説明

投影装置、投影方法及びプログラム

【課題】投影画像を縮小させる際に必要な手間を極力簡略化する。
【解決手段】入力された画像信号に対応する矩形の光像を形成するマイクロミラー素子17と、マイクロミラー素子17で形成された光像を拡大し、投影対象となる面に対して投影する投影光学系18〜23と、投影光学系により投影される画像の縮小を指示するキースイッチ部32と、この指示に従い、マイクロミラー素子17で形成する矩形の光像をその上辺側を基準として縮小させる制御部26とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、DLP(登録商標)方式のデータプロジェクタ装置等に好適な投影装置、投影方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的なプロジェクタ装置では、投影画像をスクリーンに拡大投影することができ、投影画像を所定の倍率で拡大する拡大投影機能を備えている。
【0003】
例えば、以下に示す特許文献でも、投影画像を所定の倍率で拡大する拡大投影機能を備え、デジタルズームを行なう旨が記載されている。(特許文献1)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−077821号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した如く、プロジェクタ装置のズーム機能は投影画像の中心を基準として投影画像の大きさを変えるものである。例えば視聴者の頭越しに装置の設置場所からスクリーンに向けて投影を行なうような、きわめて一般的な設置環境にある場合、投影画像がスクリーンに対して大きい状況では、投影画像をズーム機能により縮小させると共に、装置の設置角度を調整、具体的には仰角を大きくすることで、投影光軸自体を上げなければならないことが多々あり得る。
【0006】
そのような場合、ズーム機能により画像の縮小は、装置本体の操作部あるいは装置に付属したリモートコントローラでの遠隔操作により実現できる一方で、装置の設置角度の調整は、装置下面の脚部の長さを調節するか、あるいは装置の下に適度な厚さの部材を挟み込むことが必要となり、その調整の手間が煩雑なものとなる。
【0007】
本発明は上記のような実情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、投影画像を縮小させる際に必要な手間を極力簡略化することが可能な投影装置、投影方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1記載の発明は、入力された画像信号に対応する矩形の光像を形成する表示手段と、この表示手段で形成された光像を拡大し、投影対象となる面に対して投影する投影手段と、この投影手段により投影される画像の縮小を指示する指示手段と、この指示手段での指示に従い、上記表示手段で形成する矩形の光像をその上辺側を基準として縮小させる投影制御手段とを具備したことを特徴とする。
【0009】
請求項2記載の発明は、上記請求項1記載の発明において、上記投影制御手段は、上記縮小した矩形の光像の範囲外をマスクすることを特徴とする。
【0010】
請求項3記載の発明は、上記請求項1記載の発明において、上記投影手段により投影対象となる面に対して投影される画像の形状を認識する認識手段をさらに具備し、上記指示手段は、上記投影手段の投影する画像の台形補正を指示し、上記投影制御手段は、この指示手段での指示に従い、上記表示手段で形成する矩形の光像をその上辺側を基準として変形して縮小させ、上記投影対象となる面上で矩形の画像を投影させることを特徴とする。
【0011】
請求項4記載の発明は、上記請求項3記載の発明において、上記認識手段は、投影対象となる面上の複数点までの距離を測定し、測距結果から上記投影手段の投影光軸に対する当該面の傾きを検出し、検出した傾きから投影画像の形状を認識することを特徴とする。
【0012】
請求項5記載の発明は、上記請求項3記載の発明において、上記認識手段は、上記投影手段で投影する画像を撮影し、撮影した画像中の投影画像の形状を認識することを特徴とする。
【0013】
請求項6記載の発明は、入力された画像信号に対応する矩形の光像を形成する表示部、及びこの表示部で形成された光像を拡大し、投影対象となる面に対して投影する投影部を備えた投影装置の投影方法であって、上記投影部により投影される画像の縮小を指示する指示工程と、この指示工程での指示に従い、上記表示部で形成する矩形の光像をその上辺側を基準として縮小させる投影制御工程とを有したことを特徴とする。
【0014】
請求項7記載の発明は、入力された画像信号に対応する矩形の光像を形成する表示部、及びこの表示部で形成された光像を拡大し、投影対象となる面に対して投影する投影部を備えた投影装置に内蔵されたコンピュータが実行するプログラムであって、上記投影部により投影される画像の縮小を指示する指示ステップと、この指示ステップでの指示に従い、上記表示部で形成する矩形の光像をその上辺側を基準として縮小させる投影制御ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、投影画像の縮小に合わせて投影位置の上辺側への調整も自動的に行なうことにより、必要な手間を大幅に簡略化することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施の一形態に係るプロジェクタ装置の機能構成を示すブロック図。
【図2】同実施の形態に係る特定のキー操作に対する処理内容を示すフローチャート。
【図3】同実施の形態に係るズームダウンされる投影画像を例示する図。
【図4】同実施の形態に係る投影画像ズームダウン時のマイクロミラー素子での画像表示状態を例示する図。
【図5】同実施の形態に係る自動台形補正される投影画像を例示する図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下本発明をDLP(Digital Light Processing)(登録商標)方式のプロジェクタ装置に適用した場合の実施の一形態について図面を参照して説明する。
【0018】
図1は、同実施の形態に係るプロジェクタ装置10の電子回路の機能構成を示す。同図で、入出力コネクタ部11より入力された各種規格の画像信号が、入出力インタフェース(I/F)12、システムバスSBを介して画像変換部13で所定のフォーマットの画像信号に統一された後に、投影エンコーダ14へ送られる。
【0019】
投影エンコーダ14は、送られてきた画像信号をビデオRAM15に展開して記憶させた上でこのビデオRAM15の記憶内容からビデオ信号を生成して投影駆動部16に出力する。
【0020】
この投影駆動部16は、送られてきた画像信号に対応して適宜フレームレート、例えば60[フレーム/秒]と色成分の分割数、及び表示階調数を乗算した、より高速な時分割駆動で空間的光変調素子(SOM)である例えばマイクロミラー素子17を表示駆動する。
【0021】
このマイクロミラー素子17に対して、リフレクタ18内に配置された、例えば超高圧水銀灯を用いた光源ランプ19が出射する高輝度の白色光を、カラーホイール20を介して適宜原色に着色し、インテグレータ21で輝度分布が均一な光束とした後にミラー22で全反射して照射することで、その反射光で光像が形成され、投影レンズ23を介してここでは図示しないスクリーンに投影表示される。
【0022】
この投影レンズ23は、マイクロミラー素子17で形成された光像を拡大してスクリーン等の対象に投影するものであり、合焦位置及びズーム位置(投影画角)を任意に可変できる。
【0023】
しかるに、光源ランプ19の点灯駆動と、カラーホイール20を回転駆動するモータ(M)24はいずれも投影光処理部25からの供給電圧値に基づいて動作する。
【0024】
上記各回路の動作すべてを制御部26が制御する。この制御部26は、CPU、ワークメモリ等により構成され、不揮発性メモリでなるプログラムメモリ27に固定記憶された動作プログラムや各種定型データ等を用いて制御動作を実行する。
【0025】
この制御部26にはさらに、上記システムバスSBを介して測距処理部28及び音声処理部29が接続される。
【0026】
測距処理部28は、このプロジェクタ装置10の前面に上記投影レンズ23と近接配置された2対の位相差センサからなる測距センサ30を制御駆動し、それらの検出出力から投影対象となるスクリーン上の任意複数の点位置までの距離を算出するもので、算出された距離値データを上記制御部26へ送る。
【0027】
音声処理部29は、PCM音源等の音源回路を備え、投影動作時に与えられる音声データをアナログ化し、プロジェクタ装置10の例えば筐体上面に設けられるスピーカ31を駆動して拡声放音させ、あるいは必要によりビープ音等を発生させる。
【0028】
なお、制御部26に対して、キースイッチ部32及びIr受光部33から直接ユーザのキー操作に応じた操作信号が入力される。
キースイッチ部32は、例えばプロジェクタ装置10の筐体上面に設けられ、電源キー、AFK(Automatic Focus/automatic Key−stone correction:自動合焦/自動台形補正)キー、ズームアップキー、ズームダウンキー、入力選択キー、カーソル(「↑」「↓」「←」「→」)キー、「Enter」キー等からなるもので、同様のキーがこのプロジェクタ装置10の図示しないリモートコントローラにも配設されるものとする。
【0029】
Ir受光部33は、例えばこのプロジェクタ装置10の筐体前面及び背面にそれぞれ形成されるIr(赤外線)受光部を含み、図示しないリモートコントローラからの赤外光変調信号を復調してコード信号化し、制御部26に送出する。
【0030】
次に上記実施の形態の動作について説明する。
図2は、プログラムメモリ27に記憶される動作プログラムに基づき、制御部26が実行する投影動作時の特定キーの操作に対する処理内容を示すものである。
【0031】
同図で制御部26は、入出力コネクタ部11に入力される画像信号に応じてマイクロミラー素子17で対応する光像を形成するべく表示し、当該光像を投影レンズ23を介して拡大し、投影対象であるスクリーンに向けて投影させる投影処理を実行する(ステップS01)。
【0032】
この投影処理を行ないながら、同時にキースイッチ部32またはこのプロジェクタ装置10専用のリモートコントローラでズームダウンキーが操作されたか否か(ステップS02)、「AFK」キーが操作されたか否か(ステップS03)、その他のキーが操作されたか否か(ステップS04)を繰返し判断することで、これらのキー操作がなされるのを待機する。
【0033】
しかして、ズームダウンキー及びAFKキー以外のキーが操作された場合、ステップS04でこれを判断し、その操作されたキーの内容に対応する必要な処理を実行するが(ステップS09)、本実施の形態ではその詳細については説明を省略する。当該処理を実行した後、再び上記ステップS01からの処理に戻る。
【0034】
また、ズームダウンキーが操作された場合、上記ステップS02でこれを判断し、操作されたズームダウンキーの度合いに応じた縮小率で当該画像の上辺側を基準としてマイクロミラー素子17上に形成する光像を縮小させ、縮小した画像を投影レンズ23より投影させる(ステップS05)。
【0035】
図3(A)は、上記ズームダウンキーが操作される前の投影状態を例示するものである。スクリーンSCに対して図示するような位置で投影内容PC11が投影されている状態でズームダウンキーが操作された場合、制御部26は上記ステップS05で説明した処理により矩形の投影範囲の上辺を基準位置とした投影画像の縮小処理、具体的にはマイクロミラー素子17で形成する光像の縮小処理により、図3(B)に示すような投影内容PC12を投影する状態に移行させる。
【0036】
図4(A)が、上記図3(A)のような投影内容PC11を投影していた状態でマイクロミラー素子17により表示(光像を形成)していた内容であるものとすると、上記図3(B)に示した如く縮小処理の実行後は、マイクロミラー素子17での表示内容は図4(B)に示すようになる。
【0037】
この図4に示す如く、表示内容が矩形の上辺を基準位置として縮小され、且つ縮小によって本来の投影すべき画像範囲から外れた3方の周囲部分は全てマスク、具体的には「全黒」となるようなフル階調駆動が実行される。
【0038】
すなわち、反射により光像を形成することで表示を行なうマイクロミラー素子17では、上記マスク部分ではミラー22を介して送られてくる光源側からの光を投影レンズ23への方向以外に全反射させる。
【0039】
こうして、光像を形成する表示素子であるマイクロミラー素子17において、縮小によって表示範囲から外れた周囲部分を全てマスク表示するものとしたことで、スクリーンSCの投影画面上では投影画像に関係ない周囲の領域が不自然に明るくなってしまうのを確実に防止することができる。
【0040】
上記ステップS05にて当該縮小処理を実行した後、再び同様の投影動作とキー操作の受付を行なうべく、上記ステップS01からの処理に戻る。
【0041】
また、ズームダウンキーではなく「AFK」キーが操作された場合、上記ステップS03でこれを判断して、測距処理部28が測距センサ30を用いてスクリーンSC上の複数の点、原理的には異なる3点以上までの距離を測定する(ステップS06)。
【0042】
ここで、原理的には異なる3点以上の測距データがあれば、投影レンズ23の投影光軸に対するスクリーンSCの傾きを知ることができることになるが、実際にはセンサの誤差等も勘案しなければならないので、例えばその時点での投影レンズ23での投影画角に対応して十文字状に縦の方向に5点、横の方向に7点、中央の交差する1点を共通として合計11点の方向の距離を測定した上で、当該スクリーンSCが平面であるものとして、投影レンズ23の投影光軸と垂直な面に対する、スクリーンSCの正確な傾きを演算する(ステップS07)。
【0043】
上記の手法に代えて、その時点での投影レンズ23での投影画角に対応してスクリーンSC上のドットマトリックス状の縦m点×横n点(m,nは2以上の整数)までの距離を全て測定して、当該スクリーンSCが平面ではない場合であってもその表面形状を認識し、投影レンズ23の投影光軸と垂直な面に対する、スクリーンSCの平均的な傾きを演算するものとしてもよい。
【0044】
そして、算出したスクリーンSCの傾きを基に、自動台形補正処理としてマイクロミラー素子17で形成する光像をXY方向それぞれに適宜縮小率で縮小することで、スクリーンSC上で投影レンズ23による投影範囲が正確なアスペクト比の矩形となるように投影させる(ステップS08)。
【0045】
図5(A)は、上記「AFK」キーが操作される前の投影状態を例示するものである。スクリーンSCに対して図示するような位置で投影内容PC21が投影されている。これは、スクリーンSCの正面中央に対して、プロジェクタ装置10が左下方向から投影を行っている場合を例示するものである。
【0046】
ここでは、投影範囲PC21の矩形の4つの頂点と、プロジェクタ装置10(投影レンズ23)との距離がそれぞれ異なる。具体的には、左下の頂点が一番近く、右上の頂点が一番遠くなっている。
【0047】
このような投影状態で「AFK」キーを操作した場合、該投影範囲内で正確なアスペクト比の矩形となり、且つ上記投影範囲内で最も上辺に沿った位置となるような演算を実行して、図4(B)に示すような投影内容PC22を投影する状態に移行させる。
【0048】
因みに、図4(B)中に破線で示す投影内容PC23は、従来の一般的なプロジェクタ装置で同様に自動台形補正を行なった場合の、補正後の投影位置を示すものである。
【0049】
こうして、補正後の投影内容PC22が基の投影内容PC21の矩形の上辺(上底)を基準位置とするように適宜XY方向それぞれに適宜縮小率で縮小され、且つ縮小によって本来の投影すべき画像範囲から外れた、マイクロミラー素子17の各頂点を含む4方の周囲部分は全て3角状にマスク、具体的には「全黒」となるようなフル階調駆動が実行される。
【0050】
こうして、光像を形成する表示素子であるマイクロミラー素子17において、自動台形補正によって表示範囲から外れた周囲部分をマスク表示することで、スクリーンSCの投影画面上では投影画像に関係ない周囲の領域が不自然に明るくなってしまうのを防止できる。
【0051】
上記ステップS08にて当該自動台形補正処理を実行した後、再び同様の投影動作とキー操作の受付を行なうべく、上記ステップS01からの処理に戻る。
【0052】
このように、本実施の形態によれば、投影画像の縮小及び自動台形補正の各処理に合わせて、投影レンズ23の投影光軸を中心とせずに、投影位置の上辺側への調整も自動的に行なうものとした。
【0053】
これにより、特に狭い投影環境下で他の視聴者の頭部等が投影範囲に写り込んでしまうような状況であっても、投影範囲を上方に移動させるために必要な手間を大幅に簡略化することが可能となる。
【0054】
また、単なるズームダウンの縮小処理のみならず、自動台形補正処理にも対応し、できうる限り補正後の正確なアスペクト比での矩形をスクリーンSCの上方側に表示する寄せて表示するものとしたので、より視聴者にとって投影品質の高い画像を提供できる。
【0055】
なお、上記実施の形態では、自動台形補正のために投影対象となる面上の複数点までの距離を測距処理部28及び測距センサ30を用いて測定し、その測距結果から投影光軸に対するスクリーンSCの面の傾きを検出し、検出した傾きから投影画像の形状を認識するものとした。
【0056】
これにより、きわめて簡易な演算式で迅速に平面であるスクリーンSCの傾きを検出して認識することができ、自動台形補正処理を短時間のうちに実行することができる。
【0057】
また、上述した如く上記実施の形態では、自動台形補正処理を行なうべく、スクリーンSCとプロジェクタ装置10との位置関係を認識するための手段として、測距処理部28及び測距センサ30を用いるものとしたが、本発明はこれに限らず、上記測距処理部28及び測距センサ30の構成に代えて、投影レンズ23での投影範囲を撮影してその画像データを取得する、AF(自動合焦)機能を有するデジタルカメラを搭載するものとしてもよい。
【0058】
この場合、AF機能がアクティブ方式であれば、撮影対象範囲内の複数の点位置に対して赤外線等のビームを照射し、その反射時間で撮影対象範囲内までの距離を測定することができるため、上記実施の形態の場合と同等に短時間のうちに撮影(投影)対象範囲の傾きを認識することができる。
【0059】
また、AF機能がパッシブ方式、例えばコントラスト方式であれば、例えば投影系で縞模様のようなコントラスト値を得るのに適したパターンの画像を投影した状態で、撮影対象範囲内の複数の領域毎にコントラスト値が最大となる合焦位置を取得することで、実際の画像の投影状態に適した即した撮影(投影)対象範囲の傾きを認識することができる。
【0060】
なお、上記実施の形態は、DLP(登録商標)方式のプロジェクタ装置に適用した場合の実施の形態について説明したものであるが、本発明はこれに限らず、透過型のカラー液晶パネルを表示素子として投影動作を実行する液晶方式のプロジェクタ装置、あるいは原色の光源を時分割でモノクロの液晶表示パネルに透過させるフィールドシーケンシャル駆動の液晶方式のプロジェクタ装置等にも同様に適用することが可能である。
【0061】
その他、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、上述した実施の形態で実行される機能は可能な限り適宜組合わせて実施しても良い。上述した実施の形態には種々の段階が含まれており、開示される複数の構成要件により適宜の組合せにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施の形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、効果が得られるのであれば、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【符号の説明】
【0062】
10…プロジェクタ装置、11…入出力コネクタ部、12…入出力インタフェース(I/F)、13…画像変換部、14…投影エンコーダ、15…ビデオRAM、16…投影駆動部、17…マイクロミラー素子(SOM)、18…リフレクタ、19…光源ランプ、20…カラーホイール、21…インテグレータ、22…ミラー、23…投影レンズ、24…モータ(M)、25…投影光処理部、26…制御部、27…プログラムメモリ、28…測距処理部、29…音声処理部、30…測距センサ、31…スピーカ、32…キースイッチ部、33…Ir受光部、SB…システムバス、SC…スクリーン。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力された画像信号に対応する矩形の光像を形成する表示手段と、
この表示手段で形成された光像を拡大し、投影対象となる面に対して投影する投影手段と、
この投影手段により投影される画像の縮小を指示する指示手段と、
この指示手段での指示に従い、上記表示手段で形成する矩形の光像をその上辺側を基準として縮小させる投影制御手段と
を具備したことを特徴とする投影装置。
【請求項2】
上記投影制御手段は、上記縮小した矩形の光像の範囲外をマスクすることを特徴とする請求項1記載の投影装置。
【請求項3】
上記投影手段により投影対象となる面に対して投影される画像の形状を認識する認識手段をさらに具備し、
上記指示手段は、上記投影手段の投影する画像の台形補正を指示し、
上記投影制御手段は、この指示手段での指示に従い、上記表示手段で形成する矩形の光像をその上辺側を基準として変形して縮小させ、上記投影対象となる面上で矩形の画像を投影させる
ことを特徴とする請求項1記載の投影装置。
【請求項4】
上記認識手段は、投影対象となる面上の複数点までの距離を測定し、測距結果から上記投影手段の投影光軸に対する当該面の傾きを検出し、検出した傾きから投影画像の形状を認識することを特徴とする請求項3記載の投影装置。
【請求項5】
上記認識手段は、上記投影手段で投影する画像を撮影し、撮影した画像中の投影画像の形状を認識することを特徴とする請求項3記載の投影装置。
【請求項6】
入力された画像信号に対応する矩形の光像を形成する表示部、及びこの表示部で形成された光像を拡大し、投影対象となる面に対して投影する投影部を備えた投影装置の投影方法であって、
上記投影部により投影される画像の縮小を指示する指示工程と、
この指示工程での指示に従い、上記表示部で形成する矩形の光像をその上辺側を基準として縮小させる投影制御工程と
を有したことを特徴とする投影方法。
【請求項7】
入力された画像信号に対応する矩形の光像を形成する表示部、及びこの表示部で形成された光像を拡大し、投影対象となる面に対して投影する投影部を備えた投影装置に内蔵されたコンピュータが実行するプログラムであって、
上記投影部により投影される画像の縮小を指示する指示ステップと、
この指示ステップでの指示に従い、上記表示部で形成する矩形の光像をその上辺側を基準として縮小させる投影制御ステップと
をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−83985(P2013−83985A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−254611(P2012−254611)
【出願日】平成24年11月20日(2012.11.20)
【分割の表示】特願2007−50295(P2007−50295)の分割
【原出願日】平成19年2月28日(2007.2.28)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】