説明

情報表示パネルおよびその情報表示パネルを具備した輸送機器

【課題】光源の点灯時に文字・絵柄の外周部から漏れる間接光の効果、または、その間接光と直接光を組み合わせた効果を生じさせることができる情報表示パネルを提供する。
【解決手段】光源9によって背面より照明される情報表示パネル11であって、光透過性支持体1と、情報表示パネル11の観察者10側に位置する光透過性支持体1の一方の面側に順次積層された第1の反射層2及び第1の遮光層3と、光透過性支持体1の光源9側に位置する他方の面側に順次積層された第2の反射層4及び第2の遮光層5とを有し、一方の面及び他方の面の延在方向において、第2の遮光層5に設けられた開口部5aの位置に対応する領域を含む大きさで、第1の反射層2が配置され、第1の遮光層3は、第1の反射層2の端部の一部を観察者10側に露出させるように、第1の反射層3よりも小さく形成され、第2の反射層4の拡散反射率が第1の反射層2の拡散反射率よりも低い。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、平板状の光透過性支持体の表裏に印刷層を備える情報表示パネルに関し、特に遮光性を有する遮光層、および光反射性を有する反射層を組み合わせた印刷層を備えた情報表示パネルおよびその情報表示パネルを具備した輸送機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術の一例である特許文献1の情報表示パネルにおいては、光透過性の基材の観察者側の面の文字・絵柄に対応する部分に反射性を有する層と遮光性(着色性)を有する層が順に積層されている。また、基材の他方の面の前記の文字・絵柄に対応しない部分に反射性を有する層と遮光性を有する層が順に積層されている。
【0003】
特許文献1の情報表示パネルの構成によれば、情報表示パネルの他方の面の側の後方に配置されるランプ非点灯時は、外光により、観察者側の遮光性(着色性)を有する層が文字・絵柄部分として視認され、他方の面側の反射性を有する層が文字・絵柄部分以外の地色部分として視認される。また、ランプ点灯時は、裏面側からランプの光が照射されることにより、裏面側の反射性を有する層を拡散反射する光により、文字・絵柄部分の外周に間接光が広がり、文字・絵柄が立体的に視認される。
【0004】
しかしながら、特許文献1の技術では、ランプ非点灯時に、文字・絵柄部分以外の部分として視認される反射性を有する層の地色が、光の反射性を考慮すると暗色系とするのが困難なため、文字・絵柄部分として視認される遮光性(着色性)を有する層の地色とに色の差を付けて区別しやすくするのが困難であった。そのため、ランプ非点灯時に、文字・絵柄部分以外の部分として視認される反射性を有する層と、文字・絵柄部分として視認される遮光性(着色性)を有する層との前後方向の位置差から、文字・絵柄部分を立体的に視認させることが難しかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第3351783号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、後方の光源の非点灯時にも文字・絵柄等の部分をそれ以外の部分に対して立体的に視認させることができる情報表示パネルおよびその情報表示パネルを具備した輸送機器を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記課題を解決するために次のような構成を備えている。
請求項1に記載の発明は、
光源によって背面より照明される情報表示パネルであって、
光透過性支持体と、前記情報表示パネルの観察者側に位置する前記光透過性支持体の一方の面側に順次積層された第1の反射層及び第1の遮光層と、前記光透過性支持体の前記光源側に位置する他方の面側に順次積層された第2の反射層及び第2の遮光層とを有しており、
前記一方の面及び前記他方の面の延在方向において、前記第2の遮光層に設けられた開口部の位置に対応する領域を含む大きさで、前記第1の反射層が配置されており、
前記第1の遮光層は、前記第1の反射層の端部の一部を前記観察者側に露出させるように、前記第1の反射層よりも小さく形成されており、
前記第2の反射層の拡散反射率が前記第1の反射層の拡散反射率よりも低く構成されている、
ことを特徴とする情報表示パネル、である。
【0008】
請求項2に記載の発明は、
前記第2の反射層は、拡散反射率が10%以上40%以下であることを特徴とする請求項1に記載の情報表示パネル、である。
【0009】
請求項3に記載の発明は、
前記第1の遮光層と前記第2の遮光層とが前記延在方向において一部重なっており、前記第1の遮光層と前記第2の遮光層との重なる部分の前記延在方向における幅をL1、前記各面に対する前記各層の積層方向における前記光透過性支持体の厚みをT1とした時、
0≦L1≦5×T1
を満たすことを特徴とする請求項1乃至2のいずれかに記載の情報表示パネル、である。
【0010】
請求項4に記載の発明は、
前記第1の反射層は前記延在方向において前記第1の遮光層より大きく形成されており、前記延在方向において前記第1の遮光層の端部から前記第1の反射層の端部がはみ出した部分の幅をL2、前記第1の遮光層を用いて表示する意匠を包囲できる最小円の直径をRとした時、
0.0025×R≦L2≦0.05×R
を満たすことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の情報表示パネル、である。
【0011】
請求項5に記載の発明は
前記第1の遮光層と前記第2の遮光層とが前記延在方向において重なっておらず、前記第1の反射層と前記第2の遮光層とが前記延在方向において一部重なっており、前記第1の遮光層の端部と前記第2の遮光層の端部の前記延在方向における間隔をL3、前記第1の遮光層と前記第1の反射層との重なる部分の前記延在方向における幅をL4、前記各面に対する前記各層の積層方向における前記光透過性支持体の厚みをT1、前記第1の遮光層を用いて表示する意匠を包囲できる最小円の直径をRとした時、
L3≦2×T1
L3≦L4
L4≦0.05×R
を満たすことを特徴とする請求項1乃至2のいずれかに記載の情報表示パネル、である。
【0012】
請求項6に記載の発明は、
前記第2の遮光層の全光線透過率が0%以上20%以下であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の情報表示パネル、である。
【0013】
請求項7に記載の発明は、
前記第1の反射層の拡散反射率が20%以上90%以下であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の情報表示パネル、である。
【0014】
請求項8に記載の発明は、
前記第1の反射層の全光線透過率が10%以上80%以下であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の情報表示パネル、である。
【0015】
請求項9に記載の発明は、
前記第1の遮光層の全光線透過率が0%以上20%以下であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の情報表示パネル、である。
【0016】
請求項10に記載の発明は、
前記延在方向において前記開口部に対応する部分に位置するように、全光線透過率が50%以上である有彩色の光透過性着色層が、前記第2の遮光層の前記光源側にさらに積層されていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の情報表示パネル、である。
【0017】
請求項11に記載の発明は、
前記第1の遮光層の前記観察者側に、前記延在方向における前記一方の面の全体に対応する大きさで表面コート層がさらに積層されており、前記表面コート層は全光線透過率が70%以上であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の情報表示パネル、である。
【0018】
請求項12に記載の発明は、
前記表面コート層は拡散反射率が5%以上30%以下であることを特徴とする請求項11に記載の情報表示パネル、である。
【0019】
請求項13に記載の発明は、
前記表面コート層は鉛筆硬度がHB以上であることを特徴とする請求項11乃至12のいずれかに記載の情報表示パネル、である。
【0020】
請求項14に記載の発明は、
前記他方の面の最も前記光源側に、前記延在方向における前記他方の面の全体に対応する大きさで裏面コート層がさらに積層されており、前記裏面コート層は全光線透過率が70%以上であることを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載の情報表示パネル、である。
【0021】
請求項15に記載の発明は、
前記裏面コート層は鉛筆硬度がHB以上であることを特徴とする請求項14に記載の情報表示パネル、である。
【0022】
請求項16に記載の発明は、
前記光透過性支持体はポリカーボネート、ポリプロピレン、発泡ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリメタクリル酸メチル、アクリル、ポリスチレン、メタクリル・スチレン共重合体またはアクリルニトリル・スチレン共重合体のいずれかの樹脂であることを特徴とする請求項1乃至15のいずれかに記載の情報表示パネル、である。
【0023】
請求項17に記載の発明は、
前記光透過性支持体はヘイズ値が12%以上の樹脂であることを特徴とする請求項1乃至15のいずれかに記載の情報表示パネル、である。
【0024】
請求項18に記載の発明は、
前記光透過性支持体は光透過層と光拡散層を含み、前記光透過層はポリカーボネート、ポリプロピレン、発泡ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリメタクリル酸メチル、アクリル、ポリスチレン、メタクリル・スチレン共重合体またはアクリルニトリル・スチレン共重合体のいずれかの樹脂であり、前記光拡散層はヘイズ値が12%以上の樹脂であることを特徴とする請求項1乃至15のいずれかに記載の情報表示パネル、である。
【0025】
請求項19に記載の発明は、
前記光透過性支持体の厚さが0.05mmから5mmまでの範囲であることを特徴とする請求項1乃至18のいずれかに記載の情報表示パネル、である。
【0026】
請求項20に記載の発明は、
前記光源が、エッジライト式光源と導光板からなる面光源であることを特徴とする請求項1乃至19のいずれかに記載の情報表示パネル、である。
【0027】
請求項21に記載の発明は、
前記光源が、LED光源であることを特徴とする 請求項1乃至19のいずれかに記載の情報表示パネル、である。
【0028】
請求項22に記載の発明は、
請求項1乃至21のいずれかに記載の情報表示パネルを具備したことを特徴とする輸送機器、である。
【発明の効果】
【0029】
本発明の情報表示パネルは、光透過性を有した基板上の観察者側の面側に文字・絵柄を有する遮光層と文字・絵柄に加飾を施す事ができる反射層を積層した構成であり、遮光層と反射層の領域が異なることにより擬似的な陰影による立体感を出すようになっている。また、文字・絵柄の無い下地の部分においては、基板及び光源側の反射層はともに光透過性を有しているので、観察者側から観察すると、これらを通して光源側の暗色の遮光層を視認することができる。以上の効果は、情報表示パネルの後方に配置される光源の点灯時および非点灯時の両方において得ることができるので、点灯時・非点灯時の両方で視認しやすく表示が美しい情報表示パネルとすることができる。
さらに、情報表示パネルの後方に配置された光源の点灯時には、光源から入射した光が、文字・絵柄を有する観察者側の遮光層の外周部分から間接光として漏れるために、文字・絵柄の立体感をよりいっそう強く感じさせ、美しく表示できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の情報表示パネルの第一の実施形態の断面図である。
【図2】本発明の情報表示パネルの第二の実施形態の断面図である。
【図3】本発明の情報表示パネルを観察者側からみた平面図であって、第1の遮光層を包囲できる最小円の配置関係を示す模式図である。
【図4】本発明の情報表示パネルの第一の実施形態を観察者側からみた平面図である。
【図5】本発明の情報表示パネルの第二の実施形態を観察者側からみた平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下に図面を参照して、本発明に係る情報表示パネルの好適な実施の形態について詳細に説明する。
【0032】
図1は、本発明の第一の実施形態である情報表示パネル11の断面図を示したものである。
情報表示パネル11は、光透過性支持体1の一方の面側に第1の反射層2、第1の遮光層3、表面コート層7が順に積層され、光透過性支持体1の他方の面側に第2の反射層4、第2の遮光層5、光透過性着色層6、裏面コート層8が積層されたものである。光透過性支持体1の他方の面側には光源9が配置され、観察者10側から目視を行うことになる。
【0033】
光透過性支持体1は、透明樹脂のみ、拡散性樹脂のみ、透明樹脂層と拡散性樹脂層との積層の3種類の構成のいずれかを選択することができる。
【0034】
光透過性支持体1を透明樹脂のみで構成する場合、ポリカーボネート、ポリプロピレン、発泡ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、メタクリル・スチレン共重合体、アクリルニトリル・スチレン共重合体、ポリメタクリル酸メチルまたはアクリルを利用することができる。
この時の光透過性支持体1の厚さは、後述する遮光層や反射層を形成する工程などにおける作業性が求められるため0.05mm以上が好ましく、情報表示機器筐体内に組み込んだときに空間的制約を受けないために5mm以下が好ましい。また、透明樹脂のみで構成すると、光源9からの光が光透過性支持体1を透過する際の光量の損失を少なく出来るため、光源9の点灯時により明るく文字・絵柄を表示することができる。
また、この時の光透過性支持体1のヘイズ値は12%以上であることが好ましい。ヘイズ値が12%未満の場合、光透過性支持体に入射して拡散反射して第1の遮光層の外側の領域に抜ける光が減少するために間接光の輝度が低下するという弊害があるからである。
【0035】
光透過性支持体1を拡散性樹脂のみで構成する場合、球形または無定形の形状であり有機又は無機からなる光拡散性微粒子を含んだポリカーボネート、ポリスチレン、メタクリル・スチレン共重合体、アクリルのうち少なくともいずれかを含む有機系樹脂を利用することができる。この時の光透過性支持体1の厚さは、後述する遮光層や反射層を形成する工程などにおける作業性が求められるため0.05mm以上が好ましく、情報表示機器筐体内に組み込んだときに空間的制約を受けないために5mm以下が好ましい。また、拡散性樹脂のみで構成することにより、光源9からの直接入射光の一部が拡散性樹脂で散乱されて、第1の反射層2および第1の遮光層3の周縁から観察者10側に出るために、間接光の輝度を高めることができる。
【0036】
光透過性支持体1を透明樹脂層と拡散性樹脂層との積層構成にする場合、透明樹脂層にはポリカーボネート、ポリプロピレン、発泡ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、メタクリル・スチレン共重合体、アクリルニトリル・スチレン共重合体、ポリメタクリル酸メチルまたはアクリルを、拡散性樹脂層には球形または無定形の形状であり有機又は無機からなる光拡散性微粒子を含んだポリカーボネート、ポリスチレン、メタクリル・スチレン共重合体、アクリルのうち少なくともいずれかを含む有機系樹脂を利用することができる。
この時の光透過性支持体1の厚さは後述する遮光層や反射層を形成する工程などにおける作業性が求められるため0.05mm以上が好ましく、情報表示機器筐体内に組み込んだときに空間的制約を受けないために5mm以下が好ましい。また、拡散性樹脂層を含む構成であることにより、光源9からの直接入射光の一部が拡散性樹脂層で散乱されて、第1の反射層2および第1の遮光層3の周縁から観察者10側に出るために、間接光の輝度を高めることができる。
この時の透明樹脂層と拡散性樹脂層の配置の順序、すなわち、どちらが観察者10側で、どちらが光源9側に配置されるかは、どちらであっても構わない。
【0037】
光透過性支持体1の一方の面(観察者10側の面)に第1の反射層2を設ける。
第1の反射層2はスクリーン印刷によって設けることができる。特にスクリーン印刷に限定することなく、凸版印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷、グラビア印刷、インクジェット等を用いることもできる。
【0038】
第1の反射層2には白色インキを用いるのが望ましいが、光の拡散反射効果があれば白色インキに限らない。厚みに制限は無いが、5μm〜30μmにすると反射効果が出やすい。光源9が点灯した際には第1の反射層2で反射した光が第1の反射層2の外周部に漏れて見える。また、第1の反射層2の第1の遮光層3(後述する)からはみ出した部分が、観察者10には第1の遮光層3の陰影として擬似的に認識され、立体感をより感じさせる効果がある。
【0039】
光透過性支持体1の一方の面の第1の反射層2の上に第1の遮光層3を積層する。
第1の遮光層3はスクリーン印刷によって設けることができる。特にスクリーン印刷に限定することなく、凸版印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷、グラビア印刷、インクジェット等を用いることもできる。
【0040】
第1の遮光層3には黒色インキを用いるのが望ましいが、光源9からの光の遮光効果があれば黒色インキに限らない。たとえば、光源9側に遮光性のインキを配置し、その上(観察者10側)に遮光性のないインキを積層することも可能である。厚みに制限は無いが、5μm〜30μmにすると遮光効果が出やすい。光源9が点灯した際に第1の反射層2で反射しきれずに透過した光が第1の遮光層3によって遮光され、第1の遮光層3の部分が暗く視認されることになる。また、第1の遮光層3と第2の遮光層5が一定の範囲で重なってもかまわない(後述する)。これはスクリーン印刷等で情報表示パネル11の作成時に第1の遮光層2と第2の遮光層5の位置関係にズレが発生した場合にも、光源9の点灯時に直接光が第1の遮光層3と第2の遮光層5の隙間から視認されないようにして、立体感が損なわれるのを防ぐ効果がある。
【0041】
第1の反射層2および第1の遮光層3は、文字や絵柄などの所定のパターンを有した形状に形成される。このとき、第1の反射層2および第1の遮光層3が形成されている部分が文字や絵柄などの図柄(意匠)を表し、形成されていない部分が背景を表していても良いし、逆に、第1の反射層2および第1の遮光層3が形成されている部分が背景を表し、形成されていない部分が文字や絵柄などの図柄を表していても良い。
【0042】
第1の遮光層3は、第1の反射層2と同じ大きさか、より小さい領域に形成する。第1の遮光層3が第1の反射層2より小さい場合、観察者10側から観察すると、第1の反射層2が第1の遮光層3の端部からはみ出している領域があることになる。この、第1の反射層2が第1の遮光層3の端部からはみ出している領域は、あたかも第1の遮光層3の陰影のように観察され、観察者10により立体感を感じさせる。
【0043】
この第1の反射層2が第1の遮光層3の端部からはみ出している領域による立体感の効果は、第1の遮光層3または第1の遮光層3の存在しない部分により形成されている図柄を包囲できる最小円の直径をRとしたとき、
0.0025×R≦L2≦0.05×R
という条件を満たすときに得られやすい(図3参照)。
【0044】
図3は、本発明の情報表示パネル11を観察者10側からみた平面図であって、第1の遮光層3、第1の反射層2、絵柄層3を包囲できる直径Rの最小円の配置関係を示す模式図である。
図3においては、第1の遮光層3により形成されている文字・絵柄等を包囲できる最小円の直径をRとし、第1の遮光層3の端部から第1の反射層2がはみ出している部分の幅の最大値をL2としている。
【0045】
0.0025×R≦L2の場合は、第1の反射層2の端部がはみ出している領域が小さすぎるため、第1の遮光層3の陰影として認識されずに立体感が得られない。
また、L2≦0.05×Rの場合は、第1の反射層2のはみ出している部分は、第1の遮光層3の陰影としてではなく、第1の遮光層3とは別の文字・絵柄と認識されるため、立体感を得られないばかりか、情報表示パネル11全体の外観を損ねる。
【0046】
光透過性支持体1の他方の面(光源9側の面)に第2の反射層4を設ける。
第2の反射層4はスクリーン印刷によって設けることができる。特にスクリーン印刷に限定することなく、凸版印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷、グラビア印刷、インクジェット等を用いることもできる。
【0047】
第2の反射層4は、光源9の前方に位置する部分に開口部4aを有している。第2の遮光層5は、光透過性支持体1の両面の延在方向において第2の反射層4の開口部4aと一致する部分に開口部5aを有している。第1の遮光層3は、光透過性支持体1の両面の延在方向において、各開口部4a、5aに対応する部分に配置されており、かつ、第2の反射層4や第2の遮光層5と一部重なって配置されている。第2の反射層4は、基本的には、光透過性支持体1の両面の延在方向における第1の遮光層3以外の部分に配置されていればよい。しかし、後述のように第2の反射層4は光透過性であることから、第2の遮光層5の開口部5aから光透過性支持体1、第1の反射層2にぬける光を透過させるために、第1の遮光層3に対応する部分にも第2の反射層4を配置してもかまわない。
【0048】
第2の反射層4には透明インキにシリカ等を添加したものを用いるのが望ましいが、光透過性と光の拡散反射効果とがあればそれに限らない。厚みに制限は無いが、5μm〜30μmにすると反射効果が出やすい。
【0049】
光透過性支持体1の他方の面に第2の遮光層5を設ける。第2の遮光層5はスクリーン印刷によって設けることができる。特にスクリーン印刷に限定することなく、凸版印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷、グラビア印刷、インクジェット等を用いることもできる。
【0050】
上述したように、第2の遮光層5の開口部5aは、第1の遮光層3が形成されている部分と略同形状のパターンを有し、光透過性支持体1の両面の延在方向において、第1の遮光層3とほぼ同じ位置に位置合わせされて設けられていることになる。
【0051】
第2の遮光層5には黒色インキを用いるのが望ましいが、遮光効果があれば黒色インキに限らない。厚みに制限は無いが、5μm〜30μmにすると遮光効果が出やすい。
【0052】
光透過性支持体1の他方の面の第2の遮光層5の積層後、光透過性支持体1の両面の延在方向において、少なくとも第2の遮光層5の開口部5aに対応する部分に、光透過性着色層6を配置する。光透過性着色層6はスクリーン印刷によって設けることができる。特にスクリーン印刷に限定することなく、凸版印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷、グラビア印刷、インクジェット等を用いることもできる。
【0053】
光透過性着色層6には青インキを用いるのが望ましいが、任意の有彩色で光透過性があればそれに限らない。後述のように文字・絵柄の外周で間接光及び直接光として観察される光の色は光透過性着色層6に依存する。厚みに制限は無いが、5μm〜30μmにすると着色効果が出やすい。なお、文字・絵柄の外周の間接光及び直接光を着色せず、光源9の色のままでよいのであれば、光透過性着色層6を設ける必要はない。
【0054】
光透過性支持体1の一方の面の第1の遮光層3の積層後、一方の面側の最も外側に位置するように、光透過性支持体1の全面に表面コート層7を配置する。表面コート層7はスクリーン印刷によって設けることができる。特にスクリーン印刷に限定することなく、凸版印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷、グラビア印刷、インクジェット等を用いることもできる。
【0055】
表面コート層7には透明インキにシリカ等を添加したものを用いるのが望ましいが、光透過性と光の拡散反射性、表面硬度強化効果とがあればそれに限らない。厚みに制限は無いが、5μm〜30μmにすると前述の効果が出やすい。表面コート層7は拡散反射性を持つので、光透過性支持体1の一方の面側において何も積層されていない光透過性支持体1が剥き出しの部分の表面反射によるギラツキを抑える効果があり、かつ光透過性を持つので情報表示パネル11全体の外観に大きな影響を与えない。また、表面硬度を強化するので、工程内での光透過性支持体1の一方の面側における傷付きを防止する効果がある。なお、これらの効果が必要ない場合は、表面コート層7を設ける必要はない。
【0056】
光透過性支持体1の他方の面の光透過性着色層6の積層後、他方の面側の最も外側に位置するように、光透過性支持体1の全面に裏面コート層8を配置する。裏面コート層8はスクリーン印刷によって設けることができる。特にスクリーン印刷に限定することなく、凸版印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷、グラビア印刷、インクジェット等を用いることもできる。
【0057】
裏面コート層8には透明インキにシリカ等を添加したものを用いるのが望ましいが、光透過性と表面硬度強化効果とがあればそれに限らない。厚みに制限は無いが、5μm〜30μmにすると前述の効果が出やすい。裏面コート層8は表面硬度を強化するので、工程内での光透過性支持体1の他方の面側における傷付きを防止する効果があり、かつ、光透過性を持つので光源9から情報表示パネル11の他方の面側に入射する光に大きな影響を与えない。なお、これらの効果が必要ない場合は、裏面コート層8を設ける必要はない。
【0058】
光源9が点灯していない時、文字・絵柄が第1の反射層2及び第1の遮光層3によって表示され、文字・絵柄のない下地部分として光透過性の第2の反射層4をとおして第2の遮光層5が観察される。
【0059】
図4は、本実施形態の情報表示パネル11を光源9の点灯時に観察者10側からみた平面図であって、第1の遮光層3、第2の反射層4、文字・絵柄の外周の間接光12の配置関係を示す模式図である。
【0060】
図1に示す光源9が点灯した際には、第2の遮光層5が形成されている領域では第2の遮光層5により遮光され、第1の遮光層3が形成されている領域では第1の遮光層3により遮光されるため、大部分の直接光は観察者10側に届かない。一方、光透過性着色層6を透過した任意の色の光は第2の遮光層5側の開口部5aを通過し、第1の反射層2で拡散反射され、その光が第2の反射層4で拡散反射される。それにより、第1の反射層2および第1の遮光層3で形成されている文字・絵柄の外周に、図4に示すような、任意の色の間接光12が広がるのが視認され、文字・絵柄が立体的に観察されることにより美しい表示ができる。
【0061】
光源9の点灯の際、図1に示すように、第1の遮光層3と第2の遮光層5が重なる部分の幅をL1、光透過性支持体1の厚みをT1としたときに、0≦L1≦5×T1が成り立つときに文字・絵柄が立体的に観察されやすい。
【0062】
L1≦0の時、第1の遮光層3の端部と第2の遮光層5の端部が重ならないことから、第1の反射層2が第1の遮光層3の端部と第2の遮光層5の端部の隙間を塞いでいる場合(第二の形態参照)を除き、裏面コート層9、光透過性着色層6、光透過性支持体1、表面コート層7を透過した直接光が観察されてしまうために文字・絵柄の外周の間接光12の視認性が低下し、文字・絵柄の立体感が損なわれる。
【0063】
L1≧5×T1の時、文字・絵柄の外周の間接光12の部分の大半を第1の遮光層3によって塞がれてしまうために文字・絵柄の立体感が損なわれる。
【0064】
図2は、本発明の第二の実施形態である情報表示パネル31の断面図を示したものである。
情報表示パネル31は、光透過性支持体21の一方の面側に第1の反射層22、第1の遮光相23、表面コート層27が順に積層され、光透過性支持体21の他方の面側に第2の反射層24、第2の遮光層25、光透過性着色層26、裏面コート層28が積層されたものである。光透過性支持体1の他方の面側には光源29が配置され、観察者30側から目視を行うことになる。
【0065】
第1の反射層22および第1の遮光層23は、文字や絵柄などの所定のパターンを有した形状に形成される。このとき、第1の反射層22および第1の遮光層23が形成されている部分が文字や絵柄などの図柄(意匠)を表し、形成されていない部分が背景を表していても良いし、逆に、第1の反射層22および第1の遮光層23が形成されている部分が背景を表し、形成されていない部分が文字や絵柄などの図柄を表していても良い。
第2の反射層24は、光源29の前方に位置する部分に開口部24aを有している。第2の遮光層25は、光透過性支持体21の両面の延在方向において第2の反射層24の開口部24aと一致する部分に開口部25aを有している。第1の遮光層23は、光透過性支持体21の両面の延在方向において、各開口部24a、25aに対応する部分の一部に配置されているが、完全に重なっておらず、第1の遮光層23の端部と第2の反射層24や第2の遮光層25の開口部24a、25aとの間には隙間が生じている。一方で、第1の反射層22と第2の反射層24や第2の遮光層25とは一部重なって配置されている。
光透過性着色層26は、光透過性支持体21の両面の延在方向において少なくとも第2の反射層24や第2の遮光層25の開口部24a、25aに対応する部分に位置するように積層されている。
表面コート層27及び裏面コート層28は、光透過性支持体21の両面の延在方向における全体に亘る大きさで、光透過性支持体1の両面側のそれぞれ最も外側に位置するように積層される。
【0066】
第1の反射層22及び第1の遮光層23の工法、材料は前述の第一の実施形態の第1の反射層2および第1の遮光層3と同一である。
第1の遮光層23は光源29の点灯時には光透過性着色層26、光透過性支持体21、第1の反射層22を透過してから入射した直接光を遮光する効果がある。ただし、第1の遮光層23の端部と第2の遮光層25の端部との間に隙間があるためにその部分の直接光を遮光することができない。
しかしながら、第1の反射層22の端部は第2の遮光層25の端部と重なっているので、裏面コート層28、光透過性着色層26、光透過性支持体21を透過した強い直接光が第1の反射層22を透過することにより弱められて観察される。
【0067】
第2の反射層24の工法、材料、効果は前述の第一の実施形態の第2の反射層4と同一である。
【0068】
第2の遮光層25の工法、材料、効果は前述の第一の実施形態の第2の遮光層5と同一である。
【0069】
光透過性着色層26の工法、材料、効果は前述の第一の実施形態の光透過性着色層6と同一である。
【0070】
表面コート層27の工法、材料、効果は前述の第一の実施形態の表面コート層7と同一である。
【0071】
裏面コート層28の工法、材料、効果は前述の第一の実施形態の裏面コート層8と同一である。
【0072】
光源29が点灯していない時、文字・絵柄が第1の反射層22及び第1の遮光層23によって表示され、文字・絵柄のない下地部分として光透過性の第2の反射層24をとおして第2の遮光層25が観察される。
【0073】
図5は、本実施形態の情報表示パネル31を光源29の点灯時に観察者30側からみた平面図であって、第1の反射層22、第1の遮光層23、第2の反射層24、文字・絵柄の外周の間接光32、文字・絵柄の外周の直接光33の配置関係を示す模式図である。
【0074】
図2に示す光源29が点灯した際には、第2の遮光層25が形成されている領域では第2の遮光層25により遮光され、第1の遮光層23が形成されている領域では第1の遮光層23により遮光されるため、大部分の直接光33は観察者30側に届かない。
また、光透過性着色層26を透過した光は第2の遮光層25側の開口部25aを通過し、第1の反射層22で拡散反射され、その光が第2の反射層24で拡散反射される。それにより、第1の反射層22および第1の遮光層23で形成されている文字・絵柄領域の外周に、図5に示すような、任意の色の間接光32が文字・絵柄領域から外側に向けて、明るい部分から暗い部分へのグラデーション状に広がるのが視認される。
一方で、前述のように第1の遮光層23の端部と第2の遮光層25の端部に隙間があるために第1の反射層22の端部で直接光33が視認される。この直接光33は文字・絵柄領域の外周において前述の間接光32と重なるが、前述の直接光33は第1の反射層22を透過することで十分に弱められていることから、間接光32のグラデーションの明るい部分の輝度を若干高めるだけにとどまり、文字・絵柄は立体的に美しく表示される。
【0075】
光源29の点灯時、下記の条件の時に文字・絵柄は美しく表示されやすい。
即ち、第1の遮光層23の端部と第2の遮光層25の端部の間隔をL3、前記第1の遮光層の端部から前記第1の反射層22の端部がはみ出した部分の幅をL4、光透過性支持体21の厚みをT1、第1の遮光層23または第1の遮光層23の存在しない部分により形成されている図柄を包囲できる最小円の直径をRとした際、
L3≦2×T1・・・(3)
L3≦L4・・・(4)
L4≦0.05×R・・・(5)
の条件が成り立つときに、文字・絵柄は美しく表示されやすい。
【0076】
L3≧2×T1の場合、文字・絵柄外周部における直接光33が視認される範囲が広すぎるために間接光32のグラデーションによって立体的に文字・絵柄を見せることができない。
【0077】
L3≧L4の場合、第1の反射層22を透過していない輝度の高い直接光33を視認するため、輝度の低い間接光32が視認しにくくなり、立体的に文字・絵柄を見せることができない。
【0078】
L4≧0.05×Rの場合、第一の実施形態の場合と同様に、第1の反射層22のはみ出している部分は、第1の遮光層23の陰影としてではなく、第1の遮光層23とは別の文字・絵柄と認識されるため、文字・絵柄の外観が損なわれてしまう。
【0079】
上述した第一及び第二実施形態の情報表示パネル11および31の背面に配置される光源9および29としては、各種ランプ(各種電球ランプ、LED光源)や面光源を利用することが出来る。特にエッジライト式光源と導光板からなる面光源は、冷陰極管などの線光源からアクリルなどの導光板内に導かれた光を導光板内の全反射を用いて導光板全面に導き、印刷などでつけられた反射ドットに当たった光がその進路を変え、全反射角よりも小さい角度になった光が導光板表面から出てくることを利用して、導光板全面が均一に光るようにしたものである。このような面光源を、情報表示パネル11および31の背面に配置される光源9および29として利用すると、情報表示パネル11および31の全体を均一に照明することができ、観察者10および30が読み取りしやすいという利点がある。
【0080】
なお、図1に示す第一実施形態の情報表示パネル11では、図3に示すように、第1の遮光層3の左側端部と下側端部の外側に、第1の反射層2がはみ出している領域がある場合を示しているが、第1の反射層2がはみ出す領域は、第1の遮光層3のどちら側であってもかまわない。
例えば、情報表示パネル11の各領域にある第1の遮光層3の、情報表示パネル11の中央に近い側の端部には第1の反射層2がはみ出す領域がなく、情報表示パネル11の周縁部に近い側の端部には第1の反射層2がはみ出す領域があるという設定にしてもよい。あるいは、情報表示機器に組み込まれ輸送機器に搭載されたときに、上側になる第1の遮光層3の端部には第1の反射層2がはみ出す領域がなく、下側になる第1の遮光層3の端部には第1の反射層2がはみ出す領域があるという設定にしてもよい。
このような位置関係は、図2に示す第二実施形態の情報表示パネル31における第1の反射層22と第1の遮光層23との位置関係についても同様に適用できる。
【実施例1】
【0081】
本発明の実施例1について具体的に説明する。実施例1は、図1に示す第一実施形態の情報表示パネル11の一実施例を示したものである。
光透過性支持体1として厚さ0.5mmのポリカーボネートを用い、その一方の面にスクリーン印刷で白インキの第1の反射層2、黒インキの第1の遮光層3、透明インキにシリカを添加した表面コート層7を形成し、他方の面にスクリーン印刷で第1の遮光層3に反転する位置に透明インキにシリカを添加した第2の反射層4、黒インキの第2の遮光層5、青インキの光透過性着色層6、透明インキにシリカを添加した裏面コート層8を形成した。本実施例においては、第1の反射層2および第1の遮光層3を文字の形状に形成し、第2の反射層4、第2の遮光層5を背景部分として形成した。
【0082】
以上の構成で、第2の反射層4の拡散反射率をRt1、全光線透過率をTt1としたときの光源9点灯時の文字の立体感の評価結果及び光源9非点灯時の文字以外の下地部分の外観の評価結果を表1に示す。第1の反射層2の拡散反射率は70%、第1の遮光層3の全光線透過率は0%、第2の遮光層5の全光線透過率は0%、第1の遮光層3の端部と前記第2の遮光層5の端部の重なる部分の幅をL1とした時L1=0が成り立ち、第1の遮光層3の端部から第1の反射層2の端部がはみ出した部分の幅をL2とした時L2=0が成り立つものとする。
なお、立体感、外観の評価では本実施例の情報表示パネル11の他方の面側に1000cd/m のLED光源を置き、1mの距離から観察した。目視による官能評価にて1〜5の5段階で評価した(良い=5、・・・、悪い=1)。それぞれの評価が3以上で合格とする。
【0083】
【表1】

【0084】
表1に示した結果から、光源9非点灯時に十分良好な外観を得るためには第2の反射層4の全光線透過率Tt1が50%以上である必要があることが分かった。
第2の反射層4の全光線透過率Tt1が50%以下だと外光が第2の反射層4を透過できないことから第2の遮光層を十分に視認できない。
また、光源9点灯時の文字の立体感が十分なものであるためには、第2の反射層4の拡散反射率Rt1が10%以上40%以下までの範囲であることも分かった。
拡散反射率Rt1が40%以上でも文字の立体感は十分であると推測されるが、全光線透過率Tt1との兼ね合いもあり40%以上の評価は行なわなかった(拡散反射率Rt1と全光線透過率Tt1を加えても100%を超えないので、全光線透過率Tt1が10%以下の場合についても評価は行っていない。)。
【0085】
図1の構成で、第1の遮光層3の端部と第2の遮光層5の端部の重なる部分の幅をL1、光透過性支持体11の厚みをT1としたときの、L1に対する光源9点灯時の文字の立体感の評価結果を表2に示す。なお、L1が0以下の場合は第1の遮光層3の端部と第2の遮光層5の端部が重ならず、L1は第1の遮光層3の端部と第2の遮光層5の端部の隙間を表しているものとする。
【0086】
上記において、第1の反射層2の拡散反射率は70%、第1の遮光層3の全光線透過率は0%、第2の反射層4の拡散反射率と全光線透過率はそれぞれ40%と50%、第2の遮光層5の全光線透過率は0%、第1の遮光層3の端部から第1の反射層2の端部がはみ出した部分の幅をL2とした時L2=0が成り立つものとする。
なお、立体感の評価では本発明の情報表示パネル11の他方の面側に1000cd/m のLED光源を置き、1mの距離から観察した。目視による官能評価にて1〜5の5段階で評価した(良い=5、・・・、悪い=1)。それぞれの評価が3以上で合格とする。
【0087】
【表2】

【0088】
表2に示した結果から、光源9点灯時に十分な文字の立体感を得るためには、0≦L1≦5×T1である必要があることが分かった。
L1≦0では第1の遮光層3の端部と第2の遮光層5の端部の隙間から輝度の高い直接光が見えてしまい、文字の周辺に広がる間接光が視認できず、文字が立体的に観察できなかった。
一方、L1≧5×T1では文字の周辺に広がる間接光が視認できず、文字が立体的に観察できなかった。これは第2の遮光層5の開口部5aをぬけて第1の反射層2に入射する光の端部と第1の反射層2(第1の遮光層3)の端部の距離が広くなり過ぎて、第1の反射層2で拡散反射された光(間接光)が第1の遮光層3の外周まで十分に届かなかったためと考えられる。
【0089】
図1の構成で、第1の遮光層3の端部から第1の反射層2の端部がはみ出した部分の幅をL2、第1の遮光層2または第1の遮光層3の存在しない部分により形成されている図柄を包囲できる最小円の直径をR(図3参照)とした時、L2に対する光源9非点灯時の文字の立体感の評価結果を表3に示す。
【0090】
上記において、第1の反射層2の拡散反射率は70%、第1の遮光層3の全光線透過率は0%、第2の反射層4の拡散反射率と全光線透過率はそれぞれ40%と50%、第2の遮光層5の全光線透過率は0%、第1の遮光層3の端部と前記第2の遮光層5の端部の重なる部分の幅をL1とした時L1=0が成り立つものとする。
なお、立体感の評価では本実施例の情報表示パネル11の一方の面側の1mの距離から観察した。目視による官能評価にて1〜5の5段階で評価した(良い=5、・・・、悪い=1)。それぞれの評価が3以上で合格とする。
【0091】
【表3】

【0092】
表3に示した結果から、光源9非点灯時に十分な文字の立体感を得るためには、0.0025×R≦L2≦0.05×Rである必要があることが分かった。
L2≦0.0025×Rでは第1の遮光層3の端部から第1の反射層2の端部がはみ出す部分が狭すぎて文字に立体感を感じられなかった。
一方、L2≧0.05×Rでは第1の遮光層3の端部から第1の反射層2の端部がはみ出す部分が広すぎて、第1の遮光層3と第1の反射層2が別の絵柄を表しているように見えるだけで文字に立体感を感じられなかった。
【0093】
実施例1で作製した情報表示パネル11を用いることにより、その後方に配置される光源9を点灯した際に、文字・絵柄の外周部から漏れる間接光の効果を生じさせるとともに、光源9の非点灯時に文字・絵柄のない下地部分を暗色に視認させることができる情報表示パネル11を提供することができた。
なお、第1の反射層2の拡散反射率は20%が未満の場合、入射して拡散反射され、第1の反射層2の外周部で視認される間接光の輝度が十分でなく、文字に十分な立体感がみられない。
さらに、本実施例の情報表示パネル11において、第1の遮光層3の全光線透過率は0%以上20%以下であることが好ましい。第1の遮光層3の全光線透過率が20%以上であると、光源からの直接光の隠蔽が不十分で、外周に漏れる間接光の視認性が下がり文字の立体感が低下してしまう。
また、本実施例の情報表示パネル11において、第2の遮光層5の全光線透過率は0%以上20%以下であることが好ましい。第2の遮光層5の全光線透過率が20%以上であると、光源からの直接光の隠蔽が不十分で、第2の反射層4で視認される直接光の輝度が高まり、第2の反射層4に第1の反射層から拡散反射されて広がる間接光の視認性が下がり文字の立体感が低下してしまう。
さらに、本実施例の情報表示パネル11において、表面コート層7の全光線透過率は70%以上であることが好ましい。表面コート層7の全光線透過率が70%以下であると、光源の非点灯時に外光が十分に透過できないことから情報表示パネル11の視認性が悪くなり、また光源点灯時にも光源からの直接光、間接光が十分に透過できず情報表示パネルの視認性が低下してしまう。
また、表面コート層7の拡散反射率は5%以上30%以下であることが好ましい。表面コート層7の拡散反射率が5%以下であると、光透過性支持体の観察者側で表面コート層の下に何も積層していない部分のギラツキが発生してしまい、情報表示パネルの外観が悪くなるという点で不利であり、拡散反射率が30%以上であると外光が拡散されてしまい情報表示パネルの視認性が低下するという点で不利である。
さらに、表面コート層7の強度は鉛筆強度でHB以上であることが好ましい。表面コート層7の強度が鉛筆強度でHB以下であると、工程内においてこすれによる傷が発生しやすくなってしまう。
また、本実施例の情報表示パネル11において、裏面コート層8の全光線透過率は70%以上であることが好ましい。裏面コート層8の全光線透過率が70%以下であると、光源からの直接光が十分に透過できず情報表示パネルの視認性が低下してしまう。
さらに、裏面コート層8の強度は鉛筆強度でHB以上であることが好ましい。裏面コート層8の強度が鉛筆強度でHB以下であると、工程内においてこすれによる傷が発生しやすくなってしまう。
【0094】
実施例1で作製した情報表示パネル11を、情報表示機器に組み込み、輸送機器に用いた。輸送機器の構造は一般的に用いられるものである。輸送機器に用いた場合にも、情報表示パネル11によって得られる効果をそのまま得ることができた。
【実施例2】
【0095】
本発明の実施例2について具体的に説明する。実施例2は、図2に示す第二実施形態の情報表示パネル31の一実施例を示したものである。
光透過性支持体21として厚さ0.5mmのポリカーボネートを用い、その一方の面にスクリーン印刷で白インキの第1の反射層22、黒インキの第1の遮光層23、透明インキにシリカを添加した表面コート層27を形成し、他方の面にスクリーン印刷で第1の遮光層23に反転する位置に透明インキにシリカを添加した第2の反射層24、黒インキの第2の遮光層25、青インキの光透過性着色層26、透明インキにシリカを添加した裏面コート層28を形成した。本実施例においては、第1の反射層22および第1の遮光層23を文字の形状に形成し、第2の反射層24、第2の遮光層25を背景部分として形成した。
【0096】
図2の構成で、第1の遮光層23の端部と第2の遮光層25の端部の間隔をL3、光透過性支持体21の厚みをT1としたときの、L3に対する光源29点灯時における文字の立体感を表4に示す。
なお、図2に示されているように、第1の遮光層23の端部と第2の遮光層25の端部が重ならず、第1の反射層22の端部と第2の遮光層25の端部が重なっているものとする。
【0097】
上記において、第1の反射層22の拡散反射率は70%、第1の遮光層23の全光線透過率は0%、第2の反射層24の拡散反射率と全光線透過率はそれぞれ40%と50%、第2の遮光層25の全光線透過率は0%、第1の遮光層23の端部から第1の反射層22の端部がはみ出した部分の幅をL4とした時L4=L3が成り立つものとする。
また、実施例1にあったように、第1の遮光層23または第1の遮光層23の存在しない部分により形成されている図柄を包囲できる最小円の直径Rとした時、L4が大きすぎると光源29非点灯時の文字の外観が損なわれるので、L4≦0.05×Rとなるものとする。
なお、立体感の評価では本実施例の情報表示パネル31の他方の面側に1000cd/m のLED光源を置き、1mの距離から観察した。目視による官能評価にて1〜5の5段階で評価した(良い=5、・・・、悪い=1)。それぞれの評価が3以上で合格とする。
【0098】
【表4】

【0099】
表4に示した結果から、光源29点灯時に十分な文字の立体感を得るためには、L3≦2×T1である必要があることが分かった。
L3≧2×T1では文字の周辺に広がる間接光が視認できず、文字が立体的に観察できなかった。これは、第1の反射層22を透過する直接光が観察されるものの、第2の遮光層25の開口部25aをぬけて第1の反射層22に入射する光の端部と第1の遮光層23の端部の距離が広くなり過ぎて、第1の反射層22で拡散反射される光(間接光)が第1の反射層22の外周まで十分に届かなかったためと考えられる。
【0100】
実施例2で作製した情報表示パネル31を用いることにより、その後方に配置される光源29を点灯した際に、文字・絵柄の外周部から漏れる間接光の効果、または、その間接光と直接光を組み合わせた効果を生じさせるとともに、光源29の非点灯時に文字・絵柄のない下地部分を暗色に視認させることができる情報表示パネル31を提供することができた。
なお、本実施例の情報表示パネル31において、第1の反射層22の拡散反射率は20%以上90%以下であることが好ましい。第1の反射層22の拡散反射率が20%未満の場合、入射して拡散反射され、第1の反射層2の外周部で視認される間接光の輝度が十分でなく、文字に十分な立体感がみられない。
さらに、本実施例の情報表示パネル31において、第1の遮光層23の全光線透過率は0%以上20%以下であることが好ましい。第1の遮光層23の全光線透過率が20%以上であると、光源からの直接光の隠蔽が不十分で、外周に漏れる間接光の視認性が下がり文字の立体感が低下してしまう。
また、本実施例の情報表示パネル31において、第2の反射層24の全光線透過率は50%以上90%以下であることが好ましい。第2の反射層24の全光線透過率が50%以下であると、外光の透過が不十分で光源非点灯時の第2の遮光層25の視認性が低下してしまい、全光線透過率が90%以上になると光源点灯時に拡散反射される光が少なくなって間接光の輝度が低下して立体感が損なわれてしまう。
さらに、第2の反射層24の拡散反射率は10%以上40%以下であることが好ましい。第2の反射層24の拡散反射率は40%以上でもよいと推測されるが、第2の反射層24の全光線透過率との兼ね合いもあり40%以上の評価は行なわなかった(第2の反射層24の拡散反射率と全光線透過率を加えても100%を超えないので、第2の反射層24の全光線透過率が10%以下の場合についても評価は行っていない。)。
また、本実施例の情報表示パネル31において、第2の遮光層25の全光線透過率は0%以上20%以下であることが好ましい。第2の遮光層25の全光線透過率が20%以上であると、光源からの直接光の隠蔽が不十分で、第2の反射層4で視認される直接光の輝度が高まり、第2の反射層4に第1の反射層から拡散反射されて広がる間接光の視認性が下がり文字の立体感が低下してしまう。
さらに、本実施例の情報表示パネル31において、表面コート層27の全光線透過率は70%以上であることが好ましい。表面コート層27の全光線透過率が70%以下であると、光源の非点灯時に外光が十分に透過できないことから情報表示パネル11の視認性が悪くなり、また光源点灯時にも光源からの直接光、間接光が十分に透過できず情報表示パネルの視認性が低下してしまう。
また、表面コート層27の拡散反射率は5%以上30%以下であることが好ましい。表面コート層27の拡散反射率が5%以下であると、光透過性支持体の観察者側で表面コート層の下に何も積層していない部分のギラツキが発生してしまい、情報表示パネルの外観が悪くなるという点で不利であり、拡散反射率が30%以上であると外光が拡散されてしまい情報表示パネルの視認性が低下するという点で不利である。
さらに、表面コート層27の強度は鉛筆強度でHB以上であることが好ましい。表面コート層27の強度が鉛筆強度でHB以下であると、工程内においてこすれによる傷が発生しやすくなってしまう。
また、本実施例の情報表示パネル31において、裏面コート層28の全光線透過率は70%以上であることが好ましい。裏面コート層28の全光線透過率が70%以下であると、光源からの直接光が十分に透過できず情報表示パネルの視認性が低下してしまう。
さらに、裏面コート層28の強度は鉛筆強度でHB以上であることが好ましい。裏面コート層28の強度が鉛筆強度でHB以下であると、工程内においてこすれによる傷が発生しやすくなってしまう。
【0101】
実施例2で作製した情報表示パネル31を、情報表示機器に組み込み、輸送機器に用いた。輸送機器の構造は一般的に用いられるものである。輸送機器に用いた場合にも、情報表示パネル31によって得られる効果をそのまま得ることができた。
【符号の説明】
【0102】
1、21 光透過性支持体
2、22 第1の反射層
3、23 第1の遮光層
4、24 第2の反射層
4a、5a、24a、25a 開口部
5、25 第2の遮光層
6、26 光透過性着色層
7、27 表面コート層
8、28 裏面コート層
9、29 光源
10、30 観察者
11、31 情報表示パネル
12、32 間接光
33 直接光

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源によって背面より照明される情報表示パネルであって、
光透過性支持体と、前記情報表示パネルの観察者側に位置する前記光透過性支持体の一方の面側に順次積層された第1の反射層及び第1の遮光層と、前記光透過性支持体の前記光源側に位置する他方の面側に順次積層された第2の反射層及び第2の遮光層とを有しており、
前記一方の面及び前記他方の面の延在方向において、前記第2の遮光層に設けられた開口部の位置に対応する領域を含む大きさで、前記第1の反射層が配置されており、
前記第1の遮光層は、前記第1の反射層の端部の一部を前記観察者側に露出させるように、前記第1の反射層よりも小さく形成されており、
前記第2の反射層の拡散反射率が前記第1の反射層の拡散反射率よりも低く構成されている、
ことを特徴とする情報表示パネル。
【請求項2】
前記第2の反射層は、拡散反射率が10%以上40%以下であることを特徴とする請求項1に記載の情報表示パネル。
【請求項3】
前記第1の遮光層と前記第2の遮光層とが前記延在方向において一部重なっており、前記第1の遮光層と前記第2の遮光層との重なる部分の前記延在方向における幅をL1、前記各面に対する前記各層の積層方向における前記光透過性支持体の厚みをT1とした時、
0≦L1≦5×T1
を満たすことを特徴とする請求項1乃至2のいずれかに記載の情報表示パネル。
【請求項4】
前記第1の反射層は前記延在方向において前記第1の遮光層より大きく形成されており、前記延在方向において前記第1の遮光層の端部から前記第1の反射層の端部がはみ出した部分の幅をL2、前記第1の遮光層を用いて表示する意匠を包囲できる最小円の直径をRとした時、
0.0025×R≦L2≦0.05×R
を満たすことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の情報表示パネル。
【請求項5】
前記第1の遮光層と前記第2の遮光層とが前記延在方向において重なっておらず、前記第1の反射層と前記第2の遮光層とが前記延在方向において一部重なっており、前記第1の遮光層の端部と前記第2の遮光層の端部の前記延在方向における間隔をL3、前記第1の遮光層と前記第1の反射層との重なる部分の前記延在方向における幅をL4、前記各面に対する前記各層の積層方向における前記光透過性支持体の厚みをT1、前記第1の遮光層を用いて表示する意匠を包囲できる最小円の直径をRとした時、
L3≦2×T1
L3≦L4
L4≦0.05×R
を満たすことを特徴とする請求項1乃至2のいずれかに記載の情報表示パネル。
【請求項6】
前記第2の遮光層の全光線透過率が0%以上20%以下であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の情報表示パネル。
【請求項7】
前記第1の反射層の拡散反射率が20%以上90%以下であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の情報表示パネル。
【請求項8】
前記第1の反射層の全光線透過率が10%以上80%以下であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の情報表示パネル。
【請求項9】
前記第1の遮光層の全光線透過率が0%以上20%以下であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の情報表示パネル。
【請求項10】
前記第2の遮光層は開口部を有しており、前記延在方向において前記開口部に対応する部分に位置するように、全光線透過率が50%以上である有彩色の光透過性着色層が、前記第2の遮光層の前記光源側にさらに積層されていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の情報表示パネル。
【請求項11】
前記第1の遮光層の前記観察者側に、前記延在方向における前記一方の面の全体に対応する大きさで表面コート層がさらに積層されており、前記表面コート層は全光線透過率が70%以上であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の情報表示パネル。
【請求項12】
前記表面コート層は拡散反射率が5%以上30%以下であることを特徴とする請求項11に記載の情報表示パネル。
【請求項13】
前記表面コート層は鉛筆硬度がHB以上であることを特徴とする請求項11乃至12のいずれかに記載の情報表示パネル。
【請求項14】
前記他方の面の最も前記光源側に、前記延在方向における前記他方の面の全体に対応する大きさで裏面コート層がさらに積層されており、前記裏面コート層は全光線透過率が70%以上であることを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載の情報表示パネル。
【請求項15】
前記裏面コート層は鉛筆硬度がHB以上であることを特徴とする請求項14に記載の情報表示パネル。
【請求項16】
前記光透過性支持体はポリカーボネート、ポリプロピレン、発泡ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリメタクリル酸メチル、アクリル、ポリスチレン、メタクリル・スチレン共重合体またはアクリルニトリル・スチレン共重合体のいずれかの樹脂であることを特徴とする請求項1乃至15のいずれかに記載の情報表示パネル。
【請求項17】
前記光透過性支持体はヘイズ値が12%以上92%以下の樹脂であることを特徴とする請求項1乃至15のいずれかに記載の情報表示パネル。
【請求項18】
前記光透過性支持体は光透過層と光拡散層を含み、前記光透過層はポリカーボネート、ポリプロピレン、発泡ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリメタクリル酸メチル、アクリル、ポリスチレン、メタクリル・スチレン共重合体またはアクリルニトリル・スチレン共重合体のいずれかの樹脂であり、前記光拡散層はヘイズ値が12%以上92%以下の樹脂であることを特徴とする請求項1乃至15のいずれかに記載の情報表示パネル。
【請求項19】
前記光透過性支持体の厚さが0.05mmから5mmまでの範囲であることを特徴とする請求項1乃至18のいずれかに記載の情報表示パネル。
【請求項20】
前記光源が、エッジライト式光源と導光板からなる面光源であることを特徴とする請求項1乃至19のいずれかに記載の情報表示パネル。
【請求項21】
前記光源が、LED光源であることを特徴とする請求項1乃至19のいずれかに記載の情報表示パネル。
【請求項22】
請求項1乃至21のいずれかに記載の情報表示パネルを具備したことを特徴とする輸送機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−212006(P2012−212006A)
【公開日】平成24年11月1日(2012.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−77392(P2011−77392)
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【Fターム(参考)】