説明

情報配信システム、情報配信方法、およびプログラム

【課題】サーバ負荷の低減とサーバ処理の効率化とを実現することが可能な情報配信システムを提供することである。
【解決手段】本実施形態の情報配信システムは、ユーザが所持する携帯端末と携帯端末にデータ情報を送信するサーバとがネットワークを介して接続している情報配信システムである。携帯端末は、端末状態情報を取得する端末状態情報取得部と、端末状態情報をサーバに送信する端末状態情報送信部と、を備える。サーバは、携帯端末の端末状態情報を受信する端末状態情報受付部と、端末状態情報に基づいて、携帯端末の状態を示す状態値を算出する状態値算出部と、状態値と判定基準とを用いて、当該携帯端末はサーバがデータ情報を送信した場合にユーザが応答可能な状態か否かを判定する状態判定部と、判定結果を情報記憶部に登録する端末管理部と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報配信システム、情報配信方法、およびプログラムに関する
【背景技術】
【0002】
一般に、サーバからクライアント端末に対して非同期でメッセージ等を送信するプッシュ型の通信サービスにおいて、サーバは、クライアント端末にメッセージ等を送信する必要が生じた際には、クライアント端末の状態に関わらず即座にメッセージをクライアント端末へ送信する。したがって、特定のクライアント端末にメッセージを送信した結果、当該クライアント端末が電源OFF状態もしくは電波不通状態である等の理由により受信が不可能である場合、もしくはクライアント端末は受信可能であってもクライアント端末の所持者であるユーザが作業中で応答できない場合など、送信したメッセージに対する応答が無い場合には、サーバは当該クライアント端末にメッセージを再送する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−344529号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、サーバ負荷の低減とサーバ処理の効率化とを実現することが可能な情報配信システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本実施形態の情報配信システムは、ユーザが所持する携帯端末と携帯端末にデータ情報を送信するサーバとがネットワークを介して接続している情報配信システムである。携帯端末は、端末状態情報を取得する端末状態情報取得部と、端末状態情報をサーバに送信する端末状態情報送信部と、を備える。サーバは、携帯端末の端末状態情報を受信する端末状態情報受付部と、端末状態情報に基づいて、携帯端末の状態を示す状態値を算出する状態値算出部と、状態値と判定基準とを用いて、当該携帯端末はサーバがデータ情報を送信した場合にユーザが応答可能な状態か否かを判定する状態判定部と、判定結果を情報記憶部に登録する端末管理部と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】実施形態の情報配信システムの全体構成の一例を示す図。
【図2】実施形態の情報配信システムに係る動作の一例を示すフローチャート。
【図3】実施形態の情報配信システムに係る端末情報登録処理の一例を示すフローチャート。
【図4】実施形態の情報配信システムに係る端末情報のデータ構造の一例を示す図。
【図5】実施形態の情報配信システムに係る端末状態情報のデータ構造の一例を示す図。
【図6】実施形態の情報配信システムに係る端末状態情報登録処理の一例を示すフローチャート。
【図7】実施形態の情報配信システムに係る状態判定基準の一例を示す図。
【図8】実施形態の情報配信システムに係る状態判定処理の一例を示すフローチャート。
【図9】実施形態の情報配信システムに係る送信可能端末選択処理およびメッセージ配信処理メッセージ送信処理の一例を示すフローチャート。
【図10】実施形態の情報配信システムに係る配信メッセージの一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本実施形態の情報配信システムについて、図面を参照して説明する。なお、本明細書および図面において実質的に同一の機能構成を有する構成要素については同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0008】
図1は本発明の実施形態が適用された情報配信システムの全体構成の一例を示すブロック図である。
【0009】
図1に示すように、本実施形態の情報配信システムは、サーバ1とクライアント端末である携帯端末2とがネットワーク3を介して接続して構成されている。この情報配信システムはネットワーク4を介してオペレータ端末5に接続される。オペレータ端末5はサーバ1に、例えば指示を行うための指示情報を送信する。サーバ1はオペレータ端末5から受信した指示情報に基づいて携帯端末2に配信するためのデータ(以下、配信メッセージという)を作成し、携帯端末2に送信する。また、携帯端末2は、サーバ1からデータ情報を送付するためのIPアドレスが付与されている。
【0010】
なお、本実施形態の情報配信システムは、例えば宅配便の配達において使用する。本実施形態のオペレータ端末5は、宅配便配達先の顧客から再配達の依頼を受け、この依頼内容を指示情報としてサーバ1に送信する。
【0011】
また、ネットワーク3およびネットワーク4は、携帯電話網や公衆無線LAN(Local Area Network)などのネットワーク環境である。ネットワーク3およびネットワーク4はイントラネットやインターネットでも良い。また、サーバ1と接続する携帯端末2は複数でも良い。
【0012】
情報配信システムのサーバ1は、メッセージ送信部10と、端末管理部13と、情報記憶部17とを有する。
【0013】
メッセージ送信部10は、指示情報受信部11および送信端末選択部12を有する。
【0014】
指示情報受信部11は、オペレータ端末5から指示情報を受信する。そして指示情報受信部11は受信した指示情報に基づいて配信メッセージを作成する。送信端末選択部12は、指示情報と端末状態情報とに基づいて配信メッセージを送信する携帯端末2を選択する。メッセージ送信部10は、送信端末選択部12が選択した携帯端末2に配信メッセージを送信する。
【0015】
端末管理部13は、端末状態情報受付部14と状態値算出部15と状態判定部16とを有し、携帯端末2を管理する。
【0016】
端末状態情報受付部14は携帯端末2から携帯端末2の状態に関するデータ(以下、端末状態情報という)を受信する。状態値算出部15は、端末状態情報に基づいて、状態値の算出をする。状態値とは端末状態情報を用いて算出した値であり、後述する状態判定部16が状態判定処理を行う際に用いられる。
【0017】
状態判定部16は、状態値算出部15が算出した状態値と情報記憶部17に記憶された状態判定基準21とを用いて、携帯端末2に配信メッセージを送信するか否かを判定する状態判定処理を行う。なお、状態判定基準21と状態判定処理については後述する。
【0018】
本実施形態の状態判定部16は、状態値が状態判定基準21に含まれる基準値以上の場合に、携帯端末2の利用者(以下、ユーザという)は「応答不可」の状態であると判定する。また、本実施形態の状態判定部16は、状態値が状態判定基準21に含まれる基準値未満の場合にユーザは「応答可」の状態であると判定する。
【0019】
なお、端末状態情報受付部14が受信した端末状態情報、および当該端末状態情報に基づく状態判定部16の状態判定結果は、端末管理部13が情報記憶部17に端末状態情報テーブル19として登録する。
【0020】
情報記憶部17は、携帯端末2を管理するための情報である端末情報を格納する端末情報テーブル18と、携帯端末2から受信する端末状態情報を格納する端末状態情報テーブル19と、指示情報受信部11によって作成された配信メッセージを格納する配信メッセージテーブル20と、状態判定基準21を記憶する。なお、状態判定基準21は状態判定部16が状態判定処理を行う際に用いられ、本実施形態の情報配信システム作成時にあらかじめ設定される。
【0021】
本実施形態の情報配信システムの携帯端末2は、例えば携帯電話やスマートフォンである。携帯端末2は、端末状態情報取得部22、端末状態情報送信部23、メッセージ受信部24、および業務アプリケーション部25を有する。携帯端末2は、サーバ1に定期的に端末状態情報を送信し、サーバから配信メッセージを受信し、この配信メッセージに対するユーザの応答内容を送信する。
【0022】
端末状態情報取得部22は、端末状態情報を取得する。端末状態情報取得部22は、例えばセンサでありさまざまなセンサが用いられる。本実施形態の端末状態情報取得部22は、加速度を計測する加速度センサ、携帯端末2の位置を計測する全地球測位システム(GPS:Global Positioning System)のGPSセンサ、および携帯端末2の傾き具合や方位を計測する傾斜センサなどを有する。
【0023】
なお、この端末状態情報取得部22による端末状態情報の取得はあらかじめ定めた周期に基づいて定期的に行われるとする。例えば、本実施形態の携帯端末2は15分ごとに端末状態情報を取得する。なお、端末状態情報の取得はサーバ1からの指示によって行われるようにすることも可能である。また、端末状態情報の取得は携帯端末2をユーザが自発的に操作してサーバ1に送信することによって行われるようにすることも可能である。
【0024】
端末状態情報送信部23は、端末状態情報取得部22が取得した端末状態情報をサーバ1に送信する。メッセージ受信部24は、サーバ1のメッセージ送信部10から配信メッセージを受信する。業務アプリケーション部25は、メッセージ受信部24が受信した配信メッセージに基づいて、アプリケーションを起動する。携帯端末2のユーザはこのアプリケーションを用いてサーバ1に配信メッセージを確認したことを応答する。
【0025】
ここで、図2乃至図10を参照して、本実施形態の情報配信システムにおける情報配信処理について説明する。
【0026】
図2は、本実施形態の情報配信システムにおける情報配信処理の一例を示すフローチャートである。本実施形態の情報配信システムは、まず、携帯端末2の端末情報をサーバ1の端末情報記憶部17に端末情報テーブル18に登録する(ステップS1)。端末情報は、例えば、携帯端末2の識別子である端末ID、携帯端末を利用するユーザの名前やユーザの所属、および携帯端末2の有する電話番号やメールアドレスなどの携帯端末を管理するための情報を含む。
【0027】
本実施形態では、ユーザが携帯端末2を用いて端末情報を入力し、入力された端末情報が携帯端末2からサーバ1に送信され、サーバ1がこの端末情報を端末情報テーブル18に登録する。なお、ステップS1の端末情報登録処理はシステム作成時にあらかじめ行ってもよい。また、サーバ1がキーボードなどの入力部を有し、入力部から端末情報が入力されるとしてもよい。
【0028】
ここで、図3乃至図4を参照して、図2のステップS1における端末情報登録処理について説明する。
【0029】
図3は、本実施形態の情報配信システムにおける、端末情報登録処理の一例を示すフローチャートである。まず、ユーザによって携帯端末2から端末情報が入力される(ステップS11)。なお、端末情報の入力は、例えば携帯端末2に表示される端末情報登録画面から入力される。
【0030】
入力された端末情報は携帯端末2からサーバ1に送信される(ステップS12)。サーバ1は携帯端末2から端末情報を受信する(ステップS13)。端末情報を受信すると、サーバ1の端末管理部13が端末情報を端末情報テーブル18に登録する(ステップS14)。
【0031】
図4を参照して情報記憶部17に格納される端末情報テーブル18のデータ構造について説明する。図4は、本実施形態に係る端末情報テーブル18のデータ構造の一例である。図4に示すように本実施形態の端末情報テーブル18のデータ構造は、データ項目181、詳細説明182、主キー183、外部キー184、およびサイズを有する構造である。
【0032】
データ項目181は、端末情報テーブル18に登録されるデータの項目名である。図4に示すように、本実施形態における端末情報テーブル18のデータ項目181は7つであり、端末識別ID181-1、氏名181-2、所属181-3、電話番号181-4、ユーザ名181-5、パスワード181-6、メールアドレス181-7を有する。
【0033】
詳細説明182は、各データ項目181に対する説明である。すなわち、図4に示すように、端末識別ID181-1は携帯端末を一意に識別するための識別子である。氏名181-2は携帯端末2のユーザの氏名である。所属181-3は携帯端末2のユーザの所属である。電話番号181-4は携帯端末2の有する電話番号である。ログイン名181-5にはログインユーザ名である。パスワード181-6は、ログインパスワードである。このログイン名181-5およびパスワード181-6は、携帯端末2からサーバ1に接続する際に認証をするためのものである。メールアドレス181-7は、携帯端末2の有するメールアドレスである。このメールアドレス181-7を用いてサーバ1は携帯端末2に配信メッセージを送信する。
【0034】
主キー183は、データ項目181のうちどの項目を主キーにするかを設定する。本実施形態では、端末識別ID181-1を主キーとする。外部キー184は、データ項目181のうちどの項目を外部キーにするかを設定する。本実施形態では、端末識別ID181-1を外部キーとする。
【0035】
すなわち、主キー183によって端末情報テーブル18の中から、ある一組のデータセットを一意に識別する。また、外部キー184に基づいて他のテーブルを参照する。
【0036】
サイズは、各データ項目181のデータサイズであり、データサイズは固定のものや可変のものがある。
【0037】
サーバ1の端末管理部13は図3のステップS14で端末情報テーブル18に端末情報を登録すると、携帯端末2に端末情報登録が完了したことを通知する(ステップS15)。携帯端末2は、端末情報登録完了通知をサーバから受信すると、(ステップS16)、端末情報登録処理を終了する。なお、携帯端末2は、端末情報登録完了をサーバから受信すると携帯端末2の表示部に端末情報登録完了を示す画面を表示するようにしてもよい。
【0038】
続いて、図2の説明に戻る。図2のステップS1において端末情報テーブル18に携帯端末2の端末情報が登録されると、端末状態情報取得部22はあらかじめ設定した周期に基づいて、定期的に携帯端末2の端末状態情報を取得する(ステップS2)。端末状態情報送信部23は、取得された端末状態情報をサーバ1に送信する(ステップS3)。サーバ1の端末管理部13は、端末状態情報を受信すると、情報記憶部17の端末状態情報テーブル19に端末状態情報を登録する端末状態情報登録処理を行う(ステップS4)。
ここで、図5を参照して、本実施形態の端末状態情報テーブル19に登録される端末状態情報のデータ構造について説明する。図5に示すように、端末状態情報は、データ項目191、詳細説明192、主キー193、外部キー194、およびサイズを有するデータ構造である。データ項目191は、端末状態情報に含まれデータの項目名である。図6に示すように、本実施形態では端末状態情報のデータ項目191は、端末識別ID191-1、緯度191-2、経度191-3、方位191-4、傾き191-5、加速度(x軸)191-6、加速度(y軸)191-7、加速度(z軸)191-8、およびユーザ状態フラグ191-9である。
【0039】
詳細説明192は、図4の詳細説明182と同様に、データ項目191の有する各データ項目に対する説明である。すなわち、図5に示すように、端末識別ID191-1は携帯端末を一意に識別するための識別子である。緯度191-2は、端末状態情報取得部22のGPSが取得した携帯端末2の緯度情報である。経度191-3は、端末状態情報取得部22のGPSが取得した携帯端末2の経度情報である。
【0040】
方位191-4は端末状態情報取得部22の傾斜センサが計測した携帯端末2の向いている方位を示す情報である。傾き191-5は端末状態情報取得部22の傾斜センサが計測した携帯端末2の傾いている角度を示す情報である。
【0041】
加速度(x軸)191-6乃至加速度(z軸)191-8は、端末状態情報取得部22の加速度センサが計測した携帯端末2の各軸方向の加速度である。すなわち、本実施形態の加速度センサは3軸を有する加速度センサであるとする。なお、上述した3軸を有する加速度センサの以外の加速度センサを用いても良い。
【0042】
ユーザ状態フラグ191-9は、状態判定部16がサーバ1が当該携帯端末2に配信メッセージを送信した場合に、ユーザが携帯端末2を用いてサーバに応答が可能な状態かどうかを判定し、判定結果に基づいて登録するフラグである。TRUEが応答可を示し、FALSEが応答不可を示す値である。なお、本実施形態では、端末状態情報テーブル19を新規登録する場合は、このユーザ状態フラグ191-9はnullにしておくとする。
【0043】
主キー193は、図4の主キー183と同様にデータ項目191のうちどの項目を主キーにするかを設定する。本実施形態では、端末識別ID191-1を主キーとする。また、外部キー194も、図4の外部キー184と同様にデータ項目191のうちどの項目を外部キーにするかを設定する。本実施形態では、端末識別ID191-1を外部キーとする。なお、図5は図4の外部テーブルである。
【0044】
サイズは、図4のサイズと同様に各データ項目のデータサイズである。
【0045】
図6乃至図8を参照して、図2のステップS2乃至ステップS4における、本実施形態に係る端末状態情報取得処理および端末状態情報登録処理について説明する。なお、上述のように本実施形態の端末状態情報取得部22は、加速度センサ、傾斜センサ、およびGPSを備える。
【0046】
図6は、本実施形態の情報配信システムに係る端末状態情報登録処理の一例を示すフローチャートである。
【0047】
まず、端末状態情報取得部22は、GPSによって位置情報を取得する(ステップS20)。位置情報とは、緯度191-2と経度191-3とを含む情報である。この位置情報は携帯端末2の現在位置を示す情報である。
【0048】
次に、端末状態情報取得部22は傾斜センサによって傾斜センサ情報を取得する(ステップS21)。傾斜センサ情報とは携帯端末2がどの方位を向いているかに関する方位191-4、携帯端末2本体の傾き度合いに関する傾き191-5を含む。
【0049】
続いて端末状態情報取得部22は、加速度センサによって携帯端末2の加速度を示す情報である加速度情報(加速度(x軸)191-6乃至加速度(z軸)191-8)を取得する(ステップS22)。これにより、端末状態情報の取得が完了する。なお、ステップS20乃至ステップS22における端末状態情報の取得は、上述した順序ではなく、その他の順序で取得してもよい。また、同時に取得しても良い。
【0050】
端末状態情報取得部22が端末状態情報を取得すると、端末状態情報送信部23は、取得された端末状態情報と、当該携帯端末2の端末識別IDとをサーバ1の端末管理部13に送信する(ステップS23)。
【0051】
サーバ1は携帯端末2の端末状態情報送信部23から送信された位置情報、傾斜センサ情報、加速度情報、および端末識別IDを受信すると(ステップS24)、端末状態情報登録処理を行う。具体的には、サーバ1の端末状態情報受付部14が、受信した端末識別IDを参照して、情報記憶部17の端末状態情報テーブル19に携帯端末2の端末状態情報が登録されているかを検索する(ステップS25)。すなわち、携帯端末2の端末識別IDと一致する端末識別IDが端末状態情報テーブル19に登録されているか検索する。
【0052】
検索の結果、端末状態情報テーブル19に携帯端末2の端末状態情報が存在しない場合(ステップS25がYes)、端末状態情報受付部14は、当該携帯端末2の端末状態情報を端末状態情報テーブル19に新規登録する(ステップS26)。
【0053】
端末状態情報テーブル19の検索の結果、携帯端末2に対応する端末状態情報が存在する場合(ステップS25がNo)、サーバ1の端末状態情報受付部14は、情報記憶部17から検索結果の端末状態情報を取得する(ステップS27)。すなわち、端末状態情報受付部14は、携帯端末2から送信された端末識別IDと一致する端末識別IDを有する端末状態情報を取得する。
【0054】
端末管理部13は、端末状態情報テーブル19から取得した端末状態情報と、図6のステップS24において受信した端末状態情報とを比較して、携帯端末状態が変化しているかを判定する(ステップS28)。すなわち、端末状態情報テーブル19とステップS24で受信した端末状態情報とが一致していない場合は端末状態が変化していると判定する。なお、端末状態情報19とステップS24で受信した端末状態情報とが一致していない場合であっても、その差があらかじめ定めた基準値以下の場合は端末状態は変化していないと判定してもよい。
【0055】
端末状態情報が変化していない場合(ステップS28がNo)、端末管理部13は、端末状態情報テーブル19の更新処理を行わず、端末状態情報登録処理を終了する。
【0056】
端末状態情報が変化している場合(ステップS28がYes)、端末管理部13は、当該携帯端末2に配信メッセージを送信した場合に、ユーザから応答が可能な状態かどうかを判定する状態判定処理を行う(ステップS29)。この状態判定処理は端末管理部13の状態値算出部15と状態判定部16によって端末状態情報テーブル19と状態判定基準21とを参照して行われる。
【0057】
ここで、本実施形態の状態判定基準21を図7に示す。図7に示すように、状態判定基準21は状態211と、この状態211における基準値212を含む情報である。
【0058】
本実施形態の状態211は、状態判定処理において判定される状態を示す。本実施形態で判定される状態211は、「運転中」213と「作業中」214である。
【0059】
状態211が「運転中」213の場合に状態判定基準21の「運転中」213の基準値212は5kmである。すなわち、前回の位置から5km以上移動しているかに基づいて状態判定部16は状態判定を行う。状態211の「作業中」214の基準値212は45度である。すなわち、携帯端末2の前回の傾きからの変化が45度以上かに基づいて状態判定部16は状態判定を行う。また、状態判定基準21は当該情報配信システム利用者やシステム制作者によってあらかじめ設定することが可能である。
【0060】
状態判定部16は、状態211ごとに状態値算出部15が算出した状態値と基準値212とを比較して、対象の携帯端末2のユーザが配信メッセージに応答可能な状態であるかどうかを判定する。例えば状態判定部16は、状態値算出部15が算出した状態値が基準値212以上である場合、ユーザは運転中もしくは作業中であり配信メッセージに応答することが不可能であるため応答不可と判定する。
【0061】
図8を参照して状態値算出部15および状態判定部16による状態判定処理について説明する、図8は状態判定処理の一例を示すフローチャートである。
【0062】
まず、状態値算出部15は、携帯端末2の位置情報を参照して、前回端末状態情報を受信したときからの移動距離を算出する(ステップS50)。位置情報とは携帯端末2のGPSから取得した緯度と経度である。具体的には、端末状態情報テーブル19の携帯端末2の緯度191-2および経度191-3(前回の位置)と、図6のステップS24において受信した緯度および経度(現在位置)とを用いて移動距離を算出する。なお、緯度と経度とを用いて距離を計算する方法については公知である。
【0063】
状態判定部16は、状態値算出部15が算出した位置情報に基づく携帯端末2の移動距離と、情報記憶部17に格納された状態判定基準21を参照してユーザが運転中であるかどうかを判定する(ステップS51)。
【0064】
図8のステップS51で状態値算出部15が算出した移動距離が状態判定基準21の運転中213に対する基準値212の5km以上の場合(ステップS52がNo)、状態判定部16は携帯端末2が自動車で移動している、すなわちユーザは自動車運転中であると判定する(ステップS57)。したがって、状態判定部16は当該携帯端末2のユーザはメッセージに応答不可の状態であると判定する(ステップS59)。これにより、状態判定処理は終了する。
【0065】
移動距離が5km未満の場合(ステップS52がYes)、状態値算出部15は、図6のステップS24において受信した加速度情報と方位情報とを参照して携帯端末2の移動距離を算出する(ステップS53)。
【0066】
ステップS53において状態値算出部15が算出した移動距離が、状態判定基準21の運動中213に対する基準値212の5km以上である場合(ステップS54がNo)、状態判定部16は、自動車で移動している、すなわちユーザは自動車運転中であると判定する(ステップS57)。したがって、状態判定部16は、ユーザは配信メッセージに応答不可であると判定する(ステップS59)。
【0067】
ステップS53において算出した移動距離が5km未満である場合(ステップS54がYes)、状態判定部16は、携帯端末2の現在の傾きと当該携帯端末2の端末状態情報が前回送信された際の傾き情報(以下、前回の傾きという)をそれぞれ取得し、取得したそれぞれの傾き情報の差異を計算する(ステップS55)。具体的には、状態判定部16はまず、図6のステップS24において受信した傾斜センサ情報の傾き情報を取得する。続いて、状態判定部16は、情報記憶部17に格納された端末状態情報テーブル19から傾き191-5を取得する。すなわち、端末状態情報テーブル19から取得した傾き情報が前回の傾き情報である。
【0068】
前回の傾き情報と現在の傾き情報との差異が状態判定基準21の作業中214における基準値212の45度以上である場合(ステップS56がNo)、状態判定部16は、ユーザは作業中であると判定する(ステップS58)。したがって、状態判定部16は、ユーザは配信メッセージに応答不可であると判定する(ステップS59)。
【0069】
計算した前回の傾斜情報と現在の傾斜情報との差異が45度未満である場合(ステップS56がYes)、状態判定部16は、ユーザは配信メッセージに応答可能であると判定する(ステップS60)。
【0070】
図6のフローチャートの説明に戻る。図6のステップS29の状態判定処理が終了すると、端末管理部13は携帯端末2の端末状態情報テーブル19を更新する(ステップS30)。すなわち、端末管理部13は図6のステップS24において受信した端末状態情報によって情報記憶部17に格納された端末状態情報テーブル19を上書き更新する。また、ステップS29において判定した判定結果に基づき、端末管理部13は端末状態情報テーブル19のユーザ状態フラグ191-9にフラグをたてる。本実施形態では、状態判定部16が応答可と判定した場合は、端末管理部13は「TRUE」フラグを登録し、応答不可と判定した場合は「FALSE」フラグを登録する。
【0071】
なお、ステップS30において携帯端末2の端末状態情報テーブル19を上書き更新するのではなく、受信した端末状態情報を追加登録することも可能である。この場合、同一の端末識別ID191-1に関する端末状態情報を一意に識別するために、端末状態情報の受信時刻や、登録順などに基づくIDなどを端末状態情報テーブル19の項目に追加することで実現する。
【0072】
端末管理部13が端末状態情報テーブル19を更新すると、本実施形態に係る端末状態情報取得処理および端末状態情報登録処理は終了する。
【0073】
続いて、図2の説明に戻る。サーバ1の指示情報受信部11は、オペレータ端末5から指示情報を受信する(図2のステップS5)。すなわち、オペレータ端末5はサーバ1に指示情報を入力する。指示情報には例えば配達先の住所、配達荷物の識別番号、配達荷物の種類、配達指定時刻などが含まれる。
【0074】
なお、本実施形態では、図2に示すように端末情報が情報記憶部17に登録された後にオペレータが指示情報を送信するとしているが、実際は携帯端末2から定期的に端末状態情報がサーバ1に送信されるため、必ずしも端末状態情報の登録後にオペレータ端末5から指示情報を受信するとは限らない。
【0075】
送信端末選択部12は、サーバ1の指示情報受信部11が受信した指示情報を参照して、情報配信処理を行う。具体的には、送信端末選択部12は、端末状態情報テーブル19に基づいて指示情報受信部11が作成した配信メッセージを送信する携帯端末2を選択する(ステップS6)。なお、配信メッセージを送信する携帯端末2は、携帯端末2の所持者が配信メッセージに応答可能である携帯端末(以下、送信可能端末という)である。
【0076】
メッセージ送信部17は選択した送信可能端末である携帯端末2に配信メッセージを送信し(ステップS7)、情報配信処理を終了する。
【0077】
図9乃至図10を参照して、図2のステップS6及びステップS7における送信端末選択処理およびメッセージ配信処理について具体的に説明する。
【0078】
図9は、本実施形態の情報配信システムにおける送信端末選択部12による送信可能端末選択処理およびメッセージ配信処理の一例を示すフローチャートである。
【0079】
サーバ1の指示情報受信部11は、図2のステップS5においてオペレータ端末5から入力された指示情報を受信する(ステップS31)。指示情報受信部11は、受信した指示情報に基づいて携帯端末2に送信する配信メッセージテーブルを作成し、情報記憶部17に登録する(ステップS32)。
【0080】
ここで、図10を参照して、本実施形態の情報記憶部17に登録された配信メッセージテーブル20について説明する。図10は、本実施形態の配信メッセージテーブル20のデータ構造の一例を示す図である。
【0081】
図10に示すように、配信メッセージテーブル20は、データ項目201、データ項目の詳細説明202、主キー203、外部キー204、及び各データ項目のサイズというデータ構造である。
【0082】
配信メッセージテーブル20のデータ項目201は、メッセージID201-1、端末識別ID201-2、配信メッセージ本文201-3、送信フラグ201-4、応答フラグ201-5、対応可否フラグ201-6である。
【0083】
詳細説明202は、図4の詳細説明182および図5の詳細説明192と同様に、データ項目201の有する各データ項目に対する説明である。
【0084】
すなわち、メッセージID201-1は配信メッセージを一意に識別するための識別子である。端末識別ID201-2は、配信メッセージを送信する携帯端末2の端末識別IDである。配信メッセージ本文201-3は、携帯端末2へ配信されるメッセージである。送信フラグ201-4は、携帯端末2にサーバ1がメッセージを配信したかを識別するフラグである。応答フラグ201-5は、当該携帯端末2からの応答があったかを識別するフラグである。対応可否フラグ201-6は、配信メッセージを受信した携帯端末2からの応答があった場合に、この応答内容が対応可能か否かに基づいてフラグを登録する。
【0085】
なお、送信フラグ201-4には、サーバ1のメッセージ送信部10が 配信メッセージの送信を正常終了した場合は「送信正常終了」を示す値であるTRUEを登録し、配信メッセージの送信が失敗した場合は「送信失敗」を示す値であるFALSEを登録する。FALSEが送信フラグ201-4に登録されている場合、メッセージ送信部10は再度メッセージの送信を行う。
【0086】
また、応答フラグ201-5は、あらかじめ設定された所定の時間内に応答があった場合は「応答あり」を示す値であるTRUEを登録し、所定の時間内に応答がない場合は「応答なし」を示す値であるFALSEを登録するとする。また、対応可否フラグ201-6は、携帯端末2から応答があった場合に、当該応答内容が「対応可」の場合はTRUEを登録し、「対応不可」の場合はFALSEを登録するとする。
なお、端末識別ID201-2は後述する送信端末選択処理において、送信端末選択部12が配信メッセージを送信する携帯端末2を選択した場合に、端末管理部13によって登録される。
【0087】
主キー203は、図4の主キー183および図5の主キー193と同様にデータ項目201のうちどの項目を主キーにするかを設定する。本実施形態では、メッセージID201-1を主キーとする。外部キー204も、図4の外部キー184および図5の外部キー194と同様にデータ項目201のうちどの項目を外部キーにするかを設定する。本実施形態では、端末識別ID201-2を外部キーとする。なお、図10は図4の外部テーブルである。
【0088】
配信メッセージテーブル20にメッセージID201-1および配信メッセージ本文201-3が登録されると、メッセージ送信部10は配信メッセージ登録完了をオペレータ端末5に送信する(ステップS33)。サーバ1の送信端末選択部12は、情報記憶部17に登録された端末状態情報テーブル19を参照して、配信メッセージ本文201-3を送信可能な携帯端末2を選択し、端末管理部13は、選択された送信可能な携帯端末2の端末識別IDを配信メッセージテーブル20の端末識別ID201-2に登録する(ステップS34)。
【0089】
例えば送信端末選択部12は、端末状態情報テーブル19のユーザ状態フラグ191-9に「TRUE」フラグが登録された携帯端末2を検索し、検索結果の携帯端末2を送信可能端末に選択する。なお、送信可能な携帯端末が複数存在する場合は、対象の複数の携帯端末のうちもっとも適切な携帯端末を選択する。例えば、本実施形態のように宅配便のシステムとして用いる場合は、端末状態情報テーブル19の緯度191-2および経度191-3に基づいた携帯端末2の現在位置と、オペレータ端末5からの指示情報に含まれる配達先の住所との距離が最も近い携帯端末を選択しても良い。
【0090】
または、あらかじめ携帯端末2の端末情報を登録する際に配達担当範囲情報も登録し、指示情報に含まれる配達先の住所が当該配達担当範囲に含まれる携帯端末を選択してもよい。
【0091】
選択された送信可能な携帯端末2に、メッセージ送信部10が配信メッセージテーブル20の配信メッセージ本文201-3を送信する(ステップS35)。このとき、メッセージ送信部10は、配信メッセージテーブル20の送信フラグ201-4にTRUEフラグを登録する。
【0092】
携帯端末2のメッセージ受信部24が配信メッセージ本文201-3を受信すると(ステップS36)、業務アプリケーション部25は、当該配信メッセージ本文201-3を表示する(ステップS37)。
【0093】
ユーザは表示された配信メッセージ本文201-3を確認し、業務アプリケーション部25を用いて指示内容に対応が可能かどうか対応情報を入力する(ステップS38)。ここでは業務アプリケーション部25の対応可・否ボタンをクリックするとする。業務アプリケーション部25はユーザが入力した対応情報をサーバ1に送信する(ステップS39)。
【0094】
端末管理部13は携帯端末2から対応情報を受信すると、配信メッセージテーブル20の応答フラグ201-5にTRUEフラグを登録する(ステップS40)。対応情報が「対応可」である場合(ステップS41がYes)、端末管理部13は配信メッセージテーブル20の対応可否フラグ201-6にTRUEフラグを登録し、情報配信処理は終了する。
【0095】
対応情報が「対応不可」である場合(ステップS41がNo)、端末管理部13は対応可否フラグ201-6にTRUEフラグを登録し、ステップS34に戻り処理を繰り返す。
【0096】
上述のように、本実施形態の情報システムによると、サーバ1から携帯端末2にプッシュ型でメッセージを送信する際に応答可能な状態のユーザが所有する携帯端末2に配信メッセージを送信するため、作業効率を向上することが可能である。また、応答が無い場合にサーバ1から定期的に再送するなどの処理を行う必要がないため、サーバ1の処理を減らすことができる。したがって、サーバ負荷を低減することが可能となる。また、緊急の場合におけるデータ配信において遅れなどの影響が出てしまうことを防ぐことが可能である。
【0097】
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0098】
例えば、本実施形態では、状態判定部16が携帯端末2にメッセージを送信した場合に応答が可能か否かを判定する状態判定処理において、「運転中」もしくは「作業中」という状態かどうかを判定したが、その他の方法で判定することも可能である。例えば、加速度情報の変化を検知して、急激に加速度が変化している場合はユーザが作業中であると判定しても良い。
【0099】
また、所定の周期を経過しても携帯端末2から端末状態情報が送信されない場合は、状態判定部16は携帯端末2が電源off状態もしくは電波off状態であり、ユーザは応答不可の状態であると判定してもよい。もしくは、携帯端末2の移動速度を算出し、あらかじめ設定した所定の速度以上の場合にユーザが自動車で移動中であり、ユーザは応答不可であると判定しても良い。
【0100】
また、あらかじめ携帯端末2の傾き情報の基準値を設定し、取得した携帯端末2の傾き情報が基準値異常である場合はユーザが作業中であり、応答不可であると判定しても良い。
【0101】
また、例えば携帯端末2の加速度情報から速度を算出し、あらかじめ設定した基準の度以下である場合は、ユーザは運転中ではないため応答可であると判定しても良い。
【0102】
また、民間向けのGPSは精度があまり良くないため、GPSによって取得した緯度と経度により特定される位置にはかなりのずれが生じる可能性がある。したがって、そのずれの補正を行うために、本実施形態ではGPSによる位置情報の補正情報として携帯端末2から取得した方位及び加速度情報から算出した移動距離とを用いて現在位置を算出してもよい。すなわち、端末状態情報テーブル19に含まれる位置情報と、図6のステップS24において端末管理部13が受信した端末状態情報に含まれる加速度情報と方位情報とを用いて現在位置を算出する。
【0103】
なお、本実施形態の情報配信システムは例えば宅配便の配達システムやカスタマーサポートにおける作業員の現場派遣などに用いられる。
【符号の説明】
【0104】
1…サーバ、2…携帯端末、3…ネットワーク、4…ネットワーク、5…オペレータ端末

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが所持する携帯端末と前記携帯端末にデータ情報を送信するサーバとがネットワークを介して接続している情報配信システムであって、
前記携帯端末は、
端末状態情報を取得する端末状態情報取得部と、
前記端末状態情報を前記サーバに送信する端末状態情報送信部と、
を備え、
前記サーバは、
前記携帯端末の端末状態情報を受信する端末状態情報受付部と、
前記端末状態情報に基づいて、前記携帯端末の状態を示す状態値を算出する状態値算出部と、
前記状態値と判定基準とを用いて、当該携帯端末は前記サーバがデータ情報を送信した場合にユーザが応答可能な状態か否かを判定する状態判定部と、
前記判定結果を情報記憶部に登録する端末管理部と、
を備える情報配信システム。
【請求項2】
前記端末状態情報取得部は、GPSセンサと加速度センサと傾斜センサを備える請求項1に記載の情報配信システム。
【請求項3】
前記状態値算出部は、前記端末状態情報を用いて前記携帯端末の移動距離を算出し、
前記状態判定部は、算出された前記携帯端末の移動距離に基づいてユーザが応答可能か否かを判定する請求項1乃至請求項2のいずれか1項に記載の情報配信システム。
【請求項4】
前記状態値算出部は、前記端末状態情報を用いて前記携帯端末の傾きの変化量を算出し、
前記状態判定部は、算出された前記傾きの変化量に基づいてユーザが応答可能か否かを判定する請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の情報配信システム。
【請求項5】
前記状態判定部は、前記携帯端末の移動距離が所定の値以下であって、傾斜の変化が所定の値以下である場合に、ユーザが応答可能であると判定する請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の情報配信システム。
【請求項6】
前記端末状態情報取得部は、特定の周期ごとに前記端末状態情報を取得し、
前記状態判定部は、前記携帯端末から特定の周期ごとに前記端末状態情報を受信できない場合に、ユーザが応答不可であると判定する請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の情報配信システム。
【請求項7】
前記判定結果に基づいて、前記データ情報を送信する前記携帯端末を前記情報記憶部から選択する送信端末選択部を備える請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の情報配信システム。
【請求項8】
ネットワークを介して接続し、ユーザが所持する携帯端末にデータ情報を送信するサーバであって、
前記携帯端末の端末状態情報を受信する端末状態情報受付部と、
前記端末状態情報に基づいて、前記携帯端末の状態を示す状態値を算出する状態値算出部と、
前記状態値と判定基準とを用いて、当該携帯端末は前記サーバがデータ情報を送信した場合にユーザが応答可能な状態か否かを判定する状態判定部と、
前記判定結果を情報記憶部に登録する端末管理部と、を備えるサーバ。
【請求項9】
ネットワークを介して接続し、ユーザが所持する携帯端末にデータ情報を送信するサーバの情報配信方法であって、
前記携帯端末が取得した端末状態情報を受信するステップと、
前記端末状態情報に基づいて、前記携帯端末の状態を示す状態値を算出するステップと
前記状態値と判定基準とを用いて、当該携帯端末は前記サーバがデータ情報を送信した場合にユーザが応答可能な状態か否かを判定するステップと、
前記判定結果を情報記憶部に登録するステップと、
を備える情報配信方法。
【請求項10】
ネットワークを介して接続し、ユーザが所持する携帯端末にデータ情報を送信するサーバのプログラムであって、
コンピュータに、
前記携帯端末が取得した端末状態情報を受信する機能と、
前記端末状態情報に基づいて、前記携帯端末の状態を示す状態値を算出する機能と、
前記状態値と判定基準とを用いて、当該携帯端末は前記サーバがデータ情報を送信した場合にユーザが応答可能な状態か否かを判定する機能と、
前記判定結果を情報記憶部に登録する機能と、
を実現させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−191456(P2012−191456A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−53606(P2011−53606)
【出願日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(301063496)東芝ソリューション株式会社 (1,478)
【Fターム(参考)】