説明

成分測定装置及び医療機器

【課題】周囲環境に応じて適切な音量で音声出力を行う成分測定装置及び・医療機器を提供する。
【解決手段】血糖計10aは、血糖値を測定する測定部68と、情報を音声形式で出力するスピーカ54と、周囲の音を入力するマイク58と、制御部60とを備える。制御部60の音量自動調整部90は、マイク58から入力された周囲音量を判断し、該周囲音量に応じてスピーカ54から出力する情報の出力音量を調整する。周囲音量に応じて音声出力の音量を自動的に調整すると、音量つまみの操作をしなくても周囲音量に応じた適切な音量が得られる。さらに、血糖計10aは切換によって音量自動調整部90をオフとして、スピーカ54からの出力音量を手動調整するボリュームスイッチ40aを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、体液の所定成分やバイタルサインを測定する測定部と音声形式で測定結果などを出力するスピーカとを有する成分測定装置及び医療機器に関する。
【背景技術】
【0002】
糖尿病の治療において、日々の血糖値を測定することによる日常的な管理が推奨されており、患者自身が血糖計を用いて血糖値を測定している。
【0003】
しかし、糖尿病患者は合併症によって弱視になったり失明している場合や、また合併症がなくても高齢によって視力が低下している場合があり血糖計のディスプレイに表示される測定値を読みづらいことがある。さらに、合併症により手指が不自由となり血糖計を安定して把持できずに測定値を読みづらいこともある。
【0004】
このような糖尿病患者に対しては測定値をディスプレイに表示するだけではなく、特許文献1、特許文献2及び特許文献3に示されるように音声により読み上げる機能を搭載することにより測定結果を視力に頼らずに知ることができ、好適である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−58359号公報
【特許文献2】特開2007−41920号公報
【特許文献3】特許第4395146号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、多くの糖尿病患者は病院外で普通の生活をしており、血糖計が使用される環境は様々であって、周囲の雑音(周囲音量)も環境によって相当に異なる。したがって、血糖計の音声出力の音量は聞き取りやすいように使用環境に応じて調整することが望ましい。
【0007】
しかしながら、合併症又は高齢により弱視の患者や失明している患者にとって音量つまみを調整することは負担となることがある。また視力に異常がない患者であっても周囲音量に応じてその都度適切に音量調整することは面倒に感じることがある。
【0008】
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、簡便な操作性で、周囲音量に応じて適切な音量で測定値などの情報を音声出力できる成分測定装置及び医療機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る成分測定装置は、体液の所定成分を測定する測定部と、少なくとも前記測定部で測定された測定結果値を含む情報を音声出力するスピーカと、周囲の音を入力するマイクと、前記マイクから入力された周囲音量を判断し、該周囲音量に応じて前記スピーカから出力する前記情報の出力音量を調整する音量自動調整部とを有することを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る医療機器は、人体のバイタルサインを測定する測定部と、少なくとも前記測定部で測定された測定結果値を含む情報を音声出力するスピーカと、周囲の音を入力するマイクと、前記マイクから入力された周囲音量を判断し、該周囲音量に応じて前記スピーカから出力する前記情報の出力音量を調整する音量自動調整部とを有することを特徴とする。
【0011】
このように、マイクから入力された周囲音量を判断し、該周囲音量に応じて情報の出力音量を自動的に調整すると、音量つまみなどの操作をする必要もなく、スピーカから出力する情報の出力音量が周囲音量に応じた適切な音量となる。
【0012】
前記音量自動調整部は、前記スピーカから音声が出力されている間、及び、前記測定部によって前記体液の所定成分を測定している間はそれ以前に設定された出力を維持してもよい。これにより、一連のまとまった期間内で音量が不自然に変化することが防止できる。
【0013】
前記音量自動調整部は、前記スピーカから音声が出力されている間は、前記マイクからの周囲音量による前記出力音量の調整を停止するとよい。これにより、当該成分測定装置が自ら発生している音声の影響を受けずに周囲音量を適切に検出できる。
【0014】
前記音量自動調整部が前記マイクから入力された周囲音量を判断している間は、前記スピーカからの新たな音声の出力を停止してもよい。このようにしても、当該成分測定装置が自ら発生している音声の影響を受けずに周囲音量を適切に検出できる。
【0015】
前記出力音量の基礎音量を調整するユーザ操作可能な基礎音量調整部を有し、前記音量自動調整部は、前記基礎音量を基準として前記出力音量を調整してもよい。これにより、ユーザごとの聴力に応じて適切な音量に設定することができる。
【0016】
前記音量自動調整部の機能のオン・オフを切り替える機能切換部と、前記機能切換部によって前記音量自動調整部の機能がオフとなっているときに、前記出力音量を調整するユーザ操作可能な音量手動調整部とを有してもよい。これにより、必要に応じ又はユーザ(患者(特に聴力の衰えた高齢者)、介護者又は看護師等)の判断により手動で所定音量に設定することができる。
【0017】
前記音量自動調整部は、前記成分測定装置の電源がオンになるたび、前記周囲音量を判断して前記出力音量を調整してもよい。これにより、毎回の使用環境に応じた適切な音量となる。
【0018】
前記音量自動調整部は、前記出力音量を固定された複数段階の音量のいずれか1つに調整すると、ユーザにとって音量の変化と現在の音量とが認識されやすい。
【発明の効果】
【0019】
本発明に係る成分測定装置及び医療機器によれば、マイクで周囲音量を測定し、該周囲音量に応じて所定成分(グルコースなど)の測定値などの出力音量を自動的に調整することにより、音量つまみなどの操作をすることなく、周囲音量に応じた適切な出力音量を設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】第1の実施形態に係る血糖計の斜視図である。
【図2】第1の実施形態に係る血糖計の基端側から見た側面図である。
【図3】試験具の断面側面図である。
【図4】第1の実施形態に係る血糖計の基端部近傍の側面図である。
【図5】第1の実施形態に係る血糖計のブロック構成図である。
【図6】記憶部の内部構成を示す図である。
【図7】第1の実施形態に係る血糖計の制御部のブロック構成図である。
【図8】第1の実施形態に係る血糖計の第1の操作例を示すタイムチャートである。
【図9】第1の実施形態に係る血糖計の第2の操作例を示すタイムチャートである。
【図10】第1の実施形態に係る血糖計の第3の操作例を示すタイムチャートである。
【図11】第2の実施形態に係る血糖計の斜視図である。
【図12】第2の実施形態に係る血糖計の基端部近傍の側面図である。
【図13】第2の実施形態に係る血糖計の制御部のブロック構成図である。
【図14】第2の実施形態に係る血糖計の第1の操作例を示すタイムチャートである。
【図15】第2の実施形態に係る血糖計の第2の操作例を示すタイムチャートである。
【図16】第3の実施形態に係る血糖計の制御部のブロック構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明に係る成分測定装置及び医療機器の実施形態として、血糖計10a、10b及び10cを挙げ、添付の図1〜図16を参照しながら説明する。
【0022】
図1及び図2に示すように、第1の実施形態に係る血糖計(成分測定装置、医療機器)10aには、先端に試験具としてチップ12が装着される。血糖計10aは、患者自身が操作して血糖計測を行うパーソナルユースの用途として主に用いられるが、もちろん特段の改造をすることなく医療従事者が使用する医療施設内用途としても使用可能である。先ずチップ12について説明する。
【0023】
図3に示すように、チップ12は、有底筒状のベース筒14と、ベース筒14から半径外方向に突出するフランジ16と、ベース筒14の底部から突出するノズル18と、ベース筒14の底部内面に設置された試験紙20とを有する。ベース筒14には複数のスリット14aが設けられている。ノズル18の中心には、先端の点着部22から試験紙20に連通する直線状の血液導入路24が設けられている。試験紙20の材質としては、例えば、ポリエーテルスルホンが挙げられる。試験紙20に含浸される試薬としては、例えば、グルコースオキシターゼ(GOD)、ペルオキシターゼ(POD)、4−アミノアンチピリン、N−エチルN−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)等の発色剤が挙げられる。また、試薬には所定の緩衝剤が含まれていてもよい。
【0024】
血液導入路24は、血液を毛管現象により吸い上げる程度に十分細径に設定されており、点着部22に接触した血液を試験紙20まで導入する。
【0025】
チップ12は、いわゆるディスポーザブル品であり個包装体としてのケース26(図1参照)内に収納され、ケース26の基端開口部はフィルムでシールされている。
【0026】
図1及び図2に戻り、第1の実施形態に係る血糖計10aは、チップ12が装着されるチップ装着部28と、チップ装着部28の近傍上面に設けられたイジェクタ30と、上面中央に設けられた液晶のディスプレイ36と、上面の基端側に設けられた操作部38と、基端部近傍の側面に設けられた複数段階設定のボリュームスイッチ40aと、基端部側面(図2参照)に設けられた時間設定ボタン44と、紐で接続されてチップ装着部28を保護するキャップ46とを有する。血糖計10aは片手で把持しやすいやや細長い形状であり、先端部は先端方向に向かって細くなるとともにやや下側に屈曲して点着操作が容易な形状となっている。
【0027】
血糖計10aの上面部は平面状に形成されている。ディスプレイ36は計測した血糖値を表示する他、所定の入力操作確認やメンテナンス用コードの表示が可能である。
【0028】
操作部38は、電源のオン・オフをする電源ボタン50と、過去に記憶された測定値を呼び出す記憶呼出ボタン52と、スピーカ54と、再生ボタン56と、マイク58とを有する。スピーカ54は血糖値の測定結果である測定値やその測定値に基づく医療ガイダンス、操作ガイダンス、エラー通知などの情報を音声で出力するとともに、操作に応じてビープ音などの音響出力をする。スピーカ54の出力については後述する。再生ボタン56は直近に音声報知された内容を再度報知させるためのボタンである。
【0029】
マイク58は、周囲の音を入力してその周囲音量に応じてスピーカ54の出力音量を調整するためのものである。マイク58は医師等が患者ごとの医療ガイダンスを音声として録音する録音入力部として用いてもよい。マイク58からの周囲音の入力に対応する周囲音量(単位は、この実施例では[dB])を測定する際には、制御部60により可変可能な設定時間内(例えば1〜5秒間)の周囲音の入力の平均化や周囲音の入力に対するフィルタリング処理などを行えばよい。スピーカ54及びマイク58は、血糖計10aに内蔵される形式に限らず、例えばアッセンブルの着脱式や外付け式であってもよい。
【0030】
時間設定ボタン44、電源ボタン50、記憶呼出ボタン52、再生ボタン56及び後述する自動調整ボタン100の表面には異なるパターンの小突起が設けられており、指先の触覚で識別可能である。
【0031】
図4に示すように、ボリュームスイッチ40aは、スライダ59を左右5段階に移動させるスイッチであり、向かって右から順に自動音量調整、音出力切、音量小、音量中、音量大を選択できる。側面におけるボリュームスイッチ40aのすぐ下には、スライダ59の三角突起ポインタに対応して右から順に「自動」、「切」、「小」、「中」、「大」の表示が設けられている。
【0032】
例えば、仮想線で示す位置にスライダ59を移動させたときには、「自動」すなわち自動音量調整が選択されることになる。スライダ59には複数本の縦突起が設けられており指先を用いて横方向へ移動させやすい。
【0033】
ボリュームスイッチ40aは、音量自動調整の機能のオン・オフを切り替える機能切換部としても作用し、内部の「自動」端子69aが選択されているときにはオンであり、「切」端子69b、「小」端子69c、「中」端子69d又は「大」端子69eが選択されているときにはオフになる。「切」端子69b、「小」端子69c、「中」端子69d及び「大」端子69eは、音量自動調整の機能を使用しないときに、音声出力の音量を手動で調整する音量手動調整部として作用する。
【0034】
ここで音声出力される内容は、血糖測定や治療に関わる情報であり、測定された測定結果値、操作手順の案内、エラー通知、その対処方法、治療ガイダンスなどが挙げられる。
【0035】
ボリュームスイッチ40aは、右の端まで動かせば「自動」となって音声出力の音量を環境に合わせて調整するので、出力内容を聞き取りやすくなる。ボリュームスイッチ40aは血糖計10aを右手で把持した状態で親指で操作しやすい箇所にあるとともに、親指を基端側に曲げ込む操作をするとスライダ59が図4の右端まで移動するので「自動」に設定しやすく、視力の低下しているユーザでも操作しやすい。
【0036】
さらに、スライダ59を図4の左端まで移動させると「大」となることから、左右のいずれか一方の端まで移動させればどちらの場合でも音声を聞き取りやすくなり、視力の低下している患者でも安心して操作ができる。
【0037】
以下、スライダ59が「自動」端子69aを選択しているときを「自動音量調整」、「切」端子69bを選択しているときを「音出力切」、「小」端子69cを選択しているときを「音量小」、「中」端子69dを選択しているときを「音量中」、「大」端子69eを選択しているときを「音量大」として表す。また「自動音量調整」である場合で、音量自動調整機能によって「音量小」と同じ音量に設定されるときを「自動小」、「音量中」と同じ音量に設定されるときを「自動中」、「音量大」と同じ音量に設定されるときを「自動大」として表す。
【0038】
出力する音量は、約10cmの距離において、おおよそ「音量大」で62dB、「音量中」で56dB、「音量小」で45dBに設定されている。
【0039】
図5に示すように、血糖計10aは制御部60が全体を統括的に制御している。血糖計10aは内部に電源62と、時計64と、記憶部66と、測定部68とを有する。電源62には、例えばボタン電池が用いられ、電源ボタン50の作用下に電力を制御部60に供給する。時計64は時間設定ボタン44の操作によって調整され、現在時刻を制御部60に通知する。時計64にはカレンダー機能が設けられていてもよい。時計64の時間設定操作に関する詳細説明は省略する。
【0040】
測定部68は光学式であって、試験紙20(図3参照)にパルス状に光を照射する発光部68aと、呈色した試験紙20で反射した光を受光する受光部68bと、該受光部68bの受光信号をデジタル値に変換して制御部60に供給するA/D変換器68cとを有する。なお試験紙20及び測定部68は光学式に限らず、例えば、アンペロメトリー等を利用した電極式であってもよい。
【0041】
ボリュームスイッチ40aは、スライダ59の位置によって「自動」端子69a、「切」端子69b、「小」端子69c、「中」端子69d又は「大」端子69eのいずれか1つが選択され制御部60に入力される。
【0042】
ディスプレイ36、時間設定ボタン44、記憶呼出ボタン52、スピーカ54、再生ボタン56、マイク58、電源62、時計64、記憶部66及び測定部68は制御部60に接続されている。制御部60としては、例えばマイクロコンピュータが用いられ、所定のプログラムを読み込み各機能部と協働しながらソフトウェア処理を実行する。
【0043】
図6に示すように、記憶部66はプログラム70と、ワークメモリ72と、音声データメモリ74と、設定値メモリ76とを有する。プログラム70は制御部60が読み込み実行するソフトウェアである。ワークメモリ72はプログラム70を実行する際に所定のデータを都度記憶するために用いられる。音声データメモリ74は血糖計10aの操作におけるいくつかのアナウンスを音声データとして記憶する領域であり、例えば「電源が入りました。」、「電池が減っています。」、「測定をしています。」、「時間を設定します。」等のアナウンスの音声データである。設定値メモリ76は電源オフ時に血糖計10aの所定データを記憶・保存しておくメモリであり、例えば、後述する音量自動調整部90による設定音量レベルや、過去の複数回の血糖測定値が記憶される。
【0044】
図6では煩雑になることを避けるために記憶部66を1つにまとめて示しているが、プログラム70及び音声データメモリ74はROM(Read Only Memory)、ワークメモリ72はRAM(Random Access Memory)、設定値メモリ76は書き込み可能な不揮発性メモリ(例えばフラッシュメモリ)にするとよい。
【0045】
図7に示すように、制御部60はモード管理部80と、算出部82と、測定値出力部84と、音声出力指示部86と、スピーカ制御部88とを有する。図7では本発明の要旨と関係の小さな機能部については省略している。
【0046】
モード管理部80は血糖計10aの全体のモード管理及びタイミング管理を行い他の各機能部に動作指示を行う。さらに、モード管理部80は、スピーカ54の出力に関して、音量自動調整の機能がオンである「自動」のときは「音量自動調整モード」で、オフであるときは「音量手動調整モード」として区別する。また、血糖測定のタイミングに関して、チップ12の装着が確認されるまでの準備モード、チップ12の装着から血糖値を算出するまでの測定モード及び結果を表示する表示モードを区別する(図8参照)。
【0047】
算出部82は測定部68から供給される信号に基づいて血糖値を算出する。測定値出力部84は算出部82で得られた血糖値をディスプレイ36に表示出力するとともに、音声出力指示部86に音声出力指示を与える。音声出力指示部86は測定値出力部84から供給される血糖測定値や所定の音声データを音声出力形式データに変換する。測定結果値の読み上げや操作ガイドの音声データはモード管理部80の指示下に記憶部66の音声データメモリ74から選択し、場合によっては組合わせて用いる。
【0048】
スピーカ制御部88は音量自動調整部90と、音量設定部92と、アンプ94とを有する。音量自動調整部90は、ボリュームスイッチ40aの「自動」端子69aが選択されている「自動音量調整」のときに機能がオン(つまり「音量自動調整モード」)になり、マイク58から入力された周囲音量を判断し、該周囲音量に応じてスピーカ54から出力する各種情報の出力音量を例えば3段階のいずれか1つに調整・設定する。すなわち、マイク58から入力された周囲音量が20dB以下であるときには「自動小」(「音量小」と同じ音量)にし、20dBを超え70dB以下であるときには「自動中」(「音量中」と同じ音量)にし、70dBを超えるときには「自動大」(「音量大」と同じ音量)に設定する。設定された音量レベルの情報は音量設定部92を介してアンプ94に供給され、それ以降スピーカ54から出力される音声出力情報の音量に反映される。また、設定された音量を示すパラメータは設定値メモリ76に記憶される。
【0049】
音量自動調整部90は、スピーカ54から音が出力されている間、及び、測定部68によって体液の所定成分を測定している測定モードではそれ以前に設定された音量を維持する。これにより、一連のまとまった期間内、すなわち音声の出力途中や血糖測定中において、音声報知される音量が不自然に変化することが防止できる。
【0050】
また、音量自動調整部90は、マイク58から周囲音量を検出する場合、スピーカ54から音が出力されている間は、音のレベルの検出処理を一時停止する。これにより、血糖計10aが自ら発生している音の影響を受けずに周囲音量を検出できる。
【0051】
さらに、音量自動調整部90は、音声出力の音量を固定された複数段階の音量のいずれか1つに調整する。複数段階の音量としては、ボリュームスイッチ40aによって「小」端子69c、「中」端子69d及び「大」端子69eが選択されたときの「小音量」、「中音量」及び「大音量」と同じ音量となるように設定してもよい。これにより、ユーザにとって音量の変化と現在の音量とが認識されやすくなる。図7、図13及び図16で示される音量自動調整部90の形態は本発明を説明するための一形態であることはもちろんであり、音量自動調整部90と規定される範囲はこれに限らず、例えばスピーカ制御部88を「音量自動調整部」とみなしてもよい。
【0052】
音量設定部92はスピーカ54の音量を設定する部分であり、具体的にはボリュームスイッチ40aの「自動」端子69aが選択されている「自動音量調整」のときには音量設定部92で設定された音量、「小」端子69cが選択されているときには「小音量」、「中」端子69dが選択されているときには「中音量」、「大」端子69eが選択されているときには「大音量」となるようにアンプ94の調整をする。また、「切」端子69bが選択されているときには音量がゼロとなるようにアンプ94の調整をし、又は出力ラインを遮断する。アンプ94は音声出力指示部86から供給される音声形式の信号を音量設定部92で指示される音量レベルとなるように増幅してスピーカ54を駆動する。
【0053】
次に、このように構成される血糖計10aの動作・作用について図8〜図10を参照しながら説明する。最初に、図8に基づいて血糖計10aの第1の操作例について説明する。
【0054】
図8において、ユーザが電源ボタン50を押すことによって血糖計10aの電源を入れたタイミングを時刻T0とする。このとき、ボリュームスイッチ40aは「自動」を選択している(「自動音量調整」)ものとする。つまり、図4においてスライダ59が仮想線位置にあって「自動」端子69aが選択されている。図8〜図10において、この状態を便宜的に「自動調整ボタンオン」と表記する。
【0055】
この時刻T0からチップ12の装着が確認される時刻T1までが準備モードである。
【0056】
時刻T0において、制御部60はボリュームスイッチ40aの状態を確認し、「自動」端子69aが選択されていることを認識すると音量自動調整部90の作用下に音量自動調整処理を開始する。すなわち、マイク58から入力された周囲音量を判断し、該周囲音量に応じてスピーカ54の音量を設定する。周囲音量を判断するには時刻T01までかかるものとする。時刻T01は時刻T1以前である。
【0057】
なお、上述したように、音量自動調整部90はスピーカ54から音が出力されている間は、マイク58からの周囲音量の検出を一時停止する。例えば、時刻T0〜時刻T01までの間に電源62の蓄電量が所定閾値まで減少して「電池が減っています。」という音声アナウンスを出力している際にはマイク58からの周囲音量の検出を一時停止する。また、即時に出力する必要のない情報であるときには、マイク58からの周囲音量の検出終了後(時刻T01)まで出力を保留してもよい。これにより、自ら発生している音の影響を受けずに周囲音量を検出できる。
【0058】
時刻T01において、音量自動調整部90はマイクから入力された周囲音量に基づいてスピーカ54の音量を「自動小」、「自動中」、「自動大」の3段階のいずれか1つに設定し、これ以降スピーカ54から出力される音声アナウンスに反映させる。また、設定された音量を示すパラメータは設定値メモリ76に記憶される。
【0059】
このように、音量自動調整部90は電源ボタン50によって血糖計10aがオンになるたび、マイク58から入力された周囲音量を判断して音声アナウンスの出力音量を調整する。したがって、毎回の使用環境が異なっていても、該使用環境に応じた適切な音量となる。
【0060】
時刻T0では「電源が入りました。」、「チップを装着してください。」等の音声アナウンスをスピーカ54から出力するが、この出力は一般に時刻T01以前であり、音量自動調整部90による音量調整が終了していない。しかし、前回に音量調整をした際の音量を示すパラメータが設定値メモリ76に記憶されているので、音量設定部92はこのパラメータに基づいて一時的に音量設定をしておけばよい。
【0061】
準備モードの期間、ユーザはキャップ46(図1参照)を外し、チップ12をチップ装着部28に装着する。すると、測定部68はチップ12が装着されたことを検出し、モード管理部80の管理下に準備モードを終了して測定モードに入る。この時点の時刻T1から測定が終了する時刻T2までが測定モードである。
【0062】
時刻T1では「正しいチップが装着されました。」、「穿刺してチップに血液を点着させてください。」等の音声アナウンスをスピーカ54から出力するが、この時点では音量自動調整部90によって適切な音量に設定されていることからユーザは明確に聞き取ることができる。
【0063】
ユーザは音声ガイダンスに従ってチップ12の点着部22(図3参照)に血液を点着させる。点着部22に点着した血液は血液導入路24を通り試験紙20に導かれる。
【0064】
電源投入後から発光部68aは所定のパターンで発光しており、試験紙20に血液が含浸することで試験紙20からの反射光量が変化する。更に、血液中のグルコースと発色試薬が反応して呈色が進行し、受光部68bで受光した反射光量が低下していく。先の血液の含浸を検出した時点から計時を開始し、所定時間経過後(例えば9秒後)の受光部68bでの受光信号に基づいて血糖値が算出される。このとき、スピーカ54から「計測中です。」という音声アナウンスや、計測中であることを示す断続ビープ音を出力してもよい。断続ビープ音についても音量自動調整による音量が反映される。
【0065】
算出部82は該受光信号に基づいて血糖値を求める際、ヘマトクリット補正や温度補正を行う。
【0066】
算出された測定値は測定値出力部84を介してディスプレイ36に表示されるとともに、音声出力指示部86及びアンプ94を介してスピーカ54から音声出力される。これにより測定モードは終了する(時刻T2)。
【0067】
測定値はディスプレイ36に表示されるだけではなく、スピーカ54から使用環境に応じた適切な音量で音声出力されることから、視力の弱いユーザでも適確に把握可能である。
【0068】
この後、ユーザはチップ12をイジェクタ30を操作して取り外し、測定を終了する場合には電源ボタン50を押して血糖計10aの電源を切る。チップ装着部28はキャップ46で覆っておく。上述したように、電源を切っても音量自動調整部90で設定された音量を示すパラメータは設定値メモリ76に記憶されているので、次回操作時にはまずそのパラメータに基づいた音量が反映されることになる。
【0069】
一方、測定を再度行う場合には、測定部68では光学的にチップ12が取り外されたことを検出するので(時刻T3)、「チップが外されました。」と音声出力し、準備モードへ戻る。準備モードに戻ったときにも音量自動調整部90によって時刻T01で設定された音量は維持され、適切な音量で音声アナウンスが出力されることから、該音声アナウンスに従って再度測定を続けることができる。
【0070】
図9は、血糖計10aの第2の操作例である。この第2の操作例では、電源オンの時刻T0に音量が「音量小」、「音量中」、「音量大」であるか、又は「音出力切」となっていて、測定モード中の時刻T11において自動調整ボタンオンとなった場合である。
【0071】
この場合、時刻T11は測定モード中であることから、すぐには音量自動調整を行わず、その時点の音量(「音量小」、「音量中」、「音量大」又は「音出力切」)が維持される。測定モードが終了する時刻T2から音量自動調整機能がオンで「音量自動調整モード」となって、マイク58から入力された周囲音量を判断し、時刻T21において音量が決定され、それ以降の音声アナウンスに反映される。
【0072】
このように、測定部68によって血糖値を測定している測定モード中には音量を維持することより、この一連のまとまった期間で出力される音声アナウンス「測定中です。」や、測定モード中であることを示す断続ビープ音などの音量が途中で不自然に変化することを防止でき、ユーザに不快感を与えることがない。また、設計条件によっては、測定モード中に限らずスピーカ54から音が出力されている一連のまとまった期間に音量を維持させるとよい。
【0073】
図10は、血糖計10aの第3の操作例である。この第3の操作例は、図9の第2の操作例とは逆で、測定モードの途中の時刻T12でボリュームスイッチ40a(図4参照)のスライダ59を「自動」から「小」、「中」又は「大」のいずれかに変化させた場合である。図10において、この状態を便宜的に「自動調整ボタンオフ」と表記する。
【0074】
この第3の操作例では時刻T12以降は、音量自動調整がオフとなり、ボリュームスイッチ40aで選択された「小」、「中」又は「大」のいずれかに対応してスピーカ54の音量を設定する。
【0075】
この第3の操作例では、当初は音量自動調整を行っていたがユーザが聞こえる音が小さすぎる又は大きすぎると感じて、音量を変更するためにボリュームスイッチ40aを操作する場合である。このような特殊な場合にはユーザの要望を優先し、測定モードの途中であってもボリュームスイッチ40aの操作に基づいて音量を変更するとよい。
【0076】
次に、第2の実施形態に係る血糖計10bについて図11〜図15を参照して説明する。血糖計10b及び後述する血糖計10cにおいて第1の実施形態に係る血糖計10aと同様の部分については同符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0077】
図11及び図12に示すように、第2の実施形態に係る血糖計10bは、上記のボリュームスイッチ40aに代えてボリュームスイッチ40b(音量手動調整部)が設けられるとともに、該ボリュームスイッチ40bから独立した自動調整ボタン(機能切換部)100が設けられている。
【0078】
ボリュームスイッチ40bは、上記のボリュームスイッチ40aにおける「自動」に対応した「自動」端子69aがなく「切」、「小」、「中」及び「大」が選択可能になっている。図13に示すように、自動調整ボタン100は制御部60の音量自動調整部90に接続されており、該音量自動調整部90に対して音量自動調整のオン・オフを切り替え指示するボタンである。
【0079】
血糖計10bにおいては、図12から明らかなように、操作上は自動調整ボタン100の操作とは独立的にボリュームスイッチ40bの選択設定が可能となっている。血糖計10bでは、自動調整ボタン100が押されるたびに音量自動調整部90による音量自動調整機能がオン・オフに切り替わり、オフである「手動調整モード」のときにはボリュームスイッチ40bの選択が優先されて「音量小」、「音量中」、「音量大」又は「音出力切」のいずれかの状態となる。
【0080】
音量自動調整機能がオンであるかオフであるかは、例えば、ディスプレイ36に表示してもよいし、切り替えのたびに音声で案内してもよいし、自動調整ボタン100自体を点灯・消灯させることにより表示してもよい。また、自動調整ボタン100をオルタネート式切替スイッチにすれば、目視及び触覚でいずれの状態に切り替えられているか判断できる。
【0081】
次に、このように構成される血糖計10bの動作・作用について図14及び図15を参照しながら説明する。最初に、図14に基づいて血糖計10bの第1の操作例について説明する。図14及び図15における時刻表示及びモードは図8〜図10と同様である。
【0082】
図14において、血糖計10bが電源オンになった時刻T0では音量自動調整機能はオフとなっており、当初はボリュームスイッチ40bによって選択された音量で音声アナウンスが出力される。
【0083】
準備モード中の時刻T02において自動調整ボタン100が押されると、音量自動調整部90の作用下に音量自動調整処理を開始する。すなわち、マイク58から入力された周囲音量を判断し、該周囲音量に応じてスピーカ54の音量を設定する。周囲音量を判断するには時刻T03までかかるものとする。
【0084】
時刻T03において、音量自動調整部90はマイクから入力された周囲音量に基づいてスピーカ54の音量を3段階(「自動小」、「自動中」、「自動大」)のいずれか1つに設定する。設定された音量は音量設定部92を介してアンプ94に供給され、それ以降スピーカ54から出力される音声アナウンスに反映される。仮に、時刻T03が時刻T1以降(つまり測定モード)になってしまう場合には、自動調整前の音量を維持するとよい。
【0085】
なお、血糖計10bでは音量自動調整機能に関して電源オフ時の保持手段はなく、電源をオフにすると音量自動調整もオフとなり再び電源がオンになったとき(時刻T0)には、ボリュームスイッチ40bの設定が優先される。設計条件によっては電源がオンになったとき音量自動調整がオンの「音量自動調整モード」になるようにしてもよい。また、電源オン時に「音量自動調整モード」にするか「音量手動調整モード」にするかは、電源オフ時の状態に従うようにしてもよい。この場合、電源オンの時刻T0で「音量自動調整モード」であるか「音量手動調整モード」であるか音出力オフであるかを音声や表示画面で出力するとよい。
【0086】
図15は、血糖計10bの第2の操作例である。この第2の操作例では、電源オンの時刻T0から測定モード中の時刻T11までの間に音量が「音量小」、「音量中」、「音量大」であるか又は「音出力切」となっていて、測定モード中の時刻T11において自動調整ボタンオンとなった場合である。
【0087】
この場合は図9に示す例と同様であって、時刻T11は測定モード中であることから、すぐには音量自動調整を行わず、その時点の音量(「音量小」、「音量中」、「音量大」又は「音出力切」)が維持される。測定モードが終了する時刻T2から音量自動調整機能がオンとなって、マイク58から入力された周囲音量を判断し、時刻T21において音量が決定され、それ以降の音声出力に反映される。
【0088】
このように、血糖計10bは音量自動調整部90の機能のオン・オフを切り替える自動調整ボタン100と、音量自動調整機能がオフとなっているときに、音声アナウンスの出力音量を調整するボリュームスイッチ40bとを有しおり、必要に応じ又はユーザの判断により手動で所定音量に設定することができる。
【0089】
次に、第3の実施形態に係る血糖計10cについて説明する。血糖計10cの外観は上記の血糖計10b(図11及び図12参照)と同様である。
【0090】
図16に示すように、血糖計10cにおける制御部60は加算補正部102を有する。加算補正部102はボリュームスイッチ40bで選択されて音量設定部92で設定された基礎音量に対して、音量自動調整部90で設定された音量を加算補正しアンプ94に供給する。これにより、加算補正部102で得られた音量レベルでアンプ94の増幅率が設定されることになる。ボリュームスイッチ40bで「切」が選択されているときにはスピーカ54からの音出力を停止する。
【0091】
血糖計10cの音量自動調整部90は自動調整ボタン100を押すたびにオン・オフが切り替わり、オフである「手動調整モード」のときには加算補正部102に対して加算量として「0」を出力する。
【0092】
血糖計10cの操作例は、上記の血糖計10bの操作例である図14及び図15に準ずるので図示を省略する。
【0093】
このような血糖計10cによれば、ボリュームスイッチ40bで設定される基礎音量を基準として、さらに周囲音量に応じて音量自動調整部90と加算補正部102によって音量を補って音声アナウンスの出力音量を調整する。これにより、ユーザごとの聴力に応じて適切な音量に設定することができる。すなわち、耳の不自由なユーザが使用する場合個人ごとに聴力に差があるが、血糖計10cによれば、そのような聴力個人差と周囲音量とにあせて音量を適切に変えることができる。
【0094】
上述したように、第1〜第3の実施形態に係る血糖計10a、10b及び10cによれば、マイク58を設けて周囲音量を判断し、該周囲音量に応じて音声アナウンスの音量を自動的に調整していることにより、その都度ボリューム操作をする必要もなく、周囲音量に応じた適切な音量となる。合併症又は高齢により弱視の患者や失明している患者にとってボリュームを調整することは負担となることがあり、また視力に異常がない患者であっても周囲音量に応じてその都度適切にボリューム調整することは面倒に感じることがあるが、血糖計10a、10b及び10cでは簡便は操作性が提供される。
【0095】
なお、前記実施例では、体液として血液を挙げて説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、リンパ液、髄液、唾液等であってもよい。更に、体液(血液)中の測定目的とする成分として、ブドウ糖(血糖値)を挙げて説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、コレステロール、尿酸、クレアチニン、乳酸、ヘモグロビン(潜血)、各種アルコール類、各種糖類、各種タンパク質、各種ビタミン類、ナトリウム等の各種無機イオン、PCBやダイオキシン等の環境ホルモンであってもよい。更にまた、前記実施例では、所定成分の量を測定するものとして説明したが、所定成分の性質を測定するものであってもよく、また、所定成分の量及び性質の双方を測定するものであってもよい。
【0096】
本実施の形態では、体液の所定成分を測定する成分測定装置を例示したが、本発明はこれに限らず、例えば、体液成分以外のバイタルサインを測定する医療機器にも適用可能である。バイタルサインとしては心拍数、呼吸(数)、血圧、体温、血流量、酸素飽和度、心電等を含む。また、ここでいう医療機器とはいわゆるパーソナルユース品に限らず、例えば臨床機器を含むことはもちろんである。
【0097】
本発明に係る成分測定装置及び医療機器は、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成乃至工程を採り得ることはもちろんである。
【符号の説明】
【0098】
10a、10b、10c…血糖計(成分測定装置、医療機器)
12…チップ 36…ディスプレイ
38…操作部 40a、40b…ボリュームスイッチ
54…スピーカ 58…マイク
59…スライダ 60…制御部
66…記憶部 68…測定部
80…モード管理部 82…算出部
84…測定値出力部 86…音声出力指示部
88…スピーカ制御部 90…音量自動調整部
92…音量設定部 94…アンプ
100…自動調整ボタン 102…加算補正部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
体液の所定成分を測定する測定部と、
少なくとも前記測定部で測定された測定結果値を含む情報を音声出力するスピーカと、
周囲の音を入力するマイクと、
前記マイクから入力された周囲音量を判断し、該周囲音量に応じて前記スピーカから出力する前記情報の出力音量を調整する音量自動調整部と、
を有することを特徴とする成分測定装置。
【請求項2】
請求項1記載の成分測定装置において、
前記音量自動調整部は、前記スピーカから音声が出力されている間、及び、前記測定部によって前記体液の所定成分を測定している間はそれ以前に設定された出力音量を維持することを特徴とする成分測定装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載の成分測定装置において、
前記音量自動調整部は、前記スピーカから音声が出力されている間は、前記マイクからの周囲音量による前記出力音量の調整を停止することを特徴とする成分測定装置。
【請求項4】
請求項1又は2記載の成分測定装置において、
前記音量自動調整部が前記マイクから入力された周囲音量を判断している間は、前記スピーカからの新たな音声の出力を停止することを特徴とする成分測定装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の成分測定装置において、
前記出力音量の基礎音量を調整するユーザ操作可能な基礎音量調整部を有し、
前記音量自動調整部は、前記基礎音量を基準として前記出力音量を調整することを特徴とする成分測定装置。
【請求項6】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の成分測定装置において、
前記音量自動調整部の機能のオン・オフを切り替える機能切換部と、
前記機能切換部によって前記音量自動調整部の機能がオフとなっているときに、前記出力音量を調整するユーザ操作可能な音量手動調整部と、
を有することを特徴とする成分測定装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の成分測定装置において、
前記音量自動調整部は、前記成分測定装置の電源がオンになるたび、前記周囲音量を判断して前記出力音量を調整することを特徴とする成分測定装置。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1項に記載の成分測定装置において、
前記音量自動調整部は、前記出力音量を固定された複数段階の音量のいずれか1つに調整することを特徴とする成分測定装置。
【請求項9】
人体のバイタルサインを測定する測定部と、
少なくとも前記測定部で測定された測定結果値を含む情報を音声出力するスピーカと、
周囲の音を入力するマイクと、
前記マイクから入力された周囲音量を判断し、該周囲音量に応じて前記スピーカから出力する前記情報の出力音量を調整する音量自動調整部と、
を有することを特徴とする医療機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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