説明

情報記録再生装置、情報記録再生方法、プログラム、コンピュータ読み取り可能な記録媒体

【課題】 記録媒体の使用に特別な変更を追加しなくてもデータ再生時にユーザデータか否かの判断ができるようにする。
【解決手段】 CPU14は、初期化処理を行い(S3)、ホストコンピュータへ処理終了を報告する(S4)。その後、ダミーデータ記録を行うDe−iceを開始し(S5)、De−iceビットを1にする。続いて、ホストコンピュータからユーザデータ記録要求が有ったか否かを判断し(S6)、ユーザデータ記録要求があった場合、De−iceビットをゼロにして、ユーザデータ記録を行い(S7)、ビットマップを更新する(S8)。一方、ユーザデータ記録要求がない場合、バックグランドフォーマットが終了したか否かを判断し(S9)、終了していない場合は、LWAを更新し(S10)、ステップ6の処理へ戻る。また、フォーマットが終了していた場合、この処理を終了する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、CD−Rディスク、CD−RWディスク、DVD−Rディスク、DVD−RWディスク、DVD+Rディスク、DVD+RWディスク、DVD−RAMディスク等の記録媒体に対する情報の記録及び再生を行う情報記録再生装置と、上記のような記録媒体に対する情報の記録及び再生を行う情報記録再生方法、コンピュータに上記のような記録媒体に対する情報の記録及び再生を行わせるプログラム、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、記録型CDディスクやDVDディスクにはCD−Rディスク,CD−RWディスク、DVD+RWディスク,DVD+Rディスクといった規格がある。
DVD+RWディスクでは、CD−RWディスクと違い、バックグランドフォーマットを採用している。
そのバックグランドフォーマットとは、従来のフォーマットと違い、必要最低限な部分のみフォーマット(「イニシャライズ」という)し、残りの部分は何もしていない時にユーザデータ領域の先頭から連続的にダミーデータ記録を行うため、イニシャライズ終了後即、ディスク全面に対してのアクセスが可能になる。
また、バックグランドフォーマットはいつでも停止させることが可能であり、その場合テンポラリリードアウト領域(Temporary Lead−Out)をつけることによって、DVD−ROMディスクとの互換性が向上する。
【0003】
また、テンポラリリードアウト領域をつけなくても取り出しは可能であり、その場合には、記録、未記録が混在する状態になる。
停止の際には、どこまでフォーマットが終了したか否かをラストリットンアドレス(Last Written Address:LWA)に保存しておくので、次回バックグランドフォーマットを再開する場合、そのLWAから再開することができる。
上述のように、バックグランドフォーマットが開始すれば、ディスク全面に対してアクセスが可能であるため、未フォーマット領域に対してユーザデータを記録した場合、その後のバックグランドフォーマット処理で上書きされないように、ほとんどのドライブがビットマップを保持している。
【0004】
ビットマップとは、その領域が未記録か既記録か否かを判断するための情報であり、あるアドレスが記録されるとその領域に対応したビットマップのビット(Bit)が1から0になり、既記録、未記録の判断をすることが可能であり、それによって未記録部分に対して再生要求があった場合、ビットマップを参照して、ダミーデータを返すといった処理が可能となる。
【0005】
上述のようにビットマップを用いることにより、未記録と既記録の判断が可能となるが、現状のビットマップの機能では、ユーザーデータとダミーデータの判断が付かず、問題となる場合がある。
例えば、バックグランドフォーマット済みの領域に対して、ユーザーデータ記録を行い、その後そのアドレスに対して再生要求があり、再生ができなかった場合、ダミーデータが記録されていれば、ダミーのデータを返し、ユーザーデータならエラーにすることが可能であるが、現状のビットマップでは不可能である。
【0006】
従来、記録済みか未記録かどうかのビットマップとユーザーデータが記録済みか未記録かを示す2種類のビットマップを用意して、書き換え可能なディスクを読み出し専用ディスクのドライブにより再生するための処理を効率的に行う情報記録再生装置(例えば、特許文献1参照)があった。
また、データ訂正能力を向上させ、IDは80%、IEDは100%の確率で予測することを可能にし、データ部分のエラー訂正ができない場合でもID部分をかなりの確率で読むことが可能にした情報記録再生装置(例えば、特許文献2参照)があった。
【特許文献1】特開平11−86418号公報
【特許文献2】特開2003−123407号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来の情報記録再生装置では、ユーザーデータ用とダミーデータ用の2種類のビットマップを持つので、メモリ容量を圧迫してしまうため、容量の少ない組込み機器ではコストアップを招くという問題があった。
つまり、このような情報記録再生装置の場合、記録する範囲が大きくなるほど、そのビットマップが大きくなり、2種類のビットマップを持つということは、その分メモリの消費量が大きくなり、メモリ量は限られているため、実際の使用が厳しくなる。また、2種類のビットマップを使用するということは、それぞれのビットをチェックして判別しなければならず、効率が悪い。
【0008】
また、DVD−RAMディスクではフォーマット時にそのセクタがどういった状態なのかをデータIDフィールド(Data ID Field)に定義されているデータフィールドナンバ(Data Field Number)に記録する。
データIDフィールドは、データフィールドインフォメーション(Data Field Information)とデータフィールドナンバで構成され、データフィールドインフォメーションには、そのセクタのレイヤ(Layer)番号やリードイン領域(Lead−in)なのかデータ領域(Data)なのかを識別するための情報が記録され、データフィールドナンバにはそのセクタ番号が記録される。
他のDVD−ROM互換の規格もほぼ同様であり、例えば、DVD+R/RWディスクではデータIDフィールドはアイデンティフィケーションデータ(Identification Data)と定義される。
【0009】
同様に、データフィールドインフォメーションはセクタインフォメーション(Sector Information)と定義され、データフィールドナンバはフィジカルセクタナンバ(Physical Sector Number)と定義され、内容もほぼ同様である。
基本的にDVD−RAMディスクでは、このデータフィールドナンバにはそのセクタ番号が記録されるが、セクタの状態によって、セクタ番号ではない値が記録されることがある。
例えば、フォーマット時に行われる欠陥検出処理(Certification)を行った場合、データフィールドナンバは「000000〜00000F」の範囲の値が記録される。
【0010】
そのような場合、そのセクタ番号がわからなくなるが、DVD−RAMディスクにはデータIDフィールドのほかにアドレスを判断するためのフィジカルIDフィールド(Physical ID Field)があり、ここに物理アドレスが定義されている。
そのため、データフィールドナンバにアドレス以外の情報を記録しても問題がない。
他のDVD−ROM互換のディスクにおいてもこのフィジカルIDフィールドを使用すれば、DVD−RAMディスクと同様の情報が記録できるが、フィジカルIDフィールドはDVD−RAMディスク特有の領域であり、他のDVD−ROM互換の規格では存在せず使用することができない。
この発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、記録媒体の使用に特別な変更を追加しなくてもデータ再生時にユーザデータか否かの判断ができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この発明は上記の目的を達成するため、次の情報記録再生装置、情報記録再生方法、プログラム、コンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供する。
(1)データ領域内に予め設定した最小単位で構成されたデータを所定数集めたブロック単位で記録し、上記最小単位はユーザデータを記録するユーザデータ部と上記ユーザデータとダミーデータとを識別可能にする属性情報を記録する属性情報部とを有する情報記録媒体に対して、上記データ領域内の任意の領域に記録を行う記録手段と、上記データ領域に記録されたデータを再生する再生手段と、上記データ領域内に対して上記ダミーデータを記録するダミーデータ記録手段を備えた情報記録再生装置であって、上記記録手段及びダミーデータ記録手段に、上記属性情報部に上記属性情報を記録する属性情報記録手段を設けた情報記録再生装置。
【0012】
(2)上記(1)の情報記録再生装置において、上記再生手段は、上記属性情報に基づいて上記データ領域のうち上記ユーザデータが記録されている領域と、上記ユーザデータが記録されていない領域とを識別する識別手段と、該識別手段による識別結果に基づいて上記再生手段による再生を制御する制御手段を有する情報記録再生装置。
(3)上記(2)の情報記録再生装置において、上記再生手段は、外部から再生を要求された領域を再生し、その再生が正常に終了しなかった再生エラー領域に対して、上記識別手段によってユーザデータが記録されている領域か否かを識別させる手段を有し、上記制御手段は、上記識別手段によってユーザデータが記録されていない領域であったことを識別したときに上記ダミーデータを返送する手段を有する情報記録再生装置。
【0013】
(4)上記(2)の情報記録再生装置において、上記再生手段は、外部から再生を要求された領域を再生し、その再生が正常に終了しなかった再生エラー領域に対して、上記識別手段によってユーザデータが記録されている領域か否かを識別させる手段を有し、上記制御手段は、上記識別手段によってユーザデータが記録されている領域であると識別したときに再生のリトライを行う手段を有する情報記録再生装置。
(5)上記(2)の情報記録再生装置において、上記再生手段は、外部から再生を要求された領域を再生し、その再生が正常に終了しなかった再生エラー領域に対して、上記識別手段によってユーザデータが記録されている領域か否かを識別させる手段を有し、上記制御手段は、上記識別手段によってユーザデータが記録されている領域であると識別したときに再生処理をエラーにする手段を有する情報記録再生装置。
【0014】
(6)上記(1)〜(5)のいずれかの情報記録再生装置において、上記識別手段によってユーザデータが記録されている領域か否かを識別できなかったときには、再生処理をエラーにする手段を設けた情報記録再生装置。
(7)上記(1)〜(5)のいずれかの記載の情報記録再生装置において、上記識別手段によってユーザデータが記録されている領域か否かを識別できなかったときには、その識別できなかった領域を欠陥領域とする手段を設けた情報記録再生装置。
(8)上記(3)〜(7)のいずれかの情報記録再生装置において、上記データ領域内の欠陥を交替する交替手段を設け、上記交替手段に、上記識別手段によってユーザデータが記録されていない領域と識別したときに当該再生エラー領域の交替を行って所定の交替領域にダミーデータを記録する手段を設けた情報記録再生装置。
【0015】
(9)上記(1)〜(8)のいずれかの情報記録再生装置において、上記データ領域内の欠陥領域を検出する欠陥検出手段と、該欠陥検出手段によって検出された上記データ領域内の欠陥領域を交替領域に交替する交替手段とを設け、上記欠陥検出手段に、上記データ領域内で検出された欠陥領域に上記識別手段によってユーザデータが記録されていない領域と識別したときに当該欠陥領域の交替を行って所定の交替領域にダミーデータを記録する手段を設けた情報記録再生装置。
(10)データ領域内に予め設定した最小単位で構成されたデータを所定数集めたブロック単位で記録し、上記最小単位はユーザデータを記録するユーザデータ部と上記ユーザデータとダミーデータとを識別可能にする属性情報を記録する属性情報部とを有する情報記録媒体に対して、上記データ領域内の任意の領域に記録を行う記録工程と、上記データ領域に記録されたデータを再生する再生工程と、上記データ領域内に対して上記ダミーデータを記録するダミーデータ記録工程とからなる情報記録再生方法であって、上記記録工程及びダミーデータ記録工程に、上記属性情報部に上記属性情報を記録する属性情報記録工程を設けた情報記録再生方法。
【0016】
(11)コンピュータに、データ領域内に予め設定した最小単位で構成されたデータを所定数集めたブロック単位で記録し、上記最小単位はユーザデータを記録するユーザデータ部と上記ユーザデータとダミーデータとを識別可能にする属性情報を記録する属性情報部とを有する情報記録媒体に対して、上記データ領域内の任意の領域に記録を行う記録手順と、上記データ領域に記録されたデータを再生する再生手順と、上記データ領域内に対して上記ダミーデータを記録するダミーデータ記録手順とを実行させるプログラムであって、上記記録手順及びダミーデータ記録手順に、上記属性情報部に上記属性情報を記録する属性情報記録手順を設けたプログラム。
(12)上記(11)のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【発明の効果】
【0017】
この発明による情報記録再生装置と情報記録再生方法は、記録媒体の使用に特別な変更を追加しなくてもデータ再生時にユーザデータか否かの判断ができる。また、この発明によるプログラムは、コンピュータに記録媒体の使用に特別な変更を追加しなくてもデータ再生時にユーザデータか否かの判断を行わせることができる。さらに、この発明によるコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、コンピュータに記録媒体の使用に特別な変更を追加しなくてもデータ再生時にユーザデータか否かの判断を行わせるためのプログラムを配布可能にすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、この発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて具体的に説明する。
図1は、この発明の実施例の光情報記録再生装置の構成を示すブロック図である。
同図に示される光情報記録再生装置は、情報記録媒体としての光ディスク1を回転駆動するためのスピンドルモータ2、光ピックアップ装置3、レーザコントロール回路4、エンコーダ5、モータドライバ6、再生信号処理回路7、サーボコントローラ8、メモリとしてのバッファRAM9、バッファマネージャ10、インタフェース11、ROM12、RAM13、CPU14を備えている。
なお、同図における矢印は、代表的な信号や情報の流れを示すものであり、各ブロックの接続関係の全てを表すものではない。
また、本実施例では、光ディスク1には、一例としてDVD+RWディスクの規格に準拠した記録媒体を用いた場合を説明する。
【0019】
光ピックアップ装置3は、光ディスク1のスパイラル状又は同心円状のトラック(記録領域)が形成された記録面にレーザ光を照射するとともに、記録面からの反射光を受光するための装置である。
この光ピックアップ装置3は、光源としての半導体レーザ、その半導体レーザから出射される光束を光ディスク1の記録面に導くとともに、上記記録面で反射された戻り光束を所定の受光位置まで導く光学系、上記受光位置に配置され戻り光束を受光する受光器、及び駆動系(フォーカシングアクチュエータ、トラッキングアクチュエータ及びシークモータ)(いずれも公知なので図示を省略)などを含んで構成されている。
そして、上記受光器からは、その受光量に応じた信号が再生信号処理回路7に出力される。
【0020】
再生信号処理回路7は、上記受光器の出力信号に基づいてウォブル信号、RF信号及びサーボ信号(フォーカスエラー信号、トラックエラー信号)などを検出する。
さらに、再生信号処理回路7は、検出したウォブル信号からアドレスインプレグルーブ(Address In Pre−groove:ADIP情報)情報及び同期信号等を抽出し、ADIP情報をCPU14に、同期信号をエンコーダ5にそれぞれ出力する。
さらに、再生信号処理回路7は、検出したRF信号に対して復号処理及び誤り訂正処理等を行った後、再生データとしてバッファマネージャ10を介してバッファRAM9に格納する。なお、復号処理に際して発生したエラー(エラーレート)はCPU14に通知される。また、ここで検出されたサーボ信号はサーボコントローラ8に出力される。
【0021】
サーボコントローラ8は、再生信号処理回路7からのフォーカスエラー信号に基づいてフォーカスずれを補正するための制御信号を生成し、トラックエラー信号に基づいてトラックずれを補正するための制御信号を生成する。ここで生成された各制御信号はそれぞれモータドライバ6に出力される。
モータドライバ6は、サーボコントローラ8からの各制御信号に応じて光ピックアップ装置3のトラッキングアクチュエータ及びフォーカシングアクチュエータを駆動する。
すなわち、再生信号処理回路7、サーボコントローラ8及びモータドライバ6によってトラッキング制御及びフォーカス制御が行われる。
また、モータドライバ6は、CPU14の指示に基づいてスピンドルモータ2及び光ピックアップ装置3のシークモータを駆動する。
【0022】
バッファマネージャ10は、バッファRAM9へのデータの入出力を管理し、蓄積されたデータ量が所定の値になると、CPU14に通知する。
エンコーダ5は、CPU14の指示に基づいて、バッファRAM9に蓄積されているデータをバッファマネージャ10を介して取り出し、データ変調及びエラー訂正コードの付加などを行い、光ディスク1への書き込み信号を生成するとともに、再生信号処理回路7からの同期信号に同期してレーザコントロール回路4に出力する。
レーザコントロール回路は、エンコーダ5からの書き込み信号及びCPU14の指示に基づいて、光ピックアップ装置3から出射されるレーザ光の出力を制御する。
【0023】
インタフェース11は、ホストコンピュータ(例えば、パーソナルコンピュータ)との双方向の通信インタフェースであり、アタピ(AT Attachment Packet Interface:ATAPI)、スカジー(Small Computer System Interface:SCSI)及びユーエスビー(Universal Serial Bus:USB)等の標準インタフェースに準拠している。
ROM12には、CPU14にて解読可能なコードで記述された後述するホストコンピュータからの記録要求に応じてデータを光ディスクに記録するプログラムが格納されている。また、この発明に係る制御処理を行う手順からなるプログラムも格納する。
【0024】
そして、CPU14がRAM13を作業領域として、ROM12に格納されたプログラムに基づくこの発明に係る情報記録再生方法の処理を実行する。すなわち、CPU14がこの発明にかかる情報記録再生装置の各手段の機能を果たす。また、この発明に係るプログラムを光ディスクに記録すれば、その光ディスクを介して配布可能になり、多くの光情報記録再生装置に光ディスクを介してこの発明に係るプログラムをインストールすることができる。
【0025】
ここで、この光情報記録再生装置におけるデータ記録処理について説明する。
先ず、記録速度に基づいてスピンドルモータ2の回転を制御するための制御信号をモータドライバ6に出力するとともに、ホストコンピュータから受信したユーザデータをバッファRAM9に蓄積するようにバッファマネージャ10に指示する。
さらに、ホストコンピュータから記録要求コマンドを受信した旨を再生信号処理回路7に通知する。
これにより、光ディスク1の回転が所定の線速度に達すると、上記トラッキング制御及びフォーカス制御が行われる。
なお、トラッキング制御及びフォーカス制御は記録処理が終了するまで随時行われる。
【0026】
そして、バッファマネージャ10からバッファRAM9に蓄積されたユーザデータのデータ量が所定の量を超えたとの通知を受けると、エンコーダ5に書き込み信号の生成を指示し、光ピックアップ装置3が書き込み開始地点に到達すると、エンコーダ5に通知する。これにより、ユーザデータは、エンコーダ5、レーザコントロール回路4及び光ピックアップ装置3を介して光ディスク1に書き込まれる。ホストコンピュータからのユーザデータがすべて書き込まれると記録処理を終了する。
【0027】
次に、この光情報記録再生装置におけるデータ再生処理について説明する。
先ず、再生速度に基づいてスピンドルモータ2の回転を制御するための制御信号をモータドライバ6に出力するとともに、再生要求コマンドを受信した旨を再生信号処理回路7に通知する。これにより、光ディスク1の回転が所定の線速度に達すると、上記トラッキング制御及びフォーカス制御が行われる。
なお、トラッキング制御及びフォーカス制御は再生処理が終了するまで随時行われる。
そして、光ピックアップ装置3が読み出し開始地点に到達すると、再生信号処理回路7に通知する。これにより、上述の如く再生信号処理回路7を介して再生データがバッファRAM9に蓄積されるとともに、再生データがセクタデータとして揃うと、バッファマネージャ10及びインタフェース11を介してホストコンピュータに転送される。ホストコンピュータから指定された全てのデータを再生すると再生処理を終了する。
【0028】
図2は、この光情報記録再生装置におけるバックグランドフォーマット(この発明に係る記録手段とダミーデータ記録手段)によって記録された光ディスクの記録フォーマットを示す図である。
リードイン領域(Lead−In)、リードアウト領域(Lead−Out)と呼ばれる領域を持ち、ホストコンピュータ(ユーザ)から記録可能な領域は、データゾーン(Data Zone)と呼ばれる領域があり、これがデータ領域である。
また、リードイン領域には、ディスクインフォメーション領域(Disc Information Area)を含む領域があり、その領域内に各種管理情報が記録され、その領域内のアイデンティフィケーションID領域(Identification ID Area)は、ユーザデータビットマップや最終アドレス情報(LWA)が記録される領域である。さらに、リードイン領域には、ディフェクトリスト領域(Defect List Area)もある。
【0029】
また、同図に示すように、データゾーン内に交替領域であるリプレースメント領域(Replacement Area)がある。
同図では、LWAまでダミーデータ(Dummy Data)が記録されてバックグランドフォーマットが進んだ状態を示しており、そのダミーデータ内の一部と未だフォーマットが済んでいない部分にユーザデータが記録されている状態(すなわち、同図に示すように、ランダムにユーザデータが記録されている状態)を示している。
【0030】
図3は、この発明の参考となる従来のデータゾーン内のビットマップ(Bitmap)の構成例を示す図である。
これは、図2に示したディスクの状態を示したものであり、ビットが1の場合は未記録であり、0の場合は記録済みを示す。
図3に示すように、LWAまではダミーデータによってデータが記録されているため、ビットマップはこのアドレスまでは0となり、それ以降は1となる(図中斜線を施した領域)。
ただし、図3に示すように、LWAより大きいアドレスにユーザデータが記録されている場合、そのアドレスは0となる(図中斜線を施した領域)。
この場合、LWAより小さいアドレスにユーザデータが記録された場合、そのアドレスは既にダミーデータによって記録済みのため、ビットマップは変更されず、ユーザデータか否かの識別をすることができない。
【0031】
図4は、データ領域内にデータを記録するときの最小記録単位である1セクタのデータ構造を示す図である。
このデータフレーム(Data Frame)のデータ構造は、1セクタは2064バイト(byte)で構成されており、実際にユーザデータが記録されるのは2048バイトである。
残り部分は、ID、IED、RSV、EDCという領域で構成される。
IDの部分はそのセクタ情報とアドレスが記録されている。IEDはIDのエラーを検出するために用いられ、EDCはユーザデータのエラーを検出するために使用される。また、RSVはアプリケーションによって使用される場合があるが、基本的にはゼロデータが記録される。
【0032】
図5は、上記IDの部分の構成をさらに詳しく示す図である。
IDはセクタインフォメーション(Sector Information)とフィジカルセクタナンバ(Physical Sector Number)とで構成されており、さらにセクタインフォメーションは7つの情報を保持してる。
その7つの情報のb31にはセクタのフォーマットタイプの情報を示すセクタフォーマットタイプデータ(Sector format type)を、b30にはトラッキング方法の情報を示すトラッキングメソッド(Tracking method)の情報を、b29には反射率の情報を示すリフレクティビティ(Reflectivity)の情報を、b28は未使用を示す情報であるディアイス(De−ice)情報を、b27とb26にはそのゾーンがデータなのかリードイン領域、リードアウト領域なのかを示す情報であるゾーンタイプ(Zone Type)の情報を、b25にはデータの属性を示すデータタイプ(Data type)情報を、b24にはレイヤ番号(Layer number)の情報をそれぞれ記録する。
【0033】
例えば、ここで、b28のDe−iceのビットの部分にダミーデータの場合は1にするとの処理を行えば、ユーザデータとダミーデータの判断が可能になる。
また、特にこの部分に限定せず、例えば、ゾーンタイプ(Zone Type)に追加してもいいし、RSVの領域に記録しても良い。
【0034】
図6は、ディスクインフォメーション領域(Disc Information Area)内のアイデンティフィケーションID領域に記録されるビットマップとLWAに関係する情報を示す図である。
アイデンティフィケーションID領域には、同図に示すような情報に基づくフォーマットでLWAとデータビットマップ(Data Bitmap)を記録する。
【0035】
メインデータバイト位置のD0 to D3のアイデンティフィケーションID(Identification ID)は、この管理情報が記録されていることを示す識別IDが記録される。ここはバックグランドフォーマット開始と共に有効となり、欠陥検出処理終了後、無効となる。
ドライブID(Drive ID)には、記録したドライブ(光情報記録再生装置)の固有の値が記録される。
フォーマッティングステイタスアンドモード(Formatting Status and mode)は、バックグランドフォーマットの状態が記録される。
【0036】
例えば、D44のビット(Bit)7,6が00の場合は、未フォーマットディスク、01の場合は途中まで、01の場合はフォーマット完了という情報が記録される。
ラストリットンアドレス(Last Written Address)には、どこまでユーザデータまたはフォーマットによって連続的に記録された最終アドレス情報が記録される。
また、ラストベリファイドアドレス(Last Verified Address)にはバックグランドフォーマット終了後に行われる欠陥検出処理が終了した最終アドレスが記録される。
【0037】
ビットマップスタートアドレス(Bitmap Start Address)は、ユーザデータビットマップ(User Data Bitmap)領域の最初のビットが示すデータ領域内のアドレスである。
ビットマップレングス(Bitmap Length)は、ユーザデータビットマップが管理しているユーザデータ領域内のECCブロック数を示す。
また、ディスクID(Disc ID)は、ドライブ(光情報記録再生装置)が生成したユニークなID情報が記録される。
データビットマップ(Data Bitmap)は、記録済み領域か未記録かを判別するための情報である、ユーザデータ領域の所定単位毎のアドレスに対応した1ビットのフラグ情報が記録される。
【0038】
図7は、欠陥リストを管理するディフェクトリスト領域(Defect List Area)に格納される欠陥リストの情報を示す図である。
欠陥リストは、欠陥元のアドレスとその交替先アドレスとそれぞれのブロックの状態を示した情報であり、同図に示すように、ステータス1,ディフェクトブロックアドレス(Defect Block Address),ステータス2,リプレースブロックアドレス(Replace Block Address)が記録される。
【0039】
図8は、ステータス(Status)1とステータス2が示す情報の内容を一覧で示す図である。
同図の(a)に示すように、ディフィニィション(Definition)欄に示すような状態が定義されている。
例えば、正しく交替されている状態(Status1=0000b)では欠陥ECCブロックが当該交替ブロックに割り当てられており、「有効なエントリであることを示し、データの交替が行われている」である。
また、データが交替されていない状態(Status1=0001b)では「有効なエントリであることを示し、データの交替が行われていない」である。
【0040】
さらに、欠陥ECCブロックが割り当てられていない状態(Status1=0010b)では「未使用エントリであることを示す」である。
さらにまた、当該交替ブロックが欠陥である状態(Status1=0011b)では「欠陥エントリであることを示す」である。また、その他はリザーブである。
同図の(b)には、ステータス2が示す情報の内容を示している。例えば、(Status2=0000b)では「欠陥ブロックは交替ブロックと同じデータが記録されていることを示す」であり、(Status2=0001b)では「欠陥ブロックは交替ブロックと異なるデータが記録されていることを示す」である。
【0041】
図9は、この光情報記録再生装置におけるダミーデータ記録要求受信時の処理を示すフローチャート図である。
このダミーデータ記録要求受信時の処理は、CPU14が、バックグランドフォーマット要求を受信し(ステップ(図中「S」で示す)1)、バックグランドフォーマットを開始する(ステップ2)。
最初にリードイン領域にフォーマットを開始したか否か等の情報を記録する初期化処理を行い(ステップ3)、ホストコンピュータへ処理終了を報告する(ステップ4)。この時点でホストコンピュータからのデータ領域に対するアクセスが可能になる。
その後、ダミーデータ記録を行うDe−iceを開始し(ステップ5)、De−Iceビットを1にする。
【0042】
続いて、ホストコンピュータからユーザデータ記録要求が有ったか否かを判断し(ステップ6)、ユーザデータ記録要求があった場合、De−Iceビットをゼロにして、ユーザデータ記録を行い(ステップ7)、ビットマップを更新する(ステップ8)。
一方、ユーザデータ記録要求がない場合、バックグランドフォーマットが終了したか否かを判断し(ステップ9)、終了していない場合は、ラストリットンアドレス(LWA)を更新し(ステップ10)、ステップ6の処理へ戻る。また、フォーマットが終了していた場合、この処理を終了する。
【0043】
図10は、この光情報記録再生装置における再生要求受信時の処理を示すフローチャート図である。
この再生要求受信時の処理は、CPU14が、ホストコンピュータからの再生要求を受信する(ステップ21)と、続いて再生処理を開始し(ステップ22)、再生するデータを光情報記録再生装置内のバッファRAMに取り込む(ステップ23)。
その後、正常終了か否かを判断し(ステップ24)、正常終了の場合は、再生データをホストコンピュータに転送し(ステップ28)、処理終了を報告をし(ステップ30)、この処理を終了する。
【0044】
正常終了でない場合は、IDが読めるか否かを判断し(ステップ25)、IDが読めなかった場合は、エラーとして報告(ステップ27)し、処理終了の報告をし(ステップ30)、この処理を終了する。
IDが読めた場合は、セクタインフォメーション(Sector Information)の情報からユーザデータか否かを判断し(ステップ26)、ユーザデータでなかった場合は、実際の再生処理を行わずにダミーデータを返し(ステップ29)、処理終了を報告し(ステップ30)、この処理を終了する。
ユーザデータだった場合、エラーとして報告(ステップ27)し、処理終了を報告をし(ステップ30)、この処理を終了する。
【0045】
図11は、この光情報記録再生装置における再生要求受信時の他の処理を示すフローチャート図である。
この再生要求受信時の処理は、CPU14が、ホストコンピュータからの再生要求を受信する(ステップ41)と、続いて再生処理を開始し(ステップ42)、再生するデータを光情報記録再生装置内のバッファRAMに取り込む(ステップ43)。
その後、正常終了か否かを判断し(ステップ44)、正常終了の場合は、再生データをホストコンピュータに転送し(ステップ50)、処理終了を報告をし(ステップ51)、この処理を終了する。
正常終了でない場合は、IDが読めるか否かを判断し(ステップ45)、IDが読めなかった場合は、再生回数が所定回数よりオーバーしたか否かを判断し(ステップ47)、オーバーしていなければ、ステップ42へ戻って上述の処理を繰り返す。
【0046】
再生回数が所定回数よりオーバーしてれば、エラーとして報告(ステップ48)し、処理終了を報告をし(ステップ51)、この処理を終了する。
IDが読めた場合は、セクタインフォメーションの情報に基づいてユーザデータか否かを判断し(ステップ46)、ユーザデータでなければ、実際の再生処理を行わずにダミーデータを返して(ステップ49)、処理終了を報告をし(ステップ51)、この処理を終了する。
ユーザデータなら、再生回数が所定回数よりオーバーしたか否かを判断し(ステップ47)、オーバーなら、エラーとして報告(ステップ48)し、処理終了を報告をし(ステップ51)、この処理を終了する。
【0047】
図12は、この光情報記録再生装置における交替処理を示すフローチャート図である。
この交替処理は、CPU14が、ホストコンピュータからの再生要求を受信する(ステップ61)と、続いて再生処理を開始し(ステップ62)、再生するデータを光情報記録再生装置内のバッファRAMに取り込む(ステップ63)。
その後、正常終了か否かを判断し(ステップ64)、正常終了の場合は、再生データをホストコンピュータに転送し(ステップ72)、処理終了を報告をし(ステップ74)、この処理を終了する。
正常終了でない場合は、IDが読めるか否かを判断し(ステップ65)、IDが読めなかった場合は、再生回数が所定回数よりオーバーしたか否かを判断し(ステップ67)、オーバーしていなければ、ステップ62へ戻って上述の処理を繰り返す。
【0048】
再生回数が所定回数よりオーバーしてれば、欠陥リストに登録(ステップ68)する。このとき、Status1=0001bにする(図8の(a)参照)。その後、エラーとして報告(ステップ73)し、処理終了を報告をし(ステップ74)、この処理を終了する。
IDが読めた場合は、セクタインフォメーションの情報に基づいてユーザデータか否かを判断し(ステップ66)、ユーザデータでなければ、欠陥リストに登録する(ステップ69)。このとき、Status1=0000bとする(図8の(a)参照)。
上記ステップ69は、ステップ68の処理と違って、もう一度この領域に対して、再生要求が来た場合は、欠陥リストのステータスに従って交替先を直接読むことができるため、リトライなどの処理時間を減らすことができる。
【0049】
続いて、交替領域にダミーデータを記録し(ステップ70)、実際の再生処理を行わずにダミーデータを返し(ステップ71)、処理終了の報告をし(ステップ74)、この処理を終了する。
ユーザデータなら、再生回数が所定回数よりオーバーしたか否かを判断し(ステップ67)、オーバーしていなければ、ステップ62へ戻って上述の処理を繰り返す。オーバーなら、欠陥リストに登録(ステップ68)する。このとき、Status1=0001bにする(図8の(a)参照)。その後、エラーとして報告(ステップ73)し、処理終了を報告をし(ステップ74)、この処理を終了する。
【0050】
図13は、この光情報記録再生装置における欠陥検出要求受信時の処理を示すフローチャート図である。
この欠陥検出要求受信時の処理は、CPU14が、欠陥検出要求を受信し(ステップ81)、欠陥検出処理を開始する(ステップ82)。ここで、欠陥検出処理は、データをバッファRAMに取り込む処理を含む。
続いて指定された領域が欠陥か否かを判断し(ステップ83)、その領域が欠陥でない場合には、全領域検出済み(すべての領域に対して欠陥検出が終了した)か否かを判断し(ステップ89)、済みならば、この処理を終了し、済みでなければ、管理領域に記録されているラストベリファイドアドレス(Last Verified Address)を参照して(ステップ90)、ステップ82へ戻って再び欠陥検出処理を開始する。
【0051】
指定領域が欠陥だった場合は、IDが読めるか否かを判断し(ステップ84)、IDが読めなかった場合は、欠陥リストに登録する(ステップ86)。この時、Statsu1=0001bとする(図8参照)。
その後、全領域検出済みか否かを判断し(ステップ89)、済みならば、この処理を終了し、済みでなければ、管理領域に記録されているラストベリファイドアドレスを参照して(ステップ90)、ステップ82へ戻って再び欠陥検出処理を開始する。
IDが読めた場合は、セクタインフォメーションの情報に基づいてユーザデータか否かを判断し(ステップ85)、ユーザデータでなければ、欠陥リストに登録する(ステップ87)。この時、Status1=0000bとする(図8参照)。ステップ87は、ステップ86と違って、もう一度この領域に対して再生要求が来た場合は、欠陥リストのステータスに従い、交替先を直接読むことができるため、処理時間を減らすことができる。
【0052】
続いて、交替領域にダミーデータを記録し(ステップ88)、全領域検出済みか否かを判断し(ステップ89)、済みならば、この処理を終了し、済みでなければ、管理領域に記録されているラストベリファイドアドレスを参照して(ステップ90)、ステップ82へ戻って再び欠陥検出処理を開始する。
ユーザデータなら、欠陥リストに登録する(ステップ86)。この時、Statsu1=0001bとする(図8参照)。
その後、全領域検出済みか否かを判断し(ステップ89)、済みならば、この処理を終了し、済みでなければ、管理領域に記録されているラストベリファイドアドレスを参照して(ステップ90)、ステップ82へ戻って再び欠陥検出処理を開始する。
【0053】
このようにして、セクタインフォメーションにそのセクタがユーザデータであるという情報を記録するので、データ再生時にユーザデータか否かの判断ができ、ユーザデータでない場合は、再生処理をエラーにせずにダミーデータを返すことができるし、再生しなくともダミーデータを返すことができ、利便性が向上する。
【0054】
また、ユーザデータか否かを判断するためには、そのアドレスを読むまでは判断することができない。また、データを読み取った場合、記録品質などが悪く正しく読み取れない場合がある。そのような場合でもIDの部分はユーザデータに比べてデータ量が少ないため、ほぼ正確に読み出すことが可能である。しかし、IDも読めないような光ディスクの場合には判断することができないし、IDが読めないということは、その部分の記録品質がかなり悪いか重大な欠陥がある記録媒体であると考えられる。そういった場合は、他の部分を同様に読めない可能性が高いため、再生エラーで終了することができる。
【0055】
さらに、欠陥管理機能と交替処理をもつDVD+MRWディスクのようなフォーマットでは、欠陥検出機能によって検出した欠陥領域や、再生エラーとなった領域を、今後使用しないようにするため欠陥管理リストに登録するが、欠陥領域や再生がエラーとなった領域がユーザデータか否か判断できないため、交替領域にデータを交替することができない。そこで、この情報記録再生装置では、DVD+MRWディスクのようなフォーマットでも、ユーザデータか否かを識別することができるため、エラーになった領域を欠陥リストに登録するだけでなく、交替領域に対して、ダミーデータを記録することにより、データの交替も可能になる。
【産業上の利用可能性】
【0056】
この発明による情報記録再生装置と情報記録再生方法は、デスクトップパソコン,ノートブックパソコン等のパーソナルコンピュータにおいても適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】この発明の実施例の光情報記録再生装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す光情報記録再生装置におけるバックグランドフォーマットによって記録された光ディスクの記録フォーマットを示す図である。
【図3】この発明の参考となる従来のデータゾーン内のビットマップ(Bitmap)の構成例を示す図である。
【図4】データ領域内にデータを記録するときの最小記録単位である1セクタのデータ構造を示す図である。
【図5】図4に示すIDの部分の構成をさらに詳しく示す図である。
【0058】
【図6】ディスクインフォメーション領域(Disc Information Area)内のアイデンティフィケーションID領域に記録されるビットマップとLWAに関係する情報を示す図である。
【図7】欠陥リストを管理するディフェクトリスト領域(Defect List Area)に格納される欠陥リストの情報を示す図である。
【図8】ステータス(Status)1とステータス2が示す情報の内容を一覧で示す図である。
【図9】図1に示す光情報記録再生装置におけるダミーデータ記録要求受信時の処理を示すフローチャート図である。
【0059】
【図10】図1に示す光情報記録再生装置における再生要求受信時の処理を示すフローチャート図である。
【図11】図1に示す光情報記録再生装置における再生要求受信時の他の処理を示すフローチャート図である。
【図12】図1に示す光情報記録再生装置における交替処理を示すフローチャート図である。
【図13】図1に示す光情報記録再生装置における欠陥検出要求受信時の処理を示すフローチャート図である。
【符号の説明】
【0060】
1:光ディスク 2:スピンドルモータ 3:光ピックアップ装置 4:レーザコントロール回路 5:エンコーダ 6:モータドライバ 7:再生信号処理回路 8:サーボコントローラ 9:バッファRAM 10:バッファマネージャ 11:インタフェース 12:ROM 13:RAM 14:CPU

【特許請求の範囲】
【請求項1】
データ領域内に予め設定した最小単位で構成されたデータを所定数集めたブロック単位で記録し、前記最小単位はユーザデータを記録するユーザデータ部と前記ユーザデータとダミーデータとを識別可能にする属性情報を記録する属性情報部とを有する情報記録媒体に対して、前記データ領域内の任意の領域に記録を行う記録手段と、前記データ領域に記録されたデータを再生する再生手段と、前記データ領域内に対して前記ダミーデータを記録するダミーデータ記録手段とを備えた情報記録再生装置であって、
前記記録手段及びダミーデータ記録手段に、前記属性情報部に前記属性情報を記録する属性情報記録手段を設けたことを特徴とする情報記録再生装置。
【請求項2】
請求項1記載の情報記録再生装置において、前記再生手段は、前記属性情報に基づいて前記データ領域のうち前記ユーザデータが記録されている領域と、前記ユーザデータが記録されていない領域とを識別する識別手段と、該識別手段による識別結果に基づいて前記再生手段による再生を制御する制御手段とを有することを特徴とする情報記録再生装置。
【請求項3】
請求項2記載の情報記録再生装置において、前記再生手段は、外部から再生を要求された領域を再生し、その再生が正常に終了しなかった再生エラー領域に対して、前記識別手段によってユーザデータが記録されている領域か否かを識別させる手段を有し、前記制御手段は、前記識別手段によってユーザデータが記録されていない領域であったことを識別したときに前記ダミーデータを返送する手段を有することを特徴とする情報記録再生装置。
【請求項4】
請求項2記載の情報記録再生装置において、前記再生手段は、外部から再生を要求された領域を再生し、その再生が正常に終了しなかった再生エラー領域に対して、前記識別手段によってユーザデータが記録されている領域か否かを識別させる手段を有し、前記制御手段は、前記識別手段によってユーザデータが記録されている領域であると識別したときに再生のリトライを行う手段を有することを特徴とする情報記録再生装置。
【請求項5】
請求項2記載の情報記録再生装置において、前記再生手段は、外部から再生を要求された領域を再生し、その再生が正常に終了しなかった再生エラー領域に対して、前記識別手段によってユーザデータが記録されている領域か否かを識別させる手段を有し、前記制御手段は、前記識別手段によってユーザデータが記録されている領域であると識別したときに再生処理をエラーにする手段を有することを特徴とする情報記録再生装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の情報記録再生装置において、前記識別手段によってユーザデータが記録されている領域か否かを識別できなかったときには、再生処理をエラーにする手段を設けたことを特徴とする情報記録再生装置。
【請求項7】
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の情報記録再生装置において、前記識別手段によってユーザデータが記録されている領域か否かを識別できなかったときには、その識別できなかった領域を欠陥領域とする手段を設けたことを特徴とする情報記録再生装置。
【請求項8】
請求項3乃至7のいずれか一項に記載の情報記録再生装置において、前記データ領域内の欠陥を交替する交替手段を設け、前記交替手段に、前記識別手段によってユーザデータが記録されていない領域と識別したときに当該再生エラー領域の交替を行って所定の交替領域にダミーデータを記録する手段を設けたことを特徴とする情報記録再生装置。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれか一項に記載の情報記録再生装置において、前記データ領域内の欠陥領域を検出する欠陥検出手段と、該欠陥検出手段によって検出された前記データ領域内の欠陥領域を交替領域に交替する交替手段とを設け、前記欠陥検出手段に、前記データ領域内で検出された欠陥領域に前記識別手段によってユーザデータが記録されていない領域と識別したときに当該欠陥領域の交替を行って所定の交替領域にダミーデータを記録する手段を設けたことを特徴とする情報記録再生装置。
【請求項10】
データ領域内に予め設定した最小単位で構成されたデータを所定数集めたブロック単位で記録し、前記最小単位はユーザデータを記録するユーザデータ部と前記ユーザデータとダミーデータとを識別可能にする属性情報を記録する属性情報部とを有する情報記録媒体に対して、前記データ領域内の任意の領域に記録を行う記録工程と、前記データ領域に記録されたデータを再生する再生工程と、前記データ領域内に対して前記ダミーデータを記録するダミーデータ記録工程とからなる情報記録再生方法であって、
前記記録工程及びダミーデータ記録工程に、前記属性情報部に前記属性情報を記録する属性情報記録工程を設けたことを特徴とする情報記録再生方法。
【請求項11】
コンピュータに、データ領域内に予め設定した最小単位で構成されたデータを所定数集めたブロック単位で記録し、前記最小単位はユーザデータを記録するユーザデータ部と前記ユーザデータとダミーデータとを識別可能にする属性情報を記録する属性情報部とを有する情報記録媒体に対して、前記データ領域内の任意の領域に記録を行う記録手順と、前記データ領域に記録されたデータを再生する再生手順と、前記データ領域内に対して前記ダミーデータを記録するダミーデータ記録手順とを実行させるプログラムであって、前記記録手順及びダミーデータ記録手順に、前記属性情報部に前記属性情報を記録する属性情報記録手順を設けたプログラム。
【請求項12】
請求項11記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2006−185559(P2006−185559A)
【公開日】平成18年7月13日(2006.7.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−381029(P2004−381029)
【出願日】平成16年12月28日(2004.12.28)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】