説明

手足の浮腫緩和用保持具

【課題】 浮腫等の腫れ上がった手足の皮膚を保護しつつ、腫れを緩和するのに好適な手足を指も含めて快適に包む保持具を提供すること。
【解決手段】 ポリウレタン弾性繊維を含む伸縮性の地糸とパイル糸の添え糸とで、パイル編みして裏地にパイル糸によるパイルを備えた編地を、該編地の裏地同士を内面に向かい合わせて重ね合わせ、重ね合わせの上端部から縦方向に伸縮糸で逢着により、各指を差し入れる外周および内部仕切りを有する指部と甲及び甲裏とからなることを特徴とする手または足を包む保持具である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、浮腫症状を呈する手足の皮膚を保護して包む保持具に関する。とりわけ、子宮がんや乳がんの治療のあとの続発性リンパ浮腫患者の手足を、その指先まで、適度な圧迫で優しく包み込むことのできる保持具に関する。
【背景技術】
【0002】
子宮癌や乳癌などの末期には、リンパ浮腫により手足全体が指先も含めてパンパンなほどにひどく腫れ上がることがある。その多くは手術後にリンパ管の圧迫や狭窄などが原因で起こる二次性のものであるが、リンパ管の流れが悪くなると、リンパ管の内容物がリンパ管の外にしみ出し、強くむくみが現れることとなる。それらの閉塞は、骨盤や足の付け根、脇の下のリンパ節が起こし易い箇所であることから、感染や悪性腫瘍によって、手足の腫れとして現れることとなる。また、蛋白質がリンパ管からもれて組織内に蓄積されると、組織細胞の変性と線維化が起こり、その部分の皮膚が次第に硬くなるなどする。
そこで、腫れ上がった皮膚を傷つけないように保護しつつ、症状を緩和することが志向されている。
【0003】
従来、静脈浮腫やリンパ浮腫による手足の腫れの治療のためには、たとえば足の甲から膝にかけて、張力をかけつつバンテージを巻き付けて圧迫することで、その腫れの改善を促す治療方法がなされてきた(たとえば特許文献1参照。)。
【0004】
しかしながら、適度なテンションで伸縮性の包帯を足先から踵、膝といった関節を経て太股まで的確に巻き上げていくのは必ずしも容易ではない。適切なストレッチ素材の弾性包帯の選択と、下肢、上肢の部位および患者の腫れ具合や体型にあわせた巻き方で治療効果を得ることが重要だからである。一般には、患者が自身で施術することは困難であり、医師や看護師のなかでも、特に講習等により巻き方を習熟した熟練者によって施術されることにならざるを得ない。
なお、こうした弾性包帯を効果的に巻き付けた場合、施術された患者は、下肢または上肢をぐるぐる巻にほとんど固定されたような状態となり、不自由を強いられることとなる。
【0005】
また、四肢のリンパ浮腫治療のために、手に着用する弾性グローブといったものが市販されており、一部は保険適用による療養費の支給対象ともされている(「四肢のリンパ浮腫治療のための弾性着衣等にかかる療養費の支給における留意事項」平成20年3月21日保医発第0321001号参照)。
【0006】
こうした弾性着衣は、付加される圧迫力が強いものであり、着圧が30mmHg以上(医師による特別な指示があれば20mmHg以上)が支給対象と規定されている。また、半年に2着までが支給限度となっている。そこで、一般に、かなり強い圧力で締め上げることができるものであって、かつ半年間、2着を洗い替えしながら使い続けることができるだけの長期使用に堪える材質であることが必要とされている。
【0007】
こうした弾性着衣のうち、手袋タイプのものとして、メディバイロイト社の弾性グローブ、メディエスプリを例にとって説明する(非特許文献1のカタログ参照。)。これは麻のような硬い繊維糸を平編したものである。5本の指先から手首までをカバーする手袋として、所定の加圧力3.1〜4.3kPa(23〜32mmHg)を確保するには、伸縮性に乏しい素材であるため、着用する各人の手のサイズにあわせた個別の設計が必要となる。
【0008】
たとえば、手の周径(手の甲と掌の外周サイズ)を手首、手首の節の位置、親指付け根の上、残る四指の付け根付近と4箇所で計測し、SS、S、M、L、LLと5段階にサイズ分けている。また5本の各指の付け根と第1関節付近の指の周径も計測し、5段階にサイズ分けしている。各指の長さを計測し、また、手の長さも、親指の付け根から残り四指の付け根までの長さ、手首から残り四指の付け根までの長さ、手首の節から残り四指の付け根までの長さ、を計測し、これらのサイズを組みあわせて適切なサイズを割り出すものとなっている。
【0009】
しかしながら、上記の製品は、圧迫する機能面ゆえに伸縮性に乏しく、硬い繊維素材であることから、5本の指先まで1本1本指を通して着用するには、かなりの力が必要であり、着脱は容易ではない。また、弾性グローブを着用するうちに浮腫が悪化もしくは改善することで手の腫れ上がる具合が変わってくると、適用できなくなってしまうなど、サイズに極めてシビアなものであった。また、そもそも途中で周径が変化するとなれば、それにあわせて編み目を調整するなど特殊な編機を用いて複雑な工程を経て製作しなければならず、大量生産に向かず、コストも割高となりやすかった。
【0010】
さて、こうした適切な圧迫治療を施すことにより改善をみる段階であれば、ある程度不自由な状態であっても、それを受忍して治療を続けることもできうるであろう。しかしながら、末期患者のリンパ浮腫に至っては、そうした圧迫治療による改善治療よりは、むしろ症状の緩和により穏やかな生活環境を提供することに主眼をおくべき段階といえる。
しかしながら、こうした場合に、弾性包帯でぐるぐる巻きに動けなくすることは望ましくなく、身体的拘束の少ない手段が望まれる。
【0011】
また、末期癌患者の場合、圧迫する硬い弾性グローブでは、手の皮膚が破れ易く腫れ上がって傷つくことを危惧する状態にある。圧迫の強い手袋では、皮膚がパンパンに腫れ上がってはち切れそうな様相を呈している患者には、とても刺激が強く、手指が不自由になりつつある患者が一人で交換し着用することは相当に困難を伴う。たとえば、5本の指が個別に独立して圧迫する仕様なので、1本1本に各指を順に入れていくしかなく、手が不自由な末期患者には非常に大変な労力を要する。
さらに、無理して着用するとなれば、硬い素材ゆえに、かえって皮膚表面を傷つけるおそれも高いものといえた。そもそも、こうした患者は、治療治癒よりも保護と症状の緩和を志向しており、治療目的の拘束性の強い、硬く伸縮性のない素材を用いた従来の弾性グローブは適用になじまず、不十分であった。
【0012】
他方、皮膚の保護目的で、単なる市販のサポーターのような筒状の軟らかい素材を流用することも考えられる。しかしながら、簡単にすぽっと手にはめることはできても、筒状だけでは指先までカバーしきれないことから、リンパ浮腫の末期癌患者にとっては、不十分なものであり、満足感が得られないものであった。すなわち、これらの筒状のサポーターをそのまま指までかぶせても、4本の指がまとまって圧迫されるだけなので、指のサポート感に欠けるものとなる。したがってミトン形状のみでは不足である。また、手の周径は位置によって変化が大きいことから、何の縫製もせずに筒状のサポーターをすっぽりかぶせても、手のひら全体を包むようにサポートすることには必ずしも十分ではなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特許第3609341号公報
【非特許文献】
【0014】
【非特許文献1】メディバイロイト社製品カタログ「Medi メディ弾性スリーブ」 ナック商会発行
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明は、リンパ浮腫等の腫れ上がった手足の皮膚を保護しつつ、腫れを緩和するのに好適な手足を指も含めて快適に包む保持具を提供することである。また、不自由な手でも着脱動作が容易な、手足のサイズへの適応レンジの広い保持具を提供しうることである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本課題を解決するための請求項1に記載の手段は、ポリウレタン弾性繊維を含む伸縮性の地糸とパイル糸の添え糸とで、パイル編みして裏地にパイル糸によるパイルを備えた編地を、該編地の裏地同士を内面に向かい合わせて重ね合わせ、重ね合わせの上端部から縦方向に伸縮糸で逢着により、各指を差し入れる外周および内部仕切りを有する指部と甲及び甲裏とからなることを特徴とする手または足を包む保持具である。
【0017】
請求項2に記載の手段は、ポリウレタン弾性繊維を含む伸縮性の地糸とパイル糸の添え糸とで、パイル編みして裏地にパイル糸によるパイルを備えた編地を、該編地の裏地同士を内面に向かい合わせて形成の丸編みからなる継目のない筒状の編地とし、該筒状の編地の対向する内面同士を重ね合せ、重ね合わせの上端部から縦方向に伸縮糸で逢着により、各指を差し入れる内部仕切りを有する指部と甲及び甲裏とからなることを特徴とする手又は足を包む保持具である。
【0018】
請求項3に記載の手段は、編地は伸縮率が縦、横いずれも80%以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の手又は足を包む保持具である。
【0019】
請求項4に記載の手段は、各指を差し入れる内部仕切りは、5指のうち少なくとも人指し指、中指、薬指、小指の間をそれぞれ個別に仕切るものでありながら、編地としては一体のままであること特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の手又は足を包む保持具である。
【0020】
本発明の編地に用いるパイル編は、地糸と添え糸の2本の糸をまとめて平織するかのように編みあげながら、裏地側のシンカーループ部(裏目と裏目をつなぐループ部分)の添え糸を引き出して輪奈とすることでパイルを形成せしめたものである。表地は平編の表目が並んだ稠密な面が、裏地はシンカーループ部の柔らかいパイルが一面に形成されている。こうした編地は、たとえば一般的な丸編み用のパイル編機で製造することができ、パイルを内面側としたシームレスな筒状の編地を得ることができる。
【0021】
パイル編の地糸と添え糸の2本の糸は、同じ組成の糸でなくともよいが、少なくとも地糸側を伸縮性に富んだポリウレタン弾性繊維を含有する糸を用いる。裏地側のシンカーループ部はパイル状に添え糸が引き出されてしまっているので、ポリウレタン弾性繊維含有の地糸は添糸の伸縮率に覊束されることなく、シンカーループ部を中心に十分に伸縮性を発揮できることとなる。そこで、通常のパイル編や平編とは異なり、まるでゴム編みのような横方向への伸縮性を呈することができる。
【0022】
ポリウレタン弾性繊維を含有する糸とは、繊維自体が5〜8倍程度伸び縮みするという弾性に富んだ繊維であり、一般名スパンデックスもしくはエラステインと呼称される。具体的な製品としては、フジボウスパンデックス(富士紡績)、テイジンネオロンスパンデックス (帝人)、オペロン(東レ・デュポン)、東洋紡エスバスパンデックス(東洋紡績)、モビロン(日清紡績)、ルーベル(鐘紡)、ロイカ(旭化成工業)、ライラク、バオリン、スパンゼル、ペルロンUなどが知られている。ポリウレタン単体ではなく、一般には、カバード・ヤーン、コア・スパーン・ヤーンなどの形態で使用される。
【0023】
さて、本発明の編地は、ポリウレタン弾性繊維を含有する地糸で編まれているので、横方向のみならず、縦方向にも伸縮性を有している。そして編地の伸縮率は、縦方向、横方向いずれも80%以上有している。好ましくは150〜300%程度伸縮するものがよい。伸縮性が高いと、これを手足の浮腫を包んで保持する際の肌への追従性が良好であり、また、手や足のサイズ変化にも適用可能な高い汎用性が得られることとなる。すると、大量生産やコストダウンになじみやすく、実施しやすいものとなる。
【0024】
編地は、裏面を内側にして、パイルを対向させるように向かい合わせて、柔らかいパイルの間に手足をさしいれて保持しうるように使用する。そこで、編地を向かい合わせて重ねたうえで、たとえば手の大まかな輪郭形状に沿って裁断する。
【0025】
ところで、平編は一般にほつれやすいとされているが、本発明では、地糸と添え糸の太さや種類を変えることができるので、重なる糸同士が絡みやすく、さらに弾性繊維を含めることでより絡みやすくなっている。そこで、裁断によっても、端部がほつれて順次ほどけていくといったことが比較的生じにくい構造である。そこで、端部をかがるなど、余計な始末をせず、切り落とした状態でそのまま手足の保持具として患者に提供しても、実用性を損なわないものである。構造が簡単にできる点でコストダウンに資する。また、端部をかがらないので、柔らかいタッチを外縁部でも維持できる。またほつれにくいので、耐久性も得られ、また洗濯ができるため、衛生面も確保しやすい。
【0026】
なお、裁断の際、手指と手指との間は、親指と人指し指との間を除いて、残りの指の間に切れ目を入れることはしないものとする。こうすることにより、各手指同士は、編地全体で一体的に挟み込むようにして拘束されることとなる。伸縮性がいいので、手が不自由な患者でも、とりあえず、手袋状の内部に片手を差入れ、他の手で手袋の端部を掴んで引っ張るようにして手全体を内部にすべらせていくことができる。こうすることで、指ごとに一本一本送り込むような作業を強いられることがないので、患者の装着における負担は軽減されることとなる。
【0027】
ところで、人指し指、中指、薬指、小指の間は、スパンデックス糸などの伸縮性を有する糸をミシン等で縫製することで仕切りとする。あくまで、伸縮性の糸が好適なのは、縦方向への伸びを阻害しないため、布を引っ張るようして手を差し入れるなどの無理をしても、糸がつれたりほつれたりしにくいものとなる。甲と甲裏の編地それぞれが一体的に面として押圧することから、指部の押圧は、仕切りの逢着と相俟って、簡易に適切な圧迫感を得ることができる。
【発明の効果】
【0028】
本発明の保持具は、伸縮性に優れ、柔らかく皮膚を包み込むので、皮膚が傷つくことなく、浮腫の腫れに適度な圧迫を加えて快適な装着感が得られる。また、装着時に保持具一部を引っ張ることで、指先まで一気にさし入れて装着する動作が完了でき、負担も少ない。とりわけ、指の間が切り離されていないので、手全体を保持具内部に滑らせるように差し入れて一気に装着ができるなど、着脱の便宜性に優れるとともに、編地の面全体で各指を押圧することから、適度な圧迫感を簡易に実現しうる。また、伸縮性がいいので、形状への追従性が良好であるから、サイズを細かく取り揃えずとも適用しうるものとなる。端部の糸はほつれにくいので、端部を切り落としたままに、ざっくりと指と指の間だけを縫製すればよいことから、製作が容易で手間がかからないものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の手および手指を保護する保持具の平面図である。
【図2】本発明の足および足指を保護する保持具の平面図である。
【図3】本発明の編地のパイル編を、裏面(内面側)から表した模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明の実施の形態を図面を交えて以下に説明する。
まず、パイル編の編地は、たとえば40ウェール/インチ、20コール/インチ程度の粗密のものとし、緯編用のパイル編機で丸編みして、シームレスな筒状体を得る。これを裁断して板状にしてから重ね合わせて使うこともできるし、筒のままで手や足の太さに適用可能なら、図2に示すように、継目なしでそのまま筒状体として用いてもよい。
【0031】
さて、パイル糸としては、たとえば縒りが弱めの綿番手40s程度の綿糸を用いて、3mm程度の毛足の柔らかいパイルを裏地(内面側)に形成せしめたものとする。ポリウレタン弾性繊維を含む伸縮性の地糸は、たとえば綿番手80s程度のコアスパン糸などであり、一般にスパンデックス、エラスタンと称される弾性糸である。地糸そのものの伸縮率は高いことが望ましく、伸縮性に富んだものとすることで、縦横に柔軟に伸縮しうる編地が得られる。
【0032】
図3は、パイル編の編地を裏面側から表した模式図である。このように、裏目15と裏目15の間のシンカーループ14のところに、輪奈が形成され、パイル13となっている。裏目15と裏目15の間のシンカーループ14は、添え糸12のパイルと地糸11のスパンデックス糸が重なっておらず離れた箇所となっているので、地糸が非常によく横に伸縮しうる。
【0033】
図1は、手および手指を保護する保持具の平面図である。まず、外周12cm程度の円筒状の編地を長さ20cm程に裁断し、後端部8を得る。平置きすると、円筒を保つことなく、編地が2枚重なるかのように、パイル13のある裏地2が向いあうようにして平たくなる。そこに左手を重ねて、おおよその外延を縁取りるように大きめに裁断することとし、手首から親指の付け根にかけて裁断し、また、各指の先端7も適切な長さとなるように切り落として揃える。なお、各指の先端は、塞ぐことなく切り落としたままとすることで、装着者が開放的な使用感を得られる。
【0034】
また、親指の先端をわずかに指より短めにすることで、指先が手を包むための保持具1の先端部7から露出することとなる。指先が直に物などに触れることが可能となるため、保持具装着時も、細かな作業を試みる際の感覚に優れる。
【0035】
指と指の間は、仕切り逢着部6で、指と指の間部分だけがミシンで縫われている。逢着部の幅を広狭自在に調整することで、指の太さによりみあった圧迫が可能となる。本物品は構造が簡単で、その他には、4に示す外縁の逢着と、9の親指と人指し指との間を切れ込みを設けるだけである。したがって、手直しも簡単なので、最適なサイズを得ることも容易である。
【0036】
図2は足および足指を保護する保持具10の平面図である。図1との違いは、足の場合は、先端部7と後端部8を裁断すれば、あとは筒状の形状をそのまま利用して、足を差し入れるようにする点である。手の周径の変化量は大きいのに対して、足は、それほどでもないので、足の甲、足首、踵といった複雑な形状で屈曲する場合であっても、伸縮性の高い本発明の物品であれば、十分対応でき、適切な圧力で保持することができる。
【0037】
当初の長さは、たとえば35cm程度とし、着用時に短くしたいときは、適宜切断することで、対応しうる。後端部8も先端部7も、裁断するだけで、それ以上に縫い合わせずとも、ほつれることはないからである。
【符号の説明】
【0038】
1 手を包むための保持具
2 裏地
3 表地
4 外縁逢着部
5 親指−人指し指間逢着部
6 仕切り逢着部
7 先端部
8 後端部
9 切れ込み
10 足を包むための保持具
11 地糸
12 添え糸
13 パイル
14 シンカーループ
15 裏目

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリウレタン弾性繊維を含む伸縮性の地糸とパイル糸の添え糸とで、パイル編みして裏地にパイル糸によるパイルを備えた編地を、該編地の裏地同士を内面に向かい合わせて重ね合わせ、重ね合わせの上端部から縦方向に伸縮糸で逢着により、各指を差し入れる外周および内部仕切りを有する指部と甲及び甲裏とからなることを特徴とする手または足を包む保持具。
【請求項2】
ポリウレタン弾性繊維を含む伸縮性の地糸とパイル糸の添え糸とで、パイル編みして裏地にパイル糸によるパイルを備えた編地を、該編地の裏地同士を内面に向かい合わせて形成の丸編みからなる継目のない筒状の編地とし、該筒状の編地の対向する内面同士を重ね合せ、重ね合わせの上端部から縦方向に伸縮糸で逢着により、各指を差し入れる内部仕切りを有する指部と甲及び甲裏とからなることを特徴とする手又は足を包む保持具。
【請求項3】
編地は伸縮率が縦、横いずれも80%以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の手又は足を包む保持具
【請求項4】
各指を差し入れる内部仕切りは、5指のうち少なくとも人指し指、中指、薬指、小指の間をそれぞれ個別に仕切るものでありながら、編地としては一体のままであること特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の手又は足を包む保持具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−83014(P2013−83014A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−223504(P2011−223504)
【出願日】平成23年10月8日(2011.10.8)
【出願人】(511245086)株式会社ほほほ (1)
【Fターム(参考)】