情報通信可能携帯型デバイス及び当該携帯型デバイスのプログラム
【課題】本発明は、容易に外部と情報通信を行うことができる携帯型デバイス及び当該携帯型デバイスのプログラムを提供する。
【解決手段】本発明の携帯型デバイスは、情報を受信する少なくとも1のセンサと、情報を提供するモジュールと、前記少なくとも1のセンサからのフィードバック及び前記モジュールの変化の少なくとも一方を制御する少なくとも1のプロセッサと、を含む。前記モジュールは、情報通信を容易にするために、タンジブル・リアルワールド表示を利用する。
【解決手段】本発明の携帯型デバイスは、情報を受信する少なくとも1のセンサと、情報を提供するモジュールと、前記少なくとも1のセンサからのフィードバック及び前記モジュールの変化の少なくとも一方を制御する少なくとも1のプロセッサと、を含む。前記モジュールは、情報通信を容易にするために、タンジブル・リアルワールド表示を利用する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信をより簡単にするため、情報の処理にあたってタンジブル・リアルワールド・インタフェースを用いるデバイスを使用して情報を保存、分類、共有あるいは通信するためのデバイス及び方法に関する。詳細には、容易に外部と情報通信を行うことができる携帯型デバイス及び当該携帯型デバイスのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ポストイット(Post-it(R)(R:登録商標))と呼ばれる付箋紙は仕事場や家庭の至るところで利用されるようになった。付箋紙は、一般的に、付箋紙に記入する人及び別の人の少なくとも一方にアイテムを思い出させたりアイテムにラベル付けしたりするため、もしくは、ブレインストーミングを行う際などに1人以上の人が情報を分類する支援とするため、に使用される。すなわち、付箋紙は、情報の保存(備忘機能)、情報の共有(通信機能)、情報の分類(ブレインストーミング、ラベル付け機能)のために使用される。こうした機能は、小さく、接着性があり、書き込み可能な紙であるという付箋紙のもつ接触可能性によって可能となりまた強化されている。
【0003】
また、研究者は、スケジューリングタスクの拡張のために紙ベースの情報構成方法をコンピュータ・システムと結びつける方法を示した。紙ベースの構成方法の利点の一つに、パーソナルコンピュータ(PC)のモニタや表示装置画面と比べ、より大きい物理的空間が組織化という見地から効果的である点が挙げられる。電子情報と関連付けられた面に物理的に表示される情報のコラボレージュ(collaborage)すなわち情報のコラボレーティブ・コラージュは、物理的な空間の利点とコンピュータによる記録の保持とを結び付ける。また、特に壁などの物理的空間におけるコラボレーションのための、紙ベースの背面に粘着性を持たせたメモシステムの設計もなされている。
【0004】
また、機能制御用の物理的操作を組み込まれた可撓性(フレキシブル)又はスクイーザブルコンピュータが多数設計されている。このようなコンピュータでは、より大きな仮想空間のスクロールや閲覧を行うためにセンサを使用する。ディスプレイの動作は、仮想空間において、視点や倍率の変化など対応する動作にマッピングされる。シュベジグ(Schwesig)らの設計によるグミ(Gummi)プロトタイプ(非特許文献1)は、2次元(2D)位置制御を折り曲げることでシンプルなブラウジング動作を可能とする。また、非特許文献2に、右上の角部を軽く叩く、デバイスを回転させる、指で下方向に押す、方向を示す短いストロークを行う、デバイスを傾ける、親指と(他の)指でつかむ、などの方法で制御コマンドを入力するための、携帯デバイスに組み込まれたタンジブルインタフェースに関する記載がある。しかしながら、これらのデバイスは、技術の不可欠な一部として可撓性表示装置を組み込んでいない。
【0005】
周辺認識は、インタラクティブな周辺表示装置システムの開発をバックグラウンド認識が支援するカーム・テクノロジにおいて具現化された特徴でもある。更に、バーチャル・コンテンツの内部及びコンテンツのグラフィカル表示に物理的ボディのデバイスを一体化する構想がなされている。特許文献1に記載されているように、デバイスに指示を与える手段として操作性ユーザ・インタフェースが使用されている。当該発明の発明者は、物理的操作に基づいたインタフェース設計が可能であることを示した。
【0006】
現在、電子ペーパー(eペーパー)技術による製品が数種類市販されている。富士ゼロックス社は、フォト・アドレス可能な電子ペーパーを発表した。Eインク社は、カードサイズの電子ペーパーを発表した。可撓性透明有機ELディスプレイ(TOLED)及びフィリップス社の可撓性液晶ディスプレイ(LCD)は、小型のマルチメディア再生装置としての機能も有する。現在、電子ペーパーはビデオメディアとしては利用されていない。しかし、最近、フィリップス社は、ビデオをサポートし得るスイッチング速度を達成した。また、ブリヂストン社は、ビデオ機能と電源を切った後も画像が保持されるようなメモリ機能とを備えた高速応答リキッド・パウダー・ディスプレイ(QR-LPD)(R)を発表した。また、ZBD社製造の双安定ディスプレイは、ELディスプレイ・スクリーンにメモリ機能を搭載することに成功した。PARCは、可撓性トランジスタ・アレイへの適用可能性を有する別の技術を開発中である。こうした技術の中には可撓性ディスプレイ・デバイスに電気回路を搭載することを可能とするものもある。
【0007】
当該分野において数多くのディスプレイ技術が競合している。ディスプレイのメモリ機能と可撓性の分野で重要且つ新規な開発がなされている。可撓性を与えることでディスプレイ用の独立インタフェースが可能となる。一方、メモリ機能の進歩によって、電源がなくても表示装置に情報を保持できるようになる。
【0008】
「ドロップビヨンドドラッグ」機能は、非特許文献3に記載の「ピックアンドドロップ(Pick-and-Drop)」構想、及びアップルコンピュータ社(カリフォルニア州クパチーノ)の「ドック(Dock)」アイコンの両方から着想を得たものである。また、前掲の把持可能(graspable)であり且つ操作性を有するデバイスが存在する。Gummi及び他の可撓性コンピュータにおいて、「フレックスアンドラブ(撓める・擦る)」機能に関する調査をそれぞれ行った。「ソートアンドエディット(分類・編集)」機能は、位置認識可能電子ペーパー及び表示を行うためのタンジブル操作により動作するペーパーシステムであるパレットを含む多くの方法に関連がある。最近のアプリケーションの多くは、コンテンツへのインタフェースの非対称マッピングを管理するために同様の方法を使用する。
【0009】
【特許文献1】米国特許第6,243,075号明細書
【非特許文献1】シュベジグ(Schwesig)ら、「ゴム(Gummi):ベンダブルコンピュータ(A Bendable Computer)」、CHI 2004、2004年4月、第6巻(1)、263-270頁
【非特許文献2】ハリソン(Harrison)ら、「スクイーザブルコンピュータの設計と使用:操作性ユーザ・インタフェースの探究(The Design and Use of Squeezable Computers: An Exploration of Manipulative User Interfaces)」、CHI 1998、1998年4月、17-24頁
【非特許文献3】レキモト、J、「ピックアンドドロップ:複合コンピュータ環境における直接操作技術(Pick-and-Drop:A Direct Manipulation Technique for Multiple Computer Environments)」、UIST’97、1997年、31-39頁
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の課題は、上記に鑑みて、容易に外部と情報通信を行うことができる携帯型デバイス及び当該携帯型デバイスで使用される方法、及び、プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
ポストビットは、インタラクション・コントロールと表示装置とを結びつけて1つのパッケージとした、マルチメディア・コンテンツを処理するための小型電子ペーパーデバイスであってもよい。その名前が示すように、ポストビットは紙のポストイット(R)に着想を得て作られた。ポストビットは、マルチメディア・コンテンツをダウンロードし、タンジブル表示装置を通して表示することができ、電子ペーパーの背部に搭載された組込形センサにより制御可能である。軽く叩く、折り曲げる、絞る(スクイーズ)、擦るなどの接触的特徴は、コンテンツの制御アスペクトにマッピングされる。こうした動作に加え、匂いをかぐ、聞く、話す、触れる、押圧する、滑らせる、軽く叩く、折り曲げる、圧迫する、擦る、という行為が、ポストビットとのインタラクション及びポストビットの操作の少なくとも一方に使用できることが想定されている。これにより、フレームの高速化や低速化、あるいはいくつかのポストビットを別のシーケンスで再スタッキングすることによるフレーム再構成など、マルチメディア・コンテンツとのインタラクションを可能とする。
【0012】
マルチメディアのオーサリング及び管理に関しては標準的なグラフィカル・ユーザ・インタフェース(GUI)が依然主たる方法であることから、本発明の一実施形態において、ポストビットとホストコンピュータGUIとの間で接続及び通信の方法が必要となることがある。一実施形態において、接続はポストビット・ベースを介した方法でなされてもよい。ポストビット・ベースは、データ接続及び電源装置を備える集積回路を有する薄い物理的なアクセサリである。一実施形態において、PCディスプレイ・フレームに搭載されたポストビット・ベースにより、ユーザはコンピュータからポストビットへファイルを「ドラッグアンドドロップ」することができる。この機能を「ドロップビヨンドドラッグ」機能と呼ぶ。「ドロップビヨンドドラッグ」はGUIウィンドウからポストビットへ直接行われる。一実施形態において、ポストビットからの情報は、スクイーズ動作(ケチャップ・パケット型のアイコンを絞る動作)により、ポストビットからコンピュータへ転送され得る。両方のデータ転送は、アニメーション・フィードバックによりサポートされる。ポストビットは情報を通信するだけでなく、タンジブルユーザ・インタフェース(原語:TUI)すなわち物理的な「リアルワールド(原語)」アイテムと、GUIすなわちデジタルワールドと、を結びつけることができる。
【0013】
一実施形態において、ポストビット・システムは、PCへ接続し、適切なシーケンシャル・マテリアルをアップロードする目的でポストビットを収集して順序通りスタックする小さいポストビット・バインダを含む。ポストビットは電子ペーパーであるため、非給電状態においてもキー・フレームの画像やインデックスされたコンテンツを保持する。
【0014】
ポストイット(R)の概念は、物理的環境における周辺認識を強化する。ポストビットは、この概念から着想を得て、タンジブルインタフェースを備えた物理的オブジェクトとして具現化されるインタフェースを仕事場所や作業空間に導入する。
【0015】
本発明の第1の態様は、容易に外部と情報通信を行うことができる携帯型デバイスであって、情報を受信する少なくとも1のセンサと、情報を提供するモジュールと、前記少なくとも1のセンサからのフィードバック及び前記モジュールの変化の少なくとも一方を制御する少なくとも1のプロセッサと、を含み、前記モジュールは、情報通信を容易にするために、タンジブル・リアルワールド表示(表現又は機能)を利用する。
【0016】
本発明の第2の態様は、第1の態様の携帯型デバイスであって、前記少なくとも1のプロセッサ、前記モジュール、及び、前記少なくとも1のセンサの少なくとも1は、当該携帯型デバイスの、別のデバイスに対する接近度を決定し、前記接近度に基づいて、当該携帯型デバイスが別のデバイスから情報を受信するか否か、及び当該携帯型デバイスが別のデバイスへ情報を送信するか否か、の少なくとも一方を決定する、よう構成される。
【0017】
本発明の第3の態様は、第1の態様の携帯型デバイスであって、前記少なくとも1のセンサは、当該携帯型デバイスに物理的に組み込まれ、視覚、聴覚、嗅覚、触覚、及び、動作の少なくとも1に基づくセンサである。
【0018】
本発明の第4の態様は、第1の態様の携帯型デバイスであって、前記情報を提供するモジュールは、少なくとも1のユーザ・インタフェース・ドライバと、情報を提供する少なくとも1のユーザ・インタフェースと、を有し、前記ユーザ・インタフェースは、当該携帯型デバイスに物理的に組み込まれ、視覚、聴覚、嗅覚、触覚、及び、動作の少なくとも1に基づくインタフェースである。
【0019】
本発明の第5の態様は、第1の態様の携帯型デバイスであって、当該携帯型デバイスに給電する少なくとも1のエネルギー源を更に有する。
【0020】
本発明の第6の態様は、第5の態様の携帯型デバイスであって、ベースを更に有し、前記ベースは、前記エネルギー源を再充電し、当該携帯型デバイスが別のデバイスから情報を受信し、及び、別のデバイスへ情報を送信することの少なくとも一方を可能とし、当該携帯型デバイスの別のデバイスに対するシーケンスを決定することを可能とし、デバイスの別のデバイスに対する順序を決定することを可能とする。
【0021】
本発明の第7の態様は、第1の態様の携帯型デバイスであって、前記少なくとも1のプロセッサ、前記モジュール、及び、前記少なくとも1のセンサの少なくとも1は、重力に対する当該携帯型デバイスの向きを決定すべく構成される。
【0022】
本発明の第8の態様は、第1の態様の携帯型デバイスであって、前記少なくとも1のプロセッサ、前記モジュール、及び、前記少なくとも1のセンサの少なくとも1は、当該携帯型デバイスが感知するタンジブル動作に関する情報を受信するよう構成され、当該タンジブル動作は、匂いをかぐ、聞く、話す、触れる、押圧する、滑らせる、軽く叩く、絞る、動かす、落下させる、擦る、の少なくとも1である。
【0023】
本発明の第9の態様は、第1の態様の携帯型デバイスであって、当該携帯型デバイスの本体は可撓性を有する。
【0024】
本発明の第10の態様は、第1の態様の携帯型デバイスであって、バインダを更に有し、前記バインダは、少なくとも1の当該携帯型デバイスの運搬に用いられ、当該バインダに挿入されるデバイスのシーケンスを確立する。
【0025】
本発明の第11の態様は、第1の態様の携帯型デバイスであって、前記少なくとも1のプロセッサ、前記モジュール、及び、前記少なくとも1のセンサは、当該携帯型デバイスに関する情報を決定するよう構成され、当該携帯型デバイスに関する情報は、当該携帯型デバイスの別のデバイスに対する接近度、空間位置、向き、シーケンス、及び、順序の少なくとも1である。
【0026】
本発明の第12の態様は、第1の態様の携帯型デバイスであって、前記少なくとも1のプロセッサ、前記モジュール、及び、前記少なくとも1のセンサは、別のデバイスに関する情報を受信するよう構成され、前記別のデバイスに関する情報は、接近度、空間位置、向き、シーケンス、及び、順序の少なくとも1である。
【0027】
本発明の第13の態様は、第1の態様の携帯型デバイスであって、当該携帯型デバイスは別のデバイスと通信し、前記別のデバイスは、当該携帯型デバイスと同様のデバイス、アナログ回路デバイス、集積回路デバイス、パーソナルコンピュータ、コンピュータ、電話、パーソナル携帯情報端末装置(PDA)、ポケットベル、音楽プレーヤ、オーディオに反応する感知デバイス、ビデオプレーヤ、光に反応する検出デバイス、匂いを発散するデバイス、匂いを感知するデバイス、触覚及び動作の少なくとも一方を発生するデバイス、及び、動作及び触覚の少なくとも一方を感知するデバイス、の少なくとも1である。
【0028】
本発明の第14の態様は、第8の態様の携帯型デバイスであって、重力に対するデバイスの向きを決定するために傾斜センサが用いられる。
【0029】
本発明の第15の態様は、第1の態様の携帯型デバイスであって、別のデバイスに対応する固定位置の約3×10-1メートル以内に配置された当該携帯型デバイスが、情報通信を行うことができる。
【0030】
本発明の第16の態様は、容易に外部と情報通信を行うことができる携帯型デバイスであって、傾斜センサ、タクトスイッチ、可撓性センサ、及び、スライダの少なくとも1である、少なくとも1のセンサを組み込まれている可撓性本体と、少なくとも1のディスプレイドライバと、前記可撓性本体に物理的に組み込まれ、情報を表示するように構成されている少なくとも1の表示手段と、前記可撓性本体に物理的に組み込まれているバッテリーと、前記可撓性本体に物理的に組み込まれ、前記センサからのフィードバック及び前記表示手段における変化を制御するマイクロコントローラと、を含み、前記ディスプレイドライバは、情報通信を容易にするために、タンジブル・リアルワールド表示を利用する。
【0031】
本発明の第17の態様は、第16の態様の携帯型デバイスであって、バインダを更に有し、前記バインダは、少なくとも1の当該携帯型デバイスの運搬に用いられ、当該バインダに挿入されるデバイスのシーケンスを確立する。
【0032】
本発明の第18の態様は、第16の態様の携帯型デバイスであって、ベースを更に有し、前記ベースは、エネルギー源の再充電を可能とし、当該携帯型デバイスが別のデバイスから情報を受信し、及び、別のデバイスへ情報を送信することの少なくとも一方を可能とし、当該携帯型デバイスの別のデバイスに対するシーケンスを決定することを可能とする。
【0033】
本発明の第19の態様は、第1の態様の携帯型デバイスであって、当該携帯型デバイスは、情報の受信及び送信の少なくとも一方を示すタンジブル・リアルワールド表示を使用することにより、情報通信を容易にする方法を使用し、当該方法は、別のデバイスに対する当該携帯型デバイスの接近度を検出し、前記接近度が別のデバイスに十分近いことを判断し、当該携帯型デバイスが情報送信のために十分に近い位置にあることを示し、情報を送信し、タンジブル・リアルワールド表示を用いて送信を表示し、当該携帯型デバイスの更なる情報送信を無効とし、当該携帯型デバイスが情報送信のために十分に近い位置にないことを示す。
【0034】
本発明の第20の態様は、第1の態様の携帯型デバイスであって、当該携帯型デバイスは、情報の受信及び送信の少なくとも一方を示すタンジブル・リアルワールド表示を使用することにより、情報通信を容易にする方法を使用し、当該携帯型デバイスは、別のデバイスに対する当該携帯型デバイスの接近度を検出する手段と、前記接近度が別のデバイスに十分近いことを判断する手段と、当該携帯型デバイスが情報送信のために十分に近い位置にあることを示す手段と、情報を送信する手段と、タンジブル・リアルワールド表示を用いて送信を表示する手段と、当該携帯型デバイスの更なる情報送信を無効とする手段と、当該携帯型デバイスが情報送信のために十分に近い位置にないことを示す手段と、を備える。
【0035】
本発明の第21の態様は、容易に外部と情報通信を行うことができる携帯型デバイスのプログラムであって、別のデバイスに対する携帯型デバイスの接近度を検出し、前記接近度が別のデバイスに十分近いことを判断し、当該携帯型デバイスが情報送信のために十分に近い位置にあることを示し、情報を送信し、タンジブル・リアルワールド表示を用いて送信を表示し、当該携帯型デバイスの更なる情報送信を無効とし、当該携帯型デバイスが情報送信のために十分に近い位置にないことを示す、ことを当該携帯型デバイスのプロセッサに実行させる指示を含む、。
【0036】
本発明の第22の態様は、第1の態様の携帯型デバイスであって、当該携帯型デバイスはさらにメモリを備え、当該メモリは、プログラムを記憶し、当該プログラムは、別のデバイスに対する携帯型デバイスの接近度を検出し、前記接近度が別のデバイスに十分近いことを判断し、当該携帯型デバイスが情報送信のために十分に近い位置にあることを示し、情報を送信し、タンジブル・リアルワールド表示を用いて送信を表示し、当該携帯型デバイスの更なる情報送信を無効とし、当該携帯型デバイスが情報送信のために十分に近い位置にないことを示す、ことを当該携帯型デバイスのプロセッサに実行させる指示を含む、容易に外部と情報通信を行うことができる携帯型デバイスのプログラムであり、前記少なくとも1のプロセッサは、前記プログラムを実行することにより、別のデバイスに対する携帯型デバイスの接近度を検出し、前記接近度が別のデバイスに十分近いことを判断し、当該携帯型デバイスが情報送信のために十分に近い位置にあることを示し、情報を送信し、タンジブル・リアルワールド表示を用いて送信を表示し、当該携帯型デバイスの更なる情報送信を無効とし、当該携帯型デバイスが情報送信のために十分に近い位置にないことを示す、ことを当該携帯型デバイスのプロセッサに実行させる。
【発明の効果】
【0037】
本発明の携帯型デバイスは、情報を受信する少なくとも1のセンサと、情報を提供するモジュールと、少なくとも1のセンサからのフィードバック及びモジュールの変化の少なくとも一方を制御する少なくとも1のプロセッサと、を含む。モジュールは、タンジブル・リアルワールド表示を利用するため、本発明の携帯型デバイスは容易に外部と情報通信を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0038】
添付の図面に基づき、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。
1.1 ポストビット・プレーヤ
【0039】
本発明の一実施形態において、ポストビットは、情報を受信する少なくとも1のセンサ、情報を提供又は送信するモジュール、センサとモジュールとを制御するプロセッサを備える、情報通信の容易性を促進するデバイスとすることができる。該デバイスにおいて、モジュールはユーザと通信するため、「タンジブル・リアルワールド表示」を単独でもしくはグラフィカル・ユーザ・インタフェース(GUI)と連動させて利用する。本発明において「タンジブル・リアルワールド表示」を押下する動作(たとえば、指又はスタイラスなどでタッチする動作)は、現在利用可能なGUI内のボタンを押下する動作と対比することができる。後者の場合、ボタンはGUIにおけるメタファとして機能する矢印にリンクされる。これに対し、ポストビットではメタファへのリンクはなく、操作者は「タンジブル・リアルワールド表示」に触れているのであり、この表示に対しデバイスが応答する。
【0040】
他の実施形態において、プロセッサは、情報を受信又は送信し得る他のデバイスに対する、デバイスの接近度を決定できる。本発明の各種実施形態において、デバイスに物理的に組み込まれるセンサは、視覚、聴覚、嗅覚、触覚及び動作の少なくとも1に基づくセンサとすることができる。本発明の各種実施形態において、情報を提供又は送信するのモジュールは、ユーザ・インタフェース・ドライバとユーザ・インタフェースとを有し、ユーザ・インタフェースはデバイスに物理的に組み込まれ、視覚、聴覚、嗅覚、触覚及び/又は動作に基づくインタフェースとすることができる。
【0041】
本発明の一実施形態において、デバイスは、約2インチ×4.5インチの電子ペーパーデバイスとすることができる。デバイス全体に柔軟性をもたせてもよく、あるいはディスプレイにペーパーバックの表紙の厚みと硬さ程度の可撓性を与えてもよい。他の一実施形態では、ポストビットの背面に、ポストイット(R)背面の粘着性を機械的に模倣した、任意の場所に配置するための着脱可能な接着剤が設けられている。図1は、ポストビットの前面(100)側及び背面(115)側の一実施形態を示す。該実施形態では、該ポストビットは、ポストビットをポストビット・バインダ又はポストビット・ベースに接続することを可能とする端子(前面側105、背面側120)、可撓性電子ペーパー・ディスプレイ(表示画面)(110)、組み込まれた可撓性回路(125)、組み込まれたタッチ・スライド・センサ(130)、組み込まれた可撓性センサ(145)及びポストビットを面に固定する手段(140)を含む。
【0042】
一実施形態において、情報を提供又は送信するモジュールは、ディスプレイ(視覚的)インタフェースを含む。ディスプレイ背面において、フィンガー・パッド・コントロールを用いた簡単な操作のための可撓性(レジスティブベンド)センサ及びタッチ・スライド・センサが設けられている。他の一実施形態では、センサから収集されたデータは、マルチメディア・コンテンツを視聴するために利用できる。したがって、デバイスはデータをビューアに表示できる。別の実施形態において、ポストビットデバイスは、データをPC又は他のアナログデバイス、又は集積回路デバイスに対しアップロード又はダウンロードすることができる。デバイスとして、例えば電話、パーソナル携帯情報端末装置(PDA)、ポケットベル、音楽プレーヤ、オーディオに反応する感知デバイス、ビデオプレーヤ、光に反応する検出デバイス、匂いを発散するデバイス、匂いを感知するデバイス、触覚や動作を発生するデバイス、及び動作又は接触感知デバイスが挙げられる。ポストビットが他のデバイスと通信する実施形態において、通信を発生させるため、他のデバイスに対応する固定位置の約3×10-1メートル以内にポストビットを配置することができる。他の実施形態では、通信を発生させるため、他のデバイスに対応する固定位置の約3×10-2メートル以内にポストビットを配置してもよい。他の一実施形態では、ポストビットは、電池、傾斜センサ、マイクロコントローラ、タクトスイッチ及びディスプレイドライバを利用する。
1.2 ポストビット・ベース(データ及び電源接続)
【0043】
一実施形態において、ポストビット・ベースは、ホストコンピュータとの通信を可能にするデータ及び電力ポートとすることができる。これにより、デバイスは、データをコンピュータに表示できる。一実施形態において、1以上のポストビットとポストビット・ベースとの接続は、面接触によって確立されうる。他の実施形態において、接続は無線によってもよい。通信が無線である実施形態では、通信を発生させるため、ポストビットをポストビット・ベースから約12インチ以内に配置することが必要である。他の実施形態では、通信を発生させるため、ポストビットをポストビット・ベースから1インチ以内に配置することができることが必要である。
【0044】
一実施形態において、ポストビットはエネルギー源としてバッテリーを有し、データの受け渡しとポストビット・バッテリーの充電とのためポストビットとポストビット・ベースとの接続は、誘導(induction)を利用して行われる。他の一実施形態において、ユーザによるポストビットの物理的配置又はシーケンスをポストビット・ベースが通信しているデバイスに認識させるため、データおよび電源を供給するベースを仕事場の環境のいくつかの場所に組み込んでもよいし固定してもよい。
【0045】
一実施形態において、システムは、各ポストビットの位置を常に認識している。他の実施形態において、ユーザは、例えば「今日やること」のリストをデスク上の左手に配置するなど、自らのメンタルマップに適合するアドホックな物理的位置を選択する。ポストビットとベースとのドッキングにより当該位置が示される。
【0046】
一実施形態において、ポストビット・ベースは電源、データ通信プロトコル、認証(ID)革新技術を組み合わせたものを組み込んでいる。一実施形態において、ポストビットは、物理的表面を覆う薄膜状の非接触電源を組み込んでいる。他の一実施形態において、磁気又は金属ベルクロによるデータプラスパワーシステムが利用される。一実施形態において、コンテンツ及びセンサ情報を送るためにデータ通信プロトコルを用いてもよい。一実施形態において、RFID又はオンボードIDシステムのようなID技術を用いてもよい。他の一実施形態において、ポストビット・ベースは組み込まれた座標グリッドを有し、各ポストビットは固有のオンボードIDを有する。このように、一実施形態において、システムは、ベース上のポストビット位置を認識できる。他の一実施形態において、ポストビット・ベースは、たとえば、モバイルデバイス上のカレンダを同期させるため別のモバイルデバイスにも使用できる。当該モバイルデバイスは、ベースで再充電される。図2は、場所ID(スタティック)(205)、アクティブデータI/O(210、225)、電源(215)、データ通信(220)、及びポストビットID(スタティック)を有するポストビット負荷(235)からなるポストビット・ベース(200)及びポストビット(230)を示す回路図の一実施形態を示す。
1.3 ポストビット・バインダ
【0047】
一実施形態において、ポストビット・バインダは、少数のポストビットを挿入できる小さいコンテナであってよい。図3に、PCのディスプレイ・フレーム(305)に接続されるポストビット・バインダ(300)に挿入される4つのポストビットを略図で示す。他の一実施形態において、ポストビット・バインダは、ポストビット本体と同様の方法でポストビット・ベースに接続される。一実施形態において、ポストビットの、ポストビット・バインダに収まる端部に、PC又は他のアナログデバイス、又は集積回路デバイスからデータをダウンロードするための端子が組み込まれている。デバイスとして、例えば電話、PDA、ポケットベル、音楽プレーヤ、オーディオに反応する感知デバイス、ビデオプレーヤ、光に反応する検出デバイス、匂いを発散するデバイス、匂いを感知するデバイス、感覚や動作を発生するデバイス、及び動作又は触覚感知デバイスが挙げられる。一実施形態において、電磁非接触端子もしくは誘導端子が、ポストビット・バインダを介してポストビットへ又はポストビットからデータを送るために用いられる。
【0048】
一実施形態において、ポストビット・バインダの1つの端子は、ポストビットをPCディスプレイ・フレームに接続するインタフェースであってもよい。一実施形態において、他の端子は、バインダに挿入されたポストビット数に関わらずポストビット・バインダが作用する、ポストビット・バインダ・スタックにおける他のポストビットへのパススルーコネクタである。他の一実施形態において、ポストビット・バインダは、適切に整列配置された状態に接続を維持し、PCディスプレイ・フレームへのプライマリコネクタとして機能し、ポストビット・パックのための取り扱い容易な物理的コンテナとして機能する。一実施形態において、バインダ自体は、その内容に関するメタデータ情報、バインダに挿入されたポストビットのシーケンスのいずれかを表示し、あるいは単にスタックにおける一番上のポストビットの静止コンテンツを反映する電子ペーパーカバーを有する。
2.1 PCディスプレイ・フレーム上のポストビット・ベース
【0049】
本発明の一実施形態において、ホストコンピュータのディスプレイ・フレーム(表示装置のフレーム)は、ポストビット・ベース・インタフェースの主たる場所(プライマリロケーション)とすることができる。図4に、ポストビット(405)がPCディスプレイ・フレームに取り付けられたPCディスプレイ(表示画面)(400)を略図で示す。他の一実施形態において、ポストビット・ベースに適用されるポストビットが認識され、「ドラッグアンドドロップ」及びスクイーズ動作に連結する機能及びこれらに関連するアニメーションを有効とするために、ポストビットの位置が計算される。これにより、デバイスは、データを他のデバイスに渡すことが可能となる。位置(ロケーション)情報は、「ドロップビヨンドドラッグ」セクションで説明する非対称の問題に対処するために重要となることがある。
2.2 ポストビット・ベース・パッド
【0050】
本発明の一実施形態において、ポストビット・ベース・パッドは、デスク、テーブル、棚又は他の表面に置かれるよう設計されている。一実施形態では、小型のベース・パッドをポストビットの再充電用「ホットスポット」として使用できる。ポストビットをウェイクアップ(起動)しあるいは消耗したバッテリーを再充電するために、ユーザはポストビットをベース・パッド上にセットするだけでよい。一実施形態において、テーブル面を覆う大型のベース・パッドが使用される。このような大型のベース・パッドはより長期的あるいは継続的なポストビット分類のタスクのようなより複雑な操作に使用される。大型のベース・パッドは、広い面に載置されたポストビットの順序や物理的配列を捕捉することもできる。ここで、順序は、シーケンスではなく、ポストビットの空間配置又はグループ化を示していてもよい。大型のベース・パッドは、各ポストビットデバイスの相対的空間位置を決定するための一手段である。図5に、ポストビット(520)がPCディスプレイ・フレーム位置に取り付けられ、ID(505)がいくつかのリーダ(525)(R−n、n=1、2、3、…)のうちの1により検出される、PCディスプレイ(表示画面)(500)を略図で示す。
2.3 パブリック・ポストビット・ベース
【0051】
本発明の一実施形態において、ポストビット・ベースは、壁にかけた掲示板スタイルであってもよい。他の一実施形態において、ポストビット・ベースは、友人への連絡、公的掲示板、ウェブサイトなど、ネットワークを介した社会的公的用途に合わせて設計してもよい。ユーザはタスクを設定し(例えば、「掲示板ベース・パッドAに接続する」、「これを友人Bに送る」)、ポストビットのコンテンツを作成するか、パブリック・ベース上の他のポストビットからコンテンツをロードする。一実施形態において、ポストビットはデバイス上にディスプレイを有するので、(当該ディスプレイに)情報を表示し、ユーザが当該情報を動的に変更することができるようにしてもよい。
3. ポストビット・ソフトウェア
【0052】
一実施形態において、ポストビット・ソフトウェアは、ホストコンピュータ、ポストビット、ポストビット・バインダ及びポストビット・ベース間のアクティビティを相関させる。アクティビティには、ファイル転送、位置検出、シリアル接続の確立、ポストビット・システムの状態及びアクティビティを表現するインタフェース・アニメーション又はインタフェース表示を含む。一実施形態において、ポストビット・メディアの形態(例えば、ビデオ・セグメントの適当なチャンキング)に特有のオーサリング及びデータ管理システムを、ソフトウェアに含めることができる。本発明の他の一実施形態において、これらの機能を達成するために、シリアル接続でマクロメディア・フラッシュ(Macromedia Flash)を利用してもよい。
4.プロトタイプ
【0053】
ポストビットのシンプルな電子プロトタイプは、電子ペーパーの代わりにLCD文字ディスプレイを用いて、インタラクション設計及び組み込みセンサ動作をテストすべく設計されていた。アトメル社(Atmel)のAT90S4433マイクロコントローラは、液晶画面を駆動し、デジタル及びアナログ入出力を処理する。現在、センサは、電子ドッキングを可能にするボタン、情報速度(例えばフレーム・レート)を変えるレジスティブベンド・センサ、及びコンテンツを前後にスクロールするスライダを含む。プロトタイプでは抵抗性(レジスティブ)センサを用いたが、圧電性センサも使用でき、容量性センサや圧力アドレスカーペットなどの他のタイプのセンサも使用できる。
【0054】
プロトタイプは、ベルクロ(登録商標)(ナイロン製付着テープ;マジックテープ(登録商標))によってPCディスプレイに取り付けられる。2つの金属接点が、コンピュータへのシリアル接続を提供するためにベルクロに組み込まれる。シリアルケーブルは、RS232Cインタフェースチップを介してPCに接続される。フラッシュ(Flash)アニメーションを利用して作られる仮想デスクトップを用いる場合、デスクトップ上の各オブジェクトは、ネットワーク・インタフェース、シリアルポート・インタフェースを用いてポストビットと通信できる。
【0055】
プロトタイプでは、デスクトップ上のファイルから端部のポストビットへ「ドラッグアンドドロップ」機能を実行する際、デスクトップに「ハンドグラビング」形のアイコンが示され、テキストコンテンツがシリアルポートに転送される。プロトタイプは、ベルクロに組み込まれたシリアル端子を介して、テキストラインを取得し、LCDモジュール上で描画する。ポストビットプロトタイプがPCディスプレイ・フレームから取り外された後でも、プロトタイプはLCD上にテキストを表示し続ける。プロトタイプは表示コンテンツを制御する可撓性センサと、ポストビットからPC又は他のデバイスへデータをダウンロードするための「スクイーズイット」効果をトリガする小さなタクトスイッチと、を有する。図6は、PC(610)、サーバ(620)、及び、PCディスプレイ(表示画面)(600)を示す。PCディスプレイ(600)は、PCディスプレイ(600)のフレームに取り付けられているポストビットプロトタイプ(620)によりADM3202(615)を介して生成されたフラッシュ・アニメーション「ハンドグラビング」アイコン(605)を表示する。ポストビットプロトタイプ(620)は、文字表示LCD(625)、タクトスイッチ(630)、AT90S4433チップ(640)、XTAL(645)、アナログI/O(650)、可撓性センサ(655)、TXD(670)、RXD(675)、ベルクロの付着部(680)を含む。
【0056】
人々は紙のポストイット(R)をPCディスプレイ・フレームに貼り付ける傾向を有することが観察される。ポストビットがPCに接続されている場合、この観察がPCディスプレイ・フレームにポストビットを配置することの基礎となる。これにより、PCディスプレイ端部を拡張するためにポストビットを使用する固有のインタフェース特徴(本願明細書における、「ドロップビヨンドドラッグ」及び「スクイーズイット(Squeeze It)」機能)を提供する。
【0057】
ポストビットは、PCディスプレイの左右両側のディスプレイ・フレームの任意の場所に取り付けることを意図されている。これにより、ユーザの利き手が左右いずれであるかは問題とならない。しかし、これによりデバイスに非対称性が生ずる。また、ポストビットがディスプレイ画面の端部に位置する場合、本質的に左右非対称が存在する。更に、ポストビット背面の一端部に付着部分とコネクタが設けられ、他端部にスライダ・センサが設けられているため、更に非対称となっている。こうした非対称の問題を解決すべく、ポストビットの第三のセンサとして傾斜スイッチを設けている。傾斜センサにより、ポストビットデバイスは重力方向によって上方を決定できる。これは、ポストビットデバイスの向きを決定する一手段である。このセンサによって、ポストビットは、例えば上下が逆に配置されていてもテキスト又はビデオコンテンツが確実に正しい向きに表示されるようにすることで、非対称の問題を解決できる。ポストビット・システムは、傾斜センサを活用してユーザの利き手、及びディスプレイに左右の端部があることに起因する非対称の問題を解決する。
【0058】
より簡単な通信を実現するための「タンジブル・リアルワールド」表示の例を以下に説明するが、これらはあくまで一例であり、本発明はこうした特定の実施形態に限定されるものではない。
「ドロップビヨンドドラッグ」:GUIからポストビットにデータを取り込む
【0059】
ドロップビヨンドドラッグは、コンテンツをデバイス(PC、PDA、電話)からポストビットにコピーする機能である。一実施形態において、ポストビットがPCディスプレイ・フレームに配置されているとき、ポストビットはメインディスプレイの拡張部分として機能しうる。ユーザは、ファイルをPCディスプレイからポストビットに直接ドラッグアンドドロップする。ドライバが利用できない場合やドライバがファイル転送許可を有効にしない場合、ドロップビヨンドドラッグが有効となる。ポストビットは、マウスが近くにあることを示すために点灯し、タイトル、アイコン、キーフレームなどの重要な情報を示す。図7に「ドロップビヨンドドラッグ」の概念を図示する。
【0060】
「ドロップビヨンドドラッグ」の概念は「ピックアンドドロップ(Pick-and-Drop)」と類似しているが、ポストビットディレクトリはデバイスから離さずにファイルを転送し、ポストビットは転送されているコンテンツを呈示する。したがって、より直感的である。
【0061】
PCディスプレイに表示されたGUIと物理的なポストビットが交差する箇所において、視認可能アイコン又はアニメーションにより、ポストビットがデータを取得したことをユーザに知らせる。例えば、一実施形態において、ドラッグされたアイテムがポストビットの付近に来ると、ハンドアイコンが現れてタイルを「つかむ」。この動作はアップル社の「ドック」アイコンにやや似ているが、この場合のメタファはGUIフレームの参照の外側の物理的オブジェクト、すなわち、ポストビットに結び付く。GUI上に「手を伸ばし」てデータをつかみ、データをポストビットにドラッグするアニメーションにより、データが取得されたことを知らせる。図8に、プロトタイプポストビットが「ドロップビヨンドドラッグ」機能を実行する際に表示される「ハンドグラビング」アイコンを示す。
スクイーズイット:ポストビットからGUIへデータを送る
【0062】
ホストコンピュータのGUIからポストビット上へデータを送ることは、GUIメタファの有用であり直感的であるシンプルな拡張である。しかし、ポストビットからメイン画面へデータを送ることは、こうした明らかなマッピングを有さない。本発明の一実施形態において、「スクイーズイット」機能は、その機能を示すために「ケチャップ・パケット」メタファを用いる。図9は、「スクイーズイット」メタファのケチャップ・パケットを示す図である。ポストビットをディスプレイ・フレームに付け、ポストビット端部に圧力を加えると、センサにより起動されるデータがGUI環境へと戻される。ケチャップ・パケットからケチャップを皿に搾り出す感覚である。本発明のプロトタイプでは、ポストビット・プロトタイプ・ディスプレイと回路基板との間に設けられるタクトスイッチを利用して「スクイーズイット」機能を実行する。スイッチの代わりに可変力センサを用いると、加える力の量に応じて、より現実的なスプラッシュ・アニメーションが実行される。
「フリップアンドファインド(めくる・見つける)」:スタック動作
【0063】
この機能は、マルチメディア・ファイルからターゲット・ビデオ・ファイルを見つけることを可能にする。本発明の一実施形態では、ムービー・データが(例えば、「ドロップビヨンドドラッグ」により)ポストビットのスタックにコピーされると、電子ペーパーである各ポストビットにはムービー・コンテンツのキー・フレームが示される。ユーザはポストビットをめくってキー・フレーム(あるいはプレゼンテーション・スライド、シーケンシャル・データまたはノン・シーケンシャル・データの任意のセット)を探すことができる。次いで、(例えば、ポストビットのスタックに「スクイーズイット」機能を適用して)ポストビットのスタックからデスクトップにコンテンツを移動させると、分類されたポストビットの順番に選択された全シーンを組み合わせて1つのファイルが作成される。図10に、ポストビットのセットがバインダに収容されている場合、ポストビット・バインダがどのようにして個々のシーンのキー・フレームを表示するかを示す。
ピックアンドプレイ(選択・再生)
【0064】
データを読み込んだポストビットは、どこかに貼られるとスタティックなメモ又はラベルのように機能する(電子ペーパーはデータの視認可能な画像を表示するために電源を必要としない)。一実施形態では、ユーザがポストビットを手に取ると、ポストビットはマルチメディアプレーヤとしてアクティブ化される。
フレックスアンドラブ(撓める・擦る)
【0065】
各ポストビットは、ビデオもしくは他のシーケンシャル画像、又はテキストメッセージを呈示できる。一実施形態において、使いやすく直感的な動作によりコンテンツを制御する。画像の早送りと巻き戻しを行うための「スライダ・センサ」がポストビット裏面の一端に沿って設けられている。ポストビットを撓ませることにより、コンテンツのフレーム・レートを速めたり遅めたりする「フレックス・センサ」が屈曲される。これにより、ポストビットのファイルコンテンツの任意のセクションを精査したり、セクション全体をざっと見たりすることができる。また、この機能により、ユーザは何枚かのポストビットを矢継ぎ早にめくると、コンテンツをすばやく見ることができる。一実施形態では、ポストビットはディスプレイ、閲覧制御、タンジブル・インタフェースを1つのユニットとして可撓性デバイスに組み込む。図11は、ポストビットを撓める動作を示す。
ソートアンドエディット(分類・編集)
【0066】
分類及び編集は、よく知られた分類又は編集作業においてデータ・ファイルのポストビット表示のもつ接触性能を利用する。一実施形態において、この機能により、ビデオを含むポストビットを分類することによって、ユーザが(例えば、ポストビット・ベース・パッドで覆われた)物理的デスクトップ上にランダムに配置されたマルチメディア・コンテンツを分類することが可能となる。ポストビットは、ファイルの視覚的コンテンツの接触による操作を可能にする。また、この機能は、シーンごとにビデオを編集したり、プレゼンテーション・スライドを分類したりするためにも利用できる。図12に、「ソートアンドエディット(分類・編集)」機能を例示する。
ソフトウェア・プロトタイプ組合せ機能:「ソートアンドエディット(分類・編集)」+「ピックアンドプレイ(選択・再生)」
【0067】
図13は、「ソートアンドエディット(分類・編集)」動作のためにポストビットを使用することを示す。同図では、ポストビット・ベース・パッドの表面に広げられたホームビデオの19のキー・フレームを、フラッシュ・プロトタイプを利用して分類する。本発明の一実施形態では、ベースの表面は個々のポストビットの位置を認識し、この情報を利用してポストビットの順序を決定し、あるいはビデオストリームを編集する。「ピックアンドプレイ(選択・再生)」機能を利用することにより、各ポストビットは、手に取られたとき、ムービーの一部を再生する。このプロトタイプによれば、人々は静止キー・フレームをより簡単にビデオの一部と関連付けることができる。ユーザは、ポストビットを手に取るだけで、ビデオのどの部分をキー・フレームが表しているかを思い出すことができる。自動ビデオ編集システムにおいて重要なことは、ムービー・ビデオがポストビットに分割される際、認識可能な場面及びキー・フレームを選択する点である。本発明の提案するポストビット・ソフトウェアでは、こうした作業が可能である。
5.1 シナリオ例1
【0068】
ジョエルは、映画、テレビ番組、携帯電話動画、ダウンロードされたビデオ、ウェブカメラで撮影したミーティングビデオの膨大なコレクションを所有している。ジョエルはいくつかの大容量ハードディスクを持っており、オリンピックの全試合を録画した。柔道ファンである友人ピーターは、オリンピックを観戦せず、その放送や録画したものも見なかった。ところがピーターは今柔道の試合を見たくなり、ジョエルにダビングを依頼する。ジョエルは自分のコンピュータにポストビット・バインダを接続し、オリンピックのファイルをポストビットに「ドラッグアンドドロップ」する。各ポストビットは試合の異なる部分を示す。ジョエルはポストビットをめくって、ピーターの見たがっている柔道の試合をピックアップする。ジョエルはピックアップしたポストビットをポストビット・バインダに入れ、ピーターのデスクに置く。
【0069】
ピーターはデスクに戻るとすぐにポストビット及びバインダを見つける。ピーターはこれらをデスクに並べ、見たい試合を順番にピックアップする。ピックアップした順番に柔道ビデオが再生される。関心の度合いに応じてピーターがポストビットを撓めると、ビデオのスピードアップ又はスローダウンがなされる。ポストビットの背面を擦ると、繰り返し再生が行われ、特に気に入った柔道の動作を見ることができる。何度も再生してバッテリーが切れると、ピーターは他の気に入ったシーンとともにポストビットを近くの壁のポストビット・ベースに装着し、バッテリーを充電する。しかし、ピーターにはこのときとても見たい1つのビデオのポストビットがある。ピーターはこのポストビットをPCディスプレイ・フレームに貼り付け、ポストビットをスクイーズする。ビデオは彼のPCにコピーされ、デスクトップにアイコンが作成される。このアイコンをクリックするとPC上でビデオを見ることができる。
【0070】
ピーターはジョエルからもらった全てのポストビットを見終わり、柔道の試合の収集と編集をしている。自分のPCに保存してあった過去のオリンピックのいくつかの試合をポストビットにコピーし、コピーしたポストビットを机に広げる。いくつかのシーンを見比べて、優れた試合をピックアップする。ピーターはこれらを組み合わせてバインダに入れ、優れた動作と最も有名なシーンを特定の順番で集めた特製の「ピーターの柔道ミキシング」ビデオができあがる。
5.2 シナリオ例2
【0071】
デイビッドは5分後にミーティングを控えている。ミーティングに必要な書類をコピーするのに必要な時間はちょうど5分である。だが、コピーが終わったとき、コピー機にトナー交換のサインが出た。デイビッドは困ってしまう。ミーティングに遅れることはできないが、次にコピー機を使う人に知らせもしたい。そこで自分の携帯電話に伝言を入れる。「このコピー機はトナー交換が必要です。でも私には交換する時間が今ありません」デイビッドはこのムービー・メッセージをポストビットに「ドロップビヨンドドラッグ」し、このメッセージをコピー機の上に貼り付ける。
【0072】
ボブが通りかかり、コピー機上のポストビットを見る。ボブがポストビットを手に取ると、デイビッドのメッセージが再生され、ボブはトナーを交換することにする。
【0073】
ボブはトナーを交換するのは初めてである。コピー機を開けてみると、「トナー交換」、「紙詰まり」、「カスタマーセンター」と書かれた3枚のポストビットがある。ボブが「トナー交換」と書かれたポストビットを手に取ると、再生が始まり、その会社の交換用トナーのある場所が動画によって指示される。カートリッジは備品室のドアの後の棚の一番上に保管されている。ボブはポストビットの指示、地図及び/又はビデオによりカートリッジを容易に見つけることができる。
【0074】
ボブは、トナーカートリッジを取り、コピー機に戻る。次に、ポストビットの指示に従い、第5カバーを開く。第5カバーを開けると別のポストビットがある。このポストビットは、トナーカートリッジの着脱方法を段階的に指示してくれるビデオマニュアルを再生する。現場で詳細な指示に従うことで、ボブは問題なくトナーを交換することができた。
【0075】
以下の「タンジブル・リアルワールド」機能の実施例はあくまで例であり、本発明はこうした特定の実施形態に限定されるものではない。
6. 機能
6.1 「ドロップビヨンドドラッグ」
【0076】
小さな電子ペーパー記憶装置がPC画面を拡張する。一実施形態において、ユーザはPCディスプレイ・フレームを越えてファイルを「ドラッグアンドドロップ」することができる。ポストビットのスタックを利用して、1つのファイルを1つの電子ペーパーに直接、1対1の物理的対応で入れることができる。
6.2 「ドロップビヨンドドラッグ」のためのGUI上の「ハンドグラビング」アイコン
本発明の一実施形態において、ポストビットがPCディスプレイ・フレームに取り付けられているとき、PCディスプレイ・デスクトップ上のファイルがポストビットの近くまでドラッグされると、ポストビットは「ハンド」アイコンを伸ばして、このファイルをつかむ動作をする。
6.3 スクイーズ・インタフェース:タンジブル・リアルワールド指向インタフェースのケチャップ・パケット・メタファ
【0077】
リアルワールド指向インタフェースは、データをポストビットからGUIデスクトップへ移動させるために用いられる。本発明の一実施形態において、PCディスプレイ・フレームの端部に配置されたポストビットはデータをデスクトップにダウンロードし、データ転送に伴ってケチャップ・パケットのメタファを用いたアイコンがスクイーズされる。
6.4 「ドロップビヨンドドラッグ」とスクイーズインタフェースとの組合せ
【0078】
GUIとTUIの動作をシームレスに接続するため、PCディスプレイ端部近傍に置かれたポストビットは、GUIとリアルワールドオブジェクトであるポストビットとの間のデータ転送を可能にする。本発明の一実施形態において、この動作はGUIに基づいて行われ、GUIのハンドアイコン(「ドロップビヨンドドラッグ」)を使用してポストビットにデータを転送する。この逆の動作では、リアルワールド指向「スクイーズイット」インタフェースを利用してポストビットからデスクトップ画面にデータを転送する。アニメーション・アイコンがファイル又はデータの転送をサポートする。
6.5 コンテンツをポストビットのスタックにコピーする
【0079】
本発明の一実施形態において、マルチウィンドウ又はそれ以外の複雑なタスクを調べる際、タスクの内容がスタックに1つずつコピーされ、次いでポストビットに転送され、ポストビットが1つのウィンドウ又はタスクの一部を表示する。
6.6 「ピックアンドプレイ(選択・再生)」
【0080】
本発明の一実施形態では、ポストビットは非給電状態でキー・フレームもしくはシーンを表示する。従って、貼り付けられた状態又は不活性状態にあるポストビットは静止画像を表示するようプログラムすることができる。このときポストビットはメモのようなポストイット(R)として機能する。しかし、手に取られるとポストビットは活性化され、例えばビデオ・プレーヤとなる。
6.7 インタフェースを「撓める・擦る(フレックスアンドラブ)」
【0081】
ポストビットのコントローラは直感的である。本発明の一実施形態において、ポストビットを指の間で撓めると、ビデオが作動され再生が始まる。他の一実施形態では、ポストビットを擦ることで、ビデオのフレーム・レート(毎秒の速度)が上がる。ユーザは、ポストビットを再生しながらその使い方を自然に覚える。本発明の別の実施形態では、非対称の問題は傾斜センサにより解決され、ビデオを正しい向きで表示する。
6.8 バインダをめくるインタフェース
【0082】
本発明の一実施形態において、ビデオを分類する際に特定の画像を見つけるには、ビデオをポストビットに変換するだけでよい。スタックの各ポストビットがキー・フレームを表示する。ユーザはポストビットをめくって画像を探すことができる。
6.9 ポストビット上でセグメント化されるビデオ
【0083】
本発明の一実施形態において、ポストビットのページにキー・フレームが順次ロードされても、バインダからポストビットを取り出して再編成することができる。これによりビデオを再編成できる。
6.10 パワーポイント(PowerPoint)などの分類媒体
【0084】
本発明の一実施形態において、各ポストビットはムービー・コンテンツ又はキー・フレームを表示する。ユーザはポストビット・シーケンスを分類しあるいは再構成することができ、更にポストビットからPCに再編成を行い、最終的なムービー又は表示を生成することができる。
7. ソフトウェア
【0085】
コンピュータ分野の技術者には明らかであるように、本発明の各種実施形態は本願明細書の教示に従ってプログラミングされたプロセッサを用いて実施することができる。ソフトウェア分野の技術者には明らかであるように、本願明細書の教示に従って適切なソフトウェア・コーディングを容易に行うことができる。また、当業者には明らかであるように、本発明は集積回路を作ること、構成回路の適切なネットワークを相互接続すること、などで実施することができる。
【0086】
各種実施形態は、指示、情報などを記憶した記憶媒体であるコンピュータ・プログラム製品を含む。該製品は、本願明細書に示した特徴を汎用又は専用コンピューティング・プロセッサ、デバイスなどをプログラムするために利用できる。記憶媒体として、フロッピー(登録商標)ディスク、光ディスク、DVD、CD-ROM、マイクロ・ドライブ、光磁気ディスク、ホログラフィック記憶デバイス、ROM、RAM、EPROM、EEPROM、DRAM、PRAMS、VRAM、フラッシュメモリ・デバイス、磁気又は光学カード、ナノシステム(分子メモリICを含む)を含む任意の物理媒体、紙又は紙ベースの媒体、及び指示、情報などの記憶に適した任意の媒体又はデバイスのうち1以上が挙げられるが、これに限定されない。各種実施形態は、全体もしくは一部が、1以上の公共又はプライベートネットワークで送信可能なコンピュータ・プログラム製品を含む。送信は、本願明細書に示した特徴を実施するために1以上のプロセッサで利用できる指示、情報などを含む。各種実施形態において、送信は複数の別個の送信を含んでもよい。
【0087】
1以上のコンピュータ可読媒体に記憶される場合、本願明細書の開示内容は、プロセッサのハードウェアを制御し、コンピュータ、プロセッサなどが本発明の結果を利用して人間のユーザ又は他のデバイスとインタラクションすることを可能とする、ソフトウェアを含む。こうしたソフトウェアとして、デバイス・ドライバ、インタフェース・ドライバ、オペレーティング・システム、実行環境(コンテナ)、ユーザ・インタフェース及びアプリケーションが挙げられるが、これに限定されない。
【0088】
コードの実行は、直接的であっても間接的であってもよい。コードはコンパイルされる言語、インタープリットされる言語、あるいは他のタイプの言語を含むことができる。クレームの文言により限定されない限り、機能のためのコード又はコード・セグメントの実行トランスミッションは機能を実行するため、ローカル又はリモートを問わず他のソフトウェア又はデバイスの起動又は呼出しを含むことができる。起動又は呼出しは、機能を実行するため、ライブラリ・モジュール、デバイス・ドライバ、インタフェース・ドライバ及び遠隔ソフトウェアの起動又は呼出しを含むことができる。起動又は呼出しは、起動又は呼出しを分散型及びクライアント・サーバ・システムに含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0089】
【図1】ポストビットの正面及び裏面の構成要素を示す図である。
【図2】ポストビット・ベース上のポストビットの回路図である。
【図3】ポストビット・セットとポストビット・バインダを示す図である。
【図4】PCディスプレイに搭載されたベースに挿入されたポストビットを示す図である。
【図5】PCディスプレイに搭載されたポストビット・ベースのPC検出を示す図である。
【図6】PCとインタラクションを行うLCDポストビット・プロトタイプの回路図である。
【図7】画像をベースに取付けられたポストビットへ転送する「ドロップビヨンドドラッグ」概念を示す図である。
【図8】「ドロップビヨンドドラッグ」機能が発生し「ハンドグラビング」アイコンがPCモニタに示されたプロトタイプを示す図である。
【図9】ケチャップ・パケット型アイコンにより示される「スクイーズイット」機能を示す図である。
【図10】バインダ内に配置されたポストビットを示す図である。
【図11】ポストビットがビデオクリップを示すときのフレックスアンドタッチセンサの動作を示す図である。
【図12】場面をビデオから選択するためにポストビットを使用することを示す図である。
【図13】「ソートアンドエディット(分類・編集)」動作にポストビットを使用することを示す図であり、フラッシュプロトタイプは、ポストビット・ベース・パッド面全体に置かれるホームビデオからの19のキー・フレームを分類するために用いる。
【符号の説明】
【0090】
105 端子
110 可撓性電子ペーパー・ディスプレイ(表示手段)
120 端子
130 タッチ・スライド・センサ
145 可撓性センサ
300 ポストビット・バインダ
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信をより簡単にするため、情報の処理にあたってタンジブル・リアルワールド・インタフェースを用いるデバイスを使用して情報を保存、分類、共有あるいは通信するためのデバイス及び方法に関する。詳細には、容易に外部と情報通信を行うことができる携帯型デバイス及び当該携帯型デバイスのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ポストイット(Post-it(R)(R:登録商標))と呼ばれる付箋紙は仕事場や家庭の至るところで利用されるようになった。付箋紙は、一般的に、付箋紙に記入する人及び別の人の少なくとも一方にアイテムを思い出させたりアイテムにラベル付けしたりするため、もしくは、ブレインストーミングを行う際などに1人以上の人が情報を分類する支援とするため、に使用される。すなわち、付箋紙は、情報の保存(備忘機能)、情報の共有(通信機能)、情報の分類(ブレインストーミング、ラベル付け機能)のために使用される。こうした機能は、小さく、接着性があり、書き込み可能な紙であるという付箋紙のもつ接触可能性によって可能となりまた強化されている。
【0003】
また、研究者は、スケジューリングタスクの拡張のために紙ベースの情報構成方法をコンピュータ・システムと結びつける方法を示した。紙ベースの構成方法の利点の一つに、パーソナルコンピュータ(PC)のモニタや表示装置画面と比べ、より大きい物理的空間が組織化という見地から効果的である点が挙げられる。電子情報と関連付けられた面に物理的に表示される情報のコラボレージュ(collaborage)すなわち情報のコラボレーティブ・コラージュは、物理的な空間の利点とコンピュータによる記録の保持とを結び付ける。また、特に壁などの物理的空間におけるコラボレーションのための、紙ベースの背面に粘着性を持たせたメモシステムの設計もなされている。
【0004】
また、機能制御用の物理的操作を組み込まれた可撓性(フレキシブル)又はスクイーザブルコンピュータが多数設計されている。このようなコンピュータでは、より大きな仮想空間のスクロールや閲覧を行うためにセンサを使用する。ディスプレイの動作は、仮想空間において、視点や倍率の変化など対応する動作にマッピングされる。シュベジグ(Schwesig)らの設計によるグミ(Gummi)プロトタイプ(非特許文献1)は、2次元(2D)位置制御を折り曲げることでシンプルなブラウジング動作を可能とする。また、非特許文献2に、右上の角部を軽く叩く、デバイスを回転させる、指で下方向に押す、方向を示す短いストロークを行う、デバイスを傾ける、親指と(他の)指でつかむ、などの方法で制御コマンドを入力するための、携帯デバイスに組み込まれたタンジブルインタフェースに関する記載がある。しかしながら、これらのデバイスは、技術の不可欠な一部として可撓性表示装置を組み込んでいない。
【0005】
周辺認識は、インタラクティブな周辺表示装置システムの開発をバックグラウンド認識が支援するカーム・テクノロジにおいて具現化された特徴でもある。更に、バーチャル・コンテンツの内部及びコンテンツのグラフィカル表示に物理的ボディのデバイスを一体化する構想がなされている。特許文献1に記載されているように、デバイスに指示を与える手段として操作性ユーザ・インタフェースが使用されている。当該発明の発明者は、物理的操作に基づいたインタフェース設計が可能であることを示した。
【0006】
現在、電子ペーパー(eペーパー)技術による製品が数種類市販されている。富士ゼロックス社は、フォト・アドレス可能な電子ペーパーを発表した。Eインク社は、カードサイズの電子ペーパーを発表した。可撓性透明有機ELディスプレイ(TOLED)及びフィリップス社の可撓性液晶ディスプレイ(LCD)は、小型のマルチメディア再生装置としての機能も有する。現在、電子ペーパーはビデオメディアとしては利用されていない。しかし、最近、フィリップス社は、ビデオをサポートし得るスイッチング速度を達成した。また、ブリヂストン社は、ビデオ機能と電源を切った後も画像が保持されるようなメモリ機能とを備えた高速応答リキッド・パウダー・ディスプレイ(QR-LPD)(R)を発表した。また、ZBD社製造の双安定ディスプレイは、ELディスプレイ・スクリーンにメモリ機能を搭載することに成功した。PARCは、可撓性トランジスタ・アレイへの適用可能性を有する別の技術を開発中である。こうした技術の中には可撓性ディスプレイ・デバイスに電気回路を搭載することを可能とするものもある。
【0007】
当該分野において数多くのディスプレイ技術が競合している。ディスプレイのメモリ機能と可撓性の分野で重要且つ新規な開発がなされている。可撓性を与えることでディスプレイ用の独立インタフェースが可能となる。一方、メモリ機能の進歩によって、電源がなくても表示装置に情報を保持できるようになる。
【0008】
「ドロップビヨンドドラッグ」機能は、非特許文献3に記載の「ピックアンドドロップ(Pick-and-Drop)」構想、及びアップルコンピュータ社(カリフォルニア州クパチーノ)の「ドック(Dock)」アイコンの両方から着想を得たものである。また、前掲の把持可能(graspable)であり且つ操作性を有するデバイスが存在する。Gummi及び他の可撓性コンピュータにおいて、「フレックスアンドラブ(撓める・擦る)」機能に関する調査をそれぞれ行った。「ソートアンドエディット(分類・編集)」機能は、位置認識可能電子ペーパー及び表示を行うためのタンジブル操作により動作するペーパーシステムであるパレットを含む多くの方法に関連がある。最近のアプリケーションの多くは、コンテンツへのインタフェースの非対称マッピングを管理するために同様の方法を使用する。
【0009】
【特許文献1】米国特許第6,243,075号明細書
【非特許文献1】シュベジグ(Schwesig)ら、「ゴム(Gummi):ベンダブルコンピュータ(A Bendable Computer)」、CHI 2004、2004年4月、第6巻(1)、263-270頁
【非特許文献2】ハリソン(Harrison)ら、「スクイーザブルコンピュータの設計と使用:操作性ユーザ・インタフェースの探究(The Design and Use of Squeezable Computers: An Exploration of Manipulative User Interfaces)」、CHI 1998、1998年4月、17-24頁
【非特許文献3】レキモト、J、「ピックアンドドロップ:複合コンピュータ環境における直接操作技術(Pick-and-Drop:A Direct Manipulation Technique for Multiple Computer Environments)」、UIST’97、1997年、31-39頁
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の課題は、上記に鑑みて、容易に外部と情報通信を行うことができる携帯型デバイス及び当該携帯型デバイスで使用される方法、及び、プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
ポストビットは、インタラクション・コントロールと表示装置とを結びつけて1つのパッケージとした、マルチメディア・コンテンツを処理するための小型電子ペーパーデバイスであってもよい。その名前が示すように、ポストビットは紙のポストイット(R)に着想を得て作られた。ポストビットは、マルチメディア・コンテンツをダウンロードし、タンジブル表示装置を通して表示することができ、電子ペーパーの背部に搭載された組込形センサにより制御可能である。軽く叩く、折り曲げる、絞る(スクイーズ)、擦るなどの接触的特徴は、コンテンツの制御アスペクトにマッピングされる。こうした動作に加え、匂いをかぐ、聞く、話す、触れる、押圧する、滑らせる、軽く叩く、折り曲げる、圧迫する、擦る、という行為が、ポストビットとのインタラクション及びポストビットの操作の少なくとも一方に使用できることが想定されている。これにより、フレームの高速化や低速化、あるいはいくつかのポストビットを別のシーケンスで再スタッキングすることによるフレーム再構成など、マルチメディア・コンテンツとのインタラクションを可能とする。
【0012】
マルチメディアのオーサリング及び管理に関しては標準的なグラフィカル・ユーザ・インタフェース(GUI)が依然主たる方法であることから、本発明の一実施形態において、ポストビットとホストコンピュータGUIとの間で接続及び通信の方法が必要となることがある。一実施形態において、接続はポストビット・ベースを介した方法でなされてもよい。ポストビット・ベースは、データ接続及び電源装置を備える集積回路を有する薄い物理的なアクセサリである。一実施形態において、PCディスプレイ・フレームに搭載されたポストビット・ベースにより、ユーザはコンピュータからポストビットへファイルを「ドラッグアンドドロップ」することができる。この機能を「ドロップビヨンドドラッグ」機能と呼ぶ。「ドロップビヨンドドラッグ」はGUIウィンドウからポストビットへ直接行われる。一実施形態において、ポストビットからの情報は、スクイーズ動作(ケチャップ・パケット型のアイコンを絞る動作)により、ポストビットからコンピュータへ転送され得る。両方のデータ転送は、アニメーション・フィードバックによりサポートされる。ポストビットは情報を通信するだけでなく、タンジブルユーザ・インタフェース(原語:TUI)すなわち物理的な「リアルワールド(原語)」アイテムと、GUIすなわちデジタルワールドと、を結びつけることができる。
【0013】
一実施形態において、ポストビット・システムは、PCへ接続し、適切なシーケンシャル・マテリアルをアップロードする目的でポストビットを収集して順序通りスタックする小さいポストビット・バインダを含む。ポストビットは電子ペーパーであるため、非給電状態においてもキー・フレームの画像やインデックスされたコンテンツを保持する。
【0014】
ポストイット(R)の概念は、物理的環境における周辺認識を強化する。ポストビットは、この概念から着想を得て、タンジブルインタフェースを備えた物理的オブジェクトとして具現化されるインタフェースを仕事場所や作業空間に導入する。
【0015】
本発明の第1の態様は、容易に外部と情報通信を行うことができる携帯型デバイスであって、情報を受信する少なくとも1のセンサと、情報を提供するモジュールと、前記少なくとも1のセンサからのフィードバック及び前記モジュールの変化の少なくとも一方を制御する少なくとも1のプロセッサと、を含み、前記モジュールは、情報通信を容易にするために、タンジブル・リアルワールド表示(表現又は機能)を利用する。
【0016】
本発明の第2の態様は、第1の態様の携帯型デバイスであって、前記少なくとも1のプロセッサ、前記モジュール、及び、前記少なくとも1のセンサの少なくとも1は、当該携帯型デバイスの、別のデバイスに対する接近度を決定し、前記接近度に基づいて、当該携帯型デバイスが別のデバイスから情報を受信するか否か、及び当該携帯型デバイスが別のデバイスへ情報を送信するか否か、の少なくとも一方を決定する、よう構成される。
【0017】
本発明の第3の態様は、第1の態様の携帯型デバイスであって、前記少なくとも1のセンサは、当該携帯型デバイスに物理的に組み込まれ、視覚、聴覚、嗅覚、触覚、及び、動作の少なくとも1に基づくセンサである。
【0018】
本発明の第4の態様は、第1の態様の携帯型デバイスであって、前記情報を提供するモジュールは、少なくとも1のユーザ・インタフェース・ドライバと、情報を提供する少なくとも1のユーザ・インタフェースと、を有し、前記ユーザ・インタフェースは、当該携帯型デバイスに物理的に組み込まれ、視覚、聴覚、嗅覚、触覚、及び、動作の少なくとも1に基づくインタフェースである。
【0019】
本発明の第5の態様は、第1の態様の携帯型デバイスであって、当該携帯型デバイスに給電する少なくとも1のエネルギー源を更に有する。
【0020】
本発明の第6の態様は、第5の態様の携帯型デバイスであって、ベースを更に有し、前記ベースは、前記エネルギー源を再充電し、当該携帯型デバイスが別のデバイスから情報を受信し、及び、別のデバイスへ情報を送信することの少なくとも一方を可能とし、当該携帯型デバイスの別のデバイスに対するシーケンスを決定することを可能とし、デバイスの別のデバイスに対する順序を決定することを可能とする。
【0021】
本発明の第7の態様は、第1の態様の携帯型デバイスであって、前記少なくとも1のプロセッサ、前記モジュール、及び、前記少なくとも1のセンサの少なくとも1は、重力に対する当該携帯型デバイスの向きを決定すべく構成される。
【0022】
本発明の第8の態様は、第1の態様の携帯型デバイスであって、前記少なくとも1のプロセッサ、前記モジュール、及び、前記少なくとも1のセンサの少なくとも1は、当該携帯型デバイスが感知するタンジブル動作に関する情報を受信するよう構成され、当該タンジブル動作は、匂いをかぐ、聞く、話す、触れる、押圧する、滑らせる、軽く叩く、絞る、動かす、落下させる、擦る、の少なくとも1である。
【0023】
本発明の第9の態様は、第1の態様の携帯型デバイスであって、当該携帯型デバイスの本体は可撓性を有する。
【0024】
本発明の第10の態様は、第1の態様の携帯型デバイスであって、バインダを更に有し、前記バインダは、少なくとも1の当該携帯型デバイスの運搬に用いられ、当該バインダに挿入されるデバイスのシーケンスを確立する。
【0025】
本発明の第11の態様は、第1の態様の携帯型デバイスであって、前記少なくとも1のプロセッサ、前記モジュール、及び、前記少なくとも1のセンサは、当該携帯型デバイスに関する情報を決定するよう構成され、当該携帯型デバイスに関する情報は、当該携帯型デバイスの別のデバイスに対する接近度、空間位置、向き、シーケンス、及び、順序の少なくとも1である。
【0026】
本発明の第12の態様は、第1の態様の携帯型デバイスであって、前記少なくとも1のプロセッサ、前記モジュール、及び、前記少なくとも1のセンサは、別のデバイスに関する情報を受信するよう構成され、前記別のデバイスに関する情報は、接近度、空間位置、向き、シーケンス、及び、順序の少なくとも1である。
【0027】
本発明の第13の態様は、第1の態様の携帯型デバイスであって、当該携帯型デバイスは別のデバイスと通信し、前記別のデバイスは、当該携帯型デバイスと同様のデバイス、アナログ回路デバイス、集積回路デバイス、パーソナルコンピュータ、コンピュータ、電話、パーソナル携帯情報端末装置(PDA)、ポケットベル、音楽プレーヤ、オーディオに反応する感知デバイス、ビデオプレーヤ、光に反応する検出デバイス、匂いを発散するデバイス、匂いを感知するデバイス、触覚及び動作の少なくとも一方を発生するデバイス、及び、動作及び触覚の少なくとも一方を感知するデバイス、の少なくとも1である。
【0028】
本発明の第14の態様は、第8の態様の携帯型デバイスであって、重力に対するデバイスの向きを決定するために傾斜センサが用いられる。
【0029】
本発明の第15の態様は、第1の態様の携帯型デバイスであって、別のデバイスに対応する固定位置の約3×10-1メートル以内に配置された当該携帯型デバイスが、情報通信を行うことができる。
【0030】
本発明の第16の態様は、容易に外部と情報通信を行うことができる携帯型デバイスであって、傾斜センサ、タクトスイッチ、可撓性センサ、及び、スライダの少なくとも1である、少なくとも1のセンサを組み込まれている可撓性本体と、少なくとも1のディスプレイドライバと、前記可撓性本体に物理的に組み込まれ、情報を表示するように構成されている少なくとも1の表示手段と、前記可撓性本体に物理的に組み込まれているバッテリーと、前記可撓性本体に物理的に組み込まれ、前記センサからのフィードバック及び前記表示手段における変化を制御するマイクロコントローラと、を含み、前記ディスプレイドライバは、情報通信を容易にするために、タンジブル・リアルワールド表示を利用する。
【0031】
本発明の第17の態様は、第16の態様の携帯型デバイスであって、バインダを更に有し、前記バインダは、少なくとも1の当該携帯型デバイスの運搬に用いられ、当該バインダに挿入されるデバイスのシーケンスを確立する。
【0032】
本発明の第18の態様は、第16の態様の携帯型デバイスであって、ベースを更に有し、前記ベースは、エネルギー源の再充電を可能とし、当該携帯型デバイスが別のデバイスから情報を受信し、及び、別のデバイスへ情報を送信することの少なくとも一方を可能とし、当該携帯型デバイスの別のデバイスに対するシーケンスを決定することを可能とする。
【0033】
本発明の第19の態様は、第1の態様の携帯型デバイスであって、当該携帯型デバイスは、情報の受信及び送信の少なくとも一方を示すタンジブル・リアルワールド表示を使用することにより、情報通信を容易にする方法を使用し、当該方法は、別のデバイスに対する当該携帯型デバイスの接近度を検出し、前記接近度が別のデバイスに十分近いことを判断し、当該携帯型デバイスが情報送信のために十分に近い位置にあることを示し、情報を送信し、タンジブル・リアルワールド表示を用いて送信を表示し、当該携帯型デバイスの更なる情報送信を無効とし、当該携帯型デバイスが情報送信のために十分に近い位置にないことを示す。
【0034】
本発明の第20の態様は、第1の態様の携帯型デバイスであって、当該携帯型デバイスは、情報の受信及び送信の少なくとも一方を示すタンジブル・リアルワールド表示を使用することにより、情報通信を容易にする方法を使用し、当該携帯型デバイスは、別のデバイスに対する当該携帯型デバイスの接近度を検出する手段と、前記接近度が別のデバイスに十分近いことを判断する手段と、当該携帯型デバイスが情報送信のために十分に近い位置にあることを示す手段と、情報を送信する手段と、タンジブル・リアルワールド表示を用いて送信を表示する手段と、当該携帯型デバイスの更なる情報送信を無効とする手段と、当該携帯型デバイスが情報送信のために十分に近い位置にないことを示す手段と、を備える。
【0035】
本発明の第21の態様は、容易に外部と情報通信を行うことができる携帯型デバイスのプログラムであって、別のデバイスに対する携帯型デバイスの接近度を検出し、前記接近度が別のデバイスに十分近いことを判断し、当該携帯型デバイスが情報送信のために十分に近い位置にあることを示し、情報を送信し、タンジブル・リアルワールド表示を用いて送信を表示し、当該携帯型デバイスの更なる情報送信を無効とし、当該携帯型デバイスが情報送信のために十分に近い位置にないことを示す、ことを当該携帯型デバイスのプロセッサに実行させる指示を含む、。
【0036】
本発明の第22の態様は、第1の態様の携帯型デバイスであって、当該携帯型デバイスはさらにメモリを備え、当該メモリは、プログラムを記憶し、当該プログラムは、別のデバイスに対する携帯型デバイスの接近度を検出し、前記接近度が別のデバイスに十分近いことを判断し、当該携帯型デバイスが情報送信のために十分に近い位置にあることを示し、情報を送信し、タンジブル・リアルワールド表示を用いて送信を表示し、当該携帯型デバイスの更なる情報送信を無効とし、当該携帯型デバイスが情報送信のために十分に近い位置にないことを示す、ことを当該携帯型デバイスのプロセッサに実行させる指示を含む、容易に外部と情報通信を行うことができる携帯型デバイスのプログラムであり、前記少なくとも1のプロセッサは、前記プログラムを実行することにより、別のデバイスに対する携帯型デバイスの接近度を検出し、前記接近度が別のデバイスに十分近いことを判断し、当該携帯型デバイスが情報送信のために十分に近い位置にあることを示し、情報を送信し、タンジブル・リアルワールド表示を用いて送信を表示し、当該携帯型デバイスの更なる情報送信を無効とし、当該携帯型デバイスが情報送信のために十分に近い位置にないことを示す、ことを当該携帯型デバイスのプロセッサに実行させる。
【発明の効果】
【0037】
本発明の携帯型デバイスは、情報を受信する少なくとも1のセンサと、情報を提供するモジュールと、少なくとも1のセンサからのフィードバック及びモジュールの変化の少なくとも一方を制御する少なくとも1のプロセッサと、を含む。モジュールは、タンジブル・リアルワールド表示を利用するため、本発明の携帯型デバイスは容易に外部と情報通信を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0038】
添付の図面に基づき、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。
1.1 ポストビット・プレーヤ
【0039】
本発明の一実施形態において、ポストビットは、情報を受信する少なくとも1のセンサ、情報を提供又は送信するモジュール、センサとモジュールとを制御するプロセッサを備える、情報通信の容易性を促進するデバイスとすることができる。該デバイスにおいて、モジュールはユーザと通信するため、「タンジブル・リアルワールド表示」を単独でもしくはグラフィカル・ユーザ・インタフェース(GUI)と連動させて利用する。本発明において「タンジブル・リアルワールド表示」を押下する動作(たとえば、指又はスタイラスなどでタッチする動作)は、現在利用可能なGUI内のボタンを押下する動作と対比することができる。後者の場合、ボタンはGUIにおけるメタファとして機能する矢印にリンクされる。これに対し、ポストビットではメタファへのリンクはなく、操作者は「タンジブル・リアルワールド表示」に触れているのであり、この表示に対しデバイスが応答する。
【0040】
他の実施形態において、プロセッサは、情報を受信又は送信し得る他のデバイスに対する、デバイスの接近度を決定できる。本発明の各種実施形態において、デバイスに物理的に組み込まれるセンサは、視覚、聴覚、嗅覚、触覚及び動作の少なくとも1に基づくセンサとすることができる。本発明の各種実施形態において、情報を提供又は送信するのモジュールは、ユーザ・インタフェース・ドライバとユーザ・インタフェースとを有し、ユーザ・インタフェースはデバイスに物理的に組み込まれ、視覚、聴覚、嗅覚、触覚及び/又は動作に基づくインタフェースとすることができる。
【0041】
本発明の一実施形態において、デバイスは、約2インチ×4.5インチの電子ペーパーデバイスとすることができる。デバイス全体に柔軟性をもたせてもよく、あるいはディスプレイにペーパーバックの表紙の厚みと硬さ程度の可撓性を与えてもよい。他の一実施形態では、ポストビットの背面に、ポストイット(R)背面の粘着性を機械的に模倣した、任意の場所に配置するための着脱可能な接着剤が設けられている。図1は、ポストビットの前面(100)側及び背面(115)側の一実施形態を示す。該実施形態では、該ポストビットは、ポストビットをポストビット・バインダ又はポストビット・ベースに接続することを可能とする端子(前面側105、背面側120)、可撓性電子ペーパー・ディスプレイ(表示画面)(110)、組み込まれた可撓性回路(125)、組み込まれたタッチ・スライド・センサ(130)、組み込まれた可撓性センサ(145)及びポストビットを面に固定する手段(140)を含む。
【0042】
一実施形態において、情報を提供又は送信するモジュールは、ディスプレイ(視覚的)インタフェースを含む。ディスプレイ背面において、フィンガー・パッド・コントロールを用いた簡単な操作のための可撓性(レジスティブベンド)センサ及びタッチ・スライド・センサが設けられている。他の一実施形態では、センサから収集されたデータは、マルチメディア・コンテンツを視聴するために利用できる。したがって、デバイスはデータをビューアに表示できる。別の実施形態において、ポストビットデバイスは、データをPC又は他のアナログデバイス、又は集積回路デバイスに対しアップロード又はダウンロードすることができる。デバイスとして、例えば電話、パーソナル携帯情報端末装置(PDA)、ポケットベル、音楽プレーヤ、オーディオに反応する感知デバイス、ビデオプレーヤ、光に反応する検出デバイス、匂いを発散するデバイス、匂いを感知するデバイス、触覚や動作を発生するデバイス、及び動作又は接触感知デバイスが挙げられる。ポストビットが他のデバイスと通信する実施形態において、通信を発生させるため、他のデバイスに対応する固定位置の約3×10-1メートル以内にポストビットを配置することができる。他の実施形態では、通信を発生させるため、他のデバイスに対応する固定位置の約3×10-2メートル以内にポストビットを配置してもよい。他の一実施形態では、ポストビットは、電池、傾斜センサ、マイクロコントローラ、タクトスイッチ及びディスプレイドライバを利用する。
1.2 ポストビット・ベース(データ及び電源接続)
【0043】
一実施形態において、ポストビット・ベースは、ホストコンピュータとの通信を可能にするデータ及び電力ポートとすることができる。これにより、デバイスは、データをコンピュータに表示できる。一実施形態において、1以上のポストビットとポストビット・ベースとの接続は、面接触によって確立されうる。他の実施形態において、接続は無線によってもよい。通信が無線である実施形態では、通信を発生させるため、ポストビットをポストビット・ベースから約12インチ以内に配置することが必要である。他の実施形態では、通信を発生させるため、ポストビットをポストビット・ベースから1インチ以内に配置することができることが必要である。
【0044】
一実施形態において、ポストビットはエネルギー源としてバッテリーを有し、データの受け渡しとポストビット・バッテリーの充電とのためポストビットとポストビット・ベースとの接続は、誘導(induction)を利用して行われる。他の一実施形態において、ユーザによるポストビットの物理的配置又はシーケンスをポストビット・ベースが通信しているデバイスに認識させるため、データおよび電源を供給するベースを仕事場の環境のいくつかの場所に組み込んでもよいし固定してもよい。
【0045】
一実施形態において、システムは、各ポストビットの位置を常に認識している。他の実施形態において、ユーザは、例えば「今日やること」のリストをデスク上の左手に配置するなど、自らのメンタルマップに適合するアドホックな物理的位置を選択する。ポストビットとベースとのドッキングにより当該位置が示される。
【0046】
一実施形態において、ポストビット・ベースは電源、データ通信プロトコル、認証(ID)革新技術を組み合わせたものを組み込んでいる。一実施形態において、ポストビットは、物理的表面を覆う薄膜状の非接触電源を組み込んでいる。他の一実施形態において、磁気又は金属ベルクロによるデータプラスパワーシステムが利用される。一実施形態において、コンテンツ及びセンサ情報を送るためにデータ通信プロトコルを用いてもよい。一実施形態において、RFID又はオンボードIDシステムのようなID技術を用いてもよい。他の一実施形態において、ポストビット・ベースは組み込まれた座標グリッドを有し、各ポストビットは固有のオンボードIDを有する。このように、一実施形態において、システムは、ベース上のポストビット位置を認識できる。他の一実施形態において、ポストビット・ベースは、たとえば、モバイルデバイス上のカレンダを同期させるため別のモバイルデバイスにも使用できる。当該モバイルデバイスは、ベースで再充電される。図2は、場所ID(スタティック)(205)、アクティブデータI/O(210、225)、電源(215)、データ通信(220)、及びポストビットID(スタティック)を有するポストビット負荷(235)からなるポストビット・ベース(200)及びポストビット(230)を示す回路図の一実施形態を示す。
1.3 ポストビット・バインダ
【0047】
一実施形態において、ポストビット・バインダは、少数のポストビットを挿入できる小さいコンテナであってよい。図3に、PCのディスプレイ・フレーム(305)に接続されるポストビット・バインダ(300)に挿入される4つのポストビットを略図で示す。他の一実施形態において、ポストビット・バインダは、ポストビット本体と同様の方法でポストビット・ベースに接続される。一実施形態において、ポストビットの、ポストビット・バインダに収まる端部に、PC又は他のアナログデバイス、又は集積回路デバイスからデータをダウンロードするための端子が組み込まれている。デバイスとして、例えば電話、PDA、ポケットベル、音楽プレーヤ、オーディオに反応する感知デバイス、ビデオプレーヤ、光に反応する検出デバイス、匂いを発散するデバイス、匂いを感知するデバイス、感覚や動作を発生するデバイス、及び動作又は触覚感知デバイスが挙げられる。一実施形態において、電磁非接触端子もしくは誘導端子が、ポストビット・バインダを介してポストビットへ又はポストビットからデータを送るために用いられる。
【0048】
一実施形態において、ポストビット・バインダの1つの端子は、ポストビットをPCディスプレイ・フレームに接続するインタフェースであってもよい。一実施形態において、他の端子は、バインダに挿入されたポストビット数に関わらずポストビット・バインダが作用する、ポストビット・バインダ・スタックにおける他のポストビットへのパススルーコネクタである。他の一実施形態において、ポストビット・バインダは、適切に整列配置された状態に接続を維持し、PCディスプレイ・フレームへのプライマリコネクタとして機能し、ポストビット・パックのための取り扱い容易な物理的コンテナとして機能する。一実施形態において、バインダ自体は、その内容に関するメタデータ情報、バインダに挿入されたポストビットのシーケンスのいずれかを表示し、あるいは単にスタックにおける一番上のポストビットの静止コンテンツを反映する電子ペーパーカバーを有する。
2.1 PCディスプレイ・フレーム上のポストビット・ベース
【0049】
本発明の一実施形態において、ホストコンピュータのディスプレイ・フレーム(表示装置のフレーム)は、ポストビット・ベース・インタフェースの主たる場所(プライマリロケーション)とすることができる。図4に、ポストビット(405)がPCディスプレイ・フレームに取り付けられたPCディスプレイ(表示画面)(400)を略図で示す。他の一実施形態において、ポストビット・ベースに適用されるポストビットが認識され、「ドラッグアンドドロップ」及びスクイーズ動作に連結する機能及びこれらに関連するアニメーションを有効とするために、ポストビットの位置が計算される。これにより、デバイスは、データを他のデバイスに渡すことが可能となる。位置(ロケーション)情報は、「ドロップビヨンドドラッグ」セクションで説明する非対称の問題に対処するために重要となることがある。
2.2 ポストビット・ベース・パッド
【0050】
本発明の一実施形態において、ポストビット・ベース・パッドは、デスク、テーブル、棚又は他の表面に置かれるよう設計されている。一実施形態では、小型のベース・パッドをポストビットの再充電用「ホットスポット」として使用できる。ポストビットをウェイクアップ(起動)しあるいは消耗したバッテリーを再充電するために、ユーザはポストビットをベース・パッド上にセットするだけでよい。一実施形態において、テーブル面を覆う大型のベース・パッドが使用される。このような大型のベース・パッドはより長期的あるいは継続的なポストビット分類のタスクのようなより複雑な操作に使用される。大型のベース・パッドは、広い面に載置されたポストビットの順序や物理的配列を捕捉することもできる。ここで、順序は、シーケンスではなく、ポストビットの空間配置又はグループ化を示していてもよい。大型のベース・パッドは、各ポストビットデバイスの相対的空間位置を決定するための一手段である。図5に、ポストビット(520)がPCディスプレイ・フレーム位置に取り付けられ、ID(505)がいくつかのリーダ(525)(R−n、n=1、2、3、…)のうちの1により検出される、PCディスプレイ(表示画面)(500)を略図で示す。
2.3 パブリック・ポストビット・ベース
【0051】
本発明の一実施形態において、ポストビット・ベースは、壁にかけた掲示板スタイルであってもよい。他の一実施形態において、ポストビット・ベースは、友人への連絡、公的掲示板、ウェブサイトなど、ネットワークを介した社会的公的用途に合わせて設計してもよい。ユーザはタスクを設定し(例えば、「掲示板ベース・パッドAに接続する」、「これを友人Bに送る」)、ポストビットのコンテンツを作成するか、パブリック・ベース上の他のポストビットからコンテンツをロードする。一実施形態において、ポストビットはデバイス上にディスプレイを有するので、(当該ディスプレイに)情報を表示し、ユーザが当該情報を動的に変更することができるようにしてもよい。
3. ポストビット・ソフトウェア
【0052】
一実施形態において、ポストビット・ソフトウェアは、ホストコンピュータ、ポストビット、ポストビット・バインダ及びポストビット・ベース間のアクティビティを相関させる。アクティビティには、ファイル転送、位置検出、シリアル接続の確立、ポストビット・システムの状態及びアクティビティを表現するインタフェース・アニメーション又はインタフェース表示を含む。一実施形態において、ポストビット・メディアの形態(例えば、ビデオ・セグメントの適当なチャンキング)に特有のオーサリング及びデータ管理システムを、ソフトウェアに含めることができる。本発明の他の一実施形態において、これらの機能を達成するために、シリアル接続でマクロメディア・フラッシュ(Macromedia Flash)を利用してもよい。
4.プロトタイプ
【0053】
ポストビットのシンプルな電子プロトタイプは、電子ペーパーの代わりにLCD文字ディスプレイを用いて、インタラクション設計及び組み込みセンサ動作をテストすべく設計されていた。アトメル社(Atmel)のAT90S4433マイクロコントローラは、液晶画面を駆動し、デジタル及びアナログ入出力を処理する。現在、センサは、電子ドッキングを可能にするボタン、情報速度(例えばフレーム・レート)を変えるレジスティブベンド・センサ、及びコンテンツを前後にスクロールするスライダを含む。プロトタイプでは抵抗性(レジスティブ)センサを用いたが、圧電性センサも使用でき、容量性センサや圧力アドレスカーペットなどの他のタイプのセンサも使用できる。
【0054】
プロトタイプは、ベルクロ(登録商標)(ナイロン製付着テープ;マジックテープ(登録商標))によってPCディスプレイに取り付けられる。2つの金属接点が、コンピュータへのシリアル接続を提供するためにベルクロに組み込まれる。シリアルケーブルは、RS232Cインタフェースチップを介してPCに接続される。フラッシュ(Flash)アニメーションを利用して作られる仮想デスクトップを用いる場合、デスクトップ上の各オブジェクトは、ネットワーク・インタフェース、シリアルポート・インタフェースを用いてポストビットと通信できる。
【0055】
プロトタイプでは、デスクトップ上のファイルから端部のポストビットへ「ドラッグアンドドロップ」機能を実行する際、デスクトップに「ハンドグラビング」形のアイコンが示され、テキストコンテンツがシリアルポートに転送される。プロトタイプは、ベルクロに組み込まれたシリアル端子を介して、テキストラインを取得し、LCDモジュール上で描画する。ポストビットプロトタイプがPCディスプレイ・フレームから取り外された後でも、プロトタイプはLCD上にテキストを表示し続ける。プロトタイプは表示コンテンツを制御する可撓性センサと、ポストビットからPC又は他のデバイスへデータをダウンロードするための「スクイーズイット」効果をトリガする小さなタクトスイッチと、を有する。図6は、PC(610)、サーバ(620)、及び、PCディスプレイ(表示画面)(600)を示す。PCディスプレイ(600)は、PCディスプレイ(600)のフレームに取り付けられているポストビットプロトタイプ(620)によりADM3202(615)を介して生成されたフラッシュ・アニメーション「ハンドグラビング」アイコン(605)を表示する。ポストビットプロトタイプ(620)は、文字表示LCD(625)、タクトスイッチ(630)、AT90S4433チップ(640)、XTAL(645)、アナログI/O(650)、可撓性センサ(655)、TXD(670)、RXD(675)、ベルクロの付着部(680)を含む。
【0056】
人々は紙のポストイット(R)をPCディスプレイ・フレームに貼り付ける傾向を有することが観察される。ポストビットがPCに接続されている場合、この観察がPCディスプレイ・フレームにポストビットを配置することの基礎となる。これにより、PCディスプレイ端部を拡張するためにポストビットを使用する固有のインタフェース特徴(本願明細書における、「ドロップビヨンドドラッグ」及び「スクイーズイット(Squeeze It)」機能)を提供する。
【0057】
ポストビットは、PCディスプレイの左右両側のディスプレイ・フレームの任意の場所に取り付けることを意図されている。これにより、ユーザの利き手が左右いずれであるかは問題とならない。しかし、これによりデバイスに非対称性が生ずる。また、ポストビットがディスプレイ画面の端部に位置する場合、本質的に左右非対称が存在する。更に、ポストビット背面の一端部に付着部分とコネクタが設けられ、他端部にスライダ・センサが設けられているため、更に非対称となっている。こうした非対称の問題を解決すべく、ポストビットの第三のセンサとして傾斜スイッチを設けている。傾斜センサにより、ポストビットデバイスは重力方向によって上方を決定できる。これは、ポストビットデバイスの向きを決定する一手段である。このセンサによって、ポストビットは、例えば上下が逆に配置されていてもテキスト又はビデオコンテンツが確実に正しい向きに表示されるようにすることで、非対称の問題を解決できる。ポストビット・システムは、傾斜センサを活用してユーザの利き手、及びディスプレイに左右の端部があることに起因する非対称の問題を解決する。
【0058】
より簡単な通信を実現するための「タンジブル・リアルワールド」表示の例を以下に説明するが、これらはあくまで一例であり、本発明はこうした特定の実施形態に限定されるものではない。
「ドロップビヨンドドラッグ」:GUIからポストビットにデータを取り込む
【0059】
ドロップビヨンドドラッグは、コンテンツをデバイス(PC、PDA、電話)からポストビットにコピーする機能である。一実施形態において、ポストビットがPCディスプレイ・フレームに配置されているとき、ポストビットはメインディスプレイの拡張部分として機能しうる。ユーザは、ファイルをPCディスプレイからポストビットに直接ドラッグアンドドロップする。ドライバが利用できない場合やドライバがファイル転送許可を有効にしない場合、ドロップビヨンドドラッグが有効となる。ポストビットは、マウスが近くにあることを示すために点灯し、タイトル、アイコン、キーフレームなどの重要な情報を示す。図7に「ドロップビヨンドドラッグ」の概念を図示する。
【0060】
「ドロップビヨンドドラッグ」の概念は「ピックアンドドロップ(Pick-and-Drop)」と類似しているが、ポストビットディレクトリはデバイスから離さずにファイルを転送し、ポストビットは転送されているコンテンツを呈示する。したがって、より直感的である。
【0061】
PCディスプレイに表示されたGUIと物理的なポストビットが交差する箇所において、視認可能アイコン又はアニメーションにより、ポストビットがデータを取得したことをユーザに知らせる。例えば、一実施形態において、ドラッグされたアイテムがポストビットの付近に来ると、ハンドアイコンが現れてタイルを「つかむ」。この動作はアップル社の「ドック」アイコンにやや似ているが、この場合のメタファはGUIフレームの参照の外側の物理的オブジェクト、すなわち、ポストビットに結び付く。GUI上に「手を伸ばし」てデータをつかみ、データをポストビットにドラッグするアニメーションにより、データが取得されたことを知らせる。図8に、プロトタイプポストビットが「ドロップビヨンドドラッグ」機能を実行する際に表示される「ハンドグラビング」アイコンを示す。
スクイーズイット:ポストビットからGUIへデータを送る
【0062】
ホストコンピュータのGUIからポストビット上へデータを送ることは、GUIメタファの有用であり直感的であるシンプルな拡張である。しかし、ポストビットからメイン画面へデータを送ることは、こうした明らかなマッピングを有さない。本発明の一実施形態において、「スクイーズイット」機能は、その機能を示すために「ケチャップ・パケット」メタファを用いる。図9は、「スクイーズイット」メタファのケチャップ・パケットを示す図である。ポストビットをディスプレイ・フレームに付け、ポストビット端部に圧力を加えると、センサにより起動されるデータがGUI環境へと戻される。ケチャップ・パケットからケチャップを皿に搾り出す感覚である。本発明のプロトタイプでは、ポストビット・プロトタイプ・ディスプレイと回路基板との間に設けられるタクトスイッチを利用して「スクイーズイット」機能を実行する。スイッチの代わりに可変力センサを用いると、加える力の量に応じて、より現実的なスプラッシュ・アニメーションが実行される。
「フリップアンドファインド(めくる・見つける)」:スタック動作
【0063】
この機能は、マルチメディア・ファイルからターゲット・ビデオ・ファイルを見つけることを可能にする。本発明の一実施形態では、ムービー・データが(例えば、「ドロップビヨンドドラッグ」により)ポストビットのスタックにコピーされると、電子ペーパーである各ポストビットにはムービー・コンテンツのキー・フレームが示される。ユーザはポストビットをめくってキー・フレーム(あるいはプレゼンテーション・スライド、シーケンシャル・データまたはノン・シーケンシャル・データの任意のセット)を探すことができる。次いで、(例えば、ポストビットのスタックに「スクイーズイット」機能を適用して)ポストビットのスタックからデスクトップにコンテンツを移動させると、分類されたポストビットの順番に選択された全シーンを組み合わせて1つのファイルが作成される。図10に、ポストビットのセットがバインダに収容されている場合、ポストビット・バインダがどのようにして個々のシーンのキー・フレームを表示するかを示す。
ピックアンドプレイ(選択・再生)
【0064】
データを読み込んだポストビットは、どこかに貼られるとスタティックなメモ又はラベルのように機能する(電子ペーパーはデータの視認可能な画像を表示するために電源を必要としない)。一実施形態では、ユーザがポストビットを手に取ると、ポストビットはマルチメディアプレーヤとしてアクティブ化される。
フレックスアンドラブ(撓める・擦る)
【0065】
各ポストビットは、ビデオもしくは他のシーケンシャル画像、又はテキストメッセージを呈示できる。一実施形態において、使いやすく直感的な動作によりコンテンツを制御する。画像の早送りと巻き戻しを行うための「スライダ・センサ」がポストビット裏面の一端に沿って設けられている。ポストビットを撓ませることにより、コンテンツのフレーム・レートを速めたり遅めたりする「フレックス・センサ」が屈曲される。これにより、ポストビットのファイルコンテンツの任意のセクションを精査したり、セクション全体をざっと見たりすることができる。また、この機能により、ユーザは何枚かのポストビットを矢継ぎ早にめくると、コンテンツをすばやく見ることができる。一実施形態では、ポストビットはディスプレイ、閲覧制御、タンジブル・インタフェースを1つのユニットとして可撓性デバイスに組み込む。図11は、ポストビットを撓める動作を示す。
ソートアンドエディット(分類・編集)
【0066】
分類及び編集は、よく知られた分類又は編集作業においてデータ・ファイルのポストビット表示のもつ接触性能を利用する。一実施形態において、この機能により、ビデオを含むポストビットを分類することによって、ユーザが(例えば、ポストビット・ベース・パッドで覆われた)物理的デスクトップ上にランダムに配置されたマルチメディア・コンテンツを分類することが可能となる。ポストビットは、ファイルの視覚的コンテンツの接触による操作を可能にする。また、この機能は、シーンごとにビデオを編集したり、プレゼンテーション・スライドを分類したりするためにも利用できる。図12に、「ソートアンドエディット(分類・編集)」機能を例示する。
ソフトウェア・プロトタイプ組合せ機能:「ソートアンドエディット(分類・編集)」+「ピックアンドプレイ(選択・再生)」
【0067】
図13は、「ソートアンドエディット(分類・編集)」動作のためにポストビットを使用することを示す。同図では、ポストビット・ベース・パッドの表面に広げられたホームビデオの19のキー・フレームを、フラッシュ・プロトタイプを利用して分類する。本発明の一実施形態では、ベースの表面は個々のポストビットの位置を認識し、この情報を利用してポストビットの順序を決定し、あるいはビデオストリームを編集する。「ピックアンドプレイ(選択・再生)」機能を利用することにより、各ポストビットは、手に取られたとき、ムービーの一部を再生する。このプロトタイプによれば、人々は静止キー・フレームをより簡単にビデオの一部と関連付けることができる。ユーザは、ポストビットを手に取るだけで、ビデオのどの部分をキー・フレームが表しているかを思い出すことができる。自動ビデオ編集システムにおいて重要なことは、ムービー・ビデオがポストビットに分割される際、認識可能な場面及びキー・フレームを選択する点である。本発明の提案するポストビット・ソフトウェアでは、こうした作業が可能である。
5.1 シナリオ例1
【0068】
ジョエルは、映画、テレビ番組、携帯電話動画、ダウンロードされたビデオ、ウェブカメラで撮影したミーティングビデオの膨大なコレクションを所有している。ジョエルはいくつかの大容量ハードディスクを持っており、オリンピックの全試合を録画した。柔道ファンである友人ピーターは、オリンピックを観戦せず、その放送や録画したものも見なかった。ところがピーターは今柔道の試合を見たくなり、ジョエルにダビングを依頼する。ジョエルは自分のコンピュータにポストビット・バインダを接続し、オリンピックのファイルをポストビットに「ドラッグアンドドロップ」する。各ポストビットは試合の異なる部分を示す。ジョエルはポストビットをめくって、ピーターの見たがっている柔道の試合をピックアップする。ジョエルはピックアップしたポストビットをポストビット・バインダに入れ、ピーターのデスクに置く。
【0069】
ピーターはデスクに戻るとすぐにポストビット及びバインダを見つける。ピーターはこれらをデスクに並べ、見たい試合を順番にピックアップする。ピックアップした順番に柔道ビデオが再生される。関心の度合いに応じてピーターがポストビットを撓めると、ビデオのスピードアップ又はスローダウンがなされる。ポストビットの背面を擦ると、繰り返し再生が行われ、特に気に入った柔道の動作を見ることができる。何度も再生してバッテリーが切れると、ピーターは他の気に入ったシーンとともにポストビットを近くの壁のポストビット・ベースに装着し、バッテリーを充電する。しかし、ピーターにはこのときとても見たい1つのビデオのポストビットがある。ピーターはこのポストビットをPCディスプレイ・フレームに貼り付け、ポストビットをスクイーズする。ビデオは彼のPCにコピーされ、デスクトップにアイコンが作成される。このアイコンをクリックするとPC上でビデオを見ることができる。
【0070】
ピーターはジョエルからもらった全てのポストビットを見終わり、柔道の試合の収集と編集をしている。自分のPCに保存してあった過去のオリンピックのいくつかの試合をポストビットにコピーし、コピーしたポストビットを机に広げる。いくつかのシーンを見比べて、優れた試合をピックアップする。ピーターはこれらを組み合わせてバインダに入れ、優れた動作と最も有名なシーンを特定の順番で集めた特製の「ピーターの柔道ミキシング」ビデオができあがる。
5.2 シナリオ例2
【0071】
デイビッドは5分後にミーティングを控えている。ミーティングに必要な書類をコピーするのに必要な時間はちょうど5分である。だが、コピーが終わったとき、コピー機にトナー交換のサインが出た。デイビッドは困ってしまう。ミーティングに遅れることはできないが、次にコピー機を使う人に知らせもしたい。そこで自分の携帯電話に伝言を入れる。「このコピー機はトナー交換が必要です。でも私には交換する時間が今ありません」デイビッドはこのムービー・メッセージをポストビットに「ドロップビヨンドドラッグ」し、このメッセージをコピー機の上に貼り付ける。
【0072】
ボブが通りかかり、コピー機上のポストビットを見る。ボブがポストビットを手に取ると、デイビッドのメッセージが再生され、ボブはトナーを交換することにする。
【0073】
ボブはトナーを交換するのは初めてである。コピー機を開けてみると、「トナー交換」、「紙詰まり」、「カスタマーセンター」と書かれた3枚のポストビットがある。ボブが「トナー交換」と書かれたポストビットを手に取ると、再生が始まり、その会社の交換用トナーのある場所が動画によって指示される。カートリッジは備品室のドアの後の棚の一番上に保管されている。ボブはポストビットの指示、地図及び/又はビデオによりカートリッジを容易に見つけることができる。
【0074】
ボブは、トナーカートリッジを取り、コピー機に戻る。次に、ポストビットの指示に従い、第5カバーを開く。第5カバーを開けると別のポストビットがある。このポストビットは、トナーカートリッジの着脱方法を段階的に指示してくれるビデオマニュアルを再生する。現場で詳細な指示に従うことで、ボブは問題なくトナーを交換することができた。
【0075】
以下の「タンジブル・リアルワールド」機能の実施例はあくまで例であり、本発明はこうした特定の実施形態に限定されるものではない。
6. 機能
6.1 「ドロップビヨンドドラッグ」
【0076】
小さな電子ペーパー記憶装置がPC画面を拡張する。一実施形態において、ユーザはPCディスプレイ・フレームを越えてファイルを「ドラッグアンドドロップ」することができる。ポストビットのスタックを利用して、1つのファイルを1つの電子ペーパーに直接、1対1の物理的対応で入れることができる。
6.2 「ドロップビヨンドドラッグ」のためのGUI上の「ハンドグラビング」アイコン
本発明の一実施形態において、ポストビットがPCディスプレイ・フレームに取り付けられているとき、PCディスプレイ・デスクトップ上のファイルがポストビットの近くまでドラッグされると、ポストビットは「ハンド」アイコンを伸ばして、このファイルをつかむ動作をする。
6.3 スクイーズ・インタフェース:タンジブル・リアルワールド指向インタフェースのケチャップ・パケット・メタファ
【0077】
リアルワールド指向インタフェースは、データをポストビットからGUIデスクトップへ移動させるために用いられる。本発明の一実施形態において、PCディスプレイ・フレームの端部に配置されたポストビットはデータをデスクトップにダウンロードし、データ転送に伴ってケチャップ・パケットのメタファを用いたアイコンがスクイーズされる。
6.4 「ドロップビヨンドドラッグ」とスクイーズインタフェースとの組合せ
【0078】
GUIとTUIの動作をシームレスに接続するため、PCディスプレイ端部近傍に置かれたポストビットは、GUIとリアルワールドオブジェクトであるポストビットとの間のデータ転送を可能にする。本発明の一実施形態において、この動作はGUIに基づいて行われ、GUIのハンドアイコン(「ドロップビヨンドドラッグ」)を使用してポストビットにデータを転送する。この逆の動作では、リアルワールド指向「スクイーズイット」インタフェースを利用してポストビットからデスクトップ画面にデータを転送する。アニメーション・アイコンがファイル又はデータの転送をサポートする。
6.5 コンテンツをポストビットのスタックにコピーする
【0079】
本発明の一実施形態において、マルチウィンドウ又はそれ以外の複雑なタスクを調べる際、タスクの内容がスタックに1つずつコピーされ、次いでポストビットに転送され、ポストビットが1つのウィンドウ又はタスクの一部を表示する。
6.6 「ピックアンドプレイ(選択・再生)」
【0080】
本発明の一実施形態では、ポストビットは非給電状態でキー・フレームもしくはシーンを表示する。従って、貼り付けられた状態又は不活性状態にあるポストビットは静止画像を表示するようプログラムすることができる。このときポストビットはメモのようなポストイット(R)として機能する。しかし、手に取られるとポストビットは活性化され、例えばビデオ・プレーヤとなる。
6.7 インタフェースを「撓める・擦る(フレックスアンドラブ)」
【0081】
ポストビットのコントローラは直感的である。本発明の一実施形態において、ポストビットを指の間で撓めると、ビデオが作動され再生が始まる。他の一実施形態では、ポストビットを擦ることで、ビデオのフレーム・レート(毎秒の速度)が上がる。ユーザは、ポストビットを再生しながらその使い方を自然に覚える。本発明の別の実施形態では、非対称の問題は傾斜センサにより解決され、ビデオを正しい向きで表示する。
6.8 バインダをめくるインタフェース
【0082】
本発明の一実施形態において、ビデオを分類する際に特定の画像を見つけるには、ビデオをポストビットに変換するだけでよい。スタックの各ポストビットがキー・フレームを表示する。ユーザはポストビットをめくって画像を探すことができる。
6.9 ポストビット上でセグメント化されるビデオ
【0083】
本発明の一実施形態において、ポストビットのページにキー・フレームが順次ロードされても、バインダからポストビットを取り出して再編成することができる。これによりビデオを再編成できる。
6.10 パワーポイント(PowerPoint)などの分類媒体
【0084】
本発明の一実施形態において、各ポストビットはムービー・コンテンツ又はキー・フレームを表示する。ユーザはポストビット・シーケンスを分類しあるいは再構成することができ、更にポストビットからPCに再編成を行い、最終的なムービー又は表示を生成することができる。
7. ソフトウェア
【0085】
コンピュータ分野の技術者には明らかであるように、本発明の各種実施形態は本願明細書の教示に従ってプログラミングされたプロセッサを用いて実施することができる。ソフトウェア分野の技術者には明らかであるように、本願明細書の教示に従って適切なソフトウェア・コーディングを容易に行うことができる。また、当業者には明らかであるように、本発明は集積回路を作ること、構成回路の適切なネットワークを相互接続すること、などで実施することができる。
【0086】
各種実施形態は、指示、情報などを記憶した記憶媒体であるコンピュータ・プログラム製品を含む。該製品は、本願明細書に示した特徴を汎用又は専用コンピューティング・プロセッサ、デバイスなどをプログラムするために利用できる。記憶媒体として、フロッピー(登録商標)ディスク、光ディスク、DVD、CD-ROM、マイクロ・ドライブ、光磁気ディスク、ホログラフィック記憶デバイス、ROM、RAM、EPROM、EEPROM、DRAM、PRAMS、VRAM、フラッシュメモリ・デバイス、磁気又は光学カード、ナノシステム(分子メモリICを含む)を含む任意の物理媒体、紙又は紙ベースの媒体、及び指示、情報などの記憶に適した任意の媒体又はデバイスのうち1以上が挙げられるが、これに限定されない。各種実施形態は、全体もしくは一部が、1以上の公共又はプライベートネットワークで送信可能なコンピュータ・プログラム製品を含む。送信は、本願明細書に示した特徴を実施するために1以上のプロセッサで利用できる指示、情報などを含む。各種実施形態において、送信は複数の別個の送信を含んでもよい。
【0087】
1以上のコンピュータ可読媒体に記憶される場合、本願明細書の開示内容は、プロセッサのハードウェアを制御し、コンピュータ、プロセッサなどが本発明の結果を利用して人間のユーザ又は他のデバイスとインタラクションすることを可能とする、ソフトウェアを含む。こうしたソフトウェアとして、デバイス・ドライバ、インタフェース・ドライバ、オペレーティング・システム、実行環境(コンテナ)、ユーザ・インタフェース及びアプリケーションが挙げられるが、これに限定されない。
【0088】
コードの実行は、直接的であっても間接的であってもよい。コードはコンパイルされる言語、インタープリットされる言語、あるいは他のタイプの言語を含むことができる。クレームの文言により限定されない限り、機能のためのコード又はコード・セグメントの実行トランスミッションは機能を実行するため、ローカル又はリモートを問わず他のソフトウェア又はデバイスの起動又は呼出しを含むことができる。起動又は呼出しは、機能を実行するため、ライブラリ・モジュール、デバイス・ドライバ、インタフェース・ドライバ及び遠隔ソフトウェアの起動又は呼出しを含むことができる。起動又は呼出しは、起動又は呼出しを分散型及びクライアント・サーバ・システムに含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0089】
【図1】ポストビットの正面及び裏面の構成要素を示す図である。
【図2】ポストビット・ベース上のポストビットの回路図である。
【図3】ポストビット・セットとポストビット・バインダを示す図である。
【図4】PCディスプレイに搭載されたベースに挿入されたポストビットを示す図である。
【図5】PCディスプレイに搭載されたポストビット・ベースのPC検出を示す図である。
【図6】PCとインタラクションを行うLCDポストビット・プロトタイプの回路図である。
【図7】画像をベースに取付けられたポストビットへ転送する「ドロップビヨンドドラッグ」概念を示す図である。
【図8】「ドロップビヨンドドラッグ」機能が発生し「ハンドグラビング」アイコンがPCモニタに示されたプロトタイプを示す図である。
【図9】ケチャップ・パケット型アイコンにより示される「スクイーズイット」機能を示す図である。
【図10】バインダ内に配置されたポストビットを示す図である。
【図11】ポストビットがビデオクリップを示すときのフレックスアンドタッチセンサの動作を示す図である。
【図12】場面をビデオから選択するためにポストビットを使用することを示す図である。
【図13】「ソートアンドエディット(分類・編集)」動作にポストビットを使用することを示す図であり、フラッシュプロトタイプは、ポストビット・ベース・パッド面全体に置かれるホームビデオからの19のキー・フレームを分類するために用いる。
【符号の説明】
【0090】
105 端子
110 可撓性電子ペーパー・ディスプレイ(表示手段)
120 端子
130 タッチ・スライド・センサ
145 可撓性センサ
300 ポストビット・バインダ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報を受信する少なくとも1のセンサと、
情報を提供するモジュールと、
前記少なくとも1のセンサからのフィードバック及び前記モジュールの変化の少なくとも一方を制御する少なくとも1のプロセッサと、
を含む、携帯型デバイスであって、
前記モジュールは、情報通信を容易にするために、タンジブル・リアルワールド表示を利用する、
容易に外部と情報通信を行うことができる携帯型デバイス。
【請求項2】
前記少なくとも1のプロセッサ、前記モジュール、及び、前記少なくとも1のセンサの少なくとも1は、
当該携帯型デバイスの、別のデバイスに対する接近度を決定し、
前記接近度に基づいて、当該携帯型デバイスが別のデバイスから情報を受信するか否か、及び当該携帯型デバイスが別のデバイスへ情報を送信するか否か、の少なくとも一方を決定する、
よう構成される、
請求項1に記載の携帯型デバイス。
【請求項3】
前記少なくとも1のセンサは、
当該携帯型デバイスに物理的に組み込まれ、
視覚、聴覚、嗅覚、触覚、及び、動作の少なくとも1に基づくセンサである、
請求項1に記載の携帯型デバイス。
【請求項4】
前記情報を提供するモジュールは、
少なくとも1のユーザ・インタフェース・ドライバと、
情報を提供する少なくとも1のユーザ・インタフェースと、
を有し、
前記ユーザ・インタフェースは、
当該携帯型デバイスに物理的に組み込まれ、
視覚、聴覚、嗅覚、触覚、及び、動作の少なくとも1に基づくインタフェースである、
請求項1に記載の携帯型デバイス。
【請求項5】
当該携帯型デバイスに給電する少なくとも1のエネルギー源を更に有する、請求項1に記載の携帯型デバイス。
【請求項6】
ベースを更に有し、
前記ベースは、
前記エネルギー源を再充電し、
当該携帯型デバイスが別のデバイスから情報を受信し、及び、別のデバイスへ情報を送信することの少なくとも一方を可能とし、
当該携帯型デバイスの別のデバイスに対するシーケンスを決定することを可能とし、
デバイスの別のデバイスに対する順序を決定することを可能とする、
請求項5に記載の携帯型デバイス。
【請求項7】
前記少なくとも1のプロセッサ、前記モジュール、及び、前記少なくとも1のセンサの少なくとも1は、重力に対する当該携帯型デバイスの向きを決定すべく構成される、請求項1に記載の携帯型デバイス。
【請求項8】
前記少なくとも1のプロセッサ、前記モジュール、及び、前記少なくとも1のセンサの少なくとも1は、当該携帯型デバイスが感知するタンジブル動作に関する情報を受信するよう構成され、
当該タンジブル動作は、匂いをかぐ、聞く、話す、触れる、押圧する、滑らせる、軽く叩く、絞る、動かす、落下させる、擦る、の少なくとも1である、
請求項1に記載の携帯型デバイス。
【請求項9】
当該携帯型デバイスの本体は可撓性を有する、請求項1に記載の携帯型デバイス。
【請求項10】
バインダを更に有し、
前記バインダは、
少なくとも1の当該携帯型デバイスの運搬に用いられ、
当該バインダに挿入されるデバイスのシーケンスを確立する、
請求項1に記載の携帯型デバイス。
【請求項11】
前記少なくとも1のプロセッサ、前記モジュール、及び、前記少なくとも1のセンサは、当該携帯型デバイスに関する情報を決定するよう構成され、
当該携帯型デバイスに関する情報は、当該携帯型デバイスの別のデバイスに対する接近度、空間位置、向き、シーケンス、及び、順序の少なくとも1である、
請求項1に記載の携帯型デバイス。
【請求項12】
前記少なくとも1のプロセッサ、前記モジュール、及び、前記少なくとも1のセンサは、別のデバイスに関する情報を受信するよう構成され、
前記別のデバイスに関する情報は、接近度、空間位置、向き、シーケンス、及び、順序の少なくとも1である、
請求項1に記載の携帯型デバイス。
【請求項13】
当該携帯型デバイスは別のデバイスと通信し、
前記別のデバイスは、当該携帯型デバイスと同様のデバイス、アナログ回路デバイス、集積回路デバイス、パーソナルコンピュータ、コンピュータ、電話、パーソナル携帯情報端末装置(PDA)、ポケットベル、音楽プレーヤ、オーディオに反応する感知デバイス、ビデオプレーヤ、光に反応する検出デバイス、匂いを発散するデバイス、匂いを感知するデバイス、触覚及び動作の少なくとも一方を発生するデバイス、及び、動作及び触覚の少なくとも一方を感知するデバイス、の少なくとも1である、
請求項1に記載の携帯型デバイス。
【請求項14】
重力に対するデバイスの向きを決定するために傾斜センサが用いられる、請求項8に記載の携帯型デバイス。
【請求項15】
別のデバイスに対応する固定位置の約3×10-1メートル以内に配置された当該携帯型デバイスが、情報通信を行うことができる、請求項1に記載の携帯型デバイス。
【請求項16】
容易に外部と情報通信を行うことができる携帯型デバイスであって、
傾斜センサ、タクトスイッチ、可撓性センサ、及び、スライダの少なくとも1である、少なくとも1のセンサを組み込まれている可撓性本体と、
少なくとも1のディスプレイドライバと、
前記可撓性本体に物理的に組み込まれ、情報を表示するように構成されている少なくとも1の表示手段と、
前記可撓性本体に物理的に組み込まれているバッテリーと、
前記可撓性本体に物理的に組み込まれ、前記センサからのフィードバック及び前記表示手段における変化を制御するマイクロコントローラと、
を含み、
前記ディスプレイドライバは、情報通信を容易にするために、タンジブル・リアルワールド表示を利用する、
携帯型デバイス。
【請求項17】
バインダを更に有し、
前記バインダは、
少なくとも1の当該携帯型デバイスの運搬に用いられ、
当該バインダに挿入されるデバイスのシーケンスを確立する、
請求項16に記載の携帯型デバイス。
【請求項18】
ベースを更に有し、
前記ベースは、
エネルギー源の再充電を可能とし、
当該携帯型デバイスが別のデバイスから情報を受信し、及び、別のデバイスへ情報を送信することの少なくとも一方を可能とし、
当該携帯型デバイスの別のデバイスに対するシーケンスを決定することを可能とする、
請求項16に記載の携帯型デバイス。
【請求項19】
当該携帯型デバイスは、情報の受信及び送信の少なくとも一方を示すタンジブル・リアルワールド表示を使用することにより、情報通信を容易にする携帯型デバイスであって、
別のデバイスに対する当該携帯型デバイスの接近度を検出する手段と、
前記接近度が別のデバイスに十分近いことを判断する手段と、
当該携帯型デバイスが情報送信のために十分に近い位置にあることを示す手段と、
情報を送信する手段と、
タンジブル・リアルワールド表示を用いて送信を表示する手段と、
当該携帯型デバイスの更なる情報送信を無効とする手段と、
当該携帯型デバイスが情報送信のために十分に近い位置にないことを示す手段と、
を備える、
請求項1に記載の携帯型デバイス。
【請求項20】
別のデバイスに対する携帯型デバイスの接近度を検出し、
前記接近度が別のデバイスに十分近いことを判断し、
当該携帯型デバイスが情報送信のために十分に近い位置にあることを示し、
情報を送信し、
タンジブル・リアルワールド表示を用いて送信を表示し、
当該携帯型デバイスの更なる情報送信を無効とし、
当該携帯型デバイスが情報送信のために十分に近い位置にないことを示す、
ことを当該携帯型デバイスのプロセッサに実行させる指示を含む、容易に外部と情報通信を行うことができる携帯型デバイスで実行されるプログラム。
【請求項21】
当該携帯型デバイスはさらにメモリを備え、
当該メモリは、プログラムを記憶し、
当該プログラムは、
別のデバイスに対する携帯型デバイスの接近度を検出し、
前記接近度が別のデバイスに十分近いことを判断し、
当該携帯型デバイスが情報送信のために十分に近い位置にあることを示し、
情報を送信し、
タンジブル・リアルワールド表示を用いて送信を表示し、
当該携帯型デバイスの更なる情報送信を無効とし、
当該携帯型デバイスが情報送信のために十分に近い位置にないことを示す、
ことを当該携帯型デバイスのプロセッサに実行させる指示を含む、容易に外部と情報通信を行うことができる携帯型デバイスのプログラムであり、
前記少なくとも1のプロセッサは、前記プログラムを実行することにより、
別のデバイスに対する携帯型デバイスの接近度を検出し、
前記接近度が別のデバイスに十分近いことを判断し、
当該携帯型デバイスが情報送信のために十分に近い位置にあることを示し、
情報を送信し、
タンジブル・リアルワールド表示を用いて送信を表示し、
当該携帯型デバイスの更なる情報送信を無効とし、
当該携帯型デバイスが情報送信のために十分に近い位置にないことを示す、
ことを実行する、
請求項1に記載の携帯型デバイス。
【請求項1】
情報を受信する少なくとも1のセンサと、
情報を提供するモジュールと、
前記少なくとも1のセンサからのフィードバック及び前記モジュールの変化の少なくとも一方を制御する少なくとも1のプロセッサと、
を含む、携帯型デバイスであって、
前記モジュールは、情報通信を容易にするために、タンジブル・リアルワールド表示を利用する、
容易に外部と情報通信を行うことができる携帯型デバイス。
【請求項2】
前記少なくとも1のプロセッサ、前記モジュール、及び、前記少なくとも1のセンサの少なくとも1は、
当該携帯型デバイスの、別のデバイスに対する接近度を決定し、
前記接近度に基づいて、当該携帯型デバイスが別のデバイスから情報を受信するか否か、及び当該携帯型デバイスが別のデバイスへ情報を送信するか否か、の少なくとも一方を決定する、
よう構成される、
請求項1に記載の携帯型デバイス。
【請求項3】
前記少なくとも1のセンサは、
当該携帯型デバイスに物理的に組み込まれ、
視覚、聴覚、嗅覚、触覚、及び、動作の少なくとも1に基づくセンサである、
請求項1に記載の携帯型デバイス。
【請求項4】
前記情報を提供するモジュールは、
少なくとも1のユーザ・インタフェース・ドライバと、
情報を提供する少なくとも1のユーザ・インタフェースと、
を有し、
前記ユーザ・インタフェースは、
当該携帯型デバイスに物理的に組み込まれ、
視覚、聴覚、嗅覚、触覚、及び、動作の少なくとも1に基づくインタフェースである、
請求項1に記載の携帯型デバイス。
【請求項5】
当該携帯型デバイスに給電する少なくとも1のエネルギー源を更に有する、請求項1に記載の携帯型デバイス。
【請求項6】
ベースを更に有し、
前記ベースは、
前記エネルギー源を再充電し、
当該携帯型デバイスが別のデバイスから情報を受信し、及び、別のデバイスへ情報を送信することの少なくとも一方を可能とし、
当該携帯型デバイスの別のデバイスに対するシーケンスを決定することを可能とし、
デバイスの別のデバイスに対する順序を決定することを可能とする、
請求項5に記載の携帯型デバイス。
【請求項7】
前記少なくとも1のプロセッサ、前記モジュール、及び、前記少なくとも1のセンサの少なくとも1は、重力に対する当該携帯型デバイスの向きを決定すべく構成される、請求項1に記載の携帯型デバイス。
【請求項8】
前記少なくとも1のプロセッサ、前記モジュール、及び、前記少なくとも1のセンサの少なくとも1は、当該携帯型デバイスが感知するタンジブル動作に関する情報を受信するよう構成され、
当該タンジブル動作は、匂いをかぐ、聞く、話す、触れる、押圧する、滑らせる、軽く叩く、絞る、動かす、落下させる、擦る、の少なくとも1である、
請求項1に記載の携帯型デバイス。
【請求項9】
当該携帯型デバイスの本体は可撓性を有する、請求項1に記載の携帯型デバイス。
【請求項10】
バインダを更に有し、
前記バインダは、
少なくとも1の当該携帯型デバイスの運搬に用いられ、
当該バインダに挿入されるデバイスのシーケンスを確立する、
請求項1に記載の携帯型デバイス。
【請求項11】
前記少なくとも1のプロセッサ、前記モジュール、及び、前記少なくとも1のセンサは、当該携帯型デバイスに関する情報を決定するよう構成され、
当該携帯型デバイスに関する情報は、当該携帯型デバイスの別のデバイスに対する接近度、空間位置、向き、シーケンス、及び、順序の少なくとも1である、
請求項1に記載の携帯型デバイス。
【請求項12】
前記少なくとも1のプロセッサ、前記モジュール、及び、前記少なくとも1のセンサは、別のデバイスに関する情報を受信するよう構成され、
前記別のデバイスに関する情報は、接近度、空間位置、向き、シーケンス、及び、順序の少なくとも1である、
請求項1に記載の携帯型デバイス。
【請求項13】
当該携帯型デバイスは別のデバイスと通信し、
前記別のデバイスは、当該携帯型デバイスと同様のデバイス、アナログ回路デバイス、集積回路デバイス、パーソナルコンピュータ、コンピュータ、電話、パーソナル携帯情報端末装置(PDA)、ポケットベル、音楽プレーヤ、オーディオに反応する感知デバイス、ビデオプレーヤ、光に反応する検出デバイス、匂いを発散するデバイス、匂いを感知するデバイス、触覚及び動作の少なくとも一方を発生するデバイス、及び、動作及び触覚の少なくとも一方を感知するデバイス、の少なくとも1である、
請求項1に記載の携帯型デバイス。
【請求項14】
重力に対するデバイスの向きを決定するために傾斜センサが用いられる、請求項8に記載の携帯型デバイス。
【請求項15】
別のデバイスに対応する固定位置の約3×10-1メートル以内に配置された当該携帯型デバイスが、情報通信を行うことができる、請求項1に記載の携帯型デバイス。
【請求項16】
容易に外部と情報通信を行うことができる携帯型デバイスであって、
傾斜センサ、タクトスイッチ、可撓性センサ、及び、スライダの少なくとも1である、少なくとも1のセンサを組み込まれている可撓性本体と、
少なくとも1のディスプレイドライバと、
前記可撓性本体に物理的に組み込まれ、情報を表示するように構成されている少なくとも1の表示手段と、
前記可撓性本体に物理的に組み込まれているバッテリーと、
前記可撓性本体に物理的に組み込まれ、前記センサからのフィードバック及び前記表示手段における変化を制御するマイクロコントローラと、
を含み、
前記ディスプレイドライバは、情報通信を容易にするために、タンジブル・リアルワールド表示を利用する、
携帯型デバイス。
【請求項17】
バインダを更に有し、
前記バインダは、
少なくとも1の当該携帯型デバイスの運搬に用いられ、
当該バインダに挿入されるデバイスのシーケンスを確立する、
請求項16に記載の携帯型デバイス。
【請求項18】
ベースを更に有し、
前記ベースは、
エネルギー源の再充電を可能とし、
当該携帯型デバイスが別のデバイスから情報を受信し、及び、別のデバイスへ情報を送信することの少なくとも一方を可能とし、
当該携帯型デバイスの別のデバイスに対するシーケンスを決定することを可能とする、
請求項16に記載の携帯型デバイス。
【請求項19】
当該携帯型デバイスは、情報の受信及び送信の少なくとも一方を示すタンジブル・リアルワールド表示を使用することにより、情報通信を容易にする携帯型デバイスであって、
別のデバイスに対する当該携帯型デバイスの接近度を検出する手段と、
前記接近度が別のデバイスに十分近いことを判断する手段と、
当該携帯型デバイスが情報送信のために十分に近い位置にあることを示す手段と、
情報を送信する手段と、
タンジブル・リアルワールド表示を用いて送信を表示する手段と、
当該携帯型デバイスの更なる情報送信を無効とする手段と、
当該携帯型デバイスが情報送信のために十分に近い位置にないことを示す手段と、
を備える、
請求項1に記載の携帯型デバイス。
【請求項20】
別のデバイスに対する携帯型デバイスの接近度を検出し、
前記接近度が別のデバイスに十分近いことを判断し、
当該携帯型デバイスが情報送信のために十分に近い位置にあることを示し、
情報を送信し、
タンジブル・リアルワールド表示を用いて送信を表示し、
当該携帯型デバイスの更なる情報送信を無効とし、
当該携帯型デバイスが情報送信のために十分に近い位置にないことを示す、
ことを当該携帯型デバイスのプロセッサに実行させる指示を含む、容易に外部と情報通信を行うことができる携帯型デバイスで実行されるプログラム。
【請求項21】
当該携帯型デバイスはさらにメモリを備え、
当該メモリは、プログラムを記憶し、
当該プログラムは、
別のデバイスに対する携帯型デバイスの接近度を検出し、
前記接近度が別のデバイスに十分近いことを判断し、
当該携帯型デバイスが情報送信のために十分に近い位置にあることを示し、
情報を送信し、
タンジブル・リアルワールド表示を用いて送信を表示し、
当該携帯型デバイスの更なる情報送信を無効とし、
当該携帯型デバイスが情報送信のために十分に近い位置にないことを示す、
ことを当該携帯型デバイスのプロセッサに実行させる指示を含む、容易に外部と情報通信を行うことができる携帯型デバイスのプログラムであり、
前記少なくとも1のプロセッサは、前記プログラムを実行することにより、
別のデバイスに対する携帯型デバイスの接近度を検出し、
前記接近度が別のデバイスに十分近いことを判断し、
当該携帯型デバイスが情報送信のために十分に近い位置にあることを示し、
情報を送信し、
タンジブル・リアルワールド表示を用いて送信を表示し、
当該携帯型デバイスの更なる情報送信を無効とし、
当該携帯型デバイスが情報送信のために十分に近い位置にないことを示す、
ことを実行する、
請求項1に記載の携帯型デバイス。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
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【公開番号】特開2006−344217(P2006−344217A)
【公開日】平成18年12月21日(2006.12.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−154230(P2006−154230)
【出願日】平成18年6月2日(2006.6.2)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年12月21日(2006.12.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年6月2日(2006.6.2)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
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