説明

情報通信機器、情報通信機器盗難防止装置、情報通信機器盗難防止方法およびプログラム

【課題】ロック機能を作動させた情報通信機器を第三者に持ち去られる可能性を低減させる。
【解決手段】携帯端末装置(情報通信機器)100が、操作入力を受け付ける操作入力部120と、操作入力部120の受け付けた所定の操作に応じて所定の機能または動作を実行するアプリケーション実行部370と、
アプリケーション実行部370が操作入力部120の受け付けた所定の操作に応じて所定の機能または動作を実行するか否かのモード設定を行うロック部(例えば、セキュリティロック部372)と、アプリケーション実行部370の所定の機能または動作の実行を抑制するモードに、ロック部が設定している場合に、所定の秘匿機能を実行する秘匿機能制御部371と、を具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末装置、情報通信機器盗難防止装置、情報通信機器盗難防止方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話機などの情報通信機器には、様々なロック機能(すなわちユーザ操作に応じてなされる所定の動作を、所定の条件において動かないように設定する機能)がある。たとえば、第三者の使用を防止することを目的としてロック解除の際に暗証情報の照合などの認証を要求するセキュリティロック機能や、誤操作を防止するための誤操作防止ロック機能などがある。例えば、特許文献1に記載の電子デバイスは、認証システムを備えて当該電子デバイスのロック解除を行う。また、特許文献2に記載の携帯電話端末は、フォルダにロックをかけることができるように構成されており、フォルダにロックをかけることで、個人認証のための入力情報がされない場合には、当該フォルダ内の受信メールが閲覧できないとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表2010−541046号公報
【特許文献2】特開2008−042698号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1や特許文献2に記載されているロック等、情報通信機器にロック機能を作動させても、第三者に持ち去られてしまう(盗難に遭う)おそれがある。例えば、オフィスでユーザが、情報通信機器の使用を終え、ロック機能を作動させたあとで、情報通信機器を持たずに別の場所へ移動する場合について考える。この場合、ユーザは、ロック機能を作動させているという安心感から、机の中などにしまわず、その情報通信機器を机の上に置いたまま別の場所へ移動してしまう可能性が増えることが考えられる。オフィス環境によっては部外者の出入りが頻繁な場合も考えられ、そのような場合には、例えば悪意の第三者にその情報通信機器を持ち去られてしまう可能性が考えられる。そこで、ロック機能を作動させた情報通信機器を第三者に持ち去られる可能性を低減させることが課題となる。
【0005】
本発明は、上述の課題を解決することのできる情報通信機器、情報通信機器盗難防止装置、情報通信機器盗難防止方法およびプログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は上述した課題を解決するためになされたもので、本発明の一態様による情報通信機器は、操作入力を受け付ける操作入力部と、前記操作入力部の受け付けた所定の操作に応じて所定の機能または動作を実行するアプリケーション実行部と、前記アプリケーション実行部が前記操作入力部の受け付けた所定の操作に応じて前記所定の機能または動作を実行するか否かのモード設定を行うロック部と、前記アプリケーション実行部の前記所定の機能または動作の実行を抑制するモードに、前記ロック部が設定している場合に、所定の秘匿機能を実行する秘匿機能制御部と、を具備することを特徴とする。
【0007】
また、本発明の一態様による情報通信機器盗難防止装置は、情報通信機器のモードが、所定の操作に応じた所定の機能または動作の実行を抑制するモードであるロックモードか否かを判定するモード判定部と、前記モード判定部が、前記情報通信機のモードが前記ロックモードであると判定した場合に前記情報通信機器に所定の秘匿機能を実行させる秘匿機能制御部と、を具備することを特徴とする。
【0008】
また、本発明の一態様による情報通信機器盗難防止方法は、操作入力を受け付ける操作入力ステップと、前記操作入力ステップにて受け付けた所定の操作に応じて所定の機能または動作を実行するアプリケーション実行ステップと、前記アプリケーション実行ステップにおける、前記操作入力ステップにて受け付けた所定の操作に応じた前記所定の機能または動作を、実行するか否かのモード設定を行うロックステップと、前記アプリケーション実行ステップにおける前記所定の機能または動作の実行を抑制するモードに、前記ロックステップにて設定している場合に、所定の秘匿機能を実行する秘匿機能制御ステップと、を具備することを特徴とする。
【0009】
また、本発明の一態様によるプログラムは、情報通信機器としてのコンピュータに、操作入力を受け付ける操作入力ステップと、前記操作入力ステップにて受け付けた所定の操作に応じて所定の機能または動作を実行するアプリケーション実行ステップと、前記アプリケーション実行ステップにおける、前記操作入力ステップにて受け付けた所定の操作に応じた前記所定の機能または動作を、実行するか否かのモード設定を行うロックステップと、前記アプリケーション実行ステップにおける前記所定の機能または動作の実行を抑制するモードに、前記ロックステップにて設定している場合に、所定の秘匿機能を実行する秘匿機能制御ステップと、を実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ロック機能を作動させた情報通信機器を第三者に持ち去られる可能性を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一実施形態における携帯端末装置の機能構成を示す概略ブロック図である。
【図2】同実施形態における音声出力部の構成例を示すブロック図である。
【図3】同実施形態において音声出力部が音声を出力する領域を示す説明図である。
【図4】同実施形態において、携帯端末装置が、秘匿機能に関する処理を行う手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して、本発明を携帯端末装置に適用する場合を例に本発明の実施の形態について説明する。本発明は、携帯電話機や携帯情報端末装置などの様々な携帯端末装置に適用可能である。ただし、本発明の適用範囲は携帯端末装置に限らない。例えばノート型パーソナルコンピュータやタブレット型コンピュータなど、ロック機能を備えかつ携帯型の様々な情報通信機器に本発明を適用し得る。
【0013】
図1は、本発明の一実施形態における携帯端末装置の機能構成を示す概略ブロック図である。同図に示すように、携帯端末装置100は、表示部110と、操作入力部120と、音声入力部130と、音声出力部140と、無線通信部150と、通信中継部160と、近距離通信部170と、撮像部180と、外観部190と、制御部210と、記憶部220とを具備する。制御部210は、表示制御部310と、入力処理部320と、音声処理部330と、通信制御部340と、撮像制御部350と、外観制御部360と、アプリケーション実行部370とを具備する。アプリケーション実行部370は、秘匿機能制御部(モード判定部)371と、セキュリティロック部372と、誤操作防止ロック部373とを具備する。
【0014】
携帯端末装置100は、例えば携帯電話機の機能と携帯情報端末装置(Personal Digital Assistant;PDA)の機能とを組み合わせたような機能を有するいわゆるスマートフォンと呼ばれる端末装置であり、ユーザ操作に応じて音声通話や、インターネット閲覧や、画像・映像・音楽などの記録および再生や、電子メール機能など各種機能を実行する。
【0015】
表示部110は、例えば液晶ディスプレイまたは有機EL(Organic Electro-Luminescence)ディスプレイ等の表示画面を有し、動画像や静止画像やテキスト(文字)などの各種画像を表示する。
【0016】
操作入力部120は、例えば表示部110の表示画面に設けられたタッチセンサ(タッチパネル)や押ボタンなどの入力装置を有し、ユーザ操作を受け付ける。なお、操作入力部120が、指紋あるいは指静脈などの生体情報を検出する検出装置を、さらに有していてもよい。
【0017】
音声入力部130はマイクを有し、ユーザが発した音声や、周囲音を採取して音声信号に変換し、音声処理部330に出力する。
音声出力部140は、指向性を変化させて音声を出力可能な装置であり、通話音や、呼び出し音や、音楽などの音声を出力する。音声出力部140は、例えば、複数のスピーカと、各スピーカから出力される音声の位相を制御する制御回路とを具備し、各スピーカから出力される音声の位相を調整することで音声の指向性を変化させる。あるいは、音声出力部140が、超指向性スピーカと通常のスピーカとを具備し、スピーカを切り替えることで指向性を変化させるようにしてもよい。
【0018】
図2は、後者の構成(超指向性スピーカと通常のスピーカとを具備する構成)における、音声出力部140の構成例を示した概略ブロック図である。同図の例では、音声出力部140は、切り替え部141と、増幅部142と、通常のスピーカ(例えば、無指向性スピーカ)143と、変調および増幅部144と、発振器145と具備する。これら各部のうち、変調および増幅部144と、発振器145とで、パラメトリックスピーカシステムと呼ばれる超指向性スピーカシステムを構成する。
【0019】
切り替え部141は、音声処理部330から出力される音声信号(すなわち音声を示す電気信号)と、切り替え信号などの制御信号の入力を受ける。切り替え部141は、制御部210から出力された切り替え信号が、音声処理部330を介して入力されると、当該切り替え信号に応じて通常のスピーカ143と発振器145とのいずれか一方を出力先として選択し、音声信号を出力する。
【0020】
増幅部142は、切り替え部141から出力された音声信号を増幅して通常のスピーカ143へ出力する。通常のスピーカ143は、可聴周波数帯域の音声信号の入力を受けて、可聴周波数帯域の音声(すなわち音波)を出力する。一方、変調および増幅部144は、切り替え部141から出力された音声信号で所定の超音波信号を変調し、変調信号を増幅して発振器145へ出力する。
【0021】
発振器145は、1または複数の超音波振動子を有して構成されていて、音声信号で変調された超音波を出力する。発振器145から、空気中を超音波が伝播する際に非線形特性が生じる大きな振幅の超音波を放射することで、指向性の強い(鋭い)音声を出力する。
【0022】
図3は、図2に示した音声出力部140から出力される音声の指向性を模式的に示す説明図である。図3は、携帯端末装置100およびユーザ401と、他の人物402〜406との位置関係と、通常のスピーカ143を用いて出力された音声の可聴領域A1と、発振器145を用いて出力された音声の可聴領域A2とを平面図にて示している。同図に示す例では、通常のスピーカ143から出力された音声は、ユーザ401を含む6人の人物401〜406の全員に届いている。一方、発振器145を用いて出力された音声は、ユーザ401とその両側に位置する人物402および人物403にのみ届いている。
【0023】
無線通信部150は、無線基地局との通信を行う。具体的には、無線通信部150は、通信制御部340から出力される信号に対して変調処理を行って無線信号にて送信し、また、受信した無線信号に対して復調処理を行って通信制御部340に出力する。
【0024】
通信中継部160は、例えば無線LAN(Local Area Network)のアクセスポイントとして機能し、通信制御部340および無線通信部150を介して、無線通信部150に接続されているネットワークと、携帯端末装置100にアクセス可能な通信装置との間の通信を中継する。すなわち、当該通信装置は、携帯端末装置100をアクセスポイントとしてネットワークに接続する。
通信中継部160は、通信制御部340からの指示に応じて、接続情報を所定の時間間隔で送出(ブロードキャスト送信)するか、あるいは、接続情報を送出せずにいわゆるステルスモードで動作する。ここでいう接続情報は、アクセスポイントとしての通信中継部160に接続する際に必要となる情報である。通信中継部160は、例えば、アクセスポイントの識別情報であるSSID(Service Set Identifier)を接続情報として送出する。
SSIDなどの接続情報が送出されていないステルスモードでは、事前にSSIDなどの接続情報を設定されている通信装置のみが、通信中継部160に接続可能となる。
【0025】
近距離通信部170は、Bluetooth(登録商標)などの所定の近距離通信の方式を用いて、当該近距離通信の機能を有する端末装置(例えば携帯電話機)と無線通信を行う。
【0026】
撮像部180は、例えば撮像用レンズ(フォーカスレンズおよびズームレンズを含む)および撮像素子を備えたカメラを有して撮像を行う。具体的には、撮像部180は、被写体からの光線の入力を受けて、フォーカスレンズの位置に応じたフォーカスおよびズームレンズの位置に応じたズームにて撮像素子上に被写体像を結像する。そして、撮像部180は、撮像素子において、結像された被写体像を画像信号に変換して撮像制御部350に出力する。
撮像部180は、携帯端末装置100が撮像機能を実行する状態において、画像信号を常時出力する。撮像部180が取得するカメラ画像は、ファインダー画像として表示部110に表示される。また、撮像部180が取得するカメラ画像は、操作入力部120が受け付ける操作によって指示される撮像画像の保存のタイミングにおいて、撮像画像として記憶部220に書き込まれる(保存される)。
【0027】
外観部190は、携帯端末装置100の筐体外側に設けられた表示装置である。外観部190は、例えばカラー電子ペーパーと呼ばれる不揮発性の表示媒体を用いて構成される。あるいは、外観部190が、フレキシブルの液晶ディスプレイや有機ELディスプレイを用いて構成されるなど、カラー電子ペーパー以外によって構成されるようにしてもよい。
【0028】
制御部210は、携帯端末装置100の各部を制御して各種機能を実行する。制御部210は、例えば、携帯端末装置100の具備するCPU(Central Processing Unit、中央処理装置)が、携帯端末装置100の具備するメモリからプログラムを読み出して実行することにより実現される。
【0029】
表示制御部310は、表示部110を制御して各種画像を表示させる。具体的には、表示制御部310は、アプリケーション実行部370から出力される動画像データや静止画像データやテキストデータ等に基づいて画面表示用の信号を生成して表示部110に出力することにより、表示部110に画像を表示させる。
【0030】
入力処理部320は、操作入力部120が受け付けた操作に応じた信号をアプリケーション実行部370に出力する。
音声処理部330は、アプリケーション実行部370から出力される音声データを電気信号に変換して音声出力部140に出力することで、音声出力部140に音声を出力させる。また、音声処理部330は、音声入力部130が音声を採取して出力する電気信号を音声データに変換してアプリケーション実行部370に出力する。
【0031】
通信制御部340は、アプリケーション実行部370から出力されるデータに符号化などの処理を行って、無線通信部150に出力して変調させ、無線信号にて送信させる。また、通信制御部340は、無線通信部150が受信して復調した信号に、復号などの処理を行ってデータを抽出し、アプリケーション実行部370に出力する。
また、通信制御部340は、通信中継部160に接続している通信装置から受信したデータに所定の変換処理を行って、無線通信部150を介して無線基地局に送信する。また、通信制御部340は、無線基地局から受信したデータに所定の変換処理を行って、無線通信部150を介して通信中継部160に接続している通信装置に対して送信する。
【0032】
また、通信制御部340は、アプリケーション実行部370から出力された指示に応じて、通信中継部160にSSIDなどの接続情報を送出させるか、あるいは、送出を抑制させるかの制御を行う。
また、通信制御部340は、アプリケーション実行部370から出力されるデータに符号化などの処理を行って、近距離通信部170に出力して変調させ、無線信号にて送信させる。また、通信制御部340は、近距離通信部170が受信して復調した信号に、復号などの処理を行ってデータを抽出し、アプリケーション実行部370に出力する。
【0033】
撮像制御部350は、撮像部180の制御や撮像部180から出力された信号の処理を行う。撮像制御部350は、撮像部180から出力された電気信号を動画像フレームまたは静止画像の画像データに変換してアプリケーション実行部370に出力する。また、撮像制御部350は、アプリケーション実行部370から出力されるフォーカス指示に従って撮像部180のフォーカスレンズを移動させて、撮像部180におけるフォーカスを調整する。また、撮像制御部350は、アプリケーション実行部370から出力されるズーム指示に従って撮像部180のズームレンズを移動させて、撮像部180におけるズームを調整する。
【0034】
外観制御部360は、アプリケーション実行部370から出力される外観の色を表すデータに基づいて外観部190の表示色を制御する。
【0035】
アプリケーション実行部370は、アプリケーションプログラムを実行して、音声通話機能、ブラウザ機能、撮像機能、電子メール機能など各種機能を提供する。特に、アプリケーション実行部370の秘匿機能制御部371は、秘匿機能を実行する。また、アプリケーション実行部370のセキュリティロック部372は、セキュリティロック機能を実行する。また、アプリケーション実行部370の誤操作防止ロック部373は、誤操作防止ロック機能を実行する。これら秘匿機能、セキュリティロック機能および誤操作防止ロック機能について、次に説明する。
【0036】
セキュリティロック機能は、携帯端末装置100が実行するロック機能の1つである。セキュリティロック機能実行(作動)中において、携帯端末装置100は、操作入力部120に対するユーザ操作に応じた機能や動作の一部または全部(ただしパスワード入力受付などの動作を除く)の実行をロック(抑制)する(すなわち、実行しない)。
【0037】
操作入力部120が所定のセキュリティロック操作(例えば所定のキーの長押し操作)を受け付けると、携帯端末装置100(セキュリティロック部372)は、セキュリティロック機能を作動させる。具体的には、操作入力部120がセキュリティロック操作を受け付けると、セキュリティロック部372が、携帯端末装置100のモードをセキュリティロックモードに設定する。
なお、携帯端末装置100が、セキュリティロックの遠隔設定を受け付けるようにしてもよい。例えば、ユーザまたは通信事業者の指示に基づくセキュリティロック信号を無線通信部150が受信すると、セキュリティロック部372は、セキュリティロック機能を作動させる。
【0038】
セキュリティロックモードでは、操作入力部120がユーザ操作を受け付けた場合、アプリケーション実行部370(セキュリティロック部372)は、セキュリティロック解除のための認証操作(例えばパスワード入力)か否かを判定する。そして、アプリケーション実行部370は、セキュリティロック解除以外の操作を無視する(操作に応じた機能や動作を実行しない)。
なお、セキュリティロックモードにおいても、アプリケーション実行部370が、着信応答操作など一部の操作に応じた機能や動作を実行するようにしてもよい。
【0039】
また、セキュリティロック機能は、例えば、セキュリティロック部372が、パスワード認証を用いた本人認証に成功すると解除される。具体的には、まず、操作入力部120がパスワード入力のユーザ操作を受け付ける。そして、セキュリティロック部372は、ユーザの入力したパスワードと、予め設定されているパスワードとを照合し、パスワードが一致した場合に、携帯端末装置100のモードを通常モードに設定することで、セキュリティロック機能を解除する。セキュリティロック機能の解除により、携帯端末装置100は、操作入力部120が受け付けるユーザ操作に応じた機能や動作を実行する。
このセキュリティロック機能により、パスワードを知らないユーザが携帯端末装置100を不正使用することを防止し得る。
なお、セキュリティロック部372が、パスワードの入力に代えて、あるいはパスワードの入力に加えて、指紋認証等の生体認証に基づいて本人認証を行うようにしてもよい。
【0040】
誤操作防止ロック機能も、携帯端末装置100が実行するロック機能の1つである。誤操作防止ロック機能作動中において、携帯端末装置100は、操作入力部120に対するユーザ操作に応じた一部の機能や動作の実行をロック(抑制)する(すなわち、実行しない)。ここで、誤操作防止ロック機能作動中に、携帯端末装置がユーザ操作を受け付けて実行する動作には、誤操作防止ロック解除操作が含まれる。
【0041】
操作入力部120が所定の誤操作防止ロック操作(例えば、セキュリティロックの場合と異なる所定のキーの長押し操作)を受け付けると、携帯端末装置100(誤操作防止ロック部373)は、誤操作防止ロック機能を作動させる。具体的には、操作入力部120が誤操作防止ロック操作を受け付けると、誤操作防止ロック部373が、携帯端末装置100のモードを誤操作防止ロックモードに設定する。なお、誤動作防止ロック操作は、本発明におけるロック操作の一例である。
なお、操作入力部120がユーザ操作を検出しない状態が所定時間継続した場合(すなわち、操作入力部120に対するユーザ操作が所定時間行われなかった場合)に、誤操作防止ロック部373が、誤操作防止ロック機能を作動させるようにしてもよい。
【0042】
誤操作防止ロックモードでは、操作入力部120がユーザ操作を受け付けた場合、アプリケーション実行部370(誤操作防止ロック部373)は、誤操作防止ロック解除操作(例えば、誤操作防止ロック操作と同じキーの長押し操作、あるいは、スライド式の携帯端末装置100本体をスライドさせて開く操作)や着信応答操作などの所定の操作か否かを判定する。そして、アプリケーション実行部370は、所定の操作以外の操作を無視する(操作に応じた機能や動作を実行しない)。
一方、誤操作防止ロック部373は、操作入力部120が誤操作防止ロック解除操作を受け付けたと判定すると、誤操作防止ロック機能を解除する。
【0043】
この誤操作防止ロック機能により、携帯端末装置100がユーザの意図しない機能や動作(以下、「誤動作」と称する)を実行することを防止し得る。例えば、ユーザが携帯端末装置100を鞄またはポケットに入れて持ち歩く際に、ユーザの意図によらずに操作入力部120の操作キーが押下された場合、誤操作防止ロック機能に基づいてアプリケーション実行部370が当該操作キーの押下を無視することで、携帯端末装置100の誤動作を防止し得る。
【0044】
秘匿機能制御部371は、携帯端末装置100におけるロック機能、すなわちセキュリティロック部372によるセキュリティロック機能や誤操作防止ロック部373による誤操作防止ロック機能が作動した場合に、以下に示す第1から第3の秘匿機能を実行する。
ここでいう秘匿機能は、少なくともある領域からの携帯端末装置100の発見可能性を低減させる機能である。すなわち、秘匿機能は、少なくともある領域に対して、携帯端末装置100から当該領域に到達するエネルギーを限定する(例えば、携帯端末装置100が出力する音声を低減させる、あるいは、携帯端末装置100が反射する光の色を特定の色に限定する)機能である。
【0045】
第1の秘匿機能は、音声出力部140の指向性を鋭く変化させる作用である。携帯端末装置100におけるロック機能が作動していない場合(すなわち、携帯端末装置100のモードが通常モードの場合)、秘匿機能制御部371は、例えば図3の領域A1のように音声出力部140の指向性を弱く設定する。一方、携帯端末装置100におけるロック機能が作動している場合(すなわち、携帯端末装置100のモードがセキュリティロックモードまたは誤操作防止ロックモードの場合)、秘匿機能制御部371は、例えば図3の領域A2のように音声出力部140の指向性を強く設定する。
【0046】
このように、秘匿機能制御部371が、音声出力部140の指向性を強く設定することで、音声出力部140が音声を出力したときに、その音声に気付く人の所在範囲を適切に限定することができる。例えば、音声出力部140がアラーム音や着信音を出力したときに、携帯端末装置100の正面にいる人のみに気付かせることができる。
【0047】
第2の秘匿機能は、撮像部180が携帯端末装置100の周囲を撮像して周囲の色を検出し、検出した色と同一または類似した色に外観部190の表示色と表示部110の表示色とを変化させる機能である。
携帯端末装置100におけるロック機能が作動している場合、秘匿機能制御部371は、撮像制御部350を介して撮像部180を制御して撮像を行わせ、携帯端末装置100の周囲の画像データを取得する。続いて、秘匿機能制御部371は、撮像制御部350から取得した画像データから、携帯端末装置100の周囲の色を検出する。そして、秘匿機能制御部371は、表示制御部310を介して表示部110の表示色を、検出した色またはその類似色(撮像された携帯端末装置100の周囲の画像の色に応じた色)に設定する。同様に、秘匿機能制御部371は、外観制御部360を介して外観部190の表示色を、検出した色またはその類似色に設定する。
このようにすることで、携帯端末装置100を第三者に視覚的に発見される可能性を低減させることができる。
【0048】
第3の秘匿機能は、通信中継部160による通信中継機能のうち、通信を中継する機能を有効にしたまま、接続情報の送出を抑制(すなわち停止)する機能である。
携帯端末装置100におけるロック機能が作動している場合、秘匿機能制御部371は、通信制御部340を介して通信中継部160を制御し、SSIDなどの接続情報の送出を抑制する。このように接続情報の送出を抑制することで、携帯端末装置100の通信中継機能が第三者に不正利用されることを防止することができる。
【0049】
なお、操作入力部120に対するユーザ操作が所定時間行われなかった場合の誤操作防止ロック機能作動では、秘匿機能制御部371が秘匿機能を実行しない(秘匿機能の実行を抑制する)ようにしてもよい。ユーザ操作が所定時間行われたか否かの判定基準には、ユーザの積極的な操作の場合と異なり、必ずしもユーザの意図が判定に反映されていない。そこで、操作入力部120に対するユーザ操作が所定時間行われなかった場合の誤操作防止ロック機能作動では、秘匿機能制御部371が秘匿機能を実行しないことで、ユーザが意図せず秘匿機能が作動することを防止し得る。
【0050】
記憶部220は、例えば携帯端末装置100の具備するメモリの記憶領域にて実現され、各種データを記憶する。記憶部220は、アプリケーション実行部370によって書き込まれる撮像画像データ(撮像画像の画像データ)を記憶する。また、記憶部220は、携帯端末装置100の具備するCPUが実行する各種プログラムを、予め記憶している。
【0051】
次に、図4を参照して携帯端末装置100の動作について説明する。図4は、携帯端末装置100が、秘匿機能を実行する際の処理手順を示すフローチャートである。携帯端末装置100は、所定の周期で秘匿機能制御部371を構成する所定のプログラムを呼び出すことで、図4の処理を開始する。
【0052】
同図の処理において、まず、秘匿機能制御部371は、セキュリティロック機能が作動中か否か(すなわち、携帯端末装置100のモードがセキュリティロックモードか否か)を判定する(ステップS110)。
セキュリティロック機能が作動中であると判定した場合(ステップS110:YES)、秘匿機能制御部371は、音声処理部330を介して音声出力部140の指向性を強く設定する(ステップS130)。
【0053】
また、秘匿機能制御部371は、撮像部180を制御して携帯端末装置100の周囲の画像を撮像させ、得られた画像データに基づいて周囲の色を検出し、検出した色と類似の色(または同一の色)に外観部190の表示色と表示部110の表示色を設定する(ステップS140)。
また、秘匿機能制御部371は、通信中継部160からのSSIDなどの所定の接続情報の送出を抑制する(ステップS150)。
これらステップS130〜S150により、携帯端末装置100は、秘匿機能を実行中となる。
その後、同図の処理を終了する。
【0054】
一方、ステップS110において、セキュリティロック機能が作動中でないと判定した場合(ステップS110:NO)、秘匿機能制御部371は、誤操作防止ロック機能が作動中か否か(すなわち、携帯端末装置100のモードが誤操作防止ロックモードか否か)を判定する(ステップS120)。誤動作防止ロック機能が作動中であると判定した場合(ステップS120:YES)、ステップS130に進む。
【0055】
一方、ステップS120において、誤操作防止ロック機能が作動中でないと判定した場合(ステップS120:NO)、秘匿機能制御部371は、秘匿機能を不実行とする(S160)。すなわち、秘匿機能を実行中の場合、秘匿機能制御部371は、秘匿機能を解除し、また、秘匿機能を実行していない場合は、そのままの状態(すなわち、秘匿機能を実行しない状態)とする。
【0056】
秘匿機能を解除する場合、秘匿機能制御部371は、ステップS130〜150の設定を解除する。具体的には、秘匿機能制御部371は、音声処理部330を介して音声出力部140の指向性を通常の設定に戻す(すなわち、弱く設定する)。また、秘匿機能制御部371は、外観部190の表示色を、通常の色の戻し(例えば、携帯端末装置100の筐体の色として予め定められている色に設定し)、また、表示部110に、携帯端末装置100の状態に応じた画像(例えば、待受画面の画像)を表示させる。また、秘匿機能制御部371は、通信中継部160からのSSIDなどの所定の接続情報の送出を再開させる(すなわち、送出が抑制されていない状態に戻す)。
【0057】
そして、ステップS160の後、同図の処理を終了する。
このように、携帯端末装置100は、図4の処理を実行することで、ロック機能作動中に秘匿機能を実行する。
【0058】
以上のように、携帯端末装置100は、携帯端末装置100のロック機能(例えば、パスワードや指紋などの認証処理が必要なセキュリティロック機能や、誤操作防止用の誤操作防止ロック機能)の作動中において、秘匿機能を実行する。
ここで、携帯端末装置100のロック機能が作動した場合、ユーザが携帯端末装置100の使用を終了していると考えられる。また、ユーザは、携帯端末装置100を使用しているときは携帯端末装置100の近くにいるが、使用を終了した後は携帯端末装置100から離れる可能性がある。
そこで、秘匿機能制御部371が上記の秘匿機能を実行することで、携帯端末装置100を第三者に発見される可能性を低減させることができる。これにより、ユーザが携帯端末装置100から離れた場合でも、当該携帯端末装置100を第三者に持ち去られる可能性を低減させることができる。
【0059】
また、本実施形態の秘匿機能のうち、音声出力部140の指向性を強める機能によれば、音声を出力する場合に、その音声に気付く人の所在範囲を適切に限定することができる。例えば、アラーム音や着信音を出力したときに、携帯端末装置100の正面にいる人のみに気付かせることができる。
【0060】
なお、本実施形態では、音声の指向性を強めることとしているが、これは音声の出力を停止することと以下のような違いがある。つまり、音声の出力を停止してしまうと、携帯端末装置100の周囲の人が、一律に携帯端末装置100を発見しづらくなってしまう。
一方、音声の指向性を強めることには以下の格別な効果がある。
指向性を強めた音が聞こえる範囲(例えば携帯端末装置100の正面など)にいる人は、聞こえない範囲にいる人に比べて、携帯端末装置100の存在に気付いている可能性が高い。そのような人に音を聞かせることには様々な利点がある。例えば、着信音に気付いた人は、着信があったことをユーザに教えることができるし、電話に出ることもできる。
【0061】
例えば、部外者の出入りが頻繁なオフィスにおいて、携帯端末装置100のユーザが携帯端末装置100を机の上などに置いたまま離席した場合、出力音声の指向性を強めることによって、隣席の人にしか音を聞こえないようにする。この場合、携帯端末装置100が着信して、指向性を強められた音声で着信音を出力すると、隣席の人は、着信に気付くことができる。これにより、ユーザと関係の深い人が隣席にいる場合、当該隣席の人は、離席しているユーザを探して着信していることを知らせることができる。あるいは、隣席の人が通話することもできる。
【0062】
一方、隣席以外の人、例えば、向かいの机にいる人には、着信音が聞こえないので、携帯端末装置100を第三者に発見される可能性を低減させることができる。これにより、隣席の人も離席した場合でも、当該携帯端末装置100を第三者に持ち去られる可能性を低減させることができる。
【0063】
また、社員のみが入室可能なオフィス内など、機密漏洩や携帯端末装置100の盗難のおそれがない場合でも、音声出力部140が出力する音声の届く領域を限定することで、騒音を防止し得る。例えば、他部署の人などユーザとの関係が薄い人は、携帯の存在や着信に気付いても、ユーザを特定できず、通話等の対処を行えないことが考えられる。この場合、ユーザとの関係が薄い人にとって、着信音は騒音となる。そこで、音声出力部140が出力する音声の届く領域を限定することで、かかる騒音を防止し得る。
【0064】
なお、音声出力部140が、メール受信音やアラーム音など、着信音以外の各種音声を出力する場合も同様である。この場合も、秘匿機能制御部371が秘匿機能を実行することで、出力された音に気付く人の所在範囲を適切に限定することができるとともに、携帯端末装置100を第三者に発見される可能性を低減させ、当該携帯端末装置100を第三者に持ち去られる可能性を低減させることができる。
【0065】
また、操作入力部120に対するユーザ操作が所定時間行われなかった場合の誤操作防止ロック機能作動では、秘匿機能制御部371が秘匿機能の実行を抑制するようにすることで、上記のように、ユーザが意図せず秘匿機能が作動することを防止し得る。
【0066】
なお、本実施形態における最小構成は、操作入力部120と、アプリケーション実行部370と、ロック部(例えば、セキュリティロック部372または誤操作防止ロック部373)と、秘匿機能制御部371とである。ロック部が携帯端末装置100のモードを設定し、アプリケーション実行部370は、携帯端末装置100のモードがロックモード以外(例えば通常モード)に設定されている場合に、操作入力部120の受け付けた所定の操作に応じて所定の機能または動作を実行する。また、秘匿機能制御部371は、携帯端末装置100のモードがロックモードに設定されているときに、所定の秘匿機能を実行する。すなわち、ロック機能を作動させた場合に、秘匿機能制御部371が、所定の秘匿機能を実行することで、携帯端末装置100を第三者に発見される可能性を低減させることができ、これにより、当該携帯端末装置100を第三者に持ち去られる可能性を低減させることができる。
【0067】
なお、秘匿機能制御部(モード判定部、秘匿機能制御部)371を情報通信機器盗難防止装置として構成するようにしてもよい。
この情報通信機器盗難防止装置は、例えば、携帯端末装置100の部品として携帯端末装置100に組み込まれる。あるいは、情報機器盗難防止装置が、携帯端末装置100の筐体外に設置され、当該携帯端末装置100に働きかけて秘匿機能を実行するようにしてもよい。
例えば、情報通信機器盗難防止装置は、携帯端末装置100との信号の入出力を行う信号入出力部を具備する。そして、秘匿機能制御部371は、信号入出力部が携帯端末装置100から取得する信号に基づいて、携帯端末装置100のモードを判定し、携帯端末装置100のモードがロックモードであると判定した場合に、携帯端末装置100に対して出力音声の指向性を強くするよう指示する信号を、信号入出力部に出力させる。
これにより、携帯端末装置100は、上記の場合と同様に秘匿機能を実行し得る。
【0068】
なお、制御部210の全部または一部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各部の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
【0069】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【符号の説明】
【0070】
100 携帯端末装置
110 表示部
120 操作入力部
130 音声入力部
140 音声出力部
150 無線通信部
160 通信中継部
170 近距離通信部
180 撮像部
190 外観部
210 制御部
220 記憶部
310 表示制御部
320 入力処理部
330 音声処理部
340 通信制御部
350 撮像制御部
360 外観制御部
370 アプリケーション実行部
371 秘匿機能制御部
372 セキュリティロック部
373 誤操作防止ロック部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作入力を受け付ける操作入力部と、
前記操作入力部の受け付けた所定の操作に応じて所定の機能または動作を実行するアプリケーション実行部と、
前記アプリケーション実行部が前記操作入力部の受け付けた所定の操作に応じて前記所定の機能または動作を実行するか否かのモード設定を行うロック部と、
前記アプリケーション実行部の前記所定の機能または動作の実行を抑制するモードに、前記ロック部が設定している場合に、所定の秘匿機能を実行する秘匿機能制御部と、
を具備することを特徴とする情報通信機器。
【請求項2】
指向性を変化させて音声を出力可能な音声出力部を具備し、
前記秘匿機能制御部は、前記アプリケーション実行部の前記所定の機能または動作の実行を抑制するモードに、前記ロック部が設定している場合に、前記音声出力部の前記指向性が強くなるように制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報通信機器。
【請求項3】
前記情報通信機器の周囲を撮像する撮像部と、
画像を表示する表示部、または、表示色を変更可能な外観部の少なくともいずれかと、
を具備し、
前記秘匿機能制御部は、前記アプリケーション実行部の前記所定の機能または動作の実行を抑制するモードに、前記ロック部が設定している場合に、前記表示部または前記外観部の少なくとも一方の表示色を、前記撮像部によって撮像された周囲の画像の色に応じた色に設定する
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の情報通信機器。
【請求項4】
無線通信を中継する通信中継部と、
前記無線通信の接続情報を送出する無線通信部と、
を具備し、
前記秘匿機能制御部は、前記アプリケーション実行部の前記所定の機能または動作の実行を抑制するモードに、前記ロック部が設定している場合に、前記接続情報の送出を抑制するよう前記無線通信部を制御する
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の情報通信機器。
【請求項5】
前記ロック部は、所定のロック操作が行われた場合、および、前記操作入力部が操作を検出しない状態が所定時間継続した場合に、前記アプリケーション実行部の前記所定の機能または動作の実行を抑制するモードに設定し、
前記秘匿機能制御部は、前記操作入力部が操作を検出しない状態が所定時間継続したことに基づいて前記アプリケーション実行部の前記所定の機能または動作の実行を抑制するモードに、前記ロック部が設定している場合に、前記秘匿機能の実行を抑制する
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の情報通信機器。
【請求項6】
情報通信機器のモードが、所定の操作に応じた所定の機能または動作の実行を抑制するモードであるロックモードか否かを判定するモード判定部と、
前記モード判定部が、前記情報通信機のモードが前記ロックモードであると判定した場合に前記情報通信機器に所定の秘匿機能を実行させる秘匿機能制御部と、
を具備することを特徴とする情報通信機器盗難防止装置。
【請求項7】
前記情報通信機器に信号を出力する信号出力部を具備し、
前記制御部は、前記情報通信機のモードが前記ロックモードであると、前記モード判定部が判定した場合に、前記情報通信機器に対して出力音声の指向性を強くするよう指示する信号を、前記信号出力部に出力させる
ことを特徴とする請求項6に記載の情報通信機器盗難防止装置。
【請求項8】
操作入力を受け付ける操作入力ステップと、
前記操作入力ステップにて受け付けた所定の操作に応じて所定の機能または動作を実行するアプリケーション実行ステップと、
前記アプリケーション実行ステップにおける、前記操作入力ステップにて受け付けた所定の操作に応じた前記所定の機能または動作を、実行するか否かのモード設定を行うロックステップと、
前記アプリケーション実行ステップにおける前記所定の機能または動作の実行を抑制するモードに、前記ロックステップにて設定している場合に、所定の秘匿機能を実行する秘匿機能制御ステップと、
を具備することを特徴とする情報通信機器盗難防止方法。
【請求項9】
情報通信機器としてのコンピュータに、
操作入力を受け付ける操作入力ステップと、
前記操作入力ステップにて受け付けた所定の操作に応じて所定の機能または動作を実行するアプリケーション実行ステップと、
前記アプリケーション実行ステップにおける、前記操作入力ステップにて受け付けた所定の操作に応じた前記所定の機能または動作を、実行するか否かのモード設定を行うロックステップと、
前記アプリケーション実行ステップにおける前記所定の機能または動作の実行を抑制するモードに、前記ロックステップにて設定している場合に、所定の秘匿機能を実行する秘匿機能制御ステップと、
を実行させるためのプログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−66012(P2013−66012A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−202866(P2011−202866)
【出願日】平成23年9月16日(2011.9.16)
【出願人】(310006855)NECカシオモバイルコミュニケーションズ株式会社 (1,081)
【Fターム(参考)】