説明

感覚惹起剤組成物及びそれらの送達システム

【課題】使用者の口のみではなく、喉及び消化管の上部部分にも長い時間所望の感覚を提供する口腔用組成物を提供する。
【解決手段】a)感覚惹起剤;及びb)前記感覚惹起剤と非粒状マトリックスを形成する水和した食用ポリマーを口腔用組成物中に含ませる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、使用者、即ち、哺乳動物の口腔レセプター領域に制御放出性感覚を与える組成物を含む。特に、本発明の口腔用制御放出性組成物は、感覚惹起剤及び該感覚惹起剤とマトリックスを形成する水和又は水和した食用ポリマーを含む。本発明は、口腔送達システム及びそれらを製造する方法、ならびに使用者の口、喉及び消化管の上部部分に所望の感覚を与える方法及び持続する方法にも関する。
【背景技術】
【0002】
適用すると温かさの感覚を提供する多様な化合物が知られており、一般に「温化剤」と称されている。清涼化感覚を提供する化合物も知られており、一般に「清涼化剤」又は「生理学的清涼化剤」と称されている。温化及び/又は清涼化剤は、使用者にとって心地よい温化及び/又は清涼化効果を生み出すため、局所用及び摂取可能製品の両方を含む多様な製品に加えられている。
【0003】
ヒリヒリした感覚を提供する化合物も知られており、「刺感剤(tingling agent)」と称されている。刺感剤も多様な製品、局所用及び摂取可能の両方の製品に加えられており、望まれるようなヒリヒリした、刺されたような(stinging )又はしびれた(numbing
)感覚を提供する。
【0004】
しかしながら、摂取可能製品内に組み入れられた場合、こうした温化、清涼化及び刺感剤は典型的には不十分な効果しか示さない。特に、慣用的な摂取可能製品は使用者の口中に感覚を提供できるけれども、この感覚は一時的にのみしか知覚されず、そして最も多くの場合決して喉のレセプターへは到達しない。そうした感覚を喉の領域内へ拡大するためには、より高い濃度の化合物が必要とされるであろう。このアプローチはしばしば、望ましくない刺されたような又は灼けつくような感覚を口に生じる。
【0005】
それ故、温化、清涼化及び/又は刺感剤を組み入れ、そして所望の感覚を、使用者の口のみではなく、喉及び消化管の上部部分にも提供する新規な口腔用組成物が必要とされている。所望の感覚が使用者により知覚される時間の長さを延ばす口腔用組成物も必要とされている。さらに、こうした口腔用組成物のための送達システム及びそれらを製造する方法が必要とされている。
【発明の開示】
【0006】
いくつかの態様において、感覚惹起剤;及び該感覚惹起剤と非粒状マトリックスを形成する水和した食用ポリマーを含む、口腔用組成物がある。
【0007】
いくつかの態様において、感覚惹起剤;及び該感覚惹起剤と非粒状マトリックスを形成する膨潤した食用ポリマーを含む、腔用組成物がある。
【0008】
いくつかの態様において、本口腔用制御放出性組成物は:感覚惹起剤;該感覚惹起剤と非粒状マトリックスを形成する食用ポリマー;及び湿潤坦体及び膨潤剤から選択される坦体を含む。
【0009】
いくつかの態様において、本口腔用制御放出性組成物は:感覚惹起剤;及び該感覚惹起剤と非粒状マトリックスを形成する糖類を含む。
【0010】
いくつかの態様において、水和した食用ポリマーのブレンド及び少なくとも一つの感覚惹起剤を含んでなる均質マトリックスを含む、口腔用組成物がある。
【0011】
いくつかの態様において、本口腔用組成物は、水和した食用ポリマーに分散された感覚惹起剤を含む。
【0012】
いくつかの態様において、本口腔用組成物は:親水性ポリマー及び疎水性ポリマーを含む水和した食用ポリマーブレンドに分散された感覚惹起剤を含む。
【0013】
いくつかの態様において、哺乳動物の唾液の粘度を増加させる水和した食用ポリマーに分散された感覚惹起剤を含む、口腔用組成物がある。
【0014】
いくつかの態様において、感覚惹起剤及び該感覚惹起剤と非粒状マトリックスを形成する水和した食用ポリマーを含む口腔用組成物;フレーバー付与剤;及び坦体を含む、食料品(comestible)がある。
【0015】
いくつかの態様において、分散された感覚惹起剤を有するガラス状ポリマーマトリックスを含む、ロゼンジ組成物がある。
【0016】
いくつかの態様において、感覚惹起剤及び該感覚惹起剤と非粒状マトリックスを形成する水和した食用ポリマーを含む口腔用組成物;フレーバー付与剤;及びガムベースを含む、チューインガム組成物があり、該食用ポリマーは、哺乳動物の口及び上部消化管で約2秒から約1時間に及ぶ感覚を生み出すのに十分な量で存在する。
【0017】
いくつかの態様において、坦体を食用ポリマーの水性溶液と、該坦体が結晶相から非晶質相又はガラス相へ変化するまで加熱する工程;感覚惹起剤をポリマー中に分散して非粒状マトリックスを形成させる工程;及びガラス相中の成分の組み合わせ物から食料品を形成する工程を含む、哺乳動物の口及び喉に制御放出性感覚を与える食料品を製造する方法がある。
【0018】
いくつかの態様において、哺乳動物の口腔レセプター領域に感覚を与える方法は:感覚惹起剤及び該感覚惹起剤と非粒状マトリックスを形成する水和した食用ポリマーを含有する組成物を経口投与する工程;及び約2〜約45秒以内に口腔レセプター領域を刺激して哺乳動物の口及び上部消化管に感覚を生み出す工程を含む。
【0019】
いくつかの態様において、哺乳動物の口及び上部消化管に感覚を持続する方法は:感覚惹起剤及び該感覚惹起剤と非粒状マトリックスを形成する水和した食用ポリマーを含有する食料品を経口投与する工程;及び哺乳動物の口腔レセプター領域を刺激して口及び上部消化管に感覚を生み出す工程を含み、該ポリマーは、口及び上部消化管で約2秒間から約30分間に及ぶ感覚を生み出すために十分な量で存在する。
【0020】
本発明は、
口腔用組成物であって:
a)感覚惹起剤;及び
b)前記感覚惹起剤と非粒状マトリックスを形成する水和した食用ポリマー;
を含んでなる口腔用組成物;
前記感覚惹起剤が、温化剤、生理学的清涼化剤、刺感剤及びそれらの組み合わせから成る群より選択される口腔用組成物;
前記食用ポリマーが、タンパク質、糖タンパク質、糖脂質、脂肪、ワックス、酢酸ポリビニル、ポリエチレンオキシド、ポリエチレン、デキストリン類、フルクト−オリゴ糖類、デンプン、アルギン酸塩、天然及び合成ゴム、セルロース類、カラギナン及びそれらの組み合わせから成る群より選択される口腔用組成物;
前記食用ポリマーが前記組成物の約0.05〜約99重量%の量で存在する口腔用組成物;
前記食用ポリマーが前記組成物の約1〜約10重量%の量で存在する口腔用組成物;
前記食用ポリマーがペクチンを含んでなる口腔用組成物;
前記ペクチンが前記組成物の約0.05〜約10重量%の量で存在する口腔用組成物;
前記食用ポリマーが少なくとも約180ダルトンの分子量を有する口腔用組成物;
前記食用ポリマーが約300万ダルトン未満の分子量を有する口腔用組成物;
前記食用ポリマーが約5〜約100,000cPの粘度を有する口腔用組成物;
前記感覚惹起剤が前記組成物の約0.1〜約96重量%の量で存在する口腔用組成物;
前記感覚惹起剤が前記組成物の約5〜約25重量%の量で存在する口腔用組成物;
さらに、フレーバー付与剤を含んでなる口腔用組成物;
さらに、増強成分を含んでなる口腔用組成物;
前記増強成分が、マグネシウム、ナトリウム、カルシウム及びカリウムから成る群より選択される無機質カチオン;生理学的清涼化剤;及びそれらの組み合わせから成る群より選択される口腔用組成物;
前記刺感剤が、ジャンブーオレオレジン;山椒抽出物;黒胡椒抽出物;エキネシア抽出物;アメリカザンショウ抽出物;赤トウガラシオレオレジン;起沸剤;及びそれらの組み合わせから成る群より選択される口腔用組成物;
に関する。
【0021】
本発明は、また、
口腔用組成物であって:
a)感覚惹起剤;及び
b)前記感覚惹起剤と非粒状マトリックスを形成する膨潤した食用ポリマー
を含んでなる口腔用組成物;
に関する。
【0022】
本発明は、また、
口腔用組成物であって、親水性ポリマー及び疎水性ポリマーを含んでなる水和した食用ポリマーブレンドに分散された感覚惹起剤を含んでなる口腔用組成物;
前記親水性ポリマーがタンパク質を含んでなり、そして、前記疎水性ポリマーがワックスを含んでなる口腔用組成物;
に関する。
【0023】
本発明は、また、
食料品であって:
a)感覚惹起剤及び前記感覚惹起剤と非粒状マトリックスを形成する水和した食用ポリマーを含んでなる口腔用組成物;
b)フレーバー付与剤;及び
c)坦体;
を含んでなる食料品;
前記食用ポリマーが前記食料品の約0.2〜約95重量%の量で存在する食料品;
前記食用ポリマーが前記食料品の約0.2〜約0.4重量%の量で存在する食料品;
前記食用ポリマーが約−50℃〜約80℃のガラス転移温度を有する食料品;
前記感覚惹起剤が前記食料品の約0.001〜約10重量%の量で存在する食料品;
前記感覚惹起剤が前記食料品の約0.4〜約0.6重量%の量で存在する食料品;
さらに、増強成分を含んでなり、そして、前記感覚惹起剤が前記食料品の約0.01〜約0.1重量%の量で存在する食料品;
前記感覚惹起剤が、温化剤、生理学的清涼化剤、刺感剤及びそれらの組み合わせから成る群より選択される食料品;
前記食料品が、ハードキャンディー;ソフトキャンディー;チューインガム;フィルム;ロゼンジ;液体飲料;粉末化飲料;フィルム;及び中心部充填菓子から成る群より選択される食料品;
前記食料品がロゼンジを含んでなり;そして
前記坦体が、砂糖、無糖増量性甘味料及びそれらの組み合わせから成る群より選択される増量性甘味料を含んでなる食料品;
前記食料品がチューインガムを含んでなり、そして、前記坦体がガムベースを含んでなる食料品;
に関する。
【0024】
本発明は、また、
ロゼンジ組成物であって、そこに分散された感覚惹起剤を有するガラス状ポリマーマトリックスを含んでなるロゼンジ組成物;
前記ガラス状ポリマーマトリックスが、哺乳動物の口及び上部消化管で約2秒間から約30分間に及ぶ感覚を生み出すのに十分な量で存在する水和した食用ポリマーを含んでなるロゼンジ組成物;
前記ガラス状ポリマーマトリックスが前記組成物の約0.2〜約0.4重量%の量で存在するペクチンを含んでなるロゼンジ組成物;
に関する。
【0025】
本発明は、また、
チューインガム組成物であって:
a)感覚惹起剤及び前記感覚惹起剤と非粒状マトリックスを形成する水和した食用ポリマーを含んでなる口腔用組成物;
b)フレーバー付与剤;及び
c)ガムベース;
を含んでなり、前記食用ポリマーが、哺乳動物の口及び上部消化管で約2秒から約1時間に及ぶ感覚を生み出すのに十分な量で存在するチューインガム組成物;
前記感覚惹起剤が前記組成物の約0.001〜約10重量%の量で存在するチューインガム組成物
に関する。
【0026】
本発明は、また、
制御放出性感覚を哺乳動物の口及び喉に与える食料品を製造する方法であって:
坦体を水和した食用ポリマーの水性溶液と、該坦体が結晶相から非晶質相又はガラス相へ変化するまで加熱する工程;
該ポリマー中に感覚惹起剤を分散させて非粒状マトリックスを形成する工程;及び
該ガラス相中の成分の組み合わせ物から食料品を形成する工程;
を含んでなる方法;
該感覚惹起剤が、温化剤、生理学的清涼化剤、刺感剤及びそれらの組み合わせから成る群より選択される方法;
に関する。
【0027】
本発明は、また、
哺乳動物の口腔レセプター領域に感覚を与える方法であって:
感覚惹起剤及び前記感覚惹起剤と非粒状マトリックスを形成する水和した食用ポリマーを含んでなる組成物を経口投与する工程;及び
該口腔レセプター領域を約2〜約45秒以内に刺激して、該哺乳動物の口及び上部消化管で感覚を生み出す工程;
を含んでなる方法;
該口腔レセプター領域が該哺乳動物の口及び喉のレセプターを含んでなる方法;
に関する。
【発明の詳細な説明】
【0028】
本明細書で使用される、「含んでいる(including)」「含有している(containing)
」又は「特徴付けられる」と同義である暫定用語「含んでなる(comprising )」(「含
んでなる(comprises )」その他も)は、非制限的又は開放的であり、特許請求の範囲の前文又は本文におけるその使用に関わらず、追加の、列挙されていない要素又は方法工程を排除するものではない。
【0029】
本明細書で使用される、「バブルガム」及び「チューインガム」は相互交換的に使用され、両方ともいずれかのガム組成物を含まなければならない。
【0030】
本明細書で使用される、用語「食用ポリマー」とは、食用に適する組成物で使用するために許容可能であるいずれかのポリマーを包含する。
【0031】
感覚惹起剤組成物
本明細書に記載されている態様は、使用者の口咽頭レセプター領域を刺激する口腔用制
御放出性組成物を提供する。該組成物はそれにより、使用者の口、喉及び上部消化管に感覚を与える。該組成物は、温化剤、清涼化剤及び/又は刺感剤のような感覚惹起剤及び該感覚惹起剤とマトリックスを形成する水和又は膨潤した食用ポリマーを含む。
【0032】
用語「マトリックス」とは、媒体を指し、それにより、感覚惹起剤及び食用ポリマーが分散され、これら二つの成分間の潜在的な化学的及び/又は物理的相互作用を可能にしている。例えば、限定されるわけではないが、ペクチンのようなポリマーは、化学的及び/又は物理的の両方で感覚惹起剤と相互作用し、組成物からの感覚惹起剤の持続した又は制御された放出を可能にする。マトリックスは、感覚惹起剤の粒状球の包み込みとは対照的に、感覚惹起剤がポリマー中に分散されるように非粒状であることができる。例えば、いくつかの態様において、感覚惹起剤はポリマー中に包埋されていることができる。ポリマー中での感覚惹起剤の分散は均質又は均一であることができ、又は成分の非均一分散体であってもよい。
【0033】
いくつかの態様に関して、マトリックスは「ガラス状キャンディーマトリックス」又は「ガラス状マトリックス」として記述することができる。こうした用語は相互交換的に、本発明のロゼンジ又は同様のハードキャンディー製品を製造するために使用される成分のガラス相を指す。ガラス状マトリックスは、製品を製造するために使用された食用ポリマー及び坦体中の感覚惹起剤の分散体である。
【0034】
食用ポリマー及び感覚惹起剤マトリックスは、口腔用組成物からの感覚惹起剤の持続された又は制御された放出を提供する。このことは、時間及び場所の両方において感覚を拡大させる。特に、該感覚惹起剤は慣用的感覚惹起剤よりも遅い速度で放出され、それにより使用者により知覚される感覚の長さを延長する。感覚惹起剤は、三叉神経により神経支配されたより多量の口腔レセプター領域にも到達する。ポリマーマトリックスは、感覚惹起剤が使用者の口のみでなく喉のレセプターにも到達することを可能にする。これら口咽頭レセプター領域の刺激は、舌咽及び迷走神経による咽頭及びおそらく喉頭分岐部の神経支配の結果、口及び消化管の上部部分の両方に感覚を提供する。ある個体では、粘膜の高い透過性及びそれらが刺激する線維の空間的分布の起こりうる相違により、胃の方までもさえ感覚を知覚することができる。
【0035】
感覚惹起剤と相互作用して口腔内への放出の制御を提供する食用ポリマーは、食用可能な組成物で使用されるいずれかの慣用的ポリマーであることができ、それは水和されていても、膨潤されていてもよい。本発明のいくつかの態様において坦体が含まれており、それは湿潤坦体又は膨潤剤であることができる。湿潤坦体は、望ましくは、十分な量の湿気又は液体を提供して食用ポリマーを水和及び/又は溶解させる。膨潤剤は、望ましくは、十分な量の湿気又は液体を提供して食用ポリマーを膨潤させる。例えば、グルコース及びスクロースのような単純な糖に対して、湿潤坦体又は膨潤剤は、水和又は膨潤した食用ポリマー成分の約5〜約95重量%の量で存在する。ペクチン及びカルボキシメチルセルロースのような大きなポリマーに対して、湿潤坦体又は膨潤剤は、水和又は膨潤した食用ポリマー成分の約20〜約99.9重量%の量で存在する。ペクチンならびに他のヒドロコロイド及び多糖類に対して、例えば、湿潤坦体は、水和した食用ポリマー成分の約85〜約99.5重量%の量で存在する水であることができる。適した湿潤坦体又は膨潤剤には、限定されるわけではないが、水、有機溶媒及び例えば、低融点脂肪のような可塑剤が含まれる。望ましくは、湿潤坦体はポリマーを水和してゲル又は類似の半固体コンシステンシーを形成させる。
【0036】
適したポリマーの一般的カテゴリーには、例えば、糖類、タンパク質、糖タンパク質、オリゴタンパク質、脂肪及びワックスが含まれる。ポリマーの組み合わせも用いることができる。
【0037】
糖類には、二糖類、オリゴ糖類及び多糖類が含まれる。ポリマーではないが、単糖類でさえいくつかの態様において使用することができる。糖類の適した例には、限定されるわけではないが、以下のものが含まれる:リボース;マンノース;ガラクトース;ポリデキストロース;コーンシロップ;デキストリン類;蜂蜜;イナゴマメパウダー;糖蜜;デーツ糖;米シロップ;リュウゼツランシロップ;インシュリンのようなフルクト−オリゴ糖類;デンプン、変性されたもの及び天然のもの両方、及びアミロース及びアミロペクチンを含むデンプン画分;低及び高分子量メトキシペクチンのようなペクチン;ナトリウム及びカリウムのようなアルギン酸塩;アラビアゴム、ゲランガム、ウェランガム、トラガカントガム、キサンタンガム、グアーガム及びローカストビーンガムのような天然及び合成ガム;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシブチルカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルエチルセルロース及びメチルエチルセルロースのようなセルロース;アルファ、ガンマ、イオータ、カッパ及びラムダカラゲーニンのようなカラゲーニン;及びそれらの組み合わせ。
【0038】
有用なタンパク質は種々様々の材料から選ぶことができる。適したタンパク質には以下のものが含まれる、例えば:ゼラチン;カゼイン及びカゼイネート;乳漿タンパク質;大豆タンパク質;小麦タンパク質;トウモロコシタンパク質;大麦タンパク質;卵タンパク質;筋肉タンパク質;他の豆科植物および塊茎からのタンパク質;及びそれらの組み合わせ。糖タンパク質には、例えば、コンドロイチン、グルコサミノグリカン及びレクチンが含まれる。糖脂質も使用することができる。
【0039】
脂肪には、飽和及び不飽和脂肪の両方が含まれる。ワックスには、例えば、蜜蝋、カルナウバワックス、低融点パラフィン、シェラック、カンデリラワックス、微結晶性及び合成ワックスが含まれる。
【0040】
本発明のいくつかの態様は、食用ポリマーとしてポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、メタクリル酸及びメタクリレートのアニオン性ポリマー、酢酸ポリビニル、ポリエチレンオキシド及び/又はポリエチレンを用いる。
【0041】
食用ポリマーの組み合わせもいくつかの態様において用いることができる。例えば、親水性ポリマー及び疎水性ポリマーのブレンドを用いることができる。親水性ポリマーは、口腔における感覚の迅速なインパクトを可能にし、一方、疎水性ポリマーは、より遅延したインパクトを提供することができ、そしてより長く続く感覚も提供することができる。それ故、二つのポリマーの組み合わせを、これらの特性をバランスさせるため、即ち、持続された感覚ばかりでなく迅速なインパクトを達成するために用いることができる。適した組み合わせには、例えば、親水性タンパク質と疎水性ワックスが含まれる。
【0042】
ポリマー粘度及び分子量も感覚のインパクトに影響することができる。一般に、食用ポリマーの粘度は、約2cP〜約100,000cPの範囲である。例えば、プルランの粘度は約2cPであり、カルボキシメチルセルロースの粘度は20,000cPまで到達することが可能であり、キサンタンガムの粘度は約10cP〜約100,000cPの範囲であり、そしてペクチン及びウェランガムの粘度は数千cPまでの高さであり得る。ポリマー粘度は、中でも、溶液中の濃度、ポリマー溶液が受ける剪断速度ならびに剪断下のその挙動(ニュートン、非ニュートン、粘弾性その他)、温度及びイオンの存在のような多くの性質で変化する。より低い粘度のポリマーは一般に、感覚の比較的より短いインパクトを提供するのに対し、より高い粘度を有するポリマーは、比較的より長い永続するインパクトを提供する。それに従い、本発明のいくつかの態様は、低及び高粘度ポリマーを組み合わせ、感覚のインパクト及び持続を含む感覚惹起剤の特性をバランスさせている。
【0043】
一定の食用ポリマー、特に上に記載したものは、唾液の粘度を増加させることが可能であり、それにより口咽頭領域において、特に喉において感覚惹起剤の滞留時間を増加させている。それに従い、本発明のいくつかの態様は、唾液の粘度を増加させる食用ポリマーを組み入れている。特に適したポリマーには、ペクチン、アルギン酸塩、フルクト−オリゴ糖類、タンパク質などが含まれる。
【0044】
食用ポリマーの分子量は、高分子量ポリマーについて約180から数百万ダルトンまでの範囲のいずれかであることができる。プルランの分子量は、例えば、95,000〜124,000(各々プルランP100及びプルランP1200について)の範囲である。ペクチンの分子量は、柑橘類ペクチンの90,000ダルトンから、赤トマトペクチンの135,000ダルトンまでの範囲であるか、又はさらにより高い。タンパク質の分子量は、数百(単純なペプチド)から百万(例えば、ミオシン)ダルトンまでの範囲であり得る。高分子量ポリマー、特にペクチンは一般に、口腔内への感覚惹起剤のより遅い放出を提供する。
【0045】
ガラス転移温度は、感覚惹起剤の放出に影響する別の特性である。本発明の態様で使用される水和した食用ポリマーは一般に、約−50℃〜約80℃のガラス転移温度を有する。
【0046】
食用ポリマーは、口、喉及び上部消化管における感覚を約2秒間から約30分間及ばせるのに十分な量で感覚惹起剤組成物中に存在することができる。いくつかの態様において、温化感覚はほとんど即座であることができる。いくつかの態様において、温化感覚は約1分間未満〜約10分間知覚される。より具体的には、約2〜45秒以内、より具体的には30〜45秒以内に感覚惹起剤の放出により口腔レセプター領域が刺激される。それ故、1分もたたずに口及び上部消化管領域で感覚が感じられ、それは約30分間に及ぶ。灼けつくような感覚を与えることなしに組成物が実質的に消尽された後、約1〜3分、又はいくつかの態様においてはさらに長く、感覚を持続することができる。それに従い、ポリマーは、感覚惹起剤組成物の約0.05〜約99重量%の量で存在する。いくつかの態様において、ポリマーは該組成物の約1〜約10重量%の量で存在する。
【0047】
感覚惹起剤は、温化剤、清涼化剤又は刺感剤又はこれらのいずれかの組み合わせであることができる。
【0048】
温化剤は、個々の使用者に温化の感覚信号を提供することが知られている、広い種類の化合物から選択することができる。これらの化合物は、特に口腔において温化の感覚を与え、しばしばフレーバー、甘味料及び他の感覚受容性成分の知覚を増強する。有用な温化剤には、口腔レセプターに結合することができる少なくとも一つのアリルビニル構成要素を有するものが含まれる。適した温化剤の例には、限定されるわけではないが以下のものが含まれる:バニリルアルコールn−ブチルエーテル(TK−1000、高砂香料工業、東京、日本、により供給されている);バニリルアルコールn−プロピルエーテル;バニリルアルコールイソプロピルエーテル;バニリルアルコールイソブチルエーテル;バニリルアルコールn−アミノエーテル;バニリルアルコールイソアミルエーテル;バニリルアルコールn−ヘキシルエーテル;バニリルアルコールメチルエーテル;バニリルアルコールエチルエーテル;ジンゲロール;ショーガオール;パラドール;ジンゲロン;カプサイシン;ジヒドロカプサイシン;ノルジヒドロカプサイシン;ホモカプサイシン;ホモジヒドロカプサイシン;エタノール;イソプロピルアルコール;イソ−アミルアルコール;ベンジルアルコール;グリセリン;クロロホルム;オイゲノール;シナモン油;シンナムアルデヒド;それらのリン酸誘導体;及びそれらの組み合わせ。
【0049】
多種多様なよく知られた清涼化剤を本口腔用組成物に用いることができる。例えば、有用な清涼化剤の間で、中でも、メントール、キシリトール、エリスリトール、メンタン、
メントン、酢酸メンチル、サリチル酸メンチル、N,2,3−トリメチル−2−イソプロピルブタンアミド(WS−23)、N−エチル−p−メンタン−3−カルボキサミド(WS−3)、コハク酸メンチル、3,1−メントキシプロパン−1,2−ジオール及びグルタル酸エステル及びそれらの組み合わせが含まれる。これら及び他の適した清涼化剤は、以下の米国特許(すべて、その全体が本明細書において参照される)にさらに記載されている:Rowsell et al. による米国特許第4,230,688及び4,032,661号
;Amano et al. による米国特許第4,459,425号;Watson et al. による米国特
許第4,136,163号;及びGrub et al. による米国特許第5,266,592号。生理学的清涼化剤は、使用者により知覚される温かさの感覚も増強することができ、そしてそれ故、温化剤と清涼化剤の組み合わせをいくつかの態様で用いることができる。
【0050】
刺感剤を口腔用組成物に用いることができ、使用者にヒリヒリした、刺されたような又はしびれた感覚を提供する。刺感剤には、限定されるわけではないが、活性成分がスピラントールであるジャンブーオレオレジン(Jambu Oleoresin)又はパラクレス(スピラン
テス(Spilanthes)sp. );サンショール−I、サンショール−II及びサンショアミドとして知られている成分を含む山椒抽出物(Japanese pepper extract)(サントクシウ
ム・ペペリツム(Zanthoxylum peperitum ));活性成分シャビシン及びピペリンを含む黒胡椒抽出物(ピペル・ニグルム(piper nigrum ));エキネシア抽出物(Echinacea extract);アメリカザンショウ抽出物(Northern Prickly Ash extract);赤トウガラシオレオレジン(red pepper oleoresin);及び包み込むことができる食用の酸及び塩基のような起沸剤(effervescing agent)が含まれる。刺感剤は、Nakatsu et al. による米
国特許第6,780,443号、McLaughlin et al. による米国特許第5,407,665号、Johnson et al. による米国特許第6,159,509号、及びNakatsu et al. による米国特許第5,545,424号(これらの各々は、その全体が本明細書において参照される)に記載されている。
【0051】
起沸剤として使用するための食用酸及び塩基は、その全体が本明細書において参照されるPCT公開番号第WO2004/064544号に記載されているようにマイクロカプセル又は微粒子として包み込むことができる。適した封入剤には、限定されるわけではないが、脂肪、ポリマー、炭化水素及びそれらの組み合わせが含まれる。適した塩基には、限定されるわけではないが、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属重炭酸塩、アルカリ土類金属炭酸塩、アルカリ土類金属重炭酸塩及びそれらの組み合わせが含まれる。適した酸には、限定されるわけではないが、クエン酸、リン酸、酒石酸、リンゴ酸、アスコルビン酸及びそれらの組み合わせが含まれる。
【0052】
感覚惹起剤は、一般に、口腔用組成物の約0.1〜約96重量%の量で存在することができる。いくつかの態様において、感覚惹起剤は組成物の約5〜約25重量%の量で存在する。
【0053】
本発明のいくつかの態様において、感覚惹起剤は、ペクチンに分散することができ、非粒状マトリックスを形成する。こうした態様において、ペクチンは、約0.05〜約99重量%、より望ましくは約0.05〜約10重量%の量で存在することができる。感覚惹起剤は、約0.005〜約96重量%、より望ましくは約0.005〜約10重量%の量で存在することができる。
【0054】
いくつかの特定の態様において、本口腔用組成物は、該組成物の約0.1〜約99.9重量%の量で存在する感覚惹起剤、及び該組成物の約0.1〜約99.9重量%の量で存在する水和したペクチンマトリックスを含むことができる。
【0055】
いくつかの態様において、本口腔用組成物は、該組成物の約0.1〜約99.9重量%
の量で存在する感覚惹起剤及び坦体(アルコール、油及び/又は水性溶媒)、及び組成物の約0.1〜約99.9重量%の量で存在する水和した食用ポリマーの混合物を含むことができる。
【0056】
いくつかの態様において、口腔用組成物は、フレーバー付与剤(flavor agent )(フレ
ーバー、フレーバー付与剤(flavoring))、甘味付与剤(甘味料)、着色付与剤(coloring agent )(着色料(colorants )、着色付与剤(colorings ))、増強剤成分など、及びそれらの混合物のような、存在してもよい添加物を含むことができる。
【0057】
増強剤成分を、使用者の温かさ、清涼さ又は刺感の知覚を増強するために加えることができる。増強剤成分の添加は、所望の感覚の強さを損なうことなく、感覚惹起剤をより低いレベルで存在させるのを可能にする。こうした成分には、例えば、イオン性増強成分が含まれる。イオン性増強成分には、マグネシウム、カルシウム、カリウム、アルミニウムのような無機質カチオン;亜リン酸及びそれらの組み合わせが含まれる。イオン性増強成分は、使用者の唾液のイオン濃度を変化させ、引き続いて粘膜を通した拡散を増強することにより機能する。口腔レセプターは高度にイオン感受性であるので、温かさ、清涼さ又は刺感のメッセージは、こうしたイオン性成分がない場合よりも迅速に脳へ送達される。
【0058】
送達システム
本発明のいくつかの態様は、上記の口腔用感覚惹起剤組成物の送達システムを提供する。送達システム(「食料品」とも称される)は一般に、食品及び飲料のようないずれかの食用可能な又は消費できる組成物を包含する。より特定的には、食料品は、限定されるわけではないが、ハードキャンディー、ソフトキャンディー、綿菓子、圧縮錠剤、チューインガム、フィルム、ロゼンジ、いずれかの形のゲル又は液体充填菓子のような中心部充填菓子、液体飲料、粉末化飲料などから選択することができる。こうした食料品は、口腔用感覚惹起剤組成物、フレーバー付与剤及び坦体を含む。
【0059】
上に詳細に記載したように、口腔用組成物は、感覚惹起剤及びそれらとマトリックスを形成する水和又は水和した食用ポリマーを含む。食用ポリマーは上記のものから選択することができる。一般に、食用ポリマーは、該食料品の約0.01重量%から98重量%までの量で存在する。いくつかの態様において、該ポリマーは約0.2〜約0.4重量%の量で存在する。製造されている食料品形態に依存して、ポリマーの量を変化させることが望ましいであろう。
【0060】
上に記載したように、水和した食用ポリマーのガラス転移温度は、約−50℃〜約80℃の範囲である。
【0061】
口腔用組成物は、上記の感覚惹起剤も含む。感覚惹起剤は一般には、該食料品の約0.001〜約10重量%の量で存在する。いくつかの態様において、感覚惹起剤は約0.4〜約0.6重量%の量で存在する。特定の形態は他の形態よりも急速に消尽されるので、製造されている食料品のタイプに依存して、その中に組み入れられる感覚惹起剤の量を変化させることが望ましいであろう。
【0062】
坦体成分は、多様な当該技術分野でよく知られている坦体から選択することができる。適した坦体の選択は、製造されている食料品のタイプに依存する。
【0063】
例えば、いくつかの態様は、一般に菓子とも称される、ロゼンジ又はキャンディーの形態の食料品に向けられている。菓子組成物中の坦体は、糖のような増量性甘味料、無糖増量性甘味料など、又はそれらの混合物を含むことができる。増量性甘味料は一般に、組成物の約0.05〜約99重量%の量で存在する。
【0064】
適した糖甘味料には一般に、限定されるわけではないが、スクロース(砂糖)、デキス
トロース、マルトース、デキストリン、キシロース、リボース、グルコース、マンノース、ガラクトース、フルクトース(左旋糖)、転化糖、フルクトオリゴ糖類シロップ、部分加水分解デンプン、コーンシロップ固形物及びそれらの混合物のような、単糖類、二糖類及び多糖類が含まれる。
【0065】
適した無糖増量性甘味料には、限定されるわけではないが、ソルビトール、キシリトール、マンニトール、ガラクチトール、マルチトール、水素化イソマルツロース(ISOMALT)、ラクチトール、エリスリトール、水素化デンプン加水分解物、ステビア及びそれらの混合物のような糖アルコール(又はポリオール)が含まれる。
【0066】
適した水素化デンプン加水分解物には、米国特許第25,959、3,356,811、4,279,931号に開示されているもの、及び、ソルビトール、水素化二糖類、水素化高級多糖類又はそれらの混合物を含有する多様な水素化グルコースシロップ及び/又は粉末が含まれる。水素化デンプン加水分解物は、コーンシロップの制御された接触水素化により、主として製造される。生じる水素化デンプン加水分解物は、単量体、二量体及び多量体糖類の混合物である。これら異なった糖類の比は、異なった特性の異なった水素化デンプン加水分解物を与える。フランスのRoquette Freres により製造されている商業的に入手可能なLYCASSIN 及びFairlawn, N.J. のLonza, Inc. により製造されている商業的に入手可能なHYSTAR のような、水素化デンプン加水分解物の混合物もまた有用である

【0067】
いくつかの態様において、高甘味度甘味料も菓子組成物に含ませることができる。特定の甘味料に限定されるわけではないが、代表的分類及び例には以下のものが含まれる:
(a)ジヒドロカルコン、モネリン、ステビオシド、グリシリジン、ジヒドロフラバノールのような水溶性甘味料、及びソルビトール、マンニトール、マルチトール、及び、その開示が本明細書で参照される、米国特許第4,619,834号に記載されているようなL−アミノジカルボン酸アミノアルケン酸エステルアミド及びそれらの混合物のような糖アルコール;
(b)可溶性サッカリン塩(即ち、サッカリンナトリウム及びカルシウム塩)、サイクラミン酸塩、3,4−ジヒドロ−6−メチル−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキシドのナトリウム、アンモニウム又はカルシウム塩、3,4−ジヒドロ−6−メチル−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキシドのカリウム塩(Acesulfame-K )、サッカリンの遊離酸形態、およびそれらの混合物のような水溶性人
工甘味料;
(c)L−アスパルチル−L−フェニルアラニンメチルエステル(アスパルテーム)及び米国特許第3,492,131号に記載されている物質、L−アルファアスパルチル−N−(2,2,4,4−テトラメチル−3−チエタニル)−D−アラニンアミド水和物(Alitame )、N−[N−(3,3−ジメチルブチル)−L−アスパルチル]−L−フェニルアラニン 1−メチルエステル(Neotame )、L−アスパルチル−L−フェニルグリセリン及びL−アスパルチル−L−2,5−ジヒドロフェニル−グリシンのメチルエステル、L−アスパルチル−2,5−ジヒドロ−L−フェニルアラニン;L−アスパルチル−L−(l−シクロヘキセン)−アラニン及びそれらの混合物のようなL−アスパラギン酸由来甘味料のような、ジペプチドに基づいた甘味料;
(d)普通の糖(スクロース)のクロロ化誘導体のような、天然に存在する水溶性甘味料に由来する水溶性甘味料、例えば、Sucralose の製品名で知られている、クロロデオキシスクロース又はクロロデオキシガラクトスクロースの誘導体のようなクロロデオキシ糖誘導体;クロロデオキシスクロース又はクロロデオキシガラクトスクロースの誘導体の例には、限定されるわけではないが:1−クロロ−1’−デオキシスクロース;4−クロロ−4−デオキシ−アルファ−D−ガラクトピラノシル−アルファ−D−フルクトフラノシド、又は4−クロロ−4−デオキシガラクトスクロース;4−クロロ−4−デオキシ−ア
ルファ−D−ガラクトピラノシル−1−クロロ−1−デオキシ−ベータ−D−フルクトフラノシド、又は4,1’−ジクロロ−4,1’−ジデオキシガラクトスクロース;1’,6’−ジクロロ1’,6’−ジデオキシスクロース;4−クロロ−4−デオキシ−アルファ−D−ガラクトピラノシル−1,6−ジクロロ−1,6−ジデオキシ−ベータ−D−フルクトフラノシド又は4,1’,6’−トリクロロ−4,1’,6’−トリデオキシガラクトスクロース;4,6−ジクロロ−4,6−ジデオキシ−アルファ−D−ガラクトピラノシル−6−クロロ−6−デオキシ−ベータ−D−フルクトフラノシド又は4,6,6’−トリクロロ−4,6,6’−トリデオキシガラクトスクロース;6,1’.6’−トリクロロ−6,1’,6’−トリデオキシスクロース;4,6−ジクロロ−4,6−ジデオキシ−アルファ−D−ガラクトピラノシル−1,6−ジクロロ−1,6−ジデオキシ−ベータ−D−フルクトフラノシド、又は4,6,1’,6’−テトラクロロ−4,6,1’,6’−テトラデオキシガラクトスクロース;及び4,6,1’,6’−テトラデオキシ−スクロース、及びそれらの混合物が含まれる;
(e)タウマオコッカス・ダニエリ(thaumaoccous danielli )(タウマチンI及びII)のようなタンパク質に基づいた甘味料;及び
(f)天然に存在する甘味料モナチン(2−ヒドロキシ−2−(インドール−3−イルメチル)−4−アミノグルタール酸)及びその誘導体。
【0068】
強い甘味付与剤を、甘さの最初の炸裂及び/又は甘さの持続性感覚を提供するため、当該技術分野では公知の、多くの特有の物理形態で使用することができる。これらに限定されているわけではないが、こうした物理的形態には、噴霧乾燥化、粉末化、ビーズ形態、包み込み形態、及びそれらの混合物のような遊離形態が含まれる。
【0069】
一般に、有効量の高甘味度甘味料を、望まれる甘さのレベルを提供するために利用することができ、この量は、選択された甘味料により変化してもよい。高甘味度甘味料の量は、使用された甘味料又は甘味料の組み合わせに依存して、ロゼンジ又はキャンディー組成物の約0.001%〜約3重量%の量で存在することができる。甘味料の各タイプについての正確な範囲は、当業者により選択することができる。
【0070】
本菓子組成物はフレーバー付与剤も含む。使用することができるフレーバー付与剤には、天然及び人工フレーバーのような、当業者には公知のフレーバーが含まれる。これらのフレーバー付与剤は、合成フレーバー油及びフレーバー芳香薬及び/又は油、オレオレジン及び植物、葉、花、果実などからの抽出物、及びそれらの組み合わせから選択することができる。非制限的代表フレーバー油には、スペアミント油、シナモン油、ウインターグリーンの油(サリチル酸メチル)、ペパーミント油、チョウジ油、ベイ油、アニス油、ユーカリ油、チミアン油、ニオイヒバ油、ナツメグの油、オールスパイス、セージの油、メース油、ビターアーモンドの油及びカシア油が含まれる。また有用なフレーバー付与剤は、バニラ、およびレモン、オレンジ、ライム、グレープフルーツを含む柑橘類油、及びリンゴ、西洋ナシ、モモ、ブドウ、イチゴ、ラズベリー、チェリー、プラム、パイナップル、アンズを含む果実エッセンスなどのような人工、天然及び合成果実フレーバーである。これらのフレーバー付与剤は、液体又は固体形態で使用することができ、そして個々に、又は混合物で使用することができる。通常使用されるフレーバーには、個々に又は混合物で用いられるかどうかに関わらず、ペパーミント、メントール、スペアミント、人工バニラ、シナモン誘導体及び種々の果実フレーバーのようなミントが含まれる。
【0071】
他の有用なフレーバー付与剤には、酢酸シンナミル、シンナムアルデヒド、シトラールジエチルアセタール、酢酸ジヒドロカルビル、ギ酸オイゲニル、p−メチルアニソールなどのようなアルデヒド及びエステルが含まれ、使用することができる。一般的には、National Academy of Sciences によるChemicals Used in Food Processing, publication 1274, pages 63-258 、に記載されているような、いずれかのフレーバー付与剤又は食品添
加物を使用することができる。この出版物は、本明細書において参照される。
【0072】
アルデヒドフレーバー付与剤のさらなる例には、限定されるわけではないが、アセトアルデヒド(リンゴ)、ベンズアルデヒド(チェリー、アーモンド)、アニスアルデヒド(甘草、アニス)、ケイ皮アルデヒド(シナモン)、シトラール、即ち、アルファ−シトラール(レモン、ライム)、ネラール、即ち、ベータ−シトラール(レモン、ライム)、デカナール(オレンジ、レモン)、エチルバニリン(バニラ、クリーム)、ヘリオトロープ、即ち、ピペロナール(バニラ、クリーム)、バニリン(バニラ、クリーム)、アルファ−アミルシンナムアルデヒド(スパイシーな果物フレーバー)、ブチルアルデヒド(バター、チーズ)、バレルアルデヒド(バター、チーズ)、シトロネラール(モディファイアー、多くのタイプ)、デカナール(柑橘類果実)、アルデヒドC−8(柑橘類果実)、アルデヒドC−9(柑橘類果実)、アルデヒドC−12(柑橘類果実)、2−エチルブチルアルデヒド(ベリー果実)、ヘキセナール、即ち、トランス−2(ベリー果実)、トリルアルデヒド(チェリー、アーモンド)、ベラトルアルデヒド(バニラ)、2,6−ジメチル−5−ヘプテナール、即ち、メロナール(メロン)、2,6−ジメチルオクタナール(緑の果実)、及び2−ドデセナール(柑橘類、マンダリン)、チェリー、ブドウ、イチゴショートケーキ、及びそれらの混合物が含まれる。
【0073】
いくつかの態様において、フレーバー付与剤を、液体形態及び/又は乾燥形態で用いることができる。後者の形態で使用された場合、油の噴霧乾燥のような、適した乾燥手段を使用することができる。もしくは、フレーバー付与剤をセルロース、デンプン、砂糖、マルトデキストリン、アラビアガムなどのような水溶性物質上に吸着させてもよいし、包み込んでもよい。こうした乾燥形態を製造するための実際の技術はよく知られている。
【0074】
いくつかの態様において、フレーバーの最初の炸裂及び/又はフレーバーの持続性感覚を提供するため、当該技術分野では公知の、多くの特有の物理形態で使用することができる。これらに限定されているわけではないが、こうした物理的形態には、噴霧乾燥化、粉末化、ビーズ形態、包み込み形態、及びそれらの混合物のような遊離形態が含まれる。
【0075】
本明細書において用いられるフレーバー付与剤の量は、ロゼンジ、キャンディー組成物又はチューインガム組成物のような最終食料品のタイプ;個々のフレーバー;用いられる坦体;及び望まれるフレーバーの強さのような因子の優先主題の問題であることができる。それ故、フレーバー付与剤の量は、最終製品で望まれる結果を得るために変動させることができ、そしてこうした変動は、過度の実験を必要とせずに、当業者の能力内で行える。ロゼンジ又はキャンディー組成物において、フレーバー付与剤は、組成物の重量で、一般的には約0.02%〜約5%、より具体的には約0.1%〜約2%、そしてさらにより具体的には約0.8%〜約1.8%の量で存在する。
【0076】
着色付与剤、抗酸化剤、保存剤などのような、多種多様な慣用的成分も菓子組成物中に有効量で含ませることができる。着色付与剤を、望まれる色を提供するために有効な量で使用することができる。着色付与剤は、顔料を含むことができ、それは、組成物の約6重量%まで取り込むことができる。例えば、二酸化チタンを、組成物の重量で、約2%まで、好ましくは約1%未満の量まで取り込むことができる。着色料はまた、食品、薬剤及び化粧品適用に適した天然の食品色及び染料も含むことができる。これらの着色料は、F.D.&C.染料及びレーキとして知られている。前記の使用に許容できる物質は、好ましくは水溶性である。例示的非制限例には、5,5−インジゴチンジスルホン酸の二ナトリウム塩である、F.D.&C.ブルーNo.2として知られているインジゴイド染料が含まれる。同様に、F.D.&C.グリーンNo.1として知られている染料は、トリフェニルメタン染料を含んでなり、4−[4−(N−エチル−p−スルホニウムベンジルアミノ)ジフェニルメチレン]−[1−(N−エチル−N−p−スルホニウムベンジル)−デ
ルタ−2,5−シクロヘキサジエンイミン]の一ナトリウム塩である。すべてのF.D.&C.着色料の完全な再引用及びそれらの対応する化学構造は、本明細書において参照されるKirk-Othmer Encyclopedia of Chemical Technology, 3rd Edition, 第5巻の857-884 ページに見ることができる。
【0077】
当業者に知られている他の慣用的添加物も菓子組成物で使用することができる。
【0078】
上記の増強剤成分も菓子組成物中に含ませることができる。イオン性増強剤のような増強剤成分の添加は、所望の感覚の強さを損なうことなく、含まれるべき感覚惹起剤をより低いレベルにすることを可能にする。例えば、いくつかの菓子態様は約0.01〜約1重量%の感覚惹起剤を含んでおり、それは増強成分により達成された。
【0079】
いくつかの態様において、そして特に菓子組成物において、用いられる食用ポリマーは望ましくはペクチンである。ペクチンは、ゲル化剤として多様な食品製品で慣用的に使用される水溶性多糖類である。高分子量ペクチン(例えば、約9,000ダルトン〜約160,000ダルトン)は口腔における感覚惹起剤の放出を持続することにおいて、非常に有効であることが発見された。
【0080】
従って、約2秒〜約30分以内で使用者に感覚が知覚されるように、感覚惹起剤の放出を延長するために十分な量でペクチンを菓子組成物に組み入れることができる。一般に、ロゼンジ又はキャンディーは約15分以内で使用者により実質的に消尽される。しかしながら、ロゼンジ及びキャンディーは、消尽時間を変化させるためにより小さく又はより大きく適合させることができる。消尽の間、使用者は約2〜45秒以内に口、喉及び上部消化管に所望の感覚を知覚する。使用者は、菓子が実質的に消尽された後約4分間まで、又はより長く、例えば、約15分間までこの感覚を続けて知覚する(即ち、後味感覚)。
【0081】
感覚惹起剤のこうした制御された放出を達成するため、ペクチンをいくつかの菓子態様内に約0.2〜約0.4重量%の量で組み入れることができる。約0.2重量%未満(例えば、約0.1重量%)又は約0.4重量%を超えるペクチンの量を使用することも、感覚惹起剤の持続する放出に影響を有することができるが、こうした量は効果的な後味感覚の延長には役立たない。例えば、図1〜7に見られるように、約0.2〜約0.4重量%の範囲での、特に0.3重量%でのペクチンの使用は、菓子組成物が実質的に消尽された後、少なくとも1〜3分の間、後味感覚を延長する。
【0082】
特に、図1及び2は、感覚惹起剤としての温化剤及び種々のレベルのペクチン(重量で約0.1%、0.2%及び0.3%)を組み入れた本発明のロゼンジの消尽により使用者の口で感じられた温化感覚の強さを示しているのに対して、図3及び4は喉で感じられた強さを示している。これらの図に見られるように、約0.2重量%及び約0.3重量%のペクチンは、6分間の消尽を通してならびにその後の約1〜3分間、口及び喉の温化感覚を効果的に延長した。約0.1重量%のペクチンレベルは消尽の間、温化感覚を延長したが、高レベルのペクチンと比較すると後味の持続は限定されている。
【0083】
図5〜7は、異なった量のペクチン(重量で約0.2%、0.3%及び0.4%)での温化感覚の強さを示している。図5は口で知覚された強さを示すのに対し、図6及び7は、ペクチンの各異なったレベルでの、喉における強さを示している。これらの図は、重量で約0.2%、0.3%及び0.4%のペクチンが、6分間の消尽を通してならびにその後の約1〜3分間口及び喉の温化感覚を効果的に延長したことを示している。さらにより高いレベルのペクチンを使用してもよい。それ故、約0.2〜約0.4重量%の範囲が特性間のバランスを確立し、灼けつくような刺激なしでの放出の制御を提供している。
【0084】
いくつかの態様、特にロゼンジ又はハードキャンディーにおいて、ガラス状ポリマーマ
トリックス中に分散された感覚惹起剤は、該組成物の重量で約0.001%〜約10%、より望ましくは重量で約0.001%〜約5%の量で、組成物中に存在することができる。約5重量%より多い量は、他の成分により改善されなければ、使用者に灼けつくような感覚又は刺激を生じさせることができる。
【0085】
本発明は菓子組成物を製造する方法にも向けられている。こうした菓子は、直火調理器、調理エクストルーダー及び/又は真空調理器のような慣用的装置を使用して製造することができる。
【0086】
本発明に従うと、坦体(例えば、増量性甘味料)及び溶媒(例えば、水)を混合容器中で混合してスラリーを形成させる。スラリーは約70℃〜120℃に加熱していずれの甘味料結晶又は粒子も溶解させて水性溶液を形成させる。溶解したら、熱及び場合により真空を適用してバッチを調理し、約4%未満の残余水分が達成されるまで水を沸騰させる。例えば、バッチ調理器を用いることができる。バッチは結晶から非晶質相又はガラス相へ変化する。次ぎに感覚惹起剤組成物及びフレーバー付与剤を、着色付与剤のようないずれか他の存在してもよい添加物と共に、機械的混合操作によりバッチ中に混合する。バッチを次ぎに約70℃〜10℃に冷却して、半固体又はプラスチック様コンシステンシーを達成する。
【0087】
ハード菓子の製造中に、バッチ内に感覚惹起剤組成物、フレーバー、着色付与剤及び他の添加物を均一に混合するために必要とされる最適な混合は、材料の均一な分布を得るために必要とされる時間により決定される。通常、1〜10分の混合時間が許容可能であると見出されている。
【0088】
キャンディー塊が適切に調合されたら、作業可能な大きさへ切断するか、又は正確な重量及び寸法を有する所望の形を形成させる。所望の最終製品の形及びサイズに依存して、多様な形成技術を利用することができる。所望の形が形成されたら、冷風を適用して食料品を均一にさせ、その後ラップしそして包装する。
【0089】
本発明に従った有用な装置は、菓子製造分野でよく知られている調理及び混合装置を含んでなり、具体的装置の選択は当業者には明らかであろう。
【0090】
本発明のいくつかの他の態様はチューインガム組成物を含む。チューインガム組成物中の坦体は、ガムベース及び他の存在してもよい成分を含む。ガムベースは、チューインガム分野で既知のいずれかの成分を含むことができる。例えば、ガムベースは、エラストマー、増量剤、エラストマー溶媒、乳化剤、可塑剤、充填剤及びそれらの混合物を含むことができる。
【0091】
ガムベースに用いられるエラストマー(ゴム)は、望まれるガムベースのタイプ、望まれるガム組成物のコンシステンシー、及び最終チューインガム製品を製造するための組成物の他の成分のような多様な因子に多大に依存して変化するであろう。エラストマーは、当該技術分野で既知のいずれかの不溶性ポリマーであることができ、チューインガム及びバブルガムで利用されるガム用ポリマーが含まれる。ガムベースに適したポリマーの例示的例には、天然及び合成エラストマーの両方が含まれる。例えば、ガムベース組成物に適しているポリマーには、限定ではなく、チクル、天然ゴム、クラウンガム(crown gum)
、ニスペロ(nispero)、ロシジンハ(rosidinha)、ジェルトン(jelutong)、ペリッロ(perillo)、ニガーグッタ(niger gutta)、ツヌ(tunu)、バラタ(balata)、グッタペルカ(guttapercha)、レチカスピ(lechi capsi)、ソルバ(sorva)、グッタカイ(gutta kay)など及びそれらの混合物のような天然物質(植物起源の)が含まれる。合成エラストマーの例には、限定ではなく、スチレン−ブタジエン共重合体(SBR)、ポリイソブチレン、イソブチレン−イソプレン共重合体、ポリエチレン、酢酸ポリビニルなど及
びそれらの混合物が含まれる。
【0092】
ガムベースに用いられるエラストマーの量は、使用されるガムベースのタイプ、望まれるガム組成物のコンシステンシー、及び最終チューインガム製品を製造するための組成物における他の成分のような多様な因子に多大に依存して変化するであろう。一般に、エラストマーは、約10〜約60重量%、望ましくは約35〜約40重量%の量でガムベース中に存在するであろう。
【0093】
いくつかの態様において、ガムベースはワックスを含むことができる。それはポリマー性エラストマー混合物を軟化させ、ガムベースの可塑性を改良する。存在する場合、用いられるワックスは、約60℃以下、そして好ましくは約45℃〜約55℃の間の融点を有するであろう。低融点ワックスは、パラフィンワックスであってもよい。ワックスは、ガムベースの重量で約6%〜約10%、そして好ましくは約7%〜約9.5%の量で存在することができる。
【0094】
低融点ワックスに加えて、より高い融点を有するワックスを、ガムベースの約5重量%の量で、ガムベース中に使用することもできる。こうした高融点ワックスには、蜜蝋、植物蝋、キャンデリラワックス、カルナバワックス、ほとんどの石油ワックスなど及びそれらの混合物が含まれる。
【0095】
上に示した成分に加え、ガムベースは、エラストマー溶剤、乳化剤、可塑剤、充填剤及びそれらの混合物から選択される成分のような、多様な他の成分を含むことができる。
【0096】
ガムベースは、エラストマー成分を軟化させる助けとなるエラストマー溶剤を含有することができる。こうしたエラストマー溶剤には、当該技術分野で既知のエラストマー溶剤、例えば、アルファ−ピネン又はベータ−ピネンのポリマーのようなテルピネン樹脂、水素化及び二量体化及び重合化ロジンのようなロジンのメチル、グリセロール及びペンタエリトリトールエステル及び変性ロジン及びガム、及びそれらの混合物が含まれる。本明細書での使用に適したエラストマー溶剤の例には、部分水素化木材及びガムロジンのペンタエリトリトールエステル、木材及びガムロジンのペンタエリトリトールエステル、木材ロジンのグリセロールエステル、部分二量体化木材及びガムロジンのグリセロールエステル、重合化木材及びガムロジンのグリセロールエステル、トール油ロジンのグリセロールエステル、木材及びガムロジンのグリセロールエステル及び部分水素化木材及びガムロジンなど、及びそれらの混合物が含まれる。エラストマー溶剤は、ガムベースの重量で約2%〜約15%、そして好ましくは約7%〜約11%の量で、ガムベース中に用いることができる。
【0097】
ガムベースは、いずれかの混和しない成分を単一の安定な系内に分散させる助けとなる、乳化剤を含むこともできる。本発明に有用な乳化剤には、モノステアリン酸グリセリン、レシチン、脂肪酸モノグリセリド、ジグリセリド、モノステアリン酸プロピレングリコールなど及びそれらの混合物が含まれる。乳化剤は、ガムベースの重量で約2%〜約15%、そしてより具体的には、約7%〜約11%の量で用いることができる。
【0098】
ガムベースは、多様な望ましいテクスチャー及びコンシステンシー特性を提供するため、可塑剤及び軟化剤を含むこともできる。これらの成分は低分子量のため、可塑剤及び軟化剤は、ガムベースの基礎的構造を浸透することができ、それを可塑性にそしてより低い粘性にする。有用な可塑剤及び軟化剤には、ラノリン、パルミチン酸、オレイン酸、ステアリン酸、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、グリセリルトリアセテート、グリセリルレシチン、モノステアリン酸グリセリン、モノステアリン酸プロピレングリコール、アセチル化モノグリセリド、グリセリンなど及びそれらの混合物が含まれる。ワックス、例えば、天然及び合成ワックス、水素化植物油、ポリウレタンワックスのような
石油ワックス、ポリエチレンワックス、パラフィンワックス、微結晶性ワックス、脂肪ワックス、モノステアリン酸ソルビタン、獣脂、プロピレングリコール、それらの混合物なども、ガムベースに組み入れることができる。可塑剤及び軟化剤は一般に、ガムベースの約20重量%までの量で、より具体的には、ガムベースの約9%〜約17重量%の量で、ガムベース中に用いる。
【0099】
可塑剤は、単独で又は組み合わせて用いることができる大豆油及び綿実油のような水素化植物油も含む。これらの可塑剤は、良好なテクスチャー及び柔らかい咀嚼特性を有するガムベースを提供する。これらの可塑剤は、ガムベースの重量で、一般的には約5%〜約14%の量で、そしてより具体的には、約5%〜約13.5%の量で用いる。
【0100】
商業的に入手可能な米国薬局方(USP)グレードのような無水グリセリンを、軟化剤として用いることもできる。グリセリンは、甘く暖かい味覚を有するシロップ状の液体であり、サトウキビ糖の甘さの約60%の甘さを有する。グリセリンは吸湿性であるので、無水グリセリンは、チューインガム組成物の製造を通して無水条件下で維持する。
【0101】
いくつかの態様において、本発明のガムベースは充填剤又はテクスチャー付与剤として働くことができるミネラルアジュバントのような有効量の増量剤を含むこともできる。有用なミネラルアジュバントには、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、アルミナ、水酸化アルミニウム、ケイ酸アルミニウム、タルク、リン酸三カルシウム、リン酸二カルシウム、硫酸カルシウムなど及びそれらの混合物が含まれる。これらの充填剤又はアジュバントは、種々の量でガムベース用組成物において使用することができる。好ましくは、使用される場合、充填剤は、ガムベースの重量で、約15%〜約40%、そして望ましくは約20%〜約30%の量で存在するであろう。
【0102】
上記のフレーバー付与剤及び着色付与剤、抗酸化剤、保存剤などの多様な慣用的成分を有効量で、ガムベース中に場合により含ませることができる。例えば、F.D.&C染料として知られている、食品、薬剤及び化粧品適用に適した、二酸化チタン及び他の染料を利用することができる。ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、プロピルガレート、ビタミンE及びそれらの混合物のような抗酸化剤も含ませることができる。チューインガム分野の当業者には公知の他の慣用的チューインガム添加物もガムベース中で使用することができる。
【0103】
チューインガム組成物は、甘味付与剤、可塑剤、軟化剤、乳化剤、ワックス、充填剤、増量剤(担体、エキステンダー、増量性甘味料)、ミネラルアジュバント、上で議論したフレーバー付与剤および着色付与剤、抗酸化剤、酸味料、増粘剤、医薬など、及びそれらの混合物から成る群より選択される慣用的添加物を含むことができる。これらの添加物のいくつかは、一つより多くの目的で働くことができる。例えば、無糖ガム組成物において、マルチトール又は他の糖アルコールのような甘味料は、また増量剤としても機能する。
【0104】
上に記載した増量性甘味料は、一般には、チューインガム組成物の約5〜約95重量%の量で存在する。
【0105】
ガムベースにおける使用に適しているとされている、上に議論した可塑剤、軟化剤、ミネラルアジュバント、ワックス及び抗酸化剤は、チューインガム組成物でも使用することができる。使用することができる、他の慣用的添加物の例には、レシチン及びモノステアリン酸グリセリンのような乳化剤、単独で又はメチルセルロース、アルギン酸、カラゲーニン、キサンタンガム、ゼラチン、カロブ、トラガカントゴム、ローカストビーン及びカルボキシメチルセルロースのような他の軟化剤と組み合わせた増粘剤、リンゴ酸、アジピン酸、クエン酸、酒石酸、フマル酸及びそれらの混合物のような酸味料、及びミネラルアジュバントのカテゴリーで議論されたもののような充填剤が含まれる。
【0106】
チューインガム分野で通常の技術を有するものには公知である他の慣用的ガム添加物も、チューインガム組成物で使用することができる。
【0107】
感覚惹起剤は、チューインガム組成物の約0.001〜約10重量%の量で該組成物中に存在することができる。特に、咀嚼の間にすべての感覚惹起剤はガムから放出されないので、ロゼンジ、ハードキャンディーなどと比較して、チューインガムではより多い量の感覚惹起剤を使用するのが望ましい(即ち、約10%より多く)。それ故、十分な感覚を達成するため、より多い量をその中に組み入れることができる。加えて、所望の感覚は、咀嚼時間の長さのため、チューインガムにおいてはより長く、即ち、約1時間まで続くであろう。
【0108】
チューインガムを製造する方法は、チューインガム分野で通常の技術を有するものにはよく知られているので、本明細書では詳細に議論されない。一般チューインガム製造プロセスは、Hopkins et al. による米国特許第4,271,197号、Cherukuri et al. による米国特許第4,352,822号及びCherukuri et al. による米国特許第4,49
7,832号(これらの各々は本明細書において全体が参照される)を参照されたい。
【0109】
ソフトキャンディー、綿菓子、圧縮錠剤、チューインガム、フィルム、液体及び粉末化飲料を含む他の食料品製品を製造する方法もチューインガム分野で通常の技術を有するものにはよく知られており、本明細書で詳細に議論する必要はない。
【0110】
本発明の特色及び利点が、例示の目的で提供される以下の実施例により、より十分に示されるが、それらはいかようにも本発明を制限するものとして解釈すべきではない。
【実施例】
【0111】
実施例1
【0112】
【表1】

【0113】
ハードキャンディーは上記表1の配合に従って製造した。
【0114】
キャンディー組成物は、砂糖/グルコースシロップを水に溶解し、そして146℃で調理することにより製造した。調理した砂糖塊にすぐ着色剤を加えた。バッチを冷却盤に置き、そこでフレーバー、刺感剤及び酸を加えた。バッチを練り合わせた。ロールキャンディーを所望の重量及びサイズ片とした。
【0115】
実施例2
【0116】
【表2】

【0117】
ハードキャンディーは上記表2の配合に従って製造した。
【0118】
キャンディー組成物は、砂糖/グルコースシロップを水に溶解し、そして146℃で調理することにより製造した。調理した砂糖塊にすぐ着色剤を加えた。バッチを冷却盤に置き、そこでフレーバー、刺感剤及び酸を加えた。バッチを練り合わせた。ロールキャンディーを所望の重量及びサイズ片とした。
【0119】
実施例3
【0120】
【表3】

【0121】
ハードキャンディーは上記表3の配合に従って製造した。
【0122】
キャンディー組成物は、砂糖/グルコースシロップを水に溶解し、そして146℃で調理することにより製造した。調理した砂糖塊にすぐ着色剤を加えた。バッチを冷却盤に置き、そこでフレーバー、感覚惹起剤及び酸を加えた。バッチを練り合わせた。ロールキャンディーを所望の重量及びサイズ片とした。
【0123】
実施例4
【0124】
【表4】

【0125】
ハードキャンディーは上記表4の配合に従って製造した。
【0126】
キャンディー組成物は、砂糖/グルコースシロップを水に溶解し、そして146℃で調理することにより製造した。調理した砂糖塊にすぐ着色剤を加えた。バッチを冷却盤に置き、そこでフレーバー、感覚惹起剤及び酸を加えた。バッチを練り合わせた。ロールキャンディーを所望の重量及びサイズ片とした。
【0127】
実施例5
【0128】
【表5】

【0129】
ハードキャンディーは上記表5の配合に従って製造した。
【0130】
キャンディー組成物は、砂糖/グルコースシロップを水に溶解し、そして146℃で調理することにより製造した。調理した砂糖塊にすぐ着色剤を加えた。バッチを冷却盤に置き、そこでフレーバー、清涼刺感剤及び酸を加えた。バッチを練り合わせた。ロールキャンディーを所望の重量及びサイズ片とした。
【0131】
実施例6
【0132】
【表6】

【0133】
ハードキャンディーは上記表6の配合に従って製造した。
【0134】
激しく混合しながらペクチン及びクエン酸カリウムを熱水(70℃)に分散してペクチン溶液を調製した。キャンディー組成物は、砂糖/グルコースシロップを水に溶解し、146℃で調理することにより製造した。ペクチン溶液及び着色剤を調理した砂糖塊に加えた。バッチを冷却盤に置き、そこでフレーバー、刺感剤及び酸を加えた。バッチを練り合わせた。ロールキャンディーを所望の重量及びサイズ片とした。
【0135】
実施例7
【0136】
【表7】

【0137】
ハードキャンディーは上記表7の配合に従って製造する。
【0138】
激しく混合しながらアルギン酸ナトリウムを熱水(70℃)に分散する。キャンディー組成物は、砂糖/グルコースシロップを水に溶解し、146℃で調理することにより製造する。アルギン酸塩溶液及び着色剤を調理した砂糖塊に加える。バッチを冷却盤に置き、そこでフレーバー、刺感剤及び酸を加える。バッチを練り合わせる。ロールキャンディーを所望の重量及びサイズ片とする。
【0139】
実施例8
【0140】
【表8】

【0141】
ハードキャンディーは上記表8の配合に従って製造する。
【0142】
CMCを熱水(70℃)に分散し、高剪断力ミキサーを使用して混合する。キャンディー組成物は、砂糖/グルコースシロップを水に溶解し、146℃で調理することにより製造する。CMC溶液及び着色剤を調理した砂糖塊に加える。バッチを冷却盤に置き、そこでフレーバー、刺感覚惹起剤を加えた。バッチを練り合わせる。ロールキャンディーを所望の重量及びサイズ片とする。
【0143】
実施例9
【0144】
【表9】

【0145】
ソフトで、咀嚼性キャンディーは上記表9の配合に従って製造する。
【0146】
キャンディー組成物は、最初に、ペクチンを含む又はペクチンなしのゼラチンを温かい水に加え、そして次に混合することにより、ゲルベースを形成させることにより製造する。ゲルベースを次にクエン酸及びリンゴ酸及び着色剤溶液と混合し、ホバート(Hobart
)ミキサー中で混合する。
【0147】
砂糖及びコーンシロップ混合物を約130℃に加熱し、ホバートミキサー中のゲルベース及び他の成分へ加える。組み合わせたものを速度3で30秒、次に速度2で5分間混合する。
【0148】
脂肪を融解するまで加熱し、そして次にフレーバー及び感覚惹起剤と混合して前混合物を形成する。ホバートミキサー速度を1に減少させ、融解脂肪、フレーバー及び感覚惹起剤前混合物をその中に加える。
【0149】
ミキサー速度を、3に30秒、2に3分そして次に速度1に変化させ、その時点で微粉砕した糖を加える。バッチを再び2分混合し、次ぎに冷却盤に注ぐ。バッチを冷えるまで折り重ね、試料採取し、そして1分半の間、手で引っ張る。バッチを鋳型内に注ぎ、引き続いて筋目を付け、そして所望の重量及びサイズ片へ切断する。
【0150】
実施例10
【0151】
【表10】

【0152】
通気フィルムは上記表10の配合に従って製造する。
【0153】
フィルムを、最初に甘味料(キシリトール、Ace-sulfame K 及びスクラロース)及び着色剤を水に溶解させることにより製造する。ヒドロコロイドを加え、溶液中に分散させる。塊を除去するため、必要な場合は高剪断力ミキサーを使用する。ヒドロコロイドを1時間半水和させ、その後可塑剤(グリセリン)、温化剤及びフレーバーを加える。バッチを混合し、15〜30分放置する。
【0154】
引き続いて、フィルムを75℃のホットプレートに投じる。特に、ホットプレート上に水浴を置き、水浴の上に置かれたステンレス鋼プレート上にフィルムを投じる。もしホットプレートの温度があまりに高くなると(即ち、沸騰水)、フィルムはプレートへ融合し、除去が困難である。乾燥したら、フィルムをプレートから剥がし、平衡化後(約24時間)、細長い小片を切断する。
【0155】
実施例11
【0156】
【表11】

【0157】
液体飲料は上記表11の配合に従って製造することができる。
【0158】
飲料組成物は、上掲の成分を混合し、攪拌して混合し、そして約190°Fで約2分間低温殺菌することにより製造する。
【図面の簡単な説明】
【0159】
【図1】図1は、種々の量のペクチンを含有するロゼンジの口及び舌温化強度のグラフである。
【図2】図2は、図1のロゼンジの口及び舌温化強度の別のグラフである。
【図3】図3は、図1のロゼンジの喉温化強度のグラフである。
【図4】図4は、図1のロゼンジの喉温化強度の別のグラフである。
【図5】図5は、種々の量のペクチンを含有するロゼンジの口及び舌温化強度のグラフである。
【図6】図6は、図5のロゼンジの喉温化強度のグラフである。
【図7】図7は、図5のロゼンジの喉温化強度の別のグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
口腔用組成物であって:
a)刺感剤;及び
b)前記刺感剤とガラス状ポリマーマトリックスを形成している水和した食用ポリマー;
を含んでなる口腔用組成物であって、前記食用ポリマーがペクチンを含んでなり、前記ペクチンが前記組成物の0.2〜0.4重量%の量で存在する口腔用組成物。
【請求項2】
請求項1に記載の口腔用組成物であって、前記食用ポリマーが前記組成物の1〜10重量%の量で存在する口腔用組成物。
【請求項3】
請求項1に記載の口腔用組成物であって、前記食用ポリマーが180ダルトン〜300万ダルトンの分子量を有する口腔用組成物。
【請求項4】
請求項1に記載の口腔用組成物であって、前記食用ポリマーが5〜100,000cPの粘度を有する口腔用組成物。
【請求項5】
請求項1に記載の口腔用組成物であって、前記刺感剤が前記組成物の5〜25重量%の量で存在する口腔用組成物。
【請求項6】
請求項1に記載の口腔用組成物であって、更に、マグネシウム、ナトリウム、カルシウム及びカリウムから成る群より選択される無機質カチオン;生理学的清涼化剤;及びそれらの組み合わせ、から成る群より選択される増強成分を含んでなる口腔用組成物。
【請求項7】
請求項1に記載の口腔用組成物であって、前記刺感剤が、ジャンブーオレオレジン;山椒抽出物;黒胡椒抽出物;エキネシア抽出物;アメリカザンショウ抽出物;赤トウガラシオレオレジン;起沸剤;及びそれらの組み合わせから成る群より選択される口腔用組成物。
【請求項8】
口腔用組成物であって:
a)刺感剤;及び
b)前記刺感剤とガラス状ポリマーマトリックスを形成している膨潤した食用ポリマー;
を含んでなる口腔用組成物であって、前記食用ポリマーがペクチンを含んでなり、前記ペクチンが前記組成物の0.2〜0.4重量%の量で存在する口腔用組成物。
【請求項9】
口腔用組成物であって、親水性ポリマー及び疎水性ポリマーを含んでなる水和した食用ポリマーブレンドに分散された刺感剤を含んでなる口腔用組成物であって、前記食用ポリマーブレンドが親水性ポリマーとしてペクチンを含んでなり、前記ペクチンが前記組成物の0.2〜0.4重量%の量で存在する口腔用組成物。
【請求項10】
請求項9に記載の口腔用組成物であって、前記親水性ポリマーが更にタンパク質を含んでなり、そして、前記疎水性ポリマーがワックスを含んでなる口腔用組成物。
【請求項11】
食料品であって:
a)刺感剤及び前記刺感剤とガラス状ポリマーマトリックスを形成している水和した食用ポリマーを含んでなる口腔用組成物;
b)フレーバー付与剤;及び
c)坦体;
を含んでなる食料品であって、前記食用ポリマーがペクチンを含んでなり、前記ペクチンが前記食料品の0.2〜0.4重量%の量で存在する食料品。
【請求項12】
請求項11に記載の食料品であって、前記食用ポリマーが−50℃〜80℃のガラス転移温度を有する食料品。
【請求項13】
請求項11に記載の食料品であって、さらに、増強成分を含んでなり、そして、前記刺感剤が前記食料品の0.01〜0.1重量%の量で存在する食料品。
【請求項14】
請求項11に記載の食料品であって、前記食料品が、ハードキャンディー;ソフトキャンディー;チューインガム;フィルム;ロゼンジ;液体飲料;粉末化飲料;フィルム;及び中心部充填菓子から成る群より選択される食料品。
【請求項15】
ロゼンジ組成物であって、そこに分散された刺感剤を有するガラス状ポリマーマトリックスを含んでなるロゼンジ組成物であって、前記ガラス状ポリマーマトリックスが水和した食用ポリマーを含んでなり、前記食用ポリマーがペクチンを含んでなり、前記ペクチンが前記ロゼンジ組成物の0.2〜0.4重量%の量で存在するロゼンジ組成物。
【請求項16】
チューインガム組成物であって:
a)刺感剤及び前記刺感剤とガラス状ポリマーマトリックスを形成している水和した食用ポリマーを含んでなる口腔用組成物;
b)フレーバー付与剤;及び
c)ガムベース;
を含んでなり、前記食用ポリマーがペクチンを含んでなり、前記ペクチンが前記チューインガム組成物の0.2〜0.4重量%の量で存在するチューインガム組成物。
【請求項17】
制御放出性感覚を哺乳動物の口及び喉に与える食料品を製造する方法であって:
坦体を水和した食用ポリマーの水性溶液と、該坦体が結晶相から非晶質相又はガラス相へ変化するまで加熱する工程;
該ポリマー中に刺感剤を分散させてガラス状ポリマーマトリックスを形成する工程;及び
該ガラス相中の成分の組み合わせ物から食料品を形成する工程;
を含んでなる方法であって、前記食用ポリマーがペクチンを含んでなり、前記ペクチンが前記食料品の0.2〜0.4重量%の量で存在する方法。
【請求項18】
請求項1に記載の口腔用組成物であって、前記水和した食用ポリマーが、食用ポリマー及び湿潤坦体を含んでなり、前記湿潤坦体が、前記水和した食用ポリマーの85〜99.5重量%の量で存在する温化組成物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−16356(P2012−16356A)
【公開日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−209944(P2011−209944)
【出願日】平成23年9月26日(2011.9.26)
【分割の表示】特願2007−525783(P2007−525783)の分割
【原出願日】平成17年8月10日(2005.8.10)
【出願人】(509008525)クラフト・フーヅ・グローバル・ブランズ・エルエルシー (4)
【Fターム(参考)】