説明

慢性疼痛の治療における酸化窒素放出化合物の使用

本発明は、慢性疼痛、特に慢性神経因性疼痛の治療用の式(I)の抗酸化化合物のニトロオキシ誘導体、及びその医薬的に許容される塩又は立体異性体に関する。本発明は、式(I)の抗酸化化合物のニトロオキシ誘導体と鎮痛剤とを含む組成物も記載する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、慢性疼痛、特に慢性神経因性疼痛の治療用の酸化窒素を放出する抗酸化化合物の使用に関する。本発明は、慢性神経因性疼痛の緩和及び/又は治療における有効性が向上した化合物にも関する。
【背景技術】
【0002】
神経因性疼痛は、中枢若しくは末梢の神経系の損傷又は疾患から生じる慢性疼痛の形態であることが知られている。神経因性疼痛は、糖尿病性神経因性疼痛、疼痛性心筋梗塞後症候群、化学療法を原因とする疼痛、又はウイルス因子、例えば疱疹、帯状疱疹などによる感染から生じる疼痛などの一連の疼痛性総体的症状を含む。
神経因性疼痛は、通常、何年にもわたって患者に影響し、症状の慢性性が患者に重篤な心理的ストレスを誘発するという社会的問題である。
【0003】
過去20年間に、神経因性疼痛の病因に対する研究が、著しい進歩を遂げている。ヒト及び神経因性疼痛の動物モデルに対して行われた研究は、中枢神経系が、一連の生化学的及び生理病理学的応答を有する痛覚発生刺激物質(algogen stimuli)に反応することを示した。痛覚発生刺激物質に機能的及び形態的に適合する中枢神経系の能力は、神経可塑性として知られ、疼痛性総体的症状の開始の誘発又は維持に必須の役割を演じる。
【0004】
臨床研究で広く用いられているカルバマゼピンは、三叉神経痛、糖尿病性神経因性疼痛及び疱疹後神経痛の治療において有効であることが示されている。この薬物の投与は、傾眠、眩暈、失調、悪心及び嘔吐のような副作用を示すという欠点があるので、その使用が限定される(Martindale 第30版、第342頁)。
【0005】
近年、神経因性疼痛の治療用のその他の薬物が用いられている。これらのうち、ガバペンチン、プレガバリン及びチアガビンは、神経因性疼痛、主に糖尿病性神経因性疼痛及び疱疹後疼痛に対する治療用の鎮痛薬として活性であるということができる。しかし、この場合も、高い投与量が必要であり、短い作用期間及びときには重篤な有害反応が、これらの化合物に関する重要な問題点として記載されている。例えば、傾眠、疲労、肥満などがガバペンチン治療の後に観察されている(Martindale 第30版、第374頁)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
これらの問題点にもかかわらず、新しいクラスの鎮痛剤は最近開発されていない。慢性神経因性疼痛の緩和及び/又は治療のための追加の両方に対する明確な必要性がある。
【0007】
今回、驚くべきことに、抗酸化化合物の酸化窒素放出性誘導体が鎮痛活性を有し、これらが慢性神経因性疼痛の治療において鎮痛薬として有効であることが見出された。
さらに、本発明のニトロオキシ誘導体を、鎮痛性治療薬と組み合わせて用いたときに、それぞれの薬剤を単独で用いたときに比較して、神経因性疼痛の治療における治療効果が増大されることが驚くべきことに見出された。
【0008】
天然のフェノール性の酸、例えばフェルラ酸、コーヒー酸、バニリン酸及びクマル酸の抗酸化剤としての活性は知られている(Handbook of Antioxidants-第2版、2002)。
既知の抗酸化剤の別のクラスは、ヒドロキノンにより代表される(Martindale 第30版、第1115頁)。
【0009】
WO 02/092072は、フェルラ酸のニトロオキシ誘導体がアミロイド斑の沈着を妨げ、神経変性プロセスを低減させ得るので、これらはアルツハイマー病の予防又は治療のために用い得ることを開示している。
WO 2005/065361は、カフェイン酸、レスベラトロール及びフタル酸のニトロオキシ誘導体が抗腫瘍特性を有することを開示している。
WO 01/12584は、フェルラ酸の4-ニトロキシブチルエステルの抗酸化特性を開示している。この文献は、酸化性ストレス及び内皮機能不全の治療のためのニトロオキシ誘導体の使用も開示している。
しかし、これらの特許はいずれも、慢性疼痛又は慢性神経因性疼痛の治療のための特定の鎮痛剤としてこれらの化合物を用いることを記載していない。
【0010】
WO 03/000642は、酸化窒素放出化合物と、慢性疼痛治療用薬物との組み合わせが相乗効果を示すので、慢性疼痛の治療のためのこれらの組み合わせの使用は、鎮痛化合物の量を低減させ、その結果、副作用が低減されることを可能にすることを開示している。WO 03/000642は、抗酸化化合物のニトロオキシ誘導体の鎮痛特性を開示していない。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の目的は、式(I):
【化1】

(式(I)中、
mは、0又は1に等しい整数であり;
Y1は、-CH=CH-(CH2)m1- (ここで、m1は0〜3の整数である)又は-(CH2)m2- (ここで、m2は1〜3の整数である)であり;好ましくはm1は0であり、好ましくはm2は2であり;
R1、R2、R3、R4は独立して、H、OH、-OR5 (ここで、R5は直鎖状又は分岐鎖状の(C1〜C10)-アルキルである)、直鎖状又は分岐鎖状のC1〜C20アルキルから選択され、好ましくは-OR5は-OCH3であるが、但しR1、R2、R3、R4の少なくとも1つはHでなく;
Xは、-OC(O)-、-OC(O)O-、-C(O)O-、-C(O)NR6-、-C(O)S- (ここで、R6はH又は(C1〜C5)-アルキルであり、好ましくはR6はH又はCH3である)であり、
【0012】
Yは、以下の意味を有する二価の基であり:
a) ハロゲン原子、ヒドロキシ、-ONO2又はT (Tは-OC(O)-(C1〜C10アルキル)-ONO2又は-O(C1〜C10アルキル)-ONO2である)から独立して選択される1つ又は複数の置換基で任意に置換されていてもよい直鎖状又は分岐鎖状のC1〜C20アルキレン;好ましくは、Yは(C1〜C10)アルキレン又は-ONO2で置換された(C1〜C10)アルキレンであり;
シクロアルキレン環に5〜7個の炭素原子を有するシクロアルキレンであって、該環は側鎖T1(ここでT1は、直鎖状又は分岐鎖状のC1〜C10アルキルであり、T1は、好ましくはCH3である)で任意に置換されていてもよく;
【0013】
【化2】

(式中、nは0〜20の整数であり、n1は1〜20の整数であり、好ましくはnは0又は1であり、好ましくはn1は1〜5の整数である);
【0014】
【化3】

(式中、
X1は、-OC(O)-又は-C(O)O-であり、n2は1〜3の整数であり、R2はH又はCH3であり;
n1は上記で定義されるとおりであり、n2は0〜2の整数である);
【0015】
【化4】

(式中、
Y2は、-CH2-CH2-(CH2)n2-又は-CH=CH-(CH2)n2-であり;
X1は、-OC(O)-又は-C(O)O-であり、n2は1〜3の整数であり、R2はH又はCH3である);
Yがb)〜e)から選択される1つの二価の基である場合、-ONO2基は-(CH2)n1-基に結合し;
Yがb)〜e)から選択される1つの二価の基である場合、mは1であり;
【0016】
【化5】

(式中、X2は-O-又は-S-又はNR6- (ここで、R6は上記で定義されるとおりである)であり、好ましくはX2は-O-であり;
n3は、1〜6、好ましくは1〜4の整数であり、より好ましくはn3は1であり、R2は上記で定義されるとおりであり、好ましくはR2はHである);
【0017】
【化6】

(式中、
n4は0〜10の整数であり;
n5は0〜10の整数であり;
R4、R5、R6、R7は同じ又は異なって、H又は直鎖状若しくは分岐鎖状のC1〜C4アルキルであり、好ましくは、R4、R5、R6、R7はHであり;
ここで、-ONO2基は:
【0018】
【化7】

(式中、n5は上記で定義されるとおりである)
に結合し、
Y3は、窒素、酸素、硫黄から選択される1つ又は複数のヘテロ原子を含有する、飽和、不飽和又は芳香族の5若しくは6員の複素環であり、以下の:
【0019】
【化8】

から選択され、
好ましくは、Y3は、(Y4)又は(Y13)である))
の化合物、又はその医薬的に許容される塩若しくは立体異性体の慢性疼痛の治療のための使用である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
好ましくは、式(I)において以下のとおりである:
R1は-OCH3であり、R2はOHであり、R3及びR4はHであり、mは0であるか又はmは1であり、Y1は-CH=CH-(CH2)m1 (ここで、m1は0である)であるか、或いは
R1及びR2はOHであり、R3及びR4はHであり、mは0であるか又はmは1であり、Y1は-CH=CH-(CH2)m1 (ここで、m1は0である)であるか、又はY1は-(CH2)m2- (ここで、m2は2である)であるか、或いは
R1、R3及びR4はHであり、R2はOHであり、mは0であるか又はmは1であり、Y1は-CH=CH-(CH2)m1 (ここで、m1は0である)であるか、又はY1は-(CH2)m2- (ここで、m2は2である)であるか、
【0021】
R1、R2及びR3はOHであり、R4はHであり、mは0であり、
R1及びR3は-OCH3であり、R2はOHであり、R4はHであり、mは0であり、
R1はOHであり、R2は-OCH3であり、R3及びR4はHであり、mは0であり、
R1はOHであり、R2及びR3はHであり、R4は-OCH3であり、mは0であり、
R1及びR4はOHであり、R2及びR3はHであり、mは0であり、
R1及びR3はHであり、R2及びR4はOHであり、mは0である。
【0022】
本明細書で用いる場合、用語「C1〜C20アルキレン」は、好ましくは1〜10個の炭素原子を有する分岐鎖状又は直鎖状のC1〜C20炭化水素鎖、例えばメチレン、エチレン、プロピレン、イソプロピレン、n-ブチレン、ペンチレン、n-ヘキシレンなどのことをいう。
本明細書で用いる場合、用語「C1〜C10アルキル」は、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、t-ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチルなどを含む、1〜10個の炭素原子を含む分岐鎖状又は直鎖状のアルキル基のことをいう。
本明細書で用いる場合、用語「シクロアルキレン」は、直鎖状又は分岐鎖状の(C1〜C10)-アルキル、好ましくはCH3のような側鎖で任意に置換されていてもよい、限定されないが、シクロペンチレン、シクロヘキシレンを含む5〜7個の炭素原子を有する環のことをいう。
【0023】
医薬的に許容される塩の例は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム及び水酸化アルミニウムのような無機塩基、又はリジン、アルギニン、トリエチルアミン、ジベンジルアミン、ピペリジン及びその他の許容される有機アミンのような有機塩基との塩のいずれかである。
【0024】
本発明による化合物は、分子内に1つの塩化され得る窒素原子を含有する場合に、対応する有機又は無機の酸を用いてアセトニトリル又はテトラヒドロフランのような有機溶媒中での反応により、対応する塩に変換できる。
有機酸の例は、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、コハク酸、クエン酸である。無機酸の例は、硝酸、塩化水素酸、硫酸、リン酸である。硝酸との塩が好ましい。
1つ又は複数の非対称炭素原子を有する本発明の化合物は、光学的に純粋な鏡像異性体、純粋なジアステレオマー、鏡像異性体混合物、ジアステレオマー混合物、鏡像異性体ラセミ混合物、ラセミ体又はラセミ体混合物として存在できる。式(I)の化合物の全ての可能な異性体、立体異性体及びその混合物は、本発明の目的の範囲内である。
【0025】
天然の抗酸化剤は神経因性疼痛の治療に対して影響を有さないが、式(I)の対応するニトロオキシ誘導体は、活性であることが示されている。
【0026】
本発明の別の目的は、式(I)の化合物と、ガバペンチン、チアガビン及びプレガバリンからなる群より選択される神経因性疼痛の治療に用いられる少なくとも1つの治療薬とを含む組み合わせ、及び慢性疼痛、特に慢性神経因性疼痛を治療するためのそれらの使用に関する。
本発明の組み合わせは、式(I)の抗酸化剤のニトロオキシ誘導体とガバペンチン、プレガバリン及びチアガビンの群から選択される1つの鎮痛剤との等モル混合物に関する。これらの組み合わせは、薬理活性において著しい利点を有する相乗効果を有することが示されている。特に、組み合わせは、持続された鎮痛活性とともに、改善された薬理学的プロファイルを有することが認められている。
つまり、この薬剤の組み合わせの神経因性疼痛の治療における治療有効性は、いずれかの薬剤の単独での使用に比較して増進される。より具体的には、治療有効性は、相乗的に増進される。
【0027】
本発明の別の目的は、少なくとも、式(I)の化合物と、ガバペンチン、プレガバリン及びチアガビンからなる群より選択される少なくとも1つの鎮痛薬とを含むキットに関する。
【0028】
投与されるべき活性成分の1日用量は、単回用量であり得るか、又は1日を通して投与されるいくつかのより小さい用量に分割された有効量であり得る。通常、合計の1日用量は、好ましくは、10〜5000 mgのそれぞれの化合物の量であり得る。好ましい組み合わせは、150〜1500 mgの式(I)のニトロオキシ誘導体と、100〜1000 mgのガバペンチン、チアガビン及びプレガバリンからなる群より選択される鎮痛薬とを含む。本発明の化合物及び/又は本発明の医薬組成物を用いて上記の疾患を治療するための投与計画及び投与頻度は、例えば患者の年齢、体重、性別及び医療状態、並びに疾患の重篤さ、投与経路、薬理学的考慮及び他の薬剤を用いる、可能性のある併用療法を含む種々の因子に従って選択される。上記の範囲より低いか又は高い範囲の投与量レベル及び/又はより多い頻度が適切な場合もあり、このことは、論理的に、医師の判断の範囲内であり、疾患の状態に依存する。
【0029】
本発明の別の目的は、式(I):
【化9】

(式(I)中、
mは0又は1に等しい整数であり;
Y1は、-CH=CH-(CH2)m1 (ここで、m1は0〜3の整数である)又は-(CH2)m2- (ここで、m2は1〜3の整数である)であり;好ましくはm1が0であり、好ましくはm2が2であり;
R1、R2、R3、R4は独立して、H、OH、-OR5 (ここで、R5は直鎖状又は分岐鎖状の(C1〜C10)-アルキルである)、直鎖状又は分岐鎖状のC1〜C20アルキルから選択され、好ましくは-OR5は-OCH3であるが、R1、R2、R3、R4の少なくとも1つはHでなく;
Xは、-OC(O)-、-OC(O)O-、-C(O)O-、-C(O)NR6-、-C(O)S- (ここで、R6はH又は(C1〜C5)-アルキルであり、好ましくはR6はH又は-CH3である)であり;
Yは、以下の意味を有する2価の基であり:
b) ハロゲン原子、ヒドロキシ、-ONO2又はT (ここで、Tは-OC(O)(C1〜C10アルキル)-ONO2又は-O(C1〜C10アルキル)-ONO2である)から独立して選択される1つ又は複数の置換基で任意に置換されていてもよい直鎖状又は分岐鎖状のC1〜C20アルキレン;好ましくは、Yは、(C1〜C10)アルキレン又は-ONO2で置換された(C1〜C10)アルキレンである;
シクロアルキレン環中に5〜7個の炭素源死を有するシクロアルキレンであって、該環は側鎖T1 (ここで、T1は、直鎖状又は分岐鎖状のC1〜C10アルキルであり、T1は好ましくはCH3である)で任意に置換されていてもよく;
【0030】
【化10】

(式中、nは0〜20の整数であり、好ましくは、nは0〜5の整数であり、
n1は1〜20の整数であり、好ましくは、n1は1〜5の整数である);
【0031】
【化11】

(式中、
X1は、-OC(O)-又は-C(O)O-であり、n2は、1〜3の整数であり、R2はH又はCH3であり;
n1は上記で定義されるとおりであり、n2は、0〜2の整数である);
【0032】
【化12】

(式中、
Y2は、-CH2-CH2-(CH2)n2-又は-CH=CH-(CH2)n2-であり;
X1は、-OC(O)-又は-C(O)O-であり、n2は、1〜3の整数であり、R2はH又はCH3である);
Yがb)〜e)の2価の基の1つである場合、-ONO2基は-(CH2)n1-基に結合し;
Yがb)〜e)で述べた2価の基の1つである場合、mは1であり);
【0033】
【化13】

(式中、X2は、-O-又は-S-又はNR6- (R6は上記で定義されるとおりである)であり、好ましくはX2は-O-であり、n3は1〜6、好ましくは1〜4の整数であり、R2は上記で定義されるとおりであり、好ましくはR2はHである);
【0034】
【化14】

(式中、
n4は、0〜10の整数であり、好ましくはn4は1であり;
n5は、1〜10の整数であり、好ましくはn5は1〜5の整数であり;
R4、R5、R6、R7は同じ又は異なって、H又は直鎖状若しくは分岐鎖状のC1〜C4アルキルであり、好ましくは、R4、R5、R6、R7はHであり;
ここで、-ONO2基は
【化15】

(ここで、n5は上記で定義されるとおりである);
に結合し、
【0035】
Y3は、窒素、酸素、硫黄から選択される1つ又は複数のヘテロ原子を含有する、飽和、不飽和又は芳香族の5若しくは6員の複素環であり、以下:
【化16】

から選択される))
の化合物、又はその医薬的に許容される塩若しくは立体異性体に関するが、但し、
【0036】
以下のものを除く:
(E)-3-(3,4-ジヒドロキシ-フェニル)-2-プロペン酸 3-(ニトロオキシ-メチル)フェニル エステル;
(E)-3-(3,4-ジヒドロキシ-フェニル)-2-プロペン酸 2-(ニトロオキシ-メチル)フェニル エステル;
(E)-3-(3,4-ジヒドロキシ-フェニル)-2-プロペン酸 4-(ニトロオキシ-メチル)フェニル エステル;
(E)-3-(3,4-ジヒドロキシ-フェニル)-2-プロペン酸 3-(ニトロオキシ-メチル)フェニル アミド;
(E)-3-(3,4-ジヒドロキシ-フェニル)-2-プロペン酸 2-(ニトロオキシ-メチル)フェニル アミド;
(E)-3-(3,4-ジヒドロキシ-フェニル)-2-プロペン酸 4-(ニトロオキシ-メチル)フェニル アミド;
(E)-3-(3,5-ジヒドロキシ-フェニル)-2-プロペン酸 3-(ニトロオキシ-メチル)フェニル エステル;
(E)-3-(3,5-ジヒドロキシ-フェニル)-2-プロペン酸 3-(ニトロオキシ-メチル)フェニル アミド;
(E)-3-(3-ヒドロキシ-4-メトキシ-フェニル)-2-プロペン酸 3-(ニトロオキシ-メチル)フェニル エステル;
(E)-3-(3-ヒドロキシ-4-メトキシ-フェニル)-2-プロペン酸 3-(ニトロオキシ-メチル)フェニル アミド;
(E)-3-(3,4-ジメトキシ-フェニル)-2-プロペン酸 3-(ニトロオキシ-メチル)フェニル エステル;
【0037】
(E)-3-(3,4-ジメトキシ-フェニル)-2-プロペン酸 2-(ニトロオキシ-メチル)フェニル エステル;
(E)-3-(3,4-ジメトキシ-フェニル)-2-プロペン酸 4-(ニトロオキシ-メチル)フェニル エステル;
(E)-3-(3,4-ジメトキシ-フェニル)-2-プロペン酸 3-(ニトロオキシ-メチル)フェニル アミド;
(E)-3-(3,4-ジメトキシ-フェニル)-2-プロペン酸 2-(ニトロオキシ-メチル)フェニル アミド;
(E)-3-(3,4-ジメトキシ-フェニル)-2-プロペン酸 4-(ニトロオキシ-メチル)フェニル アミド;
(E)-3-(4-ヒドロキシ-3-メトキシ-フェニル)-2-プロペン酸 4-(ニトロオキシ)ブチル エステル;
(E)-3-(4-ヒドロキシ-3-メトキシ-フェニル)-2-プロペン酸 3-(ニトロオキシ-メチル)フェニル エステル;
(E)-3-(4-ヒドロキシ-3-メトキシ-フェニル)-2-プロペン酸 6-(ニトロオキシ-メチル)-2-ピリジニルメチルエステル 塩酸塩;
(E)-3-(4-ヒドロキシ-3-メトキシ-フェニル)-2-プロペン酸 2-メトキシ-4-[(1E)-3-[4-(ニトロオキシ)ブトキシ]-3-オキソ-1-プロペニル]フェニル エステル;
(ニトロオキシ-メチル)フェニル-2-ヒドロキシベンゾエート;
(E)-3-(3,4-ジヒドロキシ-フェニル)-2-プロペン酸 3-(ニトロオキシメチル)フェニル エステル;
(E)-3-(3,4-ジヒドロキシ-フェニル)-2-プロペン酸 2-(ニトロオキシメチル)フェニル エステル;
【0038】
(E)-3-(3,4-ジヒドロキシ-フェニル)-2-プロペン酸 4-(ニトロオキシメチル)フェニル エステル;
(E)-3-(3,4-ジヒドロキシ-フェニル)-2-プロペン酸 3-(ニトロオキシメチル)フェニル アミド;
(E)-3-(3,4-ジヒドロキシ-フェニル)-2-プロペン酸 2-(ニトロオキシメチル)フェニル アミド;
(E)-3-(3,4-ジヒドロキシ-フェニル)-2-プロペン酸 4-(ニトロオキシメチル)フェニル アミド;
(E)-3-(3,5-ジヒドロキシ-フェニル)-2-プロペン酸 3-(ニトロオキシ-メチル)フェニル エステル;
(E)-3-(3,5-ジヒドロキシ-フェニル)-2-プロペン酸 3-(ニトロオキシ-メチル)フェニル アミド;
(E)-3-(3-ヒドロキシ-4-メトキシ-フェニル)-2-プロペン酸 3-(ニトロオキシ-メチル)フェニル エステル;
(E)-3-(3-ヒドロキシ-4-メトキシ-フェニル)-2-プロペン酸 3-(ニトロオキシ-メチル)フェニル アミド;
(E)-3-(3,4-ジメトキシ-フェニル)-2-プロペン酸 3-(ニトロオキシ-メチル)フェニル エステル;
(E)-3-(3,4-ジメトキシ-フェニル)-2-プロペン酸 2-(ニトロオキシ-メチル)フェニル エステル;
(E)-3-(3,4-ジメトキシ-フェニル)-2-プロペン酸 4-(ニトロオキシ-メチル)フェニル エステル;
(E)-3-(3,4-ジメトキシ-フェニル)-2-プロペン酸 3-(ニトロオキシ-メチル)フェニル アミド;
(E)-3-(3,4-ジメトキシ-フェニル)-2-プロペン酸 2-(ニトロオキシ-メチル)フェニル アミド;
(E)-3-(3,4-ジメトキシ-フェニル)-2-プロペン酸 4-(ニトロオキシ-メチル)フェニル アミド;
(E)-3-(4-ヒドロキシ-3-メトキシ-フェニル)プロプ-2-エン酸;
(E)-3-(4-ヒドロキシ-3-メトキシ-フェニル)-2-プロペン酸 4-(ニトロオキシ)ブチル エステル;
(E)-3-(4-ヒドロキシ-3-メトキシ-フェニル)-2-プロペン酸 3-(ニトロオキシ-メチル)フェニル エステル;
(E)-3-(4-ヒドロキシ-3-メトキシ-フェニル)-2-プロペン酸 6-(ニトロオキシ-メチル)-2-ピリジニルメチルエステル 塩酸塩;
(E)-3-(4-ヒドロキシ-3-メトキシ-フェニル)-2-プロペン酸 2-メトキシ-4-[(1E)-3-[4-(ニトロオキシ)ブトキシ]-3-オキソ-1-プロペニル]フェニル エステル;
3-(ニトロオキシ-メチル)フェニル-2-ヒドロキシベンゾエート。
【0039】
本発明の式(I)の好ましい化合物は、以下のものである:
【化17】

【0040】
【化18】

【0041】
【化19】

【0042】
【化20】

【0043】
【化21】

【0044】
【化22】

【0045】
【化23】

【0046】
【化24】

【0047】
【化25】

【0048】
【化26】

【0049】
【化27】

【0050】
【化28】

【0051】
【化29】

【0052】
【化30】

【実施例】
【0053】
本発明の一般式(I)の化合物は、以下に記載する合成手順により合成される。
【0054】
実験の部
1) Xが-C(O)-O、-C(O)-S、-C(O)-NR6である上記で定義される一般式(I)の化合物は、次のようにして得ることができる:
i) 式(III):
【化31】

(式中、
R1、R2、R3、R4、Y1及びmは、上記で定義されるとおりであり;Wは、-OH、Cl又は-OC(O)R8 (ここで、R8は上記で定義されるR6又はAct (ここで、Actは、ペプチド化学で用いられる以下の:
【化32】

カルボン酸活性化基である)である)である)
の化合物を、
【0055】
式(V) Z-Y-Q (式中、Yは上記で定義されるとおりであり、ZはHX1又はZ1 (ここで、X1はO、S、NR8 (R8は上記で定義されるとおりである)であり、Z1は、塩素、臭素、ヨウ素、メシル、トシルからなる群より選択される)であり、Qは、-ONO2又はZ1である)の化合物と反応させ、
【0056】
ii) QがZ1である場合に、工程i)で得られた化合物を、硝酸銀、硝酸リチウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸マグネシウム、硝酸カルシウム、硝酸鉄、硝酸亜鉛又は硝酸テトラアルキルアンモニウム(アルキルは、C1〜C10アルキルである)のような硝酸塩供給源と、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、DMFのような適切な有機溶媒中で反応させることにより、ニトロ誘導体に変換するが、この反応は、暗所で、室温から溶媒の沸点までの温度で行われる。好ましい硝酸塩供給源は硝酸銀である。
【0057】
式(III)の化合物(ここで、W = OH、R1、R2、R3、R4、Y1及びmは上記で定義されるとおりである)の、式(V)の化合物(ここで、Y及びQは上記で定義されるとおりであり、Zは、HX1 (ここで、X1は上記で定義されるとおりである)である)との反応は、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)又はN'-(3-ジメチルアミノプロピル)-N-エチルカルボジイミド 塩酸塩(EDAC)のような脱水剤と、N,N-ジメチルアミノピリジン(DMAP)のような触媒との存在下で、又はO-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスフェート(HATU)のようなその他の既知の縮合剤の存在下で行うことができる。
【0058】
反応は、N,N'-ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ベンゼン、トルエン、ジオキサン又はポリハロゲン化脂肪族炭化水素のような不活性の有機乾燥溶媒中で、-20℃〜40℃の温度で行われる。反応は、30分〜36時間の時間範囲内で完了する。
式(III)の化合物(ここで、W = OH)は、商業的に入手可能である。
【0059】
式(III)の化合物(ここで、W = -OC(O)R8 (ここで、R8は上記で定義されるとおりである))の、式(V)の化合物(ここで、Yは上記で定義されるとおりであり、Zは-OHであり、Qは-ONO2である)との反応は、N,N-ジメチルアミノピリジン(DMAP)のような触媒の存在下で行うことができる。反応は、N,N'-ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ベンゼン、トルエン、ジオキサン、ポリハロゲン化脂肪族炭化水素のような不活性の有機溶媒中で、-20℃〜40℃の温度で行われる。反応は、30分〜36時間の時間範囲内で完了する。
【0060】
式(III)の化合物(ここで、W = -OC(O)R6)は、W = OHである対応する酸から、トリエチルアミンのような非求核性塩基の存在下、N,N'-ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン又はポリハロゲン化脂肪族炭化水素のような不活性の有機溶媒中で、-20℃〜40℃の温度でのイソブチルクロロホルメート、エチルクロロホルメートのようなクロロホルメートとの反応により、得ることができる。反応は、1〜8時間の時間範囲内で完了する。
【0061】
式(III)の化合物(ここで、W = Act)と、式(V)の化合物(ここで、Yは上記で定義されるとおりであり、Zは-OHであり、Qは-ONO2である)との反応は、DMF、THF又はCH2Cl2のような非プロトン性で極性/非極性の溶媒中の無機又は有機塩基の存在下で、0℃〜65℃の範囲の温度で、又は2相系H2O/Et2O中で、20℃〜40℃の範囲の温度で、又はDMAPとDMF若しくはCH2Cl2のような溶媒中のSc(OTf)3又はBi(OTf)3のようなルイス酸との存在下で行うことができる。
【0062】
式(III)の化合物(ここで、W = -OC(O)Act)は、文献で知られるように、W = OHである対応する酸から得ることができる。
【0063】
式(III)の化合物(ここで、W = OH)と、式(V)の化合物(ここで、Yは上記で定義されるとおりであり、ZはZ1であり、Qは-ONO2である)との反応は、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ-7-エン(DBU)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、ジイソプロピルアミンのような有機塩基、又はアルカリ土類金属の炭酸塩若しくは水酸化物、炭酸カリウム、炭酸セシウムのような無機塩基の存在下で、N,N'-ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、アセトン、メチルエチルケトン、アセトニトリル又はポリハロゲン化脂肪族炭化水素のような不活性の有機溶媒中で、-20℃〜40℃、好ましくは5℃〜25℃の温度で行うことができる。反応は、1〜8時間の時間範囲内で完了する。Z1が塩素又は臭素から選択される場合、反応は、KIのようなヨウ素化合物の存在下で行われる。
【0064】
式(III)の化合物(ここで、W = Cl)と、式(V)の化合物(ここで、Yは上記で定義されるとおりであり、Zは-OHであり、Qは-ONO2である)との反応は、N,N-ジメチルアミノピリジン(DMAP)、トリエチルアミン、ピリジンのような有機塩基の存在下で行うことができる。反応は、N,N'-ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ベンゼン、トルエン、ジオキサン又はポリハロゲン化脂肪族炭化水素のような不活性の有機溶媒中で、-20℃〜40℃の温度で行われる。反応は、30分〜36時間の時間範囲内で完了する。
【0065】
式(III)の化合物(ここで、W = Cl)は、W = OHである対応する酸から、塩化チオニル、塩化オキサリル又はPIII若しくはPVのハロゲン化物との、トルエン、クロロホルム又はDMFのような不活性溶媒中での反応により得ることができる。
【0066】
式HO-Y-ONO2 (式中、Yは上記で定義されるとおりである)の化合物は、次のようにして得ることができる。商業的に入手可能であるか、又は文献で知られるようにして合成される対応するジオール誘導体を、HO-Y-Z1 (ここで、Z1は上記で定義されるとおりである)に、既知の反応により、例えばトルエン、クロロホルム、DMFなどのような不活性溶媒中の塩化チオニル、塩化オキサリル、PIII若しくはPVのハロゲン化物、塩化メシル又は塩化トシルとの反応により変換する。ニトロ誘導体の変換は、上記のようにして行われる。或いは、ジオール誘導体を、硝酸及び無水酢酸と、-50℃〜0℃の温度範囲で、文献において知られる方法に従って反応させることにより、硝化することができる。
【0067】
或いは、式HO-Y-ONO2 (ここで、Yは、式-Y2-(CHONO2)-CH2-を有するONO2基により置換された直鎖状又は分岐鎖状のC1〜C20アルキルである)のアルコールは、式HO-Y2-CH=CH2のアルコールから、-20℃〜80℃の温度でのアセトニトリル中のヨウ素及び硝酸銀での処理により得ることができる。
【0068】
式Z1-Y-ONO2 (ここで、Y及びZ1は上記で定義されるとおりである)の化合物は、商業的に入手可能であるか又は文献において公知の方法に従って合成されるハロゲン誘導体Z1-Y-Halから、上記のようなニトロ誘導体への変換により得ることができる。
【0069】
式H-X-Y-Z1 (ここで、X、Y及びZ1は上記で定義されるとおりである)の化合物は、商業的に入手可能であるか又は文献において公知の方法に従って合成されるヒドロキシ誘導体H-X-Y-OHから、既知の反応により、例えばトルエン、クロロホルム、DMFなどのような不活性溶媒中の塩化チオニル、塩化オキサリル、PIII若しくはPVのハロゲン化物、塩化メシル又は塩化トシルとの反応により得ることができる。
【0070】
2) Xが-C(O)O-であり、YがアルキルC4である上記で定義される一般式(I)の化合物は、次のようにして得ることができる:
i) 式(VI):
【化33】

(式中、R1、R2、R3、R4、Y1及びmは上記で定義されるとおりである)の化合物を、テトラヒドロフランと、トリフェニルホスフィン及びテトラブロモメタンの存在下で、-20℃〜40℃の温度にて反応させる。この反応は、30分〜36時間の時間範囲内で完了する。
【0071】
ii) 工程i)で得られた化合物を、上記のような硝酸塩供給源と反応させることにより、ニトロ誘導体に変換する。
【0072】
3) Xが-OC(O)-である上記で定義される一般式(I)の化合物は、次のようにして得ることができる:
i) 式(VII):
【化34】

(式中、R1、R2、R3、R4、Y1及びmは上記で定義されるとおりである)
の化合物を、式(VIII) W-C(O)-Y-Q (ここで、Y、Q及びWは上記で定義されたとおりである)の化合物と反応させ、
【0073】
ii) QがZ1である場合、工程i)で得られた化合物を、上記のような硝酸塩供給源と反応させることによりニトロ誘導体に変換する。
【0074】
式(VII)の化合物(ここで、R1、R2、R3、R4、Y1及びmは上記で定義されるとおりである)と、式(VIII)の化合物(ここで、Y、Q及びWは上記で定義されるとおりである)との反応は、上記の1)に記載されるようにして行うことができる。
【0075】
式W-C(O)-Y-ONO2の化合物(ここで、Yは上記で定義されるとおりであり、W = OH)は、次のようにして得ることができる。商業的に入手可能であるか又は公知の反応により合成される対応するアルコール誘導体を、HO-C(O)-Y-Z1 (ここで、Z1は上記で定義されるとおりである)に、既知の反応により、例えばトルエン、クロロホルム、DMFなどの不活性溶媒中の塩化チオニル、塩化オキサリル、PIII若しくはPVのハロゲン化物、塩化メシル又は塩化トシルとの反応により変換する。ニトロ誘導体への変換は、上記のようにして行われる。或いは、アルコール誘導体は、文献において公知の反応に従って-50℃〜0℃の温度範囲での硝酸及び無水酢酸との反応により、硝化できる。
【0076】
或いは、式HO-C(O)-Y-ONO2の酸(ここで、Yは、式-Y2-(CHONO2)-CH2-を有する-ONO2基により置換された直鎖状又は分岐鎖状のC1〜C20アルキルである)は、式HO-C(O)-Y2-CH=CH2の酸から、-20℃〜80℃の温度でのアセトニトリル中のヨウ素及び硝酸銀との処理により得ることができる。
【0077】
式W-C(O)-Y-ONO2の化合物(ここで、Yは上記で定義されるとおりであり、W = Act)は、文献において知られるように、対応する酸から得ることができる。
【0078】
式W-C(O)-Y-ONO2の化合物(ここで、Yは上記で定義されるとおりであり、W = Cl)は、文献において知られるように、対応する酸から得ることができる。
【0079】
4) Xが-OC(O)O-である上記で定義される一般式(I)の化合物は、次のようにして得ることができる:
i) 式(VII)の化合物を、式(IX) Act1-C(O)-O-Y-Qの化合物(ここで、Y、Qは上記で定義されるとおりであり、Act1は、(IVb)及び(IVc)で定義されるとおりである)と反応させ、
ii) QがZ1である場合に、工程i)で得られた化合物を、上記のような硝酸塩供給源と反応させることによりニトロ誘導体に変換する。
【0080】
式(VII)の化合物(ここで、R1、R2、R3、R4、Y1及びmは上記で定義されるとおりである)と、式(IX)の化合物(ここで、Y、Q及びAct1は上記で定義されるとおりである)との反応は、上記の1)に記載するようにして行うことができる。
【0081】
式Act1-C(O)-O-Y-ONO2の化合物(ここで、Y及びAct1は上記で定義されるとおりである)は、文献で知られるようにして、対応するアルコールから得ることができる。
【0082】
実施例1
フェルラ酸 4-(ニトロオキシ)ブチルエステルの合成
【化35】

【0083】
A) フェルラ酸 4-(ブロモ)ブチルエステル
フェルラ酸(1 g, 5.15 mmol)のテトラヒドロフラン(40 ml)中の溶液に、トリフェニルホスフィン(2.7 g, 10.3 mmol)及びテトラブロモメタン(3.41 g, 10.3 mmol)を加えた。混合物を室温にて4時間撹拌した。混合物をろ過し、溶媒を真空蒸発させた。粗残渣を、溶離液n-ヘキサン/酢酸エチル7/3のシリカゲルクロマトグラフィーにより精製した。生成物(0.77 g)を、黄色固体として得た。(収率46%)。M.p.=83〜88℃
【0084】
B) フェルラ酸 4-(ニトロオキシ)ブチルエステル
化合物A (0.8 g, 2.43 mmol)及び硝酸銀(1.2 g, 7.29 mmol)のアセトニトリル(50 ml)中の溶液を、40℃にて暗所で16時間撹拌した。沈殿物(銀塩)をろ去し、溶媒を真空蒸発させた。残渣を、溶離液n-ヘキサン/酢酸エチル75/25のフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。生成物(0.4 g)を白色粉末として得た(収率53%)。M.p.=63〜64℃
【0085】
実施例2
フェルラ酸 2-(ニトロオキシ)エチルエステルの合成
【化36】

【0086】
C) フェルラ酸 2-ブロモエチルエステル
フェルラ酸(2 g, 10.3 mmol)のクロロホルム(50 ml)中の溶液に、2-ブロモエタノール(4.36 ml, 61.8 mmol)及びDMAP (触媒量)を加えた。反応物を0℃に冷却し、EDAC (2.96 g, 15.45 mmol)を加えた。反応物を室温にて6時間撹拌した。溶液を、水及びクロロホルムで処理し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を、溶離液n-ヘキサン/酢酸エチル72/28のフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Horizon System)により精製した。生成物(1.73 g)を得た(収率55.8%)。
【0087】
D) フェルラ酸 2-(ニトロオキシ)エチルエステル
化合物C (0.240 g, 0.8 mmol)及び硝酸銀(0.16 g, 0.96 mmol)のアセトニトリル(15 ml)中の溶液を、マイクロ波EmrysTM発生装置(Personal Chemistry)を用いて120℃に240秒間加熱した。沈殿物(銀塩)をろ去し、溶媒を真空蒸発させた。残渣を、溶離液n-ヘキサン/酢酸エチル75/25のフラッシュクロマトグラフィー(Biotage Horizon System)により精製した。生成物(0.127 g)を、白色粉末として得た(収率56.4%)
【0088】
実施例3
バニリン酸 4-(ニトロオキシ)ブチルエステルの合成
【化37】

【0089】
E) バニリン酸 4-(ブロモ)ブチルエステル
バニリン酸(1.5 g, 8.92 mmol)のテトラヒドロフラン(100 ml)中の溶液に、トリフェニルホスフィン(4.7 g, 17.8 mmol)及びテトラブロモメタン(5.92 g, 17.8 mmol)を加えた。混合物を室温にて4時間撹拌し、ろ過し、溶媒を真空蒸発させた。粗残渣を、溶離液n-ヘキサン/酢酸エチル8/2のシリカゲルクロマトグラフィーにより精製した。生成物(2.44 g)を、固体として得た(収率90.4%)。M.p.=83〜88℃
【0090】
F) バニリン酸 4-(ニトロオキシ)ブチルエステル
化合物E (0.285 g, 0.94 mmol)及び硝酸銀(0.4 g, 2.3 mmol)のアセトニトリル(15 ml)中の溶液を、マイクロ波EmrysTM発生装置(Personal Chemistry)を用いて115℃にて900秒間加熱した。沈殿物(銀塩)をろ去し、溶媒を真空蒸発させた。残渣を、溶離液n-ヘキサン/酢酸エチル75/25のフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。生成物(0.117 g)を白色粉末として得た(収率43.7%)。
【0091】
薬理学的実施例
式(I)の抗酸化化合物のニトロオキシ誘導体の、神経因性疼痛の治療における有効性を、ラットの坐骨神経の慢性絞縮傷の後の痛覚過敏応答のモデルにおいて評価した。式(I)の化合物の薬理学的活性を、既知の鎮痛剤の活性と比較した。親の派生させていない抗酸化剤を参照として用いた。式(I)の化合物と、ガバペンチン、チアガビン及びプレガバリンの群より選択される鎮痛剤との等モルの組み合わせの有効性も、同じ実験モデルについて評価した。
【0092】
実施例F1
ビヒクル、フェルラ酸 4-(ニトロオキシ)ブチルエステル、フェルラ酸及びガバペンチンの、慢性絞縮傷の後の痛覚過敏応答に対する影響
ラットにおける慢性絞縮傷(CCI)により誘発される機械的痛覚過敏。
Bennet及びXie (1988)により記載される方法に、全般的に従った。ラットに抱水クローラル(380 mg/kg ip, Sigma)を用いて麻酔をかけた。右総坐骨神経を、腿(tigh)の真ん中のレベルで、大腿二頭筋を通して鈍的切開することにより露出させた。坐骨三叉の近位で、約12 mmの神経を、接着している組織からはずし、4つの結紮(3/0絹の縫合糸)を、約1 mmの間隔で、その周囲に緩く結んだ。結紮は、神経の直径がわずかに押さえつけられるように結んだ。所望の程度の絞縮は、表在の神経弓上脈管構造を通しての循環を遅らせたが、停止させなかった。切開部を、層状に閉鎖した。実験は、次いで、手術の後1週間行った。
【0093】
機械的痛覚過敏を、無痛覚計(Ugo Basile, Italy)を用いて、改変Randall-Selitto法を用いて決定した。簡単に、半球の先端を有する円錐形の針を、後脚の背部の真ん中に当てた。動物を穏やかに拘束し、徐々に増大する強度の校正された圧力を、ラットが後脚を退くまで加えた。両方の後脚の閾値圧力(g)を15分毎に、処置前(試験前)及び処置の15〜60分後の2回測定して決定した。240 gの任意のカットオフ値を採用した。
【0094】
結果I
坐骨神経結紮の7日後に、CCI損傷させた同側脚(ipsi)の機械的脚退却閾値(PWT)は安定であり、対側の損傷していない脚(contra)のそれぞれのものよりも著しく低かった。表Iに報告するように、フェルラ酸 4-(ニトロオキシ)ブチルエステルの投与は、ipsi PWTを、等用量のガバペンチンの投与後に観察されるものに対して著しく増大させた。フェルラ酸 4-(ニトロオキシ)ブチルエステルも、PWT対側を、損傷側に対して増大させ、このことは、いずれの認識可能な鎮痛効果も誘発しなかったガバペンチンとは異なっていた。フェルラ酸 4-(ニトロオキシ)ブチルエステルの効果は、フェルラ酸のものよりも大きかった。
【0095】
【表1】

【0096】
実施例F2
ビヒクル、フェルラ酸 4-(ニトロオキシ)ブチルエステル若しくはガバペンチン単独又は組み合わせの、慢性絞縮傷の後の痛覚過敏応答に対する影響
結果II
表IIは、フェルラ酸 4-(ニトロオキシ)ブチルエステル、ガバペンチン及びそれらの組み合わせの影響を示す。ガバペンチンと組み合わせたフェルラ酸 4-(ニトロオキシ)ブチルエステルの投与は、単独で投与されたガバペンチン又はフェルラ酸 4-(ニトロオキシ)ブチルエステルと比較して、より大きい効果を引き起こした。組み合わせは、いずれかの薬物単独と比較して、より長い応答を引き起こし、これは投与の60分後にまだ充分に効果があったが、この時間では、個別の薬物の効果は完全に消滅していた。
【0097】
【表2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】

(式(I)中、
mは、0又は1に等しい整数であり;
Y1 は、-CH=CH-(CH2)m1 (ここで、m1は、0〜3の整数である)又は-(CH2)m2- (ここで、m2は、1〜3の整数である)であり;
R1、R2、R3、R4は独立して、H、OH、-OR5 (ここで、R5は直鎖状又は分岐鎖状の(C1〜C10)-アルキルである)、直鎖状又は分岐鎖状のC1〜C20アルキルから選択されるが、但しR1、R2、R3、R4の少なくとも1つはHでなく;
Xは、-OC(O)-、-OC(O)O-、-C(O)O-、-C(O)NR6-、-C(O)S- (ここで、R6はH又は(C1〜C5)-アルキルである)であり;
Yは、以下の意味を有する二価の基であり:
c) ハロゲン原子、ヒドロキシ、-ONO2又はT (ここで、Tは、-OC(O)(C1〜C10アルキル)-ONO2又は-O(C1〜C10アルキル)-ONO2である)から独立して選択される1つ又は複数の置換基で任意に置換されていてもよい直鎖状又は分岐鎖状のC1〜C20アルキレン;シクロアルキレン環に5〜7個の炭素原子を有するシクロアルキレンであって、該環は側鎖T1(ここでT1は、直鎖状又は分岐鎖状のC1〜C10アルキルである)で任意に置換されていてもよいシクロアルキレン;
【化2】

(式中、nは0〜20の整数であり、好ましくは、nは0〜5の整数であり;
n1は1〜20の整数であり、好ましくは、n1は1〜5の整数である);
【化3】

(式中、
X1は、-OC(O)-又は-C(O)O-であり、n2は、1〜3の整数であり、R2は、H又はCH3であり;
n1は上記で定義されるとおりであり、n2は、0〜2の整数である);
【化4】

(式中、
Y2は、-CH2-CH2-(CH2)n2-又は-CH=CH-(CH2)n2-であり;
X1は、-OC(O)-又は-C(O)O-であり、n2は、1〜3の整数であり、R2は、H又はCH3である);
Yがb)〜e)から選択される1つである場合、-ONO2基は-(CH2)n1-基に結合し;
Yがb)〜e)に記載される1つの二価の基である場合、mは1であり;
【化5】

(式中、X2は-O-又は-S-又はNR6- (ここで、R6は上記で定義されるとおりである)であり、好ましくはX2は-O-であり、n3は、1〜6、好ましくは1〜4の整数であり、R2は上記で定義されるとおりであり、好ましくはR2はHである)
【化6】

(式中、
n4は、0〜10の整数であり、好ましくは、n4は1であり、
n5は、0〜10の整数であり、好ましくは、n5は、1〜5の整数であり、
R4、R5、R6、R7は同じ又は異なって、H又は直鎖状若しくは分岐鎖状のC1〜C4アルキルであり、好ましくは、R4、R5、R6、R7はHであり、
-ONO2基は:
【化7】

(式中、n5は上記で定義されるとおりである)
に結合し、
Y3は、窒素、酸素、硫黄から選択される1つ又は複数のヘテロ原子を含有する、飽和、不飽和又は芳香族の5若しくは6員の複素環であり、以下の:
【化8】

から選択される))
の化合物、又はその医薬的に許容される塩若しくは立体異性体の、慢性神経因性疼痛の治療用の医薬品の製造のための使用。
【請求項2】
式(I)において、
R1が-OCH3であり、R2がOHであり、R3及びR4がHであり、mが0であるか又はmが1であり、Y1が-CH=CH-(CH2)m1 (ここで、m1は0である)であるか、或いは
R1及びR2がOHであり、R3及びR4がHであり、mが0であるか又はmが1であり、Y1が-CH=CH-(CH2)m1 (ここで、m1は0である)であるか又はY1が-(CH2)m2- (ここで、m2は2である)であるか、或いは
R1、R3及びR4がHであり、R2がOHであり、mが0であるか又はmが1であり、Y1が-CH=CH-(CH2)m1 (ここで、m1は0である)であるか、又はY1が-(CH2)m2- (ここで、m2は2である)であるか、
R1、R2及びR3がOHであり、R4がHであり、mが0であるか、
R1及びR3が-OCH3であり、R2がOHであり、R4がHであり、mが0であるか;
R1がOHであり、R2が-OCH3であり、R3及びR4がHであり、mが0であるか;
R1がOHであり、R2及びR3がHであり、R4が-OCH3であり、mが0であるか;
R1及びR4がOHであり、R2及びR3がHであり、mが0であるか、
R1及びR3がHであり、R2及びR4がOHであり、mが0である、
請求項1に記載の式(I)の化合物の使用。
【請求項3】
式(I)において:
Yが:
a) (C1〜C10)アルキレン又は-ONO2で置換された(C1〜C10)アルキレン;
【化9】

(式中、nは、0又は1であり、n1は、1〜5の整数である);
【化10】

(式中、X2は、-O-であり、n3は1であり、R2はHである);
【化11】

(式中、n4は1であり、n5は1〜rの整数であり、
R4、R5、R6、R7は、Hであり;
Y3は、(Y4)又は(Y13)である)
から選択される、請求項1又は2に記載の式(I)の化合物の使用。
【請求項4】
式(I)の化合物が、フェルラ酸 4-(ニトロオキシ)ブチルエステルである請求項1に記載の使用。
【請求項5】
請求項1に記載の式(I)の化合物と、ガバペンチン、プレガバリン及びチアガビンの群から選択される鎮痛剤とを含む組み合わせ。
【請求項6】
フェルラ酸 4-(ニトロオキシ)ブチルエステルとガバペンチンとを含む請求項5に記載の組み合わせ。
【請求項7】
慢性神経因性疼痛の治療用の医薬品の製造のための請求項5又は6に記載の組み合わせの使用。
【請求項8】
請求項5又は6に記載の組み合わせと、医薬的に許容される賦形剤とを含む医薬組成物。
【請求項9】
式(I):
【化12】

(式(I)中、
mは、0又は1に等しい整数であり;
Y1 は、-CH=CH-(CH2)m1 (ここで、m1は、0〜3の整数である)又は-(CH2)m2- (ここで、m2は、1〜3の整数である)であり;
R1、R2、R3、R4は独立して、H、OH、-OR5 (ここで、R5は直鎖状又は分岐鎖状の(C1〜C10)-アルキルである)、直鎖状又は分岐鎖状のC1〜C20アルキルから選択されるが、但しR1、R2、R3、R4の少なくとも1つはHでなく;
Xは、-OC(O)-、-OC(O)O-、-C(O)O-、-C(O)NR6-、-C(O)S- (ここで、R6はH又は(C1〜C5)-アルキルである)であり;
Yは、以下の意味を有する二価の基であり:
d) ハロゲン原子、ヒドロキシ、-ONO2又はT (ここで、Tは、-OC(O)(C1〜C10アルキル)-ONO2又は-O(C1〜C10アルキル)-ONO2である)から独立して選択される1つ又は複数の置換基で任意に置換されていてもよい直鎖状又は分岐鎖状のC1〜C20アルキレン;シクロアルキレン環に5〜7個の炭素原子を有するシクロアルキレンであって、該環は側鎖T1(ここでT1は、直鎖状又は分岐鎖状のC1〜C10アルキルである)で任意に置換されていてもよいシクロアルキレン;
【化13】

(式中、nは0〜20の整数であり、n1は1〜20の整数である);
【化14】

(式中、
X1は、-OC(O)-又は-C(O)O-であり、n2は、1〜3の整数であり、R2は、H又はCH3であり;
n1は上記で定義されるとおりであり、n2は、0〜2の整数である);
【化15】

(式中、
Y2は、-CH2-CH2-(CH2)n2-又は-CH=CH-(CH2)n2-であり;
X1は、-OC(O)-又は-C(O)O-であり、n2は、1〜3の整数であり、R2は、H又はCH3である);
Yがb)〜e)から選択される1つの二価の基である場合、-ONO2基は-(CH2)n1-基に結合し;
Yがb)〜e)から選択される1つの二価の基である場合、mは1であり;
【化16】

(式中、X2は-O-又は-S-又はNR6- (ここで、R6は上記で定義されるとおりである)であり、n3は、1〜6の整数である);
【化17】

(式中、
n4は、0〜10の整数であり、
n5は、1〜10の整数であり、
R4、R5、R6、R7は同じ又は異なって、H又は直鎖状若しくは分岐鎖状のC1〜C4アルキルであり、
-ONO2基は:
【化18】

(式中、n5は上記で定義されるとおりである)
に結合し、
Y3は、窒素、酸素、硫黄から選択される1つ又は複数のヘテロ原子を含有する、飽和、不飽和又は芳香族の5若しくは6員の複素環であり、以下の:
【化19】

から選択される))
の化合物、又はその医薬的に許容される塩若しくは立体異性体
(但し、以下のものを除く:
(E)-3-(3,4-ジヒドロキシ-フェニル)-2-プロペン酸 3-(ニトロオキシ-メチル)フェニル エステル;
(E)-3-(3,4-ジヒドロキシ-フェニル)-2-プロペン酸 2-(ニトロオキシ-メチル)フェニル エステル;
(E)-3-(3,4-ジヒドロキシ-フェニル)-2-プロペン酸 4-(ニトロオキシ-メチル)フェニル エステル;
(E)-3-(3,4-ジヒドロキシ-フェニル)-2-プロペン酸 3-(ニトロオキシ-メチル)フェニル アミド;
(E)-3-(3,4-ジヒドロキシ-フェニル)-2-プロペン酸 2-(ニトロオキシ-メチル)フェニル アミド;
(E)-3-(3,4-ジヒドロキシ-フェニル)-2-プロペン酸 4-(ニトロオキシ-メチル)フェニル アミド;
(E)-3-(3,5-ジヒドロキシ-フェニル)-2-プロペン酸 3-(ニトロオキシ-メチル)フェニル エステル;
(E)-3-(3,5-ジヒドロキシ-フェニル)-2-プロペン酸 3-(ニトロオキシ-メチル)フェニル アミド;
(E)-3-(3-ヒドロキシ-4-メトキシ-フェニル)-2-プロペン酸 3-(ニトロオキシ-メチル)フェニル エステル;
(E)-3-(3-ヒドロキシ-4-メトキシ-フェニル)-2-プロペン酸 3-(ニトロオキシ-メチル)フェニル アミド;
(E)-3-(3,4-ジメトキシ-フェニル)-2-プロペン酸 3-(ニトロオキシ-メチル)フェニル エステル;
(E)-3-(3,4-ジメトキシ-フェニル)-2-プロペン酸 2-(ニトロオキシ-メチル)フェニル エステル;
(E)-3-(3,4-ジメトキシ-フェニル)-2-プロペン酸 4-(ニトロオキシ-メチル)フェニル エステル;
(E)-3-(3,4-ジメトキシ-フェニル)-2-プロペン酸 3-(ニトロオキシ-メチル)フェニル アミド;
(E)-3-(3,4-ジメトキシ-フェニル)-2-プロペン酸 2-(ニトロオキシ-メチル)フェニル アミド;
(E)-3-(3,4-ジメトキシ-フェニル)-2-プロペン酸 4-(ニトロオキシ-メチル)フェニル アミド;
(E)-3-(4-ヒドロキシ-3-メトキシ-フェニル)-2-プロペン酸 4-(ニトロオキシ)ブチル エステル;
(E)-3-(4-ヒドロキシ-3-メトキシ-フェニル)-2-プロペン酸 3-(ニトロオキシ-メチル)フェニル エステル;
(E)-3-(4-ヒドロキシ-3-メトキシ-フェニル)-2-プロペン酸 6-(ニトロオキシ-メチル)-2-ピリジニルメチルエステル 塩酸塩;
(E)-3-(4-ヒドロキシ-3-メトキシ-フェニル)-2-プロペン酸 2-メトキシ-4-[(1E)-3-[4-(ニトロオキシ)ブトキシ]-3-オキソ-1-プロペニル]フェニル エステル;
(ニトロオキシ-メチル)フェニル-2-ヒドロキシベンゾエート;
(E)-3-(3,4-ジヒドロキシ-フェニル)-2-プロペン酸 3-(ニトロオキシメチル)フェニル エステル;
(E)-3-(3,4-ジヒドロキシ-フェニル)-2-プロペン酸 2-(ニトロオキシメチル)フェニル エステル;
(E)-3-(3,4-ジヒドロキシ-フェニル)-2-プロペン酸 4-(ニトロオキシ メチル)フェニル エステル;
(E)-3-(3,4-ジヒドロキシ-フェニル)-2-プロペン酸 3-(ニトロオキシメチル)フェニル アミド;
(E)-3-(3,4-ジヒドロキシ-フェニル)-2-プロペン酸 2-(ニトロオキシメチル)フェニル アミド;
(E)-3-(3,4-ジヒドロキシ-フェニル)-2-プロペン酸 4-(ニトロオキシメチル)フェニル アミド;
(E)-3-(3,5-ジヒドロキシ-フェニル)-2-プロペン酸 3-(ニトロオキシ-メチル)フェニル エステル;
(E)-3-(3,5-ジヒドロキシ-フェニル)-2-プロペン酸 3-(ニトロオキシ-メチル)フェニル アミド;
(E)-3-(3-ヒドロキシ-4 メトキシ-フェニル)-2-プロペン酸 3-(ニトロオキシメチル)フェニル エステル;
(E)-3-(3-ヒドロキシ-4-メトキシ-フェニル)-2-プロペン酸 3-(ニトロオキシメチル)フェニル アミド;
(E)-3-(3,4-ジメトキシ-フェニル)-2-プロペン酸 3-(ニトロオキシ-メチル)フェニル エステル;
(E)-3-(3,4-ジメトキシ-フェニル)-2-プロペン酸 2-(ニトロオキシ-メチル)フェニル エステル;
(E)-3-(3,4-ジメトキシ-フェニル)-2-プロペン酸 4-(ニトロオキシ-メチル)フェニル エステル;
(E)-3-(3,4-ジメトキシ-フェニル)-2-プロペン酸 3-(ニトロオキシ-メチル)フェニル アミド;
(E)-3-(3,4-ジメトキシ-フェニル)-2-プロペン酸 2-(ニトロオキシ-メチル)フェニル アミド;
(E)-3-(3,4-ジメトキシ-フェニル)-2-プロペン酸 4-(ニトロオキシ-メチル)フェニル アミド;
(E)-3-(4-ヒドロキシ-3-メトキシ-フェニル)プロプ-2-エン酸;
(E)-3-(4-ヒドロキシ-3-メトキシ-フェニル)-2-プロペン酸 4-(ニトロオキシ)ブチル エステル;
(E)-3-(4-ヒドロキシ-3-メトキシ-フェニル)-2-プロペン酸 3-(ニトロオキシ-メチル)フェニル エステル;
(E)-3-(4-ヒドロキシ-3-メトキシ-フェニル)-2-プロペン酸 6-(ニトロオキシ-メチル)-2-ピリジニルメチルエステル 塩酸塩;
(E)-3-(4-ヒドロキシ-3-メトキシ-フェニル)-2-プロペン酸 2-メトキシ-4-[(1E)-3-[4-(ニトロオキシ)ブトキシ]-3-オキソ-1-プロペニル]フェニル エステル;
3-(ニトロオキシ-メチル)フェニル-2-ヒドロキシベンゾエート)。
【請求項10】
医薬として用いるための請求項9に記載の化合物。
【請求項11】
請求項9に記載の化合物と、医薬的に許容される賦形剤とを含む医薬組成物。

【公表番号】特表2010−532780(P2010−532780A)
【公表日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−515454(P2010−515454)
【出願日】平成20年6月24日(2008.6.24)
【国際出願番号】PCT/EP2008/057987
【国際公開番号】WO2009/007230
【国際公開日】平成21年1月15日(2009.1.15)
【出願人】(398034032)ニコックス エス エイ (36)
【住所又は居所原語表記】Taissounieres HB4,1681 route des Dolines−BP313,06560 Sophia Antipolis−Valbonne,France
【Fターム(参考)】