リストを再表示して、当該検索結果リストに対する指示入力を受け付けることができるようにされる。
【0109】
また、ステップS217の判別処理において、受け付けた指示入力が翻訳要求ではないと判別したときには、図7を用いて説明したように、ユーザからの指示入力は詳細情報や地図情報の提供要求であると判別することができる。このため、制御部420は、受け付けた指示入力に応じて、詳細情報の提供要求や地図情報の提供要求を形成して地図検索サーバ1に送信し、目的とする情報の提供を受けて、これを表示画面413Gに表示する処理を行う(ステップS223)。この後、ステップS213からの処理を行うようにする。
【0110】
このように、この実施の形態の携帯電話端末4は、地図検索サーバ1と協働することによって、場所等の検索とその場所等に関する質問文の翻訳とを簡単に行うことができる。
【0111】
[実施の形態の効果]
場所等の検索機能と翻訳機能との連携を実現し、使用頻度の高い質問についての翻訳文を、検索結果をも反映させた態様で、正確かつ迅速に提供することができる。また、検索結果情報である名詞や固有名詞については、翻訳辞書を用いて正確に翻訳することができるので、精度の高い翻訳文を形成することができる。
【0112】
また、翻訳文も多言語とすることができるので、対応可能な言語が使われる種々の国において、この発明を利用できるようにすることができる。また、質問種別も予め想定することにより、多くの質問種別に対応した翻訳文を用意することができるので、より柔軟な翻訳機能を実現することができる。
【0113】
[実施の形態の変形例]
[翻訳辞書を携帯電話端末4に設けた構成]
また、上述した実施の形態においては、翻訳辞書113を地図検索サーバ1側に設けるようにしたが、これに限るものではない。翻訳辞書を携帯電話端末4に設け、地図検索サーバ1からの検索結果リストに含まれる各項目の名称部分の翻訳を携帯電話端末4において行い。その翻訳情報(翻訳結果)を、穴埋め翻訳処理部434が翻訳文の穴埋めに用いるようにする構成することも可能である。
【0114】
[翻訳機能をも地図検索サーバ1に依存する構成]
また、逆に、地図検索サーバ1に、携帯電話端末4に設けていた翻訳DB431と穴埋め翻訳処理部434とを設け、地図検索サーバ1に、目的とする言語による目的とする翻訳文の作成機能を持たせるように構成することも可能である。この場合には、地図検索サーバ1において、携帯電話端末4からの検索キー情報を受け付け、当該検索キー情報を用いた検索処理を実行し、この検索処理の結果を前記通信端末に出力する。そして、携帯電話端末4からの目的とする検索結果情報を含む翻訳要求を受け付け、当該翻訳要求に対応する検索結果情報の翻訳情報を取得し、検索キー情報を用いた検索の結果得られる検索結果情報の翻訳情報を、所定の位置に挿入可能にした定型文の所定の言語による翻訳文を取得し、当該翻訳文の所定の位置に、取得した翻訳情報を挿入して翻訳文を完成させ、これを要求元の携帯電話端末4に出力するように構成する。
【0115】
一方、携帯電話端末4は、ユーザから検索キー情報の入力を受け付けると、これを情報検索サーバに対して出力し、これに応じて情報検索サーバからの検索処理の結果を受け付ける。この後、携帯電話端末4は、提供された検索結果情報を含む翻訳文翻訳作成指示を受け付けると、当該検索結果情報を含む翻訳要求を形成し、これを地図検索サーバ1に出力する。これに応じて、地図検索サーバ1から提供される翻訳文を受け付けて、これを出力するように構成する。
【0116】
このように、検索機能だけでなく、翻訳機能をも地図検索サーバ1に依存する構成とする場合には、日本、台湾、韓国、シンガポール等の高速通信インフラが整備された国に地図検索サーバ1を設け、当該国において携帯電話端末4を利用する場合であれば、サーバと端末との間の頻繁な通信にも十分に対応でき、無理なく実現することが可能である。なお、この場合に、翻訳辞書や翻訳DBを地図検索サーバ1に設けることなく、翻訳辞書や翻訳DBをネットワーク2に接続された地図検索サーバ1がアクセス可能な他のサーバ装置に設けるようにしてもよい。
【0117】
[スタンドアロン装置としての構成]
また、上述した実施の形態においては、地図検索サーバ1と携帯電話端末4とから構成される情報検索翻訳システムについて説明したが、当該システムをパーソナルコンピュータや携帯情報端末によって実現することもできる。すなわち、図2を用いて説明した地図検索サーバ1の構成に加えて、携帯電話端末4に設けていた翻訳DB431と穴埋め翻訳処理部434、さらに、入力手段、表示手段、音声出力手段を備えた情報検索翻訳装置を構成する。ここで、入力手段は、ユーザからの情報の入力を受け付けるキー操作部やタッチパネルである。また、表示手段は、例えば、LCD等の表示素子とこれに映像を表示するための表示制御回路からなるものであり、音声出力手段は、例えばスピーカとこれに供給する音声信号を形成する音声処理回路とからなるものである。
【0118】
このような構成の情報検索翻訳装置を構成することにより、当該装置において、情報の検索処理を行ってその結果をユーザに提供すると共に、当該検索処理の結果をも考慮した質問の翻訳処理を行って、翻訳文をユーザに提供する処理を行うことが可能な装置(スタンドアロン装置)を構成することもできる。なお、この場合、地図DB、翻訳辞書、翻訳DBは、ネットワーク上のサーバ装置に用意しておき、これを参照できるようにしておくことにより、これらのデータベースは、当該機器に搭載しなくてもよいようにすることもできる。
【0119】
[実施の形態のその他の変形例]
また、SIM(Subscriber Identification Module)ロックが解除された携帯電話端末を持っていって、渡航先である海外の携帯電話会社と契約して使用したり、国際ローミングに対応した携帯電話端末を使用したりする場合にも、この発明を適用することができる。すなわち、ユーザが用いる携帯電話端末は、通信ネットワーク2に接続し、目的とする地図検索サーバ1にアクセス可能な種々の通信端末を用いる場合に、この発明を適用することができる。
【0120】
また、例えば、英語だけ、中国語だけと言うように、目的とする言語だけに対応するシステムを構成することももちろん可能である。この場合には、地図検索サーバ1の翻訳辞書113の辞書情報や携帯電話端末4の翻訳DB432の翻訳文を、目的とする言語に対応するものだけを用意しておくようにすればよい。この場合には、ジャンルと質問種別との一方または両方毎に翻訳文を用意しておけばよい。
【0121】
また、用意しておくべき翻訳文が、例えば、「○○○はどこですか?」などの1つでよく、「○○○」部分を種々に入れ替え可能にしておけばよい場合には、翻訳文は、1つだけ用意しておき、挿入可能部分に検索結果情報の翻訳結果を入れ替え可能にしておけばよい。
【0122】
また、ジャンルは用いず、質問種別毎に、1言語で、あるいは、言語種別毎に、翻訳文を用意する構成とすることもできる。すなわち、質問種別毎に、あるいは、質問種別毎であって、言語種別毎に翻訳文を用意しておくようにすることもできる。しかし、ジャンルを用いることにより、検索範囲を絞り込むことができるので、情報の検索や翻訳文の特定をより迅速かつ正確に行うことができる。
【0123】
また、質問種別がごく限られている場合には、ジャンル毎に、1言語で、あるいは、言語種別毎に、翻訳文を用意する構成とすることができる。この場合、ジャンル毎に、1〜数種類の翻訳文を提供するようにし、これから目的する翻訳文を選択するようにしてもよい。
【0124】
また、上述した実施の形態の4種類の質問以外にも、種々の質問種別の質問の定型文(翻訳文)を用意しておくこともできる。例えば、駅で必要になる質問として、「○○○へ行くには、何番線の列車に乗ればよいですか?」や、列車内で必要になる質問として、「○○○へ行くには、どこで乗り換えればよいですか?」など、種々の翻訳文を用意しておくことができる。
【0125】
また、例えば、海外旅行で訪れた国において、その場所での名物や特産品は何かを検索できるようにする。そして、その検索の結果分かった名物や特産品は、どこで購入できるかを尋ねる質問の翻訳文を取得するようにすることも可能である。要は、検索の対象は、建物、施設、観光地等の場所だけでなく、種々のものを検索の対象とすることができ、その検索の結果を穴埋めに利用可能な種々の翻訳文を用意しておくことにより、様々なシチュエーションに対応することが可能となる。
【0126】
また、上述した実施の形態においては、ジャンルが「ホテル」の場合には、予め用意される翻訳文は、図4を用いて説明したように、「ホテル」と言う単語を含ませるようにした。そして、検索結果情報が「リッチホテル」の場合に、ジャンルの情報に基づき、「リッチホテル」の場合に、「ホテル」を除く「リッチ」の部分だけを翻訳するようにした。
【0127】
しかし、ホテルの名称が、「ホテル リッチ」のように、ホテルという文言が前に来る場合もあるし、また、「スパリゾート リッチ」などというように、そもそも「ホテル」という文言を含まないものもある。そこで、検索結果情報翻訳処理部104においては、検索結果情報を分析し、どの部分を翻訳するかを適切に判別することもできる。例えば、上記の例の場合には、「ホテル」や「スパリゾート」といった名詞部分と「リッチ」といった固有名詞と見なせる部分とを分離し、固有名詞と見なせる部分を翻訳するなどのことが可能である。
【0128】
もちろん、より汎用的に利用可能な翻訳文を用意し、できるだけ検索結果情報の全部(上述した例の場合には「リッチホテル」の全部)を翻訳し、これを用意された翻訳文に挿入可能にするようにすることも可能である。ただし、図4を用いて説明したように、ジャンルをより細かく分類しておくことにより、正確な翻訳文を迅速に形成することが可能となる。
【0129】
また、上述した実施の形態の携帯電話端末4においては、入力情報や地図検索サーバ1からの種々の提供情報は、RAM423に一時記憶し、これを随時に利用することができるようにした。しかし、これに限るものではない。例えば、突然のバッテリ切れ等を考慮し、入力情報や地図検索サーバ1からの種々の提供情報をEEPROM424に一時記憶するようにして、これを用いるようにすることもできる。
【0130】
[この発明の装置、システム、方法]
また、上述した実施の形態からも分かるように、地図検索サーバ1が、この発明の情報検索翻訳装置の一実施の形態が適用されたものである。また、図1を用いて説明した情報検索翻訳システムが、この発明の情報検索翻訳システムの一実施の形態が適用されたものである。そして、図1を用いて説明した情報検索翻訳システムの地図検索サーバ1で行われる情報検索翻訳方法が、この発明の情報検索翻訳方法である。具体的には、図9、図10のフローチャートを用いて説明した処理が、この発明の方法が適用されて実現されたものである。
【0131】
[その他]
上述した実施の形態の地図検索サーバ1において、接続端子101と通信I/F102と制御部120とが協働して、キー情報受付手段、検索結果提供手段の機能を実現している。また、地図検索サーバ1において、地図検索処理部103が、検索処理手段の機能を実現している。また、地図検索サーバ1において、翻訳辞書113が翻訳辞書記憶手段の機能を実現し、検索結果情報翻訳処理部104が、結果翻訳手段としての機能を実現している。また、接続端子101、通信I/F102、制御部120が協働して、翻訳情報提供手段としての機能を実現している。
【0132】
また、上述した実施の形態の携帯電話端末4において、翻訳DB431が翻訳文記憶手段の機能を実現し、キー操作部411が、キー情報入力受付手段、翻訳指示受け付け手段の機能を実現している。また、携帯電話端末4において、主に送受信アンテナ401と送受信処理部402と制御部420とが、キー情報提供手段、検索結果受付手段としての機能を実現している。また、携帯電話端末4において、制御部420と表示制御部412と表示部413とが、検索結果出力手段、翻訳文出力手段としての機能を実現し、穴埋め翻訳処理部434が、翻訳処理手段としての機能を実現している。携帯電話端末4において、主に送受信アンテナ401と送受信処理部402と制御部420とが、翻訳情報取得手段の機能を実現している。
【符号の説明】
【0133】
1…地図検索サーバ、101…接続端子、102…通信I/F、103…地図検索処理部、104…検索結果情報翻訳処理部、111…ワークファイル、112…地図DB、113…翻訳辞書、120…制御部、121…CPU、122…ROM、123…RAM、124…EEPROM、125…CPUバス、2…ネットワーク、3(1)、3(2)、3(3)…基地局、4、4(1)、4(2)、4(3)…携帯電話端末、401…送受信アンテナ、402…送受信処理部、403…受話器(スピーカ)、404…送話器(マイクロホン)、411…キー操作部、412…表示制御部、413…表示部、414…音声処理部、415…スピーカ、416…バイブレータ、420…制御部、421…CPU、422…ROM、423…RAM、424…EEPROM、425…CPUバス、431…翻訳DB、432…GPS部、433…GPSアンテナ、434…穴埋め翻訳処理部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報検索サーバと通信端末とがネットワークを通じて接続されて形成される情報検索翻訳システムであって、
前記情報検索サーバは、
前記通信端末からの検索キー情報を受け付けるキー情報受付手段と、
前記検索キー情報を用いた検索処理を実行する検索処理手段と、
前記検索結果情報を前記通信端末に提供する検索結果提供手段と
を備え、
前記通信端末は、
検索キー情報を用いた検索の結果得られる検索結果情報の翻訳情報を、所定の位置に挿入可能にした定型文の所定の言語による翻訳文を記憶する翻訳文記憶手段と、
検索キー情報の入力を受け付けるキー情報入力受付手段と、
前記検索キー情報を前記情報検索サーバに対して提供するキー情報提供手段と、
前記情報検索サーバからの前記検索結果情報を受け付ける検索結果受付手段と、
前記検索結果情報を出力する検索結果出力手段と、
前記検索結果情報の翻訳情報を取得する翻訳情報取得手段と
出力された前記検索結果情報を含む翻訳文の作成指示入力を受け付ける翻訳指示受付手段と、
前記作成指示入力を受け付けた場合に、前記翻訳文記憶手段から目的とする翻訳文を読み出し、当該翻訳文の所定の位置に前記検索結果情報の前記翻訳情報を挿入して翻訳文を完成させる翻訳処理手段と、
完成した前記翻訳文を出力する翻訳文出力手段と
を備えることを特徴とする情報検索翻訳システム。
【請求項2】
請求項1に記載の情報検索翻訳システムであって、
前記情報検索サーバ装置は、
前記検索キー情報を用いた検索の結果得られる前記検索結果情報の翻訳情報を取得する結果翻訳手段と、
前記翻訳情報を前記通信端末に提供する翻訳情報提供手段と
を備え、
前記通信端末の前記翻訳情報取得手段は、前記情報検索サーバ装置からの前記翻訳情報を取得するものである
ことを特徴とする情報検索翻訳システム。
【請求項3】
請求項1に記載の情報検索翻訳システムであって、
前記通信端末は、
所定の言語の辞書情報を記憶する翻訳辞書記憶手段を備え、
前記通信端末の前記翻訳情報取得手段は、前記情報検索サーバからの前記検索結果情報の前記翻訳情報を、前記翻訳辞書記憶手段から取得する
ことを特徴とする情報検索翻訳システム。
【請求項4】
請求項1、請求項2または請求項3に記載の情報検索翻訳システムであって、
前記通信端末において、
前記翻訳文記憶手段は、所定の質問種別毎に前記翻訳文を記憶しており、
前記翻訳指示受付手段は、質問種別を含む前記作成指示入力を受け付け、
前記翻訳処理手段は、前記質問種別の選択指示に応じた翻訳文を読み出して、翻訳文を完成させる
ことを特徴とする情報検索翻訳システム。
【請求項5】
情報検索サーバと通信端末とがネットワークを通じて接続されて形成される情報検索翻訳システムの前記情報検索サーバであって、
前記通信端末からの検索キー情報を受け付けるキー情報受付手段と、
前記検索キー情報を用いた検索処理を実行する検索処理手段と、
前記検索結果情報を前記通信端末に提供する検索結果提供手段と、
前記検索キー情報を用いた検索の結果得られる前記検索結果情報の翻訳情報を取得する結果翻訳手段と、
前記翻訳情報を前記通信端末に提供する翻訳情報提供手段と
を備えることを特徴とする情報検索サーバ。
【請求項6】
情報検索サーバと通信端末とがネットワークを通じて接続されて形成される情報検索翻訳システムの前記通信端末であって、
検索キー情報を用いた検索の結果得られる検索結果情報の翻訳情報を、所定の位置に挿入可能にした定型文の所定の言語による翻訳文を記憶する翻訳文記憶手段と、
検索キー情報の入力を受け付けるキー情報入力受付手段と、
前記検索キー情報を前記情報検索サーバに対して提供するキー情報提供手段と、
前記情報検索サーバからの前記検索結果情報を受け付ける検索結果受付手段と、
前記検索結果情報を出力する検索結果出力手段と、
前記検索結果情報の翻訳情報を取得する翻訳情報取得手段と
出力された前記検索結果情報を含む翻訳文の作成指示入力を受け付ける翻訳指示受付手段と、
前記作成指示入力を受け付けた場合に、前記翻訳文記憶手段から目的とする翻訳文を読み出し、当該翻訳文の所定の位置に前記検索結果情報の前記翻訳情報を挿入して翻訳文を完成させる翻訳処理手段と、
完成した前記翻訳文を出力する翻訳文出力手段と
を備えることを特徴とする通信端末。
【請求項7】
情報検索サーバと通信端末とがネットワークを通じて接続されて形成される情報検索翻訳システムにおいて用いられる情報検索翻訳方法であって、
前記情報検索サーバは、
前記通信端末からの検索キー情報をキー情報受付手段が受け付けるキー情報受付工程と、
前記検索キー情報を用いた検索処理を検索処理手段が実行する検索処理工程と、
前記検索結果情報を検索結果提供手段が前記通信端末に提供する検索結果提供工程と
を有し、
前記通信端末は、
検索キー情報を用いた検索の結果得られる検索結果情報の翻訳情報を、所定の位置に挿入可能にした定型文の所定の言語による翻訳文を記憶する翻訳文記憶手段を備えており、
検索キー情報の入力をキー情報入力受付手段が受け付けるキー情報入力受付工程と、
前記検索キー情報をキー情報提供手段が前記情報検索サーバに対して提供するキー情報提供工程と、
前記情報検索サーバからの前記検索結果情報を検索結果受付手段が受け付ける検索結果受付工程と、
前記検索結果情報を検索結果出力手段が出力する検索結果出力工程と、
前記検索結果情報の翻訳情報を翻訳情報取得手段が取得する翻訳情報取得工程と
出力された前記検索結果情報を含む翻訳文の作成指示入力を翻訳指示受付手段が受け付ける翻訳指示受付工程と、
前記作成指示入力を受け付けた場合に、翻訳処理手段が、前記翻訳文記憶手段から目的とする翻訳文を読み出し、当該翻訳文の所定の位置に前記検索結果情報の前記翻訳情報を挿入して翻訳文を完成させる翻訳処理工程と、
完成させた前記翻訳文を翻訳文出力手段が出力する翻訳文出力工程と
を有することを特徴とする情報検索翻訳方法。
【請求項8】
情報検索サーバと通信端末とがネットワークを通じて接続されて形成される情報検索翻訳システムであって、
前記情報検索サーバは、
前記通信端末からの検索キー情報を受け付けるキー情報受付手段と、
前記検索キー情報を用いた検索処理を実行する検索処理手段と、
検索処理の結果を前記通信端末に提供する検索結果提供手段と、
前記通信端末からの前記検索処理の結果から選択された検索結果情報を含む翻訳要求を受け付ける翻訳要求受付手段と、
前記翻訳要求に対応する前記検索結果情報の翻訳情報を取得する検索結果翻訳手段と、
検索キー情報を用いた検索の結果得られる検索結果情報の翻訳情報を、所定の位置に挿入可能にした定型文の所定の言語による翻訳文を取得し、当該翻訳文の所定の位置に、前記翻訳情報を挿入して翻訳文を完成させる翻訳処理手段と、
完成した前記翻訳文を前記通信端末に提供する翻訳文提供手段と
を備え、
前記通信端末は、
検索キー情報の入力を受け付けるキー情報入力受付手段と、
前記検索キー情報を前記情報検索サーバに対して提供するキー情報提供手段と、
前記情報検索サーバからの検索処理の結果を受け付ける検索結果受付手段と、
前記検索処理の結果から目的とする検索結果情報を含めた翻訳文の作成指示を受け付ける翻訳指示受付手段と、
前記作成指示を受け付けた場合に、前記検索結果情報を含む翻訳要求を形成し、前記情報検索サーバに提供する翻訳要求提供手段と、
前記情報検索サーバからの翻訳文の提供を受け付ける翻訳文受付手段と、
前記翻訳文を出力する翻訳文出力手段と
を備えることを特徴とする情報検索翻訳システム。
【請求項9】
所定の言語の辞書情報を記憶する翻訳辞書記憶手段と、
検索キー情報を用いた検索の結果得られる検索結果情報の翻訳情報を、所定の位置に挿入可能にした定型文の所定の言語による翻訳文を記憶する翻訳文記憶手段と、
検索キー情報を受け付けるキー情報受付手段と、
前記検索キー情報を用いた検索処理を実行する検索処理手段と、
検索処理の結果を出力する検索結果出力手段と、
前記検索処理の結果から選択された検索結果情報を含む翻訳要求を受け付ける翻訳要求受付手段と、
前記翻訳要求の前記検索結果情報を前記翻訳辞書記憶手段の前記辞書情報を用いて翻訳して翻訳情報を得る検索結果翻訳手段と、
前記翻訳文記憶手段から読み出した前記翻訳文の所定の位置に、前記翻訳情報を挿入して翻訳文を完成させる翻訳処理手段と、
完成した前記翻訳文を出力する翻訳文出力手段と
を備えることを特徴とする情報検索翻訳装置。
【請求項1】
情報検索サーバと通信端末とがネットワークを通じて接続されて形成される情報検索翻訳システムであって、
前記情報検索サーバは、
前記通信端末からの検索キー情報を受け付けるキー情報受付手段と、
前記検索キー情報を用いた検索処理を実行する検索処理手段と、
前記検索結果情報を前記通信端末に提供する検索結果提供手段と
を備え、
前記通信端末は、
検索キー情報を用いた検索の結果得られる検索結果情報の翻訳情報を、所定の位置に挿入可能にした定型文の所定の言語による翻訳文を記憶する翻訳文記憶手段と、
検索キー情報の入力を受け付けるキー情報入力受付手段と、
前記検索キー情報を前記情報検索サーバに対して提供するキー情報提供手段と、
前記情報検索サーバからの前記検索結果情報を受け付ける検索結果受付手段と、
前記検索結果情報を出力する検索結果出力手段と、
前記検索結果情報の翻訳情報を取得する翻訳情報取得手段と
出力された前記検索結果情報を含む翻訳文の作成指示入力を受け付ける翻訳指示受付手段と、
前記作成指示入力を受け付けた場合に、前記翻訳文記憶手段から目的とする翻訳文を読み出し、当該翻訳文の所定の位置に前記検索結果情報の前記翻訳情報を挿入して翻訳文を完成させる翻訳処理手段と、
完成した前記翻訳文を出力する翻訳文出力手段と
を備えることを特徴とする情報検索翻訳システム。
【請求項2】
請求項1に記載の情報検索翻訳システムであって、
前記情報検索サーバ装置は、
前記検索キー情報を用いた検索の結果得られる前記検索結果情報の翻訳情報を取得する結果翻訳手段と、
前記翻訳情報を前記通信端末に提供する翻訳情報提供手段と
を備え、
前記通信端末の前記翻訳情報取得手段は、前記情報検索サーバ装置からの前記翻訳情報を取得するものである
ことを特徴とする情報検索翻訳システム。
【請求項3】
請求項1に記載の情報検索翻訳システムであって、
前記通信端末は、
所定の言語の辞書情報を記憶する翻訳辞書記憶手段を備え、
前記通信端末の前記翻訳情報取得手段は、前記情報検索サーバからの前記検索結果情報の前記翻訳情報を、前記翻訳辞書記憶手段から取得する
ことを特徴とする情報検索翻訳システム。
【請求項4】
請求項1、請求項2または請求項3に記載の情報検索翻訳システムであって、
前記通信端末において、
前記翻訳文記憶手段は、所定の質問種別毎に前記翻訳文を記憶しており、
前記翻訳指示受付手段は、質問種別を含む前記作成指示入力を受け付け、
前記翻訳処理手段は、前記質問種別の選択指示に応じた翻訳文を読み出して、翻訳文を完成させる
ことを特徴とする情報検索翻訳システム。
【請求項5】
情報検索サーバと通信端末とがネットワークを通じて接続されて形成される情報検索翻訳システムの前記情報検索サーバであって、
前記通信端末からの検索キー情報を受け付けるキー情報受付手段と、
前記検索キー情報を用いた検索処理を実行する検索処理手段と、
前記検索結果情報を前記通信端末に提供する検索結果提供手段と、
前記検索キー情報を用いた検索の結果得られる前記検索結果情報の翻訳情報を取得する結果翻訳手段と、
前記翻訳情報を前記通信端末に提供する翻訳情報提供手段と
を備えることを特徴とする情報検索サーバ。
【請求項6】
情報検索サーバと通信端末とがネットワークを通じて接続されて形成される情報検索翻訳システムの前記通信端末であって、
検索キー情報を用いた検索の結果得られる検索結果情報の翻訳情報を、所定の位置に挿入可能にした定型文の所定の言語による翻訳文を記憶する翻訳文記憶手段と、
検索キー情報の入力を受け付けるキー情報入力受付手段と、
前記検索キー情報を前記情報検索サーバに対して提供するキー情報提供手段と、
前記情報検索サーバからの前記検索結果情報を受け付ける検索結果受付手段と、
前記検索結果情報を出力する検索結果出力手段と、
前記検索結果情報の翻訳情報を取得する翻訳情報取得手段と
出力された前記検索結果情報を含む翻訳文の作成指示入力を受け付ける翻訳指示受付手段と、
前記作成指示入力を受け付けた場合に、前記翻訳文記憶手段から目的とする翻訳文を読み出し、当該翻訳文の所定の位置に前記検索結果情報の前記翻訳情報を挿入して翻訳文を完成させる翻訳処理手段と、
完成した前記翻訳文を出力する翻訳文出力手段と
を備えることを特徴とする通信端末。
【請求項7】
情報検索サーバと通信端末とがネットワークを通じて接続されて形成される情報検索翻訳システムにおいて用いられる情報検索翻訳方法であって、
前記情報検索サーバは、
前記通信端末からの検索キー情報をキー情報受付手段が受け付けるキー情報受付工程と、
前記検索キー情報を用いた検索処理を検索処理手段が実行する検索処理工程と、
前記検索結果情報を検索結果提供手段が前記通信端末に提供する検索結果提供工程と
を有し、
前記通信端末は、
検索キー情報を用いた検索の結果得られる検索結果情報の翻訳情報を、所定の位置に挿入可能にした定型文の所定の言語による翻訳文を記憶する翻訳文記憶手段を備えており、
検索キー情報の入力をキー情報入力受付手段が受け付けるキー情報入力受付工程と、
前記検索キー情報をキー情報提供手段が前記情報検索サーバに対して提供するキー情報提供工程と、
前記情報検索サーバからの前記検索結果情報を検索結果受付手段が受け付ける検索結果受付工程と、
前記検索結果情報を検索結果出力手段が出力する検索結果出力工程と、
前記検索結果情報の翻訳情報を翻訳情報取得手段が取得する翻訳情報取得工程と
出力された前記検索結果情報を含む翻訳文の作成指示入力を翻訳指示受付手段が受け付ける翻訳指示受付工程と、
前記作成指示入力を受け付けた場合に、翻訳処理手段が、前記翻訳文記憶手段から目的とする翻訳文を読み出し、当該翻訳文の所定の位置に前記検索結果情報の前記翻訳情報を挿入して翻訳文を完成させる翻訳処理工程と、
完成させた前記翻訳文を翻訳文出力手段が出力する翻訳文出力工程と
を有することを特徴とする情報検索翻訳方法。
【請求項8】
情報検索サーバと通信端末とがネットワークを通じて接続されて形成される情報検索翻訳システムであって、
前記情報検索サーバは、
前記通信端末からの検索キー情報を受け付けるキー情報受付手段と、
前記検索キー情報を用いた検索処理を実行する検索処理手段と、
検索処理の結果を前記通信端末に提供する検索結果提供手段と、
前記通信端末からの前記検索処理の結果から選択された検索結果情報を含む翻訳要求を受け付ける翻訳要求受付手段と、
前記翻訳要求に対応する前記検索結果情報の翻訳情報を取得する検索結果翻訳手段と、
検索キー情報を用いた検索の結果得られる検索結果情報の翻訳情報を、所定の位置に挿入可能にした定型文の所定の言語による翻訳文を取得し、当該翻訳文の所定の位置に、前記翻訳情報を挿入して翻訳文を完成させる翻訳処理手段と、
完成した前記翻訳文を前記通信端末に提供する翻訳文提供手段と
を備え、
前記通信端末は、
検索キー情報の入力を受け付けるキー情報入力受付手段と、
前記検索キー情報を前記情報検索サーバに対して提供するキー情報提供手段と、
前記情報検索サーバからの検索処理の結果を受け付ける検索結果受付手段と、
前記検索処理の結果から目的とする検索結果情報を含めた翻訳文の作成指示を受け付ける翻訳指示受付手段と、
前記作成指示を受け付けた場合に、前記検索結果情報を含む翻訳要求を形成し、前記情報検索サーバに提供する翻訳要求提供手段と、
前記情報検索サーバからの翻訳文の提供を受け付ける翻訳文受付手段と、
前記翻訳文を出力する翻訳文出力手段と
を備えることを特徴とする情報検索翻訳システム。
【請求項9】
所定の言語の辞書情報を記憶する翻訳辞書記憶手段と、
検索キー情報を用いた検索の結果得られる検索結果情報の翻訳情報を、所定の位置に挿入可能にした定型文の所定の言語による翻訳文を記憶する翻訳文記憶手段と、
検索キー情報を受け付けるキー情報受付手段と、
前記検索キー情報を用いた検索処理を実行する検索処理手段と、
検索処理の結果を出力する検索結果出力手段と、
前記検索処理の結果から選択された検索結果情報を含む翻訳要求を受け付ける翻訳要求受付手段と、
前記翻訳要求の前記検索結果情報を前記翻訳辞書記憶手段の前記辞書情報を用いて翻訳して翻訳情報を得る検索結果翻訳手段と、
前記翻訳文記憶手段から読み出した前記翻訳文の所定の位置に、前記翻訳情報を挿入して翻訳文を完成させる翻訳処理手段と、
完成した前記翻訳文を出力する翻訳文出力手段と
を備えることを特徴とする情報検索翻訳装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2012−155599(P2012−155599A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−15171(P2011−15171)
【出願日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【出願人】(500578216)株式会社ゼンリンデータコム (231)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【出願人】(500578216)株式会社ゼンリンデータコム (231)
【Fターム(参考)】
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