説明

手提げ袋兼用ブラジャー

【課題】必要に応じてブラジャーとしても手提げ袋としても利用できる手提げ袋兼用ブラジャーを提供すること。
【解決手段】開閉可能な袋状とした左右のカップ部3を有するブラジャー本体1と、左半部2aと右半部2bとに分離可能な袋部2とから成り、左半部2a及び右半部2bを分離してそれぞれ左右のカップ部3内にパッドとして収納可能である。左右のカップ部3の下縁に開閉可能な開口部を形成し、左半部2a及び右半部2bをそれぞれ左右のカップ部3の内部下縁に取付けても良い。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、手提げ袋兼用ブラジャーに関する。
【背景技術】
【0002】
使用しない時は小さく折り畳んで携帯し、旅先で荷物が増えた場合などには広げて、荷物を収納できる手提げ袋が既に商品化されている。
しかし、このような折り畳み式の手提げ袋は、単に嵩張らないよう小型化して持ち運ぶだけであり、下着等に変形することにより自然に身につけた状態で携帯できる手提げ袋は従来知られていなかった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明が解決しようとする課題は、必要に応じてブラジャーとしても手提げ袋としても利用できる手提げ袋兼用ブラジャーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の手提げ袋兼用ブラジャーは、開閉可能な袋状とした左右のカップ部を有するブラジャー本体と、左半部と右半部とに分離可能な袋部とから成り、該袋部の左半部及び右半部を分離してそれぞれ前記左右のカップ部内にパッドとして収納可能である。
前記左右のカップ部の下縁に開閉可能な開口部を形成し、前記袋部の左半部及び右半部をそれぞれ左右のカップ部の内部下縁に取付けても良い。
【0005】
また、前記袋部の外面周囲及び前記ブラジャー本体の下縁に沿って、互いに着脱自在に係合される固定具を設け、前記袋部の外面周囲を取り巻くように前記ブラジャー本体を装着可能としても良い。
この場合、前記左右のカップ部の頂部に、互いに結索可能な左右の首紐の一端をそれぞれ着脱自在に取り付け、前記左右のカップ部の下縁に、前記首紐の一端を係止可能な係止部をそれぞれ設けることがある。
【発明の効果】
【0006】
請求項1に係る発明によれば、袋部の左半部及び右半部をパッドとしてカップ部内に収納すれば、ブラジャーとして身につけることができ、カップ部から取り出した袋部の左半部と右半部とを接合するだけで、旅先で荷物が増えた時などに手提げ袋として使用することも可能である。
請求項2に係る発明によれば、袋部の左半部及び右半部とカップ部とがばらばらにならないため、左半部及び右半部をカップ部に出し入れしやすい。
請求項3に係る発明によれば、手提げ袋形態にした時、ブラジャー本体を手提げ袋の外面に取り付けて飾りとして利用することができる。
請求項4に係る発明によれば、手提げ袋形態にした時、ブラジャーを装着する際に用いる首紐をブラジャー本体の外面に取り付けて結び合わせ、手提げ袋のリボン飾りとして利用できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、ブラジャー形態としたときの正面図、図2は、ブラジャー形態とした時の断面図、図3は、手提げ袋に変形する際の第1段階を一面から見た図、図4は、手提げ袋に変形する際の第1段階を他面から見た図、図5は、手提げ袋に変形する際の第2段階を他面から見た図、図6は、手提げ袋形態とした時の一面から見た図、図7は、手提げ袋形態とした時の他面から見た図である。
本発明の手提げ袋兼用ブラジャーは、図6及び図7に示すように、ブラジャー本体1と、袋部2とから成る。
【0008】
ブラジャー本体1は、図1に示すように、左右のカップ部3と、カップ部3の外側に延びるバック片4と、カップ部3の頂部に取付けられた左右の首紐5とを有する。
カップ部3は、図2及び図3に示すように、表布6と裏布7とを重ね、その下縁を除いた周縁を縫い合わせて袋状に形成してある。また、カップ部3の下縁において、表布6及び裏布7の対向する位置には、互いに着脱自在に係合されるスナップボタン等の固定具8が装着され、カップ部3の下縁は開閉可能な開口部となっている。
なお、カップ部3の表布6は装飾性の高いレース地等を用い、裏布7は肌触りの良い伸縮性が低い布を用いる。また、バック片4の表地はカップ部3の表布6と共布を用いるのが望ましい。
【0009】
図1に示すように、首紐5の一端にはフック9が装着され、このフック9をカップ部3の頂部に設けたループ15(図2参照)へ引っ掛けることにより、首紐5はカップ部3に着脱自在に取付けられる。ブラジャーを装着する際には、左右の首紐5を首の後で結索する。
左右のカップ部3の表面下縁において、バック片4の接合部近傍には、フック9を着脱自在に係合するための係止部10を設けると共に、中央部寄りには、首紐5を挿通するための紐通し部11を設けてある。
また、図3に示すように、ブラジャー本体1の下縁内面には、スナップボタン等の固定具12の一側部材12aが適宜間隔をおいて取付けられている。
【0010】
図3〜図7に示すように、袋部2は、側縁及び下縁を縫合すると共に、上端の左右両側にそれぞれ前後片に亘って手提げ部14を一体に設けてある。
また、袋部2は、左半部2aと右半部2bを中心線に沿って装着したスライドファスナー13を介して接合して成り、スライドファスナー13を外すと左半部2aと右半部2bとを分離することができる。
さらに、図3に示すように、左半部2a及び右半部2bの前片(図3の正面側)の上端部(左右の手提げ部14の基部間の上端部)が、それぞれカップ部3の表布6の内面下縁6aに取付けられている。
また、図4及び図5に示すように、袋部2の外面周囲において、カップ部3への取付部分と同じ高さには、固定具12の他側部材12bがブラジャー本体1に設けた一側部材12aと対応するよう装着されている。
【0011】
この手提げ袋兼用ブラジャーをブラジャーとして使用する時は、左半部2aと右半部2bとを分離して折り畳み、図1及び図2に示すように、下縁の開口部から左右のカップ部3内にそれぞれパッドとして収納し、カップ部3の開口部を閉じる固定具8を係止する。
この時、左右の首紐5はカップ部3の上端に取付けておき、ブラジャー装着時に首の後で結ぶ。
【0012】
一方、この手提げ袋兼用ブラジャーを手提げ袋として使用する際には、まず、図3及び図4に示すように、左半部2a及び右半部2bをカップ部3の下縁開口部から取り出して広げる。
次いで、図5に示すように、スライドファスナー13を係合して左半部2aと右半部2bとを接合し、袋部2の上端に取付けられたブラジャー本体1を、ブラジャー本体1の表布6が表面に表れるよう下方へ折り返す。
【0013】
さらに、図6及び図7に示すように、ブラジャー本体1を袋部2の外面に周囲に巻きつけて、固定具12の一側部材12aと他側部材12bとを係合することにより、手提げ袋のレース飾りとする。
また、首紐5をカップ部3から外し、首紐5の一端に設けたフック9を係止部10に引っ掛けると共に、首紐5を紐通し部11に挿通し、ブラジャー本体1の中央部でリボン結びにすれば、手提げ袋のリボン飾りとなる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施例を示す手提げ袋兼用ブラジャーのブラジャー形態とした時の正面図。
【図2】本発明の実施例を示す手提げ袋兼用ブラジャーのブラジャー形態とした時の断面図。
【図3】本発明の手提げ袋兼用ブラジャーをブラジャーから手提げ袋への変形第1過程において一面から見た図。
【図4】本発明の手提げ袋兼用ブラジャーをブラジャーから手提げ袋への変形第1過程において他面から見た図。
【図5】本発明の手提げ袋兼用ブラジャーをブラジャーから手提げ袋への変形第2過程において他面から見た図。
【図6】手提げ袋形態とした本発明の手提げ袋兼用ブラジャーを一面から見た図。
【図7】手提げ袋形態とした本発明の手提げ袋兼用ブラジャーを他面から見た図。
【符号の説明】
【0015】
1 ブラジャー本体
2 袋部
2a 左半部
2b 右半部
3 カップ部
4 バック片
5 首紐
6 表布
7 裏布
8 固定具
9 フック
10 係止部
11 紐通し部
12 固定具
12a 一側部材
12b 他側部材
13 スライドファスナー
14 手提げ部
15 ループ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
袋状とした左右のカップ部を有するブラジャー本体と、左半部と右半部を分離可能な袋部とから成り、該袋部の左半部及び右半部を分離してそれぞれ前記左右のカップ部内にパッドとして収納可能であることを特徴とした手提げ袋兼用ブラジャー。
【請求項2】
前記左右のカップ部の下縁に開閉可能な開口部を形成し、前記袋部の左半部及び右半部をそれぞれ左右のカップ部の内部下縁に取付けてある請求項1に記載の手提げ袋兼用ブラジャー。
【請求項3】
前記袋部の外面周囲及び前記ブラジャー本体の下縁に沿って、互いに着脱自在に係合される固定具を設け、前記袋部の外面周囲を取り巻くように前記ブラジャー本体を装着可能としてある請求項1又は2に記載の手提げ袋兼用ブラジャー。
【請求項4】
前記左右のカップ部の頂部に、互いに結索可能な左右の首紐の一端をそれぞれ着脱自在に取り付け、前記左右のカップ部の下縁に、前記首紐の一端を係止可能な係止部をそれぞれ設けてある請求項3に記載の手提げ袋兼用ブラジャー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−115502(P2008−115502A)
【公開日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−300782(P2006−300782)
【出願日】平成18年11月6日(2006.11.6)
【出願人】(593104039)トリンプ・インターナショナル・ジャパン株式会社 (26)
【Fターム(参考)】