説明

成長及び/又は生産量を改善するためのプロリンの使用

本発明は、L対Dの比率が約80:20〜約97:3のL−及びD−ピログルタメート立体異性体の混合物と、L−及びD−ピログルタメート立体異性体を標的植物に撒布するためのキャリア媒体とを含む組成物について記載する。組成物は、発芽媒体として用いることもでき、発芽を補助するための種子被覆剤に混合してもよい。本発明は、さらに、L対Dの比率が約80:20〜約97:3のL−及びD−ピログルタメートの立体異性体の混合物と、L−及びD−ピログルタメート立体異性体のためのキャリア媒体とを含む組成物で標的植物を処理することによる標的植物の栽培性能を増加させる方法についても記載する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
連邦政府の権利に関する申告
本発明は、アメリカ合衆国エネルギー省により与えられた契約第W-7405-ENG-36号の下での政府の援助によってなされた。政府は、本発明において所定の権利を有する。
【0002】
発明の分野
本発明は、全般的に、選択されたプロリン含有組成物、及び植物の成長の改善のため、種子の発芽の改善のため、植物を選択されたストレス条件から保護するためなどの該プロリン含有組成物の使用に関する。
【背景技術】
【0003】
発明の背景
多くの農作業は、経費と収益が作物の迅速な回転率と市場に最初に入ることに依存して、非常に時間に敏感である。よって、迅速な植物の成長は、野菜、ベリー及びバナナのような価値が高い作物を栽培する多くの農業ビジネス並びに温室及び苗床産業にとって経済的に重要なゴールである。多くのよく発展した作物の生産量が近年プラトーに達した傾向があるとの観察から、作物生産技術の改善の重要性は、大きくなっている。迅速な植物の成長のゴールは、完全には理解されていないままの植物調節機構の多くの研究において扱われている。特に、炭素及び窒素の代謝を調整する植物調節機構についての完全な理解は、達成されておらず、これは、植物の成長及び発達に対して主要な影響を有するはずである。
【0004】
迅速な植物の成長に対する要望と同様に、種子発芽までの時間の長さ、発芽の均一性、すなわちほぼ同時の発芽、生産量及び合計の種子発芽の比率のような因子を含むその他の植物因子は、農産業にとって重要である。
【0005】
Pehuらによる米国特許第5922649号は、植物の生産量を改善する組成物、特にグリシンベタイン組成物の使用について記載している。
【0006】
Unkeferらによる米国特許第6831040号は、2−ヒドロキシ−5−オキソプロリン、5−オキソプロリン(2−ピロリドン−5−カルボン酸)及びそれらの混合物のようなプロリンを植物に与えることにより、成長を促進できることを記載している。2−オキソグルタラメート及びピログルタメートのいずれか又は両方の有効濃度を植物において維持することが、高く望まれている。2−オキソグルタラメートの濃度の上昇が、性能、品質特性及びその他の利益の改善をもたらし得る。植物を2−オキソグルタラメート又はピログルタメートで処理することは、これらの利益を与え得る。現在までに、ピログルタメートの利益を最大限にすることを目的とする方法は、一般に、定期的に頻繁な処理を行って該化合物の所望のレベルを維持することを必要とする。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明者らは、ピログルタメートのL及びD異性体を種々の比率で含む組成物、並びに種子の発芽、植物の成長及び生産量を促進するこのような組成物の効力について、広く研究した。本発明者らは、このような植物の成長及び生産量を促進するための好ましい又は最適な組成物を見出した。
【課題を解決するための手段】
【0008】
発明の要約
本明細書に具体的に及び広く記載されるような本発明の目的に従って、本発明は、L−及びD−ピログルタメートの立体異性体の、LのDに対する比率が約80:20〜約97:3の混合物と、該L−及びD−ピログルタメート立体異性体の標的植物への撒布(application)のためのキャリア媒体(carrier medium)とを含む組成物を含む。
【0009】
本発明は、L−及びD−ピログルタメート立体異性体の、LのDに対する比率が約80:20〜約97:3の混合物と、該L−及びD−ピログルタメート立体異性体のためのキャリア媒体とを含む組成物で標的植物を処理することにより、標的植物の成長又は生産量を増大させる方法も含む。
【0010】
本発明は、L−及びD−ピログルタメート立体異性体の、LのDに対する比率が約80:20〜約97:3の混合物を含む組成物の溶液で、種子を直接湿らせることを含む、播種の前に種子を処理する方法も含む。
【0011】
本発明は、L−及びD−ピログルタメート立体異性体の、LのDに対する比率が約80:20〜約97:3の混合物を、種子被覆組成物(seed coating composition)の1成分として加える、種子被覆組成物の改良も含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
詳細な説明
ピログルタメートは、D及びLの立体異性体の2つの形で存在する。これらの異性体のそれぞれは、植物において所望の利益を生じさせる活性がある。細菌発酵法により合成された商業的に入手可能なピログルタメートのL異性体のD異性体に対する立体化学比率は、約60:40である。
【0013】
本発明は、ピログルタメートのL及びD異性体を種々の比率で含む組成物、及び種子発芽、植物の成長及び生産量、並びにストレスに対する耐性を促進することにおけるこのような組成物の効力に関する。このような植物の成長及び生産量を促進するための好ましい又は最適な組成物が、今回見出された。特に、本発明は、L対Dの立体異性体の比率が約80:20〜約97:3のL−及びD−ピログルタメート立体異性体の混合物を含む組成物に関する。このような組成物は、種子発芽媒体としても有用であり、種子発芽を高めるための種子被覆剤に用いることができる。本発明は、さらに、植物の成長及び生産量を促進するために、標的植物にキャリア中で与えることについての、L対Dの立体異性体の選択された比率を有するピログルタメート組成物の効力又は有効性に関する。
【0014】
本発明の組成物は、植物生産性を増大させる助けになる特性を有する。例えば、約80:20〜約97:3でのL:D立体異性体比率の注意深い制御により、いずれかの立体異性体を単独で用いる場合に可能なものより予期できないほど大きい植物成長の刺激が発生する。該組成物は、除草剤が意図して又は意図せずに撒布されることにより受けるようなストレスから植物を防御することにも効果的であり得る。さらに、これらの組成物は、発芽媒体として与えることができるか、又は種子被覆組成物中で用いて、種子発芽を高めることができる。
【0015】
本発明のある実施形態において、L対Dの立体異性体の比率が約80:20〜約97:3のL−及びD−ピログルタメート立体異性体の混合物を含む組成物は、当該技術において知られるようなキャリア媒体と組み合わせ得る。例えば、該組成物は、蒸留水及び水道水を含む水、肥料(fertilizer)溶液、又は除草剤溶液中であり得る。除草剤は、農薬、例えば2,4−D(2,4−ジクロロフェノキシ酢酸)などであり得る。当業者は、用い得る種々の肥料及び除草剤の溶液を熟知しているだろう。しかし、本発明のピログルタメート組成物は、最も単純には水と組み合わせ得る。
【0016】
本発明の別の実施形態において、L対Dの立体異性体の比率が約80:20〜約97:3のL−及びD−ピログルタメート立体異性体の混合物を含む組成物は、種子被覆組成物、例えば当該技術で公知の種子被覆組成物に混合し得る。当業者は、用い得る種々の種子被覆組成物を熟知しているだろう。
【0017】
本発明のピログルタメート組成物は、従来の種子被覆剤の1成分として単純に添加することができる。このような従来の種子被覆剤は、しばしば、ポリマー又はクレイであり、貯蔵及び播種段階の間の剥離、播種の後の好ましくない環境条件から種子を防御するか、殺真菌剤及び殺虫剤のような添加剤の使用により昆虫、真菌などから種子を保護するか、又は温度、湿度などに関連し得るより望ましい時期に発芽の可能性を促進するために用い得る。種子被覆剤は、植物又は種子の全体的な性能を改善する化合物を提供するためにも用いられる。例えば、ポリマー被覆剤は、予め選択された温度又は湿度のレベルで分解するように設計され得、それにより種子を最適発芽時期よりも早く播種でき、種子被覆剤は、環境条件が適するまで発芽を遅延させる。
【0018】
組成物は、キャリアも含み得る。用語「キャリア」により、それを活性物質、すなわちL−及びD−ピログルタメート立体異性体の混合物とともに用いて、植物、種子又は種子及び/又は植物に最も近い土壌に活性物質を与えることを促進させ得る有機又は無機で天然又は合成の物質を意味する。キャリアは、種子及び/又は植物の輸送又は取り扱いを促進することもできる。保持体は、固体(例えばクレイ、天然又は合成のケイ酸塩、樹脂及びワックス)、又は流体(例えば水、アルコール、ケトン、石油フラクション、塩素化炭化水素及び液化ガス)であり得る。
【0019】
本発明のピログルタメート組成物は、活性成分の植物への浸透を補助し得る1又は複数種の界面活性剤も含み得る。このような界面活性剤は、アニオン、カチオン、非イオン、及び両性イオン界面活性剤を含む。アニオン界面活性剤は、アルキルアリールエトキシレート、脂肪酸エトキシレート、植物種子油エトキシレート、ソルビタン脂肪酸エステルエトキシレート、又はその他のアルコキシレートを含む。適切な界面活性剤は、ドデシル硫酸ナトリウム及び化合物C919−(フェニレン)−(OCH2CH29OH(ノノキシノール−9TM又はNP−9TMとしても知られる)を含み得る。
【0020】
本発明のピログルタメート組成物は、グリセロールなどのような1又は複数種の湿潤剤も含み得る。
【0021】
本発明のピログルタメート組成物は、いくつかの手段のいずれの1つを用いることにより植物に有利に撒布され得る。例えば、該組成物は、植物の葉群(foliage)に噴霧すること、植物の周囲の土壌に撒布することなどにより、植物の根に直接撒布され得る。好ましくは、組成物は、植物の葉群に対して噴霧することにより撒布され得る。
【0022】
本発明の方法及びピログルタメート組成物は、娯楽若しくは装飾用の植物又は娯楽若しくは装飾用の作物に用い得るが、特に商業的な作物を処理するのに有用である。本発明において処理し得る植物及び作物の例は、単子葉植物、例えばモロコシ、イネ、コムギ、トウモロコシ、オオムギ、エンバク及び芝、すなわち草;双子葉植物、例えばバラ、並びにリンゴ、チェリー及びモモを含む果実樹木;ブドウなどを含む草本性つる植物、アブラナ科の野菜(例えばブロッコリー、カリフラワー、芽キャベツ、ケール、コラード、ラディッシュ及びキャベツ);ナス科の野菜(ジャガイモ、トマト、並びにピーマン、トウガラシ(chili peppers)などを含むトウガラシ(peppers));並びにマメ科植物、例えばダイズ、インゲンマメなどを含む。
【0023】
本発明のピログルタメート組成物及び方法は、植物の成長及び生産量、例えば生産の総量及び量(quanity)をかなり改善する。本発明のピログルタメート組成物及び方法は、経済的に有利であり得、生産量の増加は、経済的に利益があり重要であり得る。例えば、エンバク生産量は、L−及びD−ピログルタメート立体異性体の記載される混合物を適切に与えることにより増加することが示されている。
【実施例】
【0024】
本発明は、多くの改変及び変動が当業者には明らかであるので説明のみを意図する以下の実施例において、より詳細に記載される。
【0025】
実施例1
エンバクの実生の個々のバッチを、表1に示すピログルタメート異性体混合物の系列で1回処理した。葉を計数して、続く28日間の植物成長速度を追跡した。
【0026】
【表1】

【0027】
処理してからの日数対葉の合計数に基づく最良の植物成長速度は、以下のL/D異性体の比率:80/20;90/10;及び95/5で見出された。これらの比率のそれぞれは、60/40のL/D比率の標準的な商業的に入手可能な物質(系列#2)よりも性能が優れていた。
【0028】
実施例2
実施例1からのエンバクを、処理28日後に現れた止葉(flag leaves)を有する分蘖枝の数についてもモニターした。このパラメータは、子実生産量の可能性に関する。表2は、同じ系列の異性体混合物について、28日目に得られた止葉を有する分蘖枝を含む。
【0029】
【表2】

【0030】
最良の性能は、80/20〜97/3のL/D異性体の比率で見出された。これらの比率のそれぞれは、60/40のL/D比率の標準的な商業的に入手可能な物質(系列#2)よりも性能が明らかに優れていた。
【0031】
実施例3
エンバク実生を、表3に示すピログルタメート異性体混合物の系列で処理した。葉を計数して、続く24日間の植物成長速度を追跡した。
【0032】
【表3】

【0033】
処理してからの日数対1日目の葉の数のパーセンテージとしての葉の合計に基づく最良の植物成長速度は、80/20、90/10及び92.5/7.5のL/D異性体の比率で見出された。
【0034】
実施例1〜3の結果の考察により、改善された植物性能は、約80/20と97/3の間のピログルタメートのL/D異性体の比率を用いて達成されたことが示された。
【0035】
実施例4
3年齢のトマト種子(Heintz #9665)を、曝気した水(コントロール)及びピログルタメート組成物(L:Dの異性体比率85:15)の種々の溶液で処理した。種子を、それぞれの液体中で4時間浸漬(浸み込ませる)させ、次いで、標準的なフィトトレイ内の発芽ペーパー上に広げた(暗所にて25℃)。
【0036】
最初のピログルタメート組成物(85:15の異性体比率)は、約6.0と6.5の間のpHで13.7g/Lの濃度で調製した。この組成物を、標準溶液という。コントロールの他に、以下の最終濃度のピログルタメート組成物で種子を処理した:標準溶液(I);1/10標準溶液(II);1/100標準溶液(III);及び1/1000標準溶液(IV)。
【0037】
第2日目に、コントロール並びに標準溶液(I)及び1/10標準溶液(II)についてのゼロ発芽に比較して、発芽の著しい刺激が、1/100標準溶液(III)及び1/1000標準溶液(IV)で処理した種子で観察された。
【0038】
コントロール溶液、標準溶液(I)又は1/10標準溶液(II)で処理された種々の種子の考察により、0%の種子が、胚の膨潤又はシュート幼根(shoot radicles)の発生を示したことが明らかになった。対照的に、1/100標準溶液(III)又は1/1000標準溶液(IV)のいずれかで処理された種子は、約25%の種子が膨潤胚又はシュート幼根の発生を有したことを示した。
【0039】
最初の処理の6日後に、以下の発芽レベルが観察された:コントロール溶液について、62%の発芽;標準溶液(I)について、0%の発芽;1/10標準溶液(II)について、64%の発芽;1/100標準溶液(III)について、86%の発芽;1/1000標準溶液(IV)について、88%の発芽。
これらの結果から、種子の発芽の時間、すなわち種子の発芽の速度;発芽の割合;及び実生の発達割合について陽性の結果が示される。
【0040】
実施例5
商業的な畑で成長しているコムギに、我々のその他の植物処置において記載するのと同じ処理溶液を用いて、止葉段階でピログルタメート組成物(L:Dの異性体比率85:15)を1回噴霧した。子実を成熟期に収穫した。処理した区画は、未処理の区画よりも0.65T/ヘクタール多く(7%増加)子実(種子)を産出した。
【0041】
実施例6
商業的な畑で成長しているテーブルグレープに、新しい草本性つる植物の成長の6−12”で最初に2回噴霧し、2ヵ月後に第2の噴霧を行った。ピログルタメート組成物(L:Dの異性体比率85:15)を、25g/エーカーの割合で撒布した。処理されたブドウは、未処理の区画(921個の標準的な箱)よりも13.5%多い収穫可能なブドウの生産量(1045個の標準的な箱)を生み出した。
【0042】
実施例7
単子葉植物作物であるエンバクにおける2,4−Dにより誘発されるストレスのピログルタメートによる緩和を測定するために試験を行った。
成長しているエンバクの植物を、ピログルタメート(L:Dの異性体比率85:15)及び2,4−Dの混合物で処理し、それらの成長をモニターした。温室で活発に成長しているエンバクの実生を、2,4−D及びピログルタメート(13.5g/L)の混合物で処理した。2,4−Dは、推奨される畑強度(field strength)の1/4で混合物に加えた。界面活性剤/湿潤剤(Gly Surf P)も用いた。処理溶液を、植物の上から2回の通過でバックパックR&D噴霧器を用いて撒布して、全ての植物に処理溶液が与えられることを確実にした。このことが、1/2畑強度用量をシミュレートしたと見積もった。これらの植物を、除草剤及び界面活性剤/湿潤剤で処理した植物、並びに界面活性剤/湿潤剤(コントロール)のみで処理したコントロールと比較した。
【0043】
1/4畑強度の2,4−D及びピログルタメートで処理した植物は、2,4−Dのみで処理した植物よりも大きいことが見出された。コントロール植物の平均植物生重量(fresh weight)は10.4gであったが、1/4畑強度の2,4−Dで処理した植物の平均植物生重量は2.29gであり、ピログルタメートを含む1/4畑強度の2,4−Dで処理した植物の平均植物生重量は7.11gであった。つまり、除草剤にピログルタメートを混合することは、除草剤の負の影響を明らかに低減した。このことの可能性は、(a)除草剤が意図せずに噴霧され得るところにはピログルタメートで植物を処理すること;そして(b)適切な除草剤及び(L:Dが85:15のような予め選択された異性体の比率の)ピログルタメートの両方の組み合わせを直接用いることの両方を含む。
【0044】
実施例8
ピログルタメート(L:Dの異性体比率85:15)が加えられた除草剤(2,4−D)の配合物が、双子葉植物に対する除草剤の効果の効力を低減させないことを示すために、試験を行った。
2つの双子葉植物、ホワイトクローバー及びアサガオを、製造者の推奨する畑強度での適用で処理し、死滅割合を測定した。2,4−D単独又は2,4−Dとピログルタメートとの混合物のいずれかで処理した成長しているアサガオ及びクローバーの植物(各処理について25)は、同じ効率、100%で死滅した。
【0045】
本発明は、具体的な詳細に言及して説明されているが、このような詳細が、添付の特許請求の範囲に含まれる範囲のようにそしてその範囲までを除いては、本発明の範囲を限定するとみなされるべきではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
L対Dの比率が約80:20〜約97:3のL−及びD−ピログルタメート立体異性体の混合物と
前記L−及びD−ピログルタメート立体異性体の標的植物への撒布のためのキャリア媒体とを含む組成物。
【請求項2】
L対Dの立体異性体の比率が約80:20〜約95:5である請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
キャリア媒体が、界面活性剤及び湿潤剤を含む水性溶液である請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
除草剤をさらに含む請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
除草剤が、2,4−ジクロロフェノキシ酢酸である請求項4に記載の組成物。
【請求項6】
標的植物を、L対Dの比率が約80:20〜約97:3のL−及びD−ピログルタメート立体異性体の混合物と、前記L−及びD−ピログルタメート立体異性体のためのキャリア媒体とを含む組成物で処理することを含む、標的植物の栽培性能を増大させる方法。
【請求項7】
L対Dの立体異性体の比率が約80:20〜約95:5である請求項6に記載の方法。
【請求項8】
キャリア媒体が、界面活性剤及び湿潤剤を含む水性溶液である請求項6に記載の方法。
【請求項9】
標的植物が、単子葉植物、双子葉植物、アブラナ科植物、ナス科植物及びマメ科植物の群から選択される請求項6に記載の方法。
【請求項10】
処理が、標的植物の葉群への撒布又は標的植物の根への撒布による請求項6に記載の方法。
【請求項11】
組成物が、除草剤をさらに含む請求項9に記載の方法。
【請求項12】
除草剤が、2,4−ジクロロフェノキシ酢酸である請求項11に記載の方法。
【請求項13】
栽培性能が、植物の成長、開花能力、植物生産量及び除草剤へのストレス耐性からなる群より選択される請求項6に記載の方法。
【請求項14】
処理が、標的植物の葉群への撒布による請求項10に記載の方法。
【請求項15】
処理が、標的植物の根への撒布による請求項10に記載の方法。
【請求項16】
L対Dの比率が約80:20〜約97:3のL−及びD−ピログルタメート立体異性体の混合物を含む組成物の溶液で、種子を直接湿らせることを含む、播種の前に種子を処理する方法。
【請求項17】
種子が、イネ又はトウガラシからなる群のものである請求項16に記載の方法。
【請求項18】
種子被覆組成物の1成分として、L対Dの比率が約80:20〜約97:3のL−及びD−ピログルタメート立体異性体の混合物を加えることを含む、種子被覆組成物における改良。

【公表番号】特表2009−514897(P2009−514897A)
【公表日】平成21年4月9日(2009.4.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−539126(P2008−539126)
【出願日】平成18年11月6日(2006.11.6)
【国際出願番号】PCT/US2006/043409
【国際公開番号】WO2007/056409
【国際公開日】平成19年5月18日(2007.5.18)
【出願人】(508115026)ロス アラモス ナショナル セキュリティー,エルエルシー (9)
【氏名又は名称原語表記】LOS ALAMOS NATIONAL SECURITY,LLC
【住所又は居所原語表記】LOS ALAMOS NATIONAL LABORATORY,LC/IP,MS A187,Los Alamos,NM 87545,U.S.A.
【Fターム(参考)】