説明

情報表示装置

【課題】安全運転の妨げになり難い重畳表示をし得る情報表示装置を提供する。
【解決手段】本ナビゲーション装置では、経路逸脱予測部により、前方風景中の交差点Isの手前所定距離内で車両が案内経路を逸脱する可能性があるか否かを判断し(S107)、逸脱の可能性があると判断された場合(S109;Yes)、前方風景の構成物よりも顕著な表示形態で道路標示をHMDに表示し(略図表示)、逸脱の可能性がないと判断された場合(S109;No)、顕著な表示形態よりも視認性を低下させた表示形態で道路標示をHMDに表示する制御を表示画像生成部により行う。視認性を低下させたリアル表示をすれば、運転者が右左折の必要性を認識している場合に、たとえ経路案内の情報が表示されても、前方風景中で目立たないことから、運転者の目障りにならず、また当該表示に運転者の視線が奪われ難い。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、経路案内情報を表す情報像を車両の前方風景に重畳して表示する情報表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、経路案内情報を表す情報像を車両の前方風景に重畳して表示する情報表示装置として、例えば下記特許文献1に開示される「経路誘導データ表示装置」がある。この技術では、ナビゲーション装置による経路案内情報として、例えば右左折案内表示をヘッドアップディスプレイに表示することにより、運転者が前方の視界に目を向けながら右左折のいずれをすべきかを容易に判断可能にしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8−190696号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、この開示技術によると、右左折すべき目的地に近づくと案内距離や右左折案内の矢印等の案内表示が「必ず表示」されることから、運転者が右左折の必要性を認識している場合にも同様に表示される。そのため、このような案内表示がヘッドアップディスプレイを介して常に運転者の視界に入ると、必要のない情報は、運転者にとって目障りなるばかりでなく、運転者の視線や注意を逸らす原因にもなりかねない。したがって、上記特許文献1に開示される「経路誘導データ表示装置」による案内表示は、安全運転の妨げになり得るという問題がある。
【0005】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたもので、安全運転の妨げになり難い重畳表示をし得る情報表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、特許請求の範囲に記載された請求項1の技術的手段を採用する。この手段によると、逸脱可能性判断手段により、前方風景中の交差点の手前所定距離内で車両が案内経路を逸脱する可能性があるか否かを判断し、逸脱の可能性があると判断された場合、前方風景の構成物よりも顕著な表示形態で情報像を表示手段に表示し、逸脱の可能性がないと判断された場合、顕著な表示形態よりも視認性を低下させた表示形態で情報像を表示手段に表示する制御を表示制御手段により行う。なおここでいう「視認性」とは、視覚による認識の度合いを意味し、高いほど良好に目視でき、低ければ見にくい(または見えない)ことを示す。
【0007】
特許請求の範囲に記載された請求項2の技術的手段にあるように、逸脱する可能性があると判断された場合の表示形態(顕著な形態)は、前方風景中で調和しない形または色を付与した任意の形態であり、逸脱の可能性がないと判断された場合の表示形態(視認性を低下させた形態)は、前方風景中で調和する形および色を付与した道路標識または道路標示の形態である。
【0008】
また、特許請求の範囲に記載された請求項3の技術的手段を採用する。この手段によると、案内経路が交差点を右左折するもので、この案内経路を逸脱する可能性がないと判断された場合、表示制御手段は、右左折をすべき案内情報と交差点の位置を視覚的に明示する位置情報とを含んだ情報像を、前方風景中の右左折をすべき現実の交差点またはこの交差点近傍に重畳表示する制御を行う。
【0009】
また、特許請求の範囲に記載された請求項4の技術的手段を採用する。この手段によると、案内経路が交差点を右左折するもので、この案内経路を逸脱する可能性があると判断された場合、表示制御手段は、右左折をすべき案内情報を含んだ情報像を、前方風景中の右左折をすべき現実の交差点またはこの交差点近傍に重畳表示するとともに、現実の交差点と車両との離隔距離に基づいて情報像の表示サイズを変更して視覚的な遠近感を与える制御を行う。
【発明の効果】
【0010】
請求項1の発明では、案内経路を車両が走行していても、例えば、当該車両の運転者が右左折の必要性を認識している蓋然性が低いとして、案内経路を逸脱する可能性があると判断された場合には、前方風景の構成物よりも顕著な表示形態で経路案内情報の情報像を表示手段に表示することによって、案内経路に従った進行方向を運転者に告知できる。これに対し、案内される経路を車両が走行しており、当該車両の運転者が右左折の必要性を認識している蓋然性が高いとして、案内経路を逸脱する可能性がないと判断された場合には、経路案内情報の情報像を、逸脱する可能性があると判断された場合の表示形態(顕著な形態)よりも視認性を低下させた表示形態で表示手段に表示する。これにより、運転者に敢えて告知する必要性の低い情報は目立たない表示にして目障り感を抑制することができる。つまり、視認性を低下させた表示形態で表示すれば、運転者が右左折の必要性を認識している場合に、たとえ経路案内の情報が表示されても、前方風景中で目立たないことから、運転者の目障りにならず、また当該表示に運転者の視線が奪われ難い。したがって、安全運転の妨げになり難い重畳表示をすることができる。なおかつ、運転者が意識をして見れば、経路案内情報の情報像を認識することができるため、運転者に安心感を与えることができる。
【0011】
なお、「運転者が右左折の必要性を認識している蓋然性」は、例えば、交差点の手前、所定距離内において、当該車両の走行している車線(右折車線、直進車線、左折車線)に基づいて、経路の案内方向(右折案内、直進案内、左折案内)と車両の進行予定方向(右折車線を走行していれば右折予定、直進車線を走行していれば直進予定、左折車線を走行していれば左折予定)とが一致するか否かによって、一致すれば運転者が右左折または直進の必要性を認識している蓋然性が高いとして逸脱する可能性がないと判断し、一致しなければ運転者が右左折または直進の必要性を認識している蓋然性が低いとして逸脱する可能性があると判断する。
【0012】
請求項2の発明では、逸脱する可能性があると判断された場合には、前方風景に調和しない任意の形態の情報像が当該風景に重畳表示されるので、当該風景中で目立つ存在となりその存在感を運転者等の視覚に積極的に訴えることができる。これに対して、逸脱の可能性がないと判断された場合には、前方風景に調和する道路標識または道路標示の形態の情報像が当該風景に重畳表示されるので、当該風景中に実在する道路標識等と区別し難い存在となり目障りになり難くすることができる。
【0013】
請求項3の発明では、車両の運転者が右左折の必要性を認識している場合であっても、右左折をすべき案内情報と交差点の位置を視覚的に明示する位置情報とを含んだ情報像が前方風景中の右左折をすべき現実の交差点またはこの交差点近傍に重畳表示されるため、運転者は、実在する道路標識等を見ているように、前方の道路上のどのあたりに右左折をすべき交差点が存在するのかや、曲がるべきであるかを視覚的に把握することができる。
【0014】
請求項4の発明では、車両の運転者が右左折の必要性を認識していない場合には、右左折をすべき案内情報を含んだ情報像が前方風景中の右左折をすべき現実の交差点またはこの交差点近傍に重畳表示されるとともに、この情報像の大きさから、視覚的な遠近感を把握することができるため、感覚的に前方の道路上のどのあたりに右左折をすべき交差点が存在するのかや、曲がるべきであるかを視覚的に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施形態に係るナビゲーション装置(以下「本ナビゲーション装置」)の構成例を示す説明図である。
【図2】本ナビゲーション装置による重畳表示機能の概念等を示す説明図である。
【図3】重畳表示処理の流れを示すフローチャートである。
【図4】図3に示す経路逸脱予測処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】本ナビゲーション装置による重畳表示の例等を示す説明図である。
【図6】本ナビゲーション装置による重畳表示の例等を示す説明図である。
【図7】本ナビゲーション装置による重畳表示の例等を示す説明図である。
【図8】本ナビゲーション装置による重畳表示の例等を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、車両搭載型のナビゲーション装置のディスプレイおよびその表示制御に、本発明の情報表示装置を適用した実施形態を各図に基づいて説明する。まず、本ナビゲーション装置の構成例を図1を参照して説明する。
【0017】
図1に示すように、本ナビゲーション装置は、ナビゲーションECU10を中心に、入力装置11、GPS12や車速センサ13等の各種センサ、照度センサ16、HMD17、地図データベース20、モニタECU50等によって構成されている。
【0018】
ナビゲーションECU10は、CPU、半導体メモリ、入出力インタフェース、LANインタフェース等(以下「CPU等」)により構成される電子制御装置で、ナビゲーション装置全体を制御する機能を有する。基本的な機能は、地理的最短経路を案内する機能、つまりナビゲーション機能で、ナビゲーション部10aおよび車両位置検出部10bにより実現されている。なお、このナビゲーション部10aや車両位置検出部10bは、所定のプログラムが半導体メモリにロードされてCPUが実行することにより機能する。
【0019】
即ち、ナビゲーション部10aでは、車両位置検出部10bにより得られた当該車両の現在位置(出発地)から、入力装置11より入力された目的地までの最短距離経路(以下「案内経路」)を地図データベース20から得られる地図データに基づいて探索した後、当該案内経路とその案内情報をモニタECU50に出力する。これにより、当該車両の運転者は、モニタECU50によるモニタ画像や合成音声によって、現在地から目的地に至るまでの経路案内を受けられる。なお、出発地は入力装置11により入力しても良い。
【0020】
また、後述するように、このナビゲーション部10aでは、当該車両が案内経路から逸脱した場合には、逸脱した位置から目的地までの最短距離経路を自動的に再度探索して、新たな案内経路に設定する機能(リルート機能)を有する。
【0021】
本ナビゲーション装置は、ナビゲーションECU10によるナビゲーション情報(案内経路の案内情報)をモニタECU50のモニタ画面等に出力する機能に加えて、例えば、このような案内経路の案内情報(例えば、案内経路に従った進行方向を示す矢印表示)を運転者から見た車両の前方風景(以下「前方風景」)に重畳して表示する機能(以下「重畳表示機能」)を備えている。この機能も、ナビゲーション部10aと同様に、車両位置検出部10b、経路逸脱予測部10cや表示画像生成部10dに対応する各種プログラムがそれぞれ半導体メモリにロードされてCPUが実行することにより、で実現される。
【0022】
GPS12は、当該車両の現在位置を緯度および経度からなる絶対座標値により検出する機能を有するもので、人工衛星を利用した全地球測位システムである。また、車速センサ13は、当該車両の速度(車速)に比例した周期で車速パルスを出力するもので、自車の車速を検出する。ジャイロ14は角速度を検出する機能を有するもので、GPS12が利用できない場合に自車の進行方向を検出可能にしている。地磁気を検出して進行方位を検出する地磁気センサでも良い。なお、これらは、例えば、CAN等の所定の通信プロトコルによる車載LANを介してナビゲーションECU10にデータを送信している。
【0023】
リアカメラ15は、当該車両の後方画像、つまり自車が走行している道路を撮影するもので、この映像に含まれるレーンマーク(車線境界線)の画像情報を車両位置検出部10bに出力することで自車の走行レーン(車線)位置を特定可能にしている。なお、リアカメラ15による走行レーンの画像認識技術は、公知技術であるので具体的な構成等については説明を省略する。また、このリアカメラ15は、車載LANを介してナビゲーションECU10と画像情報等をデータ通信している。
【0024】
照度センサ16は、当該車両の前方風景の明るさを検出し得る検出器で、例えば、HMD17や当該車両のダッシュボード上部等に設けられている。具体的には、例えば、フォトトランジスタやフォトダイオードとアンプ回路とにより構成されており、入射光の明るさに応じた電圧のアナログ信号を出力する。このため、ナビゲーションECU10では、A/Dコンバータを介して照度データを入力している。
【0025】
HMD17は、当該車両の運転者の頭部に装着可能に構成されるヘッドマウントディスプレイで、本実施形態では、眼鏡型で運転者の片眼の網膜に直接結像を投影する網膜投影タイプを用いる。頭部装着ディスプレイであれば、眼鏡型で小型のハーフミラー等により虚像を投影する虚像投影タイプであっても良い。
【0026】
HUD18は、当該車両のフロントガラスに映像を投影可能にダッシュボード上部に構成されるヘッドアップディスプレイで、本実施形態では、運転者の視界(車両前方視界)のほぼ全面に亘って前方風景に重なるように表示(重畳表示)可能に構成されている。
【0027】
なお、HMD17,HUD18は、通常、択一的に選択されるもので、いずれか一方が当該車両に設けられる。またHMD17やHUD18自体は、いずれも公知技術により構成されているので、構成等の説明は省略する。これらとナビゲーションECU10とは、例えば、専用の高速シリアルデータバスにより接続されて、大容量の画像データを高速に転送可能にしている。
【0028】
地図データベース20は、CDやDVD等からなる比較的大容量の、磁気や光による情報記憶媒体で、ナビゲーション部10aによる経路探索や経路案内に必要な地図データを蓄積している。本実施形態では、例えば、道路、信号機、標識(歩道橋や建物等に設けられた道路標識も含む)、標示(路面に表示された道路標示)、建物、河川、その他の情報を蓄積しており、その他、道路に関する情報として、道路種別(高速道路、主要幹線道路、細街路等)、道路幅、車線数、傾斜角度、制限速度、通行方向制限、通行制限時間帯等、また信号機や標識の高さ、さらにはビルや鉄塔等の建造物の高さ情報も含んでいる。
【0029】
また、本実施形態では、道路のレーン(車線)情報として、路面に標示される線の緯度・経度による絶対座標値、線色(白色、黄色等)、線種(点線、実線、二重線等)等が地図データベース20に蓄積されている。地図データベース20は、ナビゲーションECU10に対して、例えば、パラレルデータバスにより接続されている。
【0030】
モニタECU50は、例えば、車載LAN経由で入力された画像情報を表示可能な図略のモニタ画面(液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ)を備えた電子制御装置で、ナビゲーションECU10と同様に、CPU等を備えている。本実施形態では、ナビゲーションECU10から出力される経路案内情報等を受けて最短経路やその案内情報を運転者に視認可能に表示する。
【0031】
ここで、本重畳表示機能を実現する、車両位置検出部10b、経路逸脱予測部10cおよび表示画像生成部10dの概要を図1、図2、図6および図8を参照して説明する。この重畳表示機能は、前述したナビゲーション部10aによる案内経路の案内情報(例えば、案内経路に従った進行方向を示す矢印表示)を運転者から見た車両の前方風景に重畳して表示するもので、HMD17やHUD18により前方風景に進行方向を示す矢印表示(情報像)を重畳表示する。この矢印表示には、比較的目立たないタイプの「リアル表示」と目立つタイプの「略図表示」とがある。
【0032】
即ち、前方風景を構成する構成物(例えば、道路、道路標示、道路標識、信号機、建物、街路樹、他車両等)よりも、形状(大きさも含む)および色彩・模様等の面で目立つ構成からなる顕著な表示形態で現実世界には実在し得ないものを、ここでは「略図表示」と定義する。
【0033】
より具体的には、HMD17等により前方風景に重畳表示すると、前方風景に比べて著しく不自然な形や色を有するため、当該風景中に存在することが運転者等の観者に違和感を与え、観者が一目してそれがナビゲーション部10aによる案内表示であることを認識し得るものである。つまり、前方風景中で調和し得ない形や色を有するものである。
【0034】
例えば、道路にペイントされた道路標示の例を挙げると、図6(B)に示す道路標示Svのように、矢印形状の道路標示を実際のものよりも大きくかつ赤色や橙色に着色することによって、通常色(白色や黄色)とは著しく異なりその形状も大きいため、現実世界には実在し得ないもの、つまりナビゲーション部10aにより表示される情報像として運転者等に認識される。なお、同図中では、赤色や橙色の代えて黒色を使用している。また、同図中では、現実世界にある矢印形状の道路標示を、重畳表示により塗りつぶしているかのように表現しているが、例えば、道路標示Svを透過表示にして背景の現実世界の道路標示が透けて見えるようにする等、現実世界の道路標示を塗りつぶさないように表示することが望ましい。
【0035】
また、道路脇に設けられた看板型の道路表示の例を挙げると、図8(A)に示す道路標識Tvのように、矩形状の看板型でありながら、それを支える支柱等が存在しないため、空中に浮いているように見え、また背景の風景に比べて光の当たり具合が均一でベタ塗りのような平坦な色調であるため、これも現実世界には実在し得ないものとして、ナビゲーション部10aにより表示される情報像として運転者等に認識される。
【0036】
これに対し、「リアル表示」は、略図表示よりも視認性を低下させた表示形態で、前方風景を構成する構成物とほぼ同等比率の大きさで、色彩・模様等の面で前方風景中では目立たない構成からなるものと定義される。つまり、現実世界に実在しても違和感がなく、前方風景中で調和する形や色を有するもので、運転者が意識をして見れば、現実の道路標示や道路標識と同様に認識することができるものである。
【0037】
例えば、HMD17等により前方風景に重畳表示しても、前方風景中に実在しているかの如く自然な形や色を有するため、一見してもそれがナビゲーション部10aによる案内表示であることを認識することが困難なものである。道路にペイントされた道路標示の例では、図6(A)に示す道路標示Srのように、実際に道路ペイントされた道路標示Spとほぼ同等比率の大きさで、色彩も通常色(白色や黄色)であることから、一見しただけでは実物と重畳表示された情報像との違いが認識できない。
【0038】
また、道路脇に設けられた看板型の道路表示の例を挙げると、図8(B)に示す道路標識Trのように、矩形状の看板型を支える支柱が設けられており、しかも前方風景の日照状態を反映した陰影も当該道路標識Trに付与されているため、これも一見しただけでは重畳表示された情報像であるという認識が困難である。
【0039】
このような2種類の情報表示は、本重畳表示処理において次のように使い分けられる。即ち、図2に示すように、案内経路の途中に存在する交差点Isの手前所定距離Xの範囲内を当該車両Kが走行している場合であって(図2に示す車両Kb)、車両Kが案内経路を逸脱する可能性があるときに「略図表示」(道路標示Svや道路標識Tv)が表示され、それ以外のときには「リアル表示」(道路標示Srや道路標識Tr)が表示される。なお、交差点Isの手前所定距離Xは、例えば100mに設定される。図2に表される道路標示Spは、現実に道路にペイントされている進行方向マークである。
【0040】
このように交差点Isの手前所定距離Xの範囲内において、略図表示をする場合があるのは、当該車両Kの運転者が右左折の必要性を認識している蓋然性の高低に基づいて案内経路を逸脱する可能性の有無を判断しているからである。
【0041】
即ち、本実施形態では、交差点Isの手前に達した場合に、当該車両Kの走行レーン(右折レーンLr、直進レーンLc、左折レーンLL)に基づいて、ナビゲーション部10aによる案内経路の案内方向(右折案内、直進案内、左折案内)と当該車両Kの進行予定方向(右折レーンLrを走行していれば右折予定、直進レーンLcを走行していれば直進予定、左折レーンLLを走行していれば左折予定)とが一致するか否かを判断し、一致すれば運転者が右左折または直進の必要性を認識している蓋然性が高いと判定して逸脱する可能性がないと判断する。一致しなければ運転者が右左折または直進の必要性を認識している蓋然性が低いとして判定して案内経路を逸脱する可能性があると判断する。
【0042】
このため、このような運転者の認識判定のアルゴリズムに基づいて、案内経路の逸脱の可能性を判断する場合には、交差点Isの手前に走行可能なレーンが複数存在することが条件となるため、交差点Isの手前所定距離Xは、例えば、交差点Isから30m以上手前(最小)で走行可能なレーンが複数存在する範囲(最大)を設定範囲とする。
【0043】
なお、このような走行レーンに基づく運転者の認識判定のアルゴリズムを用いない場合には、例えば、車両Kのウインカー点灯の有無、ブレーキペダルの踏込みの有無等に基づいて運転者の認識を判定する場合には、これらの要因によって交差点Isの手前所定距離Xの範囲が定められる。
【0044】
本実施形態では、このような重畳表示を可能にするため、ナビゲーションECU10に、車両位置検出部10b、経路逸脱予測部10c、表示画像生成部10dを備えている。
【0045】
車両位置検出部10bは、自車の位置を特定する機能を有する。例えば、地図データベース20から得られる地図情報と、GPS12から得られる緯度・経度の絶対座標値情報とに基づいて、当該車両Kが現在走行している道路情報を取得するとともに、この道路情報に含まれるレーン情報(路面に標示される線の絶対座標値、線色、線種等)とリアカメラ15から得られるレーンの画像情報とを比較して、当該車両Kの左右方向位置(走行レーン位置)を特定する。これにより、例えば、自車Kが、前方の交差点Isから何メートル手前のどのレーンを走行しているか等を特定する。
【0046】
経路逸脱予測部10cは、案内経路に含まれる交差点Isの手前所定距離X内で車両Kがこの案内経路を逸脱する可能性があるか否かを判断する機能を有するもので、その概要は既に説明した通りである。なお、この経路逸脱予測部10cは、特許請求の範囲に記載の「逸脱可能性判断手段」に相当し得るものである。
【0047】
表示画像生成部10dは、逸脱の可能性があると判断された場合、前方風景の構成物よりも顕著な表示形態で道路標示Sv、道路標識TvをHMD17やHUD18に簡略表示し、逸脱の可能性がないと判断された場合、顕著な表示形態よりも視認性を低下させた表示形態で道路標識Sr、道路標識TrをHMD17等にリアル表示する制御を行う。これについても既に説明した通りである。なお、表示画像生成部10dは、特許請求の範囲に記載の「表示制御手段」に相当し得るものである。
なお、リアル表示される道路標示Srや道路標識Trについては、照度センサ16で検出した前方風景の日照状態(明るいか暗いか)に基づいて、全体を明るくしたり暗くしたりすることで、前方風景の明暗状況に馴染んだ重畳標示が可能となる。また、前方風景を撮影可能な車載カメラを当該車両Kが搭載している場合には、その画像データに基づいてこのような情報処理をしても良い。さらにこの画像データに基づいて、前方風景の構成物よりも目立つように、道路標示Svや道路標識Tvに施す色の色相、明度および彩度を設定しても良い。
【0048】
このようにナビゲーション装置を構成することによって、図3に示すように、ナビゲーションECU10による重畳表示処理は行われる。この処理は、例えば、ナビゲーションECU10の電源が投入された直後から、前述したナビゲーション部10aと共に起動され、半導体メモリに確保される作業領域やレジスタのフラグ等をクリアするといった所定の初期化処理後、以下説明するステップS101〜S113を、例えば100ミリ秒ごとに繰り返し実行している。
【0049】
図3に示すように、重畳表示処理では、まずステップS101によりナビゲーション部10aにより現在、経路案内中であるか否かを判断する処理が行われる。即ち、本重畳表示処理は、ナビゲーション部10aによる案内表示(進行方向を示す矢印表示)を前方風景に重畳表示するものであるため、経路案内中でない場合には(S101;No)、経路案内中(S101;Yes)になるまでループして待機する。
【0050】
次のステップS103では、車両位置検出処理が行われる。この処理は自車位置を特定するもので、前述の車両位置検出部10bにより行われる。本実施形態では、車両Kの前後方向位置と左右方向位置により自車の現在の絶対座標値と現在走行している道路のレーン位置とを特定する。
【0051】
続くステップS105では、案内経路取得処理が行われる。この処理は、ナビゲーション部10aにより経路探索された案内経路情報を取得するもので、これにより、案内経路に接続される交差点の手前において、当該交差点を、直進、右折または左折するか否か等の経路案内情報を得られる。
【0052】
ステップS107では、経路逸脱予測処理が行われる。この処理は、案内経路に含まれる交差点Isの手前所定距離X内で当該車両Kがこの案内経路を逸脱する可能性があるか否かを判断するもので、前述した経路逸脱予測部10cにより行われる。この処理の詳細は、図4に図示されているので、ここからは図4を参照して説明する。また適宜、図2,図5〜図8に示す重畳表示の例を参照する。なお、このステップS107は、特許請求の範囲に記載の「逸脱可能性判断手段」に相当し得るものである。
【0053】
図4に示すように、経路逸脱予測処理では、まずステップS201により当該車両Kの現在位置が交差点Isまで所定距離X内であるか否かを判断する処理が行われる。本実施形態の場合、図2に示す車両Kaのように、交差点Isから所定距離Xよりも前である場合には(S201;No)、まだ右折レーンLrがないので、この場合にはステップS213に移行して逸脱予想フラグをゼロにセット、つまり逸脱の可能性がない旨のフラグをセットし、本経路逸脱予測処理を終了する。また、図2に示す車両Kcのように、交差点Isを通り過ぎている場合も(S201;No)、右折レーンLrがないので、同様に、ステップS213に移行する。
【0054】
一方、当該車両Kの現在位置が交差点Isまで所定距離X内の範囲にある場合には、続くステップS203,S205,S207により、案内経路と当該車両Kの走行レーンとの一致または不一致を判断する。即ち、前述した通り、ナビゲーション部10aによる案内経路の案内方向と当該車両Kの進行予定方向とが一致すれば(S203;Yes、S205;Yes、S207;Yes)、運転者が右左折または直進の必要性を認識している蓋然性が高いと判定してステップS213により逸脱の可能性がない旨のフラグ「0(ゼロ)」をセットする。これに対し一致しなければ(S203;No、S205;No、S207;No)、運転者が右左折または直進の必要性を認識している蓋然性が低いとして判定してステップS211により逸脱の可能性がある旨のフラグ(=1)をセットする。
【0055】
そして、本経路逸脱予測処理を終了すると、図3に示すステップS109により案内経路を逸脱する可能性があるか否かを、ステップS107の経路逸脱予測処理によりセットされた逸脱予測フラグに基づいて判断する。逸脱予測フラグに「1」がセットされている場合には(S109;Yes)、案内経路を逸脱する可能性があるため、ステップS113により略図表示処理が行われる。
【0056】
一方、逸脱予測フラグに「0」がセットされている場合には(S109;No)、案内経路を逸脱する可能性がないため、ステップS111によりリアル表示処理が行われる。そして、いずれの場合も、表示処理が終了すると、再度ステップS101に戻って、前述した各処理を再度実行する。なお、これらステップS109,S111,S113は、特許請求の範囲に記載の「表示制御手段」に相当し得るものである。
【0057】
例えば、図5に示す重畳表示の例は、図2に示す車両Ka,Kcのように、交差点Isから所定距離Xよりも前を走行している場合(図5(A))、または交差点Isを通過している場合(図5(B))である。これらの場合には、「リアル表示」として自車の前方路面に重畳するように道路標示SrがHMD17等に表示される。
【0058】
これに対し、図6,7に示す重畳表示の例は、図2に示す車両Kbのように、現在位置が交差点Isまで所定距離X内にある場合である。図6(A)に示す重畳表示の例は、経路案内が直進方向で車両Kbも直進レーンLcを走行しているときである。このときには、経路を逸する可能性が低いので、「リアル表示」として自車の前方路面に重畳するように道路標示SrがHMD17等に表示される。一方、図6(B)に示す重畳表示の例は、経路案内が右折方向であるにもかかわらず、車両Kbが直進レーンLcを走行しているときである。このときには、経路を逸する可能性が高いので、「簡略表示」として自車の前方右側の右折レーンLr路面に重畳するように道路標示SvがHMD17等に表示される。
【0059】
また、図7(A)に示す重畳表示の例は、経路案内が右折方向で車両Kbも右折レーンLrを走行しているときである。このときには、経路を逸する可能性が低いので、「リアル表示」として自車の前方路面に重畳するように道路標示SrがHMD17等に表示される。一方、図7(B)に示す重畳表示の例は、経路案内が左折方向であるにもかかわらず、車両Kbが右折レーンLrを走行しているときである。このときには、経路を逸する可能性が高いので、「簡略表示」として自車の前方左側の左折レーンLL路面に重畳するように道路標示SvがHMD17等に表示される。
【0060】
なお、図4に示すように、案内経路が交差点を右左折するもので、この案内経路を逸脱する可能性があると判断された場合(S205;No、S207;No)、表示画像生成部10dにより、右左折をすべき案内情報を含んだ道路標識Tvを、前方風景中の右左折をすべき現実の交差点Isまたはこの交差点Is近傍に重畳表示するとともに、現実の交差点Isと車両Kとの離隔距離に基づいて道路標識Tvの表示サイズPxを変更して視覚的な遠近感を与える制御を行っても良い。つまり、現実の交差点Isと車両Kとの離隔距離が大きければ、道路標識Tvの表示サイズPxを小さくし、離隔距離が大きければ、道路標識Tvの表示サイズPxを大きくする表示制御を表示画像生成部10dにより行う。
【0061】
これにより、車両Kの運転者が右左折の必要性を認識していない場合には、右左折をすべき案内情報を含んだ道路標識Tvが前方風景中の右左折をすべき現実の交差点Isまたはこの交差点Is近傍に重畳表示されるとともに、この道路標識Tvの大きさPxから、視覚的な遠近感を把握することができるため、感覚的に前方の道路上のどのあたりに右左折をすべき交差点Isが存在するのかや、曲がるべきであるかを視覚的に把握することができる。なお、このような案内標示は、そのサイズ(縦×横)が規格化されているので、例えば、規格化されたサイズの案内標示であれば、右左折すべき交差点Isの近傍の車両Kから見えるであろうその大きさに、道路標識TvのサイズPxを設定することで、車両Kの運転者はよりリアルに遠近感を実感することが可能となる。
【0062】
また、図4に示すように、案内経路が交差点を右左折するもので、この案内経路を逸脱する可能性がないと判断された場合(S205;Yes、S207;Yes)、表示画像生成部10dにより、右左折をすべき案内情報と交差点Isの位置を視覚的に明示する位置情報Pzとを含んだ情報像として、図8(B)に示すような道路標識Trを、前方風景中の右左折をすべき現実の交差点Isまたはこの交差点Is近傍に重畳表示する制御を行っても良い。つまり、道路標識Trの支柱の根元部分Pzによって、当該車両Kが右左折すべき位置を明示する。
【0063】
これにより、車両Kの運転者が右左折の必要性を認識している場合であっても、右左折をすべき案内情報と交差点Isの位置を視覚的に明示する支柱の根元部分Pzとを含んだ道路標識Trが前方風景中の右左折をすべき現実の交差点Isまたはこの交差点Is近傍に重畳表示されるため、運転者は、実在する道路標識等を見ているかのように、前方の道路上のどのあたりに右左折をすべき交差点Isが存在するのかや、曲がるべきであるかを視覚的に把握することができる。
【0064】
以上説明したように、本ナビゲーション装置によると、経路逸脱予測部10cにより、前方風景に含まれる交差点Isの手前所定距離X内で車両Kが案内経路を逸脱する可能性があるか否かを判断し(S107)、逸脱の可能性があると判断された場合(S109;Yes)、前方風景の構成物よりも顕著な表示形態で道路標示SvをHMD17やHUD18に表示し(略図表示)、逸脱の可能性がないと判断された場合(S109;No)、顕著な表示形態よりも視認性を低下させた表示形態で道路標示SrをHMD17等に表示する制御を表示画像生成部10dにより行う。
【0065】
これにより、案内経路を車両Kが走行していても、例えば、当該車両Kの運転者が右左折の必要性を認識している蓋然性が低いとして、案内経路を逸脱する可能性があると判断された場合には(S109;Yes)、HMD17等に略図表示することによって、案内経路に従った進行方向を運転者に告知できる。これに対し、案内される経路を車両Kが走行しており、当該車両Kの運転者が右左折の必要性を認識している蓋然性が高いとして、案内経路を逸脱する可能性がないと判断された場合には(S109;No)、HMD17等にリアル表示することによって、運転者に敢えて告知する必要性の低い情報は目立たない表示にして目障り感を抑制することができる。つまり、視認性を低下させたリアル表示をすれば、運転者が右左折の必要性を認識している場合に、たとえ経路案内の情報が表示されても、前方風景中で目立たないことから、運転者の目障りにならず、また当該表示に運転者の視線が奪われ難い。したがって、安全運転の妨げになり難い重畳表示をすることができる。また、リアル表示であっても、運転者が意識をして見れば、現実の道路標示や道路標識と同様に認識することができるため、運転者に安心感を与えることができる。
【0066】
なお、上述した実施形態による「略図表示」(顕著な標示形態)の他の例として、通常は平面的に路面に標示される道路標示を、路面から盛り上がったようにとか、立ち上がったように、立体的な文字やマークで構成しても良い。また、ベタ塗りではなく、ハッチング模様、網目模様、水玉模様、市松模様等の多種多様な模様を施しても良い。漫画の吹き出し状の囲みを付けても良い。また、道路標識についても、同様に模様等を施したり、形状自体を変形させたりしても良い。さらに、ブリンク(点滅)表示させても良い。
【0067】
また、上述した実施形態では、表示手段として、HMD17およびHUD18を例示したが、例えば、車両Kの前方風景が図略の車載カメラにより撮影される場合には、モニタECU50のモニタ画面に前方風景を映し出して、さらに道路標示Sv,Srや道路標識Tv,Trを当該モニタ画面の前方風景に重畳させて表示するように構成しても良い。
【0068】
なお、上述した実施形態では、経路案内情報を表す道路標示Sv等を車両Kの前方風景に重畳表示する例を挙げて説明したが、例えば、経路案内情報を表す情報像を前方風景に重畳表示可能な表示手段を備えた携帯型情報表示装置に本発明を適用しても良い。この場合には、技術思想の創作として以下のように把握される。
「経路案内情報を表す情報像を前方風景に重畳表示可能な表示手段と、前記前方風景中の交差点の手前所定距離内で案内経路を逸脱する可能性があるか否かを判断する逸脱可能性判断手段と、前記逸脱の可能性があると判断された場合、前記前方風景の構成物よりも顕著な表示形態で前記情報像を前記表示手段に表示し、前記逸脱の可能性がないと判断された場合、前記顕著な表示形態よりも視認性を低下させた表示形態で前記情報像を前記表示手段に表示する制御を行う表示制御手段と、を備えることを特徴とする携帯型情報表示装置。」
【0069】
これにより、上述した各発明の「車両」に関する記載を「移動体」または「歩行者」に関する内容に置き換えることにより、上述した各発明とほぼ同様の作用効果を奏する。
【符号の説明】
【0070】
10…ナビゲーションECU
10a…ナビゲーション部
10b…車両位置検出部
10c…経路逸脱予測部(逸脱可能性判断手段)
10d…表示画像生成部(表示制御手段)
16…照度センサ
17…HMD(表示手段)
18…HUD(表示手段)
20…地図データベース
50…モニタECU(表示手段)
Sr…道路標示(視認性を低下させた表示形態で表示される情報像)
Sv…道路標示(顕著な表示形態で表示される情報像)
Tr…道路標識(視認性を低下させた表示形態で表示される情報像)
Tv…道路標識(顕著な表示形態で表示される情報像)
K,Ka,Kb,Kc…車両

【特許請求の範囲】
【請求項1】
経路案内情報を表す情報像を車両の前方風景に重畳表示可能な表示手段と、
前記前方風景中の交差点の手前所定距離内で前記車両が案内経路を逸脱する可能性があるか否かを判断する逸脱可能性判断手段と、
前記逸脱の可能性があると判断された場合、前記前方風景の構成物よりも顕著な表示形態で前記情報像を前記表示手段に表示し、前記逸脱の可能性がないと判断された場合、前記顕著な表示形態よりも視認性を低下させた表示形態で前記情報像を前記表示手段に表示する制御を行う表示制御手段と、
を備えることを特徴とする情報表示装置。
【請求項2】
前記逸脱の可能性があると判断された場合の前記情報像は、前記前方風景中で調和しない形または色を付与した任意の形態で表示され、
前記逸脱の可能性がないと判断された場合の前記情報像は、前記前方風景中で調和する形および色を付与した道路標識または道路標示の形態で表示されることを特徴とする請求項1記載の情報表示装置。
【請求項3】
前記案内経路が前記交差点を右左折するもので、この案内経路を逸脱する可能性がないと判断された場合、前記表示制御手段は、前記右左折をすべき案内情報と前記交差点の位置を視覚的に明示する位置情報とを含んだ前記情報像を、前記前方風景中の右左折をすべき現実の交差点またはこの交差点近傍に重畳表示する制御を行うことを特徴とする請求項1または2記載の情報表示装置。
【請求項4】
前記案内経路が前記交差点を右左折するもので、この案内経路を逸脱する可能性があると判断された場合、前記表示制御手段は、前記右左折をすべき案内情報を含んだ前記情報像を、前記前方風景中の右左折をすべき現実の交差点またはこの交差点近傍に重畳表示するとともに、前記現実の交差点と前記車両との離隔距離に基づいて前記情報像の表示サイズを変更して視覚的な遠近感を与える制御を行うことを特徴とする請求項1または2記載の情報表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−236915(P2010−236915A)
【公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−82661(P2009−82661)
【出願日】平成21年3月30日(2009.3.30)
【出願人】(591261509)株式会社エクォス・リサーチ (1,360)
【Fターム(参考)】