手摺の倒れ防止構造
【課題】敷設されたブロックに固定された手摺に外力が加わっても倒れることを防止することができ、かつ、手摺の設置が容易である手摺の倒れ防止構造を提供する。
【解決手段】手摺10が固定されたアンカーブロック5aと、アンカーブロック5aの周囲に敷設されたブロック5とが係止部材20で係止されている。手摺10に外力が加わりアンカーブロック5aが浮き上がろうとすると、周囲に敷設されたブロック5も連れ上がろうとして、それらのブロック5の重量により、アンカーブロック5aが浮き上がり難くなり、手摺10が倒れることを防止できる。また、防水層3を貫通し、下地コンクリートスラブ1に達するアンカーを用いる必要がないので、手摺の設置が容易にできる。
【解決手段】手摺10が固定されたアンカーブロック5aと、アンカーブロック5aの周囲に敷設されたブロック5とが係止部材20で係止されている。手摺10に外力が加わりアンカーブロック5aが浮き上がろうとすると、周囲に敷設されたブロック5も連れ上がろうとして、それらのブロック5の重量により、アンカーブロック5aが浮き上がり難くなり、手摺10が倒れることを防止できる。また、防水層3を貫通し、下地コンクリートスラブ1に達するアンカーを用いる必要がないので、手摺の設置が容易にできる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、手摺の倒れ防止構造に関する。さらに詳しくは、例えば、保水ブロックが敷設されたルーフバルコニーや屋上等に手摺を設置した場合に、設置した手摺が倒れることを防止するための構造に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、都市部におけるヒートアイランド現象が大きな問題となっている。これを解決するためには、ルーフバルコニーや屋上等に保水ブロック(例えば、特許文献1および2)を敷設することが考えられる。保水ブロックを敷設しておけば、降雨や打ち水によって保水ブロック内に保水した水分が太陽熱によって蒸発し、その気化熱によって保水ブロックの温度が下がり、これによりルーフバルコニーや屋上等の温度を下げることができるからである。
【0003】
一般的なルーフバルコニーは、建物の構造体である下地コンクリートスラブの上に、断熱材層、防水層、保護コンクリート、樹脂製化粧シートをこの順に積層した構造をしている。
これに対して、ルーフバルコニーに保水ブロックを敷設する場合には、図9に示すように、下地コンクリートスラブ1、断熱材層2、防水層3をこの順に積層し、防水層3の上に下地ボード4を敷き、その上に保水ブロック105が敷設される。
【0004】
このようなルーフバルコニーに手摺10を設置する場合には、下地コンクリートスラブ1まで達するアンカーを用いれば、手摺10を強固に固定することができる。しかしその場合、防水層3にもアンカー用の孔を穿設する必要があるため、防水層3とアンカーとの間から雨水等が入り込み易くなって、防水層の機能が損なわれることになる。
そこで、図9に示すように、手摺10の支柱11を固定する支柱アンカー11aおよび控柱12を固定する控柱アンカー12aを、保水ブロック105にのみ穿設されたアンカー用穴に固定し、手摺10を設置することが考えられる。
【0005】
しかるに、上記構造の場合、手摺10は保水ブロック105でしか支えられていないため、人が手摺10に寄り掛かったり、強風により大きな外力が加わったりすると、手摺10ごと保水ブロック105が浮き上がり、手摺10が倒れる恐れがあるという問題がある。
【0006】
一方、特許文献3および4には、下地コンクリートスラブまで達するアンカーを用いた手摺の取付構造が記載されている。これらの従来技術では、防水層にアンカー用の孔を穿設し、その孔の周囲にシールパッキンを施している。このような構造とすることで、手摺を強固に固定しつつ、雨水等が防水層を通ることを防止することができる。
【0007】
しかるに、上記従来技術では、下地コンクリートスラブにもアンカー用の孔を穿設する必要があり、かつ、その孔の周囲に雨水等が通らないようなシールを施す必要があるため、手摺の設置が容易でなく、施工に時間がかかるという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2006−249760号公報
【特許文献2】特開2008−303620号公報
【特許文献3】特開2010−48040号公報
【特許文献4】特開平6−200577号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は上記事情に鑑み、敷設されたブロックに固定された手摺に外力が加わっても倒れることを防止することができ、かつ、手摺の設置が容易である手摺の倒れ防止構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
第1発明の手摺の倒れ防止構造は、敷設面に敷き詰められたブロックに固定された手摺の倒れ防止構造であって、前記手摺が固定されたアンカーブロックと、該アンカーブロックの周囲に敷設されたブロックとが係止されていることを特徴とする。
第2発明の手摺の倒れ防止構造は、第1発明において、前記手摺が固定されたアンカーブロックと、該アンカーブロックの周囲に敷設されたブロックとが係止部材で係止されていることを特徴とする。
第3発明の手摺の倒れ防止構造は、第2発明において、前記係止部材は、前記ブロックの底面に係止する長尺の水平板を備えており、該水平板によって、前記アンカーブロックと、前記手摺が延びる方向に対して交差する方向に該アンカーブロックと連なる複数のブロックとが係止されていることを特徴とする。
第4発明の手摺の倒れ防止構造は、第3発明において、複数の前記係止部材を備えており、一の係止部材の水平板によって、前記アンカーブロックと、前記手摺が延びる方向に対して交差する方向に該アンカーブロックと連なる複数のブロックと、前記手摺が延びる方向に該アンカーブロックおよび該複数のブロックと隣り合うブロックとが係止されており、他の一の係止部材の水平板によって、前記一の係止部材の水平板によって係止されたブロックと、前記手摺が延びる方向に該ブロックと隣り合うブロックとが係止されていることを特徴とする。
第5発明の手摺の倒れ防止構造は、第3発明において、前記手摺は、前記敷設面に対して立設する支柱と、該支柱を支える控柱とを備えており、前記支柱が支柱アンカーブロックに固定されており、前記控柱が控柱アンカーブロックに固定されており、前記係止部材の水平板によって、前記支柱アンカーブロックと、前記控柱アンカーブロックと、該支柱アンカーブロックと該控柱アンカーブロックとを結ぶ直線上に位置する複数のブロックとが係止されていることを特徴とする。
第6発明の手摺の倒れ防止構造は、第3、第4または第5発明において、前記係止部材は、前記水平板に立設する長尺の垂直板を備えており、該垂直板と前記ブロックの側面とが接合されていることを特徴とする。
第7発明の手摺の倒れ防止構造は、第1、第2、第3、第4、第5または第6発明において、前記手摺が固定されたアンカーブロックの側面に形成された凸部または凹部と、該アンカーブロックの周囲に敷設されたブロックの側面に形成された凹部または凸部とが嵌ることにより、該アンカーブロックと該ブロックとが係止されていることを特徴とする。
第8発明の係止部材は、敷設面に敷き詰められたブロックに固定された手摺の倒れ防止に用いられる係止部材であって、前記手摺が固定されたアンカーブロックの底面と、前記手摺が延びる方向に対して交差する方向に該アンカーブロックと連なる複数のブロックの底面とを係止する長尺の水平板を備えることを特徴とする。
第9発明の係止部材は、第8発明において、前記水平板に立設し、前記ブロックの側面と接合される長尺の垂直板を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
第1発明によれば、アンカーブロックと周囲に敷設されたブロックとが係止されているので、手摺に外力が加わりアンカーブロックが浮き上がろうとすると、周囲に敷設されたブロックも連れ上がろうとして、それらのブロックの重量により、アンカーブロックが浮き上がり難くなり、手摺が倒れることを防止できる。また、防水層を貫通し、下地コンクリートスラブに達するアンカーを用いる必要がないので、手摺の設置が容易にできる。
第2発明によれば、アンカーブロックと周囲に敷設されたブロックと係止部材で係止されているので、手摺に外力が加わりアンカーブロックが浮き上がろうとすると、周囲に敷設されたブロックも連れ上がろうとして、それらのブロックの重量により、アンカーブロックが浮き上がり難くなり、手摺が倒れることを防止できる。また、防水層を貫通し、下地コンクリートスラブに達するアンカーを用いる必要がないので、手摺の設置が容易にできる。
第3発明によれば、長尺の水平板が、手摺が延びる方向に対して交差する方向に設置されているので、人が手摺に寄り掛かっている場合には、水平板が係止するブロックの上に人が立つことになり、アンカーブロックが浮き上ろうとしても、人の重量によりアンカーブロックが浮き上がり難くなり、手摺が倒れることを防止できる。
第4発明によれば、複数の係止部材により、手摺が延びる方向に隣り合うブロックも係止されているので、アンカーブロックに連れ上がろうとするブロックの数が多くなり、よりアンカーブロックが浮き上がり難くなり、手摺が倒れることを防止できる。
第5発明によれば、手摺は支柱と控柱で固定されているので、支柱のみで固定されている場合に比べて倒れ難い。また、手摺に外力が加わると、控柱アンカーブロックを中心に手摺が回転しようとするため、支柱アンカーブロックは真上に浮き上がろうとする。そのため、支柱アンカーブロックと係止部材の接合部分に捻る力が加わらないので、接合部分が破損することを防止できる。
第6発明によれば、垂直板がブロックと接合されているので、アンカーブロックが浮き上がろうとすると、係止部材もアンカーブロックに追従し、係止部材に係止されているブロックを連れ上げようとすることができる。そのため、それらのブロックの重量により、アンカーブロックが浮き上がり難くなり、手摺が倒れることを防止できる。また、垂直板は水平板に立設しているので、水平板が曲がり難くなり、係止されているブロックを確実に連れ上げることができる。
第7発明によれば、アンカーブロックと周囲に敷設されたブロックと凸部と凹部が嵌ることで係止されているので、手摺に外力が加わりアンカーブロックが浮き上がろうとすると、周囲に敷設されたブロックも連れ上がろうとして、それらのブロックの重量により、アンカーブロックが浮き上がり難くなり、手摺が倒れることを防止できる。また、防水層を貫通し、下地コンクリートスラブに達するアンカーを用いる必要がないので、手摺の設置が容易にできる。
第8発明によれば、長尺の水平板を、手摺が延びる方向に対して交差する方向に設置すれば、人が手摺に寄り掛かっている場合には、水平板が係止するブロックの上に人が立つことになり、アンカーブロックが浮き上ろうとしても、人の重量によりアンカーブロックが浮き上がり難くなり、手摺が倒れることを防止できる。
第9発明によれば、垂直板をブロックと接合すれば、アンカーブロックが浮き上がろうとすると、係止部材もアンカーブロックに追従し、係止部材に係止されているブロックを連れ上げようとすることができる。そのため、それらのブロックの重量により、アンカーブロックが浮き上がり難くなり、手摺が倒れることを防止できる。また、垂直板は水平板に立設しているので、水平板が曲がり難くなり、係止されているブロックを確実に連れ上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の第1実施形態に係る手摺の倒れ防止構造の説明図である。
【図2】同手摺の倒れ防止構造が適用されるルーフバルコニーの平面図である。
【図3】図3の部分拡大図である。
【図4】保水ブロックの斜視図であって、(A)は通常の保水ブロック、(B)は溝が形成された保水ブロックである。
【図5】係止部材の斜視図である。
【図6】(A)は図3におけるVIa-VIa線矢視断面図であり、(B)は図3におけるVIb-VIb線矢視断面図である。
【図7】図3におけるVII-VII線矢視断面図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係る手摺の防止構造が適用されるルーフバルコニーの拡大平面図である。
【図9】従来の保水ブロックに手摺を固定した場合の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態は、ルーフバルコニーに敷き詰められた保水ブロックに固定された手摺の倒れ防止構造である。
図1に示すように、本実施形態に係るルーフバルコニーは、建物の構造体である下地コンクリートスラブ1の上に、断熱材層2、防水層3が積層された構造となっており、防水層3の上に下地ボード4が敷かれ、その上に保水ブロック5が敷設されている。
なお、ルーフバルコニーは、特許請求の範囲に記載の「敷設面」に相当する。「敷設面」はルーフバルコニーに限らず、屋上や歩道等、ブロックが敷設される種々のものを意味する。また、保水ブロック5は、特許請求の範囲に記載の「ブロック」に相当する。「ブロック」は保水ブロックに限らず、その他敷設面に敷き詰められるブロックを意味する。
【0014】
図2に示すように、保水ブロック5は一列ごとに互い違い(馬目地)に配置されており、ルーフバルコニーの全面を覆うように敷き詰められている。
図4(A)に示すように、保水ブロック5は、その一側面に横長の凹部51が形成されており、相対する側面には横長の凸部52が形成されている。凹部51および凸部52は互いに嵌合する形状をしており、保水ブロック5をルーフバルコニーに敷設すると、隣り合う保水ブロック5,5のうち一方の凸部52が他方の凹部51に嵌り、互いに係止するようになる。
【0015】
本実施形態では、図2における左右方向に凹部51および凸部52が向くように保水ブロック5が配置されており、左右方向に隣り合う保水ブロック5,5が互いに係止するようになっている。より詳細には、図3に示すように、一の保水ブロック5iは、その保水ブロック5iに対して左右の斜め方向に隣り合う4つの保水ブロック5j,5k,5l,5mと互いに係止するようになっている。
一方、凸部52または凹部51が形成されていない側面は略平面となっており、図2における上下方向にその側面が向くように保水ブロック5が配置されている。したがって、上下方向に隣り合う保水ブロック5,5は直接的には互いに係止されていない。しかしながら、図3に示すように、上下方向に隣り合う二つの保水ブロック5i,5nは、それらの左右方向に隣り合う2つの保水ブロック5k,5mに共に係止されていることから、間接的に互いに係止するようになっている。
結果として、保水ブロック5を馬目地に配置した場合には、左右方向および上下方向に隣り合う保水ブロック5,5が、全て互いに係止するようになっている。
【0016】
このように、ルーフバルコニーに保水ブロック5を敷設しておけば、降雨や打ち水によって保水ブロック内に保水した水分が太陽熱によって蒸発し、その気化熱によって保水ブロックの温度が下がり、これによりルーフバルコニーや屋上等の温度を下げることができる。
【0017】
また、ルーフバルコニーに保水ブロック5を敷設することにより、保水ブロック5および下地ボード4を剥がすだけで防水層3を露わにすることができるので、防水層3の維持補修および改修が容易となる。また、保水ブロック5に色彩を施したり、化粧仕上げを施したりすることで、ルーフバルコニーの美観を向上させることができる。さらに、乾式施工であるため、工期を短縮でき、しかも工場生産により保水性能を付与することができる。
【0018】
本実施形態に係る保水ブロックは、凸部52と凹部51が嵌り合うことにより、隣り合う保水ブロック5,5が互いに係止するので、風圧による飛散を防ぐことができる。
【0019】
ルーフバルコニーには手摺10が設置される。図1に示すように、手摺10は、複数の支柱11と、支柱11と保水ブロック5との間に斜掛けに設けられた控柱12と、対向する支柱11,11間に固定され、横方向に延びる上下の横桟13,14と、上下の横桟13,14間に所要間隔おきに配設される多数の手摺り子15とから構成される。また、控柱12は邪魔にならないようにルーフバルコニーの外側を向いて設置される。図2に示すように、手摺10はルーフバルコニーの外周を囲むように設置され、3面が外に面しているルーフバルコニーでは、手摺10はコの字形に設置される。
【0020】
図7に示すように、支柱11の下端には支柱アンカー11aが取り付けられている。支柱アンカー11aは側面視コの字型をしており、開口部が下方を向いている。ルーフバルコニーに敷設された保水ブロック5のうち、支柱11の下方に位置する保水ブロック5には、支柱アンカー11aが嵌合するアンカー用穴が形成されている。より詳細には、保水ブロック5の上面に2つの穴が形成されており、その2つの穴はそれぞれコの字型の支柱アンカー11aの突出している部分が嵌るようになっている。支柱アンカー11aがアンカー用穴に嵌ることで、支柱11が保水ブロック5に固定されるようになる。
以後、便宜的に、この支柱アンカー11a用の穴が形成された保水ブロック5を支柱アンカーブロック5aと称するが、支柱アンカーブロック5aは支柱アンカー11a用の穴が形成されている他は、他の保水ブロック5と同一の構成を有する。
【0021】
控柱12の下端には控柱アンカー12aが取り付けられている。より詳細には、控柱12の下端は、保水ブロック5の上面に積載される板部材となっており、その板部材に形成された孔にボルトである控柱アンカー12aが上から挿入されている。ルーフバルコニーに敷設された保水ブロック5のうち、控柱12の下端が接する保水ブロック5には、控柱アンカー12aが螺合するアンカー用穴が形成されている。控柱アンカー12aがこのアンカー用穴に螺合することで、控柱12が保水ブロック5に固定されるようになる。
以後、便宜的に、この控柱アンカー12a用の穴が形成された保水ブロック5を控柱アンカーブロック5bと称するが、控柱アンカーブロック5bは控柱アンカー12a用の穴が形成されている他は、他の保水ブロック5と同一の構成を有する。
【0022】
このように、防水層3を貫通し、下地コンクリートスラブ1に達するアンカーを用いる必要がないので、手摺10の設置が容易にできる。
【0023】
図2に示すように、手摺10が固定された支柱アンカーブロック5aおよび控柱アンカーブロック5bと、それらの周囲に敷設された保水ブロック5とは係止部材20で係止されている。
【0024】
図5に示すように、係止部材20は、水平板21と、その水平板21に立設する垂直板22とからなる、断面視逆T字型の長尺の部材である。また、垂直板22には、所定間隔で孔23が形成されており、横からネジを挿入できるようになっている。
【0025】
図3に示すように、この係止部材20は一の支柱11の周りに4本設置されており、かつ、その長尺方向が手摺10が延びる方向に対して直行するよう(図3における左右方向)に設置されている。
より詳細には、図6(A)に示すように、係止部材20は、支柱アンカーブロック5aを挟んで両側に2本ずつ、手摺10が延びる方向に保水ブロック5の幅寸法と同一の間隔で設置されている。垂直板22は保水ブロック5の目地に嵌められており、孔23に挿入されたネジ24が保水ブロック5に螺合している。このとき、ネジ24の先端は支柱11に向かうように挿入されており、支柱アンカーブロック5aを挟む2つの係止部材20a,20aは支柱アンカーブロック5aに接合されている。
【0026】
なお、保水ブロック5の側面に、垂直板22が嵌る高さまで凹部53を形成しておけば、垂直板22の厚みよりも目地幅を狭くすることができる。
【0027】
水平板21は保水ブロック5に敷かれているため、係止部材20は水平板21で保水ブロック5の底面と係合している。より詳細には、支柱アンカーブロック5aを挟む2つの係止部材20a,20aは支柱アンカーブロック5aの底面、および支柱アンカーブロック5aに隣接する保水ブロック5cの底面に係合している。また、外側に位置する2つの係止部材20b,20bは保水ブロック5cの底面、および保水ブロック5cに隣接する保水ブロック5dの底面に係合している。
【0028】
前述のとおり、係止部材20は、その長尺方向が手摺10が延びる方向に対して直行するように設置されている。また、図3に示すように、保水ブロック5は、手摺10が延びる方向に対して直行する方向に、一列ごとに互い違いに配置されている。したがって、図6(B)に示すように、垂直板22は、支柱アンカーブロック5aと目地がずれている保水ブロック5に対して、その中心を通ることになる。そこで、このような位置に敷設される保水ブロック5には、その底面に垂直板22が嵌められる溝54が形成されている(図4(B)参照)。
【0029】
なお、垂直板22は保水ブロック5の側面とネジ24で接合されるが、垂直板22が保水ブロック5の中心を通る場合には、ネジ24を挿入することができないので、接合されていない。すなわち、垂直板22が中心を通る保水ブロック5は、水平板21に載った状態となっている。
【0030】
以上のように係止部材20が設置されているから、支柱アンカーブロック5aに接合される係止部材20a,20aによって、支柱アンカーブロック5aと、手摺10が延びる方向に対して直行する方向に支柱アンカーブロック5aと連なる複数の保水ブロック5と、手摺10が延びる方向にそれらの保水ブロック5と隣り合う保水ブロック5cとが係止されている。また、外側に位置する係止部材20b,20bによって、保水ブロック5cと、手摺10が延びる方向に保水ブロック5cと隣り合う保水ブロック5dとが係止されている。
【0031】
また、図3に示すように、係止部材20の長さは控柱アンカーブロック5bにも達しているため、支柱アンカーブロック5aおよび控柱アンカーブロック5bと、それらの周囲に敷設された保水ブロック5とは係止部材20で係止されて一体となっている。
【0032】
図1に示すように、手摺10に人が寄り掛かったり、強風により大きな外力が加わったりすると、手摺10ごと保水ブロック5が浮き上がろうとする。例えば、外力がルーフバルコニーの内側から外側に向けてかかった場合、ルーフバルコニーの外側に位置する控柱アンカーブロック5bを中心に手摺10が縦に回転しようとし、支柱アンカーブロック5aは真上に浮き上がろうとする。しかし、上記のように、隣り合う保水ブロック5は凹部51および凸部52により互いに係止されており、さらに、支柱アンカーブロック5aおよび控柱アンカーブロック5bと、それらの周囲に敷設された保水ブロック5とは係止部材20で係止されているから、支柱アンカーブロック5aに追従して周囲に敷設された保水ブロック5も連れ上がろうとする。そうすると、それらの保水ブロック5の重量により、支柱アンカーブロック5aが浮き上がり難くなり、手摺10が倒れることを防止できる。
【0033】
特に、人が手摺10に寄り掛かっている場合には、係止部材20が係止する保水ブロック5の上に人が立つことになり、支柱アンカーブロック5aが浮き上ろうとしても、人の重量により支柱アンカーブロック5aが浮き上がり難くなり、手摺10が倒れることを防止できる。
【0034】
また、本実施形態では、複数の係止部材20を用いて、手摺10が延びる方向に支柱アンカーブロック5aと隣り合う保水ブロック5も係止されているので、支柱アンカーブロック5aに連れ上がろうとする保水ブロック5の数が多くなり、より支柱アンカーブロック5aが浮き上がり難くなり、手摺が倒れることを防止できる。
【0035】
なお、垂直板22は係止部材20を保水ブロック5に接合するための部材であるが、水平板21に立設されているため、水平板21が保水ブロック5の重量により曲がり難くなり、係止されている保水ブロック5を確実に連れ上げることができるという効果も奏することができる。
【0036】
さらになお、本実施形態の手摺10は支柱11と控柱12で固定されているので、支柱11のみで固定されている場合に比べて倒れ難い。また、控柱12があることにより、外力がルーフバルコニーの内側から外側に向けてかかった場合、ルーフバルコニーの外側に位置する控柱アンカーブロック5bを中心に手摺10が縦に回転しようとし、支柱アンカーブロック5aは真上に浮き上がろうとする。そのため、支柱アンカーブロック5aと係止部材の接合部分に捻る力が加わらないので、接合部分が破損することを防止できる。
外力がルーフバルコニーの外側から内側に向けてかかった場合も同様に、ルーフバルコニーの内側に位置する支柱アンカーブロック5aを中心に手摺10が回転しようとし、控柱アンカーブロック5bは真上に浮き上がろうとする。そのため、控柱アンカーブロック5bと係止部材の接合部分に捻る力が加わらないので、接合部分が破損することを防止できる。
【0037】
(第2実施形態)
第1実施形態では、係止部材20は、その長尺方向が手摺10が延びる方向に対して直行するように設置されたが、これに限らず、長手方向が手摺10が延びる方向に対して交差する方向に設置されていれば良い。
例えば、図8に示すように、手摺10が延びる方向が保水ブロック5の目地に対して斜めになっている場合には、係止部材20を目地に沿って設置すれば、手摺10が延びる方向に対して交差して設置されることとなる。本実施形態でも、支柱11の周囲の保水ブロック5を係止することができ、また、人が係止された保水ブロック5の上に立つこととなるので、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0038】
(その他の実施形態)
前記実施形態では、保水ブロック5は馬目地に配置されていたが、目地が縦、横ともに一直線になるように芋目地に配置されていてもよい。芋目地に配置された場合には、係止部材20の垂直板22はすべて目地に嵌められることとなり、一部の保水ブロック5に溝54を設ける必要はない。
ただし、芋目地に配置すると、凸部52または凹部51が形成されていない側面同士が接触して隣り合う保水ブロック5,5は、直接的にも間接的にも互いに係止されない。そのため、風圧による飛散を防ぐ効果、および、手摺10が倒れることを防ぐ効果が弱くなる。
【0039】
また、前記実施形態では、係止部材20を用いたが、凸部52または凹部51のように、保水ブロック5,5が互いに係止する構造を有していれば、係止部材20を用いなくても、手摺10が倒れることを防ぐことができる。
【0040】
また、本発明は、ルーフバルコニーに限らず、屋上や歩道等、ブロックが敷設される種々のものに適用することができ、保水ブロックに限らず、その他敷設面に敷き詰められるブロックを敷設した場合にも適用することができる。これらの場合でも、上記実施形態と、同様の効果を奏することができる。
【符号の説明】
【0041】
10 手摺
11 支柱
11a 支柱アンカー
12 控柱
12a 控柱アンカー
20 係止部材
21 水平板
22 垂直板
5 保水ブロック
5a 支柱アンカーブロック
5b 控柱アンカーブロック
51 凹部
52 凸部
【技術分野】
【0001】
本発明は、手摺の倒れ防止構造に関する。さらに詳しくは、例えば、保水ブロックが敷設されたルーフバルコニーや屋上等に手摺を設置した場合に、設置した手摺が倒れることを防止するための構造に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、都市部におけるヒートアイランド現象が大きな問題となっている。これを解決するためには、ルーフバルコニーや屋上等に保水ブロック(例えば、特許文献1および2)を敷設することが考えられる。保水ブロックを敷設しておけば、降雨や打ち水によって保水ブロック内に保水した水分が太陽熱によって蒸発し、その気化熱によって保水ブロックの温度が下がり、これによりルーフバルコニーや屋上等の温度を下げることができるからである。
【0003】
一般的なルーフバルコニーは、建物の構造体である下地コンクリートスラブの上に、断熱材層、防水層、保護コンクリート、樹脂製化粧シートをこの順に積層した構造をしている。
これに対して、ルーフバルコニーに保水ブロックを敷設する場合には、図9に示すように、下地コンクリートスラブ1、断熱材層2、防水層3をこの順に積層し、防水層3の上に下地ボード4を敷き、その上に保水ブロック105が敷設される。
【0004】
このようなルーフバルコニーに手摺10を設置する場合には、下地コンクリートスラブ1まで達するアンカーを用いれば、手摺10を強固に固定することができる。しかしその場合、防水層3にもアンカー用の孔を穿設する必要があるため、防水層3とアンカーとの間から雨水等が入り込み易くなって、防水層の機能が損なわれることになる。
そこで、図9に示すように、手摺10の支柱11を固定する支柱アンカー11aおよび控柱12を固定する控柱アンカー12aを、保水ブロック105にのみ穿設されたアンカー用穴に固定し、手摺10を設置することが考えられる。
【0005】
しかるに、上記構造の場合、手摺10は保水ブロック105でしか支えられていないため、人が手摺10に寄り掛かったり、強風により大きな外力が加わったりすると、手摺10ごと保水ブロック105が浮き上がり、手摺10が倒れる恐れがあるという問題がある。
【0006】
一方、特許文献3および4には、下地コンクリートスラブまで達するアンカーを用いた手摺の取付構造が記載されている。これらの従来技術では、防水層にアンカー用の孔を穿設し、その孔の周囲にシールパッキンを施している。このような構造とすることで、手摺を強固に固定しつつ、雨水等が防水層を通ることを防止することができる。
【0007】
しかるに、上記従来技術では、下地コンクリートスラブにもアンカー用の孔を穿設する必要があり、かつ、その孔の周囲に雨水等が通らないようなシールを施す必要があるため、手摺の設置が容易でなく、施工に時間がかかるという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2006−249760号公報
【特許文献2】特開2008−303620号公報
【特許文献3】特開2010−48040号公報
【特許文献4】特開平6−200577号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は上記事情に鑑み、敷設されたブロックに固定された手摺に外力が加わっても倒れることを防止することができ、かつ、手摺の設置が容易である手摺の倒れ防止構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
第1発明の手摺の倒れ防止構造は、敷設面に敷き詰められたブロックに固定された手摺の倒れ防止構造であって、前記手摺が固定されたアンカーブロックと、該アンカーブロックの周囲に敷設されたブロックとが係止されていることを特徴とする。
第2発明の手摺の倒れ防止構造は、第1発明において、前記手摺が固定されたアンカーブロックと、該アンカーブロックの周囲に敷設されたブロックとが係止部材で係止されていることを特徴とする。
第3発明の手摺の倒れ防止構造は、第2発明において、前記係止部材は、前記ブロックの底面に係止する長尺の水平板を備えており、該水平板によって、前記アンカーブロックと、前記手摺が延びる方向に対して交差する方向に該アンカーブロックと連なる複数のブロックとが係止されていることを特徴とする。
第4発明の手摺の倒れ防止構造は、第3発明において、複数の前記係止部材を備えており、一の係止部材の水平板によって、前記アンカーブロックと、前記手摺が延びる方向に対して交差する方向に該アンカーブロックと連なる複数のブロックと、前記手摺が延びる方向に該アンカーブロックおよび該複数のブロックと隣り合うブロックとが係止されており、他の一の係止部材の水平板によって、前記一の係止部材の水平板によって係止されたブロックと、前記手摺が延びる方向に該ブロックと隣り合うブロックとが係止されていることを特徴とする。
第5発明の手摺の倒れ防止構造は、第3発明において、前記手摺は、前記敷設面に対して立設する支柱と、該支柱を支える控柱とを備えており、前記支柱が支柱アンカーブロックに固定されており、前記控柱が控柱アンカーブロックに固定されており、前記係止部材の水平板によって、前記支柱アンカーブロックと、前記控柱アンカーブロックと、該支柱アンカーブロックと該控柱アンカーブロックとを結ぶ直線上に位置する複数のブロックとが係止されていることを特徴とする。
第6発明の手摺の倒れ防止構造は、第3、第4または第5発明において、前記係止部材は、前記水平板に立設する長尺の垂直板を備えており、該垂直板と前記ブロックの側面とが接合されていることを特徴とする。
第7発明の手摺の倒れ防止構造は、第1、第2、第3、第4、第5または第6発明において、前記手摺が固定されたアンカーブロックの側面に形成された凸部または凹部と、該アンカーブロックの周囲に敷設されたブロックの側面に形成された凹部または凸部とが嵌ることにより、該アンカーブロックと該ブロックとが係止されていることを特徴とする。
第8発明の係止部材は、敷設面に敷き詰められたブロックに固定された手摺の倒れ防止に用いられる係止部材であって、前記手摺が固定されたアンカーブロックの底面と、前記手摺が延びる方向に対して交差する方向に該アンカーブロックと連なる複数のブロックの底面とを係止する長尺の水平板を備えることを特徴とする。
第9発明の係止部材は、第8発明において、前記水平板に立設し、前記ブロックの側面と接合される長尺の垂直板を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
第1発明によれば、アンカーブロックと周囲に敷設されたブロックとが係止されているので、手摺に外力が加わりアンカーブロックが浮き上がろうとすると、周囲に敷設されたブロックも連れ上がろうとして、それらのブロックの重量により、アンカーブロックが浮き上がり難くなり、手摺が倒れることを防止できる。また、防水層を貫通し、下地コンクリートスラブに達するアンカーを用いる必要がないので、手摺の設置が容易にできる。
第2発明によれば、アンカーブロックと周囲に敷設されたブロックと係止部材で係止されているので、手摺に外力が加わりアンカーブロックが浮き上がろうとすると、周囲に敷設されたブロックも連れ上がろうとして、それらのブロックの重量により、アンカーブロックが浮き上がり難くなり、手摺が倒れることを防止できる。また、防水層を貫通し、下地コンクリートスラブに達するアンカーを用いる必要がないので、手摺の設置が容易にできる。
第3発明によれば、長尺の水平板が、手摺が延びる方向に対して交差する方向に設置されているので、人が手摺に寄り掛かっている場合には、水平板が係止するブロックの上に人が立つことになり、アンカーブロックが浮き上ろうとしても、人の重量によりアンカーブロックが浮き上がり難くなり、手摺が倒れることを防止できる。
第4発明によれば、複数の係止部材により、手摺が延びる方向に隣り合うブロックも係止されているので、アンカーブロックに連れ上がろうとするブロックの数が多くなり、よりアンカーブロックが浮き上がり難くなり、手摺が倒れることを防止できる。
第5発明によれば、手摺は支柱と控柱で固定されているので、支柱のみで固定されている場合に比べて倒れ難い。また、手摺に外力が加わると、控柱アンカーブロックを中心に手摺が回転しようとするため、支柱アンカーブロックは真上に浮き上がろうとする。そのため、支柱アンカーブロックと係止部材の接合部分に捻る力が加わらないので、接合部分が破損することを防止できる。
第6発明によれば、垂直板がブロックと接合されているので、アンカーブロックが浮き上がろうとすると、係止部材もアンカーブロックに追従し、係止部材に係止されているブロックを連れ上げようとすることができる。そのため、それらのブロックの重量により、アンカーブロックが浮き上がり難くなり、手摺が倒れることを防止できる。また、垂直板は水平板に立設しているので、水平板が曲がり難くなり、係止されているブロックを確実に連れ上げることができる。
第7発明によれば、アンカーブロックと周囲に敷設されたブロックと凸部と凹部が嵌ることで係止されているので、手摺に外力が加わりアンカーブロックが浮き上がろうとすると、周囲に敷設されたブロックも連れ上がろうとして、それらのブロックの重量により、アンカーブロックが浮き上がり難くなり、手摺が倒れることを防止できる。また、防水層を貫通し、下地コンクリートスラブに達するアンカーを用いる必要がないので、手摺の設置が容易にできる。
第8発明によれば、長尺の水平板を、手摺が延びる方向に対して交差する方向に設置すれば、人が手摺に寄り掛かっている場合には、水平板が係止するブロックの上に人が立つことになり、アンカーブロックが浮き上ろうとしても、人の重量によりアンカーブロックが浮き上がり難くなり、手摺が倒れることを防止できる。
第9発明によれば、垂直板をブロックと接合すれば、アンカーブロックが浮き上がろうとすると、係止部材もアンカーブロックに追従し、係止部材に係止されているブロックを連れ上げようとすることができる。そのため、それらのブロックの重量により、アンカーブロックが浮き上がり難くなり、手摺が倒れることを防止できる。また、垂直板は水平板に立設しているので、水平板が曲がり難くなり、係止されているブロックを確実に連れ上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の第1実施形態に係る手摺の倒れ防止構造の説明図である。
【図2】同手摺の倒れ防止構造が適用されるルーフバルコニーの平面図である。
【図3】図3の部分拡大図である。
【図4】保水ブロックの斜視図であって、(A)は通常の保水ブロック、(B)は溝が形成された保水ブロックである。
【図5】係止部材の斜視図である。
【図6】(A)は図3におけるVIa-VIa線矢視断面図であり、(B)は図3におけるVIb-VIb線矢視断面図である。
【図7】図3におけるVII-VII線矢視断面図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係る手摺の防止構造が適用されるルーフバルコニーの拡大平面図である。
【図9】従来の保水ブロックに手摺を固定した場合の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態は、ルーフバルコニーに敷き詰められた保水ブロックに固定された手摺の倒れ防止構造である。
図1に示すように、本実施形態に係るルーフバルコニーは、建物の構造体である下地コンクリートスラブ1の上に、断熱材層2、防水層3が積層された構造となっており、防水層3の上に下地ボード4が敷かれ、その上に保水ブロック5が敷設されている。
なお、ルーフバルコニーは、特許請求の範囲に記載の「敷設面」に相当する。「敷設面」はルーフバルコニーに限らず、屋上や歩道等、ブロックが敷設される種々のものを意味する。また、保水ブロック5は、特許請求の範囲に記載の「ブロック」に相当する。「ブロック」は保水ブロックに限らず、その他敷設面に敷き詰められるブロックを意味する。
【0014】
図2に示すように、保水ブロック5は一列ごとに互い違い(馬目地)に配置されており、ルーフバルコニーの全面を覆うように敷き詰められている。
図4(A)に示すように、保水ブロック5は、その一側面に横長の凹部51が形成されており、相対する側面には横長の凸部52が形成されている。凹部51および凸部52は互いに嵌合する形状をしており、保水ブロック5をルーフバルコニーに敷設すると、隣り合う保水ブロック5,5のうち一方の凸部52が他方の凹部51に嵌り、互いに係止するようになる。
【0015】
本実施形態では、図2における左右方向に凹部51および凸部52が向くように保水ブロック5が配置されており、左右方向に隣り合う保水ブロック5,5が互いに係止するようになっている。より詳細には、図3に示すように、一の保水ブロック5iは、その保水ブロック5iに対して左右の斜め方向に隣り合う4つの保水ブロック5j,5k,5l,5mと互いに係止するようになっている。
一方、凸部52または凹部51が形成されていない側面は略平面となっており、図2における上下方向にその側面が向くように保水ブロック5が配置されている。したがって、上下方向に隣り合う保水ブロック5,5は直接的には互いに係止されていない。しかしながら、図3に示すように、上下方向に隣り合う二つの保水ブロック5i,5nは、それらの左右方向に隣り合う2つの保水ブロック5k,5mに共に係止されていることから、間接的に互いに係止するようになっている。
結果として、保水ブロック5を馬目地に配置した場合には、左右方向および上下方向に隣り合う保水ブロック5,5が、全て互いに係止するようになっている。
【0016】
このように、ルーフバルコニーに保水ブロック5を敷設しておけば、降雨や打ち水によって保水ブロック内に保水した水分が太陽熱によって蒸発し、その気化熱によって保水ブロックの温度が下がり、これによりルーフバルコニーや屋上等の温度を下げることができる。
【0017】
また、ルーフバルコニーに保水ブロック5を敷設することにより、保水ブロック5および下地ボード4を剥がすだけで防水層3を露わにすることができるので、防水層3の維持補修および改修が容易となる。また、保水ブロック5に色彩を施したり、化粧仕上げを施したりすることで、ルーフバルコニーの美観を向上させることができる。さらに、乾式施工であるため、工期を短縮でき、しかも工場生産により保水性能を付与することができる。
【0018】
本実施形態に係る保水ブロックは、凸部52と凹部51が嵌り合うことにより、隣り合う保水ブロック5,5が互いに係止するので、風圧による飛散を防ぐことができる。
【0019】
ルーフバルコニーには手摺10が設置される。図1に示すように、手摺10は、複数の支柱11と、支柱11と保水ブロック5との間に斜掛けに設けられた控柱12と、対向する支柱11,11間に固定され、横方向に延びる上下の横桟13,14と、上下の横桟13,14間に所要間隔おきに配設される多数の手摺り子15とから構成される。また、控柱12は邪魔にならないようにルーフバルコニーの外側を向いて設置される。図2に示すように、手摺10はルーフバルコニーの外周を囲むように設置され、3面が外に面しているルーフバルコニーでは、手摺10はコの字形に設置される。
【0020】
図7に示すように、支柱11の下端には支柱アンカー11aが取り付けられている。支柱アンカー11aは側面視コの字型をしており、開口部が下方を向いている。ルーフバルコニーに敷設された保水ブロック5のうち、支柱11の下方に位置する保水ブロック5には、支柱アンカー11aが嵌合するアンカー用穴が形成されている。より詳細には、保水ブロック5の上面に2つの穴が形成されており、その2つの穴はそれぞれコの字型の支柱アンカー11aの突出している部分が嵌るようになっている。支柱アンカー11aがアンカー用穴に嵌ることで、支柱11が保水ブロック5に固定されるようになる。
以後、便宜的に、この支柱アンカー11a用の穴が形成された保水ブロック5を支柱アンカーブロック5aと称するが、支柱アンカーブロック5aは支柱アンカー11a用の穴が形成されている他は、他の保水ブロック5と同一の構成を有する。
【0021】
控柱12の下端には控柱アンカー12aが取り付けられている。より詳細には、控柱12の下端は、保水ブロック5の上面に積載される板部材となっており、その板部材に形成された孔にボルトである控柱アンカー12aが上から挿入されている。ルーフバルコニーに敷設された保水ブロック5のうち、控柱12の下端が接する保水ブロック5には、控柱アンカー12aが螺合するアンカー用穴が形成されている。控柱アンカー12aがこのアンカー用穴に螺合することで、控柱12が保水ブロック5に固定されるようになる。
以後、便宜的に、この控柱アンカー12a用の穴が形成された保水ブロック5を控柱アンカーブロック5bと称するが、控柱アンカーブロック5bは控柱アンカー12a用の穴が形成されている他は、他の保水ブロック5と同一の構成を有する。
【0022】
このように、防水層3を貫通し、下地コンクリートスラブ1に達するアンカーを用いる必要がないので、手摺10の設置が容易にできる。
【0023】
図2に示すように、手摺10が固定された支柱アンカーブロック5aおよび控柱アンカーブロック5bと、それらの周囲に敷設された保水ブロック5とは係止部材20で係止されている。
【0024】
図5に示すように、係止部材20は、水平板21と、その水平板21に立設する垂直板22とからなる、断面視逆T字型の長尺の部材である。また、垂直板22には、所定間隔で孔23が形成されており、横からネジを挿入できるようになっている。
【0025】
図3に示すように、この係止部材20は一の支柱11の周りに4本設置されており、かつ、その長尺方向が手摺10が延びる方向に対して直行するよう(図3における左右方向)に設置されている。
より詳細には、図6(A)に示すように、係止部材20は、支柱アンカーブロック5aを挟んで両側に2本ずつ、手摺10が延びる方向に保水ブロック5の幅寸法と同一の間隔で設置されている。垂直板22は保水ブロック5の目地に嵌められており、孔23に挿入されたネジ24が保水ブロック5に螺合している。このとき、ネジ24の先端は支柱11に向かうように挿入されており、支柱アンカーブロック5aを挟む2つの係止部材20a,20aは支柱アンカーブロック5aに接合されている。
【0026】
なお、保水ブロック5の側面に、垂直板22が嵌る高さまで凹部53を形成しておけば、垂直板22の厚みよりも目地幅を狭くすることができる。
【0027】
水平板21は保水ブロック5に敷かれているため、係止部材20は水平板21で保水ブロック5の底面と係合している。より詳細には、支柱アンカーブロック5aを挟む2つの係止部材20a,20aは支柱アンカーブロック5aの底面、および支柱アンカーブロック5aに隣接する保水ブロック5cの底面に係合している。また、外側に位置する2つの係止部材20b,20bは保水ブロック5cの底面、および保水ブロック5cに隣接する保水ブロック5dの底面に係合している。
【0028】
前述のとおり、係止部材20は、その長尺方向が手摺10が延びる方向に対して直行するように設置されている。また、図3に示すように、保水ブロック5は、手摺10が延びる方向に対して直行する方向に、一列ごとに互い違いに配置されている。したがって、図6(B)に示すように、垂直板22は、支柱アンカーブロック5aと目地がずれている保水ブロック5に対して、その中心を通ることになる。そこで、このような位置に敷設される保水ブロック5には、その底面に垂直板22が嵌められる溝54が形成されている(図4(B)参照)。
【0029】
なお、垂直板22は保水ブロック5の側面とネジ24で接合されるが、垂直板22が保水ブロック5の中心を通る場合には、ネジ24を挿入することができないので、接合されていない。すなわち、垂直板22が中心を通る保水ブロック5は、水平板21に載った状態となっている。
【0030】
以上のように係止部材20が設置されているから、支柱アンカーブロック5aに接合される係止部材20a,20aによって、支柱アンカーブロック5aと、手摺10が延びる方向に対して直行する方向に支柱アンカーブロック5aと連なる複数の保水ブロック5と、手摺10が延びる方向にそれらの保水ブロック5と隣り合う保水ブロック5cとが係止されている。また、外側に位置する係止部材20b,20bによって、保水ブロック5cと、手摺10が延びる方向に保水ブロック5cと隣り合う保水ブロック5dとが係止されている。
【0031】
また、図3に示すように、係止部材20の長さは控柱アンカーブロック5bにも達しているため、支柱アンカーブロック5aおよび控柱アンカーブロック5bと、それらの周囲に敷設された保水ブロック5とは係止部材20で係止されて一体となっている。
【0032】
図1に示すように、手摺10に人が寄り掛かったり、強風により大きな外力が加わったりすると、手摺10ごと保水ブロック5が浮き上がろうとする。例えば、外力がルーフバルコニーの内側から外側に向けてかかった場合、ルーフバルコニーの外側に位置する控柱アンカーブロック5bを中心に手摺10が縦に回転しようとし、支柱アンカーブロック5aは真上に浮き上がろうとする。しかし、上記のように、隣り合う保水ブロック5は凹部51および凸部52により互いに係止されており、さらに、支柱アンカーブロック5aおよび控柱アンカーブロック5bと、それらの周囲に敷設された保水ブロック5とは係止部材20で係止されているから、支柱アンカーブロック5aに追従して周囲に敷設された保水ブロック5も連れ上がろうとする。そうすると、それらの保水ブロック5の重量により、支柱アンカーブロック5aが浮き上がり難くなり、手摺10が倒れることを防止できる。
【0033】
特に、人が手摺10に寄り掛かっている場合には、係止部材20が係止する保水ブロック5の上に人が立つことになり、支柱アンカーブロック5aが浮き上ろうとしても、人の重量により支柱アンカーブロック5aが浮き上がり難くなり、手摺10が倒れることを防止できる。
【0034】
また、本実施形態では、複数の係止部材20を用いて、手摺10が延びる方向に支柱アンカーブロック5aと隣り合う保水ブロック5も係止されているので、支柱アンカーブロック5aに連れ上がろうとする保水ブロック5の数が多くなり、より支柱アンカーブロック5aが浮き上がり難くなり、手摺が倒れることを防止できる。
【0035】
なお、垂直板22は係止部材20を保水ブロック5に接合するための部材であるが、水平板21に立設されているため、水平板21が保水ブロック5の重量により曲がり難くなり、係止されている保水ブロック5を確実に連れ上げることができるという効果も奏することができる。
【0036】
さらになお、本実施形態の手摺10は支柱11と控柱12で固定されているので、支柱11のみで固定されている場合に比べて倒れ難い。また、控柱12があることにより、外力がルーフバルコニーの内側から外側に向けてかかった場合、ルーフバルコニーの外側に位置する控柱アンカーブロック5bを中心に手摺10が縦に回転しようとし、支柱アンカーブロック5aは真上に浮き上がろうとする。そのため、支柱アンカーブロック5aと係止部材の接合部分に捻る力が加わらないので、接合部分が破損することを防止できる。
外力がルーフバルコニーの外側から内側に向けてかかった場合も同様に、ルーフバルコニーの内側に位置する支柱アンカーブロック5aを中心に手摺10が回転しようとし、控柱アンカーブロック5bは真上に浮き上がろうとする。そのため、控柱アンカーブロック5bと係止部材の接合部分に捻る力が加わらないので、接合部分が破損することを防止できる。
【0037】
(第2実施形態)
第1実施形態では、係止部材20は、その長尺方向が手摺10が延びる方向に対して直行するように設置されたが、これに限らず、長手方向が手摺10が延びる方向に対して交差する方向に設置されていれば良い。
例えば、図8に示すように、手摺10が延びる方向が保水ブロック5の目地に対して斜めになっている場合には、係止部材20を目地に沿って設置すれば、手摺10が延びる方向に対して交差して設置されることとなる。本実施形態でも、支柱11の周囲の保水ブロック5を係止することができ、また、人が係止された保水ブロック5の上に立つこととなるので、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0038】
(その他の実施形態)
前記実施形態では、保水ブロック5は馬目地に配置されていたが、目地が縦、横ともに一直線になるように芋目地に配置されていてもよい。芋目地に配置された場合には、係止部材20の垂直板22はすべて目地に嵌められることとなり、一部の保水ブロック5に溝54を設ける必要はない。
ただし、芋目地に配置すると、凸部52または凹部51が形成されていない側面同士が接触して隣り合う保水ブロック5,5は、直接的にも間接的にも互いに係止されない。そのため、風圧による飛散を防ぐ効果、および、手摺10が倒れることを防ぐ効果が弱くなる。
【0039】
また、前記実施形態では、係止部材20を用いたが、凸部52または凹部51のように、保水ブロック5,5が互いに係止する構造を有していれば、係止部材20を用いなくても、手摺10が倒れることを防ぐことができる。
【0040】
また、本発明は、ルーフバルコニーに限らず、屋上や歩道等、ブロックが敷設される種々のものに適用することができ、保水ブロックに限らず、その他敷設面に敷き詰められるブロックを敷設した場合にも適用することができる。これらの場合でも、上記実施形態と、同様の効果を奏することができる。
【符号の説明】
【0041】
10 手摺
11 支柱
11a 支柱アンカー
12 控柱
12a 控柱アンカー
20 係止部材
21 水平板
22 垂直板
5 保水ブロック
5a 支柱アンカーブロック
5b 控柱アンカーブロック
51 凹部
52 凸部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
敷設面に敷き詰められたブロックに固定された手摺の倒れ防止構造であって、
前記手摺が固定されたアンカーブロックと、該アンカーブロックの周囲に敷設されたブロックとが係止されている
ことを特徴とする手摺の倒れ防止構造。
【請求項2】
前記手摺が固定されたアンカーブロックと、該アンカーブロックの周囲に敷設されたブロックとが係止部材で係止されている
ことを特徴とする請求項1記載の手摺の倒れ防止構造。
【請求項3】
前記係止部材は、前記ブロックの底面に係止する長尺の水平板を備えており、
該水平板によって、前記アンカーブロックと、前記手摺が延びる方向に対して交差する方向に該アンカーブロックと連なる複数のブロックとが係止されている
ことを特徴とする請求項2記載の手摺の倒れ防止構造。
【請求項4】
複数の前記係止部材を備えており、
一の係止部材の水平板によって、前記アンカーブロックと、前記手摺が延びる方向に対して交差する方向に該アンカーブロックと連なる複数のブロックと、前記手摺が延びる方向に該アンカーブロックおよび該複数のブロックと隣り合うブロックとが係止されており、
他の一の係止部材の水平板によって、前記一の係止部材の水平板によって係止されたブロックと、前記手摺が延びる方向に該ブロックと隣り合うブロックとが係止されている
ことを特徴とする請求項3記載の手摺の倒れ防止構造。
【請求項5】
前記手摺は、前記敷設面に対して立設する支柱と、該支柱を支える控柱とを備えており、
前記支柱が支柱アンカーブロックに固定されており、前記控柱が控柱アンカーブロックに固定されており、
前記係止部材の水平板によって、前記支柱アンカーブロックと、前記控柱アンカーブロックと、該支柱アンカーブロックと該控柱アンカーブロックとを結ぶ直線上に位置する複数のブロックとが係止されている
ことを特徴とする請求項3記載の手摺の倒れ防止構造。
【請求項6】
前記係止部材は、前記水平板に立設する長尺の垂直板を備えており、
該垂直板と前記ブロックの側面とが接合されている
ことを特徴とする請求項3、4または5記載の手摺の倒れ防止構造。
【請求項7】
前記手摺が固定されたアンカーブロックの側面に形成された凸部または凹部と、該アンカーブロックの周囲に敷設されたブロックの側面に形成された凹部または凸部とが嵌ることにより、該アンカーブロックと該ブロックとが係止されている
ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5または6記載の手摺の倒れ防止構造。
【請求項8】
敷設面に敷き詰められたブロックに固定された手摺の倒れ防止に用いられる係止部材であって、
前記手摺が固定されたアンカーブロックの底面と、前記手摺が延びる方向に対して交差する方向に該アンカーブロックと連なる複数のブロックの底面とを係止する長尺の水平板を備える
ことを特徴とする係止部材。
【請求項9】
前記水平板に立設し、前記ブロックの側面と接合される長尺の垂直板を備える
ことを特徴とする請求項8記載の係止部材。
【請求項1】
敷設面に敷き詰められたブロックに固定された手摺の倒れ防止構造であって、
前記手摺が固定されたアンカーブロックと、該アンカーブロックの周囲に敷設されたブロックとが係止されている
ことを特徴とする手摺の倒れ防止構造。
【請求項2】
前記手摺が固定されたアンカーブロックと、該アンカーブロックの周囲に敷設されたブロックとが係止部材で係止されている
ことを特徴とする請求項1記載の手摺の倒れ防止構造。
【請求項3】
前記係止部材は、前記ブロックの底面に係止する長尺の水平板を備えており、
該水平板によって、前記アンカーブロックと、前記手摺が延びる方向に対して交差する方向に該アンカーブロックと連なる複数のブロックとが係止されている
ことを特徴とする請求項2記載の手摺の倒れ防止構造。
【請求項4】
複数の前記係止部材を備えており、
一の係止部材の水平板によって、前記アンカーブロックと、前記手摺が延びる方向に対して交差する方向に該アンカーブロックと連なる複数のブロックと、前記手摺が延びる方向に該アンカーブロックおよび該複数のブロックと隣り合うブロックとが係止されており、
他の一の係止部材の水平板によって、前記一の係止部材の水平板によって係止されたブロックと、前記手摺が延びる方向に該ブロックと隣り合うブロックとが係止されている
ことを特徴とする請求項3記載の手摺の倒れ防止構造。
【請求項5】
前記手摺は、前記敷設面に対して立設する支柱と、該支柱を支える控柱とを備えており、
前記支柱が支柱アンカーブロックに固定されており、前記控柱が控柱アンカーブロックに固定されており、
前記係止部材の水平板によって、前記支柱アンカーブロックと、前記控柱アンカーブロックと、該支柱アンカーブロックと該控柱アンカーブロックとを結ぶ直線上に位置する複数のブロックとが係止されている
ことを特徴とする請求項3記載の手摺の倒れ防止構造。
【請求項6】
前記係止部材は、前記水平板に立設する長尺の垂直板を備えており、
該垂直板と前記ブロックの側面とが接合されている
ことを特徴とする請求項3、4または5記載の手摺の倒れ防止構造。
【請求項7】
前記手摺が固定されたアンカーブロックの側面に形成された凸部または凹部と、該アンカーブロックの周囲に敷設されたブロックの側面に形成された凹部または凸部とが嵌ることにより、該アンカーブロックと該ブロックとが係止されている
ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5または6記載の手摺の倒れ防止構造。
【請求項8】
敷設面に敷き詰められたブロックに固定された手摺の倒れ防止に用いられる係止部材であって、
前記手摺が固定されたアンカーブロックの底面と、前記手摺が延びる方向に対して交差する方向に該アンカーブロックと連なる複数のブロックの底面とを係止する長尺の水平板を備える
ことを特徴とする係止部材。
【請求項9】
前記水平板に立設し、前記ブロックの側面と接合される長尺の垂直板を備える
ことを特徴とする請求項8記載の係止部材。
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図1】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図1】
【公開番号】特開2012−92628(P2012−92628A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−242915(P2010−242915)
【出願日】平成22年10月29日(2010.10.29)
【出願人】(000230836)日本興業株式会社 (37)
【出願人】(000131120)株式会社サンレール (23)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年10月29日(2010.10.29)
【出願人】(000230836)日本興業株式会社 (37)
【出願人】(000131120)株式会社サンレール (23)
【Fターム(参考)】
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