説明

感光性印刷版の搬送装置及びコンベア

【課題】好適に集積装置での既存シート(既に集積されている感光性印刷版シート)と投入シートとの間のスパークを防止し、感光面の品質不良(画像欠陥)を無くすことができる感光性印刷版の搬送装置及びコンベアを提供することを目的とする。
【解決手段】所定の搬送経路に沿って配置され、シート状の感光性印刷版46を搬送する複数台のコンベア34,42と、感光性印刷版46が積載される集積装置50と、からなり、複数台のコンベア34,42の少なくとも1台は、複数条の搬送ベルト80,80と、複数条の搬送ベルト間において、径が搬送されるシートの裏面の位置と同等以上である突起部86を有することで該突起部86が搬送されるシートの裏面と接触するとともに、軸端が接地されたローラ84と、で構成されている感光性印刷版の搬送装置を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、感光性印刷版の搬送装置及びコンベアに係り、特に、切断工程などを経てシート状に切断された感光性印刷版を集積装置へ搬送する感光性印刷版の搬送装置及びコンベアに関する。
【背景技術】
【0002】
感光性印刷版(平版印刷版、PS版ともいう)は、一般にシート状或いはコイル状のアルミニウム板に、例えば、砂目立て、陽極酸化、シリケート処理、その他化成処理等の表面処理を単独又は適宜組み合わせて行い、次いで、感光液の塗布、乾燥処理を行った後に所望のサイズに切断されることで製造される。
【0003】
この感光性印刷版は、画像感光、現像処理、ガム引き等の製版処理が行われ、印刷機にセットされ、インクが塗布されることで、紙面に現像された画像を印刷する。このような感光性印刷版は、例えば、製品素材である帯状のウエブをスリッタ装置により長手方向に沿って切断した後に、カッタ装置により短手方向に沿って切断してシート状とし、予め定められた製品サイズに加工される。
【0004】
また、感光性印刷版には、感光性組成物が塗布された感光面を保護するためにスリッタ装置等による切断前に、感光面上へ保護紙(合紙)が密着するように被せられ、この保護紙と共に帯電装置により帯電されて保護紙が静電接着される。そして製品サイズに切断された感光性印刷版は、ベルトコンベア等からなる搬送装置により所定の搬送経路に沿って搬送され、ベルトコンベア上から集積装置上へ送出されて積載されていく。
【0005】
しかし、感光性印刷版は、保護紙を感光面上へ静電接着するために搬送途中に帯電されることから、ベルトコンベア上から集積装置上へ送出されて積載される際に、ベルトコンベア上の感光性印刷版とは電位が異なる集積装置又は集積装置上の感光性印刷版へ火花放電を発生しやすい。このとき、火花放電が感光性印刷版の感光面に対して生じると、火花放電により感光性印刷版の感光面が局部的に露光されてしまうことがある。特に、コンピュータ等により作成(合成、編集)された版下データに基づいて直接的に画像露光を行うCTP(Computer To Plate )刷版と言われる感光性印刷版は、光感度が高いことから火花放電による局部的な露光が、現像後に画像欠陥(所謂、かぶり)として明瞭となりやすい。
【0006】
そこで、特許文献1では、コンベアにより搬送されて集積装置上へ積載される感光性印刷版の感光面に対する火花放電の発生を防止できる感光性印刷版搬送装置として、感光性印刷版搬の搬送先を切り替えるゲート板を接地することで帯電されている電荷を除電することが提案されている。
【0007】
また、除電装置として、特許文献2には、導電性ブラシや金属箔を接触させるものが開示されている。さらに、特許文献3には、放電用電極による放電で生成されたイオンを除電対象物に当てて除電することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2000−330295号公報
【特許文献2】実開平4−55800号公報
【特許文献3】特開2000−100596号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1では、感光性印刷版はゲート板通過後もコンベアベルトで搬送されるため、コンベアベルトから電荷を受け、その電荷が蓄積されてしまうという問題があった。また、感光性印刷版は固定物であるゲート板の上を通過するため、すり傷が出やすいということもあった。
【0010】
また、特許文献2では、除電対象物との接触によりブラシ材のちぎれが発生してしまうなど耐久性の問題があり、特許文献3では、除電対象物と非接触で除電しているため除電効果が十分なものではなかった。
【0011】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、好適に集積装置での既存シート(既に集積されている感光性印刷版シート)と投入シートとの間のスパークを防止し、感光面の品質不良(画像欠陥)を無くすことができる感光性印刷版の搬送装置及びコンベアを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、前記目的を達成するために、所定の搬送経路に沿って配置され、シート状の感光性印刷版を搬送する複数台のコンベアと、前記コンベアにより前記搬送経路の外部へ送出される感光性印刷版が積載される集積装置と、からなり、前記複数台のコンベアの少なくとも1台は、複数条の搬送ベルトと、前記複数条の搬送ベルト間において、径が搬送されるシートの裏面の位置と同等以上である突起部を有することで該突起部が搬送されるシートの裏面と接触するとともに、軸端が接地されたローラと、で構成されていることを特徴とする感光性印刷版の搬送装置を提供する。また、本発明は、前記目的を達成するために、複数条の搬送ベルトと、前記複数条の搬送ベルト間において、径が搬送されるシートの裏面の位置と同等以上である突起部を有することで該突起部が搬送されるシートの裏面と接触するとともに、軸端が接地されたローラと、で構成されていることを特徴とするコンベアを提供する。
【0013】
本発明は、コンベアは複数条のコンベアで、ベルト条とベルト条の間のローラ径が他の部分より太くなった突起部を有するローラを用いているので、シート通過時に感光性印刷版の裏面と接触する。この突起部とシート裏面との接触により、感光性印刷版の帯電を除電することができるので、好適に集積装置での既存シート(既に集積されている感光性印刷版シート)と投入シートとの間のスパークを防止し、感光面の品質不良を無くすことができる。なお、ローラの突起部は、シートと同速度で回転しているため、すり傷もなく、耐久性も良い。
【0014】
本発明において、突起部は、搬送されるシートの裏面より0.5mm以下大きい径であることが好ましい。
【0015】
突起部の径がシート搬送面(搬送されるシートの裏面)と同等以上の位置にあれば、シートと突起部とは接触するが、シート搬送面よりも0.5mmより大きいと、シート先端が当たって傷になったりシートの平面性が損なわれることもある。したがって、突起部は、搬送されるシートの裏面より0.5mm以下大きい径であることが好ましい。
【0016】
本発明において、前記突起部を有するローラは、前記複数台のコンベアの最下流のコンベアに設けられていることが好ましい。さらに、前記突起部を有するローラは、前記集積装置側に設けられていることが好ましい。
【0017】
複数台のコンベアの最下流で、さらに好ましくは集積装置側に前記突起部を有するローラを備えることで、コンベアのベルトによる帯電を受けることがないので、確実にシートの除電をすることができる。
【0018】
本発明において、前記接地は、スリップリングを介して接地されていることが好ましい。
【0019】
ローラの軸端がスリップリングを介して接地されることで、ロールの突起部に接触したシートの電荷を確実にアースに落とすことができる。
【0020】
本発明において、前記突起部の表面は、HCrメッキ処理されていることが好ましい。
シートと接触する突起部表面がHCrメッキ処理されていることで、耐磨耗性を確保することができる。
【0021】
なお、本発明において、前記突起部は、前記ローラにおいて分離可能な構成であっても良い。
【0022】
突起部がローラと一体となっていても分離可能となっていても、本発明により好適に集積装置での既存シートと投入シートとの間のスパークを防止し、感光面の品質不良を無くすことができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、好適に集積装置での既存シートと投入シートとの間のスパークを防止し、感光面の品質不良を無くすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の実施形態に係る感光性印刷版の搬送装置が用いられた加工ラインの概略構成を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施形態に係る感光性印刷版の搬送装置が用いられた加工ラインの概略構成を示す構成図である。
【図3】本発明に係るコンベアを上から見た概略図である。
【図4】本発明に係るコンベアのローラを示した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明に係る感光性印刷版の搬送装置について以下に説明する。
【0026】
先ず、図1及び図2に示されている本発明の実施形態に係る感光性印刷版の搬送装置が用いられた感光性印刷版の加工ライン10について説明する。
【0027】
この加工ライン10の上流側(図1の右上側)には、図1に示されるようにウエブ送出機14が配設され、このウエブ送出機14には、感光性印刷版の素材であるウエブ12がロール状に巻き取られたウエブロール13が着脱可能に装填されている。ウエブ送出機14は、加工ライン10のライン速度に対応する速度で、ウエブロール13からウエブ12を連続的に下流側へ送り出す。このウエブ12はレベラ16によりカールが矯正された後、圧着ローラ18に至る。圧着ローラ18はウエブ12の上面(感光層表面)に合紙送出機20から送られてきた帯状の合紙22を圧着する。このとき、ウエブ12へ圧着された合紙22は帯電装置(図示省略)により帯電されてウエブ12へ静電接着される。
【0028】
ウエブ12は、走間カッタ32によりウエブ幅方向に沿って切断される。これにより、予め設定された製品サイズの感光性印刷版46が製造される。ウエブ12から切断された感光性印刷版46は、図2に示されるように複数台のベルトコンベア34,42により構成された搬送装置37上に積載され、この搬送装置37により下流側へ搬送され、搬送装置37の終端部に配置されたベルトコンベア42により集積装置50へ投入される。
【0029】
またベルトコンベア34とベルトコンベア42との間には、感光性印刷版46の搬送先を切替えるための振分ゲート40が設置されており、ウエブ12から切断された感光性印刷版46がサンプル品や不良品等である場合には、この感光性印刷版46を振分ゲート40によりラインアウト用のベルトコンベア36上へ振り分け、このベルトコンベア36により回収箱44内へ投入する。
【0030】
この集積装置50には、ベルトコンベア42の終端部から順次投入される複数枚の感光性印刷版46を所定の集積位置に揃えて層状に集積するものである。
【0031】
集積装置50には、ベルトコンベア42の搬送方向(矢印F方向)下流側に平板状の集積台52が設けられ、この集積台52の上面は感光性印刷版46が集積される平面状の集積面54とされている。また集積台52は、図2に示されるようにリフタ56により支持されており、リフタ56は、集積面54上に集積された最上部の感光性印刷版46の高さを検出するためのレベルセンサ(図示省略)からの検出信号に従って最上部の感光性印刷版46の高さが常に一定となるように集積台52を感光性印刷版46の厚さ方向に沿って昇降する。
【0032】
集積装置50には、搬送方向に沿って集積台52の下流側に一対のバック部材58が設けられている。バック部材58には、集積面54上に積載された感光性印刷版46の先端面と対向するようにストッパ板60が設けられている。このストッパ板60は、その厚さ方向が搬送方向と略平行となるように支持されており、図2に示されるようにストッパ板の集積台52とは逆側の基端部には金属板もしくはプラスチック板からなるベース部62が配置されている。このベース部62の集積台52側の先端面はパッド状のクッション材64により覆われている。
【0033】
バック部材58には、図2に示されるようにストッパ板60を支持すると共に感光性印刷版46からの衝撃を減衰するためのシリンダ66が設けられている。このシリンダ66はストッパ板60の搬送方向下流側に配置されており、ベルトコンベア42に対する位置関係が変位しないようにブラケット(図示省略)を介して加工ライン10のフレーム、フロア等へ固定されている。シリンダ66はロッド68を搬送方向に沿ってスライド可能に支持しており、このシリンダ66のロッド68の先端部はストッパ板60のベース部62へ連結固定されている。またロッド68の外周側には、圧縮状態とされたコイルスプリング70が配置されており、このコイルスプリング70はストッパ板60を常に搬送方向とは逆の方向へ付勢している。ここで、シリンダ66は搬送方向に沿って位置調整可能とされている。これにより、ストッパ板60の搬送方向に沿った位置が集積台52上に積載される感光性印刷版46の搬送方向に沿った長さに応じて調整可能とされている。
【0034】
集積装置50には、集積台52の両(左右)側端面の外側へそれぞれサイド部材72が設けられている(図3参照)。サイド部材72は、感光性印刷版46幅に略同一な離間距離に設けられ、集積台52に集積される感光性印刷版46の幅方向と一致し、かつその長手方向が搬送方向と略一致するように配置されている。これら一対のサイド部材72は、幅方向に沿って互いに対称的な構造及び形状を有している。
【0035】
集積装置50には、図2に示されるように搬送方向に沿って集積台52の上流側にフロント部材98が配設されている。フロント部材74は略長方形で肉厚板状とされており、その厚さ方向が搬送方向と一致し、かつその長手方向が集積台52の幅方向と一致するように配置されている。フロント部材74の上端面は、ベルトコンベア42の上面部よりも若干低くなっており、その下流側の端部にR状に加工されて下流側の内側面に繋がっている。また、フロント部材74の下流側の内側面は、集積台52上に投入された感光性印刷版46を搬送方向に沿って位置決めするようになっており、高さ方向と平行な平面状に形成されている。
【0036】
このような、シート状の感光性印刷版46を搬送する複数台のベルトコンベア34,42と、感光性印刷版46が積載される集積装置50と、からなる感光性印刷版の搬送装置37において、上記の通り、感光性印刷版は、保護紙を感光面上へ静電接着するために搬送途中に帯電されることから、ベルトコンベア42上から集積装置50上へ送出されて積載される際に、ベルトコンベア上の感光性印刷版とは電位が異なる集積装置又は集積装置上の感光性印刷版へ火花放電を発生し、火花放電が感光性印刷版の感光面に対して生じると、火花放電により感光性印刷版の感光面が局部的に露光されてしまうという問題があった。
【0037】
そこで、図3の上面から見た概略図に示すように、複数条の搬送ベルト80,80と、複数条の搬送ベルト間において、径が搬送されるシートの裏面の位置と同等以上である突起部86により搬送される感光性印刷版の裏面と接触する軸端が接地されたローラ84と、で構成されているコンベア42を用いてシート状の感光性印刷版46を搬送するようにした。
【0038】
図3のコンベア42は、2条の搬送ベルトのコンベアについて示したものであるが、3条以上であっても良い。図3のコンベア42は、通常の円筒ローラ82と図4の断面図で示すローラ84と2条の搬送ベルト80,80とで構成されている。ここで、ローラ84には、搬送ベルト80,80間において、感光性印刷版搬送面(搬送ベルトの表面の位置)と同等以上の径である突起部86が設けられている。なお、この突起部86は、図4(a)のようにローラと一体型となっていても良いし、図4(b)のようにローラ軸に連結ボルト86bで締めた分離可能な部材86aであっても良い。また、この突起部86が設けられたローラ84の軸端(ローラの軸)は接地されている。
【0039】
このように構成されたコンベア42において、搬送ベルト80,80の間の径が他の部分より太くて搬送ベルト80,80の表面の位置より高くなった突起部86を有するローラ84が用いられていることで、感光性印刷版46通過時に感光性印刷版46の裏面と接触する。この接触により感光性印刷版46に帯電されている電荷は、ローラ84を通りアース線88を介して除電される。
【0040】
これにより、好適に集積装置での既に集積されている感光性印刷版と集積装置に投入される感光性印刷版との間のスパークを防止し、感光面の品質不良を無くすことができる。なお、ローラ84の突起部86は感光性印刷版46と同速度で回転しているため、感光性印刷版にすり傷が付くこともなく、ローラ84の突起部86の耐久性も良い。
【0041】
なお、接地は、図3のように、スリップリング90を介して接地されていることが好ましい。ローラ84の軸端がスリップリング90を介して接地されることで、ローラの突起部に接触した感光性印刷版の電荷を確実にアースに落とすことができる。
【0042】
本発明に係るコンベア42において、突起部86は、感光性印刷版46の搬送面の裏面より0.5mm以下大きい径であることが好ましい。即ち、突起部86の搬送ベルト80,80表面からの高さHが0mm以上0.5mm以下であることが好ましい(図4(a)参照)。なお、さらに詳しく記載すると、図4(a)において、搬送ベルト80がラップしている部分のローラ半径をr(mm)、搬送ベルト80の厚みをt(mm)、突起部86のローラ半径をR(mm)としたとき、r+t≦R≦r+t+0.5を満たすことが好ましい。
【0043】
感光性印刷版46の搬送面と同等以上であれば感光性印刷版46と突起部86とは接触するが、0.5mmより大きいと感光性印刷版46先端が当たって突起部86に傷が生じたり、感光性印刷版46の平面性が損なわれることもある。したがって、突起部は、感光性印刷版46の搬送面より0.5mm以下大きい径であることが好ましい。
【0044】
また、本発明に係るコンベア42において、ローラ84の突起部86の表面は、HCrメッキ処理されていることが好ましい。搬送されている感光性印刷版46と接触する突起部86表面がHCrメッキ処理されていることで、耐磨耗性を確保することができる。
【0045】
なお、突起部86を有するローラ84が設けられたコンベア42は、図2や図3に示したように、複数台のコンベア34,42の最下流に設けられていることが好ましい。また、突起部86を有するローラ84は、集積装置50側に設けられていることが好ましい。複数台のコンベアの最下流に本発明に係るコンベア42を備え、好ましくは集積装置側に突起部を有するローラ84を備えることで、他のコンベアや搬送ベルト80による帯電を受けることがないので、確実に感光性印刷版46の除電をすることができる。
【0046】
以上のように、本発明により、感光性印刷版にすり傷が出る問題や、ブラシ材で除電する場合のちぎれが発生してしまうという耐久性の問題、放電用電極により非接触で除電する除電効果の問題を解決することができる。そして、本発明により、好適に集積装置での既存シート(既に集積されている感光性印刷版)と投入シート(搬送されている感光性印刷版)との間のスパークを防止し、感光面の品質不良(画像欠陥)を無くすことができる。
【0047】
以上、本発明に係る実施形態の例について説明したが、本発明は上記実施形態の例に限定されるものではなく、各種の態様が採り得る。例えば、本発明に係るコンベア42において、突起部を有するローラ84は1つであったが、図3のもう1つのローラ82も突起部を有するローラ84としても良い。この場合、もう1つの突起部が設けられたローラの軸端も接地することはもちろんである。
【符号の説明】
【0048】
10…加工ライン、34,42…コンベア(ベルトコンベア)、46…感光性印刷版、50…集積装置、52…集積台、54…集積面、56…リフタ、58…バック部材、72…サイド部材、74…フロント部材、80…搬送ベルト、82…円筒ローラ(ローラ)、84…ローラ、86…突起部、90…スリップリング

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の搬送経路に沿って配置され、シート状の感光性印刷版を搬送する複数台のコンベアと、前記コンベアにより前記搬送経路の外部へ送出される感光性印刷版が積載される集積装置と、からなり、
前記複数台のコンベアの少なくとも1台は、
複数条の搬送ベルトと、
前記複数条の搬送ベルト間において、径が搬送されるシートの裏面の位置と同等以上である突起部を有することで該突起部が搬送されるシートの裏面と接触するとともに、軸端が接地されたローラと、で構成されていることを特徴とする感光性印刷版の搬送装置。
【請求項2】
前記突起部は、搬送されるシートの裏面より0.5mm以下大きいローラ径であることを特徴とする請求項1に記載の感光性印刷版の搬送装置。
【請求項3】
前記突起部を有するローラは、前記複数台のコンベアの最下流のコンベアに設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の感光性印刷版の搬送装置。
【請求項4】
前記突起部を有するローラは、前記集積装置側に設けられていることを特徴とする請求項3に記載の感光性印刷版の搬送装置。
【請求項5】
前記接地は、スリップリングを介して接地されていることを特徴とする請求項1〜4の何れか1に記載の感光性印刷版の搬送装置。
【請求項6】
前記突起部の表面は、HCrメッキ処理されていることを特徴とする請求項1〜5の何れか1に記載の感光性印刷版の搬送装置。
【請求項7】
前記突起部は、前記ローラにおいて分離可能な構成であることを特徴とする請求項1〜6の何れか1に記載の感光性印刷版の搬送装置。
【請求項8】
複数条の搬送ベルトと、
前記複数条の搬送ベルト間において、径が搬送されるシートの裏面の位置と同等以上である突起部を有することで該突起部が搬送されるシートの裏面と接触するとともに、軸端が接地されたローラと、で構成されていることを特徴とするコンベア。
【請求項9】
前記突起部は、搬送されるシートの裏面より0.5mm以下大きい径であることを特徴とする請求項8に記載のコンベア。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−116600(P2012−116600A)
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−267054(P2010−267054)
【出願日】平成22年11月30日(2010.11.30)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】