説明

情報配信制御装置、情報配信システムおよび情報配信制御方法

【課題】通信網の通信トラヒックのピークが甚大になるという問題を解決する情報配信制御装置を提供する。
【解決手段】記憶部6は、通信網4の通信トラヒックと時間帯との関係を表わした時間帯情報を記憶する。制御部7は、記憶部6に記憶された時間帯情報に基づいて、配信情報記憶装置1に記憶された配信情報を無線基地局3に転送する転送スケジュールを決定する。制御部7は、その決定した転送スケジュールに従って、配信情報記憶装置1に記憶された配信情報を無線基地局3に転送する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報配信制御装置、情報配信システムおよび情報配信制御方法に関し、特には、フェムトセル基地局を介して携帯端末にコンテンツを配信するための情報配信制御装置、情報配信システムおよび情報配信制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
コンテンツを携帯端末に配信するCoD(Content on Demand:コンテンツ・オン・デマンド)システムなどの、通信網を経由してコンテンツを配信するコンテンツ配信システムでは、携帯端末のユーザがコンテンツ配信サービスを利用するたびに、通信網を経由して携帯端末にコンテンツが配信される。このため、一度に多くのユーザがコンテンツ配信サービスを利用すると、通信網の通信トラヒックが大きくなり、通信網の伝送スループットが低下するという問題がある。
【0003】
特に、近年、携帯端末の高機能化に伴い、画像品質や音声品質の高い映像コンテンツなどのリアルタイムコンテンツや、複雑な内容のゲームコンテンツが配信されることが多くなっているため、通信トラヒックの増大化が顕著になっている。さらに、携帯端末にて通信されるパケットに対する課金方式として定額制が多くなっているため、コンテンツ配信サービスの利用者数が増加していることも通信トラヒックの増大化に影響を与えている。
【0004】
通信網の伝送スループットが低下すると、コンテンツのダウンロード時間の長大化や、リアルタイムコンテンツのストリーミング再生の失敗などが発生することがあるため、伝送スループットの低下を抑制する技術が必要となる。なお、映像コンテンツの画像品質や音声品質を低くすることで、映像コンテンツのストリーミング再生の失敗を抑制することが可能であるが、ユーザは、画像品質や音声品質が低い映像コンテンツしか視聴できなくなるため、快適なコンテンツ配信サービスをユーザに提供することができなくなる。
【0005】
伝送スループットの低下を抑制する技術には、特許文献1に記載の情報配信システムがある。この情報配信システムでは、無線基地局が携帯端末の所有者の好み情報を収集し、その好み情報をコンテンツ配信サーバに通知する。また、コンテンツ配信サーバは、その好み情報に応じたコンテンツを、定期的に無線基地局に配信して無線基地局に記憶する。
【0006】
携帯端末は、無線基地局のセル内に入ると、予めユーザから登録されている好み情報を無線基地局に通知する。無線基地局は、その好み情報に応じたコンテンツの配信スケジュールを決定し、その配信スケジュールに従ってコンテンツを放送形式で携帯端末に配信する。
【0007】
これにより、携帯端末がコンテンツ配信サービスを利用するときに、無線基地局およびコンテンツ配信サーバ間の通信トラヒックは発生しないので、一度に多くのユーザがコンテンツ配信サービスを利用しても、無線基地局およびコンテンツ配信サーバ間の通信網の通信トラヒックが大きくなることを抑制することが可能になり、その通信網の伝送スループットの低下を軽減することが可能になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2001−308808号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
無線基地局およびコンテンツ配信サーバ間の通信網には、コンテンツ配信サービスによるコンテンツ以外にも、様々な情報が伝送されている。また、特許文献1に記載の情報配信システムでは、無線基地局から携帯端末にコンテンツを配信する配信スケジュールは定められているが、コンテンツがコンテンツ配信サーバから無線基地局まで定期的に転送されるため、コンテンツとは別の情報が多く伝送されている時間帯にコンテンツが配信されることがある。この場合、通信網の通信トラヒックのピークが甚大になるという問題があった。
【0010】
本発明の目的は、上記の課題である、通信網の通信トラヒックのピークが甚大になるという問題を解決する情報配信制御装置、情報配信システムおよび情報配信制御方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明による情報配信制御装置は、携帯端末に配信する配信情報を記憶する配信情報記憶装置と、前記配信情報を前記携帯端末に配信する無線基地局とが接続される通信網の通信トラヒックと時間帯との関係を表わした時間帯情報を記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶された時間帯情報に基づいて、前記配信情報記憶装置に記憶された配信情報を前記無線基地局に転送する転送スケジュールを決定し、当該転送スケジュールに従って、前記配信情報を、前記配信情報記憶装置から前記無線基地局に転送する制御部と、を有する。
【0012】
本発明による情報配信システムは、携帯端末に配信する配信情報を記憶する配信情報記憶装置と、前記配信情報を前記携帯端末に配信する無線基地局と、前記配信情報記憶装置と接続可能な情報配信制御装置とを有し、前記配信情報記憶装置および前記無線基地局が通信網を介して相互に接続可能な情報配信システムであって、前記情報配信制御装置は、前記通信網の通信トラヒックと時間帯との関係を表わした時間帯情報を記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶された時間帯情報に基づいて、前記配信情報記憶装置に記憶された配信情報を前記無線基地局に転送する転送スケジュールを決定し、当該転送スケジュールに従って、前記配信情報を、前記配信情報記憶装置から前記無線基地局に転送する制御部と、を有し、前記無線基地局は、基地局記憶部と、前記配信情報記憶装置から前記配信情報を受信すると、当該配信情報を前記基地局記憶部に記憶し、その後、前記携帯端末から前記配信情報の配信を要求する配信要求を受信すると、前記基地局記憶部に記憶された配信情報を前記携帯端末に配信する配信部と、を有する。
【0013】
本発明による第一の情報配信制御方法は、携帯端末に配信する配信情報を記憶する配信情報記憶装置と、前記配信情報を前記携帯端末に配信する無線基地局とが接続される通信網の通信トラヒックと時間帯との関係を表わした時間帯情報を記憶する記憶部を有する情報配信制御装置による情報配信制御方法であって、前記記憶された時間帯情報に基づいて、前記配信情報記憶装置に記憶された配信情報を前記無線基地局に転送する転送スケジュールを決定する決定ステップと、前記決定された転送スケジュールに従って、前記配信情報を、前記配信情報記憶装置から前記無線基地局に転送する転送ステップと、を有する。
【0014】
本発明による第二の情報配信制御方法は、携帯端末に配信する配信情報を記憶する配信情報記憶装置と、前記配信情報を前記携帯端末に配信する無線基地局と、前記配信情報記憶装置と接続可能な情報配信制御装置とを有し、前記配信情報記憶装置および前記無線基地局が通信網を介して相互に接続可能な情報配信システムによる情報配信制御方法であって、前記情報配信制御装置が、前記通信網の通信トラヒックと時間帯との関係を表わした時間帯情報を記憶する第一記憶ステップと、前記情報配信制御装置が、前記記憶された時間帯情報に基づいて、前記配信情報記憶装置に記憶された配信情報を前記無線基地局に転送する転送スケジュールを決定する決定ステップと、前記情報配信制御装置が、前記決定された転送スケジュールに従って、前記配信情報を、前記配信情報記憶装置から前記無線基地局に転送する転送ステップと、前記無線基地局が、前記配信情報記憶装置から前記配信情報を受信すると、当該配信情報を前記基地局記憶部に記憶する第二記憶ステップと、前記無線基地局が、前記携帯端末から前記配信情報の配信を要求する配信要求を受信すると、前記基地局記憶部に記憶された配信情報を前記携帯端末に配信する配信ステップと、を有する。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、通信網の通信トラヒックのピークを抑制することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の第一の実施形態の情報配信システムの構成を示したブロック図である。
【図2】本発明の第二の実施形態のコンテンツ配信システムを示したブロック図である。
【図3】本発明の第二の実施形態のコンテンツ配信システムの主な装置の構成を示したブロック図である。
【図4】コンテンツ配信システムの動作を説明するためのシーケンス図である。
【図5A】嗜好情報の一例を示した図である。
【図5B】嗜好情報の他の例を示した図である。
【図5C】嗜好情報の他の例を示した図である。
【図6】コンテンツ情報の一例を示した図である。
【図7】コンテンツ情報リストの一例を示した図である。
【図8】お勧めコンテンツリストの一例を示したイメージ図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明では、同じ機能を有する構成には同じ符号を付け、その説明を省略する場合がある。
【0018】
図1は、本発明の第一の実施形態の情報配信システムを示したブロック図である。図1において、情報配信システムは、配信情報記憶装置1と、情報配信制御装置2と、無線基地局3とを有する。なお、配信情報記憶装置1および情報配信制御装置2は、相互に接続可能である。また、配信情報記憶装置1および無線基地局3は、通信網4を介して相互に接続可能である。さらに、無線基地局3は、無線通信を用いて携帯端末5と接続可能である。
【0019】
配信情報記憶装置1は、携帯端末5に配信する配信情報を記憶する。
【0020】
情報配信制御装置2は、記憶部6と、制御部7とを有する。
【0021】
記憶部6は、通信網4の通信トラヒックと時間帯との関係を表わした時間帯情報を記憶する。
【0022】
制御部7は、記憶部6に記憶された時間帯情報に基づいて、配信情報記憶装置1に記憶された配信情報を無線基地局3に転送する転送スケジュールを決定する。例えば、制御部7は、通信トラヒックが所定値よりも少ない時間帯内のある転送時刻に配信情報を転送することを、転送スケジュールとして決定する。
【0023】
制御部7は、その決定した転送スケジュールに従って、配信情報記憶装置1に記憶された配信情報を無線基地局3に転送する。例えば、転送スケジュールが、トラヒックが所定値よりも少ない時間帯内のある転送時刻に配信情報を転送することである場合、制御部7は、現在の時刻を測定し、その現在の時刻が転送時刻になると、配信情報を転送する旨の転送要求を配信情報記憶装置1に送信することで、配信情報を配信情報記憶装置1から無線基地局3に転送する。
【0024】
無線基地局3は、配信情報記憶装置1から配信情報を受信し、その配信情報を携帯端末5に配信する。
【0025】
無線基地局3は、記憶部8と、配信部9とを有する。
【0026】
配信部9は、配信情報記憶装置1から配信情報を受信すると、その配信情報を記憶部8に記憶する。その後、配信部9は、携帯端末5から、配信情報の配信を要求する配信要求を受信すると、記憶部8に記憶された配信情報を携帯端末に配信する。なお、記憶部8は、基地局記憶部と呼ばれることもある。
【0027】
次に動作を説明する。
【0028】
先ず、制御部7は、記憶部6に記憶された時間帯情報に基づいて、配信情報記憶装置1に記憶された配信情報を無線基地局3に転送する転送スケジュールを決定する。制御部7は、常時、現在時刻を測定し、その現在時刻が配信情報を転送する転送時刻か否かを転送スケジュールに従って判断する。
【0029】
現在時刻が転送時刻になると、制御部7は、転送要求を配信情報記憶装置1に通知する。配信情報記憶装置1は、転送要求を受信すると、自身に記憶されている配信情報を、通信網4を介して無線基地局3の配信部9に送信する。配信部9は、配信情報を受信すると、その配信情報を記憶部8に記憶する。
【0030】
その後、配信部9は、携帯端末5から配信要求を受信すると、記憶部8から配信情報を取得し、その配信情報を無線通信にて携帯端末5に配信する。
【0031】
本実施形態によれば、情報配信制御装置2の記憶部6は、通信網4の通信トラヒックと時間帯との関係を表わした時間帯情報を記憶する。制御部7は、記憶部6に記憶された時間帯情報に基づいて、配信情報記憶装置1に記憶された配信情報を無線基地局3に転送する転送スケジュールを決定する。制御部7は、その決定した転送スケジュールに従って、配信情報記憶装置1に記憶された配信情報を無線基地局3に転送する。無線基地局3の配信部9は、配信情報記憶装置1から配信情報を受信すると、その配信情報を記憶部8に記憶する。その後、配信部9は、携帯端末5から、配信情報の配信を要求する配信要求を受信すると、記憶部8に記憶された配信情報を携帯端末に配信する。
【0032】
この場合、配信情報を無線基地局3に転送する転送スケジュールが、通信網4の通信トラヒックと時間帯との関係を表わした時間帯情報に基づいて決定される。そして、配信情報が、その転送スケジュールに従って無線基地局3に転送される。
【0033】
したがって、通信網4の通信トラヒックが少ない時間帯(例えば、深夜帯など)に配信情報を転送させることが可能になるので、通信網4の通信トラヒックのピークを抑制することが可能になる。
【0034】
この結果、通信網4における通信トラヒックの許容量を小さくしてもよくなるので、通信網4に対するCAPEX(Capital Expenditure:設備投資のために支出する金額)を低く抑えることが可能になり、移動体通信事業者(オペレータ)の収益率を向上させることが可能になる。
【0035】
また、通信トラヒックが大きくなり、通信網の伝送スループットが低下することを抑制することができるので、品質を下げることなく配信情報を配信することが可能になる。したがって、高品質な配信情報を配信することが可能になり、品質が高くなるほどサービス料を設定すれば、配信サービスの収益率を向上させることが可能になる。
【0036】
次に第二の実施形態について説明する。
【0037】
図2は、本実施形態のコンテンツ配信システムを示したブロック図である。図2において、コンテンツ配信システムは、携帯端末(UE::User Equipment)10および30と、フェムトセルAP(FAP:Femto Access Point)20および40と、RAN−GW(Radio Access Network- gateway)50と、インターネットプロバイダ(ISP:Internet Service Provider)60と、コンテンツ配信サーバ70、80および90と、コンテンツ転送制御サーバ100と、コンテンツ課金サーバ110と、コンテンツ認証サーバ120とを有する。
【0038】
なお、フェムトセルAP20および40のそれぞれは、RAN−GW50と接続可能である。RAN−GW50およびインターネットプロバイダ60は、インターネット140を介して相互に接続可能である。
【0039】
また、インターネットプロバイダ60と、コンテンツ配信サーバ70、80および90と、コンテンツ転送制御サーバ100と、コンテンツ課金サーバ110と、コンテンツ認証サーバ120とは、移動体通信事業者にて設置される移動体通信事業者内設備130である。移動体通信事業者内設備130内の各部は、コアネットワーク150を介して相互に接続可能である。したがって、フェムトセルAP20および40のそれぞれは、RAN−GW50、インターネット140、インターネットプロバイダ60およびコアネットワーク150を介して、移動体通信事業者内設備130内の各部と相互に接続可能である。
【0040】
図3は、図2で示したコンテンツ配信システムの主な装置の構成を示したブロック図である。図3では、携帯端末10または30と、フェムトセルAP20または40と、コンテンツ配信サーバ70、80または90と、コンテンツ転送制御サーバ100との構成が示されている。
【0041】
以下、図2および図3を参照しながら、本実施形態のコンテンツ配信システムの構成についてより詳細に説明する。
【0042】
携帯端末10および30は、図1で示した携帯端末5に対応する。携帯端末10および30は、自身の識別情報が登録されたフェムトセルAPと、無線通信にて接続可能である。本実施形態では、携帯端末10はフェムトセルAP20と接続可能であり、携帯端末30はフェムトセルAP40と接続可能であるとする。なお、携帯端末10および30は、互いに同じ構成を有する。
【0043】
携帯端末10および30は、入力部11と、制御部12と、表示部13とを有する。
【0044】
入力部11は、自携帯端末のユーザから、接続要求、リスト取得要求およびコンテンツ選択要求を受け付ける。
【0045】
接続要求は、フェムトセルAP20または40に接続するための情報であり、自携帯端末を特定する識別情報である端末IDを含む。リスト取得要求は、ユーザにお勧めの配信コンテンツのリストであるお勧めコンテンツリストを取得するための情報である。また、コンテンツ選択要求は、お勧めコンテンツリスト内のお勧めコンテンツを視聴するための情報であり、コンテンツ配信のための認証情報を含む。なお、認証情報は、例えば、ユーザを特定するユーザIDや、パスワードなどを含む。また、本実施形態では、コンテンツ選択要求を、配信要求として用いている。
【0046】
配信コンテンツは、配信情報の一例である。配信コンテンツは、本実施形態では、少なくとも画像情報などの表示情報を含むものとするが、実際には、楽曲情報など表示情報を含まなくてもよい。なお、お勧めコンテンツは、ユーザにお勧めの配信コンテンツのことである。また、配信コンテンツの配信を要求する配信要求として、本実施形態では、コンテンツ選択要求を用いている。
【0047】
入力部11が接続要求を受け付けると、制御部12は、その接続要求をフェムトセルAP20または40に送信する。その後、制御部12は、フェムトセルAP20または40から接続が許可されたか否かを示す接続可否情報を受信する。接続可否情報が接続の許可を示す場合、制御部12は、接続要求の送信先のフェムトセルAP20または40と接続する。
【0048】
フェムトセルAP20または40と接続された場合、入力部11がリスト取得要求を受け付けると、制御部12は、そのリスト取得要求を、その接続されたフェムトセルAP20または40に送信する。その後、制御部12は、フェムトセルAP20または40から、お勧めコンテンツリストを受信すると、そのお勧めコンテンツリストを表示部13に表示する。
【0049】
また、入力部11がコンテンツ選択要求を受け付けると、制御部12は、そのコンテンツ選択要求を、その接続されたフェムトセルAP20または40に送信する。その後、制御部12は、フェムトセルAP20または40からお勧めコンテンツを受信すると、そのお勧めコンテンツを表示部13に表示する。なお、お勧めコンテンツが音声情報を含む場合、制御部12は、スピーカなどの音声出力部を有していれば、その音声情報を音声出力部から出力することができるのは当然である。
【0050】
フェムトセルAP20および40は、図1で示した無線基地局3に対応する。なお、フェムトセルAP20および40は、互いに同じ構成を有する。
【0051】
フェムトセルAP20および40は、記憶部21と、入力部22と、制御部23と、嗜好DB(Database)24とを有する。
【0052】
記憶部21は、図1で示した記憶部8に対応する。記憶部21は、接続を許可する携帯端末である登録携帯端末の端末IDを記憶する。また、記憶部21は、自フェムトセルAPを識別する識別情報である基地局IDを記憶する。
【0053】
入力部22は、フェムトセルAPの管理者から、自フェムトセルAPの登録携帯端末のユーザの嗜好を示す嗜好情報を受け付ける。なお、嗜好情報は、配信コンテンツの種類ごとに存在してもよい。また、配信コンテンツの種類は、映画コンテンツ、ゲームコンテンツ、天気予報やイベント情報等の生活コンテンツなどがある。
【0054】
制御部23は、図1で示した配信部9に対応する。制御部23は、入力部22が受け付けた嗜好情報を嗜好DB24に記憶する。制御部23は、定期的に、嗜好DB24に記憶された嗜好情報を、記憶部21内の基地局IDを付与してコンテンツ転送制御サーバ100に送信する。
【0055】
また、制御部23は、コンテンツ配信サーバ70、80および90の少なくとも1つから、配信コンテンツを受信し、その配信コンテンツをお勧めコンテンツとして記憶部21に記憶する。配信コンテンツには、その配信コンテンツに関するメタ情報であるコンテンツ情報が付与されている。コンテンツ情報は、配信コンテンツを特定する識別情報であるコンテンツ名や、ユーザの嗜好に該当する配信コンテンツを選択するための情報などを含む。
【0056】
また、制御部23は、携帯端末10または30から、接続要求を受信する。接続要求が受信されると、制御部23は、その接続要求内の端末IDが記憶部21内の端末IDと一致しているか否かを判断する。それらの識別情報が一致している場合、制御部23は、その接続要求を送信した携帯端末に、接続の許可を示す接続可否情報を送信して、その携帯端末と接続する。
【0057】
制御部23は、携帯端末と接続すると、その携帯端末からリスト取得要求およびコンテンツ選択要求を受信する。したがって、制御部23は、接続要求の端末IDが記憶部21内の端末IDと一致している場合、コンテンツ選択要求を受信することになる。
【0058】
リスト取得要求が受信されると、制御部23は、記憶部21に記憶された配信コンテンツに付与されたコンテンツ情報の一覧を、お勧めコンテンツリストとして、リスト取得要求を送信した携帯端末に送信する。
【0059】
また、コンテンツ選択要求が受信されると、制御部23は、そのコンテンツ選択要求をコンテンツ認証サーバ120に送信する。その後、制御部23は、コンテンツ認証サーバ120から、認証の成功を示す認証結果を受信すると、そのコンテンツ選択要求にて選択された配信コンテンツを記憶部21から、コンテンツ選択要求を送信した携帯端末に配信する。
【0060】
以上により、携帯端末10または30とフェムトセルAP20または40とが一対一で通信を行うことにより、配信コンテンツを配信することが可能になる。
【0061】
コンテンツ配信サーバ70、80および90のそれぞれは、図1で示した配信情報記憶装置に対応する。なお、コンテンツ配信サーバ70、80および90は、互いに同じ構成を有するが、互いに異なる種類の配信コンテンツを記憶する。
【0062】
コンテンツ配信サーバ70、80および90は、コンテンツデータベース71と、制御部72と、記憶部73とを有する。なお、コンテンツデータベース71は、制御部72および記憶部73とは別体であってもよい。
【0063】
コンテンツデータベース71は、配信コンテンツを記憶する。本実施形態では、コンテンツデータベース71は、複数の配信コンテンツを記憶しているものとする。また、各配信コンテンツにコンテンツ情報が付与されている。
【0064】
コンテンツデータベース71内の配信コンテンツが更新されるたびに、制御部72は、コンテンツデータベース71内の配信コンテンツに付与されているコンテンツ情報のリストをコンテンツリストとしてコンテンツ転送制御サーバ100に通知する。
【0065】
また、制御部72は、コンテンツ転送制御サーバ100から、配信コンテンツを転送する旨の転送要求を受信する。なお、転送要求は、配信コンテンツのコンテンツ名と、配信コンテンツの転送先となるフェムトセルAPの基地局IDと、を含む。
【0066】
転送要求が受信されると、制御部72は、その配信要求にて配信が要求された配信コンテンツをお勧めコンテンツとして、配信要求内の基地局IDにて特定されるフェムトセルAPに配信する。なお、制御部72は、お勧めコンテンツを配信する際に、そのお勧めコンテンツを一時的に記憶するバッファとして記憶部73を用いる。
【0067】
コンテンツ転送制御サーバ100は、図1で示した情報配信制御装置2に対応する。コンテンツ転送制御サーバ100は、時間記憶部101と、制御部102と、嗜好DBリスト記憶部103と、コンテンツ情報データベース104とを有する。
【0068】
時間記憶部101は、図1で示した記憶部6に対応する。時間記憶部101は、時間帯情報を記憶する。本実施形態では、時間帯情報は、深夜帯などの通信トラフィックの少ない時間帯であるトラヒック閑散期間を示す。なお、時間帯情報は、移動体通信事業者にて予め記憶される。
【0069】
制御部102は、フェムトセルAP20および40から嗜好情報を受信すると、嗜好情報を嗜好DBリスト記憶部103に記憶する。
【0070】
また、制御部102は、コンテンツ配信サーバ70、80または90からコンテンツリストを受信すると、そのコンテンツリストに基づいて、嗜好DBリスト記憶部103に記憶された嗜好情報ごとに、その嗜好情報が示す嗜好に該当する配信コンテンツを選択する。
【0071】
続いて、制御部102は、その選択した配信コンテンツごとに、時間記憶部101に記憶された時間帯情報が示すトラヒック閑散期間内の時刻の日時を、配信コンテンツの転送日時として示す転送日時情報を生成する。
【0072】
そして、制御部102は、嗜好情報に付与された基地局IDごとに、その嗜好情報に応じて選択された配信コンテンツのコンテンツ名と、その配信コンテンツの転送日時を示す転送日時情報を対応づけて、コンテンツ情報リストとしてコンテンツ情報データベース104に格納する。
【0073】
制御部102は、コンテンツ情報データベース104内のコンテンツリスト内の転送日時情報が示す転送日時になると、その転送日時情報に対応するコンテンツ名および基地局IDを含む転送要求を、コンテンツ配信サーバ70、80または90に送信する。これにより、制御部102は、転送日時情報に対応するコンテンツ名の配信コンテンツを、コンテンツ配信サーバ70、80または90からフェムトセルAP20また40に転送することになる。
【0074】
したがって、制御部102は、嗜好情報が示す嗜好に該当する配信情報をコンテンツ情報に基づいて選択し、その選択された配信コンテンツを、コンテンツ配信サーバ70、80または90からフェムトセルAP20また40に転送することになる。
【0075】
コンテンツ認証サーバ120は、予め登録認証情報を記憶する。また、コンテンツ認証サーバ120は、フェムトセルAP20または40からコンテンツ選択要求を受信すると、そのコンテンツ選択要求内の認証情報が登録認証情報と同じか否かを判断する。
【0076】
認証情報が登録認証情報と同じであると、コンテンツ認証サーバ120は、認証の成功を示す認証結果を、そのコンテンツ選択要求を送信したフェムトセルAP20または40に送信する。さらに、コンテンツ認証サーバ120は、コンテンツ配信に対する課金を行うための課金要求をコンテンツ課金サーバ110に送信する。
【0077】
コンテンツ課金サーバ110は、コンテンツ認証サーバ120から課金要求を受信すると、その課金要求に従ってユーザに課金する課金処理を実行する。なお、課金方式は、定額制や従量制などに適宜設定可能である。
【0078】
次に、図4〜図9を参照して、本実施形態のコンテンツ配信システムの動作について詳細に説明する。
【0079】
図4は、本実施形態のコンテンツ配信システムの動作を説明するためのシーケンス図である。図4では、コンテンツ情報リストが記憶されるまでの手順(ステップA1からA3まで)と、配信コンテンツの配信手順(ステップA4からA7まで)とが示されている。
【0080】
先ず、フェムトセルAP20または40の管理者が、フェムトセルAP20または40の登録携帯端末のユーザの嗜好情報を入力部22に入力する。制御部23は、入力部22が嗜好情報を受け付けると、その嗜好情報を嗜好DB24に格納する(ステップA1)。
【0081】
図5A〜図5Cは、嗜好情報の一例を示した図である。図5A〜図5Cでは、コンテンツ配信サーバのそれぞれに対する嗜好情報が示されている。
【0082】
例えば、図5Aで示された嗜好情報500Aは、映画コンテンツ用の嗜好情報であり、ユーザの嗜好を区分するための項目として、ジャンル、製作国、主演俳優、その他(キーワード)を有する。また、図5Bで示された嗜好情報500Bは、ゲームコンテンツ用の嗜好情報であり、項目として、ジャンル、製作国、対応機種、その他(キーワード)を有する。図5Cで示された嗜好情報500Cは、生活コンテンツ用の嗜好情報であり、項目として、検索地域、ジャンル、更新確認周期、その他(キーワード)を有する。なお、嗜好情報500A〜500Cでは、各項目の値としてキーワードを有する。
【0083】
図4の説明に戻る。制御部23は、嗜好DB24に格納した嗜好情報を、RAN−GW50、インターネット140、インターネットプロバイダ60およびコアネットワーク150を介してコンテンツ転送制御サーバ100の制御部102に通知する(ステップA2)。
【0084】
また、コンテンツ配信サーバ70、80および90の制御部72は、コンテンツデータベース71内の配信コンテンツが更新されると、その配信コンテンツに付与されたコンテンツ情報のリストをコンテンツリストとして、コアネットワーク150を介してコンテンツ転送制御サーバ100の制御部102に通知する(ステップA3)。
【0085】
図6は、コンテンツデータベース71内の配信コンテンツの一例を示した図である。図6で示した配信コンテンツ600は、映画コンテンツであり、配信コンテンツ600の実体であるデータ601に、コンテンツ情報602として、コンテンツ名、コンテンツデータ、ジャンル、製作国および主演俳優などの嗜好情報の項目が付与されている。
【0086】
図4の説明に戻る。コンテンツ転送制御サーバ100の制御部102は、ステップA2で送信された嗜好情報を受信し、その嗜好情報を嗜好DBリスト記憶部103に記憶する。
【0087】
その後、制御部102は、ステップA3で送信されたコンテンツリストを受信すると、そのコンテンツリストに基づいて、嗜好DBリスト記憶部103に記憶された嗜好情報ごとに、その嗜好情報が示す嗜好に該当する配信コンテンツを選択する。制御部102は、その選択した配信コンテンツごとに、時間記憶部101に記憶された時間帯情報が示すトラヒック閑散期間内の時刻の日時を、配信コンテンツの転送日時として示す転送日時情報を生成する。
【0088】
そして、制御部102は、嗜好情報に付与された基地局IDごとに、その嗜好情報に応じて選択された配信コンテンツのコンテンツ名と、その配信コンテンツの転送日時を示す転送日時情報を対応づけて、コンテンツ情報リストとしてコンテンツ情報データベース104に格納する。
【0089】
図7は、コンテンツ情報リストの一例を示した図である。図7で示したコンテンツ情報リスト700は、制御部102にて選択されたコンテンツを特定するコンテンツ名701と、転送日時情報702と、そのコンテンツの配信先のフェムトセルAPを特定する基地局ID703とを有する。
【0090】
図4の説明に戻る。制御部102は、コンテンツ情報データベース104内のコンテンツ情報リストに含まれる転送日時になると、その転送日時に対応するコンテンツ名および基地局IDを含む転送要求を、コアネットワーク150を介してコンテンツ配信サーバ70、80または90の制御部72に送信する(ステップA4)。
【0091】
そして、制御部72は、転送要求を受信すると、その転送要求内のコンテンツ名がコンテンツ情報として付与された配信コンテンツを、コンテンツデータベース71から取得して記憶部73に記憶する。制御部72は、記憶部73に記憶した配信コンテンツを、転送要求内の基地局IDにて特定されるフェムトセルAPの制御部23に、コアネットワーク150、インターネットプロバイダ60、インターネット140およびRAN−GW50を介して送信する。
【0092】
制御部23は、配信コンテンツを受信すると、その配信コンテンツを記憶部21に記憶する(ステップA5)。
【0093】
また、携帯端末10または30のユーザは、携帯端末にて実行されているブラウザの機能などを用いて、入力部11にリスト取得要求を入力して、お勧めコンテンツリストを表示部13に表示する。
【0094】
図8は、お勧めコンテンツリストの一例を示したイメージ図である。図8で示したお勧めコンテンツリスト800は、図7で示したコンテンツ情報リストに対応する、2009年8月15日5:00時点におけるフェムトセルAP20から配信可能なお勧めコンテンツのお勧めコンテンツリストである。
【0095】
図4の説明に戻る。携帯端末10または30のユーザは、自身のブラウザ上のお勧めコンテンツリストを選択するためにコンテンツ選択要求を入力部11に入力する。入力部11がコンテンツ選択要求を受け付けると、制御部12は、そのコンテンツ選択要求を、フェムトセルAP20または40の制御部23に送信する(ステップA5)。
【0096】
制御部23は、コンテンツ選択要求を受信すると、そのコンテンツ選択要求にて選択された配信コンテンツを記憶部21から取得し、その配信コンテンツを、その選択要求を選択した携帯端末10または30の制御部12に配信する。制御部12は、配信コンテンツを受信すると、その配信コンテンツを表示部13に表示する(ステップA6)。
【0097】
本実施形態によれば、フェムトセルAP20または40の入力部22は、携帯端末10または30のユーザの嗜好を示す嗜好情報を受け付ける。制御部23は、入力部22が受け付けた嗜好情報をコンテンツ転送制御サーバ100に送信する。コンテンツ転送制御サーバ100の制御部102は、嗜好情報を受信し、その嗜好情報が示す嗜好に該当する配信コンテンツを、配信コンテンツに付与されたコンテンツ情報に基づいて選択し、その選択された配信コンテンツを、コンテンツ配信サーバ70、80または90から、嗜好情報が送信されたフェムトセルAPに送信する。
【0098】
この場合、フェムトセルAP20または40に入力された嗜好情報が示すユーザの嗜好に該当する配信コンテンツが、その嗜好情報が入力されたフェムトセルAPに配信される。
【0099】
このため、フェムトセルAPごとに、ユーザの嗜好に該当する配信コンテンツを配信することができる。したがって、例えば、ユーザの嗜好に応じた広告情報などを配信コンテンツに組み込むなどすれば、フェムトセルAPを使用する家族単位に、その家族に適した広告情報などを配信することが可能になる。より具体的には、幼児のいる家庭には、幼稚園情報や小児科がある医院情報などを配信することが可能になる。したがって、ユーザに、そのユーザの嗜好にあった広告情報を的確に視聴させることが可能になるので、より多くの広告収入をあげることが可能になる。
【0100】
以上説明した各実施形態において、図示した構成は単なる一例であって、本発明はその構成に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0101】
1 配信情報記憶装置
2 情報配信制御装置
3 無線基地局
4 通信網
5、10、30 携帯端末
6、8、21、73 記憶部
7、12、23、72、102 制御部
9 配信部
11、22 入力部
13 表示部
20、40 フェムトセルAP
24 嗜好DB
50 RAN−GW
60 インターネットプロバイダ
70、80、90 コンテンツ配信サーバ
71 コンテンツデータベース
100 コンテンツ転送制御サーバ
101 時間記憶部
103 嗜好DBリスト記憶部
104 コンテンツ情報データベース
110 コンテンツ課金サーバ
120 コンテンツ認証サーバ
130 移動体通信事業者内設備
140 インターネット
150 コアネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯端末に配信する配信情報を記憶する配信情報記憶装置と、前記配信情報を前記携帯端末に配信する無線基地局とが接続される通信網の通信トラヒックと時間帯との関係を表わした時間帯情報を記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶された時間帯情報に基づいて、前記配信情報記憶装置に記憶された配信情報を前記無線基地局に転送する転送スケジュールを決定し、当該転送スケジュールに従って、前記配信情報を、前記配信情報記憶装置から前記無線基地局に転送する制御部と、を有する情報配信制御装置。
【請求項2】
携帯端末に配信する配信情報を記憶する配信情報記憶装置と、前記配信情報を前記携帯端末に配信する無線基地局と、前記配信情報記憶装置と接続可能な情報配信制御装置とを有し、前記配信情報記憶装置および前記無線基地局が通信網を介して相互に接続可能な情報配信システムであって、
前記情報配信制御装置は、
前記通信網の通信トラヒックと時間帯との関係を表わした時間帯情報を記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶された時間帯情報に基づいて、前記配信情報記憶装置に記憶された配信情報を前記無線基地局に転送する転送スケジュールを決定し、当該転送スケジュールに従って、前記配信情報を、前記配信情報記憶装置から前記無線基地局に転送する制御部と、を有し、
前記無線基地局は、
基地局記憶部と、
前記配信情報記憶装置から前記配信情報を受信すると、当該配信情報を前記基地局記憶部に記憶し、その後、前記携帯端末から前記配信情報の配信を要求する配信要求を受信すると、前記基地局記憶部に記憶された配信情報を前記携帯端末に配信する配信部と、を有する、情報配信システム。
【請求項3】
請求項2に記載の情報配信システムにおいて、
前記配信情報は、複数あり、各配信情報には、当該配信情報に関するメタ情報が付与され、
前記無線基地局は、前記携帯端末のユーザの嗜好を示す嗜好情報を受け付ける入力部をさらに有し、
前記配信部は、前記入力部が受け付けた嗜好情報を前記情報配信制御装置に送信し、
前記制御部は、前記無線基地局から嗜好情報を受信し、当該嗜好情報が示す嗜好に該当する配信情報を前記メタ情報に基づいて選択し、当該選択された配信情報を、前記配信情報記憶装置から前記無線基地局に転送する情報配信システム。
【請求項4】
携帯端末に配信する配信情報を記憶する配信情報記憶装置と、前記配信情報を前記携帯端末に配信する無線基地局とが接続される通信網の通信トラヒックと時間帯との関係を表わした時間帯情報を記憶する記憶部を有する情報配信制御装置による情報配信制御方法であって、
前記記憶された時間帯情報に基づいて、前記配信情報記憶装置に記憶された配信情報を前記無線基地局に転送する転送スケジュールを決定する決定ステップと、
前記決定された転送スケジュールに従って、前記配信情報を、前記配信情報記憶装置から前記無線基地局に転送する転送ステップと、を有する情報配信制御方法。
【請求項5】
携帯端末に配信する配信情報を記憶する配信情報記憶装置と、前記配信情報を前記携帯端末に配信する無線基地局と、前記配信情報記憶装置と接続可能な情報配信制御装置とを有し、前記配信情報記憶装置および前記無線基地局が通信網を介して相互に接続可能な情報配信システムによる情報配信制御方法であって、
前記情報配信制御装置が、前記通信網の通信トラヒックと時間帯との関係を表わした時間帯情報を記憶する第一記憶ステップと、
前記情報配信制御装置が、前記記憶された時間帯情報に基づいて、前記配信情報記憶装置に記憶された配信情報を前記無線基地局に転送する転送スケジュールを決定する決定ステップと、
前記情報配信制御装置が、前記決定された転送スケジュールに従って、前記配信情報を、前記配信情報記憶装置から前記無線基地局に転送する転送ステップと、
前記無線基地局が、前記配信情報記憶装置から前記配信情報を受信すると、当該配信情報を記憶する第二記憶ステップと、
前記無線基地局が、前記携帯端末から前記配信情報の配信を要求する配信要求を受信すると、前記基地局記憶部に記憶された配信情報を前記携帯端末に配信する配信ステップと、を有する、情報配信制御方法。
【請求項6】
請求項5に記載の情報配信制御方法において、
前記配信情報には、当該配信情報に関するメタ情報が付与され、
前記無線基地局が、前記携帯端末のユーザの嗜好を示す嗜好情報を受け付ける入力ステップと、
前記無線基地局が、前記受け付けられた嗜好情報を前記情報配信制御装置に送信する送信ステップと、
前記配信情報記憶装置が、前記無線基地局から嗜好情報を受信し、当該嗜好情報が示す嗜好に該当する配信情報を前記メタ情報に基づいて選択する選択ステップと、を有し、
前記転送ステップでは、前記選択された配信情報を、前記配信情報記憶装置から前記無線基地局に転送する、情報配信制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−151586(P2011−151586A)
【公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−10879(P2010−10879)
【出願日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】