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感覚改善剤
説明

感覚改善剤

【課 題】
安全で、日常的に摂取あるいは皮膚への塗布により、末梢での感覚の鈍化を改善する効果を示す感覚改善剤を提供することを課題とする。また、本発明は、経口摂取や皮膚への塗布により末梢での感覚の鈍化を改善する効果を示す感覚改善用飲食品又は飼料、化粧品を提供することを課題とする。
【解決手段】
乳由来タンパク質及び/または乳由来タンパク質分解物を有効成分として使用した感覚改善剤を提供する。乳由来タンパク質及び/または乳由来タンパク質分解物を経口摂取、あるいは皮膚に直接塗布することにより、感覚、特に末梢での感覚の鈍化を改善でき、感覚改善用飲食品又は飼料、化粧品とすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、以下の乳由来タンパク質及び/または乳由来タンパク質の分解物を有効成分とする、末梢神経の鈍化を改善する効果を有する感覚改善剤、及びこの感覚改善剤を配合した感覚改善用飲食品又は飼料、化粧品に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、高齢化にともない、骨粗しょう症や認知症等、加齢による疾患の増加が社会的問題となっている。そのため、このような加齢にともなう疾患を予防または改善するために、様々な医薬品が開発されている。しかしながら、医薬品は常に副作用を考慮に入れる必要があることから、近年では、食生活の見直しや、特定の食品成分の摂取によって、加齢にともなう疾患を予防または改善しようとする試みがなされている。例えば、骨粗しょう症に対しては、牛乳に含まれる塩基性タンパク質の摂取により、当該疾患を予防または改善することが知られている。また、牛乳中に比較的多く含まれるリン脂質であるスフィンゴミエリンを有効成分とするアルツハイマー型記憶障害を予防あるいは改善する記憶障害予防治療剤が知られている。
【0003】
加齢に伴う症状の一つとして、末梢での感覚の鈍化が挙げられるが、この末梢での感覚の鈍化は、加齢だけでなく、糖尿病等の疾患によっても生じる。末梢での感覚の鈍化は、例えば、熱いものに触れたときに、正しく熱いと感じることができず、火傷等の危険性が高まることや、痛覚の鈍化により怪我の発見が遅れるといった問題を生じさせる。近年、こういった危険性を回避するため、加齢や疾患による末梢での感覚の鈍化を改善させる研究が進められている。例えば、外因性のセラミドや内因性のセラミドの生合成を増加させる効果のある酵素であるスフィンゴミエリナーゼやホスファチジルコリン特異的ホスホリパーゼCは、株化繊維芽細胞である3T3細胞を介した、つまり、3T3細胞から分泌された神経栄養因子による、神経モデル細胞であるP-12細胞の形態的な分化を促進することが報告されている(非特許文献1)。神経モデル細胞の形態的な分化の促進は、末梢での感覚鈍化の改善効果を示唆するものである。しかし、上述のセラミドや酵素は食品成分ではないことから、その使用に際しては安全性を検討する必要がある。このような状況の下、より安全で、日常的な摂取あるいは皮膚への塗布によって、末梢での感覚の鈍化を改善する効果のある剤が求められている。
【0004】
乳に含まれる成分はさまざまな生理活性を持つことが知られているが、末梢での感覚の鈍化に対しては、乳由来のスフィンゴミエリンやリン脂質にこれを改善する効果があることが知られている(特許文献1および特許文献2)。しかしながら、乳由来のタンパク質について末梢での感覚の鈍化に対する効果は知られていない。乳由来のタンパク質としては、例えば、ラクトパーオキシダーゼ、ラクトフェリン、シスタチン、アンジオジェニンが挙げられる。
【0005】
ラクトパーオキシダーゼは、乳中に存在し、ヘム鉄を含む糖タンパク質であるが、その詳細な構造はいまだ明らかにされていない。ラクトパーオキシダーゼの利用については、生体内で過酸化脂質の生成抑制効果があることを見いだし、視力低下、運動能力低下、免疫機能低下等を防ぐ老化防止剤や、肝機能改善剤としての利用、また、低う触作用があることから低う触栄養組成物としての利用が知られている。しかし、ラクトパーオキシダーゼ及びそのタンパク質分解酵素で分解して得られる酵素分解物が末梢神経の鈍化を改善する作用を持ち、感覚改善剤として有用であることについては知られていない。
【0006】
ラクトフェリン及びその分解物については、細胞への病原菌付着防止作用があること、抗ウイルス作用があること等が知られている。また、上皮細胞成長因子と混合することにより、上皮細胞成長因子単独の皮膚細胞賦活化作用を高めることが報告されている。また、一般的に、ラクトフェリンには、痛みに伴うストレスや精神的なストレスを軽減する作用があることが知られている。しかし、ラクトフェリン及びそのタンパク質分解酵素で分解して得られる酵素分解物が末梢神経の鈍化を改善する作用を持ち、感覚改善剤として有用であることについては知られていない。
【0007】
シスタチンは、システインプロテアーゼインヒビターとして、活性中心にSH基を持つシステインプロテアーゼのタンパク質分解活性を阻害する物質であり、動物組織、細胞、血液及び尿中に見出されている。また、シスタチンの有用な作用として、ウイルスの増殖阻害作用が確認されている。しかし、シスタチン及びそのタンパク質分解酵素で分解して得られる酵素分解物が末梢神経の鈍化を改善する作用を持ち、感覚改善剤として有用であることについては知られていない。
【0008】
アンジオジェニンは血管形成因子の一つである。ヒトのアンジオジェニンは分子量14,400のタンパク質であることが知られており、血液や乳中に存在している。ウシアンジオジェニンについては、牛乳中のアンジオジェニンを単離して、アミノ酸配列の決定が既に報告されている。また、アンジオジェニンの牛乳からの製造については、牛乳を陽イオン交換クロマトグラフィーに吸着後、弱有機酸のアルカリ金属塩水溶液で溶出し、この溶出液を再度陽イオン交換クロマトグラフィーとゲル濾過クロマトグラフィーにより回収する方法が開示されている。さらに、アンジオジェニンがメラノーマ細胞であるB−16細胞のメラニン産生を特異的に抑制することを見出したことから、美白剤として利用できることも報告されている。しかし、アンジオジェニン及びそのタンパク質分解酵素で分解して得られる酵素分解物が末梢神経の鈍化を改善する作用を持ち、感覚改善剤として有用であることについては知られていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2009-126787号公報
【特許文献2】特開2009-126788号公報
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】コスメトロジー研究報告(2002)第10号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、安全で、日常的に摂取あるいは皮膚への塗布により、末梢での感覚の鈍化を改善する効果を示す感覚改善剤を提供することを課題とする。また、本発明は、経口摂取や皮膚への塗布により末梢での感覚の鈍化を改善する効果を示す感覚改善用飲食品又は飼料、化粧品を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明者らは、これらの問題点を鑑み、安全で、感覚の鈍化に対して優れた改善効果を示す成分について鋭意探索を進めたところ、乳由来タンパク質及び/または乳由来タンパク質分解物のいずれかを経口摂取、あるいは皮膚に直接塗布することにより、感覚、特に末梢での感覚の鈍化を改善できることを見出した。そこで、これらを有効成分として使用することによって感覚改善剤を完成させるに至った。また、この感覚改善剤を飲食品や飼料等に配合して感覚改善用飲食品又は飼料、化粧品とすることができることを見出し、本発明を完成するに至った。なお、本明細書においては乳中に含まれるという特徴をもって、ラクトパーオキシダーゼ、ラクトフェリン、シスタチン、アンジオジェニンを「乳由来タンパク質」として記載するが、本発明の感覚改善剤に用いるこれらのタンパク質は必ずしも乳由来でなくてもよく、人工的に合成されたものや、血液等から精製されたものであってもよい。
【0013】
すなわち本発明は、
(1)乳由来タンパク質及び/または乳由来タンパク質分解物を有効成分とする感覚改善剤。
(2)前記乳由来タンパク質が、ラクトパーオキシダーゼ、ラクトフェリン、シスタチン、アンジオジェニンから選択されるいずれか1種以上であることを特徴とする(1)記載の感覚改善剤。
(3)前記乳由来タンパク質分解物が、乳由来タンパク質を、タンパク質分解酵素によって分解して得られたものであることを特徴とする(1)乃至(2)記載の感覚改善剤。
(4)前記タンパク質分解酵素がペプシン、トリプシン、キモトリプシン、パンクレアチンよりなる群から選択されるいずれか1種以上であることを特徴とする(3)記載の感覚改善剤。
(5)(1)及至(4)のいずれかに記載の成分を配合した感覚改善用飲食品又は飼料、化粧品。
【発明の効果】
【0014】
本発明の感覚改善剤では、末梢での感覚の鈍化を改善する効果を得ることが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明の特徴は、乳由来タンパク質及び/または乳由来タンパク質分解物を有効成分とすることにある。乳由来タンパク質としては、ラクトパーオキシダーゼ、ラクトフェリン、シスタチン、アンジオジェニンが挙げられ、ヒト、ウシ、水牛、ヤギ、ヒツジ等の哺乳類の乳から得られるものや遺伝子工学的手法により生産されたものが使用可能である。また、乳由来タンパク質分解物は、これらの乳由来タンパク質にタンパク質分解酵素を作用させて得ることができるものである。
【0016】
ラクトパーオキシダーゼは哺乳動物の乳から調製する。給源としては、ヒト、ウシ、水牛、ヤギ、ヒツジ等の乳があげられる。ラクトパーオキシダーゼは、公知の物質であって、市販されているものであるが、それを製造するには、公知の方法、例えばスルホン化担体を用いてラクトパーオキシダーゼを精製する方法(特開平3−109400号公報) を工業的に利用することができる。また、本発明では、遺伝子工学的手法により生産されたラクトパーオキシダーゼも使用し得る。ラクトパーオキシダーゼ分解物は、上記のラクトパーオキシダーゼをトリプシン、パンクレアチン、キモトリプシン、ペプシン、パパイン、カリクレイン、カテプシン、サーモライシン、V8プロテアーゼ等のタンパク質分解酵素で分子量が10,000以下となるように限定分解したペプチド混合物である。分子量下限は500以上が好ましい。
【0017】
ラクトフェリンは哺乳動物の乳から調製する。給源としては、ヒト、ウシ、水牛、ヤギ、ヒツジ等の乳があげられる。ラクトフェリンは、公知の物質であって、市販されているものであるが、それを製造するには、公知の方法、例えばスルホン化担体を用いてラクトフェリンを精製する方法(特開平3−109400号公報) を工業的に利用することができる。また、本発明では、遺伝子工学的手法により生産されたラクトフェリンも使用し得る。ラクトフェリン分解物は、上記のラクトフェリンをトリプシン、パンクレアチン、キモトリプシン、ペプシン、パパイン、カリクレイン、カテプシン、サーモライシン、V8プロテアーゼ等のタンパク質分解酵素で分子量が10,000以下となるように限定分解したペプチド混合物である。分子量の下限は500以上が好ましい。
【0018】
シスタチンは、ヒト、ウシ、水牛、ヤギ、ヒツジ等の乳由来のものを含めどのような由来のものであっても使用可能である。例えば、ヒト及びウシ由来のシスタチンはすでにその遺伝子配列が明らかになっており、遺伝子組換えによる生産が可能であるが、本発明では、遺伝子工学的手法により生産されたシスタチンも使用可能である。また、シスタチンはウシ初乳中に比較的大量に含有されており、乳から回収したものであっても良い。さらにシスタチンは細胞培養の培養液から回収することも可能であり、このような細胞由来のものであっても使用可能である。例えば、乳由来のシスタチンについては、公知の方法(特開2000−281587号公報等)に従って製造することが可能であり、生乳や粉乳、脱脂乳、還元乳等から加熱処理、加塩処理、エタノール処理、イオン交換クロマトグラフィーやゲル濾過クロマトグラフィー等の各種クロマト処理、限外濾過処理等を行うことにより、シスタチンを得ることができる。シスタチン分解物は、シスタチンをトリプシン、パンクレアチン、キモトリプシン、ペプシン、パパイン、カリクレイン、カテプシン、サーモライシン、V8プロテアーゼ等のタンパク質分解酵素で分子量が8,000以下となるように限定分解したペプチド混合物を使用することが可能である。但し、分子量の下限は500以上であることが好ましい。
【0019】
アンジオジェニンの給源としては、ヒト、ウシ、水牛、ヤギ、ヒツジ等の分娩後1〜7日以内、特に好ましくは分娩後1〜5日以内の初乳のアンジオジェニン含量が高いため適しているが、通常の泌乳期の乳であっても本発明の原料として使用可能である。それを製造するには、公知の方法、例えば、陽イオン交換クロマトグラフィーとゲル濾過クロマトグラフィーを組み合わせてアンジオジェニンを精製する方法(特開平2−296000号公報等)を工業的に利用することができる。アンジオジェニン分解物は、上記のアンジオジェニンをトリプシン、パンクレアチン、キモトリプシン、ペプシン、パパイン、カリクレイン、カテプシン、サーモライシン、V8プロテアーゼ等のタンパク質分解酵素で分子量が10, 000以下となるように限定分解したペプチド混合物である。分子量の下限は500以上が好ましい。
【0020】
本発明の感覚改善剤は、上記の乳由来タンパク質、特にラクトパーオキシダーゼやラクトフェリン、シスタチン、アンジオジェニン、あるいは乳由来タンパク質にタンパク質分解酵素を作用させて得ることができる分解物をそのまま感覚改善剤として用いることも可能であるが、この他に糖類や脂質、タンパク質、ビタミン類、ミネラル類、フレーバー等、他の医薬品、飲食品や飼料に通常使用する原材料等と混合することや、さらに常法に従い粉末剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、ドリンク剤などに製剤化することも可能である。また、塗布剤としては、乳液、クリーム、ローション、パックなど通常の塗布形態で用いることができる。これらの塗布剤は常法により製造し、本発明の有効成分である乳由来タンパク質及び/または乳由来タンパク質分解物をその製造過程で適宜配合すればよく、化粧品としての使用も可能である。また、乳由来タンパク質及び/または乳由来タンパク質分解物に加えて、他の感覚改善効果を示す成分、例えばセラミドやスフィンゴミエリナーゼ、スフィンゴミエリン等を共に使用することも可能である。本発明の感覚改善剤の有効量としては、後述するマウスでの試験において、体重1kgあたり乳由来タンパク質及び/または乳由来タンパク質分解物を10mg以上、好ましくは20mg以上経口摂取させることにより、末梢での感覚が改善することから、通常、成人一人一日あたり、乳由来タンパク質及び/または乳由来タンパク質分解物を10mg以上、好ましくは20mg以上摂取することにより感覚、特に、末梢での感覚の鈍化の改善が期待できるので、この必要量を確保できるようにすればよい。また、皮膚へ塗布する場合、皮膚塗布剤の総量を基準として、0.001〜40重量%、より好ましくは0.1〜10重量%である。
【0021】
本発明の感覚改善用飲食品としては、通常の飲食品、例えばヨーグルト、乳飲料、ウエ
ハース、デザート等に乳由来タンパク質及び/または乳由来タンパク質分解物を配合すればよい。これらの感覚改善用飲食品については、成人一人一日あたり、乳由来タンパク質及び/または乳由来タンパク質分解物を10mg以上摂取させるために、飲食品の形態にもよるが飲食品100gあたり乳由来タンパク質及び/または乳由来タンパク質分解物を0.5〜2000mg配合することが好ましい。また、本発明の感覚改善用飼料は、通常の飼料、例えば家畜用飼料やペットフード等に乳由来タンパク質及び/または乳由来タンパク質分解物を配合すればよい。例えば、これらの飼料について、乳由来タンパク質及び/または乳由来タンパク質分解物を配合する場合、乳由来タンパク質及び/または乳由来タンパク質分解物を10mg以上摂取させるために、飼料100gあたり乳由来タンパク質及び/または乳由来タンパク質分解物を0.5〜2000mg配合することが好ましい。
【0022】
本発明では、乳由来タンパク質及び/または乳由来タンパク質分解物を配合する方法に特に制限はないが、例えば、溶液中で添加、配合するには、乳由来タンパク質及び/または乳由来タンパク質分解物を脱イオン水に懸濁あるいは溶解し、撹拌混合した後、医薬品、飲食品や飼料の形態に調製して使用する。撹拌混合の条件としては、乳由来タンパク質及び/または乳由来タンパク質分解物が均一に混合されればよく、ウルトラディスパーサーやTKホモミクサー等を使用して撹拌混合することも可能である。また、当該組成物の溶液は、医薬品、飲食品や飼料に使用しやすいように、必要に応じて、RO膜等での濃縮や、凍結乾燥して使用することができる。本発明では、医薬品、飲食品や飼料の製造に通常使用される殺菌処理が可能であり、粉末状であっては乾熱殺菌も可能である。従って、本発明の乳由来タンパク質及び/または乳由来タンパク質分解物を含有する液状、ゲル状、粉末状、顆粒状等様々な形態の医薬品、飲食品や飼料を製造することができる。
【0023】
以下に、実施例及び試験例を示し、本発明についてより詳細に説明するが、これらは単
に例示するのみであり、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。
【実施例1】
【0024】
陽イオン交換樹脂であるスルホン化キトパール(富士紡績社製)400gを充填したカラム(直径5cm×高さ30cm)を脱イオン水で十分に洗浄した後、このカラムに未殺菌脱脂乳40L(pH6.7)を流速25ml/minで通液した。通液後、カラムを脱イオン水で十分洗浄し、2.0M塩化ナトリウムを含む0.02M炭酸緩衝液(pH7.0) で溶出した。そしてラクトパーオキシダーゼを含有する溶出画分をS−Sepharose FFカラム(GEヘルスケア社製)に吸着させ、脱イオン水で十分洗浄し、10mMリン酸緩衝液(pH7.0) で平衡化した後、0〜2.0M塩化ナトリウムのリニアグラジエントで吸着した画分を溶出し、ラクトパーオキシダーゼを含む画分を回収した。そしてその画分をHiLoad 16/60 Superdex 75 pg(GEヘルスケア社製) を用いたゲル濾過クロマトグラフィーで処理し、ラクトパーオキシダーゼ3.0gを得た。なお、このようにして得られたラクトパーオキシダーゼの純度は94%であり、そのまま感覚改善剤(実施例品1)として使用可能である。
【実施例2】
【0025】
実施例1で得られたラクトパーオキシダーゼ1gを水200mlに溶解し、最終濃度が0.01重量% となるようタンパク質分解酵素であるパンクレアチン(シグマ社製) を加え、37℃で5時間酵素処理した。そして、90℃で5分間加熱処理して酵素を失活させた後、凍結乾燥してラクトパーオキシダーゼ分解物0.8gを得た。なお、このようにして得られたラクトパーオキシダーゼ分解物の分子量は、10,000以下であり、そのまま感覚改善剤(実施例品2)として使用可能である。
【実施例3】
【0026】
実施例1で得られたラクトパーオキシダーゼ1gを水200mlに溶解し、最終濃度が0.01重量%となるようタンパク質分解酵素であるトリプシン(シグマ社製)を加え、37 ℃ で5時間酵素処理した。そして、90℃で5分間加熱処理して酵素を失活させた後、凍結乾燥してラクトパーオキシダーゼ分解物0.9gを得た。なお、このようにして得られたラクトパーオキシダーゼ分解物の分子量は、10,000以下であり、そのまま感覚改善剤(実施例品3)として使用可能である。
【実施例4】
【0027】
陽イオン交換樹脂であるスルホン化キトパール(富士紡績社製)400gを充填したカラム(直径5cm×高さ30cm)を脱イオン水で十分に洗浄した後、このカラムに未殺菌脱脂乳40L(pH6.7)を流速25ml/minで通液した。通液後、カラムを脱イオン水で十分洗浄し、2.0M 塩化ナトリウムを含む0.02M 炭酸緩衝液(pH7.0)で溶出した。そしてラクトフェリンを含有する溶出画分をS−Sepharose FFカラム(GEヘルスケア社製) に吸着させ、脱イオン水で十分洗浄し、10mM リン酸緩衝液(pH7.0)で平衡化した後、0〜2.0M塩化ナトリウムのリニアグラジエントで吸着した画分を溶出し、ラクトフェリンを含む画分を回収した。そしてその画分をHiLoad 16/60 Superdex 75 pg(GEヘルスケア社製) を用いたゲル濾過クロマトグラフィーで処理し、ラクトフェリン8.0g を得た。なお、このようにして得られたラクトフェリンの純度は96%であり、そのまま感覚改善剤(実施例品4)として使用可能である。
【実施例5】
【0028】
実施例4で得られたラクトフェリン1gを水200mlに溶解し、最終濃度が0.01重量%となるようタンパク質分解酵素であるパンクレアチン(シグマ社製) を加え、37℃で5時間酵素処理した。そして、90℃で5分間加熱処理して酵素を失活させた後、凍結乾燥してラクトフェリン分解物0.8gを得た。なお、このようにして得られたラクトフェリン分解物の分子量は、10,000以下であり、そのまま感覚改善剤(実施例品5)として使用可能である。
【実施例6】
【0029】
実施例4で得られたラクトフェリン1gを水200mlに懸濁し、最終濃度が0.01重量%となるようタンパク質分解酵素であるトリプシン(シグマ社製)を加え、37℃で5時間酵素処理した。そして、90℃で5分間加熱処理して酵素を失活させた後、凍結乾燥してラクトフェリン分解物0.9gを得た。なお、このようにして得られたラクトフェリン分解物の分子量は、10,000以下であり、そのまま感覚改善剤(実施例品6)として使用可能である。
【実施例7】
【0030】
Sセファロース3,000g を充填したカラムを脱イオン水で充分洗浄し、脱脂乳10,000Lを通液し、脱イオン水で充分洗浄した後、0.1〜1.0Mの塩化ナトリウムの直線濃度勾配で溶出した。得られた画分を90℃で10分間加熱処理し、遠心分離することにより沈澱を除去した。そして、牛乳由来塩基性シスタチンを含む溶出画分を再度MonoSイオン交換クロマトグラフィーで分画した。さらに、この画分をFPLCシステムによりMonoQイオン交換クロマトグラフィー、Superose12ゲル濾過クロマトグラフィーを行い、さらにHPLCシステムにてヒドロキシアパタイトクロマトグラフィー及びC4逆相クロマトグラフィーで順次処理し、シスタチン58mg(画分A)を得た。なお、このようにして得られたシスタチンは、そのまま感覚改善剤(実施例品7)として使用可能である。
【実施例8】
【0031】
5%乳清タンパク質溶液10,000Lを90℃で10分間加熱処理し、遠心分離することにより沈澱を除去した。さらに、カルボキシメチル化パパインをトレシルトヨパール(Tresyl−Toyopearl、東ソー社製) に結合させた担体をカラムに充填後、0.5M塩化ナトリウム溶液で平衡化し、先の乳清タンパク質溶液を通液した。通液後、0.5M塩化ナトリウム溶液と0.1% Tween20を含む0.5M塩化ナトリウム溶液で順次カラムを洗浄した。次いで、20mM 酢酸−0.5M塩化ナトリウム溶液でシステインプロテアーゼを溶出させた。溶出画分を直ちに1M水酸化ナトリウム溶液で中和し、MonoS陰イオン交換クロマトグラフィー、さらにHPLCシステムにてヒドロキシアパタイトクロマトグラフィー及びC4逆相クロマトグラフィーで順次処理して分画し、牛乳由来塩基性シスタチン48mg(画分B)を得た。なお、このようにして得られたシスタチンは、そのまま感覚改善剤(実施例品8)として使用可能である。
【実施例9】
【0032】
実施例7で得られた画分A25mgを、水100mlに懸濁し、最終濃度が1%となるようにパンクレアチンを加えて、37℃で5時間酵素処理した。そして、90℃で5分間加熱処理して酵素を失活させた後、凍結乾燥して、シスタチン分解物23mg(画分C)を得た。また、実施例8で得られた画分B25mgを、同様に処理し、シスタチン分解物 24mg(画分D)を得た。なお、このようにして得られたシスタチン分解物の分子量は、8,000以下であり、そのまま感覚改善剤(実施例品9)として使用可能である。
【実施例10】
【0033】
陽イオン交換樹脂であるスルホン化キトパール(富士紡績社製)400gを充填したカラム(直径5cm×高さ30cm)を脱イオン水で十分に洗浄した後、このカラムに未殺菌脱脂乳40L(pH6.7)を流速25ml/minで通液した。通液後、カラムを脱イオン水で十分洗浄し、2.0M 塩化ナトリウムを含む0.02M 炭酸緩衝液(pH7.0)で溶出した。そしてアンジオジェニンを含有する溶出画分をS−Sepharose FFカラム(GEヘルスケア社製)に吸着させ、脱イオン水で十分洗浄し、10mM リン酸緩衝液(pH7.0)で平衡化した後、0〜2.0M 塩化ナトリウムのリニアグラジエントで吸着した画分を溶出し、アンジオジェニンを含む画分を回収した。そしてその画分をHiLoad 16/60 Superdex 75 pg(GEヘルスケア社製) を用いたゲル濾過クロマトグラフィーで処理し、アンジオジェニンを多く含む画分1.8gを得た。なお、このようにして得られたアンジオジェニンを多く含む画分中のアンジオジェニン含量は10%であり、そのまま感覚改善剤(実施例品10)として使用可能である。
【実施例11】
【0034】
陽イオン交換樹脂であるスルホン化キトパール(富士紡績社製)3,000gを充填したカラムを脱イオン水で十分に洗浄した後、このカラムに未殺菌脱脂乳100L(pH6.7)を通液した。次に、このカラムを脱イオン水で十分洗浄した後、0.1〜2.0M 塩化ナトリウムの直線濃度勾配で溶出した。そして、アンジオジェニンを含有する溶出画分をS−Sepharose陽イオン交換クロマトグラフィー(GEヘルスケア社製)で分画し、得られたアンジオジェニン含有画分を90℃で10分間加熱処理し、遠心分離することにより沈澱を除去した。さらに、このアンジオジェニン含有画分をMonoS陽イオン交換クロマトグラフィー、Superose 12ゲル濾過クロマトグラフィー、ヒドロキシアパタイトクロマトグラフィー及びC4逆相クロマトグラフィーで順次処理し、アンジオジェニン55mgを得た。なお、このようにして得られたアンジオジェニンの純度は99%であり、そのまま感覚改善剤(実施例品11)として使用可能である。
【実施例12】
【0035】
実施例11 で得られたアンジオジェニン5mgを水10mlに溶解し、最終濃度0.01重量%となるようパンクレアチン(シグマ社製)を加え、37℃で5時間酵素処理した。そして、90℃で5分間加熱処理して酵素を失活させた後、凍結乾燥してアンジオジェニン分解物4.0mgを得た。このようにして得られたアンジオジェニン分解物の分子量は10,000以下であり、そのまま感覚改善剤(実施例品12)として使用可能である。
【実施例13】
【0036】
実施例11で得られたアンジオジェニン5mgを水10mlに溶解し、最終濃度0.01重量%となるようトリプシン(シグマ社製) を加え、37℃で5時間酵素処理した。そして、90℃で5分間加熱処理して酵素を失活させた後、凍結乾燥してアンジオジェニン分解物4.2mgを得た。このようにして得られたアンジオジェニン分解物の分子量は10,000以下であり、そのまま感覚改善剤(実施例品13)として使用可能である。
【0037】
[試験例1]
(細胞分化促進活性の確認)
皮膚に存在することが知られている繊維芽細胞の細胞株である3T3細胞を、実施例品1および実施例品3、実施例品4、実施例品5、実施例品7、実施例品9の画分C、実施例品11、実施例品13を0.03〜1%の濃度で添加した状態で、2日間培養した。また、対照として、3T3細胞を、実施例品を添加しないで2日間培養した(対照)。それら培養上清を用いて神経のモデル細胞であるPC−12細胞を培養し、3T3細胞から神経栄養因子が分泌された場合のPC−12細胞の形態的な分化を観察した。
【0038】
その結果、実施例品を添加した場合の培養上清は、すべてPC−12細胞を強く分化させた。また、この実験を数回繰り返し、分化の割合を光学顕微鏡下で観察した結果、実施例品を添加した場合は、95%以上の細胞に分化が認められた。一方、対照の培養上清は、PC−12細胞を分化させず、数回の繰り返し実験における光学顕微鏡下の観察において、まったく分化は認められなかった。このことから、乳由来タンパク質及び/または乳由来タンパク質分解物が、3T3細胞からの神経栄養因子の分泌を促し、神経のモデル細胞であるPC−12細胞の分化を促進することがわかった。
【0039】
[試験例2]
(動物実験による感覚改善効果の確認)
Woolfe,MacDonaldらが開発した熱刺激に対する行動学的研究法であるホットプレート試験にて熱刺激による感覚改善効果を評価した。24週齢のヘアレスマウス(Hos:HR−1)を6匹ずつ13群に分けた。実施例品2および実施例品6、実施例品8、実施例品9の画分D、実施例品10、実施例品12をマウス体重1kgあたりそれぞれ10mg、20mgになるよう1日1回ゾンデで経口投与する、あるは、いずれの実施例品も含まない溶媒のみを1日1回ゾンデで経口投与(対照;0mg)して4週間飼育した。投与終了時に54℃のホットプレートにマウスを置き、マウスがホットプレートから足を離す、立ち上がる、ジャンプするなどの逃避行動までの時間を測定した。熱刺激の最大強度を30秒に設定し、このときの値は30秒とした。その結果を表1に示す。
【0040】
【表1】

【0041】
表1に示したように、実施例品2および実施例品6、実施例品8、実施例品9の画分D、実施例品10、実施例品12を10mg摂取することにより、逃避行動陽性反応時間が短縮する傾向が認められ、20mgでは明らかに短縮した。このことから、実施例品2および実施例品6、実施例品8、実施例品9の画分D、実施例品10、実施例品12を摂取することにより感覚、特に、末梢での感覚の鈍化を予防・改善できることがわかった。
【0042】
[試験例3]
(経口摂取による感覚改善効果の確認)
手の感覚の鈍化を感じている健康な高齢者(平均年齢75±3歳)を10名ずつ、9群に分けた。それぞれを、いずれの実施例品も摂取しない群(A群)、実施例品1を10mg摂取する群(B群)、20mg摂取する群(C群)、実施例品4を10mg摂取する群(D群)、20mg摂取する群(E群)、実施例品7を10mg摂取する群(F群)、20mg摂取する群(G群)、実施例品11を10mg摂取する群(H群)、20mg摂取する群(I群)とし、6週間摂取してもらった。摂取前と6週間の摂取終了後に表在知覚計アルゲジオメーター(インタークロス社製)を用い、上腕内側の痛覚を基準として手掌と足底土踏まずの痛覚を使用方法に基づき正常、低下I〜IIIの計4段階で測定した。その結果を表2、表3に示す。また、6週間の摂取終了後に、それぞれの高齢者に、手の感覚の改善についてアンケート調査を実施した。その結果を表4、表5に示す。
(測定方法)
5種類の太さの違うピンと5つの支点位置で痛覚を評価した。まず、最も細い1pinを上腕内側に転がし、正常な痛覚の度合いを被験者に確認した。次に、手掌と足底に1pinにてホルダを持つ支点の位置を順に変えて転がし、最初に感じた痛覚と同程度の痛みを感じる支点の位置を探した。
(評価方法)
アルゲジオメーターは上腕内側で1pin(支点50g)を転がした場合と、手掌での2pin(50g)で同じ痛みを生じる用に設計されており、使用方法に基づき、以下のように評価した。また、痛みの評価に点数をつけ、平均値を算出した。
2pin(50g)で同じ痛みであれば、正常(0点)
1pin(50g)で同じ痛みであれば、低下I(1点)
1pin(60g)で同じ痛みであれば、低下II(2点)
1pin(70g)で同じ痛みであれば、低下III(3点)
【0043】
【表2】

【0044】
【表3】

【0045】
【表4】

【0046】
【表5】

【0047】
表2乃至表5に示したように、実施例品1や実施例品4、実施例品7、実施例品11を10mg摂取することにより、手、足底の感覚が改善する傾向が認められ、20mgでは明らかに改善した。通常、成人一人一日あたり、乳由来タンパク質及び/または乳由来タンパク質分解物を10mg以上、好ましくは20mg以上摂取することにより感覚、特に、末梢での感覚の鈍化の改善が期待できる。
【実施例14】
【0048】
(感覚改善用化粧品(クリーム)の調製)
実施例3で得られたラクトパーオキシダーゼ分解物(実施例品3)を使用し、表6に記載される割合で原料を混合し、感覚改善用化粧品(クリーム)を製造した。
【0049】
【表6】

【0050】
[試験例4]
(皮膚への塗布による感覚改善効果試験)
手の感覚の鈍化を感じている健康な高齢者(平均年齢75±3歳)を15名ずつ、A群、B群の2群に分けた。A群では実施例品14と同様の方法で製造した、感覚改善剤を含まない化粧品(クリーム)を、B群では、実施例品14の感覚改善用化粧品(クリーム)を1日1回手と足の全体へ塗布した。塗布期間は6週間とし、塗布前と6週間の塗布終了後に表在知覚計アルゲジオメーター(インタークロス(株)社製)を用い、上腕内側の痛覚を基準として手掌と足底土踏まずの痛覚を使用方法に基づき正常、低下I〜IIIの計4段階で測定した。その結果を表7、表8に示す。また、6週間の塗布終了後に、被験者それぞれに、手の感覚の改善についてアンケート調査を実施した。その結果を表9、表10に示す。なお、測定方法については試験例3と同様に行った。
【0051】
【表7】

【0052】
【表8】

【0053】
【表9】

【0054】
【表10】

【0055】
表7乃至表10に示したように、実施例品14の感覚改善用化粧品(クリーム)を塗布することにより、手、足底の感覚が改善する傾向が認められた。このことから、本発明の感覚改善剤を含有するクリームを塗布することで、感覚、特に、末梢での感覚の鈍化の改善が期待できることがわかった。
【実施例15】
【0056】
(感覚改善用液状栄養組成物の調製)
実施例品5のラクトフェリン分解物5gを4995gの脱イオン水に溶解し、TKホモミクサー(TK ROBO MICS;特殊機化工業社製)にて、6000rpmで30分間撹拌混合してラクトフェリン分解物100mg/100gのラクトフェリン分解物溶液を得た。このラクトフェリン分解物溶液5.0kgに、カゼイン4.0kg、大豆タンパク質5.0kg、魚油1.0kg、シソ油3.0kg、デキストリン18.0kg、ミネラル混合物6.0kg、ビタミン混合物1.95kg、乳化剤2.0kg、安定剤4.0kg、香料0.05kgを配合し、200mlのレトルトパウチに充填し、レトルト殺菌機(第1種圧力容器、TYPE:RCS−4CRTGN、日阪製作所社製)で121℃、20分間殺菌して、本発明の感覚改善用液状栄養組成物50kgを製造した。このようにして得られた感覚改善用液状栄養組成物には、すべて沈殿等は認められず、風味に異常は感じられなかった。なお、この感覚改善用液状栄養組成物には、100gあたり、ラクトフェリン分解物が10mg含まれていた。
【実施例16】
【0057】
(感覚改善用ゲル状食品の調製)
実施例品8のシスタチン2gを708gの脱イオン水に溶解し、ウルトラディスパーサー(ULTRA−TURRAX T−25;IKAジャパン社製)にて、9500rpmで30分間撹拌混合した。この溶液に、ソルビトール40g、酸味料2g、香料2g、ペクチン5g、乳清タンパク質濃縮物5g、乳酸カルシウム1g、脱イオン水235gを添加して、撹拌混合した後、200mlのチアパックに充填し、85℃、20分間殺菌後、密栓し、本発明の感覚改善用ゲル状食品5袋(200g入り)を調製した。このようにして得られた感覚改善用ゲル状食品には、すべて沈殿等は認められず、風味に異常は感じられなかった。なお、この感覚改善用ゲル状食品には、100gあたり、シスタチンが200mg含まれていた。
【実施例17】
【0058】
(感覚改善用飲料の調製)
酸味料2gを706gの脱イオン水に溶解した後、実施例品11のアンジオジェニン4gを溶解し、ウルトラディスパーサー(ULTRA−TURRAX T−25;IKAジャパン社製)にて、9500rpmで30分間撹拌混合した。マルチトール100g、還元水飴20g、香料2g、脱イオン水166gを添加した後、100mlのガラス瓶に充填し、95℃、15秒間殺菌後、密栓し、感覚改善用飲料10本(100ml入り)を調製した。このようにして得られた感覚改善用飲料には、すべて沈殿は認められず、風味に異常は感じられなかった。なお、この感覚改善用飲料には、100gあたり、アンジオジェニンが400mg含まれていた。
【実施例18】
【0059】
(感覚改善用飼料の調製)
実施例品2のラクトパーオキシダーゼ分解物2kgを98kgの脱イオン水に溶解し、TKホモミクサー(MARKII 160型;特殊機化工業社製)にて、3600rpmで40分間撹拌混合してラクトパーオキシダーゼ分解物を2g/100g含有するラクトパーオキシダーゼ分解物溶液を得た。このラクトパーオキシダーゼ分解物溶液10kgに大豆粕12kg、脱脂粉乳14kg、大豆油4kg、コーン油2kg、パーム油23.2kg、トウモロコシ澱粉14kg、小麦粉9kg、ふすま2kg、ビタミン混合物5kg、セルロース2.8kg、ミネラル混合物2kgを配合し、120℃、4分間殺菌して、本発明の感覚改善用イヌ飼育飼料100kgを製造した。なお、この感覚改善用イヌ飼育飼料には、100gあたり、ラクトパーオキシダーゼ分解物が200mg含まれていた。
【実施例19】
【0060】
(感覚改善剤(錠剤)の調製)
表11に示す配合で原料を混合後、常法にしたがって1gに成型、打錠して本発明の感覚改善剤を製造した。なお、この感覚改善剤1g中には、ラクトパーオキシダーゼが100mg含まれていた。
【0061】
【表11】

【実施例20】
【0062】
(感覚改善用化粧品(ローション)の調製)
表12に記載される割合で原料を混合し、感覚改善用化粧品(ローション)を製造した。
【0063】
【表12】




【特許請求の範囲】
【請求項1】
乳由来タンパク質及び/または乳由来タンパク質分解物を有効成分とする感覚改善剤。
【請求項2】
前記乳由来タンパク質が、ラクトパーオキシダーゼ、ラクトフェリン、シスタチン、アンジオジェニンから選択されるいずれか1種以上であることを特徴とする請求項1記載の感覚改善剤。
【請求項3】
前記乳由来タンパク質分解物が、乳由来タンパク質を、タンパク質分解酵素によって分解して得られたものであることを特徴とする請求項1乃至2記載の感覚改善剤。
【請求項4】
前記タンパク質分解酵素がペプシン、トリプシン、キモトリプシン、パンクレアチンよりなる群から選択されるいずれか1種以上であることを特徴とする請求項3記載の感覚改善剤。
【請求項5】
請求項1及至4のいずれかに記載の成分を配合した感覚改善用飲食品又は飼料、化粧品。

【公開番号】特開2013−79216(P2013−79216A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−220444(P2011−220444)
【出願日】平成23年10月4日(2011.10.4)
【出願人】(711002926)雪印メグミルク株式会社 (65)
【Fターム(参考)】