説明

情報表示装置、サーバ、プログラム、情報表示方法及び情報表示システム

【課題】ネットワークを介して提供される情報の確度をより高めること。
【解決手段】時刻情報を含む投稿記事をその投稿者を識別するユーザIDと対応付けて記憶し前記投稿記事へのアクセスをその投稿者のユーザIDと関係付けられた他のユーザIDで制限する投稿管理システム、及び、時刻情報を含む一般記事を記憶し前記一般記事を要求元に関わらず要求に応じて配信する記事配信システムによって提供される前記投稿記事及び前記一般記事の要求を、当該要求を行うユーザのユーザIDと共に出力する要求出力手段(22)と、前記要求出力手段による要求に応じて提供された前記投稿記事及び前記一般記事を、その各時刻情報に従って時系列順に表示する時系列表示手段(25)と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報を統合して表示する情報表示装置、サーバ、プログラム、情報表示方法及び情報表示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネット等のネットワークを介して提供される情報は多様かつ膨大となっており、ユーザにおいては、これらの情報のうち、確度の高いものを迅速かつ効率的に選別して参照する必要が高まっている。
例えば、ソーシャルメディア(媒体)においては、ユーザが予め登録した所望の情報源からの記事をそのユーザに提供するため、ユーザが閲覧記事の情報源を予め選択できる点で有用であるが、ユーザ所望の情報ばかりが提供されるので提供情報の内容に偏りが生じてしまうという懸念があった。一方、マスメディア(媒体)は、記事に高い公共性が求められるため、記事に信頼性が担保されているが、内容は横並びになってしまい別の偏りが生じてしまう場合があるという懸念があった。
ここで、ネットワークを介して提供される情報をユーザが効率的に把握可能な形態で表示するための技術として、特許文献1に記載の技術が知られている。
特許文献1に記載の技術では、投稿された記事等の情報を複数のWebサイトから取得し、これらを統合して表示している。
これにより、ユーザは、異なるWebサイトで公開されている情報を個別に閲覧することなく、統合された形態で閲覧できるため、種々の公開情報を効率的に把握することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−007404号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載された技術を含め、従来の技術においては、特定の種類の情報源から取得した情報を単に一画面に統合して表示するものであるため、ユーザが情報の確度を判断する上では十分な裏づけとなり難いものであった。
即ち、従来の技術においては、ネットワークを介して提供される情報の確度を高めることが困難であった。
【0005】
本発明は、ネットワークを介して提供される情報の確度をより高めるための情報表示手法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1) 時刻情報を含む投稿記事をその投稿者を識別するユーザIDと対応付けて記憶し前記投稿記事へのアクセスをその投稿者のユーザIDと関係付けられた他のユーザIDで制限する投稿管理システム、及び、時刻情報を含む一般記事を記憶し前記一般記事を要求元に関わらず要求に応じて配信する記事配信システムによって提供される前記投稿記事及び前記一般記事の要求を、当該要求を行うユーザのユーザIDと共に出力する要求出力手段と、
前記要求出力手段による要求に応じて提供された前記投稿記事及び前記一般記事を、その各時刻情報に従って時系列順に表示する時系列表示手段と、
を備えた情報表示装置。
【0007】
(2) 前記時系列表示手段は、前記投稿記事及び前記一般記事に予め設定された属性の分類のうちのいずれかの分類が選択指定された場合に、選択指定された当該属性の分類が設定された前記投稿記事及び前記一般記事を選別して時系列順に表示する(1)に記載の情報表示装置。
(3) 前記時系列表示手段は、前記時系列順に並べて表示された前記投稿記事及び前記一般記事のうちのいずれかが選択された場合に、本文表示ウィンドウを表示し、当該選択された記事の詳細を前記本文表示ウィンドウに表示する(1)または(2)に記載の情報表示装置。
【0008】
(4) 長方形に構成された表示画面と、
自装置の姿勢を検出する姿勢検出手段と、を備え、
前記時系列表示手段は、
前記表示画面の短辺を底辺とする縦型で自装置が使用されている状態で前記本文表示ウィンドウが表示されているときに、前記表示画面の長辺を底辺とする横型で自装置が使用される状態に変化したことを前記姿勢検出手段が検出した場合、前記底辺となる長辺を下側とする表示状態に前記表示画面を切り替えると共に、縦型の場合より横型の場合の方が前記本文表示ウィンドウに表示する文字のサイズを大きくする(3)に記載の情報表示装置。
【0009】
(5) 前記投稿管理システムに対して投稿する記事の入力を受け付ける記事入力受付手段と、
前記記事入力受付手段によって受け付けられた前記記事を前記投稿管理システムに送信する記事送信手段と、を備え、
前記時系列表示手段は、
前記記事入力受付手段によって受け付けられた前記記事を、当該記事が前記記事送信手段によって前記投稿管理システムに送信され、前記投稿管理システムから前記投稿記事として提供される前に、前記投稿記事及び前記一般記事に追加して時系列順に表示する(1)から(4)のいずれかに記載の情報表示装置。
(6) ユーザの興味を表すデータを記憶する興味データ記憶手段を備え、
前記時系列表示手段は、前記興味データ記憶手段が記憶しているユーザの興味を表すデータと、前記投稿記事及び前記一般記事に付されている属性とに基づいて、前記時系列表示手段によって表示された前記投稿記事及び前記一般記事において、前記ユーザの興味を表すデータと属性が一致する前記投稿記事及び前記一般記事を選別し、選別した前記投稿記事及び前記一般記事を時系列順に表示する(1)から(5)のいずれかに記載の情報表示装置。
【0010】
(7) 前記要求出力手段は、前記投稿管理システムにおける投稿者を識別するユーザIDのうち、前記投稿記事の提供を要求する他のユーザのユーザIDを併せて出力し、
前記時系列表示手段は、前記要求出力手段による要求に応じて提供された前記他のユーザの前記投稿記事と、前記一般記事とを、その各時刻情報に従って時系列順に表示する(1)から(6)のいずれかに記載の情報表示装置。
【0011】
(8) 互いに通信可能な端末装置とサーバとを備え、ネットワークを介して提供され、時刻情報を含む記事を表示する情報表示システムにおけるサーバであって、
前記端末装置から、時刻情報を含む投稿記事をその投稿者を識別するユーザIDと対応付けて記憶し前記投稿記事へのアクセスをその投稿者のユーザIDと関係付けられた他のユーザIDで制限する投稿管理システム、及び、時刻情報を含む一般記事を記憶し前記一般記事を要求元に関わらず要求に応じて配信する記事配信システムによって提供される前記投稿記事及び前記一般記事の要求が、当該要求を行うユーザのユーザIDと共に出力された場合に、当該要求に応じて、前記投稿管理システム及び前記記事配信システムから前記投稿記事及び前記一般記事を取得する記事取得手段と、
前記記事取得手段によって取得された前記投稿管理システムからの前記投稿記事及び前記記事配信システムからの前記一般記事を併せて、前記時刻情報に応じた時系列順の配列に統合する記事統合手段と、
前記記事統合手段によって統合された前記投稿記事及び前記一般記事を前記端末装置に送信する統合記事送信手段と、
を備えるサーバ。
【0012】
(9) 時刻情報を含む投稿記事をその投稿者を識別するユーザIDと対応付けて記憶し前記投稿記事へのアクセスをその投稿者のユーザIDと関係付けられた他のユーザIDで制限する投稿管理システム、及び、時刻情報を含む一般記事を記憶し前記一般記事を要求元に関わらず要求に応じて配信する記事配信システムによって提供される前記投稿記事及び前記一般記事の要求を、当該要求を行うユーザのユーザIDと共に出力する要求出力機能と、
前記要求出力機能による要求に応じて提供された前記投稿記事及び前記一般記事を、その各時刻情報に従って時系列順に表示する時系列表示機能と、
をコンピュータに実現させるプログラム。
【0013】
(10) コンピュータが、時刻情報を含む投稿記事をその投稿者を識別するユーザIDと対応付けて記憶し前記投稿記事へのアクセスをその投稿者のユーザIDと関係付けられた他のユーザIDで制限する投稿管理システム、及び、時刻情報を含む一般記事を記憶し前記一般記事を要求元に関わらず要求に応じて配信する記事配信システムによって提供される前記投稿記事及び前記一般記事の要求を、当該要求を行うユーザのユーザIDと共に出力する要求出力ステップと、
コンピュータが、前記要求出力ステップにおける要求に応じて提供された前記投稿記事及び前記一般記事を、その各時刻情報に従って時系列順に表示する時系列表示ステップと、
を含む情報表示方法。
【0014】
(11) 互いに通信可能な端末装置とサーバとを備え、ネットワークを介して提供され、時刻情報を含む記事を表示する情報表示システムであって、
前記端末装置は、
時刻情報を含む投稿記事をその投稿者を識別するユーザIDと対応付けて記憶し前記投稿記事へのアクセスをその投稿者のユーザIDと関係付けられた他のユーザIDで制限する投稿管理システム、及び、時刻情報を含む一般記事を記憶し前記一般記事を要求元に関わらず要求に応じて配信する記事配信システムによって提供される前記投稿記事及び前記一般記事の要求を、当該要求を行うユーザのユーザIDと共に出力する要求出力手段と、
前記要求出力手段による要求に応じて提供された前記投稿記事及び前記一般記事を、その各時刻情報に従って時系列順に表示する時系列表示手段と、を備え、
前記サーバは、
前記端末装置から、前記投稿管理システム、及び、前記記事配信システムによって提供される前記投稿記事及び前記一般記事の要求が、当該要求を行うユーザのユーザIDと共に出力された場合に、当該要求に応じて、前記投稿管理システム及び前記記事配信システムから前記投稿記事及び前記一般記事を取得する記事取得手段と、
前記記事取得手段によって取得された前記投稿管理システムからの前記投稿記事及び前記記事配信システムからの前記一般記事を併せて、前記時刻情報に応じた時系列順の配列に統合する記事統合手段と、
前記記事統合手段によって統合された前記投稿記事及び前記一般記事を前記端末装置に送信する統合記事送信手段と、を備える情報表示システム。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、ネットワークを介して提供される様々な情報を表示する技術として、情報の確度をより高める情報表示技術を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】情報表示システム1を説明するための全体構成を示す図である。
【図2】ユーザ端末2の機能構成を示す機能ブロック図である。
【図3】表示画面制御部25によって形成される表示画面例を示す図である。
【図4】表示画面が縦型の場合と横型の場合とにおける表示状態の変化を示す図である。
【図5】情報収集サーバ3の機能構成を示す機能ブロック図である。
【図6】ユーザ端末2が実行する統合記事集合表示処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】情報収集サーバ3が実行する情報収集・統合処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態について、図を参照しながら説明する。
[第1実施形態]
[全体構成]
図1は、本実施形態に係る情報表示システム1を説明するための全体構成を示す図である。
情報表示システム1は、ユーザ端末2と、情報収集サーバ3とを含んでおり、情報収集サーバ3は、ユーザ端末2、記事配信システム100及び投稿管理システム200とネットワークを介して通信可能に構成されている。
【0018】
情報表示システム1では、ユーザ端末2が閲覧情報の取得要求を送信した場合に、情報を収集する情報収集サーバ3が、要求に応じて制限なしに一般記事(例えばマスメディアが公表するニュース記事)を提供する記事配信システム100及びユーザアカウント(ユーザID及びパスワード)による管理に従って投稿記事(例えばコミュニティにおいて特定のユーザ間で共有されるSNS(Social Networking Site)の投稿記事)を提供する投稿管理システム200にアクセスする。そして、情報収集サーバ3は、記事配信システム100及び投稿管理システム200から提供される時刻情報(例えばタイムスタンプや本文に記載された配信日時等)を有する記事を収集する。そして、情報収集サーバ3が、収集した記事を時刻情報が示す時系列順に並べ替えて一群の記事の集合として統合し、統合した記事の集合(以下、「統合記事集合」と称する。)をユーザ端末2に送信する。ユーザ端末2は、情報収集サーバ3から受信した統合記事集合をブラウザのウィンドウ(以下、「時系列表示ウィンドウ」と称する。)に表示する。このとき、ユーザ端末2では、時系列表示ウィンドウ内に、情報の属性の分類を示すタブを表示し、ユーザによってタブが選択されると、統合記事集合の中から、そのタブに応じた属性を有する情報のみを選別し、選別された情報を時系列表示ウィンドウに表示する。また、時系列表示ウィンドウにおいては、統合記事集合を構成する本文内容を簡潔に表した見出しあるいはコメント文等の記事が一覧表示されており、ユーザがいずれかの記事を選択すると、詳細情報表示ウィンドウ(後述)が出現し、その記事に対応する本文が時系列表示ウィンドウに隣接する詳細情報表示ウィンドウに表示される。
【0019】
このような機能により、ユーザは、自らが入手可能なWebサイト上の各種情報を統合して時系列順に並べてブラウザに表示することができるため、ニュース記事等の一般記事やSNSの投稿記事に個別にアクセスする必要がなくなり、効率的に時系列を有する情報を把握することが可能となる。また、報道機関等によって公開された情報と、SNS等において各個人ユーザのリアルタイムな経験を基に共有された情報とが同一タイムライン上に表示されるため、情報源の種類が異なる情報を併せてユーザに提示できる。
したがって、本発明に係る情報表示システム1によれば、ユーザは、異なる主体及び管理アルゴリズム等の基に提供される多様な情報を互いに裏づけとして参照しつつ、情報の確度を判断することができるため、ネットワークを介して提供される情報の確度をより高めることが可能となる。
なお、図1において、情報収集サーバ3は、それぞれ1つの記事配信システム100及び投稿管理システム200から情報を収集する場合を例として示しているが、複数の記事配信システム100及び投稿管理システム200から情報を収集する構成とすることが可能である。
【0020】
[ユーザ端末2の構成]
図1において、ユーザ端末2は、ブラウザ機能を有するタブレットPC(Personal Computer)等の情報処理端末によって構成され、不図示のネットワークを介して、情報収集サーバ3と通信可能に構成されている。
図2は、ユーザ端末2の機能構成を示す機能ブロック図である。
図2において、ユーザ端末2は、ユーザ入力受付部21と、情報取得要求部22と、取得情報記憶部23と、画面方向判定部24と、表示画面制御部25とを備えている。
【0021】
ユーザ入力受付部21は、ブラウザの起動指示、統合記事集合のソート指示あるいは統合記事集合における記事の選択等、ユーザによる各種指示入力を受け付ける。また、ユーザ入力受付部21は、投稿管理システム200のユーザID及びパスワードの入力を受け付ける。なお、本実施形態におけるユーザ端末2は、タッチパネル式の入出力インターフェースを備えており、ユーザが表示画面にタッチ入力することで、各種指示入力を行うことができる。
【0022】
情報取得要求部22は、ユーザ入力受付部21にブラウザの起動指示が入力された場合に、情報収集サーバ3に対して、記事配信システム100及び投稿管理システム200から情報を取得するための要求(以下、「閲覧情報取得要求」と称する。)を送信する。このとき、情報取得要求部22は、閲覧情報取得要求に記事配信システム100のURL(Uniform Resource Locator)と、投稿管理システム200のURL、ユーザID及びパスワードとを含めて情報収集サーバ3に送信する。そして、情報取得要求部22は、情報収集サーバ3から送信された統合記事集合を受信する。
ここで、統合記事集合に投稿記事を含めることを希望する情報源としてユーザ端末2のユーザが指定した他のユーザのユーザIDを送信することとしても良い。
このように、統合記事集合に投稿記事を含める他のユーザを指定した場合、投稿管理システム200によって管理されている投稿記事のうち、ユーザ端末2のユーザにとって信頼性の高い情報源のみを選別して表示することができるため、提供される情報の確度をさらに高めることが可能となる。
【0023】
取得情報記憶部23は、閲覧情報取得要求に対応して収集された統合記事集合を情報収集サーバ3から受信した場合に、受信した統合記事集合を記憶する。
画面方向判定部24は、加速度センサあるいはジャイロセンサ等、ユーザ端末2の姿勢を検出する姿勢検出ユニットからの検出信号を基に、ユーザ端末2が縦型(即ち底辺が短辺)の表示画面として使用されているか、あるいは、横型(即ち底辺が長辺)の表示画面として使用されているか、即ち、表示画面の上下方向を判定する。そして、画面方向判定部24は、現在のユーザ端末2の表示画面の方向を表示画面制御部25に通知する。
【0024】
表示画面制御部25は、ブラウザの初期表示ページとして設定されているWebページの情報と、取得情報記憶部23に記憶された統合記事集合とを用いて、ブラウザの表示領域における表示枠の構成と、各表示枠内に表示する情報とを決定し、表示画面を形成する。また、ユーザ端末2は長方形の表示画面を有しており、表示画面制御部25は、画面方向判定部24から通知される表示画面の方向に応じて、表示枠の構成を変化させる。さらに、表示画面制御部25は、時系列表示ウィンドウに隣接して表示される詳細情報表示ウィンドウ内の文字のサイズを、縦型の表示画面の場合よりも横型の表示画面の場合でより大きくする。
【0025】
また、表示画面制御部25は、時系列表示ウィンドウ内に情報の属性の分類(例えば、
「すべて」、「経済」、「エンタメ」(エンターテインメント)、「スポーツ」、「テクノロジー」等)を表すタブを表示し、ユーザによっていずれかの分類を表すタブが選択入力されると、統合記事集合の中で、その分類に属する記事を選別して時系列に表示する。このようなタブとして、「マスメディアによって提供された記事」の分類、「SNSにおいて提供された記事」の分類等に対応するタブを設定することもできる。そして、マスメディアによって提供された記事には属性が付されているため、マスメディアによって提供された記事のみが表示されている場合に、各属性の分類に対応するタブを表示し、いずれかのタブが選択入力されることに対応して、その分類に属する記事を選別して時系列に表示することとしても良い。
さらに、表示画面制御部25は、時系列表示ウィンドウがタッチされる毎に、情報収集サーバ3に閲覧情報取得要求を送信し、表示内容を最新の状態に更新する。なお、表示画面制御部25は、ユーザによってブラウザの終了が指示入力されると表示内容をリセットし、ユーザ端末2は、新たなブラウザの起動を待機する状態となる。
【0026】
図3は、表示画面制御部25によって形成される表示画面例を示す図であり、図3(a)は詳細情報表示ウィンドウが未表示の状態を示す図、図3(b)は詳細情報表示ウィンドウが表示された状態を示す図である。なお、図3に示す表示画面例は、ポータルサイトのトップページの一部として表示したり、単独のウィンドウで表示したりすることが可能である。
図3において、表示画面制御部25によって形成される表示画面には、時系列表示ウィンドウ25aと、話題表示領域25bと、詳細情報表示ウィンドウ25cとが含まれている。
【0027】
時系列表示ウィンドウ25aは、取得情報記憶部23に記憶された統合記事集合に含まれる各記事を時系列順に一覧表示する領域である。図3における時系列表示ウィンドウ25aでは、例えば、第1行及び第3行の一般記事に対応し、第2行及び第4行の投稿記事に対応している。なお、一般記事であるか投稿記事であるかを示す属性は、各記事のデータに付加されており、この属性を表示したり、これらの属性で記事を分類するためのタグを表示したりしても良い。
話題表示領域25bは、天気予報や、その日のピックアップされた話題等の各種情報を表示する領域であり、話題表示領域25bに表示される情報は適宜変更される。
【0028】
詳細情報表示ウィンドウ25cは、時系列表示ウィンドウ25aにおいて、いずれかの記事がタッチ入力等によって選択された場合に、選択された記事に対応する詳細な本文を表示する領域である。具体的には、詳細情報表示ウィンドウ25cは、図3(b)に示すように、記事が選択されることに対応して表れ、話題表示領域25bに重畳して表示される。また、詳細情報表示ウィンドウ25cは、選択された記事の欄と詳細情報表示ウィンドウ25cとが関連性を有することを識別する表示形態(ここでは記事の右端に位置する矢印が表示される状態)となる。
【0029】
また、詳細情報表示ウィンドウ25c内に表示される文字は、ユーザ端末2が縦型の表示画面として使用されている場合よりも、横型の表示画面として使用されている場合に、より大きいサイズで表示される。
図4は、表示画面が縦型の場合と横型の場合とにおける表示状態の変化を示す図であり、図4(a)は縦型の表示画面として使用されている状態、図4(b)は横型の表示画面として使用されている状態を示す図である。
図4(a)に示すように、ユーザ端末2が縦型の表示画面として使用され、詳細情報表示ウィンドウ25cが表示されている場合に、ユーザがユーザ端末2を横型の表示画面とする向きに変化させると、図4(b)に示すように、アクティブなウィンドウである詳細情報表示ウィンドウ25cを含む部分が表示画面の横幅の変化に合わせて拡大される。そして、詳細情報表示ウィンドウ25c内に表示される記事本文は、より大きい文字サイズで表示される。
このように、表示画面を横型とする場合、ユーザが注目箇所を拡大して表示させる意図を有していると推定できることから、詳細情報表示ウィンドウ25c内の文字サイズを拡大することで、ユーザの意図に即した表示を行うことができる。
なお、表示画面を横型とした場合に、詳細情報表示ウィンドウ25c以外の表示領域については、表示画面を縦型としたときと同一文字サイズとし、詳細情報表示ウィンドウ25c内の文字サイズのみを拡大することとしても良い。この場合においても、ユーザが注目している本文の文字サイズを拡大できるため、ユーザの意図に即した表示とすることができる。
【0030】
[情報収集サーバ3の構成]
図5は、情報収集サーバ3の機能構成を示す機能ブロック図である。
図5において、情報収集サーバ3は、情報取得要求受付部31と、記事取得部32と、収集記事記憶部33と、記事統合部34と、統合記事集合送信部35とを備えている。
情報取得要求受付部31は、ユーザ端末2から閲覧情報取得要求を受信し、記事取得部32に対して記事配信システム100及び投稿管理システム200からの記事の取得を指示する。
【0031】
記事取得部32は、情報取得要求受付部31から記事の取得が指示されると、閲覧情報取得要求に含まれている記事配信システム100のURL、投稿管理システム200のURL、ユーザ端末2を使用するユーザのユーザID及びパスワードを抽出する。そして、記事取得部32は、記事配信システム100のURLを基に、記事配信システム100にアクセスし、配信されている一般記事を取得する。また、記事取得部32は、投稿管理システム200のURLを基に、投稿管理システム200にアクセスし、ユーザID及びパスワードを用いて投稿管理システム200にログインする。そして、他のユーザと共有されている投稿記事を取得する。
収集記事記憶部33は、記事取得部32によって取得された一般記事及び投稿記事を閲覧情報取得要求に対応する記事の集合として記憶する。
【0032】
記事統合部34は、収集記事記憶部33に記憶されている記事の集合を、一般記事及び投稿記事の区別なく時系列順に並び替えて、統合記事集合を生成する。即ち、統合記事集合では、一般記事及び投稿記事が有する時刻情報の時系列によってソートされた順番で、一般記事及び投稿記事が配列されている。このとき、記事統合部34は、タイムスタンプ、記事の本文に含まれる日時情報(ニュース記事に記載されている配信日時等)といった各種時刻情報によって一般記事及び投稿記事をソートすることが可能である。なお、本実施形態では、一般記事及び投稿記事に含まれるタイムスタンプ(ニュース記事の場合は入稿日時、投稿記事の場合は投稿日時)を用いてソートが行われるものとする。
統合記事集合送信部35は、記事統合部34によって生成された統合記事集合を、閲覧情報取得要求を送信したユーザ端末2に送信する。
【0033】
記事配信システム100は、一般記事としてのニュース記事を提供する報道機関、あるいは、一般記事としての公報情報を提供する公的機関等から入稿される一般記事を蓄積する一般記事サーバ101を有している。そして、記事配信システム100は、一般記事サーバ101にアクセスされた場合、アクセスに制限を加えることなく一般記事を提供する。即ち、記事配信システム100は、いずれのユーザに対しても制限を加えることなく、一般記事を全てのユーザに対して一律に提供している。換言すると、一般記事を取得することは、記事配信システム100が提供するWebページをフォローしていることに相当する。なお、一般記事としては、報道機関やテレビ局等のマスメディアから発表される情報、公的機関から発表される情報、ネットワーク上で公開され、閲覧の制限が行われていない情報を例として挙げることができる。
【0034】
投稿管理システム200は、SNSの投稿記事、ネットワークコミュニティ内の投稿記事を蓄積する投稿記事サーバ201を有している。そして、投稿管理システム200は、投稿記事サーバ201にアクセスされた場合、投稿記事にアクセスする権限を有するユーザにのみ情報を提供する。即ち、投稿管理システム200は、ユーザアカウントを基に、ユーザのアクセス権限に応じて制限を加えて、投稿記事をそれぞれのユーザに提供している。換言すると、投稿記事を取得することは、投稿管理システム200が管理するユーザアカウントをフォローしていることに相当する。なお、投稿記事としては、mixi(商標)、Facebook(商標)、GREE(商標)、各種ブログ、twitter(商標)等の投稿記事、youtube、各種掲示板の投稿情報等を例として挙げることができる。なお、投稿管理システム200において提供される情報には、共有者が「全てのユーザ」となっている投稿記事が含まれ、この場合、ログインしたユーザの全て(あるいはログインしていないユーザも含めて全てのユーザ)を対象として、情報が共有される。
【0035】
[情報表示システム1の構成]
以上説明した情報表示システム1を構成するユーザ端末2のハードウェアは、1または複数の一般的なコンピュータによって構成することができる。一般的なコンピュータは、例えば、情報取得要求部22、画面方向判定部24及び表示画面制御部25として、中央処理装置(CPU)を備える他、取得情報記憶部23として、メモリ(RAM、ROM)、ハードディスク(HDD)及び光ディスク(CD、DVDなど)を、ネットワーク通信装置として、各種有線及び無線LAN装置を、表示装置として、例えば、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどの各種ディスプレイを、ユーザ入力受付部21として、例えば、タッチパネルあるいはキーボード及びポインティング・デバイス(マウス、トラッキングボールなど)を適宜備え、これらは、バスラインにより接続されている。このような一般的なコンピュータにおいて、CPUは、ユーザ端末2を統括的に制御し、統合記事集合表示処理のためのプログラム等、各種プログラムを適宜読み出して実行することにより、上述したハードウェアと協働し、本発明に係る各種機能を実現している。
【0036】
また、以上説明した情報表示システム1を構成する情報収集サーバ3のハードウェアは、1または複数の一般的なコンピュータによって構成することができる。一般的なコンピュータは、例えば、情報取得要求受付部31、記事取得部32及び記事統合部34として、中央処理装置(CPU)を備える他、収集記事記憶部33として、メモリ(RAM、ROM)、ハードディスク(HDD)及び光ディスク(CD、DVDなど)を、統合記事集合送信部35として、各種有線及び無線LAN装置を、表示装置として、例えば、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどの各種ディスプレイを、入力装置として、例えば、キーボード及びポインティング・デバイス(マウス、トラッキングボールなど)を適宜備え、これらは、バスラインにより接続されている。このような一般的なコンピュータにおいて、CPUは、情報収集サーバ3を統括的に制御し、情報収集・統合処理のためのプログラム等、各種プログラムを適宜読み出して実行することにより、上述したハードウェアと協働し、本発明に係る各種機能を実現している。
【0037】
[動作]
次に、図6,7を参照して、情報表示システム1の動作を説明する。
[ユーザ端末2の動作]
図6は、ユーザ端末2が実行する統合記事集合表示処理の流れを示すフローチャートである。なお、図6に示す統合記事集合表示処理を実行する機能は、ブラウザに組み込まれた状態で提供することや、ソフトウェアをダウンロードして追加するアドオン機能として提供すること等が可能である。
統合記事集合表示処理は、ユーザ端末2の電源投入と共に実行される。
統合記事集合表示処理が開始されると、ユーザ入力受付部21は、ユーザによるブラウザの起動指示が入力されたか否かの判定を行う(ステップS1)。
ユーザによるブラウザの起動指示が入力されていない場合、ステップS1においてNOと判定されて、ステップS1の処理が繰り返される。
これに対し、ユーザによるブラウザの起動指示が入力された場合、ステップS1においてYESと判定されて、処理はステップS2に進む。
【0038】
次に、ユーザ入力受付部21は、記事配信システム100のURLと、投稿管理システム200のURLと、ユーザ端末2を使用するユーザに関するユーザID及びパスワードの入力を受け付ける(ステップS2)。
このとき、ユーザ端末2のユーザが統合記事情報に投稿記事を含めることを希望する情報源としての他のユーザのユーザIDを併せて入力し、特定のユーザによる投稿記事を取得の対象とすることも可能である。
続いて、情報取得要求部22は、ステップS2において入力を受け付けた各情報を含む閲覧情報取得要求を情報収集サーバ3に送信する(ステップS3)。
さらに、情報取得要求部22は、情報収集サーバ3から送信された統合記事集合を受信する(ステップS4)。
そして、取得情報記憶部23は、統合記事集合を記憶する(ステップS5)。
次に、画面方向判定部24は、姿勢検出ユニットからの検出信号を基に、ユーザ端末2の表示画面の方向を判定する(ステップS6)。
【0039】
次に、表示画面制御部25は、ユーザ端末2の表示画面の方向に応じて表示画面の表示枠の構成及び表示枠内に表示する情報を決定し、表示画面(図3参照)を形成する(ステップS7)。
続いて、表示画面制御部25は、ユーザによって時系列表示ウィンドウ25a内のいずれかの記事が選択入力されたか否かの判定を行う(ステップS8)。
ユーザによって時系列表示ウィンドウ25a内のいずれかの記事が選択入力された場合、ステップS8においてYESと判定されて、処理はステップS9に進む。
これに対し、ユーザによって時系列表示ウィンドウ25a内のいずれかの記事が選択入力されていない場合、ステップS8においてNOと判定されて、処理はステップS10に進む。
即ち、表示画面制御部25は、ステップS8において記事が選択されると、詳細情報表示ウィンドウ25cを出現させ、選択された記事に対応する詳細な本文を詳細情報表示ウィンドウ25c内に表示する(ステップS9)。
ステップS9の後、処理はステップS6に進む。
【0040】
一方、表示画面制御部25は、時系列表示ウィンドウ25a内のいずれかのタブが選択入力されたか否かの判定を行う(ステップS10)。
時系列表示ウィンドウ25a内のいずれかのタブが選択入力された場合、ステップS10においてYESと判定されて、処理はステップS11に進む。
これに対し、時系列表示ウィンドウ25a内のいずれのタブも選択入力されていない場合、ステップS10においてNOと判定されて、処理はステップS12に進む。
即ち、表示画面制御部25は、統合記事集合の中で、選択入力されたタブの分類に属する記事を選別して、時系列表示ウィンドウ25a内に時系列に表示する(ステップS11)。
このようなステップS11の処理が終了すると、処理はステップS6に進む。
【0041】
一方、表示画面制御部25は、時系列表示ウィンドウ25aの表示内容の更新が指示されたか否かの判定を行う(ステップS12)。即ち、表示画面制御部25は、ブラウザの更新ボタンが選択入力されたか否か、あるいは、時系列表示ウィンドウ25aへのタッチが行われたか否か等の判定を行う。
時系列表示ウィンドウ25aの表示内容の更新が指示された場合、ステップS12においてYESと判定されて、処理はステップS3に進む。
これに対し、時系列表示ウィンドウ25aの表示内容の更新が指示されていない場合、ステップS12においてNOと判定されて、処理はステップS13に進む。
【0042】
即ち、表示画面制御部25は、ユーザによってブラウザの終了が選択入力されたか否かの判定を行う(ステップS13)。
ユーザによってブラウザの終了が選択入力されていない場合、ステップS13においてNOと判定されて、処理はステップS6に進む。
これに対し、ユーザによってブラウザの終了が選択入力された場合、ステップS13においてYESと判定されて、処理はステップS1に進む。
【0043】
[情報収集サーバ3の動作]
図7は、情報収集サーバ3が実行する情報収集・統合処理の流れを示すフローチャートである。
情報収集・統合処理は、情報収集サーバ3の動作中に繰り返し実行される。
情報収集・統合処理が開始されると、情報取得要求受付部31は、ユーザ端末2から閲覧情報取得要求を受信したか否かの判定を行う(ステップS21)。
ユーザ端末2から閲覧情報取得要求を受信していない場合、処理はステップS21に進む。
これに対し、ユーザ端末2から閲覧情報取得要求を受信した場合、処理はステップS22に進む。
【0044】
即ち、記事取得部32は、閲覧情報取得要求に含まれている記事配信システム100のURL、投稿管理システム200のURL、ユーザID及びパスワードを抽出する(ステップS22)。
次に、記事取得部32は、記事配信システム100及び投稿管理システム200から情報を取得する(ステップS23)。即ち、記事取得部32は、記事配信システム100のURLを基に、記事配信システム100にアクセスし、配信されている一般記事を取得する。また、記事取得部32は、投稿管理システム200のURLを基に、投稿管理システム200にアクセスし、ユーザID及びパスワードを用いて投稿管理システム200にログインする。そして、記事取得部32は、他のユーザと共有されている投稿記事を取得する。
【0045】
次に、収集記事記憶部33は、記事取得部32によって取得された記事の集合を記憶する(ステップS24)。このとき、収集記事記憶部33は、記事配信システム100から取得した一般記事及び投稿管理システム200から取得した投稿記事を単純に集合させた情報群として記憶する。
続いて、記事統合部34は、収集記事記憶部33に記憶されている記事の集合を一般記事及び投稿記事の区別なく時系列順(ここではタイムスタンプ順とする)に並び替えて、統合記事集合を生成する(ステップS25)。
そして、統合記事集合送信部35は、記事統合部34によって生成された統合記事集合を、閲覧情報取得要求を送信したユーザ端末2に送信する(ステップS26)。
このようなステップS26の処理が終了すると、処理はステップS21に進む。
【0046】
以上のように、本実施形態に係る情報表示システム1では、ユーザ端末2からの要求に応じて、情報収集サーバ3が、要求に応じて制限なしに一般記事を提供する記事配信システム100及びユーザアカウントによる管理に従って投稿記事を提供する投稿管理システム200から一般記事及び投稿記事を取得する。そして、情報収集サーバ3は、取得した一般記事及び投稿記事を統合記事集合として統合し、ユーザ端末2では、統合記事集合を時系列表示ウィンドウ25aにタイムライン表示する。
そのため、ユーザ端末2のユーザは、ユーザアカウントによって管理されているSNS等の記事と、アクセスの制限なしに(記事の要求元に関わらず)、広く公開されているニュース記事等の一般記事とを併せて時系列に一覧することができる。
【0047】
これにより、ユーザは、情報源の種類、公開のレベル(アクセス制限の程度)、情報の管理アルゴリズム等が異なる多様な情報を参照することにより、それら多様な情報が生み出す補完関係を利用して、互いの情報を裏づけとして把握することができる。
したがって、ユーザにおいては、ネットワークを介して提供される情報の確度をより高めることが可能となる。
【0048】
また、時系列表示ウィンドウ25aに表示されたタブが選択入力された場合、そのタブに対応する属性と合致する記事のみが選別されて一覧表示される。
そのため、ユーザは、特定の属性を有する記事のみに絞って一覧表示できるため、目的とする記事を効率的に把握し、情報の信頼性を確認することが可能となる。
また、時系列表示ウィンドウ25aに記事が一覧表示され、いずれかの記事が選択入力されると、その記事に対応する本文が詳細情報表示ウィンドウ25cに表示される。
【0049】
そのため、複数の記事の概要を時系列表示ウィンドウ25aによって効率的に把握しつつ、その詳細な内容を知りたい場合には、詳細情報表示ウィンドウ25cに表示させることができるため、より効率的に記事の内容を把握することが可能となる。
また、詳細情報表示ウィンドウ25c内に表示される文字は、ユーザ端末2が縦型の表示画面として使用されている場合よりも、横型の表示画面として使用されている場合に、より大きいサイズで表示される。
即ち、表示画面を横型とする場合、ユーザが注目箇所を拡大して表示させる意図を有していると推定できることから、詳細情報表示ウィンドウ25c内の文字サイズを拡大することで、ユーザの意図に即した表示を行うことができる。
【0050】
[応用例1]
上記実施形態におけるユーザ端末2において、ユーザが投稿管理システム200に記事を投稿した場合、投稿管理システム200の投稿記事サーバ201における投稿記事として蓄積される前に、ユーザ端末2において表示される統合記事集合に挿入することが可能である。
即ち、ユーザ端末2から投稿管理システム200に記事を投稿すると、投稿した記事が投稿管理システム200の投稿記事サーバ201に蓄積される。そして、第1実施形態における手順を経て、情報収集サーバ3を介して、投稿した記事が統合記事集合の一部としてユーザ端末2に送信される。その結果、ユーザ端末2では、統合記事集合に含まれる1つの記事として、投稿した記事が表示される。
【0051】
このとき、ユーザ端末2から記事を投稿した後、その記事が統合記事集合の一部として情報収集サーバ3からユーザ端末2に送信されるまでの間、ユーザ端末2における投稿した記事の表示にタイムラグが発生する。
そこで、本応用例では、投稿管理システム200への投稿と同期して、ユーザ端末2から投稿された記事を、表示画面制御部25が、時系列表示ウィンドウ25aの時系列に応じた位置に仮表示記事として挿入する。そして、情報収集サーバ3から、統合記事集合の一部として、投稿した記事を受信した場合に、表示画面制御部25が、仮表示記事として表示していた記事を削除し、統合記事集合について表示の一致性を確保する。
このような構成により、ユーザ端末2のユーザ自らが行った投稿の結果を速やかに時系列表示ウィンドウ25aに反映させることができるため、投稿管理システム200における更新処理の遅延の影響を軽減することが可能となる。
【0052】
[応用例2]
上記実施形態において、時系列表示ウィンドウ25aに表示された記事に設定されている属性と、ユーザ端末2のユーザによる記事の選択履歴と、その選択履歴に基づいて特定されるユーザ端末2のユーザの関心(趣味及び嗜好)を表すデータとを管理しておき、統合記事集合において、ユーザに閲覧を提案する情報を表示する処理(以下、「ハイライト処理」と称する。)を実行することが可能である。
【0053】
即ち、表示画面制御部25が、時系列表示ウィンドウ25a内にハイライト処理を実行することを表すタブ(以下、「ハイライトタブ」と称する。)を表示し、ハイライトタブが選択入力された場合に、統合記事集合に含まれる記事のうち、ユーザの趣味及び嗜好を表すデータと属性が一致する記事(以下、「属性一致記事」と称する。)を選別して、時系列表示ウィンドウ25aに一覧表示することができる。ユーザの趣味及び嗜好を表すデータは、取得情報記憶部23において、統合記事集合に含まれる記事の閲覧履歴を記憶しておき、過去に閲覧(選択)した統合記事集合に含まれる記事の属性を基に抽出して記憶しておくことができる。
このような構成により、ユーザ端末2のユーザは、統合記事集合の中で、見逃した関心のある情報を容易に把握することができ、取得した記事をより効率的に参照することが可能となる。
なお、この場合に、属性一致記事のうち、過去に閲覧した記事を除外して一覧表示させることにより、ユーザは、より効率的に、見逃した関心のある情報を把握することが可能となる。
【0054】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態に限るものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
例えば、本実施形態では、情報収集サーバ3は、1つのサーバとして実現される場合を例に挙げて説明したが、情報収集サーバ3の機能を複数のサーバに分散して実装し、これらのサーバ全体が連携することによって情報収集サーバ3の機能を実現することも可能である。
また、本実施形態では、情報収集サーバ3において記事の集合を時系列順にソートして統合記事集合とし、統合記事集合をユーザ端末2に送信することとしたが、情報収集サーバ3においてソートを行うことなくユーザ端末2に記事の集合を送信し、ユーザ端末2において、時系列順にソートして統合記事集合とすることも可能である。
【0055】
また、本実施形態では、上述の一般記事及び投稿記事を例に挙げて説明したが、本発明における記事として、時刻情報が含まれている種々の情報を対象とすることができる。そして、それらの記事のうち、記事の取得にユーザの権限に基づく制限が加えられていない記事を一般記事とし、記事の取得にユーザの権限に基づく制限が加えられている記事を投稿記事として取り扱うことで、本発明を実現することが可能となる。
また、本実施形態では、情報表示システム1におけるユーザ端末2及び情報収集サーバ3としてコンピュータを例にとって説明したが、本発明はコンピュータに限られるものではなく、コンピュータが各種機能を実行する方法、コンピュータに各種機能を実行させるためのプログラム及びこのプログラムを記憶した記憶媒体にも適用可能である。
【符号の説明】
【0056】
1 情報表示システム
2 ユーザ端末
3 情報収集サーバ
21 ユーザ入力受付部
22 情報取得要求部
23 取得情報記憶部
24 画面方向判定部
25 表示画面制御部
25a 時系列表示ウィンドウ
25b 話題表示領域
25c 詳細情報表示ウィンドウ
31 情報取得要求受付部
32 記事取得部
33 収集記事記憶部
34 記事統合部
35 統合記事集合送信部
100 記事配信システム
101 一般記事サーバ
200 投稿管理システム
201 投稿記事サーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
時刻情報を含む投稿記事をその投稿者を識別するユーザIDと対応付けて記憶し前記投稿記事へのアクセスをその投稿者のユーザIDと関係付けられた他のユーザIDで制限する投稿管理システム、及び、時刻情報を含む一般記事を記憶し前記一般記事を要求元に関わらず要求に応じて配信する記事配信システムによって提供される前記投稿記事及び前記一般記事の要求を、当該要求を行うユーザのユーザIDと共に出力する要求出力手段と、
前記要求出力手段による要求に応じて提供された前記投稿記事及び前記一般記事を、その各時刻情報に従って時系列順に表示する時系列表示手段と、
を備えた情報表示装置。
【請求項2】
前記時系列表示手段は、前記投稿記事及び前記一般記事に予め設定された属性の分類のうちのいずれかの分類が選択指定された場合に、選択指定された当該属性の分類が設定された前記投稿記事及び前記一般記事を選別して時系列順に表示する請求項1に記載の情報表示装置。
【請求項3】
前記時系列表示手段は、前記時系列順に並べて表示された前記投稿記事及び前記一般記事のうちのいずれかが選択された場合に、本文表示ウィンドウを表示し、当該選択された記事の詳細を前記本文表示ウィンドウに表示する請求項1または2に記載の情報表示装置。
【請求項4】
長方形に構成された表示画面と、
自装置の姿勢を検出する姿勢検出手段と、を備え、
前記時系列表示手段は、
前記表示画面の短辺を底辺とする縦型で自装置が使用されている状態で前記本文表示ウィンドウが表示されているときに、前記表示画面の長辺を底辺とする横型で自装置が使用される状態に変化したことを前記姿勢検出手段が検出した場合、前記底辺となる長辺を下側とする表示状態に前記表示画面を切り替えると共に、縦型の場合より横型の場合の方が前記本文表示ウィンドウに表示する文字のサイズを大きくする請求項3に記載の情報表示装置。
【請求項5】
前記投稿管理システムに対して投稿する記事の入力を受け付ける記事入力受付手段と、
前記記事入力受付手段によって受け付けられた前記記事を前記投稿管理システムに送信する記事送信手段と、を備え、
前記時系列表示手段は、
前記記事入力受付手段によって受け付けられた前記記事を、当該記事が前記記事送信手段によって前記投稿管理システムに送信され、前記投稿管理システムから前記投稿記事として提供される前に、前記投稿記事及び前記一般記事に追加して時系列順に表示する請求項1から4のいずれか1項に記載の情報表示装置。
【請求項6】
ユーザの興味を表すデータを記憶する興味データ記憶手段を備え、
前記時系列表示手段は、前記興味データ記憶手段が記憶しているユーザの興味を表すデータと、前記投稿記事及び前記一般記事に付されている属性とに基づいて、前記時系列表示手段によって表示された前記投稿記事及び前記一般記事において、前記ユーザの興味を表すデータと属性が一致する前記投稿記事及び前記一般記事を選別し、選別した前記投稿記事及び前記一般記事を時系列順に表示する請求項1から5のいずれか1項に記載の情報表示装置。
【請求項7】
前記要求出力手段は、前記投稿管理システムにおける投稿者を識別するユーザIDのうち、前記投稿記事の提供を要求する他のユーザのユーザIDを併せて出力し、
前記時系列表示手段は、前記要求出力手段による要求に応じて提供された前記他のユーザの前記投稿記事と、前記一般記事とを、その各時刻情報に従って時系列順に表示する請求項1から6のいずれか1項に記載の情報表示装置。
【請求項8】
互いに通信可能な端末装置とサーバとを備え、ネットワークを介して提供され、時刻情報を含む記事を表示する情報表示システムにおけるサーバであって、
前記端末装置から、時刻情報を含む投稿記事をその投稿者を識別するユーザIDと対応付けて記憶し前記投稿記事へのアクセスをその投稿者のユーザIDと関係付けられた他のユーザIDで制限する投稿管理システム、及び、時刻情報を含む一般記事を記憶し前記一般記事を要求元に関わらず要求に応じて配信する記事配信システムによって提供される前記投稿記事及び前記一般記事の要求が、当該要求を行うユーザのユーザIDと共に出力された場合に、当該要求に応じて、前記投稿管理システム及び前記記事配信システムから前記投稿記事及び前記一般記事を取得する記事取得手段と、
前記記事取得手段によって取得された前記投稿管理システムからの前記投稿記事及び前記記事配信システムからの前記一般記事を併せて、前記時刻情報に応じた時系列順の配列に統合する記事統合手段と、
前記記事統合手段によって統合された前記投稿記事及び前記一般記事を前記端末装置に送信する統合記事送信手段と、
を備えるサーバ。
【請求項9】
時刻情報を含む投稿記事をその投稿者を識別するユーザIDと対応付けて記憶し前記投稿記事へのアクセスをその投稿者のユーザIDと関係付けられた他のユーザIDで制限する投稿管理システム、及び、時刻情報を含む一般記事を記憶し前記一般記事を要求元に関わらず要求に応じて配信する記事配信システムによって提供される前記投稿記事及び前記一般記事の要求を、当該要求を行うユーザのユーザIDと共に出力する要求出力機能と、
前記要求出力機能による要求に応じて提供された前記投稿記事及び前記一般記事を、その各時刻情報に従って時系列順に表示する時系列表示機能と、
をコンピュータに実現させるプログラム。
【請求項10】
コンピュータが、時刻情報を含む投稿記事をその投稿者を識別するユーザIDと対応付けて記憶し前記投稿記事へのアクセスをその投稿者のユーザIDと関係付けられた他のユーザIDで制限する投稿管理システム、及び、時刻情報を含む一般記事を記憶し前記一般記事を要求元に関わらず要求に応じて配信する記事配信システムによって提供される前記投稿記事及び前記一般記事の要求を、当該要求を行うユーザのユーザIDと共に出力する要求出力ステップと、
コンピュータが、前記要求出力ステップにおける要求に応じて提供された前記投稿記事及び前記一般記事を、その各時刻情報に従って時系列順に表示する時系列表示ステップと、
を含む情報表示方法。
【請求項11】
互いに通信可能な端末装置とサーバとを備え、ネットワークを介して提供され、時刻情報を含む記事を表示する情報表示システムであって、
前記端末装置は、
時刻情報を含む投稿記事をその投稿者を識別するユーザIDと対応付けて記憶し前記投稿記事へのアクセスをその投稿者のユーザIDと関係付けられた他のユーザIDで制限する投稿管理システム、及び、時刻情報を含む一般記事を記憶し前記一般記事を要求元に関わらず要求に応じて配信する記事配信システムによって提供される前記投稿記事及び前記一般記事の要求を、当該要求を行うユーザのユーザIDと共に出力する要求出力手段と、
前記要求出力手段による要求に応じて提供された前記投稿記事及び前記一般記事を、その各時刻情報に従って時系列順に表示する時系列表示手段と、を備え、
前記サーバは、
前記端末装置から、前記投稿管理システム、及び、前記記事配信システムによって提供される前記投稿記事及び前記一般記事の要求が、当該要求を行うユーザのユーザIDと共に出力された場合に、当該要求に応じて、前記投稿管理システム及び前記記事配信システムから前記投稿記事及び前記一般記事を取得する記事取得手段と、
前記記事取得手段によって取得された前記投稿管理システムからの前記投稿記事及び前記記事配信システムからの前記一般記事を併せて、前記時刻情報に応じた時系列順の配列に統合する記事統合手段と、
前記記事統合手段によって統合された前記投稿記事及び前記一般記事を前記端末装置に送信する統合記事送信手段と、を備える情報表示システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−84068(P2013−84068A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−222378(P2011−222378)
【出願日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【出願人】(500257300)ヤフー株式会社 (1,128)
【Fターム(参考)】