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慣性航法システムのための誤差修正を備えた方法、装置、およびシステム
説明

慣性航法システムのための誤差修正を備えた方法、装置、およびシステム

【課題】慣性航法システムのための誤差修正方法を提供する。
【解決手段】この方法は、移動対象の現在の位置決めパラメータ、航法マップに基づく基準位置決めパラメータ、およびGPSに基づく基準位置決めパラメータに基づいて慣性航法システムの動作状態を決定するステップと、慣性航法システムの初期パラメータをGPSに基づく基準位置決めパラメータに置き換えるステップと、慣性航法システムが異常動作状態にあると決定された場合、慣性航法システムを初期状態にリセットするステップとを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2011年9月30日に中国特許庁(SIPO)に出願した中国特許出願第201110291594.2号の優先権を主張するものであり、引用により、上記中国特許出願の全内容が本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
慣性航法システムまたは同様のシステムは、慣性誘導システムまたは慣性基準プラットフォームなどとも称される。一般に、慣性航法システムには、計算器と、ジャイロスコープおよび加速度計などの複数の運動センサとが含まれており、移動対象の位置、向きの角度、速度、およびその他の位置決め情報を連続的に計算するように構成されている。運動センサは、移動対象の運動情報(例えば線速度および角速度)を測定し、測定した運動情報を外部から入力される初期航法情報に累積し、次いで、計算によって移動対象の更新された航法情報を取得する。
【0003】
しかしながら、計算中に運動センサの精度誤差および測定誤差が累積され、比較的長い時間が経過すると、累積誤差により、移動対象の計算された運動軌道と実際の運動軌道との間に大きな逸脱が生じることになる。したがって、慣性航法システムの帰納的計算機能が著しい影響を受ける。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の慣性航法システムにはマップ支援機能が導入されている。従来の慣性航法システムは、航法マップに基づいて航法位置決め情報の誤差を連続的に修正している。したがって、航法システムの位置決め精度および信頼性が高くなっている。慣性航法システムの帰納的計算機能は、マップ支援機能によって増強されているが、航法マップの道路網情報の更新の不履行または道路網情報に対する不正確なマッピングによって生じるマップ誤差により、慣性航法システムには依然として不整合が存在している。上記の誤差をその時点で認識することができない場合、航法の精度が著しく低下する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
慣性航法システムのための誤差修正方法が開示される。慣性航法システムは、航法マップおよびGPS情報を入力として使用する帰納的計算によって移動対象の位置決めパラメータを修正する。この方法は、動作状態検出モジュールにより、移動対象の現在の位置決めパラメータ、航法マップに基づく基準位置決めパラメータ、およびGPSに基づく基準位置決めパラメータに基づいて慣性航法システムの動作状態を決定する段階と、慣性航法システムの初期パラメータをGPSに基づく基準位置決めパラメータに置き換える段階と、慣性航法システムが異常動作状態にあると決定された場合、航法マップの道路網情報の更新の不履行または慣性航法システムにおける道路網情報に対する不正確なマッピングによって生じる誤差を修正するために、慣性航法システムを初期状態にリセットする段階とを有する。
【0006】
別の実施態様では、慣性航法システムのための誤差修正機能を備えた装置が開示される。慣性航法システムは、航法マップおよびGPS情報を入力として使用する帰納的計算によって移動対象の位置決めパラメータを修正する。この装置は、移動対象の現在の位置決めパラメータ、航法マップに基づく基準位置決めパラメータ、およびGPSに基づく基準位置決めパラメータに基づいて慣性航法システムの動作状態を決定するように構成された動作状態検出モジュールと、慣性航法システムの初期パラメータをGPSに基づく基準位置決めパラメータに置き換え、慣性航法システムが異常動作状態にある場合、航法マップの道路網情報の更新の不履行または慣性航法システムにおける道路網情報に対する不正確なマッピングによって生じる誤差を修正するために、慣性航法システムを初期状態にリセットするように構成された状態リセットモジュールとを具備する。
【0007】
さらに別の実施態様では、航法マップの道路網情報の更新の不履行または道路網情報に対する不正確なマッピングによって生じる誤差を修正するためのシステムが開示される。このシステムは、航法マップおよびGPS情報を入力として使用する帰納的計算によって移動対象の位置決めパラメータを修正するように構成された慣性航法システムと、移動対象の現在の位置決めパラメータ、航法マップに基づく基準位置決めパラメータ、およびGPSに基づく基準位置決めパラメータに基づいて慣性航法システムの動作状態を決定し、慣性航法システムの初期パラメータをGPSに基づく基準位置決めパラメータに置き換え、かつ、慣性航法システムが異常動作状態にある場合、航法マップの道路網情報の更新の不履行または慣性航法システムにおける道路網情報に対する不正確なマッピングによって生じる誤差を修正するために、慣性航法システムを初期状態にリセットするように構成された誤差修正装置とを具備する。
【0008】
これらの実施態様については、添付の図を参照して行う以下の説明から、より容易に理解されよう。図において、同様の参照符号は同様の構成要素を示している。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本開示の一実施形態による、慣性航法システムのための誤差修正方法を示す流れ図である。
【図2】本開示の一実施形態による、慣性航法システムのための別の誤差修正方法を示す流れ図である。
【図3】慣性航法システムを異常動作状態にし得る交差道路の一例を示すブロック図である。
【図4】本開示の一実施形態による、進み誤差および遅れ誤差によって生じる慣性航法システムの異常動作状態の一例を示すブロック図である。
【図5】本開示の一実施形態による、進み誤差修正および遅れ誤差修正の一例を示すブロック図である。
【図6】本開示の一実施形態による、慣性航法システムのための誤差修正方法を示す流れ図である。
【図7】本開示の一実施形態による、慣性航法システムのための誤差修正方法を示す流れ図である。
【図8】本開示の一実施形態による、慣性航法システムのための誤差修正方法の別の例を示す流れ図である。
【図9】本開示の一実施形態による、慣性航法システムのための誤差修正方法の別の例を示す流れ図である。
【図10】本開示の一実施形態による、慣性航法システムのトンネル誤差の一例を示す線図である。
【図11】本開示の一実施形態による、慣性航法システムのための誤差修正を備えた装置の一例を示すブロック図である。
【図12】本開示の一実施形態による、慣性航法システムのための誤差修正を備えた装置の別の例を示すブロック図である。
【図13】本開示の一実施形態による、慣性航法システムのための誤差修正を備えたシステムの一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下では、本開示の各実施形態を詳細に参照する。添付の図面にはこれらの実施形態のいくつかの例が示されている。本開示では、これらの実施形態に関連した説明がなされるが、本開示をこれらの実施形態に限定することを意図していない。むしろ、本開示には、特許請求の範囲によって定義されている本開示の精神および範囲に包含し得る代替、修正、および等価物が含まれることを意図している。
【0011】
さらに、本開示の実施形態についての以下の詳細な説明には、本開示を完全に理解するために多くの特定の詳細が示されているが、これらの特定の詳細がなくても本開示を実施できることは当業者には認識されよう。他の例では、既知の方法、手順、コンポーネント、および回路は、本開示のこれらの実施形態の態様を不必要に曖昧にしないように詳細には説明されていない。
【0012】
図1は、本開示の一実施形態による、慣性航法システムのための誤差修正方法の一例を示す流れ図100である。慣性航法システムは、帰納的計算によって、かつ該帰納的計算に対する入力として航法マップおよびGPS情報を使用して、移動対象(慣性航法システムは移動対象の中に統合されている)の位置決めパラメータを修正する。誤差を修正するための帰納的計算方法には、以下で詳細に説明するステップが含まれている。
【0013】
慣性航法システムは、ステップS101で移動対象の現在の位置決めパラメータを決定し、かつ、ステップS102で航法マップから航法マップに基づく基準位置決めパラメータを取得する。ステップS103で、慣性航法システムはGPSシステムからGPSに基づく基準位置決めパラメータを取得する。移動対象の現在の位置決めパラメータ、航法マップに基づく基準位置決めパラメータ、およびGPSに基づく基準位置決めパラメータが取得されると、ステップS104で慣性航法システムの動作状態が決定される。一実施形態では、移動対象の現在の位置決めパラメータは、慣性航法システムによって決定された移動対象の位置決めパラメータである。航法マップに基づく基準位置決めパラメータは、航法マップから取得される移動対象の基準位置決めパラメータである。GPSに基づく基準位置決めパラメータは、GPSシステムから取得される移動対象の基準位置決めパラメータである。移動対象の現在の位置決めパラメータ、航法マップに基づく基準位置決めパラメータ、およびGPSに基づく基準位置決めパラメータの各々には、場所に関する位置決めパラメータおよび/または方向(方位)に関する位置決めパラメータが含まれている。動作状態には、正常動作状態および異常動作状態が含まれており、異常動作状態は、移動対象が正しい運動軌道から逸脱している状態を示している。
【0014】
慣性航法システムが異常動作状態にあることが決定されると、ステップS105で慣性航法システムの初期パラメータがGPSに基づく基準位置決めパラメータに置き換えられ、かつ、ステップS106で慣性航法システムの状態が初期状態にリセットされる。
【0015】
一実施形態では、慣性航法システムが異常動作状態にある場合、初期パラメータがGPSに基づく基準位置決めパラメータに置き換えられ、かつ、慣性航法システムの状態が、慣性航法システムが最後の帰納的計算に対する入力として航法マップおよびGPS情報を使用する状態である初期状態にリセットされる。初期パラメータがGPSに基づく基準位置決めパラメータに置き換えられ、かつ、慣性航法システムがその初期状態にリセットされると、航法マップの道路網情報の更新の不履行または慣性航法システムにおける道路網情報に対する不正確なマッピングによって生じるマップ誤差が小さくなり、慣性航法の精度が著しく改善される。
【0016】
図2は、本開示の一実施形態による、慣性航法システムのための誤差修正方法の別の例を示す流れ図200である。慣性航法システムは、帰納的計算によって、かつ該帰納的計算に対する入力として航法マップおよびGPS情報を使用して、移動対象の位置決めパラメータを修正する。各ステップについては、以下で詳細に説明する。
【0017】
S201で移動対象の現在の位置決めパラメータ、航法マップに基づく基準位置決めパラメータ、およびGPSに基づく基準位置決めパラメータが取得される。一実施形態では、移動対象の現在の位置決めパラメータは、慣性航法システムから取得される。航法マップに基づく基準位置決めパラメータは、航法マップによって提供される移動対象の基準位置決めパラメータである。GPSに基づく基準位置決めパラメータは、GPSシステムから取得される移動対象の基準位置決めパラメータである。
【0018】
さらに、移動対象の現在の位置決めパラメータ、航法マップに基づく基準位置決めパラメータ、およびGPSに基づく基準位置決めパラメータの各々には、場所に関する位置決めパラメータおよび/または方向に関する位置決めパラメータが含まれている。
【0019】
移動対象の現在の位置決めパラメータ、航法マップに基づく基準位置決めパラメータ、およびGPSに基づく基準位置決めパラメータが慣性航法システムによって取得されると、ステップS202で、移動対象の現在の位置決めパラメータおよび航法マップに基づく基準位置決めパラメータに基づいて、航法マップに基づく比較パラメータが生成される。一実施形態では、航法マップに基づく比較パラメータには、距離差パラメータΔD1および方向差パラメータΔH1が含まれている。例えば、移動対象の現在の位置決めパラメータおよび航法マップに基づく基準位置決めパラメータの各々には、距離パラメータおよび方向パラメータが含まれている。距離差パラメータΔD1は、移動対象の現在の位置決めパラメータ中の距離パラメータと、航法マップに基づく基準位置決めパラメータ中の距離パラメータとに基づいて計算される。また、方向差パラメータΔH1は、移動対象の現在の位置決めパラメータ中の方向パラメータと、航法マップに基づく基準位置決めパラメータ中の方向パラメータとに基づいて計算される。したがって、航法マップに基づく比較パラメータが得られる。
【0020】
航法マップに基づく比較パラメータが生成されると、ステップS203で、慣性航法システムの動作状態を決定するために、慣性航法システムが、航法マップに基づく比較パラメータが第1の所定の条件を満足しているか否かを決定する。慣性航法システムの動作状態が正常であることを意味する第1の所定の条件を満足している場合、慣性航法システムはステップS204を実行し、そうでない場合、慣性航法システムはステップS206を実行する。例えば第1の所定の条件では、航法マップに基づく比較パラメータ中の距離差パラメータΔD1の値が30mの値と比較され、かつ、方向差パラメータΔH1の値が値5°と比較される。距離差パラメータΔD1が30m未満であり、かつ、方向差パラメータΔH1が5°未満である場合、第1の所定の条件を満足している。しかしながら、30mおよび5°の値は好ましい値に過ぎず、これらの値はそれらに限定されず、別の値を選択することも可能であることを理解されたい。
【0021】
詳細には、航法マップに基づく比較パラメータが、慣性航法システムの動作状態が正常であることを意味する第1の所定の条件を満足している場合、慣性航法システムは、GPSに基づく比較パラメータの生成段階に進行する。航法マップに基づく比較パラメータが第1の所定の条件を満足していない場合、慣性航法システムは異常動作状態にあることが決定され、慣性航法システムはステップS206を実行する。
【0022】
ステップS204で、移動対象の現在の位置決めパラメータおよびGPSに基づく基準位置決めパラメータに基づいて、GPSに基づく比較パラメータが生成される。一実施形態では、GPSに基づく比較パラメータには、距離差パラメータΔD2および方向差パラメータΔH2が含まれている。例えば、移動対象の現在の位置決めパラメータおよびGPSに基づく基準位置決めパラメータの各々には、距離パラメータおよび方向パラメータが含まれている。距離差パラメータΔD2は、移動対象の現在の位置決めパラメータ中の距離パラメータと、GPSに基づく基準位置決めパラメータ中の距離パラメータとに基づいて計算される。また、方向差パラメータΔH2は、移動対象の現在の位置決めパラメータ中の方向パラメータと、GPSに基づく基準位置決めパラメータ中の方向パラメータとに基づいて計算される。したがってGPSに基づく比較パラメータが得られる。
【0023】
GPSに基づく比較パラメータおよびGPSに基づく基準位置決めパラメータが生成されると、ステップS205で、慣性航法システムは、これらのパラメータを使用して、GPSに基づく比較パラメータを第2の所定の条件に対してチェックすることによって、慣性航法システムが正常動作状態で動作しているか否かを決定する。慣性航法システムの動作状態が正常であることを意味する第2の所定の条件を満足している場合、アクションは取られず、一方、第2の所定の条件を満足していない場合、慣性航法システムは、ステップS206で慣性航法システムの初期パラメータをGPSシステムから取得されるGPSに基づく基準位置決めパラメータに置き換え、かつ、慣性航法システムの状態を初期状態にリセットする。例えば第2の所定の条件では、GPSに基づく比較パラメータ中の距離差パラメータΔD2の値が30mの値と比較され、かつ、方向差パラメータΔH2の値が5°の値と比較される。距離差パラメータΔD2が30m未満であり、かつ、方向差パラメータΔH2が5°未満である場合、第2の所定の条件を満足している。しかしながら、30mおよび5°の値は好ましい値に過ぎず、これらの値はそれらに限定されず、別の値を選択することも可能であることを理解されたい。
【0024】
詳細には、GPSに基づく比較パラメータが第2の所定の条件を満足している場合、慣性航法システムは正常動作状態にあることが決定される。GPSに基づく比較パラメータが第2の所定の条件を満足していない場合、慣性航法システムは異常動作状態にあることが決定される。慣性航法システムは、GPSに基づく比較パラメータ中の距離差パラメータΔD2が30m未満であり、かつ、方向差パラメータΔH2が5°未満である場合、正常動作状態で動作していると見なされる。
【0025】
慣性航法システムが異常動作状態にあることが決定されると、ステップS206で、慣性航法システムの初期パラメータがGPSシステムから取得されるGPSに基づく基準位置決めパラメータに置き換えられ、かつ、慣性航法システムの状態が、慣性航法システムが最後の帰納的計算に対する入力として航法マップおよびGPS情報を使用する状態である初期状態にリセットされる。
【0026】
例えば、慣性航法システムの動作状態が異常であることが決定されると、慣性航法システムの初期パラメータをステップS201で取得されたGPSに基づく基準位置決めパラメータに置き換えることができる。また、慣性航法システムの状態が自身によって初期状態にリセットされる。正常動作状態は、慣性航法システムによって初期状態からのみ設定することができることを理解されたい。慣性航法システムは、慣性航法システムが異常動作状態にある場合、自身によって異常を修復することはできない。
【0027】
さらに、上記の方法によって慣性航法システムの多重交差道路誤差を修正することも可能である。図3に、慣性航法システムを異常動作状態にし得る交差道路が示されている。移動対象の実際の位置がP、すなわち2つの道路の間の中間に位置している場合、慣性航法システムは、移動対象の位置をマップ上のQに誤って配置する可能性がある。その場合、マップ上のこの移動対象の描写は、誤った配置による誤差によって誤った道路上を移動しているものとして示されることになり、この誤差を発見することはほとんど不可能である。マップ上の移動対象の描写位置が実際の移動対象の位置と異なっている場合、それは、慣性航法システムが異常動作状態にあることを示している。この種の誤差は多重交差道路誤差と呼ばれている。この誤差を検出することができない場合、移動対象の運動軌道は、道路から逸脱し続けることになる。多重交差道路誤差によって生じる慣性航法システムの異常動作状態は、本開示において上で開示したステップS201ないしS206で記述されているアクションを実行することによって検出することができる。したがって、事実上、多重交差道路誤差を小さくすることができ、また、誤った道路不整合を小さくすることも可能であり、したがって慣性航法の精度が著しく改善される。
【0028】
図4は、本開示の一実施形態による、進み誤差および遅れ誤差によって生じる慣性航法システムの異常動作状態の一例を示したものである。図4に示されているように、慣性航法システムの進み誤差および遅れ誤差は、上記の方法によって修正することができる。進み誤差および遅れ誤差は、慣性航法システムのアルゴリズム誤差、運動センサの測定誤差、およびマップ支援誤差によって生じる。慣性航法システムが複数回にわたって帰納的計算を実行すると、運動方向は道路の実際の方向と一致するが、運動方向に沿った移動距離は進み誤差および遅れ誤差によって長くなったり短くなったりする。進み誤差および遅れ誤差が修正されていない場合、移動対象が交差道路に位置すると、移動対象の運動軌道は、道路から逸脱し続けることになる。移動対象が交差道路に位置すると、移動対象の運動軌道が道路から逸脱するため、慣性航法システムは異常動作状態にあると見なされる。進み誤差および遅れ誤差によって生じる慣性航法システムの異常動作状態は、本開示において開示されている方法によって検出される。進み誤差および遅れ誤差が検出されると、慣性航法システムは、上記の方法に基づいてこれらの誤差を修正することができ、したがって、事実上、進み誤差および遅れ誤差を小さくすることができる。
【0029】
進み誤差および遅れ誤差を修正するために、上記の例で示されている特定のパラメータが使用されることが好ましいが、それには限定されない。図5に示されているように、場所Pは、慣性航法システムを使用している移動対象の現在の位置を表している。場所Qは、GPSシステムによって提供された移動対象の位置を表している。この場合、場所Pと場所Qとの間の移動対象の方向距離差パラメータΔH3(例えば移動対象の進み距離または遅れ距離)が得られる。場所Pと場所Qとの間の垂直距離差パラメータΔV1が得られる。一実施形態では、方向距離差パラメータΔH3および垂直距離差パラメータΔV1は、進み誤差および遅れ誤差を修正するために使用される。より良好な性能を得るためには、方向距離差の値を10m〜30mなどの範囲内に維持しなければならない。GPS位置決めによる道路からの逸脱を回避するためには、ΔV1の値が比較的小さい状況では、進み誤差および遅れ誤差が必ず修正されることが好ましい。また、慣性航法システムによってナビゲートされる場所Pは、GPSに基づく基準位置決めパラメータに置き換えることができる。
【0030】
慣性航法システムの誤差を修正するためのパラメータは、上記の例で開示されているパラメータに限定されないことを理解されたい。例えば慣性航法システムの動作状態を決定するために使用されるパラメータを使用することも可能である。例えば航法マップに基づく比較パラメータ中の距離差パラメータΔD1および方向差パラメータΔH1、ならびにGPSに基づく比較パラメータ中の距離差パラメータΔD2および方向差パラメータΔH2を使用して慣性航法システムの誤差を修正することができる。
【0031】
一実施形態では、慣性航法システムの動作状態の最初の決定は、移動対象の現在の位置決めパラメータ、航法マップに基づく基準位置決めパラメータ、および第1の所定の条件に基づいて実施される。また、慣性航法システムの動作状態の2番目の決定は、移動対象の現在の位置決めパラメータ、GPSに基づく基準位置決めパラメータ、および第2の所定の条件に基づいて実施される。慣性航法システムが異常動作状態にある場合、慣性航法システムの初期パラメータがGPSに基づく基準位置決めパラメータに置き換えられ、かつ、慣性航法システムの状態が初期状態にリセットされる。初期パラメータがGPSに基づく基準位置決めパラメータに置き換えられ、かつ、慣性航法システムがその初期状態にリセットされると、航法マップの道路網情報の更新の不履行または慣性航法システムにおける道路網情報に対する不正確なマッピングによって生じるマップ誤差が小さくなる。
【0032】
図6は、本開示の一実施形態による、慣性航法システムのための誤差修正方法を示す流れ図600である。この例で開示されている方法にはステップS601〜S612が含まれており、ステップS601〜S604は、上記の例で開示されているステップS201〜S204と同様の機能を実行する。ステップS610はステップS206と同じ機能を実行する。以下、ステップS601〜S611について詳細に説明する。
【0033】
S601で移動対象の現在の位置決めパラメータ、航法マップに基づく基準位置決めパラメータ、およびGPSに基づく基準位置決めパラメータが取得される。
【0034】
ステップS602で、移動対象の現在の位置決めパラメータおよび航法マップに基づく基準位置決めパラメータに基づいて、航法マップに基づく比較パラメータが生成される。一実施形態では、航法マップに基づく比較パラメータには、距離差パラメータおよび方向差パラメータが含まれている。
【0035】
航法マップに基づく比較パラメータが生成されると、ステップS603で、慣性航法システムの動作状態を決定するために、慣性航法システムが、航法マップに基づく比較パラメータが第1の所定の条件を満足しているか否かを決定する。例えば航法マップに基づく比較パラメータ中の距離差パラメータの値が30mの値と比較され、かつ、方向差パラメータの値が値5°と比較される。距離差パラメータが30m未満であり、かつ、方向差パラメータが5°未満である場合は第1の所定の条件を満足しており、そうでない場合は第1の所定の条件を満足していない。慣性航法システムの動作状態が正常であることを意味する第1の所定の条件を満足している場合、慣性航法システムは、ステップS604のGPSに基づく比較パラメータの生成段階に進行し、そうでない場合、アクションは取られない。
【0036】
ステップS604で、移動対象の現在の位置決めパラメータおよびGPSに基づく基準位置決めパラメータに基づいて、GPSに基づく比較パラメータが生成される。一実施形態では、GPSに基づく比較パラメータには、距離差および方向差が含まれている。
【0037】
GPSに基づく比較パラメータが生成されると、慣性航法システムは、GPSに基づく比較パラメータが第2の所定の条件を満足しているか否かを決定する。例えばGPSに基づく比較パラメータ中の距離差パラメータの値が30mの値と比較され、かつ、方向差パラメータの値が5°の値と比較される。距離差パラメータが30m未満であり、かつ、方向差パラメータが5°未満である場合は第2の所定の条件を満足しており、そうでない場合は第2の所定の条件を満足していない。慣性航法システムの動作状態が正常であることを意味する第2の所定の条件を満足している場合、慣性航法システムは、ステップS606の第1の局所異常状態カウンタのリセット段階に進行し、そうでない場合、ステップS607を実行する。
【0038】
ステップS606で第1の局所異常状態カウンタがゼロにリセットされる。第1の局所異常状態カウンタがリセットされると、アクションは取られない。一実施形態では、第1の局所異常状態カウンタは、GPSに基づく比較パラメータが第2の所定の条件を満足しないことに起因する慣性航法システムの異常動作状態の発生回数を計算するように構成される。
【0039】
一実施形態では、第1の局所異常状態カウンタからの統計値がCntaで表される。第1の局所異常状態カウンタがゼロにリセットされると、統計値Cntaがゼロになる。
【0040】
ステップS607で第1の局所異常状態カウンタから第1の統計値Cntaが取得され、かつ、第1の累積統計値を得るために第1の統計値Cntaが累積される。一実施形態では、累積された第1の統計値Cntaは、次の式(1)に従って取得される。
Cnta=Cnta+1 (1)
例えば、得られた第1の統計値Cntaが3の場合、累積された第1の統計値Cntaは4である。
【0041】
第1の局所異常状態カウンタから第1の統計値Cntaが取得されると、慣性航法システムは、累積された第1の統計値Cntaが第1の所定の閾値以上であるか否かを決定する。次に、ステップS608で、Cntaを閾値に対してチェックすることにより、慣性航法システムが異常状態で動作しているか否かが決定される。Cntaが閾値より大きい場合、慣性航法システムは異常状態にあり、プロセスはステップS609で第1の局所異常状態カウンタをゼロにリセットし、そうでない場合、アクションは取られない。
【0042】
例えば、第1の所定の閾値は3であってもよい。累積された第1の統計値Cntaが3より大きい4である場合、慣性航法システムは、慣性航法システムの動作状態が異常であることを決定し、ステップS609へ進行して第1の局所異常状態カウンタをリセットする。しかしながら、累積された第1の統計値Cntaが第1の所定の閾値より小さい2である場合、アクションは取られない。
【0043】
ステップS609で、慣性航法システムが異常動作状態にあることにより、第1の局所異常状態カウンタがゼロにリセットされる。
【0044】
例えば、ステップS608で説明したように、累積された第1の統計値Cntaが4であり、かつ、第1の所定の閾値が3である場合、慣性航法システムが異常状態動作状態にあることが検出される。したがって第1の局所異常状態カウンタがゼロにリセットされ、例えばCntaがゼロになる。
【0045】
慣性航法システムが異常動作状態にあることが決定されると、ステップS610で、慣性航法システムの初期パラメータがGPSシステムから取得されるGPSに基づく基準位置決めパラメータに置き換えられ、かつ、慣性航法システムの状態が、慣性航法システムが最後の帰納的計算に対する入力として航法マップおよびGPS情報を使用する状態である初期状態にリセットされる。初期パラメータがGPSに基づく基準位置決めパラメータに置き換えられ、かつ、慣性航法システムがその初期状態にリセットされると、航法マップの道路網情報の更新の不履行または慣性航法システムにおける道路網情報に対する不正確なマッピングによって生じるマップ誤差が小さくなる。
【0046】
図6で説明した実施形態では、GPSに基づく比較パラメータが第2の所定の条件を満足しない発生回数が計数される。GPSに基づく比較パラメータが複数回にわたって第2の所定の条件を満足しない場合、慣性航法システムは異常動作状態にあることが決定される。
【0047】
図7は、本開示の一実施形態による、慣性航法システムのための誤差修正方法を示す流れ図700である。この例で開示されている方法にはステップS701〜S713が含まれており、ステップS701〜S704は、上記の例で開示されているステップS201〜S204と同様の機能を実行する。ステップS712は、上記の例で開示されているステップS206と同様の機能を実行する。以下、ステップS701〜S713について詳細に説明する。
【0048】
S701で移動対象の現在の位置決めパラメータ、航法マップに基づく基準位置決めパラメータ、およびGPSに基づく基準位置決めパラメータが取得される。
【0049】
ステップS702で、移動対象の現在の位置決めパラメータおよび航法マップに基づく基準位置決めパラメータに基づいて、航法マップに基づく比較パラメータが生成される。一実施形態では、航法マップに基づく比較パラメータには、距離差パラメータおよび方向差パラメータが含まれている。
【0050】
航法マップに基づく比較パラメータが生成されると、ステップS703で、慣性航法システムは、航法マップに基づく比較パラメータが第1の所定の条件を満足しているか否かを決定する。例えば航法マップに基づく比較パラメータ中の距離差パラメータの値が30mの値と比較され、かつ、方向差パラメータの値が値5°と比較される。距離差パラメータΔD1が30m未満であり、かつ、方向差パラメータΔH1が5°未満である場合は第1の所定の条件を満足しており、そうでない場合は第1の所定の条件を満足していない。慣性航法システムの動作状態が正常であることを意味する第1の所定の条件を満足している場合、慣性航法システムは、ステップS704のGPSに基づく比較パラメータの生成段階に進行し、そうでない場合、アクションは取られない。
【0051】
ステップS704で、移動対象の現在の位置決めパラメータおよびGPSに基づく基準位置決めパラメータに基づいて、GPSに基づく比較パラメータが生成される。一実施形態では、GPSに基づく比較パラメータには、距離差パラメータおよび方向差パラメータが含まれている。
【0052】
GPSに基づく比較パラメータが生成されると、慣性航法システムは、GPSに基づく比較パラメータが第2の所定の条件を満足しているか否かを決定する。例えばGPSに基づく比較パラメータ中の距離差パラメータの値が30mの値と比較され、かつ、方向差パラメータの値が5°の値と比較される。距離差パラメータが30m未満であり、かつ、方向差パラメータが5°未満である場合は第2の所定の条件を満足しており、そうでない場合は第2の所定の条件を満足していない。GPSに基づく比較パラメータが、慣性航法システムの動作状態が正常であることを意味する第2の所定の条件を満足している場合、慣性航法システムは、ステップS706の第2の局所異常状態カウンタのリセット段階に進行し、そうでない場合、慣性航法システムは、ステップS707で現在のGPS信号の強度を取得する。
【0053】
ステップS706で第2の局所異常状態カウンタがゼロにリセットされる。第2の局所異常状態カウンタがリセットされると、アクションは取られない。一実施形態では、第2の局所異常状態カウンタからの統計値がCntbで表される。第2の局所異常状態カウンタがゼロにリセットされると、統計値Cntbがゼロになる。
【0054】
第2の局所異常状態カウンタは、GPSに基づく比較パラメータが第2の所定の条件を満足しない発生回数と、現在のGPS信号の強度が所定の閾値強度未満である発生回数とを計算するように構成される。
【0055】
ステップS707で現在のGPS信号の強度が取得される。例えば現在のGPS信号の強度は、値5によって表すことができる。一実施形態では、現在のGPS信号の強度は、GPSに基づく基準位置決めパラメータを提供するGPSからの信号の強度を表している。
【0056】
現在のGPS信号の強度が取得されると、慣性航法システムは、現在のGPS信号の強度が所定の閾値強度以上であるか否かを決定する。現在のGPS信号の強度が所定の閾値強度より大きいかまたは等しい場合、ステップS711で慣性航法システムが異常動作状態にあることが決定され、かつ、第2の局所異常状態カウンタがゼロにリセットされ、そうでない場合、アクションは取られない。
【0057】
ステップS711で、慣性航法システムが異常状態動作状態にあることが検出されるため、第2の局所異常状態カウンタがゼロにリセットされる。
【0058】
例えば所定の閾値強度は値10として設定することができる。現在のGPS信号の強度の値が所定の閾値強度より大きい12である場合、慣性航法システムは異常状態動作状態にあることが検出され、第2の局所異常状態カウンタがゼロにリセットされ、すなわち、Cntbがゼロになる。しかしながら、現在のGPS信号の強度の値が所定の閾値強度より小さい値5である場合、慣性航法システムはステップS709の第2の統計値の取得段階に進行する。
【0059】
ステップS709で第2の局所異常状態カウンタから第2の統計値が取得される。また、第2の累積統計値を得るために第2の統計値Cntbが累積される。一実施形態では、累積された第2の統計値Cntbは、次の式(2)に従って取得される。
Cntb=Cntb+1 (2)
例えば、得られた第2の統計値が5の場合、累積された第2の統計値は6である。
【0060】
第2の局所異常状態カウンタから第2の累積統計値が取得されると、慣性航法システムは、第2の累積統計値が第2の所定の閾値以上であるか否かを決定する。累積された第2の統計値Cntbが第2の所定の閾値より大きいかまたは等しい場合、ステップS711で慣性航法システムの動作状態が決定され、かつ、第2の局所異常状態カウンタがリセットされ、そうでない場合、アクションは取られない。
【0061】
より詳細には、第2の累積統計値が第2の所定の閾値より大きい場合、慣性航法システムはステップS711を実行し、慣性航法システムが異常状態動作状態にあることが検出され、かつ、第2の局所異常状態カウンタがゼロにリセットされる。
【0062】
例えば、第2の累積統計値が13の値であり、かつ、第2の所定の閾値が10である場合、第2の累積統計値は第2の所定の閾値より大きいため、慣性航法システムが異常動作状態にあることを決定することができ、かつ、第2の局所異常状態カウンタがゼロにリセットされ、例えばCntbがゼロになる。
【0063】
慣性航法システムが異常動作状態にあることが決定されると、ステップS712で、慣性航法システムの初期パラメータがGPSシステムから取得されるGPSに基づく基準位置決めパラメータに置き換えられ、かつ、慣性航法システムの状態が、慣性航法システムが最後の帰納的計算に対する入力として航法マップおよびGPS情報を使用する状態である初期状態にリセットされる。初期パラメータがGPSに基づく基準位置決めパラメータに置き換えられ、かつ、慣性航法システムがその初期状態にリセットされると、航法マップの道路網情報の更新の不履行または慣性航法システムにおける道路網情報に対する不正確なマッピングによって生じるマップ誤差が小さくなる。
【0064】
図7で説明した実施形態では、第2の局所異常状態カウンタは、GPSに基づく比較パラメータが第2の所定の条件を満足しない発生回数と、現在のGPS信号の強度が所定の閾値強度未満である発生回数とを計算するように構成されている。
【0065】
図8は、本開示の一実施形態による、慣性航法システムのための誤差修正方法を示す流れ図800である。図8に示されている実施形態には、さらに、上で説明した任意の実施形態に基づいて航法マップの道路網の誤差を修正するステップが含まれている。以下、図8のステップについて詳細に説明する。
【0066】
ステップS801で、移動対象が航法マップの道路網上に記された一方通行道路上を移動中であり、かつ、慣性航法システムが航法マップに基づいて所定の連続回数にわたって移動対象の一方通行道路を整合させることができない場合、移動対象は、逆方向要求を慣性航法システムに送る。一実施形態では、方向が逆で、かつ、同じ位置に位置している移動対象に対する帰納的計算を慣性航法システムに実施させるために逆方向要求が使用される。
【0067】
ステップS802で、一方通行道路の整合が逆方向要求に応じて慣性航法システムによって実施されると、移動対象は、修復方向要求を慣性航法システムに送る。修復方向要求は、航法方向を修復し、かつ、修復された方向に従って移動対象に慣性航法を提供するように慣性航法システムに要求するために使用される。
【0068】
図8で説明した実施形態では、道路網情報が更新されていない場合、および道路が実際には二方向道路であるにもかかわらず、マップ上には一方通行道路として記されている場合、さらには移動対象の後方移動をマップ中で識別することができる場合、慣性航法システムは道路を整合させることができる。したがって慣性航法システムの異常動作状態を検出する精度が改善される。
【0069】
図9は、本開示の一実施形態による、慣性航法システムのための誤差修正方法の別の例を示す流れ図900である。図9に示されている実施形態は、さらに、上で説明した任意の実施形態に基づいて航法マップの道路網の誤差を修正する。以下、図9のステップについて詳細に説明する。
【0070】
ステップS901で、システムは、移動対象が航法マップの道路網上にトンネルとして識別されている道路上を移動中であるか否かを検出する。移動対象が航法マップの道路網上にトンネルとして識別されている道路上を移動中である場合、システムはステップS902へ進行し、そうでない場合、システムはステップS903へ進行する。
【0071】
ステップS902で、移動対象が航法マップの道路網上にトンネルと識別されている道路に沿って移動中である場合、慣性航法システムは、航法マップの道路網上の識別に基づいて帰納的計算を実施する。システムは、ステップS903で、移動対象がトンネルから出ると、慣性航法システムの進み誤差および遅れ誤差を修正する。
【0072】
より詳細には、この実施形態で開示されている方法は、慣性航法システムのトンネル誤差を修正するために使用される。トンネル誤差は、トンネル内を移動する際に、移動対象によってもたらされる誤差を表している。一実施形態では、GPS信号が長期間にわたって慣性航法システムによって受信されない場合、移動対象がトンネル内を移動中であることを決定することができる。図10は、本開示の一実施形態による、慣性航法システムのトンネル誤差の一例を示す線図である。図10では、移動対象はトンネルを通過している。実線は実際のトンネル経路を表しており、かつ、点線は、航法マップによって提供されるトンネル経路を表している。移動対象が実際のトンネル経路に沿って移動している場合、慣性航法システムは、移動対象の制御およびナビゲートを誤ることになる。
【0073】
航法システムの性能を維持するために、慣性航法システムは、実際のトンネル経路を修正せず、移動対象は、航法マップによって提供されるトンネル経路に沿って移動する。実際のトンネル経路は、航法マップによるトンネル経路より短いため、移動対象がトンネルを出てGPS信号へのアクセスを回復すると、慣性航法システムのための修正を必要とする進み誤差および遅れ誤差が生じることになる。進み誤差および遅れ誤差を修正するための方法については、本開示における他の実施形態で開示されている誤差修正方法を参照することができるため、本明細書においては、簡潔、かつ、明確にするために重複説明は省略する。
【0074】
図11は、本開示の一実施形態による、慣性航法システムのための誤差修正を備えた装置1100の一例を示したものである。慣性航法システムは、帰納的計算によって、かつ該帰納的計算に対する入力として航法マップおよびGPS信号からの情報を使用して、移動対象の位置決めパラメータを修正する。誤差修正機能を備えた装置1100には、パラメータ収集モジュール1101と、動作状態検出モジュール1102と、状態リセットモジュール1103とが含まれている。
【0075】
一実施形態では、パラメータ収集モジュール1101は、それぞれ慣性航法システム、航法マップ、およびGPSシステムから、移動対象の現在の位置決めパラメータ、航法マップに基づく基準位置決めパラメータ、およびGPSに基づく基準位置決めパラメータを取得するように構成されている。動作状態検出モジュール1102は、パラメータ収集モジュール1101から受け取った移動対象の現在の位置決めパラメータ、航法マップに基づく基準位置決めパラメータ、およびGPSに基づく基準位置決めパラメータに基づいて慣性航法システムの動作状態を決定するように構成されている。
【0076】
状態リセットモジュール1103は、動作状態検出モジュール1102によって慣性航法システムが異常動作状態にあることが決定されると、GPSに基づく基準位置決めパラメータによって慣性航法システムの初期パラメータを更新し、かつ、慣性航法システムを初期状態にリセットするように構成されている。
【0077】
一実施形態では、慣性航法システムの動作状態は、動作状態検出モジュール1102によって、移動対象の現在の位置決めパラメータ、航法マップに基づく基準位置決めパラメータ、GPSに基づく基準位置決めパラメータ、および所定の条件に基づいて検出される。さらに、慣性航法システムが異常動作状態にある場合、初期パラメータがGPSに基づく基準位置決めパラメータに置き換えられ、かつ、慣性航法システムの状態が状態リセットモジュール1103によって初期状態にリセットされ、したがって航法マップの道路網情報の更新の不履行または道路網情報に対する不正確なマッピングによって生じるマップ誤差が小さくなり、かつ、慣性航法の精度が著しく改善される。
【0078】
図12は、本開示の一実施形態による、慣性航法システムに情報を提供するための誤差修正機能を備えた装置1200の一例を示したものである。慣性航法システムは、帰納的計算によって、かつ該帰納的計算に対する入力として航法マップおよびGPS情報を使用して、移動対象の位置決めパラメータを修正する。装置1200には、パラメータ収集モジュール1201と、動作状態検出モジュール1202と、状態リセットモジュール1203と、道路網誤差修正モジュール1211とが含まれている。
【0079】
一実施形態では、パラメータ収集モジュール1201は、慣性航法システム、航法マップ、およびGPSシステムから、移動対象の現在の位置決めパラメータ、航法マップに基づく基準位置決めパラメータ、およびGPSに基づく基準位置決めパラメータをそれぞれ取得するように構成されている。動作状態検出モジュール1202は、パラメータ収集モジュール1201から受け取った移動対象の現在の位置決めパラメータ、航法マップに基づく基準位置決めパラメータ、およびGPSに基づく基準位置決めパラメータに基づいて慣性航法システムの動作状態を決定するように構成されている。
【0080】
詳細には、動作状態検出モジュール1202には、GPSに基づく比較パラメータが第2の所定の条件を満足すると第1の局所異常状態カウンタをゼロにリセットするように構成される第1の局所異常状態カウンタリセットモジュール12021と、第1の局所異常状態カウンタから第1の統計値を取得し、かつ、GPSに基づく比較パラメータが第2の所定の条件を満足しない場合、第1の統計値に1を加えることによって得られる第1の累積統計値を取得するように構成される第1の統計値収集モジュール12022と、第1の累積統計値が第1の所定の閾値以上であるか否かを検出し、第1の累積統計値が第1の所定の閾値以上である場合、慣性航法システムが異常動作状態にあることを決定し、かつ、第1の局所異常状態カウンタをゼロにリセットするように構成される第1の異常動作状態検出モジュール12023と、GPSに基づく比較パラメータが第2の所定の条件を満足しない場合、第2の局所異常状態カウンタをリセットするように構成される第2の局所異常状態カウンタリセットモジュール12024と、現在のGPS信号の強度を取得するように構成されるGPS信号強度収集モジュール12025と、第2の局所異常状態カウンタから第2の統計値を取得し、かつ、現在のGPS信号の強度が所定の閾値強度未満である場合、得られた第2の統計値に1を加えることによって第2の累積統計値を取得するように構成される第2の統計値収集モジュール12026と、現在のGPS信号の強度が所定の閾値強度以上であるか否かを検出するように構成される第2の異常動作状態検出モジュール12027とがさらに含まれている。
【0081】
一実施形態では、動作状態検出モジュール1202は、上記のモジュールならびに図6および図7で説明したステップに基づいて、慣性航法システムの動作状態を決定する。詳細には、航法マップに基づく比較パラメータが第1の所定の条件を満足しない場合、動作状態検出モジュール1202は、慣性航法システムが異常動作状態にあることを決定する。例えば航法マップに基づく比較パラメータには、距離差パラメータおよび方向差パラメータが含まれている。一実施形態では、航法マップに基づく比較パラメータ中の距離差パラメータの値が30mの値と比較され、かつ、方向差パラメータの値が値5°と比較される。距離差パラメータが30m未満であり、かつ、方向差パラメータが5°未満である場合、第1の所定の条件を満足しており、そうでない場合は第1の所定の条件を満足していない。
【0082】
航法マップに基づく比較パラメータが第1の所定の条件を満足している場合、動作状態検出モジュール1202は、移動対象の現在の位置決めパラメータおよびGPSに基づく基準位置決めパラメータに基づいて、GPSに基づく比較パラメータを生成する。GPSに基づく比較パラメータは第2の所定の条件と比較される。例えばGPSに基づく比較パラメータには、距離差パラメータおよび方向差パラメータが含まれている。一実施形態では、航法マップに基づく比較パラメータ中の距離差パラメータの値が30mの値と比較され、かつ、方向差パラメータの値が値5°と比較される。距離差パラメータが30m未満であり、かつ、方向差パラメータが5°未満である場合、第2の所定の条件を満足しており、そうでない場合は第2の所定の条件を満足していない。GPSに基づく比較パラメータが第2の所定の条件を満足していない場合、動作状態検出モジュール1202は、慣性航法システムが異常動作状態にあることを決定する。
【0083】
一実施形態では、動作状態検出モジュール1202は、移動対象の現在の位置決めパラメータ、航法マップに基づく基準位置決めパラメータ、および第1の所定の条件に基づいて、慣性航法システムが異常動作状態にあるか否かの1回目の決定を実施する。また、動作状態検出モジュール1202は、移動対象の現在の位置決めパラメータ、GPSに基づく基準位置決めパラメータ、および第2の所定の条件に基づいて、慣性航法システムが異常動作状態にあるか否かの2回目の決定をさらに実施することも可能である。
【0084】
GPS信号強度収集モジュール12025は現在のGPS信号の強度を取得する。現在のGPS信号の強度が所定の閾値強度以上である場合、第2の異常動作状態検出モジュール12027は、慣性航法システムが異常動作状態にあることを決定し、かつ、第2の局所異常状態カウンタがゼロにリセットされる。
【0085】
現在のGPS信号の強度が所定の閾値強度未満である場合、第2の統計値収集モジュール12026は、第2の局所異常状態カウンタから第2の統計値を取得し、かつ、第2の統計値に1を加えることによって第2の累積統計値を得る。次いで、第2の異常動作状態検出モジュール12027が、第2の累積統計値が第2の所定の閾値以上であるか否かを決定する。第2の累積統計値が第2の所定の閾値以上である場合、第2の異常動作状態検出モジュール12027は、慣性航法システムが異常動作状態にあることを決定し、かつ、第2の局所異常状態カウンタがゼロにリセットされる。
【0086】
慣性航法システムが異常動作状態にあることが動作状態検出モジュール1202によって決定されると、状態リセットモジュール1203は、慣性航法システムの初期パラメータをGPSに基づく基準位置決めパラメータに置き換え、かつ、慣性航法システムを初期状態にリセットし、したがって航法マップの道路網情報の更新の不履行または道路網情報に対する不正確なマッピングによって生じるマップ誤差が小さくなり、慣性航法の精度が著しく改善される。
【0087】
一実施形態では、GPSに基づく比較パラメータが第2の所定の条件を満足しない回数を計算することにより、慣性航法システムの異常動作状態の発生回数が計算される。GPSに基づく比較パラメータが第2の所定の条件を満足しない発生回数が複数回に及ぶと、慣性航法システムは異常動作状態にあることが決定される。
【0088】
一実施形態では、移動対象の現在の位置決めパラメータ、航法マップに基づく基準位置決めパラメータ、およびGPSに基づく基準位置決めパラメータの各々には、場所に関する位置決めパラメータおよび/または方向に関する位置決めパラメータが含まれている。
【0089】
一実施形態では、第2の局所異常状態カウンタは、GPSに基づく比較パラメータが第2の所定の条件を満足しない発生回数と、現在のGPS信号の強度が所定の閾値強度未満である発生回数とを計算するように構成されている。
【0090】
一実施形態では、装置1200には、航法マップの道路網の誤差を修正するように構成される道路網誤差修正モジュール1211がさらに含まれている。
【0091】
一実施形態では、道路網誤差修正モジュール1211には、逆方向要求ユニット12111および第1の道路網誤差修正ユニット12112が含まれている。
【0092】
一実施形態では、逆方向要求ユニット12111は、移動対象が航法マップの道路網上に記された一方通行道路上を移動中に、慣性航法システムが航法マップに基づいて所定の連続回数にわたって道路を整合させることができない場合、逆方向要求を慣性航法システムに送るように構成されている。
【0093】
第1の道路網誤差修正ユニット12112は、一方通行道路の整合が逆方向要求に応じて慣性航法システムによって実施されると、修復方向要求を慣性航法システムに送るように構成されている。一実施形態では、修復方向要求は、慣性航法システムに航法方向を修復させ、かつ、修復された方向に応じた慣性航法を移動対象に対して提供させるために使用される。
【0094】
この実施形態では、慣性航法システムは、時宜にかなった道路網情報の更新がなされていない場合、道路が実際には二方向道路であるにもかかわらず、マップ上には一方通行道路として記されている場合、および移動対象の後方移動をマップ中で識別することができる場合、道路整合を実施することができる。したがって慣性航法システムの異常動作状態を検出する精度が改善され、延いては航法マップの道路網情報の更新の不履行または慣性航法システムにおける道路網情報に対する不正確なマッピングによって生じるマップ誤差が小さくなり、慣性航法の精度が著しく改善される。
【0095】
一例では、道路網誤差修正モジュール1211には、トンネル検出ユニット12113と、進み誤差および遅れ誤差修正ユニット12114とがさらに含まれている。
【0096】
トンネル検出ユニット12113は、移動対象が航法マップの道路網上にトンネルとして識別されている道路上を移動中であるか否かを検出するように構成されている。移動対象がトンネルとして識別されている道路上を移動中である場合、慣性航法システムは、航法マップの道路網上の識別に基づいて帰納的計算を実施する。
【0097】
進み誤差および遅れ誤差修正ユニット12114は、移動対象がトンネルから出ると、慣性航法システムの進み誤差および遅れ誤差を修正するように構成されている。
【0098】
この実施形態で開示されている方法は、慣性航法システムのトンネル誤差を修正するために使用される。図10は、本開示の一実施形態による、慣性航法システムのトンネル誤差の一例を示す線図である。図10では、移動対象はトンネルに遭遇している。実線は実際のトンネル経路を表しており、かつ、点線は、航法マップからのトンネル経路を表している。移動対象が実際のトンネル経路に沿って移動している場合、慣性航法システムはナビゲートを誤ることになる。
【0099】
航法の性能を維持するために、慣性航法システムは、実際のトンネル経路を修正せず、移動対象は、航法マップによって提供されるトンネル経路上を移動する。実際のトンネル経路は、航法マップによって提供されるトンネル経路より短いため、移動対象がトンネルを出てGPS信号を取得すると、慣性航法システムのための修正を必要とする進み誤差および遅れ誤差が生じることになる。進み誤差および遅れ誤差を修正するための方法については、本開示における他の実施形態の誤差修正方法を参照することができるため、本明細書においては、簡潔化および明確化のために重複説明は省略する。
【0100】
図13には、本開示の一実施形態による、慣性航法システムのために使用される誤差修正を備えたシステム1300の一例が開示されている。システム1300には、慣性航法システム1301および誤差修正装置1302が含まれている。一実施形態では、慣性航法システム1301は、帰納的計算によって、かつ該帰納的計算に対する入力として航法マップおよびGPS情報を使用して、移動対象の位置決めパラメータを修正する。
【0101】
誤差修正装置1302は、取得した移動対象の現在の位置決めパラメータ、航法マップに基づく基準位置決めパラメータ、およびGPSに基づく基準位置決めパラメータに基づいて慣性航法システムの動作状態を決定するように構成されている。移動対象の現在の位置決めパラメータは慣性航法システムから取得され、航法マップに基づく基準位置決めパラメータは航法マップから取得され、かつ、GPSに基づく基準位置決めパラメータはGPSシステムから取得される。慣性航法システム1301が異常動作状態にある場合、誤差修正装置1302は、慣性航法システム1301の初期パラメータをGPSに基づく基準位置決めパラメータに置き換え、かつ、慣性航法システム1301を初期状態にリセットする。
【0102】
より詳細には、誤差修正装置1302は、移動対象の現在の位置決めパラメータおよび航法マップに基づく基準位置決めパラメータに基づいて、航法マップに基づく比較パラメータを生成するように構成されている。航法マップに基づく比較パラメータが第1の所定の条件を満足していない場合、誤差修正装置1302は、慣性航法システム1301が異常動作状態にあることを決定する。航法マップに基づく比較パラメータが第1の所定の条件を満足している場合、誤差修正装置1302は、移動対象の現在の位置決めパラメータおよびGPSシステムからのGPSに基づく基準位置決めパラメータに基づいて、GPSに基づく比較パラメータを生成する。GPSに基づく比較パラメータが第2の所定の条件を満足していない場合、誤差修正装置1302は、慣性航法システム1301が異常動作状態にあることを決定する。航法マップに基づく比較パラメータが第1の所定の条件を満足しているか否か、及び、GPSに基づく比較パラメータが第2の所定の条件を満足しているか否かを決定する方法の詳細は上で説明されているため、本明細書においては、簡潔化および明確化のために重複説明は省略する。
【0103】
以上の説明および図面は、本発明の実施形態を示したものであるが、添付の特許請求の範囲で定義されている本発明の原理の精神および範囲を逸脱することなく、それらに様々な追加、修正、および置換を行うことができることは理解されよう。本発明は、本発明の原理を逸脱することなく特定の環境および動作要求事項にとりわけ適合される本発明の実施に使用される形態、構造、配置、比率、材料、エレメント、コンポーネント等の多くの修正と共に使用することができることは当業者には理解されよう。したがって、本明細書に開示されている実施形態は、あらゆる点で、本発明を制限するものではなく、実例による説明を目的としたものであるとみなされるべきであり、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲およびそれらの合法的等価物によって定まるのであって、上記の説明に限定されない。
【符号の説明】
【0104】
1100,1200 慣性航法システムのための誤差修正機能を備えた装置
1101,1201 パラメータ収集モジュール
1102,1202 動作状態検出モジュール
12021 第1局所異常状態カウンタリセットモジュール
12022 第1統計値収集モジュール
12023 第1異常動作状態検出モジュール
12024 第2局所異常状態カウンタリセットモジュール
12025 GPS信号強度収集モジュール
12026 第2統計値収集モジュール
12027 第2異常動作状態検出モジュール
1103,1203 状態リセットモジュール
1211 道路網誤差修正モジュール
12111 逆方向要求ユニット
12112 第1道路網誤差修正ユニット
12113 トンネル検出ユニット
12114 進み誤差および遅れ誤差修正ユニット
1300 慣性航法システムのための誤差修正機能を備えたシステム
1301 慣性航法システム
1302 誤差修正装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
航法マップおよびGPS情報を入力として使用する帰納的計算によって移動対象の位置決めパラメータを修正する慣性航法システムにおける誤差修正方法であって、
動作状態検出モジュールにより、前記移動対象の現在の位置決めパラメータ、航法マップに基づく基準位置決めパラメータ、およびGPSに基づく基準位置決めパラメータに基づいて前記慣性航法システムの動作状態を決定する段階と、
前記慣性航法システムの初期パラメータを前記GPSに基づく基準位置決めパラメータに置き換え、前記慣性航法システムが異常動作状態にあることが決定された場合、前記航法マップの道路網情報の更新の不履行または前記慣性航法システムにおける前記道路網情報に対する不正確なマッピングによって生じる誤差を修正するために、前記慣性航法システムを初期状態にリセットする段階と
を有することを特徴とする方法。
【請求項2】
前記慣性航法システムの動作状態を決定する前記段階が、
前記移動対象の現在の位置決めパラメータおよび前記航法マップに基づく基準位置決めパラメータに基づいて、航法マップに基づく比較パラメータを生成する段階と、
前記航法マップに基づく比較パラメータが所定の第1条件を満足しない場合、前記慣性航法システムが異常動作状態にあることを決定する段階と、
前記航法マップに基づく比較パラメータが前記所定の第1条件を満足する場合、前記移動対象の現在の位置決めパラメータおよび前記GPSに基づく基準位置決めパラメータに基づいて、GPSに基づく比較パラメータを生成する段階と、
前記GPSに基づく比較パラメータが所定の第2条件を満足しない場合、前記慣性航法システムが異常動作状態にあることを決定する段階と
を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記慣性航法システムの動作状態を決定する前記段階が、
前記GPSに基づく比較パラメータが前記所定の第2条件を満足しない場合、
第1局所異常状態カウンタから第1統計値を取得する段階と、
前記第1統計値に1を加えることによって第1累積統計値を得る段階と、
前記第1累積統計値が所定の第1閾値以上であるか否かを検出する段階と
をさらに含み、
前記第1累積統計値が前記所定の第1閾値以上である場合、前記慣性航法システムが異常動作状態にあることが決定され、かつ、前記第1局所異常状態カウンタがゼロにリセットされることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記慣性航法システムの動作状態を決定する前記段階が、
前記GPSに基づく比較パラメータが前記所定の第2条件を満足しない場合、
現在のGPS信号の強度を取得する段階と、
前記現在のGPS信号の強度を所定の閾値強度と比較する段階と
をさらに含み、
前記現在のGPS信号の強度が前記所定の閾値強度以上である場合、前記慣性航法システムが異常動作状態にあることが決定され、かつ、第2局所異常状態カウンタがゼロにリセットされることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記慣性航法システムの動作状態を決定する前記段階が、
前記GPSに基づく比較パラメータが前記所定の第2条件を満足しない場合、
前記第2局所異常状態カウンタから第2統計値を取得し、前記現在のGPS信号の強度が前記所定の閾値強度未満である場合、前記第2統計値に1を加えることによって第2累積統計値を得る段階と、
前記第2累積統計値が所定の第2閾値以上であるか否かを検出する段階と
をさらに含み、
前記第2累積統計値が前記所定の第2閾値以上である場合、前記慣性航法システムが異常動作状態にあることが決定され、かつ、前記第2局所異常状態カウンタがゼロにリセットされることを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記移動対象の現在の位置決めパラメータ、前記航法マップに基づく基準位置決めパラメータ、および前記GPSに基づく基準位置決めパラメータの各々が、場所に関する位置決めパラメータと方向に関する位置決めパラメータとのうちの少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記航法マップの道路網の誤差を修正する段階をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記航法マップの道路網の誤差を修正する前記段階が、
前記移動対象が前記航法マップの道路網上に記された一方通行道路上を移動中に、前記慣性航法システムが前記航法マップに基づいて所定の連続回数にわたって道路を整合させることができない場合、逆方向要求を前記慣性航法システムに送信する段階と、
前記一方通行道路の整合が前記逆方向要求に応じて前記慣性航法システムによって実施されると、修復方向要求を前記慣性航法システムに送信する段階と
を含み、
前記修復方向要求は、航法方向を修復し、かつ、修復された方向に応じた慣性航法を移動対象に提供するよう前記慣性航法システムに要求するために使用されることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記航法マップの道路網の誤差を修正する前記段階が、
前記移動対象が前記航法マップの道路網上にトンネルとして識別されている道路上を移動中である場合、前記航法マップの道路網上の識別情報に基づいて帰納的計算を実行する段階と、
前記移動対象が前記トンネルから出ると、前記慣性航法システムの進み誤差および遅れ誤差を修正する段階と
をさらに含むことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項10】
航法マップおよびGPS情報を入力として使用する帰納的計算によって移動対象の位置決めパラメータを修正する慣性航法システムのための誤差修正機能を備えた装置であって、
前記移動対象の現在の位置決めパラメータ、航法マップに基づく基準位置決めパラメータ、およびGPSに基づく基準位置決めパラメータに基づいて前記慣性航法システムの動作状態を決定するように構成された動作状態検出モジュールと、
前記慣性航法システムの初期パラメータを前記GPSに基づく基準位置決めパラメータに置き換え、前記慣性航法システムが異常動作状態にある場合、前記航法マップの道路網情報の更新の不履行または前記慣性航法システムにおける前記道路網情報に対する不正確なマッピングによって生じる誤差を修正するために、前記慣性航法システムを初期状態にリセットするように構成された状態リセットモジュールと
を具備することを特徴とする装置。
【請求項11】
前記動作状態検出モジュールが、前記移動対象の現在の位置決めパラメータおよび前記航法マップに基づく基準位置決めパラメータに応じて航法マップに基づく比較パラメータを生成し、前記航法マップに基づく比較パラメータが所定の第1条件を満足しない場合、前記慣性航法システムが異常動作状態にあることを決定するようにさらに構成されることを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記動作状態検出モジュールが、前記航法マップに基づく比較パラメータが前記所定の第1条件を満足する場合、前記移動対象の現在の位置決めパラメータおよび前記GPSに基づく基準位置決めパラメータに応じてGPSに基づく比較パラメータを生成するようにさらに構成され、
前記GPSに基づく比較パラメータが所定の第2条件を満足しない場合、前記慣性航法システムが異常動作状態にあることが決定されることを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項13】
第1局所異常状態カウンタをリセットするように構成された第1局所異常状態モジュールと、
前記第1局所異常状態カウンタから第1統計値を取得し、前記第1統計値に1を加えることによって第1累積統計値を得るように構成された第1統計値収集モジュールと、
前記第1累積統計値が所定の第1閾値以上であるか否かを検出するように構成された第1異常動作状態検出モジュールと
をさらに具備し、
前記第1累積統計値が前記所定の第1閾値以上である場合、前記慣性航法システムが異常動作状態にあることが決定され、かつ、前記第1局所異常状態カウンタがゼロにリセットされることを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項14】
第2局所異常状態カウンタをリセットするように構成された第2局所異常状態カウンタリセットモジュールと、
現在のGPS信号の強度を取得するように構成されたGPS信号強度収集モジュールと、
前記現在のGPS信号の強度が所定の閾値強度以上であるか否かを検出するように構成された第2異常動作状態検出モジュールと
をさらに具備し、
前記現在のGPS信号の強度が前記所定の閾値強度以上である場合、前記慣性航法システムが異常動作状態にあることが決定され、かつ、前記第2局所異常状態カウンタがゼロにリセットされ、
前記現在のGPS信号の強度が前記所定の閾値強度未満である場合、前記第2局所異常カウンタから第2統計値が取得され、前記第2統計値に1を加えることによって第2累積統計値が取得され、
前記第2累積統計値が所定の第2閾値以上である場合、前記慣性航法システムが異常動作状態にあることが決定され、かつ、前記第2局所異常状態カウンタがクリアされることを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項15】
前記第2局所異常状態カウンタから第2統計値を取得し、前記現在のGPS信号の強度が前記所定の閾値強度未満である場合、前記第2統計値に1を加えることによって第2累積統計値を得るように構成された第2統計値収集モジュールをさらに具備し、
前記第2累積統計値が所定の第2閾値以上である場合、前記慣性航法システムが異常動作状態にあることが決定され、かつ、前記第2局所異常状態カウンタがゼロにリセットされることを特徴とする請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記移動対象の現在の位置決めパラメータ、前記航法マップに基づく基準位置決めパラメータ、および前記GPSに基づく基準位置決めパラメータの各々が、場所に関する位置決めパラメータおよび/または方向に関する位置決めパラメータを含むことを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項17】
前記航法マップの道路網の誤差を修正するように構成された道路網誤差修正モジュールをさらに具備することを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項18】
前記道路網誤差修正モジュールが、
前記移動対象が前記航法マップの道路網上に記された一方通行道路上を移動中に、前記慣性航法システムが前記航法マップに基づいて所定の連続回数にわたって道路を整合させることができない場合、逆方向要求を前記慣性航法システムに送信するように構成された逆方向要求ユニットと、
前記一方通行道路の整合が前記逆方向要求に応じて前記慣性航法システムによって実施されると、修復方向要求を前記慣性航法システムに送信するように構成された第1道路網誤差修正ユニットと
を具備し、
前記修復方向要求は、航法方向を修復し、かつ、修復された方向に応じた慣性航法を移動対象に提供するよう前記慣性航法システムに要求するために使用されることを特徴とする請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記道路網誤差修正モジュールが、
前記移動対象が前記航法マップの道路網上にトンネルとして識別されている道路上を移動中であるか否かを検出するように構成されたトンネル検出ユニットと、
前記移動対象が前記トンネルから出ると、前記慣性航法システムの進み誤差および遅れ誤差を修正するように構成された進み誤差および遅れ誤差修正ユニットと
を具備し、
前記トンネル検出ユニットは、前記移動対象が前記航法マップの道路網上にトンネルとして識別されている道路上を移動中である場合、前記道路網上の識別情報に基づいて前記慣性航法システムによる帰納的計算を実行することを特徴とする請求項17に記載の装置。
【請求項20】
航法マップの道路網情報の更新の不履行または前記道路網情報に対する不正確なマッピングによって生じる誤差を修正するためのシステムであって、
前記航法マップおよびGPS情報を入力として使用する帰納的計算によって移動対象の位置決めパラメータを修正するように構成された慣性航法システムと、
前記移動対象の現在の位置決めパラメータ、航法マップに基づく基準位置決めパラメータ、およびGPSに基づく基準位置決めパラメータに基づいて前記慣性航法システムの動作状態を決定し、前記慣性航法システムの初期パラメータを前記GPSに基づく基準位置決めパラメータに置き換え、前記慣性航法システムが異常動作状態にある場合、前記航法マップの前記道路網情報の更新の不履行または前記慣性航法システムにおける前記道路網情報に対する不正確なマッピングによって生じる誤差を修正するために、前記慣性航法システムを初期状態にリセットするように構成された誤差修正装置と
を具備することを特徴とするシステム。
【請求項21】
前記誤差修正装置が、前記移動対象の現在の位置決めパラメータおよび前記航法マップに基づく基準位置決めパラメータに基づいて、航法マップに基づく比較パラメータを生成し、前記航法マップに基づく比較パラメータが所定の第1条件を満足しない場合、前記慣性航法システムが異常動作状態にあることを決定するようにさらに構成されることを特徴とする請求項20に記載のシステム。
【請求項22】
前記誤差修正装置が、前記航法マップに基づく比較パラメータが前記所定の第1条件を満足する場合、前記移動対象の現在の位置決めパラメータおよび前記GPSに基づく基準位置決めパラメータに基づいて、GPSに基づく比較パラメータを生成し、前記GPSに基づく比較パラメータが所定の第2条件を満足しない場合、前記慣性航法システムが異常動作状態にあることを決定するようにさらに構成されることを特徴とする請求項21に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図5】
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【図6】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2013−79955(P2013−79955A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−216088(P2012−216088)
【出願日】平成24年9月28日(2012.9.28)
【出願人】(512318442)マイシ・エレクトロニック・(シャンハイ)・リミテッド (4)
【Fターム(参考)】