説明

手洗い用電気温水器

【課題】使用者がストレーナーの掃除やメンテナンスを行う際に、ストレーナーの着脱が容易な手洗い用電気温水器を提供する。
【解決手段】手洗い用電気温水器1は、水道から水を取入れる入水口12aと、水の流量を調整する流量調整バルブ12と、流量調整バルブ12内に設けられ、水の中の異物を濾過する着脱可能なストレーナー13と、水流を検知する流量検知器15と、水を加熱して湯にする熱交換ユニット16と、湯を蛇口に吐出する出湯口17aと、熱交換ユニット16への通電を制御する制御基板18と、各部材を有する本体ケース11とを備え、ストレーナー13は、着脱可能であり、本体ケース11の上面、側面または前面のいずれか一方に設けられ、ストレーナー13が設けられた本体ケース11の面に対して内側または同一面に位置し、着脱用の溝部13fが形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蛇口(給水栓)から吐出される水を予め温水にする手洗い用電気温水器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術の手洗い用電気温水器として、熱交換器(手洗い用電気温水器)から延びる2本の配管を浴槽に接続し、浴槽内の湯を熱交換器の外側で且つ浴槽と熱交換器の間の配管に設けられたストレーナー、循環ポンプ、熱交換器、浴槽の順に循環させ、配管のうち1本は止水栓(減圧逆止弁)を介して水道(給水源)に接続されるものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4350292号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら特許文献1のケースでは、ストレーナーが手洗い用電気温水器から離れている為、一般の使用者ではストレーナーの位置が分かり難くストレーナーの掃除やメンテナンスを実施することが難しい。更に、ストレーナーの掃除やメンテナンスは、止水栓を開閉する専門工具とストレーナーを着脱する専門工具を所有している専門業者でないと実施することが難しい。
【0005】
本発明は上記問題点に鑑みて成されたものであり、使用者がストレーナーの掃除やメンテナンスを行う際に、ストレーナーの着脱が容易である手洗い用電気温水器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の課題解決手段は、給水源から水を取入れる入水口と、前記入水口からの水の流量を調整する流量調整バルブと、前記流量調整バルブ内に設けられ、前記入水口から取入れた水の中の異物を濾過するストレーナーと、前記ストレーナーで濾過された水の通水と止水を検知する流量検知器と、前記流量検知器を通過した水を加熱して湯にするヒーターと、前記ヒーターで加熱された湯を給水栓に吐出する出湯口と、前記ヒーターへの通電を制御する制御基板と、前記入水口と前記ストレーナーと前記流量検知器と前記ヒーターと前記出湯口と前記制御基板とを有する本体ケースと、を備えた手洗い用電気温水器であって、前記ストレーナーは、着脱可能であり、前記本体ケースの上面、側面または前面のいずれか一方に設けられ、前記ストレーナーの外側の端面は、前記ストレーナーが設けられた前記本体ケースの上面、側面または前面に対して内側または同一面に位置し、着脱用の溝部が形成されている、構成である。
【0007】
また、本発明の第2の課題解決手段は、前記溝部は、硬貨が係合する溝幅である、構成である。
【0008】
また、本発明の第3の課題解決手段は、前記本体ケースは、前記ストレーナーの外周にテーパー形状を有する、構成である。
【0009】
また、本発明の第4の課題解決手段は、前記ストレーナーの外側の端面は、前記テーパー部の内側端面に対して内側または同一面に位置する、構成である。
【発明の効果】
【0010】
本発明の手洗い用電気温水器は、本体ケースの上面、側面または前面のいずれか一方にストレーナーを有していることで一般の使用者でもストレーナーの位置が分かり易くなる。更に、ストレーナーに着脱用の溝部が形成されていることでマイナスドライバーといった一般工具を使ってストレーナーを回転着脱することが可能になる。これらにより、使用者がストレーナーの掃除やメンテナンスを実施する際に、ストレーナーを着脱することが容易になる。
【0011】
また、本発明の手洗い用電気温水器は、溝部を硬貨が係合する溝幅とすることで、硬貨と云った身近な物を使って一般の使用者でもストレーナーの掃除やメンテナンスが可能になる。
【0012】
また、本発明の手洗い用電気温水器は、本体ケースがストレーナーの外周にテーパー形状のテーパー部を有することで握り易くトルクを掛け易い外径の大きな硬貨(例えば500円硬貨)を使うことが出来、お年寄りと云った力の弱い一般の使用者でもストレーナーの掃除やメンテナンスを楽に行なえる様に出来る。
【0013】
また、本発明の手洗い用電気温水器は、ストレーナーの外側の端面がテーパー部の内側端面に対して内側または同一面に位置するため、より意匠性を向上させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】手洗い用電気温水器を洗面台の下に設置した説明図である。
【図2】手洗い用電気温水器の外観の斜視図である。
【図3】実施例1に於けるストレーナーの外側周辺図である。
【図4】実施例1に於ける手洗い用電気温水器の内部説明図である。
【図5】実施例2に於けるストレーナーの外側周辺図である。
【図6】実施例2に於ける手洗い用電気温水器の内部説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0016】
(実施例1)
図1は、本発明の手洗い用電気温水器1を洗面台2の下に設置した説明図である。水は、洗面台2の下側収納部2aにある水道3(給水源)から止水栓4を介して手洗い用電気温水器1の入水口12aに水道圧によって圧送導入される。水は、手洗い用電気温水器1の中で湯に加熱され、水道圧によって出湯口17aから蛇口5(給水栓)へ湯が送出される。手洗い用電気温水器1には、電源コード6とアースコード6aが接続されている。電源コード6とアースコード6aには、漏電ブレーカ付き電源プラグ6bが接続されている。漏電ブレーカ付き電源プラグ6bは、洗面台2の下部にあるコンセント7に接続され、電源コード6を介して手洗い用電気温水器1へ電力を供給する。アースコード6aは、下側収納部2aにあるコンセント7のアース端子に接続される。意匠カバー8(本体ケース)の前面には、漏電ブレーカ付き電源プラグ6bがコンセント7へ接続されていることを示す通電ランプ9aと水を湯に加熱中であることを示す加熱中ランプ9bとを有する表示部9が設置されている。
【0017】
なお、洗面台2は、台所用流し台や浴室用洗面台と云った他の水場で代用することも可能である。下側収納部2aにコンセント7が無い場合は、延長コードなどを使用して洗面台2の近くのコンセントなどから手洗い用電気温水器1へ電力を供給することも可能である。
【0018】
図2は、手洗い用電気温水器1の外観の斜視図である。手洗い用電気温水器1は、手洗い用電気温水器1の外殻となる難燃ポリプロピレン樹脂製の意匠カバー8の側面にストレーナー13を挿入する挿入口8aを有している。ストレーナー13は、SUS304製で約120メッシュの金網13aを円筒形状物にし、円筒形状物の一端13bの外周はポリプロピレン樹脂で覆われ、その内側を濾過された水の出水口13cとしている。円筒形状物の他端13dは、全体をポリプロピレン樹脂で覆われ、他端13dの外側にストレーナー13を手で持つ為の握り部13eを形成している。握り部13eには、硬貨やマイナスドライバーなどを挿入可能な溝部13fが形成されている。金網13aの軸方向の合わせ面13gを含め円筒形状物の一端13bと他端13dの間には、補強用のポリプロピレン樹脂の梁13hが4本形成されている。一端13bと他端13dと梁13hを形成するポリプロピレン樹脂と金網13aとは、ポリプロピレン樹脂で金網13aを円筒形状物の内側と外側から挟むように一体成形されている。円筒形状物の一端13bの外周と他端13dの全体と4本の梁13hの間には、水を通す金網13aがポリプロピレン樹脂に覆われること無く剥き出しになっている。握り部13eの金網13a側の根元には、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDMゴム)製の第1Oリング14が挿入されている。第1Oリング14よりも金網13a側で且つ4本の梁13hまでのポリプロピレン樹脂には雄ねじ13iが形成されている。
【0019】
なお、ここでは挿入口8aを意匠カバー8の側面に有しているが、意匠カバー8の上面または前面に有する構成とすることも可能である。また、意匠カバー8の材質を、他の樹脂又は金属板で形成することも可能である。金網13aのメッシュは、必要に応じて変更可能である。
【0020】
図3は、実施例1に於けるストレーナー13の外側周辺図である。意匠カバー8の外側表面に形成された挿入口8aには、500円硬貨の外径よりも大きなテーパー部8b(凹部)が意匠カバー8の外側表面よりも内側に凹む様に形成されている。ストレーナー13の溝部13fは、深さ方向に500円硬貨の外径Rよりも大きなR形状を有する凹部である。ストレーナー13の外側の端面13jは、意匠カバー8の挿入口8aに挿入されて固定された状態ではテーパー部8bの内側端面8cに対して凹面となるか同一面となっている。
【0021】
ただし、テーパー部8bが形成されていない場合は、ストレーナー13の外側の端面13jは、意匠カバー8の挿入口8aに挿入されて固定された状態では意匠カバー8の外側表面に対して凹面となるか同一面となっている。
【0022】
なお、溝部13fは、深さ方向に長方形形状に凹む様に形成することも可能である。
【0023】
図4は、実施例1に於ける手洗い用電気温水器1から意匠カバー8を取外した状態の内部説明図である。意匠カバー8を取外した状態の手洗い用電気温水器1には、ベースプレート11(本体ケース)が具備されている。ベースプレート11には、水道2(図1参照)からの水を取入れる金属製の入水口12aを有するポリプロピレン製の流量調整バルブ12が設けられている。流量調整バルブ12には、ストレーナー13を挿入するストレーナー挿入管12bが形成されている。ストレーナー挿入管12bの外側端12dには、ストレーナー13が回転挿入されて固定された時に握り部13eの金網13a側の根元との間で第1Oリング14を水密的に圧縮する第1Oリング用受け面12eが形成されている。ストレーナー挿入管12bの第1Oリング用受け面12eより内側の内面には、ストレーナー13の雄ねじ13iに対応する径と長さとピッチを有する雌ねじ12cが形成されている。ストレーナー挿入管12bの内側端12fには、ストレーナー13が回転挿入されて固定された時に出水口13cに嵌入される出水口受け管12gが形成されている。出水口受け管12gには、出水口13cとの間で水密的に圧縮される第2Oリング12hが出水口受け管12gの外周に形成されたOリング溝12iを介して設置されている。
【0024】
出水口受け管12gと連通しストレーナー挿入管12bの外側に突き出ている出水管12jには、給水ホース19の一端が接続され他端が流量検知器15の一端に接続されている。流量検知器15の他端には、吐水ホース20の一端が接続され他端が熱交換ユニット16の一端に接続されている。熱交換ユニット16の他端には、出湯ホース21の一端が接続され他端が直線型円筒管17の一端に接続されている。直線型円筒管17の他端には、蛇口5へ湯を吐出する出湯口17aが形成されている。給水ホース19、吐水ホース20と出湯ホース21の両端はホースクリップ22によって抜け止め処置が施されている。流量検出器15の内側には、水の温度を測定するサーミスタ15aが挿入されている。流量検知器15の内には、水の通水と止水(水流)を検知する被検知体(図示せず)が設けられ、流量検知器15を通過した水を検知する。この被検知体は、例えば、水流によって回転することで流量を検知する構造とすることができる。熱交換ユニット16の内側には、湯の温度を測定するサーミスタ16aが挿入されている。ベースプレート11には、水の通水または止水と水や湯の温度を検知して熱交換ユニット16への通電を制御する制御基板18が取付けられている。制御基板18には、電源コード6とアースコード6aを介して15mAの漏電を検知して通電をOFFにする漏電ブレーカ付き電源プラグ6bが取付けられている。制御基板18に設置される5V作成用の3端子レギュレータ18aやヒーターON/OFF用のトライアックは熱交換ユニット16の水密用金属板16bに接触させられている。熱交換ユニット16の出力は最大1240W、水の流量は最大1000cm/min、湯の調整温度は最大で39.5℃の定格である。
【0025】
なお、サーミスタ15aの位置は流量検出器15の一端の円筒状内壁の内側等に、サーミスタ16aの位置は熱交換ユニット16の他端の円筒状内壁の内側等に、必要に応じて変更することが可能である。最大定格使用時には、熱交換ユニット16による水温上昇は約17℃である為、サーミスタ15aとサーミスタ16aと温度制御基板18は、削除することも可能である。必要に応じ、熱交換ユニット16の出力、水の流量、湯の調整温度を変更することは可能である。
【0026】
以下に、本発明の手洗い用電気温水器1の、実施例1の動作について、説明する。
【0027】
図4の状態で、手洗い用電気温水器1は、水道3からの水を水道圧によって入水口12aから取入れ、流量調整バルブ12に導入する。水は、流量調整バルブ12内に形成されたストレーナー挿入管12bに入り、ストレーナー挿入管12bに回転挿入されて固定されたストレーナー13の円筒状金網13aの外側から内側へ通過する。この際、水の中に混入している錆、砂、粉塵、微生物、水垢の塊等の固体物を金網13aにて濾過除去する。全ての水は、ストレーナー13の一端13bの出水口13cと出水口受け管12gとの間が水密的に接続されている為、接続部から漏れること無く必ず金網13aを通過する。全ての水は、ストレーナー13の他端13dのポリプロピレン樹脂と第1Oリング14とによってストレーナー挿入管12bの第1Oリング受け面12eとの間が水密的に接続されている為、接続部から漏れること無く必ず金網13aを通過する。金網13aを通過して固体物を濾過除去された水は、出水口13c、出水口受け管12g、出水管12j、給水ホース19、流量検知器15、吐水ホース20を通って熱交換ユニット16に押出される。水は、熱交換ユニット16内のセラミックヒータ(図示せず)によって加熱されて湯になる。湯は、出湯ホース21、直線型円筒管17、出湯口17aを通って給水栓へと押出される。
【0028】
ストレーナー13の掃除やメンテナンスを行なう際には、一般の使用者が止水栓4をCW方向(時計方向)に廻して止水栓4を閉め、手洗い用電気温水器1への通水を停止する。次いで、使用者が、溝部13fに500円硬貨やマイナスドライバーを挿入し、ストレーナー13をCCW方向(半時計方向)に回転させる。回転に伴い、雄ねじ12cが形成されたストレーナー13は、雌ねじ13hが形成されたストレーナー挿入管12bの内側から外側へ押出される。ストレーナー13が押出される際に、ストレーナー13の出水口13cは、ストレーナー13がストレーナー挿入管12bの内壁にガイドされて押出されることで、径方向のストレスを受けること無くストレーナー挿入管12bの出水口受け管12gから外される。更にストレーナー13が押出されることで、ストレーナー13は、ストレーナー挿入管12bから抜ける。取外されたストレーナー13は、使用者によって水で洗浄され、金網13a部分の外側にて濾過された固体物が洗い落とされる。固体物が取除かれたストレーナー13は、使用者によってストレーナー挿入管12bに挿入されてCW方向に回転される。回転に伴い、雄ねじ13iが形成されたストレーナー13は、雌ねじ12cが形成されたストレーナー挿入管12bの外側から内側へ更に挿入される。ストレーナー13が挿入される際に、ストレーナー13の出水口13cは、ストレーナー13がストレーナー挿入管12bの内壁にガイドされて挿入されることで、径方向のストレスを受けること無くストレーナー挿入管12bの出水口受け管12gへ挿入される。ストレーナー13は、根元がストレーナー挿入管12bの外側端12d面に当接し、金網13aに軸方向のストレスを掛けること無く、ストレーナー送入管12bへ固定される。その後、使用者が止水栓4をCCW方向に廻して止水栓4を開き、手洗い用電気温水器1への通水を再開する。
【0029】
以下に、本発明の手洗い用電気温水器1の、実施例1の効果について、説明する。
【0030】
本発明の手洗い用電気温水器1は、意匠カバー8とベースプレート11とから成る本体ケースにストレーナー13を有していることで一般の使用者でもストレーナー13の位置が分かり易くなる。更に、ストレーナー13が着脱回転用の溝部13fを有することでマイナスドライバーといった身近な一般工具を使ってストレーナー13を回転着脱することが可能になる。これらにより、一般の使用者でもストレーナー13の掃除やメンテナンスを実施することが容易になる。更に、本発明の手洗い用電気温水器1は、手洗い用電気温水器1の意匠カバー8の意匠面の突起が減る為、ストレーナー13を回転着脱する為に手を入れる空間を確保し易くなる。更に、手洗い用電気温水器1の周囲へ物を保管する際にストレーナー13が邪魔になったり、物の出し入れや止水栓4の操作時に手がストレーナー13に当たることを防止出来る。加えて、止水栓4と手洗い用電気温水器1が洗面台2の中と云う一目で分かる位置にある為、一般の使用者でも止水栓4の開閉とストレーナー13の着脱を容易に行なうことが可能になる。これにより、止水栓4を開けたままストレーナー13を外してストレーナー送入管12bの外側端12dから水が漏れることを防止出来る。併せて、トライアック(図示せず)熱交換ユニット16の水密用金属板16bに接触させることで、トライアックを冷却してその破損を防止すると共に、冷却熱を水の加熱に活用して省エネ化することも可能である。
【0031】
また、本発明の手洗い用電気温水器1は、溝部13fを硬貨が係合する溝幅とすることで、硬貨と云った身近な物を使って一般の使用者でもストレーナー13の掃除やメンテナンスが可能になる。
【0032】
また、本発明の手洗い用電気温水器1は、意匠カバー8がストレーナー13の外周にテーパー部8bを有することで握り易く大きなトルクを掛け易い500円硬貨と云った外径の大きな硬貨を使うことが出来、お年寄りと云った力の弱い一般の使用者でもストレーナー13の掃除やメンテナンスを楽に行なえる様に出来る。
【0033】
(実施例2)
図5は、実施例2に於けるストレーナー13の外側周辺図である。図6は、実施例2に於ける手洗い用電気温水器1から意匠カバー8を取外した状態の内部説明図である。
【0034】
実施例1と比較して、実施例2のストレーナー13は、握り部13eが手洗い用電気温水器1の上面、側面または前面のいずれか一方の面に設置された時にいずれか一方の面よりも外側に突出ていることが特徴である。更に、握り部13eには、滑り止め用の縦目ローレット13kが形成されている。
【0035】
なお、ここでは握り部13eに縦目ローレット13kを形成しているが、綾目ローレットと云った他の形状の滑り止めを形成したりEPDMゴムと云った滑り止めカバーを一体成形して代用することも可能である。握り部13eは、高齢者と云った指の力の弱い使用者によって溝部13fに硬貨やマイナスドライバーなどを挿入され、更に容易に回転させられる。
【0036】
以下に、本発明の手洗い用電気温水器1の、実施例2の動作について、説明する。
【0037】
実施例1と比較して、実施例2のストレーナー13は、手で握り部13eを直接握って回転させストレーナー13を手洗い用電気温水器1から着脱される。この際、握り部13eに形成された縦目ローレット13kは、回転時に握り部13eで指が滑るのを防止する。
【0038】
以下に、本発明の手洗い用電気温水器1の、実施例2の効果について、説明する。
【0039】
本発明の手洗い用電気温水器1は、ストレーナー13が着脱回転用の握り部13eを有することで、マイナスドライバーや硬貨といった身近な工具や物の持合わせが無い場合に、一般の使用者でも手を使ってストレーナー13の掃除やメンテナンスが可能になる。
【符号の説明】
【0040】
1 手洗い用電気温水器
2 洗面台
3 水道(給水源)
4 止水栓
5 蛇口(給水栓)
8 意匠カバー
8a 挿入口
11 ベースプレート
12 流量調整バルブ
12a 入水口
12b ストレーナー挿入管
12c 雌ねじ
12d 外側端
12e 第1Oリング用受け面
12f 内側端
12g 出水口受け管
12h 第2Oリング
12i Oリング溝
12j 出水管
13 ストレーナー
13a 金網
13b 一端
13c 出水口
13d 他端
13e 握り部
13f 溝部
13g 挿入部軸方向の合わせ面
13h 梁
13i 雄ねじ
13j 外側の端面
13k 縦目ローレット
14 第1Oリング
15 流量検知器
16 熱交換ユニット
17 直線型円筒管
17a 出湯口
18 制御基板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
給水源から水を取入れる入水口と、
前記入水口からの水の流量を調整する流量調整バルブと、
前記流量調整バルブ内に設けられ、前記入水口から取入れた水の中の異物を濾過するストレーナーと、
前記ストレーナーで濾過された水の通水と止水を検知する流量検知器と、
前記流量検知器を通過した水を加熱して湯にするヒーターと、
前記ヒーターで加熱された湯を給水栓に吐出する出湯口と、
前記ヒーターへの通電を制御する制御基板と、
前記入水口と前記ストレーナーと前記流量検知器と前記ヒーターと前記出湯口と前記制御基板とを有する本体ケースと、
を備え、
前記ストレーナーは、着脱可能であり、前記本体ケースの上面、側面または前面のいずれか一方に設けられ、前記ストレーナーの外側の端面は、前記ストレーナーが設けられた前記本体ケースの上面、側面または前面に対して内側または同一面に位置し、着脱用の溝部が形成されている、
手洗い用電気温水器。
【請求項2】
請求項1に記載の手洗い用電気温水器であって、
前記溝部は、硬貨が係合する溝幅である、
手洗い用電気温水器。
【請求項3】
請求項1または2に記載の手洗い用電気温水器であって、
前記本体ケースは、前記ストレーナーの外周にテーパー形状のテーパー部を有する、
手洗い用電気温水器。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の手洗い用電気温水器であって、
前記ストレーナーの外側の端面は、前記テーパー部の内側端面に対して内側または同一面に位置する
手洗い用電気温水器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−108219(P2013−108219A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−251537(P2011−251537)
【出願日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【出願人】(000000011)アイシン精機株式会社 (5,421)
【Fターム(参考)】