説明

情報端末装置

【課題】煩わしい音量調節を行わなくとも、周囲に対して作業時に与える聴覚による不快感を排除できること。
【解決手段】各種処理結果を外部に報知する報知音を出力する音声出力部11と、外部環境の光の輝度を測定する測光部7と、測光部7が測定した輝度のレベルを判断し、前記輝度のレベルが所定の基準レベル以上であると判断した場合、音声出力部11に対し、基準音量の前記報知音を出力する制御を行い、前記輝度のレベルが前記所定の基準レベル未満であると判断した場合、音声出力部11に対し、前記基準音量に比して小さい音量の前記報知音を出力する制御を行う制御部14と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、情報を非接触で読み取る機能と各種処理結果を外部に報知する着信音または警告音等の報知音を出力する機能とを有する情報端末装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、小型の集積回路と無線通信用のアンテナとを組み合わせたRFID(Radio Frequency Identification)タグおよびカード状の樹脂製板にRFID機能が設けられた非接触ICカード等の外部情報記録媒体が普及している。これとともに、所定の電波を介し、外部情報記録媒体に記録された情報を読み取る機能と外部情報記録媒体に所望の情報を書き込む機能とを備えたPDA(Personal Digital Assistant)またはRFIDリーダライタ等の非接触による情報読取処理および情報書込処理を行える情報端末装置が開発されている。このような外部情報記録媒体と情報端末装置とを用いたRFIDシステムは、一群内の各個体の情報管理に有用であるので、流通業界をはじめとする様々な業種において実用化されている。
【0003】
たとえば、医療分野においては、病院内での医療過誤防止等を目的としてRFIDシステム等のIT技術の導入が進んでいる。医師または看護師は、情報端末装置を用い、各患者に割り当てられた外部情報記録媒体内の患者情報を読み取ることによって処置対象の患者と投与する薬品との組合せの正否を確認し、薬品の取り違え等の医療過誤を防止する。この場合、情報端末装置は、外部情報記録媒体に記録された患者情報の読取完了を報知する着信音または患者と薬品との組合せが正しくない旨を報知する警告音等の各種処理結果を示す報知音を出力する。医師または看護師は、この報知音を聞き取ることによって、たとえば患者と薬品との組合せの正否を聴覚的に確認できる。このような技術に関し、鞄内部またはポケット内部等の暗い環境とその外部の明るい環境との間の移動にともなう装置外部の光量変化を検出し、光量の増加を検出した場合、この光量の増加に応じて着信音の音量を低減する携帯端末装置がある(特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】特開平9−238376号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上述した報知音は、一般に、明るい環境下たとえば昼間の電車内または室内等で情報端末装置が用いられる場合、その使用者が周囲の雑音に阻害されずに聞き取れる程度の音量で出力される。この音量の報知音が出力されれば、使用者は、たとえ就寝中であっても、この報知音が出力されたことに気がつく場合が多い。
【0006】
しかしながら、上述した特許文献1に記載された携帯端末装置では、暗い環境下たとえば患者が就寝した夜間の病室内等で用いられた場合、装置外部の光量変化すなわち光量の増加を検出することは困難であり、明るい環境下で設定した音量を低減せずに着信音を出力する場合が多い。このため、この音量を低減せずに出力した着信音によって、周囲に対し、たとえば患者の就寝を妨げる等の聴覚による不快感を与えるという問題点があった。
【0007】
この発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、煩わしい音量調節を行わなくとも、周囲に対して作業時に与える聴覚による不快感を排除できる情報端末装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1にかかる情報端末装置は、各種処理結果を外部に報知する報知音を出力する音出力手段と、外部環境の光の輝度を測定する測光手段と、前記測光手段が測定した輝度のレベルを判断し、前記輝度のレベルが所定の基準レベル以上であると判断した場合、前記音出力手段に対し、基準音量の前記報知音を出力する制御を行い、前記輝度のレベルが前記所定の基準レベル未満であると判断した場合、前記音出力手段に対し、前記基準音量に比して小さい音量の前記報知音を出力する制御を行う制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0009】
また、請求項2にかかる情報端末装置は、各種処理結果を外部に報知する報知音を出力する音出力手段と、外部環境の光の輝度を測定する測光手段と、前記測光手段が測定した輝度のレベルを判断し、前記輝度のレベルが所定の基準レベル以上であると判断した場合、前記音出力手段に対し、基準周波数帯の前記報知音を出力する制御を行い、前記輝度のレベルが前記所定の基準レベル未満であると判断した場合、前記音出力手段に対し、前記基準周波数帯に比して低い周波数帯の前記報知音を出力する制御を行う制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0010】
また、請求項3にかかる情報端末装置は、上記発明において、時刻を算出するとともに、該時刻を前記制御手段に通知する時刻通知手段を備え、前記制御手段は、前記時刻通知手段によって通知された時刻が所定の基準時間帯内であるか否かを判断し、該時刻が該所定の基準時間帯内であると判断した場合、前記輝度のレベルを判断することを特徴とする。
【0011】
また、請求項4にかかる情報端末装置は、上記発明において、所望の時刻または時間帯を指定する指定時間情報を入力する入力手段を備え、前記制御手段は、前記指定時間情報によって指定された時刻または時間帯が所定の基準時間帯内であるか否かを判断し、該時刻または該時間帯が該所定の基準時間帯内であると判断した場合、前記輝度のレベルを判断することを特徴とする。
【0012】
また、請求項5にかかる情報端末装置は、上記発明において、振動または可視光を出力して前記各種処理結果を外部に報知する報知手段を備え、前記制御手段は、前記輝度のレベルが前記所定の基準レベル未満であると判断した場合、前記報知音を無音状態にするとともに、前記報知手段に対し、前記振動または前記可視光を出力する制御を行うことを特徴とする。
【0013】
また、請求項6にかかる情報端末装置は、上記発明において、前記制御手段は、前記輝度のレベルを所定時間毎に判断することを特徴とする。
【0014】
また、請求項7にかかる情報端末装置は、上記発明において、前記測光手段は、前記外部環境の光の輝度を所定時間毎に測定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
この発明によれば、煩わしいマニュアル操作での音量調節を行わなくとも、暗い外部環境下での出力音を通常音量に比して小さい音量で出力でき、作業時、特に夜間等の暗い外部環境下での作業時に周囲に与える聴覚による不快感を排除可能な情報端末装置を実現できるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、添付図面を参照して、この発明にかかる情報端末装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。なお、この実施の形態によって、この発明が限定されるものではない。
【0017】
(実施の形態1)
図1は、この発明の実施の形態1である情報端末装置の一構成例を模式的に示すブロック図である。図2は、この発明の実施の形態1である情報端末装置の概略構成を模式的に例示する分解斜視図である。図1および図2において、この情報端末装置1は、入力部2、表示部3、無線通信用のアンテナ4、RFID処理部5、撮像部6、測光部7、外部通信部8、ストレージデバイス9、音声入力部10、音声出力部11、報知部12、記憶部13、および制御部14を有する。また、情報端末装置1は、筐体15,16を有する。
【0018】
筐体15は、複数のボタン2aとボタン2bとが設けられ、表示窓15aが形成される。ボタン2bには、入力スイッチ2dが設けられる。筐体16は、バッテリ17を収納するためのバッテリ収納部16aと蓋16bとを有し、撮像窓16c、測光窓16d、および音出力用窓16eが形成される。また、筐体16の内壁には、アンテナ4と報知部12とが設けられる。撮像窓16cには、撮像部6が設けられる。測光窓16dには、測光部7が設けられる。音出力用窓16eには、音声出力部11が設けられる。
【0019】
また、筐体15,16は、互いに組み合わされることによって情報端末装置1の装置筐体を形成する。この装置筐体内には、上述したように、入力スイッチ2d、アンテナ4、撮像部6、測光部7、音声出力部11、および報知部12が設けられ、さらに、外部通信部8、ストレージデバイス9、音声入力部10、および制御基板18が設けられる。制御基板18には、スイッチ2c、表示部3、RFID処理部5、記憶部13、および制御部14が設けられる。制御基板18は、この装置筐体内に設けられる場合、各ボタン2aの位置と各入力スイッチ2cの位置とが互いに合うように、かつ表示部3が表示窓15a内に嵌め込まれるように、筐体15に組み込まれる。また、入力スイッチ2d、アンテナ4、撮像部6、測光部7、音声出力部11、および報知部12は、制御基板18と電気的に接続される。
【0020】
入力部2は、複数の操作キーを用いて実現され、具体的には、上述したボタン2a,2bと入力スイッチ2c,2dとを用いて実現される。入力部2は、医師または看護師等の使用者によるキー操作に応じ、各種情報を制御部14に入力する。たとえば、入力部2は、ボタン2aを用いた入力操作に応じ、制御部14に対して指示する各種指示情報を制御部14に入力する。この指示情報の例としては、表示部3に表示出力する情報、外部情報記録媒体に書き込む所望の情報(書込情報)、外部情報記録媒体内の情報を読み取る処理(情報読取処理)を開始指示する読取指示情報、および書込情報を外部情報記録媒体に書き込む処理(情報書込処理)を開始指示する書込指示情報等が挙げられる。
【0021】
表示部3は、液晶表示装置(LCD)または有機ELパネル等の薄型ディスプレイを用いて実現される。表示部3は、制御部14によって表示指示された各種情報を外部に表示出力する。使用者は、筐体15の表示窓15aを介し、表示部3が出力した表示内容を確認できる。この表示内容の例として、情報読取処理によって外部情報記録媒体から読み取った情報、制御部14が行った各種情報処理の結果を示す情報、撮像部6によって撮像され生成された画像情報、および情報端末装置1に発生した各種エラーを報知するエラー表示等が挙げられる。
【0022】
アンテナ4は、たとえばループアンテナであり、アルミニウム、チタン−ニッケル合金、銅合金、またはステンレス等の金属を用いて実現される。アンテナ4は、所定の電波を介して外部情報記録媒体との無線通信を行うためのものである。具体的には、アンテナ4は、RFID処理部5から入力された電気信号を所定の電波に変換するとともに、この所定の電波を介し、この電気信号に基づく情報を外部情報記録媒体に送信する。また、アンテナ4は、外部情報記録媒体からの電波を受信するとともに、この電波を電気信号に変換する。アンテナ4は、この電気信号をRFID処理部5に送信する。
【0023】
RFID処理部5は、周知の変調回路、復調回路、および高周波回路等を用いて実現される。RFID処理部5は、制御部14から入力された電気信号に対して所定の変調処理および電力増幅処理等を行い、得られた電気信号をアンテナ4に出力する。また、RFID処理部5は、アンテナ4から受信した電気信号に対して所定の復調処理を行い、外部情報記録媒体から送信された情報を取得する。RFID処理部5は、取得した情報を制御部14に送信する。
【0024】
撮像部6は、CCD(Charge Coupled Device)またはCMOSメージセンサ等の受光した光信号を電気信号に変換する撮像素子と、外部からの光信号を撮像素子に向けて結像する撮像光学系と、撮像素子が行う光電変換処理によって得られた電気信号をもとに画像情報を生成する画像処理部とを用いて実現される。すなわち、撮像部6は、筐体16の撮像窓16cを介して装置外部の環境(以下、外部環境という)の光を光信号として受光し、この光信号に基づく画像情報を生成する。撮像部6は、生成した画像情報を制御部14に送信する。
【0025】
測光部7は、CCDまたはCMOSイメージセンサ等の撮像素子あるいはフォトトランジスタまたはフォトダイオード等の受光素子を用いて実現される。測光部7は、外部環境の光の輝度を測定するように機能する。具体的には、測光部7は、筐体16の測光窓16dを介して外部環境の光を受光し、受光した光の輝度を示す輝度値を算出する。測光部7は、得られた輝度値を輝度情報として制御部14に送信する。
【0026】
外部通信部8は、RS232C、USB、またはIEEE1394等に準拠したシリアル通信インターフェース、IEEE1284等に準拠したパラレル通信インターフェース、あるいはIrDA規格に準拠した赤外線通信インターフェース等を用いて実現され、外部のホストコンピュータ(図示せず)またはプリンタ等の周辺機器(図示せず)に対する情報通信を行う。外部通信部8は、制御部14によって送信指示または受信指示された各種情報をたとえば外部のホストコンピュータまたはプリンタ等の周辺機器との間で送信または受信する。なお、外部通信部8は、たとえば外部のホストコンピュータまたは周辺機器の各端子に電気的に接続できる共用端子が設けられ、この共用端子を介して情報通信を行ってもよい。
【0027】
ストレージデバイス9は、所定の記憶メディアを着脱可能に装着でき、この記憶メディアに記録された情報を読み取り、またはこの記憶メディアに所望の情報を書き込む。具体的には、ストレージデバイス9は、制御部14によって読取指示された情報をこの記憶メディア内から読み取り、読み取った情報を制御部14に送信する。また、ストレージデバイス9は、制御部14によって書込指示された情報をこの記憶メディアに書き込む。なお、この記憶メディアの例として、スマートメディア、メモリスティック、マルチメディアカード、またはSDメモリカード等の各種記憶メディアが挙げられる。
【0028】
音声入力部10は、周知のマイクロフォンを用いて実現され、音声を含む外部環境の各種音を検知するとともに、検知した音を電気信号に変換する。音声入力部は、検知した音に対応する電気信号を音情報として制御部14に送信する。なお、音声入力部10は、装置筐体内に設けられ、筐体15または筐体16に形成された開口部を介して外部環境の音を検知してもよいし、あるいは、装置筐体に外付けされ、所定の端子またはケーブルを介して音情報を制御部14に送信してもよい。
【0029】
音声出力部11は、周知のスピーカを用いて実現され、制御部14によって出力指示された各種音情報に対応する音または音声を外部に出力する。この場合、音声出力部11は、制御部14によって指示された音量、音質、および音色の音または音声を出力する。たとえば、音声出力部11は、情報読取処理および情報書込処理等の制御部14が行う各種処理の結果を外部に報知するための報知音、情報端末装置1に発生した各種エラーを報知するためのエラー音、音声入力部10によって検知された音または音声等を出力する。この報知音の例として、情報読取処理が完了した旨を情報読取処理の結果として使用者に報知するための着信音、各種情報処理の結果を使用者に警告するため警告音等が挙げられる。なお、この警告音は、たとえば患者情報と薬品情報とを用いて処置対象の患者と投与する薬品との組合せの正否を判定する情報処理(正否判定処理)が行われ、患者と薬品との組合せが適正ではないと判定された場合に、この正否判定処理の結果を使用者に警告するために出力される。
【0030】
報知部12は、周知のバイブレータを用いて実現され、制御部14によって指示され各種パターンの振動を発生するとともに、発生した振動を装置筐体に伝達する。使用者は、この装置筐体に伝達された振動を確認することによって、たとえば情報読取処理が完了した旨または警告が発せられた旨等を知ることができる。すなわち、報知部12は、上述した報知音以外の手段によって、使用者に各種処理結果を報知する。
【0031】
記憶部13は、RAM、EEPROM、またはフラッシュメモリ等の情報の再書き込みおよび読み出しが可能な各種ICメモリを用いて実現され、制御部14によって書込指示された情報を記憶する。また、記憶部13は、記憶した情報のうち、制御部14によって読取指示された情報を読み出すとともに、読み出した情報を制御部14に送信する。
【0032】
制御部14は、各種処理プログラムを実行するCPUと、このCPUが実行する各種処理プログラム等を予め記憶したROMと、各処理の演算パラメータまたは制御部14が受信した各種情報等を一時的に記憶するRAMとを用いて実現される。制御部14は、情報端末装置1の各構成部に対して駆動制御および情報の入出力制御を行う。制御部14は、情報端末装置1の各構成部との間で入出力される情報に対して所定の情報処理を行う。
【0033】
また、制御部14は、入力部2から入力された指示情報に基づいて各種処理を行う。たとえば、制御部14は、上述した読取指示情報または書込指示情報に基づいてRFID処理部5を制御し、外部情報記録媒体に格納された情報を非接触で読み取る情報読取処理あるいは所望の書込情報を外部情報記録媒体に書き込む情報書込処理を行う。制御部14は、情報読取処理または情報書込処理が完了した場合、音声出力部11に対し、この処理が完了した旨を使用者に報知する報知音たとえば上述した着信音を出力する制御を行う。
【0034】
さらに、制御部14は、外部情報記録媒体またはストレージデバイス9内の記憶メディアから読み取った情報を用いて各種情報処理を行う。たとえば、制御部14は、各患者に割り当てられた外部情報記録媒体から読み取った患者情報を用いて上述した正否判定処理を行う。制御部14は、正否判定処理を行った結果、この患者と薬品との組合せが適正ではないと判定した場合、音声出力部11に対し、この患者と薬品との組合せが適正ではない旨を使用者すなわち医師または看護師に報知するための警告音を出力する制御を行う。医師または看護師は、この警告音を聞き取ることによって、処置対象の患者と薬品との組合せが適正でない旨を処置前に確認でき、薬品の取り違え等の医療過誤を防止できる。
【0035】
また、制御部14は、出力音制御部14aを有する。出力音制御部14aは、音声出力部11に出力させる報知音および警告音等の出力音の音量または音質を制御するためのものである。具体的には、出力音制御部14aは、測光部7によって測定された外部環境の輝度のレベルを判断し、判断した結果に基づいて音量または音質を制御する。図3は、出力音制御部14aが外部環境の明るさに応じて音量を制御するための処理手順を例示するフローチャートである。図4は、出力音制御部14aが外部環境の明るさに応じて音量を制御する動作を説明するための模式図である。
【0036】
図3および図4において、まず、出力音制御部14aは、外部環境の光の輝度値を取得するための輝度情報の検知判定を行う(ステップS101)。すなわち、制御部14は、測光部7に対し、外部環境の光の輝度を所定時間毎に測定する制御を行う。これによって、制御部14は、外部環境の光の輝度値を輝度情報として所定時間毎に受信する。制御部14が測光部7から輝度情報を受信した場合、出力音制御部14aは、この輝度情報を検知し(ステップS101,Yes)、検知した輝度情報に基づく輝度値Lを取得する。この場合、出力音制御部14aは、この所定時間毎に輝度情報を検知して輝度値Lを取得するので、輝度情報を常時検知して輝度値Lを取得する場合に比して負荷が軽減される。
【0037】
一方、制御部14が輝度情報を受信していない場合、出力音制御部14aは、輝度情報を検知せず(ステップS101,No)、このステップS101の処理を繰り返す。なお、出力音制御部14aは、制御部14が輝度情報を所定時間毎に受信する場合、この輝度情報を同じ所定時間毎に検知する。
【0038】
つぎに、出力音制御部14aは、取得した輝度値Lを用いて外部環境の光の輝度レベルを判断する。具体的には、出力音制御部14aは、輝度値Lと予め設定された閾値LTHとを比較し(ステップS102)、輝度値Lが閾値LTH以上であるか否かを判断する(ステップS103)。ここで、この閾値LTHは、外部環境の光の輝度レベルを判断するための判断基準となる輝度値である。すなわち、出力音制御部14aは、輝度値Lが閾値LTH以上であるか否かを判断することによって、外部環境の光の輝度レベルが基準レベル以上であるか否か(すなわち外部環境の明暗)を判断できる。
【0039】
出力音制御部14aは、ステップS103において、輝度値Lが閾値LTH以上であると判断した場合(ステップS103,Yes)、外部環境の光の輝度レベルが基準レベル以上すなわち外部環境が明るいと判定する(ステップS104)。なお、ここでいう明るい外部環境とは、たとえば外光または照明光によって光量が十分多い病室内等である。
【0040】
出力音制御部14aは、外部環境が明るいと判定した場合、音声出力部11によって出力される報知音等の出力音の音量を通常音量に制御する(ステップS105)。この場合、出力制御部14aは、たとえば音量の制御電圧Vを電圧値V1に制御する。その後、出力音制御部14aは、上述したステップS101以降の処理手順を繰り返す。なお、この通常音量とは、周囲が活動している明るい外部環境下において聞き取り易い音量として通常用いる基準音量であって、たとえば周囲の雑音に阻害されずに、使用者が音声出力部11からの出力音を聞き取れる程度の音量である。
【0041】
たとえば、出力音制御部14aは、図4に示すように、外光または照明光によって明るい病室内等の明るい外部環境において、音声出力部11からの出力音の音量を通常音量に制御する。この状態において、制御部14は、たとえば処置対象の患者に割り当てられたRFIDタグ100(外部情報記録媒体の一例)から患者情報を読み取った場合、この患者情報を読み取った旨を報知する着信音を通常音量で音声出力部11に出力させる。また、制御部14は、読み取った患者情報を用いて上述した正否判定処理を行い、この正否判定処理の結果(たとえば患者と薬品との組合せが適正でない旨)を警告する警告音を通常音量で音声出力部11に出力させる。使用者は、周囲の雑音に阻害されずに、この着信音または警告音等の報知音を聞き取ることができる。
【0042】
一方、出力音制御部14aは、ステップS103において、輝度値Lが閾値LTH未満であると判断した場合(ステップS103,No)、外部環境の光の輝度レベルが基準レベル未満すなわち外部環境が暗いと判定する(ステップS106)。なお、ここでいう暗い外部環境とは、たとえば夜間の外光または照明光の光量が少ない病室内等である。
【0043】
出力音制御部14aは、外部環境が暗いと判定した場合、音声出力部11によって出力される報知音等の出力音の音量を上述した通常音量に比して小さい音量に制御する(ステップS107)。この場合、出力制御部14aは、たとえば音量の制御電圧Vを上述した電圧値V1に比して低い電圧値V2に制御する。これによって、出力音制御部14aは、音声出力部11からの出力音の音量を通常音量に比して例えば6dB程度小さい音量に制御する。その後、出力音制御部14aは、上述したステップS101以降の処理手順を繰り返す。
【0044】
たとえば、出力音制御部14aは、図4に示すように、夜間の殆ど照明されていない(すなわち光量が少ない)病室内等の暗い外部環境において、音声出力部11からの出力音の音量を上述した通常音量に比して小さい音量に制御する。この状態において、制御部14は、たとえばRFIDタグ100から患者情報を読み取った場合、通常音量に比して、たとえば6dB程度小さい音量の着信音を音声出力部11に出力させる。また、制御部14は、上述した正否判定処理の結果として患者と薬品との組合せが適正でない旨を警告する警告音を通常音量に比して、たとえば6dB程度小さい音量で音声出力部11に出力させる。
【0045】
ここで、夜間の病室等の暗い外部環境下では、通常、周囲が活動している昼間等の明るい外部環境に比して周囲の雑音が少ない。このため、通常音量の出力音は、暗い外部環境下において、情報端末装置1の使用者のみならず、周囲の人々たとえば情報端末装置1から比較的離れた場所に位置する患者にも過敏に伝わり、周囲の人々にとって耳障りな音になる。一方、出力音制御部14aが、上述したように出力音の音量を通常音量に比して小さい音量に制御することによって、暗い外部環境下において出力される報知音等の出力音は、情報端末装置1を所持する使用者およびその近傍の作業者等に聞き取られるが、この出力音を聞き取ることを意図しない周囲の人々たとえば就寝中の患者には聞き取られない。これによって、使用者は、暗い外部環境下たとえば就寝中の患者が存在する夜間の病室内において、報知音等の出力音に起因して就寝中の患者を起こす等の周囲に対して聴覚による不快感を与えずに、処置対象の患者に対する医療行為を行うことができる。
【0046】
一方、出力音制御部14aは、外部環境が暗いと判定した場合、報知音等の出力音の音量を通常音量に比して小さい音量に制御していたが、これに限らず、暗い外部環境での出力音を無音状態に制御するとともに、この出力音に代えて、使用者に各種処理結果等を報知するための振動を発生させてもよい。図5は、出力音制御部14aが外部環境の明るさに応じて音量を制御するための別の処理手順を例示するフローチャートである。
【0047】
図5において、出力音制御部14aは、上述したステップS101〜S105と同様の処理手順を行い、外部環境が明るいと判定した場合の音量を上述した通常音量に制御する(ステップS201〜S205)。出力音制御部14aは、報知音等の出力音の音量を通常音量に制御した場合、報知部12をオフ状態すなわち振動を発生しない状態に制御するよう制御部14に指示する(ステップS206)。その後、出力音制御部14aは、ステップS201以降の処理手順を繰り返す。制御部14は、音量が通常音量に制御された場合、この出力音制御部14aの指示に基づき、振動を発生しないように報知部12を制御する。したがって、明るい外部環境下では、上述したように、音声出力部11は通常音量の報知音等を出力し、報知部12は、装置筐体に振動を伝達しない。
【0048】
一方、出力音制御部14aは、上述したステップS103と同様の処理を行い、輝度値Lが閾値LTH未満であると判断した場合(ステップS203,No)、上述したステップS106と同様に、外部環境が暗いと判定する(ステップS207)。出力音制御部14aは、外部環境が暗いと判定した場合、出力音の音量を無音状態に制御する(ステップS208)。この場合、出力音制御部14aは、たとえば音量の制御電圧Vを上述した電圧値V1,V2に比して低い電圧値V0に制御する。この電圧値V0は、音量をほぼ0dBすなわち聴覚上無音な状態にする制御電圧値である。
【0049】
つぎに、出力音制御部14aは、報知音等の出力音の音量を無音状態に制御した場合、報知部12をオン状態すなわち振動を発生可能な状態に制御するよう制御部14に指示する(ステップS209)。その後、出力音制御部14aは、ステップS201以降の処理手順を繰り返す。制御部14は、音量が無音状態に制御された場合、この出力音制御部14aの指示に基づき、必要に応じて振動を発生するように報知部12を制御する。
【0050】
たとえば、制御部14は、暗い外部環境下において、外部情報記録媒体から情報を読み取った旨または上述した正否判定処理の結果に関する警告等を使用者に報知する場合、報知音等の出力音に代えて、着信または警告等の各種処理結果を使用者に報知する各種パターンの振動を報知部12に発生させ、この振動を装置筐体に伝達させる。使用者は、この装置筐体に伝達された振動を確認することによって、着信または正否判定結果等が報知された旨を知ることができる。この場合、報知音等の出力音は無音状態であるので、周囲への聴覚による不快感を確実に排除することができ、使用者は、たとえば就寝中の患者に報知音等を気付かせることなく、暗い外部環境下での医療行為等を行うことができる。
【0051】
一方、出力音制御部14aは、外部環境の明るさに応じて出力音の音量を制御していたが、これに限らず、外部環境の明るさに応じて出力音の音質を制御してもよい。この場合、出力音制御部14aは、上述したステップS101〜S107とほぼ同様の処理手順を繰り返し、このステップS107の音量の制御に代えて出力音の音質を制御する。
【0052】
すなわち、出力音制御部14aは、上述したステップS101〜S105と同様の処理手順を行い、明るい外部環境下での出力音の音量を通常音量に制御する。これと同時に、出力音制御部14aは、この出力音の音質の高さを制御する。具体的には、出力音制御部14aは、この出力音の高さに対応する周波数帯を通常周波数帯に制御する。なお、この通常周波数帯とは、周囲が活動している明るい外部環境下において聞き取り易い音質として通常用いる基準周波数帯であって、使用者が音声出力部11からの出力音を比較的聞き取り易い程度の周波数帯(たとえば3kHz帯)である。
【0053】
また、出力音制御部14aは、上述したステップS101〜S103と同様の処理を行い、輝度値Lが閾値LTH未満であると判断した場合、上述したステップS106と同様に、外部環境が暗いと判定する。出力音制御部14aは、外部環境が暗いと判定した場合、上述したステップS107に代えて出力音の音質すなわち周波数帯を上述した基準周波数帯に比して低い周波数帯(たとえば500Hz帯程度)に制御する。これによって、出力音制御部14aは、暗い外部環境下での報知音等の出力音の音質を聴覚上聞き取り難い音質に制御する。たとえば、出力音制御部14aは、制御部14が単音の報知音等を音声出力部11に出力させる場合、この単音の報知音等の周波数帯を基準周波数帯に比して低周波数側にシフトし、制御部14がメロディ等の複数の音色によって構成された和音の報知音等を音声出力部11に出力させる場合、この和音の報知音等の各音色の周波数帯を基準周波数帯に比して低周波数側に一様にシフトする。
【0054】
出力音制御部14aが、このように報知音等の出力音の音質を制御することによって、制御部14は、明るい外部環境下において、上述した通常音量かつ通常周波数帯の報知音等を音声出力部11に出力させ、暗い外部環境下において、聴覚上聞き取り難い周波数帯に制御した報知音等を音声出力部11に出力させることができる。
【0055】
すなわち、制御部14は、暗い外部環境下において、たとえば外部情報記録媒体から情報を読み取った旨または上述した正否判定処理の結果に関する警告等を使用者に報知する場合、聴覚上聞き取り難い音質の報知音を音声出力部11に出力させる。情報端末装置1の使用者およびその近傍の作業者は、この音質に制御された報知音を聞き取れるが、報知音を聞き取ることを意図しない周囲の人々(たとえば就寝中の周囲の患者)は、聞き取ることができない。これによって、上述した外部環境の明るさに応じた音量制御の場合と同様に、周囲への聴覚による不快感を確実に排除することができ、使用者は、たとえば就寝中の患者に報知音等を気付かせることなく、暗い外部環境下での医療行為等を行うことができる。
【0056】
なお、この発明の実施の形態1では、暗い外部環境において出力する報知音等の出力音の音量を通常音量に比して一段階小さい音量に制御し、またはこの出力音の周波数帯を通常周波数帯に比して一段階低い周波数帯に制御していたが、この発明はこれに限定されるものではなく、暗い外部環境での出力音の音量または周波数帯を外部環境の光の輝度レベルすなわち輝度値Lの大きさに対応して段階的に変化させてもよい。この場合、輝度値Lと出力音の音量(たとえば制御電圧V)または音質(たとえば周波数帯)とを対応付けたデータベースを予め記憶部13に格納し、上述した輝度情報をもとに得られた輝度値Lとこのデータベースとを用い、暗い外部環境下での報知音等の出力音の音量または音質をこの輝度値Lに対応する音量または音質に制御すればよい。
【0057】
また、この発明の実施の形態1では、外部環境の光の輝度を所定時間毎に測定していたが、この発明はこれに限定されるものではなく、外部環境の光の輝度を常時測定し、これによって輝度値Lを常時得られるようにし、この輝度値Lと閾値LTHとを所定時間毎に比較してもよい。この場合、上述したステップS101またはS201に代えて、所定時間が経過したか否かを検知する処理を行い、所定時間が経過したと判断した場合、上述したステップS102以降またはステップS202以降の処理手順を行えばよい。
【0058】
さらに、この発明の実施の形態1では、報知部12は、着信または警告等の各種処理結果を使用者に報知する振動を装置筐体に伝達していたが、この発明はこれに限定されるものではなく、報知部12は、この振動に代えて各種処理結果を使用者に報知する可視光を外部に出力してもよい。この場合、報知部12は、たとえばLED等の発光素子を有するようにし、使用者に対して着信または警告等の各種処理結果を報知する各種パターンまたは各種色の可視光を外部に出力すればよい。
【0059】
また、この発明の実施の形態1では、外部環境の光の輝度を測定する測光部7を設けた場合を説明したが、この発明はこれに限定されるものではなく、撮像部6が光センサ等の測光素子を有するようにし、測光部7に代えて、撮像部6が外部環境の光の輝度を測定してもよい。すなわち、撮像部6は、外部環境の被写体を撮像する機能と外部環境の光の輝度を測定する機能とを兼ね備えてもよい。この場合、測光部7は設けられなくてもよい。
【0060】
さらに、この発明の実施の形態1では、この発明にかかる情報端末装置の一例として、外部情報記録媒体内の情報を非接触で読み取ることが可能なRFID機能を有するPDAタイプの情報端末装置を説明したが、この発明はこれに限定されるものではなく、この発明にかかる情報端末装置は、情報を非接触で読み取る機能と報知音等の音出力機能とを有する情報端末装置であればよく、たとえば、このRFID機能を有するノート型パソコンおよび携帯電話、赤外光等を用いて情報を光学的に読み取る光学情報読取機能を有する光学情報リーダ等の各種携帯型の情報端末装置であってもよいし、このRFID機能または光学情報読取機能と音出力機能とを有するデスクトップ型パソコン等の据置型の情報端末装置であってもよい。
【0061】
以上、説明したように、この発明の実施の形態1では、外部環境の光の輝度レベルを判断し、この輝度レベルが所定の基準レベル以上である場合すなわち外部環境が明るい場合、出力音の音量を上述した通常音量に制御し、この輝度レベルが所定の基準レベル未満である場合すなわち外部環境が暗い場合、出力音の音量をこの通常音量に比して小さい音量に制御するように構成した。これによって、煩わしいマニュアル操作での音量調節を行わなくとも、暗い外部環境下での出力音を通常音量に比して小さい音量で出力でき、作業時、特に夜間等の暗い外部環境下での作業時に周囲に与える聴覚による不快感を排除可能な情報端末装置を実現できる。
【0062】
また、外部環境の輝度レベルが所定の基準レベル以上である場合、出力音の音質を上述した通常周波数帯に制御し、この輝度レベルが所定の基準レベル未満である場合、出力音の音質をこの通常周波数帯に比して低い周波数帯に制御するように構成したので、上述した出力音の音量制御の場合と同様の作用効果を享受することができる。
【0063】
さらに、外部環境の輝度レベルが所定の基準レベル以上である場合、出力音の音量を上述した通常音量に制御し、この輝度レベルが所定の基準レベル未満である場合、出力音の音量を無音状態に制御するとともに、この出力音に代えて着信等の各種処理結果を外部に報知する振動または可視光を出力するように構成した。これによって、煩わしいマニュアル操作での音量調節を行うことなく、暗い外部環境下での出力音を無音状態にできるとともに着信等の各種処理結果を確認でき、作業時、特に夜間等の暗い外部環境下での作業時に周囲に与える聴覚による不快感を確実に排除することができる。
【0064】
この発明にかかる情報端末装置を用いることによって、たとえば医師または看護師等の使用者は、昼間の勤務帯で行う医療行為での出力音と夜間の勤務帯で行う医療行為での出力音とを使い分ける音量調節をマニュアルで行わなくとも、昼間の医療行為での情報端末装置からの出力音を容易に聞き取れ、かつ、夜間の医療行為において、周囲の患者に聴覚的な迷惑を与えずに、夜間の医療行為での情報端末装置による報知または警告等を確認できる。
【0065】
(実施の形態2)
つぎに、この発明の実施の形態2について詳細に説明する。上述した実施の形態1では、暗い外部環境下での出力音を明るい外部環境下での出力音に比して小さい音量または低い音質に制御していたが、この実施の形態2では、現在の時刻を算出し、得られた現在の時刻が所定の時間帯内の時刻であれば、外部環境の光の輝度レベルに応じて出力音の音量または音質を制御するように構成している。
【0066】
図6は、この発明の実施の形態2である情報端末装置の一構成例を模式的に示すブロック図である。この情報端末装置21は、実施の形態1の制御部14に代えて制御部22が設けられる。制御部22は、実施の形態1の出力音制御部14aに代えて出力音制御部22aを有する。また、情報端末装置21は、時刻通知部23がさらに設けられる。その他の構成は実施の形態1と同じであり、同一構成部分には同一符号を付している。
【0067】
制御部22は、上述した制御部14とほぼ同様に機能し、時刻通知部23をさらに制御する。制御部22は、たとえば入力部2から入力された基準の時刻情報を時刻通知部23に出力し、時刻通知部23に対し、この基準の時刻情報を起点として現在時刻を逐次算出する制御を行う。また、制御部22は、時刻通知部23に対し、算出した現在時刻を現在時刻情報として常時または所定時間毎に通知するように指示し、この現在時刻を常時または所定時間毎に取得する。
【0068】
時刻通知部23は、水晶振動子、発振回路、および分周回路等を用いて実現され、制御部22から入力された基準の時刻情報を起点の時刻として逐次計時し、現在時刻を逐次算出する。また、時刻通知部23は、算出した現在時刻を現在時刻情報として制御部22に常時または所定時間毎に出力する。これによって、時刻通知部23は、逐次算出する現在時刻を制御部22に通知する。
【0069】
また、制御部22は、上述したように、出力音制御部22aを有する。出力音制御部22aは、時刻通知部23によって通知された現在時刻が夜時間帯内の時刻であるか否かを判断し、現在時刻がこの夜時間帯内の時刻であると判断した場合、上述した出力音制御部14aと同様に、外部環境の明るさに応じて出力音の音量または音質を制御する。なお、この夜時間帯は、現在時刻が夜間の時間帯(たとえば18:00〜6:00の時間帯)であるか否かを判断するための基準時間帯として、制御部14に予め設定される。
【0070】
図7は、出力音制御部22aが現在時刻および外部環境の明るさに応じて音量を制御するための処理手順を例示するフローチャートである。図7において、まず、出力音制御部22aは、上述したステップS101と同様に輝度情報の検知判定を行い、輝度情報を検知していなければ(ステップS301,No)、この検知判定を繰り返し、輝度情報を検知した場合(ステップS301,Yes)、この輝度情報に基づく輝度値Lを取得するとともに、時刻通知部23が制御部14に通知した現在時刻を取得する(ステップS302)。
【0071】
つぎに、出力音制御部22aは、ステップS302において取得した現在時刻が上述した夜時間帯内の時刻であるか否かを判断し(ステップS303)、夜時間帯内の時刻であると判断した場合(ステップS303,Yes)、上述したステップS102,S103と同様の処理を行い、外部環境の光の輝度レベルが基準レベル以上であるか否か(すなわち輝度値Lが閾値LTH以上であるか否か)を判断する(ステップS304,S305)。出力音制御部22aは、輝度値Lが閾値LTH以上であると判断した場合(ステップS305,Yes)、上述したステップS104,S105と同様の処理を行い、報知音等の音声出力部11からの出力音の音量を上述した通常音量に制御する(ステップS306,S307)。その後、出力音制御部22aは、ステップS301以降の処理手順を繰り返す。
【0072】
また、出力音制御部22aは、輝度値Lが閾値LTH未満であると判断した場合(ステップS305,No)、上述したステップS106,S107と同様の処理を行い、音声出力部11からの出力音の音量を通常音量に比して小さい音量に制御する(ステップS308,S309)。その後、出力音制御部22aは、ステップS301以降の処理手順を繰り返す。
【0073】
一方、出力音制御部22aは、ステップS303において、現在時刻が夜時間帯内の時刻ではないと判断した場合(ステップS303,No)、外部環境の光の輝度レベルを判断せずに、上述したステップS307以降の処理を行い、報知音等の出力音の音量を通常音量に制御する。
【0074】
なお、出力音制御部22aは、上述した実施の形態1の場合と同様に、出力音の音量に代えて音質すなわち周波数帯を外部環境の明るさに応じて制御してもよい。この場合、出力音制御部22aは、ステップS307において、出力音の音量を通常音量に制御するとともに、この出力音の音質すなわち周波数帯を上述した基準周波数帯に制御する。また、出力音制御部22aは、ステップS309に代えて出力音の周波数帯を基準周波数帯に比して低い周波数帯に制御する。
【0075】
一方、出力音制御部22aは、現在時刻が夜時間帯内の時刻であると判断し、かつ外部環境が暗いと判定した場合、上述した実施の形態1の場合と同様に、暗い外部環境での出力音を無音状態に制御するとともに、この出力音に代えて、使用者に各種処理結果等を報知するための振動を発生させてもよい。図8は、出力音制御部22aが現在時刻および外部環境の明るさに応じて音量を制御するための別の処理手順を例示するフローチャートである。
【0076】
図8において、出力音制御部22aは、上述したステップS301〜S303と同様の処理手順を行い、輝度値Lと現在時刻とを取得し、この現在時刻が夜時間帯内の時刻であるか否かを判断する(ステップS401〜S403)。出力音制御部22aは、現在時刻が夜時間帯内の時刻であると判断した場合(ステップS403,Yes)、上述したステップS202〜S206と同様の処理手順を行い、明るい外部環境での報知音等の出力音の音量を通常音量に制御し(ステップS404〜S407)、つぎに、報知部12をオフ状態に制御するよう制御部22に指示する(ステップS408)。その後、出力音制御部22aは、ステップS401以降の処理手順を繰り返す。
【0077】
また、出力音制御部22aは、現在時刻が夜時間帯内の時刻であると判断した場合(ステップS403,Yes)、上述したステップS202,S203,S207〜S209と同様の処理手順を行い、暗い外部環境での出力音を無音状態に制御し(ステップS404,S405,S409,S410)、つぎに、報知部12をオン状態に制御するよう制御部22に指示する(ステップS411)。その後、出力音制御部22aは、ステップS401以降の処理手順を繰り返す。
【0078】
一方、出力音制御部22aは、ステップS403において、現在時刻が夜時間帯内の時刻ではないと判断した場合(ステップS403,No)、外部環境の光の輝度レベルを判断せずに、ステップS407以降の処理を行い、報知音等の出力音の音量を通常音量に制御するとともに、報知部12をオフ状態にするよう制御部22に指示する。
【0079】
ここで、出力音制御部22aは、時刻通知部23によって通知された現在時刻が夜時間帯内の時刻ではない(たとえば昼間の時間帯内の時刻である)と判断した場合、外部環境の光の輝度レベルによらず常時、出力音の音量を通常音量に制御する。すなわち、制御部22は、この現在時刻が夜時間帯内の時刻でなければ、情報端末装置21がポケットの中または鞄の中等の暗い外部環境下に置かれた場合であっても、音声出力部11に対し、通常音量の報知音等を出力する制御を行うことができる。これによって、使用者は、たとえば昼間の時間帯の作業において、ポケットまたは鞄等の中に情報端末装置21を入れた状態であっても、報知音等の出力音を十分聞き取ることができる。このことは、出力音の音量に代えて音質を制御する場合も同様であり、また、暗い外部環境での出力音を無音状態に制御する場合も同様である。
【0080】
なお、この発明の実施の形態2では、暗い外部環境において出力する報知音等の出力音の音量を通常音量に比して一段階小さい音量に制御し、またはこの出力音の周波数帯を通常周波数帯に比して一段階低い周波数帯に制御していたが、この発明はこれに限定されるものではなく、上述した実施の形態1の場合と同様に、暗い外部環境での出力音の音量または周波数帯を外部環境の光の輝度レベルすなわち輝度値Lの大きさに対応して段階的に変化させてもよい。
【0081】
また、この発明の実施の形態2では、報知部12は、着信または警告等の各種処理結果を使用者に報知する振動を装置筐体に伝達していたが、この発明はこれに限定されるものではなく、報知部12は、上述した実施の形態1の場合と同様に、振動に代えて各種処理結果を使用者に報知する可視光を外部に出力してもよい。
【0082】
さらに、この発明の実施の形態2では、外部環境の光の輝度を測定する測光部7を設けた場合を説明したが、この発明はこれに限定されるものではなく、上述した実施の形態1の場合と同様に、撮像部6が光センサ等の測光素子を有するようにし、測光部7に代えて、撮像部6が外部環境の光の輝度を測定してもよい。
【0083】
また、この発明の実施の形態2では、この発明にかかる情報端末装置の一例として、外部情報記録媒体内の情報を非接触で読み取ることが可能なRFID機能を有するPDAタイプの情報端末装置を説明したが、この発明はこれに限定されるものではなく、この発明にかかる情報端末装置は、情報を非接触で読み取る機能と報知音等の音出力機能とを有する情報端末装置であればよく、たとえば、このRFID機能を有するノート型パソコンおよび携帯電話、赤外光等を用いて情報を光学的に読み取る光学情報読取機能を有する光学情報リーダ等の各種携帯型の情報端末装置であってもよいし、このRFID機能または光学情報読取機能と音出力機能とを有するデスクトップ型パソコン等の据置型の情報端末装置であってもよい。
【0084】
以上、説明したように、この発明の実施の形態2では、上述した実施の形態1の機能に加え、さらに現在の時刻を算出し、この現在の時刻が所定の基準時間帯内(たとえば夜時間帯内)の時刻であるか否かを判断するようにし、現在の時刻が夜時間帯内の時刻である場合、上述した実施の形態1と同様に、外部環境の光の輝度レベルに応じて出力音の音量または音質を制御し、現在の時刻が夜時間帯内の時刻ではない場合、外部環境の光の輝度レベルによらず、出力音の音量を通常音量に制御するように構成した。このため、所望の時間帯たとえば昼間の時間帯において、外部環境の明るさによらず常時、報知音等の出力音の音量を上述した通常音量に制御でき、上述した実施の形態1の作用効果を享受するとともに、報知音等の出力音の聞き取り易さをさらに向上できる情報端末装置を実現することができる。
【0085】
(実施の形態3)
つぎに、この発明の実施の形態3について詳細に説明する。上述した実施の形態2では、現在の時刻を算出し、得られた現在の時刻が所定の時間帯内の時刻であれば、外部環境の光の輝度レベルに応じて出力音の音量または音質を制御していたが、この実施の形態3では、使用者が所望の時刻また時間帯をマニュアル指定できるようにし、指定した時刻または時間帯が所定の時間帯内であれば、外部環境の光の輝度レベルに応じて出力音の音量または音質を制御するように構成している。
【0086】
図9は、この発明の実施の形態3である情報端末装置の一構成例を模式的に示すブロック図である。この情報端末装置31は、実施の形態2の制御部22に代えて制御部32が設けられる。制御部32は、実施の形態2の出力音制御部22aに代えて出力音制御部32aを有する。また、情報端末装置31は、時刻通知部23に代えて勤務帯入力部33が設けられる。その他の構成は実施の形態2と同じであり、同一構成部分には同一符号を付している。
【0087】
制御部32は、上述した制御部14とほぼ同様に機能し、さらに勤務帯入力部33に対し、情報の入出力制御を行う。勤務帯入力部33は、使用者が所望の勤務時間帯を指定するためのものである。勤務帯入力部33は、複数の入力キーたとえば昼勤入力キー33aと夜勤入力キー33bとを有する。昼勤入力キー33aは、昼間の勤務時間帯を指定する指定時間情報(昼時間帯情報)を入力するための入力キーであり、夜勤入力キー33bは、夜間の勤務時間帯を指定する指定時間情報(夜時間帯情報)を入力するための入力キーである。すなわち、勤務帯入力部33は、使用者が昼勤入力キー33aを用いて入力操作した場合、制御部32に対して昼時間帯情報を入力し、使用者が夜勤入力キー33bを用いて入力操作した場合、制御部32に対して夜時間帯情報を入力する。
【0088】
また、制御部32は、上述したように、出力音制御部32aを有する。出力音制御部32aは、勤務帯入力部33によって入力された指定時間情報が夜間の勤務時間帯を指定するものであるか否かを判断し、入力された指定時間情報が夜間の勤務時間帯を指定するものであると判断した場合、上述した出力音制御部22aと同様に、外部環境の明るさに応じて出力音の音量または音質を制御する。
【0089】
図10は、出力音制御部32aが指定時間情報および外部環境の明るさに応じて音量を制御するための処理手順を例示するフローチャートである。なお、使用者は、勤務帯入力部33を用いた入力操作を既に行い、上述した昼時間帯情報または夜時間帯情報を指定入力している。図10において、まず、出力音制御部32aは、上述したステップS301と同様に輝度情報の検知判定を行い、輝度情報を検知していなければ(ステップS501,No)、この検知判定を繰り返し、輝度情報を検知した場合(ステップS501,Yes)、この輝度情報に基づく輝度値Lを取得するとともに、勤務帯入力部33によって入力された指定時間情報を取得する(ステップS502)。
【0090】
つぎに、出力音制御部32aは、ステップS502において取得した指定時間情報が夜間の勤務時間帯を指定するものであるか否かを判断する(ステップS503)。出力音制御部32aは、使用者が夜勤入力キー33bを操作して夜時間情報を入力していれば、この指定時間情報が夜間の勤務時間帯を指定するものであると判断し(ステップS503,Yes)、上述したステップS304〜S307と同様の処理手順を行い、報知音等の音声出力部11からの出力音の音量を上述した通常音量に制御する(ステップS504〜S507)。その後、出力音制御部32aは、ステップS501以降の処理手順を繰り返す。
【0091】
また、出力音制御部32aは、この指定時間情報が夜間の勤務時間帯を指定するものであると判断した場合(ステップS503,Yes)、上述したステップS304,S305,S308,S309と同様の処理手順を行い、音声出力部11からの出力音の音量を通常音量に比して小さい音量に制御する(ステップS504,S505,S508,S509)。その後、出力音制御部32aは、ステップS501以降の処理手順を繰り返す。
【0092】
一方、出力音制御部32aは、ステップS503において、取得した指定時間情報が夜間の勤務時間帯を指定するものではない(すなわち昼間の勤務時間帯を指定するもの)と判断した場合(ステップS503,No)、外部環境の光の輝度レベルを判断せずに、ステップS507以降の処理を行い、報知音等の出力音の音量を通常音量に制御する。
【0093】
なお、出力音制御部32aは、上述した実施の形態2の場合と同様に、出力音の音量に代えて音質すなわち周波数帯を外部環境の明るさに応じて制御してもよい。この場合、出力音制御部32aは、ステップS507において、出力音の音量を通常音量に制御するとともに、この出力音の音質すなわち周波数帯を上述した基準周波数帯に制御する。また、出力音制御部32aは、ステップS509に代えて出力音の周波数帯を基準周波数帯に比して低い周波数帯に制御する。
【0094】
一方、出力音制御部32aは、夜間の勤務時間帯が指定され、かつ外部環境が暗いと判定した場合、上述した実施の形態2の場合と同様に、暗い外部環境での出力音を無音状態に制御するとともに、この出力音に代えて、使用者に各種処理結果等を報知するための振動を発生させてもよい。図11は、出力音制御部32aが指定時間情報および外部環境の明るさに応じて音量を制御するための別の処理手順を例示するフローチャートである。
【0095】
図11において、出力音制御部32aは、上述したステップS401〜S403と同様の処理手順を行い、輝度値Lと指定時間情報とを取得し、この指定時間情報が夜間の勤務時間帯を指定するものであるか否かを判断する(ステップS601〜S603)。出力音制御部32aは、この指定時間情報が夜間の勤務時間帯を指定するものであると判断した場合(ステップS603,Yes)、上述したステップS404〜S408と同様の処理手順を行い、明るい外部環境下での報知音等の出力音の音量を通常音量に制御するとともに、報知部12をオフ状態に制御するよう制御部32に指示する(ステップS604〜S608)。その後、出力音制御部32aは、ステップS601以降の処理手順を繰り返す。
【0096】
また、出力音制御部32aは、この指定時間情報が夜間の勤務時間帯を指定するものであると判断した場合(ステップS603,Yes)、上述したステップS404,S405,S409〜S411と同様の処理手順を行い、暗い外部環境での報知音等の出力音を無音状態に制御するとともに、報知部12をオン状態に制御するよう制御部32に指示する(ステップS604,S605,S609〜S611)。その後、出力音制御部32aは、ステップS601以降の処理手順を繰り返す。
【0097】
一方、出力音制御部32aは、ステップS603において、取得した指定時間情報が夜間の勤務時間帯を指定するものではない(すなわち昼間の勤務時間帯を指定するもの)と判断した場合(ステップS603,No)、外部環境の光の輝度レベルを判断せずに、ステップS607以降の処理を行い、報知音等の出力音の音量を通常音量に制御するとともに、報知部12をオフ状態にするよう制御部32に指示する。
【0098】
ここで、使用者が、勤務帯入力部33の昼勤入力キー33aを用い、昼時間帯情報の入力操作を行った場合、出力音制御部32aは、入力された指定時間情報が夜間の勤務時間帯を指定するものではない(すなわち昼間の勤務時間帯を指定するもの)と判断し、この判断結果に基づき、外部環境の光の輝度レベルによらず常時、出力音の音量を通常音量に制御する。すなわち、制御部32は、使用者が昼間の勤務時間帯を指定すれば、情報端末装置31がポケットの中または鞄の中等の暗い外部環境下に置かれた場合であっても、音声出力部11に対し、通常音量の報知音等を出力する制御を行うことができる。したがって、上述した実施の形態2の場合と同様の作用効果を享受できる。このことは、出力音の音量に代えて音質を制御する場合も同様であり、また、暗い外部環境での出力音を無音状態に制御する場合も同様である。
【0099】
なお、この発明の実施の形態3では、暗い外部環境において出力する報知音等の出力音の音量を通常音量に比して一段階小さい音量に制御し、またはこの出力音の周波数帯を通常周波数帯に比して一段階低い周波数帯に制御していたが、この発明はこれに限定されるものではなく、上述した実施の形態1の場合と同様に、暗い外部環境での出力音の音量または周波数帯を外部環境の光の輝度レベルすなわち輝度値Lの大きさに対応して段階的に変化させてもよい。
【0100】
また、この発明の実施の形態3では、報知部12は、着信または警告等の各種処理結果を使用者に報知する振動を装置筐体に伝達していたが、この発明はこれに限定されるものではなく、報知部12は、上述した実施の形態1の場合と同様に、振動に代えて各種処理結果を使用者に報知する可視光を外部に出力してもよい。
【0101】
さらに、この発明の実施の形態3では、外部環境の光の輝度を測定する測光部7を設けた場合を説明したが、この発明はこれに限定されるものではなく、上述した実施の形態1の場合と同様に、撮像部6が光センサ等の測光素子を有するようにし、測光部7に代えて、撮像部6が外部環境の光の輝度を測定してもよい。
【0102】
また、この発明の実施の形態3では、所望の時間帯たとえば昼間の勤務時間帯または夜間の勤務時間帯を指定するようにしていたが、この発明はこれに限定されるものではなく、朝、昼、および夜等の所望の時間帯を指定する各指定時間情報を入力してもよいし、所望の時刻または時間帯そのものを指定する指定時間情報を数値入力してもよい。この場合、勤務帯入力部33等を設けず、入力部2を用い、これら所望の時刻または時間帯を指定する指定時間情報を入力または数値入力してもよい。また、この指定時間情報を数値入力する場合、数値入力された指定時間情報が夜間の時間帯内であるか否かを判断するための基準時間帯情報が制御部32に予め設定され、出力音制御部32aが、数値入力された指定時間情報とこの基準時間帯情報とを用い、この指定時間情報が夜間の時間帯内であるか否かを判断すればよい。
【0103】
さらに、この発明の実施の形態3では、この発明にかかる情報端末装置の一例として、外部情報記録媒体内の情報を非接触で読み取ることが可能なRFID機能を有するPDAタイプの情報端末装置を説明したが、この発明はこれに限定されるものではなく、この発明にかかる情報端末装置は、情報を非接触で読み取る機能と報知音等の音出力機能とを有する情報端末装置であればよく、たとえば、このRFID機能を有するノート型パソコンおよび携帯電話、赤外光等を用いて情報を光学的に読み取る光学情報読取機能を有する光学情報リーダ等の各種携帯型の情報端末装置であってもよいし、このRFID機能または光学情報読取機能と音出力機能とを有するデスクトップ型パソコン等の据置型の情報端末装置であってもよい。
【0104】
以上、説明したように、この発明の実施の形態3では、上述した実施の形態1の機能に加え、所望の時刻または時間帯を指定する指定時間情報をさらにマニュアル入力し、入力した指定時間情報によって指定される時刻または時間帯が所定の基準時間帯内(たとえば夜間の時間帯内)であるか否かを判断するようにし、指定された時刻または時間帯が夜間の時間帯内である場合、上述した実施の形態1と同様に、外部環境の光の輝度レベルに応じて出力音の音量または音質を制御し、指定された時刻または時間帯が夜間の時間帯内ではない場合、外部環境の光の輝度レベルによらず、出力音の音量を通常音量に制御するように構成した。このため、上述した実施の形態2の場合と同様の作用効果を享受できる情報端末装置を容易に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0105】
【図1】この発明の実施の形態1である情報端末装置の一構成例を模式的に示すブロック図である。
【図2】この発明の実施の形態1である情報端末装置の概略構成を模式的に例示する分解斜視図である。
【図3】外部環境の明るさに応じて音量を制御するための処理手順を例示するフローチャートである。
【図4】外部環境の明るさに応じて音量を制御する動作を説明するための模式図である。
【図5】外部環境の明るさに応じて音量を制御するための別の処理手順を例示するフローチャートである。
【図6】この発明の実施の形態2である情報端末装置の一構成例を模式的に示すブロック図である。
【図7】現在時刻および外部環境の明るさに応じて音量を制御するための処理手順を例示するフローチャートである。
【図8】現在時刻および外部環境の明るさに応じて音量を制御するための別の処理手順を例示するフローチャートである。
【図9】この発明の実施の形態3である情報端末装置の一構成例を模式的に示すブロック図である。
【図10】指定時間情報および外部環境の明るさに応じて音量を制御するための処理手順を例示するフローチャートである。
【図11】指定時間情報および外部環境の明るさに応じて音量を制御するための別の処理手順を例示するフローチャートである。
【符号の説明】
【0106】
1,21,31 情報端末装置
2 入力部
2a,2b ボタン
2c,2d 入力スイッチ
3 表示部
4 アンテナ
5 RFID処理部
6 撮像部
7 測光部
8 外部通信部
9 ストレージデバイス
10 音声入力部
11 音声出力部
12 報知部
13 記憶部
14,22,32 制御部
14a,22a,32a 出力音制御部
15,16 筐体
15a 表示窓
16a バッテリ収納部
16b 蓋
16c 撮像窓
16d 測光窓
16e 音出力用窓
17 バッテリ
18 制御基板
23 時刻通知部
33 勤務帯入力部
33a 昼勤入力キー
33b 夜勤入力キー
100 RFIDタグ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各種処理結果を外部に報知する報知音を出力する音出力手段と、
外部環境の光の輝度を測定する測光手段と、
前記測光手段が測定した輝度のレベルを判断し、前記輝度のレベルが所定の基準レベル以上であると判断した場合、前記音出力手段に対し、基準音量の前記報知音を出力する制御を行い、前記輝度のレベルが前記所定の基準レベル未満であると判断した場合、前記音出力手段に対し、前記基準音量に比して小さい音量の前記報知音を出力する制御を行う制御手段と、
を備えたことを特徴とする情報端末装置。
【請求項2】
各種処理結果を外部に報知する報知音を出力する音出力手段と、
外部環境の光の輝度を測定する測光手段と、
前記測光手段が測定した輝度のレベルを判断し、前記輝度のレベルが所定の基準レベル以上であると判断した場合、前記音出力手段に対し、基準周波数帯の前記報知音を出力する制御を行い、前記輝度のレベルが前記所定の基準レベル未満であると判断した場合、前記音出力手段に対し、前記基準周波数帯に比して低い周波数帯の前記報知音を出力する制御を行う制御手段と、
を備えたことを特徴とする情報端末装置。
【請求項3】
時刻を算出するとともに、該時刻を前記制御手段に通知する時刻通知手段を備え、
前記制御手段は、前記時刻通知手段によって通知された時刻が所定の基準時間帯内であるか否かを判断し、該時刻が該所定の基準時間帯内であると判断した場合、前記輝度のレベルを判断することを特徴とする請求項1または2に記載の情報端末装置。
【請求項4】
所望の時刻または時間帯を指定する指定時間情報を入力する入力手段を備え、
前記制御手段は、前記指定時間情報によって指定された時刻または時間帯が所定の基準時間帯内であるか否かを判断し、該時刻または該時間帯が該所定の基準時間帯内であると判断した場合、前記輝度のレベルを判断することを特徴とする請求項1または2に記載の情報端末装置。
【請求項5】
振動または可視光を出力して前記各種処理結果を外部に報知する報知手段を備え、
前記制御手段は、前記輝度のレベルが前記所定の基準レベル未満であると判断した場合、前記報知音を無音状態にするとともに、前記報知手段に対し、前記振動または前記可視光を出力する制御を行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の情報端末装置。
【請求項6】
前記制御手段は、前記輝度のレベルを所定時間毎に判断することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の情報端末装置。
【請求項7】
前記測光手段は、前記外部環境の光の輝度を所定時間毎に測定することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の情報端末装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2006−171809(P2006−171809A)
【公開日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−359110(P2004−359110)
【出願日】平成16年12月10日(2004.12.10)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】