説明

情報管理システム、情報管理サーバ装置、情報管理方法、及び情報管理プログラム

【課題】 名刺等の印刷媒体の記載に関する情報の管理、及び印刷媒体の管理を良好に行う。
【解決手段】 管理サーバ装置1と管理者端末2と利用者端末3が、公衆若しくは社内のネットワーク4を通じて相互に接続される。また管理サーバ装置1には管理データベース5が接続される。さらにネットワーク4に複合プリンタ6が接続される。そしてこの複合プリンタ6で印刷媒体7の印刷が行われると共に、この印刷媒体7を走査する読み込みも複合プリンタ6で行われる。このようなシステムにおいて、利用者端末3から必要な記載情報の印刷が要求されると、情報管理サーバ装置1は情報管理データベース5を検索して所望の記載情報の印刷画像データを形成し、この印刷画像データが複合プリンタ6に送信されて印刷媒体7の印刷出力が行われる。また情報管理サーバ装置1では、印刷画像データを特定する識別コード8が形成され、印刷媒体7に併載される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば企業において従業員が入手した名刺等の印刷媒体の記載に関する情報の管理に使用して好適な情報管理システム、情報管理サーバ装置、情報管理方法、及び情報管理プログラムに関する。詳しくは、個人情報の保護に関する法律の制定に伴い必要とされる機能を実現するようにしたものである。
【背景技術】
【0002】
従来の名刺等の印刷媒体の記載に関する情報の管理では、単に記載情報を収集してデータベースで管理するようにしている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
しかし、個人情報の保護に関する法律の制定に伴い、記載情報に含まれる個人情報の管理が厳格に求められているものである(例えば、非特許文献1参照。)。
【0004】
すなわち従来は、入手された記載情報を効率よく運用することが目的とされていたが、法律の制定に伴い、それに含まれる個人情報の厳格な管理が求められているものである。
【特許文献1】特開2004−38392号公報
【非特許文献1】http://www5.cao.go.jp/seikatsu/kojin/houritsu/index.html
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の記載情報の管理では、顧客等から入手した名刺等の印刷媒体の記載に関する情報の管理は従業員の個人に任されているケースが多く、それを五十音順や会社順、入手順等のインデックスをつけて各自管理していることとなる。または、システム化されている場合には、データベース化によって上記のインデックスで検索できるように構築されているものである。
【0006】
しかしながら、2005年4月より本格施行された個人情報の保護に関する法律では、個人情報データベース等で定義されている通り、これらの情報を正しく管理する必要が生じている。そこで、例えば名刺の入ったケースを鍵のついた机等に入れて管理するなどの人的処置が取られるが、盗難等による情報漏洩の可能性は残存している環境である。
【0007】
これに対して、特許文献1に記載されているようなシステムを設けて、このシステムのデータベースに記載情報を登録すると共に、従業員が入手した名刺自体は廃棄することで、上述の盗難等の可能性を皆無にすることができる。またこれによれば、データベースに対するアクセス制限などで、電子情報の漏洩も防止できるものである。
【0008】
しかしこのようなシステムにおいても、従業員が記載情報を利用するためデータベースに登録された情報の印刷が行われた場合には、この印刷媒体の管理が問題とされる。すなわち、印刷媒体は容易に持ち出しが可能なものであり、このような印刷媒体が持ち出されることによって、情報が漏洩する恐れは防ぐことができないものである。
【0009】
この発明はこのような問題点に鑑みて成されたものであって、本発明の目的は、データベースに登録された情報の印刷が行われた場合に、その印刷媒体からの情報の漏洩が良好に防止されるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決し、本発明の目的を達成するため、請求項1に記載された発明は、印刷媒体の記載に関する情報を登録した管理データベースを管理し、ネットワークを介して端末装置間で印刷媒体の記載に関する情報を共有化できるようにした管理サーバを備え、印刷媒体の記載に関する情報を用いて各種管理サービスを提供する情報管理システムであって、管理データベースに登録された印刷媒体の記載に関する情報から抽出された出力情報を印刷出力する際に印刷の行われる印刷媒体に識別情報を併載し、印刷媒体を走査して読み込まれる識別情報に従って管理データベースに登録された印刷媒体の記載に関する情報の管理及び印刷媒体の管理を行うことを特徴とする情報管理システムである。
【0011】
また、請求項2に記載の情報管理システムにおいては、印刷媒体を走査して読み込まれる識別情報に従って出力情報を印刷出力した際の印刷画像を再形成し、再形成された印刷画像と走査して読み込まれた画像情報との差分から追記された情報を抽出し、抽出された情報を判別して管理データベースに登録された印刷媒体の記載に関する情報の管理を行うことを特徴とするものである。
【0012】
請求項3に記載の情報管理システムにおいては、印刷媒体を走査して読み込まれる識別情報に従って印刷媒体の回収の有無の管理を行うことを特徴とするものである。
【0013】
請求項4に記載の情報管理システムにおいては、印刷媒体を走査して読み込まれる識別情報に従って出力情報を印刷出力した際の印刷画像から個人情報に関わる部分の塗り潰し画像を形成し、塗り潰し画像を走査の行われた機器に送信して印刷媒体の該当部分の塗り潰しを行うことを特徴とするものである。
【0014】
請求項5に記載の情報管理システムにおいては、識別情報には、2次元コード、3次元コード、若しくは地紋コードを含む一つ以上の手段を用いることを特徴とするものである。
【0015】
さらに、本発明の目的を達成するため、請求項6に記載された発明は、印刷媒体の記載に関する情報を登録した管理データベースを管理し、ネットワークを介して端末装置間で印刷媒体の記載に関する情報を共有化できるようにすると共に、印刷媒体の記載に関する情報を用いて各種管理サービスを提供する情報管理サーバ装置であって、管理データベースに登録された印刷媒体の記載に関する情報から抽出された出力情報を印刷出力する際に印刷の行われる印刷媒体に識別情報を併載する機能と、印刷媒体を走査して読み込まれる識別情報に従って管理データベースに登録された印刷媒体の記載に関する情報の管理及び印刷媒体の管理を行う機能とを備えたことを特徴とする情報管理サーバ装置である。
【0016】
また、請求項7に記載の情報管理サーバ装置においては、印刷媒体を走査して読み込まれる識別情報に従って出力情報を印刷出力した際の印刷画像を再形成する機能と、再形成された印刷画像と走査して読み込まれた画像情報との差分から追記された情報を抽出する機能と、抽出された情報を判別して管理データベースに登録された印刷媒体の記載に関する情報の管理を行う機能とを備えたことを特徴とするものである。
【0017】
請求項8に記載の情報管理サーバ装置においては、印刷媒体を走査して読み込まれる識別情報に従って印刷媒体の回収の有無の管理を行う機能を備えたことを特徴とするものである。
【0018】
請求項9に記載の情報管理サーバ装置においては、印刷媒体を走査して読み込まれる識別情報に従って出力情報を印刷出力した際の印刷画像から個人情報に関わる部分の塗り潰し画像を形成する機能と、塗り潰し画像を走査の行われた機器に送信して印刷媒体の該当部分の塗り潰しを行う機能とを備えることを特徴とするものである。
【0019】
請求項10に記載の情報管理サーバ装置においては、識別情報には、2次元コード、3次元コード、若しくは地紋コードを含む一つ以上の手段を用いることを特徴とするものである。
【0020】
さらに、本発明の目的を達成するため、請求項11に記載された発明は、印刷媒体の記載に関する情報を登録した管理データベースを管理し、ネットワークを介して端末装置間で印刷媒体の記載に関する情報を共有化できるようにした管理サーバを備え、印刷媒体の記載に関する情報を用いて各種管理サービスを提供する情報管理方法であって、管理データベースに登録された印刷媒体の記載に関する情報から抽出された出力情報を印刷出力する際に印刷の行われる印刷媒体に識別情報を併載し、印刷媒体を走査して読み込まれる識別情報に従って管理データベースに登録された印刷媒体の記載に関する情報の管理及び印刷媒体の管理を行うことを特徴とする情報管理方法である。
【0021】
さらに、本発明の目的を達成するため、請求項12に記載された発明は、印刷媒体の記載に関する情報を登録した管理データベースを管理し、ネットワークを介して端末装置間で印刷媒体の記載に関する情報を共有化できるようにすると共に、印刷媒体の記載に関する情報を用いて各種管理サービスを提供する情報管理プログラムであって、管理データベースに登録された印刷媒体の記載に関する情報から抽出された出力情報を印刷出力する際に印刷の行われる印刷媒体に識別情報を併載する機能と、印刷媒体を走査して読み込まれる識別情報に従って管理データベースに登録された印刷媒体の記載に関する情報の管理及び印刷媒体の管理を行う機能とを実現する手段を備えたことを特徴とする情報管理プログラムである。
【発明の効果】
【0022】
本発明の情報管理システム、情報管理サーバ装置、情報管理方法、及び情報管理プログラムによれば、管理データベースに登録された印刷媒体の記載に関する情報の管理及び印刷媒体の管理を良好に行うことができ、これによって、印刷媒体からの情報の漏洩を良好に防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、図面を参照して本発明を説明するに、図1は本発明による情報管理システム、情報管理サーバ装置、情報管理方法、及び情報管理プログラムを適用した全体のシステムの一実施形態の構成を示すブロック図である。
【0024】
図1において、情報管理サーバ装置1と管理者端末(PC)2と利用者端末(PC)3が、公衆若しくは社内のネットワーク4を通じて相互に接続される。また情報管理サーバ装置1には情報管理データベース5が接続されている。さらにネットワーク4にはスキャナーを兼ねた複合プリンタ6が接続される。そしてこの複合プリンタ6では印刷媒体7の印刷が行われると共に、この印刷媒体7を走査する読み込みも行われる。
【0025】
このようなシステムにおいて、利用者端末(PC)3から必要な記載情報の印刷が要求されると、情報管理サーバ装置1は情報管理データベース5を検索して所望の記載情報の印刷画像データを形成し、この印刷画像データが複合プリンタ6に送信されて印刷媒体7の印刷出力が行われる。また情報管理サーバ装置1では、印刷画像データを特定する識別コード8が形成され、この識別コード8が印刷媒体7に併載される。
【0026】
従ってこのシステムにおいて、印刷媒体7には、例えば図2に示すように、情報管理データベース5を検索して抽出された会社名、会社住所、代表電話番号、所属名と、個人名、個人電子メールアドレス等の記載情報9が印刷されると共に、この印刷画像データを特定する識別コード8が印刷される。なおこの識別コード8には、図示のような2次元コードに限らず、3次元コードや地紋コードなどの識別情報を用いることができる。
【0027】
そこで、この印刷媒体7を複合プリンタ6で走査して読み込んだ場合には、識別コード8の情報によって印刷画像データを再形成することができる。そして、この再形成された印刷画像データと読み込んだ画像データとの差分から印刷媒体7に追記された情報を抽出することができ、これを例えばOCR(Optical Character Recognition)して、情報管理データベース5に登録された記載情報の修正を行うことができる。
【0028】
また、読み込まれた識別コード8の情報によって印刷媒体7の回収の有無の管理を行うことができる。すなわち、例えば利用者端末(PC)3から必要な記載情報の印刷が要求された時点で、情報管理サーバ装置1には印刷要求の履歴が生成され、この履歴と共に識別コード8の情報が記憶される。そこで読み込まれた識別コード8の情報から印刷要求の履歴が検索され、これによって印刷媒体7の管理を行うことができる。
【0029】
さらに、この印刷媒体7の管理においては、上記のように印刷画像データを再形成することができるので、その中の個人情報と見做される個人名、個人電子メールアドレス等の部分だけを図2に斜線で示すように特定し、この部分の塗り潰しを行うことができる。つまり複合プリンタ6では、走査された印刷媒体7をそのまま印刷部に供給し、指定された部分に塗り潰しの印刷を施すことができる。
【0030】
このようにして、個人情報と見做される部分を塗り潰すことにより、個人情報の漏洩を防止することができる。なお、塗り潰しは印刷媒体7の全面に行う方法もあるが、それでは印刷トナーの消費が膨大になる。これに対して、上述のように個人情報と見做される部分のみを塗り潰すことにより、トナーの消費を減らして省資源とすることができる。あるいは、自動的にシュレッダーに投入、またはその指示を表示する方法も採り得る。
【0031】
こうして本発明によれば、管理データベースに登録された記載情報から抽出された出力情報を印刷出力する際に印刷の行われる印刷媒体に識別情報を併載し、印刷媒体を走査して読み込まれる識別情報に従って管理データベースに登録された記載情報の管理及び印刷媒体の管理を行うことができる。これによって、印刷媒体からの情報の漏洩を良好に防止することができるものである。
【0032】
さらに図3、図4を用いて、本発明による具体的な処理動作をフローチャートに沿って説明する。なお、ここで説明される処理動作は、出力された印刷媒体7を複合プリンタ6により走査し読み込みを行って、出力された印刷媒体7の回収及び登録された記載情報の修正を行う処理に関するものある。
【0033】
そこで、まず通常処理の図3においては、左側の複合プリンタ6の処理が開始(S)されると、ステップS1で情報出力紙(印刷媒体7)のスキャン(走査)処理が行われる。次にステップS2で識別・管理情報(識別コード8)の判別処理が行われる。ここでは、印刷媒体7に印刷された印刷画像の識別だけでなく、例えば2次元コードを用いている場合には、アクセス権限等の管理情報を識別コード8に設けて判別を行うこともできる。
【0034】
そして、これらの識別・管理情報の判別処理が行われると、次のステップS3で、スキャン処理によって得られた印刷媒体7の画像情報、及びステップS2で判別された識別・管理情報を、複合プリンタ6から管理サーバ装置1へ送信する処理が行われて、複合プリンタ6での処理は終了(E)される。
【0035】
これに対して、図3の右側に示す管理サーバ装置1のフローチャートでは、処理が開始(S)されると、ステップS11で複合プリンタ6から送信された画像情報及び識別・管理情報の受信処理が行われる。さらにステップS12で識別・管理情報の識別処理が行われ、ステップS13で管理データベース5等にアクセス、確認処理が行われる。
【0036】
さらにステップS14では画像情報に修正があったか否か判断され、ここで修正がないとき(N)は、処理は終了(E)される。一方、修正がある時(Y)は、ステップS15で修正内容が識別され、ステップS16で情報管理データベース5などに登録された対応する内容の更新処理が行われる。
【0037】
また、ステップS17では修正された内容は開示可能であるか否か判断される。そして開示可能であるとき(Y)は、ステップS18で開示可能項目の更新処理が行われる。なお、開示可能でないとき(N)はステップS18の処理は行われない。そしてステップS19で関連更新項目が抽出され、ステップS20情報管理者が抽出され、ステップS21で情報管理者に抽出項目が送信されて、管理サーバ装置1での処理は終了(E)される。
【0038】
また、消し込み(塗り潰し)処理を説明する図4においては、左側の複合プリンタ6の処理が開始(S)されると、最初にステップS31で使用者上の入力処理が行われ、ステップS32で情報出力紙(印刷媒体7)のスキャン処理が行われ、ステップS33で識別・管理情報(識別コード8)の判別処理が行われ、ステップS34で、画像情報及び識別・管理情報を複合プリンタ6から管理サーバ装置1へ送信する処理が行われる。
【0039】
そして、図4の右側に示す管理サーバ装置1のフローチャートでは、処理が開始(S)されると、ステップS41で複合プリンタ6から送信された画像情報及び識別・管理情報の受信処理が行われる。さらにステップS42で識別・管理情報の識別処理が行われ、ステップS43で管理データベース(管理者端末2)等にアクセス、確認処理が行われ、ステップS44で対応する管理項目情報の更新が行われる。
【0040】
ここで、管理項目情報には、出力ログ、出力者情報、出力日時、識別情報、枚数、返却情報、管理者情報、利用先、利用目的情報などが含まれ、利用者端末(PC)3から必要な記載情報の出力が要求されたときに生成されて、情報管理データベース5等に保存されているものである。従ってこの場合には、識別情報等によって検索された管理項目情報中の返却情報等の更新が行われる。
【0041】
さらにステップS45では、戻しが正常であるか否か判断される。この判断では、原本性の確認やページや情報の欠落の確認、出力者の確認などが行われる。ここで正常でないとき(N)は、ステップS46でエラー情報の判別と、ステップS47でエラー対応情報の生成が行われ、ステップS48でエラー対応情報の管理サーバ装置1から複合プリンタ6への送信が行われる。
【0042】
そして、複合プリンタ6のステップS35では、管理サーバ装置1からのエラー対応情報が受信され、ステップS36でエラーの有無が判断される。ここで、エラー有りのとき(N)ではステップS32に戻されて、情報出力紙(印刷媒体7)のスキャン処理からの処理動作が繰り返される。
【0043】
また、管理サーバ装置1のステップS45で戻しが正常であるとき(Y)は、ステップS49で消し込み(塗り潰し)情報が生成され、ステップS50で消し込み(塗り潰し)情報が管理サーバ装置1から複合プリンタ6へ送信される。この管理サーバ装置1から送信された消し込み(塗り潰し)情報が、複合プリンタ6のステップS37で受信される。なおこのステップS37は割り込み処理で実行することができる。
【0044】
そして、複合プリンタ6のステップS38では、消し込み(塗り潰し)情報に応じた処理が実行される。ここで、消し込み(塗り潰し)情報には、出力情報の削除、廃棄に関する処理要求や、例えば上述した消し込み(塗り潰し)のための処理コマンドの生成、処理コマンドの実行等の情報が含まれる。
【0045】
さらに、ステップS39で処理が完了したか否か判断され、完了していないとき(N)はステップS38が繰り返される。また、ステップS39で処理が完了のとき(Y)は、ステップS40で消し込み完了情報が管理サーバ装置1へ送信されて、複合プリンタ6の処理は終了(E)される。
【0046】
一方、管理サーバ装置1のステップS51で複合プリンタ6からの消し込み完了情報が受信されると、ステップS52で対応する管理項目情報の更新が行われる。またステップS53でこの処理に関連した利用者及び管理者端末の抽出が行われ、ステップS54でこれらの端末に対する消し込み情報の生成処理が行われ、ステップS55で消し込み情報が各端末に送信されて管理サーバ装置1の処理は終了(E)される。
【0047】
さらに、図4の左下側に示す各端末2、3のフローチャートでは、処理が開始(S)されると、ステップS61で管理サーバ装置1から送信された消し込み情報の受信処理が行われて処理が終了(E)される。
【0048】
このようにして、本発明において、印刷媒体を走査して読み込まれる識別情報に従って管理データベースに登録された記載情報の管理及び印刷媒体の管理を行うことができる。そして、これらの処理によって、印刷媒体からの情報の漏洩を良好に防止することができるものである。
【0049】
こうして本発明の情報管理システムによれば、印刷媒体の記載に関する情報を登録した管理データベースを管理し、ネットワークを介して端末装置間で印刷媒体の記載に関する情報を共有化できるようにした管理サーバを備え、印刷媒体の記載に関する情報を用いて各種管理サービスを提供する情報管理システムであって、管理データベースに登録された印刷媒体の記載に関する情報から抽出された出力情報を印刷出力する際に印刷の行われる印刷媒体に識別情報を併載し、印刷媒体を走査して読み込まれる識別情報に従って管理データベースに登録された印刷媒体の記載に関する情報の管理及び印刷媒体の管理を行うことにより、管理データベースに登録された印刷媒体の記載に関する情報の管理及び印刷媒体の管理を良好に行うことができる。
【0050】
また、本発明の情報管理サーバ装置によれば、印刷媒体の記載に関する情報を登録した管理データベースを管理し、ネットワークを介して端末装置間で印刷媒体の記載に関する情報を共有化できるようにすると共に、印刷媒体の記載に関する情報を用いて各種管理サービスを提供する情報管理サーバ装置であって、管理データベースに登録された印刷媒体の記載に関する情報から抽出された出力情報を印刷出力する際に印刷の行われる印刷媒体に識別情報を併載する機能と、印刷媒体を走査して読み込まれる識別情報に従って管理データベースに登録された印刷媒体の記載に関する情報の管理及び印刷媒体の管理を行う機能とを備えたことにより、管理データベースに登録された印刷媒体の記載に関する情報の管理及び印刷媒体の管理を良好に行うことができる。
【0051】
さらに本発明の情報管理方法によれば、印刷媒体の記載に関する情報を登録した管理データベースを管理し、ネットワークを介して端末装置間で印刷媒体の記載に関する情報を共有化できるようにした管理サーバを備え、印刷媒体の記載に関する情報を用いて各種管理サービスを提供する情報管理方法であって、管理データベースに登録された印刷媒体の記載に関する情報から抽出された出力情報を印刷出力する際に印刷の行われる印刷媒体に識別情報を併載し、印刷媒体を走査して読み込まれる識別情報に従って管理データベースに登録された印刷媒体の記載に関する情報の管理及び印刷媒体の管理を行うことにより、管理データベースに登録された印刷媒体の記載に関する情報の管理及び印刷媒体の管理を良好に行うことができる。
【0052】
さらに本発明の情報管理プログラムによれば、印刷媒体の記載に関する情報を登録した管理データベースを管理し、ネットワークを介して端末装置間で印刷媒体の記載に関する情報を共有化できるようにすると共に、印刷媒体の記載に関する情報を用いて各種管理サービスを提供する情報管理プログラムであって、管理データベースに登録された印刷媒体の記載に関する情報から抽出された出力情報を印刷出力する際に印刷の行われる印刷媒体に識別情報を併載する機能と、印刷媒体を走査して読み込まれる識別情報に従って管理データベースに登録された印刷媒体の記載に関する情報の管理及び印刷媒体の管理を行う機能とを実現する手段を備えたことにより、管理データベースに登録された印刷媒体の記載に関する情報の管理及び印刷媒体の管理を良好に行うことができる。
【0053】
なお本発明は、上述の説明した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載を逸脱しない範囲において、種々の変形が可能とされるものである。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明による情報管理システム、情報管理サーバ装置、情報管理方法、及び情報管理プログラムを適用した全体のシステムの一実施形態の構成を示すブロック図である。
【図2】その説明のための印刷媒体の構成図である。
【図3】その動作の説明のためのフローチャート図である。
【図4】その動作の説明のためのフローチャート図である。
【符号の説明】
【0055】
1…情報管理サーバ装置、2…管理者端末(PC)、3…利用者端末(PC)、4…ネットワーク、5…情報管理データベース、6…複合プリンタ、7…印刷媒体、8…識別コード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷媒体の記載に関する情報を登録した管理データベースを管理し、ネットワークを介して端末装置間で前記印刷媒体の記載に関する情報を共有化できるようにした管理サーバを備え、前記印刷媒体の記載に関する情報を用いて各種管理サービスを提供する情報管理システムであって、
前記管理データベースに登録された前記印刷媒体の記載に関する情報から抽出された出力情報を印刷出力する際に前記印刷の行われる印刷媒体に識別情報を併載し、
前記印刷媒体を走査して読み込まれる前記識別情報に従って前記管理データベースに登録された前記印刷媒体の記載に関する情報の管理及び前記印刷媒体の管理を行う
ことを特徴とする情報管理システム。
【請求項2】
前記印刷媒体を走査して読み込まれる前記識別情報に従って前記出力情報を印刷出力した際の印刷画像を再形成し、
前記再形成された印刷画像と前記走査して読み込まれた画像情報との差分から追記された情報を抽出し、
前記抽出された情報を判別して前記管理データベースに登録された前記印刷媒体の記載に関する情報の管理を行う
ことを特徴とする請求項1記載の情報管理システム。
【請求項3】
前記印刷媒体を走査して読み込まれる前記識別情報に従って前記印刷媒体の回収の有無の管理を行う
ことを特徴とする請求項1記載の情報管理システム。
【請求項4】
前記印刷媒体を走査して読み込まれる前記識別情報に従って前記出力情報を印刷出力した際の印刷画像から個人情報に関わる部分の塗り潰し画像を形成し、
前記塗り潰し画像を前記走査の行われた機器に送信して前記印刷媒体の該当部分の塗り潰しを行う
ことを特徴とする請求項1記載の情報管理システム。
【請求項5】
前記識別情報には、2次元コード、3次元コード、若しくは地紋コードを含む一つ以上の手段を用いる
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の情報管理システム。
【請求項6】
印刷媒体の記載に関する情報を登録した管理データベースを管理し、ネットワークを介して端末装置間で前記印刷媒体の記載に関する情報を共有化できるようにすると共に、前記印刷媒体の記載に関する情報を用いて各種管理サービスを提供する情報管理サーバ装置であって、
前記管理データベースに登録された前記印刷媒体の記載に関する情報から抽出された出力情報を印刷出力する際に前記印刷の行われる印刷媒体に識別情報を併載する機能と、
前記印刷媒体を走査して読み込まれる前記識別情報に従って前記管理データベースに登録された前記印刷媒体の記載に関する情報の管理及び前記印刷媒体の管理を行う機能と
を備えたことを特徴とする情報管理サーバ装置。
【請求項7】
前記印刷媒体を走査して読み込まれる前記識別情報に従って前記出力情報を印刷出力した際の印刷画像を再形成する機能と、
前記再形成された印刷画像と前記走査して読み込まれた画像情報との差分から追記された情報を抽出する機能と、
前記抽出された情報を判別して前記管理データベースに登録された前記印刷媒体の記載に関する情報の管理を行う機能と
を備えたことを特徴とする請求項6記載の情報管理サーバ装置。
【請求項8】
前記印刷媒体を走査して読み込まれる前記識別情報に従って前記印刷媒体の回収の有無の管理を行う機能を備えた
ことを特徴とする請求項6記載の情報管理サーバ装置。
【請求項9】
前記印刷媒体を走査して読み込まれる前記識別情報に従って前記出力情報を印刷出力した際の印刷画像から個人情報に関わる部分の塗り潰し画像を形成する機能と、
前記塗り潰し画像を前記走査の行われた機器に送信して前記印刷媒体の該当部分の塗り潰しを行う機能と
を備えることを特徴とする請求項6記載の情報管理サーバ装置。
【請求項10】
前記識別情報には、2次元コード、3次元コード、若しくは地紋コードを含む一つ以上の手段を用いる
ことを特徴とする請求項6〜9のいずれかに記載の情報管理サーバ装置。
【請求項11】
印刷媒体の記載に関する情報を登録した管理データベースを管理し、ネットワークを介して端末装置間で前記印刷媒体の記載に関する情報を共有化できるようにした管理サーバを備え、前記印刷媒体の記載に関する情報を用いて各種管理サービスを提供する情報管理方法であって、
前記管理データベースに登録された前記印刷媒体の記載に関する情報から抽出された出力情報を印刷出力する際に前記印刷の行われる印刷媒体に識別情報を併載し、
前記印刷媒体を走査して読み込まれる前記識別情報に従って前記管理データベースに登録された前記印刷媒体の記載に関する情報の管理及び前記印刷媒体の管理を行う
ことを特徴とする情報管理方法。
【請求項12】
印刷媒体の記載に関する情報を登録した管理データベースを管理し、ネットワークを介して端末装置間で前記印刷媒体の記載に関する情報を共有化できるようにすると共に、前記印刷媒体の記載に関する情報を用いて各種管理サービスを提供する情報管理プログラムであって、
前記管理データベースに登録された前記印刷媒体の記載に関する情報から抽出された出力情報を印刷出力する際に前記印刷の行われる印刷媒体に識別情報を併載する機能と、
前記印刷媒体を走査して読み込まれる前記識別情報に従って前記管理データベースに登録された前記印刷媒体の記載に関する情報の管理及び前記印刷媒体の管理を行う機能と
を実現する手段を備えたことを特徴とする情報管理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−60269(P2007−60269A)
【公開日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−242866(P2005−242866)
【出願日】平成17年8月24日(2005.8.24)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】