説明

成長操作および病害防除の方法および組成物

本発明は、少なくとも1つの植物アクチベーターおよび他の任意選択の活性成分と組合わせて、少なくとも1つの植物成長調節物質を含む組成物で、植物増殖材料を処理することによって、細菌病害を抑制し、植物の発芽および成長を操作し、移植物の健康を増強し、および発芽後発殺菌剤使用に対して植物を安全化することに関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、植物または植物増殖材料を、少なくとも1つの植物成長調節物質単独で、または少なくとも1つの植物アクチベーターおよび/または他の活性化成分と組合わせて処理することにより、植物の発芽および成長を操作するための組成物および方法、ならびに、植物の病気を防除するための組成物および方法に関する。本発明は、さらに、植物または植物増殖材料を、少なくとも1つの植物アクチベーターおよび/または他の活性化成分と組合わせて、少なくとも1つの植物成長調節物質で処理することにより、植物の発芽および成長を操作する方法、および植物の病気を防除する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
植物成長調節物質(PGR)は、全般的に、成長または成熟の速度を増進または遅らせること、またはそうでなければ、植物の発生またはそれらの生産を改変することが意図されるあらゆる物質または物質の混合物である。ある種の植物成長調節物質は、植物に対する非生物的ストレスからの保護を提供する。高温および低温の両方の極端な温度、乾燥、および塩に対する耐性は、植物が受ける可能性のある非生物的ストレスのいくつかの例である。植物内のホルモンの天然の発現を制御することによって、PGRは、植物に、非生物的ストレスと戦うことを可能にさせる。
【0003】
植物成長調節物質は、農芸化学の業界で知られており、The Pesticide Manual (12版、C.D.S.Tomlin編)で記述されている。たとえば、パクロブトラゾール(590)およびシプロコナゾール(189)は、特に成長遅延剤として植物成長調節活性を示すトリアゾール殺菌剤である。植物の成長を遅らせることによって、ある種のトリアゾール殺菌剤は、より早期の開花および結実の、ならびに極端な温度および干ばつに対してより大きな耐性のある、いっそう小型の植物を生産することを示してきた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、一般に種子処理としてのPGR、および特にパクロブトラゾールまたはシプロコナゾールの使用は、非生物的ストレスおよび病害に対して戦い、かつ耐性を示す植物の能力に影響しながら、発芽を遅延する可能性がある。発芽の速度を制限することなく、PGRを使用することによって、非生物的ストレスに対する植物の増大した耐性を得ることが望ましい。
【0005】
ヒトのように植物は、病気および寄生生物のような生物的ストレスに応答して発現される可能性のある多様な天然の防御を保有することが当業界でも知られている。これらの天然の防御反応を制御するのは、全身性活性化耐性(SAR)として知られるプロセスである。植物活性化物質(PA)を、これらの反応を制御するために使用することで、その疾病または寄生生物に対抗または屈する植物が生じる。
【0006】
植物活性化物質は、植物の生物的ストレスを制御する活性を示すとしてThe Pesticide Manual(第12版、C.D.S. Tomlin編)にも記述されている。特に、コムギに対するアシベンゾラル−S−メチル(8)の使用は、その化合物自体は、殺菌特性を保有しないが、菌類制御を示す。植物の病害に対抗する天然の反応を活性化することによって、アシベンゾロル−S−メチルは、コムギにおける菌類病原体に対するSARを刺激できる。
【0007】
生物的および非生物的ストレスに対する反応は、植物の成長の仕方に影響し、特に植物の移植に対する応答の仕方に影響する。細菌または菌類病原体の防除は、植物および移植物の健康に重要な役割を果たす。多くの植物が、その後の移植のための苗として市販されるので、移植用に備えて植物を強化し、病気を防除する能力は、栽培者に明らかな商業上の利点を表す。
【0008】
移植に対する苗の耐久性を評価するためにいくつかの特徴を使用できる。たとえば、丈の短くずんぐりした植物は、倒伏および茎の損傷についての可能性が低いので、丈が高い幅の薄い植物より望ましい。さらに、丈の短い植物は、丈が高い植物よりいっそう効果的に積み重ねて、梱包することができて、植物の輸送が容易になる。移植についての望ましさを最適化するために植物の成長を制御することによって、栽培者は、作物生産性を最適化できる。
【0009】
生物的または非生物的ストレスに対する耐性または移植性について望ましい特徴を損なうことなく、植物の発芽および成長を制御する方法について当業界で必要性が存在する。
【0010】
植物の樹冠サイズを制御することもまた、特に商業的栽培者の立場から見て有益である。植物の樹冠サイズを制限することによって、植物の表面積を減らし、昆虫が餌を取る領域をより少なくする。昆虫害におけるこのような減少は、殺虫剤のさらなる使用なしに昆虫防除を可能にするので、栽培者に有益な利点をもたらす。結果として、栽培者の経費およびインプット要件を減じる。植物成長調節を介して改質された樹冠は、作物の効果的な収穫でも助けになり、それは、廃棄物および望ましくない植物材料をいっそう減少させた葉、果実またはサヤ、茎および根である。
【0011】
殺虫剤で植物を処理する必要性なしに、植物に対する昆虫害を防除する方法について当業界で必要性が存在する。あるいは、殺虫剤の使用を減じることが当業界で必要とされる。
【0012】
最適化した樹冠は、植物に他の利益ももたらす。樹冠サイズ制御は、植物における節間のサイズおよび数の制御を可能にし、植物当たりいっそう多くの果実担持機会を可能にする。さらに、制御された群落およびずんぐりした植物は、植物に対する散水、施肥および他の投与量の減少をもたらし、したがって栽培者に時間および費用の上でより高い効率性をもたらす。最適化樹冠サイズを示すさらに小型の植物は、隣接植物による遮蔽を排除し、各植物により捕捉されるべき光を多くさせる。このような増大した光捕捉は、より大きな光合成効率を可能にし、成長、発生、開花(タイミングおよび同調化)、成熟度および収量を改善する。
【0013】
植物の樹冠サイズを制御および最適化する方法についての当業界での必要性がある。
【0014】
農業化学の分野では、植物それ自体に、およびその植物の生育培地(たとえば、土壌)にその薬剤を施用することによって、活性化学薬剤を使用してきた。しかし、種子付近の生育培地に薬剤を施用することによるか、または好ましくは種子それ自体に直接薬剤を施用することによって、種子、種子発芽および苗の成長に影響する形で活性化学剤を使用することによって、植物の発芽の前にその処理を行うことができることは知られている。
【0015】
いくつかの理由により、このような発芽前施用が、植物への発芽後の局所施用に比べて有利であることが分かることがよくある。たとえば、種子の発芽の前または発芽中の種子への、または種子を植える生育培地への活性化学薬剤の施用は、生育中の植物へのこのような薬剤の局所インサイチュー施用のために必要とされる高価な装置の必要を排除すること、育成中の植物に対する局所インサイチュー施用に関連した廃棄物を減じること、このような局所施用に関連した流出を減じること、および結果として生じる薬剤の再施用を繰返す必要性を減じることが分かっている。このアプローチ法は、しばしば環境的懸念を引起こす製品の高価で扱いにくい空中施用の必要性をも最小化または排除する。
【0016】
他方では、発芽前技術は、同様にある程度の欠陥を負っている。たとえば、活性剤を、栽培前に生育培地に、または種子に直接的に施用するかにかかわらず、多くの場合活性薬剤が土壌(または他の生育培地)または土壌のある種の成分に何らかの形態で結合する傾向にある。これは、植物への取込を限定するか、そうでなければ植物における害虫または標的部位に効果的な用量の送達を阻害する可能性がある。
【0017】
しかし、種子それ自体に活性薬剤を施用すると、他の問題を生じる。第一に、種子に活性薬剤を結合させることは通常には困難である。そして、接着剤またはポリマーの使用によるようにいったん活性薬剤を種子に結合させると、接着の方法または活性薬剤それ自体は、種子同士の凝集を引起して、標準の植え付け装置を使用するのが困難になる可能性がある。さらに、いったん接着されると、活性薬剤のほとんどは、通常は取扱い中に出会う摩耗により失われる。第二に、種子または生育培地への活性成分の送達は、種子に対して植物毒性を誘発することなく安全でなければならないことに留意することもまた重要である。
【0018】
1種またはそれより多くの植物成長調節物質を、単独で、および植物アクチベーターと組合わせて、特定で一定の量および送達システムで個々の種子に施用する方法についての当業界での必要性がある。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明は、少なくとも1つの植物成長調節物質および少なくとも1つの植物アクチベーターを含む新規組成物を含む。さらに詳細には、本発明は、ジベレリン酸のような少なくとも1つの他の植物成長調節物質、およびアシベンゾラル−S−メチルまたはハルピン(harpin)のような植物アクチベーターと一緒に、または使用せずに、パクロブトラゾールまたはシプロコナゾールおよび他の類似体のような有効量の少なくとも1つの植物成長調節物質を含む、作物または観賞用植物のような植物の植物増殖材料を処理する組成物を含む。
【0020】
本発明は、少なくとも1つの植物成長調節物質および少なくとも1つの植物アクチベーターを含む新規組成物の有効量で植物増殖材料を処理する方法を含む。さらに詳細には、本発明は、ジベレリン酸のような少なくとも1つの他の植物成長調節物質、およびアシベンゾラル−S−メチルまたはハルピンのような植物アクチベーターと一緒に、または使用せずに、パクロブトラゾールまたはシプロコナゾールのような少なくとも1つの有効量の植物成長調節物質を含む新規組成物の有効量で、作物または観賞用植物のような植物の植物増殖材料を処理する方法を含む。
【0021】
本発明は、さらに、少なくとも1つの植物成長調節物質を、単独で、または少なくとも1つの植物アクチベーターと組合わせて含む組成物の有効量で、植物増殖材料を処理することを含む、植物の発芽を操作および/または促進する方法を含む。さらに詳細には、本発明は、ジベレリン酸のような少なくとも1つの他の植物成長調節物質、およびアシベンゾラル−S−メチルまたはハルピンのような植物アクチベーターと一緒に、または使用せずに、パクロブトラゾールまたはシプロコナゾールのような少なくとも1つの植物成長調節物質の有効量を含む新規組成物の有効量で、植物増殖材料を処理することを含む、植物の発芽を操作および/または促進する方法を含む。
【0022】
本発明は、さらに、少なくとも1つの植物成長調節物質(類)を、単独で、または少なくとも1つの植物アクチベーターと組合わせて含む組成物の有効量で植物増殖材料を処理することを含む、植物の病気を防除する方法を含む。さらに詳細には、本発明は、ジベレリン酸のような少なくとも1つの他の植物成長調節物質、およびアシベンゾラル−S−メチルまたはハルピンのような植物アクチベーターと一緒に、または使用せずに、パクロブトラゾールまたはシプロコナゾールのような少なくとも1つの植物成長調節物質の有効量を含む組成物の有効量で、植物増殖材料を処理することを含む、植物の病気を防除する方法を含む。
【0023】
本発明は、さらに、少なくとも1つの植物成長調節物質の0.01から20μg/種子までの量で、独立に、または少なくとも1つの植物アクチベーターの0.01から20μg/種子までと組合わせて植物の個々の種子を処理する方法を含む。植物アクチベーター(類)を、成長調節物質と組合わせた配合製品として、種子または植物増殖材料へ施用してもよい。代わりに、いくつかの例では、植物成長調節物質(類)および植物アクチベーター(類)を、順次、および/または相互交換可能に種子または増殖中の植物材料上に施用できる。別の態様では、植物成長調節物質(類)および植物アクチベーター(類)を、ペレット化、フィルムコーティング、マイクロカプセル化またはちりばめ手段を介して種子に送達できる。さらに、別の代替策として、植物成長調節物質(類)を、最初に種子に施用し、植物の成長および発生の間に植物アクチベーター(類)を、発芽後などの後期段階で高投与量、たとえば100から750g/ヘクタールで施用する。代わりに、最初に植物アクチベーター(類)を種子に施用し、植物成長調節物質(類)を後期段階で施用する。
【0024】
本発明の一実施形態の特定の実施形態で、この方法は、0.01μg/種子から20μg/種子までの少なくとも1つの別の植物成長調節物質、特にジベレリンと組合わせて、都合によりさらに、0.01μg/種子から20μg/種子までの少なくとも1つの植物アクチベーター、特にアシベンザロル−S−メチルまたはハルピンと組合わせて、0.01から20μg/種子までの量の植物成長調節物質、特にパクロブトラゾールまたはシプロコナゾールで植物の個々の種子を処理することを含む。種子処理を、全活性成分の組み合わせ製剤として、または種子に個々に施用される1又は複数の活性成分の順次処理として行うことができる。
【0025】
本発明は、さらに、少なくとも1つの植物アクチベーターと組合わせて少なくとも1つの植物成長調節物質を含む組成物の有効量で植物増殖材料を処理すること、植えつけること、増強された移植物特徴を達成することを含む、植物の移植物の健康を増強する方法に関する。
【0026】
本発明は、さらに、少なくとも1つの植物アクチベーターと組合わせて、または順次、または植物の成長および発生における任意の段階の間に、少なくとも1つの植物成長調節物質を含む組成物の有効量で植物またはそれの増殖材料を処理することを含む、植物における改善された病害防除の、特に改善された細菌病害防除の方法に関する。
【0027】
本発明は、さらに、少なくとも1つの植物アクチベーターと組合わせて少なくとも1つの植物成長調節物質を含む組成物の有効量で種子を含めた植物増殖材料を処理すること、植え付けおよび/または移植すること、および増強された病害防除を達成することを含む、移植物における改善された病害防除の方法に関する。代わりに、本発明は、少なくとも1つの植物成長調節物質を含む組成物で植物増殖材料を処理すること、植え付けおよび/または移植すること、および少なくとも1つの植物アクチベーターで、得られた植物を処理すること、および増強された病害防除を達成することを含む、移植物での改善された病害防除を提供する。
【0028】
さらに、本発明は、少なくとも1つの植物アクチベーターと組合わせて少なくとも1つの植物成長調節物質を含む組成物で植物増殖材料を処理すること、植え付けおよび/または移植すること、および都合により、少なくとも1つの植物アクチベーターで、得られた植物を処理すること、および植物アクチベーター単独で植物を処理することによって提供されるであろうものより大きな増強された病害防除を達成することを含む、植物および移植物における病害防除を相乗的に増強する方法を提供する。
【0029】
さらに、本発明は、少なくとも1つの植物アクチベーターと組合わせて少なくとも1つの植物成長調節物質を含む組成物の有効量で植物増殖材料を処理することを含む、植物樹冠を最適化する方法を含む。
【0030】
本発明は、さらに、少なくとも1つの植物アクチベーターと組合わせて少なくとも1つの植物成長調節物質を含む組成物で植物増殖材料を処理することを含む、植物に対する昆虫害を防除する方法を含む。
【0031】
本発明はまた、本発明の組成物によって処理された植物増殖材料も含む。
【0032】
本発明は、生物的および非生物的ストレスに対する植物の耐性を同時に維持させつつ、植物の発芽、成長および発生を制御するために有用な組成物を提供する。さらに、植物は、移植可能性のために望ましい特徴を維持する。本発明の組成物は、少なくとも1つの植物成長調節物質および少なくとも1つの植物アクチベーターを含む。一実施形態では、本発明の組成物は、1又は複数の植物成長調節物質を含み、たとえば限定のためではないが、少なくとも1つの植物アクチベーターと組合わせてパクロブトラゾール、シプロコナゾール、フルルプリミドール、またはウニコナゾールを含む。1つの好ましい実施形態では、本発明の組成物は、都合によりジベレリンと組合わせて、さらにアジベンゾロル−S−メチルまたはハルピン(harpin)タンパク質と組合わせて、都合により1又は複数の別の農薬と組合わせてパクロブトラゾール、シプロコナゾール、フルルプリミドール、またはウニコナゾールを含む。
【0033】
別の実施形態では、本発明の組成物は、1又は複数の植物成長調節物質、たとえば限定されないが、パクロブトラゾール、シプロコナゾール、フルルプリミドール、またはウニコナゾールを、都合により少なくとも1つのジベレリンと組合わせて、さらに、少なくとも1つの植物アクチベーターと組合わせて含む。1つの好ましい実施形態では、本発明の組成物は、パクロブトラゾール、シプロコナゾール、フルルプリミドール、またはウニコナゾールを、少なくとも1つのジベレリンと組合わせて、およびアシベンゾロル−S−メチルまたはハルピンと組合わせて、都合により1又は複数の別の農薬と組合わせて含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
植物成長調節物質は、植物またはそれらの産物の発芽、成長、成熟、または発生を改変することが意図された任意の物質または物質の混合物である。植物成長調節物質を、それに限定されないが、抗オーキシン(クロフィブリン酸、2,3,5−トリ−インド安息香酸)、オーキシン(4−CPA、2,4−D、2,4−DB、2,4−DEP、ジクロロプロプ、フェノプロプ、IAA、IBA、ナフタレンアセトアミド、α−ナフタレン酢酸、1−ナフトール、ナフトキシ酢酸、ナフテン酸カリウム、ナフテン酸ナトリウム、2,4,5−T)、サイトキニン(2iP、ベンジルアデニン、キネチン、ゼアチン)、落葉剤(カルシウムシアナミド、ジメチピン、エンドタール、エテフォン、メルホス、メトキシウロン、ペンタクロロフェノール、チジアズロン、トリブホス)、エチレン阻害剤(アビグリシン、1−メチルシクロプロペン)、エチレン放出剤(ACC、エタセラシル、エテフォン、グリオキシム)、ジベレリン(ジベレリン酸、ジベレリン;たとえばヘルミントスポル酸、パセオル酸、カウロン酸、およびステビオールのようなジベレリン様活性を示す非シクロプロペン化合物を含めて)、成長阻害剤(アブシシン酸、アンシミドール、ブトラリン、カルバリル、クロロホニウム、クロロプロファム、ジケグラク、フルメトラリン、フルオリダミド、ホスアミン、グリホシン、イソピリモール、ジャスモン酸、マレイン酸ヒドラジン、メピコート、ピプロクタニル、プロヒドロジャスモン、プロファム2,3,5−トリ−ヨード安息香酸)、モルファクチン(クロロフルレン、クロロフルレノール、ジクロロフルレノール、フルレノール)、成長遅延剤/改質剤(クロロメコート、ダミノジド、フルルプリミドール、メフルイジド、パクロブタロゾール、シプロコナゾール、テトシクラシス、ウニコナゾール、アンシミドール、トリネキサパック−エチル、およびプロゲキサジオン−CA)、成長刺激剤(ブラシノリド、ホルクロルフェヌロン、ヒメキサゾール、後述の2−アミノ−6−オキシプリン誘導体、後述のインドリノン誘導体、後述の3,4−二置換マレイミド誘導体、および後述の縮合アゼピノン誘導体)を含めたサブカテゴリーに分類できる。この用語はさらに、ベンゾフルオロ、ブミナホス、カルボノ、シオブチド、クロフェンセット、クロキシホナック、シクラニリド、シクロヘキサミド、エポコレオン、エチクロゼート、エチレン、フェンリダゾン、ヘプトパルギル、ホロスルフ、イナベンフィド、カレタザン、ひ酸鉛、メタスルホカルブ、プロヘキサジオン、ピダノン、シントフェン、トリアペンテノール、およびトリネキサパックのような他の活性成分を含む。好ましい植物成長調節物質としては、成長遅延剤、ジベレリン酸を含めたジベレリンのクラス、成長阻害剤、および成長刺激剤が挙げられる。特に好ましい植物成長調節物質としては、成長遅延剤、特にパクロブトラゾール、シプロコナゾール、フルルプリミドール、トリネキサパック、およびウニコナゾール、ならびにジベレリン酸、特にGA3を含めたジベレリンのクラスが挙げられる。特に好ましいのは、パクロブトラゾール、シプロコナゾール、ウニコナゾール、トリネキサパック、およびジベレリン酸である。
【0035】
植物成長調節物質として、特に成長刺激剤として含まれるのは、式(I)を有する2−アミノ−6−オキシプリン誘導体、およびその農業的に許容できる塩である。
【化1】

式中、Aは、置換基が隣接O原子に結合していないという条件で、(C1−C6)−アルキレンまたは(C1−C6)−ハロアルキレンであり、この基においてメチレン部分を、−C(=O)−、−O−および−S−から選択される基に置換してもよく;またはAは(C2−C6)−アルケニレン、(C2−C6)−ハロアルケニレン、(C3−C6)−アルキニレンまたは(C3−C6)−ハロアルキニレンであり;R1は、H、(C3−C10)シクロアルキルまたは(C5−C10)シクロアルケニルであり、最後2つに明記された基の各々は、未置換であるか、または1又は複数のR5基で置換されており;またはRは(C5−C10)アリールまたは(3−10)ヘテロシクリルであり、最後の2つに明記された基の各々は、未置換であるか、または1又は複数のR6基で置換されており;R2およびR2aは、各々独立に、H、(C1−C3)アルキルまたは(C1−C3)ハロアルキルであり;R3は、H、CO−(C1−C3)アルキル、CO−(C1−C3)ハロアルキル、CO2−(C1−C3)アルキル、CONR22aまたはCOS−(C1−C3)アルキルであり;R4は、H、ハロゲン、(C1−C3)アルキルまたは(C1−C3)ハロアルキルであり;R5は、(C1−C6)アルキル、(C1−C6)ハロアルキル、ハロゲン、(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)ハロアルコキシ、(C1−C6)アルキルチオまたは(C1−C6)ハロアルキルチオであり;R6は、(C1−C6)アルキル、(C1−C6)ハロアルキル、(C2−C6)アルケニル、(C2−C6)ハロアルケニル、(C2−C6)アルキニル、(C2−C6)ハロアルキニル、ハロゲン、(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)ハロアルコキシ、(C2−C6)アルケニルオキシ、(C2−C6)ハロアルケニルオキシ、(C2−C6)アルキニルオキシ、(C2−C6)ハロアルキニルオキシ、S(O)m7、CN、NO2、OH、−(CH2n8、COR9、NR10COR9、NR9SO27、CONR910c、NR910c、S(O)P8、またはCO27であるか、または2つの隣接OH基は、複素環基の2つの隣接炭素原子と一緒になって、2−R11C,2−R12C−1,3−ジオキソラニル環を形成するか、またはR1が(3−10)複素環である場合、オキソであってもよく;R7は、(C1−C6)アルキルまたは(C1−C6)ハロアルキルであり;R8は、未置換、または(C1−C6)アルキル、(C1−C6)ハロアルキル、ハロゲン、(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)ハロアルコキシ、S(O)m7、CNおよびNO2から成る群より選択される1又は複数の基によって置換されたフェニルであり;R9およびR10は、各々独立にH、(C1−C6)アルキルまたは(C1−C6)ハロアルキルであり;R11cは、H、(C1−C6)アルキルまたはフェニルであり;R12Cは、Hまたは(C1−C6)アルキルであり;およびm、nおよびpは、各々独立に0、1または2である。
【0036】
さらに、植物成長調節物質として、特に成長刺激剤として含まれるのは、式II:
【化2】

で示される縮合アゼピノン誘導体およびその農学的に許容できる塩であり、
Xは、CO221またはHであり;Yは、OH;NHNR3141、NHNHC(=Z)NR5161またはNHNHC(=Z)CR718191であり;XおよびYは、それらが結合している2つの炭素原子と一緒になって、式(IIa):
【化3】

の環を形成し、
(式中、4および5で記される炭素原子は、それぞれ式(II)で4および5で記される炭素原子に対応する);
Q、T、WおよびVの内の最大で1つがN原子である場合に、Q、T、WおよびVは、各々独立にCR111またはN原子であり;ZはOまたはSであり;R11およびR111は、各々独立にH、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、ホルミル、カルボキシ、シアノ、チオシアナート、アミノカルボニル、(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)ハロアルコキシ、(C1−C6)アルキル−S(O)n、(C1−C6)ハロアルキル−S(O)n、(C1−C6)アルキルアミノ、ジ[(C1−C6)アルキル]アミノ、(C1−C6)アルキルカルボニル、(C1−C6)アルコキシカルボニル、(C1−C6)アルキルアミノカルボニル、ジ[(C1−C6)アルキル]アミノカルボニル、N−(C1−C6)アルカノイルアミノ、N−(C1−C6)アルカノイル−N−(C1−C6)アルキルアミノ、スルファモイル、N−(C1−C6)アルキルスルファモイル、N,N−ジ[(C1−C6)アルキル]スルファモイル、(C3−C9)シクロアルキル、(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニルおよび(C2−C6)アルキニルであり、最後に明記される3つの基の各々は、未置換であるか、またはハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、カルボキシ、シアノ、(C1−C4)アルコキシ、(C1−C4)ハロアルコキシ、(C1−C4)アルキル−S(O)n、(C1−C4)ハロアルキル−S(O)n、(C1−C4)アルキルアミノ、ジ[(C1−C4)アルキル]アミノ、(C3−C9)シクロアルキル、(C1−C4)アルキルカルボニル、(C1−C4)アルコキシカルボニル、フェニル、フェノキシ、フェニルチオ、ヘテロシクリル、ヘテロアリールオキシおよびヘテロアリールチオから構成される群から選択される1又は複数の基によって置換されており、最後に明記された6つの基の各々は、未置換であるか、またはハロゲン、ニトロ、ホルミル、シアノ、(C1−C4)アルキル、(C1−C4)アルコキシ、(C1−C4)アルキル−S(O)n、(C1−C4)ハロアルキル−S(O)n、(C1−C4)ハロアルキル、(C1−C4)ハロアルコキシ、(C1−C4)アルキルカルボニルおよび(C1−C4)アルコキシカルボニルから構成される群から選択される1又は複数の置換基を有しており;またはR11およびR111はフェニル、フェノキシ、フェニルチオ、フェニルカルボニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシおよびヘテロアリールチオであり、最後に明記される7つの基の各々は、未置換であるか、またはハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、カルボキシ、ホルミル、シアノ、(C1−C4)アルキル、(C1−C4)ハロアルキル、(C1−C4)アルコキシ、(C1−C4)ハロアルコキシ、(C1−C4)アルキル−S(O)n、(C1−C4)ハロアルキル−S(O)n、(C1−C4)アルキルアミノ、ジ[(C1−C4)アルキル]アミノ、(C1−C4)アルキルカルボニル、(C1−C4)アルコキシカルボニル、(およびヘテロアリールの場合にはオキソも)より構成される群から選択される1又は複数の基によって置換され、上述の基におけるヘテロアリールは、各々の場合に互いに独立に、少なくとも1環が、N、OおよびSから構成される群から選択される1又は複数のヘテロ原子(好ましくは、1、2または3個のヘテロ原子)を含むモノ−、ビ−またはトリ環状複素芳香族環系であり、および少なくとも1つの環が完全に不飽和である合計5から14まで(好ましくは5から7まで)の環原子を含み(別のいずれの環も不飽和であるか、または部分的に、または完全に水素化されている);複素環は、3から7個の環原子、およびN、OおよびSより構成される群から選択される1から3個までのヘテロ原子を有する複素環基である;R21は、(C1−C6)アルキル、(C3−C9)シクロアルキル、(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル、(C2−C6)アルキニル、(C1−C4)アルコキシ−(C1−C4)アルキルであり;R3は、(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル、(C2−C6)アルキニル、フェニル−(CH2mまたはヘテロアリールであり、ヘテロアリールは、少なくとも1つの環がN、OおよびSより構成される群から選択される1又は複数のヘテロ原子(好ましくは1、2または3個のヘテロ原子)を含み、総計5から14個まで(好ましくは5から7個まで)の環原子を含むモノ−、ビ−またはトリ環状芳香族複素環系であり、少なくとも1つの環が完全に不飽和であり(別のいずれの環も不飽和であるか、または部分的に、または完全に水素化されている)、未置換であるか、またはハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、カルボキシ、ホルミル、シアノ、(C1−C4)アルキル、(C1−C4)ハロアルキル、(C1−C4)アルコキシ、(C1−C4)ハロアルコキシ、(C1−C4)アルキル−S(O)n、(C1−C4)ハロアルキル−S(O)n、(C1−C4)アルキルアミノ、ジ[(C1−C4)アルキル]アミノ、(C1−C4)アルキルカルボニル、(C1−C4)アルコキシカルボニルおよびオキソから構成される群から選択される1又は複数の基によって置換され;R41、R61、R81、R91およびR101は、各々独立にHまたは(C1−C6)アルキルであり;R51は、HまたはR31であり;R71は、R31について定義されるとおりであり、mは、ゼロであり;mは0または1であり;およびnは、0、1または2である。
【0037】
さらに、植物成長調節物質として、特に植物刺激剤として含まれるのは、式III:
【化4】

のインドリノン誘導体であり、
式中、Xは、NNHR22、NNHC(=S)NH−(C1−C6)アルキルまたは式(IIIa):
【化5】

の基であり、結合点は、2と記された炭素原子であり;Dは、式=N−OR23a(R23aは、H、(C1−C4)アルキルまたは(C1−C6)アルコキシカルボニルメチルである)で表される基であり;R123およびR323は、各々独立にH、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、ホルミル、カルボキシ、シアノ、アミノカルボニル、(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)ハロアルコキシ、(C1−C6)アルキル−S(O)n、(C1−C6)ハロアルキル−S(O)n、(C1−C6)アルキルアミノ、ジ[(C1−C6)アルキル]アミノ、(C1−C6)アルキルカルボニル、[(C1−C6)アルコキシ]−カルボニル、(C1−C6)アルキルアミノカルボニル、ジ[(C1−C6)アルキル]アミノカルボニル、N−(C1−C6)アルカノイルアミノ、N−(C1−C6)アルカノイル−N−(C1−C6)アルキルアミノ、スルファモイル、N−(C1−C6)アルキルスルファモイル、N,N−ジ[(C1−C6)アルキル]スルファモイル、R423、COR423、OR423、SO2423、OCH2423、ヒドロキシスルホニルアミノ、(C1−C6)アルコキシスルホニルアミノ、(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニルおよび(C2−C6)アルキニルであり、最後に明記される3つの基は、未置換であるか、またはハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、カルボキシ、シアノ、(C1−C4)アルコキシ、(C1−C4)ハロアルコキシ、(C1−C4)アルキル−S(O)n、(C1−C4)ハロアルキル−S(O)n、(C1−C4)アルキルアミノ、ジ[(C1−C4)アルキル]アミノ、(C3−C9)シクロアルキル、(C1−C4)アルキルカルボニルおよび(C1−C4)アルコキシカルボニルから構成される群から選択される1又は複数の基によって置換され;R223は、フェニルまたはヘテロアリールであり、その基は、未置換であるか、またはハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、カルボキシ、ホルミル、シアノ、(C1−C6)アルキル、(C1−C6)ハロアルキル、(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)ハロアルコキシ、(C1−C6)アルキル−S(O)n、(C1−C6)ハロアルキル−S(O)n、(C1−C6)アルキルアミノ、ジ[(C1−C6)アルキル]アミノ、(C1−C6)アルキル[カルボニル、[(C1−C6)アルコキシ]−カルボニル、スルファモイル、(C1−C6)アルキルスルホニルアミノ、(C1−C6)アルキルアミノスルホニルメチル、SO2NHR523、(およびヘテロアリールの場合にはオキソも)から構成される群から選択される1又は複数の基によって置換され、ヘテロアリールは、総計5から14個まで(好ましくは5から7個まで)の環原子を含むモノ、ビ−、トリ環状芳香族複素環系であり、少なくとも1つの環は、N、OおよびSから構成される群から選択される1つまたはそれより多く(好ましくは1、2または3個のヘテロ原子)のヘテロ原子を含み、完全に不飽和であり(別のいずれの環も不飽和であるか、または部分的に、または完全に水素添加されている);R423は、未置換であるか、またはハロゲン、(C1−C4)アルキル、(C1−C4)ハロアルキル、(C1−C4)アルコキシおよび(C1−C4)アルキル−S(O)nから構成される群から選択される1又は複数の基によって置換されたフェニルであり;R523は、(C1−C4)アルキル、(C1−C4)ハロアルキル、フェニルまたはヘテロアリールであり、後の2つの基は、未置換であるか、またはハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、カルボキシ、シアノ、(C1−C4)アルキル、(C1−C4)ハロアルキル、(C1−C4)アルコキシ、(C1−C4)ハロアルコキシ、[(C1−C4)アルコキシ]−カルボニル、(C1−C4)アルキル−S(O)n、(C1−C4)ハロアルキル−S(O)n、(およびヘテロアリールの場合にはオキソも)から構成される群から選択される1又は複数の基によって置換され、ヘテロアリールが、N、OおよびSから構成される群から選択される1から3個までのヘテロ原子を含むモノ環状の5から7員までの芳香族複素環であり;nが0、1または2であり;mが4つの基R123(各々、互いに独立に同じであるかまたは異なっている)を意味し;およびoが、4つの基R323(各々、互いに独立に同じであるか、または異なっている)を意味する。
【0038】
さらに、植物成長調節物質として、特に植物刺激剤として含まれるのは、式(IV):
【化6】

で表される3,4−二置換マレイミド誘導体、またはそれの農学上許容できる塩であり、
式中、Uは、未置換であるか、または置換されているアリールまたはヘテロアリールであり;LがNHまたは共有結合であり;およびEは、未置換であるか、または置換されているアリールまたはヘテロアリールである。
【0039】
本発明は、式(I−IV)および式(IIa)および(IIIa)の化合物の任意の立体異性体、エナンチオマー、幾何学異性体、互変異性体、および混合物も包含する。
【0040】
用語「農学上許容できる塩」とは、その陰イオンまたは陽イオンが、農業用途としての塩の形成について当業界で公知でありかつ許容される塩を意味する。
【0041】
塩基との適切な塩、たとえばカルボン酸基を含む式(I−IV)の化合物によって形成されるものとしては、アルカリ金属塩(たとえば、ナトリウムおよびカリウム)、アルカリ土類金属塩(たとえばカルシウムおよびマグネシウム)およびアンモニウム塩が挙げられる。アンモニウム塩としては、アンモニウム(NH4+)および有機アミンのアンモニウム塩、(たとえば、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、オクチルアミン、モルホリンおよびジオクチルメチルアミン塩)、および四級アンモニウム塩(NR4+)、たとえばテトラメチルアンモニウムが挙げられる。
【0042】
たとえばアミノ基を含む式(I−IV)の化合物によって形成される適切な酸付加塩としては、無機酸との塩、たとえば塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩および硝酸塩、および有機酸、たとえば酢酸との塩が挙げられる。
【0043】
前述の置換基は、以下の意味を有する:用語「アリール」は、フェニル、ビフェニル、ナフチル、アントラセニル、フェナントレニル、フルオレニル、インデニル、ペンタレニル、アズレニル、ビフェニレニル等のような炭素環芳香族環系を意味する。
【0044】
「ヘテロアリール」基は、少なくとも1つの環がN、OおよびSから構成される群から選択される1又は複数のヘテロ原子(好ましくは、1、2または3個のヘテロ原子)を含み、総計5から14個(好ましくは5から7個)の環原子を含み、少なくとも1つの環が完全に不飽和である(別のいかなる環も不飽和であるか、または部分的または完全に水素化されている)モノ−、ビ−または多環状の芳香族複素式環系である。ヘテロアリール基は、たとえばピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、トリアジニル、チエニル、チアゾリル、チアジアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、フリル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、インドリル、イソチアゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、イソインドリル、ベンゾオキサゾリル、ベンズイミダゾリル、キノリル、テトラヒドロキノリル、イソキノリル、ジヒドロインドリル、ベンゾ[1,4]ジオキサニルまたは6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インドリルである。「ヘテロアリール」基は、未置換であるか、またはハロゲン、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、カルボキシ、シアノ、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニル、ホルミル、カルバモイル;モノ−およびジ−アルキルアミノカルボニル、アシルアミノ、モノ−およびジアルキルアミノのような置換アミノ、およびアルキルスルフィニル、ハロアルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、ハロアルキルスルホニル、アルキル、ハロアルキルおよびオキソから成る群より選択される好ましくは1又は複数の基(好ましくは1、2または3個の基)によって置換されていてもよい。オキソ基は、たとえばNおよびSの場合には種々の酸化数が可能であるヘテロ環原子のものにも存在できる。
【0045】
アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アルキルアミノおよびアルキルチオ基、および対応する不飽和および/または置換された基は、各々の場合に、炭素骨格において直鎖または分岐であり得る。特に指示されない限り、低炭素骨格、たとえば1から6個の炭素原子を有するものが、または不飽和基の場合には、2から6個までの炭素原子がこれらの基として好ましい。
【0046】
ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素を意味する。
【0047】
基の名称の前の用語「ハロ」は、この基は部分的にまたは完全にハロゲン化されていること、すなわち、あらゆる組み合わせでF、Cl、BrまたはIに置換されているとされることを意味する。
【0048】
表現「(C1−C6)アルキル」は、たとえばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、1−ブチル、2−ブチル、2−メチルプロピルまたはt−ブチル基のような1、2、3、4、5または6個の炭素原子(括弧中のC原子の範囲によって示される)を有する未分岐または分岐の非環状飽和炭化水素基である。同様のことが、「アルコキシアルキル」のような複合基中のアルキル基に適用される。
【0049】
アルキル基およびさらに複合基では、特に定義されない限り、1から4個までの炭素原子を有することが好ましい。
【0050】
「(C1−C6)ハロアルキル」は、モノハロアルキル、ペルハロアルキル、CF3、CHF2、CH2F、CHFCH3、CF3CH2、CF3CF2、CHF2CF2、CH2FCHCl、CH2Cl、CCl3、CHCl2またはCH2CH2Clのような、1又は複数の水素原子が同数の同一であるか異なるハロゲン原子に置換される、表現「(C1−C6)アルキル」の下に明記されるアルキル基を意味する。「(C1−C4)アルコキシ−(C1−C6)アルキル」は、(C1−C4)アルコキシによって置換される(C1−C6)アルキルを意味する。
【0051】
「(C1−C6)アルコキシ」は、炭素鎖が、表現「(C1−C6)アルキル」の下に示される意味を有するアルコキシ基を意味する。「ハロアルコキシ」は、たとえばOCF3、OCHF2、OCH2F、CF3CF2O、OCH2CF3またはOCH2CH2Clである。「(C1−C4)アルコキシカルボニル」は、カルボン酸基の(C1−C4)アルキルエステルを意味する。「(C1−C4)アルキルカルボニル」は、カルボニル基、たとえばアセチル基に結合している(C1−C4)アルキル基を意味する。「N−(C1−C6)アルカノイル−N−(C1−C6)アルキルアミノ」は、N原子上で(C1−C6)アルキルカルボニルに置換されている(C1−C6)アルキルアミノ基、たとえばN−アセチル−N−メチルアミノを意味する。
【0052】
「N−(C1−C6)アシルアミノ」は、(C1−C6)アルキルカルボニル基に付着されているアミノ基、たとえばアセトアミドを意味する。
【0053】
「アミノ−(C1−C6)アルキル」は、アミノに置換されている(C1−C6)アルキル基、たとえばアミノプロピルを意味する。「N−(C1−C6)アルキル−ピロリジニル−(C1−C6)アルキル」は、N−(C1−C6)アルキル−ピロリジニルに付着している(C1−C6)アルキル基、たとえば2−(l−メチル−ピロリジン−2−イル)エチルを意味する。「S−イソチウレイド(C1−C6)アルキル」は、イソチウレイド・基のS原子に結合している(C1−C6)アルキル基、たとえば3−(S−イソチウレイド)プロピルを意味する。
【0054】
「(C2−C6)アルケニル」は、この指定範囲に対応する数の炭素原子を有し、それぞれの不飽和基のいずれの位置にでも配置される可能性がある少なくとも1つの二重結合を含む、非分岐または分岐した非環状炭素鎖を意味する。「(C2−C6)アルケニル」は、たとえば、ビニル、アリル、2−メチル−2−プロペニル、2−ブテニル、ペンテニル、2−メチルペンテニルまたはヘキセニル基を意味する。
【0055】
「(C2−C6)アルキニル」は、この指定範囲に対応する数の炭素原子を有し、それぞれの不飽和基のいずれの位置にでも配置される可能性がある1つの三重結合を含む、非分岐、または分岐した非環状炭素鎖を意味する。したがって、「(C2−C6)アルキニル」は、たとえばプロパルギル、l−メチル2−プロピニル、2−ブチニルまたは3−ブチニル基を示す。「(C3−C6)シクロアルキル」は、たとえばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルまたはシクロヘキシル基のようなモノ環式のアルキル基を示す。「(C3−C6)シクロアルキルアミノ−(C1−C4)アルキル」は、(C3−C6)シドアルキルアミノ基で置換された(C1−C4)アルキル基、たとえばシクロプロピルアミノエチルを意味する。
【0056】
複素環基は、飽和、不飽和または芳香族複素環であり得る。そしてそれは、好ましくはN、OおよびSから構成される群から選択されるヘテロ原子をその複素環中に1つまたはそれより多く、特に1、2または3個含むことが好ましい。それは、3から7個までの環原子を有する脂肪族複素環基、または5から6個までの環原子を有する芳香族複素環基であるのが好ましい。複素環基は、少なくとも1つの環が1又は複数のヘテロ原子を含む、たとえばモノ−、ビ−またはポリ環式の芳香族系のようなたとえば芳香族複素基または環(ヘテロアリール)、たとえばピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、トリアジニル、チエニル、チアゾリル、チアジアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、フリル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリルおよびトリアゾリルであり得るか、またはオキシラニル、オキセタニル、オキソラニル(=テトラヒドロフリル)、オキサニル、ピロリジル、ピペリジル、ピペラジニル、ジオキソラニル、オキサゾリニル、イソオキサゾリニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニルおよびモルホリニルのような部分的にまたは完全に水素化された基である。置換複素環基のための適切な置換基は、下でされに規定される置換基、および加えてオキソである。オキソ基は、種々の酸化数が可能である環ヘテロ原子においても、たとえばNおよびSの場合に、存在する可能性がある。
【0057】
置換アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、フェニル、ベンジル、複素環およびヘテロアリール基のような置換された基は、たとえば未置換骨格から誘導される置換された基であり、その置換基は、ハロゲン、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルチオ、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、カルボキシ、シアノ、アジド、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニル、ホルミル、カルバモイル、モノ−およびジ−アルキルアミノカルボニル;アシルアミノ、モノ−およびジ−アルキルアミノのような置換アミノ;およびアルキルスルフィニル、ハロアルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、ハロアルキルスルホニル、および環状の基の場合には、アルキルおよびハロアルキルからも構成される群から選択されるたとえば1又は複数の、好ましくは1、2または3個の基である。
【0058】
植物成長調節物質を製造する方法は、当業界で知られている。一般に、植物成長調節物質は、The Pesticide Manual(12版、C.D.S.Tomlin編)で記述される。特に、パクロブトラゾールおよび他のある種のトリアゾール植物成長調節物質を調製する方法は、米国特許番号第4,243,405号で開示されている。
【0059】
インドリノン誘導体植物刺激剤およびそれを調製する方法は、WO2005/107466号で記述されている。3,4−二置換マレイミド誘導体およびそれらのを調製する方法は、WO2005/107465号で記述されている。縮合アゼピノン誘導体およびそれを調製する方法は、WO2005/107471号で記述される。2−アミノ−6−オキシプリン誘導体およびそれを調製する方法は、WO2005/107472号で記述される。
【0060】
本明細書で使用される場合、用語「ジベレリンのクラス」および「ジベレリン」としては、4つの環の系を形成する4つのイソプレノイド単位から誘導されるジテルペノイド化合物のクラスを含む。定義で含まれるのは、総称としては、エテホン、グリシンベタイン、アミノシクロプロパン−1−カルボン酸(ACC)、およびジベレリン酸(GA)、ならびに全ての特定のGA、たとえばGA1、 GA2、 GA3、 GA4、 GA5、 GA6、 GA7、 GA8、 GA9、 GA10、 GA11、 GA12、 GA13、 GA14、 GA15、 GA16、 GA17、 GA18、 GA19、 GA20、 GA21、 GA22、 GA23、 GA24、 GA25、 GA26、 GA27、 GA28、 GA29、 GA30、 GA31、 GA32、 GA33、 GA34、 GA35、 GA36、 GA37、 GA38、 GA39、 GA40、 GA41、 GA42、 GA43、 GA44、 GA45、 GA46、 GA47、 GA48、 GA49、 GA50、 GA51、 GA52、 GA53、 GA54、 GA55、 GA56、 GA57、 GA58、 GA59、 GA60、 GA61、 GA62、 GA63、 GA64、 GA65、 GA66、 GA67、 GA68、 GA69、 GA70、 GA71、 GA72、 GA73、 GA74、 GA75、 GA76、 GA77、 GA78、 GA79、 GA80、 GA81、 GA82、 GA83、 GA84、 GA85、 GA86、 GA87、 GA88、 GA89、 GA90、 GA91、 GA92、 GA93、 GA94、 GA95、 GA96、 GA97、 GA98、 GA99、 GA100、 GA101、 GA102、 GA103、 GA104、 GA105、 GA106、 GA107、 GA108、 GA109、 GA110およびそれらの混合物が挙げられる。ジベレリンの基本構造としては、
【化7】

が挙げられる。ジベレリンは、天然の菌類ジベレラ・フギクロイ(Gibberella fugikuroi)の発酵によって商業的に製造され、市販で入手可能である。好ましくはジベレリンとしては、GA3およびGA7、および種々のジベレリンの混合物が挙げられる。
【0061】
本明細書で使用される場合、有効量の植物成長調節物質は、0.01μg/種子と20μg/種子との間の比率を含む。さらに詳細には、有効量の植物成長調節物質は、0.01μg/種子と5μg/種子との間を含む。好ましくは、有効量の植物成長調節物質は、0.01μg/種子と2μg/種子との間を含む。さらにいっそう好ましくは、有効量の植物成長調節物質は、0.1μg/種子と1μg/種子との間を含む。
【0062】
本明細書で使用される場合、有効量のジベレリンまたはジベレリン酸は、0.01μg/種子と20μg/種子との間の比率を含む。さらに詳細には、有効量のジベレリンまたはジベレリン酸は、0.01μg/種子と5μg/種子との間を含む。好ましくは、有効量のジベレリンまたはジベレリン酸は、0.01μg/種子と2μg/種子との間を含む。さらにいっそう好ましくは、有効量のジベレリンまたはジベレリン酸は、0.1μg/種子と1μg/種子との間を含む。
【0063】
植物アクチベーターは、植物の天然の防御機構(「全身活性化耐性」)を活性化する薬剤として定義される。植物活性化剤は、一般に、独立の疾病対抗活性を有さず、むしろ、それらは、疾病に抵抗する植物の天然の能力を刺激する。植物アクチベーターの例としては、それに限定されないが、アシベンゾラル−S−メチル、ハルピンタンパク質、プロベナゾール、およびレイノウトリア・サッカリネンシス(reynoutria sachalinensis)抽出物(レイサ(reysa))が挙げられる。好ましい植物アクチベーターは、アシベンゾロル−S−メチルおよびハルピンである。
【0064】
植物アクチベーターは、一般に、当業界で知られており、The Pesticide Manual(12版、C.D.S. Tomlin編)で記述されている。植物アクチベーターを調製する方法は、一般に当業界で知られている。アシベンゾラル−S−メチルを調製する方法は、一般に米国特許第5523311号および米国特許第5190928号で見いだすことができ、その両方は参照として本明細書に組み込まれる。ハルピンを単離する方法は、当業界で一般に知られており、「Harpin Elicitor of the Hypersensitive Response Produced by the Plant Pathogen Erwinia amylovora」、Science 257:85−88(1992)で見出すことができる。
【0065】
本明細書で使用される場合、有効量の植物アクチベーターは、0.01μg/種子と20μg/種子との間の比率を含む。さらに詳細には、有効量の植物アクチベーターは、0.01μg/種子と5μg/種子との間を含む。好ましくは、有効量の植物アクチベーターは、0.01μg/種子と2μg/種子との間を含む。さらにいっそう好ましくは、有効量の植物アクチベーターは、0.1μg/種子と1μg/種子との間を含む。
【0066】
本発明の組成物は、可変の比率の植物成長調節物質(類)および植物アクチベーター(類)活性成分を含み得る。99:1の総植物成長調節物質対総植物アクチベーターから、99:1の総植物アクチベーター対総植物成長調節物質までの重量比が、本発明によって意図される。さらに詳細には、99:1、 98:2、 97:3、 96:4、 95:5、 94:6、 93:7、 92:8、 91:9、 90:10、 89:11、 88:12、 87:13、 86:14、 85:15、 84:16、 83:17、 82:18、 81:19、 80:20、 79:21、 78:22、 77:23、 76:24、 75:25、 74:26、 73:27、 72:28、 71:29、 70:30、 69:31、 68:32、 67:33、 66:34、 65:45、 64:46、 63:47、 62:48、 61:49、 60:40、 59:41、 58:42、 57:43、 56:44、 55:45、 54:46、 53:47、 52:48、 51:49、 50:50、 49:51、 48:52、 47:53、 46:54、 45:55、 44:56、 43:57、 42:58、 41:59、 40:60、 39:61、 38:62、 37:63、 36:64、 35:65、 34:66、 33:67、 32:68、 31:69、 30:70、 29:71、 28:72、 27:73、 26:74、 25:75、 24:76、 23:77、 22:78、 21:79、 20:80、 19:81、 18:82、 17:83、 16:84、 15:85、 14:86、 13:87、 12:88、 11:89、 10:90、 9:91、 8:92、 7:93、 6:94、 5:95、 4:96、 3:97、 2:98、1:99の総植物成長調節物質対総植物アクチベーターの比は、本発明の範囲に含まれる。
【0067】
本発明の組成物が、植物成長調節物質あるいはPGRおよびジベレリン酸/ジベレリンの2方向の組み合わせに関する場合、組成物は、可変比率の成分の活性成分を含む可能性がある。99:1の成分1対成分2から99:1の成分2対成分1までの重量比が本発明によって意図される。さらに詳細には、99:1、98:2、 97:3、 96:4、 95:5、 94:6、 93:7、 92:8、 91:9、 90:10、 89:11、 88:12、 87:13、 86:14、 85:15、 84:16、 83:17、 82:18、 81:19、 80:20、 79:21、 78:22、 77:23、 76:24、 75:25、 74:26、 73:27、 72:28、 71:29、 70:30、 69:31、 68:32、 67:33、 66:34、 65:45、 64:46、 63:47、 62:48、 61:49、 60:40、 59:41、 58:42、 57:43、 56:44、 55:45、 54:46、 53:47、 52:48、 51:49、 50:50、 49:51、 48:52、 47:53、 46:54、 45:55、 44:56、 43:57、 42:58、 41:59、 40:60、 39:61、 38:62、 37:63、 36:64、 35:65、 34:66、 33:67、 32:68、 31:69、 30:70、 29:71、 28:72、 27:73、 26:74、 25:75、 24:76、 23:77、 22:78、 21:79、 20:80、 19:81、 18:82、 17:83、 16:84、 15:85、 14:86、 13:87、 12:88、 11:89、 10:90、 9:91、 8:92、 7:93、 6:94、 5:95、 4:96、 3:97、 2:98、 1:99の成分1対成分2の比が、本発明の範囲に含まれる。
【0068】
少なくとも1つの植物アクチベーターに対する成分1/成分2の3元の比は、2系の組成物について上で記述したとおり、可変の比率を含み得る。このような組成物では、成分1/成分2の比を最初に決定し、次いで上で記述されるとおり植物アクチベーターに対する組み合わせ(1/2)の比を決定する。
【0069】
組成物の施用の比率は、施用の型によって変動するが、通常、葉および土壌用途については、50〜1000、好ましくは75〜500、特には100〜300g/ヘクタールの各植物成長調節物質、および都合によりジベレリン酸/ジベレリン;50〜1000、好ましくは250〜750g/ヘクタールの植物アクチベーター;50〜1000、好ましくは75〜500、特には100〜300g/ヘクタールの各追加の(任意の)農薬を施用する;一方、植物増殖材料の処理については、特に種子処理については、施用比率は、好ましくは種子当たり0.01〜20マイクログラム、特には1から10マイクログラム/種子当たりの各植物成長調節物質、および任意に、ジベレリン;種子当たり0.01マイクログラムから20マイクログラムまで、および好ましくは種子当たり0.01から5マイクログラムの植物アクチベーター;1〜100、好ましくは5〜50、特には5〜20g/100kgの種子の各追加の(任意の)農薬の範囲内にある。ジベレリン酸を、都合により植え付け前に種子に施用する場合、施用の比率は、0.01から20マイクログラム/種子までの範囲にある。植物アクチベーター(類)を、少なくとも1つの植物成長調節物質を用いて予備処理した種子に発芽後に施用する場合、それにより総植物アクチベーターの比率は、100〜750g/ヘクタールである。
【0070】
本発明の少なくとも1つの植物成長調節物質および少なくとも1つの植物アクチベーターの好ましい組み合わせは、アシベンザロル−S−メチル(acibenzalor−S−methyl)およびハルピンの内の少なくとも1つと組合わせて、パクロブトラゾール、シプロコナゾール、ウニコナゾール、テトシクラシス、トリネキサパックエチル、およびジベレリン酸(GA)、特にGA(3)を含む。下記のチャートは、本発明の組み合わせにおいて用いられる好ましい活性成分を規定するのに用いられる。
チャート1 植物成長調節物質
【表1】

チャート2 植物アクチベーター
【表2】

【0071】
特に意図される組み合わせとしては、それに限定されないが、以下の組み合わせが挙げられる:Al+Bl; Al+B2; A2+Bl; A2+B2; A3+Bl; A3+B2; A4+Bl; A4+B2; A5+Bl; A5+B2; A6+Bl; A6+B2; A7+Bl;およびA7+B2。好ましい組み合わせとしては、Al+Bl; Al+B2; A2+Bl; A2+B2; A6+Bl; A6+B2; A7+Bl ; A7+B2が挙げられる。特に好ましい組み合わせとしては、Al+Bl; Al+B2; A6+Bl; A6+B2; A7+Bl; A7+B2が挙げられる。
【0072】
本発明の組み合わせは、さらに追加の活性成分農薬を含み得る。農薬の例としては、たとえばそれに限定されないが、殺虫剤、ダニ駆除剤、殺細菌剤、殺菌剤、殺線虫剤および軟体類駆除剤から選択されるものが挙げられる。
【0073】
殺虫剤上、ダニ駆除剤上、殺線虫剤上または軟体類駆除剤上活性な成分の適切な添加は、たとえばそれに限定されないが、以下のクラスの活性成分が代表例である:有機リン酸系化合物、ニトロフェノールおよび誘導体、ホルムアミジン、トリアジン誘導体、ニトロエナミン誘導体、ニトロ−およびシアノグアニジン誘導体、尿素、ベンゾイル尿素、カルバマート、ピレスロイド、塩素化炭化水素およびバシルス・ツリンジェンシス(Bacillus thuringiensis)産物。混合物中の特に好ましい成分は、アバメクチン、シアノイミン、アセトアミプリド、チオジカルブ、ニトロメチレン、ニテンピラム、クロチアニジン、ジノテフラン、フィプロニル、ルフェヌロン、ピリフォキシフェン、チアクロプリド、フルキソフェニム;イミダクロプリド、チアメトキサム、クロランスラニリプロール、ベータ・シフルスリン、ラムダ・シハロトリン、フェノキシカルブ、ジアフェンチウロン、ピメトロジン、ジアジノン、ジスルホトン;プロフェノホス、フラチオカルブ、チロマジン、シペルメスリン、タウ−フルバリナート、テフルトリンまたはバシルス・ツリンジェンシス(Bacillus thuringiensis)産物、さらに特にアバメクチン、チオジカルブ、シアノイミン、アセトアミプリド、ニトロメチレン、ニテンピラム、クロチアニジン、ジノテフラン、フィプロニル、チアクロプリド、イミダクロプリド、チアメトキサム、クロランスラニリプロール、ベータ・シフルスリン、ラムダ・シハロトリン、およびテフルトリンである。
【0074】
好ましい殺虫剤上、ダニ駆除剤上、殺線虫剤上、または軟体類駆除剤上活性な成分としては、たとえばそれに限定されないが:
チャート3 殺虫剤上、ダニ駆除剤上、殺線虫剤上、または軟体類駆除剤上活性な成分
【表3】

【0075】
それぞれ、PGRおよび植物アクチベーターに関してはチャート1およびチャート2で提供される記号表示を使用して、および殺虫剤上、ダニ駆除剤上、殺線虫剤上、または軟体類駆除剤上活性な化合物に関してはチャート3で提供される記号表示を使用して、少なくとも1つの追加の殺虫剤上、ダニ駆除剤上、殺線虫剤上、または軟体類駆除剤上の農薬と組合せた、少なくとも1つの植物成長調節物質および少なくとも1つの植物アクチベーターの以下の組み合わせとしては、それに限定されないが、
【表4】

【表5】

が挙げられる。
【0076】
少なくとも1つのPGR、少なくとも1つの植物アクチベーター、および少なくとも1つの殺虫剤、ダニ駆除剤、殺線虫剤、または軟体類駆除剤の好ましい組み合わせとしては、
【表6】

が挙げられる。特に、好ましい組み合わせとしては、
【表7】

が挙げられる。
【0077】
殺菌剤上活性な成分の適切な添加は、たとえば、それに限定されないが、以下のクラスの活性成分の代表例である:ストロビルリン、トリアゾール、オルト−シクロプロピル−カルボキサニリド誘導体、フェニルピロール、および全身性殺菌剤。殺菌剤上活性な成分の適切な添加の例は、それに限定されないが、以下の化合物が挙げられる:アゾキシストロビン、ビテルタノール、カルボキシン、Cu2O、シマキサニル、シプロコナゾール、シプロジニル、ジクロロフルアミド、ジフェノコナゾール、ジニコナゾール、エポキシコナゾール、フェンピクロニル、フルジオキソニル、フルオキサストロビン、フルキコナゾール、フルシラゾール、フルトリアフォール、フララキシル、ガザチン、ヘキサコナゾール、ヒメキサゾール、イマザリル、イミベンコナゾール、イプコナゾール、クレソキシム−メチル、マンコゼブ、メタラクシル、メフェノキサム、メトコナゾール、ミクロブタニル、オキサジキシル、ペフラゾアート、ペンコナゾール、ペンシクロン、プロクロラズ、プロピコナゾール、ピロキロン、(±)−シス−1−(4−クロロフェニル)−2−(1H−1,2,4−トリアゾル−1−イル)シクロヘプタノール、スピロキサミン、テブコナゾール、チアベンダゾール、トリフルアミド、トリアゾキシド、トリアジメフォン、トリアジメノール、トリフロキシストロビン、トリフルミゾール、トリチコナゾールおよびウニコナゾール。特に好ましい殺菌剤上活性な薬剤としては、アゾキシストロビン、ジフェノコナゾール、フルジオキソニル、チアベンダゾール、テブコナゾール、メタラクシル、メフェノキサム、ミクロブタニル、フルオキサストロビン、トリタキソナゾールおよびトリフロキシストロビンが挙げられる。オルト−シクロプロピル−カルボキシアニリド誘導体としては、それに限定されないが、式:
【化8】

(式中、
xは、トリフルオロメチルまたはジフルオロメチルであり、および
yは、水素またはメチルである)
で表される化合物、立体異性体、および立体異性体の混合物、またはそのような化合物の互変異性体が挙げられる。特に好ましいのは、ラセミ化合物の含有量が、式II(式中、Rxは、ジフルオロメチルであり、およびRyは、水素である)の化合物、および式III(式中、Rxは、ジフルオロメチルであり、およびRyは、水素である)の化合物のラセミ混合物を表す化合物であり、65から95重量%までである。
【0078】
チャート3は、少なくとも1つの植物成長調節物質と少なくとも1つの植物アクチベーターとの組み合わせで有用ないくつかの好ましい殺菌剤についての記号表示を提供する。
チャート4 少なくとも1つのPGRと少なくとも1つのPAとの組合わせで有用な殺菌剤
【表8】

【0079】
1又は複数の追加の殺菌剤(チャート4)と組合わせた少なくとも1つの植物成長調節物質(チャート1)および少なくとも1つの植物アクチベーター(チャート2)の好ましい組み合わせは、それに限定されないが:
【0080】
【表9】

【表10】

が挙げられる。
【0081】
特に好ましい組み合わせとしては、以下のものが挙げられる。
【表11】

さらに特に好ましい組み合わせとしては、以下のものが挙げられる。
【表12】

【0082】
本発明は、さらに、少なくとも1つの植物成長調節物質(チャート1)、少なくとも1つの植物アクチベーター(チャート2)、少なくとも1つの追加の殺虫剤、ダニ駆除剤、殺線虫剤、または軟体類駆除剤(チャート3)および少なくとも1つの追加の殺菌剤(チャート4)の組み合わせを提供する。好ましい組み合わせとしては、限定はされないが、以下のものが挙げられる。
【表13】

【表14】

【表15】

【表16】

【表17】

【表18】

【表19】

【表20】

【表21】

【表22】

【表23】

【表24】

【表25】

【表26】

【表27】

【表28】

【表29】

【表30】

【表31】

【表32】

【表33】

【0083】
特に好ましい組み合わせとしては、以下のものが挙げられる。
【表34】

より特に好ましい組み合わせとしては、以下のものが挙げられる。
【表35】

【0084】
本発明の組成物は、農薬組成物で展開される通常のアジュバントおよびフィラーに加えて、無機または有機酸を含むことができる。適切な酸は、たとえば、そして限定されないが、リン酸、塩酸、スルホン酸、ヒドロキシ酸(hydroxyl−)、カルボン酸、およびジカルボン酸である。組成物中の酸の重量による量は、活性成分の量の10倍までであり得る。
【0085】
本発明の組成物は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、金属またはアンモニウム塩を含む可能性もある。塩化亜鉛および無機酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩またはアンモニウム塩、特にナトリウム、カリウム、アンモニウム、マグネシウムおよびカルシウムの硝酸塩、リン酸塩、硫酸塩、塩化物および炭酸塩が好ましい。
【0086】
本発明の組成物は、さらに、植物および/または植物増殖材料の栄養と健康を助ける微量栄養素を含む可能性がある。適切な微量栄養素は、それに限定されないが、塩素(Cl)、亜鉛(ZN)、ホウ素(B)、銅(Cu)、鉄(Fe)、マンガン(Mn)またはモリブデン(Mo)が挙げられる。微量栄養素は、キレート形状で供給できる。
【0087】
処理されるべき特定の植物増殖材料、それを保存する条件、およびそれが発芽および成長すると予測される土壌および気象条件によって、本発明の組成物は、広い範囲の1又は複数の添加剤を含んでいてもよい。このような添加剤としては、それに限定されないが、紫外線保護剤、顔料、染料、小麦粉のような増量剤、分散剤、賦形剤、凍結防止剤、防腐剤、除草剤セーフナー、種セーフナー、種コンディショナー、微量栄養素、肥料、生物的防除薬剤、接種剤、界面活性剤、金属イオン封鎖剤、可塑剤、着色材、光沢剤、乳化剤、ステアリン酸カルシウム、タルクおよびバーミキュライトのような粉剤、融合助剤、消泡剤、湿潤剤、増粘剤、ワックス、殺細菌剤、殺虫剤、農薬、ならびに、セルロース、ガラス繊維、粘土、カオリン、タルク、粉砕木樹皮(例えばベイマツ樹皮またはハンノキ樹皮)、炭酸カルシウムおよび木粉のようなフィラー、および臭気改質剤が挙げられる。典型的な賦形剤としては、軽石、アタパルジャイト、ベントナイト、カオリン鉱物沸石、珪藻土および他の粘土のような微細分割鉱物、改質珪藻性吸着剤、炭、バーミキュライト、ならびに、ピートモス、木粉のような微細分割有機物質等が挙げられる。このような添加剤は、商業的に入手可能で、当業界で知られている。
【0088】
特に、成分の混合物を、タンク混合物、プレミックス粉、乾燥塵混合物、水和剤、顆粒、可溶性濃縮物、乳剤または流動可能な溶液としてのいずれかで製造する場合、他の調合助剤も使用できる。このような調合助剤は当業界で知られている。
【0089】
本発明の組成物が殺菌剤を含む場合、それらは、菌類、特にフィコミセテス(phycomycetes、藻菌類)(たとえば、フィトフトラ菌種(Phytophthora spp.)、ペロノスポラ・菌種(Peronospora spp.)、シュードペロノスポラ菌種(Pseudoperonospora spp.)、フィチウム菌種(Pythium spp.)[すなわち、P.ウチムム(P.utimum)、P.アファニデルマツム(P.aphanidermatum)、P.グラミニコラ(P.graminicola)、P.イレグラレ(P.irregulare)]またはプラスモパラ菌種(Plasmopara sp.))、バシジオミセテ(basidiomycete)(すなわち、プシニア菌種(Puccinia spp.)[P.レコンジタ(P.recondita)、P.ストリフォルミス(P.striformis)およびP.グラミニス(P.graminis)]、チレチア菌種(Tilletia spp.)[すなわちT.カリエス(T.caries)およびT.ノントレベルサ(T.contreversa)]、ウスチラゴ菌種(Ustilago spp.)[すなわち、U.マイジス(U.maydis)、U.ヌダ(U.nuda)、U.ホルデイ(U.hordei)およびU.アベナエ(U.avenae)])、アスコミセテ(ascomycete)(ジベレラ菌種(Gibberella spp.)[すなわちG.フジクロイ(G.fujikuroi)、G.ロセウム(G.roseum)]、グロメレラ菌種(Glomerella spp.)[すなわち、G.ゴシピ(G.gossypii)]など)、リゾクトニア菌種(Rhizoctonia spp.)(すなわち、R.ソラニ(R.solani)、R.セレアリス(R.cerealis)およびR.ゼア(R.zed))、フサリウム菌種(Fusarium spp.)(すなわち、F.ソラニ(F.solani)、F.オキシスポルム(F.oxysporum)、F.ロセウム(F.roseum)、F.ニバレ(F.nivale)、F.モニリホルム(F.moniliforme)、F.プロリフェラツム(F.proliferatum)、F.グラミネアルム(F.graminearum)、F.サブグルチナンス(F.subglutinans))、ヘルミントスポリウム菌種(Helminthosporium spp.)(すなわち、H.オリザエ(H.oryzae)、H.テレス(H.teres)、H.グラミネウム(H.gramineum)およびH.サチブム(H.sativum))、ホマ菌種(Phoma spp.)(すなわち、P.ベタエ(P.betae)、P.ホベアタ(P.foveata)およびP.リンガム(P.lingam))、アルテルナリア菌種(Alternaria spp.)(すなわち、A.ソラニ(A.solani)、A.マクロスポラ(A.macrospora)およびA.アルターナタ(A.alternata))、コレトトリウチュム(Colletotriuchum)(すなわち、C.グラミニコラ(C.graminicola)、C.ココデス(C.coccodes)、C.カプシシ(C.capsici)、C.ゴシピ(C.gossypii)およびC.トランカツム(C.truncatum))、エリシフェ菌種(Erysiphe spp.)(すなわち、E.グラミニス(E.graminis)およびE.チコラセアルム(E.cichoracearum))、ゲウマノミセス菌種(Gaeumannomyces spp.)(すなわち、G.グラミニス変種グラミニス(G.graminis var graminis)およびG.グラミニス変種トリチキ(G.graminis var. tritici))、ボトリチス菌種(Botrytis spp.)(すなわちB.シネレア(B.cinerea))、ピリクラリア菌種(Pyricularia spp.)(すなわちP.グリセア(P.grisea)およびP.オリザエ(P.oryzae))、セルコソオラ菌種(Cercosoora spp.)(すなわちシー.ベチコラ(C.beticola))、リンコスポリウム菌種(Rhinchosporium spp.)(すなわちR.セカリス(R.secalis))、ピレノホラ菌種(Pyrenophora spp.)(すなわちP.アベナエ(P.avenae))、セプトリア菌種(Septoria spp.)(すなわち、S.トリチキ(S.tritici)およびS.アベナエ(S.avenae))、ウェルツエリニア菌種(Whetzelinia spp.)(すなわち、W.スクレロチオルム(W.sclerotiorum))、ミクロドキウム菌種(Microdochium spp.)、ミコソハエレラ菌種(Mycosohaerella spp.)(すなわち、M.フィジエンシス(M.fijiensis))、アスペルギルス菌種(Aspergillus spp.)(すなわちA.ニガー(A.niger)およびA.フラブス(A.flavus))、セルコスポラ菌種(Cercospora spp.)(すなわち、C.アラキジコラ(C.arachidicola)およびC.ゴシピナ(C. gossypina))、クラビセプス菌種(Claviceps spp.)、クラドスポリウム菌種(Cladosporium spp.)(すなわち、C.ヘルバルム(C.herbarum))、ペニシリウム菌種(Penicillium spp.)、ペスタロジア菌種(Pestalozzia sp)、ベルチキリウム菌種(Verticillium spp.)(すなわち、V.ダリアエ(V.dahliae))、アスコキタ菌種(Ascochyta spp.)(すなわち、A.ピシ(A.pisi)およびA.ゴシピ(A. gossypii))、ギグナルジア菌種(Guignardia spp.)(すなわち、G.ビドウェリ(G. bidwellii))、コルチキウム・ロルフシ(Corticium rolfsii)、ホムポシス菌種(Phomposis spp.)(すなわち、P.ビチコラ(P.viticold))、スクレロチニア菌種(Sclerotinia spp.)(すなわち、S.スクレロチオルム)S.sclerotiorum)およびS.マイナー(S.minor))、スクレロチニア・マイナー(Sclerotinia minor)、コリネウム・カルジナレ(Coryneum cardinale)、アクロスタラグムス・コニンギ(Acrostalagmus koningi)、コルチキウム・ロルフシ(Corticium rolfsii)、ジプロジア菌種(Diplodia spp.)(すなわち、D.ナタレンシス(D.natalensis))、ホルモデンドロン・クラドスポリオイデス(Hormodendron cladosporioides)、ミロテキウム菌種(Myrothecium spp.)(すなわち、M.ベルルカリア(M.verrucaria))、パエシロミセス・バリオチ(Paecylomyces varioti)、ペリクラリア・ササキ(Pellicularia sasakii)、フェリヌス・メガロポルス(Phellinus megaloporus)、セプトリア菌種(Septoria spp.)、スクレロチウム菌種(Sclerotium spp.)(すなわち、S.ロルフシ(S.rolfsii))、スタキバトリス・アトラ(Stachybotris atra)、トリコデルマ菌種(Trichoderma ssp.)(すなわち、T.シュードコニンギ(T.pseudokoningi))、チエラビオプシス・バシコラ(Thielaviopsis basicola)およびトリコセキウム・ロセウム(Trichothecium roseum)のようなアデロミセテ(adelomycete)または不完全型菌類のクラスに属する卵菌類に対するものを含めて菌類および菌類の病害に対する植物増殖材料の還元的、予防的および治癒的な保護のために有用であり得る。
【0090】
(a)少なくとも1つの植物成長調節物質および少なくとも1つの植物アクチベーター、または(b)少なくとも1つの植物成長調節物質、および少なくとも1つの植物アクチベーターの合わせた役割(順次、または単一組成物として使用する場合)を含む本発明の組成物は、植物の成長および発生に影響する可能性のある病害を減じるのにも有用である。(a)種子に直接的に、単一製剤として、または個別の種子処理配合物として任意の順で順次塗布される、あるいは(b)少なくとも1つの植物成長調節物質が種子上に単一製剤として塗布されるか、または個別の種子処理配合物として任意の順で順次塗布され、続いて少なくとも1つの植物アクチベーターと任意選択の少なくとも1つの植物成長調節物質が土壌、生育培地または灌漑システムで施用される、あるいは(c)少なくとも1つの植物成長調節物質が種子の塗布され、続いて少なくとも1つの植物アクチベーターおよび任意選択の少なくとも1つの植物成長調節物質が成長および発生における後期段階で植物の葉および/または花に塗布される、あるいは(d)少なくとも1つの植物成長調節物質と追加の植物成長調節物質が単一製剤として、または別個の種子処理配合物として順次、任意の順で種子上に塗布され、続いて少なくとも1つの植物アクチベーターが土壌、生育培地、または灌漑システムに施用され、任意選択の少なくとも1つの植物成長調節物質が土壌、生育培地、または灌漑システムに施用される、あるいは(e)少なくとも1つの植物成長調節物質と別個の植物成長調節物質が単一製剤として、または別個の種子処理配合物として順次、任意の順で種子上に塗布され、続いて植物アクチベーターと任意選択の少なくとも1つの植物成長調節物質が、成長および発生における後期段階で植物の葉および/または花に塗布される、、少なくとも1つの植物成長調節物質と少なくとも1つの植物アクチベーターとを合わせることによって、あるいは植物、増殖材料または植物環境またはその生育培地または灌漑システムに少なくとも1つの植物成長調節物質、および少なくとも1つの植物アクチベーターの上記施用の任意の組み合わせにより誘導される利点を得る。本発明の組成物の施用は、本発明の方法で場合によって有用であると記述された追加の活性成分または微量栄養素または成長剤から独立して、上に記述されるとおりに使用できる。都合により、追加の活性成分、微量栄養素または成長剤を、少なくとも1つの植物成長調節物質と少なくとも1つの植物アクチベーターを用いた単一組成物の一部として、あるいは同時にまたは順次使用される別個の組成物の一部として植物、植物増殖材料、植物環境、または生育培地に使用できる。
【0091】
本発明はさらに、植物増殖材料上に、好ましくは種子上に少なくとも1つの植物成長調節物質を使用すること、少なくとも1つの植物成長調節物質を植物が成長および発生するときに取り込ませること、および葉処理または土壌処理として後に使用される植物アクチベーターに耐えて利用するより優れた能力を有する植物産物を提供することを意図する。言い換えると、少なくとも1つの植物成長調節物質が、「セーフナー」(少なくとも1つの植物成長調節物質組成物)が使用されない場合には、別の面では植物毒性であろう用量で、植物アクチベーターの使用に対して「セーフナー」として作用する。
【0092】
本発明は、さらに、細菌性ガン腫病(クラビバクター・ミシガネンセ(Clavibacter michiganense))、細菌性斑点(キサントモナス・カムペストリス(Xanthomonas campestris)病原性カンペストリス(pv campestris)、ベシカトリア(vesicatoria)、スピナキアエ(spinaciae)、ビチアンス(vitians)、トランスルセンス(translucens)、カロタエ(carotae))、細菌性斑(シュードモナス・シリンジャエ(Pseudomonas syringae)病原性トマト(pv.Tomato)、ラクリマンス(lachrymans)、コロナファシエンス(coronafaciens)、ストリアファシエンス(striafaciens)、アピ(apii))、シュードモナス・グラジオリ(Pseudomonas gladioli)、および髄壊死(シュードモナス・コルガタ(Psedomonas corrugata)、エルビニア・コロトボラ菌種カロトボラ(Erwinia carotovora ssp. Carotovora)、エルビニア・クリサンテミ(Erwinia. chrysanthemi)、エルビニア・ベタバスキュロルム(Erwinia betavasculorum)、エルビニア菌種(Erwinia spp.))、ペクトバクテリウム・カロトボルム・ssp.カロトボルム(Pectobacterium carotovorum ssp. Carotovorum)、エンテロバクター・クロアカエ(Enterobacter cloacae)のような細菌病害を受けることから植物を保護する方法を含む。細菌病害の防除は、植物増殖材料、特に種子に、少なくとも1つの植物成長調節物質と少なくとも1つの植物アクチベーターを含む組成物を使用することを含む。少なくとも1つの植物成長調節物質を、少なくとも1つの植物アクチベーターと合わせて、単一組成物を形成するか、または少なくとも1つの植物成長調節物質を、植物増殖材料上への処理として、すなわち、単独種子処理として使用し、続いて追加の単独または合わせた種子処理として任意選択の追加の植物成長調節物質(類)と少なくとも1つの植物アクチベーターを使用できる。さらに、任意選択の追加の植物成長調節物質(類)および少なくとも1つの植物アクチベーターを、葉処理または土壌処理として、または浸漬システムを含めた種々の灌漑システムを通して後に追加的に使用できる。
【0093】
別の実施形態として、本発明は、さらに、植物の移植前苗で、移植後植物で、および果実および/または花での細菌病害を減じる方法を提供し、その方法は、植物増殖材料、好ましくは種子に、少なくとも1つの植物成長調節物質と都合により少なくとも1つの植物アクチベーターを含む組成物を植物増殖材料に、特に種子に施用することを含む。少なくとも1つの植物成長調節物質を、少なくとも1つの植物アクチベーターと合わせて、単独組成物を形成するか、または少なくとも1つの植物成長調節物質を、植物増殖材料上への処理として、すなわち単一種子処理として施用し、続いて追加の単一または合わせた種子処理として任意選択の追加の植物成長調節物質(類)と任意選択の少なくとも1つの植物アクチベーターを使用できる。代わりに、または追加的に、任意の追加の植物成長調節物質(類)および/または任意選択の少なくとも1つの植物アクチベーターを、葉処理または土壌処理として、または散水システムを通して後に追加的に使用できる。
【0094】
本発明の好ましい実施形態では、少なくとも1つの植物成長調節物質、好ましくはパクロブトラゾール、シプロコナゾール、ウニコナゾール、ジベレリン、またはその混合物、および少なくとも1つの植物アクチベーター、好ましくはアシベンザロル(acibenzalor)−S−メチルまたはハルピン、および都合により殺虫剤、殺菌剤、軟体類駆除剤、および殺線虫剤のような追加の農薬薬剤の有効量で植物増殖材料、好ましくは種子を処理すること、増殖材料を植え付けること、ならびに植え付けられた材料で、および生じた植物において細菌抑制を達成することを含む、細菌病害を抑制する方法を含む。さらに、別の発芽後農薬処理を、それに限定されないが菌類、昆虫、雑草、細菌、線虫などを含めた他の農業上の有害物を制御するために使用できる。
【0095】
本発明の別の好ましい実施形態では、少なくとも1つの植物成長調節物質、好ましくはパクロブトラゾール、シプロコナゾール、ウニコナゾール、ジベレリン、またはその混合物を含む組成物の有効量で植物増殖材料、好ましくは種子を処理すること、増殖材料を植え付けること、植物アクチベーター、好ましくはアシベンザロル(acibenzalor)−S−メチルまたはハルピンで発芽植物を処理すること、および生じた植物およびその花および/または果実において細菌抑制を達成することを含む、細菌病害を抑制する方法を含む。さらに、別の発芽後農薬処理または植え付け前種子処理を使用して、それに限定されないが、菌類、昆虫、雑草、細菌、線虫などを含めた他の農業上の有害物を制御することができる。
【0096】
本発明の別の好ましい実施形態では、少なくとも1つの植物成長調節物質、好ましくはパクロブトラゾール、シプロコナゾール、ウニコナゾール、ジベレリン、またはその混合物、および少なくとも1つの植物アクチベーターを、場合により別の農薬種子処理、好ましくは殺菌剤および/または殺虫剤および/または殺線虫剤と組合せて含む組成物の有効量で、植物増殖材料、好ましくは種子を処理すること、増殖材料を植え付けること、ならびに植え付けられた材料で、および生じた植物およびそれの花および/または果実において細菌抑制を達成することを含む、細菌病害を抑制する方法を含む。さらに、発芽後農薬処理を使用して、それに限定されないが、菌類、昆虫、雑草、細菌、線虫などを含めた他の農業上の有害物を制御できる。
【0097】
本発明の別の好ましい実施形態では、少なくとも1つの植物アクチベーターと組合せて、パクロブトラゾール、シプロコナゾール、ウニコナゾール、ジベレリン、またはその混合物から選択される少なくとも1つの植物成長調節物質、を含む組成物の有効量で種子を処理すること、増殖材料を植え付けること、ならびに、植え付けられた材料生じた植物およびその花および/または果実において細菌抑制を達成することを含む、細菌病害を抑制する方法を含む。さらに、別の発芽後農薬処理または植え付け前の種子処理を使用して、それに限定されないが、菌類、昆虫、雑草、細菌、線虫などを含めた他の農業上の有害物を制御できる。
【0098】
本発明の組成物および方法は、さらに、それに限定されないが、アルファル・モザイク(Alfalfa mosaic)、キュウリモザイク病、二重条斑ジャガイモウイルス、タバコ・モザイク、斑点萎凋病ウイルスおよび他の病気のようなウイルス性の病害を減少させ、および/または病害から植物を保護する。少なくとも1つの植物成長調節物質と少なくとも1つの植物アクチベーターとの組成物は、それに限定されないが、他の菌類の病害の中でも、フサリウム萎凋病(フサリウム・オキシポルム(Fusarium oxyporum))、フサリウム冠状腐敗(フサリウム・オキシスポルムf.sp.ラジシス(Fusarium oxysporum f.sp. radicis)、スペトリア葉斑点(スペトリア・リコペルシカ(Septoria lycopersica))、ベト病および後期焼け(フィトプトラ・インフェスタンス(Phytopthora infestans))、早期焼け(アルテルナリア・ソラニ((Alternaria solani))、ウドンコ病(リベイルラ・タウリカ((Leveillula taurica))、ポマ腐敗(ポマ・デストラクチバ((Phoma destructiva))、葉カビ(フルビア・フィルバ(Fulvia filva))、灰色カビ(ボトリチス・シネラ((Botrytis cinera))、灰色葉斑点(ステムフィリウム・ソラニ((Stemphylium solani))、アントラクノス(Anthracnose)(コレトトリクム・ココデス(Colletotrichum coccodes))、コルク状または茶色根腐れ(ピレンコカエタ・リコペルシキ(Pyrencochaeta lycopersici))、菌核茎腐れ(スクレロチニア・スクレオチオルム(Sclerotinia Scleotiorum))、ガム状茎枯れ(ジダイメラ・ブリオニアエ(Didymella bryoniae))、そうか病またはゴム病(クラドスポリウム・ククメリヌム(Cladosporium cucumerinum))、および数種の果実腐れのような菌類の病害も減少させ、および/または当該病害を防除もする。
【0099】
本発明により特に意図されるのは、種子処理として使用され、続いて植物アクチベーター他の農薬が発芽後使用される場合、少なくとも1つの植物成長調節物質、および任意選択の少なくとも1つの植物アクチベーターによりもたらされる「セーフナー」効果である。セーフナー効果は、殺菌剤、殺虫剤、殺線虫剤、除草剤、成長調節物質、栄養要素、界面活性剤、生物増強剤、有機物質、および移植物を含めた植物材料の成長および発生を促進することが意図される他の物質の発芽後使用も含む。
【0100】
したがって、本発明は、さらに、少なくとも1つの植物成長調節物質、都合により少なくとも1つの植物アクチベーター、および都合により殺線虫剤、殺菌剤、殺虫剤のような追加的な種子処理農薬を、植物増殖材料、好ましくは種子に使用することを含む、植物アクチベーター、植物成長調節物質、および/または他の農薬の発芽後使用に対して安全化する方法を提供する。セーフナー効果は、殺菌剤、殺虫剤、殺線虫剤、除草剤、成長調節物質、植物アクチベーター、栄養要素、界面活性剤、生物増強剤、有機物質、および移植物を含めた植物材料の成長および発生を保護および促進することが意図される他の物質の発芽後使用に対する保護も含む。
【0101】
さらなる実施形態では、都合により別の農薬種子処理、好ましくは殺菌剤および/または殺虫剤および/または殺線虫剤と組合せて、少なくとも1つの植物成長調節物質、好ましくはパクロブトラゾール、シプロコナゾール、ウニコナゾール、またはジベレリン、またはその混合物、および都合により少なくとも1つの植物アクチベーターを含む組成物の有効量で植物増殖材料、好ましくは種子を処理すること、増殖材料を植え付けること、ならびに植物アクチベーター、殺虫剤、殺菌剤、殺線虫剤、除草剤、成長調節物質、植物アクチベーター、栄養要素、界面活性剤、生物増強剤、有機物質、および植物材料の成長および発生を保護および促進することが意図される他の物質の発芽後使用に対する保護を達成することを含む、植物アクチベーターおよび/または他の農薬の発芽後使用に対して安全化する方法を含む。
【0102】
セーフナー効果は、本明細書で記述されるとおり、好ましくはトマト植物で直接種蒔および移植された作物および植物で見られる。さらに、本発明の組成物のセーフナー効果は、トランスジェニック作物で、特に植物またはその増殖材料で見られ、そしてそれは、たとえば、知られているとおり、またはレクチンのような植物から得られることが知られているとおり、または除草剤、殺線虫剤、または殺菌剤耐性を発現できる代替物で、たとえばバシルス・ツリンジェンシス(Bacillus thuringiensis)株から得ることができるとおり、毒素産生無脊椎動物から、特にフィルム・アルトロポダ(phylum Arthropoda)の選択的に作用する毒素を合成する能力があるような方法で組換えDNA技術を介して形質転換される。
【0103】
本発明の組成物が、殺虫剤および/または殺線虫剤を含む場合、それらの組成物は、昆虫および線虫、ならびに昆虫および/または線虫によって引き起こされ伝染される疾病から、植物増殖材料および移植物を還元的、予防的および治癒的に保護するのに有用であり得る。別の殺虫剤を有する本発明による組成物および方法を、線虫を含めた動物有害物、たとえば害虫に対して、移植物を含めた植物増殖材料および成長植物を保護するのに用いることができる。すなわち、レピドプテラ(Lepidoptera)目、たとえばアクレリス種(Acleris spp.)、アドキソフィエス種(Adoxophyes spp.)、アエゲリア種(Aegeria spp.)、アグロチス種(Agrotis spp.)、アラバマ・アルジラセアエ(Alabama argillaceae)、アミロイス種(Amylois spp.)、アンチカルシア・ゲマタリス(Anticarsia gemmatalis)、アルキプス種(Archips spp.)、アルギロタエニア種(Argyrotaenia spp.)、アウトグラファ種(Autographa spp.)、ブセオラ・フスカ(Busseola fusca)、カドラ・カウテラ(Cadra cautella)、カルポシナ・ニッポネンシス(Carposina nipponensis)、キロ種(Chilo spp.)、コリストネウラ種(Choristoneura spp.)、クリシア・アムビゲラ(Clysia ambiguella)、クナファロクロシス種(Cnaphalocrocis spp.)、クネファシア種(Cnephasia spp.)、コチリス種(Cochylis spp.)、コレオホラ種(Coleophora spp.)、クロシドロミア種(Crocidolomia spp.)、クリプトホレビア・レウコトレタ(Cryptophlebia leucotreta)、クリソデイキシス・インクルデンス(Crysodeixis includens)、シジア種(Cydia spp.)、ジアトラエア種(Diatraea spp.)、ジパロプシス・カスタネア(Diparopsis castanea)、エアリアス種(Earias spp.)、エラスモパルプス種(Elasmopalpus spp.)、エフェスチア種(Ephestia spp.)、エウコスマ種(Eucosma spp.)、エウポエシリア・アンビゲラ(Eupoecilia ambiguella)、エウプロクチス種(Euproctis spp.)、エウキソア種(Euxoa spp.)、グラフォリタ種(Grapholita spp.)、ヘジア・ヌビフェラナ(Hedya nubiferana)、ヘリオチス種.(Heliothis spp.)、ヘルラ・ウンダリス(Hellula undalis)、ヒファントリア・クネア(Hyphantria cunea)、ケイフェリア・リコペルシケラ(Keiferia lycopersicella)、レウコプテラ・スキテラ(Leucoptera scitella)、リソコレチス種(Lithocollethis spp.)、ロベシア・ボトラナ(Lobesia botrana)、リマントリア種(Lymantria spp.)、リオネチア種(Lyonetia spp.)、マラコソマ種(Malacosoma spp.)、マネストラ・ブラシカエ(Mamestra brassicae)、マンヅカ・セキシタ(Manduca sexta)、オペロフテラ種(Operophtera spp.)、オストリニア・ヌビラリス(Ostrinia nubilalis)、パメネ種(Pammene spp.)、パンデミス種(Pandemis spp.)、パノリス・フラメア(Panolis flammea)、ペクチノホラ・ゴシピエラ(Pectinophora gossypiella)、フトリマエア・オペルクレラ(Phthorimaea operculella)、ピエリス・ラパエ(Pieris rapae)、ピエリス種(Pieris spp.)、プルテラ・キシロステラ(Plutella xylostella)、プライス種(Prays spp.)、スキルポファガ種(Scirpophaga spp.)、セサミア種(Sesamia spp.)、スパルガノチス種(Sparganothis spp.)、スポドプテラ種(Spodoptera spp.)、シナンテドン種(Synanthedon spp.)、タウメトポエア種(Thaumetopoea spp.)、トルトリックス種(Tortrix spp.)、トリコプルシア・ニ(Trichoplusia ni)およびヤポノメウタ種(Yponomeuta spp.)の害虫;
【0104】
コレオプテラ(Coleoptera)目、たとえばアグリオテス種(Agriotes spp.)、アントノムス種(Anthonomus spp.)、アトマリア・リネアリス(Atomaria linearis)、ケウトルヒンクス種(Ceutorhynchus spp.)、ケトクネマ・チビアリス(Chaetocnema tibialis)、コスモポリテス種(Cosmopolites spp.)、クルクリオ・種(Curculio spp.)、デルメステス種(Dermestes spp.)、ジアブロチカ種(Diabrotica spp.)、エピラチナ種(Epilachna spp.)、エレムヌス種(Eremnus spp.)、ゴノセファルム種(Gonocephalum spp.)、ヘテロニクス種(Heteronychus spp.)、レプチノタルサ・デセムリネアタ(Leptinotarsa decemlineata)、リソルホプトルス種(Lissorhoptrus spp.)、メロロンタ種(Melolontha spp.)、オリカエフィルス種(Orycaephilus spp.)、オチオリンクス種(Otiorhynchus spp.)、フリクチヌス種(Phlyctinus spp.)、フィロトレタ種(Phyllotreta spp.)、ポピリア種(Popillia spp.)、プロトストロフス種(Protostrophus spp.)、プシリオデス種(Psylliodes spp.)、リゾペルタ種(Rhizopertha spp.)、スカラベイダエ(Scarabeidae)、シトフィルス種(Sitophilus spp.)、シトトロガ種(Sitotroga spp.)、テネブリオ種(Tenebrio spp.)、トリボリウム種(Tribolium spp.)およびトロゴデルマ種(Trogoderma spp.)の害虫;
【0105】
オルトプテラ(Orthoptera)目、たとえば、ブラタ種(Blatta spp.)、ブラテラ種(Blattella spp.)、グリロタルパ種(Gryllotalpa spp.)、レクコファエア・マデラエ(Leucophaea maderae)、ロクスタ・種(Locusta spp.)、ペリプラネタ種(Periplaneta spp.)およびスキストセルカ・種(Schistocerca spp.)の害虫;
【0106】
イソプテラ(Isoptera)目、たとえばレチクリテルメス種(Reticulitermes spp.)の害虫;
【0107】
プソコプテラ(Psocoptera)目、たとえばリポスケリス種(Liposcelis spp.)の害虫;
【0108】
アノプルラ(Anoplura)目、たとえばヘマトピヌス種(Haematopinus spp.)、リノグナツス種(Linognathus spp.)、ペジクルス・種(Pediculus spp.)、ペムフィグス・種(Pemphigus spp.)およびフィロキセラ・種(Phylloxera spp.)の害虫;
【0109】
マロファガ(Mallophaga)目、たとえばダマリネア種(Damalinea spp.)およびトリコデクテス種(Trichodectes spp.)の害虫;
【0110】
シサノプテラ(Thysanoptera)目、たとえばフランクリニエラ種(Frankliniella spp.)、ヘルシノスリプス種(Hercinothrips spp.)、タエニオスリプス種(Taeniothrips spp.)、スリプス・パルミ(Thrips palmi)、スリプス・タバキ(Thrips tabaci)およびスキルトスリプス・アウランチ(Scirtothrips aurantii)の害虫;
【0111】
ヘテロプテラ(Heteroptera)目、たとえばジケロプス・メラカンツス(Dichelops melacanthus)、ジスタンチエラ・セオブロマ(Distantiella theobroma)、ジスデルクス種(Dysdercus spp.)、エウキスツス種(Euchistus spp.)、エウリガステル種(Eurygaster spp.)、レプトコリサ種(Leptocorisa spp.)、ネザラ種(Nezara spp.)、ピエスマ種(Piesma spp.)、ロドニウス種(Rhodnius spp.)、サハルベルゲラ・シングラリス(Sahlbergella singularis)、スコチノファラ種(Scotinophara spp.)およびトリアトマ種(Triatoma spp.)の害虫;
【0112】
ホモプテラ(Homoptera)目、たとえばアレウロツリクスス・フロコスス(Aleurothrixus floccosus)、アレイロデス・ブラシカエ(Aleyrodes brassicae)、アオニジエラ種(Aonidiella spp.)、アフィジダエ(Aphididae)、アフィス種(Aphis spp.)、アスピジオツス種(Aspidiotus spp.)、ベミシア・タバキ(Bemisia tabaci)、セロプラステル種(Ceroplaster spp.)、クリソムファルス・アオニジウム(Chrysomphalus aonidium)、クリソムファルス・ジクチオスペルミ(Chrysomphalus dictyospermi)、コックス・ヘスペリヅム(Coccus hesperidum)、エムポアスカ種(Empoasca spp.)、エリオソマ・ラリゲルム(Eriosoma larigerum)、エリスロネウラ種(Erythroneura spp.)、ガスカルジア種(Gascardia spp.)、ラオデルファックス種(Laodelphax spp.)、レカニウム・コルニ(Lecanium corni)、レピドサフェス種(Lepidosaphes spp.)、マクロシフス種(Macrosiphus spp.)、ミズス種(Myzus spp.)、ネフォテチックス種(Nephotettix spp.)、ニラパルバラ種(Nilaparvata spp.)、パラトリア種(Paratoria spp.)、ペムフィグス種(Pemphigus spp.)、プラノコックス種(Planococcus spp.)、シューダウラカスピス種(Pseudaulacaspis spp.)、シュードコッカス種(Pseudococcus spp.)、プシラ種(Psylla spp.)、プルビナリア・アエチオピカ(Pulvinaria aethiopica)、クアドラスピジオツス種(Quadraspidiotus spp.)、ロパロシフム種(Rhopalosiphum spp.)、サイセチア種(Saissetia spp.)、スカホイデウス種(Scaphoideus spp.)、種シザフィス種(Schizaphis spp.)、シトビオン種(Sitobion spp.)、トリアレウロデス・バポラリオルム(Trialeurodes vaporariorum)、トリオザ・エリトレアエ(Trioza erytreae)およびウナスピス・シトリ(Unaspis citri)の害虫;
【0113】
ハイメノプテラ(Hymenoptera)目、たとえばアクロミルメックス(Acromyrmex)、アタリア・ロサエ(Athalia rosae)、アタ種(Atta spp.)、セフス種(Cephus spp.)、ジプリオン種(Diprion spp.)、ジプリオニダエ(Diprionidae)、ジルピニア・ポリトマ(Gilpinia polytoma)、ホプロカンパ種(Hoplocampa spp.)、ラシウス種(Lasius spp.)、モノモリウム・ファラオニス(Monomorium pharaonis)、ネオジプリオン種(Neodiprion spp.)、ソレノプシス種(Solenopsis spp.)およびベスパ種(Vespa spp.)の害虫;
【0114】
ジプテラ(Diptera)目、たとえばアンテリゴナ・ソカタ(Antherigona soccata)、ビビオ・ホルツラヌス(Bibio hortulanus)、セラチチス種(Ceratitis spp.)、クリソミア種(Chrysomyia spp.)、クレックス種(Culex spp.)、クテレブラ種(Cuterebra spp.)、ダクス種(Dacus spp.)、デリア種(Delia spp.)、ドロソフィラ・メラノガステル(Drosophila melanogaster)、リリオミザ種(Liriomyza spp.)、メラナグロミザ種(Melanagromyza spp.)、オルセオリア種(Orseolia spp.)、オスシネラ・フリツ(Oscinella frit)、ペゴミア・ヒオスシアミ(Pegomyia hyoscyami)、ホルビア種(Phorbia spp.)、ラゴレチス・ポモレラ(Rhagoletis pomonella)、スキアラ種(Sciara spp.)の害虫;
【0115】
アカリナ(Acarina)目、たとえば、アカルス・シロ(Acarus siro)、アセリア・セルドニ(Aceria sheldoni)、アクルス・セレクテンダリ(Aculus schlechtendali)、アンブリオマ種(Amblyomma spp.)、アルガス種(Argas spp.)、ブレビパルプス種(Brevipalpus spp.)、ブリオビア・プラエチオサ(Bryobia praetiosa)、カリピトリメルス種(Calipitrimerus spp.)、コリオプテス・種(Chorioptes spp.)、デルマニスス・ガリナエ(Dermanyssus gallinae)、エテトラニクス・カルピニ(Eotetranychus carpini)、エリオフィエス種(Eriophyes spp.)、ヒアロマ種(Hyalomma spp.)、オリゴニクス・プラテンシス(Olygonychus pratensis)、オルニトドロス種(Ornithodoros spp.)、パノニクス種(Panonychus spp.)、ピロコプトルタ・オレイボラ(Phyllocoptruta oleivora)、ポリファゴタルソネムス・ラツス(Polyphagotarsonemus latus)、プソロプテス種(Psoroptes spp.)、リピセファルス種(Rhipicephalus spp.)、リゾグリフス種(Rhizoglyphus spp.)、サルコプテス種(Sarcoptes spp.)、タルソネムス種(Tarsonemus spp.)およびテトラニクス種(Tetranychus spp.)の害虫;および
【0116】
ネマトダ(Nematoda)綱、たとえばメロイドギネ種(Meloidogyne spp.)(たとえば、メロイドギネ・インコギニタ(Meloidogyne incogihita)およびメロイドギネ・ジャバニカ(Meloidogyne javanica))、ヘテロデラ種(Heterodera spp.)(たとえば、ヘテオロデラ・グリシネス(Heterodera glycines)、ヘテロデラ・スカチチ(Heterodera schachtii)、ヘテロドラ・アベナエ(Heterodora avenae)およびヘテロドラ・トリホリ(Heterodora trifolii))、グロボデラ種(Globodera spp.)(たとえば、グロボデラ・ロストキエンシス(Globodera rostochiensis))、ラドホルス種(Radopholus spp.)(たとえば、ラドホルス・シミレス(Radopholus similes))、ロチレンクルス・種(Rotylenchulus spp.)、プラチレンクス種(Pratylenchus spp.)(たとえば、プラチレンクス・ネグレクタンス(Pratylenchus neglectans)およびプラチレンクス・ペナトランス(Pratylenchus penetrans))、アフェレンコイデス種(Aphelenchoides spp.)、ヘリコチレンクス種(Helicotylenchus spp.)、ホプロライムス種(Hoplolaimus spp.)、パラトリコドルス種(Paratrichodorus spp.)、ロンギドルス種(Longidorus spp.)、ナコブス種(Nacobbus spp.)、スバンギナ種(Subanguina spp.)、ベロンライムス種(Belonlaimus spp.)、クリコネメラ種(Criconemella spp.)、クリコネモイデス種(Criconemoides spp.)、ジチレンクス種(Ditylenchus spp.)、ドリコドルス種(Dolichodorus spp.)、ヘミクリコネモイデス種(Hemicriconemoides spp.)、ヘミシクリオホラ種(Hemicycliophora spp.)、ヒルスマニエラ種(Hirschmaniella spp.)、ヒプソペリネ種(Hypsoperine spp.)、マクロポストニア種(Macroposthonia spp.)、メリニウス種( Melinius spp.)、プンクトデラ種(Punctodera spp.)、キニスルシウス種(Quinisulcius spp.)、スクテロネマ種(Scutellonema spp.)、キシフィネマ種(Xiphinema spp.)およびチレンコリンクス種(Tylenchorhynchus spp.)の種の害虫である。
【0117】
本発明の組成物が、殺線虫剤を含む場合、それらの組成物は、線虫および線虫によって引き起こされるか、または伝染される疾病に対する植物増殖材料、植物および移植物の還元的、予防的および治癒的保護に有用であり得る。追加の殺線虫剤を有する本発明による組成物および方法は、たとえば、根瘤線虫、茎線虫および葉線虫を含めたネマトダ(Nematoda)綱の代表例、特にヘテロデラ種(Heterodera spp.)、たとえばヘテロデラ・スカチチ(Heterodera schachtii)、ヘテロドラ・アベナエ(Heterodora avenae)およびヘテロドラ・トリホリ(Heterodora trifolii); ホプロライムス・ガレアツス(Hoplolaimus galeatus)およびホプロライムス・コルムブス(Hoplolaimus columbus)のようなホプロライムス種(Hoplolaimus spp.);グロボデラ種(Globodera spp.)、たとえばグロボデラ・ロストキエンシス(Globodera rostochiensis);メロイドギネ種(Meloidogyne spp.)、たとえばメロイドギネ・インコギニタ(Meloidogyne incoginita)およびメロイドギネ・ジャバニカ(Meloidogyne javanica);ラドホルス種(Radopholus spp.)、たとえばラドホルス・シミリス(Radopholus similis);アール.レニホルミス(R. reniformis)のようなロチレンクルス種(Rotylenchulus spp.);プラチレンクス種(Pratylenchus spp.)、たとえばプラチレンクス・ネグレクタンス(Pratylenchus neglectans)およびプラチレンクス・ペネトランス(Pratylenchus penetrans);チレンクルス種(Tylenchulus spp.)、たとえばチレンクルス・セミペネトランス(Tylenchulus semipenetrans);ベロノライムス種(Belonolaimus spp.);ロンギドルス種(Longidorus spp.);トリコドルス種(Trichodorus spp.);キシフィネマ種(Xiphinema spp.);ジチレンクス種(Ditylenchus spp.);アフェレンコイデス種(Aphelenchoides spp.);およびアンキナ種(Anguina spp.);特にメロイドギネ種(Meloidogyne spp.)、たとえばメロイドギネ・インコグニタ(Meloidogyne incognita)およびヘテロデア種(Heterodera spp.)、たとえばヘテロデラ・グリシネス(Heterodera glycines)に対する植物増殖材料、移植物、および成長植物の保護のために使用できる。
【0118】
活性成分の形態は、組成物の施用または生物的機能を最適化するように選択できる。活性成分組成物の形態は、これらの意図される目的および優勢な環境に応じて、溶液、乳剤、懸濁濃厚液、直接噴霧可能または希釈可能な溶液、エマルジョン、微細エマルジョン、サスポエマルジョン、水性カプセル懸濁液、塗布可能なペースト、希釈エマルジョン、噴霧可能な粉末、可溶性粉末、分散性粉末、水和剤、スラリー、粉塵、顆粒またはカプセル封入物から選択し得る。
【0119】
用語「植物増殖材料」は、それに限定されないが、種子を含めた植物のあらゆる生産的部分を示すと解釈され、挿し木および塊茎(たとえば、ジャガイモ)のような後期の成長能力のある材料の増殖に用いられ得る。たとえば種子(厳密な意味で)、根、果実、塊茎、球根、根茎、植物の一部が挙げられる。発芽後、または土壌から発芽後移植されるべきである発芽植物および幼若植物も挙げられる。好ましい植物増殖材料は、種子である。本発明の態様では、これらの幼若植物および生産的部分を、本発明に従って、総合的および部分的処理により、たとえば処理により、たとえば浸漬により、農薬により、たとえば農薬組成物の形態で移植の前に保護し得る。本発明の組成物で処理されるべき用語「種子」は、植物の再生のために使用される栽培の初期段階の植物体を意味し、いわゆる種子のみならず、球根、塊茎、種子塊茎、むかご、りん茎、挿木繁殖用の柄などのような栄養繁殖用の植物体にも関与する。
【0120】
本発明の方法の実施における植物のための用語「土壌」または「植物環境」は、植物の栽培で使用するための担体、特に根を育成するための担体を意味する。用語は、材料品質に限定されず、植物をそこで育成できる限り使用し得るあらゆる材料を含む。たとえば、いわゆる種々の土壌、苗マット、テープ、水または水耕溶液なども使用できる。土壌または栽培担体を構成するその材料の特定の例には、制限なしに、砂、ピートモス、パーライト、バーミキュライト、綿花、紙、珪藻土、寒天、ゼラチン材料、高分子材料、ロックウール、ガラスウール、木質チップ、樹皮、軽石など、または挙げられた材料の1つまたは多くを含むそれらの混合物が含まれる。
【0121】
種子または他の植物増殖材料を処理することは、活性成分を種子または材料に付着させるあらゆる方法を含む。このような処理は、それに限定されないが、液体散布、粉塵粉衣、およびスラリーを含めた粉衣、被覆、コーティング(特にフィルムコーティング)、コンディショニング、層状化、封入、浸漬、ペレット化、洗浄、包埋、押出し、および当業界で知られる他の方法が挙げられる。
【0122】
材料を他の農薬ですでに処理した場合、植物増殖材料は、さらに、本発明の組成物で上塗りしてもよい。同様に、増殖材料を、本発明の組成物で最初に処理する場合、植物増殖材料を、さらに農薬組成物で上塗りしてもよい。それに限定されないが、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、デキストリン、ガム、ワックス、植物油またはパラフィン油;アルギネート、スターチ、およびセルロースのような水溶性または水分散性多糖、およびそれらの誘導体;ならびにポリエチレンオキシド、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、およびポリビニルピロリドン、およびそれらの共重合体およびこのような重合体の混合物を含めた関連重合体のような合成重合体を含めて種々の材料が、上塗りのために適切である。存在する場合、上塗りは、都合により、先に明記されたもののようなあらゆる添加剤または農薬を含んでいてもよい。さらに、当業界で知られる制御放出材料を、本発明の組成物と共に使用し得る。
【0123】
種子の上に活性成分を乗せることは、不完全な方法である。個々の種子で含まれる活性成分の量は、処理方法およびタイプによって変動する。本発明は、個々の種子に、0.01から20μg/種子まで、さらに特に0.01から15μg/種子まで、0.1から10μg/種子まで、または0.1から5μg/種子までの量を添加することを規定する。好ましくは、個々の種子での添加は、0.01から10μg/種子まで、さらに好ましくは0.01から5μg/種子までの総植物成長調節物質の範囲にある。植物アクチベーターは、0.01から20μg/種子まで、さらに詳細には、0.01から15μg/種子まで、0.01から10μg/種子まで、0.1から1.0μg/種子まで、0.1から0.5μg/種子までの比率で使用される。少なくとも1つの植物成長調節物質によって処理された種子を起源とする植物または植物材料に発芽後に使用される植物アクチベーターは、種子または植物増殖材料に使用されるより高い比率で使用し得る。
【0124】
本発明の負荷方法は、回転ディスクアプリケーター(たとえば、ヘージ処理装置)、バッチまたは連続フロー処理装置、流動床アプリケーター、静電回転アプリケーター、フィルム塗工機、回転塗工機、バッグ処理装置、および当業界で知られる他の種子処理方法を使用した直接種子スラリー処理を含む。したがって、本発明の方法によって、種子あたりの基準で特定の添加比率を達成することが可能である。さらに詳細には、上で定義されるとおり活性成分の添加比率は、各々個別の種子に添加され得る。
【0125】
本発明の別の実施形態では、植物または植物増殖材料を、少なくとも1つの植物成長調節物質と植物アクチベーターとを含む組成物で処理する方法を提供する。その方法は、都合によりさらに、上で定義されるとおり別の農薬を含み得る。
【0126】
種子当たりの基準で活性成分の量について考慮されない場合、その配合物を、可動床技術、ローラー粉砕方法、静電回転式の種子処理装置、およびドラム塗工機のような従来の処理技術および機械を使用して種子に施用できる。噴流層のような他の方法も有用である。塗工前に種子を予めサイズ分けしてもよい。塗工後、通常は種子を乾燥させ、その後寸法ぞろえのためのサイジング機に移す。このような手段は、当業界で知られている。
【0127】
本発明の組成物および方法は、予備刺激された種子および未刺激種子で有用であり得る。予備刺激は、発芽の均一性、および生育培地または土壌からの発芽を増大して、植物株立樹立を増大するために当業界で知られる水ベースの方法である。少なくとも1つの植物成長調節物質と少なくとも1つの植物アクチベーターとを含む本発明の組成物を予備刺激方法に組み込むことによって、または少なくとも1つの植物成長調節物質を予備刺激方法に組み込むことおよび少なくとも1つの植物アクチベーターを発芽後に施用することによって、最適な種子発芽、最適な成長および発生、開花時期の同調、均一開花、作物の成熟における均一性、収穫作物(果実または他の植物部分)の改善された収量および改善された品質の利益を得る。最初および最後の苗の発生の間の時間の長さは、予備刺激単独でよりいっそう減少させることができる。予備刺激を用いた場合、予備刺激法に本発明の組成物および方法を組み込むと、発芽の比率も増大し、それにより植物株立樹立それ自体を早め、収穫時にエーカー当たりの作物の最大カートンを確実にする。苗の発芽の回数での広い範囲は、エーカー当たりの収穫可能な植物の量を減少させ、商業的栽培者にとって望ましくない状況である。
【0128】
本発明は、さらに、植物、それの環境またはその植物増殖材料を、少なくとも1つの植物成長調節物質と植物アクチベーターと、都合により追加の種子処理として使用されるか、または植物環境に発芽前または後に使用されるかのいずれかである、上で定義されるとおりの少なくとも1つの追加の農薬薬剤とを含む組成物の有効量で処理することにより、植物の発芽を促進することを含む方法を含む。
【0129】
植物環境は、植物それ自体、あるいは野外で、および移植前条件および温室環境での両方で植物を囲む土壌を含めた植物の生育培地とみなされる。本発明の組成物を用いた植物および/またはそれらの環境の処理は、限定されないが、上に記述されるとおり根浸漬、灌注、媒体噴霧、葉噴霧、洗浄浸漬、プラグ浸漬、トレイ浸漬、鋤きこみ、注入、薫煙、種子浸漬、および種子処理が挙げられる。好ましくは、処理は、種子処理および種々の浸漬方法を含む。
【0130】
発芽の促進は、通常未処理種子と比較して、植え付けた種子の数で発芽した、本発明の方法によって処理された種子の百分率を追跡することによって一般に測定される。代替方法では、発芽の促進は、所定時間内に、植物芽の長さ(測定された)を生じる、本発明の方法によって処理された種子の百分率を追跡することによって測定し得る。同様に、本発明の方法によって処理された植物または植物増殖材料について所定時間内に生成された根長さ、およびバイオマスを測定し得る。葉色、茎厚み、完全に開いた葉の数、または発芽後に生じる他の植物特徴を測定することによって、発芽の促進を定量化できる。
【0131】
別の態様では、本発明は、少なくとも1つの植物成長調節物質と植物アクチベーターとを含む組成物の有効量で、植物、それの環境、またはそれの植物増殖材料を処理することによって、移植体の健康を増強することを含む方法を含む。このような方法は、さらに、追加の種子処理として使用されるか、または植物またはそれの環境に使用される、上で定義される少なくとも1つの追加の農薬を場合により含み得る。
【0132】
ここで使用される場合、増強された移植体の健康は、未処理植物に比較した場合に、1又は複数の観察植物形質の改善によって示される。増強された植物形質の例としては、それに限定されないが、茎まわりが増大したこと、葉色における変化、早期開花、同調開花、倒伏減少、作物の途絶を遅延または排除すること、耐病性が増大されること、水利用を増強すること/水使用効率を改善することが挙げられ、それに限定されないが、散水を減少させることおよび/または散水頻度を少なくすること(植物の萎凋が少ないこと、散水中の一時停止後に回復する植物の能力によって示される)、高収量、高品質/健全な植物外観、大きな輸送性、昆虫害が減少されること、および小さな植物樹冠を含む。
【0133】
同調した開花は、全作物を通して互いに0.5から1日以内に現れる開花によって示される。好ましくは、同調した開花は、互いに0.5から1日以内に現れる開花を示す少なくとも75%の作物によって示される。好ましくは、同調した開花は、互いに0.5から1日以内の作物の90%の作物および花の収穫によって示される。
【0134】
早期開花は、移植後1−4週以内に現れる開花とみなされる。早期開花は、未処理植物および/または植物材料より早い時期に実現される開花によって示される。さらに詳細には、早期開花は、未処理植物および/または植物材料より2−7日以上早い少なくとも75%の作物で実現される開花および/または開花によって示される。
【0135】
早期の、タイムリーで同調した開花の重要性は、作物に、市場の必要性にみあった好ましい時期に、それらの花から果実、さや、または穂軸を近づけさせる。この利点は、大きな比率(>75から90%まで)の収穫収量を市場で受け入れさせるので、直接植え付けされるか、または移植されるかにかかわらず、市販の作物生産で特に有用である。同調した開花およびさやまたは果実は、作物に、予め成熟度および収穫時期を均質にさせる傾向にもある。この誘導された利点は、市販の作物生産で有用であり、それにより生産者は、作物から市販収量を最大限にできる。
【0136】
輸送性は、植物に対する損傷を引き起こすことなく、1つの配置から別の配置に植物を移動および/または移植する能力を示すために本明細書で使用される。たとえば、そして限定なしに、輸送性は、移植前植物を積み重ね、出荷し、保存し、そして移植する能力を示すために使用される。改善された輸送性は、倒伏および折れを最小限にし、損失率および移動の過程で起こる植物に対する他の損傷を減少させる能力に該当する。一般に、改善された輸送性は、本発明の組成物で処理されていない植物より移動過程からの損傷が少ない植物に当てはまる。損傷は、植物の全体的外見、茎外見、折れ数、草勢(plant vigour)、葉色、苗の形状および健全さ、および植物寿命それ自体によって決定される。
【0137】
別の態様では、本発明は、少なくとも1つの植物成長調節物質と少なくとも1つの植物アクチベーターとを含む組成物で、植物、その環境、または植物増殖材料を処理することによって、植物の樹冠を最適化する方法を提供する。このような方法は、さらに、上で定義され、別の種子処理として、または任意の発芽前または発芽後使用でのいずれかで使用される、少なくとも1つの追加の農薬を都合により含む。
【0138】
最適化された植物樹冠は、未処理植物と比較した場合に、野外植物および/または温室植物における1又は複数の以下の開花指標で増大により示される:植物における節の増大、増大した植物果実および/または花;改善された収穫効率;減少された散水要件;植物表面積の減少;昆虫害の減少;作物インプット要件の減少;さらに小型の植物;改善された光捕捉および光合成効率。
【0139】
植物における節の増大は、茎における成長節の数における実際の増大、または植物における節を形成する天然の遺伝的潜在力の保存によって示される。
【0140】
果実および/または開花の増大は、花の総数またはサイズにおける実際の増大によって、または収穫果実の総数またはサイズにおける増大によって示される。
【0141】
収穫効率の改善は、ある程度均一なサイズ、ある程度均一な開花および/または果実熟成、収量品質、耐久性、およびインプット要件を示す植物によって示される。これらの領域での均一性は、栽培者に成長中のフィールドを通して収穫経路を最小にさせことができる。さらに、これらの領域での均一性は、収穫における自動化および一般の基準に基づいた装置選択を可能にする。
【0142】
改善された収穫効率を、未処理植物と比較して測定する。作物は、1又は複数の以下の特徴を有する場合、改善された収穫効率を示すとみなされる:均一なサイズ、早期開花、同調開花、同調果実/開花成熟、果実またはさやの均質なサイズ、均一成熟(着色)、収量品質の増大、草勢/耐久性の増大、およびインプット要件の減少。
【0143】
インプット要件は、作物に付与されることが要求されるいずれかの手当および注目とみなされる。これらの要件は、たとえば、それに限定されないが、使用される肥料、微量栄養素を含めた栄養素、および/または農薬の量、頻度、および種類、除草、刈り込み、または耕しの頻度、および散水の頻度および量を含む。
【0144】
本発明の組成物の使用は、植物のインプット要件を減少させる。インプット要件の減少は、上で示される1又は複数のインプット要件での減少とみなされる。減少は、単独の入力関数で得ることができるか、または植物に対する総入力の指標、またはその両方である。減少の定量は、未処理植物と比較して測定される。したがって、本発明は、さらに、植物の種子に、または植物増殖材料に、少なくとも1つの植物成長調節物質と少なくとも1つの植物アクチベーターとを含む組成物の有効量を使用することを含む、植物のインプット要件を減少させる方法を提供する。組成物は、都合により、上で規定されるとおり、少なくとも1つの別の農薬を含み得る。
【0145】
本発明の組成物および方法は、さらに、植物の果実、さや、野菜、または花の収穫後貯蔵寿命を改善する。本発明の組成物を用いて処理した植物は、過渡期の寿命、家庭で、冷蔵庫でなどでの寿命によって示されるとおり、保存安定性が増大したことを示す。さらに、本発明の方法によって処理された植物の果実、野菜および花の収穫後プロセスは、加工品質が改善されることを示し、それに限定されないが、再生、皮むき、パルプ化、総可溶性固体、優れたブリックスなどが挙げられる。このような改善品質は、未処理植物に対して測定された。
【0146】
少なくとも1つの植物成長調節物質と少なくとも1つの植物アクチベーターを含む組成物の有効量を用いた処理は、より健康で、いっそう小型の樹冠サイズを有する植物を生じる。このような小型植物および/または植物作物の総表面積は、昆虫圧力の減少をもたらした。したがって、本発明は、少なくとも1つの植物成長調節物質と少なくとも1つの植物アクチベーターを含む組成物の有効量で植物、その環境、または植物増殖材料を処理することを含む、植物上で、植物中で、または植物に対して虫害を防除する方法を提供する。このような方法は、上で定義されるとおり、植え付け前の植物増殖材料または植物および/またはその環境に使用される少なくとも1つの追加の農薬を都合によりさらに含み得る。虫害は、上で定義されるとおり害虫を含む。虫害を防除することは、植物における害虫の数を減少させること、植物上での害虫の存在によって引き起こされる植物に対する損傷を最小にすること、およびこのような害虫によって引き起こされる疾病によって引き起こされるか、または伝染される植物に対する損傷を最小にすることを含む。
【0147】
本発明の組成物を用いた栽培後植物増殖材料として、または発芽後のいずれかとして処理される植物の総表面積を、未処理植物と比較して測定する。開花前または開花後に測定値を得ることができる。
【0148】
本発明は、さらに、植物の収穫成熟度を改善する方法を提供する。少なくとも1つの植物成長調節物質と少なくとも1つの植物アクチベーターとを含む粗製物で、植物、その環境またはその増殖材料を処理することによって、植物の成熟度は、均一であり、作物の収穫の時期を見る支援をする。
【0149】
上で検討された使用の方法に加えて、発芽後に植物の柄および葉に本発明の組成物を噴霧する方法、適切な量の水で乳剤、水和剤または湿潤性顆粒組成物のような流動性剤または土壌製品のような液体製品を希釈し、その後発芽後植物の葉および柄に希釈物を噴霧する方法、および粉末または顆粒形態で組成物を使用する方法も、本発明によって意図される処理方法に含まれる。本明細書で意図される方法の各々で、本発明の組成物は、上で記述されるとおり、都合により少なくとも1つの追加の農薬組成物と同時に、その前または後に使用できる。
【0150】
上で検討された使用の方法に加えて、組成物を土壌に施用する方法、柄、苗を生じるための苗床の基部などに、水で希釈したか、または未希釈のいずれかである液体調剤を塗布する方法、柄基部または苗床に顆粒剤を噴霧する方法、土壌に粉塵、水和剤、湿潤性顆粒または造粒剤を噴霧し、そして種蒔前、または移植前のいずれかに全土壌と混合する方法、栽培穴、栽培列などに粉塵、水和剤、湿潤性顆粒、造粒剤などを噴霧する方法は、本発明によって意図される処理方法に含まれる。本明細書で意図される方法の各々では、本発明の組成物は、都合により、上で記述されるとおり、少なくとも1つの別の農薬組成物と同時に、その前に、または後に施用される。
【0151】
本発明による組成物および/または方法は、任意の植物で使用するのに適しており、それに限定されないが、以下の作物が挙げられる:穀類(コムギ、オオムギ、ライムギ、カラスムギ、トウモロコシ、イネ、ソルガム、ライコムギおよび関連作物);ビート(サトウダイコンおよび飼育用ビート);葉作物(アルファルファ、クローバー、および関連作物)、マメ科植物(マメ、レンズマメ、エンドウマメ、ダイズ);油脂植物(ナタネ、カラシナ、落花生、アブラナ、ヒマワリ);キュウリ植物(マロー、キュウリ、メロン);繊維植物(綿花、アマ、アサ、ジュート);野菜(ほうれん草、レタス、ピーマン、アスパラガス、キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、ニンジン、タマネギ、トマト、ジャガイモ、パプリカ);タバコ;並びに観賞用植物(花、低木、広葉樹および針葉樹のような常緑樹)、および芝が挙げられる。
【0152】
本発明による組成物および/または方法を、花、低木、広葉樹および常緑樹を含めた観賞用作物に使用する場合、以下の特定の観賞用作物を含み得る;アゲラツム(Ageratum)、アロンソア(Alonsoa)、アメモネス(Anemones)、アニソドンテア・カプセニシス(Anisodontea capsenisis)、アンテミス(Anthemis)、アンチリヌム(Antirrhinum)、アザレス(Azalees)(ロドデンドロン(Rhododendron))、ベゴニア・エラチオル(Begonia Elatior)、ベゴニア・セムペルフロデンス(Begonia semperflorens)、ベゴニア・ツベレウクス(Begonia tubereux)、リゾマテウックス(rhizomateux)、ボウガインビレス(Bougainvilles)、ブラキコム(Brachycome)、カルセオラリア(Calceolaria)、カプシクム・アヌム(Capsicum annuum)、カタロンツス・ロセウス(Catharanthus roseus)、オルナメンタル・ブラシカ(Ornamental Brassica)、クリサンテムム(Chrysanthemum)、シネラリア(Cineraria)(シネライレ・マリチム(Cineraire maritime))、シネライレス・ハイブリデス(Cineraires hybrides)、クラスラ・コシネア(Crassula coccinea)、クフェア・イグネア(Cuphea ignea)、ジセントラ・スペクタビリス(Dicentra spectabilis)、トロテアンツス(Dorotheantus)、エウストマ・グランジフロルム(Eustoma grandiflorum)、ホルシチア(Forsythia)、フキシア種(Fuchsia spp.)、グナファリウム(Gnaphalium)、ゴムフレナ・グロボサ(Gomphrena globosa)(さや)、ヘリオトロピウム(Heliotropium)、ヘリアンツス(Helianthus)、ヒビスクス・エム(Hibiscus,m)、ホルテンシア(Hortensia)、ハイポエステス・フィロスタキヤ(Hypoestes phyllostachya)、インパチエンス・デ・ヌベレ・キネス(Impatiens de Nouvelle Guinee)、インパチエンス(Impatiens)、インパチエンス・ワレリアナ(Impatiens walleriana)、イレシネス(Iresines)、カランコエ・ハイブリデス(Kalanchoes Hybrides)、ランタナ・カマラ(Lantana camara)、ラバテラ・トリメストリス(Lavatera trimestris)、レオノチス・レヌルス(Leonotis leonurus)、リリウム(Lilium)、メセムブリアンテムム(Mesembryanthemum)、ミムルス(Mimulus)、ネメシア(Nemesia)、タゲテス(Tagetes)、カルナチオン(Carnation)、カナ(Canna)、オキサリス(Oxalis)、ベリス(Bellis)、ペラルゴニウム・ペルタツム(Pelargonium peltatum)、ペラルゴニウム・ゾナレ(Pelargonium zonale)、ペンセス(Pensses)(パンジー(Pansy))、ペツニア(Petunia)、プレクトランツス(Plecthranthus)、ポインセチア(Poinsettia)、プリムラ(Primula)、ラヌンクルス(Ranunculus)、ロサ(Rosa)、サルビア(Salvia)、スカボラ・アモラ(Scaevola aemola)、スキザンツス・ビセトネンシス(Schizanthus wisetonensis)、ソラヌム(Solanum)、スルフィニア(Surfinia)、ニコチニア(Nicotinia)、ベルベラ・ハイブリデス・エ・タピエン(Verbena hybrides et tapien)、および他の花壇用植物。このクラスの観賞用作物で好まれるのは、パンジー、ペツニア、ベゴニア、インパチエンス、ゲラニウム(種子および挿木を含めて)、クリサンテムム(Chrysanthemum)(挿木からのもの含まれる)、ロサ(ポット植物および挿木からのものを含む)、ポインセチア(Poinsettia)、ラヌンクルス(Ranunculus)、フキシア(Fuchsia)、サルビア(Salvia)、ホルテンシア(Hortensia)およびペレンイアルを含めた他の花壇用植物。
【0153】
適切な標的作物は、先行型のトランスジェニック作物植物も含む。本発明によって使用されるトランスジェニック作物植物は、植物、またはその増殖材料であり、それらが、バシルス・ツリンジェネシス(Bacillus thuringiensis)株から得ることができるとおり、またはレクチンのような植物から得られることが知られているような、たとえば毒素産生無脊椎動物から得られる、特にアルトロポダ(Arthropoda)門の、知られているとおりたとえば選択的に作用する毒素を合成する能力のあるような方法で;または代替としては、除草剤または殺菌剤耐性を発現する能力のあるような方法で組換えDNA技術の手段により形質転換される。このような毒素、またはこのような毒素を合成する能力のあるトランスジェニック植物の例は、たとえばEP−A−0374753、WO93/07278、US5530195、EP−A−0427529およびEP−A−451878で開示されており、そして本出願で参照により組み込まれる。
【0154】
さらに、標的作物は、植物薬学および/またはニュートラシティカル(neutracitical)のために生成される植物も含む。生物工学処理した植物遺伝子が、無生物ストレスにより発現が減ることを示す場合、本発明は、このようなストレス下で増強または正常化した発現を提供する。本明細書で記述されるとおり少なくとも1つの植物成長調節物質と少なくとも1つの植物アクチベーターとを含む組成物は、植物ニュートラシティカル、植物ベースの油、植物べースの繊維、植物ベースの治療用物質、植物ベースの麻酔薬、植物ベースのラテックス、植物ベースの薬、植物ベースの農薬、植物ベースのアルカロイド、植物肥料、茎葉飼料、鳥および動物を飼育するための種子などを製造する上で利用される必須の化合物を産生する植物の能力を増強する。
【0155】
以下の実施例は、例示の目的で示され、そして本発明を限定する目的ではない。本明細書で使用される場合、比率(1)、比率(2)、比率(3)などの意味は、処理の増大比率を示すことが意図され、そして比率(1)は、使用される活性成分の最低比率であり、(2)は、次に低い比率であるなどである。データは、同じ活性成分の異なる比率の間の相対的活性を示すことが意図され、そして特定量の活性成分に対応することが意図されない。さらに、その用語は、各実施例内の同じ活性成分の処理比率に相当する比率を定義する。特に明記されない限り、処理比率は、先の実験に対応し、1つの実施例でのこれらの相対的比率の値は、別の実施例では異なる値を示す可能性がある。たとえば、実施例1での処理5についての「比率(3)」は、実施例1での処理8についての「比率(3)」の同じ比率の値に対応するが、実施例3で使用された「比率(3)」の値と等価であると推定されることを意図しない。
【実施例】
【0156】
(実施例1)新鮮な市場のキュウリの発芽におけるPGRおよび植物アクチベーターの影響
【0157】
植物の発芽において、植物成長調節物質を用いた種子処理の影響を測定するために、キューリ変種ダッシャー(Dasher)IIで試験を行った。
【0158】
キューリ変種ダッシャー(Dasher)IIの種子を使用して、種子を処理し、温室試験で植え付けた。処理は、(a)フルジオキソニル+メフェノキサム、(b)フルジオキソニル+メフェノキサム+比率(1)のパクロブトラゾール、(c)フルジオキソニル+メフェノキサム+比率(2)のパクロブトラゾール、(d)フルジオキソニル+メフェノキサム+比率(3)のパクロブトラゾール、(e)フルジオキソニル+メフェノキサム+比率(4)のパクロブトラゾール、(f)フルジオキソニル+メフェノキサム+アシベンゾラル−S−メチル、および(g)フルジオキソニル+メフェノキサム+比率(3)のパクロブトラゾール+アシベンゾラル−S−メチルから構成される。処理を未処理調査と比較した。
【0159】
結果は、殺菌剤+パクロブトラゾールで処理した種子が、殺菌剤のみで処理した種子より後に、そして未処理で調査したのものより後に発芽したことを示す。
さらに、殺菌剤+パクロブトラゾール+アシベンゾラル−S−メチルで処理した種子が、殺菌剤のみおよび未処理の調査植物より後に発芽、およびより頑丈であった。結果は、表Aで示される。
(実施例2)新鮮な市場のキュウリの成長におけるPGR種子処理の影響
【0160】
実施例1で記述されるのと同じプロトコールを使用して、生じた植物の成長を測定し、未処理で調査したものに対する各処理について比較した。結果は表Bで示される。
表A
【表36】

表B
【表37】

(実施例3)風力および冷気ストレス後の新鮮な市場のキュウリのPGR草勢の影響
【0161】
実施例1の処理から得られる植物を使用して、キュウリの苗を、屋外に移動させて、フィールド植え付けのために環境になれさせた。屋外での霧雨曇りの天候の2日後、太陽が、極端に埃っぽい風および30(F)台半ばの低温と共に出て来た。実施例1の試験から得られた全植物をこのストレスにさらした。草勢測定を、処理物の各々について行った。結果は表Cで示される。
表C
【表38】

(実施例4)直接種まきしたカンタループにおけるPGR種子処理の影響
【0162】
植物の発芽における植物成長調節物質を用いた種子処理の影響を測定するために、カンタループ変種オコチロ(Ocotillo)における試験を行った。
【0163】
カンタループの変種オコチロ(Var.Ocotillo)の種子を使用して、種子を処理し、温室試験で植え付けた。処理は、
(a)フルジオキソニル+メフェノキサム、(b)フルジオキソニル+メフェノキサム+比率(1)のパクロブトラゾール、(c)フルジオキソニル+メフェノキサム+比率(2)のパクロブトラゾール、(d)フルジオキソニル+メフェノキサム+比率(3)のパクロブトラゾール、(e)フルジオキソニル+メフェノキサム+比率(4)のパクロブトラゾール、(f)フルジオキソニル+メフェノキサム+アシベンゾラル−S−メチル、および(g)フルジオキソニル+メフェノキサム+比率(3)のパクロブトラゾール+アシベンゾラル−S−メチルから構成される。処理を未処理調査と比較した。
【0164】
間引き後、植え付け34日後の結果は、表Dで供される。
表D
【表39】

【0165】
間引き前、植え付け26日後の結果は、表Eで供される。
表E
【表40】

(実施例5)水使用効率
【0166】
変種フロリダ(Florida)47トマト種子を処理し、その植物を、苗から成長を通して植物を維持するために使用される水の累積量に関して試験した。パクロブトラゾール種子処理は、移植物生産の間に水使用が減少したことを示す。結果は、表F、GおよびHで供される。
【0167】
これらの試験から得られるデータ、および経験的計算を使用して、トマト移植事業は、27,000移植物を生産しながら、およそ700ガロンの水を節約できた。
殺菌剤のみ 2.4リットル/6植物
殺菌剤+5ugPBZ 1.8リットル/6植物
差異 0.6リットル/6植物
【0168】
20錠/温室×28フラット/テーブル×48植物/フラット×0.6リットル/6植物×gal/3.751=710ガロンの水。
【0169】
散水の頻度の少ないことから生じる時間節約は、水が高価であるか、または十分に利用できない地域ではいっそう有効である。
表F
【表41】

表G 3−5週
【表42】

表H 第6週を通した算定
【表43】

(実施例6)PGRおよび植物アクチベーター種子処理の組成物を用いて改善された発芽
【0170】
パクロブトラゾールを、植物アクチベーターと、特にアシベンゾラル−S−メチル(ASM)と合せ、カンタループ(変種オコチロ(Ocotillo))についての種子処理として使用した。結果は、表JおよびKで供される。
表J 植え付け26日後;間引き前
【表44】

表K 植え付け34日後;間引き後
【表45】

(実施例7)PGRおよび植物アクチベーター種子処理を用いて改善された冷気耐性
【0171】
パクロブトラゾールおよびASMの組成物で処理した種子から育成した温室キュウリの苗(異種ダッシャーII(var.DasherII))を、屋外に移動して、フィールド植え付けに慣らしたときに冷気ストレス(34〜35F)にさらした。霧雨で曇った気候の2日後、太陽が、極端に埃っぽい風および低温を伴って出て来た。この種子処理キュウリ試験における全植物を、冷気ストレスにさらした。草勢測定を行い、表Lに供される。
表L
【表46】

【0172】
植物成長調節物質および植物アクチベーターの組成物で処理された種子から育成した植物は、より大きな草勢を示し、したがって冷気ストレスに対してより大きな耐性を示した。
(実施例8)昆虫防除
【0173】
植物成長調節物質種子処理で処理した植物は、未処理および殺菌剤のみの種子処理した植物と比較して、昆虫数が少ないことを示した。コロラド・ポテト甲虫の存在を、パクロブトラゾールを用いた種子処理から生じる植物で研究した。結果は、表Mで供される。
表M
【表47】

(実施例9)PGR+植物アクチベーター種子処理を用いて改善された収量および安全化
【0174】
つる性完熟トマトにおける研究で、収量は、種子が植物成長調節物質および植物アクチベーターの組成物で処理された植物で改善を示した。結果は、表NおよびOで供される。
表N 累積収量(全収穫)
【表48】

表O 累積トマト収量
【表49】

【0175】
表Oは、植物アクチベーターの後期葉施用に対する種子におけるPGRの安全化効果も示す。種子上のPBZがない場合、収量は、119から96に減少する。しかし、PBZを種子に施用した場合、収量は、順次高くなった。
(実施例10)PGR種子処理、続いて植物アクチベーター葉施用を用いた安全化および病害防除
【0176】
クラビバクター・ミシガネシス(Clavibacter michiganensis)は、トマトで一般に見られる重要な細菌病である。葉産物に高比率で施用した場合、ASMは、これらの細菌に対して有効である。しかし、高比率のASMは、植物における植物毒性を引起すことが知られている。植物成長調節物質を用いて処理した種子を使用する場合、高比率葉施用ASMの毒性影響を安全にすることが今回わかった。
【0177】
パクロブトラゾールで処理した種子から得た1組のトマト移植物を植え付け、最大植物毒性を誘導する浸透性界面活性剤(アクチベーター90)と共にASMの葉塗布で処理した。さらに4つのASM使用を、最大植物毒性を誘導する同じ比率(アクチベーター90で)で行った。全試験物に、移植の25日後にクラビバクター(Clavibacter)を接種した。結果は、表PおよびQで供される。
表P 3回のASM塗布の後の開花
【表50】

表Q クラビバクター果実感染(全果実)
【表51】

(実施例11)PGR種子処理からの耐病性
発芽後植物における耐病性は、種子処理としての植物成長調節物質の使用を通して示された。パクロブトラゾール、およびフルジオキソニルおよびメフェノキサムの殺菌剤混合物で処理した種子から得た1組のトマト移植物に、キサンタモナス亜種(Xanthamonas spp.)を接種した。移植の18日後、表Rで示されるデータで示されるとおり、パクロブトラゾール種子処理を有する処理は、殺菌混合物単独で処理した植物よりキサンタモナス感染に対して大きな耐性を示した。PGRで処理した植物の抗細菌活性は、施用のいくつかの比率で明らかである。
表R
【表52】

(実施例12)PGR種子処理および葉植物アクチベーター施用から得られる付加的殺細菌活性
表Sで表されるデータ(PGR種子処理、続いてASM葉)で示されるとおり、葉ASM施用と共にPGR種子処理を有する2つの処理(試験8および9)は、PGR種子処理単独を有する処理と比較して有意の良好な細菌病害の防除を統計的に示した。
表S
【表53】

(実施例13)植物成長調節物質種子処理を用いた発芽後農薬施用に対する安全化
【0178】
種子処理として植物成長調節物質を使用することにより、他の農薬の葉施用に対して発芽植物を保護することを示した。安全化は、早期開花、収量増大、優れた草勢、茎厚み増大および大型果実寸法を含めたいくつかの基準を使用して示すことができる。
【0179】
以下の基本的な処理表は、実施例13.1から13.4までで生じたデータに使用する。
処理表
1.調査
2.標準細菌病害防除(EBDC/銅)
3.ASM細菌病害防除(標識比率)
4.ASM細菌病害防除(植物毒性を誘発する過剰比率)
5.低比率のPGR(比率1)
6.低比率PGR(比率1)の頂点でのASM細菌病害防除(標識比率)
7.低比率のPGR(比率1)の頂点でのASM細菌病害防除(過剰比率)
8.高比率のPGR(比率2)
9.高比率PGR(比率2)の頂点でのASM細菌病害防除(標識比率)
10.高比率PGR(比率2)の頂点でのASM細菌病害防除(過剰比率)
(実施例13.1)トマトにおけるPGR種子処理およびアクチベーター葉施用から得られる開花
【0180】
上で提供された処理表に従ってパクロブトラゾール植物成長調節物質で処理した種子から得た1組のトマト移植物を、6月16日に移植した。移植物を、移植後以下の日に8回の葉施用で処理した:6月21日、6月30日、7月8日、7月15日、7月22日、7月30日、8月9日、8月17日。8月12日および8月20日に、試験物に、クラビバクター(細菌性ガン種)を接種した。開花における影響を研究し、結果は、表Uで供される。
表U
【表54】

(実施例13.2)トマトにおけるPGR種子処理およびアクチベーター葉施用から得られる植物草勢測定
【0181】
実施例14.2で提供される植物およびプロトコールを使用して、植物活性における植物アクチベーターを用いた葉処理の影響を研究し、結果は、表Vで供される。
表V
【表55】

【0182】
植物成長調節物質で処理された種子から育成された全植物は、全葉植物アクチベーター施用を行った後の植物成長調節物質非処理種子から育成された植物よりいっそう草勢であった。
(実施例13.3)トマトにおけるPGR種子処理およびアクチベーター葉施用から得られる茎厚みの測定
【0183】
実施例14.2で提供される植物およびプロトコールを使用して、植物茎寸法における植物アクチベーターを用いた葉処理の影響を測定し、結果は、表Wで供される。
表W
【表56】

【0184】
植物成長調節物質で処理された種子から育成された全植物は、全葉植物アクチベーター施用を行った後の植物成長調節物質非処理種子から育成された植物より厚みがあり、健全な茎を有した。
(実施例13.4)トマトにおけるPGR種子処理およびアクチベーター葉施用から得られる収量
【0185】
実施例14.2で提供される植物およびプロトコールを使用して、果実収量における植物アクチベーターを用いた葉処理の影響を測定し、結果は、表X−AAで供される。
表X 第一の摘み刈り(8月23日)
【表57】

【0186】
植物成長調節物質で処理した種子から育成された全植物は、葉植物アクチベーター施用が行われたかどうかに関わらず、非植物成長調節物質処理種子から育成された植物を上回る収量であった。
表Y 第二の摘み刈り(9月8日)
【表58】

【0187】
植物成長調節物質で処理した種子から育成された全植物は、葉植物アクチベーター施用が行われたかどうかに関わらず、植物成長調節物質非処理種子から育成された植物を上回る収量であった。
表Z 第三の摘み刈り(9月18日)
【表59】

【0188】
植物成長調節物質で処理した種子から育成された全植物は、葉植物アクチベーター施用が行われたかどうかに関わらず、植物成長調節物質非処理種子から育成された植物を上回る収量であった。
表AA 累積収量(全摘み刈り)
【表60】

【0189】
処理種子から育成された植物と、未処理種子から育成された植物との間で収量にある程度の増大があるが、次いで植物アクチベーターで葉施用を行った処理種子から得られた植物と、追加葉処理のないものとの間には僅かな差しかない。結果として、種子処理は、収量減少の脅威なしに、植物アクチベーターを用いた優れた細菌防除を可能にする。
(実施例14)PGR種子処理を用いた倒伏制御
【0190】
オオムギ種子を、パクロブトラゾール(単独)で、および可変比率でジベレリン酸と組合わせたパクロブトラゾールで処理した。その後さらに、得られた植物を、フィーク(Feek)6のタイミングでトリネキサパック植物成長調節物質(パリサート(登録商標)128およびパリサート(登録商標)150として施用)の葉施用で処理した。調査物に対する発芽および倒伏率を測定した。結果は、表BBおよびCCで見られる。
表BB 発芽
【表61】

表CC 倒伏
【表62】

【0191】
本発明の少数の例示的実施形態のみが、上で詳細に記述されたが、当業者は、多くの変法は、本発明の新規教示および利点から実質的に逸脱することなく、例示的実施形態で可能であることを容易に理解する。したがって、そのような変法の全ては、以下の特許請求の範囲で定義されるように本発明の範囲内に含まれることを意図する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの植物成長調節物質および少なくとも1つの植物アクチベーターの組み合わせを含む組成物。
【請求項2】
植物成長調節物質が、抗オーキシン、オーキシン、サイトキニン、落葉剤、エチレン阻害剤、ジベレリン、成長阻害剤、モルファクチン、成長遅延剤/改質剤、および成長刺激剤から選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
少なくとも1つの植物成長調節物質が、パクロブトラゾール、シプロコナゾール、テトシクラシス、ウニコナゾール、ジベレリン酸、エテフォン、グリシンベタイン、アミノシクロプロパン−1−カルボン酸、およびトリネキサパックエチルから選択される、請求項1〜2のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項4】
少なくとも1つの植物成長調節物質が、パクロブトラゾール、シプロコナゾール、テトシクラシス、ウニコナゾール、ジベレリン酸、およびトリネキサパックエチルから選択される請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項5】
少なくとも1つの植物アクチベーターが、アシベンゾラル−S−メチル、プロベナゾール、ハルピン(harpin)タンパク質、およびレイノウトリア・サッカリネシス抽出物(レイサ)から選択される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項6】
アゾキシストロビン、ビテルタノール、カルボキシン、Cu2O、シモキサニル、シプロコナゾール、シプロジニル、ジクロロフルアミド、ジフェノコナゾール、ジニコナゾール、エポキシコナゾール、フェンピクロニル、フルジオキソニル、フルオキサストロビン、フルキコナゾール、フルシラゾール、フルトリアフォール、フララキシル、ガザチン、ヘキサコナゾール、ヒメキサゾール、イマザリル、イミベンコナゾール、イプコナゾール、クレソキシム−メチル、マンコゼブ、メタラキシル、メフェノキサム、メトコナゾール、ミクロブタニル、オキサジキシル、ペフラゾエート、ペンコナゾール、ペンシクロン、ピコキシストロビン、プロクロラズ、プロピコナゾール、ピロキロン、(±)−シス−1−(4−クロロフェニル)−2−(1H−1,2,4−トリアゾル−1−イル)シクロヘプタノール、スピロキサミン、テブコナゾール、チアベンダゾール、トリフルアミド、トリアゾキシド、トリアジメフォン、トリアジメノール、トリフロキシストロビン、トリフルミゾール、トリチコナゾール、ウニコナゾール、ならびに、式:
【化1】

(式中、
xは、トリフルオロメチルまたはジフルオロメチルであり、および
yは、水素またはメチルである)
で表される化合物、立体異性体、および立体異性体の混合物、またはそのような化合物の互変異性体から選択される1又は複数の殺菌剤をさらに含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項7】
1又は複数の殺菌剤が、アゾキシストロビン、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、フルジオキソニル、フルオキサストロビン、メタラキシル、メフェノキサム、ミクロブタニル、ピコキシストロビン、プロピコナゾール、テブコナゾール、チアベンダゾール、トリフォルキシストロビン、トリチコナゾール、ウニコナゾール、ならびに式:
【化2】

(式中、
xは、トリフルオロメチルまたはジフルオロメチルであり、および
yは、水素またはメチルである)
で表される化合物、立体異性体、および立体異性体の混合物、またはそのような化合物の互変異性体から選択される、請求項6に記載の組成物。
【請求項8】
アバメクチン、シアノイミン、アセトアミプリド、チオジカルブ、ニトロメチレン、ニテンピラム、クロチアニジン、ジノテフラン、フィプロニル、ルフェヌロン、ピリプフォキシフェン、チアクロプリド、テフルトリン、フルオキソフェニン、イミダクロプリド、チアメトキサム、クロランスラニリプロール、ベータ・シフルスリン、ラムダ・シハロトリン、フェノキシカルブ、ジアフェンチウロン、ピメトロジン、ジアジノン、ジスルホトン、プロフェノホス、フラチオカルブ、チロマジン、シペルメスリン、タウ−フルバリナート、テフルトリンまたはバシルス・ツリンジェンシス(Bacillus thuringiensis)産物から選択される1又は複数の殺虫剤、アカラシド(acaracide)、殺線虫剤、または軟体類駆除剤をさらに含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項9】
1又は複数の殺虫剤、アカラシド(acaracide)、殺線虫剤、または軟体類駆除剤が、アバメクチン、チオジカルブ、クロチアニジン、フィプロニル、チアクロプリド、テフルトリン、イミダクロプリド、チアザメトキサム、クロルアントラニリプロール、アセトアミプリド、ベータ・シフルトリン、ラムダ・シハロトリン、およびバシルス・ツリンジェンシス(Bacillus thuringiensis)産物から選択される、請求項8に記載の組成物。
【請求項10】
アゾキシストロビン、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、フルジオキソニル、フルオキサストロビン、メタラキシル、メフェノキサム、ミクロブタニル、ピコキシストロビン、プロピコナゾール、テブコナゾール、チアベンダゾール、トリフロキシストロビン、トリチコナゾール、ウニコナゾール、ならびに式:
【化3】

(式中、
xは、トリフルオロメチルまたはジフルオロメチルであり、および
yは、水素またはメチルである)
で表される化合物、立体異性体および立体異性体の混合物、またはそのような化合物の互変異性体から選択される1又は複数の殺菌剤をさらに含む、請求項8〜9のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項11】
植物成長調節物質がパクロブトラゾールであり、植物アクチベーターがアシベンザロル−S−メチルであり、1又は複数の殺菌剤がメフェノキサムおよびフルジオキソニルであり、殺虫剤がチアメトキサムである、請求項10に記載の組成物。
【請求項12】
請求項1〜12のいずれか1項に記載の組成物で処理した植物増殖材料。
【請求項13】
植物増殖材料が種である、請求項12に記載の植物増殖材料。
【請求項14】
種子が、コムギ、オオムギ、ライムギ、カラスムギ、トウモロコシ、コメ、ソルガム、ライコムギおよび関連の作物から選択される穀類;サトウダイコン、飼料用ビート;マメ、レンズマメ、エンドウマメ、ダイズから選択されるマメ科植物;ナタネ、カラシナ、落花生、アブラナ、およびヒマワリから選択される油脂植物;キュウリ植物;マロー;スイカ;カンタループ;メロン;綿花、亜麻、麻、およびジュートから選択される繊維植物;アルファルファおよびクローバーから選択される飼料作物;ホウレン草、レタス、ピーマン、アスパラガス、キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、ニンジン、玉葱、トマト、ジャガイモ、およびパプリカから選択される野菜;タバコ;花、潅木、広葉樹および常緑樹から選択される観賞用;および芝の種である、請求項12〜13のいずれか1項に記載の植物増殖材料。
【請求項15】
種子が、キュウリ、スイカ;カンタループ;メロン;サトウダイコン、ホウレン草、レタス、ピーマン、アスパラガス、キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、ニンジン、玉葱、トマト、コムギ、オオムギ、アブラナ、アルファルファ、クローバー、ペチュニア、ヒマワリおよび綿花の種である、請求項12〜14のいずれか1項に記載の植物増殖材料。
【請求項16】
植物増殖材料に、有効量の請求項1〜11のいずれか1項に記載の組成物を施用することを含む、移植前の苗、移植後植物、または植物の果実および/または花の病害を減少させる方法。
【請求項17】
病害が、クラビバクター・ミシガネンセ(Clavibacter michiganense)、キサントモナス・カンペストリス病原性カンペストリス(Xanthomonas campestris pv campestris)、ベシカトリア(vesicatoria)、スピナシアエ(spinaciae)、ビチアンス(vitians)、トランスルセンス(translucens)、カロタエ(carotae)、シュードモナス・シリンガエ病原性トマト、(Pseudomonas syringae pv.Tomato)、ラクリマンス(lachrymans)、コロナファシエンス(coronafaciens)、ストリアファシエンス(striafaciens)、アピ(apii)、シュードモナス・グラジオリ(Pseudomonas gladioli)、シュードモナス・コルガテ(Pseudomonas corrugate)、エルビニア・カロトボラssp.(Erwinia carotovora ssp.)、カロトボラ(Carotovora)、エルビニア.クリサンテミ(Erwinia chrysanthemi)、エルビニア・ベタバスキュロルム(Erwinia betavasculorum)、エルビニア菌種(Erwinia spp.)、ペクトバクテリウム・カロトボルムssp.(Pectobacterium carotovorum ssp.)、カロトボルム(Carotovorum)、およびエンテロバクター・クロアカエ(Enterobacter cloacae)から選択される細菌の病害である、請求項17に記載の方法。
【請求項18】
増殖材料を植え付けること、および生じる植物および/またはそれの果実または花における細菌抑制を達成することをさらに含む、請求項17〜18のいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
発芽後の植物を1又は複数の殺虫剤、殺菌剤、殺線虫剤、および/または追加の植物成長調節物質または植物アクチベーターで処理することをさらに含む、請求項17〜18のいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
少なくとも1つの植物成長調節物質および少なくとも1つの植物アクチベーターを、植物増殖材料に同時にまたは順次施与し得る、請求項17〜19のいずれか1項に記載の方法。
【請求項21】
少なくとも1つの植物成長調節物質、少なくとも1つの植物アクチベーター、1又は複数の殺菌剤、および1又は複数の殺虫剤、アカラサイド(acaracide)、殺線虫剤、または軟体類駆除剤を、任意の組み合わせで同時に、または順次植物増殖材料に施与し得る、請求項17〜20のいずれか1項に記載の方法。
【請求項22】
植え付け前に植物増殖材料を、1又は複数の殺虫剤、殺菌剤、殺線虫剤、および/または追加の植物成長調節物質または植物アクチベーターで処理する、請求項17〜21のいずれか1項に記載の方法。
【請求項23】
植物成長調節物質が、パクロブトラゾール、シプロコナゾール、ウニコナゾール、ジベレリン酸、またはトリネキサパックエチルから選択され、植物アクチベーターが、アシベンザロル−S−メチル(acibenzalor−S−methyl)またはハルピンタンパク質から選択され、殺虫剤が、チアメトキサムから選択され、殺菌剤が、メフェノキサム、フルジオキソニル、アゾキシストロビン、またはそれの混合物、またはメフェノキサムおよびフルジオキソニルの混合物から選択される、請求項17〜22のいずれか1項に記載の方法。
【請求項24】
植物増殖材料に、有効量の請求項1〜11のいずれか1項に記載の組成物を施用することを含む、農薬を用いた発芽後処理に対して植物を安全にする方法。
【請求項25】
安全化した農薬が、植物成長調節物質、植物アクチベーター、殺虫剤、殺線虫剤、アカラシド(acaracide)、軟体類駆除剤および殺菌剤の内の1つまたはそれより多くから選択される、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
種子処理として請求項1〜11のいずれか1項に記載の組成物を施用することを含む、観賞用作物を含めた作物植物における移植物の健康を増強する方法。
【請求項27】
組成物を、単一製剤として、または順次に、任意の順序で、個別の種子処理製剤として、種子に直接施用する、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
追加の植物成長調節物質、植物アクチベーター、殺虫剤、殺線虫剤、アカラシド(acaracide)、軟体類駆除剤および殺菌剤を、土壌、生育培地、または灌漑システムに施用することをさらに含む、請求項26〜27のいずれか1項に記載の方法。
【請求項29】
種子処理として請求項1〜11のいずれか1項に記載の組成物を施用することを含む、観賞用作物を含めた収穫後作物の貯蔵寿命を延ばす方法。
【請求項30】
組成物を、単一製剤として、または順次に、任意の順序で、個別の種子処理製剤として、種子に直接施用する、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
さらに、追加の植物成長調節物質、植物アクチベーター、殺虫剤、殺線虫剤、アカラシド(acaracide)、軟体類駆除剤および殺菌剤を、土壌、生育培地、または灌漑システムに施用することをさらに含む、請求項29〜30のいずれか1項に記載の方法。
【請求項32】
請求項1〜11のいずれか1項に記載の組成物を種子に施用することを含む、観賞用作物を含めた作物植物の種子を処理する方法。
【請求項33】
組成物を、単一製剤として、または順次に、任意の順序で、個別の種子処理製剤として、種子に直接施用する、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
追加の植物成長調節物質、植物アクチベーター、殺虫剤、殺線虫剤、アカラシド(acaracide)、軟体類駆除剤および殺菌剤を、土壌、生育培地、または灌漑システムに施用することをさらに含む、請求項32〜33のいずれか1項に記載の方法。
【請求項35】
観賞用作物を含めた作物の種子処理としての、請求項1〜11のいずれか1項に記載の組成物の使用。
【請求項36】
種子処理として請求項1〜11のいずれか1項に記載の組成物を施用することを含む、観賞用作物を含めた作物植物における収穫効率を改善する方法。
【請求項37】
組成物を、単一製剤として、または順次に、任意の順序で、個別の種子処理製剤として、種子に直接施用する、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
追加の植物成長調節物質、植物アクチベーター、殺虫剤、殺線虫剤、アカラシド(acaracide)、軟体類駆除剤および殺菌剤を、土壌、生育培地、または灌漑システムに施用することをさらに含む、請求項36〜37のいずれか1項に記載の方法。
【請求項39】
種子処理として請求項1〜11のいずれか1項に記載の組成物を施用することを含む、観賞用作物を含めた作物植物におけるインプット要件を減じる方法。
【請求項40】
組成物を、単一製剤として、または順次に、任意の順序で、個別の種子処理製剤として、種子に直接施用する、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
追加の植物成長調節物質、植物アクチベーター、殺虫剤、殺線虫剤、アカラシド(acaracide)、軟体類駆除剤および殺菌剤を、土壌、生育培地、または灌漑システムに施用することをさらに含む、請求項38〜39のいずれか1項に記載の方法。

【公表番号】特表2009−524593(P2009−524593A)
【公表日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−547690(P2008−547690)
【出願日】平成18年12月14日(2006.12.14)
【国際出願番号】PCT/US2006/062059
【国際公開番号】WO2008/020872
【国際公開日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【出願人】(500584309)シンジェンタ パーティシペーションズ アクチェンゲゼルシャフト (352)
【Fターム(参考)】