説明

感光性樹脂組成物

【課題】 アルカリ現像性が良好であり、高解像度と高感度を両立するフォトスペーサ用感光性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】
(メタ)アクリロイル基を有していてもよい親水性樹脂(A)、紫外線吸収剤(B)及び光ラジカル重合開始剤(C)を含有する感光性樹脂組成物であって、前記紫外線吸収剤(B)を感光性樹脂組成物の固形分の重量に基づいて0.5〜10重量%含有し、前記親水性樹脂(A)中の(メタ)アクリロイル基濃度が1.5mmol/g未満である場合は、さらに多官能(メタ)アクリレートモノマー(D)を必須成分として含有してなり、感光性樹脂組成物の固形分の重量に基づく(メタ)アクリロイル基濃度が1.5〜6.0mmol/gであるアルカリ現像可能なフォトスペーサ用感光性樹脂組成物(Q)である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光の照射により硬化し、アルカリ現像可能なフォトスペーサ用感光性樹脂組成物と、該組成物を用いて形成した液晶セル内のギャップ保持のために設けられるフォトスペーサに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、液晶表示装置が脚光をあびており、その製造プロセスにおいて感光性樹脂が多用されている。例えば、カラーフィルタ上の画素に相当する部分は、着色顔料分散レジストであり、ブラックマトリックスにもレジストが使用されている。そのような部分に使用されるレジストとしては、マスクを通して感光すると、光が照射された部分のみが固まり、現像により未露光部が剥離されるいわゆるネガ型レジストが多用されている。
【0003】
さて、液晶表示装置技術においては、カラーフィルタ側基板と薄膜トランジスタ(TFT)側基板の両基板間に液晶層の厚みを保つために、スペーサと呼ばれるガラス又は樹脂製の透明球状体粒子(ビーズ)をセル内部に散布している。このスペーサは透明な粒子であることから、画素内に液晶と一諸にスペーサが入っていると、黒色表示時にスペーサ粒子を介して光が漏れてしまい、また、液晶が封入されている両基板間にスペーサ粒子が存在することによって、スペーサ粒子近傍の液晶分子の配向が乱され、この部分で光漏れを生じ、液晶表示装置のコントラストが低下し表示品質に悪影響を及ぼすといった問題を有している。また、例えば、強誘電性液晶のように、両基板間の間隔(液晶層の厚み)が狭い液晶表示装置においては、このスペーサ粒子を用いて両基板間の間隔を均一に精度よく保つことは困難なことである。
【0004】
これに対しては、例えば、感光性樹脂を用い、部分的なパターン露光、現像というフォトリソグラフィー法により、所望の位置、例えば、画素間に位置する格子パターン状のブラックマトリクス上に、柱状の樹脂製スペーサを形成する方法が提案され、実用化されている。このようなスペーサを以下フォトスペーサという。このフォトスペーサは、画素を避けた位置に形成できるので、上記の方法を用いた場合のように表示品質に悪影響を及ぼすことがなくなり、表示品質の向上が望める。
【0005】
一方、近年、LCD(Liquid Crystal Display)の高画質化の観点から前記ブラックマトリクスの径が小さくなるのに伴い、表示品質を保持するためにフォトスペーサの更なる高精細化が要求されてきている。
【0006】
しかしながら、これまで用いられている感光性樹脂組成物の場合は、パターン形成の際に、露光時の照射光の干渉等による光線の広がりにより、硬化すべき範囲の周辺までが少なからず硬化してしまって、高解像度のフォトスペーサーが得られないという課題があった。これに対する対策として、光の吸収を抑制する目的で脂環式化合物を使用する(特許文献−1)、特定の光ラジカル重合開始剤種を使用する(特許文献−2)等の工夫が検討されているが、感度が低下してしまうという課題があった。
【0007】
【特許文献−1】特開平06−138659号公報
【特許文献−2】特開2002−202597号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は上記問題を解決するためになされたものであり、アルカリ現像性が良好であり、高解像度と高感度を両立する感光性樹脂組成物を提供し、これにより高精細なフォトスペーサを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記問題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。
すなわち本発明は、特定の組成の感光性樹脂組成物において、特定の量の紫外線吸収剤を含有させることにより、上記課題を解決した発明であり、(メタ)アクリロイル基を有していてもよい親水性樹脂(A)、紫外線吸収剤(B)及び光ラジカル重合開始剤(C)を含有する感光性樹脂組成物であって、前記紫外線吸収剤(B)を感光性樹脂組成物の固形分の重量に基づいて0.5〜10重量%含有し、前記親水性樹脂(A)中の(メタ)アクリロイル基濃度が1.5mmol/g未満である場合は、さらに多官能(メタ)アクリレートモノマー(D)を必須成分として含有してなり、感光性樹脂組成物の固形分の重量に基づく(メタ)アクリロイル基濃度が1.5〜6mmol/gであるアルカリ現像可能なフォトスペーサ用感光性樹脂組成物(Q);及びこれを硬化させて形成された液晶セル内のギャップ保持のために設けられたフォトスペーサである。
【発明の効果】
【0010】
本発明の感光性樹脂組成物及びそれから得られたフォトスペーサは、以下の効果を奏する。
・感光性樹脂組成物はアルカリ現像性に優れている。
・感光性樹脂組成物は感度に優れている。
・感光性樹脂組成物は解像度に優れている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の感光性樹脂組成物が含有する(メタ)アクリロイル基を有していてもよい親水性樹脂(A)[以下において、親水性樹脂(A)又は単に(A)と表記する場合がある]としては、親水性ビニル系ポリマー(A1)[以下において、単に(A1)と表記する場合がある]、親水性エポキシ系ポリマー(A2)[以下において、単に(A2)と表記する場合がある]、親水性ポリエステル樹脂、親水性ポリアミド樹脂、親水性ポリカーボネート樹脂及び水性ポリウレタン樹脂等が挙げられる。(A)は1種で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。これらのうち、感光性樹脂組成物の感度の観点と、製造のし易さの観点から、好ましくは(A1)及び(A2)、さらに好ましくは(A2)である。
【0012】
親水性樹脂(A)の親水性は、後述のように、ポリマーの側鎖及び/又は末端に親水基を有することによって発揮される。
【0013】
親水性樹脂(A)が(メタ)アクリロイル基を有している場合は、(メタ)アクリロイル基の導入は、後述のように、(A)の側鎖の官能基と、該官能基と反応しうる基と(メタ)アクリロイル基を有する化合物とを反応させることによって行うことができる。
【0014】
親水性樹脂(A)中の(メタ)アクリロイル基濃度が1.5mmol/g未満である場合は、この親水性樹脂を配合した感光性樹脂組成物の感度が充分ではないので、後述のように、さらに多官能(メタ)アクリレートモノマー(D)を必須成分として含有させて感度を向上させることが必要である。なお、親水性樹脂(A)中の(メタ)アクリロイル基濃度が1.5mmol/g以上であっても、多官能(メタ)アクリレートモノマー(D)を含有させてもよい。
【0015】
本発明の感光性樹脂組成物(Q)の固形分の重量に基づく(メタ)アクリロイル基濃度は通常1.5〜6mmol/g、好ましくは2.5〜6mmol/gである。(メタ)アクリロイル基濃度が1.5mmol/g未満では感度が不十分になり、また6mmol/gを超えると解像度が不十分である。
【0016】
本発明における(メタ)アクリロイル基の濃度は、(メタ)アクリロイル基へのアミンの付加反応(マイケル付加)を利用した滴定法により測定できる。方法は以下の通りである。
(i)試料約1gを精秤して三角フラスコに入れ、続いてアセトン約10mlを加え溶解する。
(ii)モルホリン標準液[モルホリンとメタノールを1:4(容量比)で混合したもの]10mlを加え、さらに50%酢酸標準液[酢酸とイオン交換水を1:1(容量比)で混合したもの]1.5mlを加えてよく振とうした後、室温で15分間放置する。
(iii)アセトニトリル15ml及び無水酢酸10mlを上記三角フラスコに加えよく振とうする。
(iv)記録式自動滴定装置を用いて、0.5mol/Lの塩酸・メタノール滴定用溶液を用いて滴定する。
(v)同時に空試験を実施し、下式にて決定する。
(メタ)アクリロイル基濃度(mmol/g) = f × (A−B) / 2S
ただし、A:試料の滴定に要した0.5mol/L塩酸・メタノール滴定用溶液のm L数。
B:空試験に要した0.5mol/L塩酸・メタノール滴定用溶液のmL数。
f:0.5mol/L塩酸・メタノール滴定用溶液の力価。
S:試料採取量(g)
【0017】
なお、上記及び以下において、例えば「(メタ)アクリロイル・・・」等の(メタ)を付した表現は「アクリロイル・・・及び/またはメタクリロイル・・・」等を意味する。
【0018】
親水性樹脂(A)の親水性の指標はHLBにより規定され、一般にこの数値が大きいほど親水性が高いことを示す。(A)のHLB値は、(A)の樹脂骨格(例えば、ビニル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂等)によって好ましい範囲が異なるが、通常4〜19、好ましくは5〜18、さらに好ましくは6〜17である。4以上であればフォトスペーサの現像を行う際に、現像性がさらに良好であり、19以下であれば硬化物の耐水性がさらに良好である。なお、本発明におけるHLBは、小田法によるHLB値であり、親水性−疎水性バランス値のことであり、有機化合物の有機性の値と無機性の値との比率から計算することができる。
HLB≒10×無機性/有機性
また、無機性の値及び有機性の値は、文献「界面活性剤の合成とその応用」(槇書店発行、小田、寺村著)の501頁;又は、「新・界面活性剤入門」(藤本武彦著、三洋化成工業株式会社発行)の198頁に詳しく記載されている。
【0019】
また、(A)の溶解度パラメーター(以下、SP値という。)は、好ましくは7〜14、さらに好ましくは8〜13、特に好ましくは11〜13である。7以上であるとさらに現像性が良好に発揮でき、14以下であると硬化物の耐水性がさらに良好である。
【0020】
本発明におけるSP値は、FEDORSらが提案した下記の文献に記載の方法によって計算されるものである。
【0021】
「POLYMER ENGINEERING AND SCIENCE, FEBRUARY,1974,Vol.14,No.2,ROBERT F.FEDORS.(147〜154頁)」SP値が近いもの同士はお互いに混ざりやすく(分散性が高く)、この数値が離れているものは混ざりにくいことを表す指標である。
【0022】
親水性樹脂(A)が有する親水基としては、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、アミド基、ポリエーテル基、スルホン酸基、硫酸エステル基及び燐酸エステル基等が挙げられる。これらの親水基のうち、アルカリ現像性の観点からカルボキシル基が好ましい。カルボキシル基の含有量は酸価で示される。(A)の酸価は、10mgKOH/g以上であると、アルカリ現像性がさらに良好に発揮されやすく、500mgKOH/g以下であれば硬化物の耐水性がさらに良好に発揮できる。
【0023】
本発明における酸価はアルカリ性滴定溶液を用いた指示薬滴定法により測定できる。方法は以下の通りである。
(i)試料約1gを精秤して三角フラスコに入れ、続いて中性メタノール・アセトン溶液[アセトンとメタノールを1:1(容量比)で混合したもの]を加え溶解する。
(ii)フェノールフタレイン指示薬数滴を加え、0.1mol/L水酸化カリウム滴定用溶液で滴定する。指示薬の微紅色が30秒続いたときを中和の終点とする。
(iii)次式を用いて決定する。
酸価(KOHmg/g)=(A×f×5.61)/S
ただし、A:0.1mol/L水酸化カリウム滴定用溶液のmL数。
f:0.1mol/L水酸化カリウム滴定用溶液の力価
S:試料採取量(g)
【0024】
親水性樹脂(A)のうちの親水性ビニル系ポリマー(A1)としては、前述の親水基をビニル系ポリマー分子の側鎖及び/又は末端に有するものが挙げられる。
【0025】
(A1)の好ましい製造方法は、親水基を有するビニルモノマー(a)[以下において、単に(a)と表記する場合がある]と、必要により疎水基含有ビニルモノマー(b)[以下において、単に(b)と表記する場合がある]とをビニル重合する方法である。
【0026】
親水基を有するビニルモノマー(a)としては、以下の(a1)〜(a7)のビニルモノマーが挙げられる。
【0027】
(a1)水酸基含有ビニルモノマー:
ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート[2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート及び3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等]、ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート[ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等]、アルキロール(メタ)アクリルアミド[N−メチロール(メタ)アクリルアミド等]、ヒドロキシスチレン及び2−ヒドロキシエチルプロペニルエーテル等が挙げられる。(a1)のうち好ましくはアルカリ現像性の観点からヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、特に好ましくは2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートである。
【0028】
(a2)カルボキシル基含有ビニルモノマー:
不飽和モノカルボン酸[(メタ)アクリル酸、クロトン酸及び桂皮酸等]、不飽和多価(2〜4価)カルボン酸[(無水)マレイン酸、イタコン酸、フマル酸及びシトラコン酸等]、不飽和多価カルボン酸アルキル(炭素数1〜10のアルキル基)エステル[マレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸モノアルキルエステル及びシトラコン酸モノアルキルエステル等]、並びにこれらの塩[アルカリ金属塩(ナトリウム塩及びカリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(カルシウム塩及びマグネシウム塩等)、アミン塩及びアンモニウム塩等]が挙げられる。(a2)のうち好ましくは親水性の観点から不飽和モノカルボン酸、さらに好ましくは(メタ)アクリル酸である。
【0029】
(a3)スルホン酸基含有ビニルモノマー:
ビニルスルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸、スチレンスルホン酸、α−メチルスチレンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸及びこれらの塩が挙げられる。塩としてはアルカリ金属(ナトリウム及びカリウム等)塩、アルカリ土類金属(カルシウム及びマグネシウム等)塩、第1〜3級アミン塩、アンモニウム塩及び第4級アンモニウム塩等が挙げられる。
【0030】
(a4)アミノ基含有ビニルモノマー:
3級アミノ基含有(メタ)アクリレート[ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート及びジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート]等が挙げられる。
【0031】
(a5)アミド基含有ビニルモノマー:
(メタ)アクリルアミド、N−アルキル(炭素数1〜6)(メタ)アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N,N’−メチレン−ビス(メタ)アクリルアミド、N,N−ジアルキル(炭素数1〜6)又はN,N−ジアラルキル(炭素数7〜15)(メタ)アクリルアミド(例えば、N,N−ジメチルアクリルアミド及びN,N−ジベンジルアクリルアミド等)、メタクリルホルムアミド、N−メチル−N−ビニルアセトアミド、桂皮酸アミド及び環状アミド(N−ビニルピロリドン、N−アリルピロリドン等)が挙げられる。
【0032】
(a6)第4級アンモニウム塩基含有ビニルモノマー:
炭素数6〜50(好ましくは8〜20)の第3級アミノ基含有ビニルモノマーの4級化物(4級化剤としては、メチルクロライド、ジメチル硫酸、ベンジルクロライド及びジメチルカーボネート等)、例えば、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートの4級化物、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートの4級化物、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミドの4級化物及びジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミドの4級化物等が挙げられる。
【0033】
(a7)(ポリ)エーテル基含有ビニルモノマー:
アルコキシ(アルコキシ基の炭素数1〜8)アルキレン(アルキレン基の炭素数1〜8)グリコールモノ(メタ)アクリレート[メトキシエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート及びメトキシプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等]、アルコキシ(アルコキシ基の炭素数1〜8)ポリアルキレン(アルキレン基の炭素数2〜4)グリコールモノ(メタ)アクリレート[メトキシポリエチレングリコール(重合度2〜40)モノ(メタ)アクリレート及びメトキシポリプロピレングリコール(重合度2〜30)モノ(メタ)アクリレート等]等が挙げられる。
【0034】
(a)のうち好ましくは、充分な現像性を付与するという観点から(a1)及び(a2)、特に好ましくは(a2)である。
【0035】
親水性ビニル系ポリマー(A1)で親水基含有ビニルモノマー(a)と必要により併用される疎水基含有ビニルモノマー(b)としては、以下の非イオン性のモノマー(b1)〜(b6)が挙げられる。
【0036】
(b1)(メタ)アクリル酸エステル:
アルキル基の炭素数1〜20のアルキル(メタ)アクリレートとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート及び2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。また、脂環基含有(メタ)アクリレートとしては、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、シジクロペンテニル(メタ)アクリレート及びイソボルニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0037】
(b2)芳香族炭化水素モノマー:
スチレン骨格を有する炭化水素モノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、2,4−ジメチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブチルスチレン、フェニルスチレン、シクロヘキシルスチレン、ベンジルスチレン及びビニルナフタレン等が挙げられる。
【0038】
(b3)カルボン酸ビニルエステル:
炭素数4〜50のものとしては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル及び酪酸ビニル等が挙げられる。
【0039】
(b4)ビニルエーテル系モノマー:
炭素数3〜50(好ましくは6〜20)のものとしては、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテル及びビニルブチルエーテル等が挙げられる。
【0040】
(b5)ビニルケトン系モノマー:
炭素数4〜50のものとしては、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン及びビニルフェニルケトン等が挙げられる。
【0041】
(b6)ハロゲン原子含有モノマー:
炭素数2〜50(好ましくは2〜20)のものとしては、塩化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデン、クロルスチレン及びブロムスチレン等が挙げられる。
【0042】
(b)のうち好ましいのは、感度の観点から(b1)または(b2)である。
【0043】
(A1)における、(a)/(b)の仕込みモノマーモル比は、通常10/90〜100/0、感度と現像性の観点から、好ましくは20/80〜90/10、さらに好ましくは25/75〜80/20である。
【0044】
(A1)は、上記の(a)及び必要により(b)を構成単量体とする重合体に、さらに感度を向上させる目的で必要により(メタ)アクリロイル基を側鎖又は末端に含有させてもよい。(A1)中の(メタ)アクリロイル基濃度が1.5mmol/g未満である場合は、感光性樹脂組成物としての(メタ)アクリロイル基濃度を高くして感度を向上させるために、後述のように多官能(メタ)アクリレートモノマー(D)を含有させる必要がある。
【0045】
側鎖に(メタ)アクリロイル基を含有させる方法としては、例えば下記の(1)及び(2)の方法が挙げられる。
【0046】
(1);(a)のうちの少なくとも一部にイソシアネート基と反応しうる基(水酸基又は1級若しくはは2級アミノ基など)を有するモノマーを使用して重合体を製造し、その後(メタ)アクリロイル基とイソシアネート基を有する化合物(アクリロイルエチルイソシアネート等)を反応させる方法。
【0047】
(2);(a)のうちの少なくとも一部にエポキシ基と反応しうる基(水酸基、カルボキシル基又は1級若しくは2級アミノ基など)を有するモノマーを使用して重合体を製造し、その後(メタ)アクリロイル基とエポキシ基を有する化合物(グリシジルアクリレート等)を反応させる方法。
【0048】
(A1)の数平均分子量(以下、Mnと略記。ゲルパーミュエーションクロマトグラフィーによる測定値)は、感光性樹脂組成物としての光硬化反応性と現像性の観点から、好ましくは500〜500,000、さらに好ましくは1,000〜100,000、特に好ましくは3,000〜20,000である。
【0049】
(A1)は、モノマーを必要により溶剤(E3)[以下において、単に(E3)と表記する場合がある]で希釈した後、ラジカル重合開始剤によって重合を行う事で得ることが出来る。溶剤(E3)としては、グリコールエーテル類(エチレングリコールモノアルキルエーテル及びプロピレングリコールモノアルキルエーテル等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン及びシクロヘキサノン等)、及びエステル類(ブチルアセテート、エチレングリコールアルキルエーテルアセテート及びプロピレングリコールアルキルエーテルアセテート等)が挙げられる。(E3)のうち好ましくはケトン類及びエステル類である。
【0050】
(E3)を使用する場合、その使用量は特に限定されないが、モノマーの合計重量に基づいて通常、1〜400%(以下において、特に限定しない限り%は重量%を表す)、好ましくは5〜300%、特に好ましくは10〜200%である。
【0051】
重合開始剤としては、過酸化物及びアゾ化合物が挙げられる。過酸化物としては、無機過酸化物(例えば、過酸化水素、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム等)、及び有機過酸化物(例えば、過酸化ベンゾイル、ジ−t−ブチルパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド、ラウリルパーオキシド等)等が挙げられる。アゾ化合物としては、アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、アゾビスシアノ吉草酸及びその塩(例えば塩酸塩等)、及びアゾビス(2−アミジノプロパン)ハイドロクロライド等が挙げられる。これらのうち、好ましくは、アゾ化合物である。重合開始剤の使用量は、モノマーの合計重量に基づいて、0.0001〜20%が好ましく、さらに好ましくは0.001〜15%、特に好ましくは0.005〜10%である。反応温度及び反応時間は、ラジカル重合開始剤の種類により適宜決定される。
【0052】
前述のように(A)の親水性の指標はHLBにより規定されるが、このうちの(A1)のHLB値は、好ましくは9〜19、さらに好ましくは10〜18、特に好ましくは11〜17である。(A1)のHLBが9以上であれば、現像性がさらに良好に発揮できる。
【0053】
本発明における(A)のうちの親水性エポキシ系ポリマー(A2)は、前述の親水性を有するエポキシ樹脂骨格を有するポリマーである。(A2)は、感度の観点から、分子中に(メタ)アクリロイル基を有する方が好ましく、感度と現像性の観点から、さらに好ましいのはエポキシ樹脂のエポキシ基の少なくとも一部を変性してなる(メタ)アクリロイル基及びカルボキシル基を有する樹脂である。なお、(A2)中の(メタ)アクリロイル基濃度が1.5mmol/g未満の場合は、後述のような多官能(メタ)アクリレートモノマー(D)を含有させることが必要である。
【0054】
(A2)の好ましい製造法は、エポキシ樹脂(A20)[以下において、単に(A20)と表記する場合がある]中のエポキシ基に、(メタ)アクリロイル基含有モノカルボン酸を反応させてエポキシ基を開環させて水酸基を生成させ、該水酸基の一部に多価カルボン酸もしくは多価カルボン酸無水物(e)[以下において、単に(e)と表記する場合がある]を反応させる方法である。
【0055】
(A20)としては、脂肪族エポキシ樹脂[例えばエポトートYH−300、PG−202、PG−207(いずれも東都化成社製)等]や脂環式エポキシ樹脂[例えばCY−179、CY−177、CY−175(いずれも旭化成エポキシ社製)等]や芳香族エポキシ樹脂[例えば、フェノールノボラックエポキシ樹脂、クレゾールノボラックエポキシ樹脂(例えば、EOCN―102S、日本化薬(株)製)、ビスフェノールAエポキシ樹脂、ビフェニール型エポキシ樹脂及びグリシジル変性ポリビニルフェノール等]が挙げられる。(A20)のうち好ましくは感度の観点から芳香族エポキシ樹脂である。
【0056】
(A2)の製造に使用される(メタ)アクリロイル基含有モノカルボン酸としては、アクリル酸及びメタクリル酸が挙げられる。
【0057】
(A2)の製造に使用される多価カルボン酸及び多価カルボン酸無水物(e)としては、前述の(a)のうちの不飽和多価カルボン酸及びそれらの無水物、並びに飽和多価(2〜6価)カルボン酸(例えばシュウ酸、コハク酸、フタル酸、アジピン酸、ドデカン二酸、ドデセニルコハク酸、ペンタデセニルコハク酸及びオクタデセニルコハク酸等の脂肪族飽和多価カルボン酸;テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、ビフェニルテトラカルボン酸及びナフタレンテトラカルボン酸等の芳香族多価カルボン酸)及びそれらの無水物(例えば、無水コハク酸、ドデセニル無水コハク酸、ペンタデセニル無水コハク酸及びオクタデセニル無水コハク酸等の脂肪族飽和多価カルボン酸無水物;無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ビフェニルテトラカルボン酸無水物及びナフタレンテトラカルボン酸無水物等の芳香族多価カルボン酸無水物)が挙げられる。感度及び現像性の観点から、これらのうち好ましくは、飽和多価カルボン酸無水物である。
【0058】
(A2)の製造における、(メタ)アクリル酸/(A20)の仕込み重量比は、好ましくは(A2)の(メタ)アクリロイル基の濃度が1.0mmol/g以上となるような(メタ)アクリル酸の仕込み重量比である。アクリル酸/(A20)の重量比は上記の観点から、好ましくは(7.2/100)以上、さらに好ましくは(7.2/100)〜(72/100)である。また、メタクリル酸/(A20)の重量比は上記の観点から、好ましくは(9.2/100)以上、さらに好ましくは(10/100)〜(92/100)である。
【0059】
(A20)と(メタ)アクリル酸の反応における反応温度は、特に限定されないが、好ましくは70〜110℃である。また、反応時間は、特に限定されないが、好ましくは5〜30時間である。また、必要により触媒(例えば、トリフェニルホスフィンなど)及びラジカル重合禁止剤(ヒドロキノン、p−メトキシフェノールなど)を用いてもよい。また、(A20)の(メタ)アクリル酸付加物の重量に対する、多価カルボン酸若しくは多価カルボン酸無水物(e)の仕込み当量は、(A2)の酸価が、好ましくは10〜500mgKOH/gとなるような(e)の仕込み当量であり、例えば、(e)が2価カルボン酸もしくはその無水物である場合、(e)の仕込み当量/(A20)の(メタ)アクリル酸付加物の重量は、上記の観点から、好ましくは0.18〜8.9ミリ当量/g、さらに好ましくは0.53〜7.1ミリ当量/gである。
【0060】
(A20)の(メタ)アクリル酸付加物と(e)との反応における反応温度は、特に限定されないが、好ましくは70〜110℃である。また、反応時間は、特に限定されないが、好ましくは3〜10時間である。
【0061】
(A2)のMnは、感光性樹脂組成物としての感度と現像性の観点から、通常500〜3,000、好ましくは1,000〜2,800、特に好ましくは1,500〜2,500である。
【0062】
(A2)のHLB値は、好ましくは4〜14、さらに好ましくは5〜13、特に好ましくは6〜12である。(A2)のHLBが4以上であれば、現像性が良好に発揮できる。
【0063】
本発明において感光性樹脂組成物(Q)中の成分として含まれる紫外線吸収剤(B)としては、ベンゾトリアゾリル基を有する化合物(B1)[以下において、単に(B1)と表記する場合がある]、トリアジニル基を有する化合物(B2)[以下において、単に(B2)と表記する場合がある]、ベンゾイルフェニル基を有する化合物(B3)[以下において、単に(B3)と表記する場合がある]が挙げられる。本発明の感光性樹脂組成物(Q)は、特定の範囲の量の紫外線吸収剤(B)を含有することによって感度が低下しないで解像度が向上するという効果を発揮できる。
【0064】
(B1)としては、2−(2−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシ−C7〜9アルキルエステル、オクチル−3−[3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェニル]プロピオネート、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ジ−t−ペンチルフェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−p−クレゾール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−(1−メチル−1−フェニルエチル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール、α−[3−[3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]−1−オキソプロピル]−ω−ヒドロキシポリ(オキソ−1,2−エタンジイル)、2−[5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル]−4−メチル−6−(t−ブチルフェノール)、2,4−ジ−t−ブチル−6−(5−クロロベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール、2−(2Hベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−ドデシル−4−メチルフェノール及び2−[2−ヒドロキシ−3−(3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミド−メチル)−5−メチルフェニル]ベンゾトリアゾール等が挙げられ、(B2)としては、2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシプロピル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン及び2,4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−6−(2−ヒドロキシ−4−iso−オクチルオキシフェニル)−s−トリアジン等が挙げられ、(B3)としては、オクタベンフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン及び2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン等が挙げられる。これらのうち好ましくは(B1)及び(B2)であり、さらに好ましくは(B1)である。
【0065】
本発明において感光性樹脂組成物(Q)中の1つの成分として用いられる光ラジカル重合開始剤(C)としてはベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンゾフェノン、メチルベンゾイルフォーメート、イソプロピルチオキサントン、4,4−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、3,3−ジメチル−4−メトキシ−ベンゾフェノン、アントラキノン、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、tert−ブチルアントラキノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、4−イソプロピル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、2−メチル−1−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モルフォリノ−1−プロパノン、2−クロロチオキサントン、ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、ジイソプロピルチオキサントン、ミヒラーズケトン、ベンジル−2,4,6−(トリハロメチル)トリアジン、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体、9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9ーアクリジニル)ヘプタン、1,5−ビス(9−アクリジニル)ペンタン、1,3−ビス(9−アクリジニル)プロパン、ジメチルベンジルケタール、トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、トリブロモメチルフェニルスルホン及び2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン等が挙げられる。(C)は1種で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。これらのうち好ましくは、2−メチル−1−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モルフォリノ−1−プロパノン及び2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オンである。
【0066】
(C)は、市販のものが容易に入手することができる。例えば2−メチル−1−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モルフォリノ−1−プロパノンとしては、イルガキュア907(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オンとしては、イルガキュア369(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)等が挙げられる。
【0067】
本発明の感光性樹脂組成物(Q)が含有してもよい多官能(メタ)アクリレートモノマー(D)としては、公知の多官能(メタ)アクリレートモノマーであれば、とくに限定されずに用いられ、2官能(メタ)アクリレート(D1)、3官能(メタ)アクリレート(D2)及び4〜6官能(メタ)アクリレート(D3)が挙げられる。
【0068】
2官能(メタ)アクリレート(D1)としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート(メタクリレートのSP値=12.5、アクリレートのSP値=10.3)、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、3−メチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、ジメチロール−トリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート及びヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0069】
3官能(メタ)アクリレート(D2)としては、グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート及びトリメチロールプロパンのエチレンオキサイド付加物のトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0070】
4〜6官能(メタ)アクリレート(D3)としては、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート及びジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0071】
(D)のうち好ましいものは、(D2)及び(D3)、さらに好ましいものは(A)との相溶性の観点から水酸基を含有するもの及びそれと水酸基を含有しないものとの混合物であり、特に好ましくはジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート及びジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとジペンタエリスリトールペンタアクリレートとの混合物、並びにこれらの併用である。市場から容易に入手できる(D)としては、例えば、アロニックスM−403(東亞合成(株)製:ペンタエリスリトールトリアクリレート)、ライトアクリレートPE−3A(共栄社化学(株)製:ペンタエリスリトールトリアクリレート)及びネオマーDA−600(三洋化成工業(株)製:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとジペンタエリスリトールペンタアクリレートの混合物)等が挙げられる。
【0072】
本発明の感光性樹脂組成物(Q)は、(Q)の固形分の重量に基づいて、前記(A)〜(D)のそれぞれを以下の量含有する(全体が100重量%)。なお、本発明における「固形分」とは、溶剤以外の成分をいう。
【0073】
前記(A)を好ましくは20〜98重量%、さらに好ましくは40〜95重量%(以下において、特に限定しない限り%は重量%を表す)、特に好ましくは60〜95%含有する。20%以上であれば現像性がさらに良好になる。
【0074】
前記(B)を通常0.5〜10%、好ましくは0.8〜9%、さらに好ましくは1〜8%含有する。0.5%未満であれば解像度が良好ではなく、10%を超えれば感度が良好ではない。
【0075】
前記(C)を好ましくは1〜10%、さらに好ましくは3〜9%含有する。1%以上であれば感度がさらに良好に発揮でき、10%以下であれば解像度がさらに良好に発揮できる。
【0076】
前記(D)を好ましくは0〜60%、さらに好ましくは0〜50%含有する。60%以下であればさらに解像度が良好になる。なお、(D)の含有量は、感光性樹脂組成物(Q)の固形分に基づく(メタ)アクリロイル基濃度が前記の範囲となるような含有量である。
【0077】
(A)〜(D)の好ましい含有量は、感光性樹脂組成物(Q)の固形分の重量に基づいて、感度及び解像度の観点から、前記(A)を20〜98%、前記(B)を0.8〜9%、前記(C)を1〜10%及び(D)を0〜60%である。
【0078】
感光性樹脂組成物(Q)は、必要によりさらにその他の成分(E)を含有していてもよい。(E)としては、無機微粒子(E1)、増感剤(E2)、溶剤(E3)並びにその他の添加剤(E4)(例えば、無機顔料、シランカップリング剤、染料、蛍光増白剤、黄変防止剤、消泡剤、消臭剤、芳香剤、殺菌剤、防菌剤及び防かび剤等)が挙げられる。
【0079】
無機微粒子(E1)としては、金属酸化物及び金属塩が使用できる。金属酸化物としては、酸化チタン、酸化ケイ素及び酸化アルミニウム等が挙げられる。金属塩としては、炭酸カルシウム及び硫酸バリウム等が挙げられる。これらのうちで、耐熱透明性及び耐薬品性の観点から、金属酸化物が好ましく、さらに好ましくは、酸化ケイ素及び酸化チタン、特に酸化ケイ素が好ましい。無機微粒子の体積平均一次粒子径は、透明性の観点から、1〜200nm、好ましくは1〜150nm、さらに好ましくは1〜120nm、特に好ましくは5〜20nmである。
【0080】
感光性樹脂組成物(Q)の固形分の重量のうち(E1)の含有量は、好ましくは0〜50%、さらに好ましくは1〜45%、特に好ましくは2〜40%である。50%以下であれば現像性がさらに良好に発揮でき、2〜40%であれば、特に弾性回復特性が優れる。
【0081】
増感剤(E2)としては、ニトロ化合物(例えば、アントラキノン、1,2−ナフトキノン、1,4−ナフトキノン,ベンズアントロン、p,p'−テトラメチルジアミノベンゾフェノン、クロラニル等のカルボニル化合物、ニトロベンゼン、p−ジニトロベンゼン及び2−ニトロフルオレン等)、芳香族炭化水素(例えば、アントラセン及びクリセン等)、硫黄化合物(例えば、ジフェニルジスルフィド等)及び窒素化合物(例えば、ニトロアニリン、2−クロロ−4−ニトロアニリン、5−ニトロ−2−アミノトルエン及びテトラシアノエチレン等)等が用いられる。
【0082】
光ラジカル重合開始剤(C)の重量に対する増感剤(E2)の含有量の比率は、好ましくは100%以下、さらに好ましくは1〜80%である。
【0083】
溶剤(E3)としては、(A1)の製造時にモノマー希釈する際に例示したものが挙げられる。溶剤の使用量は、特に限定されないが、感光性樹脂組成物(Q)重量に基づいて、好ましくは30〜90%、さらに好ましくは40〜90%、特に好ましくは50〜90%である。なお、溶剤の配合量には前述の(A)、(B)並びに(C)の製造に使用されそのまま残存した溶剤も含まれる。
【0084】
本発明の感光性樹脂組成物(Q)は、例えば、プラネタリーミキサーなどの公知の混合装置により、上記の各成分を混合等することにより得ることができる。また感光性樹脂組成物(Q)は、通常、室温で液状であり、その粘度は、25℃で0.1〜10,000mPa・s、好ましくは1〜8,000mPa・sである。
【0085】
本発明の感光性樹脂組成物(Q)はアルカリ現像性が良好であり、その感度及び解像度に優れているので、特に液晶セル内のギャップ保持のために設けられるフォトスペーサ用の感光性樹脂組成物として適している。
【0086】
以下において本発明のフォトスペーサについて説明する。本発明のフォトスペーサは、上記の感光性樹脂組成物(Q)を硬化させて形成された、液晶セル内のギャップ保持のために設けられるフォトスペーサである。フォトスペーサは、カラーフィルタ基板とTFT基板とを貼り合わせた時に液晶セルのギャップを決めるものであり、表示品質にとって重要な役割を果たす。フォトスペーサの高さは、通常2〜5μm程度の範囲で一定の高さを持つものであり、その均一性が要求される。また、高さの他、フォトスペーサに要求される形状、大きさ、密度等は液晶表示装置の設計によって適宜決定される。
【0087】
本発明の感光性樹脂組成物(Q)を用いてフォトリソグラフィー法によってフォトスペーサを形成する方法について以下に説明する。
【0088】
(1)感光性樹脂組成物の塗布:
本発明の(Q)を、基板上にロールコート、スピンコート、スプレーコート及びスリットコート等、公知の方法によって均一に塗布し、乾燥させて感光性樹脂組成物層を形成する方法が挙げられる。塗布装置としては、公知の塗布装置が使用でき、スピンコーター、エアーナイフコーター、ロールコーター、バーコーター、カーテンコーター、グラビアコーター及びコンマコーター等が挙げられる。
【0089】
(2)着色層上に設けられた透明共通電極上へのフォトスペーサの形成:
上記の感光性樹脂組成物層を、必要に応じて熱を加えて乾燥させる(プリベーク)。乾燥温度としては、10℃以上が好ましく、さらに好ましくは12℃以上、特に好ましくは15℃以上、最も好ましくは20℃以上であり、また100℃以下が好ましく、さらに好ましくは90℃以下、特に好ましくは60℃以下、最も好ましくは50℃以下である。乾燥時間は、30秒以上が好ましく、さらに好ましくは1分以上、特に好ましくは2分以上であり、また10分以下が好ましく、さらに好ましくは8分以下、特に好ましくは5分以下である。乾燥は、減圧、常圧どちらでもよいが、減圧の方が好ましい。また、空気中、不活性ガス中どちらで行ってもよいが、不活性ガス中が好ましい。
【0090】
(3)露光:
所定のフォトマスクを介して光により、感光性樹脂組成物層の露光を行う。本発明の感光性樹脂組成物であれば、直径5〜10μm程度(面積20〜100μm2程度)のマスク開口部であっても、精度良く、すなわち直径6〜12μm(面積30〜120μm2)の範囲でパターンを形成することができる。
【0091】
露光に用いる光としては、可視光線、紫外線及びレーザー光線等が挙げられる。光線源としては、太陽光、高圧水銀灯、低圧水銀灯、メタルハライドランプ及び半導体レーザー等が挙げられる。露光量としては、特に限定されないが、好ましくは20〜300mJ/cm2である。
【0092】
(4)現像:
未露光部を現像液で除去し、現像を行う。ここで現像に用いる現像液は、通常、アルカリ水溶液を用いる。現像液として用いることのできるアルカリ水溶液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム及び炭酸水素ナトリウム等の無機物の水溶液;ヒドロキシテトラメチルアンモニウム及びヒドロキシテトラエチルアンモニウム等の有機物の水溶液が挙げられる。これらを単独又は2種以上組み合わせて用いることもでき、また、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤及びノニオン界面活性剤等の界面活性剤を添加して用いることもできる。現像方法としては、ディップ方式とシャワー方式があるが、シャワー方式の方が好ましい。現像液の温度は、好ましくは25〜40℃で使用される。現像時間は、膜厚や感光性樹脂組成物の溶解性に応じて適宜決定される。
【0093】
(5)ポストベーク:
硬化をより確実にするために、必要に応じて加熱(ベーク)を行ってもよい。ベークを行う場合、ベーク温度としては、好ましくは100〜250℃、さらに好ましくは150〜240℃、特に好ましくは180〜230℃である。ベーク時間は5分〜6時間、好ましくは15分〜4時間、特に好ましくは30分〜3時間である。ベークは、減圧、常圧どちらでもよいが、減圧の方が好ましい。また、空気中、不活性ガス中どちらで行ってもよいが、不活性ガス中が好ましい。
【実施例】
【0094】
以下、実施例及び製造例を以て本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。以下、部は重量部を意味する。
【0095】
[親水性樹脂(A)の製造]
<製造例1>
加熱冷却・攪拌措置、環流冷却管、滴下ロート及び窒素導入管を備えたガラス製コルベンに、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂「EOCN―102S」(日本化薬(株)製 エポキシ当量200)200部とプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート245部を仕込み、110℃まで加熱して均一に溶解させた。続いて、アクリル酸76部、トリフェニルホスフィン2部及びp−メトキシフェノール0.2部を仕込み、110℃にて10時間反応させた。反応物にさらにテトラヒドロ無水フタル酸91部を仕込み、さらに90℃にて5時間反応させ、その後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで固形分含有量が50%となるように希釈し、アクリロイル基とカルボキシル基を有する親水性樹脂(A−1:Mn:2,200、SP値:11.26、HLB値:6.42、酸価:91mgKOH/g、(メタ)アクリロイル基濃度:2.86mmol/g)のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た(固形分含量は50%)。 なお、MnはGPC測定機器(HLC−8120GPC、東ソー(株)製)、カラム(TSKgel GMHXL2本+TSKgel Multipore HXL−M、東ソー(株)製)を用いて、GPC法により測定されるポリスチレン換算の値として求めた。また、SP値、HLB値、酸価及び(メタ)アクリロイル基濃度は、前述のようにして求めた。以下の製造例についても同様の測定法である。
【0096】
<製造例2>
加熱冷却・攪拌措置、環流冷却管、滴下ロート及び窒素導入管を備えたガラス製コルベンに、イソボルニルメタクリレート50部(33モル%)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート30部(33モル%)、メタクリル酸20部(34モル%)、及びシクロヘキサンノン150部を仕込み、80℃まで加熱した。系内の気相部分を窒素で置換したのち、あらかじめ作成しておいたアゾビスイソブチロニトリル(V-60:和光純薬製、以下AIBNと称す)5部をシクロヘキサノン50部に溶解した溶液55部を80℃のコルベン中に10分間で滴下し、さらに同温度で3時間反応させ、その後、シクロヘキサノンで固形分含量が25%となるように希釈し、カルボキシル基を有する親水性樹脂(A−2)(Mn:8,800、SP値:11.86、HLB値:11.98、酸価:102mgKOH/g、(メタ)アクリロイル基濃度:0mmol/g)のシクロヘキサノン溶液を得た(固形分含有量は25%)。
【0097】
<実施例1〜4及び比較例1〜5>
表1の配合例に従い、ガラス製の容器に各親水性ポリマーの溶液を仕込み、さらに下記の(B−1)、(B−2)及び(C−1)を仕込み、均一になるまで攪拌し、さらに追加の溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)を添加して実施例の感光性樹脂組成物(Q1)〜(Q4)、及び比較例の感光性樹脂組成物(Y1)〜(Y5)を製造した。なお、表1中の( )内は、それぞれの成分の感光性樹脂組成物中における固形分換算での含有量を表す。また、(メタ)アクリロイル基濃度は感光性樹脂中の固形分に基づく濃度を表す。
【0098】
(B−1)紫外線吸収剤(ベンゾトリアゾリル基を有する化合物):2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−p−クレゾール
(B−2)紫外線吸収剤(トリアジニル基を有する化合物):2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシプロピル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン
(C−1)光ラジカル重合開始剤:「イルガキュア907」(2−メチル−1−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モルフォリノ−1−プロパノン:チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)
(D−1)多官能(メタ)アクリレート:「ネオマーDA−600」(ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物:三洋化成工業(株)社製)
【0099】
【表1】

【0100】
[現像性の評価]
感光性樹脂組成物(Q1)〜(Q4)、及び(Y1)〜(Y5)を、それぞれガラス基板上に仕上り膜厚が5μmになるようにスピンコートし、25℃で5分間乾燥し、その後1%炭酸ナトリウム水溶液を用いて30秒間現像を行い、現像性を評価した。結果を表2に示す。評価基準は以下の通りである。
◎:目視により残留物無し。
○:目視により残留物わずかにあり。
△:目視により残留物が多い。
×:現像できない。
【0101】
[感度の評価]
感光性樹脂組成物(Q1)〜(Q4)、及び(Y1)〜(Y5)を、スピンコート後、25℃で5分間乾燥し、コダック社製のスケールT−14を通して高圧水銀灯の光を100mJ/cm2照射した。尚、フォトマスクと基板との間隔(露光ギャップ)は100μmで露光した。1%炭酸ナトリウム水溶液を用いて30秒間現像し、塗膜の残留している段数で感度を示した。この数値が大きいほど感度は高くなる。
【0102】
[解像度の評価]
感光性樹脂組成物(Q1)〜(Q4)、及び(Y1)〜(Y5)を、それぞれガラス基板上に、仕上り膜厚が5μmになるようにスピンコートし、25℃で5分間乾燥した。フォトスペーサ形成用のフォトマスクを通して高圧水銀灯の光を100mJ/cm2照射した。尚、フォトマスクと基板との間隔(露光ギャップ)は100μmで露光した。その後1%炭酸ナトリウム水溶液を用いて現像をした。水洗を施したのち、230℃で60分間ポストベークしてフォトスペーサをカラーフィルタ上に形成した。レーザー顕微鏡にてフォトスペーサの下底径を測定し、これを解像度の評価とした。小さいほど解像度が高いといえる。
【0103】
【表2】

【0104】
表2から判るように、本発明の感光性樹脂組成物を用いることにより、現像性が良好でありかつ感度及び解像性に優れたフォトスペーサを形成することができる。比較例1では、感光性樹脂組成物の(メタ)アクリロイル基濃度が1.5mmol/gより低いので感度に劣る。比較例2では、紫外線吸収剤(B)を含有しておらず、解像度に劣る。比較例3では紫外線吸収剤(B)の量が0.5%より少なく、解像度に劣る。比較例4では、紫外線吸収剤(B)の量が10%より多く、感度に劣る。比較例5では、親水性樹脂(A)を使用しておらず、現像することができない。
【産業上の利用可能性】
【0105】
本発明の感光性樹脂組成物は、フォトスペーサ用に好適に使用できる。さらに、その他にも各種のレジスト材料、例えば、フォトソルダーレジスト、感光性レジストフィルム、感光性樹脂凸版、スクリーン版、光接着剤又はハードコート剤などの用途の感光性樹脂組成物として好適である。さらに、金属(例えば、鉄、アルミニウム、チタン、銅等)、プラスチック(例えば、ポリカーボネート、ポリエチレンテルフタラート、ポリ(メタ)アクリレート)、紙、ガラス、ゴム及び木材等の各種材料に対するコーティング剤、塗料、印刷インキ及び接着剤としても使用でき、成型材料等としても応用できる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(メタ)アクリロイル基を有していてもよい親水性樹脂(A)、紫外線吸収剤(B)及び光ラジカル重合開始剤(C)を含有する感光性樹脂組成物であって、前記紫外線吸収剤(B)を感光性樹脂組成物の固形分の重量に基づいて0.5〜10重量%含有し、前記親水性樹脂(A)中の(メタ)アクリロイル基濃度が1.5mmol/g未満である場合は、さらに多官能(メタ)アクリレートモノマー(D)を必須成分として含有してなり、感光性樹脂組成物の固形分の重量に基づく(メタ)アクリロイル基濃度が1.5〜6mmol/gであるアルカリ現像可能なフォトスペーサ用感光性樹脂組成物(Q)。
【請求項2】
前記親水性樹脂(A)がエポキシ樹脂のエポキシ基の少なくとも一部を変性してなる(メタ)アクリロイル基及びカルボキシル基を有する樹脂である請求項1記載の感光性樹脂組成物(Q)。
【請求項3】
前記紫外線吸収剤(B)がベンゾトリアゾリル基、トリアジニル基及びベンゾイルフェニル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の官能基を有する化合物である請求項1又は2記載の感光性樹脂組成物(Q)。
【請求項4】
感光性樹脂組成物の固形分の重量に基づいて、前記親水性樹脂(A)を20〜98重量%、前記紫外線吸収剤(B)を0.8〜9重量%、前記光ラジカル重合開始剤(C)を1〜10重量%、及び多官能(メタ)アクリレートモノマー(D)を0〜60重量%含有してなる請求項1〜3のいずれか記載の感光性樹脂組成物(Q)。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか記載の感光性樹脂組成物を硬化させて形成されたフォトスペーサ。

【公開番号】特開2010−78910(P2010−78910A)
【公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−247192(P2008−247192)
【出願日】平成20年9月26日(2008.9.26)
【出願人】(000002288)三洋化成工業株式会社 (1,719)
【Fターム(参考)】