説明

意思表示カード及びカード付き台紙

【課題】製造工程を煩雑にすることなく、意思表示が記載されたカードと通知情報が記載された通知情報記載片とを、意思表示を隠蔽しながら携帯しやすくする。
【解決手段】一方の面に臓器提供の意思表示21aが記入された健康保険証20が、意思表示21aが覆われるように隠蔽ラベル40の健康保険証貼付領域41に剥離可能に貼付されるとともに、意思情報31が記載されたジェネリック薬品意思表示書30が隠蔽ラベル40のジェネリック薬品意思表示書貼付領域42に貼付されることにより、意思表示21aが記入された健康保険証20と意思情報31が記載されたジェネリック薬品意思表示書30とが、意思表示21aを隠蔽するための隠蔽ラベル40によって一体化されたものとする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、健康保険証等のカードの裏面に意思表示が記載されてなる意思表示カード及びこの意思表示カードを形成するためのカード付き台紙に関する。
【背景技術】
【0002】
臓器の移植に関する法律、いわゆる臓器移植法においては、脳死あるいは心臓が停止した者が自分の臓器を提供する意思を生前に書面で表示している場合、その者の遺族が同意すれば、臓器を摘出することができる旨が規定されている。それに伴い、臓器を提供する意思、あるいは臓器を提供しない意思を表示する臓器提供意思表示カードが普及している。
【0003】
また、臓器提供意思表示カードの携帯の煩わしさを解消するために、健康保険証等の裏面に臓器提供の意思表示が記載された構成としたカードも利用されている。このように、臓器提供の意思表示を健康保険証等の裏面に記載することにより、臓器提供意思表示カードを新たに携帯する必要がなくなり、携帯の煩わしさを解消することができる。
【0004】
近年、特許権が消滅した医薬品と成分や規格が同じでありながらも、開発コストがほぼかからない等の理由からその価格が安いジェネリック薬品が注目されており、投薬される際にジェネリック薬品を希望する患者も増えてきている。そのため、上述した臓器提供の意思とともに、ジェネリック薬品を希望する旨を表示したカードを携帯することが考えられている。
【0005】
ここで、健康保険証の裏面に臓器提供の意思表示欄を設けたカードをポケットに収納可能に構成した技術が、特許文献1に開示されている。この技術においては、健康保険証を送付する際に、その台紙に健康保険証を分離可能に保持するとともに、ポケットを台紙に設けておき、送付先において、台紙から健康保険証とポケットを分離し、意思表示欄に隠蔽ラベルを貼付して健康保険証をポケットに収容するものであり、このような構成とすることにより、臓器提供の意思表示を隠蔽しながら、上述したようなジェネリック薬品を希望する旨を表示したカードもポケットに収納しておくこともできるようになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010−208227号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述したように、臓器提供の意思表示が記載された健康保険証等のカードと、ジェネリック薬品を希望する旨等の通知情報が記載されたカードとをポケットに収納することにより、携帯性を向上させるものにおいては、2枚のカードを収納するためのポケットを用意することになるため、製造工程が煩雑になってしまい、また、2枚のカードを収納するために、カードが収納されるスペースにある程度のマージンを設ける必要があるとともに、そのスペースの周囲にポケットを構成する2枚のシートを貼着するスペースを設ける等により、その大きさがカードよりも大きなものとなり、財布等に入れて携帯することができなくなってしまうという問題点がある。
【0008】
本発明は、上述したような従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたものであって、製造工程を煩雑にすることなく、意思表示が記載されたカードと通知情報が記載された通知情報記載片とを、意思表示を隠蔽しながら携帯しやすくすることができる意思表示カード及びカード付き台紙を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために本発明は、
一方の面に意思表示が記載されたカードと、
通知情報が記載された通知情報記載片と、
前記意思表示を覆うように前記カードが剥離可能に貼付される第1の領域と、前記通知情報記載片が貼付される第2の領域とを具備する隠蔽ラベルとを有する。
【0010】
上記のように構成された本発明においては、一方の面に意思表示が記載されたカードが、意思表示が覆われるように隠蔽ラベルの第1の領域に剥離可能に貼付されるとともに、通知情報が記載された通知情報記載片が隠蔽ラベルの第2の領域に貼付されるので、意思表示が記載されたカードと通知情報が記載された通知情報記載片とが、意思表示を隠蔽するための隠蔽ラベルによって一体化されたものとなり、それにより、意思表示が記載されたカードと通知情報が記載された通知情報記載片とが、ポケット等を別途用意することなく携帯しやすくなり、また、そのために製造工程が煩雑になることがない。意思表示を覆うようにカードに貼付された隠蔽ラベルの第1の領域は、剥離可能にカードに貼付されているので、第1の領域をカードから剥離することにより、カードに記載された意思表示を確認することができる。
【0011】
また、このような意思表示カードを形成するためのカード付き台紙として、カード及び通知情報記載片を分離可能に保持する台紙片を有し、隠蔽ラベルが、第2の領域に通知情報記載片が貼付された状態で第1の領域が台紙片に剥離可能に貼付されているものが考えられ、そのような構成とすることにより、カードと通知情報記載片と隠蔽ラベルとを一体として送付することができる。
【発明の効果】
【0012】
以上説明したように本発明においては、一方の面に意思表示が記載されたカードが、意思表示が覆われるように隠蔽ラベルの第1の領域に剥離可能に貼付されるとともに、通知情報が記載された通知情報記載片が隠蔽ラベルの第2の領域に貼付されることにより、意思表示が記載されたカードと通知情報が記載された通知情報記載片とが、意思表示を隠蔽するための隠蔽ラベルによって一体化されたものとなるため、製造工程を煩雑にすることなく、意思表示が記載されたカードと通知情報が記載された通知情報記載片とを、意思表示を隠蔽しながら携帯しやすくすることができる。
【0013】
また、このような意思表示カードを形成するためのカード付き台紙として、カード及び通知情報記載片を分離可能に保持する台紙片を有し、隠蔽ラベルが、第2の領域に通知情報記載片が貼付された状態で第1の領域が台紙片に剥離可能に貼付されているものにおいては、カードと通知情報記載片と隠蔽ラベルとを一体として送付することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明のカード付き台紙の実施の一形態を示す図であり、(a)は表面図、(b)は(a)に示したA−A’断面図、(c)は(a)に示した健康保険証の裏面を示す図である。
【図2】図1に示したカード付き台紙からの意思表示カードの分離方法を説明するための図である。
【図3】図1に示したカード付き台紙から分離された意思表示カードの使用方法を説明するための図である。
【図4】本発明のカード付き台紙の他の実施の形態を示す図であり、(a)は表面図、(b)は(a)に示したA−A’断面図、(c)は(a)に示した健康保険証の裏面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0016】
図1は、本発明のカード付き台紙の実施の一形態を示す図であり、(a)は表面図、(b)は(a)に示したA−A’断面図、(c)は(a)に示した健康保険証20の裏面を示す図である。
【0017】
本形態は図1に示すように、宛先情報記載欄11が設けられた台紙片10に、カードとなる健康保険証20と、通知情報記載片となるジェネリック薬品意思表示書30と、隠蔽ラベル40とがそれぞれ分離可能に保持されて構成されており、これら健康保険証20とジェネリック薬品意思表示書30と隠蔽ラベル40とから本発明の意思表示カードが構成される。
【0018】
健康保険証20は、自己のみが貼着可能な自己貼着性を有する自着のり15を介して台紙片10に貼付されている。この自着のり15は、貼付後の剥離を可能とするとともに、剥離後の貼付面に筆記性を持たせることができるものであり、健康保険証20の裏面と台紙片10の健康保険証20が貼付される領域とにそれぞれ塗布されることにより、健康保険証20が台紙片10に貼付されている。これにより、健康保険証20は、台紙片10に分離可能に保持されている。また、健康保険証20の裏面、すなわち台紙片10との貼付面には、臓器提供の意思表示を記入するための意思表示記入欄21が設けられている。
【0019】
ジェネリック薬品意思表示書30は、健康保険証20と同一形状を有し、台紙片10に形成されたミシン目12及びスリット13によって台紙片10に分離可能に区画形成されている。これにより、ジェネリック薬品意思表示書30は、台紙片10に分離可能に保持されている。ジェネリック薬品意思表示書30は、後述するようにその一部が隠蔽ラベル40に重なっているが、この重なった部分がスリット13によって台紙片10から分離可能となっており、その他の部分がミシン目12によって台紙片10から分離可能となっている。また、その表面には、ジェネリック薬品を希望する旨を示す通知情報となる意思情報31が記載されている。
【0020】
隠蔽ラベル40は、第1の領域となる健康保険証貼付領域41と第2の領域となるジェネリック薬品意思表示書貼付領域42とからなり、裏面に塗布された粘着剤14によって台紙片10に剥離可能、再貼付可能に貼付されている。これら健康保険証貼付領域41とジェネリック薬品意思表示書貼付領域42は、台紙片10に形成されたスリット13に対向する領域をその境界線としている。それにより、ジェネリック薬品意思表示書貼付領域42は、ジェネリック薬品意思表示書30の一部に貼付されていることになる。また、健康保険証貼付領域41は、健康保険証20及びジェネリック薬品意思表示書30と同一形状を有している。なお、隠蔽ラベル40を台紙片10に剥離可能、再貼付可能に貼付するための粘着剤14としては、隠蔽ラベル40を台紙片10に貼付後、人手で剥離が可能な程度にその貼付力が弱いものを用いればよい。
【0021】
以下に、上記のように構成されたカード付き台紙10にて形成される意思表示カードの使用方法について説明する。
【0022】
図2は、図1に示したカード付き台紙10からの意思表示カードの分離方法を説明するための図である。
【0023】
図1に示したカード付き台紙10は、窓開き封筒に封入されて利用者に送付される。台紙片10に設けられた宛先情報記載欄11に、送付先の住所や氏名等からなる宛先情報が印字あるいは記入され、この宛先情報記載欄11に印字あるいは記入された宛先情報が窓開き封筒の窓部から表出するように、台紙片10が折り畳まれて窓開き封筒に封入される。
【0024】
このようにして送付されたカード付き台紙1が送付先に届けられると、送付先において、窓開き封筒からカード付き台紙1を取り出し、健康保険証20を台紙片10から剥離するとともに、ジェネリック薬品意思表示書30を、台紙片10に形成されたミシン目12を破断することによって台紙片10から分離していく(図2(a))。なお、ミシン目12が形成された領域のうち、ジェネリック薬品意思表示書30を台紙片10から分離する分離端部の部分のカット部の長さを他の領域のカット部よりも長くしておくことにより、ジェネリック薬品意思表示書30を台紙片10から分離する際に摘みやすくすることができる。また、健康保険証20は、貼付後の剥離が可能な自着のり15によって台紙片10に剥離可能に貼付されているため、台紙片10から人手で剥離することができる。
【0025】
ジェネリック薬品意思表示書30の台紙片10からの分離部分が、隠蔽ラベル40に貼付された領域に達すると、この領域においては、ジェネリック薬品意思表示書30は、台紙片10に形成されたスリット13によって台紙片10から分離可能となっているため、スリット13によって台紙片10から分離する。
【0026】
このように台紙片10から分離したジェネリック薬品意思表示書30には、隠蔽ラベル40の一部が貼付されており、この隠蔽ラベル40は、粘着剤14によって台紙片10に剥離可能に貼付されているため、ジェネリック薬品意思表示書30を台紙片10から分離した方向にそのまま引っ張っていくことにより、ジェネリック薬品意思表示書30に隠蔽ラベル40が貼付された状態のまま隠蔽ラベル40が台紙片10から剥離していく(図2(b))。
【0027】
このようにして、健康保険証20が台紙片10から剥離されるとともに、ジェネリック薬品意思表示書30に隠蔽ラベル40が貼付された状態のままこれらジェネリック薬品意思表示書30と隠蔽ラベル40が台紙片10から分離されることになる(図2(c))。
【0028】
図3は、図1に示したカード付き台紙10から分離された意思表示カードの使用方法を説明するための図である。
【0029】
上記のようにしてカード付き台紙10から分離された意思表示カードを使用する場合は、まず、健康保険証20の裏面に設けられた意思表示記入欄21に臓器提供の意思表示21aを記入する(図3(a))。これにより、健康保険証20の裏面には、臓器提供の意思表示21aが記載された状態となる。なお、健康保険証20の裏面には、健康保険証20を台紙片10に貼付しておくための自着のり15が塗布されているが、この自着のり15は上述したように筆記性を有するものであるため、健康保険証20を台紙片10から剥離した後、意思表示記入欄21に臓器提供の意思表示21aを記入することができる。
【0030】
次に、健康保険証20の意思表示記入欄21が設けられた面が、隠蔽ラベル40の健康保険証貼付領域41の粘着剤14が塗布された面に対向するように健康保険証20と隠蔽ラベル40とを重ね合わせ、隠蔽ラベル40の健康保険証貼付領域41に健康保険証20を粘着剤14によって貼付する(図3(b),(c))。これにより、健康保険証20の意思表示記入欄21に記入された臓器提供の意思表示21aが隠蔽ラベル40の健康保険証貼付領域41によって覆われて隠蔽された状態となる。また、隠蔽ラベル40の健康保険証貼付領域41は、上述したように健康保険証20と同一形状であるため、健康保険証20の意思表示記入欄21が設けられた面の全面に隠蔽ラベル40の健康保険証貼付領域41が貼付された状態となる。なお、隠蔽ラベル40を台紙片10に貼付していた粘着剤14は、上述したように剥離後の再貼付が可能なものであるため、隠蔽ラベル40を台紙片10から剥離した後、この粘着剤14によって隠蔽ラベル40の健康保険証貼付領域41を健康保険証20に貼付することができる。
【0031】
その後、隠蔽ラベル40の健康保険証貼付領域41とジェネリック薬品意思表示書貼付領域42との境界線を中心とし、健康保険証20が内側となるように折り畳む(図3(d))。この際、健康保険証20と健康保険証貼付領域41とが同一形状を有し、また、健康保険証20とジェネリック薬品意思表示書30とが同一形状を有していることにより、健康保険証20とジェネリック薬品意思表示書30とが重なり合ったカード状になる。
【0032】
このように隠蔽ラベル40によってジェネリック薬品意思表示書30と一体化された健康保険証20を利用する場合は、隠蔽ラベル40を見開くことにより健康保険証20を提示することとなり、また、ジェネリック薬品意思表示書30は折り畳み状態に表出しているため、そのまま提示することになる。なお、隠蔽ラベル40の健康保険証貼付領域41とジェネリック薬品意思表示書貼付領域42との境界線にミシン目を形成しておけば、ジェネリック薬品意思表示書30が不要の場合にジェネリック薬品意思表示書30のみを切り離して利用することもできる。また、隠蔽ラベル40の折り畳み状態においては、健康保険証20がジェネリック薬品意思表示書30に対向しているため、ジェネリック薬品意思表示書30が健康保険証20のカバーの役割も果たし、健康保険証20の表面の印字が薄れることが回避される。
【0033】
その後、意思表示記入欄21に記入した意思表示21aを提示する場合は、隠蔽ラベル40の健康保険証貼付領域41から健康保険証20を剥離する。健康保険証20は、隠蔽ラベル40の裏面に塗布された粘着剤14によって健康保険証貼付領域41に貼付されているが、粘着剤14が、上述したように人手で剥離可能なものであるため、健康保険証20を隠蔽ラベル40の健康保険証貼付領域41から剥離することができる。そして、健康保険証20の意思表示記入欄21に記入された意思表示21aを提示することになる。
【0034】
上述したように本形態においては、一方の面に臓器提供の意思表示21aが記入された健康保険証20が、意思表示21aが覆われるように隠蔽ラベル40の健康保険証貼付領域41に剥離可能に貼付されるとともに、意思情報31が記載されたジェネリック薬品意思表示書30が隠蔽ラベル40のジェネリック薬品意思表示書貼付領域42に貼付されることにより、意思表示21aが記入された健康保険証20と意思情報31が記載されたジェネリック薬品意思表示書30とが、意思表示21aを隠蔽するための隠蔽ラベル40によって一体化されたものとなるため、製造工程を煩雑にすることなく、意思表示21aが記入された健康保険証20と意思情報31が記載されたジェネリック薬品意思表示書30とを、意思表示21aを隠蔽しながら携帯しやすくすることができる。
【0035】
なお、本形態においては、健康保険証20を台紙片10に分離可能に保持する手段として、自己のみが貼着可能な自着のり15を例に挙げて説明したが、自着のり15の代わりに、健康保険証20側から見て、第1粘着剤、第1透明フィルム、第1透明フィルムに剥離可能に密着した第2透明フィルム、第2粘着剤が順に積層された2層フィルムの擬似接着層を用いてもよい。このような2層フィルムの擬似接着構造においては、第1透明フィルムと第2透明フィルムとの間を層間剥離させることにより、健康保険証20を台紙片10から分離させることになる。そして、健康保険証20を台紙片10から分離した際には、第1の透明フィルムが健康保険証20と一体となって台紙片10から分離することとなり、この第1透明フィルムにボールペンやマジック等で意思表示21aを記入することになる。
【0036】
(他の実施の形態)
図4は、本発明のカード付き台紙の他の実施の形態を示す図であり、(a)は表面図、(b)は(a)に示したA−A’断面図、(c)は(a)に示した健康保険証120の裏面を示す図である。
【0037】
本形態は図4に示すように、図1に示したものに対して、台紙片110にミシン目16が形成されているとともに、台紙片110のミシン目16に囲まれた領域が健康保険証120となっており、それにより、健康保険証120が台紙片110から分離可能に区画形成されている点が異なるものである。
【0038】
上記のように構成されたカード付き台紙101においてはミシン目16を破断することにより台紙片110から健康保険証120を分離するとともに、上述したものと同様に、ジェネリック薬品意思表示書30及び隠蔽ラベル40をそれぞれ台紙片110から分離して利用することになる。
【0039】
なお、上述した実施の形態においては、ジェネリック薬品意思表示書30がその長手方向にて隠蔽ラベル40に連接するようにジェネリック薬品意思表示書貼付領域42にその一部が貼付されているが、ジェネリック薬品意思表示書30がその長手方向に直交する方向にて隠蔽ラベル40に連接するようにその一部が貼付された構成としてもよい。また、ジェネリック薬品意思表示書30が台紙片10,110から分離していない状態において、ジェネリック薬品意思表示書30が隠蔽ラベル40にその一部が貼付されておらず、ジェネリック薬品意思表示書30と隠蔽ラベル40とを台紙片10,110から分離した後、これらを貼付する構成としてもよい。
【0040】
また、上述した実施の形態においては、隠蔽ラベル40に健康保険証20,120を貼付するための手段として、隠蔽ラベル40を台紙片10,110に貼付しておくための粘着剤14をそのまま用いたが、隠蔽ラベル14側から見て、第1粘着剤、第1透明フィルム、第1透明フィルムに剥離可能に密着した第2透明フィルム、第2粘着剤を順に積層させた2層フィルムの擬似接着層を用いた構成としてもよい。その場合、台紙片10,110には、隠蔽ラベル40の健康保険証貼付領域41が貼付される領域に剥離剤が塗布されており、隠蔽ラベル40が台紙片10,110から分離する際は、2層フィルムの擬似接着構造が隠蔽ラベル40から分離しないで台紙片10,110から分離する。そして、健康保険証20,120を第2粘着剤によって隠蔽ラベル40に貼付し、その後、健康保険証20,120から隠蔽ラベル40を剥離すると、第1透明フィルムと第2透明フィルムとの間が層間剥離し、健康保険証20,120から隠蔽ラベル40が剥離することになる。このような構成とすることにより、健康保険証20,120から隠蔽ラベル40を剥離した場合に、擬似接着構造のうち第2透明フィルムが健康保険証20,120に貼付されたままとなるため、意思表示21aの盗み見を検知することができる。
【符号の説明】
【0041】
1,101 カード付き台紙
10,110 台紙片
11 宛先情報記載欄
12,16 ミシン目
13 スリット
14 粘着剤
15 自着のり
20,120 健康保険証
21 意思表示記入欄
21a 意思表示
30 ジェネリック薬品意思表示書
31 意思情報
40 隠蔽ラベル
41 健康保険証貼付領域
42 ジェネリック薬品意思表示書貼付領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方の面に意思表示が記載されたカードと、
通知情報が記載された通知情報記載片と、
前記意思表示を覆うように前記カードが剥離可能に貼付される第1の領域と、前記通知情報記載片が貼付される第2の領域とを具備する隠蔽ラベルとを有する意思表示カード。
【請求項2】
請求項1に記載の意思表示カードを形成するためのカード付き台紙であって、
前記カード及び前記通知情報記載片を分離可能に保持する台紙片を有し、
前記隠蔽ラベルは、前記第2の領域に前記通知情報記載片が貼付された状態で前記第1の領域が前記台紙片に剥離可能に貼付されているカード付き台紙。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−131159(P2012−131159A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−286134(P2010−286134)
【出願日】平成22年12月22日(2010.12.22)
【出願人】(000110217)トッパン・フォームズ株式会社 (989)