感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、並びに、これを用いたレジスト膜及びパターン形成方法
【課題】通常のドライプロセスに加え、線幅45nm以下の液浸プロセスにも適合した、DOF、パターン倒れ、及び疎密依存性が改良された感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、並びに、それを用いたレジスト膜及びパターン形成方法を提供する。
【解決手段】(A)特定のラクトン構造を有する繰り返し単位と、特定のスルホンアミド構造を有する繰り返し単位とを含有し、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解性が増大する樹脂、及び(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物を含有した感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、並びに、これを用いたレジスト膜及びパターン形成方法。
【解決手段】(A)特定のラクトン構造を有する繰り返し単位と、特定のスルホンアミド構造を有する繰り返し単位とを含有し、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解性が増大する樹脂、及び(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物を含有した感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、並びに、これを用いたレジスト膜及びパターン形成方法。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)下記一般式(I)で表される繰り返し単位と、下記一般式(II)で表される部分構造を有する繰り返し単位とを含有し、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解性が増大する樹脂、及び
(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物
を含有することを特徴とする感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
【化1】
一般式(I)中、
R1〜R3は各々独立に、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子又はシアノ基を表す。
Z1は、単結合、エーテル結合、エステル結合、アミド結合、アルキレン基、又はこれらの結合及び基からなる群より選ばれる2つ以上を組み合わせた2価の基を表す。
R4は、単結合、アルキレン基、アリーレン基、又はこれらの基からなる群より選ばれる2つ以上を組み合わせた2価の基を表す。
R5は、アルキル基、脂環式炭化水素基を有する基、アリール基又はアラルキル基を表す。
Aは、以下に示す官能基(a1)〜(a7)のいずれかを表す。該官能基(a1)〜(a7)中、*1はR4と、*2はR5と連結していることを表す。
【化2】
一般式(II)中、
Lは、ラクトン構造を有する1価の有機基を表す。
R0は、アルキレン基、シクロアルキレン基、又はこれら基の組み合わせを表す。R0が複数ある場合、該複数のR0は同じでも異なっていてもよい。
Zは、エーテル結合、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合又はウレア結合を表す。Zが複数ある場合、該複数のZは同じでも異なっていてもよい。
nは、繰り返し数を表し、1〜5の整数を表す。
【請求項2】
前記一般式(I)中、Aが前記官能基(a1)〜(a6)のいずれかであることを特徴とする、請求項1に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
【請求項3】
前記一般式(I)中、Aが前記官能基(a1)又は(a2)であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
【請求項4】
前記一般式(I)で表される繰り返し単位が、下記一般式(I−1)で表される繰り返し単位であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
【化3】
一般式(I−1)中、
R1、R2、R3及びR5は、前記一般式(I)におけるR1、R2、R3及びR5と同義である。
【請求項5】
前記一般式(I)及び前記一般式(I−1)中、R1及びR2は水素原子であり、R3は水素原子又はアルキル基を表すことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
【請求項6】
前記一般式(I)及び前記一般式(I−1)中、R5がアルキル基又はシクロアルキル基を表すことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
【請求項7】
前記一般式(II)で表される部分構造を有する繰り返し単位が、下記一般式(II−1)又は一般式(II−2)で表される繰り返し単位であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
【化4】
一般式(II−1)及び一般式(II−2)中、
R7は水素原子、ハロゲン原子又はアルキル基を表す。一般式(II−2)における2つのR7は、同じでも異なっていてもよい。
Aはエステル結合又はアミド結合を表す。
R8は炭化水素基を表す。R8が複数ある場合、該複数のR8は同じでも異なっていてもよい。
kは0〜2の整数を表す。
lは0〜19の整数を表す。
L、R0、Z及びnは、前記一般式(II)におけるL、R0、Z及びnと同義である。
【請求項8】
前記一般式(II)で表される部分構造を有する繰り返し単位が、前記一般式(II−1)で表される繰り返し単位であることを特徴とする、請求項7に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
【請求項9】
前記一般式(II−1)で表される繰り返し単位が、下記一般式(II−3)で表される繰り返し単位であることを特徴とする、請求項8に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
【化5】
一般式(II−3)中、
R7、A、R0、Z及びnは、前記一般式(II−1)におけるR7、A、R0、Z及びnと同義である。
R9は、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシカルボニル基又はシアノ基を表す。R9が複数ある場合、該複数のR9は同じでも異なっていてもよく、2つのR9が結合し、環を形成していても良い。
Xは、アルキレン基、酸素原子又は硫黄原子を表す。
mは、置換基数であって、0〜5の整数を表す。
【請求項10】
前記一般式(II)及び前記一般式(II−1)〜(II−3)中、R0がアルキレン基であることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
【請求項11】
前記一般式(II)及び前記一般式(II−1)〜(II−3)中、Zがエーテル結合又はエステル結合であることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
【請求項12】
前記一般式(II)及び前記一般式(II−1)〜(II−3)中、nが1であることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
【請求項13】
更に、(C)疎水性樹脂を含有することを特徴とする、請求項1〜12のいずれか一項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
【請求項14】
請求項1〜13のいずれか一項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物により形成されたレジスト膜。
【請求項15】
請求項14に記載のレジスト膜を露光、現像する工程を含むことを特徴とするパターン形成方法。
【請求項16】
前記露光する工程における露光が、液浸露光であることを特徴とする、請求項15に記載のパターン形成方法。
【請求項1】
(A)下記一般式(I)で表される繰り返し単位と、下記一般式(II)で表される部分構造を有する繰り返し単位とを含有し、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解性が増大する樹脂、及び
(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物
を含有することを特徴とする感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
【化1】
一般式(I)中、
R1〜R3は各々独立に、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子又はシアノ基を表す。
Z1は、単結合、エーテル結合、エステル結合、アミド結合、アルキレン基、又はこれらの結合及び基からなる群より選ばれる2つ以上を組み合わせた2価の基を表す。
R4は、単結合、アルキレン基、アリーレン基、又はこれらの基からなる群より選ばれる2つ以上を組み合わせた2価の基を表す。
R5は、アルキル基、脂環式炭化水素基を有する基、アリール基又はアラルキル基を表す。
Aは、以下に示す官能基(a1)〜(a7)のいずれかを表す。該官能基(a1)〜(a7)中、*1はR4と、*2はR5と連結していることを表す。
【化2】
一般式(II)中、
Lは、ラクトン構造を有する1価の有機基を表す。
R0は、アルキレン基、シクロアルキレン基、又はこれら基の組み合わせを表す。R0が複数ある場合、該複数のR0は同じでも異なっていてもよい。
Zは、エーテル結合、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合又はウレア結合を表す。Zが複数ある場合、該複数のZは同じでも異なっていてもよい。
nは、繰り返し数を表し、1〜5の整数を表す。
【請求項2】
前記一般式(I)中、Aが前記官能基(a1)〜(a6)のいずれかであることを特徴とする、請求項1に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
【請求項3】
前記一般式(I)中、Aが前記官能基(a1)又は(a2)であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
【請求項4】
前記一般式(I)で表される繰り返し単位が、下記一般式(I−1)で表される繰り返し単位であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
【化3】
一般式(I−1)中、
R1、R2、R3及びR5は、前記一般式(I)におけるR1、R2、R3及びR5と同義である。
【請求項5】
前記一般式(I)及び前記一般式(I−1)中、R1及びR2は水素原子であり、R3は水素原子又はアルキル基を表すことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
【請求項6】
前記一般式(I)及び前記一般式(I−1)中、R5がアルキル基又はシクロアルキル基を表すことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
【請求項7】
前記一般式(II)で表される部分構造を有する繰り返し単位が、下記一般式(II−1)又は一般式(II−2)で表される繰り返し単位であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
【化4】
一般式(II−1)及び一般式(II−2)中、
R7は水素原子、ハロゲン原子又はアルキル基を表す。一般式(II−2)における2つのR7は、同じでも異なっていてもよい。
Aはエステル結合又はアミド結合を表す。
R8は炭化水素基を表す。R8が複数ある場合、該複数のR8は同じでも異なっていてもよい。
kは0〜2の整数を表す。
lは0〜19の整数を表す。
L、R0、Z及びnは、前記一般式(II)におけるL、R0、Z及びnと同義である。
【請求項8】
前記一般式(II)で表される部分構造を有する繰り返し単位が、前記一般式(II−1)で表される繰り返し単位であることを特徴とする、請求項7に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
【請求項9】
前記一般式(II−1)で表される繰り返し単位が、下記一般式(II−3)で表される繰り返し単位であることを特徴とする、請求項8に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
【化5】
一般式(II−3)中、
R7、A、R0、Z及びnは、前記一般式(II−1)におけるR7、A、R0、Z及びnと同義である。
R9は、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシカルボニル基又はシアノ基を表す。R9が複数ある場合、該複数のR9は同じでも異なっていてもよく、2つのR9が結合し、環を形成していても良い。
Xは、アルキレン基、酸素原子又は硫黄原子を表す。
mは、置換基数であって、0〜5の整数を表す。
【請求項10】
前記一般式(II)及び前記一般式(II−1)〜(II−3)中、R0がアルキレン基であることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
【請求項11】
前記一般式(II)及び前記一般式(II−1)〜(II−3)中、Zがエーテル結合又はエステル結合であることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
【請求項12】
前記一般式(II)及び前記一般式(II−1)〜(II−3)中、nが1であることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
【請求項13】
更に、(C)疎水性樹脂を含有することを特徴とする、請求項1〜12のいずれか一項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
【請求項14】
請求項1〜13のいずれか一項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物により形成されたレジスト膜。
【請求項15】
請求項14に記載のレジスト膜を露光、現像する工程を含むことを特徴とするパターン形成方法。
【請求項16】
前記露光する工程における露光が、液浸露光であることを特徴とする、請求項15に記載のパターン形成方法。
【公開番号】特開2011−191446(P2011−191446A)
【公開日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−56741(P2010−56741)
【出願日】平成22年3月12日(2010.3.12)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年3月12日(2010.3.12)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】
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