説明

扁平形振動モータ

【課題】高温下のリフロー処理においてもボビンレスの空芯コイルの型崩れを抑制できる扁平形振動モータの提供。
【解決手段】扁平型振動モータは、支軸1の一端を固定して空芯コイルC,Cを持つステータ構造体10、筒状部22の開口がステータ構造体10で塞がれて支軸1の他端を支持するカバーケース20、及び支軸1が貫通する滑り軸受31を介して回転自在に支持されており、ローターマグネット32及び偏心錘33を持つローターフレーム30を備え、ステータ構造体10は、第1面12aに電極パターンE〜Eと第2面12bに空芯コイルC,Cと接続する配線パターンとが夫々形設された両面印刷配線基板12と、支軸1の一端が嵌入するバーリング部15aを持ち、両面印刷配線基板12よりもローターフレーム30側において空芯コイルC,Cの上面に当接して挟み込む磁性のベースフレーム14を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話機等に内蔵される扁平形振動モータに関し、特に、そのステータ構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、扁平形振動モータとしては例えばブラシレスモータで、支軸の一端がバーリング部に圧入されたステンレス製円盤状のベース板と、開口部がベース板で塞がれて支軸の他端が軸装着孔に嵌入したステンレス製で有底円筒状のカバーケースと、支軸が貫通する滑り軸受を介して回転自在に支持されて軸方向界磁型のローターマグネット及び偏心錘を持つローターフレームと、ベース板上に重ねられて複数個の空芯コイルや電流制御用ICなどの電子部品を搭載するフレキシブル印刷配線板とを備える。空芯コイルに対する通電を停止した際、ローターマグネットが再起動不能なデットポイントで回転停止するのを回避するため、ベース板はバーリング部の周りに複数個のディテントトルク発生用孔を有し、デットポイント以外で回転停止するようになっている。
【0003】
ここで、ベース板は、フレキシブル印刷配線板の所要の配線に対して給電する都合上、円弧状の外周部から半径方向外方へ突き出た耳状の給電端子載置部を有しており、この給電端子載置部上のフレキシブル印刷配線板を介して当該扁平形振動モータを搭載する機器側の基板上の給電パターンと電気的に接続される。また、ベース板は複数箇所にディテントトルク発生用孔を穿孔することにより、この孔内への半田の侵入の問題があるため、円弧状の外周部から半径方向外方へ突き出た取り付け用脚部を有し、当該扁平形振動モータを搭載する機器側の基板にリフロー半田で固着できるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−27484(図2)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の扁平形振動モータを機器側の基板上に実装する高温(例えば250°C)下のリフロー処理においては、ボビンレスの空芯コイルに型崩れが生じて変形するため、空芯コイルの磁束分布の乱れやローターマグネットとの軸方向空隙ギャップのバラツキを招き、扁平形振動モータの歩留りが大幅に低下する。
【0006】
そこで上記問題点に鑑み、本発明の課題は、高温下のリフロー処理においてもボビンレスの空芯コイルの型崩れを抑制できる扁平形振動モータを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る扁平型振動モータは、支軸の一端を固定してボビンレスの空芯コイルを持つステータ構造体と、筒状部の開口がステータ構造体で塞がれて支軸の他端を支持するカバーケースと、支軸が貫通する滑り軸受を介して回転自在に支持されており、軸方向界磁型のローターマグネット及び偏心錘を持つローターフレームとを備え、ステータ構造体は、第1面に電極パターンと第2面に空芯コイルと接続する配線パターンとが夫々形設された基板と、前記一端をブレ止めする固定部を持ち、基板よりもローターフレーム側において空芯コイルの上面に当接して挟み込むベースフレームとを有することを特徴とする。
【0008】
ベースフレームが空芯コイルの上面に当接して挟み込んでいるため、扁平形振動モータを機器側の基板上に面実装する高温下のリフロー処理においては、ベースフレームが空芯コイルを保形し、型崩れを抑制できるため、歩留りの向上に資する。また、このベースフレームが支軸の一端をブレ止めする固定部を持ち、基板に支軸の一端を差し込む孔を開けずに済み、リフロー処理においてその孔の隙間を介した短絡不良を防止できる。
【0009】
ここで、ベースフレームとしては空芯コイルの上面に当接した底板部とこの周縁から屈曲してカバーの筒状部内に同じ向きで嵌め合った円筒部とを有する平底円筒であり、基板は円筒部の開口を塞いで成ることを特徴とする。ベースフレームは円筒部を有するため、カバーケースの筒状部内にベースフレームの円筒部を嵌め込むことで、合わせ代を確保し、ベースフレームを容易に組み付け固定できる。また、基板はベースフレームの円筒部の開口を塞いでいるため、モータ内を密閉構造とすることができる。基板をベースフレームの円筒部端面に合わせてカバーの筒状部に内嵌しても良いが、基板をベースフレームの円筒部に内嵌する方が、円筒部と筒状部との合わせ代を広く確保できる。
【0010】
固定部としては、支軸の一端を差し込んだバーリング部や孔でよく、また支軸の一端を差し込んだブレ止め環状体を収める凹所とすることができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、高温下のリフロー処理においてもボビンレスの空芯コイルの型崩れを抑制できる扁平形振動モータを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】(A)は本発明の実施例1に係る扁平形振動モータの外観を示す平面図、(B)はその断面図、(C)はその底面図である。
【図2】(A)は同扁平形振動モータに用いるステータ構造体を示す平面図、(B)はその断面図である。
【図3】(A)は同ステータ構造体に用いる磁性ベースフレームを示す斜視図、(B)はその断面図である。
【図4】(A)は本発明の実施例2に係る扁平形振動モータの外観を示す平面図、(B)はその断面図、(C)はその底面図である。
【図5】(A)は同扁平形振動モータに用いるコイル押え及び軸ブレ押さえを示す断面図、(B)は同コイル押えを示す断面図である。
【図6】(A)は本発明の実施例3に係る扁平形振動モータの外観を示す平面図、(B)はその断面図、(C)はその底面図である。
【図7】(A)は本発明の実施例4に係る扁平形振動モータの外観を示す平面図、(B)はその断面図、(C)はその底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
【実施例1】
【0014】
本例の扁平形(コイン形)振動モータは、ブラシレスモータで、図1に示す如く、支軸1の一端を固定したステータ構造体10と、その支軸1の他端が嵌入するバーリング部21aを持つ平底面部21を有する有底扁平筒状のステンレス製カバーケース20と、支軸1が貫通する滑り軸受(ラジアル軸受)31を介して回転自在に支持されており、軸方向界磁型のローターマグネット32及び円弧状の偏心錘33を持つローターフレーム30とを備えている。
【0015】
本例のステータ構造体10は円盤状の両面印刷配線基板12と磁性材(ステンレス製)のベースフレーム14とで後述する搭載部品を挟み持つサンドウィッチ構造である。両面印刷配線基板12の裏面(第1面)12aは、図1(C)に示す如く、携帯電話機などの機器側基板上にリフロー処理で半田付けするための中心円形状の第1電極パターンEとこの周りに2重同心円で円環状の第2電極パターンE及び第3電極パターンEを有し、両面印刷配線基板12の表面(第2面)12bは第1〜第3電極パターンE〜Eとスルーホール(図示せず)を介して接続すると共にローターマグネット32を回転駆動する空芯コイルC,Cや転流制御用IC,ホール素子やコンデンサなどの電子部品Dと接続する配線パターン(図示せず)を有している。ベースフレーム14は、図3に示す如く、支軸1の一端が嵌入するバーリング部15aを持つ平底面部15と、この周縁から屈曲した円筒部16とを有する平底扁平円筒であり、平底面部15は、ローターマグネット32が再起動不能なデットポイントで回転停止するのを回避するため、バーリング部15aの周りに3つのディテントトルク発生用扇状孔H〜Hを有し、ディテントトルク発生用扇状孔H〜Hは、バーリング部15aを持つ中央部15bと、これから三方放射状に延在する輻射部15cと、円環状の外周部15dとで区画形成されている。
【0016】
ベースフレーム14の円筒部16はカバーケース20の筒状部22内に同じ向きで嵌め合わせてあり、その円筒部16の開口を両面印刷配線基板12が塞いでいる。筒状部22内の円筒部16の嵌め合わせでは圧入固定でも良いが、更に溶接で固定しても良い。円筒部16の開口に接着剤を塗布して両面印刷配線基板12を塞いでも構わない。ベースフレーム14は両面印刷配線基板12よりもローターマグネット32側において空芯コイルC,Cの上面に当接して挟み込んでいる。空芯コイルCに対してはその空芯部が平底面部15で覆われず、ディテントトルク発生用扇状孔Hを区画形成する中央部15bと輻輳部15cと外周部15dが当接している。空芯コイルCに対してはその空芯分の一部がディテントトルク発生用扇状孔Hを区画形成する輻射部15cで覆われているが、やはり中央部15bと輻射部15cと外周部15dが当接している。
【0017】
なお、中央部15b上には滑り軸受31を受ける樹脂ワッシャーWが支軸1に嵌っているが、この樹脂ワッシャーWに代えてディテントトルク発生用扇状孔H〜Hを塞ぐシートで平底面部15上を全面的に覆っても構わない。ロータ室40の気密化を図ることができ、滑り軸受31に塗布した潤滑油の飛散ガスを閉じ込めることができる。
【0018】
本例のベースフレーム14はステンレス製の弱磁性材であり、空芯コイルC,Cの励磁状態ではディテントトルク発生用扇状孔H〜Hの影響は非常に少なく、ローターマグネット32に対し反発吸引作用を果たすが、空芯コイルC,Cへの通電停止においてはローターマグネット32の磁力だけが顕現しているため、大きなディテントトルク発生用扇状孔H〜Hによりローターマグネット32自身に対しディテントトルクが作用し、デットポイント以外で停止させる。
【0019】
本例においては、空芯コイルC,Cを搭載する両面印刷基板12よりローターフレーム32側にディテントトルク発生用扇状孔H〜Hを持つベースフレーム14が配置し、このベースフレーム14が空芯コイルC,Cの上面に当接して挟み込んでいるため、扁平形振動モータを機器側の基板上に面実装する高温下のリフロー処理においては、ベースフレーム14が空芯コイルC,Cを保形し、型崩れを抑制できるため、歩留りの向上に資する。しかも、通常の両面印刷基板12を用いることができるため、低コスト化を図ることができる。また、このベースフレーム14が支軸1の一端をブレ止めするバーリング部15aを持つため、両面印刷基板12に支軸1の一端を差し込む孔を開けずに済み、リフロー処理においてその孔の隙間を介した短絡不良を防止できる。
【0020】
ベースフレーム14は空芯コイルC,Cの上面に当接した平底面部15とこの周縁から屈曲してカバーケース20の筒状部22内に同じ向きで嵌め合った円筒部16とを有する平底円筒である。また、両面印刷配線基板12はベースフレーム14の円筒部16の開口を塞いでいる。カバーケース20の筒状部22内にベースフレーム14の円筒部16を嵌め込むことで、合わせ代を確保し、ベースフレーム14を容易に組み付け固定できる。また、両面印刷配線基板12はベースフレーム14の円筒部16の開口を塞いでいるため、モータ内を密閉構造とすることができる。両面印刷配線基板12をベースフレーム14の円筒部16の端面に合わせてカバーケース20の筒状部22に内嵌しても良いが、両面印刷配線基板12をベースフレーム14の円筒部16に内嵌する方が、円筒部16と筒状部22との合わせ代を広く確保できる。
【0021】
更に、ベースフレーム14の平底面部15は貫通孔を持つバーリング部15aを有し、このバーリング部15aの先端面に両面印刷配線基板12の第2面12bが当接しているため、支軸1のバーリング部15aに対する嵌め合い深さを確保して固定力を高めると共に軸垂直度を向上できる。しかも、バーリング部15aがベースフレーム14の平底面部15と両面印刷配線基板12との離間距離を規定する位置決めスペーサーになるので、組み付け容易化を図ることができる。
【0022】
なお、従来のように、ベース板に突き出た耳状の給電端子載置部を設けずに済むため、扁平形振動モータを搭載する機器側基板の実装占有面積を減少できる。
【実施例2】
【0023】
図4において図1に示す部分と同一部分には同一参照符号を付してある。本例の扁平形(コイン形)振動モータもブラシレスモータで、支軸1の一端を固定したステータ構造体41と、その支軸1の他端が嵌入するバーリング部21bを持つ平底面部21を有する有底扁平筒状のステンレス製カバーケース20と、支軸1が貫通する滑り軸受(ラジアル軸受)31を介して回転自在に支持されており、軸方向界磁型のローターマグネット32及び円弧状の偏心錘33を持つローターフレーム50とを備えている。
【0024】
ステンレス製カバーケース20の平底面部21の中央は浅い環状溝部21cとなっており、この環状溝部21c内の中央にバーリング部21bが形成されている。このバーリング部21bは、図1(B)に示すバーリング部21aとは逆向きの立ち上がりとなっており、環状溝部21c内から立ち上がっているため、バーリング部21bの基盤が堅牢化し、支軸1に対する把持力が強靭となっている。なお、バーリング部21bは平底面部21に円形凹部を設けそれに下穴を開けることにより形成することができる。
【0025】
本例のステータ構造体41も、概ね円盤状のステータ基板42とステンレス製のベースフレーム44とで後述する搭載部品を挟み持つサンドウィッチ構造である。ステータ基板42は、その中心に対して3つのディテントトルク発生用扇状孔Hを持つスチール製の略円盤状の磁性金属板45と、この磁性金属板45の表面(内面)側に成膜された第1電気絶縁膜46と、磁性金属板45の裏面(外面)側に成膜された第2電気絶縁膜47とから成る積層体である。第1電気絶縁膜46と第2電気絶縁膜47とはディテントトルク発生用扇状孔H内では貼り合わされている。第2電気絶縁膜47は、図4(C)に示す如く、携帯電話機などの機器側基板上にリフロー処理で半田付けするための中心円形状の第1電極パターンEとこの周りに2重同心円で円環状の第2電極パターンE及び第3電極パターンEを有する。第1電気絶縁膜46は、第1〜第3電極パターンE〜Eとスルーホール(図示せず)を介して接続すると共にローターマグネット32を回転駆動する空芯コイルC,Cや転流制御用IC,ホール素子やコンデンサなどの電子部品と接続する配線パターン(図示せず)を有している。そして、ステータ基板42は、カバーケース20の筒状部22の下端に設けた切り欠きSに嵌め込んだ突片Fを三方に有している。
【0026】
ベースフレーム44は、カバーケース20の筒状部22の開口に内嵌して塞ぐ扁平円筒状であり、図5示す如く、支軸1の一端が差し込まれた円環状のブレ止め環状体48を受容する円形凹所Kを持つ平底面部44aと、この周縁から屈曲した円筒部44bとを有し、円筒部44bの下端には三方の突片Fを嵌め込む切り欠きSが形成されている。このブレ止め環状体48と回転する滑り軸受31の下端との間には樹脂ワッシャーWが介在している。この構造では支軸1の一端はステータ基板42に当っていない。
【0027】
本例におけるローターフレーム50も扁平形円筒状で、その平底面部51の中央は軸受ハウジング部となっており、この軸受ハウジング部は、平底面部51から立下がる外周円筒部51aと、外周円筒部51aの下端から内側へ屈曲して外周円筒部51aに接して立上がるバーリング部51bと、このバーリング部51bの上端で内側へ張り出た内周鍔部51cとから成っている。バーリング部51b内に軸受31が嵌め込まれているが、内周鍔部51cに軸受31の端面が当っているため、実施例1の場合と比べ、軸受31の緩みや抜けを抑制できる。なお、このバーリング部51bも平底面部51に円形凹部を設けそれに下穴を開けることにより形成することができる。
【0028】
本例においては、空芯コイルC,Cがステータ基板42とベースフレーム44とで挟み込まれているため、扁平形振動モータを機器側の基板上に面実装する高温下のリフロー処理においては、ベースフレーム44が空芯コイルC,Cを保形し、型崩れを抑制できるため、歩留りの向上に資する。また、このベースフレーム44によってロータ室40の気密化を図ることができ、滑り軸受31に塗布した潤滑油の飛散ガスを閉じ込めることができる。更に、ベースフレーム44の円筒部44bがカバーケース20の筒状部22に内嵌しているため、嵌め合わせ代を広く確保でき、カシメや接着固定で組み付けることができる。
【実施例3】
【0029】
図6において図4に示す部分と同一部分には同一参照符号を付し、その説明は省略する。本例の扁平形(コイン形)振動モータにおいて、図4に示す振動モータと異なる点はベースフレーム54にあり、このベースフレーム54は図1に示すベースフレーム14と同様にバーリング部54aを有し、支軸1の一端がこのバーリング部54aに差し込まれている。支軸1の一端側のブレ止めがバーリング部54aによって実現している。
【実施例4】
【0030】
図7において図4に示す部分と同一部分には同一参照符号を付し、その説明は省略する。本例の扁平形(コイン形)振動モータにおいて、図4に示す振動モータと異なる点は、ベースフレーム64にあり、このベースフレーム64は軸孔64aを有し、支軸1の一端がこの軸孔64aに差し込まれている。支軸1の一端側のブレ止めが軸孔64aによって実現している。
【符号の説明】
【0031】
1…支軸
10,41…ステータ構造体
12…両面印刷配線基板
12a…裏面(第1面)
12b…表面(第2面)
14,44,54,64…ベースフレーム
15,21,44a,51…平底面部
15a,21a,21b,51b,54a…バーリング部
15b…中央部
15c…輻射部
15d…外周部
16,44b…円筒部
20…カバーケース
21c…環状溝部
22…筒状部
30,50…ローターフレーム
31…滑り軸受
32…ローターマグネット
33…偏心錘
40…ロータ室
42…ステータ基板
45…磁性金属板
46…第1電気絶縁膜
47…第2電気絶縁膜
48…ブレ止め環状体
51a…外周円筒部
51c…内周鍔部
64a…軸孔
,C…空芯コイル
D…電子部品
…第1電極パターン
…第2電極パターン
…第3電極パターン
F…突片
H,H〜H…ディテントトルク発生用扇状孔
K…円形凹所
,S…切り欠き
W…樹脂ワッシャー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
支軸の一端を固定してボビンレスの空芯コイルを持つステータ構造体と、筒状部の開口が前記ステータ構造体で塞がれて前記支軸の他端を支持するカバーケースと、前記支軸が貫通する滑り軸受を介して回転自在に支持されており、軸方向界磁型のローターマグネット及び偏心錘を持つローターフレームとを備える扁平型振動モータであって、
前記ステータ構造体は、第1面に電極パターンと第2面に前記空芯コイルと接続する配線パターンとが夫々形設された基板と、前記一端をブレ止めする固定部を持ち、前記基板よりも前記ローターフレーム側において前記空芯コイルの上面に当接して挟み込むベースフレームとを有することを特徴とする扁平形振動モータ。
【請求項2】
請求項1に記載の扁平型振動モータにおいて、前記ベースフレームは前記空芯コイルの上面に当接した底板部とこの周縁から屈曲して前記筒状部内に同じ向きで嵌め合った円筒部とを有する平底円筒であり、前記基板は前記円筒部の開口を塞いで成ることを特徴とする扁平形振動モータ。
【請求項3】
請求項2に記載の扁平型振動モータにおいて、前記基板は前記円筒部に内嵌して成ることを特徴とする扁平形振動モータ。
【請求項4】
請求項2又は請求項3に記載の扁平型振動モータにおいて、前記固定部は前記一端を差し込んだバーリング部であることを特徴とする扁平形振動モータ。
【請求項5】
請求項2又は請求項3に記載の扁平型振動モータにおいて、前記固定部は前記一端を差し込んだ孔であることを特徴とする扁平形振動モータ。
【請求項6】
請求項2又は請求項3に記載の扁平型振動モータにおいて、前記固定部は前記一端を差し込んだブレ止め環状部を収める凹所であることを特徴とする扁平形振動モータ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2011−67082(P2011−67082A)
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−100931(P2010−100931)
【出願日】平成22年4月26日(2010.4.26)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(000177151)三洋精密株式会社 (143)
【Fターム(参考)】