説明

房室ブロックを補うための生物学的房室間バイパスの作製

心臓用の房室間バイパス路を作製する方法であって、間葉系幹細胞を、両端を有する細片に増殖させるステップと、細片の一端を心臓の心房に結合させるステップと、および細片の他端を心臓の心室に結合させて、心房と心室を結び付ける路を作製して、洞房結節により生成される電気シグナル用の経路を与え、路中に伝播させ心室を刺激するステップとを含む方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2003年12月24日に出願された米国仮出願第60/532,363号の特典および優先権を主張するものである。
【0002】
本明細書に開示する本発明は、米国政府による資金提供、詳細には助成金番号HL-28958の下でUSPH5、およびNHLBIによって少なくとも一部分は発明された。したがって米国政府は、本発明におけるある程度の権利を有する。
【背景技術】
【0003】
本出願を通じて、さまざまな刊行物を脚注として、あるいは括弧内に参照する。これらの刊行物の開示は、その全容を参照により本出願に援用して、本発明が属する技術分野の状況をより完全に記載する。これらの参照文献に関する完全な目録の引用は本出願の最後、特許請求の範囲の前にある。
電子ペースメーカー療法に関する主な徴候の1つは、通常機能する洞房結節のインパルスが心室に伝搬することができないような、高度の心臓ブロックである。その結果は心室停止および/または細動、および死である。
【0004】
急性心筋梗塞(MI)は毎年数百万人の人々を苦しめており、相当数の死亡、ならびに多数の生存者において筋細胞数および心臓ポンプ機能の顕著な低下を引き起こす。成人心臓の筋細胞は稀にのみしか分裂せず、筋細胞消失に対する通常の応答は、うっ血性心不全、相当な年次死亡率を有する疾患に進行することが多い肥大である。心筋梗塞後患者の心臓への間葉系幹細胞(MSC、血液系統の多分化細胞群)の送達が、改善された機械的性能1,2をもたらすという最新の報告が存在している。これらおよび他の動物試験における仮定3は、MSCは心臓シンシチウム(合胞体)に融合し、次いで新しい心臓細胞に分化し、機械的機能を回復させるということである。
【特許文献1】米国仮出願第60/532,363号
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、疾患状態の房室結節の機能を克服する、心臓におけるバイパス路を構築するための、細胞療法用の生物学的手段を使用する。成人間葉系幹細胞(hMSC)は4つの方法の1つ(以下参照)で調製することができ、生物非反応性材料上の培養物中で増殖させることができる。ひとたび増殖が終了した後、その材料は一端を心房に縫合し、他端を心室に縫合する。心房を活性化させるための洞房結節により生成される電気シグナルは、人工的に構築された路中を伝播して心室をも刺激する。このようにして、房室の活性化の正常な連鎖が保たれる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
hMSCを調製するために使用することができる4つの方法は以下の通りである:
1:培養において、他の分子状の伝導性因子を取り込まない方法。ここでは、電気シグナルを伝播するギャップ接合部を生成する細胞自体の特徴を、心房から心室に電子波を伝播させるための手段として用いる。
2:培養において、エレクトロポレーションに続き、コネキシン43、40および/または45の遺伝子を加える方法。心室への心房シグナルの、培養物による電気的伝播。
3:培養において、エレクトロポレーション後、L型カルシウムチャンネルのαおよび補助サブユニットを加える方法。これにより波面の電気的伝播だけではなく、活動電位によるその能動的伝播の可能性をも増大させる。
4:2と3の組合せ。
【0007】
このような方式のバイパスの作製は、心房から心室への伝播を容易にするだけではなく、心房から心室の収縮の充分な遅延をもたらして、心室の充満および空きを最大化する。その目的は、心臓の正常な活性化および収縮順序を模倣することである。さらにこの手法は、洞房結節疾患の調整において、心房のインパルス創始を改善するための遺伝子療法および幹細胞技術と共に使用した場合、その電気的置換ではなく完全な生理系をもたらす。
【0008】
本発明によれば、心臓用の房室間バイパス路を作製する方法であって、間葉系幹細胞を、両端を有する細片に増殖させるステップと、細片の一端を心臓の心房に結合させるステップと、および細片の他端を心臓の心室に結合させて、心房と心室を結び付ける路を作製して、洞房結節により生成される電気シグナル用の経路を与え、管中に伝播させ心室を刺激するステップとを含む方法を提供する。
【0009】
本発明によれば、心臓用の房室間バイパス管を作製する方法であって、間葉系幹細胞を、両端を有する細片中で増殖させるステップと、細片の一端を心臓の心房に結合させるステップと、細片の他端を心臓の心室に結合させて、心房と前記心室を結び付ける路を作製して、洞房結節により生成される電気シグナルが前記路を伝播して前記心室を刺激するための経路をもたらすステップとを含む方法を提供する。
【0010】
結合させるステップは縫合によって行うことができる。幹細胞は成人間葉系幹細胞であってよい。増殖させるステップは、生物非反応性材料上の培養物中で幹細胞を増殖させることを含むことができる。増殖させるステップは、いかなる他の分子状の伝導因子も実質的に含まない環境で行うことができる。
【0011】
本発明の方法は、エレクトロポレーションによって間葉系幹細胞に遺伝子を加えるステップをさらに含むことができる。遺伝子はコネキシン40、コネキシン43および/またはコネキシン45などのコネキシンをコードすることができる。エレクトロポレーションによって遺伝子を加えるステップは、L型カルシウムのαおよび補助サブユニットを加えることを含むことができる。エレクトロポレーションによって遺伝子を加えるステップは、コネキシンの遺伝子を加えること、およびL型カルシウムチャンネルのαおよび補助サブユニットを加えることを含むことができる。
【0012】
MSCはコネキシン類を発現し、コネキシン類はギャップ接合部の基礎単位タンパク質であり、相互に、また、心臓コネキシンを発現する細胞株と、また、成人心筋細胞と、機能的ギャップ接合部を形成することができる。さらに、発現されたコネキシンは、hMSCが、修復を推進し又は治療送達系の基質としての役割を果たす多くの組織の電気的シンシチウムに容易にまとまることを暗示する。
【0013】
ヒト間葉系幹細胞(Poietics(登録商標)hMSC-間葉系幹細胞、ヒト骨髄)は、Clonetics/BioWhittaker(Walkersville、M.D.)から購入し、MCS増殖培地中で培養し、第2〜4代から使用した。コネキシン43およびコネキシン40に対する典型的な点状染色が、単層として培養物中に増殖されたMSCの細胞から細胞への密接する接触部の領域に沿って見られた(Figure1A、B)。コネキシン45の染色も検出されたが、コネキシン43またはコネキシン40のそれとは異なり、細胞中のコネキシン分布の典型ではなかった。むしろ、その染色は、微顆粒状の細胞質および網様染色によって特徴付けられ、容易に観察される膜関連プラークはなかった(Figure1C)。このことはコネキシン45のチャンネルが存在する可能性を排除するわけではなく、コネキシン43およびコネキシン40同型、異型および異量体チャンネルに対してそれらの数が少ないことを暗示する。Figure1Dはコネキシン43ポリクローナル抗体を用いたイヌ心室筋細胞およびhMSCに関するウエスタンブロット分析4を示し、hMSC中にコネキシン43が存在することのさらなる証拠を加える。
【0014】
hMSC間のギャップ接合部の結合をFigure2に示す。hMSC対の間で記録された接合部の電流は、等しい振幅ではあるが逆の信号の対称的な接合部のトランス電圧ステップに応答して生じた、準対称的(Figure2A)および非対称的(Figure2B)な電圧依存性を示す。これらの挙動は、コネキシン43とコネキシン40を同時発現する細胞において典型的に観察される4
【0015】
Figure2Cおよび2Dは、hMSCの対からの典型的なマルチチャンネル記録を示す。ピペット溶液として120mMのアスパラギン酸Kを使用して、28〜80pS範囲の単位コンダクタンスを有するチャンネルを観察した。約50pSのコンダクタンスを有するチャンネルの作用(Figure2C参照)は、コネキシン43同型のチャンネルに関して以前に公開された値5,6と一致する。このことは他のチャンネル型の存在を排除するわけではなく、コネキシン43がhMSCにおいて機能的チャンネルを形成することを単に示唆する。
【0016】
上記結合の性質をさらに定義するために、コネキシン43、コネキシン40、およびコネキシン457を用いて安定的にトランスフェクトしたヒトHeLa細胞とhMSCを同時培養して、hMSCはこれら全てのトランスフェクト体と結合することができたことを発見した。Figure3Aは、対称的および非対称的な電圧依存性の電流を示す、hMSCとHeLaコネキシン43細胞の対の間で記録された接合部の電流の一例を示す。準対称的な記録は、主要な機能的チャンネルが同型コネキシン43であることを示唆し、一方で非対称的な記録は、異型または異量体の形、あるいは両方の形である可能性がある、他のコネキシンのhMSCにおける活性を示唆する(免疫組織化学法によって示されるようにおそらくコネキシン40、Figure1参照)。これらの記録は、トランスフェクト細胞:異型および混合(異量体)形のコネキシン40およびコネキシン434,8に関して公開された記録と類似している。コネキシン40でトランスフェクトしたHeLa細胞とhMSCの同時培養によって(Figure3B)、コネキシン43HeLa-hMSC対に対するデータと同様の、hMSCにおけるコネキシン43とコネキシン40の同時発現と一致する対称的および非対称的な電圧依存性の接合部の電流も明らかになった。hMSCと組み合わされた、コネキシン45でトランスフェクトしたHeLa細胞は、コネキシン45(HeLa)側がマイナスであるとき、上述した電圧ゲーティングで、非対称的な接合部の電流を常に生み出した(Figure3C)。これは、コネキシン43およびコネキシン40であるhMSC中の主要なチャンネル形と一致する、何故なら両方共に、コネキシン45と異型チャンネルを形成する場合、非対称的な電流を生成するからである4,8。このことは、hMSCにおける機能的チャンネルとしてのコネキシン45を排除するわけではなく、コネキシン45が、hMSCにおける細胞間結合の副次的な一因であることを示す。コネキシン45に関する免疫染色における目に見える状態のプラークの欠如(Figure1)は、この解釈をさらに支持する。
【0017】
Figure3Dは、HeLaコネキシン43細胞からhMSC細胞へ(上の図)、およびhMSCからHeLaコネキシン43(下の図)へのLucifer Yellowの移動を示す。細胞対の接合部のコンダクタンスは以前に記載された方法6によって同時に測定し、それぞれ約16nSと約18nSのコンダクタンスが明らかになった。Lucifer Yellowの移動は、同型コネキシン43またはHeLa細胞中で同時発現されたコネキシン43とコネキシン40に関して以前に報告されたそれと同様であった6。細胞の2つの群の1つにおいてCell Tracker green(Molecular Probes)を常に使用して、異種の対を識別することができた8
【0018】
さらにhMSCを成体イヌ心室筋細胞と同時培養した。Figure4中に示すように、hMSCは電気によって心臓筋細胞と結合する。肉眼で見た記録(Figure4A)とマルチチャンネル記録(Figure4B)の両方を得た。Figure4A中の接合部の電流は非対称的であり、一方Figure4B中の接合部の電流は、同型コネキシン43または異型コネキシン43-コネキシン40または同型コネキシン40のチャンネル4,8の作用から典型的に生じる大きさの範囲の単位事象を示す。そのコンダクタンスが同型または異型の形と同一であるか類似している、異量体形も考えられる。
【0019】
細胞対の試験では、他のhMSC(13.8±2.4nS、n=14)、HeLaコネキシン43(7.9±2.1ns、n=7)、HeLaコネキシン40(4.6±2.6nS、n=5)、HeLaコネキシン45(11±2.6nS、n=5)、および心室筋細胞(1.5±1.3nS、n=4)と、hMSCとの有効な結合を実証した。結果は、hMSCがコネキシン43およびコネキシン40を介して互いに結合することを示す。さらにhMSCは、コネキシン43、コネキシン40またはコネキシン45でトランスフェクトした細胞ならびにイヌ心室心筋細胞と、機能的ギャップ接合部チャンネルを形成する。これらのデータは、心臓組織を修復するための治療材料としてMSCを使用する可能性を裏付けている。血管平滑筋または内皮細胞などの他のシンチウムもまた、コネキシン43およびコネキシン40の偏在性のために9,10hMSCと結合することができるはずである。したがって他のシンチウムもまた、以下のようにしてhMSC系療法にしたがう可能性もある:すなわち、hMSCをトランスフェクトしてイオンチャンネルを発現させることができ、これが次いで周囲のシンチウム組織に影響を与えることができる。
【0020】
あるいは、hMSCをトランスフェクトして、ギャップ接合部に浸透しレシピエント細胞に影響を与えることができる小さな治療分子を生成する遺伝子を発現させることができる。さらに短期療法用に、レシピエント細胞への送達用のhMSCに上記小分子を直接充填することができる。このような手法の成功は、レシピエント細胞に治療物質を送達するための最終的な導路としての、ギャップ接合部チャンネルに左右される。1つのこのような手法の可能性は、心臓ペースメーカーチャンネルをコードする遺伝子であるmHCN2でhMSCをトランスフェクトすること、およびそれらをイヌの心臓に送達してそこでそれらが自発的リズムを生み出すことによって実証された。
【0021】
〔参考文献〕


【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】hMSCのギャップ接合部中のコネキシンを確認する図である。コネキシン43(Cx43)(Figure1A)、コネキシン40(Cx40)(Figure1B)およびコネキシン45(Cx45)(Figure1C)の免疫染色。Figure1D、イヌ心室筋細胞およびhMSCにおけるコネキシン43のイムノブロット分析の図である。心室細胞またはhMSC由来の細胞全溶解物(120jig)はSDSによって処理し、膜に移し、コネキシン43抗体と共にブロッティングした。分子量マーカーの移動は、ブロットに対して右側に示す。
【図2】hMSC対間のギャップ接合部の、肉眼で見たシングルチャンネル特性の図である。対称的な両極性パルスのプロトコルを使用してhMSCから誘導したギャップ接合部の電流(Ij)は、2つの型の電圧依存性の電流不活性化を示した:(Figure2A)対称的、(Figure2B):非対称的。 Figure2C、D hMSCの対からのシングルチャンネルの記録の図である。Vjを±80mVに保った間に細胞対から記録した、パルスのプロトコル(V1およびV2)ならびに関連マルチチャンネル電流(Iz)。不連続な電流ステップは、シングルチャンネルの開閉を示す。破線:ゼロ電流レベル。右手側の全地点の電流ヒストグラムによって、約50pSのコンダクタンスが明らかになった。接着細胞を有するガラス製カバーガラスは、NaCl、150; KCl、10; CaCl2、2; HEPES、5(pH7.4); グルコース、5を含む(mM):浴溶液を含む、室温(約22℃)で灌流させた実験用チャンバーに移した。パッチピペットは、0.22μmの孔を介して濾過したアスパラギン酸-K+、120; NaCl、10; MgATP、3; HEPES、5(pH7.2); EGTA、10(pCa約8)を含む(mM)溶液で充填した。充填時に、ピペットの抵抗は1〜2MΩであると測定した。実験は二重電位固定を使用して細胞対について行った。この方法によって膜電位(Vm)を制御し、関連する接合部の電流(Ij)を測定することができた。
【図3】コネキシン40(Cx40)、コネキシン43(Cx43)またはコネキシン45(Cx45)のみを発現するhMSC細胞とHeLa細胞の間の細胞対における接合部の肉眼で見た性質の図である。いずれの場合も、hMSC細胞とHela細胞の結合は、同時培養開始後6〜12時間で試験した。 Figure3A、hMSC-HeLaとコネキシン43(Cx43)の対において一連の電圧ステップ(Vj)に応答して誘導されたIjの図である。 上図:対称的な電流不活性化;下図:非対称的な電流電圧依存性。 Figure3B、hMSC-Helaとコネキシン40(Cx40)の対からの肉眼で見たIjの記録は、対称的(上図)および非対称的(下図)な電圧依存性の不活性化を示す。 Figure3C、hMSC-HeLaとコネキシン43(Cx43)の対からの非対称的なIjは、コネキシン45(Cx45)側が相対的にマイナスであるとき、電圧依存性のゲーティングを示す。hMSCから記録したIj。 Figure3D、細胞対における細胞間のLYの広がりの図である:HeLaコネキシン43(HeLaCx43cell)からhMSCへ(上図)、およびhMSCからHeLaコネキシン43へ(下図)。いずれの場合も、2mMのLYを含むピペットを細胞全体の構成の左手側の細胞に加えた。 色素注射後12分で撮った落射蛍光顕微鏡の写真は、隣接(右手側)細胞へのLYの広がりを示す。同時に測定した接合部のコンダクタンス6によって、これらの対のそれぞれ約16nSおよび約18nSのgjが明らかになった。Cell Tracker greenを使用して、全ての実験8においてhMSC(human mesenchymal stem cell)細胞とHeLa細胞あるいはその逆を区別した。
【図4】hMSCとイヌ心室細胞(canine ventricle cell)の対の間のギャップ接合部の、肉眼で見たシングルチャンネルの性質の図である。筋細胞は12時間と72時間の間平板培養し、結合を測定する前にhMSCと共に6〜12時間同時培養した。Figure4A、上図:hMSCとイヌ心室細胞の対の位相差顕微鏡の写真の図である。下図:非対称的な電圧依存性を示す、単極性パルスのプロトコル(V1およびV2)ならびに関連する肉眼で見た接合部の電流(Iz)。Figure4B、上図:対称的な二相の60mVパルスによって誘導されたマルチチャンネル電流。破線:ゼロ電流レベル;点線は、チャンネルの開閉を示す不連続な電流ステップを表す。電流ヒストグラムは、約40〜50pSのコンダクタンスをもたらした。下図:Vjを60mVに保った間のマルチチャンネルの記録。電流ヒストグラムによって、コネキシン43、異型コネキシン40-コネキシン43および/または同型コネキシン40のチャンネルの作用と似た、48〜64pSの幾つかのコンダクタンス、および84pS〜99pSのコンダクタンスを伴う幾つかの事象(矢印)が明らかになった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
心臓用の房室間バイパス路を作製する方法であって、
間葉系幹細胞を、両端を有する細片状に増殖させるステップと、
前記細片の一端を前記心臓の心房に結合させるステップと、
前記細片の他端を前記心臓の心室に結合させて、前記心房と前記心室を結び付ける路を作製して、洞房結節により生成される電気シグナルが前記路を伝播し、前記心室を刺激するための経路をもたらすステップと
を含む方法。
【請求項2】
前記結合させるステップを縫合によって行う、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記幹細胞が成人間葉系幹細胞である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記増殖させるステップが生物非反応性材料上の培養物中で前記幹細胞を増殖させることを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記増殖させるステップをいかなる他の分子状の伝導性因子も実質的に含まない環境で行う、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
エレクトロポレーションによって前記間葉系幹細胞に遺伝子を加えるステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記遺伝子がコネキシンをコードする、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記コネキシンがコネキシン40を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記コネキシンがコネキシン43を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記コネキシンがコネキシン45を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項11】
エレクトロポレーションによって遺伝子を加える前記ステップが、L型カルシウムのαおよび補助サブユニットを加えることを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項12】
エレクトロポレーションによって遺伝子を加える前記ステップが、コネキシンの遺伝子を加えること、およびL型カルシウムチャンネルのαおよび補助サブユニットを加えることを含む、請求項6に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2007−517036(P2007−517036A)
【公表日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−547270(P2006−547270)
【出願日】平成16年12月22日(2004.12.22)
【国際出願番号】PCT/US2004/042953
【国際公開番号】WO2005/062857
【国際公開日】平成17年7月14日(2005.7.14)
【出願人】(306018457)ザ・トラスティーズ・オブ・コロンビア・ユニバーシティ・イン・ザ・シティ・オブ・ニューヨーク (25)
【出願人】(503035992)ザ・リサーチ・ファウンデーション・オブ・ステイト・ユニヴァーシティ・オブ・ニューヨーク (7)
【Fターム(参考)】