説明

情報表示装置、情報表示方法およびプログラム

【課題】情報表示装置において、表示対象の表示位置が特定されている場合にも、情報をより見易く表示し得るようにする。
【解決手段】通信部110が複数の情報を取得すると、重なり抽出部212は、当該複数の情報のうち互いに重なり合う情報を抽出する。そして、強調度決定部231は、重なり抽出部212の抽出した互いに重なり合う情報について、当該情報の強調度を決定する。そして、表示部120は、強調度決定部231が決定した強調度に従って、通信部110が取得した情報を視覚的に表示する。このように、互いに重なり合う情報の強調度を調整して、例えば互いに重なり合う情報の一部を非表示とするなど、表示対象の表示位置が特定されている場合にも、情報をより見易く表示し得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報表示装置、情報表示方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ウェブ(World Wide Web;WWW)上で提供される複数のサービスを組み合わせるマッシュアップ(Mash Up)など、携帯端末装置等の情報表示装置が、1つの画面上に複数の情報を表示する場合がある。例えば、店舗検索を行い、検索結果の店舗の位置情報を、地図上にアイコン(Icon)にて表示するサービスを利用して、レストランの店舗検索と、映画館の店舗検索とを行った場合、情報表示装置は、地図情報としての地図画面と、レストランの店舗位置情報としてのアイコンと、映画館の店舗位置情報としてのアイコンとを表示することになる。
【0003】
このように、1つの画面に複数の情報を表示すると、情報の表示が重なり合って見えづらくなり、ユーザが所望の情報を得にくくなってしまう場合がある。例えば、地図上に複数種類の店舗の検索結果を表示すると、店舗のアイコンが他の店舗のアイコンに隠れてしまう場合がある。この場合、ユーザは、隠れたアイコンが示す店舗の種類を判別できない、あるいは店舗の存在に気付かないおそれがある。
【0004】
ここで、1つの画面における複数の情報の表示に関して、特許文献1に記載の画像処理装置は、複数の表示対象を認識できるように配置して表示可能な画像処理装置であって、表示対象を指定する入力部と、表示対象を表示する際に必要なデータを格納するための表示データ格納部と、指定された表示対象を表示する際に必要なデータを前記表示データ格納部から読み出し、読み出したデータに基づいて、表示対象に外接する外接図形を作成し、さらに、当該外接図形よりも面積が小さくなるように、表示対象同士の重なりを判定するための判定図形を作成する表示制御部と、指定された複数の表示対象の判定図形が重ならないように当該複数の表示対象を配置する表示部と、を備える。これにより、限られた領域へ多くの図形や文字を配置することが可能とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2011−33705号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の画像処理装置は、表示対象の配置を決定するためのものであり、表示対象の表示位置が特定されている用途には適さない。例えば、複数の店舗を地図上にアイコン表示して各店舗の位置情報を示す場合、各店舗のアイコンを地図上の特定の位置に表示する必要があり、表示位置を変更することはできない。従って、特許文献1に記載の画像処理装置を用いた表示対象の配置決定は、かかる表示対象の表示位置が特定されている用途には適さない。
【0007】
本発明は、上述の課題を解決することのできる情報表示装置、情報表示方法およびプログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明は上述した課題を解決するためになされたもので、本発明の一態様による情報表示装置は、視覚的に表示可能な複数の情報を取得する情報取得部と、前記情報取得部が取得した複数の情報のうち互いに重なり合う情報について、当該情報の強調度を決定する強調度決定部と、前記強調度決定部が決定した強調度に従って、前記情報取得部が取得した情報を視覚的に表示する表示部と、を具備することを特徴とする。
【0009】
また、本発明の一態様による情報表示方法は、情報表示装置の情報表示方法であって、視覚的に表示可能な複数の情報を取得する情報取得ステップと、前記情報取得ステップにて取得した複数の情報のうち互いに重なり合う情報について、当該情報の強調度を決定する強調度決定ステップと、前記強調度決定ステップにて決定した強調度に従って、前記情報取得ステップにて取得した情報を視覚的に表示する表示ステップと、を具備することを特徴とする。
【0010】
また、本発明の一態様によるプログラムは、情報表示装置としてのコンピュータに、視覚的に表示可能な複数の情報を取得する情報取得ステップと、前記情報取得ステップにて取得した複数の情報のうち互いに重なり合う情報について、当該情報の強調度を決定する強調度決定ステップと、前記強調度決定ステップにて決定した強調度に従って、前記情報取得ステップにて取得した情報を視覚的に表示する表示ステップと、を実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、表示対象の表示位置が特定されている場合にも、情報をより見易く表示し得る。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施形態における情報表示装置の機能構成を示す概略ブロック図である。
【図2】同実施形態において、情報表示装置を具備する情報表示システムの装置構成を示す概略構成図である。
【図3】同実施形態において、強調度決定部が、各情報を強調しないように決定する場合の、表示部の表示例を示す説明図である。
【図4】同実施形態において、強調度決定部が、強調度として、情報を表示するか非表示とするかの区別を決定する場合の、表示部の表示例を示す説明図である。
【図5】同実施形態において、強調度決定部が、強調度として、情報を表示する際の透明度を決定する場合の、表示部の表示例を示す説明図である。
【図6】同実施形態において、強調度決定部が、強調度として、情報の重なり順序を決定する場合の、表示部の表示例を示す説明図である。
【図7】同実施形態において、強調度決定部が、情報の時間方向における重なり度合いに基づいて強調度を決定する場合の表示例を示す説明図である。
【図8】同実施形態において、強調度決定部が、情報の時間方向における重なり度合いに基づいて強調度を決定する場合の、もう1つの表示例を示す説明図である。
【図9】同実施形態において、強調度決定部が、強調度として、情報を表示するか非表示とするかの区別を決定する場合に、情報表示装置が情報を表示する処理手順の例を示すフローチャートである。
【図10】同実施形態において、強調度決定部が、情報の表示を行うか否かを、画面表示のレベルに応じて決定する場合に、情報表示装置が情報を表示する処理手順の例を示すフローチャートである。
【図11】同実施形態において、強調度決定部が、強調度として、情報を表示する際の透明度を決定する場合に、情報表示装置が情報を表示する処理手順の例を示すフローチャートである。
【図12】同実施形態において、強調度決定部が、強調度として、情報の重なり順序を決定する場合に、情報表示装置が情報を表示する処理手順の例を示すフローチャートである。
【図13】同実施形態において、強調度決定部が、情報の時間方向における重なり度合いに基づいて当該情報の強調度を決定する場合に、情報表示装置が情報を表示する処理手順の例を示すフローチャートである。
【図14】同実施形態において、表示部が同一種類の情報を複数表示する表示例を示す説明図である。
【図15】同実施形態において、タッチ操作による情報選択の一例を示す説明図である。
【図16】同実施形態において、表示部が同一種類の情報を纏めて表示する例を示す説明図である。
【図17】同実施形態において、表示部が同一種類の情報を纏めて表示する、もう1つの例を示す説明図である。
【図18】同実施形態において、表示部が複数の情報を纏めて表示する場合の情報表示装置の処理手順の例を示すフローチャートである。
【図19】同実施形態において、タッチ入力部が受け付ける、複数の情報のタッチの例を示す説明図である。
【図20】同実施形態において、タッチ入力部が、複数の情報のタッチを受け付けた場合に、重なり抽出部が設定する領域の例を示す説明図である。
【図21】同実施形態において、タッチ入力部が受け付ける、表示部の表示画面を線状になぞるタッチ操作の例を示す説明図である。
【図22】同実施形態において、表示部の表示画面を線状になぞるタッチ操作に基づいて、重なり抽出部が検出する領域の例を示す説明図である。
【図23】同実施形態において、表示部の表示画面を線状になぞるタッチ操作に基づいて、重なり抽出部が選択する情報の例を示す説明図である。
【図24】同実施形態の一変形例である情報表示装置の機能構成を示す概略ブロック図である。
【図25】同変形例において、表示部が、情報を重複して表示する例を示す説明図である。
【図26】同変形例において、フィルタ処理部が行うフィルタリング処理の例を示す説明図である。
【図27】同変形例において、情報表示装置が情報を表示する処理手順の例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態における情報表示装置の機能構成を示す概略ブロック図である。同図において、情報表示装置100は、通信部(情報取得部)110と、表示部120と、タッチ入力部130と、制御部210とを具備する。制御部210は、データ解析部211と、重なり抽出部212と、入力処理部221と、優先度決定部222と、強調度決定部231と、表示制御部232とを具備する。
【0014】
情報表示装置100は、テーブル型の情報表示装置であり、天板に設けられたタッチパネル式の表示画面に各種情報を表示する。例えば、情報表示装置100は、複数のユーザが、情報表示装置100の表示画面に表示される情報を見ながら討論するために用いられる。情報表示装置100を用いることで、ユーザは、他のユーザと情報を共有することができ、また、新たな情報を取得して地図上に重ね合わせるなど、情報を加工することができる。
【0015】
但し、本発明の適用範囲は、このテーブル型の情報表示装置に限らず、複数の情報を重ねて視覚的に表示し得る様々な情報表示装置に本発明を適用し得る。例えば、携帯電話機や携帯情報端末(Personal Digital Assistance;PDA)などの端末装置や、パソコン(Personal Computer;PC)など、個人向けの情報表示装置を含む様々な情報表示装置に本発明を適用し得る。なお、ここでいう情報表示装置は、動画像、静止画像またはテキスト(文字)などの情報を視覚的に表示する装置である。
【0016】
通信部110は、インターネット(Internet)あるいはLAN(Local Area Network)等のコンピュータ・ネットワークに接続されて情報の送受信を行う。特に、通信部110は、コンピュータ・ネットワークに接続されたサーバ装置から、視覚的に表示可能な複数の情報を含む通信データを取得(受信)し、取得した通信データをデータ解析部211に出力する。ここでいう視覚的に表示可能な情報は、人が視認可能な情報である。例えば、動画像や静止画像やテキスト(文字)や数値データなどが、視覚的に表示可能な情報に該当する。
【0017】
例えば、通信部110は、グループ化された複数の情報を取得する。ここでいうグループは、後述する優先度決定部222が情報の優先度を決定する際の1まとまりである。
このグループとしては様々なものが考えられる。例えば、通信部110が、1つのサーバ装置から取得する情報を1つのグループの情報として、優先度決定部222が優先度を決定するようにしてもよい。
例えば、通信部110は、1つのサーバ装置から、地形や地名など、地図を画面表示するための地図情報を取得する。また、通信部110は、他の1つのサーバ装置から、各地の天気や気温や風(風向および風力)などの気象情報を取得する。また、通信部110は、さらに他の1つのサーバ装置から、レジャー施設や名所等の位置や名称などのレジャー情報を取得する。そして、優先度決定部222が、地図情報と、気象情報と、レジャー情報との優先度を決定する。後述するように、この優先度は、強調度決定部231が強調する情報を決定する際に用いられる。
【0018】
あるいは、通信部110が、複数種類の情報を取得し、優先度決定部222が、情報の種類毎に優先度を決定するようにしてもよい。すなわち、通信部110が、情報の種類によってグループ化された複数の情報を取得するようにしてもよい。
上記の例では、地形、地名、天気、気温、風、レジャー施設や名所等の位置、これらの名称の各々が情報の種類に該当し、優先度決定部222は、これら情報の種類毎に優先度を決定する。
【0019】
あるいは、通信部110は、複数時刻における情報を取得する。例えば、通信部110は、複数個所に設置された監視カメラの各々から、定期的に撮像画像を取得する。後述するように、強調度決定部231は、これら撮像画像の各々について強調するか否かを決定する。
【0020】
表示部120は、例えば液晶パネル等の表示画面を有し、表示制御部232の制御に従って、表示画面に各種情報を表示する。特に、表示部120は、強調度決定部231が決定した強調度に従って、通信部110が取得した情報を視覚的に表示する。
ここでいう強調度は、表示を目立たせる度合いである。強調度決定部231が決定する強調度として様々なものを用いることができる。例えば、強調度決定部231が、表示対象(本実施形態では、通信部110が取得する情報の各々)を表示するか非表示とするかの区別、透明度、重なり順序(どの表示対象を手前に表示するか)、表示対象を表示する色、あるいは大きさ(例えば文字やアイコンの大きさ)などのいずれかを決定するようにしてもよいし、これらのうち複数を決定するようにしてもよい。
【0021】
本実施形態では、通信部110が取得する情報のうち、他の情報と重なり合うと重なり抽出部212が判定した情報について、強調度決定部231が強調度を決定する。なお、他の情報と重なり合うと重なり抽出部212が判定した情報に加えて、それ以外の情報の強調度も、強調度決定部231が決定するようにしてもよい。情報の重なりについては後述する。
なお、以下でいう表示には、強調度として非表示に設定された情報の表示を抑制する(表示しない)処理が含まれる。
【0022】
タッチ入力部130は、表示部120の表示画面に設けられたタッチセンサを有し、当該表示画面上のタッチを検出する。そして、タッチ入力部130は、検出したタッチの表示画面における位置(以下、「タッチ位置」と称する)を示す信号を入力処理部221に出力する。
但し、本発明の適用範囲は、タッチセンサ(タッチパネル)を有する情報表示装置に限らない。例えばテンキーなどの押ボタンを具備して操作入力を受け付ける情報表示装置にも本発明を適用し得る。
【0023】
制御部210は、例えば、情報表示装置100の具備する中央処理装置(Central Processing Unit;CPU)が、情報表示装置100の具備する記憶デバイスからプログラムを読み出して実行することによって構築され、情報表示装置100の各部を制御する。
データ解析部211は、通信部110がサーバ装置から取得する通信データを解析して、表示対象である個々の情報や、これらの情報のグループ構造を取得する。そして、データ解析部211は、取得した情報を重なり抽出部212と表示制御部232とに出力し、また、情報のグループ構造を示す情報を優先度決定部222に出力する。
【0024】
重なり抽出部212は、通信部110が取得した複数の情報のうち互いに重なり合う情報を抽出し、抽出結果を示す情報を強調度決定部231に出力する。ここで、重なり抽出部212が抽出する情報の重なりとしては、ユーザが情報を見づらくなる様々な重なりを処理対象とすることができる。
【0025】
例えば、重なり抽出部212は、通信部110が取得した複数の情報のうち、表示部120の表示画面における表示位置が互いに重なり合う情報を抽出する。例えば、まず、通信部110が、1つのサーバ装置から、地形や地名など、地図を画面表示するための地図情報を取得する。また、通信部110は、他の1つのサーバ装置から、各地の天気や気温や風(風向および風力)などの気象情報を取得する。この気象情報は、KML(地理情報を管理するために用いられるXML(Extensible Markup Language)ベースのマークアップ言語)で記述されており、各情報について、地図上での表示位置(観測地点)が示されている。また、通信部110は、さらに他の1つのサーバ装置から、レジャー施設や名所等の位置や名称などのレジャー情報を取得する。このレジャー情報も、KMLで記述されており、各情報について、地図上での表示位置(レジャー施設や名所等の所在地)が示されている。そして、重なり抽出部212は、表示部120が地図を表示する縮尺に応じて、気象情報の各々およびレジャー情報の各々の表示画面上での表示位置を算出する。そして、重なり抽出部212は、気象情報とレジャー情報との組み合わせのうち、表示画面上での距離が所定の距離以下の組み合わせを、互いに重なり合う情報として抽出する。
【0026】
あるいは、重なり抽出部212が、通信部110が取得した複数の情報のうち、内容が互いに重なり合う(重複する)情報を抽出するようにしてもよい。ここでいう情報の内容は、シンボルとしての情報が象徴する事物である。例えば、地図情報に東京都を示す地名として文字列「東京都」が含まれ、気象情報にも対象地域を示す地名として文字列「東京都」が含まれる場合、これらの文字列は、共に東京都を象徴するシンボルであり、内容が互いに重なり合っている。
【0027】
このように内容が互いに重なり合う情報のうち、いずれか1つを表示部120が表示すれば、ユーザは、当該情報が象徴する事物を認識し得る。例えば、表示部120が、地図情報に含まれる文字列「東京都」を表示し、地図上の東京都の位置に東京都の気象情報を表示すれば、気象情報に含まれる文字列「東京都」を表示せずとも、ユーザは、東京都の気象情報であることを認識し得る。加えて、内容が互いに重なり合う情報の一部を、表示部120が表示しない(表示部120における表示を抑制する)ことで、表示する情報量を削減できる。この点で、表示部120は、情報をより見易く表示し得る。
【0028】
入力処理部221は、タッチ位置を示す信号がタッチ入力部130から出力されると、当該信号を座標情報に変換して優先度決定部222に出力する。例えば、表示部120の表示画面は長方形をなす。そして、当該表示画面には、所定の頂点を原点とし、長辺方向をX軸方向とし、短辺方向をY軸方向として、表示画面が第1象限に位置するよう2次元直交座標が設定されている。そして、入力処理部221は、当該座標を用いて、タッチ入力部130から出力される信号を座標情報に変換して優先度決定部222に出力する。
【0029】
優先度決定部222は、データ解析部211が取得するグループ(通信部110が取得する情報のグループ)毎に優先度を決定(設定)し、決定した優先度を示す情報を強調度決定部231に出力する。
ここで、優先度決定部222の優先度決定方法としては様々なものを用いることができる。例えば、優先度決定部222が、ユーザ選択に応じて優先度を決定するようにしてもよい。例えば、表示部120が表示する情報のいずれかがタッチ(選択)されると、優先度決定部222は、入力処理部221から出力される座標情報を用いて、表示部120が表示する情報のうちいずれの情報がタッチされたかを判定する。そして、優先度決定部222は、当該タッチされた情報を含むグループの優先度を最も高く設定する。
【0030】
あるいは、優先度決定部222が、情報の取得順に応じて優先度を決定するなど、ユーザ選択以外の基準に基づいて優先度を決定するようにしてもよい。例えば、通信部110が、複数のサーバ装置から、サーバ装置毎に順次情報を取得し、データ解析部211は、情報送信元のサーバ装置毎に情報をグループ化する。そして、優先度決定部222は、サーバ装置から取得した順番が遅い(新しい)グループほど優先度を高く設定する。
あるいは、情報表示装置100が、緊急車両の位置情報と一般車両の位置情報とを地図上に表示する場合に、優先度決定部222が緊急車両の位置情報の優先度を高くするなど、優先度決定部222が、情報のグループ毎に予め定められた優先度に従って、各グループの優先度を決定するようにしてもよい。
【0031】
強調度決定部231は、通信部110が取得した複数の情報のうち互いに重なり合う情報について、当該情報の強調度を決定する。具体的には、強調度決定部231は、通信部110が取得した情報のうち、重なり抽出部212が互いに重なり合うと判定した情報の各々について強調度を決定する。そして、表示部120は、強調度決定部231が強調度を決定した情報については、当該強調度に従って表示を行い、それ以外の情報については、予め設定されている強調度(デフォルトの強調度)に従って表示を行う。
【0032】
ただし、重なり抽出部212が互いに重なり合うと判定した情報以外の情報についても、強調度決定部231が強調度を決定するようにしてもよい。例えば、重なり抽出部212が互いに重なり合う情報を抽出すると、強調度決定部231が、これら抽出された情報が属するグループについて強調度を決定するようにしてもよい。そして、表示部120は、強調度決定部231が強調度を決定したグループに含まれる情報については、当該強調度に従って表示を行い、それ以外のグループに含まれる情報については、デフォルトの強調度に従って表示を行う。
【0033】
また、強調度決定部231は、グループ毎に設定される優先度に従って、重なり抽出部212が抽出した各情報の強調度を決定する。例えば、強調度決定部231は、重なり抽出部212が抽出した各情報、すなわち、重なり抽出部212が他の情報と重なっていると判定した各情報について、当該情報が属するグループの優先度に従って、優先度の高いグループに含まれる情報ほど大きく表示する。
【0034】
ただし、強調度決定部231が情報の強調度を決定する方法は、グループ毎に設定される優先度に従う方法に限らず、様々な方法を用いることができる。例えば、後述するように、表示部120がユーザ操作に従って情報を纏めて表示する際、纏める情報の数が多いほど、強調度決定部231が強調の度合いを強く設定するようにしてもよい。
【0035】
また、強調度決定部231は、通信部110が取得した情報の時間方向における重なり度合いに基づいて、当該情報の強調度を決定する。具体例については後述する。
【0036】
表示制御部232は、表示部120が表示する画像データを生成して表示部120に出力することで、表示部120が行う表示を制御する。特に、表示制御部232は、通信部110が取得した情報の、表示部120における表示を、強調度決定部231が決定した強調度に基づいて制御する。
【0037】
図2は、情報表示装置100を具備する情報表示システム1の装置構成を示す概略構成図である。同図において、情報表示システム1は、情報表示装置100と、コンピュータ・ネットワーク900と、複数のサービス情報配信サーバ装置910とを具備する。そして、情報表示装置100は、コンピュータ・ネットワーク900を介して各サービス情報配信サーバ装置910に接続されている。同図に示す情報表示装置100は、図1で説明した情報表示装置100と同一であり、ここでは説明を省略する。
【0038】
サービス情報配信サーバ装置910の各々は、クライアントとしての情報表示装置100からの要求に応じて各種サービスを提供する。特に、サービス情報配信サーバ装置910の各々は、情報表示装置100からのサービス要求に応じて、表示対象としての情報を含む通信データを情報表示装置100に送信する。
コンピュータ・ネットワーク900は、例えばインターネットまたはLANであり、サービス情報配信サーバ装置910の各々と情報表示装置100との間で各種データを伝送する。特に、コンピュータ・ネットワーク900は、サービス情報配信サーバ装置910の各々から情報表示装置100に送信される、情報を含む通信データを伝送する。
このようにして、情報表示装置100は、サービス情報配信サーバ装置910の各々から情報を取得し、取得した情報を表示部120の表示画面に表示する。
【0039】
次に図3〜図8を参照して、強調度決定部231が決定する強調度について説明する。
図3は、強調度決定部231が、各情報を強調しないように決定する場合の、表示部120の表示例を示す説明図である。
同図の例では、通信部110は、グループ毎に情報を取得し、表示部120は、通信部110が取得した情報をグループ毎(以下では、グループを「レイヤー」と称する)に表示している。
【0040】
より具体的には、通信部110は、まず、レイヤーL111に含まれる各情報を取得し、次に、レイヤーL112に含まれる各情報を取得している。ここで、レイヤーL111には情報Aが含まれ、レイヤーL112には情報Bが含まれている。
そして、表示部120は、通信部110が取得した順に、各レイヤーに含まれる情報を表示する(以下では、レイヤーに含まれる情報を表示することを、単に「レイヤーを表示する」と称する)。具体的には、表示部120は、レイヤーL111を表示し、その上に重ねてレイヤーL112を表示する。
【0041】
その結果、表示部120が表示する画像は、画像D111のようになる。この画像D111では、情報Aは情報Bの下に隠れて見えなくなっている。ユーザが所望する情報が情報Aであった場合、ユーザは、所望する情報Aの表示を見ることが出来ない。すなわち、ユーザは、所望する情報Aを得ることができない。
そこで、次に説明するように、強調度決定部231が情報の強調度を決定し、当該強調度に従って表示部120が情報を表示する。これにより、情報Aが表示され、ユーザは、所望する情報Aを得ることができる。
【0042】
図4は、強調度決定部231が、強調度として、情報を表示するか非表示とするかの区別を決定する場合の、表示部120の表示例を示す説明図である。
図3の場合と同様、図4の例では、通信部110は、まず、レイヤーL111に含まれる各情報を取得し、次に、レイヤーL112に含まれる各情報を取得している。ここで、レイヤーL111には情報Aが含まれ、レイヤーL112には情報Bが含まれている。
【0043】
一方、図4の例では、優先度決定部222は、レイヤーL111の優先度をレイヤーL112の優先度よりも高く設定している。そして、強調度決定部231は、この優先度に従って、レイヤーL111の強調度として、表示することを決定し、レイヤーL112の強調度として、表意しないことを決定している(すなわち、非表示に設定している)。
そして、表示部120が、この強調度に従って各レイヤーを表示する。その結果、表示部120が表示する画像は、画像D121のようになり、優先度の高い情報Aが表示されている。
【0044】
このように、強調度決定部231が、優先度の高いレイヤーないし情報の強調度として、表示すると決定し、優先度の低いレイヤーないし情報の強調度として、表示しないと決定することで、表示部120は、優先度の高い情報をより確実に表示できる。これによって、ユーザは、優先度の高い情報を取得し得る。
【0045】
図5は、強調度決定部231が、強調度として、情報を表示する際の透明度を決定する場合の、表示部120の表示例を示す説明図である。
図4の場合と同様、図5の例では、通信部110は、まず、レイヤーL111に含まれる各情報を取得し、次に、レイヤーL112に含まれる各情報を取得している。ここで、レイヤーL111には情報Aが含まれ、レイヤーL112には情報Bが含まれている。また、図4の場合と同様、図5の例では、優先度決定部222は、レイヤーL111の優先度をレイヤーL112の優先度よりも高く設定している。
【0046】
そして、強調度決定部231は、この優先度に従って、レイヤーL111の強調度として、レイヤーL111に含まれる情報を不透明に設定し、レイヤーL112の強調度として、レイヤーL112に含まれる情報を半透明に設定している。
そして、表示部120が、この強調度に従って各レイヤーを表示する。その結果、表示部120が表示する画像は、画像D131のようになり、優先度の高い情報Aが表示されている。
【0047】
このように、強調度決定部231が、優先度の高いレイヤーないし情報の強調度として、より低い透明度に設定し、優先度の低いレイヤーないし情報の強調度として、より高い透明度に設定することで、表示部120は、優先度の高い情報をより確実に表示できる。これによって、ユーザは、優先度の高い情報を取得し得る。
【0048】
図6は、強調度決定部231が、強調度として、情報の重なり順序を決定する場合の、表示部120の表示例を示す説明図である。
図4の場合と同様、図6の例では、通信部110は、まず、レイヤーL111に含まれる各情報を取得し、次に、レイヤーL112に含まれる各情報を取得している。ここで、レイヤーL111には情報Aが含まれ、レイヤーL112には情報Bが含まれている。また、図4の場合と同様、図6の例では、優先度決定部222は、レイヤーL111の優先度をレイヤーL112の優先度よりも高く設定している。
【0049】
そして、強調度決定部231は、この優先度に従って、レイヤーL111とレイヤーL112の強調度として、これらの重なり順序を設定する。具体的には、強調度決定部231は、レイヤーL111の重なり順序をレイヤーL112よりも手前に設定している。
そして、表示部120が、この強調度に従って各レイヤーを表示する。その結果、表示部120が表示する画像は、画像D141のようになり、優先度の高い情報Aが表示されている。
【0050】
このように、強調度決定部231が、優先度の高いレイヤーないし情報の強調度として、より手前に表示するように設定し、優先度の低いレイヤーないし情報の強調度として、より奥に表示するように設定することで、表示部120は、優先度の高い情報をより確実に表示できる。これによって、ユーザは、優先度の高い情報を取得し得る。
【0051】
また、強調度決定部231が、情報の時間方向における重なり度合いに基づいて強調度を決定するようにしてもよい。
図7は、強調度決定部231が、情報の時間方向における重なり度合いに基づいて強調度を決定する場合の表示例を示す説明図である。同図の例では、通信部110は、6つの地点に設置された監視カメラの各々が撮像する画像A〜Fを定期的に取得している。ここで、図7の例では、画像A〜Fの各々が表示対象としての情報に該当する。
そして、重なり抽出部212は、情報の時間方向における重なり度合いとして、画像の変化量(後述するように、時間方向における画像の重なり度合い(近似性)に該当する)を算出して強調度決定部231に出力し、強調度決定部231は、変化量の大きい画像を強調するように強調度を設定する。
【0052】
例えば、図7に示すように、通信部110は、時刻t1とt2とにおいて画像A〜Fを取得する。そして、重なり抽出部212は、画像Aについて、まず、時刻t1からt2までの間における各画素値の変化量(時刻t2における画素値から時刻t1における画素値を引いた差の絶対値)を算出する。次に、重なり抽出部212は、画像Aについて各画素の変化量の平均値を算出して画像Aの変化量とする。さらに、強調度決定部231は、重なり抽出部212が算出した画像Aの変化量と所定の閾値とを比較して、変化量の大小を判定する。図7の例では、画像Aの変化量は所定の閾値以下であり、強調度決定部231は、画像Aの変化量を小と判定する。
同様に、画像B〜Fについても、重なり抽出部212が変化量を算出し、強調度決定部231が、変化量の大小を判定する。図7の例では、画像B〜Eの変化量は所定の閾値以下であり、強調度決定部231は、画像B〜Eの変化量を小と判定する。一方、画像Fの変化量は所定の閾値より大きく、強調度決定部231は、画像Fの変化量を大と判定する。
【0053】
そして、強調度決定部231は、時刻t2における画像A〜Fのうち、変化量大と判定した画像Fを強調することに決定して、表示制御部232に通知する。表示制御部232は、強調度決定部231の決定に従って、画像Fを強調した表示用画像D201を生成し、表示部120に表示させる。
なお、画像の強調方法としては、様々なものを用いることができる。例えば、表示制御部232が、画像Fを他の画像よりも大きくした表示用画像D201を生成するようにしてもよいし、画像Fの周囲または画像F自体の輝度を変化させる(点滅させる)ようにしてもよい。あるいは、画像A〜Fが単色(モノトーン)の画像である場合、表示制御部232が、画像Fを赤で表示し、画像A〜Eを黒で表示するなど、画像Fの表示色を画像A〜Eの表示色と異ならせるようにしてもよい。
【0054】
ここで、画像の変化量を判定することは、表示対象の情報としての画像の時間方向における重なり度合いを判定することに該当する。すなわち、画像の変化量の判定は、当該画像における各画素の変化量の平均値に基づいて行われる画像の近似性の判定であり、この点で、画像の時間方向における重なり度合いの判定である。画像の変化量が大きいと判定することは、時間方向における画像の重なり度合いが小さいと判定することといえ、逆に、画像の変化量が小さいと判定することは、時間方向における画像の重なり度合いが大きいと判定することといえる。
【0055】
以上のように、表示部120が、変化量の大きい情報(図7の例では変化量の大きい画像)を強調表示することで、ユーザが情報の変化を見落とすおそれを低減できる。
例えば、無人の監視区域への人や動物の侵入は、当該監視区域を撮像する監視カメラにおける画像の変化量として検出される。そこで、表示部120が、変化量の大きい画像を強調表示することで、監視員(ユーザ)が、人や動物の侵入を見落とすおそれを低減できる。
【0056】
なお、強調度決定部231が、時間方向における重なり度合いに基づいて強調度を決定する対象の情報は、図7で説明した撮像画像に限らない。
図8は、強調度決定部231が、情報の時間方向における重なり度合いに基づいて強調度を決定する場合の、もう1つの表示例を示す説明図である。同図の例では、通信部110は、7つの地点に設置されたセンサの各々からの測定値を定期的に取得している。ここで、図8の例では、センサによる測定値と当該センサの位置を示すアイコンとを合わせた測定結果情報E301〜E307の各々が表示対象としての情報に該当する。
そして、重なり抽出部212は、情報の時間方向における重なり度合い(近似性)として、測定値の変化量を算出して強調度決定部231に出力し、強調度決定部231は、変化量の大きい測定結果情報を強調するように強調度を設定する。
なお、以下では、各センサにも当該センサによる測定結果情報と同一の符合E301〜E307を付して各センサを区別する。
【0057】
例えば、図8に示すように、通信部110は、時刻t3とt4とにおいて各センサによる測定値を取得する。そして、重なり抽出部212は、センサE301について、まず、時刻t3からt4までの間における測定値の変化量(時刻t4における測定値から時刻t3における測定値を引いた差の絶対値)を算出する。次に、強調度決定部231は、センサE301について重なり抽出部212が算出した測定値の変化量と、2段階に設定された所定の閾値(値30に設定された第1閾値および値60に設定された第2閾値)とを比較して、変化量の大小を判定する。図8の例では、センサE301の測定値の変化量は0であり、閾値以下である。そこで、強調度決定部231は、センサE301の測定値の変化量を小と判定する。
【0058】
同様に、センサE302〜E307についても、重なり抽出部212が測定値の変化量を算出し、強調度決定部231が、変化量の大小を判定する。図8の例では、センサE302、E303、E305、E306の測定値の変化量は、いずれも閾値以下であり、強調度決定部231は、これらのセンサの測定値の変化量を小と判定する。
一方、センサE304の測定値の変化は90であり、第1閾値および第2閾値よりも大きい。そこで、強調度決定部231は、センサE304の測定値の変化量を大と判定する。また、センサE307の測定値の変化量は43であり、第1閾値よりも大きく第2閾値以下である。そこで、強調度決定部231は、センサE307の測定値の変化量を中と判定する。
【0059】
そして、強調度決定部231は、時刻t4における測定結果情報E301〜E307のうち、測定値の変化量大と判定した測定結果情報E304を最も強調し、測定値の変化量中と判定した測定結果情報E307をその次に強調することに決定して、表示制御部232に通知する。表示制御部232は、強調度決定部231の決定に従って、測定結果情報E304を最も強調し、測定結果情報E307をその次に強調した表示用画像D302を生成し、表示部120に表示させる。
【0060】
なお、画像の強調方法としては、様々なものを用いることができる。例えば、表示制御部232が、測定結果情報E304を赤で表示し、測定結果情報E307をオレンジ色で表示し、測定結果情報E301〜E303およびE305〜E306を水色で表示するなど、表示色によって強調した表示用画像D302を生成するようにしてもよいし、測定結果情報E304を速く点滅させ、測定結果情報E307を比較的ゆっくり点滅させるようにしてもよいし、測定結果情報E304を最も大きくし、測定結果情報E307をその次に大きくした表示用画像D302を生成するようにしてもよい。
【0061】
ここで、測定値の変化量を判定することは、表示対象の情報としての測定値の時間方向における重なり度合いを判定することに該当する。すなわち、測定値の変化量の判定は、2つの時刻における測定値の近似性の判定であり、この点で、測定値の時間方向における重なり度合いの判定である。測定値の変化量が大きいと判定することは、時間方向における測定値の重なり度合いが小さいと判定することといえ、逆に、測定値の変化量が小さいと判定することは、時間方向における測定値の重なり度合いが大きいと判定することといえる。
【0062】
以上のように、表示部120が、変化量の大きい情報(図8の例では変化量の大きい測定値)を強調表示することで、ユーザが情報の変化を見落とすおそれを低減できる。
例えば、降水量、風力、放射線量あるいは騒音の大きさを定点観測している場合において、測定値が大幅に増加したときは、当該地点における降水量等が短時間内に非常に大きい値となるおそれがある。従って、監視員(ユーザ)は、当該地点における測定値を特に注意して監視し、あるいは予め対策を講じる必要がある。そこで、表示部120が、変化量の大きい測定値を強調表示することで、監視員が、測定値の変化を見落とすおそれを低減できる。
【0063】
次に、図9〜図13を参照して、情報表示装置100の動作について説明する。
図9は、強調度決定部231が、強調度として、情報を表示するか非表示とするかの区別を決定する場合に、情報表示装置100が情報を表示する処理手順の例を示すフローチャートである。情報表示装置100は、例えばユーザ操作に応じてサービス要求をサービス情報配信サーバ装置910(図2)に送信すると、図9の処理を開始する。
【0064】
図9の処理において、まず、通信部110は、サービス要求に対するレスポンスとしてサービス情報配信サーバ装置910から送信される通信データを取得し、データ解析部211に出力する(ステップS101)。
次に、データ解析部211は、通信部110から出力された通信データを解析して表示対象の情報の各々と、これらの情報のグループ構造とを取得し、取得した情報を重なり抽出部212と表示制御部232とに出力し、また、情報のグループ構造を示す情報を優先度決定部222に出力する(ステップS102)。
【0065】
そして、重なり抽出部212は、データ解析部211から出力される表示対象の情報(通信部110が取得した複数の情報)のうち互いに重なり合う情報を抽出し、抽出結果を示す情報を強調度決定部231に出力する(ステップS103)。
また、優先度決定部222は、データ解析部211から出力されるグループ構造を示す情報に基づいて、各グループの優先度を決定し、決定した優先度を示す情報を強調度決定部231に出力する(ステップS104)。例えば、優先度決定部222は、情報のグループ毎に予め定められた優先度に従って、各グループの優先度を決定する。
【0066】
次に、強調度決定部231は、データ解析部211から出力される表示対象の各情報について、優先度決定部222が決定した優先順(優先度の高い順)に処理を行うループL11の処理を開始する(ステップS111)。ループL11の処理において、強調度決定部231は、表示対象の情報のうち1つを、当該情報が属するグループの優先度が高い順に順次選択して、処理対象の情報とする。
【0067】
なお、強調度決定部231が、表示対象の情報を、通信部110が取得した順に順次選択するなど、グループの優先順位以外の順序に従って選択するようにしてもよい。この場合、優先度決定部222がステップS104の処理を行わないようにしてもよく、さらには、情報表示装置100が優先度決定部222を具備しなくともよい。
【0068】
そして、強調度決定部231は、処理対象の情報と重なり合うとステップS103で判定された情報、かつ、既に表示済みの情報があるか否かを判定する(ステップS112)。
処理対象の情報と重なり合うと判定された情報が無い、あるいは、既に表示済みの情報が無いと判定した場合(ステップS112:NO)、強調度決定部231は、処理対象の情報の強調度として、当該情報を表示することに決定し、表示を行う旨を表示制御部232に通知する。そして、表示制御部232は、強調度決定部231からの通知に従って、処理対象の情報を表示部120に表示させる(ステップS121)。
【0069】
その後、強調度決定部231は、表示対象の情報全てについてループL11の処理を行ったか否かを判定する(ステップS131)。未処理の情報があると判定した場合、強調度決定部231は、ステップS111に戻り、未処理の情報に対して引き続きループL11の処理を行う。一方、表示対象の情報全てについてループL11の処理を行ったと判定した場合、ループL11の処理を終了し、その後、図9の処理を終了する。
【0070】
一方、ステップS112において、処理対象の情報と重なり合うとステップS103で判定された情報、かつ、既に表示済みの情報があると判定した場合(ステップS112:YES)、ステップS131に進む。すなわち、強調度決定部231は、処理対象の情報の強調度として、当該情報を表示しないことに決定し、表示制御部232への通知を抑制する。そして、表示制御部232は、処理対象の情報の表示を抑制する。
【0071】
なお、強調度決定部231が、情報の表示を行うか否かを決定する際に、画面表示のレベル(例えば、地図を画面表示している場合の縮尺)に応じて決定を行うようにしてもよい。
図10は、強調度決定部231が、情報の表示を行うか否かを、画面表示のレベルに応じて決定する場合に、情報表示装置100が情報を表示する処理手順の例を示すフローチャートである。図9の場合と同様、情報表示装置100は、例えばユーザ操作に応じてサービス要求をサービス情報配信サーバ装置910(図2)に送信すると、図10の処理を開始する。
【0072】
図10において、ステップS201〜S202は、図9のステップS101〜S102と同様である。
ステップS202の後、表示制御部232は、タッチ入力部130が受け付けるユーザ操作に従って、表示対象の情報を表示部120に表示させるレベルを決定し、決定したレベルを重なり抽出部212に出力する(ステップS203)。例えば、表示部120が地図を表示している状態において、タッチ入力部130が詳細表示操作または広域表示操作を受け付けると、表示制御部232は、表示レベルとして地図の縮尺を決定する。
【0073】
そして、重なり抽出部212は、上述したように、データ解析部211から出力される表示対象の情報について、表示制御部232から出力される表示レベルに基づいて、他の情報との距離を算出することで、互いに重なり合う情報を抽出し、抽出結果を示す情報を強調度決定部231に出力する(ステップS204)。
【0074】
次に、強調度決定部231は、データ解析部211から出力される表示対象の各情報について処理を行うループL21の処理を開始する(ステップS211)。ループL21の処理において、強調度決定部231は、表示対象の情報のうち1つを、例えば通信部110が取得した順に順次選択して、処理対象の情報とする。
なお、図9のループL11の場合と同様、ループL21において、表示対象の情報を、当該情報が属するグループの優先順位の高い順に順次選択するようにしてもよい。
【0075】
ステップS212は、図9のステップS112と同様である。
ステップS212において、処理対象の情報と重なり合うと判定された情報が無い、あるいは、既に表示済みの情報が無いと判定した場合(ステップS212:NO)、強調度決定部231は、表示制御部232がステップS203で決定した表示レベルが、処理対象の情報を表示すべきレベルか否かを判定する(ステップS221)。
【0076】
例えば、通信部110は、ステップS201で、階層化された情報を取得し、各階層には、当該階層に含まれる情報を表示する最低レベルが設定されている。そして、強調度決定部231は、ステップS203で表示制御部232が決定した表示レベルが、処理対象の情報の含まれる階層に設定された最低レベル以上に拡大表示(例えば、地図の詳細表示)を行うレベルである場合に、処理対象の情報を表示すべきレベルであると判定する。一方、強調度決定部231は、ステップS203で表示制御部232が決定した表示レベルが、処理対象の情報の含まれる階層に設定された最低レベルよりも縮小表示(例えば、地図の広域表示)を行うレベルである場合に、処理対象の情報を表示すべきレベルでは無いと判定する。
【0077】
ステップS221において、処理対象の情報を表示すべきレベルであると判定した場合(ステップS221:YES)、強調度決定部231は、処理対象の情報の強調度として、当該情報を表示することに決定し、表示を行う旨を表示制御部232に通知する。そして、表示制御部232は、強調度決定部231からの通知に従って、処理対象の情報を表示部120に表示させる(ステップS231)。
【0078】
その後、強調度決定部231は、表示対象の情報全てについてループL21の処理を行ったか否かを判定する(ステップS241)。未処理の情報があると判定した場合、強調度決定部231は、ステップS211に戻り、未処理の情報に対して引き続きループL21の処理を行う。一方、表示対象の情報全てについてループL21の処理を行ったと判定した場合、ループL21の処理を終了し、その後、図10の処理を終了する。
【0079】
一方、ステップS212において、処理対象の情報と重なり合うとステップS204で判定された情報、かつ、既に表示済みの情報があると判定した場合(ステップS212:YES)、および、ステップS221において、処理対象の情報を表示すべきレベルで無いと判定した場合(ステップS221:NO)、ステップS241に進む。すなわち、強調度決定部231は、処理対象の情報の強調度として、当該情報を表示しないことに決定し、表示制御部232への通知を抑制する。そして、表示制御部232は、処理対象の情報の表示を抑制する。
【0080】
なお、ステップS212において、処理対象の情報と重なり合うと判定された情報が無い、あるいは、既に表示済みの情報が無いと判定した場合、すなわちステップS212:NOの場合に、ステップS221の判定を行わずに、当該処理対象の情報を表示部120に表示させるようにしてもよい。すなわち、ステップS212:NOの場合の処理を、図9におけるステップS112:NOの場合の処理と同様としてもよい。
【0081】
図11は、強調度決定部231が、強調度として、情報を表示する際の透明度を決定する場合に、情報表示装置100が情報を表示する処理手順の例を示すフローチャートである。図9の場合と同様、情報表示装置100は、例えばユーザ操作に応じてサービス要求をサービス情報配信サーバ装置910(図2)に送信すると、図11の処理を開始する。
図11において、ステップS301〜S304は、図9のステップS101〜S104と同様である。
【0082】
ステップS304の後、強調度決定部231は、表示対象の各情報の強調度として、各情報の透明度を決定し、決定した透明度を示す情報を表示制御部232に出力する(ステップS305)。
例えば、優先度決定部222がステップS304で決定する優先度毎に、予め(情報表示装置100が図11の処理を開始する前に)透明度を設定されており、強調度決定部231は、表示対象の情報が属するグループに設定されている透明度を、当該情報の透明度に決定する。
【0083】
そして、表示制御部232は、表示対象の情報の各々を、強調度決定部231がステップS305で決定した透明度で、表示部120に表示させる(ステップS306)。
その後、図11の処理を終了する。
【0084】
図12は、強調度決定部231が、強調度として、情報の重なり順序を決定する場合に、情報表示装置100が情報を表示する処理手順の例を示すフローチャートである。図9の場合と同様、情報表示装置100は、例えばユーザ操作に応じてサービス要求をサービス情報配信サーバ装置910(図2)に送信すると、図12の処理を開始する。
図12において、ステップS401〜S404は、図9のステップS101〜S104と同様である。
【0085】
ステップS404の後、強調度決定部231は、表示対象の各情報の強調度として、各情報の重なり順序を決定し、決定した重なり順序を示す情報を表示制御部232に出力する(ステップS405)。
例えば、優先度決定部222がステップS404で決定する優先度に応じて、強調度決定部231は、優先度が高いグループに属する情報ほど手前に(すなわち、他の情報の背後に隠れないように)表示されるよう、重なり順序を決定する。
【0086】
そして、表示制御部232は、表示対象の情報の各々を、強調度決定部231がステップS405で決定した重なり順序で、表示部120に表示させる(ステップS406)。
その後、図12の処理を終了する。
【0087】
図13は、強調度決定部231が、情報の時間方向における重なり度合いに基づいて当該情報の強調度を決定する場合に、情報表示装置100が情報を表示する処理手順の例を示すフローチャートである。情報表示装置100は、例えば、定期的に情報を送信するよう要求するサービス要求を、ユーザ操作に応じてサービス情報配信サーバ装置910(図2)に送信すると、図11の処理を開始する。
【0088】
図13の処理において、まず、通信部110は、サービス情報配信サーバ装置910から定期的に送信される通信データを取得し、データ解析部211に出力する(ステップS501)。
次に、データ解析部211は、通信部110から出力された通信データを解析して表示対象の情報の各々を取得し、取得した情報を重なり抽出部212と表示制御部232とに出力する。そして、重なり抽出部212は、データ解析部211から出力された表示対象の情報を、情報表示装置100が有する記憶デバイスに書き込む(ステップS502)。
【0089】
また、重なり抽出部212は、前回、データ解析部211から表示対象の情報の出力を受けた際に、情報表示装置100が有する記憶デバイスに書き込んだ当該表示対象の情報を、当該記憶デバイスから読み出す(ステップS503)。
そして、重なり抽出部212は、前回、データ解析部211から出力された情報と、今回、データ解析部211から出力された情報との変化量(例えば、図7における画像A〜Fの変化量、あるいは、図8におけるセンサE301〜E307の測定値の変化量)を算出し、算出した変化量を強調度決定部231に出力する(ステップS504)。
【0090】
次に、強調度決定部231は、重なり抽出部212から出力された変化量に基づいて、表示対象の情報の強調の度合いを決定し、決定した強調の度合いを示す情報を表示制御部232に出力する(ステップS505)。
例えば、図7や図8で説明したように、強調度決定部231は、重なり抽出部212から出力された変化量が所定の閾値より大きい場合に、当該変化量に対応する情報(当該変化量を算出する元となった情報)を強調することに決定し、閾値以下である場合に、当該変化量に対応する情報を強調しないことに決定する。
【0091】
そして、表示制御部232は、強調度決定部231が決定した強調の度合いに従って、表示対象の各情報を表示部120に表示させる(ステップS506)。
その後、ステップS501に戻り、同図の処理を繰り返す。
なお、通信部110が、サービス情報配信サーバ装置910からの通信データを最初に取得した際は、ステップS503において、重なり抽出部212が、前回保存した情報が無いことを検出し、ステップS505において、強調度決定部231は、いずれの情報も強調しないことに決定する。
【0092】
なお、表示部120が、複数の情報を纏めて表示するようにし、強調度決定部231が、複数の情報を纏めた表示の強調の度合いを決定するようにしてもよい。この点について図14〜図23を参照して説明する。
図14は、表示部120が同一種類の情報を複数表示する表示例を示す説明図である。同図の例において、表示部120は、情報の種類毎にアイコンM401〜M405を表示している。特に、アイコンM402で表示される情報およびアイコンM405で表示される情報は複数あり、表示部120は、これらのアイコンを複数表示している。
ここで、アイコンM401〜M405の各々は、例えば、部隊の配置を示す。個々のアイコンは、地図上における小隊の位置を示し、同じ大隊に属する小隊が、同一種類のアイコンで表示されている。
【0093】
図15は、タッチ操作による情報選択の一例を示す説明図である。同図の例において、タッチ入力部130は、領域A402を囲むタッチ操作と、領域A405を囲むタッチ操作とを受け付けている。この領域A402には、アイコンM402が含まれ、領域A405には、アイコンM405が含まれている。
【0094】
図16は、表示部120が同一種類の情報を纏めて表示する例を示す説明図である。同図の例において、表示部120は、アイコンM402の各々に代えて、図15で選択された領域A402と、アイコンM402の各々を代表するアイコンM412を表示している。また、表示部120は、アイコンM405の各々に代えて、図15で選択された領域A405と、アイコンM405の各々を代表するアイコンM415を表示している。
ここで、表示部120は、アイコンM412を、領域A402に含まれるアイコンM402の数に応じた大きさで表示し、アイコンM415を、領域A405に含まれるアイコンM405の数に応じた大きさで表示している。
【0095】
このように、表示部120が同一種類の情報を纏めて表示する際、強調度決定部231は、個々の情報に代えて表示されるシンボル(図16の例では、領域A402やアイコンM412など)の強調度を決定する。
例えば、図14におけるアイコンM402で表示される情報のグループの優先度が低い場合、強調度決定部231は、領域A402の透明度を高く(すなわち、比較的透明に)設定する。これによって、表示部120は、領域A402を目立たなく表示することができ、他のアイコン(アイコンM401等)を見易くすることができる。
【0096】
一方、図14におけるアイコンM402で表示される情報のグループの優先度が高い場合、強調度決定部231は、領域A402の透明度を低く(すなわち、比較的不透明に)設定し、また、赤や黄色など比較的目立つ色に設定する。これによって、表示部120は、領域A402を目立つように表示することができる。すなわち、表示部120は、アイコンM402で表示される情報の分布を見易く表示できる。
また、表示部120が、アイコンM412を、領域A402に含まれるアイコンM402の数に応じた大きさで表示することで、アイコンM402で表示される情報の多さ(情報の個数)を見易く表示できる。
領域A405およびアイコンM415の表示についても同様である。
【0097】
なお、表示部120が、纏めて表示する情報の範囲は、指定された領域に含まれる情報に限らない。例えば、表示部120が、指定された領域に含まれる情報と同一種類の情報を全て纏めて表示するようにしてもよい。
【0098】
なお、タッチ操作で指定された領域に複数種類の情報が含まれる場合、表示部120は、これら情報の種類のうち、情報が最も多く含まれるものを纏めて表示する。
例えば、表示部120が図14のようにアイコンを表示している状態で、複数のアイコンM402と1つのアイコンM401とを含む領域のタッチ操作を、タッチ入力部130が受け付けた場合、表示部120は、タッチ操作によって指定された領域に含まれるアイコンのうち、最も多く含まれるアイコンM402に代えて、これらのアイコンを代表するアイコンと、指定された領域とを表示する。一方、アイコンM401については、表示部120は、そのまま表示する。
このように、表示部120が、指定された領域に含まれる複数種類のアイコンのうち、最も多く含まれるアイコンを纏めて表示することで、表示するアイコンの数を、より削減することができ、他のアイコンを見易くすることができる。
【0099】
なお、タッチ操作で指定された領域に複数種類の情報が含まれる場合に、表示部120が、これら複数種類の情報を一纏めにして表示するなど、指定された領域に最も多く含まれる種類の情報を纏めて表示する以外の方法で、表示を行うようにしてもよい。
【0100】
なお、表示部120が同一種類の情報を纏めて表示する方法は、図16で説明した代表のアイコンおよび領域を表示する方法に限らず、様々な方法を用い得る。
図17は、表示部120が同一種類の情報を纏めて表示する、もう1つの例を示す説明図である。同図の例において、図16の場合と同様、表示部120は、アイコンM402の各々に代えて、アイコンM402の各々を代表するアイコンM412を表示している。また、表示部120は、アイコンM405の各々に代えて、アイコンM405の各々を代表するアイコンM415を表示している。
ここで、図16の場合と同様、表示部120は、アイコンM412を、領域A402に含まれるアイコンM402の数に応じた大きさで表示し、アイコンM415を、領域A405に含まれるアイコンM405の数に応じた大きさで表示している。
一方、図16の場合と異なり、表示部120は、領域A402および領域A405は表示していない。
【0101】
この図17の例のように、表示部120が、個々のアイコン(図14のアイコンM402およびM405)に代えてこれらを代表するアイコン(アイコンM412およびM415)を表示することで、表示部120が表示するアイコンの数を少なくすることができ、他のアイコンを見易くすることができる。
また、表示部120が、アイコンM412を、領域A402に含まれるアイコンM402の数に応じた大きさで表示することで、アイコンM402で表示される情報の多さ(情報の個数)を見易く表示できる。アイコンM415についても同様である。
【0102】
図18は、表示部120が複数の情報を纏めて表示する場合の情報表示装置100の処理手順の例を示すフローチャートである。情報表示装置100は、例えば、纏め表示を要求するユーザ操作を受け付けると、同図の処理を開始する。この纏め表示を要求するユーザ操作は、例えば、表示部120が表示する纏め表示要求入力領域をタッチする操作によって行われる。
【0103】
図18の処理において、まず、タッチ入力部130が、表示画面上のある領域を囲むタッチ操作を受け付け、タッチ操作された位置を示す情報を入力処理部221に出力する(ステップS601)。
次に、入力処理部221は、タッチ入力部130から出力される情報に基づいて、タッチ操作で指定された領域を検出して、検出した領域を示す情報を、重なり抽出部212と、優先度決定部222を介して強調度決定部231とに出力する(ステップS602)。
【0104】
次に、重なり抽出部212は、入力処理部221から出力される情報に基づいて、タッチ操作で指定された領域に含まれる情報を抽出し、抽出結果を示す情報を強調度決定部231に出力する(ステップS602)。
例えば、重なり抽出部212は、表示対象の情報がデータ解析部211から出力された際に、当該情報(すなわち、表示部120が表示している情報)を、情報表示装置100が有する記憶デバイスに書き込んでおく。そして、重なり抽出部212は、指定された領域を示す情報が入力処理部221から出力されると、記憶デバイスに書き込んだ当該情報を読み出し、読み出した情報の各々について、指定された領域に含まれるか否かを判定することで、指定された領域に含まれる情報を抽出する。
【0105】
ここで、重なり抽出部212は、指定された領域を、表示対象の情報が含まれる空間にマッピングして、指定された領域に含まれる情報の抽出を行う。
例えば、表示対象の領域の位置情報が、地図上の位置情報にて示されている場合、重なり抽出部212は、タッチ操作によって指定された領域を、地図上の領域にマッピングする。より具体的には、表示部120が地図を表示している状態で、タッチ入力部130が、領域を指定するタッチ操作を受け付けると、重なり抽出部212は、表示部120が表示している地図において、指定された領域を検出する。そして、重なり抽出部212は、表示対象の情報の各々について、当該情報の地図上における位置が、指定された領域に含まれるか否かを判定する。
【0106】
次に、強調度決定部231は、重なり抽出部212の抽出結果に基づいて、纏めて表示する情報の種類を決定し、纏め表示を行うためのシンボルを生成する(ステップS603)。図16で説明した例の場合、強調度決定部231は、図15のアイコンM402で表示される情報を纏めて表示する情報に決定し、図16のように、アイコンM412と、領域A402の表示とを生成する。
【0107】
また、強調度決定部231は、指定された領域に含まれる情報のうち、纏めて表示することに決定した情報を非表示に設定する(ステップS604)。図16で説明した例の場合、強調度決定部231は、図15において領域A402に含まれるアイコンM402の各々を非表示に設定する。
そして、強調度決定部231は、ステップS603で生成した纏め表示を行うためのシンボルと、ステップS604で非表示に設定した情報を示す情報とを、表示制御部232に出力する。
【0108】
次に、表示制御部232は、表示部120が表示する画像を更新して、強調度決定部231から出力される、纏め表示を行うためのシンボルを表示させ、また、強調度決定部231が非表示に設定した情報を非表示とさせる(ステップS605)。図16で説明した例の場合、表示制御部232は、表示部120が表示する画像を、図14に示す画像から、図16に示す画像に更新する。すなわち、表示制御部232は、図16に示されるアイコンM412およびM415と、領域A402およびA405の各表示とを表示部120に表示させ、また、図14に示されるアイコンM402の各々およびアイコンM405の各々を非表示とさせる。
その後、図18の処理を終了する。
【0109】
なお、纏めて表示する情報の指定をタッチ入力部130が受け付ける方法は、図15で説明した、領域を囲むタッチ操作を受け付ける方法に限らない。
例えば、タッチ入力部130が、表示部120の表示する情報をタッチ(タップ)する操作を受け付け、タッチされた情報と同一種類の情報を、表示部120が纏めて表示するようにしてもよい。その際、タッチ入力部130が、1つの情報のタッチを受け付けるようにしてもよいし、複数の情報のタッチを受け付けるようにしてもよい。
【0110】
図19は、タッチ入力部130が受け付ける、複数の情報のタッチの例を示す説明図である。同図において、タッチ入力部130は、複数のアイコンM402のタッチを受け付け、さらに、複数のアイコンM405のタッチを受け付けている。
かかる複数の情報(図19の例では複数のアイコン)のタッチは、例えば、モード切替操作を伴って行われる。例えば、表示部120が、タッチ開始通知領域と、タッチ終了通知領域とを表示しておく。そして、タッチ開始通知領域をタッチされると、重なり抽出部212は、タッチ操作による情報の指定を受け付けるモードとなる。当該モードにおいて、1つまたは複数のアイコンM402をタッチされ、さらに、タッチ終了通知領域をタッチされると、重なり抽出部212は、タッチ操作による情報の指定を受け付けるモードを終了し、図20を用いて後述するように、アイコンM402が示す情報を、纏めて表示する情報に決定する。
同様に、タッチ開始通知領域をタッチされ、1つまたは複数のアイコンM405をタッチされ、さらに、タッチ終了通知領域をタッチされると、重なり抽出部212は、アイコンM405が示す情報を、纏めて表示する情報に決定する。
【0111】
図20は、タッチ入力部130が、複数の情報のタッチを受け付けた場合に、重なり抽出部212が設定する領域の例を示す説明図である。同図は、図19で説明した、複数のアイコンM402のタッチと、複数のアイコンM405のタッチとが行われた場合に、重なり抽出部212が設定する領域の例を示している。
ここで、重なり抽出部212は、タッチされた複数のアイコンM402に外接する凸多角形の領域A412、すなわち、タッチされた複数のアイコンM402のうち外側にあるものを結んで得られる凸多角形の領域A412を、指定された領域として設定している。同様に、重なり抽出部212は、タッチされた複数のアイコンM405に外接する凸多角形の領域A415を、指定された領域として設定している。
【0112】
以下、図15の場合と同様、表示部120が、設定された領域に含まれる情報を纏めて表示するようにしてもよいし、設定された領域に含まれる情報と同一種類の情報を全て纏めて表示するようにしてもよい。
あるいは、重なり抽出部212が、領域の設定を行わずに、タッチされた情報と同一種類の情報(図19の例では、タッチされたアイコンと同一種類のアイコン)を全て纏めて表示する対象に決定するようにしてもよい。
なお、タッチ入力部130が複数種類の情報のタッチを受け付けた場合、例えば、重なり抽出部212は、これらの情報の種類のうち、タッチされた数が最も多い情報の種類を、纏めて表示する情報の種類に決定する。
【0113】
このように、タッチ入力部130が、情報のタッチによって、領域ないし情報の種類の指定を受け付けることで、ユーザは、情報にタッチするという簡単な操作で領域ないし情報の種類を指定し得る。
また、タッチ入力部130が複数の情報のタッチによって、領域ないし情報の種類の指定を受け付けることで、複数の種類の情報が近接して表示されている場合にも、ユーザが、より正確に、情報の種類を指定し得る。すなわち、上記のように、タッチ入力部130が複数種類の情報のタッチを受け付けた場合、重なり抽出部212は、これらの情報の種類のうち、タッチされた数が最も多い情報の種類を、纏めて表示する情報の種類に決定する。これによって、タッチ入力部130が受け付けた複数の情報のタッチに、ユーザが意図しない種類の情報のタッチ(誤タッチ)が含まれていても、重なり抽出部212は、当該誤タッチを無視して、ユーザが意図する情報の種類(タッチされた数が最も多い情報の種類)を選択し得る。
【0114】
なお、タッチ入力部130が、表示部120の表示画面を線状になぞるタッチ操作を受け付け、当該タッチ操作に基づいて選択される情報を、表示部120が纏めて表示するようにしてもよい。
図21は、タッチ入力部130が受け付ける、表示部120の表示画面を線状になぞるタッチ操作の例を示す説明図である。同図において、タッチ入力部130は、表示画面を線L422のようになぞるタッチ操作(以下、「線L422のタッチ操作」と称する)を受け付け、さらに、表示画面を線L425のようになぞるタッチ操作(以下、「線L425のタッチ操作」と称する)を受け付けている。ここで、入力処理部221が、表示画面をタッチされてからタッチが離れるまでの操作を1つのタッチ操作として検出することで、タッチ入力部130および入力処理部221は、線L422のタッチ操作と、線L425のタッチ操作とを、別々のタッチ操作として受け付け、検出している。
【0115】
図22は、表示部120の表示画面を線状になぞるタッチ操作に基づいて、重なり抽出部212が検出する領域の例を示す説明図である。同図の例において、重なり抽出部212は、線L422の開部をそれぞれ線分で閉じて領域A422を設定する。同様に、重なり抽出部212は、線L425の開部をそれぞれ線分で閉じて領域A425を設定する。
以下、図15の場合と同様、表示部120が、設定された領域に含まれる情報を纏めて表示するようにしてもよいし、設定された領域に含まれる情報と同一種類の情報を全て纏めて表示するようにしてもよい。
【0116】
あるいは、表示部120の表示画面を線状になぞるタッチ操作に基づいて、重なり抽出部212が情報を選択するようにしてもよい。
図23は、表示部120の表示画面を線状になぞるタッチ操作に基づいて、重なり抽出部212が選択する情報の例を示す説明図である。同図の例において、重なり抽出部212は、線L422に接するアイコン(複数のアイコンM402)を選択する。同様に、重なり抽出部212は、線L425に接するアイコン(複数のアイコンM405)を選択する。ここで、重なり抽出部212は、アイコンを選択することで、当該アイコンが示す情報を選択している。
以下、図19および図20の場合と同様、重なり抽出部212は、選択したアイコンに基づいて領域を設定する。あるいは、重なり抽出部212が、選択したアイコンと同一種類のアイコンを全て纏めて表示する対象に決定するようにしてもよい。
【0117】
このように、タッチ入力部130が、表示部120の表示画面を線状になぞるタッチ操作によって、領域ないし情報の種類の指定を受け付けることで、ユーザは、表示画面をなぞるという簡単な操作で領域ないし情報の種類を指定し得る。特に、タッチ入力部130が受け付けるタッチ操作は、任意の線をなぞるタッチ操作でよく、閉じている(閉領域を構成する)必要が無い。従って、ユーザは、タッチ操作でなぞった線が閉じているか否かを気にする必要が無く、この点で、特に簡単な操作で領域ないし情報の種類を指定し得る。
また、入力処理部221が、表示画面をタッチされてからタッチが離れるまでの操作を1つのタッチ操作として検出することで、重なり抽出部212は、モード切替の必要なしに、複数の領域を設定する、あるいは、複数種類の情報を選択することができる。従って、ユーザは、モード切替操作を行う必要が無く、この点で、特に簡単な操作で領域ないし情報の種類を指定し得る。
【0118】
なお、情報表示装置が、表示対象の情報の重なりをフィルタリング処理によって検出するようにしてもよい。この点について図24〜図27を参照して説明する。
図24は、本実施形態における情報表示装置100の変形例である情報表示装置300の機能構成を示す概略ブロック図である。同図において、情報表示装置300は、通信部(情報取得部)110と、表示部120と、タッチ入力部130と、テンプレート情報記憶部340と、制御部410とを具備する。制御部410は、データ解析部211と、入力処理部221と、優先度決定部222と、フィルタ処理部441と、表示制御部232とを具備する。
同図の情報表示装置300は、重なり抽出部212および強調度決定部231を具備せず、テンプレート情報記憶部340およびフィルタ処理部441を具備する点で、図1の情報表示装置100と異なる。他の部分は図1と同一であり、図1と同一の符号(110、120、130、211、221、222、232)を付して説明を省略する。
【0119】
フィルタ処理部441は、データ解析部211から出力される表示対象の情報に対してフィルタリング処理を行い、処理結果として得られる表示対象の情報を表示制御部232に出力する。ここで、フィルタ処理部441が行うフィルタリング処理は、データ解析部211から出力される表示対象の情報のうち、所定の情報を削除する処理である。フィルタ処理部441は、重複する情報を削除するために、このフィルタリング処理を行う。
【0120】
例えば、通信部110が複数のサービスのそれぞれにおいて、交通情報や店舗検索結果情報など地図に表示される表示用情報を取得する場合、東京都などの地名情報が、複数のサービスにおいてサービス情報配信サーバ装置910(図2)から出力されることが考えられる。この場合、表示部120が、これらの情報に基づいて、地名を重複して表示すると、情報の表示が重なり合って見えづらくなり、さらには、ユーザが所望する情報が、これらの情報に隠されてしまうおそれがある。
【0121】
図25は、表示部120が、情報を重複して表示する例を示す説明図である。同図において、レイヤーL511〜L513は、それぞれ1つのサービスによって得られる情報のレイヤーであり、いずれのレイヤーにも情報Aが含まれている。すなわち、通信部110は、情報Aを重複して取得している。また、画像D511は、表示部120が、レイヤーL511〜L513を重ねて表示した画像である。この画像D511では、レイヤーL511〜L513に含まれる情報Aが重複して表示されている。
このように、表示部120が情報を重複して表示すると、表示部120の表示する画像(情報を表示する表示画像)が見えづらくなってしまう。
【0122】
そこで、フィルタ処理部441が、表示対象の情報に対するフィルタリング処理を行って、重複する情報を削除する。
例えば、フィルタ処理部441は、東京都などの地名情報など、表示対象の情報において重複が生じる可能性の高い情報を、テンプレート情報記憶部340から読み出し、データ解析部211から出力される表示対象の情報のうち、テンプレート情報記憶部340から読み出した情報のいずれかと内容が重なる情報を削除する(表示部120に表示させないようにする)。
【0123】
図26は、フィルタ処理部441が行うフィルタリング処理の例を示す説明図である。図25の場合と同様、レイヤーL511〜L513は、それぞれ1つのサービスによって得られる情報のレイヤーであり、いずれのレイヤーにも情報Aが含まれている。
そこで、フィルタ処理部441は、テンプレート情報記憶部340から情報F521(情報A)を読み出し、レイヤーL511〜L513の各々において、この情報F521と内容が重なる情報Aを削除する。そして、フィルタ処理部441は、レイヤーL511〜L513から情報Aを削除した残りの情報と、テンプレート情報記憶部340から読み出した情報のうち、データ解析部211から出力される表示対象の情報と内容が重なった情報とを、表示制御部232に出力して、表示部120に表示させる。その結果、表示部120は、画像D521のように、情報が重複しない画像を表示する。
【0124】
このように、フィルタ処理部441が表示用対象の情報に対するフィルタリング処理を行うことで、表示部120が情報を重複して表示するおそれを低減でき、表示部120は、情報をより見易く表示し得る。
また、フィルタ処理部441がテンプレート情報記憶部340から読み出した情報のうち、フィルタリング処理によって削除した情報と内容が重なった情報を、表示部120が表示することで、表示部120は、情報の重複表示を避けて、内容が重なる情報のうち1つのみを表示し得る。この点において、表示部120は、情報を適切に表示し得る。
【0125】
なお、フィルタ処理部441がテンプレート情報記憶部340から読み出した情報のうち、フィルタリング処理によって削除した情報と内容が重なった情報を表示制御部232に出力しないようにし、表示部120が当該情報を表示しないようにしてもよい。これにより、表示部120が表示する情報量を削減できる点で、情報をより見易く表示し得る。
例えば、表示部120が地図を表示している場合において、当該地図に表示されている地形から、ユーザが容易に東京都を識別し得る場合、表示部120が、地名としての文字列「東京都」の表示を抑制する(表示しない)ことで、表示する情報量を削減して情報をより見易く表示し得る。
【0126】
なお、フィルタ処理部441は、フィルタリング処理によって表示対象の情報を表示するか否かの決定を行っており、これは、表示対象の情報の強調度を決定する処理に該当する。すなわち、フィルタ処理部441は、本発明における強調度決定部の一例である。
また、フィルタ処理部441は、フィルタリング処理によって、通信部110が取得した複数の情報のうち、互いに内容が重なり合う情報を抽出して削除する。すなわち、フィルタ処理部441は、本発明における重なり抽出部の一例である。
【0127】
テンプレート情報記憶部340は、フィルタ処理部441がフィルタリングの対象とする情報(例えば、東京都などの地名情報や、東京駅などのランドマークの名称情報や位置情報)を、予め(フィルタ処理部441がフィルタリング処理を行う前に)記憶しておく。以下では、テンプレート情報記憶部340が記憶する情報を「フィルタ用テンプレート情報」と称する。
なお、情報表示装置300が、テンプレート情報記憶部340に記憶させるフィルタ用テンプレート情報を取得する方法としては、様々な方法を用いることができる。例えば、情報表示装置300が、サービス情報配信サーバ装置910(図2)からフィルタ用テンプレート情報を取得するようにしてもよいし、あるいは、サービス情報配信サーバ装置910の製造段階において、テンプレート情報記憶部340にフィルタ用テンプレート情報が書き込まれるようにしてもよい。
【0128】
なお、本変形例で説明する処理では、情報表示装置300は、タッチ入力部130と、入力処理部221と、優先度決定部222とを用いない。情報表示装置300が、本変形例で説明する処理と、情報表示装置100について上述した処理を組み合わせて実行するようにしてもよく、この場合に、情報表示装置300は、タッチ入力部130と、入力処理部221と、優先度決定部222とを用いて上述した処理を実行し得る。
【0129】
図27は、情報表示装置300が情報を表示する処理手順の例を示すフローチャートである。情報表示装置300は、例えばユーザ操作に応じてサービス要求をサービス情報配信サーバ装置910(図2)に送信すると、図27の処理を開始する。
図27の処理において、ステップS701は、図9のステップS101と同様である。
ステップS701の後、データ解析部211は、通信部110から出力された通信データを解析して表示対象の情報の各々と、これらの情報のグループ構造とを取得し、取得した情報をフィルタ処理部441と表示制御部232とに出力し、また、情報のグループ構造を示す情報を優先度決定部222に出力する(ステップS702)。
【0130】
次に、フィルタ処理部441は、テンプレート情報記憶部340からフィルタ用テンプレート情報を読み出してフィルタリング処理を行って、表示対象の情報のうち、内容が互いに重なり合う情報を抽出する(ステップS703)。
そして、フィルタ処理部441は、ステップS703で抽出した、内容が互いに重なり合う情報を削除することで、当該情報を非表示に設定し、残りの情報を表示制御部232に出力する(ステップS704)。
また、フィルタ処理部441は、テンプレート情報記憶部340から読み出したフィルタ用テンプレート情報のうち、フィルタリング処理によって削除した情報と内容が重なった情報を、表示制御部232に出力する(ステップS705)。
【0131】
そして、表示制御部232は、ステップS704でフィルタ処理部441から出力された情報と、ステップS705でフィルタ処理部441から出力された情報とを表示部120に表示させる(ステップS706)。
その後、図27の処理を終了する。
【0132】
以上のように、強調度決定部231は、通信部110が取得した複数の情報のうち互いに重なり合う情報について、当該情報の強調度を決定し、表示部120は、強調度決定部231が決定した強調度に従って、通信部110が取得した情報を視覚的に表示する。このように、互いに重なり合う情報の強調度を調整して、例えば互いに重なり合う情報の一部を非表示とするなど、表示対象の表示位置が特定されている場合にも、情報をより見易く表示し得る。
【0133】
また、強調度決定部231は、通信部110が取得した複数の情報のうち、表示部120における表示位置が互いに重なり合う情報について、当該情報の強調度を決定する。これにより、例えば、表示部120における位置表示が互いに重なり合う情報の一部を非表示にするなど、これら互いに重なり合う情報の表示をより見易くし得る。
【0134】
また、強調度決定部231は、通信部110が取得した複数の情報のうち、内容が互いに重なり合う情報について、当該情報の強調度を決定する。これにより、例えば同一の地名の重複表示を解消するなど、表示部120が表示する情報の数を削減でき、表示部120は、情報をより見易く表示し得る。
【0135】
また、強調度決定部231は、グループ毎に設定される優先度に従って、互いに重なり合う情報の強調度を決定する。例えば、強調度決定部231が、グループ毎に予め設定されている優先度に従って、互いに重なり合う情報の強調度を決定することで、強調度決定部231は、自動的に、すなわちユーザ操作を必要とせずに強調度を決定することができる。
【0136】
また、通信部110が、複数時刻における情報を取得し、強調度決定部231は、通信部110が取得した情報の時間方向における重なり度合いに基づいて、当該情報の強調度を決定する。これにより、表示部120が、変化量の大きい情報を強調表示するようにでき、ユーザが情報の変化を見落とすおそれを軽減できる。
【0137】
また、表示部120は、通信部110が取得した情報のうち同一種類の複数の情報に代えて、当該複数の情報を纏めて示すシンボルを表示する。これにより、表示部120が表示する情報の数を削減でき、表示部120は、情報をより見易く表示し得る。
【0138】
また、表示部120は、当該表示部120が表示する情報をタッチする操作によって指定される同一種類の複数の情報に代えて、当該複数の情報を纏めて示すシンボルを表示する。これにより、ユーザは、表示部120が表示する情報をタッチするという簡単な操作で、表示部120が纏めて表示する情報を指定できる。
【0139】
また、表示部120は、当該表示部120の表示画面を線状になぞる操作によって指定される同一種類の複数の情報に代えて、当該複数の情報を纏めて示すシンボルを表示する。これにより、ユーザは、表示部120の表示画面を線状になぞるという簡単な操作で、表示部120が纏めて表示する情報を指定できる。また、入力処理部221が、表示画面をタッチされてからタッチが離れるまでの操作を1つのタッチ操作として検出することで、重なり抽出部212は、モード切替の必要なしに、複数の領域を設定する、あるいは、複数種類の情報を選択することができる。従って、ユーザは、モード切替操作を行う必要が無く、この点で、特に簡単な操作で領域ないし情報の種類を指定し得る。
【0140】
なお、情報表示装置100または情報表示装置300の全部または一部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各部の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
【0141】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【0142】
なお、本発明の態様には以下のものも含まれる。
(付記1)視覚的に表示可能な複数の情報を取得する情報取得部と、前記情報取得部が取得した複数の情報のうち互いに重なり合う情報について、当該情報の強調度を決定する強調度決定部と、前記強調度決定部が決定した強調度に従って、前記情報取得部が取得した情報を視覚的に表示する表示部と、削除対象の情報を示すフィルタ用テンプレート情報を記憶するテンプレート情報記憶部とを具備し、前記強調度決定部は、前記情報取得部が取得する情報のうち、前記フィルタ用テンプレート情報が示す削除対象の情報を非表示に決定することを特徴とする情報表示装置。
【符号の説明】
【0143】
1 情報表示システム
100、300 情報表示装置
110 通信部
120 表示部
130 タッチ入力部
210、410 制御部
211 データ解析部
212 重なり抽出部
221 入力処理部
222 優先度決定部
231 強調度決定部
232 表示制御部
340 テンプレート情報記憶部
441 フィルタ処理部
900 コンピュータ・ネットワーク
910 サービス情報配信サーバ装置


【特許請求の範囲】
【請求項1】
視覚的に表示可能な複数の情報を取得する情報取得部と、
前記情報取得部が取得した複数の情報のうち互いに重なり合う情報について、当該情報の強調度を決定する強調度決定部と、
前記強調度決定部が決定した強調度に従って、前記情報取得部が取得した情報を視覚的に表示する表示部と、
を具備することを特徴とする情報表示装置。
【請求項2】
前記強調度決定部は、前記情報取得部が取得した複数の情報のうち、前記表示部における表示位置が互いに重なり合う情報について、当該情報の強調度を決定することを特徴とする請求項1に記載の情報表示装置。
【請求項3】
前記強調度決定部は、前記情報取得部が取得した複数の情報のうち、内容が互いに重なり合う情報について、当該情報の強調度を決定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の情報表示装置。
【請求項4】
前記情報取得部は、グループ化された前記複数の情報を取得し、
前記強調度決定部は、前記グループ毎に設定される優先度に従って、前記互いに重なり合う情報の強調度を決定する、
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の情報表示装置。
【請求項5】
前記情報取得部は、複数時刻における情報を取得し、
前記強調度決定部は、前記情報取得部が取得した情報の時間方向における重なり度合いに基づいて、当該情報の強調度を決定する、
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の情報表示装置。
【請求項6】
前記表示部は、前記情報取得部が取得した情報のうち同一種類の複数の情報に代えて、当該複数の情報を纏めて示すシンボルを表示することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の情報表示装置。
【請求項7】
前記表示部は、当該表示部が表示する情報をタッチする操作によって指定される前記同一種類の複数の情報に代えて、当該複数の情報を纏めて示すシンボルを表示することを特徴とする請求項6に記載の情報表示装置。
【請求項8】
前記表示部は、当該表示部の表示画面を線状になぞる操作によって指定される前記同一種類の複数の情報に代えて、当該複数の情報を纏めて示すシンボルを表示することを特徴とする請求項6に記載の情報表示装置。
【請求項9】
情報表示装置の情報表示方法であって、
視覚的に表示可能な複数の情報を取得する情報取得ステップと、
前記情報取得ステップにて取得した複数の情報のうち互いに重なり合う情報について、当該情報の強調度を決定する強調度決定ステップと、
前記強調度決定ステップにて決定した強調度に従って、前記情報取得ステップにて取得した情報を視覚的に表示する表示ステップと、
を具備することを特徴とする情報表示方法。
【請求項10】
情報表示装置としてのコンピュータに、
視覚的に表示可能な複数の情報を取得する情報取得ステップと、
前記情報取得ステップにて取得した複数の情報のうち互いに重なり合う情報について、当該情報の強調度を決定する強調度決定ステップと、
前記強調度決定ステップにて決定した強調度に従って、前記情報取得ステップにて取得した情報を視覚的に表示する表示ステップと、
を実行させるためのプログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【公開番号】特開2013−25622(P2013−25622A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−160958(P2011−160958)
【出願日】平成23年7月22日(2011.7.22)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】