説明

手持ち機械式の軟質面改善(SSR)装置およびその使用方法

表面から微粒子を除去し、排除し、かつ、処理し、かつ、消毒および(または)新鮮化を行う手持ち機械式の軟質面改善(SSR)装置および方法が、開示されている。該装置は、好ましくは、軽量で、使用が容易であり、かつ、ファン・アセンブリ、フィルタ・アセンブリ、フラッパ・アセンブリ、バッテリ・アセンブリ、および化学薬品送出しシステムを備えている。軟質面改善を機械式のSSR装置で行う方法は、装置を貯蔵所から持ち出す工程と、消耗品を装置に設置する工程と、装置を起動する工程と、清掃動作を行う工程と、装置を動作停止する工程と、消耗品を装置から取り外す工程と、装置を次の使用のため整える工程と、装置を格納する工程と、オプションとして、バッテリを再充電する工程と、を含んでいる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、軟質面改善(Soft Surface Remediation (SSR))のための装置に関する。より詳しくは、本発明は、軟質面から微粒子を除去し、排除し、かつ、それらを処理するための、また、消毒および(または)新鮮化を行うための手持ち機械式のSSR装置に関する。
【背景技術】
【0002】
室内空気は、塵埃およびアレルゲンなどの空中浮遊粒子または汚染物に対する好適な輸送メカニズムである。塵埃は、一般に、例えば、煤、ペットのふけ、皮膚の剥片、カーペットの繊維、ダストマイトの糞、毛状物、および糸くずを含むものとして特徴づけられる。アレルゲンは、一般に、例えば、ダストマイト、ペットのふけ、糸状菌/白かび、花粉、および黴菌/細菌を含むものとして特徴づけられる。現代の住居は、エネルギー効率の理由からできるだけ気密となるよう造られており、これは、室内空気の品質が悪い環境を作り出すという悪影響を及ぼしている(なぜなら、空気が循環して室内に入り、また、室内から出るには、相当量の時間が掛かるからである)。結果として、空中浮遊汚染物は、空気中で循環し続け、かつ、時間が経つと、住居内の硬質および軟質面に着陸する場合がある。硬質面とは、例えば、床、カウンターの表面、および家具の木製、金属、またはガラス構成要素である。対照的に、軟質面とは、例えば、カーテン、クッション、家具の布張り部分、カーペット、マットレス、および掛け布である。
【0003】
軟質面は、一般に、厚い表面を形成するよう特定の模様で共に織られている多数の糸または繊維の撚線によって構成されている。別法として、繊維は、薄い、不織布のメッシュの形態で存在することもある。しかしながら、大部分の家具の布張り部分は、織布タイプのものである。空中浮遊粒子は、繊維の組織の間に、かつ、繊維それ自体の上に滞留する。布張り家具の一般的な構造は、例えば、人の重量を支持するための堅固さを有する厚い内側の型枠の上に、詰め綿材料の薄い層が在り、その上に、外側の織物が在る、というものである。汚染物の極めて大多数は、表面織物の組織内、または、詰め綿材料の上に滞留する。外側の織物の表面は、くず、毛状物、塵埃、糸くず、および汚れの集積場所となる。具体的には、毛状物、塵埃、糸くず、およびダストマイトの糞は、表面の織物組織の間に滞留する。詰め綿材料は、毛状物、ダストマイト、ダストマイトの糞、および糸状菌/白かびの胞子の貯蔵所となる。最終的には、糸状菌/白かびの胞子、細菌、および黴菌が、一般に、内側の型枠の表面に見出されることになる。
【0004】
以下にそれらの全体を引用する従来の米国特許および出願の全ての開示は、本発明の背景を示し、かつ、従来技術の状態を示すことを含む(がそれらには限定されない)目的のために、これにより、引用によって、本出願に明白に組み込まれるものとする。
【0005】
Daniel G. Giddings(ミシガン州、Holland)、Frederick A. Hekman(ミシガン州、Holland)、Richard W. Wellens(ミネソタ州、Plymouth)、およびLarry D. Wydra(ミネソタ州、Plymouth)によって発明された米国特許出願第20040172769号の「汚れ移動用清掃媒体を用いて織物、床カバーリング、および裸の床面を清掃する方法および装置」は、汚れ移動用清掃媒体を用いて織物、床カバーリング、および裸の床面を清掃する方法および装置について述べている。清掃したいと考える表面から汚れを機械的に除去する方法は、連続的かつ繰り返し、清掃媒体の一部分を清掃用液体で濡らし、任意の汚れおよび清掃用液体の少なくともいくらかを清掃媒体の以前に濡らした部分から抜き取り、かつ、清掃したいと考える表面を清掃媒体の該部分で拭い、清掃したいと考える表面から汚れを清掃媒体に移動する工程を含んでいる。この清掃方法を実践するには、ポータブルおよび運搬具ベースの装置を使用することができる。
【0006】
Alma L. Rogers(ジョージア州、Stockridge)およびDietrich Hoecht(ジョージア州、Loganville)によって発明された米国特許出願第20020104184号の「ポータブル真空清掃装置」は、片方の肩で、あるいは、バックパック着用スタイルのいずれかで運ぶよう意図されたポータブル真空清掃装置において、真空クリーナは、真空クリーナ・ケースに実質的に完全に詰めて保持することができる伸張可能な管およびノズル配列体を有しており、ホースまたはワンドは、使用しない場合は、絡まりを防ぐため、折り畳むことができるか、あるいは、徐々に伸張して、所望の位置で固定して使用することができるポータブル真空清掃装置について述べている。この発明の追加の利点は、真空の内部構成要素を柔軟に吊るすための、かつ、ワンドの力およびその移動に対抗するモーメントを与えるための懸垂配列体を備えていることである。
【0007】
Art Center College of Design(カリフォルニア州、Pasadena)に譲渡された米国特許第6,746,166号の「表面を清掃するための装置」は、電力の必要無しに、カーペットおよび布張り家具などの表面から汚れを能率的に清掃し、かつ、清掃用流体を抜き取る装置について述べている。この発明は、ディープ・クリーナを持ち出し、清掃用流体を充填し、かつ、コンセントに差し込む不便さを無くすものである。この発明の実施形態は、洗い掃除および流体抜き取り機能に加えて、清掃用流体を汚れに掛けるための噴霧器を備えている。噴霧器は、例えば、取り付けられている清掃用溶液の再充填可能なタンクから、流体を受け取ることができる。洗い掃除中、ポンプ・アクチュエータの頂部は、ユーザの掌の後部の載置場所となる。ポンプ・アクチュエータは、洗い掃除の際は、ロックダウンし、ポンプ送りする場合は、流体の吸引のためロックを外すことができる。チャンバー内のピストンは、細管(剛毛の小さい束の間に点在する)を通して流体を引き上げるための吸引力を与え、流体は、逆止弁を通過させてから、廃棄物容器に入れることができる。ピストンに対する下向きの力は、吸引を生じ、それにより、細管が、吸引中、表面と接触することを保証する。廃棄物容器は、廃棄物容器のプラグを介して、空にすることができる。
【0008】
Aktiebolaget Electrolux(スウェーデン、Stockholm)に譲渡された米国特許第5,604,953号の「真空クリーナ」は、ユニットを備える真空クリーナにおいて、電気モータおよび関連する吸引ファン、および、塵埃分離装置(15)を介して、該ユニットの入口側に直接的に、あるいは接続可能な頑丈なダクト(13)を介して、接続された吸引ノズル(36)を含む真空クリーナについて述べている。この真空クリーナは、使用しない場合は、固定貯蔵ユニット(11)に位置決めされるよう配置される手持ちユニット(10)を含み、前記手持ちユニット(10)は、前記ユニットおよび塵埃分離装置(15)を組み込んでおり、かつ、頑丈なダクト(13)を接続するための結合手段(12)を与えられている。電力を供給するためには、伸張可能な延長コード(26)によって、手持ちユニット(10)を貯蔵ユニット(11)に接続し、これは、追加の延長コード(39)を介して、幹線コンセントに接続可能である。
【0009】
Electrolux Corporation(ジョージア州、Atlanta)に譲渡された米国特許第5,551,122号の「コード付き手持ち真空クリーナ」は、手持ちの真空クリーナであって、回転ブラシの回転軸に平行なそのシャフトの回転軸にモータが取り付けられているものについて述べている。真空クリーナ・モータは、エンドベルを有し、これは、モータの固定子に取り付けられており、かつ、モータシャフトの軸受を保持している。エンドベルは、モータの振動を減衰するためのエラストマー取付けリングで真空ハウジングに固定されている。モータ取付け金物に対する必要性はほとんど無い(なぜなら、ハウジングは、モータの固定子を直接支持しているからである)。真空の取入れオリフィスは、平らな清掃面が、オリフィスを塞がないよう、二つの異なる平面内に在るように構成されている。取入れオリフィスの形状も、垂直な壁に隣接したところを直接清掃できるようにしている。
【0010】
世界知的所有権機関出願第WO8301734号の「塵埃、毛状物、または他の自由な粒子を布、織物、家具などの対象物から除去するための塵埃除去装置」は、塵埃、毛状物、または他の自由な粒子を布、織物、家具などの対象物の表面から除去するための塵埃除去装置において、ホルダー上に回動可能に支持されている実質的に円筒形のローラ(1)を含み、前記ローラの周囲表面には、ローラ(1)が清掃すべき対象物の表面と転がり接触した場合、前記塵埃粒子などを付着によって除去するための付着力の有る層(6)が設けられている塵埃除去装置について述べている。塵埃除去装置は、分割されたケーシングを含み、ケーシング部分(7、11)は、ケーシング部分(7、11)が、ローラ(1)を完全に封じ込める位置と、ローラ(1)が、部分的に露出されて、清掃すべき対象物との転がり接触を可能にする位置との間の相対回転移動によって、互いに他に対して移動可能である。ケーシング部分(7、11)は、ローラ(1)の回転軸に平行であり、かつ、好ましくは、それと同軸である軸の周りに相対回転移動するよう配置されている。
【0011】
「軟質面改善装置およびその使用方法」と題し、かつ、S.C. Johnson & Sons Inc.に譲渡された米国出願番号第11/090,438号に含まれている開示も、ここで引用によって組み込まれている。
【特許文献1】米国特許出願第20040172769号
【特許文献2】米国特許出願第20020104184号
【特許文献3】米国特許第6,746,166号
【特許文献4】米国特許第5,604,953号
【特許文献5】世界知的所有権機関出願第WO8301734号
【特許文献6】米国出願番号第11/090,438号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
軟質面改善(SSR)(これは、ここで使用される場合、集積する汚染物の悪影響を軽減し、防止し、取り除くための何らかの処理である)に対する技術的な挑戦が存在している。軟質面改善の構成要素は、一般に、四つ有り、それらは、下記のように定義することができる。すなわち、(1)除去することで、これは、表面から、あるいは、表面近くから、塵埃、泥、毛状物などを取り除く行動である。(2)排除することで、これは、塵埃、泥、毛状物などを、除去した後で、封じ込めメカニズムに移動させる行動である。(3)処理することで、これは、封じ込めメカニズムを介して、汚染物を捕獲する行動である。(4)消毒すること/新鮮化することで、これは、ダストマイト、細菌、糸状菌などを抑制するため、あるいは、別法として、臭気を除去するため、あるいは、軟質面の臭い、または、知覚された「新鮮度」を別様に改善するため、処理を加える行動である。
【0013】
真空クリーナは、清掃に使用される周知の家庭用品である。代表的な真空クリーナは、モータによって駆動される吸引ファン、およびカーペットなどの清掃すべき表面に対する(除去するための)叩き効果を有する回転ブラシを備えた吸引ノズルから構成されている。真空クリーナは、キャニスタ型またはアップライト型の設計など、各種の形態で存在している。この両タイプの真空クリーナは、相当な重量を有しており、したがって、使用するのが厄介である。さらに、代表的なキャニスタまたはアップライト真空クリーナは、コード付きであり、これは、住居の領域によっては、それらの容易な接近性を限定することになる。具体的には、標準の真空クリーナは、あまりにも扱いにくいため、布張り家具、マットレス、および掛け布などの軟質面に対しては使用できない。さらに、標準の真空クリーナの機械式の除去メカニズムは、織物それ自体に対して破壊的である。
【0014】
別法として、今日、市場には、Black & Decker社(メリーランド州、Towson)製のDustBusterR(登録商標)手持ち真空クリーナなど、手持ちのポータブル真空クリーナが存在している。しかしながら、手持ちのポータブル真空クリーナは、除去メカニズムを備えていず、それらは、真空力のみを利用する。結果として、手持ちのポータブル真空クリーナは、任意の十分な深さまで清掃できるほど十分に強力ではなく、したがって、表面だけしか清掃されない。具体的には、手持ちのポータブル真空クリーナは、毛状物を除去する際には、毛状物が除去困難なため、効果的ではない(なぜなら、毛状物は、織物に静電気で付着し、かつ、織物それ自体の組織にからみ込むからである)。必要なものは、軟質面改善を、効果的に、しかし、非破壊的なやり方で行う除去メカニズムを有する手持ちのSSR装置である。また、上記の手持ちのポータブル真空クリーナは、小さな開口を有しているため、ユーザは、装置を、清掃すべき表面に亘ってゆっくりと操作して、装置が効果的に働くようにしなければならない。したがって、必要なものは、清掃時間を低減するため、大きなピックアップ領域を有している手持ち機械式の装置である。
【0015】
化学薬品、例えば、洗浄剤、または他の配合剤は、新鮮化、消毒を行うのに、あるいは、軟質面からの汚染物除去を助けるのに望ましい場合がある。標準の真空クリーナまたは手持ちのポータブル真空クリーナを用いて、清掃すべき表面に化学薬品を導入するのは困難である(なぜなら、これらはいずれも、化学薬品送出しシステムを備えていないからである)。したがって、消費者は、化学薬品または流体を加えるのに別の装置に頼らなければならず、これは、消費者が、追加の時間を費やして、別個の清掃、新鮮化、および消毒作業を行うことを意味する。必要なものは、省電力、軽量、手持ち機械式の装置を用いて、軟質面に流体または他の材料を導入し、したがって、清掃、新鮮化、および消毒作業を行うための全体的な時間を減らすためのより効果的で能率的な方法である。
【0016】
予防対策としては、軟質面に対して、頻繁な軽度の清掃を行なって、より複雑で、かつ、破壊的な深部清掃という行為を遅らせるのが有利である。一般に、布張り家具、マットレス、および掛け布等は、頻繁な軽度の清掃が行なわれる場合、時たまの深部清掃に頼る場合に比べて、汚れる度合いが少ない。しかしながら、消費者は、軽度の清掃を行なわない傾向がある(なぜなら、既存の軟質面軽度の清掃法は、あまり効果的ではないからである)。深部清掃は、効果的であるが、非常に骨が折れ、かつ、強力なツール、化学薬品、およびエネルギーを必要とする。さらに、深部清掃が効果的であればあるほど、軟質面に対する損傷はそれだけ大きくなる。必要なものは、頻繁な使用を助長し、したがって、深部清掃の必要性を最少限にする、使用が容易で便利な、軽度の清掃を行うためのメカニズムである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
したがって、本発明の一態様は、軟質面改善を非破壊的なやり方で効果的に行う除去メカニズムを有する手持ち式のSSR装置を提供する。
【0018】
本発明の別の態様は、大きなピックアップ領域を有して、清掃時間を減らす省電力、軽量、手持ち機械式のSSR装置を提供する。
【0019】
本発明のまた別の態様は、省電力、軽量、手持ち機械式のSSR装置により、化学薬品、流体または洗浄剤を軟質面に導入する、より効果的で能率的な方法を提供する。
【0020】
本発明のまた別の態様は、軟質面を清掃し、新鮮化し、かつ、消毒するのに必要な時間を減らす、叩打メカニズム、ディスペンサー、およびフィルタを有する省電力、軽量、手持ち機械式のSSR装置を提供する。
【0021】
本発明のまた別の態様は、軽度の清掃をより頻繁に行うよう消費者を元気付ける、使用が容易で便利なメカニズムを提供する。
【0022】
各種の消耗品(例えば、処理可能なフィルター、洗浄部材、清掃ヘッド、および様々な他の清掃用材料または流体)は、この目的において、本発明の装置を助けることができる。例えば、織物の更新、しみ抜き、および抗菌処理のための組成物を付与することができる。
【0023】
本発明のこれらの態様および他の態様は、以下の説明および添付の図面と共に考察する時、よりよく評価され、かつ、理解されよう。しかしながら、以下の説明は、本発明の好適な実施形態を示してはいるが、説明のために行なうものであって、限定のために行なうものではない、ことを理解されたい。本発明の範囲内で、その趣旨から逸脱することなしに、多くの変更および修正を行うことができ、かつ、本発明は、全てのそのような修正を含んでいる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
本発明、および各種の特徴とその有利な詳細を、以下の説明で詳しく述べる実施形態を参照して、より完全に説明する。
【0025】
なお、図面で図解されている本発明の好適な実施形態を説明する際、明確さのため、特定の用語を使用する。しかしながら、本発明は、選択された特定の用語に限定する意図はなく、かつ、各特定の用語は、同様のやり方で同様の目的を達するよう働く全ての技術的な等価用語を含むことを理解されたい。例えば、「接続される(connected)」という用語またはそれと同様の用語がよく出てくる。それらは、直接的な接続に限定されず、他の要素を介しての接続を含み、そのような接続は、当業者によって、等価なものと認識される。
【0026】
この開示の目的のため、用語「清掃すること(cleaning)」または「清掃される(cleaned)」を広く敷衍して、軟質面改善(SSR)と関連した動作を含めることにする。さらなる清掃に使用される材料は、清掃用化学薬品、除臭剤、しみ抜き、織物保護剤、清浄剤、および消毒剤(これらのいずれも、液体、ガス、固体、ゲル、サブストレートおよび(または)粉体またはそれらの組合せの形で存在することができる)を含むことができる。
【0027】
1.システム概要
本発明は、布張り家具、カーテン、クッション等の軟質面から微粒子を除去し、排除し、かつ、処理するための手持ち機械式のSSR装置、およびその方法である。本発明の手持ち機械式のSSR装置は、軟質面改善を非破壊的なやり方で効果的に行い、省電力かつ軽量であり、清掃動作をより速く行うため十分大きなピックアップ領域を有し、新鮮化、消毒、あるいは汚染物の除去の補助を行うための化学薬品送出しメカニズムを有し、かつ、軽度の清掃をより頻繁に行うよう消費者に仕向ける、使用が容易で便利なメカニズムを提供する。この開示の目的のため、用語「清掃すること(cleaning)」または「清掃される(cleaned)」を広く敷衍して、SSRと関連した動作を含めることにする。
【0028】
2.好適な実施形態の詳細な説明
図1Aは、本発明の第一の実施形態による機械式のSSR装置100の内部要素の斜視図を示す。機械式のSSR装置100は、好ましくは、ファン・アセンブリ110、フィルタ・アセンブリ112、フラッパ・アセンブリ114、およびバッテリ・アセンブリ116を備えている。
【0029】
本実施形態では、ファン・アセンブリ110は、さらに好ましくは、ファン・モータ120(これは、1000〜30000回転/分(RPM)が可能な標準の5〜24ボルトDCモータまたは120ボルトACモータである)およびファンの羽根122、(これは、例えば、成形プラスチックで形成された標準の軽量ファンの羽根である)を備えている。ファン・モータ120は、単一速度または多速度ACまたはDCモータのいずれかとすることができる。ファン・モータ120の一例は、MabuchiモータRS-540SH/SF-5045(商品名)である。ファン・アセンブリ110は、好ましくは、−68.04g〜−299.38g/2.54平方cm(−0.15〜−0.66ポンド/平方インチ(PSI))の吸引圧力を生ずることができる。しかしながら、同様の特性を有する他のファンも考慮されている。
【0030】
フィルタ・アセンブリ112は、さらに、フィルタ130および捕集トレイ132を備えている。フィルタ130は、ファンの羽根122に極めて近接して配置した消耗品の不織布フィルタまたは静電気布である。フィルタ130は、3M社から入手できる標準の高性能エア(HEPA)フィルタまたはハイエアフロー(HAF)フィルタとすることができる。捕集トレイ132は、フィルタ130の下側の領域に配置されており、吸引力が限られているためフィルタ130内に留まることができない大きなまたは重い粒子を捕獲する。追加的に、ファン・モータ120をオフにして吸引が停止すると、ある種の粒子は、フィルタ130から落下して、捕集トレイ132に入る。フィルタ130および捕集トレイ132は、両者とも、ユーザが容易にアクセスして、フィルタ130の除去および交換を行い、かつ、捕集トレイ132を空にすることができるよう、機械的に一体化されている。別の実施形態では、フィルタおよび捕集トレイは、同じ装置に組み込むことができる。この装置は、処理可能にすることができる。
【0031】
フラッパ・アセンブリ114は、好ましくは、機械式の表面叩打メカニズムである。アセンブリ114は、好ましくは、図1Aに示すように、フラッパ140a、140b、および140cなどの、一組のフラッパもしくはフラッパ140を備えており、これらは、互いに他に平行に、かつ、それらの間に小さな空隙を設けるため、間隔を空けて配置されている。フラッパ140a、140b、および140cは、好ましくは、ばね鋼などの頑丈な軽量材料で形成されており、かつ、複数の孔142を備えている。別法として、各フラッパ140は、孔142が全く無い中実材料の個片である。一実施形態では、フラッパは、軟質面から解放された細片を捕獲するため、粘着性のある表面を有するか、あるいは、それらの上にテープを有することができる。そのようなテープは、取り外し可能であって、細片を捕獲後、処理できるものにすることができる。この消耗品材料は、新しい清掃プロジェクトが開始される前に交換が必要となる。別の実施形態では、テープ材料上またはフラッパ上のいずれかにおいて、フラッパに突起を追加することができる。
【0032】
フラッパ140a、140b、および140cは、一端部が、ばね付き蝶番112に取り付けられており、これは、フィルタ・アセンブリ114に極めて近接して、機械的に取り付けられている。ばね付き蝶番144は、フラッパ140a、140b、および140cに対する旋回点を成している。ばね付き蝶番144はまた、適切なばね力を有している。
【0033】
フラッパ・アセンブリ114は、さらに、シャフト148に沿って配置された一組のディスク146を備えている。ディスク146は、フラッパ140に対して直角に配向されており、かつ、一組のアーム150を介して、フラッパ140に機械的に結合されている。より詳しくは、ディスク146aは、アーム150aを介して、フラッパ140aに機械的に結合されており、ディスク146bは、アーム150bを介して、フラッパ140bに機械的に結合されており、かつ、ディスク146cは、アーム150cを介して、フラッパ140cに機械的に結合されている。シャフト148の一端部に取り付けられたプーリー152は、ベルト156を介して、フラッパ・モータ154により駆動される。ばね付き蝶番144、ディスク146、シャフト148、アーム150、およびプーリー152は、成形プラスチックまたはアルミニウムなどの頑丈な軽量材料で形成されている。
【0034】
フラッパ・モータ154は、好ましくは、1000〜30000RPMが可能な標準の5〜24ボルトのDCモータまたは120ボルトのACモータである。フラッパ・モータ154は、単一速度または多速度のDCモータのいずれかとすることができる。フラッパ・モータ154の一例としては、Johnson Electric社のHC613G(商品名)が挙げられるが、広範囲の適当なモータが利用可能である。フラッパ・モータ154は、起動されると、シャフト148に、次いで、一組のディスク146に回転運動を与える。
【0035】
各ディスク146a−146cは、一つまたはそれ以上の切欠き158を有しており、該切欠き158に対して、それぞれのアーム150の湾曲端部が、各ディスク146が回転するにつれて、交互に係合し、かつ、脱係合する。一例では、ディスク146aおよびディスク146cは、シャフト148に、それらの切欠き158が、互いに位置が合うよう取り付けられており、一方、ディスク146bは、シャフト148に、その切欠き158が、ディスク146aおよびディスク146cのそれらと90度位相がずれるよう取り付けられている。しかしながら、ディスク146a、146b、および146cは、それらの切欠き158が、いかなるユーザ所望の配向ともなるよう、取り付けることができる。
【0036】
本実施形態を、バッテリ動力で動かす場合は、バッテリ・アセンブリ116は、好ましくは、さらに、複数のバッテリ160を備えており、これらは、標準の再充電可能な、あるいは、再充電不能な1.5〜9ボルトのバッテリであり、これらを直列に電気接続して、ファン・モータ120およびフラッパ・モータ152に対する5〜24ボルトのDC電源とする。別法として、装置は、AC電源にコードで接続して、動作させることができる。
【0037】
図1Bは、機械式のSSR装置100の側面図を示し、これは、機械式のSSR装置100が、さらに、成形プラスチックなどの頑丈な軽量材料で形成されている本体170を備えており、該本体170には、ファン・アセンブリ110、フィルタ・アセンブリ112、フラッパ・アセンブリ114、およびバッテリ・アセンブリ116が内蔵されていることを示している。本体170内には、ハンドル172が成形されており、本体170の下側の領域に有る開口が、入口174を形成している。追加的に、機械式のSSR装置100の入口174からは、排除チャンバー176が形成されており、これは、フィルタ130に至っている。排除チャンバー176は、本体170の内側の壁によって、二側面が仕切られ、ディスク146に近い上側は、例えば、成形プラスチックで形成された空気流案内178によって仕切られている。
【0038】
図1Bは、機械式のSSR装置100が、さらに、送出しシステム180を備えており、これは、好ましくは、スプレー・ポンプ184に流体的に接続されている化学薬品供給源182を備えており、これらは共に、ハンドル172内に取り付けられていることを示している。スプレー・ポンプ182は、管188を介して、スプレー・ノズル186に流体的に接続されている。スプレー・ノズル186は、入口174に極めて近接して、本体170の前方領域内に取り付けられている。化学薬品供給源182は、例えば、新鮮化、消毒、または汚染物の除去の補助を行うための物質を含んでいる消耗品エアロゾルまたは液体キャニスタ、例えば、SC Johnson & Son, Inc.(ウィスコンシン州Racine)製のOustR (登録商標)Bathroom Air Sanitizerキャニスタを表す。スプレー・ポンプ184は、例えば、ユーザがハンドル172を握る際、ユーザの親指によって容易に操作できるボタンを有している手動ポンプ・メカニズムである。スプレー・ノズル186は、化学薬品を清掃すべき軟質面に掛けるためのスプレー出口である。スプレー・ノズル186は、分散度を最大化し、かつ、非常に小さな粒子を生成して、化学薬品が、軟質面に適切に掛かるが、びしょ濡れにはしないことを保証する。流体洗浄剤は、好適であるが、分与される材料が、泡体または粉体となる可能性がある。
【0039】
図1Aおよび1Bを参照した場合、当業者には、機械式のSSR装置100の本体170内には、ファン・アセンブリ110、フィルタ・アセンブリ112、フラッパ・アセンブリ114、バッテリ・アセンブリ116、および化学薬品送出しシステム180を固定するための標準の機械的な取付け構造物が存在するが、簡単さのため、図示していないことが分かろう。
【0040】
図1Cは、機械式のSSR装置100の底面図を示し、これは、入口174に対するフラッパ140の相対的な位置を示している。入口174は、軟質面を清掃するための、また、機械式のSSR装置100の空気取入口ポートとしての汚染物のピックアップ領域であり、空気は、ここを通して、ファン・アセンブリ110の作用によって吸い込まれる。本体170内には、ファン・アセンブリ110に極めて近接して、一組の排気ポート(図示せず)が存在する。各フラッパ140の寸法は、例えば、長さ50〜250mm、幅20〜50mm、および厚さ3〜7mmである。各フラッパ140の孔142は、1〜7mmの直径を有している。これらの孔は、フラッパの下に在る塵埃および泥が、ユニットの本体に流入して、最終的には、フィルタに吸い込まれることを可能にするものであることに注目されたい。入口174の寸法は、例えば、1×50mmである。フラッパ140の端部から入口174の前縁部までの距離は、一般に、1〜40mmである。入口174の領域へと伸張している各フラッパ140の表面積は、例えば、25×100mmである。フラッパ140は、小さな距離、例えば、3〜10mmの間隔を空けて、それらの間に小さな空隙を確保している。別法として、メッシュ・スクリーンまたはワイヤ材料を用いて、例えば、テニスのラケットのような構成で、フラッパを形成することができる。
【0041】
図1A、1B、および1Cを参照すると、機械式のSSR装置100の全体寸法は、例えば、長さ20〜40cm、幅12〜20cm、および高さ9〜15cmである。追加的に、機械式のSSR装置100の重量は、例えば、0.9〜2.0kgである。機械式のSSR装置100の全体寸法および重量は、それらが、人間工学的に正しい手持ちポータブル装置に、実践的に適したものである限り、上記したものに限定されない。
【0042】
図1A、1B、および1Cを引き続き参照すると、機械式のSSR装置100の動作は、下記の通りである。清浄なフィルタ130および満タンの化学薬品供給源182を、機械式のSSR装置100の本体170内に設置する。バッテリ・アセンブリ116の出力電圧と、ファン・モータ120およびフラッパ・モータ154との間の電気的な接続を行う標準のオン/オフ・スイッチ(図示せず)によって、機械式のSSR装置100を起動する。結果として、ファンの羽根122が、回転し、かつ、本体170の入口174に空気が吸い込まれ、排除チャンバー176を通り、フィルタ130を通り、ファン・アセンブリ110を過ぎて、本体170の後部の排気ポートから排出されることによって、25〜50立方フィート/分(CFM)の空気の流れが生じる。同時に、フラッパ・モータ154は、プーリー152およびベルト156を介して、シャフト148に回転運動を与える。結果として、ディスク146a、146b、および146cは、回転し、それにより、フラッパ140a、140b、および140cの一端部を、それぞれ、上下に動かして叩打させる。より詳しくは、そして、フラッパ140aを一例として挙げれば、ディスク146aが回転するにつれて、アーム150aの湾曲端部が、一つまたはそれ以上の切欠き158と交互に係合し、かつ、それらから脱係合する。アーム150aの湾曲端部が、切欠き158内に係合すると、それは、瞬時上方に持ち上げられ、それにより、アーム150aに取り付けられているフラッパ140aの端部も、瞬時上方に持ち上げられる。その際、フラッパ140aは、旋回点としてのばね付き蝶番144により、入口174の平面からある角度上方に旋回する。ディスク146aが、回転し続けると、アーム150aの湾曲端部は、終に切欠き158内から脱係合し、それにより、アーム150aおよびフラッパ140aは、ばね付き蝶番144および重力の作用により、入口174の平面との整合状態に戻る。その際、フラッパ140aは、清掃すべき軟質面を叩打し、非破壊的なやり方で、その繊維内の汚染物の粒子を除去する。このフラッパ140aの持ち上げおよび解放は、ディスク146aが回転するにつれて、交番方式で継続する。粒子が、フラッパ140aの作用により、軟質面から追い出されると、それらは、排除チャンバー176内の空気流に捕獲され、フィルタ130に向かって移動する。小さな粒子は、フィルタ130内に捕獲され、一方、重すぎ、あるいは、大きすぎて、フィルタ130内に捕獲できない粒子は、フィルタ130の表面に当たり、次いで、捕集トレイ132に落下する。次いで、清浄な濾過された空気が、機械式のSSR装置100から出る。フラッパ140bおよび140cは、同様に動作する。しかしながら、フラッパ140a、140b、および140cの叩打作用は、それらが、それぞれ、軟質面と異なる時間で接触するような作用である。追加的に、フラッパ140a、140b、および140cの繰返し率(これは、シャフト148の回転速度およびディスク146の直径で決まる)、は、例えば、1〜10回/秒である。結果として、汚染物の粒子は、非破壊的なやり方で除去され、排除され、次いで、処理される。オプションとしては、スプレー・ポンプ184を用いて、ユーザは、機械式のSSR装置100の使用中、化学薬品送出しシステム180を起動し、それにより、汚染物の除去と組み合せて、新鮮化または消毒動作を行わせる。清掃動作が完了したら、機械式のSSR装置100を動作停止させ、フィルタ130を清掃または交換し、捕集トレイ132を空にして、必要なら、化学薬品供給源182に補給する。
【0043】
当業者は、図1A、1B、および1Cに示し、かつ、説明したフラッパ・アセンブリ114の実施は、一例にすぎないことを理解されよう。清掃すべき軟質面に対して、機械的要素の叩打運動を生じさせるための、任意数の周知の機械的な配列が可能であり、したがって、機械式のSSR装置100は、ここで開示された特定のフラッパ・アセンブリ114の設計に限定されない。例えば、フラッパ140を有するフラッパ・アセンブリ114は、入口174の平面に対して直角に配置された一つまたはそれ以上のピストン・メカニズムと置き換えることができる。ピストン・メカニズムは、駆動されて、入口174の平面に対して平行に配向された平らなパドル要素に上下運動を与え、改善すべき軟質面上で叩打運動を行なわせる。
【0044】
図2は、本発明の機械式のSSR装置100を使用して軟質面改善を行うための一つの好適な方法200のフロー図を示す。方法200には、好ましくは、SSR装置を貯蔵所から持ち出すステップ210が先ず存在する。このステップでは、ユーザは、機械式のSSR装置100をその貯蔵場所(これは、バッテリー再充電装置であることができる)から持ち出す。方法200は、ステップ212、すなわち、消耗品をSSR装置に設置するステップに進む。このステップでは、ユーザは、本体170内のフィルタ130に対するアクセス・メカニズムを開き、新しい、または、清掃されたフィルタ130を設置する。必要なら、ユーザは、本体170のハンドル172内の化学薬品供給源182に対するアクセス・メカニズムを開き、新しい化学薬品供給源182を設置する。フィルタ130および(または)化学薬品供給源182を設置後、ユーザは、全てのアクセス・メカニズムを閉じる。方法200は、ステップ214、すなわち、SSR装置を起動するステップに進む。このステップでは、ユーザは、標準のオン/オフ・スイッチによって、機械式のSSR装置100を起動し、それにより、ファン・モータ120およびフラッパ・モータ154を起動する。結果として、ファンの羽根122が、回転し、かつ、本体170の入口174に空気が吸い込まれ、排除チャンバー176を通り、フィルタ130を通り、ファン・アセンブリ110を過ぎて、本体170の後部の排気ポートから出ることによって、空気の流れが生じる。同時に、フラッパ・モータ154は、プーリー152およびベルト156を介して、シャフト148に回転運動を与える。結果として、ディスク146a、146b、および146cは、回転し、それにより、フラッパ140a、140b、および140cの一端部を、それぞれ、上下に動かして叩打させる。方法200は、ステップ216に進む。
【0045】
ステップ216は、清掃動作を行うステップである。このステップでは、ユーザは、ハンドル172を握り、機械式のSSR装置100の入口174を布張り家具などの清掃すべき軟質面と接触させ、次いで、機械式のSSR装置100の入口174を、清掃すべき軟質面に亘って、任意の前後または左右運動を行なって移動させ、表面全体が、フラッパ・アセンブリ114およびファン・アセンブリ110の作用によって清掃されてしまうまで、続ける。より詳しくは、フラッパ・アセンブリ114の叩打作用で、微粒子が除去され、ファン・アセンブリ110の吸引作用で、排除チャンバー176を通ってフィルタ130に向かう空気流が生じて、微粒子が排除され、かつ、フィルタ130の濾過作用で、微粒子が捕獲される。オプションとしては、スプレー・ポンプ184を用いて、ユーザは、化学薬品送出しシステム180を起動し、それにより、汚染物の除去と組み合せて、新鮮化または消毒動作を行うことができる。別法として、化学薬品送出しシステム180を、ユーザが直接起動することなしに自動的に起動させる。方法200は、ステップ218、すなわち、SSR装置を動作停止させるステップに進む。このステップでは、ユーザは、標準のオン/オフ・スイッチによって、機械式のSSR装置100を停止させ、それにより、ファン・モータ120およびフラッパ・モータ154を停止させる。方法200は、ステップ220に進む。
【0046】
ステップ220は、SSR装置から消耗品を取り外すステップである。このステップでは、ユーザは、本体170内のフィルタ130に対するアクセス・メカニズムを開き、汚れたフィルタ130を取り外す。必要なら、ユーザは、本体170のハンドル172内の化学薬品供給源182に対するアクセス・メカニズムを開いて、化学薬品供給源182を取り外す。方法200は、ステップ222に進む。ステップ222は、SSR装置を次の使用のため整えるステップである。このステップでは、ユーザは、捕集トレイ132を空にし、オプションとしては、清浄なフラッパ140を布で拭う。ユーザは、次いで、全てのアクセス・メカニズムを閉じる。次は、ステップ224、すなわち、SSR装置を格納するステップである。このステップでは、ユーザは、機械式のSSR装置100をその貯蔵場所に戻す。方法200は、次いで、ステップ226に進むことができる。このオプショナルのステップでは、バッテリ160が、再充電可能なバッテリである場合は、ユーザは、機械式のSSR装置100を、関連するバッテリー再充電装置にプラグする。方法200は、これで終了する。もちろん、これらのステップは、上記の順序に前もって決定しておく必要は無い。追加的に、この技術に普通に長けた人なら、いくつかのステップは、全く必要なく、かつ、他のステップの追加ができることが理解できよう。
【0047】
図3Aは、本発明の第二の実施形態による機械式のSSR装置300の内部要素の斜視図を示す。機械式のSSR装置300は、図1A、1B、および1Cを参照して説明したように、ファン・アセンブリ110、フラッパ・アセンブリ114、およびバッテリ・アセンブリ116を備えている。しかしながら、機械式のSSR装置300は、図3Bを参照して、さらに詳しく説明する理由のため、ファン・アセンブリ110の近くに配置されたフィルタ・アセンブリ112を備える代わりに、フラッパ・アセンブリ114に対する別の相対位置に、フィルタ310を備えている。フィルタ310は、好ましくは、僅かに粘着性を有して細片を捕獲する、消耗品の不織布フィルタまたは静電気布である。
【0048】
図3Bは、機械式のSSR装置300の側面図を示し、これは、機械式のSSR装置300が、さらに、成形プラスチックなどの頑丈な軽量材料で形成されている本体312を備えており、該本体312には、ファン・アセンブリ110、フラッパ・アセンブリ114、およびバッテリ・アセンブリ116が内蔵されていることを示している。本体312内には、ハンドル314が成形されており、本体312の下側の領域に有る開口が、フィルタ310が取り付けられた入口316を形成している。追加的に、機械式のSSR装置300の入口316からは、排除チャンバー318が形成されており、これは、ファン・アセンブリ110に至っている。排除チャンバー318は、本体312の内側の壁によって、二側面が仕切られ、ディスク146に近い上側は、空気流案内320によって、かつ、下側は、空気流案内322によって仕切られており、これらは、例えば、成形プラスチックで形成されている。
【0049】
本実施形態では、除去および交換のためのアクセスをより容易にするため、フィルタ310は、入口316の外側に配置されている。さらに、この構成は、何らかの塵埃および毛状物が、機械式のSSR装置300に入って、ファン・モータ120およびフラッパ・モータ154に達することを大いに限定し、それにより、故障の可能性を減らしている。しかしながら、機械式のSSR装置300内に捕集トレイ132が無いため、本実施形態は、大きなまたは重い粒子を拾い上げるためには適性がより少なく、微粒子および毛状物を除去するためには、適性がより高い。より詳しくは、フィルタ310を形成している媒体は、僅かに粘着性が有り、したがって、軟質面に対して、テープのように作用して、塵埃および毛状物を引き寄せ、かつ、保持する。フラッパ140は、清掃すべき軟質面に対するフィルタ310の面と反対側のフィルタ310の表面と接触する。フラッパ・アセンブリ114の叩打作用は、清掃動作を増強して、清掃すべき軟質面の繊維内にからまっている毛状物を拾い上げる。
【0050】
機械式のSSR装置300の一般的な動作は、図1A、1B、および1Cの機械式のSSR装置100を参照して説明したのと同様である。追加的に、本発明の機械式のSSR装置300を用いて軟質面改善を行う方法は、図2の方法200を参照して説明したのと同様である。両方の場合とも、機械式のSSR装置300は、フィルタ・メカニズムの交換および取扱いおよび捕集トレイ132が無いことのみが異なっている。
【0051】
要するに、図1A、1B、1C、2、3Aおよび3Bを参照すると、本発明の機械式のSSR装置100および300は、フラッパ・アセンブリ114およびファン・アセンブリ110を介して、非破壊的なやり方で、軟質面改善を効果的に行い、省電力および軽量であり、大きなピックアップ領域(すなわち、それぞれ、入口174および入口316)を有して、より速い清掃動作を行い、新鮮化、消毒、または汚染物の除去の補助を行なうための化学薬品送出しメカニズム180を有し、かつ、軽度の清掃をより頻繁に行うよう消費者を奨励する、使用が容易で便利なメカニズムを提供する。
【0052】
一実施形態では、キャッチ・メカニズム130または消耗品の不織布フィルタ、静電気布または他のそのような材料は、好ましくは、ファン110に極めて近接して配置する。このような処理メカニズムまたはキャッチ・メカニズム130は、Jリング、ドーナツ、または僅かに凸のまたは凹のカップを含む(がそれらに限定されない)各種の形状のものにすることができる。フィルタは、プラスチックまたは厚紙リング、フレーム、またはハウジングで支持することができる。別の例では、処理キャッチ・メカニズム130は、S.C. Johnson & Son, Inc.(ウィスコンシン州、Racine)製のGrab-ItR (登録商標)Cloth、またはProcter & Gamble社(オハイオ州、Cincinnati)製のSwifferR (登録商標)Clothである。また別の例では、処理キャッチ・メカニズムは、トレイ132上に、または、その内に配置することができ、かつ、不織布材料、ゲル、または空気内の微粒子物質を捕獲し、かつ、保持するよう作用する何らか粘着性のある物質とすることができる。
【0053】
別の実施形態では、フラッパ140は、それら自体に、清掃すべき軟質面に対して、除臭、臭気中性化、またはダストマイト抑制などの公衆衛生を実施するための活性材料または配合剤を含浸させることができる。公衆衛生を実施するための、かつ、織物を飽和しない適切に小さな粒子を有する活性配合剤の一例を挙げれば、トリエチレングリコール(TEG)である。臭気中性化を実施するための活性配合剤の一例を挙げれば、これもトリエチレングリコール(S.C. Johnson & Son製のOustR (登録商標)に見出されるものなど)である。除臭を実施するための活性配合剤の一例を挙げれば、シクロデキストリン(Procter & Gamble社製のFebrezeR (登録商標)に見出されるものなど)である。別法として、送出しシステムを介して、この材料を追加することができる。
【0054】
上記のように、流体または化学薬品材料の消耗品182は、各種の材料、例えば、洗浄剤、除臭剤、清浄剤、予防保護剤、および消毒剤(これらのいずれも、液体、ガス、固体、ゲル、および(または)粉体またはそれらの組合せの形で存在することができる)を含むことができる。この化学作用は、枕、マットレス、カーペット、自動車インテリア、掛け布、窓、床、鉛管ドレン、インセクト・ハビタット、および(または)長椅子などの硬質および軟質面を改善するのに適している。
【0055】
追加的に、任意の活性材料または配合剤を、送出しシステム180によって、被処理表面に送り出すことができ、該送出しシステム180は、ユニットに外部的にまたは内部的に取り付けられたタンクまたは他のシステムを備えることもでき、かつ、トリガ・スプレー、ポンプ・スプレー、キャニスタ、流体キャビティ、エアロゾル、または同様の手段を備えることができる。別法として、材料は、泡洗浄剤(例えば、キャニスタに含まれる)とすることができ、これは、先ず、外方への流れによって着陸させて後、装置によって拾い上げる。泡体は、この技術で既知の各種の手段、例えば、化学薬品の反応、表面活性剤、撹拌機、二重ビンシステム、OXYCLEANなどによって活性化することができる。
【0056】
保護および更新の両方を行う材料も、流体に追加することができる。これらの材料は、軟質面の繊維を若返らせ、かつ、それらを被覆して、将来における耐泥性および耐水性を増大させる。例えば、DuPont社および3M社によって作られている各種の組成物(SCOTCHGUARDTM (登録商標)など)が、織物に耐水性および(または)耐汚染性を与えることが知られている。これらの材料は、分散剤から構成される組成物、および(または)活性材料を含むマイクロカプセルを含むこともできる。
【0057】
この装置100は、その構成のため、軟質面の清掃ばかりでなく、少しの修正で、殺虫剤、忌避剤、除草剤、殺真菌剤、抗菌物質、床洗浄剤、窓洗浄剤、排水洗浄剤、エアフレッシュナーなどを含む材料の送出しに使用することができる。長い、伸張可能な、好ましくは、入れ子式のハンドルで、ユーザは、特定の表面に到達し、かつ(あるいは)、ユーザと表面を処理する材料との間に、適用中、距離を設けることができる。いくつかの例では、モータは、好ましくは、水に対して不透過性があり、したがって、装置は、これらの種類の液体が使用される場所で使用できる。
【0058】
また別の実施形態では、ハンドルは、存在しないことが可能である。本実施形態は、特にスペースがあまり無い場所で軽度の清掃する際の使用の容易さを考え、ユーザの掌に適合するよう構成できよう。
【0059】
本発明の他の実施形態では、フラッパから、あるいは、ハウジングの底部に突出する突起を設けることができる。これらの突起または歯は、表面上に存在するもの、例えば、ペットの毛、紙、または何らか他の静電気的に付着した物体すら、掴み、あるいは、持ち上げるのに使用することができる。別法として、歯は、レーキ、ブラシの一部にすることができ、あるいは、歯は、歯に全く似ていないで、むしろ、軟質のスポンジ状の材料片に似たものにすることができる。歯は、指に、より似せて、より丸くすることができ、また、表面を傷つけないよう、プラスチック、ゴム、または何らか剛性が等しく、しかも、幾分柔軟な材料で作ることができる。内部ハウジングおよびモータハウジングは、実質的に円筒形であり、かつ、成形プラスチックまたはアルミニウムなど、頑丈な軽量材料で形成されている。
【0060】
以上では、本発明を実施するための最良の形態であると、本発明者が考えるものを、開示したが、本発明の実践は、それに限定されない。本発明の特徴の各種の追加、修正および再配列を、基本的な発明思想の趣旨および範囲から逸脱することなしに、行うことができることは、明らかであろう。加えて、個々の構成要素は、開示された材料から製造する必要はなく、ほとんどいかなる適当な材料からも製造することができよう。さらに、個々の構成要素は、開示された形状に形成する必要はなく、あるいは、開示された構成に組み立てる必要はなく、ほとんどいかなる形状で作ることもでき、また、ほとんどいかなる構成で組み立てることもできよう。さらに、ここでは、多くの構成要素を、物理的に分離したモジュールとして説明したが、それらは、それらが関連する装置に一体化することができることは、明らかであろう。さらに、各開示された実施形態の全ての開示された特徴は、あらゆる他の開示された実施形態の開示された特徴と組み合わせること、あるいは、それらと置換することが、そのような特徴が相互に排他的である場合を除き、可能である。
【0061】
添付のクレームは、全てのこのような追加、修正および再配列をカバーすることが意図されている。本発明の便宜的な実施形態は、添付のクレームによって分化されている。
【0062】
本発明を構成する利点および特徴、および本発明で与えられている代表的なメカニズムの構造および動作の明確な概念は、添付の、かつ、この明細書の一部を形成する図面で説明する好適な、したがって非限定的な、実施形態を参照することによって、より容易に明らかとなろう。なお、同様の参照番号は、いくつかの図において同じ要素を表し、各図の内容は、以下の通りである。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1A】本発明の第一の実施形態による機械式のSSR装置の内部要素の斜視図
【図1B】本発明の第一の実施形態による機械式のSSR装置の内部要素の側面図
【図1C】本発明の第一の実施形態による機械式のSSR装置の内部要素の底面図
【図2】本発明の機械式のSSR装置の使用により軟質面改善を行う方法のフロー図
【図3A】本発明の第二の実施形態による機械式のSSR装置の内部要素の斜視図
【図3B】本発明の第二の実施形態による機械式のSSR装置の内部要素の側面図

【特許請求の範囲】
【請求項1】
軟質面を清掃する方法において、
スラッパを有する手持ち装置で軟質面から微粒子を機械的に除去し、かつ、排除する工程と、
前記手持ち装置におけるフィルタの使用によって前記微粒子を処理する工程と、
前記手持ち装置に含まれる/接続された噴霧器で軟質面表面を消毒し、かつ、新鮮化する工程と、
を含むことを特徴とする軟質面を清掃する方法。
【請求項2】
手持ち機械式の軟質面改善装置において、
ハウジングと、
前記ハウジング内のファン・アセンブリと、
前記ファン・アセンブリと流体連通しているフィルタ・アセンブリと、
前記ハウジング内のフラッパ・アセンブリと、
前記ハウジングに隣接したバッテリ・アセンブリと、
前記ハウジングに動作可能に接続された送出しシステムと、
を含むことを特徴とする手持ち機械式の軟質面改善装置。
【請求項3】
機械式の装置の使用により軟質面改善を行う方法において、
前記装置を貯蔵所から持ち出す工程と、
前記装置に消耗品を設置し、前記装置を起動する工程と、
清掃動作をフラッパで行う工程と、
前記装置を動作停止させる工程と、
ユーザの直接的な起動なしに、化学薬品送出しシステムを自動的に起動する工程と、
前記装置から前記消耗品を取り外す工程と、
次の使用のため、前記装置を整える工程と、
前記装置を格納する工程と、
前記装置のバッテリを再充電する工程と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項4】
手持ち装置において、
大きなピックアップ領域を有する軽量ハウジングと、
前記軽量ハウジングと動作可能に関連したモータと、
軟質面改善を非破壊的なやり方で効果的に行うための、前記モータによって駆動される除去メカニズムと、
軟質面に洗浄剤を導入するための手段と、
を含むことを特徴とする手持ち装置。
【請求項5】
清掃装置において、
ハウジングと、
前記ハウジングと動作可能に関連した新鮮化、消毒のための、配合剤送出しメカニズムと、
前記ハウジング内のフラッパ・アセンブリと、
汚染物の除去のための、前記ハウジング内のキャッチと、
を含むことを特徴とする清掃装置。
【請求項6】
軟質面改善を行うための方法において、
本体、入口、排除チャンバー、排気ポートおよびハンドルを有する清掃装置を貯蔵所またはバッテリ充電場所から持ち出す工程と、
前記本体内のフィルタ・アクセス・メカニズムを開くことによって、前記清掃装置に消耗品を設置し、かつ、新しい、または、清掃されたフィルタを設置する工程と、
前記本体のハンドル内の供給源アクセス・メカニズムを開き、かつ、新しい化学薬品供給源を挿入する工程と、
少なくとも一つのアクセス・メカニズムを閉じる工程と、
前記ハンドルを掴み、かつ、前記清掃装置の入口を、清掃すべき軟質面と接触させる工程と、
ファン・モータを起動して、ファンの羽根を回転させ、かつ、前記本体内の前記入口に空気を吸い込ませ、前記排除チャンバーを通し、フィルタを通し、ファン・アセンブリを通過させて、本体の後部の前記排気ポートから出すことによって、空気の流れを生じさせる工程と、
フラッパ・モータに運動を与えて、プーリーおよびベルトを介してシャフトを回転させる工程と、
前記シャフトに動作可能に取り付けられているディスクを回転させて、フラッパを上下に動かす工程と、
前記フラッパを表面に叩打させて、微粒子を除去する工程と、
前後または左右運動を行うことにより、前記清掃装置の入口を、清掃すべき前記軟質面に亘って動かす工程と、
フラッパ・アセンブリおよびファン・アセンブリの作用によって、軟質面表面を清掃する工程と、
吸引ファン・アセンブリによって前記微粒子を排除して、排除チャンバーを通って移動する空気流を作り出す工程と、
前記微粒子をフィルタに向けて移動させる工程と、
フィルタの濾過作用によって、前記微粒子を捕獲する工程と、
スプレー・ポンプを使用する工程と、
化学薬品送出しシステムを起動して、前記表面を新鮮化または消毒する工程と、
オン/オフ・スイッチによって、前記清掃装置を動作停止させて、ファン・モータおよびフラッパ・モータを停止させる工程と、
本体内の前記フィルタに対する前記フィルタ・アクセス・メカニズムを開いて、前記汚れたフィルタを取り外す工程と、
本体のハンドル内の前記供給源アクセス・メカニズムを開いて、前記化学薬品供給源を取り外し、かつ、前記供給源を再装填する工程と、
次の使用のため、前記清掃装置を整える工程と、
全てのアクセス・メカニズムを閉じる工程と、
前記清掃装置をその貯蔵場所に戻す工程と、
を含むことを特徴とする軟質面改善を行うための方法。
【請求項7】
前記ファン・アセンブリは、ファン・モータおよびファンの羽根を備えており、
前記ファン・モータは、単一速度または多速度ACまたはDCモータのうちの一つを含んでおり、
前記ファン・アセンブリは、−68.04g〜−299.38g/2.54平方cm(−0.15〜−0.66ポンド/平方インチ)の吸引圧力を現わすことができ、
前記フィルタ・アセンブリは、フィルタおよび捕集トレイを備えており、
前記フィルタ・アセンブリは、ファンの羽根に極めて近接して配置されている消耗品の不織布部分または静電気布を備えている、
請求項2記載の装置。
【請求項8】
フィルタは、標準メッシュの高性能エア(HEPA)フィルタまたはHAFフィルタのうちの少なくとも一つである、請求項2記載の装置。
【請求項9】
前記フィルタ・アセンブリ内のフィルタの下側の領域近くに配置された捕集トレイをさらに備えて、フィルタ内に留まらない粒子を捕獲する、請求項2記載の装置。
【請求項10】
前記フィルタ・アセンブリは、ユーザによるアクセスの容易さのため、機械的に一体化されているフィルタおよび捕集トレイを備えている、請求項2記載の装置。
【請求項11】
前記フラッパ・アセンブリは、互いに他に平行に、かつ、それらの間に小さな空隙を保証するため間隔を空けて配置された一組のフラッパを備えている、請求項2記載の装置。
【請求項12】
前記フラッパ・アセンブリは、頑丈な軽量材料で形成されており、かつ、複数の孔を有している複数のフラッパを備えている、請求項2記載の装置。
【請求項13】
前記フラッパ・アセンブリは、ばね鋼で形成されているフラッパと、
アームを介して機械的にフラッパに結合されているディスクと、
シャフトの一端部に取り付けられ、かつ、標準のベルトを介してフラッパ・モータによって駆動されるプーリーと、
DCモータ、ACモータ、単一速度モータ、および多速度モータのうちの少なくとも一つであるフラッパ・モータと、
を備えている、請求項2記載の装置。
【請求項14】
前記フラッパ・アセンブリは、孔が全く無い中実材料の個片であるフラッパを備えており、
前記フラッパは、一端部が、ばね付きのフラッパ蝶番に取り付けられており、
前記フラッパ蝶番は、前記フィルタ・アセンブリに極めて近接して、機械的に取り付けられており、
前記フラッパ蝶番は、前記フラッパに対する旋回点を成しており、
前記フラッパ蝶番は、適切なばね力を有し、
前記フラッパ・アセンブリは、シャフトに沿って配置された一組のディスクを備えており、かつ、
前記ディスクは、前記フラッパに対して直角に配向されており、かつ、一組のアームを介して、フラッパに機械的に結合されている、
請求項2記載の装置。
【請求項15】
起動させると、フラッパ・モータは、シャフトに、次いで、ディスクに回転運動を与える、請求項2記載の装置。
【請求項16】
前記フラッパ・アセンブリは、複数のディスクを備えており、かつ、各ディスクは、各ディスクが回転するにつれて、アームの湾曲端部が、交互に係合し、かつ、脱係合する一つまたはそれ以上の切欠きを有している、請求項2記載の装置。
【請求項17】
前記フラッパ・アセンブリは、複数のディスクを備えており、前記複数のディスクは、それらの切欠きが互いに他に位置が合うよう、シャフトに取り付けられており、かつ、少なくとも一つのディスクは、その切欠きが、他のディスクのそれらと90度位相はずれになるよう取り付けられている、請求項2記載の装置。
【請求項18】
ハウジング本体の内側の壁によって、二側面が仕切られ、かつ、ディスクに近い上側は、空気流案内によって仕切られている排除チャンバーをさらに備えている、請求項2記載の装置。
【請求項19】
前記送出しシステムは、前記ハウジングにおけるハンドル内に取り付けられたスプレー・ポンプに流体的に接続されている化学薬品供給源を備えており、前記フラッパ・アセンブリは、清掃すべき軟質面を叩打し、かつ、その繊維内の汚染物の粒子を非破壊的なやり方で除去するフラッパを備えている、請求項2記載の装置。
【請求項20】
入口の平面に直角に配置されたピストン・メカニズムをさらに備え、前記ピストン・メカニズムは、駆動されて、前記入口の平面に対して平行に配向された平らなパドル要素に上下運動を与え、改善すべき軟質面上で叩打運動を行なわせる、請求項5記載の装置。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【公表番号】特表2008−543494(P2008−543494A)
【公表日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−518207(P2008−518207)
【出願日】平成18年6月7日(2006.6.7)
【国際出願番号】PCT/US2006/022406
【国際公開番号】WO2007/001792
【国際公開日】平成19年1月4日(2007.1.4)
【出願人】(500106743)エス.シー. ジョンソン アンド サン、インコーポレイテッド (168)