説明

情報蓄積装置、識別情報蓄積装置、可搬型記憶媒体、情報蓄積方法、およびプログラム

【課題】格納されている情報を、可搬型記憶媒体に容易にかつ迅速に蓄積することができる情報蓄積装置を提供する。
【解決手段】識別情報が記憶された着脱可能な記憶媒体である可搬型記憶媒体10から、識別情報を読み出す識別情報読出部101と、識別情報読出部101が読み出した識別情報を用いて、情報の取得先から、1以上の情報を取得する情報取得部103と、情報取得部103が取得した情報を、可搬型記憶媒体10に蓄積する情報蓄積部105とを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報を可搬型記憶媒体に蓄積する情報蓄積装置等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ネットワークに接続し、上記ネットワークからソフトウェアをダウンロードして実行する情報処理装置に着脱可能な可搬型記憶媒体に、上記ソフトウェアの識別情報と、上記ソフトウェアが格納されているネットワーク上のロケーション情報と、上記ソフトウェアを使用するユーザに関わる秘匿情報とを格納し、ユーザの手をなんら煩わすことなく、ソフトウェアをサーバ端末からユーザの端末装置に自動的にダウンロードして実行させることができるようにして、容量が少なくて低コストの可搬型記憶媒体を用いて、ソフトウェアの使用権を販売可能なシステムを構築できるようにするものが知られていた(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−215254号公報(第1頁、第1図等)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、例えば医療現場においては、病院内等で取得された様々な情報、具体的には手術映像や電子化されたカルテの情報等の医療行為に関する情報を、取得された病院内のサーバ装置等で集中管理するシステム等が導入されるケースが増えつつある。
【0005】
しかしながら、従来においては、このようにしてサーバ装置等に蓄積された情報を、医師等のユーザが容易に活用することができなかった。具体的には、サーバ装置等に蓄積された情報を取り出して、医師等のユーザが可搬型の記憶媒体等に蓄積することが容易にかつ迅速に行うことができない、という課題があった。
【0006】
例えば、医師は、自院のみならず複数の病院で手術等の医療行為を行うことが多い。このため、医師が各病院において行った手術等の医療行為に関する情報、例えば手術映像等は、それぞれの病院内のサーバ装置等に格納されることとなる。このため、医師が一の病院で行った手術等の医療行為に関する情報を、異なる病院内において参照しようとする場合や、様々な病院で行った医療行為に関する情報を一覧表示しようとする場合等には、予め、それぞれの病院のサーバ装置等に蓄積された情報を頻繁に読み出して、可搬型の記憶媒体等に蓄積しておき、この可搬型記憶媒体を例えば携行しておく必要がある。しかし、各病院のサーバ装置から、医師に関連した情報を探し出して読み出し、可搬型記憶媒体に蓄積することは、操作に非常に手間と時間がかかるという問題があった。この結果、医師による医療行為に関する情報の可搬型記憶媒体への蓄積が行われる頻度が低くなり、サーバ装置等に格納された情報の活用が行われなくなってしまうことが多い、という課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の情報蓄積装置は、識別情報が記憶された着脱可能な記憶媒体である可搬型記憶媒体から、識別情報を読み出す識別情報読出部と、識別情報読出部が読み出した識別情報を用いて、情報の取得先から、1以上の情報を取得する情報取得部と、情報取得部が取得した情報を、可搬型記憶媒体に蓄積する情報蓄積部とを備えた情報蓄積装置である。
【0008】
かかる構成により、格納された識別情報に対応する情報を、容易に、かつ煩雑な操作なしに迅速に取得することができる。
【0009】
また、本発明の情報蓄積装置は、前記情報蓄積装置において、可搬型記憶媒体には、情報の取得先を指定する情報である取得先情報が格納されており、可搬型記憶媒体から取得先情報を読み出す取得先情報読出部を更に備え、情報取得部は、取得先情報が示す情報の取得先から1以上の情報を取得する情報蓄積装置である。
【0010】
かかる構成により、ユーザが情報を取得する際に、情報の取得先を指定しなくても、可搬型記憶媒体に格納された取得先情報が示す取得先から情報を取得することができる。このため、所望の取得先から情報を取得することが可能となる。また、例えば、情報を継続的に取得する場合等においては、情報の取得先を毎回指定する手間を省くことができる。
【0011】
また、本発明の情報蓄積装置は、前記情報蓄積装置において、情報取得部が、情報の取得先に格納されている情報のうちの、識別情報に対応付けられた情報のみを取得する情報蓄積装置である。
【0012】
かかる構成により、識別情報に対応した情報だけを、容易にかつ迅速に取得することができる。例えば識別情報がユーザの識別情報である場合等には、ユーザが必要な情報や、ユーザに関連のある情報だけを容易にかつ迅速に取得することができる。また、識別情報に対応しない情報は取得されないため、情報のセキュリティを保つことができる。
【0013】
また、本発明の情報蓄積装置は、前記情報蓄積装置において、情報取得部が取得した情報を削除する削除部を更に備えた情報蓄積装置である。
【0014】
かかる構成により、取得済の情報を再取得することを防ぐことができる。また、取得済の情報のセキュリティを保つことができる。
【0015】
また、本発明の情報蓄積装置は、前記情報蓄積装置において、可搬型記憶媒体に格納された識別情報は、医療従事者の識別情報であり、情報の取得先は、医療機関の情報サーバ装置であり、情報取得部が取得する1以上の情報は、医療行為に関連する情報である情報蓄積装置である。
【0016】
かかる構成により、例えば、医療従事者自身が、自分の識別情報が格納された可搬型記憶媒体を用いて、一の医療機関で行った医療行為に関する情報を、容易に取り出して持ち運ぶことが可能となる。そして、他の医療機関等で、可搬型記憶媒体に取り出した医療行為に関する情報を参照することで、医療行為の情報を容易にかつ有効に活用することが可能となり、医療行為の質を向上させることが可能となる。また、情報を取り出す操作を行う管理者等が不要であるため、医療機関でも容易に運用が可能となる。
【0017】
また、本発明の識別情報蓄積装置は、前記識別情報が格納されている識別情報格納部と、識別情報格納部に格納されている識別情報を、可搬型記憶媒体に蓄積して、前記可搬型記憶媒体を作成する識別情報蓄積部とを備えた識別情報蓄積装置である。
【0018】
かかる構成により、識別情報を格納した可搬型記憶媒体を容易に作成することができる。
【0019】
また、本発明の可搬型記憶媒体は、前記情報蓄積装置に用いられる、識別情報が記憶された可搬型記憶媒体である。
【0020】
かかる構成により、格納されている情報を、可搬型記憶媒体に容易にかつ迅速に蓄積することができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明による情報蓄積装置等によれば、格納されている情報を、可搬型記憶媒体に容易にかつ迅速に蓄積することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の本実施の形態にかかる情報蓄積システムのブロック図
【図2】同実施の形態にかかる情報蓄積装置の動作を説明するためのフローチャート
【図3】同実施の形態にかかる情報サーバ装置の動作を説明するためのフローチャート
【図4】同実施の形態にかかる識別情報蓄積装置の動作を説明するためのフローチャート
【図5】同実施の形態にかかる情報蓄積システムの概念図
【図6】同実施の形態にかかる情報蓄積システムの動作を説明するための、可搬型記憶媒体に蓄積された識別情報と取得先情報とを示す図
【図7】同実施の形態にかかる情報蓄積システムの動作を説明するための、取得対象情報管理表を示す図
【図8】同実施の形態にかかる情報蓄積システムの動作を説明するための、可搬型記憶媒体に蓄積された取得対象情報を管理する取得情報管理表を示す図
【図9】同実施の形態にかかる情報蓄積装置の変形例を示すブロック図
【図10】同実施の形態にかかる情報蓄積システムの変形例を説明するための、取得対象情報管理表の変形例を示す図
【図11】同実施の形態におけるコンピュータシステムの外観の一例を示す図
【図12】同実施の形態におけるコンピュータシステムの構成の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、情報蓄積装置等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
【0024】
(実施の形態)
図1は、本実施の形態における情報蓄積システム1000のブロック図である。
情報蓄積システム1000は、可搬型記憶媒体10、1以上の情報蓄積装置1、1以上の情報サーバ装置2、および1以上の識別情報蓄積装置3を備えている。なお、本実施の形態においては、説明の便宜上、情報蓄積装置1、情報サーバ装置2、および識別情報蓄積装置3がそれぞれ一つの場合を例示しているが、これらはそれぞれ複数であっても良い。
【0025】
情報蓄積装置1は、識別情報読出部101、取得先情報読出部102、情報取得部103、削除部104、および情報蓄積部105を備えている。
【0026】
情報サーバ装置2は、受信部201、情報格納部202、情報読出部203、および送信部204を備えている。
【0027】
識別情報蓄積装置3は、識別情報格納部301、および識別情報蓄積部302を備えている。
【0028】
可搬型記憶媒体10は、可搬性を有する着脱可能な記憶媒体である。可搬型記憶媒体10は、情報が記憶可能な記憶媒体である。具体的には、後述する情報蓄積装置1による情報の書き込みが可能な記憶媒体である。可搬型記憶媒体10には、識別情報が格納され得る。識別情報は、例えば、ユーザ識別情報である。ユーザ識別情報は、ユーザが識別可能な情報や、ユーザと対応付けられた情報であれば良い。ユーザ識別情報は、例えば、ユーザ名であっても良いし、ユーザ固有の文字列等の情報であっても良いし、ユーザの社員IDや、職員IDや、医師ID等であっても良い。また、ユーザ識別情報は、ユーザの所属する企業や病院等の識別情報等を含んでいてもよい。例えば、ユーザ識別情報は、医師等の医療従事者の識別情報である。医師等の医療従事者の識別情報は、医師名等であっても良い。また、医師等の医療従事者の識別情報は、医師等の所属する医療機関の識別情報を含んでもよい。ここでのユーザは、例えば、可搬型記憶媒体を所持する、あるいは携行するユーザである。識別情報は、ユーザ識別情報と対応付けられた情報であっても良い。例えば、識別情報は、ユーザ、あるいはユーザ識別情報と対応付けられた可搬型記憶媒体10の識別情報、例えば製造番号等であっても良い。つまり、可搬型記憶媒体10には、この可搬型記憶媒体10の保有者のユーザの識別情報が格納されていてもよい。このようにすることで、後述するように、可搬型記憶媒体の保有者(例えば医師等の医療従事者)が、保有者自身の識別情報と対応付けられた情報(例えば、医師等の医療行為に関連した情報)を可搬型記憶媒体10に取り出すことが可能となる。
【0029】
また、可搬型記憶媒体10には、情報の取得先を指定する情報である取得先情報が格納されていてもよい。取得先情報は、例えば、情報蓄積装置1内の、可搬型記憶媒体10に蓄積される情報が格納されている図示しないハードディスクや光ディスクやメモリ等の記憶媒体を指定可能な情報である。また、記憶媒体内の情報が格納されているディレクトリやフォルダ等のパスを指定する情報を含んでいてもよい。取得先情報は、例えば、一の情報蓄積装置1内の、取得対象となる情報が格納された記憶媒体(図示せず)のドライブ名やディスク名や、情報が格納されているディレクトリやフォルダのパス等を指定する情報である。また、取得先情報は、例えば、可搬型記憶媒体10に蓄積される情報が格納されているサーバ装置等を指定可能な情報である。具体的には、取得先情報は、情報が格納されているサーバ装置のURLやIPアドレスやMACアドレス等のアドレス情報や、サーバ装置のID等である。上記と同様に、この場合も、取得先情報は、サーバ装置内の情報が格納されているディレクトリやパス等を指定する情報を含んでいてもよい。情報の取得先とは、例えば、情報サーバ装置2である。情報サーバ装置2は、例えば、一の医療機関の情報サーバ装置である。本実施の形態においては、特に、情報蓄積装置1とネットワーク等で接続された、1以上の情報サーバ装置2を指定可能な情報である場合を例に挙げて説明する。可搬型記憶媒体10は、例えばメモリカードや、光ディスクや、磁気ディスク、接続端子を備えたフラッシュメモリや、ポータブル型のハードディスク等である。可搬型記憶媒体10は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。
【0030】
情報蓄積装置1は、可搬型記憶媒体10に情報を蓄積するための装置である。本実施の形態においては、情報蓄積装置1が、1以上の情報サーバ装置2に格納されている情報を読み出して、接続された(マウントされた)可搬型記憶媒体10に蓄積するものである場合を例として示している。但し、情報蓄積装置1が、内部に情報が格納されている格納部(図示せず)を備えており、この格納部に格納されている情報を読み出して、可搬型記憶媒体10に蓄積するものであっても良い。本実施の形態においては、1以上の情報蓄積装置1と1以上の情報サーバ装置2とが、ネットワークや通信回線等を介して、情報の通信が可能となるように接続されている。ネットワークは、無線ネットワークであっても有線ネットワークであっても良い。ネットワークは、どのようなネットワークであっても良く、例えば、インターネットや、LAN等である。情報蓄積装置1は、例えば、可搬型記憶媒体を接続するための接続端子等のインターフェース(図示せず)を有しており、この接続端子等のインターフェースを介して、可搬型記憶媒体10が、情報蓄積装置1と接続される。ここでの接続は、いわゆるマウントと考えても良い。ここでの接続は、情報の入出力が可能な状態とすることを意味すると考えて良い。
【0031】
識別情報読出部101は、識別情報が記憶された着脱可能な記憶媒体である可搬型記憶媒体10から、識別情報を読み出す。具体的には、識別情報読出部101は、着脱可能な記憶媒体に識別情報が記憶されているか否かを判断し、記憶されている場合に、識別情報を読み出す。ここで述べる識別情報は、例えば、上述したようなユーザ識別情報である。識別情報読出部101は、可搬型記憶媒体10が情報蓄積装置1に接続された場合に、識別情報を読み出すことが好ましい。ただし、識別情報読出部101は、どのようなトリガーやタイミングで識別情報を読み出してもよく、例えば、図示しない受付部等を介してユーザから識別情報を読み出す指示を受け付けた場合に、識別情報を読み出すようにしても良い。
【0032】
識別情報読出部101は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。識別情報読出部101の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0033】
取得先情報読出部102は、可搬型記憶媒体10から取得先情報を読み出す。取得先情報は、例えば、上述したような情報の取得先となる情報サーバ装置2のアドレス等を指定する情報である。取得先情報読出部102は、例えば、可搬型記憶媒体10が情報蓄積装置1に接続された場合に、その直後等に、取得先情報を読み出すことが好ましい。ただし、取得先情報読出部102は、どのようなトリガーやタイミングで取得先情報を読み出してもよく、例えば、図示しない受付部等を介して、ユーザから入力された取得先情報を読み出す指示を受け付けた場合に、この指示に応じて、取得先情報を読み出すようにしても良い。あるいは、識別情報読出部101が識別情報を読み出すことをトリガーとして、読み出しの直後等に取得先情報を読み出しても良い。なお、可搬型記憶媒体10に取得先情報がない場合には取得先情報を読み出さなくても良い。また、取得先情報を可搬型記憶媒体10から読み出す必要がない場合(例えば取得先情報を用いない場合や、取得先の情報を、他の方法で取得する場合)、取得先情報読出部102は省略可能である。
【0034】
取得先情報読出部102は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。取得先情報読出部102の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0035】
情報取得部103は、識別情報読出部101が読み出した識別情報を用いて、情報の取得先から、1以上の情報を取得する。ここでは、取得される情報を便宜上、取得対象情報と呼ぶ。取得対象情報は、どのような情報であっても良い。取得対象情報は、例えば、テキスト情報や音声情報や映像情報であっても良い。また、特定のアプリケーションソフトウェア等を用いて作成された情報であっても良い。取得対象情報の内容やファイル形式等は問わない。取得対象情報は、例えば、医療行為に関する情報である。具体的にはカルテや医療行為を記録した情報である。医療行為を記録した情報は、手術映像や、手術音声、医療で使用された機器や医薬品等を示す情報である。例えば、取得対象情報は、医師による手術中に取得された映像情報である手術映像である。手術映像は動画でも静止画でも良い。また、電子カルテ等の情報であっても良い。なお、情報取得部103が識別情報を用いて取得する取得対象情報は、例えば、識別情報に対応した医療従事者、例えば医師が行った医療行為に関する情報の一以上である。取得対象情報は、例えば、一の医師が保有する可搬型記憶媒体10から識別情報読出部101が読み出した当該一の医師の識別情報を用いて取得される、対応した医師が行った手術を撮影した手術映像である。ただし、この場合、予め、情報の取得先に、一の医師の識別情報と、この一の医師が行った手術の手術映像等とが対応付けて格納しておく必要がある。
【0036】
情報の取得先は、例えば、情報蓄積装置1内に設けられた、情報が蓄積された記憶媒体等の格納部、あるいは、情報蓄積装置1とネットワーク等で接続された情報サーバ装置2である。情報の取得先は、具体的には指定された取得先である。情報の取得先は、予めデフォルト等で指定されていてもよい。また、可搬型記憶媒体10から取得先情報読出部102が読み出した取得先情報により指定される取得先から情報を取得してもよい。あるいは、予め取得先情報と識別情報とを対応付けた情報を図示しない記憶媒体等に格納しておくようにし、情報取得部103は、識別情報読出部101が取得した識別情報と対応付けられた取得先情報を、図示しない格納部等から検出し、この取得先情報が示す取得先から情報を取得しても良いし、図示しない受付部等を介してユーザから入力された取得先から情報を取得しても良い。例えば、情報取得部103は、情報の取得先、具体的には、取得先情報が示すアドレスや、サーバ名と対応付けられた情報サーバ装置2から、当該情報サーバ装置2内に格納されている1以上の情報を取得してもよい。また、情報取得部103は、情報蓄積装置1内に設けられた取得先情報が示す図示しない格納部に格納された情報を取得する。
【0037】
情報取得部103は、識別情報読出部101が読み出した識別情報を、例えば、以下のように用いて、取得対象情報を取得する。即ち、情報取得部103は、識別情報と対応付けて情報蓄積装置1内の格納部(図示せず)に格納された取得対象情報や、識別情報と対応付けて情報サーバ装置2に格納された取得対象情報を取得する。識別情報と対応付けて格納された取得対象情報とは、例えば、対応付けられた識別情報と情報とを1のレコードの複数の項目の値として管理されている情報である。あるいは、識別情報が埋め込まれている、もしくは付加されている取得対象情報である。情報取得部103は、例えば、識別情報読出部が取得した識別情報を検索キーとして用いて、当該識別情報と一致する識別情報と対応付けられた取得対象情報を取得する。ここでの一致は、部分一致であっても完全一致であっても良い。
【0038】
また、情報取得部103は、識別情報読出部101が読み出した識別情報を、取得対象情報を取得するための認証用の情報として用いて、取得対象情報を取得しても良い。例えば、予め、取得対象情報を取得可能な1以上のユーザの識別情報を、図示しない格納部等に蓄積しておき、情報取得部103は、識別情報読出部101が読み出した識別情報と一致する識別情報が、予め蓄積された識別情報内にあるか否かを判断し、ある場合にだけ、取得対象情報の取得を許可するようにしても良い。この場合、情報取得部103が取得する情報は、識別情報と対応付けられた情報であってもなくても良い。
【0039】
例えば、取得対象情報の取得先が、情報蓄積装置1内に設けられた格納部(図示せず)である場合、情報取得部103は、この格納部から取得対象情報を読み出すことで取得対象情報を取得する。また、情報取得部103は、この格納部から識別情報と対応付けられた取得対象情報を読み出すことで取得対象情報を取得してもよい。また、取得対象情報の取得先が、情報サーバ装置2である場合のように、情報取得部103が直接取得対象情報を読み出せない場合には、情報取得部103は、例えば、情報サーバ装置2に対して、取得対象情報の送信を要求する指示(情報)を送信する。あるいは、情報サーバ装置2に対して取得対象情報の送信を要求する指示と、識別情報読出部101が読み出した識別情報とを対応付けて送信する。そして、この送信した指示、あるいは指示および識別情報に応じて、情報サーバ装置2が送信する取得対象情報を、情報取得部103が受信することで取得対象情報を取得する。
【0040】
情報取得部103は、取得対象情報の取得先から、全ての取得対処得情報を取得しても良いし、一部の取得対象情報だけを取得してもよい。例えば上述したように識別情報読出部101が読み出した識別情報に対応した取得対象情報だけを読み出しても良い。また、予め指定されたデータタイプやファイル形式の取得対象情報だけを読み出しても良い。また、情報取得部103は、予め指定された条件に合致する取得対象情報だけを取得するようにしても良い。例えば、蓄積された日時や作成日等が指定された期間内であるものだけを取得してもよいし、予めヘッダやコメントやタイトルの情報を用いて分類されている取得対象情報の中から、予め指定された分類に分けられた情報のみを取得するようにしてもよい。例えば、手術映像に分類された情報のみを取得するようにしてもよい。このような条件等の指定はデフォルトで指定されていても良いし、ユーザ等から図示しない受付部等を介して受け付けてもよい。なお、取得対象情報を要求する情報を情報サーバ装置2に送信する場合、このような条件を指定する情報を含む取得対象情報を要求する情報を送信するようにすればよい。
【0041】
また、情報取得部103は、過去に取得した情報以外の取得対象情報だけを取得してもよい。例えば、一度取得した取得対象情報には、取得済であることを示すフラグ等の情報を付与しておく、もしくは付与するようにし、取得済であることを示す情報が付与された取得対象情報については、それ以降は情報を取得しないようにしてもよい。なお、取得対象情報の取得先が情報サーバ装置2等である場合のように、取得対象情報に対して、情報取得部103が直接、取得済であることを示す情報等を付与できない場合等には、取得対象情報の取得先である情報サーバ装置2等に、取得対象情報を要求する情報等を送信する際に、取得済の取得対象情報には、取得済であることを示すフラグ等の情報を付与し、取得対象情報として、取得済であることを示すフラグ等の情報が付与されていない情報のみを取得して送信する指示を含む取得対象情報を要求する情報等を送信するようにすればよい。あるいは、このような指示に対応する設定が、デフォルトで、情報サーバ装置2等に設定されているようにしても良い。
【0042】
情報取得部103は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。情報取得部103の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0043】
削除部104は、情報取得部103が取得した情報(具体的には取得対象情報)を削除する。例えば、取得対象情報の取得先が、情報蓄積装置1内の図示しない格納部等である場合、削除部104は、情報取得部103が取得対象情報を取得した後、取得した取得対象情報を削除する。また、取得対象情報の取得先が、情報サーバ装置2のように、削除部104が、格納されている取得対処情報を直接処理できない場合には、例えば、取得対象情報を要求する情報の送信時やその直後に、情報取得部103が取得した情報、即ち送信された情報、あるいは送信のために読み出し済の情報を削除する指示を取得先、例えば情報サーバ装置2に送信する。ここでの削除は、取得対象情報を削除することであっても良いし、情報に他のデータの上書きすることであっても良い。また、削除したことを示すフラグ等の情報を付加することであっても良い。
【0044】
削除部104は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。削除部104の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0045】
情報蓄積部105は、情報取得部103が取得した情報を、可搬型記憶媒体10に蓄積する。情報蓄積部105は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。情報蓄積部105の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0046】
情報サーバ装置2は、取得対象情報が格納されているサーバ装置である。情報サーバ装置2は、例えば、取得先情報で指定されるサーバ装置である。情報サーバ装置2は、情報蓄積装置1から送信される、取得対象情報の送信を要求する情報に応じた取得対象情報を情報サーバ装置2に送信する。情報サーバ装置2は、例えば、一の医療機関で管理されるサーバ装置である。一の医療機関が保有するサーバ装置と考えても良い。医療機関とは、例えば、病院や、医院や、診療所等である。
【0047】
受信部201は、情報蓄積装置1から送信される、情報(具体的には取得対象情報)の送信を要求する指示を受け付ける。また、情報蓄積装置1から、情報の送信を要求する情報と識別情報とが対応付けられて送信される場合、受信部201は、この情報の送信を要求する指示と識別情報とを受信する。また、受信部201は、情報蓄積装置1から送信される削除指示を受信するようにしてもよい。受信部201は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送を受信する手段で実現されても良い。
【0048】
情報格納部202には、情報が格納される。具体的には、情報格納部202には、情報取得部103が取得対象とする情報である上述した取得対象情報が1以上格納される。また、情報格納部202には、識別情報と対応付けられた取得対象情報が格納されてもよい。取得対象情報と識別情報とが対応付けられている、ということは、例えば、取得対象情報と識別情報とが、対応付けを管理する管理情報の、1のレコードに含まれていることである。また、取得対象情報に対応する識別情報が埋め込まれていてもよい。また、取得対象情報の一部に識別情報が含まれていてもよい。ここで述べる識別情報は、例えば上述した可搬型記憶媒体10に格納され得る識別情報である。この識別情報は、例えば、当該識別情報と対応付けられた取得対象情報に関連があるユーザの識別情報である。関連があるユーザとは、例えば、取得対象情報の作成や変更等を行ったユーザや、取得対象情報の作成や変更等を行ったユーザの上司や、取得対象情報に対するアクセス権があるユーザ等である。例えば、情報格納部202に格納される取得対象情報を上述したような手術映像とし、取得対象情報に対応付けられた識別情報を、各取得対象情報である手術映像が示す手術を執刀した医師や、手術に参加した医師の識別情報であっても良い。例えば、情報格納部202には、医師等の医療従事者が関連した医療行為、例えば治療や手術等に関する情報が、この医師等の医療従事者の識別情報と対応付けられて格納されていても良い。また、情報格納部202には、情報の読み出しが行われたか否か等を示す情報と対応付けられた取得対象情報が格納されてもよい。また、情報格納部202には、作成日や、蓄積日等の、取得対象情報の指定に対応した情報が対応付けられた取得対象情報が格納されても良い。情報格納部202に取得対象情報が蓄積される過程は問わない。例えば、通信回線等を介して病院の手術室等で撮影された情報が情報格納部202に蓄積されても良い。また、記録媒体を介して入力された情報が、情報格納部202で格納されてもよい。また、医師等により入力されたカルテ等の情報が、情報格納部202に格納されても良い。情報格納部202は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。
【0049】
情報読出部203は、受信部201が受信した情報(具体的には取得対象情報)の送信を要求する指示に応じて、情報格納部202に格納されている取得対象情報を読み出す。また、受信部201が受信した情報(具体的には取得対象情報)の送信を要求する指示と識別情報とに応じて、情報格納部202に格納されている取得対象情報を読み出すようにしてもよい。識別情報に応じて読み出すとは、例えば、受信部201が受信した情報の送信を要求する指示と対応付けられた識別情報を検索キーとして、当該識別情報と一致する識別情報と対応付けられた取得対象情報を検出して読み出すことである。また、図示しない記憶媒体等の格納部に予め蓄積された認証用の1以上の識別情報の中に、受信部201が受信した送信を要求する指示と対応付けられた識別情報と一致するものがあるか否かを判断し、一致する場合に、情報格納部202に格納されている取得対象情報を読み出すこととしても良い。情報読出部203は、情報格納部202に格納されている取得対象情報の全てを取得しても良いし、その一部だけを取得してもよい。
【0050】
また、情報読出部203は、予め指定されたデータタイプやファイル形式の取得対象情報だけを読み出しても良い。また、情報読出部203は、予め指定された条件に合致する取得対象情報だけを取得するようにしても良い。例えば、蓄積された日時や作成日等が指定された期間内であるものだけを取得してもよいし、予めヘッダやコメントやタイトルの情報を用いて分類されている取得対象情報の中から、予め指定された分類に分けられた情報のみを取得するようにしてもよい。例えば、情報読出部203は、手術映像に分類された情報のみを取得するようにしてもよい。このような条件等の指定はデフォルトで指定されていても良い。また、例えば、受信部201が受信した情報の送信を要求する指示に含まれる条件等を指定する情報により指定されてもよい。
【0051】
また、情報読出部203は、過去に取得した情報以外の取得対象情報だけを取得してもよい。例えば、一度取得した取得対象情報には、取得済であることを示すフラグ等の情報を付与しておく、もしくは付与するようにし、取得済であることを示す情報が付与された取得対象情報については、それ以降は情報を取得しないようにしてもよい。このような処理を行うか否かは、デフォルトで指定されていても良いし、取得対象情報を要求する情報等に含まれる読み出し済の取得対象情報には、取得済であることを示すフラグ等の情報を付与し、取得対象情報としては、取得済であることを示すフラグ等の情報が付与されていない情報のみを取得して送信する指示に応じて決定するようにしても良い。
【0052】
また、情報読出部203は、受信部201が削除指示を受け付けた場合、読み出した情報を情報格納部202から削除する。ここでの削除は、上述した削除と同様である。
【0053】
情報読出部203は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。情報読出部203の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0054】
送信部204は、情報読出部203が読み出した情報(具体的には取得対象情報)を情報蓄積装置1に送信する。送信部204は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送手段で実現されても良い。
【0055】
識別情報蓄積装置3は、可搬型記憶媒体10に、識別情報を蓄積するための装置である。識別情報蓄積装置3は、ユーザ専用の装置であることが好ましい。なお、ここでは説明を省略しているが、識別情報に対応したユーザのみが識別情報を蓄積できるように、識別情報蓄積装置3は、起動時等に、例えば蓄積する識別情報やその他の認証用識別情報やパスワード等を用いた認証処理を行う認証処理部等(図示せず)を備えていることが好ましい。認証処理については、公知技術であるのでここでは説明を省略する。識別情報蓄積装置3は、例えば、可搬型記憶媒体を接続するための接続端子等のインターフェース(図示せず)を有しており、この接続端子等のインターフェースを介して、可搬型記憶媒体10が、情報蓄積装置1と接続される。ここでの接続は、いわゆるマウントと考えても良い。ここでの接続は、情報の入出力が可能な状態とすることを意味すると考えて良い。
【0056】
識別情報格納部301には、1以上の識別情報が格納される。識別情報は、例えば、上述したような可搬型記憶媒体10に格納される識別情報である。識別情報格納部301に格納される識別情報は、1のユーザについての1の識別情報であることが好ましいが、複数の識別情報が格納されていても良い。また、識別情報格納部301には識別情報と対応付けられて取得先情報が格納されていてもよい。識別情報格納部301に識別情報が記憶される過程は問わない。識別情報格納部301は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。
【0057】
識別情報蓄積部302は、識別情報格納部301に格納されている識別情報を可搬型記憶媒体10に蓄積して、可搬型記憶媒体10を作成する。具体的には、識別情報蓄積部302は、可搬型記憶媒体10が識別情報蓄積装置3に接続された場合に、から識別情報を読み出して、可搬型記憶媒体10に蓄積することが好ましい。ただし、識別情報蓄積部302は、どのようなトリガーやタイミングで識別情報を読み出して蓄積してもよく、例えば、図示しない受付部等を介してユーザから識別情報を読み出す指示を受け付けた場合に、識別情報を読み出すようにしても良い。
【0058】
また、識別情報蓄積部302は、可搬型記憶媒体10に識別情報が格納されていない場合にのみ、識別情報を読み出して蓄積することが好ましい。あるいは、識別情報格納部301に格納されている識別情報と一致する識別情報が格納されていない場合にのみ、識別情報格納部301に格納されている識別情報を蓄積するようにしてもよい。また、識別情報蓄積部302は、識別情報格納部301に複数の識別情報が格納されている場合、全ての識別情報を格納するようにしても良いし、一部の識別情報だけを蓄積するようにしてもよい。例えば、ユーザにより指定された識別情報だけを蓄積するようにしても良い。好ましくは、上述した図示しない認証処理部等により認証が成功したユーザに対応する識別情報だけを蓄積する。認証が成功したユーザに対応する識別情報がない場合は蓄積を行わないようにすればよい。
【0059】
なお、識別情報蓄積部302は、識別情報を蓄積する際に、識別情報と対応付けて識別情報格納部301に格納されている取得先情報を読み出して、可搬型記憶媒体10に蓄積しても良い。
【0060】
識別情報蓄積部302は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。識別情報蓄積部302の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0061】
図2は、本発明の実施の形態にかかる情報蓄積装置1の動作を説明するためのフローチャートである。以下、情報蓄積装置1の動作を図2のフローチャートを用いて説明する。なお、ここでは、情報蓄積装置1が、他のサーバ装置、例えば、情報サーバ装置2から情報を取得する場合を例に挙げて説明する。
【0062】
(ステップS201)情報蓄積装置1は、情報を蓄積する指示を受け付けたか否かを判断する。受け付けたか否かはどのように判断してもよい。指示を受け付けたとは、いわゆるトリガーやイベントを検出したことと考えても良い。例えば、情報蓄積装置1が、可搬型記憶媒体10の情報蓄積装置1に対する接続、例えば、マウントを検出した場合に、蓄積する指示を受け付けたと判断しても良い。また、ユーザ等から図示しない受付部等を介して情報を蓄積する指示を受け付けた場合に、蓄積する指示を受け付けたと判断しても良い。受け付けた場合はステップS202に進み、受け付けていない場合はステップS201に戻る。
【0063】
(ステップS202)識別情報読出部101は、可搬型記憶媒体10に識別情報が蓄積されているか否かを判断する。蓄積されている場合はステップS203に進み、蓄積されていない場合はステップS202に戻る。
【0064】
(ステップS203)識別情報読出部101は、可搬型記憶媒体10から識別情報を読み出す。読み出した識別情報は、例えば、図示しないメモリ等の記憶媒体等に一時記憶する。
【0065】
(ステップS204)取得先情報読出部102は、可搬型記憶媒体10から取得先情報を読み出す。読み出した識別情報は、例えば、ステップS203において読み出した識別情報と対応付けて、図示しないメモリ等の記憶媒体等に一時記憶する。
【0066】
(ステップS205)情報取得部103は、ステップS204において取得した取得先情報が示す取得先、例えば、情報サーバ装置2等にステップS203において取得した識別情報に対応した情報(取得対象情報)の送信を要求する情報を送信する。要求する情報は、例えば、識別情報を含む情報である。要求する情報は識別情報のみで構成されていても良い。
【0067】
(ステップS206)削除部104は、ステップS204において取得した取得先情報が示す取得先に、ステップS203において取得した識別情報に対応した情報を、送信後あるいは送信のための読み出し時や読み出し後に、削除する指示を送信する。なお、情報取得部103と削除部104とを例えば1の処理部等で実現するようにし、取得対象情報を要求する情報と、当該取得対象情報を送信後等に削除する指示とを対応付けた情報を送信するようにしても良い。
【0068】
(ステップS207)情報取得部103は、ステップS203において取得した識別情報に対応した情報(取得対象情報)を、ステップS204において取得した取得先情報が示す取得先から受信したか否かを判断する。受信した場合はステップS208に進み、受信していない場合はステップS207に戻る。
【0069】
(ステップS208)情報蓄積部105は、ステップS207において、受信した情報(取得対象情報)を可搬型記憶媒体10に蓄積する。そして、ステップS201に戻る。
【0070】
なお、図2のフローチャートにおいて、削除部104等を省略して、送信後の情報の削除等を行わない場合、ステップS205に示した、識別情報に対応した送信を要求する情報は、例えば、送信済ではない情報だけの送信を要求する情報であっても良い。また、この場合、送信済の情報には、送信済であることを示すフラグ等の情報を付与することを、要求の送信先、例えば、情報サーバ装置2等に送信するようにしても良い。
【0071】
なお、図2のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0072】
図3は、本発明の実施の形態にかかる情報サーバ装置2の動作を説明するためのフローチャートである。以下、情報サーバ装置2の動作を図3のフローチャートを用いて説明する。
【0073】
(ステップS301)受信部201は、可搬型記憶媒体10に格納されていた識別情報に対応した情報の送信を要求する指示と、削除指示とを受け付けたか否かを判断する。受け付けた場合、ステップS302に進み、受け付けていない場合、ステップS301に戻る。
【0074】
(ステップS302)情報読出部203は、ステップS301において受け付けた識別情報に対応した情報の送信を要求する指示により指定される情報を、情報格納部202から読み出す。読み出す情報は、例えば、識別情報に対応した情報の送信を要求する指示に含まれる、識別情報と対応付けて、情報格納部202に格納されている情報である。読み出した情報は、図示しないメモリ等の記憶媒体に一時記憶される。
【0075】
(ステップS303)送信部204は、ステップS302において読み出した情報を、識別情報を世窮する指示の送信元となる情報蓄積装置1に送信する。
【0076】
(ステップS304)情報読出部203は、ステップS302において読み出した情報を、情報格納部202から削除する。そして、ステップS301に戻る。
【0077】
なお、図3のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0078】
図4は、本発明の実施の形態にかかる識別情報蓄積装置3の動作を説明するためのフローチャートである。以下、識別情報蓄積装置3の動作を図4のフローチャートを用いて説明する。
【0079】
(ステップS401)識別情報蓄積装置3は、可搬型記憶媒体10に識別情報を蓄積する指示を受け付けたか否かを判断する。受け付けたか否かはどのように判断してもよい。指示を受け付けたとは、いわゆるトリガーやイベントを検出したことと考えても良い。例えば、識別情報蓄積装置3が、可搬型記憶媒体10の識別情報蓄積装置3に対する接続を検出した場合に、蓄積する指示を受け付けたと判断しても良い。また、ユーザ等から情報を蓄積する指示を図示しない受付部等を介して受け付けた場合に、蓄積する指示を受け付けたと判断しても良い。受け付けた場合はステップS402に進み、受け付けていない場合はステップS401に戻る。
【0080】
(ステップS402)識別情報蓄積部302は、可搬型記憶媒体10に識別情報が蓄積されているか否かを判断する。蓄積されている場合、ステップS401に戻り、蓄積されていない場合、ステップS403に進む。
【0081】
(ステップS403)識別情報蓄積部302は、識別情報格納部301に格納されている識別情報を読み出す。読み出した識別情報は、例えば、図示しないメモリ等の記憶媒体等に一時記憶しても良い。
【0082】
(ステップS404)識別情報蓄積部302は、ステップS403において読み出した識別情報を、可搬型記憶媒体10に蓄積する。そして、ステップS401に戻る。
【0083】
なお、識別情報蓄積部302は、予め識別情報格納部301に識別情報と対応付けて取得先情報が格納されている場合、ステップS403で識別情報と対応付けて格納されている取得先情報も読み出して、ステップS404で可搬型記憶媒体10に識別情報と対応付けて蓄積するようにしても良い。
【0084】
なお、図4のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0085】
以下、本実施の形態における情報蓄積システム1000の具体的な動作について説明する。情報蓄積システム1000の概念図は図5である。ここでは一例として、情報蓄積装置1は病院A内に設置され、情報サーバ装置2は、病院B内に設置され、情報蓄積装置1と情報サーバ装置2とは、インターネットを介して接続されているものとする。また、識別情報蓄積装置3は、例えば、ユーザである医師(ここでは医師Sとする)専用の装置であるとする。また、可搬型記憶媒体10は、一例として、いわゆるフラッシュメモリにより構成されるメモリカードであるとする。また、ここでは一例として、情報蓄積装置1および識別情報蓄積装置3は、メモリカード10に対して情報を読み出しおよび書き出しを行うためのインターフェースとして、メモリカードリーダライタ(図示せず)を備えているものとする。この具体例においては、病院で取得された情報を、医師がメモリカードに蓄積する場合を例に挙げて説明する。
【0086】
まず、ユーザである医師Sが、医師S自身の識別情報と取得先情報とが予め格納された医師S専用のメモリカードである可搬型記憶媒体10を、病院A内に設置されている情報蓄積装置1のメモリカードリーダライタに挿入したとする。
【0087】
図6は、医師S専用のメモリカードに格納されている識別情報と取得先情報とを示す図である。識別情報は、医師に割り当てられているIDであるとする。取得先情報は、ここでは、病院B内に設置されている情報サーバ装置2のURLであるとする。なお、ここでは、取得先情報が一つの情報サーバ装置2を指定する情報である場合を例に挙げているが、複数の情報サーバ装置2を指定する情報であっても良い。
【0088】
情報蓄積装置1は、メモリカードリーダライタに挿入された可搬型記憶媒体10をマウント、即ち認識して操作可能な状態とする。
【0089】
識別情報読出部101は、可搬型記憶媒体10の情報蓄積装置1へのマウントをトリガーとして、可搬型記憶媒体10に識別情報が格納されているか否かを判断する。ここでは、格納されているため、識別情報読出部101は、可搬型記憶媒体10に格納されている医師Sの識別情報「DR2001」を読み出す。読み出した識別情報は、図示しないメモリ等の記憶媒体に一時記憶する。
【0090】
また、取得先情報読出部102は、可搬型記憶媒体10に格納されている取得先情報「http://210.100.xxx.xxx/」を読み出す。読み出した取得先情報は、図示しないメモリ等の記憶媒体に一時記憶する。
【0091】
つぎに、情報取得部103は、識別情報読出部101が読み出した識別情報「DR2001」に対応した情報の送信を要求する指示、例えばコマンド等を、取得先情報読出部102が取得した取得先情報「http://210.100.xxx.xxx/」が示す情報サーバ装置2に送信する。識別情報「DR2001」に対応した情報を要求する指示は、ここでは、識別情報「DR2001」を含む情報であるとする。また、送信を要求する情報には、初期設定として、送信対象の情報の分類や種類やデータタイプ等を指定するための情報として、手術中に撮影した手術の映像情報(以下、手術映像と称す)を指定する文字列の情報「手術映像」が含まれているものとする。なお、送信対象の情報を指定する情報は、例えば、送信対象の情報のファイル名に含まれる文字列や、ファイル名のルールや、送信対象の情報のファイルの拡張子等を指定する情報であっても良い。なお、この指定する情報はなくても良い。
【0092】
また、削除部104は、取得先情報「http://210.100.xxx.xxx/」が示す情報サーバ装置2に、送信後の情報を削除する指示をインターネットを介して送信する。
【0093】
情報サーバ装置2の受信部201は、情報蓄積装置1から送信される識別情報「DR2001」に対応した情報の送信を要求する指示と、送信した情報を送信後に削除する指示とを受け付ける。
【0094】
図7は、情報格納部202に格納されている情報(取得対象情報)を管理する取得対象情報管理表である。取得対象情報管理表は、「ファイル名」、「識別情報」、「分類」という項目を有している。取得対象情報管理表の各行がここではレコードである。「ファイル名」は情報格納部202に格納されている取得対象情報のファイル名である。「識別情報」は、同じレコードの「ファイル名」が示す取得対象情報に対応付けられた識別情報である。また、「分類」は、同じレコードの「ファイル名」が示す取得対象情報に対応付けられた、取得対象情報を内容によって分類した場合の分類名を示す。例えば、「分類」の値としては、取得対象情報が手術映像であることを示す「手術映像」や、取得対象情報がカルテの情報であることを示す「カルテ」や、病院内での研究発表のプレゼンテーションの映像情報であることを示す「プレゼンテーション」等がある。
【0095】
情報読出部203は、受信部201が受信した識別情報「DR2001」に対応した情報の送信を要求する指示に応じた情報を、情報格納部202から読み出す。具体的には、図7に示す取得対象情報管理表において、「識別情報」の値が情報の送信を要求する指示に含まれる識別情報である「DR2001」に一致し、なおかつ、「分類」の値が情報の送信を要求する指示に含まれる送信対象の情報を指定する文字列の情報「手術映像」と一致する全てのレコードを検索し、検出したレコードの「ファイル名」の値を取得する。そして、取得した「ファイル名」の情報を情報格納部202から読み出す。図7に示した取得対象情報管理表においては、例えば、ファイル名が「OP20100918001」であるファイルの情報と、ファイル名が「OP20100918002」であるファイルの情報とが情報読出部203により読み出される。なお、ここでは、完全一致を検索したが部分一致を検索してもよい。また、正規表現を用いたいわゆるワイルドカード検索等を行っても良い。
【0096】
そして、送信部204は、読み出した情報を取得対象情報の送信を要求する指示の送信元である情報蓄積装置1に対してインターネットを介して送信する。
【0097】
また、情報読出部203は、受信部201が受信した削除指示に応じて、読み出した情報の送信後に読み出した情報を情報格納部202から削除し、その情報を管理する取得対象情報管理表のレコードも削除する。なお、情報読出部203は、情報を情報格納部202から読み出した直後に、読み出した情報を情報格納部202から削除してもよい。
【0098】
情報取得部103は、情報サーバ装置2からインターネットを介して送信される取得対象情報を受信する。ここでは、ファイル名が「OP20100918001」であるファイルの情報と、ファイル名が「OP20100918002」であるファイルの情報とを受信する。これにより、情報取得部103が、受信部201が受信した識別情報「DR2001」に対応した情報の送信を要求する指示に応じた取得対象情報を取得したこととなる。情報蓄積部105は、情報取得部103が取得した取得対象情報を情報蓄積装置1にマウントされた可搬型記憶媒体10に蓄積する。即ちファイル名が「OP20100918001」であるファイルの情報と、ファイル名が「OP20100918002」であるファイルの情報とを可搬型記憶媒体10に蓄積する。
【0099】
図8は、可搬型記憶媒体10に蓄積された取得対象情報を管理する取得情報管理表である。取得情報管理表は、「情報」および「ファイル名」という項目を有する。「情報」は、蓄積された情報であり、「ファイル名」は、蓄積された情報に対応付けられたファイル名である。
【0100】
これにより、医師Sは、可搬型記憶媒体10を情報蓄積装置1に接続することで、情報サーバ装置2に蓄積されている医師Sの識別情報に対応した手術映像の情報を容易かつ迅速に可搬型記憶媒体10に取り出すことができる。
【0101】
ここで、識別情報蓄積装置3を用いて、識別情報が格納された可搬型記憶媒体10を取得する処理について説明する。
【0102】
ここでは、可搬型記憶媒体10には、識別情報や取得先情報が格納されていないものとする。また、識別情報蓄積装置3は、医師S専用の装置であり、識別情報格納部301には、医師Sの識別情報と、取得先情報とが対応付けて格納されているものとする。取得先情報は、例えば、医師Sが医療行為を行う病院等に設置されている情報サーバ装置2や、医師Sの医療行為に関連した情報が管理される情報サーバ装置2を示す情報、例えばIPアドレス等のアドレス情報である。識別情報格納部301に格納されている識別情報と取得先情報は、図6と同様の情報であるとする。
【0103】
まず、医師Sが、自分専用の識別情報蓄積装置3のメモリカードリーダに、識別情報や取得先情報が格納されていないメモリカードである可搬型記憶媒体10を挿入したとする。識別情報蓄積装置3は、メモリカードリーダライタに挿入された可搬型記憶媒体10をマウント、即ち認識して操作可能な状態とする。
【0104】
識別情報蓄積装置3の識別情報蓄積部302は、可搬型記憶媒体10の識別情報蓄積装置3へのマウントをトリガーとして、可搬型記憶媒体10に識別情報が格納されているか否かを判断する。ここでは、識別情報が格納されていないため、格納されていない、と判断される。
【0105】
このため、識別情報蓄積部302は、識別情報格納部301に格納されている医師Sの識別情報と取得先情報とを読み出す。そして、読み出した取得先情報を、マウントされた可搬型記憶媒体10に蓄積する。
【0106】
これにより、識別情報が蓄積されていない可搬型記憶媒体10を接続することで、容易に識別情報と取得先情報とが格納された可搬型記憶媒体10を作成することができる。
【0107】
以上、本実施の形態によれば、識別情報が格納された可搬型記憶媒体10を情報蓄積装置1に接続することで、格納された識別情報に対応する情報を容易に、かつ煩雑な操作なしに迅速に取得することができる。
【0108】
なお、本実施の形態においては、情報蓄積装置1の外部の情報サーバ装置2に蓄積されている情報を可搬型記憶媒体10に蓄積する場合を例に挙げて説明したが、以下の変形例のように、情報蓄積装置1内に設けられた情報格納部106から、情報取得部103が識別情報に対応した情報を取得するようにしても良い。
【0109】
図9は、本実施の形態1の情報蓄積装置1の変形例を示すブロック図である。図において、図1と同一符号は同一又は相当する部分を示している。
【0110】
情報格納部106には、上述した情報格納部202と同様に、識別情報と対応付けられた情報が格納される。情報格納部106は、例えば不揮発性または揮発性の記憶媒体により実現される。
【0111】
このような情報蓄積装置1においては、例えば、取得先情報読出部102が読み出した取得先情報が指定する情報の取得先が、情報蓄積装置1内の情報格納部106である場合、あるいは、デフォルト等で、情報格納部106が指定されている場合等には、この情報格納部106から、情報取得部103は、識別情報に対応した取得対象情報を読み出すようにすればよい。また、削除部104は、情報格納部106に格納された取得済の情報を削除するようにすればよい。
【0112】
なお、上記具体例においては、取得先情報が一の取得先である情報サーバ装置2だけを取得先に指定する場合について説明したが、例えば、可搬型記憶媒体10に複数の取得先を指定する取得先情報を格納しておくようにし、この取得先情報を取得先情報読出部102が取得し、この取得先情報が示す複数の取得先から情報取得部103が情報を取得するようにしても良い。
【0113】
また、上記具体例において図7で示した情報格納部202に格納される情報を管理する取得対象情報管理表において、図10に示すような「取得フラグ」という、取得対象情報が取得済であるか否かを示す情報が格納される項目を用意し、取得済の情報のレコードの「取得フラグ」については、情報読出部203が読み出し時等にフラグを立てる、即ち値を初期値の「0」から「1」に変更するようにし、次に、取得対象情報を取得する際には、「取得フラグ」が立っている取得対象情報を取得しないようにしても良い。このようにすることで、一度可搬型記憶媒体10に蓄積された取得対象情報が重複して可搬型記憶媒体10に蓄積されることを防ぐことができる。この場合、結果的に、「取得フラグ」が立っている取得対象情報は、その後、取得の対象とならず、削除されたものと近い扱いとなるため、削除部104は省略可能である。また、このようなフラグは、図9に示すような変形例においても適用可能なものであることはいうまでもない。
【0114】
なお、上記実施の形態において説明した情報蓄積装置1と識別情報蓄積装置3とを一の装置、例えば一の情報蓄積装置で実現するようにしても良い。この場合、この情報蓄積装置が可搬型記憶媒体10に情報を蓄積する指示を受け付けた場合に、識別情報読出部101が可搬型記憶媒体10に識別情報が格納されているか否かを判断し、識別情報が格納されていないと判断した場合は、識別情報蓄積部302が、可搬型記憶媒体10に識別情報を蓄積するようにし、識別情報が蓄積されている場合は上述したように情報の蓄積を行うようにすることが好ましい。この処理は、図2に示したフローチャートのステップS202において、識別情報が格納されていないと判断された場合に、図4に示したフローチャートのステップS401やステップS403等に進むようにした場合の処理に相当すると考えても良い。そして、識別情報の蓄積後は、再度、情報を蓄積する処理を行うようにしても良い。この時、可搬型記憶媒体10に識別情報を蓄積して良いか、あるいはどの識別情報を蓄積するかを判断するために、図示しない認証部等により、認証処理を行うようにしても良い。このような場合においても、その後は、可搬型記憶媒体10に識別情報が格納されるため、情報の可搬型記憶媒体10への蓄積が容易になる。
【0115】
なお、上記各実施の形態において、各処理(各機能)は、単一の装置(システム)によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。
【0116】
また、上記各実施の形態において、一の装置に存在する2以上の通信手段(情報送信部など)は、物理的に一の媒体で実現されても良いことは言うまでもない。
【0117】
また、上記実施の形態において、各構成要素が実行する処理に関係する情報、例えば、各構成要素が受け付けたり、取得したり、選択したり、生成したり、送信したり、受信したりする情報や、各構成要素が処理で用いるしきい値や数式、アドレス等の情報等は、上記説明で明記していない場合であっても、図示しない記録媒体において、一時的に、あるいは長期にわたって保持されていてもよい。また、その図示しない記録媒体への情報の蓄積を、各構成要素、あるいは、図示しない蓄積部が行ってもよい。また、その図示しない記録媒体からの情報の読み出しを、各構成要素、あるいは、図示しない読み出し部が行ってもよい。
【0118】
また、上記各実施の形態では、情報蓄積装置がスタンドアロンである場合について説明したが、情報蓄積装置は、スタンドアロンの装置であってもよく、サーバ・クライアントシステムにおけるサーバ装置であってもよい。後者の場合には、出力部や受付部は、通信回線を介して入力を受け付けたり、画面を出力したりすることになる。
【0119】
また、上記各実施の形態において、各構成要素は専用のハードウェアにより構成されてもよく、あるいは、ソフトウェアにより実現可能な構成要素については、プログラムを実行することによって実現されてもよい。例えば、ハードディスクや半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェア・プログラムをCPU等のプログラム実行部が読み出して実行することによって、各構成要素が実現され得る。
【0120】
なお、上記実施の形態における情報蓄積装置を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータを、識別情報が記憶された着脱可能な記憶媒体である可搬型記憶媒体から、識別情報を読み出す識別情報読出部と、識別情報読出部が読み出した識別情報を用いて、情報の取得先から、1以上の情報を取得する情報取得部と、情報取得部が取得した情報を、可搬型記憶媒体に蓄積する情報蓄積部として機能させるためのプログラムである。
【0121】
また、上記実施の形態における識別情報蓄積装置を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータを、識別情報格納部に格納されている上述した識別情報を、可搬型記憶媒体に蓄積して、上述した可搬型記憶媒体を作成する識別情報蓄積部として機能させるプログラムである。
【0122】
また、上記プログラムにおいて、識別情報蓄積部が、可搬型記憶媒体に上述した識別情報が格納されているか否かを判断し、格納されていない場合に、上述した識別情報を可搬型記憶媒体に蓄積するプログラムである。
【0123】
なお、上記プログラムにおいて、上記プログラムが実現する機能には、ハードウェアでしか実現できない機能は含まれない。例えば、情報を取得する取得部や、情報を出力する出力部などにおけるモデムやインターフェースカードなどのハードウェアでしか実現できない機能は、上記プログラムが実現する機能には含まれない。
【0124】
なお、上記情報蓄積装置1を実現するプログラムまたは識別情報蓄積装置3を実現するプログラムの少なくともいずれか一方を、可搬型記憶媒体10に予め格納しておくようにしても良い。そして、可搬型記憶媒体10が、これらのプログラムを実行するコンピュータ等に接続された場合、もしくは接続され、プログラムを実行する指示をユーザ等から受け付けた場合に、これらのプログラムを実行するようにしても良い。
【0125】
さらに、上記情報蓄積装置1を実現するプログラムまたは識別情報蓄積装置3を実現するプログラムの両方が可搬型記憶媒体10に予め格納されている場合においては、情報蓄積装置1を実現するプログラムが実行された場合に、可搬型記憶媒体10に識別情報が格納されているか否かを判断し、格納されている場合に、上述したように、情報を可搬型記憶媒体10に蓄積する処理を行うようにし、格納されていない場合に、識別情報蓄積装置3を実現するプログラムが、識別情報を可搬型記憶媒体10に蓄積する処理を行うようにしても良い。この場合、識別情報蓄積装置3を実現するプログラムは、識別情報が可搬型記憶媒体10に格納されていないことが検出されたことをトリガーとして起動するようにしても良い。
【0126】
また、上記情報蓄積装置1と識別情報蓄積装置3とを組み合わせた装置を実現するプログラムを、可搬型記憶媒体10に格納しておくようにしても良い。
【0127】
また、このプログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
【0128】
図11は、上記プログラムを実行して、上記実施の形態による情報蓄積装置を実現するコンピュータの外観の一例を示す模式図である。上記実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムによって実現されうる。
【0129】
図11において、コンピュータシステム900は、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)ドライブ905、FD(Floppy(登録商標) Disk)ドライブ906を含むコンピュータ901と、キーボード902と、マウス903と、モニタ904とを備える。
【0130】
図12は、コンピュータシステム900の内部構成を示す図である。図12において、コンピュータ901は、CD−ROMドライブ905、FDドライブ906に加えて、MPU(Micro Processing Unit)911と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM912と、MPU911に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶すると共に、一時記憶空間を提供するRAM(Random Access Memory)913と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するハードディスク914と、MPU911、ROM912等を相互に接続するバス915とを備える。なお、コンピュータ901は、LANへの接続を提供する図示しないネットワークカードを含んでいてもよい。
【0131】
コンピュータシステム900に、上記実施の形態による情報蓄積装置等の機能を実行させるプログラムは、CD−ROM921、またはFD922に記憶されて、CD−ROMドライブ905、またはFDドライブ906に挿入され、ハードディスク914に転送されてもよい。これに代えて、そのプログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ901に送信され、ハードディスク914に記憶されてもよい。プログラムは実行の際にRAM913にロードされる。なお、プログラムは、CD−ROM921やFD922、またはネットワークから直接、ロードされてもよい。
【0132】
プログラムは、コンピュータ901に、上記実施の形態による情報蓄積装置の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティプログラム等を必ずしも含んでいなくてもよい。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいてもよい。コンピュータシステム900がどのように動作するのかについては周知であり、詳細な説明は省略する。
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0133】
以上のように、本発明にかかる情報蓄積装置等は、可搬型記憶媒体に情報を蓄積する装置等として適しており、特に、可搬型記憶媒体に情報を蓄積する装置等として有用である。
【符号の説明】
【0134】
1 情報蓄積装置
2 情報サーバ装置
3 識別情報蓄積装置
10 可搬型記憶媒体
101 識別情報読出部
102 取得先情報読出部
103 情報取得部
104 削除部
105 情報蓄積部
106、202 情報格納部
201 受信部
203 情報読出部
204 送信部
301 識別情報格納部
302 識別情報蓄積部
1000 情報蓄積システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
識別情報が記憶された着脱可能な記憶媒体である可搬型記憶媒体から、前記識別情報を読み出す識別情報読出部と、
前記識別情報読出部が読み出した識別情報を用いて、情報の取得先から、1以上の情報を取得する情報取得部と、
前記情報取得部が取得した情報を、前記可搬型記憶媒体に蓄積する情報蓄積部とを備えた情報蓄積装置。
【請求項2】
前記可搬型記憶媒体には、前記情報の取得先を指定する情報である取得先情報が格納されており、
前記可搬型記憶媒体から前記取得先情報を読み出す取得先情報読出部を更に備え、
前記情報取得部は、前記取得先情報が示す情報の取得先から1以上の情報を取得する請求項1記載の情報蓄積装置。
【請求項3】
前記情報取得部が、前記情報の取得先に格納されている情報のうちの、識別情報に対応付けられた情報のみを取得する請求項1また請求項2記載の情報蓄積装置。
【請求項4】
前記情報取得部が取得した情報を削除する削除部を更に備えた請求項1から請求項3いずれか記載の情報蓄積装置。
【請求項5】
前記可搬型記憶媒体に格納された識別情報は、医療従事者の識別情報であり、
前記情報の取得先は、医療機関の情報サーバ装置であり、
前記情報取得部が取得する1以上の情報は、医療行為に関連する情報である請求項1から請求項3いずれか記載の情報蓄積装置。
【請求項6】
請求項1から請求項5いずれか記載の識別情報が格納されている識別情報格納部と、
前記識別情報格納部に格納されている識別情報を、可搬型記憶媒体に蓄積して、請求項1から請求項5いずれか記載の可搬型記憶媒体を作成する識別情報蓄積部とを備えた識別情報蓄積装置。
【請求項7】
請求項1から請求項5のいずれかに記載の情報蓄積装置に用いられる、前記識別情報が記憶された可搬型記憶媒体。
【請求項8】
識別情報読出部と、情報取得部と、情報蓄積部とを用いて行われる情報蓄積方法であって、
識別情報が記憶された着脱可能な記憶媒体である可搬型記憶媒体から、前記識別情報を読み出す識別情報読出ステップと、
前記識別情報読出ステップで読み出した識別情報を用いて、情報の取得先から、1以上の情報を取得する情報取得ステップと、
前記情報取得ステップが取得した情報を、前記可搬型記憶媒体に蓄積する情報蓄積ステップとを備えた情報蓄積方法。
【請求項9】
コンピュータを、
識別情報が記憶された着脱可能な記憶媒体である可搬型記憶媒体から、前記識別情報を読み出す識別情報読出部と、
前記識別情報読出部が読み出した識別情報を用いて、情報の取得先から、1以上の情報を取得する情報取得部と、
前記情報取得部が取得した情報を、前記可搬型記憶媒体に蓄積する情報蓄積部として機能させるためのプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate


【公開番号】特開2011−170537(P2011−170537A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−32658(P2010−32658)
【出願日】平成22年2月17日(2010.2.17)
【出願人】(505210115)国立大学法人旭川医科大学 (17)