説明

慢性疾患の目標管理

健康管理システムは複数の目標モジュール(14)を含んでいる。各目標モジュールは、健康管理目標を達成することに協調的に向けられた1つ以上のコンテンツセッション(16、18、71、72、73、74、120、122、126、140、148)を含んでいる。ユーザインターフェース(30)が、コンテンツセッションを提示するように構成される。少なくとも1つのフィードバック経路(30、32、36、38)が、ユーザインターフェースによって提示されたコンテンツセッションへのユーザ応答を指し示す少なくとも1つの入力を提供する。コンテンツフローエンジン(42)が、この少なくとも1つの入力及びコンテンツフロールール(44、46、48)に基づいてコンテンツセッションの提示順序を制御するように構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は健康管理技術に関する。本発明は、例えば鬱血性心不全、肺気腫、慢性閉塞性肺疾患(COPD)等の外来患者管理に関して適用され、特にそれを参照して説明される。本発明は、より一般的に、慢性疾患;例えば脳梗塞又は自動車事故等の大惨事からのリハビリテーション;体重管理;不眠症の制御;例えば喫煙、貧しい食生活又は運動不足などの健康に影響を及ぼすライフスタイル問題の矯正;例えば骨粗しょう症又は虫歯などの潜在的な病状の回避;例えば一般的な投薬管理又は事前指導のための人生設計などの一般的な習慣的管理;等のための長期的健康管理を提供する方法及び装置に関して適用される。
【背景技術】
【0002】
既存の医療介入パラダイムは一般的に成り行き指向である。例えば、患者は心臓発作、脳梗塞、自動車事故、又はその他の悲惨な医療事象を経験する。患者が入院していると、医療関係者は症状を迅速に診断し、例えば手術や処方薬の投与などの迅速な治療を行う。他の一例として、例えば心不全などの慢性疾患は、定期検診やその他の緊急でない診療所への来院にて診断され、その人物は入院する。判断を明確にするために徹底的な入院監視及び診断テストが行われ、迅速な入院治療が行われる。
【0003】
迅速な対応の成り行き指向の医療介入は重要である。しかしながら、完全な医学的回復を達成し質の高い生活を取り戻すには、それに続く長期的な健康管理も重要である。長期的健康管理又は習慣的管理は一般的に、外来を基本にして行われ、全体的に、あるいは大部分が、自己管理である。
【0004】
既存の医療介入パラダイムは、例えば適時の薬物摂取、規定食又は運動計画の管理、禁煙などのライフスタイルの改善などの、十分な長期的健康管理を確実に行うことにおいて、あまり有効でない。これは、臨床面での資源不足や、多くの場合、自己管理における患者の取り組み不足のためである。
【0005】
例えば、心臓発作、脳梗塞、原因のある心不全の後に入院する患者は、一般的に、数日から数週間という比較的短期間の入院を経験する。退院時、患者は長期的に症状を管理する方法についての情報を浴びせられる。例えば、退院する患者は一般的に、入院時には看護師によって適時に投与されていた多数の薬を処方される。しかしながら退院後は、その人はこれらの薬を適時に自己投与することを管理しなければならない。同様に、看護師、栄養士、療法士又はその他の医療関係者によって指示されていた入院患者の食事及び運動は、退院したとたんに患者の責任となる。
【0006】
病院により提供されていた管理から自己管理に移行する患者を支援するため、退院手続きは一般的に、例えば、処方薬を説明する看護師;所定の食事制限又は要件を説明する栄養士;及び所定の運動計画を説明するリハビリテーション療法士;との矢継ぎ早のやり取りが含まれる。患者はまた、この題材を説明するパンフレット又はその他の印刷物を与えられることもある。しかしながら退院後、患者は、恐らくは時折の事後来院や、たまのリハビリテーション療法時間などを除いて、自己裁量に任される。医師が患者の行動を追跡することができない場合、事実上の想定は患者が自己管理で必要とする全てを行うというものであるが、悲しむべきことに多くの場合、そうはならないことが分かっている。
【0007】
要するに、典型的に衰弱した心身状態にある退院患者は、素早く提供された怒濤のような情報に圧倒され、その後は、限られた、あるいは皆無の事後サポートしか提供されない。このような限られた支援では、驚くことではないが、回復しつつある患者は所定の長期的健康管理プログラムに従う努力を怠ることがある。患者は適切あるいは適時に投薬できなかったり、所定の食事内容及び運動内容に従えなかったりする。これらの不履行は、患者側での健康管理プログラムの理解不足によって引き起こされ得る。
【0008】
健康管理プログラムに従えないことは、無関心若しくは動機の欠如、失敗することへの恐怖心、又はその他の患者側の心理面によっても引き起こされ得る。入院中、患者は看護師及びその他の病院関係者から頻繁に、患者の症状が治癒されてきていると元気づけられる。患者の症状の計測可能な改善は、一般的に、看護師または回診中の医師によって指摘され、患者は実質的回復の確かな証拠として退院することを心待ちにする。
【0009】
しかしながら退院後、このような肯定的なフィードバック及び元気づけは一般的に、突然に消失する。患者が長期的健康管理を引き継がなければならないまさにその時、患者は、症状が改善しているか、安定したままであるか、あるいは逆戻りしているかについて殆ど、あるいは全くフィードバックを受け取れない。このような状況下では、患者は投薬計画、食事の制限若しくは要件、又は運動計画に従う気をなくし得る。そして、これらの健康管理命令に従わないことは、不完全な回復をもたらし、さらには、当初の入院の原因となった症状の再発を引き起こすことになり得る。
【0010】
様々な手法が、長期的健康管理プログラムを実践する上で患者を支援するために開発されてきた。例えば、患者は時折、リハビリテーション療法を受けるために週ごと、あるいはその他の時間間隔で外来患者として病院又はその他の医療施設を訪れ、現場でのリハビリテーション療法プログラムに参加する機会を与えられる。しかしながら、現場での療法プログラムは一定の欠陥を有する。このセッションは頻繁ではない間隔で行われるので、患者は日常的な励まし及びフィードバックを提供されない。また、現場での療法プログラムは一般的に集団プログラムである。従って、その療法プログラムは患者固有のニーズに合わされていない。改善された患者特定性は、より小さい集団又は一対一でのセッションを用いることによって達成され得る。しかしながら、小集団又は一対一でのセッションは、費用と時間との面で非常に高くつくことになり得る。さらに、慢性疾患に悩む患者は、あまり動けなかったり家に拘束されたりすることがあり、現場での療法プログラムを気軽に活用できない。心不全のような深刻な症状の場合には、このようなリハビリテーションプログラムを定められた患者の10−20%のみが実際に参加することになると推測される。
【0011】
長期的健康管理を支援する別の一手法は、録画されたコンテンツを使用することである。例えば、患者に指導ビデオ又は体操ビデオを提供することができる。患者は都合の良いときにビデオを用いることができ、必要に応じてビデオを再生することができる。しかしながら、現在提供されているような録画コンテンツは一定の欠陥を有する。典型的なビデオ又はその他の録画コンテンツは、一般的に、実質的な患者フィードバックを可能にしない。大抵、患者はアンケート又は調査票に記入し、それをビデオ提供者に返送することになる。そのような調査は、ビデオ製品を改良する上で提供者の役に立つが、調査票に記入した人の役には殆ど立たない。
【0012】
既存の録画コンテンツはまた、一般的に、患者固有のニーズに合わされていない。大抵の録画コンテンツは、例えば心不全な悩む全患者など、広い分類の患者を対象に定めている。しかしながら、この分類内で、患者ごとに異なる目標を有し得る。一部の患者は禁煙する必要がある一方で、他の一部は非喫煙者であることがある。一部の患者は体重を落とす必要がある一方で、他の一部はそうする必要がないことがある。若い患者は年輩の患者より挑戦的な運動計画に向いていることがある。他方で、(例えば、年輩者、太り過ぎ、非喫煙者の心不全患者に狙いを定めたビデオを制作することによって)ビデオの特定性が増すと、その分類の集団の大きさは小さくなり、ビデオの患者当たりのコストが上昇する。
【0013】
録画コンテンツはまた、一般的に、患者の学習能力又は理解力のレベルに応じたものではない。一部の患者はビデオにより教示されるコンセプトを素早く把握し得る一方で、他の一部は補強的な、あるいは救済的な訓練を必要とし得る。既存のビデオはビデオを視聴する人によってそのまま再生されることができるが、ビデオの選択部分のみを再生することは困難である場合がある。また、患者は、自身が理解できていない(あるいは、誤解している)のがビデオのどの部分であるかを気付かないことがある。あるいは、患者はビデオを再生する気にならないことがある。
【0014】
全てのこのような場合、患者からフィードバックを得ることは、系統的な理解しやすい方法で行われることができない。医師、看護師又は介護士は、様々な形態且つ様々な時間間隔で提供される情報を探し、その情報を編集して患者の進捗に関する実質的な決定を行わなければならない。多くのとき、そのような決定は、僅かなデータ又は不完全なデータで為されなければならず、さらには、再発の兆候、又はその他の潜在的に命を脅かす状態や健康を危険にさらす状態が進行していることの兆候のずっと後に為されることがある。適時に情報が提供される場合であっても、その情報は一般的に、患者の現在の健康状態を決定することに使用しにくい形式で届けられる。
【0015】
以下では、以上の限界及びその他を解決する改善策を考える。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明は、上記の限界を解決することが可能な健康管理システム及び健康管理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
一態様に従って、健康管理システムが開示される。複数の目標モジュールが提供される。各目標モジュールは、健康管理目標を達成することに協調的に向けられた1つ以上のコンテンツセッションを含んでいる。ユーザインターフェースが、コンテンツセッションを提示するように構成される。少なくとも1つのフィードバック経路が、ユーザインターフェースによって提示されたコンテンツセッションへのユーザ応答を指し示す少なくとも1つの入力を提供する。コンテンツフローエンジンが、前記少なくとも1つの入力及びコンテンツフロールールに基づいてコンテンツセッションの提示順序を制御するように構成される。
【0018】
他の一態様に従って、健康管理システムが開示される。サーバが複数の患者と通信を行う。サーバは少なくとも:健康管理目標を達成することに協調的に向けられた1つ以上のコンテンツセッションを各々が含んだ複数の目標モジュール;及び複数の患者に対応する複数の患者プロフィールであり、各患者プロフィールは少なくとも、該患者プロフィールによってプロフィール化された患者に何れの目標モジュール又は目標モジュール群が割り当てられているかを指し示す、複数の患者プロフィール;を記憶する。サーバは更に、患者からの少なくとも1つの入力及びコンテンツフロールールに基づいてコンテンツセッションの提示順序を制御するように構成されたコンテンツフローエンジンを含んでいる。
【0019】
他の一態様に従って、健康管理方法が開示される。複数の目標モジュールが提供される。各目標モジュールは、健康管理目標を達成することに協調的に向けられた1つ以上のコンテンツセッションを含んでいる。第1のコンテンツセッションが提示される。提示された第1のコンテンツセッションへのユーザ応答を指し示す少なくとも1つの入力が受信される。ユーザ応答及びコンテンツフロールールに基づいて、第2のコンテンツセッションが選択される。第2のコンテンツセッションが提示される。
【0020】
1つの利点は、医療関係者の時間的関与を増大させることなく、より個人向けの健康管理支援を提供することである。
【0021】
他の1つの利点は、外来患者に対して、その人の健康管理の状態及び進捗に関するフィードバックが頻繁に(例えば、毎日)為されることである。
【0022】
他の1つの利点は、より確実に健康管理情報が患者に受け渡されることである。
【0023】
他の1つの利点は、患者の行動若しくは活動、自覚(例えば、クイズ等によってコンテンツ素材の試験を行うことによる)、及び態度(例えば、具体的目標に向けてのやる気若しくは自信を自己報告することによる)についての知見を、臨床医に提供することである。臨床医は、長時間にわたって対話することなく、このような知見を効果的に得ることができる。これは、経営上の効率性を意味し、また、患者がその全ケア手順中に有する重大な障害又は問題を迅速に特定することができることによって、効果増大の機会をもたらす。
【0024】
他の1つの利点は、医師、看護師又は介護士にフィードバックが適時且つ利用しやすく提供され、それにより、患者の現在の健康状態を決定することが可能になる。
【0025】
以下の好適実施形態の詳細な説明を読みことにより、多数の更なる利点及び効果が当業者に明らかになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
本発明は、様々な構成要素及びそれらの配置、並びに様々な処理操作及びそれらの編成の形態を取り得る。図面は、好適な実施形態を例示するためだけのものであり、本発明を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0027】
図1を参照するに、健康管理システム10は、健康管理教育又は評価に関するコンテンツを配信するサーバ12を含んでいる。コンテンツは目標モジュール内に配置されており、各目標モジュールは、健康管理目標を達成することに協調的に向けられた複数のコンテンツセッションを含んでいる。図1には、一例として、“コンテンツセッション#1”16及び“コンテンツセッション#2”18を含む目標モジュール14が示されている。しかしながら、認識されるように、サーバ12は典型的に、相異なる健康管理目標に向けられた多数の目標モジュールを含んでいる。例えば、相異なる目標モジュールは、減量;禁煙;薬物などの医療介入又は生体モニタを自己管理することの習得;減塩食などの食事制限に従うことの習得;身体的運動の実行;等のための患者のニーズ、又は臨床医による所定のニーズに基づいて提供され得る。場合により、目標モジュールは、適切な保健行動の認識、特定の目標モジュールに従うやる気、及び/又は目標モジュールが適当であり患者がそのモジュールによって示される目標を達成することの自信、を支援する要素を含んでいる。また、典型的な目標モジュールは、図示された2つのコンテンツセッション16、18より多くのコンテンツセッションを含み得る。所与の目標モジュール内のコンテンツセッションの数は、非常に単純な目標モジュールの場合の1個と、複雑な目標モジュールの場合の5個、10個又はそれ以上との間で異なり得る。コンテンツセッションは、例えば、録音/録画されたオーディオ/ビデオコンテンツ;テキストコンテンツ;対話式の調査、クイズ、アンケート又はテストのコンテンツ;録画された段階的な対話式オーディオ/ビデオコンテンツ;等の様々な種類のコンテンツを含むことができる。
【0028】
健康管理システム10は、所与の患者又はその他のユーザが自身の個人健康管理プログラムにおいて達成するよう努力する、あるいは努力すべき、具体的な健康管理目標に関するコンテンツを配信する目標指向型システムである。個人別のコンテンツ配信を可能にするため、各患者はサーバ12に記憶された患者プロフィール22を有する。用語“患者”は、ここでは、手術、脳梗塞、心不全若しくは別の症状から回復しつつある患者や、外来ベースで処置される慢性疾患に苦しむ患者などを含む。用語“患者”はまた、概して健康であるが、健康維持、体重管理若しくは骨粗しょう症予防のために、あるいはその他の方法で健康状態を維持することや健康に関するライフスタイルを改善することのために、システム10によって支援される健康管理プログラムに従っているような、健康管理システム10のその他のユーザをも含む。概して、用語“患者”は、1つ以上の健康状態の改善又は維持のために基本として規則的あるいは計画的に提供される、健康管理情報の恩恵を受ける如何なる人にも適用され得る。
【0029】
図示された例の患者プロフィール22は、この患者プロフィール22によってプロフィール化された患者に割り当てられている割当て目標モジュール24のリスト又はその他の指示物を含んでいる。一部の実施形態において、患者はその患者に割り当てられた目標モジュールのみにアクセスすることができる。この構成は、健康管理システム10を維持するコストを管理するため、及び、患者が無関係なコンテンツにアクセスして時間及び資源を無駄にすることを防止するために有用となり得る。他の一部の実施形態においては、患者は割当て目標モジュール24内にリスト化されたもの以外の目標にアクセスすることができるが、割当て目標モジュールにアクセスするように促される。患者プロフィール22は、必要に応じて、例えば名前、住所及び診察といった個人情報26等のその他の情報を含んでいてもよい。一部の実施形態において、個人情報26はコンテンツセッションをカスタマイズするために使用される。例えば、テキストベースのコンテンツセッションは名札代替物を含んでおり、それが、患者プロフィール22の個人情報26内に記憶された個人名で置き換えられてもよい。
【0030】
サーバ12は概して患者にコンテンツを配信することによって動作するが、コンテンツフローは患者又はユーザからのフィードバックによって制御あるいは調整される。図1のシステム10においては、フィードバック経路は、患者がサーバ12に応答入力を提供することを可能にする患者ユーザインターフェース30を含んでいる。ユーザインターフェース30によって提供されたフィードバックは、コンテンツによって提示された質問への回答、又は、以前に提示されたコンテンツを患者又はユーザがどれだけ理解したかを調べる調査票、クイズ、テスト又はアンケート等への回答を含んでいてもよい。フィードバック経路はまた、必要に応じて、患者の生体パラメータを監視する1つ以上の生体モニタ32を含んでいる。好適な生体モニタは、例えば、飽和血液酸素濃度(SpO)モニタ;心拍モニタ;血圧モニタ;体重計;又は心電計(ECG)等を含み得る。典型的な一構成において、ユーザは、例えば家、アパート又は介護施設などの住居34に位置しており、医療関係者にアクセスする準備ができていない。従って、一部の実施形態において、生体モニタ32は有利には、操作が簡単なように設計されている。例えば、指先SpOモニタが使用され、単純に患者の指先を指先モニタでつかむことによって、飽和血液酸素濃度及び心拍の双方が提供される。身体パラメータの知識及びフィードバックに加え、フィードバックは更に、ケア計画を続けるやる気を含めて患者の精神障害を調べるためにも使用され得る。
【0031】
サーバ12は、フィードバック経路30、32を介して応答入力を受信するフィードバックモジュール36を含んでいる。必要に応じて、サーバ12のプリプロセッサ38が、コンテンツフローを制御するために応答入力を使用する前に、該入力の前処理を実行してもよい。例えば、ユーザがユーザインターフェース30を介して調査票への一組の応答を提供する場合、プリプロセッサ38は、応答を採点し、調査で患者がどれだけの得点をとったかを指し示すスコアを生成してもよい。このスコアは、例えば理解不足を指し示す低得点の患者の救済ビデオを示すことによって、コンテンツフローを制御するために使用される。他の一例として、入力がある期間にわたって生体モニタ32によって取得された生体パラメータの測定値を含む場合、プリプロセッサ38は、単位変換、時間平均化、ピーク検出、又は生体測定値のその他の前処理を実行してもよい。更なる他の一例として、応答の種類が、患者が現在のケア計画又は変更されたケア計画に従いそうか、あるいは患者が落ち込んでいたり、その他の点で計画に従うやる気がなさそうだったりしないか、を介護士が判定する助けとなる動機的要因を判定するために使用され得る。一部の実施形態において、前処理の一部又は全ては、ユーザインターフェース30、又は、サーバ12ではなく住居34のその他のプロセッサによって実行される。必要に応じて、ユーザインターフェース30を介して患者によって、あるいは動作可能に患者に接続された生体モニタ32によって提供された入力は、患者プロフィール22の患者記録部40に記憶される。
【0032】
フィードバック受信モジュール36によって受信され、必要に応じてプリプロセッサ38によって前処理された入力に基づいて、そして更に、コンテンツフロールールに基づいて、コンテンツセッションの提示順序を制御するように構成されたルールベースのコンテンツフローエンジン42によって、コンテンツがユーザに配信される。各目標モジュール14に付随するモジュール内ルール44が、目標モジュール14内のコンテンツセッションからコンテンツセッションへの提示の流れを好ましく規定する。必要に応じて、モジュール間ルール46が或る1つの目標モジュール14から別の1つの目標モジュールへの提示の流れを規定する。例えば、図示された目標モジュール14が、体重の増加を一般に引き起こす薬物を自己管理する命令を提供する場合、目標モジュール14に付随するモジュール間ルール46は、必要に応じて、該目標モジュール14の提示と実質的に同時に、あるいはその後に体重管理目標モジュールを提示するよう、コンテンツフローエンジン42に要求する。(実質的に同時の提示は、例えば、2つの異なる目標モジュールのコンテンツセッションの提示を交互に行うことによって達成される。)必要に応じて、患者プロフィール22に付随する患者固有フロールール48が、コンテンツフローを規定する。例えば、患者が非喫煙者である場合、患者固有フロールール48は、禁煙に関する如何なるセッションをも省略することを要求する。患者固有フロールール48は、目標モジュールに付随するルール44、46を置き換えてもよいし、目標モジュールのルール44、46を補ってもよい。
【0033】
サーバ12の保守は好ましくは、管理者インターフェース54を介して管理者によって実行される。管理者は、例えば、新たな目標モジュールの追加、旧式の目標モジュールの削除、目標モジュールの変更若しくは更新、コンテンツフロールールの変更若しくは更新、又は患者プロフィール様式の設定などを行い得る。患者プロフィール22は好ましくは、その患者の医師又はその他の医療関係者によって提供された診断又はその他の情報に従って保守される。一部の実施形態において、医師や看護師などの医療関係者は、医療関係者インターフェース56を介してサーバ12に直接的にアクセスすることによって、患者プロフィール22の生成及び/又は更新を行うことができる。他の実施形態においては、患者の医師又はその他の医療関係者からの指示に従って、一人以上のシステム管理者が管理者インターフェース54を介して患者プロフィール22の作成及び更新の全てを行う。
【0034】
健康管理システム10の図示された構成要素を説明したので、次に、これら構成要素の好適な物理的実装法又はレイアウトを説明する。認識されるように、一般に、ユーザインターフェース30は、コンテンツの提示を未修正の形態及び/又は増補された形態で提供することが可能で、且つサーバ12へのフィードバックを提供することが可能な、実質的に如何なるハードウェアをも用いることができる。例えば、ユーザインターフェース30は、例えばデスクトップコンピュータ;ノート型コンピュータ;携帯情報端末(PDA);セル方式電話(すなわち、携帯電話);インターネット接続が一体的に含められ、テレビのリモートコントローラ又はその他の入力装置によって操作されるテレビセット;アドオンセットトップユニットによってインターネット接続が設けられ、テレビのリモートコントローラ、セットトップユニットのリモートコントローラ又はその他の入力装置によって操作されるデジタル式あるいはアナログ式のテレビセット;等のハードウェアによって具現化されることが可能である。計算要素38、42、データ記憶要素14、及びサーバ12のその他の要素36は、例えば集中化されたコンピュータ若しくはコンピュータサーバ、又はデスクトップコンピュータ等によってなど、様々な手法で具現化され得る。一部の実施形態においては、例えばアナログ式あるいはデジタル式のテレビセット等の既存のコンテンツ提示ハードウェアが、そのテレビセットがインターネット又はその他のデジタルネットワークにアクセスするためのユーザインターフェースとして使用されることを可能にするセットトップボックスによって改良あるいは増補される。
【0035】
図2を参照するに、健康管理システム10の構成要素の比較的集中化された構成例において、サーバ12は、遠隔位置34、34、34等の患者にコンテンツを配信する集中化されたサーバである。各患者は、対応する個人化された患者プロフィール22、22、22等を有している。患者と遠隔の集中化されたサーバ12との間での通信は、有線あるいは無線のネットワーク接続58によって達成されている。例えば、ネットワーク接続58は、信頼できる、高速の無線あるいは有線のインターネットリンクとし得る。ネットワーク接続58では個人的な医療情報が伝達され得るので、ネットワーク接続58は有利には信頼できるリンクである。しかしながら、安全でない接続もまた使用され得る。一部の実施形態において、患者は2つ以上のユーザインターフェースを有していてもよい。例えば、サーバ12が高速インターネット接続によってアクセス可能である場合、ユーザは、患者の家のコンピュータ、携帯情報端末(PDA)、インターネット接続可能な携帯電話、インターネット接続が一体的に含められテレビのリモートコントローラ又はその他の入力装置によって操作されるテレビセット、アドオンセットトップユニットによってインターネット接続が設けられ、テレビのリモートコントローラによって操作されるテレビセット、又はインターネット接続可能な装置を介して、サーバ12にアクセスすることができてもよい。サーバ12が、ケーブルテレビネットワークや携帯電話ネットワーク等によってアクセス可能である場合、ユーザは、それぞれのケーブルテレビセット、セル方式電話(すなわち、携帯電話)又は双方向音声応答(IVR)等によってサーバ12にアクセスすることができてもよい。
【0036】
図2の集中化された実施形態においては、管理者インターフェース54は好ましくは、サーバ12を実現するサーバコンピュータへの高レベルのアクセスを有する管理者アカウントである。ネットワーク管理者はハイレベル管理者アカウントにログオンし、斯くして、管理者が、健康管理システム10の目標モジュール若しくはその他の構成要素を追加、削除あるいは変更すること、患者プロフィール様式を変更すること、又はその他の高レベルタスクを実行することが可能になる。他方、医療関係者は必要に応じて、通常のユーザアカウント又は低めのレベルのアクセスを提供するその他のネットワークアカウントによる、それより低いレベルのアクセスを割り当てられる。このような低めのレベルのアカウントは、医師が割り当てられた患者のみにアクセスすることを可能にする。例示的な図2において、例えば第1の医師のネットワークアカウントに対応する第1の医療関係者インターフェース56は、第1の医師が、自身に割り当てられた患者又は自身の顧客である患者の患者プロフィール22、22にアクセスし、それを変更することを可能にするが、別の医師の患者に対応する患者プロフィール22にアクセスすることは可能にしない。逆に、例えば第2の医師のネットワークアカウントに対応する第2の医療関係者インターフェース56は、第2の医師が、自身の患者の患者プロフィールに22にアクセスし、それを変更することを可能にするが、第1の医師に割り当てられた患者又は第1の医師の顧客である患者の患者プロフィール22、22にアクセスすることは可能にしない。集中化された一部の実施形態においては、医療関係者インターフェース56、56は省略され、その代わりに、医療関係者は患者プロフィール情報を、医療関係者の指示に従って管理者インターフェース54を介して患者プロフィール22、22、22を作成あるいは更新するシステム管理者に提供する。
【0037】
図3を参照するに、健康管理システム10の構成要素の比較的分散化された構成例においては、サーバ12及びユーザインターフェース30は、コンピュータ60、携帯情報端末(PDA)、又は、患者の住居34に置かれた、患者に携帯される、あるいはその他の方法で患者によって容易にアクセスされるその他のデジタル電子機器によって具現化される。これらの実施形態において、管理者インターフェース54は、例えば、光ディスクバーナーを含む病院のコンピュータを含み得る。管理者、又は患者の医師若しくはその他の権限を有する医療関係者は、特定の患者にカスタマイズされた健康管理システム10の個人化されたインスタンスを作り出すために、目標モジュール、フィードバック受信モジュールソフトウェア、コンテンツフローエンジンソフトウェア及び患者プロフィールを有する光ディスクをロードする。そして、患者はカスタマイズされた光ディスクのコンテンツを患者のコンピュータ60にロードし、ロードされたソフトウェアを実行する。光ディスクを情報伝達物として使用するのではなく、健康管理システム10のカスタマイズされたインスタンスが病院のコンピュータから患者のコンピュータ60、スマートテレビ、PDA、携帯電話又はその他の装置に、ケーブル、衛星テレビネットワーク、携帯電話ネットワーク、インターネットを介してダウンロードされ、あるいはその他の方法でロードされることが可能である。必要に応じて、管理者インターフェース54はまた、例えば、患者の応答又は生体データを毎日、毎週又はその他の時間に基づいて医師又は病院に伝達するための、病院コンピュータと患者コンピュータ60との間の信頼できるインターネット接続を含んでいてもよい。図3の実施形態においては健康管理システム10のカスタマイズされたインスタンス全体が患者に提供されるので、典型的に、その住居にいる単一の患者に対応する単一の患者プロフィール22のみが存在する。しかしながら、認識されるように、図3の分散化された構成においては、各患者は自身の、その患者の個人用の個人プロフィールを含むカスタマイズされた健康管理システム10のインスタンスを有することになる。そのようなものとして、認識されるべきことには、各々が個人用のケア計画を有する複数の患者と相互作用する責任を単一の装置が担ってもよい。このような場合においては、所与の患者がアクセスできるのは自身の個人用ケア計画のみとなることを確保するよう、注意が払われるべきである。
【0038】
健康管理システム10の構成要素の、図2に示された集中化された構成又はレイアウト、及び図3に示された分散化された構成又はレイアウトは例示である。その他の構成も用いられ得る。例えば、一部の実施形態において、サーバ12の一定部分は、集中化されたサーバコンピュータにある一方で、サーバ12の他の一定部分は患者のコンピュータにあってもよい。例えば、サーバは、病院又はその他の集中位置の集中化されたサーバコンピュータ上に置かれ、多数の患者の目標モジュール及び患者プロフィールを記憶する一方で、ルールベースのコンテンツフローエンジン42は、患者の住居に置かれた患者コンピュータにダウンロードされ、その上で起動する実行可能なプログラムであってもよい。一部の実施形態において、サーバ12又はその一部の部分複製コピーが、集中化されたサーバコンピュータ及び患者コンピュータの双方にあってもよい。この後者の構成の一例として、患者の生体測定値は、患者による素早いアクセスのために患者コンピュータに記憶され、医師によるレビューのために集中化されたサーバコンピュータに送信されてもよい。
【0039】
図1を参照して健康管理システム10の図示された構成要素を説明し、且つ図2を参照して構成要素の好適な物理的実装又はレイアウトを説明したので、次に、健康管理システム10の動作の様子を説明する。
【0040】
図4を参照して、典型的な目標モジュールの提示のコンテンツフローを説明する。図示された目標モジュールは、4個のコンテンツセッション71、72、73、74を含んでいる。第1のコンテンツセッション71は導入セッションである。第2のコンテンツセッション72は、目標モジュールの健康管理目標を完遂するために必要な機器の一部の使用方法の訓練を提供する。第3のコンテンツセッション73は、その医療目標を完遂する上での教育を提供する。コンテンツセッション74は補習的な機器訓練セッションである。導入コンテンツモジュール71が最初に提示され、例えば、目標モジュールを患者に紹介するテキスト及び必要に応じての図、又はビデオを提示し、この目標モジュールによる対象が何であるかの予告を患者に与え得る。コンテンツモジュール71はまた、コンテンツセッション72は使用される機器についての訓練情報を含んでおり、それは患者が既にその機器の使用方法を知っている場合には必要に応じてスキップしてもよいとの情報を提供してもよい。第1のコンテンツセッション71の提示中又は提示後、ユーザは、患者が機器訓練コンテンツセッション72の提示を望むかどうか尋ねられる。患者のフィードバック75に基づいて、コンテンツフローエンジン42は、フロールール78によって規定されるルールベースのコンテンツフロー決定76を行う。例えば、患者のフィードバック75を“回答”と表記すると、フロールール78は:
(回答=“はい”)の場合、機器訓練セッションに進む
その他の場合、医療セッションに進む
であってもよい。この例のようなフロールール78に従って、患者が“はい”と回答した場合、コンテンツフロー経路80がたどられ、患者に機器訓練セッション72が提示される。他方、患者が“いいえ”と回答した場合、コンテンツフロー経路82がたどられ、機器訓練セッション72はスキップすなわち省略され、患者に直ちに医療セッション73が提示される。
【0041】
患者がフィードバック75として“はい”と回答した場合、機器訓練セッション72が提示される。機器訓練セッションは、例えば、機器の使用について段階ごとの対話式教育を提供してもよい。提示後、ユーザは後続のコンテンツフローを決定するためのフィードバック86を促される。フィードバック86は、例えば、セッション72中に尋ねられた質問への回答であってもよい。例えば、患者はセッション72の提示中に、機器を使用するときに一定の期待される結果が得られたかを尋ねられ得る。その回答が肯定的であった場合、フロールール90に基づく決定88において、ユーザが機器の使用方法を十分に習得したと推察され、コンテンツフロー経路92がたどられて、患者に続いて医療セッション73が提示される。他方、回答が否定的であった場合、フロールール90に基づく決定88において、ユーザは機器の使用方法を十分に習得していない推察され、コンテンツフロー経路94がたどられて、患者に補習的な機器訓練セッション74が提示される。
【0042】
決定88を患者の回答に基づかせる代わりに、決定88は直接的な機器の測定に基づいてもよい。例えば、患者が使用訓練を受けている機器が生物医学モニタである場合、フィードバック86は生物医学モニタの測定値であってもよい。これらの測定値が期待される範囲内である場合、決定88において、ユーザが機器の使用方法を十分に習得したと推察され、コンテンツフロー経路92がたどられて、患者に続いて医療セッション73が提示される。他方、これらの測定値が期待される範囲内にない場合、決定88において、ユーザは機器の使用方法を十分に習得していない推察され、コンテンツフロー経路94がたどられて、患者に補習的機器訓練セッション74が提示される。
【0043】
提示される場合、補習的な機器訓練セッション74は、機器訓練を、よりゆっくり、より詳細に繰り返す。補習的な機器訓練セッション74への移行は必要に応じて患者に気付かれないようにトランスペアレントにされ、患者は、補習的な機器訓練セッション74へのコンテンツフローは機器訓練セッション72の続きであると理解し得る。このようなトランスペアレントな移行は、補習訓練を要すると言われたときに患者がやる気をなくしそうな場合に有効となり得る。
【0044】
医療セッション73は、機器訓練を省略したコンテンツフロー経路82を介して、あるいは患者が機器訓練セッション72及び必要に応じて補習的機器訓練セッション74を十分に完了した後にたどられるコンテンツフロー経路92を介して、の何れかから到達される。医療セッション73は、機器を用いて健康管理目標を達成する上での教育を提供する。例えば、医療機器は心拍モニタであってもよく、機器訓練セッション72、74は心拍モニタを使用するように患者を訓練する一方で、医療セッション73は、運動中に心拍モニタを用いて自身の運動レベルの監視及び調整を行う方法について患者を教育する。提示後、フロー経路96がたどられ、ユーザは、後続のコンテンツフローを決定するためのフィードバック100を促される。フィードバック100は、例えば、患者が医療教育をどの程度理解したかをスコアが指し示すアンケートであり得る。患者が十分に高いスコアをとった場合、フロールール104に基づく決定102において、ユーザは目標モジュールの健康管理目標を十分に達成したと推察され、コンテンツフローは手短な終了セッション106にて終了する。終了セッション106は、祝福又は励ましのテキスト又はビデオメッセージを含んでいてもよい。他方、患者のスコアが低すぎる場合、フロールール104に基づく決定102において、ユーザは健康管理目標を未だ達成していないと推察され、医療セッション73を繰り返すコンテンツフロー経路108がたどられる。
【0045】
図5は、“ジョン・スミス”という名前の患者の患者プロフィール22の中身の例を示している。“ジョン・スミス”さんの個人情報26は、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の診断結果、患者が太りすぎであることの表示、及び患者が非喫煙者であることの表示を含んでいる。図5における患者固有フロールール48は:
+体重管理セッション
−喫煙者関連セッション
+移動制限付き運動セッション
を含んでいる。ここで、記号“+”は、この種のセッションは含まれるべきであることを指し示しており、記号“−”は、この種のセッションはスキップされるべきであることを指し示している。故に、この太りすぎ患者に関しては、目標モジュールの体重管理セッションは提示されるべきであるが、この非喫煙患者には喫煙者関連セッションは省略されるべきである。COPDの衰弱させる性質、及び患者の過体重状況を考慮して、患者固有フロールール48は更に、目標モジュールに含まれる運動セッションは限られた移動性の運動にされるべきであることを指定している。この患者固有のフロールールの増補は様々に使用されることができる。場合により、目標モジュールは異なる身体状態の患者向けの複数の運動セッションを含んでいてもよい。このような場合、後者の患者固有フロールールは、移動が限られた患者向けの運動セッションが選択されるべきであることを指定する。他方、場合により、目標モジュールは、異なる身体状態の患者用のオプションが含まれた単一の運動セッションを含んでいてもよい。例えば、単一の運動セッションは、ある一定の分(minute)数にわたって定位置で歩くことを要求し、この一定の分数は患者の身体状態に基づいて決定されてもよい。この場合、移動制限付き運動セッションを指定する患者固有フロールールは、歩くことに関して比較的少ない分数を選択するために使用され得る。
【0046】
図5の患者プロフィール22は、以下の目標モジュールを患者に割り当てている:
0吸入器目標モジュール
0救命吸入器目標モジュール
0酸素療法目標モジュール
1減量目標モジュール
2運動目標モジュール
ここで、初期値はモジュールを順序付けるための患者固有ルールを提供する。優先値“0”によって表示されたモジュールは最も急を要し、最初に、場合により同時に提示されるべきである。これらのモジュールは、患者の当座の健康を確保するために迅速に達成されなければならない目標に向けられたものである。他方、減量目標モジュールは、僅かながら時間が重視されないことを指し示す優先値“1”を有している。運動目標モジュールは、更に時間が重視されないことを指し示す優先値“2”を有している。
【0047】
図6を参照するに、吸入器訓練目標モジュールのコンテンツフローの一例が示されている。第1のコンテンツセッション、患者に題目を紹介し、達成されるべき目標、すなわち、吸入療法の自己管理の習得、を特定する導入ビデオ120を提供する。導入ビデオコンテンツセッション120の直後に、吸入器境域ビデオコンテンツセッション122が続く。図示されているように、導入ビデオコンテンツセッション120と吸入器教育ビデオコンテンツセッション122との間には、選択的なフローパスが存在しないので、フロールール決定ポイントは存在しない。その一方で、患者が無関係と判断した場合、又は患者が吸入器目標モジュールを最後まで見る準備ができていないと判断した場合に、患者が吸入器目標モジュールを見合わせることを可能にするため、必要に応じて、導入ビデオ120と教育ビデオ122との間に決定ポイント(図示せず)が挿入されてもよい。
【0048】
教育ビデオ122は、例えば吸入器を使用している俳優を示すことによってなど、患者に非対話的に吸入器の使用方法を示す。好適なフロールールによって規定される決定ポイント124において、患者は教育ビデオ122を再び視聴するか否か選択する。患者は、そのプロセスを理解したと確信するまで、自身が望むだけ何度でも教育ビデオを視聴するよう選択することができる。患者が、ビデオ122をもう見直さないことを選択したとき、コンテンツフローは対話式の段階的吸入器自己管理セッション126を提示することに進む。教育ビデオ122と異なり、対話式の段階的吸入器自己管理セッション126は、段階的な教育と、患者が自身の吸入薬物を使用して自己治療を試みることができる間の休止とを含んでいる。
【0049】
対話式の段階的吸入器自己管理セッション126の提示中、患者フィードバックがサーバ12に提供される。図5においては、この患者フィードバックは、ユーザインターフェース30によって提供されるユーザ選択フィードバック130と、生体モニタ32によって提供される生体的患者監視フィードバック132とを含んでいる。ユーザ選択フィードバックは、ビデオの提示中に課された質問への回答を含んでいる。例えば、マウスピースの開き方を示し、且つ患者が自身の吸入器でマウスピースを開くことが可能なように休止した後、質問“マウスピースを開くことができましたか?”が提示されてもよく、ユーザはユーザインターフェース30を使用して“はい”又は“いいえ”の回答を選択する。生体フィードバック132は、例えば、呼吸数、血圧、又は、一般的に吸入療法に対する明確な応答を示すその他のパラメータの監視を含んでいてもよい。例えば、薬物の吸入は、一般的に呼吸数を増加させ、また、一般的に血圧の上昇をもたらす。再び図1を少しだけ参照するに、場合により、コンテンツフローエンジン42は、生体フィードバック132の取得の開始及び制御のために生体モニタ32を自動的に制御してもよい。他の例では、対話式の段階的吸入器自己管理セッション126は、生体監視を開始することを患者に促してもよい。必要に応じて、患者が生体モニタ32の操作方法を知らないか忘れてしまった場合に、そのような催促は患者に、生体監視を操作するための別の目標モジュールにコンテンツフローを移す選択肢を提供してもよい。
【0050】
ユーザ選択フィードバック130及び生体フィードバック132に基づいて、患者が自身の吸入器を用いて首尾よく自己投薬できたかについて、コンテンツフロールールに基づく決定136が行われる。そうである場合、患者の成功を祝福する祝福コンテンツセッション140が提示され、モジュールが終了する(144)。逆に、決定136が患者は成功しなかったというものである場合、吸入器の使用のマンツーマン訓練のために患者が看護師を追加訪問することを計画する、あるいは患者がそれを計画に入れることを薦める、代替的なコンテンツセッション148が患者に提示される。この医療関係者の介入を薦めることは、吸入療法の不適切な自己管理が患者にとって危険であり、迅速な介入を要するときに有利である。
【0051】
例えば代替的なセッション、患者の訪問又は迅速な介入が必要とされる場合など、このような相互作用は、ルールベースのコンテンツフローエンジン42に従うことによって自動的に為されたり、ルールベースのコンテンツフローエンジンによって自動的に促した後に手動でなされたり、患者からのフィードバックを検討した後に手動で為されたりすることができる。このような場合の何れにおいても、ケア提供者は患者の現在の病状を調べられるように情報にアクセスすべきである。従って、管理者インターフェース54又は医療関係者インターフェースは、システム10によって提供されたフィードバックに基づいて患者の状態を見るためのグラフィカルインターフェースを含んでいてもよい。インターフェース54及び/又は56は更に、例えば、グラフィカルディスプレー上、あるいはケア提供者によって使用されるPDA又はその他の装置へ伝送される報告などの紙面報告又は電子的報告の形態の何れかでフィードバックデータを有用なフォーマットで提供するなどのために、報告生成手段を含んでいてもよい。
【0052】
システム10によって提供される情報は、相互作用を殆どあるいは全く必要とせずにケア提供者によって容易に使用できるべきである。例えば、看護師は患者の従順性、やる気及び/又は潜在的な健康問題を判定するために、迅速且つ効率的に多数の患者を検査することを要求され得る。システムは、より迅速な注意を最初に必要とする患者であるとシステムが考える患者を具体的に与えるように優先順位付けに基づいて、これらの報告を提供し得る。報告の一例は、定められたケア計画内での患者の進捗をモニタしたものである。このような報告は、完了した目標モジュールを図式的にあるいは色付きで指し示して、所与の患者に割当てられた様々な目標モジュールを患者が受信するように計画された順序で図式的に表示する。この報告は、例えば目標モジュールを完了するのに要する時間、アクセス頻度、記録された病状、記録された回答、及び回答の正確さなどの更なる情報をもたらし得る。
【0053】
この報告により、例えば看護師などのケア提供者は、例えば、提供されたケア計画を続ける、ケア計画への修正を推奨する、患者の医師との協議を要求する、あるいは即座の行動又は介入が行われることを要求するなどの適切な行動方針を迅速に決定することができる。一部の実施形態において、ケア提供者は提供されたフィードバックに基づいて患者に応答することができる。場合により、ケア提供者は、例えば“スミスさん、よくやった!あなたは自身のケア計画に従っている”、又は“提供された活動を必ず続けてください”などの多数ある所定のメッセージからの選択を行い得る。他の状況においては、提供されたフィードバックに基づいて、個人向けメッセージが送られ得る。このメッセージは、手順を踏んだ適切な測定についての提案などの医療関連のもの、又は例えばやる気の支援などの非医療的なものであり得る。このような個人向けメッセージは、誰かが自分を監視していることを患者が知ることになるので、患者がケア計画における目標を続ける助けとなり得る。他の状況においては、目標モジュール及び患者のフィードバックに基づいて個人向けの目標が追加されてもよい。例えば、目標モジュールは、医療測定を受けて、患者が一日に30分歩くことを要求してもよい。個人向けの目標は、“スミスさん、あなたの目標は30分間歩いて測定を行うことです。小学校まで歩いて戻ってくることが、ほぼちょうど良いでしょう。紅葉を楽しんで、家に戻ったときには測定を行うことを忘れないで。”というものを含んでいてもよい。このような目標メッセージは、患者が目標を理解する助けとなり、目標を達成するように患者をやる気をさせ得る。
【0054】
目標モジュールを用いることの利点は、患者の目標に基づいてモジュールが混ぜ合わされ且つ整合され得ることである。例えば、図6に示された吸入器訓練目標モジュールは、COPD、喘息、肺気腫、心不全、又は吸入療法を用いて処置されるその他の状態にある患者に適用され得る。故に、患者プロフィール22、22、22によって、同一の吸入器訓練目標モジュールが相異なる診断を有する複数の患者に割当てられてもよい。この目標モジュールに基づく手法を用いると、各目標モジュールは特定の狭い目標を達成するように対象を狭く定めながらも、クロス診断の適用可能性により幅広い聴衆を有することができ、目標モジュールの患者当たりのコストを手頃なものにする。さらに、目標モジュールは健康管理システムの維持を単純化する。例えばCOPD、喘息、肺気腫又は心不全などの症状を一般的に対象とする既存の教育ビデオにおいては、吸入器訓練は多数の異なるビデオ内に別個に含まれている。従って、(例えば、新種の機械的吸入器が使用されるなど)吸入器を用いる手順に変更が生じると、必要となる変更は広範囲に及ぶ。対照的に、目標モジュールを用いることにより、変更される必要があるのは単一の吸入器訓練モジュールのみとなる。
【0055】
理解されるべきことには、用語“目標モジュール”は、既に達成された目標を維持するという目標に向けられた目標モジュールを含む。すなわち、達成されるべき目標は、既に達成された目標を維持することであってもよい。例えば、10%の減量を目標として有する第1の目標モジュールは、達成された10%の減量の維持を目標として有する第2の、維持目標モジュールに続かれてもよい。このような場合のフロールール48は、患者が10%の減量目標に相当する体重を報告すると、第1の目標モジュールから第2の維持目標モジュールへと切り替わる。
【0056】
目標モジュールは、場合により、必要に応じてのセッション思い出しセッションを含んでいてもよく、それにより、患者は戻って、忘れてしまった情報を思い出すことができる。例えば、フロールール48は、以前に扱われた題材に関する思い出しセッションにアクセスするための選択可能な選択肢を含むことができる。
【0057】
図示されていないが、患者固有フロールール48は、必要に応じて、リマインダーを送信するためのルールを含んでいる。例えば、再び図5を簡単に参照するに、患者が優先値“0”を有する重要な目標モジュールにアクセスするまで、テレビ画面又はその他のユーザインターフェースにテキスト形式のリマインダーを表示するように、毎日又はその他の時間を基準にしてリマインダー警告が設定され得る。
【0058】
好適な実施形態を参照して本発明を説明した。明らかなように、以上の詳細な説明を読み、理解した者は変更及び変形に想到するであろう。本発明は、添付の特許請求の範囲及びその均等範囲に入る限り、そのような全ての変更及び変形を含むとして解釈されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】健康管理システムの一例の主な構成要素を示す図である。
【図2】図1の健康管理システムの構成要素の、比較的集中化された好ましい構成を示す図である。
【図3】図1の健康管理システムの構成要素の、比較的分散化された好ましい構成を示す図である。
【図4】典型的な目標モジュール内のコンテンツフローの考え得る幾つかの経路を示す図である。
【図5】患者プロフィールの一例の内容を示す図である。
【図6】吸入療法を自己管理することの習得を目標とする目標モジュール例の場合の、コンテンツフローを示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の目標モジュールであり、各々が、健康管理目標を達成することに協調的に向けられた1つ以上のコンテンツセッションを含む複数の目標モジュール;
コンテンツセッションを提示するように構成されたユーザインターフェース;
前記ユーザインターフェースによって提示されたコンテンツセッションへのユーザ応答を指し示す少なくとも1つの入力を提供する、少なくとも1つのフィードバック経路;及び
前記少なくとも1つの入力及びコンテンツフロールールに基づいてコンテンツセッションの提示順序を制御するように構成されたコンテンツフローエンジン;
を有する健康管理システム。
【請求項2】
前記目標モジュールの健康管理目標は、(i)減量、(ii)禁煙、(iii)医療介入を自己管理することの習得、(iv)食事制限に従うことの習得、(v)食事要件に従うことの習得、及び(vi)身体的運動の実行、から成るグループから選択され、且つ
前記コンテンツセッションは、(i)録画されたオーディオ/ビデオコンテンツ、(ii)テキストコンテンツ、(iii)対話式の調査コンテンツ、及び(iv)録画された段階的な対話式オーディオ/ビデオコンテンツ、から成るグループから選択される、
請求項1に記載の健康管理システム。
【請求項3】
前記少なくとも1つのフィードバック経路は、前記ユーザインターフェースによって提示される少なくとも1つの質問を含む調査、クイズ、テスト、又はアンケートを含み、前記少なくとも1つの入力は、ユーザインターフェースを介してのユーザ応答を含む、請求項1に記載の健康管理システム。
【請求項4】
前記少なくとも1つのフィードバック経路は生体モニタを含み、前記少なくとも1つの入力は、前記生体モニタによって取得された少なくとも1つの生体監視データを含む、請求項1に記載の健康管理システム。
【請求項5】
前記目標モジュールの少なくとも1つは、選択された医療介入の自己管理を可能にすることに協調的に向けられたコンテンツセッションを含み、該コンテンツセッションは:
前記選択された医療介入の自己管理を行う段階群について教育する対話式の段階的コンテンツセッション
を含む、請求項1に記載の健康管理システム。
【請求項6】
(i)前記複数の目標モジュール、及び(ii)少なくとも1つの患者プロフィールであり、少なくとも、該少なくとも1つの患者プロフィールによってプロフィール化された患者に何れの目標モジュール又は目標モジュール群が割り当てられているかを指し示す少なくとも1つの患者プロフィール、を記憶するサーバ、
を更に含む請求項1に記載の健康管理システム。
【請求項7】
前記コンテンツフローエンジンは更に、患者ごとに、前記少なくとも1つの患者プロフィールによって割り当てられた目標モジュールの提示順序を制御するように構成されている、請求項6に記載の健康管理システム。
【請求項8】
前記少なくとも1つの患者プロフィールによって割り当てられた選択された2つの異なる目標モジュールの提示順序は、前記コンテンツフローエンジンによって、(i)整然とした順序で、あるいは(ii)該2つの異なる目標モジュールのコンテンツセッションの提示を交互に行うことによって同時に、の何れかで提示されるように制御される、請求項7に記載の健康管理システム。
【請求項9】
少なくとも1つの前記サーバ、前記ユーザインターフェース、及び前記コンテンツフローエンジンを実現するコンピュータを更に含み、前記少なくとも1つの患者プロフィールは厳密に1つの患者プロフィールから成る、請求項6に記載の健康管理システム。
【請求項10】
前記少なくとも1つの患者プロフィールは複数の患者プロフィールを含み、前記サーバは、複数の相異なる患者に関連付けられたユーザインターフェース群と通信を行い、各患者は対応する患者プロフィールによってプロフィール化される、請求項6に記載の健康管理システム。
【請求項11】
前記コンテンツフロールールは、前記少なくとも1つの入力に含まれる選択された値又は値域に応じて、以前に提示されたコンテンツセッションを繰り返すことを要求するルールを含む、請求項1に記載の健康管理システム。
【請求項12】
前記コンテンツフロールールは、前記少なくとも1つの入力に含まれる選択された値又は値域に応じて、少なくとも1つのコンテンツセッションをスキップするルールを含む、請求項1に記載の健康管理システム。
【請求項13】
前記コンテンツセッションは、第1のコンテンツセッション、及び該第1のコンテンツセッションの題材を補習的な形態で提示する補習的な第2のコンテンツセッションを含み、前記コンテンツフロールールは、提示された前記第1のコンテンツセッションの不十分な理解を指し示す少なくとも1つの入力に応じて、前記第1のコンテンツセッションの提示に続けて前記補習的な第2のコンテンツセッションを提示することを要求するルールを含む、請求項1に記載の健康管理システム。
【請求項14】
前記ユーザインターフェースは、前記コンテンツセッションが表示されるテレビセットを含み、前記少なくとも1つのフィードバック経路はテレビリモートコントローラを含む、請求項1に記載の健康管理システム。
【請求項15】
複数の患者と通信を行うサーバであり、少なくとも:
複数の目標モジュールであり、各目標モジュールは、健康管理目標を達成することに協調的に向けられた1つ以上のコンテンツセッションを含む、複数の目標モジュール、及び
前記複数の患者に対応する複数の患者プロフィールであり、各患者プロフィールは少なくとも、該患者プロフィールによってプロフィール化された患者に何れの目標モジュール又は目標モジュール群が割り当てられているかを指し示す、複数の患者プロフィール、
を記憶するサーバ、
を有する健康管理システムであって:
前記サーバは更に、前記患者からの少なくとも1つの入力及びコンテンツフロールールに基づいて各患者へのコンテンツセッションの提示順序を制御するように構成されたコンテンツフローエンジンを含む、
健康管理システム。
【請求項16】
前記サーバと動作的に通信を行う複数の生体モニタを更に含み、前記患者からの前記少なくとも1つの入力は、前記複数の生体モニタのうちの前記患者を監視している少なくとも1つによって提供される、請求項15に記載の健康管理システム。
【請求項17】
前記コンテンツフローエンジンは更に、患者ごとに、前記患者プロフィールによって割り当てられた目標モジュールの提示順序を制御するように構成されている、請求項15に記載の健康管理システム。
【請求項18】
前記コンテンツフロールールは、前記患者プロフィールに記憶された少なくとも幾つかの患者固有コンテンツフロールールを含む、請求項15に記載の健康管理システム。
【請求項19】
前記コンテンツフロールールは、前記目標モジュールとともに記憶されたコンテンツフロールールを含む、請求項15に記載の健康管理システム。
【請求項20】
前記複数の患者プロフィールは更に、各患者に医学的診断を割り当て、前記複数の患者プロフィールは、異なる診断を有する少なくとも二人の異なる患者に同一の目標モジュールを割り当てる、請求項15に記載の健康管理システム。
【請求項21】
前記患者からの前記少なくとも1つの入力を提供し、且つ前記コンテンツフローエンジンによって制御された順序でコンテンツセッションを提示するように構成されたユーザインターフェース、を更に含む請求項15に記載の健康管理システム。
【請求項22】
請求項15に記載の関連する遠隔サーバと通信を行うように構成され、前記遠隔サーバ上でプロフィール化された患者に健康管理コンテンツを提供する患者アクセス可能装置であって:
前記患者によってアクセス可能なユーザインターフェースであり、前記関連する遠隔サーバによって該ユーザインターフェースに配信されたコンテンツセッションを提示するように構成されたユーザインターフェース;及び
前記患者によってアクセス可能な少なくとも1つのフィードバック経路であり、前記患者からの少なくとも1つの入力を前記サーバに提供するように構成された少なくとも1つのフィードバック経路;
を有する患者アクセス可能装置。
【請求項23】
前記ユーザインターフェースは、前記患者によってアクセス可能なテレビセットを含み、前記少なくとも1つのフィードバック経路は、前記テレビセットと通信を行うように構成されたテレビリモートコントローラを含む、請求項22に記載の患者アクセス可能装置。
【請求項24】
複数の目標モジュールを提供する提供段階であり、各目標モジュールは、健康管理目標を達成することに協調的に向けられた1つ以上のコンテンツセッションを含む、提供段階;
第1のコンテンツセッションを提示する段階;
提示された第1のコンテンツセッションへのユーザ応答を指し示す少なくとも1つの入力を受信する受信段階;
ユーザ応答及びコンテンツフロールールに基づいて第2のコンテンツセッションを選択する選択段階;及び
前記第2のコンテンツセッションを提示する段階;
を有する健康管理方法。
【請求項25】
前記第2のコンテンツセッションを選択する前記選択段階は:
前記ユーザ応答が理解不足を指し示すとき前記コンテンツセッションを繰り返すことを要求するコンテンツフロールール、を満足するユーザ応答を受けて、前記第1のコンテンツセッションと同一になるように前記第2のコンテンツセッションを選択する段階、
を含む、請求項24に記載の健康管理方法。
【請求項26】
前記第2のコンテンツセッションを選択する前記選択段階は:
前記ユーザ応答が理解不足を指し示すとき補習版を提示することを要求するコンテンツフロールール、を満足するユーザ応答を受けて、前記第1のコンテンツセッションの補習版となるように前記第2のコンテンツセッションを選択する段階、
を含む、請求項24に記載の健康管理方法。
【請求項27】
前記第1のコンテンツセッションは第1の目標モジュールに含まれ、前記第2のコンテンツセッションは、前記第1の目標モジュールとは異なる第2の目標モジュールに含まれる、請求項24に記載の健康管理方法。
【請求項28】
前記少なくとも1つの入力を受信する受信段階は:
前記第1のコンテンツセッションが所望の生理的結果を達成したかを指し示す生体測定結果を受信する段階、
を含む、請求項24に記載の健康管理方法。
【請求項29】
複数の患者と通信を行うサーバであり、少なくとも:
複数の目標モジュールであり、各目標モジュールは、健康管理目標を達成することに協調的に向けられた1つ以上のコンテンツセッションを含む、複数の目標モジュール、及び
前記複数の患者に対応する複数の患者プロフィールであり、各患者プロフィールは、該患者プロフィールによってプロフィール化された患者に、提示のために選択された目標モジュールを割り当てることによってモジュール式に構築されている、複数の患者プロフィール、
を記憶するサーバ、
を有するモジュール式健康管理システムであって:
前記複数の目標モジュールの少なくとも1つは、2つ以上の相異なる患者プロフィール間で共有される、
モジュール式健康管理システム。
【請求項30】
前記サーバは更に、前記コンテンツセッションの提示順序を制御するためのコンテンツフロールールを記憶しており、当該モジュール式健康管理システムは更に:
選択された患者に、前記患者プロフィールによって該患者に割り当てられた前記選択された目標モジュールを提示し、且つこの提示に応答して該患者が患者フィードバックを提供するユーザインターフェース
を含み、前記コンテンツフロールールは、少なくとも部分的に前記患者フィードバックに基づいて前記提示順序を制御する、請求項29に記載のモジュール式健康管理システム。
【請求項31】
1つ以上の目標モジュールへのフィードバックを提供する患者インターフェース;及び
1つ以上の患者ケア計画を管理するためのケア提供者インターフェース;
を有する健康管理システムであって:
前記ケア提供者インターフェースは、ケア提供者が前記1つ以上の目標モジュールについての患者からの前記フィードバックを検討して行動方針を提供することを可能にする報告生成機構を含む、
健康管理システム。
【請求項32】
前記行動方針は、現在のケア計画を維持すること、ケア計画への修正を要求すること、一人以上の他のケア提供者との協議を要求すること、及び即座の介入を要求することから選択される、請求項31に記載の健康管理システム。
【請求項33】
前記ケア提供者インターフェースは、前記1つ以上の目標モジュールについての患者からの前記フィードバックの検討に応じて前記ケア提供者によって生成されるべき応答を提供する、請求項31に記載の健康管理システム。
【請求項34】
提供された前記応答は前記患者に関する個人目標である、請求項33に記載の健康管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2009−518731(P2009−518731A)
【公表日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−543970(P2008−543970)
【出願日】平成18年12月5日(2006.12.5)
【国際出願番号】PCT/IB2006/054600
【国際公開番号】WO2007/066284
【国際公開日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】