説明

情報隠蔽帳票

【課題】個人情報の保護と誤配防止を図ること。
【解決手段】感熱発色層12を設けた下用紙3の上に感圧接着層16を介して上用紙4を圧着可能に重ねて隠蔽情報欄21とする。開示しても良い情報は上用紙4が重なっていない下用紙3のみの部分に印字し、隠蔽すべき情報は上用紙4の上から感熱発色層12に印字し、印字後に圧力を加えて感圧接着層16を介して下用紙3に上用紙4を接着することにより、隠蔽情報欄21に印字された情報を覆い隠すようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンタで印字した情報を隠蔽することが可能な情報隠蔽帳票に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電気やガスや水道等の検針システムでは、検針員が契約者の家庭を巡回して検針結果を通知している。通知の方法としては、検針員がメーターの数値を読み取り、ハンディタイプのサーマルプリンタで印字した検針票を郵便受けに配達することにより行なっているが、従来の検針票の多くは印字された情報が丸見えの状態で配達されていた(例えば特許文献1を参照)。このため、検針票に印字された情報を他人が盗み見ることが可能であり、プライバシーの保護が図れないという問題があった。
【0003】
また、昨今ではプライバシーを保護する観点から、検針票に印字する個人情報はなるべく隠蔽することが求められている。ところが、仮に検針票に印字した情報をすべて隠蔽してしまうと住所や契約者名等の配達情報が分からなくなり、検針員が誤って別の契約者の家庭に検針票を配達する恐れがある。このような誤配が起こった場合には、契約者の個人情報が外部に流出してしまうという問題があった。
【0004】
【特許文献1】特開2003−54166号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記のような問題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、他人に知られたくない情報を隠蔽して個人情報の保護を図るとともに、配達に必要な情報は隠蔽せずに誤配を防止することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するため、本発明は、基材の表面に感熱発色層からなる情報欄を設けた下用紙の上に、基材の裏面の一縁部を完全接着し、残りの縁部または全部に感圧接着剤を塗布した上用紙が情報欄を覆うように重ねられており、上用紙の上から下用紙の情報欄へ加熱印字した後に加圧すると、下用紙と上用紙が感圧接着剤で剥離可能に接着されることによって情報欄に印字した情報が隠蔽されることを特徴とする情報隠蔽帳票を提供するものである。
【0007】
また、上記の目的を達成するため、本発明は、基材の表面に感熱発色層からなる情報欄を設けた下用紙の上に、基材の裏面の周縁部または全部に感圧接着剤を塗布した上用紙が情報欄を覆うように重ねられており、上用紙の上から下用紙の情報欄へ加熱印字した後に加圧すると、下用紙と上用紙が感圧接着剤で剥離可能に接着されることによって情報欄に印字した情報が隠蔽されることを特徴とする情報隠蔽帳票を提供するものである。
【0008】
また、本発明の情報隠蔽帳票において、下用紙の基材裏面または上用紙の基材表面もしくは基材裏面のいずれかの面に、情報欄の透過を防止する隠蔽層が設けられていると、情報欄に印字した情報の隠蔽効果が高まるので好ましい。
【0009】
また、本発明の情報隠蔽帳票において、下用紙の情報欄の周囲または上用紙の情報欄対応部の周囲に切り取り線からなる開封部を設けて、剥離時に下用紙や上用紙を切り取る構造を採用すれば、開封デザインの自由度が向上する。
【0010】
さらに、本発明の情報隠蔽帳票において、上用紙の基材が紙厚15〜100μmの薄い用紙で構成されていれば、現状のサーマルヘッドの出力を調整するのみで下用紙への印字が可能になる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、上用紙の上から下用紙の感熱発色層に印字した後、圧力を加えた感圧接着層によって下用紙に上用紙を接着し、情報欄に印字した情報を上用紙で覆い隠すようにしたので、隠蔽すべき情報が外部に漏れることがなく、個人情報の保護を図ることができる。また、開示しても良い情報は上用紙に直接印字するか、あるいは上用紙が重なっていない感熱発色層に印字することにより、配達時に必要な情報を確認することが可能になり、誤配を防止することができる。さらに、印字後に下用紙と上用紙を貼り合わせて情報欄を隠蔽するようにしたので、貼り合わせる前に下用紙と上用紙に事前印刷を施すことが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0013】
------ 構成について ----------------------------------------------------------
図1は本発明の情報隠蔽帳票を検針票に適用した例を示す図である。図1において、本実施例の情報隠蔽帳票(以下「検針票」という)1は、ハンディタイプのサーマルプリンタで印字可能な連続用紙2で作製したものであり、帯状に連続する下用紙3とそれよりもサイズの小さな単片状の上用紙4とからなり、下用紙3の上に上用紙4を部分的に貼り合わせて構成されている。下用紙3の長手方向には所定間隔ごとにミシン目からなる切り取り線5,5,…が設けられており、この切り取り線5を介して複数枚の検針票1,1,…が互いに切り離し可能に連接されている。
【0014】
検針票1を連接した連続用紙2は、サーマルプリンタにセットできるように上用紙4を表側にしてロール状に巻き取られた形態を有している。また、図1(b)に示すように、下用紙3の裏面にはそれぞれの検針票1ごとに印字の開始位置と終了位置を示すタイミングマーク6が印刷されており、サーマルプリンタはこのタイミングマーク6を読み取って連続用紙2の紙送り量を制御し、検針票1に情報を印字する際の位置決めを行うようになっている。なお、連続用紙2は上用紙4を裏側にして巻き取られていても良く、また連続用紙2の形態は図示したロール状に限られず、例えば切り取り線5で山折りと谷折りを交互に繰り返して折り畳んだ形態であっても良い。
【0015】
図2は検針票の断面図である。図2に示すように、本実施例では下用紙3にサーマル用紙を使用しており、この下用紙(以下「サーマル用紙」という)3は、基材11と感熱発色層12により構成されている。基材11としては、例えば普通紙や上質紙あるいは樹脂シート等の各種の素材を用いることができる。感熱発色層12は、樹脂バインダ中に無色のロイコ染料(電子供与体)と酸性物質(電子受容体)を固体微粒子として分散させて基材の表面に塗布したものであり、サーマルヘッドで感熱発色層12を加熱するとロイコ染料と酸性物質が反応して発色し、所定事項が印字される。
【0016】
これに対して、上用紙4は隠蔽用紙として機能するものであり、この上用紙(以下「隠蔽用紙」という)4は、現状のサーマルヘッドの出力を調整するのみで感熱発色層12への印字が可能となるように、紙厚が薄い用紙や樹脂シート等の基材13により構成されている。隠蔽用紙4が薄すぎると透過し易く情報隠蔽機能を損なうので、基材13の厚みは約15〜100μm(より好ましくは64μm程度)の範囲内のものが好適である。
【0017】
また、本実施例では隠蔽用紙4に確実な情報隠蔽機能を持たせるため、基材13の表面に黒色、銀色、紺色等の濃色系の印刷インキで全面印刷や地紋印刷等の透過防止加工を施した隠蔽層14が設けられている。なお、この隠蔽層14は隠蔽用紙4の基材13の表面だけでなく、隠蔽用紙4の基材13の裏面やサーマル用紙3の基材11の裏面、あるいはこれらの面すべてに設けられていると、透過防止効果がより一層高まるので好ましい。
【0018】
図3は検針票の拡大図である。図3に示すように、検針票1はサーマル用紙3の上に隠蔽用紙4を全面接着するのではなく、周縁部のみを部分的に接着してある。すなわち、隠蔽用紙4の基材裏面にはその一辺に沿って接着剤を塗布した強接着層(図2を参照)15が設けられており、この強接着層15を介して隠蔽用紙4の縁部がサーマル用紙3に完全接着されている。強接着層15を構成する接着剤としては、例えば酢酸ビニル・アクリル酸エステル共重合水性エマルジョンからなる強接着粘着糊を使用することができる。
【0019】
また、隠蔽用紙4の基材裏面には、残りの三辺に沿って感圧接着剤を塗布した感圧接着層16が設けられている。したがって、隠蔽用紙4の周縁三辺はサーマル用紙3の表面に感圧接着層16を介して重ねられており、これに圧力を加えると感圧接着層16の接着力によってサーマル用紙3に圧着される状態になっている。感圧接着層16を構成する感圧接着剤は、接着後に手で剥がせる程度の剥離性を有するものが好ましく、例えば天然ゴム系ラテックス等を使用することができる。
【0020】
このように、隠蔽用紙4の一辺を完全接着しておくことで、サーマル用紙3と隠蔽用紙4がバラバラになることがない。このため、サーマルプリンタにセットするときに単片形態はもちろんのこと、2枚の用紙の歪みが発生しないので本実施例のようにロール形態にすることが可能であり、コンパクト化を図ることができる。また、サーマルプリンタでの搬送中に隠蔽用紙4が捲れ上がらないように、完全接着する一辺は搬送方向の先端側に設定するのが好ましい。なお、本実施例ではプリンタでの使用を考慮して隠蔽用紙4の一辺を完全接着してあるが、完全接着の部分は必ずしも設ける必要がなく、また感圧接着の部分については、周縁三辺に感圧接着層16を設ける替わりに全面に感圧接着層16を設けても良い。
【0021】
さらに、図3においてサーマル用紙3の上に隠蔽用紙4が重ねられた領域は隠蔽情報欄21であり、この隠蔽情報欄21は検針票1に印字する検針情報のうち隠蔽すべき情報(本実施例では契約者名、使用量、請求金額)を印字する領域になっている。また、サーマル用紙3には、これらの情報を印字する印字欄のほか、「電気使用量のお知らせ」なる表題や「○○電力株式会社」といった連絡先等の不変情報が感熱発色層12の上に予め印刷インキで印刷されている。
【0022】
一方、隠蔽用紙4が重なっていないサーマル用紙3のみからなる領域は、開示情報欄22になっている。この開示情報欄22は検針情報のうち開示が可能な情報(本実施例では住所と契約者番号)を印字するための領域になっており、これらの情報を印字する印字欄が同じく感熱発色層12の上に予め印刷インキで印刷されている。なお、印字欄等の不変情報は予め印刷インキで印刷されているが、検針情報の印字の時にサーマルプリンタで感熱発色層12に事後印刷するようにしても良い。
【0023】
------ 使用方法について ------------------------------------------------------
図4〜6は検針票の使用方法を示す説明図である。まず、検針員が契約者の家庭を巡回して検針作業を実施した後、図4に示すハンディタイプのサーマルプリンタ30で検針票1を発行する。その際、図5のように契約者名や使用量あるいは請求金額といった隠蔽すべき情報を隠蔽情報欄21に印字し、住所や契約者番号といった開示しても問題のない情報を開示情報欄22に印字するようにする。ここで、隠蔽情報欄21への印字は、図4に示すプラテンローラ32に対向配置されたサーマルヘッド31で隠蔽用紙4の上から加熱して行うので、隠蔽用紙4の下にあるサーマル用紙3の感熱発色層12には熱が伝わって印字されるが、隠蔽用紙4には感熱発色層12がないので印字されない。それに対して、開示情報欄22への印字は隠蔽用紙4の外側にあるサーマル用紙3を直接加熱して行うので、印字された文字を確認することができる。
【0024】
また、サーマルプリンタ30の排紙口には一対の圧着ローラ33,33が設置されており、印字後の検針票1が圧着ローラ33,33間を通過する際に所定の圧力を加えるようになっている。すなわち、検針票1に圧力が加わると感圧接着剤が接着力を持つようになり、隠蔽用紙4の裏面の感圧接着層16がサーマル用紙3の表面に剥離可能に疑似接着される。なお、本実施例では印字後にサーマル用紙3と隠蔽用紙4を貼り合わせるようにしたので、サーマル用紙3に事前印刷を行うことが可能である。また、この貼り合わせ時にはサーマルプリンタ30でエネルギーを加えるわけではないので、プリンタのバッテリ寿命も大きく低下しない。
【0025】
このように、サーマル用紙3の上に隠蔽用紙4を貼り合わせることにより、隠蔽情報欄21に印字した情報が隠蔽用紙4で隠れて見えなくなる。したがって、契約者名や請求金額等の情報を外部から読み取れない状態で検針票1を配達することが可能になり、個人情報の保護を図ることができる。また、開示情報欄22は隠蔽用紙4に隠れず表に現れるようになっているので、住所や契約者番号のような配達時に最低限必要な情報を確認することができ、検針票1を誤って別の契約者の家庭に配達するといった誤配を防止することもできる。
【0026】
さらに、検針票1を受け取った契約者は、図6に示すように隠蔽情報欄21に貼り合わされている隠蔽用紙4を剥がして内容を確認すればよい。すなわち、隠蔽用紙4をめくると感圧接着層16と感熱発色層12との境界面で剥離され、隠蔽情報欄21が現れて使用量や請求金額等の検針情報を確認することができる。また、隠蔽用紙4の一辺がサーマル用紙3に完全接着されているので、剥がした隠蔽用紙4がゴミにならないという利点もある。
【0027】
------ 変形例について --------------------------------------------------------
図7と図8は情報隠蔽帳票の他の構成例を示す図である。図7に示すように、本実施例の情報隠蔽帳票1は、サーマル用紙(下用紙)3の上に幅の狭い隠蔽用紙(上用紙)4が横断するように重ね合わされており、隠蔽用紙4の裏面全体には感圧接着剤を塗布した感圧接着層16が設けられている。また、サーマル用紙3の上に隠蔽用紙4が重なっている領域は隠蔽情報欄21であり、隠蔽用紙4が重なっていないサーマル用紙3のみからなる領域が開示情報欄22になっている。なお、感圧接着層16は本実施例のように隠蔽用紙4の裏面に全面塗布する構成のほか、裏面の周縁部のみに塗布する構成や裏面に所定パターンで塗布する構成を採用しても良い。
【0028】
この情報隠蔽帳票1によれば、図8に示すように、サーマル用紙3をロール状に巻き取ったサーマルロール7と、隠蔽用紙4をロール状に巻き取った隠蔽ロール8の2つのロールがサーマルプリンタ30内にセットされる。隠蔽用紙4の裏面には図7に示したように予め感圧接着剤を塗布した感圧接着層16が設けられている。そして、隠蔽ロール8から繰り出された隠蔽用紙4とサーマルロール7から繰り出されたサーマル用紙3が一対の圧着ローラ33,33間を通過する際に加圧され、感圧接着層16がサーマル用紙3に疑似接着し、サーマル用紙3の上に隠蔽用紙4が剥離可能に貼り合わされる。本実施例においても、圧着ローラ33,33間を通過する前にサーマルヘッド31でサーマル用紙3に事前印刷を行うことが可能である。また、サーマルプリンタ30では貼り合わせ時のエネルギーが不要であり、プリンタのバッテリ寿命に影響を与えることもない。
【0029】
図9は情報隠蔽帳票の更に他の構成例を示す図である。上述した実施例では、サーマル用紙3の上に貼り合わせた隠蔽用紙4を剥離して開封するようにしたが、図9に示すように開封時に切り取るような構造にしてもよい。同図の情報隠蔽帳票1は、同じサイズのサーマル用紙(下用紙)3と隠蔽用紙(上用紙)4で構成されており、隠蔽情報欄21を除く領域に設けられた感圧接着層16を介してサーマル用紙3と隠蔽用紙4が剥離可能に貼り合わされ、隠蔽情報欄21に対応する周囲三辺に沿って切り取り用のミシン目からなる開封部23が設けられていることが特徴である。また、ミシン目の端部には隠蔽用紙4の一部を切り落としたコーナーカット24が形成されている。
【0030】
そして、使用時には隠蔽用紙4の上から通常のプリンタで開示可能な情報Aを開示情報欄22に印字するとともに、隠蔽すべき情報Bは隠蔽用紙4の上からサーマルプリンタで隠蔽情報欄21に印字することによって情報Bのみを隠蔽することが可能になる。開封する際には、同図(b)に示すように隠蔽用紙4のコーナーカット24を摘んで開封部23のミシン目を切り離すと、隠蔽用紙4が剥がされ、サーマル用紙3に印字された情報Bを確認することが可能になる。このように、剥離時に隠蔽用紙4を切り取る構造を採用し、ミシン目の位置や形状を適宜変更することによって、開封デザインの自由度を大幅に向上させることができる。
【0031】
なお、図示した例では、開封部23のミシン目を隠蔽情報欄21の周囲三辺に沿って設けたが、周囲全体を囲むようにミシン目を形成することで隠蔽用紙4の一部を完全に切り離せるようにし、切り離した隠蔽用紙4を割引券等として使用するという用途も考えられる。また、隠蔽用紙4に開封部23を設ける替わりに、サーマル用紙3の方に開封部23を設けることも可能である。また、図9のようにサーマル用紙3と隠蔽用紙4を全面で貼り合わせた場合でも、ミシン目を設けずに開封させるようにすることもできる。さらに、上述した実施例では隠蔽用紙4を通常の用紙で構成したが、隠蔽用紙4の隠蔽情報欄以外の領域に感熱発色層12を設けて隠蔽用紙4を部分サーマル用紙としても良く、また、サーマル用紙3の裏面に感熱発色層12を設けてサーマルプリンタで両面印字できるようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】情報隠蔽帳票の構成例を示す外観図であり、(a)は連続用紙を表側から見た状態、(b)は連続用紙を裏側から見た状態を示す。
【図2】情報隠蔽帳票の断面図である。
【図3】情報隠蔽帳票の拡大図である。
【図4】情報隠蔽帳票にプリンタで印字する時の状態を示す断面図である。
【図5】隠蔽用紙を接着した後の情報隠蔽帳票の状態を示す外観図である。
【図6】隠蔽用紙を剥がした時の情報隠蔽帳票の状態を示す外観図である。
【図7】情報隠蔽帳票の他の構成例を示す外観図である。
【図8】情報隠蔽帳票にプリンタで印字する時の状態を示す断面図である。
【図9】情報隠蔽帳票の更に他の構成例を示す外観図である。
【符号の説明】
【0033】
1 情報隠蔽帳票(検針票)
2 連続用紙
3 下用紙(サーマル用紙)
4 上用紙(隠蔽用紙)
5 切り取り線
6 タイミングマーク
7 サーマルロール
8 隠蔽ロール
11 基材
12 感熱発色層
13 基材
14 隠蔽層
15 強接着層
16 感圧接着層
21 隠蔽情報欄
22 開示情報欄
23 開封部
24 コーナーカット
30 サーマルプリンタ
31 サーマルヘッド
32 プラテンローラ
33 圧着ローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材の表面に感熱発色層からなる情報欄を設けた下用紙の上に、基材の裏面の一縁部を完全接着し、残りの縁部または全部に感圧接着剤を塗布した上用紙が情報欄を覆うように重ねられており、上用紙の上から下用紙の情報欄へ加熱印字した後に加圧すると、下用紙と上用紙が感圧接着剤で剥離可能に接着されることによって情報欄に印字した情報が隠蔽されることを特徴とする情報隠蔽帳票。
【請求項2】
基材の表面に感熱発色層からなる情報欄を設けた下用紙の上に、基材の裏面の周縁部または全部に感圧接着剤を塗布した上用紙が情報欄を覆うように重ねられており、上用紙の上から下用紙の情報欄へ加熱印字した後に加圧すると、下用紙と上用紙が感圧接着剤で剥離可能に接着されることによって情報欄に印字した情報が隠蔽されることを特徴とする情報隠蔽帳票。
【請求項3】
下用紙の基材裏面または上用紙の基材表面もしくは基材裏面のいずれかの面に、情報欄の透過を防止する隠蔽層が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の情報隠蔽帳票。
【請求項4】
下用紙の情報欄の周囲または上用紙の情報欄対応部の周囲に切り取り線からなる開封部が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の情報隠蔽帳票。
【請求項5】
上用紙の基材が紙厚15〜100μmの薄い用紙で構成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の情報隠蔽帳票。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−30167(P2010−30167A)
【公開日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−195271(P2008−195271)
【出願日】平成20年7月29日(2008.7.29)
【出願人】(000186566)小林クリエイト株式会社 (169)
【Fターム(参考)】