説明

情報表示システム、管理装置、情報表示装置および電子棚札端末

【課題】障害が起きた場合においても、ユーザが情報を把握することができる。
【解決手段】ESLサーバ2は、情報表示装置1が設置されている位置を示す設置情報を記憶する管理装置記憶部と、障害が起きている第1の情報表示装置1を特定する障害装置特定部と、設置情報に基づいて、第1の情報表示装置1の近傍に設置されている第2の情報表示装置1を特定する近傍装置特定部と、第1の情報表示装置1に関連付けられている表示情報と、第2の情報表示装置1に関連付けられている表示情報とを、当該第2の情報表示装置1に送信する管理装置送信部とを備える。情報表示装置1は、ESLサーバ2から送信される、第1の情報表示装置1に関連付けられている表示情報と、第2の情報表示装置1に関連付けられている表示情報とを表示する表示部を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報表示システム、管理装置、情報表示装置および電子棚札端末に関する。
【背景技術】
【0002】
電子棚札端末は表示を書き換える際や、管理装置との通信を行う際に多くの電力を消費する。また、電池残量を推定し、電池残量が所定の閾値を下回った場合、表示している情報を消去したり、表示部に電池切れサインを表示したりする電子棚札端末が知られている(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−091984号公報
【特許文献2】特開2007−244795号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
障害が起きている電子棚札端末は、商品名や商品の価格などの情報を表示することができない。そのため、顧客や店員など、電子棚札端末の表示を確認するユーザは、障害が起きている電子棚札端末に関連付けられている商品名や商品の価格などの情報を把握することができないという問題がある。
【0005】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、障害が起きた場合においても、ユーザが情報を把握することができる情報表示システム、管理装置、情報表示装置および電子棚札端末を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、複数の情報表示装置と、前記情報表示装置の管理を行う管理装置とを含む情報表示システムにおいて、前記管理装置は、前記情報表示装置が設置されている位置を示す設置情報を記憶する管理装置記憶部と、障害が起きている第1の情報表示装置を特定する障害装置特定部と、前記設置情報に基づいて、前記第1の情報表示装置の近傍に設置されている第2の情報表示装置を特定する近傍装置特定部と、前記第1の情報表示装置に関連付けられている表示情報と、前記第2の情報表示装置に関連付けられている表示情報とを、当該第2の情報表示装置に送信する管理装置送信部と、を備え、前記情報表示装置は、前記管理装置送信部から送信される、前記第1の情報表示装置に関連付けられている表示情報と、前記第2の情報表示装置に関連付けられている表示情報とを受信する受信部と、前記第1の情報表示装置に関連付けられている表示情報と、前記第2の情報表示装置に関連付けられている表示情報とを表示する表示部と、を備えたことを特徴とする情報表示システムである。
【0007】
また、本発明の情報表示システムにおいて、前記情報表示装置は、自装置の状態を示す状態情報を前記管理装置に送信する送信部を備え、前記管理装置は、前記送信部から送信される前記状態情報を受信する管理装置受信部を備え、前記障害装置特定部は、前記状態情報に基づいて、障害が起きている前記第1の情報表示装置を特定することを特徴とする。
【0008】
また、本発明の情報表示システムにおいて、前記近傍装置特定部は、前記第2の情報表示装置が設置されている位置を基準として、前記第1の情報表示装置が設置されている方向を特定し、前記管理装置送信部は、前記第1の情報表示装置が設置されている方向を示す図形情報を前記第2の情報表示装置に送信し、前記受信部は、前記管理装置送信部から送信される、前記第1の情報表示装置が設置されている方向を示す図形情報を受信し、前記表示部は、前記第1の情報表示装置が設置されている方向を示す図形を表示することを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、情報表示装置が設置されている位置を示す設置情報を記憶する管理装置記憶部と、障害が起きている第1の情報表示装置を特定する障害装置特定部と、前記設置情報に基づいて、前記第1の情報表示装置の近傍に設置されている第2の情報表示装置を特定する近傍装置特定部と、前記第1の情報表示装置に関連付けられている表示情報と、前記第2の情報表示装置に関連付けられている表示情報とを、当該第2の情報表示装置に送信して表示させる管理装置送信部と、を備えたことを特徴とする管理装置である。
【0010】
また、本発明は、前記情報表示装置から送信される、当該情報表示装置の状態を示す状態情報を受信する受信部を備え、前記障害装置特定部は、前記状態情報に基づいて、障害が起きている前記第1の情報表示装置を特定することを特徴とする管理装置である。
【0011】
また、本発明の管理装置において、前記近傍装置特定部は、前記第2の情報表示装置が設置されている位置を基準として、前記第1の情報表示装置が設置されている方向を特定し、前記管理装置送信部は、前記第1の情報表示装置が設置されている方向を示す図形情報を前記第2の情報表示装置に送信して表示させることを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、管理装置から送信される、自装置に関連付けられている表示情報と、障害が起きている他の情報表示装置に関連付けられている表示情報とを受信する受信部と、前記自装置に関連付けられている表示情報と、前記障害が起きている他の情報表示装置に関連付けられている表示情報とを表示する表示部と、を備えたことを特徴とする情報表示装置である。
【0013】
また、本発明は、自装置の状態を示す状態情報を管理装置に送信する送信部を備えたことを特徴とする情報表示装置である。
【0014】
また、本発明の情報表示装置において、前記受信部は、前記管理装置から送信される、前記障害が起きている他の情報表示装置の方向を示す図形情報を受信し、前記表示部は、前記障害が起きている他の情報表示装置の方向を示す図形を表示することを特徴とする。
【0015】
また、本発明は、情報表示装置を備えたことを特徴とする電子棚札端末である。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、障害が起きた場合においても、ユーザが情報を把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の一実施形態における販売店システムの構成を示したブロック図である。
【図2】本実施形態における電子棚札端末の構成を示したブロック図である。
【図3】本実施形態におけるESLサーバの構成を示したブロック図である。
【図4】本実施形態における電子棚札端末が設置される棚の外観を示した概略図である。
【図5】本実施形態におけるESLサーバの管理装置記憶部が記憶する管理情報のデータ構造を示した概略図である。
【図6】本実施形態における電子棚札端末の表示部が表示する商品情報表示画面を示した概略図である。
【図7】本実施形態における電子棚札端末の表示部が表示する商品情報表示画面を示した概略図である。
【図8】本実施形態における電子棚札端末の表示部が表示する二商品情報表示画面を示した概略図である。
【図9】本実施形態におけるESLサーバが電子棚札端末に表示情報を表示させる手順を示した図である。
【図10】本実施形態における電子棚札端末の表示部が表示する二商品情報表示画面を示した概略図である。
【図11】本実施形態における電子棚札端末の表示部が表示する障害情報表示画面を示した概略図である。
【図12】本実施形態における電子棚札端末の表示部が表示する障害情報表示画面を示した概略図である。
【図13】本実施形態における電子棚札端末の表示部が表示する状態情報表示画面を示した概略図である。
【図14】本実施形態における情報表示装置の表示部が表示する在庫情報表示画面を示した概略図である。
【図15】本実施形態における情報表示装置の表示部が表示する二在庫情報表示画面を示した概略図である。
【図16】本実施形態における情報表示装置の表示部が表示する二在庫情報表示画面を示した概略図である。
【図17】本実施形態における情報表示装置の表示部が表示する障害情報表示画面を示した概略図である。
【図18】本実施形態における情報表示装置の表示部が表示する障害情報表示画面を示した概略図である。
【図19】本実施形態における情報表示装置の表示部が表示する障害情報表示画面を示した概略図である。
【図20】本実施形態における情報表示装置の表示部が表示する障害情報表示画面を示した概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照しながら本発明の一実施形態について説明する。図1は、本実施形態の電子棚札システムを含んだ販売店システムの構成を示したブロック図である。図示する例では、販売店システムは、電子棚札システムと、POS(Point of sales)サーバ6と、POSレジスタ7とを備えている。また、電子棚札システムは、電子棚札端末1と、ESL(Electronic shelf label、電子棚札)サーバ2(管理装置)と、アクセスポイント3と、中継機4−1〜4−3と、ハンディ端末5とを備えている。ESLサーバ2とPOSサーバ6とはバックヤード100に設置されている。電子棚札端末1と、アクセスポイント3と、中継機4−1〜4−3と、POSレジスタ7とは店舗200に設置されている。
【0019】
ESLサーバ2と、アクセスポイント3、中継機4−1,4−2、POSサーバ6およびPOSレジスタ7とは有線ネットワークで接続されており、互いにデータ通信を行うことができる。また、アクセスポイント3と、中継機4−3およびハンディ端末5とは無線LANなどの無線ネットワークで接続されており、互いにデータ通信を行うことができる。また、電子棚札端末1と中継機4−1〜4−3とは、近距離無線方式(例えば、IEEE802.15.4)を用いた無線ネットワークで接続されており、互いにデータ通信を行うことができる。これにより、電子棚札端末1とESLサーバ2とは互いにデータ通信を行うことができる。また、ESLサーバ2とハンディ端末5とは互いにデータ通信を行うことができる。なお、電子棚札端末1と中継機4−1〜4−3との間の無線ネットワークで近距離無線方式を用いることにより、電子棚札端末1を小型化および長電池寿命化することができ、電子棚札端末1と中継機4−1〜4−3との間の通信速度を高速化することができる。
【0020】
電子棚札端末1は商品の価格や説明などを表示する。ESLサーバ2は電子棚札端末1の管理を行う。アクセスポイント3と中継機4−1〜4−3とはデータ通信を中継する。ハンディ端末5は、ESLサーバ2に入力する情報を受け付け、この情報をESLサーバ2に送信する。POSサーバ6は、商品の情報や、売り上げ情報などを管理する。POSレジスタ7は、顧客が購入する商品の精算処理を行う。
【0021】
次に、電子棚札端末1の構成について説明する。図2は、本実施形態における電子棚札端末1の構成を示したブロック図である。図示する例では、電子棚札端末1は、制御部11と、表示部12と、記憶部13と、無線通信部14と、電池15とを備える。
【0022】
制御部11は、電子棚札端末1が備える各部の制御を行う。表示部12は液晶表示装置などであり、商品の名前や商品の価格などを表示する。記憶部13は、電子棚札端末1の各部が処理の途中で使用するデータを一時記憶する。無線通信部14は、中継機4−1〜4−3を介して、ESLサーバ2とデータの送受信を行う。電池15は、電子棚札端末1が備える各部に電力を供給する。
【0023】
なお、制御部11は、状態情報取得部として定期的に動作して電子棚札端末1の状態情報を取得する。また、無線通信部14は、制御部11が取得した状態情報をESLサーバ2に送信する。状態情報は電子棚札端末1の状態を示す情報であり、例えば、電子棚札端末1が備える電池の残量を示す電池残量情報や、電子棚札端末1とESLサーバ2との間の通信状態を示す通信状態情報などを含んでいる。
【0024】
次に、ESLサーバ2の構成について説明する。図3は、本実施形態におけるESLサーバ2の構成を示したブロック図である。図示する例では、ESLサーバ2は、管理装置制御部21(障害装置特定部、近傍装置特定部)と、管理装置記憶部23と、管理装置通信部24とを備える。
【0025】
管理装置制御部21は、ESLサーバ2が備える各部の制御を行う。管理装置記憶部23は管理情報を記憶する。管理情報については後述する。管理装置通信部24は、中継機4−1〜4−3を介して、電子棚札端末1とデータの送受信を行う。
【0026】
なお、本実施形態では、管理装置制御部21は、電子棚札端末1から送信された状態情報に含まれる電池残量情報と通信状態情報とを、管理装置記憶部23が記憶する管理情報に記憶させる。
【0027】
次に、電子棚札端末1が設置される棚について説明する。図4は、本実施形態における電子棚札端末1が設置される棚の外観を示した概略図である。図示する例では、棚10は、商品を配置する棚板101〜棚板103を上から順に備えている。棚板101には左側から順に電子棚札端末1−1〜1−3が設置されている。また、棚板102には左側から順に電子棚札端末1−4〜1−6が設置されている。また、棚板103には左側から順に電子棚札端末1−7〜1−9が設置されている。
【0028】
なお、棚板101の段を段番号「1」とする。また、棚板102の段を段番号「2」とする。また、棚板103の段を段番号「3」とする。また、電子棚札端末1−1、1−4、1−7が設置されている列104を、列位置「1」とする。また、電子棚札端末1−2、1−5、1−8が設置されている列105を、列位置「2」とする。また、電子棚札端末1−3、1−6、1−9が設置されている列106を、列位置「3」とする。
【0029】
例えば、電子棚札端末1−1は、段番号「1」列位置「1」で一意に定められる位置に設置されている。電子棚札端末1−2〜1−9についても、段番号と列位置とで一意に特定することができる位置に設置されている。
【0030】
次に、ESLサーバ2の管理装置記憶部23が記憶する管理情報について説明する。管理情報は、電子棚札端末1の表示部12が表示する表示情報と、電子棚札端末1の状態を示す状態情報と、電子棚札端末1が設置されている位置を示す設置情報とを関連付けて記憶している。
【0031】
表示情報は、「アイテムコード」と、「商品名」と、「商品説明」と、「価格」とを含む情報である。状態情報は、「装置コード」と、「サイズ」と、「カラー」と、「電池残量」と、「通信状態」とを含む情報である。設置情報は、「棚番号」と、「段番号」と、「列位置」とを含む情報である。
【0032】
図5は、本実施形態におけるESLサーバ2の管理装置記憶部23が記憶する管理情報のデータ構造を示した概略図である。図示する例では、管理情報は表形式のデータ構造を有しており、「アイテムコード」と、「商品名」と、「商品説明」と、「価格」と、「装置コード」と、「サイズ」と、「カラー」と、「電池残量」と、「通信状態」と、「棚番号」と、「段番号」と、「列位置」とのデータ項目を有する。また、管理情報は、各データ項目の情報を行毎に関連付けて記憶している。
【0033】
「アイテムコード」は、商品の種類を一意に特定する識別子である。「商品名」は、商品の名称である。「商品説明」は、商品を説明する文章である。「価格」は、商品の価格である。なお、「アイテムコード」には、「商品名」と、「商品説明」と、「価格」とが関連付けられており、「アイテムコード」を一意に特定すると、「商品名」と、「商品説明」と、「価格」とが一意に特定される。また、「アイテムコード」の属性1を「商品名」とし、属性2を「商品説明」とし、属性3を「価格」とする。
【0034】
「装置コード」は、電子棚札システムに含まれる電子棚札端末1を一意に特定する識別子である。「サイズ」は、電子棚札端末1の大きさを示す情報である。具体的には、サイズ「S」は、電子棚札端末1の大きさは小型であることを示す。また、サイズ「M」は、電子棚札端末1の大きさは中型であることを示す。また、サイズ「L」は、電子棚札端末1の大きさは大型であることを示す。
【0035】
「カラー」は、電子棚札端末1が備える表示部12が表示することができる色を示す情報である。具体的には、カラー「エリアカラー」は、電子棚札端末1が備える表示部12はカラー表示を行うことができることを示す。また、カラー「モノクロ」は、電子棚札端末1が備える表示部12はモノクロ表示を行うことができることを示す。
【0036】
「電池残量」は、電子棚札端末1が備える電池の残量を示す情報である。具体的には、「電池残量」は「0」から「10」の数値で示され、残量が減少するに従い「電池残量」は「10」から「0」に減少する。なお、電池残量「10」は新品の電池の残量を示し、電池残量「0」は電池の残量が無いことを示す。また、電池残量が「5」以下になると、電子棚札端末1は、通信や表示書き換えを行うことができなくなる。なお、管理装置制御部21は、電子棚札端末1から送信される電池残量情報を受信する度に、送信される電池残量情報に基づいて、管理装置記憶部23が記憶する管理情報の「電池残量」を更新する。
【0037】
「通信状態」は、電子棚札端末1とESLサーバ2との間の通信状態を示す情報である。具体的には、「通信状態」は「0%」から「100%」のビットエラー率で示される。通信状態「0%」は、電子棚札端末1とESLサーバ2との間の通信はエラーがなく通信状態が良好であることを示し、数値が高いほどエラーが多く必要な通信を行うことができないことを示す。例えば、通信状態「90%」は、電子棚札端末1とESLサーバ2との間では、通信エラーが多く、データ通信が実質行うことができない状態を示している。なお、管理装置制御部21は、電子棚札端末1から送信される通信状態情報を受信する度に、送信される通信状態情報に基づいて、管理装置記憶部23が記憶する管理情報の「通信状態」を更新する。
【0038】
なお、通信状態として、ビットエラー率ではなく、パケットエラー率や、電波強度を示すRSSI(Received Signal Strength Indicator、受信信号強度)や、リンク状態を示すLQI(Link Quality Indication、リンク品質通知)を用いてもよい。
【0039】
なお、「装置コード」には「サイズ」と、「カラー」と、「電池残量」と、「通信状態」とが関連付けられており、「装置コード」を一意に特定すると「サイズ」と、「カラー」と、「電池残量」と、「通信状態」とが一意に特定される。また、「装置コード」の属性1を「サイズ」とし、属性2を「カラー」とし、属性3を「電池残量」とし、属性4を「通信状態」とする。
【0040】
「棚番号」は、電子棚札端末1が設置されている棚を一意に特定する識別子である。「段番号」は、棚の段の位置(上下の位置)を特定する情報である。段番号は棚の最上段を「1」として上から順に数えた位置を示している。具体的には、図4に示したとおりであり、段番号「1」は棚の最上段の位置を示している。また、段番号「2」は棚の上から2番目の段の位置を示している。また、段番号「3」は棚の上から3番目の段の位置を示している。
【0041】
「列位置」は、棚の列の位置(左右の位置)を特定する情報である。列位置は、棚の最左列を「1」として、左から順に数えた位置を示している。具体的には、図4に示したとおりであり、列位置「1」は棚の最左列の位置を示している。また、列位置「2」は棚の左から2番目の列の位置を示している。また、列位置「3」は棚の左から3番目の列の位置を示している。
【0042】
なお、「棚番号」と、「段番号」と、「列位置」とは関連付けて記憶されており、この3つの情報で、電子棚札端末1が設置されている位置を特定することができる。また、「棚番号」の属性1を「段番号」とし、属性2を「列位置」とする。
【0043】
次に、管理情報の各行が示す内容について説明する。例えば、行501に示す例では、アイテムコード「114」で特定される商品の種類の商品名は「くるみ」であり、商品説明は「菓子」であり、価格は「620」であることを示している。
【0044】
また、アイテムコード「114」の情報を表示する電子棚札端末1を特定する装置コードは「1004」であり、装置コード「1004」で一意に特定される電子棚札端末1のサイズは「S」であり、カラーは「エリアカラー」であり、電池残量は「8」であり、通信状態は「0.80%」であることを示している。
【0045】
また、装置コード「1004」で一意に特定される電子棚札端末1は、棚番号「101」で一意に特定される棚の上から2段目、左から1番目の列に設置されていることを示している。他の行が示す内容については図示するとおりである。
【0046】
次に、電子棚札端末1の表示部12が表示する画面例について図6〜図8に基づいて説明する。電子棚札端末1の表示部12が画面を表示する方法としては、ESLサーバ2が図6〜図8に示す商品名などを含んだ画像を表示するための画像データを作成して電子棚札端末1に送信し、電子棚札端末1の表示部12が、送信された画像データに基づいた画像を表示する方法がある。なお、電子棚札端末1の表示部12が画面を表示する方法はこの方法に限らず、どのような方法を用いてもよい。例えば、ESLサーバ2が図6〜図8に示す画面に含まれる商品情報などの各種の情報を電子棚札端末1に送信し、電子棚札端末1の制御部11が、送信された情報に基づいて図6〜図8に示す商品名などを含んだ画像を表示するための画像データを作成し、表示部12がこの画像データに基づいた画像を表示する方法を用いてもよい。
【0047】
図6と図7とは、本実施形態における電子棚札端末1の表示部12が表示する商品情報表示画面を示した概略図である。商品情報表示画面は、画面上部に商品名を表示し、画面中央部に商品説明を表示し、画面下部に価格を表示する。
【0048】
図6に示す例は、図4に示した電子棚札端末1−6の表示部12が表示する表示画面例であり、図5に示した管理情報の行502の情報に基づいて表示している。図示する例では、電子棚札端末1−6の表示部12は、商品名「味噌せんべい」を画面上部に表示し、商品説明「一袋 5個入」を画面中央部に表示し、価格「200円」を画面下部に表示している。
【0049】
図7に示す例は、図4に示した電子棚札端末1−5の表示部12が表示する表示画面例であり、図5に示した管理情報の行503の情報に基づいて表示している。図示する例では、電子棚札端末1−5の表示部12は、商品名「塩あめ」を画面上部に表示し、商品説明「一箱」を画面中央部に表示し、価格「380円」を画面下部に表示している。
【0050】
図8は、本実施形態における、電子棚札端末1で障害が起きている際に、隣接する電子棚札端末1の表示部12が表示する二商品情報表示画面を示した概略図である。二商品情報表示画面は、画面左半分または画面右半分に、自電子棚札端末1に関連付けられている商品情報と、この商品が陳列されている方向を示す矢印記号とを表示し、他方画面半分に障害が起きている電子棚札端末1に関連付けられている商品情報と、この商品が陳列されている方向を示す矢印とを表示する。
【0051】
図8に示す例は、図4に示した電子棚札端末1−6で障害が起きている際に、電子棚札端末1−7の表示部12が表示する二商品情報表示画面例であり、図5に示した管理情報の行502と行503との情報に基づいて表示している。
【0052】
図示する例では、電子棚札端末1−7の表示部12は、自電子棚札端末1に関連付けられている商品名「味噌せんべい」を画面右上部に表示し、自電子棚札端末1に関連付けられている商品説明「一袋 5個入り」を画面右中央部に表示し、自電子棚札端末1に関連付けられている価格「200円」と、商品が陳列されている方向を示す矢印記号とを画面右下部に表示している。また、電子棚札端末1−7の表示部12は、障害が起きている電子棚札端末1−6に関連付けられている商品名「塩あめ」を画面左上部に表示し、障害が起きている電子棚札端末1−6に関連付けられている商品説明「一箱」を画面左中央部に表示し、障害が起きている電子棚札端末1−6に関連付けられている価格「380円」と、商品が陳列されている方向を示す矢印記号とを画面左下部に表示している。
【0053】
次に、ESLサーバ2が電子棚札端末1に表示情報を表示させる手順について説明する。図9は、本実施形態におけるESLサーバ2が電子棚札端末1に表示情報を表示させる手順を示した図である。
【0054】
(ステップS101)管理装置制御部21は障害装置特定部として動作し、表示情報を表示させる電子棚札端末1で障害が起きているか否かを判定する。管理装置制御部21は、表示情報を表示させる電子棚札端末1で障害が起きていると判定した場合にはステップS104の処理に進み、それ以外の場合にはステップS102の処理に進む。
【0055】
例えば、電子棚札端末1で障害が起きているか否かの判定方法としては以下の方法がある。管理装置制御部21は、管理情報を参照し、表示情報を表示させる電子棚札端末1を一意に特定する装置コードに関連付けられている電池残量と通信状態とを取得する。そして、管理装置制御部21は、電池残量が「5」以下、または通信状態が「20%」以上である場合は、その電子棚札端末1で障害が起きていると判定する。
【0056】
(ステップS102)管理装置制御部21は、電子棚札端末1に関連付けられている表示情報を、管理装置記憶部23が記憶する管理情報から取得する。その後、ステップS103の処理に進む。
【0057】
例えば、管理装置制御部21は、管理情報を参照し、表示情報を表示させる電子棚札端末1を一意に特定する装置コードに関連付けられている商品名と、商品説明と、価格とを取得する。
【0058】
(ステップS103)管理装置制御部21は、ステップS102で取得した表示情報を電子棚札端末1に送信する。その後、処理を終了する。なお、電子棚札端末1は、受信した表示情報を表示部12に表示する。このとき表示部12が表示する画面例としては、図6および図7に示す商品情報表示画面である。
【0059】
(ステップS104)管理装置制御部21は近傍装置特定部として動作し、管理装置記憶部23が記憶する管理情報に基づいて、障害を起こしている電子棚札端末1(第1の情報表示装置)の近傍に設置されている電子棚札端末1(第2の情報表示装置)(以下、近傍の電子棚札端末1と記載する)を特定する。また、管理装置制御部21は、近傍の電子棚札端末1が設置されている位置を基準として、障害を起こしている電子棚札端末1が設置されている方向を特定する。その後、ステップS105の処理に進む。
【0060】
例えば、近傍の電子棚札端末1を特定する方法としては次の方法がある。管理装置制御部21は、管理情報を参照し、障害を起こしている電子棚札端末1を一意に特定する装置コードに関連付けられている棚番号と、段番号と、列位置とを取得する。そして、管理装置制御部21は、取得した棚番号と段番号とが同一で、列位置が1番違いの設置情報に関連付けられている装置コードで特定される電子棚札端末1を、近傍の電子棚札端末1であると特定する。
【0061】
また、取得した棚番号と段番号とが同一で、列位置が1番違いの設置情報に関連付けられている装置コードで特定される電子棚札端末1が複数存在する場合は、列位置が小さい方の電子棚札端末1を、障害を起こしている電子棚札端末1の近傍に設置されている電子棚札端末1と特定する。
【0062】
また、近傍の電子棚札端末1が設置されている位置を基準として、障害を起こしている電子棚札端末1が設置されている方向を特定する方法としては以下の方法がある。例えば、近傍の電子棚札端末1の列位置より障害を起こしている電子棚札端末1の列位置の方が大きい場合、障害を起こしている電子棚札端末1は、近傍の電子棚札端末1の右方向に設置されていると特定する。また、近傍の電子棚札端末1の列位置より障害を起こしている電子棚札端末1の列位置の方が小さい場合、障害を起こしている電子棚札端末1は、近傍の電子棚札端末1の左方向に設置されていると特定する。
【0063】
なお、近傍の電子棚札端末1を特定する方法は上記の方法に限らず、障害を起こしている電子棚札端末1の近傍に設置されている電子棚札端末1を特定する方法であればどのような方法を用いてもよい。また、近傍の電子棚札端末1が設置されている位置を基準として、障害を起こしている電子棚札端末1が設置されている方向を特定する方法は上記の方法に限らず、近傍の電子棚札端末1が設置されている位置を基準として、障害を起こしている電子棚札端末1が設置されている方向を特定する方法であればどのような方法を用いてもよい。
【0064】
(ステップS105)管理装置制御部21は、ステップS104で特定した近傍の電子棚札端末1に関連付けられている表示情報と、障害を起こしている電子棚札端末1に関連付けられている表示情報とを、管理装置記憶部23が記憶する管理情報から取得する。その後、ステップS106の処理に進む。
【0065】
(ステップS106)管理装置制御部21は、ステップS105で取得した表示情報と、近傍の電子棚札端末1が設置されている位置を基準として、障害を起こしている電子棚札端末1が設置されている方向を示す矢印画像情報と、上向きの矢印を示す矢印画像情報とを、ステップS104で特定した、近傍の電子棚札端末1に送信する。その後、処理を終了する。なお、近傍の電子棚札端末1は、受信した表示情報と矢印画像とを表示部12に表示する。このとき近傍の電子棚札端末1が備える表示部12が表示する画面例としては、図8に示す二商品情報表示画面である。
【0066】
上述したとおり、本実施形態によれば、ESLサーバ2は、電子棚札端末1で障害が起きているか否かを判定する。そして、ESLサーバ2は、電子棚札端末1で障害が起きていると判定した場合には、この電子棚札端末1の近傍に設置されている他の電子棚札端末1を特定し、さらに近傍の電子棚札端末1が設置されている位置を基準として、障害を起こしている電子棚札端末1が設置されている方向を特定する。続いて、ESLサーバ2は、近傍の電子棚札端末1に、当該電子棚札端末1に関連付けられている表示情報と、障害が起きている電子棚札端末1に関連付けられている表示情報との2種類の表示情報と、障害を起こしている電子棚札端末1が設置されている方向を示す矢印画像情報と、上向きの矢印を示す画像像情とを送信する。そして、障害を起こしている電子棚札端末1に隣接する電子棚札端末1は、送信された情報に基づいて画面を表示する。
【0067】
これにより、ある電子棚札端末1で障害が起きた場合においても、障害が起きた電子棚札端末1の近傍に設置されている電子棚札端末1が、障害が起きている電子棚札端末1に関連付けられている表示情報と、障害を起こしている電子棚札端末1が設置されている方向(障害を起こしている電子棚札端末1に関連づけられている商品が配置されている方向)を示す矢印画像を表示することができる。よって、障害が起きた場合においても、ユーザは情報を把握することができる。
【0068】
なお、電子棚札端末1が表示する二商品情報表示画面は、図8に示す例だけではなく、他の表示画面としてもよい。
【0069】
図10は、本実施形態における電子棚札端末1で障害が起きている際に、隣接する電子棚札端末1の表示部12が表示する二商品情報表示画面の他の例を示した概略図である。
【0070】
図10に示す例は、図8に示した例と同様に、図4に示した電子棚札端末1−6で障害が起きている際に、電子棚札端末1−7の表示部12が表示する二商品情報表示画面例であり、図5に示した管理情報の行502と行503との情報に基づいて表示している。
【0071】
図8に示した例と異なる点は、障害が起きている電子棚札端末1−6に関連付けられている表示情報を表示する領域の背景色を黒色とし、商品名と商品説明と矢印とを白色で表示している点である。
【0072】
これにより、電子棚札端末1−7は、隣接する電子棚札端末1−6で障害が起きていることをより明確に報知することができる。
【0073】
また、電子棚札端末1は、二商品情報表示画面の代わりに、隣接する電子棚札端末1で障害が起きていることを示す障害情報表示画面を表示するようにしてもよい。
【0074】
図11は、本実施形態における電子棚札端末1で障害が起きている際に、隣接する電子棚札端末1の表示部12が表示する障害情報表示画面の例を示した概略図である。
【0075】
図11に示す例は、図4に示した電子棚札端末1−6で障害が起きている際に、電子棚札端末1−7の表示部12が表示する障害情報表示画面の例であり、図5に示した管理情報の行502と行503との情報に基づいて表示している。
【0076】
具体的には、電子棚札端末1−7の表示部12は、自電子棚札端末1に関連付けられている商品名「味噌せんべい」を画面上部に表示し、自電子棚札端末1に関連付けられている商品説明「一袋 5個入り」を画面右中央部に表示し、自電子棚札端末1に関連付けられている価格「200円」と、商品が陳列されている方向を示す矢印記号とを画面右下部に表示している。また、電子棚札端末1−7の表示部12は、電子棚札端末1−6で障害が起きていることを示す情報「調整中」を表示情報とし、画面左中央部に表示している。また、電子棚札端末1−7の表示部12は、障害が起きている電子棚札端末1−6の方向を示す矢印記号を画面左下部に表示している。
【0077】
これにより、電子棚札端末1−7は、自身に関連付けられている商品情報と、隣接する電子棚札端末1−6で障害が起きていることを示す情報とを表示することができる。よって、障害が起きた場合においても、ユーザは情報を把握することができる。さらに、ユーザは、障害が起きている電子棚札端末1−6をより容易に判別することができる。
【0078】
また、電子棚札端末1が表示する障害情報表示画面は、図11に示す例だけではなく、他の表示画面としてもよい。
【0079】
図12は、本実施形態における電子棚札端末1で障害が起きている際に、隣接する電子棚札端末1の表示部12が表示する障害情報表示画面の他の例を示した概略図である。
【0080】
図12に示す例は、図11に示した例と同様に、図4に示した電子棚札端末1−6で障害が起きている際に、電子棚札端末1−7の表示部12が表示する障害情報表示画面の例であり、図5に示した管理情報の行502と行503との情報に基づいて表示している。
【0081】
具体的には、電子棚札端末1−7の表示部12は、自電子棚札端末1に関連付けられている商品名「味噌せんべい」を画面上部に表示し、自電子棚札端末1に関連付けられている商品説明「一袋 5個入り」を画面右中央部に表示し、自電子棚札端末1に関連付けられている価格「200円」と、商品が陳列されている方向を示す矢印記号とを画面右下部に表示している。また、電子棚札端末1−7の表示部12は、管理情報が記憶する、電子棚札端末1−6で起きている障害の内容を示す情報「電池切れ 通信不良」を表示情報として画面左中央部に表示している。また、電子棚札端末1−7の表示部12は、障害が起きている電子棚札端末1−6に関連付けられている商品が陳列されている方向を示す矢印記号を画面左下部に表示している。
【0082】
これにより、電子棚札端末1−7は、自身に関連付けられている商品情報と、隣接する電子棚札端末1−6で起きている障害の内容とを表示することができる。よって、ユーザは、電子棚札端末1−6で起きている障害の内容を容易に把握することができる。
【0083】
また、電子棚札端末1は、二商品情報表示画面の代わりに、自装置の状態情報と、障害が起きている隣接する電子棚札端末1の状態情報とを示す状態情報表示画面を表示するようにしてもよい。例えば、メンテナンス時などに電子棚札端末1が状態情報表示画面を表示するようにすることで、ユーザは容易に電子棚札端末1の状態情報を把握することができる。
【0084】
図13は、本実施形態における電子棚札端末1で障害が起きている際に、隣接する電子棚札端末1の表示部12が表示する状態情報表示画面の例を示した概略図である。
【0085】
図13に示す例は、図4に示した電子棚札端末1−6で障害が起きている際に、電子棚札端末1−7の表示部12が表示する状態情報表示画面の例であり、図5に示した管理情報の行502と行503との情報に基づいて表示している。
【0086】
具体的には、電子棚札端末1−7の表示部12は、管理情報が記憶する、自電子棚札端末1−7の状態情報「電池:5 通信:0.80%」を表示情報として画面右上部に表示し、自電子棚札端末1−7に関連付けられている商品が陳列されている方向を示す矢印記号を画面右下部に表示している。また、電子棚札端末1−7の表示部12は、管理情報が記憶する電子棚札端末1−6で起きている障害の内容を示す情報「電池切れ 通信不良」を表示情報として画面左上部に表示し、障害が起きている電子棚札端末1−6に関連付けられている商品が陳列されている方向を示す矢印記号を画面左下部に表示している。
【0087】
これにより、電子棚札端末1−7は、自電子棚札端末1−7の状態情報と、隣接する電子棚札端末1−6で起きている障害の内容とを表示することができる。よって、ユーザは、電子棚札端末1−7の状態情報と、電子棚札端末1−6で起きている障害の内容を容易に把握することができる。
【0088】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
【0089】
例えば、上記の実施形態では、スーパーマーケットやコンビニエンスストア等の小売店の棚に設置する電子棚札端末を一例として説明したが、本発明は、上記に限られるものではなく、電子棚札端末を、小売店で販売される商品等の情報以外の情報を表示する情報表示装置として用いてもよい。なお、情報表示装置の構成は電子棚札端末1の構成と同様である。
【0090】
具体的には、倉庫等において、保管物を保管する棚や、保管物を収めた箱や、保管物自体に付けて、その保管物の内容を表示する情報表示装置として用いてもよい。
【0091】
図14から図20は、情報表示装置30を倉庫で用いる場合の表示画面例である。情報表示装置30を倉庫で用いる場合では、情報表示装置30は、商品説明の代わりに商品番号を表示し、価格の代わりに在庫数を表示する。
【0092】
図14は、在庫情報表示画面を示した概略図である。図示する例では、情報表示装置30の表示部12は、商品名「ボールペン(赤)」を画面上部に表示し、商品番号「P/N:800−00452」を画面中央部に表示し、在庫数「384本」を画面下部に表示している。
【0093】
図15は、情報表示装置30で障害が起きている際に、隣接する情報表示装置30の表示部12が表示する二在庫情報表示画面を示した概略図である。図示する例では、情報表示装置30の表示部12は、自情報表示装置30に関連付けられている商品名「ボールペン(赤)」を画面右上部に表示し、自情報表示装置30に関連付けられている商品番号「P/N:800−00452」を画面右中央部に表示し、自情報表示装置30に関連付けられている在庫数「200本」と、商品が収納されている方向を示す矢印記号とを画面右下部に表示している。また、情報表示装置30の表示部12は、障害が起きている情報表示装置30に関連付けられている商品名「消しゴム(小)」を画面左上部に表示し、障害が起きている情報表示装置30に関連付けられている商品番号「P/N:772−00112」を画面左中央部に表示し、障害が起きている情報表示装置30に関連付けられている在庫数「120個」と、商品が収納されている方向を示す矢印記号とを画面左下部に表示している。
【0094】
これにより、情報表示装置30を倉庫で用いる場合において、ある情報表示装置30で障害が起きた場合でも、隣接する情報表示装置30が、障害が起きている情報表示装置30に関連付けられている表示情報と、表示情報の商品が収納されている方向を示す矢印画像を表示することができる。よって、ユーザは、情報表示装置30が障害を起こした場合においても情報を把握することができる。
【0095】
なお、情報表示装置30が表示する二在庫情報表示画面は、図15に示す例だけではなく、他の表示画面としてもよい。
【0096】
図16は、情報表示装置30を倉庫で用いる場合において、ある情報表示装置30で障害が起きている際に、隣接する情報表示装置30の表示部12が表示する二在庫情報表示画面の他の例を示した概略図である。
【0097】
図16に示す例は、図15に示した例と同様に、情報表示装置30で障害が起きている際に、隣接する情報表示装置30の表示部12が表示する二在庫情報表示画面を示した概略図である。図15に示した例と異なる点は、障害が起きている情報表示装置30に関連付けられている表示情報を表示する領域の背景色を黒色とし、商品名と商品番号と在庫数と矢印とを白色で表示している点である。
【0098】
これにより、情報表示装置30は、隣接する情報表示装置30で障害が起きていることをより明確に報知することができる。よって、ユーザは、情報表示装置30で障害が起きていることを容易に把握することができる。
【0099】
また、情報表示装置30を倉庫で用いる場合において、情報表示装置30は、二在庫情報表示画面の代わりに、隣接する情報表示装置30で障害が起きていることを示す障害情報表示画面を表示するようにしてもよい。
【0100】
図17は、情報表示装置30を倉庫で用いる場合において、情報表示装置30で障害が起きている際に、隣接する情報表示装置30の表示部12が表示する障害情報表示画面の例を示した概略図である。
【0101】
図17に示す例は、隣接する情報表示装置30で障害が起きている際に、情報表示装置30の表示部12が表示する障害情報表示画面の例である。
【0102】
具体的には、情報表示装置30の表示部12は、自情報表示装置30に関連付けられている商品名「ボールペン(赤)」を画面上部に表示し、自情報表示装置30に関連付けられている商品番号「P/N:800−00452」を画面右中央部に表示し、自情報表示装置30に関連付けられている在庫数「384本」と、商品が収納されている方向を示す矢印記号とを画面右下部に表示している。また、情報表示装置30の表示部12は、隣接する情報表示装置30で起きている障害の内容を示す情報「電池切れ 通信不良」を画面左中央部に表示している。また、情報表示装置30の表示部12は、障害が起きている情報表示装置30に関連付けられている商品が陳列されている方向を示す矢印記号を画面左下部に表示している。
【0103】
これにより、情報表示装置30は、自情報表示装置30に関連付けられている商品情報と、隣接する情報表示装置30で起きている障害の内容とを表示することができる。よって、ユーザは、障害が起きている情報表示装置30の障害の内容を容易に把握することができる。
【0104】
また、情報表示装置30を倉庫で用いる場合において、情報表示装置30は、二在庫情報表示画面の代わりに、自装置の状態情報と、障害が起きている隣接する情報表示装置30の状態情報とを示す状態情報表示画面を表示するようにしてもよい。この場合、情報表示装置30の表示部12が表示する状態情報表示画面は図13に示した画面と同様である。
【0105】
図18は、情報表示装置30を倉庫で用いる場合において、ある情報表示装置30で障害が起きている際に、隣接する情報表示装置30の表示部12が表示する障害情報表示画面の他の例を示した概略図である。
【0106】
図18に示す例は、図17に示した例と同様に、情報表示装置30で障害が起きている際に、隣接する情報表示装置30の表示部12が表示する障害情報表示画面を示した概略図である。図17に示した例と異なる点は、障害が起きている情報表示装置30に関連付けられている表示情報をQRコードで表示している点である。
これにより、情報表示装置30は、隣接する情報表示装置30起きている障害の内容をハンディ端末によって自動的に判別することができる。よって、ユーザの読み間違えなどが発生しないので、情報表示装置30で障害が起きていることを確実に把握することができる。
【0107】
また、情報表示装置30を店舗で用いる場合において、情報表示装置30は、障害情報を人間に読み取れないQRコードで表示するため、店舗顧客に障害を気づかれることなく、確実にユーザに伝えることができる。
【0108】
図19と図20は、情報表示装置30を倉庫で用いる場合において、ある情報表示装置30で障害が起きている際に、隣接する情報表示装置30の表示部12が表示する障害情報表示画面の他の例を示した概略図である。
【0109】
図19は、隣接する情報表示装置30に障害が起きていない場合と同じ表示画面を示した概略図である。図示する例では、情報表示装置30の表示部12は、商品名「ボールペン(赤)」を画面上部に表示し、商品番号「P/N:800−00452」を画面中央部に表示し、在庫数「384本」を画面下部に表示している。
【0110】
図20は、情報表示装置30で障害が起きている際に、隣接する情報表示装置30の表示部12が図19と交互に表示する二在庫情報表示画面を示した概略図である。図示する例では、情報表示装置30の表示部12は、障害が起きている情報表示装置30に関連付けられている商品名「消しゴム(小)」を画面左上部に表示し、障害が起きている情報表示装置30に関連付けられている商品番号「P/N:772−00112」を画面左中央部に表示し、障害が起きている情報表示装置30に関連付けられている在庫数「120個」と、商品が収納されている方向を示す矢印記号とを画面左下部に表示している。
【0111】
ある情報表示装置30で障害が起きている際は、図19と図20の表示を交互に切り替えて表示する。これにより、情報表示装置30は、隣接する情報表示装置30で障害が起きていることをより明確に報知することができる。よって、ユーザは、障害が起きている情報表示装置30の障害の内容を容易に把握することができる。
【0112】
また、銀行等の書類を扱う業務において、情報表示装置30を用紙置き場に配置し、用紙の説明や残り枚数を表示する表示装置として用いてもよい。
【0113】
また、工場等において、情報表示装置30を作業員への作業指示を表示するパネルや部品を置く棚に設置して、部品の分類等の情報を表示する表示装置として用いてもよい。
【符号の説明】
【0114】
1,1−1〜1−9・・・電子棚札端末、2・・・ESLサーバ、3・・・アクセスポイント、4−1〜4−3・・・中継機、5・・・ハンディ端末、6・・・POSサーバ、7・・・POSレジスタ、10・・・棚、11・・・制御部、12・・・表示部、13・・・記憶部、14・・・無線通信部、21・・・管理装置制御部、23・・・管理装置記憶部、24・・・管理装置通信部、30・・・情報表示装置、100・・・バックヤード、101〜103・・・棚板、200・・・店舗

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の情報表示装置と、前記情報表示装置の管理を行う管理装置とを含む情報表示システムにおいて、
前記管理装置は、
前記情報表示装置が設置されている位置を示す設置情報を記憶する管理装置記憶部と、
障害が起きている第1の情報表示装置を特定する障害装置特定部と、
前記設置情報に基づいて、前記第1の情報表示装置の近傍に設置されている第2の情報表示装置を特定する近傍装置特定部と、
前記第1の情報表示装置に関連付けられている表示情報と、前記第2の情報表示装置に関連付けられている表示情報とを、当該第2の情報表示装置に送信する管理装置送信部と、
を備え、
前記情報表示装置は、
前記管理装置送信部から送信される、前記第1の情報表示装置に関連付けられている表示情報と、前記第2の情報表示装置に関連付けられている表示情報とを受信する受信部と、
前記第1の情報表示装置に関連付けられている表示情報と、前記第2の情報表示装置に関連付けられている表示情報とを表示する表示部と、
を備えたことを特徴とする情報表示システム。
【請求項2】
前記情報表示装置は、
自装置の状態を示す状態情報を前記管理装置に送信する送信部
を備え、
前記管理装置は、
前記送信部から送信される前記状態情報を受信する管理装置受信部
を備え、
前記障害装置特定部は、前記状態情報に基づいて、障害が起きている前記第1の情報表示装置を特定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報表示システム。
【請求項3】
前記近傍装置特定部は、前記第2の情報表示装置が設置されている位置を基準として、前記第1の情報表示装置が設置されている方向を特定し、
前記管理装置送信部は、前記第1の情報表示装置が設置されている方向を示す図形情報を前記第2の情報表示装置に送信し、
前記受信部は、前記管理装置送信部から送信される、前記第1の情報表示装置が設置されている方向を示す図形情報を受信し、
前記表示部は、前記第1の情報表示装置が設置されている方向を示す図形を表示する
ことを特徴とする請求項1または請求項2のいずれか1項に記載の情報表示システム。
【請求項4】
情報表示装置が設置されている位置を示す設置情報を記憶する管理装置記憶部と、
障害が起きている第1の情報表示装置を特定する障害装置特定部と、
前記設置情報に基づいて、前記第1の情報表示装置の近傍に設置されている第2の情報表示装置を特定する近傍装置特定部と、
前記第1の情報表示装置に関連付けられている表示情報と、前記第2の情報表示装置に関連付けられている表示情報とを、当該第2の情報表示装置に送信して表示させる管理装置送信部と、
を備えたことを特徴とする管理装置。
【請求項5】
前記情報表示装置から送信される、当該情報表示装置の状態を示す状態情報を受信する受信部
を備え、
前記障害装置特定部は、前記状態情報に基づいて、障害が起きている前記第1の情報表示装置を特定する
ことを特徴とする請求項4に記載の管理装置。
【請求項6】
前記近傍装置特定部は、前記第2の情報表示装置が設置されている位置を基準として、前記第1の情報表示装置が設置されている方向を特定し、
前記管理装置送信部は、前記第1の情報表示装置が設置されている方向を示す図形情報を前記第2の情報表示装置に送信して表示させる
ことを特徴とする請求項4または請求項5のいずれか1項に記載の管理装置。
【請求項7】
管理装置から送信される、自装置に関連付けられている表示情報と、障害が起きている他の情報表示装置に関連付けられている表示情報とを受信する受信部と、
前記自装置に関連付けられている表示情報と、前記障害が起きている他の情報表示装置に関連付けられている表示情報とを表示する表示部と、
を備えたことを特徴とする情報表示装置。
【請求項8】
自装置の状態を示す状態情報を管理装置に送信する送信部
を備えたことを特徴とする請求項7に記載の情報表示装置。
【請求項9】
前記受信部は、前記管理装置から送信される、前記障害が起きている他の情報表示装置の方向を示す図形情報を受信し、
前記表示部は、前記障害が起きている他の情報表示装置の方向を示す図形を表示する
ことを特徴とする請求項7または請求項8のいずれか1項に記載の情報表示装置。
【請求項10】
請求項7から請求項9のいずれか1項に記載の情報表示装置
を備えたことを特徴とする電子棚札端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2011−67603(P2011−67603A)
【公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−138245(P2010−138245)
【出願日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(000002325)セイコーインスツル株式会社 (3,629)
【Fターム(参考)】