説明

成人臓器及び胎児臓器中の発現プロフィール

【課題】細胞に有害な副作用に関する薬物のスクリーニング方法、胎児及び成人の肝臓サンプルの区別方法、胎児及び成人の脳組織の区別方法、ならびにこれら方法のための固体支持体を提供することを本発明の課題とする。
【解決手段】発現プロフィールが成人及び胎児並びに青年期の組織中の肝臓及び脳について構築された。これらは段階及び臓器中で高度に差別的に発現されるプローブを提供する。プロフィール及びプローブは潜在的薬物標的を優先し、疾患の進行及び寛解を監視し、また薬物代謝を評価するのに使用し得る。これらの使用を促進する固体支持体がまた提供される。以上によって上記課題が解決された。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
特別な臓器もしくは症状又は発育段階中の遺伝子の発現プロフィールは毒性、
薬物効力、薬物代謝、発育の評価、及び疾患モニタリングについて分子手段を与
える。基準線プロフィールからの発現プロフィールの変化がこのような効果の指
示として使用し得る。
【0002】
この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、次のものがある。
【非特許文献1】Lockhart, D.J.ら, Nature Biotechnology 14:1675-1680 (1996)
【非特許文献2】McGall, G.ら, Proc.Nat.Acad.Sci. USA 93:13555-13460 (1996)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
(発明の開示)
本発明の目的は細胞に有害な副作用に関する薬物のスクリーニング方法を提供
することである。
本発明の別の目的は胎児及び成人の肝臓サンプルの区別方法を提供することで
ある。
本発明の目的は胎児及び成人の脳組織の区別方法を提供することである。
本発明の別の目的は成人脳又は成人肝臓としての組織の源の測定方法を提供す
ることである。
本発明の別の目的は胎児脳又は胎児肝臓としての組織源の区別方法を提供する
ことである。
本発明の別の目的は細胞に有害な副作用についての薬物のスクリーニング用の
固体支持体を提供することである。
本発明の別の目的は胎児及び成人の肝臓サンプルの区別用の固体支持体を提供
することである。
本発明の更に別の目的は胎児及び成人の脳組織の区別用の固体支持体を提供す
ることである。
本発明の更に別の目的は成人脳又は成人肝臓としての組織の源の測定用の固体
支持体を提供することである。
本発明の別の目的は胎児脳又は胎児肝臓としての組織源の区別用の固体支持体
を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明のこれらの目的及びその他の目的は細胞に有害な副作用についての薬物
のスクリーニング方法を提供することにより達成される。その方法は
G6PD、カルシウムチャンネル、シナプトタガミン、ニューロモジュリン、カル
モジュリン、ニコチン性アセチルコリン受容体β2、VLDLR、ウジュリン1/ウ
ンジュリン/細胞外マトリックス糖タンパク質、ピルベートデヒドロゲナーゼE1
、アポリポタンパク質B100、肝細胞gf、IGF結合タンパク質1、ユビキチン、骨
誘導因子前駆体、シトクロムp450-2E1、及びチモシンβ-10からなる群から選ば
れた2種以上の遺伝子の細胞中の発現の量についてアッセイする工程を含み、細
胞を薬物と接触させる前後に細胞中の発現をアッセイし、薬物によるこれらの遺
伝子の少なくとも一種の発現の量の変化が有害な副作用を示す。
本発明の別の実施態様によれば、胎児及び成人の肝臓サンプルの区別方法が提
供される。その方法は
G6PD、カルモジュリン、VLDLR、ウジュリン1/ウンジュリン/細胞外マトリ
ックス糖タンパク質、肝細胞gf、IGF結合タンパク質1、ユビキチン、シトクロ
ムp450-2E1、及びチモシンβ-10からなる群から選ばれた2種以上の遺伝子のサ
ンプル中の発現についてアッセイする工程を含み、G6PD、VLDLR、ウジュリン1
/ウンジュリン/細胞外マトリックス糖タンパク質、シトクロムp450-2E1、及び
チモシンβ-10の発現が成人肝臓を示し、またカルモジュリン、肝細胞gf、IGF結
合タンパク質1、及びユビキチンの発現が胎児肝臓を示す。
【0005】
本発明の更に別の実施態様によれば、胎児及び成人の脳組織の区別方法が提供
される。その方法は
ニコチン性アセチルコリン受容体β2、ユビキチン、及びチモシンβ-10から
なる群から選ばれた2種以上の遺伝子の組織中の発現についてアッセイする工程
を含み、ニコチン性アセチルコリン受容体β2又はユビキチンの発現が成人脳を
示す。
本発明の別の局面は成人脳又は成人肝臓としての組織の源の測定方法である。
その方法は
カルシウムチャンネル、シナプトタガミン、ニューロモジュリン、カルモジュ
リン、ニコチン性アセチルコリン受容体β2、VLDLR、ウジュリン1/ウンジュ
リン/細胞外マトリックス糖タンパク質、ピルベートデヒドロゲナーゼE1、アポ
リポタンパク質B100、肝細胞gf、IGF結合タンパク質1、ユビキチン、骨誘導因
子前駆体、及びシトクロムp450-2E1からなる群から選ばれた2種以上の遺伝子の
組織中の発現についてアッセイする工程を含み、カルシウムチャンネル、シナプ
トタガミン、ニューロモジュリン、カルモジュリン、ニコチン性アセチルコリン
受容体β2、ユビキチン、又は骨誘導因子前駆体の発現が組織について脳源を示
し、またピルベートデヒドロゲナーゼE1、VLDLR、ウジュリン1/ウンジュリン
/細胞外マトリックス糖タンパク質、アポリポタンパク質B100、チモシンβ-10
、肝細胞gf、IGF結合タンパク質1、又はシトクロムp450-2E1の発現が組織につ
いて肝臓源を示す。
【0006】
本発明の更に別の局面は胎児脳又は胎児肝臓としての組織源の区別方法である
。その方法は
G6PD、カルシウムチャンネル、シナプトタガミン、ニューロモジュリン、ピル
ベートデヒドロゲナーゼE1、アポリポタンパク質B100、肝細胞gf、IGF結合タン
パク質1、ユビキチン、骨誘導因子前駆体、及びチモシンβ-10からなる群から
選ばれた2種以上の遺伝子の組織中の発現についてアッセイする工程を含み、G6
PD、カルシウムチャンネル、シナプトタガミン、ニューロモジュリン、チモシン
β-10又は骨誘導因子前駆体の発現が胎児脳源を示し、またピルベートデヒドロ
ゲナーゼE1、アポリポタンパク質B100、肝細胞gf、IGF結合タンパク質1、ユビ
キチンの発現が胎児肝臓源を示す。
【0007】
本発明の別の実施態様は細胞に有害な副作用についての薬物のスクリーニング
用の固体支持体を提供する。その固体支持体はG6PD、カルシウムチャンネル、シ
ナプトタガミン、ニューロモジュリン、カルモジュリン、ニコチン性アセチルコ
リン受容体β2、VLDLR、ウジュリン1/ウンジュリン/細胞外マトリックス糖
タンパク質、ピルベートデヒドロゲナーゼE1、アポリポタンパク質B100、肝細胞
gf、IGF結合タンパク質1、ユビキチン、骨誘導因子前駆体、シトクロムp450-2E
1、及びチモシンβ-10からなる群から選ばれた2種以上の遺伝子を探査するため
の少なくとも2種のオリゴヌクレオチドを含み、夫々のオリゴヌクレオチドが2
種以上の遺伝子の一種に相補性である配列を含む。
本発明の更に別の局面は胎児及び成人の肝臓サンプルの区別用の固体支持体で
ある。その固体支持体はG6PD、カルモジュリン、VLDLR、ウジュリン1/ウンジ
ュリン/細胞外マトリックス糖タンパク質、肝細胞gf、IGF結合タンパク質1、
ユビキチン、シトクロムp450-2E1、及びチモシンβ-10からなる群から選ばれた
2種以上の遺伝子を検出するための2種以上のオリゴヌクレオチドを含み、夫々
のオリゴヌクレオチドが2種以上の遺伝子の一種に相補性である配列を含む。
本発明の別の局面において、胎児及び成人の脳組織の区別用の固体支持体が提
供される。その固体支持体はニコチン性アセチルコリン受容体β2、ユビキチン
、及びチモシンβ-10からなる群から選ばれた2種以上の遺伝子を検出するため
の2種以上のオリゴヌクレオチドを含み、夫々のオリゴヌクレオチドが2種以上
の遺伝子の一種に相補性である配列を含む。
【0008】
本発明の更に別の局面において、成人脳又は成人肝臓としての組織の源の測定
用の固体支持体が提供される。その固体支持体は
カルシウムチャンネル、シナプトタガミン、ニューロモジュリン、カルモジュ
リン、ニコチン性アセチルコリン受容体β2、VLDLR、ウジュリン1/ウンジュ
リン/細胞外マトリックス糖タンパク質、ピルベートデヒドロゲナーゼE1、アポ
リポタンパク質B100、肝細胞gf、IGF結合タンパク質1、ユビキチン、骨誘導因
子前駆体、及びシトクロムp450-2E1からなる群から選ばれた2種以上の遺伝子を
検出するための2種以上のオリゴヌクレオチドを含み、夫々のオリゴヌクレオチ
ドが2種以上の遺伝子の一種に相補性である配列を含む。
本発明の別の実施態様は胎児脳又は胎児肝臓としての組織源の区別用の固体支
持体である。その固体支持体はG6PD、カルシウムチャンネル、シナプトタガミン
、ニューロモジュリン、ピルベートデヒドロゲナーゼE1、アポリポタンパク質B1
00、肝細胞gf、IGF結合タンパク質1、ユビキチン、骨誘導因子前駆体、及びチ
モシンβ-10からなる群から選ばれた2種以上の遺伝子を検出するための2種以
上のオリゴヌクレオチドを含み、夫々のオリゴヌクレオチドが2種以上の遺伝子
の一種に相補性である配列を含む。
従って、本発明は、以下を提供する:
(項目1) 細胞に有害な副作用に関する薬物のスクリーニング方法であって、
G6PD、カルシウムチャンネル、シナプトタガミン、ニューロモジュリン、カルモジュリン、ニコチン性アセチルコリン受容体β2、VLDLR、ウジュリン1/ウンジュリン/細胞外マトリックス糖タンパク質、ピルベートデヒドロゲナーゼE1、アポリポタンパク質B100、肝細胞gf、IGF結合タンパク質1、ユビキチン、骨誘導因子前駆体、シトクロムp450-2E1、及びチモシンβ-10からなる群から選ばれた2種以上の遺伝子の細胞中の発現の量についてアッセイする工程を含み、細胞を薬物と接触させる前後に細胞中の発現をアッセイし、薬物によるこれらの遺伝子の少なくとも一種の発現の量の変化が有害な副作用を示すことを特徴とするスクリーニング方法。
(項目2) 胎児及び成人の肝臓サンプルの区別方法であって、
G6PD、カルモジュリン、VLDLR、ウジュリン1/ウンジュリン/細胞外マトリックス糖タンパク質、肝細胞gf、IGF結合タンパク質1、ユビキチン、シトクロムp450-2E1、及びチモシンβ-10からなる群から選ばれた2種以上の遺伝子のサンプル中の発現についてアッセイする工程を含み、G6PD、VLDLR、ウジュリン1/ウンジュリン/細胞外マトリックス糖タンパク質、シトクロムp450-2E1、及びチモシンβ-10の発現が成人肝臓を示し、またカルモジュリン、肝細胞gf、IGF結合タンパク質1、及びユビキチンの発現が胎児肝臓を示すことを特徴とする区別方法。
(項目3) 胎児及び成人の脳組織の区別方法であって、
ニコチン性アセチルコリン受容体β2、ユビキチン、及びチモシンβ-10からなる群から選ばれた2種以上の遺伝子の組織中の発現についてアッセイする工程を含み、ニコチン性アセチルコリン受容体β2又はユビキチンの発現が成人脳を示すことを特徴とする区別方法。
(項目4) 成人脳又は成人肝臓としての組織の源の測定方法であって、
カルシウムチャンネル、シナプトタガミン、ニューロモジュリン、カルモジュリン、ニコチン性アセチルコリン受容体β2、VLDLR、ウジュリン1/ウンジュリン/細胞外マトリックス糖タンパク質、ピルベートデヒドロゲナーゼE1、アポリポタンパク質B100、肝細胞gf、IGF結合タンパク質1、ユビキチン、骨誘導因子前駆体、及びシトクロムp450-2E1からなる群から選ばれた2種以上の遺伝子の組織中の発現についてアッセイする工程を含み、カルシウムチャンネル、シナプトタガミン、ニューロモジュリン、カルモジュリン、ニコチン性アセチルコリン受容体β2、ユビキチン、又は骨誘導因子前駆体の発現が組織について脳源を示し、またピルベートデヒドロゲナーゼE1、VLDLR、ウジュリン1/ウンジュリン/細胞外マトリックス糖タンパク質、アポリポタンパク質B100、チモシンβ-10、肝細胞gf、IGF結合タンパク質1、又はシトクロムp450-2E1の発現が組織について肝臓源を示すことを特徴とする測定方法。
(項目5) 胎児脳又は胎児肝臓としての組織源の区別方法であって、
G6PD、カルシウムチャンネル、シナプトタガミン、ニューロモジュリン、ピルベートデヒドロゲナーゼE1、アポリポタンパク質B100、肝細胞gf、IGF結合タンパク質1、ユビキチン、骨誘導因子前駆体、及びチモシンβ-10からなる群から選ばれた2種以上の遺伝子の組織中の発現についてアッセイする工程を含み、G6PD、カルシウムチャンネル、シナプトタガミン、ニューロモジュリン、チモシンβ-10又は骨誘導因子前駆体の発現が胎児脳源を示し、またピルベートデヒドロゲナーゼE1、アポリポタンパク質B100、肝細胞gf、IGF結合タンパク質1、ユビキチンの発現が胎児肝臓源を示すことを特徴とする区別方法。
(項目6) 少なくとも3種の遺伝子の発現をアッセイする請求の範囲第1項、第2項、第3項、第4項、又は第5項記載の方法。
(項目7) 少なくとも4種の遺伝子の発現をアッセイする請求の範囲第1項、第2項、第4項、又は第5項記載の方法。
(項目8) 少なくとも5種の遺伝子の発現をアッセイする請求の範囲第1項、第2項、第4項、又は第5項記載の方法。
(項目9) 少なくとも6種の遺伝子の発現をアッセイする請求の範囲第1項、第2項、第4項、又は第5項記載の方法。
(項目10) 少なくとも7種の遺伝子の発現をアッセイする請求の範囲第1項、第2項、第4項、又は第5項記載の方法。
(項目11) 少なくとも8種の遺伝子の発現をアッセイする請求の範囲第1項、第2項、第4項、又は第5項記載の方法。
(項目12) 少なくとも9種の遺伝子の発現をアッセイする請求の範囲第1項、第2項、第4項、又は第5項記載の方法。
(項目13) 少なくとも10種の遺伝子の発現をアッセイする請求の範囲第1項、第4項、又は第5項記載の方法。
(項目14) 細胞に有害な副作用に関する薬物のスクリーニング用の固体支持体であって、
G6PD、カルシウムチャンネル、シナプトタガミン、ニューロモジュリン、カルモジュリン、ニコチン性アセチルコリン受容体β2、VLDLR、ウジュリン1/ウンジュリン/細胞外マトリックス糖タンパク質、ピルベートデヒドロゲナーゼE1、アポリポタンパク質B100、肝細胞gf、IGF結合タンパク質1、ユビキチン、骨誘導因子前駆体、シトクロムp450-2E1、及びチモシンβ-10からなる群から選ばれた2種以上の遺伝子を探査するための少なくとも2種のオリゴヌクレオチドを含み、夫々のオリゴヌクレオチドが2種以上の遺伝子の一種に相補性である配列を含むことを特徴とする固体支持体。
(項目15) 胎児及び成人の肝臓サンプルの区別用の固体支持体であって、
G6PD、カルモジュリン、VLDLR、ウジュリン1/ウンジュリン/細胞外マトリックス糖タンパク質、肝細胞gf、IGF結合タンパク質1、ユビキチン、シトクロムp450-2E1、及びチモシンβ-10からなる群から選ばれた2種以上の遺伝子を検出するための少なくとも2種のオリゴヌクレオチドを含み、夫々のオリゴヌクレオチドが2種以上の遺伝子の一種に相補性である配列を含むことを特徴とする固体支持体。
(項目16) 胎児及び成人の脳組織の区別用の固体支持体であって、
ニコチン性アセチルコリン受容体β2、ユビキチン、及びチモシンβ-10からなる群から選ばれた2種以上の遺伝子を検出するための2種以上のオリゴヌクレオチドを含み、夫々のオリゴヌクレオチドが2種以上の遺伝子の一種に相補性である配列を含むことを特徴とする固体支持体。
(項目17) 成人脳又は成人肝臓としての組織の源の測定用の固体支持
体であって、
カルシウムチャンネル、シナプトタガミン、ニューロモジュリン、カルモジュリン、ニコチン性アセチルコリン受容体β2、VLDLR、ウジュリン1/ウンジュリン/細胞外マトリックス糖タンパク質、ピルベートデヒドロゲナーゼE1、アポリポタンパク質B100、肝細胞gf、IGF結合タンパク質1、ユビキチン、骨誘導因子前駆体、及びシトクロムp450-2E1からなる群から選ばれた2種以上の遺伝子を検出するための2種以上のオリゴヌクレオチドを含み、夫々のオリゴヌクレオチドが2種以上の遺伝子の一種に相補性である配列を含むことを特徴とする固体支持体。
(項目18) 胎児脳又は胎児肝臓としての組織源の区別用の固体支持体
であって、
G6PD、カルシウムチャンネル、シナプトタガミン、ニューロモジュリン、ピルベートデヒドロゲナーゼE1、アポリポタンパク質B100、肝細胞gf、IGF結合タンパク質1、ユビキチン、骨誘導因子前駆体、及びチモシンβ-10からなる群から選ばれた2種以上の遺伝子を検出するための2種以上のオリゴヌクレオチドを含み、夫々のオリゴヌクレオチドが2種以上の遺伝子の一種に相補性である配列を含むことを特徴とする固体支持体。
(項目19) 1cm2当り少なくとも10種の異なるオリゴヌクレオチドを別個の位置に含むアレイである請求の範囲第14項、第15項、第16項、第17項、又は第18項記載の固体支持体。
(項目20) 1cm2当り少なくとも100種の異なるオリゴヌクレオチドを別個の位置に含むアレイである請求の範囲第14項、第15項、第16項、第17項、又は第18項記載の固体支持体。
(項目21) 1cm2当り少なくとも1,000種の異なるオリゴヌクレオチドを別個の位置に含むアレイである請求の範囲第14項、第15項、第16項、第17項、又は第18項記載の固体支持体。
(項目22) 1cm2当り少なくとも10,000種の異なるオリゴヌクレオチドを別個の位置に含むアレイである請求の範囲第14項、第15項、第16項、第17項、又は第18項記載の固体支持体。
【0009】
(発明を実施するための最良の形態)
発現が異なる発育段階の間及び同じ発育段階中の異なる臓器の間で大きく(10
倍以上)変化される遺伝子が見出された。こうして、これらの遺伝子はインテロ
ゲーター(プローブ)として使用されて未知の細胞又はサンプルの発現パターン
を測定してそれらを適切な発育段階又は臓器源に属すると同定し得る。遺伝子が
表4にリストされる。遺伝子の完全配列が表中に示された受理番号を使用してGe
nBankから入手し得る。
遺伝子の少なくとも2種〜16種のいずれかの選択がインテロゲーターとして使
用し得る。2種の状態又は源の特別な調査について、2種の状態又は源の間の発
現パターンの大きな相違を示す遺伝子を選択することが望ましい。少なくとも2
倍の相違が望ましいが、5倍又は10倍の相違が好ましい。
遺伝子又はタンパク質の調査は異なる情報を生じるのに行い得る。潜在的薬物
がスクリーニングされて、これらの遺伝子の発現が不当に変化されるかどうかを
測定し得る。これは、例えば、特別な薬物が妊婦に処方されるか否かを決定する
のに有益であるかもしれない。胎児発現される遺伝子の発現が潜在的薬物により
影響される場合、妊婦に対する薬物の禁止が指示される。同様に、胎児により通
常発現されない遺伝子の発現を生じる薬物が妊婦に禁止されるべきである。
【0010】
脳又は肝臓の分子発現マーカーが形態学的基準に基いてなされた組織源同定を
確認するのに使用し得る。或る状況では、細胞型又は源の同定が古典的基準に基
いて不確かである。これらの状況では、本発明の分子発現マーカーが有益である

加えて、脳又は肝臓に関係する疾患進行が本発明の分子発現マーカーを使用し
て関係する臓器の発現パターンを追跡することにより監視し得る。乱された発現
が疾患状態で観察し得る。或る薬物レジメの効力の監視がまた分子発現マーカー
の発現パターンを追跡することにより行い得る。
二三の異なる発育時点のみが下記の実施例に示されるように観察されたが、こ
れらの同じ分子発現マーカーを使用して、その他の発育段階が研究し得る。発育
におけるこれらのマーカーの重要性がここに示されたが、それらの発現の変化が
その他の時点で生じ得る。例えば、これらのマーカーの発現をその他の妊娠段階
、生誕時、生後、及びヒトの寿命中に研究することができる。
差別的に発現された遺伝子のオリゴヌクレオチドプローブを含む固体支持体は
フィルター、ポリ塩化ビニル皿、等であってもよい。オリゴヌクレオチドが直接
又は間接に、共有結合又は非共有結合により結合し得るあらゆる固体表面が使用
し得る。好ましい固体支持体は高密度アレイ又はDNAチップである。これらはア
レイの前もって決められた位置に特別なオリゴヌクレオチドプローブを含む。夫
々の前もって決められた位置はプローブの一種より多い分子を含んでもよいが、
前もって決められた位置内の夫々の分子は同じ配列を有する。このような前もっ
て決められた位置は特性と称される。例えば、単一固体支持体上に2、10、100
、1000から10,000、100,000、又は400,000までのこのような特性があってもよい
。プローブが付着し得る固体支持体、又は面積は平方センチメートルのオーダー
であってもよい。
【0011】
発現監視用のオリゴヌクレオチドプローブアレイは当業界で知られているあら
ゆる技術に従ってつくられ、使用し得る。例えば、Lockhart, D.J.ら, Nature B
iotechnology 14:1675-1680 (1996)及びMcGall, G.ら, Proc.Nat.Acad.Sci. USA
93:13555-13460 (1996)を参照のこと。
本発明に従ってアッセイ又は調査される遺伝子は典型的にはmRNA又は逆転写mR
NAの形態である。遺伝子はクローン化されてもよく、またクローン化されなくて
もよい。遺伝子は増幅されてもよく、また増幅されなくてもよい。クローニング
それ自体は集団内の遺伝子の提示をバイアスしないことが明らかである。しかし
ながら、ポリA + RNAを源として使用することが好ましいかもしれない。何とな
らば、それが少ない処理工程で使用し得るからである。発現マーカー遺伝子の配
列は公共のデータベースにある。表4は配列の受理番号を示す。GenBank中の遺
伝子の配列は本明細書に明らかに含まれる。遺伝子の幾つかはまた科学文献及び
学術雑誌文献の主題である。これらとして、Anand, R.及びLindstrom,J.,“ヒト
ニコチン性アセチルコリン受容体β2サブユニット遺伝子のヌクレオチド配列”
, Nucleic Acids Res. 18 (14), 4272 (1990)(MEDLINE 90332444); Takizawa,T.
, Huang,I.Y., Ikuta,T.及びYoshida,A.,“ヒトグルコース-6-ホスフェートデヒ
ドロゲナーゼ:一次構造及びcDNAクローニング”, Proc.Natl.Acad.Sci. U.S.A.
83 (12), 4157-4161 (1986)(MEDLINE 86233391); Karathanasis,S.K.,“アポリ
ポタンパク質多重遺伝子ファミリー:ヒトアポリポタンパク質AI遺伝子、CIII遺
伝子、及びAIV遺伝子のタンデム編成”, Proc.Natl.Acad.Sci. U.S.A. 82 (19),
6374-6378 (1985)(MEDLINE 86016704); Sakai,J., Hoshino,A., Takahashi,S.,
Miura,Y., Ishii,H., Suzuki,H., Kawarabayasi,Y.及びYamamoto,T.,“ヒトの
超低密度リポタンパク質受容体遺伝子の構造、染色体位置、及び発現”, J.Biol
.Chem. 269 (3), 2173-2182 (1994)(MEDLINE 94124575); Schuppan,D., Cantalu
ppi,M., Becker,J., Veit,A., Bunte,T., Troyer,D., Schppan,F., Schmid,M.,
Ackermann,R.及びHahn,E.,“ウンジュリン、コラーゲン繊維と関連する細胞外マ
トリックス糖タンパク質”, J.Biol.Chem. 265, 8823-8832 (1990)(MEDLINE 902
56812); Just,M., Herbst,H., Hummel,M., Durkop,H., Tripier,D., Stein,H.及
びSchuppan,D.,“ウンジュリンは細胞外マトリックス糖タンパク質のフィブロネ
クチン−テナシンファミリーの新規な員である”, J.Biol.Chem. 266, 17326-17
332 (1991)(MEDLINE 91373351); Ehrenborg,E., Larsson,C., Stern,I., Janson
,M., Powell,D.R.及びLuthman,H.,“染色体7におけるヒトインスリン様成長因
子結合タンパク質1(IGBP1)及び3(IGBP3)をコードする遺伝子の連続局在化”,
Genomics 12 (3), 497-502 (1992)(MEDLINE 92217971); Kosik,K.S., Orecchio,
L.D., Bruns,G.A., Benowitz,L.I., MacDonald,G.P., Cox,D.R.及びNeve,R.L.,
“ヒトGAP-43;その演繹アミノ酸配列並びにマウス及びヒトにおける染色体局在
化”, Neuron 1 (2), 127-132 (1988)(MEDLINE 90166498); Perin,M.S., Johnst
on,P.A., Ozcelik,T., Jahn,R., Francke,U.及びSudhof,T.C.,“ショウジョウバ
エ及びヒト中のシナプトタグミン(p65)の構造及び機能の保存”, J.Biol.Chem.
266 (1), 615-622 (1991)(MEDLINE 91093190); Fischer,R., Koller,M., Flura,
M., Mathews,S., Strehler-Page,M.A., Krebs,J., Penniston,J.T., Carafoli,E
.及びStrehler,E.E., “多重分岐mRNAが単一ヒトカルモジュリンをコードする”
, J.Biol.Chem. 263 (32), 17055-17062 (1988)(MEDLINE 89034207)が挙げられ
る。これらの文献の夫々がまた本明細書に明らかに含まれる。
【0012】
グルコース-6-ホスフェートデヒドロゲナーゼ欠乏は重大な溶血をもたらし得
る。溶血の危機は酸化剤への暴露により誘発され、ヘマトクリットレベル及びヘ
モグロビンレベルの顕著な低下を生じ得る。カルモジュリンはミオシン分子の集
合を調節するカルシウム結合タンパク質である。カルシウムチャンネルは虚血性
心臓疾患、卒中並びに神経細胞の発達及び伝達に関係する。ニューロモジュリン
はまたGAP-43として知られている。それは神経細胞の発達に関係する。前癌タン
パク質EWSはニューロモジュリンに結合する。VLDLRは超低密度リポタンパク質受
容体である。それは高コレステロール血に関係する。ウンジュリンは腎臓疾患、
腎臓移植及び血液透析に関係する(Clin Nephrol 44(3), 178-184 (1995))。それ
はまた住血吸虫症及びアルコール肝硬変に関係する。Hepatogastroenterology 4
2(1), 22-26 (1995)を参照のこと。ピルベートデヒドロゲナーゼE1欠乏はリー症
候群、小頭症、及び運動神経障害と関連する。アポリポタンパク質B100はアテロ
ーム硬化症及び高コレステロール血に関係する。肝細胞成長因子(gf)は肝細胞の
成長の刺激に関係する。インスリン様成長因子結合タンパク質(IGFBP-3)は乳癌
細胞をプログラムされた細胞死滅にかかりやすくする。ユビキチンは樹状突起外
殖及び分化に関係する。シトクロムP450 2E1はin vitroのヒト酸化ハロタン代謝
の主触媒である(J Pharmacol Exp Ther 281(1), 400-411 (1997))。チモシンβ-
10は主として悪性胸部組織、特に癌細胞中で検出され、一方、病変付近の正常細
胞集団は非常に弱い染色を示す。また、癌細胞中の染色の強さは病変の増大する
グレードと比例して増大された(Br J Cancer 1996 Nov;74(9):1441-1444)。加え
て、高度に転移性のヒトメラノーマ細胞系、BLMでは、チモシンβ-10は悪性表現
型と相関関係があった(Biochem Biophys Res Commun 1996 Aug 23;225(3):808-8
16)。
【0013】
遺伝子のタンパク質産物はアッセイされて発現の量を測定し得る。タンパク質
のアッセイ方法として、ウェスタンブロット、免疫沈澱、ラジオイムノアッセイ
が挙げられる。しかしながら、本発明によれば、mRNAが発現の指示としてアッセ
イされることが好ましい。mRNAのアッセイ方法として、ノーザンブロット、スロ
ットブロット、ドットブロット、及びオリゴヌクレオチドの規則的アレイへのハ
イブリダイゼーションが挙げられる。特定のタンパク質又はmRNAもしくはDNA産
物のあらゆる特異的かつ定量的測定方法が使用し得る。
組織又は細胞サンプルを調査するためのオリゴヌクレオチドプローブは適当な
相補性の遺伝子又は転写産物にのみ特異的にハイブリダイズするのに充分な長さ
のものであることが好ましい。典型的には、オリゴヌクレオチドプローブは長さ
が少なくとも10、12、14、16、18、20又は25ヌクレオチドであろう。或る場合に
は、少なくとも30、40、又は50ヌクレオチドの更に長いプローブが望ましいであ
ろう。
上記開示は一般に本発明を記載する。更に完全な理解が以下の特別な実施例を
参考にすることにより得られ、これらの実施例は説明の目的にのみ本明細書に示
され、本発明の範囲を限定することを目的とするものではない。
【0014】
(実施例)
実施例1
6500種より多いヒト遺伝子のプローブを含む高密度オリゴヌクレオチドアレイ
を使用して、遺伝子発現レベルをヒトポリ(A)+及びcDNAライブラリー中で定量的
に測定した。この型のプローブアレイ(DNAチップ)は高い特異性及び感度で定
量的に挙動することが示されていた(Lockhart,D.J.ら, 1996, Nat. Biotech. 14
:1657-1680)。アレイをGenBank及びdbESTから得られた配列情報に基いて設計し
、合成した。遺伝子の半分をGen Bank中の完全長ヒト配列から選択し、残りの半
分を既知の機能の遺伝子に対し配列類似性を有するクラスターESTから選択した
。成人脳、成人肝臓、胎児脳及び胎児肝臓に由来するサンプルをプローブアレイ
にハイブリダイズし、6500種より多いヒト遺伝子の相対濃度を同時に測定した。
RNAを相対存在量により分類し、差別的に発現された遺伝子を直接の比較により
同定した。下記の比較を行った;1)胎児脳:成人脳、2)胎児肝臓:成人肝臓、3)
成人脳:成人肝臓、4)胎児脳:胎児肝臓。この方法を使用して、比較的短い時間
の期間にわたって、ヒト生体の主要臓器に関する遺伝子発現の定量的提示を生じ
ることができる。
実施例2
調査したサンプルの源を表1に示す。サンプルを商業上入手した。
【0015】
出発物質
【表1】

【0016】
実施例3
クローン化脳cDNA及び脳ポリ(A)+mRNA(逆転写)をサンプルとして使
用するプロフィールを比較した。表2に示されるように、夫々のサンプル型は多
数の低コピーメッセージを生じた。低コピーメッセージである特異なメッセージ
の%は夫々のサンプル源についてほぼ同じであった。
図1に示されるように、胎児脳ハイブリダイゼーション強さ、ポリ(A)+vscD
NAのプロットは1の傾斜を有する線を生じた。
【0017】
(表2) cDNA及びポリ(A)脳メッセージ比較
cDNA ポリ(A)
普通 1854
特異(cDNA) 680
低コピー 500(0.74)
特異(ポリA) 329
低コピー 239(0.73)
【0018】
実施例4
脳及び肝臓中のmRNAを比較した(それらのcDNAによる)。表3は結果
を示す。データの第一の欄は胎児脳及び胎児肝臓を比較する。データの第二の欄
は胎児脳及び成人脳を比較する。データの第三の欄は青年期肝臓を胎児肝臓と比
較する。胎児肝臓中の低コピーメッセージの%は非常に低い。これは公共のデー
タベース(これらからプローブが誘導された)が胎児肝臓からのメッセージの不
足提示を含むことを示す。
【0019】
脳及び肝臓中の普通のmRNA及び特異なmRNA
【表3】

【0020】
実施例5
胎児及び成人の肺及び脳中の16種の特別な遺伝子に関する発現レベルの比較の
結果を表4に示す。
【0021】
【表4】

【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】胎児脳ハイブリダイゼーション強さ、ポリ(A)+vscDNAのプロットが1の傾斜を有する線を生じたことを示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
細胞に有害な副作用に関する薬物のスクリーニング方法であ
って、
G6PD、カルシウムチャンネル、シナプトタガミン、ニューロモジュリン、カル
モジュリン、ニコチン性アセチルコリン受容体β2、VLDLR、ウジュリン1/ウ
ンジュリン/細胞外マトリックス糖タンパク質、ピルベートデヒドロゲナーゼE1
、アポリポタンパク質B100、肝細胞gf、IGF結合タンパク質1、ユビキチン、骨
誘導因子前駆体、シトクロムp450-2E1、及びチモシンβ-10からなる群から選ば
れた2種以上の遺伝子の細胞中の発現の量についてアッセイする工程を含み、細
胞を薬物と接触させる前後に細胞中の発現をアッセイし、薬物によるこれらの遺
伝子の少なくとも一種の発現の量の変化が有害な副作用を示すことを特徴とする
スクリーニング方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
細胞に有害な副作用に関する薬物のスクリーニング方法であって、 G6PD、カルシウムチャンネル、シナプトタガミン、ニューロモジュリン、カルモジュリン、ニコチン性アセチルコリン受容体β2、VLDLR、ウジュリン1/ウンジュリン/細胞外マトリックス糖タンパク質、ピルベートデヒドロゲナーゼE1、アポリポタンパク質B100、肝細胞gf、IGF結合タンパク質1、ユビキチン、骨誘導因子前駆体、シトクロムp450-2E1、及びチモシンβ-10からなる群から選ばれた2種以上の遺伝子の細胞中の発現の量についてアッセイする工程を含み、細胞を薬物と接触させる前後に細胞中の発現をアッセイし、薬物によるこれらの遺伝子の少なくとも一種の発現の量の変化から有害な副作用を測定することを特徴とするスクリーニング方法。
【請求項2】
胎児及び成人の肝臓サンプルの区別方法であって、G6PD、カルモジュリン、VLDLR、ウジュリン1/ウンジュリン/細胞外マトリックス糖タンパク質、肝細胞gf、IGF結合タンパク質1、ユビキチン、シトクロムp450-2E1、及びチモシンβ-10からなる群から選ばれた2種以上の遺伝子のサンプル中の発現についてアッセイする工程を含み、G6PD、VLDLR、ウジュリン1/ウンジュリン/細胞外マトリックス糖タンパク質、シトクロムp450-2E1、及びチモシンβ-10の発現から成人肝臓サンプルを決定し、またカルモジュリン、肝細胞gf、IGF結合タンパク質1、及びユビキチンの発現から胎児肝臓サンプルを決定することを特徴とする区別方法。
【請求項3】
胎児及び成人の脳組織の区別方法であって、ニコチン性アセチルコリン受容体β2、ユビキチン、及びチモシンβ-10からなる群から選ばれた2種以上の遺伝子の組織中の発現についてアッセイする工程を含み、ニコチン性アセチルコリン受容体β2又はユビキチンの発現から成人脳組織を決定することを特徴とする区別方法。
【請求項4】
組織の源が成人脳であるか、成人肝臓であるかを決定する方法であって、カルシウムチャンネル、シナプトタガミン、ニューロモジュリン、カルモジュリン、ニコチン性アセチルコリン受容体β2、VLDLR、ウジュリン1/ウンジュリン/細胞外マトリックス糖タンパク質、ピルベートデヒドロゲナーゼE1、アポリポタンパク質B100、チモシンβ-10、肝細胞gf、IGF結合タンパク質1、ユビキチン、骨誘導因子前駆体、及びシトクロムp450-2E1からなる群から選ばれた3種以上の遺伝子の組織中の発現についてアッセイする工程を含み、カルシウムチャンネル、シナプトタガミン、ニューロモジュリン、カルモジュリン、ニコチン性アセチルコリン受容体β2、ユビキチン、又は骨誘導因子前駆体の発現から脳由来であることを決定し、またピルベートデヒドロゲナーゼE1、VLDLR、ウジュリン1/ウンジュリン/細胞外マトリックス糖タンパク質、アポリポタンパク質B100、チモシンβ-10、肝細胞gf、IGF結合タンパク質1、又はシトクロムp450-2E1の発現から肝臓由来であることを決定することを特徴とする決定方法。
【請求項5】
組織の源が胎児脳であるか、胎児肝臓であるかを区別する方法であって、G6PD、カルシウムチャンネル、シナプトタガミン、ニューロモジュリン、ピルベートデヒドロゲナーゼE1、アポリポタンパク質B100、肝細胞gf、IGF結合タンパク質1、ユビキチン、骨誘導因子前駆体、及びチモシンβ-10からなる群から選ばれた2種以上の遺伝子の組織中の発現についてアッセイする工程を含み、G6PD、カルシウムチャンネル、シナプトタガミン、ニューロモジュリン、チモシンβ-10又は骨誘導因子前駆体の発現から胎児脳由来であることを決定し、またピルベートデヒドロゲナーゼE1、アポリポタンパク質B100、肝細胞gf、IGF結合タンパク質1、又はユビキチンの発現から胎児肝臓由来であることを決定することを特徴とする区別方法。
【請求項6】
少なくとも5種の遺伝子の発現をアッセイする請求の範囲第1項、第2項、第4項、又は第5項記載の方法。
【請求項7】
少なくとも7種の遺伝子の発現をアッセイする請求の範囲第1項、第2項、第4項、又は第5項記載の方法。
【請求項8】
少なくとも10種の遺伝子の発現をアッセイする請求の範囲第1項、第4項、又は第5項記載の方法。
【請求項9】
細胞に有害な副作用に関する薬物のスクリーニング用の固体支持体であって、 G6PD、カルシウムチャンネル、シナプトタガミン、ニューロモジュリン、カルモジュリン、ニコチン性アセチルコリン受容体β2、VLDLR、ウジュリン1/ウンジュリン/細胞外マトリックス糖タンパク質、ピルベートデヒドロゲナーゼE1、アポリポタンパク質B100、肝細胞gf、IGF結合タンパク質1、ユビキチン、骨誘導因子前駆体、シトクロムp450-2E1、及びチモシンβ-10からなる群から選ばれた3種以上の遺伝子を探査するための少なくとも3種のオリゴヌクレオチドを含み、夫々のオリゴヌクレオチドが3種以上の遺伝子の一種に相補性である配列を含むことを特徴とする固体支持体。
【請求項10】
胎児及び成人の肝臓サンプルの区別用の固体支持体であって、 G6PD、カルモジュリン、VLDLR、ウジュリン1/ウンジュリン/細胞外マトリックス糖タンパク質、肝細胞gf、IGF結合タンパク質1、ユビキチン、シトクロムp450-2E1、及びチモシンβ-10からなる群から選ばれた2種以上の遺伝子を検出するための少なくとも2種のオリゴヌクレオチドを含み、夫々のオリゴヌクレオチドが2種以上の遺伝子の一種に相補性である配列を含むことを特徴とする固体支持体。
【請求項11】
胎児及び成人の脳組織の区別用の固体支持体であって、ニコチン性アセチルコリン受容体β2、ユビキチン、及びチモシンβ-10からなる群から選ばれた2種以上の遺伝子を検出するための2種以上のオリゴヌクレオチドを含み、夫々のオリゴヌクレオチドが2種以上の遺伝子の一種に相補性である配列を含むことを特徴とする固体支持体。
【請求項12】
成人脳又は成人肝臓としての組織の源の測定用の固体支持体であって、カルシウムチャンネル、シナプトタガミン、ニューロモジュリン、カルモジュリン、ニコチン性アセチルコリン受容体β2、VLDLR、ウジュリン1/ウンジュリン/細胞外マトリックス糖タンパク質、ピルベートデヒドロゲナーゼE1、アポリポタンパク質B100、肝細胞gf、IGF結合タンパク質1、ユビキチン、骨誘導因子前駆体、及びシトクロムp450-2E1からなる群から選ばれた3種以上の遺伝子を検出するための3種以上のオリゴヌクレオチドを含み、夫々のオリゴヌクレオチドが3種以上の遺伝子の一種に相補性である配列を含むことを特徴とする固体支持体。
【請求項13】
胎児脳又は胎児肝臓としての組織源の区別用の固体支持体であって、 G6PD、カルシウムチャンネル、シナプトタガミン、ニューロモジュリン、ピルベートデヒドロゲナーゼE1、アポリポタンパク質B100、肝細胞gf、IGF結合タンパク質1、ユビキチン、骨誘導因子前駆体、及びチモシンβ-10からなる群から選ばれた2種以上の遺伝子を検出するための2種以上のオリゴヌクレオチドを含み、夫々のオリゴヌクレオチドが2種以上の遺伝子の一種に相補性である配列を含むことを特徴とする固体支持体。

【図1】
image rotate


【公開番号】特開2006−246892(P2006−246892A)
【公開日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−103682(P2006−103682)
【出願日】平成18年4月4日(2006.4.4)
【分割の表示】特願2000−519109(P2000−519109)の分割
【原出願日】平成10年10月30日(1998.10.30)
【出願人】(399125757)アフィメトリックス インコーポレイテッド (17)
【Fターム(参考)】