説明

情報表示システム

【課題】報知用リソースに関する情報を入手したときに、自動的に報知用リソースを表示する情報表示システムを提供する。
【解決手段】ネットワークからリソース情報を取得、解析および表示を行うウェッブブラウザを備えた情報表示システムであって、起動状態が通常動作状態かあるいは待機状態かを取得する起動状態取得手段と、リソースのリソース識別情報を取得するリソース識別情報取得手段と、このリソース識別情報取得手段で取得されたリソース識別情報が報知用リソースに関する報知用リソース識別情報であるか否かを判定する報知用リソース識別情報検知手段と、報知用リソース識別情報に基づいて、起動状態取得手段で取得された起動状態が待機状態である場合には表示システムを通常動作に遷移させる起動状態遷移手段とを備え、報知用リソース識別情報によって特定される報知用リソースから前記ウェッブブラウザを用いてリソース情報を取得して表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ネットワーク上の情報を報知するための情報表示システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネットに接続可能な機器は年々増加している。パーソナルコンピュータをはじめ、携帯電話、テレビ受像機、映像蓄積装置などさまざまな装置で、インターネット上のデータやサービス(以下、ネットワークリソースと記す)を表示することが可能となっている。以下では、ネットワークリソースを表示可能な装置をリソース情報表示装置と記す。
【0003】
リソース情報表示装置は、ネットワークリソースの表示にウェブブラウザを用いる。ウェブブラウザは、ウェブサーバからネットワークリソースを取得し、その種類に応じて解析を行い、解析結果をもとに文字や画像の配置や映像音声の再生を行う。ネットワークリソースの位置の指定には、URL(Uniform Resource Locator)などのリソース識別情報を用いる。ウェブブラウザは与えられたリソース識別情報を元にネットワークリソースを特定し、文字、画像、映像音声データなどを取得する。
【0004】
一般に、ユーザは能動的にウェブブラウザを使ってネットワークリソースの閲覧を行うが、能動的に閲覧を行うことはユーザに労力がかかる、あるいはリソース提供側から特に見てほしいネットワークリソースが存在するなどの理由で、ウェブブラウザに表示されるネットワークリソースを自動的に変更する機能への需要もある。例えば、所定ファイル内のシナリオ関係情報に基づいて、関連するネットワークリソースを連続して表示するための技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−296535号公報(3−4頁、図5)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、火災、地震などの大勢の人に報知すべき事象(以下、報知対象事象)が発生したときに、それに関連する情報を示すネットワークリソース(以下、報知用リソースと記載する)を自動的にウェブブラウザに表示することができれば、ユーザは事象に関する正確な情報を取得し、正しい行動を取ることができる。
【0007】
しかしながら、従来の関連するネットワークリソースを連続して表示する手法では、現在ウェブブラウザに表示しているネットワークリソースに関連するネットワークリソースを自動的に表示することはできるが、これと関連しない報知対象事象が発生したときに、自動的にウェブブラウザを表示できる状態に遷移し、報知用リソースを表示することはできなかった。
【0008】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、報知用リソースに関する情報を入手したときに、自動的に報知用リソースを表示する情報表示システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明に係る情報表示システムにおいては、ネットワークからリソースのリソース情報を取得、解析および表示を行うウェブブラウザを備えた情報表示システムであって、前記情報表示システムの起動状態が通常動作状態かあるいは待機状態かを取得する起動状態取得手段と、前記リソースのリソース識別情報を取得するリソース識別情報取得手段と、このリソース識別情報取得手段で取得された前記リソース識別情報が報知用リソースに関する報知用リソース識別情報であるか否かを判定する報知用リソース識別情報検知手段と、前記報知用リソース識別情報に基づいて、前記起動状態取得手段で取得された起動状態が待機状態である場合には前記表示システムを通常動作に遷移させる起動状態遷移手段とを備え、前記報知用リソース識別情報によって特定される前記報知用リソースから前記ウェブブラウザを用いてリソース情報を取得して表示するようにしたものである。
【発明の効果】
【0010】
この発明に係る情報表示システムは、
リソース識別情報取得手段で取得されたリソース識別情報が報知用リソースに関する報知用リソース識別情報であるか否かを判定する報知用リソース識別情報検知手段と、
報知用リソース識別情報に基づいて、起動状態取得手段で取得された起動状態が待機状態である場合には表示システムを通常動作に遷移させる起動状態遷移手段とを
備えているので、報知用リソースに関する情報を入手したときに、自動的に報知用リソースを表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施の形態1における情報処理システムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態1におけるリソース識別情報送信装置の処理シーケンスを示すフローチャートである。
【図3】本発明の実施の形態1におけるリソース情報表示装置の処理シーケンスを示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施の形態2における情報表示システムの構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施の形態2における情報表示システムの処理シーケンスを示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態2における出力設定の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
実施の形態1.
図1は、この発明実施するための情報処理システムの構成を示すブロック図である。本実施の形態における情報処理システムは、リソース識別情報送信装置と情報表示システムとしてのリソース情報表示装置とからなる。なお、簡単のため、図1にはリソース情報表示システムとリソース識別情報送信装置は1台ずつしか記載していないが、それぞれが複数台あっても構わない。
【0013】
リソース識別情報送信装置100は、報知対象事象を検出する検出部101、リソース識別情報送信装置全体を制御する制御部102、報知用リソースへのリソース識別情報を記憶するリソース識別情報記憶部110、リソース識別情報の送信先を記憶する送信先記憶部111、リソース識別情報を送信するリソース識別情報送信部103からなる。
【0014】
リソース情報表示装置200は、リソース識別情報送信装置からリソース識別情報を受信するリソース識別情報受信部201、リソース情報表示装置200全体を制御する制御部202、リソース情報表示装置200の起動状態を制御する起動状態制御部203、ネットワーク300からネットワークリソースを取得し、解析、表示を行うウェブブラウザ204、表示を外部に出力する表示部206、表示部206の出力制御を行う表示制御部205、音声を外部に出力するスピーカ208、スピーカ208への出力制御を行う音量制御部207、ユーザからの操作を受け付ける操作部209、前回終了時の出力設定を記憶する前回終了時出力設定記憶部210、報知用の出力設定を記憶する報知用出力設定記憶部211からなる。
【0015】
ここで、報知用の出力設定とは、周囲の注意を惹きやすいような出力設定のことを指す。例えば、表示部206の輝度が高いほど、スピーカ208の出力音量が大きいほど、周囲の注意を惹きやすい。そのような条件を満たす輝度や音量の設定値を報知用の出力設定とする。
【0016】
次に、本実施の形態の情報処理システムにおける処理の流れについて説明する。以下の説明においては、火災発生を報知することを想定する。
【0017】
図2は、本実施の形態におけるリソース識別情報送信装置100の処理の流れを示すフローチャートである。
【0018】
リソース識別情報送信装置100では、検出部101は火災の発生(報知対象事象)を検出するとそのことを報知イベントとして制御部102に通知する(ステップS101)。ここで、報知イベントとは、検出した情報の種類を表すデータである。
【0019】
制御部102は、火災発生を示す報知イベントを取得すると、火災時の避難経路の表示と警報音の鳴動を行う報知用リソースを指すリソース識別情報をリソース識別情報記憶部110から取得する(ステップS102)。
【0020】
ここで、各報知イベントに対応する報知用リソースはあらかじめネットワーク300にアップロードされているものとする。また、リソース識別情報記憶部110には、各報知イベントに対応する報知用リソースへのリソース識別情報が記憶されているものとする。
【0021】
続いて、制御部102は、火災発生時に報知用リソースを送信するリソース情報表示装置の一覧を送信先記憶部111から取得する(ステップS103)。ここで、送信先記憶部111には、各報知イベントを送信すべき送信先の一覧が記憶されているものとする。
【0022】
最後にリソース識別情報送信部103が、リソース識別情報記憶部110から取得したリソース識別情報を送信先記憶部111から取得したリソース情報表示装置に送信する(ステップS104)。
【0023】
次に、リソース情報表示装置200の処理について説明する。図3は、本実施の形態におけるリソース情報表示装置200の処理の流れを示すフローチャートである。
【0024】
リソース識別情報受信部201が、リソース識別情報を受信すると(ステップS201)、受信したリソース識別情報が、報知用リソース識別情報であるか否かを判定する(ステップS202)。受信したリソース識別情報が、報知用リソース識別情報でない場合は、リソース情報表示装置200は何も動作しない。受信したリソース識別情報が、報知用リソース識別情報である場合は、制御部202は、起動状態制御部203からリソース情報表示装置の起動状態を取得する(ステップS203)。つまり、リソース識別情報受信部201は、リソース識別情報を取得するリソース識別情報取得手段であると共に、取得したリソース識別情報が、報知用リソース識別情報であるか否かを判定する報知用リソース識別情報検知手段として機能する。
【0025】
ここで、起動状態とは、リソース情報表示装置が稼動状態であるか待機状態であるかどうかを示す状態である。稼動状態とは映像音声などの出力を行う状態であり、待機状態とは不必要な給電を行わないことにより消費電力を抑えた状態である。本実施の形態のリソース情報表示装置200の待機状態は、リソース識別情報受信部201と操作部209からの入力のみを受け付け、表示部206やスピーカ208へは給電しない状態とする。
【0026】
リソース情報表示装置200が待機状態である場合には、制御部203は稼動状態に移行するためにリソース情報表示装置200の起動を行う(ステップS204)。稼動状態に移行すると、表示部206やスピーカ208にも給電が行われる。つまり、制御部203は、リソース情報表示装置200が待機状態である場合には、リソース情報表示装置200を稼動状態に遷移させる起動状態遷移手段としても機能する。
【0027】
一般的に、リソース情報表示装置200のような映像音声を出力する装置は、前回終了時の出力状態を前回終了時出力設定記憶部210に記憶しておき、次の起動時にはその出力設定を読み出して適用する。しかしながら、前回終了時の出力設定が周囲の注目を惹きにくいものであった場合には、報知対象事象の報知への効果が小さくなる。そのため、本実施の形態ではより周囲の注目を惹きやすい出力設定を適用する。この出力設定については後述する。
【0028】
リソース情報表示装置200が稼動状態に遷移した後は、ウェブブラウザ204を起動し、報知用リソース識別情報が指す報知用リソースを表示させる(ステップS205)。一般にウェブブラウザの起動にはある程度の時間がかかるため、リソース情報表示装置200が稼動状態になったあとは、できるだけ早くウェブブラウザ起動処理を開始することが望ましい。
【0029】
例えば、リソース情報表示装置200がテレビ受像機であった場合、通常の起動時には映像音声を再生するための映像音声再生処理が起動されるが、報知用リソース識別情報を取得して起動された場合には、当該映像音声再生処理を起動せずにウェブブラウザ204の起動、表示処理を優先することで、ウェブブラウザ204に報知用リソースを表示するまでの時間を短縮することができる。
【0030】
続いて、制御部202は、報知用出力設定記憶部210から、報知用出力設定を取得する(ステップS206)。前述したように、報知用出力設定部210には周囲の人の注意を惹きやすいような出力の設定値が格納されている。本実施の形態では、表示部206の輝度値とスピーカ208の音量値とが格納されているとする。輝度値は通常時よりも高く、音量値は通常時よりも大きく設定することで、周囲の人の注意を惹きやすくすることができる。
【0031】
制御部202は、現在の表示部206の表示輝度が報知用出力設定以下である場合には、表示制御部205を介して表示部206の表示輝度を上げる(ステップS207、S208)。
【0032】
また、制御部202は、現在のスピーカ208の音量が報知用出力設定以下である場合には、音声制御部207を介してスピーカ208の音量値を上げる(ステップS209、S210)。
【0033】
このように構成されたリソース情報表示装置によれば、リソース識別情報送信装置から送信される報知用リソース識別情報に応じて、リソース情報表示装置のウェブブラウザでネットワークリソースを表示することができる。
【0034】
また、リソース情報表示装置は、報知用リソース識別情報受信時に待機状態であった場合には自動的に稼動状態へと移行するので、報知すべき事象が発生した際にリソース情報表示装置が待機状態であったとしても、報知すべき事象に関する情報を表示することができる。
【0035】
また、リソース情報表示装置は、リソース識別情報受信時に自動的に周囲の注意を惹きやすいように出力設定の変更を行うので、報知すべき事象が発生した際にリソース情報表示装置に記憶されている出力設定が注意を惹きやすいものでなかったとしても、周囲に事象を報知することができる。
【0036】
なお、本実施の形態においては、リソース識別情報送信装置の検出部が火災を検知したことにより自動的にリソース識別情報の送信を行ったが、リソース識別情報送信装置内に直接的に報知対象事象を検出する機構をもつ必要はない。例えば、違う装置との通信により報知対象事象が起きたことを把握してもよいし、ユーザ操作によって手動で送信するようにしてもよい。前者の場合は、リソース識別情報送信装置の構成を簡単化することができる。後者の場合、ユーザが報知したいタイミングで報知用リソース識別情報を送信することが可能となる。
【0037】
なお、本実施の形態においては、火災が起きた場合を例としたが、周囲に報知すべき事象であれば違う事象を扱ってもよい。例えば、地震、津波などの自然現象の報知であってもよいし、政治や経済界の速報ニュースなどであってもよい。
【0038】
また、本実施の形態においては、表示部の輝度を上げた後にスピーカの音量を上げたが、これらの出力設定の順番は入れ替えても同様の効果を得られる。また、これ以外の周囲の注目を惹くための出力設定を行ってもよい。
【0039】
例えば、表示部の方向を変更できるような機器であれば、周囲の人がいる方向を検出して表示部をその方向に向けるようにしてもよいし、表示部の方向を動かし続けるようにしてもよい。前者の場合は周囲の人から情報を視認しやすくなる。後者の場合は、表示部が動き続けることで何か異常な事態が起きたことに周囲の人が気づきやすくなる。
【0040】
また、リソース情報表示装置に接続している出力装置があれば、それらの出力設定を変更してもよい。例えば、外部スピーカなどが接続されている場合には、外部スピーカの音量を上げるようにしても同様の効果が得られる。
【0041】
なお、本実施の形態では、リソース識別情報送信装置からリソース情報表示装置には、報知用リソースを特定するための報知用リソース識別情報しか送信していなかったが、違う情報を同時に送信してもよい。例えば、報知対象事象の種類(以下、報知対象事象種別と記す)を通知することにより、リソース情報表示装置で報知対象事象種別に応じた報知用出力設定を用いるようにしてもよい。このように構成することにより、より緊急度の高い報報知対象事象種別の場合には、より周囲の注目の惹きやすい出力設定とすることも可能となる。
【0042】
また、あらかじめリソース情報表示装置に複数種類の異なる音声(警告音)を記憶しておき、報知用リソース識別情報を所得したときに直ちに報知対象事象種別に応じて複数種類の音声から選択した音声を鳴らしてもよい。このように構成することにより、ウェブブラウザによるネットワークから情報の表示が開始される前に報知対象事象が起きたことを周囲に通知することができるので、周囲に報知対象事象が起きたことを伝えるまでの時間を短縮することができる。また、緊急度の高い報知対象事象種別の場合には警報音などを鳴らすようにすれば、より周囲の注目を集めやすくすることもできる。
【0043】
なお、本実施の形態では報知用出力設定をリソース情報表示装置内に記憶していたが、リソース識別情報送信装置から出力設定を送信するようにしてもよい。こうすることにより、リソース情報表示装置内に出力設定を記憶しておく必要がなくなる。
【0044】
なお、本実施の形態では、ウェブブラウザはネットワークリソースの表示を行ったが、あらかじめ報知用リソースをリソース情報表示装置内に記憶しておき、リソース識別情報送信装置から受信した報知用リソース識別情報の報知対象事象種別に応じて表示するようにしてもよい。こうすることにより、表示できる情報は固定されたものにはなるが、ネットワークから報知用リソースを取得する必要がなくなるので、周囲に報知イベントを伝達するまでの時間を短縮することができる。
【0045】
実施の形態2.
図4は、実施の形態2における情報処理システムの構成を示すブロック図である。本実施の形態のリソース情報表示装置200bは、実施の形態1のリソース情報表示装置200と比較して、現在の出力設定を退避する現状出力設定退避部212および操作部に入力された操作履歴を記憶するユーザ操作履歴記憶部213を有する点が異なる。
【0046】
本実施の形態におけるリソース識別情報送信装置100の処理の流れは、実施の形態1と同様である。
【0047】
図4は、本実施の形態におけるリソース情報表示装置200bの処理の流れを示すフローチャートである。なお、ステップS210までの処理の流れは実施の形態1と同様である。
【0048】
本実施の形態では、ステップS205で報知用出力設定を取得する前に出力設定を通常起動出力設定退避部212に退避する(ステップS301)。
【0049】
さらに、本実施の形態では、ステップS210終了後にタイマーの設定を行う(ステップS302)。ここでは2時間後に処理が行われるように設定するが、もちろんそれ以外の設定時間としても構わない。なお、タイマーは制御部202に備えられている。
【0050】
2時間経過すると、そのときの出力設定と、報知用出力設定記憶部211に記憶されている出力設定とを比較し、変更されていない現状の出力設定については現状出力設定退避部212に保存されている設定に戻す(ステップS303、S304)。
【0051】
ステップS203を実行、つまりリソース識別情報受信時に待機状態から稼動状態に遷移しており、かつ、稼動状態に遷移してから無操作、つまりユーザ操作履歴記憶部213に新たなユーザ操作が記憶されていない場合には、出力設定を前回終了時出力設定記憶部210に記憶し、待機状態に遷移する。(ステップS305,307、308)。いずれかの条件を満たさない場合には、稼動状態を継続する。(ステップS306)
【0052】
図6は、本実施の形態における出力設定の設定値の変遷を示した説明図である。縦軸は時間の経過、横軸は出力設定の変遷を示している。この例では出力設定として出力設定A〜Cの3種類の設定項目があるとする。出力設定としては、例えば、Aは輝度、Bは音量およびCは音程などである。輝度は高いほど、音量は大きいほど、および音程は高いほど周囲の注意を惹きやすくなる。
【0053】
報知用リソース識別情報を取得する前の時間T1の段階では、リソース情報表示装置200bは待機状態であり、前回終了時出力設定記憶部210と報知用出力設定記憶部211にそれぞれ設定値が格納されている。
【0054】
報知用リソース識別情報を取得した直後の時間T2の段階では、稼動状態に遷移した直後であり、いったん前回終了時出力設定記憶部210から設定値を読み出す。
【0055】
次に、時間T3の段階では、読み出した出力設定値を現状出力設定退避部212に格納する。
【0056】
次に、時間T4の段階では、報知用出力設定記憶部211から設定値を読み出し、その設定値に従い各外部出力を制御する。この段階で報知用出力設定がなされたことになる。この後はユーザ操作により出力設定が変更されるか、2時間経過するまで(タイマーがタイムアップするまで)この設定が保持される。
【0057】
これらの時間T1〜T4の段階は、報知用リソース識別情報を取得したことにより、待機状態から稼働状態に遷移するまでのきわめて短い時間である。
【0058】
時間T6の段階では、報知用出力設定が設定されてから2時間が経過した段階であり、出力設定値を現状出力設定退避部212に格納していた値へと戻す。この際にユーザが変更していない設定値のみを戻すこととする。例えば図6の例では、報知用出力設定が設定された時間T4から30分が経過した時間T5の段階で、ユーザ操作により出力設定Cが変更された場合は、出力設定Cの設定値については戻さない。
【0059】
上述のように本実施の形態では、リソース識別情報受信時に自動起動した後にユーザ操作が一定時間行われない場合には自動的に待機状態に移行するので、不必要な電力の消費を抑えることができる。
【0060】
また、出力設定を報知用の設定に変更してから一定時間変更されなかった出力設定を前回終了時のものに戻すため、いつまでも必要以上の輝度、音量で報知用リソースが表示され続けることで、ユーザが煩わされることがない。
【0061】
また、待機状態遷移前にユーザ操作の有無を確認しているので、ユーザが操作しているにも関わらず待機状態に移動してしまうことを防ぐことができる。
【0062】
また、ユーザが設定した外部出力設定については前回終了時のものに戻さないため、ユーザの意思で変更した外部出力設定を取り消してしまうことを防ぐことができる。
【符号の説明】
【0063】
100 リソース識別情報送信装置
101 検出部
102 制御部
103 リソース識別情報送信部
110 リソース識別情報記憶部
111 送信先記憶部
200 リソース情報表示装置
201 リソース識別情報受信部
202 制御部
203 起動状態制御部
204 ウェブブラウザ
205 表示制御部
206 表示部
207 音声制御部
208 スピーカ
210 前回終了時出力設定記憶部
211 報知用出力設定記憶部
212 現状出力設定退避部
213 ユーザ操作履歴記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークからリソースのリソース情報を取得、解析および表示を行うウェッブブラウザを備えた情報表示システムであって、
前記情報表示システムの起動状態が通常動作状態かあるいは待機状態かを取得する起動状態取得手段と、
前記リソースのリソース識別情報を取得するリソース識別情報取得手段と、
このリソース識別情報取得手段で取得された前記リソース識別情報が報知用リソースに関する報知用リソース識別情報であるか否かを判定する報知用リソース識別情報検知手段と、
前記報知用リソース識別情報に基づいて、前記起動状態取得手段で取得された起動状態が待機状態である場合には前記表示システムを通常動作に遷移させる起動状態遷移手段とを
備え、
前記報知用リソース識別情報によって特定される前記報知用リソースから前記ウェッブブラウザを用いてリソース情報を取得して表示することを特徴とする情報表示システム。
【請求項2】
報知用リソース識別情報を所得した時刻からの時間を計時するタイマーをさらに備え、
前記タイマーは、前記報知用リソース識別情報を所得した時刻一定時間経過した後に起動状態遷移手段に出力信号を送信し、
起動状態遷移手段は、受信した前記出力信号に応じて表示システムの起動状態を待機状態に遷移させることを特徴とする請求項1記載の情報表示システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−105375(P2013−105375A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−249681(P2011−249681)
【出願日】平成23年11月15日(2011.11.15)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】