説明

投票システム及び自動取引装置

【課題】未成年者のなりすましによる公営競技への参加を防止する。
【解決手段】投票システム1では、自動取引装置2の生体認証取得手段2cでユーザの生体認証情報が取得され、公営競技ホストコンピュータ4の判別手段4cがユーザ情報記憶手段4aを参照して、自動取引装置2から送信された生体認証情報に対応する年齢の判別を行うようにした。これにより、ユーザは金融機関の自動取引装置2を用いて公営競技に参加できるため、自動取引装置2の利便性が向上し、公営競技への利用拡大が図れると共に、未成年者のなりすましによる公営競技への参加を防止することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、投票システム及び自動取引装置に関する。
【背景技術】
【0002】
競馬、競輪、競艇、オートレースといった公営競技では、ユーザの公営競技に対する投票、公営競技の競技結果、投票賭け率等の情報を管理する公営競技ホストコンピュータが利用されており、当該公営競技ホストコンピュータに公営競技専用の端末(公営競技端末)が接続されている。公営競技端末はユーザからの操作入力に応じて、公営競技ホストコンピュータと通信を実行して、投票の受け付け、発券、支払いの受け付け、払い戻しをユーザに対して実行することができる。このような公営競技端末は公営競技が行われる会場並びに場外の所定の場所等の限られた場所に設置されている。
【0003】
近年では、ユーザはインタネット回線を利用して各自が保持するパソコンから、公営競技ホストコンピュータにアクセスして投票等を実行することができる。この場合、投票時の支払い、競技結果に応じた払い戻しは、公営競技ホストコンピュータと金融機関の金融ホストコンピュータとの間で、ユーザの銀行口座に対して決済が実行される(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3209484号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1に開示されているように、金融機関である例えば銀行の現金自動預け払い機(Automated Teller Machine:ATM)を利用して、公営競技に投票等を行えるようにすることにより、ATMの利便性が向上し、公営競技の利用拡大に繋がる。
【0006】
また、上記特許文献1では、ユーザはATMに対してキャッシュカードを挿入し暗証番号を入力して公営競技に参加することができる。しかし、公営競技に参加できるのは20歳以上の成人のみという年齢制限があるため、未成年者が成人のキャッシュカード及び暗証番号を取得できてしまえば、当該成人になりすまして公営競技に参加できてしまうという問題点があった。
【0007】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、未成年者が参加できない投票システム及び自動取引装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、自動取引装置が接続され当該自動取引装置へのユーザの操作入力に応じて金融取引を実行する金融ホストコンピュータと、公営競技に関する情報を管理する公営競技ホストコンピュータとが通信可能に接続された投票システムにおいて、前記自動取引装置は、前記ユーザの生体認証情報を取得する生体認証取得手段と、前記公営競技ホストコンピュータの要求に応じ、公営競技に関する操作入力を受け付ける操作受付手段とを有し、前記公営競技ホストコンピュータは、年齢が対応付けられた生体認証情報を保持するユーザ情報記憶手段と、前記ユーザ情報記憶手段に基づき前記金融ホストコンピュータを介して受信した前記生体認証取得手段による前記生体認証情報から前記ユーザの年齢を判別する判別手段と、前記判別手段の判別結果に応じて、前記自動取引装置に操作受付要求を通知する操作受付通知手段と、を有する投票システムが提供される。
【0009】
また、上記目的を達成するために、上記の投票システムで利用される自動取引装置が提供される。
【発明の効果】
【0010】
上記の投票システム及び自動取引装置によれば、未成年者のなりすましによる公営競技への参加を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】第1の実施の形態に係る投票システムを説明するための概念図である。
【図2】第2の実施の形態に係る投票システムの構成を説明するための図である。
【図3】第2の実施の形態に係る投票システムを構成するATMの構成を説明するためのブロック図である。
【図4】第2の実施の形態に係る投票システムを構成する金融ホストコンピュータの構成を説明するためのブロック図である。
【図5】第2の実施の形態に係る投票システムを構成するATMの機能を示すブロック図である。
【図6】第2の実施の形態に係る投票システムを構成する金融ホストコンピュータの機能を示すブロック図である。
【図7】第2の実施の形態に係る投票システムを構成する公営競技ホストコンピュータの機能を示すブロック図である。
【図8】第2の実施の形態に係る投票システムのユーザ登録を実行する場合のシークエンス図である。
【図9】第2の実施の形態に係る投票システムのATMのユーザ登録の処理手順を示すフローチャート(その1)である。
【図10】第2の実施の形態に係る投票システムのATMのユーザ登録の処理手順を示すフローチャート(その2)である。
【図11】第2の実施の形態に係る投票システムの金融ホストコンピュータのユーザ登録の処理手順を示すフローチャートである。
【図12】第2の実施の形態に係る投票システムの公営競技ホストコンピュータのユーザ登録の処理手順を示すフローチャート(その1)である。
【図13】第2の実施の形態に係る投票システムの公営競技ホストコンピュータのユーザ登録の処理手順を示すフローチャート(その2)である。
【図14】第2の実施の形態に係る投票システムを構成する公営競技ホストコンピュータが保持する登録情報テーブル及び投票情報テーブルの一例を示す図である。
【図15】第2の実施の形態に係る投票システムの投票を実行する場合のシークエンス図である。
【図16】第2の実施の形態に係る投票システムのATMの投票の処理手順を示すフローチャート(その1)である。
【図17】第2の実施の形態に係る投票システムのATMの投票の処理手順を示すフローチャート(その2)である。
【図18】第2の実施の形態に係る投票システムの金融ホストコンピュータの投票の処理手順を示すフローチャートである。
【図19】第2の実施の形態に係る投票システムの公営競技ホストコンピュータの投票の処理手順を示すフローチャート(その1)である。
【図20】第2の実施の形態に係る投票システムの公営競技ホストコンピュータの投票の処理手順を示すフローチャート(その2)である。
【図21】第2の実施の形態に係る投票システムのユーザへの払い戻しを実行する場合のシークエンス図である。
【図22】第2の実施の形態に係る投票システムのATMのユーザへの払い戻しの処理手順を示すフローチャート(その1)である。
【図23】第2の実施の形態に係る投票システムのATMのユーザへの払い戻しの処理手順を示すフローチャート(その2)である。
【図24】第2の実施の形態に係る投票システムの金融ホストコンピュータのユーザへの払い戻しの処理手順を示すフローチャートである。
【図25】第2の実施の形態に係る投票システムの公営競技ホストコンピュータのユーザへの払い戻しの処理手順を示すフローチャート(その1)である。
【図26】第2の実施の形態に係る投票システムの公営競技ホストコンピュータのユーザへの払い戻しの処理手順を示すフローチャート(その2)である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、第1の実施の形態に係る投票システムを説明するための概念図である。
【0013】
投票システム1では、ユーザから生体認証情報を受け付けて、当該生体認証情報に対応する年齢を判別することで、未成年者のなりすましを防止し、成人のユーザのみの公営競技への参加を可能にするものである。
【0014】
このような投票システム1は、金融ホストコンピュータ3と、公営競技ホストコンピュータ4とがネットワーク5aで相互に通信可能に接続されている。
まず、金融ホストコンピュータ3は、銀行、証券会社、郵便局、信用金庫、クレジット会社等の金融機関のホストコンピュータであって、ユーザの口座を管理する。また、金融ホストコンピュータ3にはネットワーク5bを介して自動取引装置2が相互の通信可能に接続されている。金融ホストコンピュータ3は、ユーザの自動取引装置2に対する操作入力に応じて、入出金処理、金融取引等を実行することができる。
【0015】
自動取引装置2は、例えば、ATM等のユーザによる金融取引等を受け付けるための専用端末である。そして、自動取引装置2は、通信手段2a、操作受付手段2b及び生体認証取得手段2cを有する。
【0016】
通信手段2aは、ネットワーク5bを介して金融ホストコンピュータ3と通信を実行することができる。通信手段2aは金融ホストコンピュータ3から情報を受信(取得)し、また、金融ホストコンピュータ3に情報を送信するものである。
【0017】
操作受付手段2bは、公営競技ホストコンピュータ4から金融ホストコンピュータ3を経由して操作受付要求の通知を通信手段2aが受信すると、ユーザからの公営競技に関する操作入力の受け付けを開始する。公営競技に関する操作入力としては、例えば、公営競技に対する投票、または、投票結果に応じた払い戻し等である。
【0018】
生体認証取得手段2cは、ユーザの生体認証情報を取得して、取得した生体認証情報を通信手段2aから金融ホストコンピュータ3に通知させる。このようにして通知された生体認証情報はさらに金融ホストコンピュータ3から公営競技ホストコンピュータ4に通知される。なお、生体認証情報としては、人間の身体的特徴並びに行動的特徴でありそれぞれ固有の情報であって、例えばユーザの静脈、指紋、瞳孔、または声紋等である。
【0019】
次いで、公営競技ホストコンピュータ4は、ユーザが投票等の公営競技に関する操作入力を実行する専用の公営競技端末(図示を省略)が接続されており、公営競技に対する投票、投票結果等に関する情報を管理する。また、公営競技ホストコンピュータ4は、ユーザ情報記憶手段4a、通信手段4b、判別手段4c及び操作受付通知手段4dを有する。
【0020】
ユーザ情報記憶手段4aは、ユーザの年齢が対応付けられた生体認証情報が記憶されている。
通信手段4bは、ネットワーク5aを介して金融ホストコンピュータ3と通信を実行することができる。通信手段4bは金融ホストコンピュータ3から情報を受信(取得)し、また、金融ホストコンピュータ3に情報を送信する。
【0021】
判別手段4cは、自動取引装置2から金融ホストコンピュータ3を経由して受け付けた生体認証取得手段2cによる生体認証情報に対応する年齢を、ユーザ情報記憶手段4aに基づいて判別する。
【0022】
操作受付通知手段4dは、判別手段4cの判別結果に応じて、自動取引装置2に操作受付要求の通知を送信する。例えば、判別手段4cによりユーザが成人であることが判別された場合には、操作受付通知手段4dは、自動取引装置2に対して投票、払い戻し等を受け付けるための受付画面情報を通知する。このため、自動取引装置2では、公営競技に関する操作入力を受け付ける受付画面を表示することで、ユーザからの投票、払い戻し等を受け付けることができる。
【0023】
次に、このような構成を有する投票システムにおいて、ユーザの公営競技に関する操作入力を実行する場合について説明する。
まず、ユーザは、自動取引装置2の生体認証取得手段2cに自身の生体認証情報を取得させる。生体認証取得手段2cは取得したユーザの生体認証情報を通信手段2aから金融ホストコンピュータ3に送信させる。金融ホストコンピュータ3は自動取引装置2から受信したユーザの生体認証情報を公営競技ホストコンピュータ4に送信する。
【0024】
公営競技ホストコンピュータ4では、通信手段4bが金融ホストコンピュータ3から送信されたユーザの生体認証情報を受信して、判別手段4cがユーザ情報記憶手段4aを参照して、通信手段4bが受信した生体認証情報に対応する年齢が所定の年齢以上であるか否かを判別する。
【0025】
判別手段4cが自動取引装置2からの生体認証情報に対応する年齢が所定の年齢以上であると判別すると、操作受付通知手段4dは、操作受付要求の通知を通信手段4bから、金融ホストコンピュータ3を経由して自動取引装置2に送信する。
【0026】
操作受付手段2bは公営競技ホストコンピュータ4から操作受付要求の通知を受信すると、ユーザからの公営競技に関する操作入力の受け付けを開始することができる。
このようにすることで、所定年齢以上のユーザは自動取引装置2に対して公営競技に関する操作入力を実行でき、所定年齢未満のユーザは自動取引装置2に対して公営競技に関する操作入力を実行できない。
【0027】
したがって、このような投票システム1では、自動取引装置2の生体認証取得手段2cでユーザの生体認証情報が取得され、公営競技ホストコンピュータ4の判別手段4cがユーザ情報記憶手段4aを参照して、自動取引装置2から送信された生体認証情報に対応する年齢の判別を行うようにした。
【0028】
このように、ユーザは金融機関の自動取引装置2を用いて公営競技に参加できるために、自動取引装置2の利便性が向上し、公営競技の利用拡大が広がると共に、未成年者のなりすましによる公営競技への参加を防止することができる。
【0029】
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態では、上記第1の実施の形態をより具体的に説明する。
図2は、第2の実施の形態に係る投票システムの構成を説明するための図である。
【0030】
投票システム10は、図2に示されるように、金融ホストコンピュータ30と、公営競技ホストコンピュータ40とがネットワーク50aで通信可能に接続されている。
金融ホストコンピュータ30は、例えば、銀行で利用されるものであり、ネットワーク50bを介して複数のATM20が接続されている。なお、図2では、1つのATM20が接続されている例を示している。このような金融ホストコンピュータ30は、ユーザの住所、年齢等の個人情報、(銀行番号、支店番号も含む)口座番号、ユーザの取引履歴を管理、維持すると共に、ユーザのATM20に対する操作入力に応じてユーザの口座間の金融取引を実行する。
【0031】
公営競技ホストコンピュータ40は、同様に、ネットワーク50cを介して複数の公営競技端末60が接続されている。なお、図2では、1つの公営競技端末60が接続されている例を示している。このような公営競技ホストコンピュータ40は、公営競技の競技内容、競技結果等を管理すると共に、ユーザの公営競技端末60に対する操作入力に応じた公営競技への投票を受け付けて、投票掛け率の算出等を実行する。
【0032】
また、このような投票システム10では、ユーザがATM20から投票することができ、金融ホストコンピュータ30から公営競技ホストコンピュータ40に対して投票金額が支払われる。また、公営競技の競技結果に応じて、公営競技ホストコンピュータ40から金融ホストコンピュータ30を通じてユーザの口座に払戻金が払い戻される。このような金融ホストコンピュータ30と公営競技ホストコンピュータ40との情報の相互の通信の詳細については後述する。
【0033】
次に投票システム10を構成するATM20、金融ホストコンピュータ30、公営競技ホストコンピュータ40のハードウェア構成について説明する。
図3は、第2の実施の形態に係る投票システムを構成するATMの構成を説明するためのブロック図である。
【0034】
ATM20は、銀行、コンビニエンスストア、駅構内等に設置されて、ユーザによる操作入力に応じて、送金・入金・振り込み・引き落とし等の取引を自動的に実行し、通帳及びキャッシュカードに当該取引内容を記録することができるものである。さらに、第2の実施の形態におけるATM20は、ユーザによる公営競技の投票を受け付けると共に、投票金額を支払うことができ、また、公営競技の結果に応じてユーザの口座に対する賞金の払い戻し処理を実行する。
【0035】
このようなATM20は、CPU(Central Processing Unit)20aによって装置全体が制御されている。まず、CPU20aには、バス20iを介して、RAM(Random Access Memory)20bと、HDD(Hard Disk Drive)20cと、通信インタフェース20dと、グラフィック処理部20eと、入力情報処理部20fと、静脈情報処理部20gと、入出力インタフェース20hとが接続されている。
【0036】
RAM20bには、CPU20aに実行させるOS(Operating System)やプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、RAM20bには、CPU20aによる処理に必要な各種データが格納される。
【0037】
HDD20cには、ATM20上のOSやアプリケーションのプログラムが格納される。また、HDD20cには、CPU20aによる処理に必要な各種データが格納される。
通信インタフェース20dは、銀行の店舗、コンビニエンスストア等の様々な場所に設置されたATM20の管理を行う金融ホストコンピュータ30と通信可能に、例えばLAN(Local Area Network)で接続されており、金融ホストコンピュータ30と送受信信号の通信を行うことができる。
【0038】
グラフィック処理部20eは、具体例としては、ビデオカード、グラフィックボードであって、CPU20aからの命令に従って、表示させる画像データを表示装置20jに送信する。
【0039】
入力情報処理部20fは、顧客による操作入力を受け付けた入力装置20k(タッチパネル)から当該操作入力の情報を受信して、CPU20aに通知する。
なお、表示装置20jに通知された画像情報に基づいて画像を表示するLCD(Liquid Crystal Display)を、さらに、入力装置20kにユーザによる操作入力を受け付けるタッチパネルをそれぞれ採用して、このような表示装置20j及び入力装置20kから構成される表示入力ユニットとすることも可能である。
【0040】
静脈情報処理部20gは、ATM20に外装されている静脈センサ20lにより取得されたユーザの掌の静脈パターンから生体認証情報を生成する。なお、静脈センサ20lは、ユーザによりかざされた掌の画像を取得して、取得した画像から静脈パターンを読み取るものである。
【0041】
入出力インタフェース20hには、対人センサ制御部20mと、紙幣処理ユニット20nと、硬貨処理ユニット20oと、通帳処理ユニット20pと、カード/レシート処理ユニット20qとが接続されている。入出力インタフェース20hはこれらの各部及び各ユニットに対して相互に信号の送受信を行う。
【0042】
対人センサ制御部20mは、ATM20に外装されている対人センサ20sが接続されており、対人センサ20sはATM20に対するユーザの接近を検知すると検知信号を対人センサ制御部20mに送信する。なお、CPU20aが対人センサ制御部20mから検知信号が送信されると、例えば、ユーザが居ない間に表示装置20jにスクリーンセーバを表示させたら、スクリーンセーバを終了させて通常待ち受け画像を表示装置20jに表示させることができる。
【0043】
対人センサ制御部20mは、ATM20に外装された対人センサ20sが接続され、ATM20に接近して所定の取引を実行するユーザを検知する。また、取引終了等によりATM20からユーザが離れると、ユーザ不在をCPU20aに通知する。なお、対人センサ制御部20mは、ユーザが不在になった時間を計数することも可能であって、当該時間が所定時間になると、ユーザ不在をCPU20aに通知するようにすることも可能である。
【0044】
紙幣処理ユニット20n及び硬貨処理ユニット20oは、ATM20に外装されている紙幣挿入/放出口及び硬貨挿入/放出口から挿入された紙幣及び硬貨を受け入れて、紙幣及び硬貨をそれぞれ計数する。また、ユーザの所定の実行指示に応じて、紙幣挿入/放出口及び硬貨挿入/放出口から処理に応じた額の紙幣及び硬貨をそれぞれ放出することができる。
【0045】
通帳処理ユニット20pは、ユーザによりATM20に外装されている通帳挿入/排出口から挿入された通帳を所定位置まで搬送し、ユーザからの実行指示に応じた処理の処理結果を記録する。また、通帳処理ユニット20pは、処理結果の記録が完了した通帳を搬送して、通帳挿入/排出口から排出して、ユーザに返却する。
【0046】
カード/レシート処理ユニット20qは、ATM20に外装されているカード挿入/排出口からユーザによって挿入されたキャッシュカードに実行指示に応じて所定の処理の処理結果を磁気的に記録し、または磁気的に記録されている情報を読み取る。また、カード/レシート処理ユニット20qは、処理結果の記録が完了したキャッシュカードを、カード挿入/排出口から、また、ATM20に外装されているレシート排出口から処理結果が印字されたレシートをそれぞれ排出して、ユーザに返却する。
【0047】
なお、図3に記載したハードウェア構成以外にも、例えば、銀行において行員がATM20の様々な設定を管理し、設定状況を把握するための係員操作表示ユニット等の上位装置(図示を省略)を入出力インタフェース20hに接続することも可能である。
【0048】
図4は、第2の実施の形態に係る投票システムを構成する金融ホストコンピュータの構成を説明するためのブロック図である。
金融ホストコンピュータ30は、CPU30aによって装置全体が制御されている。CPU30aには、バス30gを介してRAM30bと、HDD30cと、グラフィック処理部30dと、入力インタフェース30eと、通信インタフェース30fとが接続されている。
【0049】
RAM30bには、CPU30aに実行させるOSプログラム並びにアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、RAM30bには、CPU30aによる処理に必要な各種データが格納される。
【0050】
HDD30cには、OSプログラムやアプリケーションプログラムが格納される。
グラフィック処理部30dには、モニタ30hが接続されている。グラフィック処理部30dは、CPU30aからの命令に従って、画像をモニタ30hの画面に表示させる。
【0051】
入力インタフェース30eには、キーボード30iとマウス30jとが接続されている。入力インタフェース30eは、キーボード30iやマウス30jから送られてくる信号を、バス30gを介してCPU30aに送信する。
【0052】
通信インタフェース30fは、CPU30aの命令に従って、ATM20と公営競技ホストコンピュータ40とそれぞれ通信可能にネットワーク50b,50aで接続されており、ATM20と公営競技ホストコンピュータ40と送受信信号の通信をそれぞれ行うことができる。
【0053】
以上のようなハードウェア構成によって、金融ホストコンピュータ30の処理機能を実現することができる。
また、公営競技ホストコンピュータ40も、金融ホストコンピュータ30と同様のハードウェア構成を有している。このため、公営競技ホストコンピュータ40のハードウェア構成の詳細な説明を省略する。公営競技ホストコンピュータ40は、金融ホストコンピュータ30と公営競技端末60とそれぞれ通信可能にネットワーク50a,50cで接続されており、金融ホストコンピュータ30と公営競技端末60とに対して送受信信号の通信をそれぞれ行うことができる。
【0054】
次に、ATM20と、金融ホストコンピュータ30と、公営競技ホストコンピュータ40とが有する機能についてそれぞれ説明する。
図5は、第2の実施の形態に係る投票システムを構成するATMの機能を示すブロック図である。
【0055】
ATM20は、ユーザの投票等の操作入力を受け付けて、当該操作入力に応じた処理を実行して、金融ホストコンピュータ30と相互に通信を実行し、また、金融ホストコンピュータ30を経由して公営競技ホストコンピュータ40と相互に通信を実行するものである。
【0056】
このようなATM20は、ATM制御部21と、ユーザ情報受付部22と、入力検知部23と、ユニット制御部24と、通信部25と、ユーザ情報判別部26と、金銭取引要求部27と、表示処理部28とを有する。
【0057】
ATM制御部21は、各部で受信した情報を他の各部に送信すると共に、各部の処理結果に応じて他の各部の処理を実行させる。
ユーザ情報受付部22は、静脈センサ20lが読み取ったユーザの掌の静脈情報、カード/レシート処理ユニット20qが受け付けたキャッシュカードに記憶されているユーザの口座番号等の情報(以後、カード情報)を受け付ける。
【0058】
入力検知部23は、入力装置20kに対するユーザの操作入力を検知する。
ユニット制御部24は、ATM制御部21からの命令に応じて、紙幣処理ユニット20nと、硬貨処理ユニット20oと、通帳処理ユニット20pと、カード/レシート処理ユニット20qといった各ユニット等に所定の処理を実行させる。
【0059】
通信部25は、金融ホストコンピュータ30と通信を行うことができ、金融ホストコンピュータ30からの情報を受信し、金融ホストコンピュータ30に情報を送信する。
ユーザ情報判別部26は、金融ホストコンピュータ30から送信された登録口座情報(後述)に含まれる年齢情報が20歳以上(成人)であるか否かの判別を行う。
【0060】
金銭取引要求部27は、ユーザの操作入力に応じて、金融ホストコンピュータ30または公営競技ホストコンピュータ40に対してユーザの口座と公営競技の口座との間の金銭の取引要求を行う。
【0061】
表示処理部28は、ATM制御部21からの要求に応じて、投票画面等の画像を表示装置20jに表示する。
なお、図1の通信手段2aはATM制御部21及び通信部25に、操作受付手段2b並びに生体認証取得手段2cはATM制御部21及びユーザ情報受付部22に、それぞれ対応する。
【0062】
図6は、第2の実施の形態に係る投票システムを構成する金融ホストコンピュータの機能を示すブロック図である。
金融ホストコンピュータ30は、ユーザのATM20に対する操作入力に応じて、ATM20間の金融取引を実行し、また、ATM20と公営競技ホストコンピュータ40との間の情報のやり取りを実行する。
【0063】
このような金融ホストコンピュータ30は、登録口座情報記憶部31と、公営競技口座保持部32と、金融ホスト制御部33と、ユーザ情報検出部34と、ATM通信部35と、公営競技通信部36と、金銭取引部37とを有する。
【0064】
登録口座情報記憶部31は、銀行番号、支店番号、口座番号、入出金履歴、金融取引履歴、年齢等のユーザが口座を開く際に銀行に申し出た情報(以後、登録口座情報)がユーザごとに予め記憶されている。
【0065】
公営競技口座保持部32は、公営競技の口座である。ユーザによるATM20から投票されると、ユーザの口座から投票金額がこの公営競技口座保持部32に支払われる。また、ユーザが投票した公営競技の結果に応じた払戻金が公営競技口座保持部32からユーザの口座に払い戻される。
【0066】
金融ホスト制御部33は、各部で受信した情報を他の各部に送信すると共に、各部の処理結果に応じて他の各部の処理を実行させる。
ユーザ情報検出部34は、金融ホスト制御部33の要求に応じて、ATM20から通知されたキャッシュカードに記録されているカード情報に対応する口座番号が登録口座情報記憶部31内から検出する。
【0067】
ATM通信部35は、ATM20と通信を行うことができ、ATM20からの情報を受信し、ATM20に情報を送信する。
公営競技通信部36は、公営競技ホストコンピュータ40と通信を行うことができ、公営競技ホストコンピュータ40からの情報を受信し、公営競技ホストコンピュータ40に情報を送信する。
【0068】
金銭取引部37は、金融ホスト制御部33からの金銭取引要求に応じて、登録口座情報記憶部31に記憶されているユーザの口座と、公営競技口座保持部32の公営競技口座との間の金銭移送を行う。
【0069】
ここで、金融ホストコンピュータ30は、後述するATM20と公営競技ホストコンピュータ40との情報のやり取りを実行する場合について説明する。
まず、ATM20から公営競技ホストコンピュータ40に情報を送信する場合には、ATM20から情報を送信されると、ATM通信部35が受信し、当該情報を金融ホスト制御部33が公営競技通信部36に送信し、公営競技通信部36から公営競技ホストコンピュータ40に送信される。
【0070】
一方、公営競技ホストコンピュータ40からATM20に情報を送信する場合には、上記と逆の通信が実行される。即ち、公営競技ホストコンピュータ40から情報を送信されると、公営競技通信部36が受信し、当該情報を金融ホスト制御部33がATM通信部35に送信し、ATM通信部35からATM20に送信される。
【0071】
図7は、第2の実施の形態に係る投票システムを構成する公営競技ホストコンピュータの機能を示すブロック図である。
公営競技ホストコンピュータ40は、公営競技端末60並びにATM20からユーザの投票をそれぞれ受け付けて、公営競技の競技内容及び公営競技の競技結果等を管理し、投票掛け率の算出を行うと共に、金融ホストコンピュータ30と通信可能であって、ユーザの口座と金銭取引を実行する。
【0072】
このような公営競技ホストコンピュータ40は、登録情報データベース41と、投票情報データベース42と、公営競技ホスト制御部43と、金融通信部44と、登録情報判別部45と、登録情報更新部46と、投票情報管理部47と、画像生成部48と、金銭取引要求部49とを有する。
【0073】
登録情報データベース41は、ユーザがATM20から公営競技に参加するために、ユーザが登録したユーザの情報(以後、登録情報)が記憶されている。
投票情報データベース42は、ユーザがATM20で公営競技に投票し、当該投票に関する競技結果等の情報(以後、投票情報)が記録されている。
【0074】
なお、登録情報データベース41及び投票情報データベース42の詳細については後述する。
公営競技ホスト制御部43は、各部で受信した情報を他の各部に送信すると共に、各部の処理結果に応じて他の各部の処理を実行させる。
【0075】
金融通信部44は、金融ホストコンピュータ30と通信を行うことができ、金融ホストコンピュータ30からの情報を受信し、金融ホストコンピュータ30に情報を送信する。
登録情報判別部45は、ATM20から送信されたカード情報に対応する登録情報が登録情報データベース41に含まれているか否かを判別する。
【0076】
登録情報更新部46は、公営競技ホスト制御部43の登録または更新要求に応じて、ATM20から送信されたカード情報及び静脈情報を登録情報として登録情報データベース41に登録または更新する。
【0077】
投票情報管理部47は、公営競技ホスト制御部43の記録要求に応じて、ATM20に対する投票内容を投票情報データベース42に記録する。また、投票情報管理部47は、公営競技の競技結果に基づき、適宜投票情報データベース42の情報を更新する。
【0078】
画像生成部48は、公営競技ホスト制御部43の生成要求に応じて、公営競技に関して投票並びに払い戻し等の画像を生成する。
金銭取引要求部49は、公営競技ホスト制御部43の要求に応じて、金融通信部44から金融ホストコンピュータ30に払い戻し要求を通知させる。
【0079】
なお、図1のユーザ情報記憶手段4aは登録情報データベース41及び投票情報データベース42に、通信手段2aは公営競技ホスト制御部43及び金融通信部44に、判別手段4c並びに操作受付通知手段4dはATM制御部21、登録情報判別部45及び投票情報管理部47にそれぞれ対応する。
【0080】
次にこのような機能を有するATM20と、金融ホストコンピュータ30と、公営競技ホストコンピュータ40とでそれぞれ実行される処理について説明する。
[実施例1]
実施例1では、ユーザが公営競技に参加するためのユーザ登録処理について説明する。
【0081】
まず、投票システム10において、ユーザ登録を行うための、ATM20と、金融ホストコンピュータ30と、公営競技ホストコンピュータ40との情報のやり取りについてシークエンス図を参照して説明する。なお、下記シークエンス図はユーザ登録が正しく行われる場合について示している。
【0082】
図8は、第2の実施の形態に係る投票システムのユーザ登録を実行する場合のシークエンス図である。
[ステップS11] ATM20がユーザのカード情報を金融ホストコンピュータ30に送信する。
【0083】
[ステップS12] 金融ホストコンピュータ30は、登録口座情報記憶部31中の送信されたカード情報に対応する登録口座情報をATM20に送信する。
[ステップS13] ATM20は、登録情報データベース41におけるカード情報に対応する登録情報の登録確認要求通知を公営競技ホストコンピュータ40に送信する。
【0084】
[ステップS14] 公営競技ホストコンピュータ40は、カード情報に対応する登録情報の登録確認通知をATM20に送信する。
[ステップS15] ATM20は、ステップS14の登録確認結果が未登録であれば、ユーザの静脈情報を公営競技ホストコンピュータ40に送信する。
【0085】
[ステップS16] 公営競技ホストコンピュータ40は、登録情報データベース41に、カード情報と静脈情報とを登録情報として仮登録し、仮登録完了通知をATM20に送信する。
【0086】
[ステップS17] ATM20は、仮登録完了を承認して、仮登録確認通知を公営競技ホストコンピュータ40に送信する。
[ステップS18] 公営競技ホストコンピュータ40は、仮登録の内容で本登録し、登録完了通知をATM20に通知する。
【0087】
このようにして、投票システム10で情報のやり取りが行われて、公営競技ホストコンピュータ40にユーザの登録情報が登録される。
次いで、投票システム10のATM20と、金融ホストコンピュータ30と、公営競技ホストコンピュータ40とで行われる処理について説明する。
【0088】
図9及び図10は、第2の実施の形態に係る投票システムのATMのユーザ登録の処理手順を示すフローチャートである。
ユーザは表示装置20jに表示されている、初期画面中の例えば「公営競技登録」をタッチすると、当該タッチを入力装置20kが検知して、以下の登録処理が実行される。
【0089】
[ステップS21] ユーザによりATM20のカード挿入/排出口からキャッシュカードが挿入され、入力装置20kからユーザにより暗証番号が入力されると、ユーザ情報受付部22がキャッシュカードに記憶されている銀行番号、支店番号、口座番号等のカード情報を取得する。
【0090】
[ステップS22] 通信部25は、ATM制御部21の送信要求により、ステップS21で取得したカード情報を金融ホストコンピュータ30に送信する(図8:ステップS11)。
【0091】
[ステップS23] 通信部25は、金融ホストコンピュータ30から送信されたカード情報に対応する登録口座情報を受信する(図8:ステップS12)
[ステップS24] ユーザ情報判別部26は、ATM制御部21の判別要求により、ステップS23で受信した登録口座情報に含まれる年齢情報が成人に該当するか否かを判別する。次の処理は、成人であればステップS25に進められ、成人でなければステップS21gに進められる。
【0092】
[ステップS25] 通信部25は、ATM制御部21の確認要求により、公営競技ホストコンピュータ40にカード情報に対応する登録情報の登録確認要求通知を送信する(図8:ステップS13)。
【0093】
[ステップS26] 通信部25は、公営競技ホストコンピュータ40からカード情報に対応する登録情報の登録確認通知を受信する(図8:ステップS14)。
次の処理は、登録確認通知がカード情報に対応する登録情報が登録されていない場合にはステップS27に進められ、登録されている場合にはステップS21gに進められる。
【0094】
[ステップS27] ユーザ情報受付部22が、静脈センサ20lにより取得されたユーザの掌の静脈パターンに関する静脈情報を取得する。
[ステップS28] 通信部25は、ATM制御部21の送信要求により、公営競技ホストコンピュータ40にステップS27で取得した静脈情報を送信する(図8:ステップS15)。
【0095】
[ステップS29] 通信部25は、公営競技ホストコンピュータ40から仮登録に関する応答を受信する(図8:ステップS16)。
次の処理は、当該応答が公営競技ホストコンピュータ40での仮登録完了通知であればステップS21aに進められ、仮登録完了以外の通知であればステップS21gに進められる。なお、仮登録完了通知の場合には、仮登録の「会員番号」も共に通知される。
【0096】
[ステップS21a] 表示処理部28は、ATM制御部21の表示要求により、表示装置20jに仮登録の内容を表示する。
なお、仮登録の内容と共に、当該内容の承認・否承認の選択ボタンも表示して、ユーザの判断を待ち受ける。
【0097】
[ステップS21b] 入力検知部23は、仮登録の内容に対するユーザの承認・否承認を検知する。
次の処理は、仮登録に対して承認が検知されればステップS21cに進められ、否承認が検知されればステップS21dに進められる。
【0098】
[ステップS21c] 通信部25は、ATM制御部21の送信要求により、公営競技ホストコンピュータ40に仮登録確認通知を送信する(図8:ステップS17)。
[ステップS21d] 通信部25は、ATM制御部21の送信要求により、公営競技ホストコンピュータ40に仮登録未確認通知を送信する。
【0099】
[ステップS21e] 通信部25は、公営競技ホストコンピュータ40から登録に関する応答を受信する(図8:ステップS18)。
次の処理は、当該応答が本登録完了通知であればステップS21fに進められ、本登録完了以外の通知であればステップS21gに進められる。
【0100】
[ステップS21f] ユニット制御部24は、ATM制御部21の発行要求により、カード/レシート処理ユニット20qから公営競技ホストコンピュータ40に登録された登録情報が印字されたレシートを発行する。
【0101】
[ステップS21g] 表示処理部28は、ATM制御部21の表示要求により、表示装置20jに登録不可である旨を表示する。
[ステップS21h] ユニット制御部24は、ATM制御部21の返却要求により、カード/レシート処理ユニット20qからキャッシュカードを返却する。
【0102】
図11は、第2の実施の形態に係る投票システムの金融ホストコンピュータのユーザ登録の処理手順を示すフローチャートである。
[ステップS31] ATM通信部35が、ATM20からカード情報を受信する(図8:ステップS11)。
【0103】
[ステップS32] ユーザ情報検出部34が、金融ホスト制御部33の検出要求により、登録口座情報記憶部31からステップS31で受信したカード情報に対応する登録口座情報を検出する。
【0104】
[ステップS33] ATM通信部35が、金融ホスト制御部33の送信要求により、ステップS32で検出した登録口座情報をATM20に送信する(図8:ステップS12)。
【0105】
図12及び図13は、第2の実施の形態に係る投票システムの公営競技ホストコンピュータのユーザ登録の処理手順を示すフローチャートである。
[ステップS41] 金融通信部44が、ATM20からカード情報に対応する登録情報の登録確認要求通知を受信する(図8:ステップS13)。
【0106】
[ステップS42] 登録情報判別部45が、公営競技ホスト制御部43の確認要求により、登録情報データベース41からカード情報に対応する登録情報の登録確認を行う。
[ステップS43] 登録情報判別部45は登録確認をして、カード情報に対応する登録情報の有無を判別する。
【0107】
次の処理は、ステップS42の登録確認の結果がカード情報に対応する登録情報が有ればステップS44に進められ、無ければステップS45に進められる。
[ステップS44] 金融通信部44は、公営競技ホスト制御部43の送信要求により、登録情報存在通知をATM20に送信する(図8:ステップS14)。
【0108】
[ステップS45] 金融通信部44は、公営競技ホスト制御部43の送信要求により、登録情報不在通知をATM20に送信する(図8:ステップS14)。
[ステップS46] 金融通信部44は、ATM20からユーザの静脈情報を受信する(図8:ステップS15)。
【0109】
[ステップS47] 登録情報更新部46は、公営競技ホスト制御部43の登録要求により、ユーザのカード情報(ステップS41)と共に静脈情報(ステップS46)とを登録情報として登録情報データベース41に仮登録する。
【0110】
[ステップS48] 金融通信部44は、公営競技ホスト制御部43の送信要求により、仮登録完了通知をATM20に送信する(図8:ステップS16)。
[ステップS49] 金融通信部44は、ATM20から仮登録に関する応答を受信する(図8:ステップS17)。
【0111】
次の処理は、当該応答が仮登録の確認通知である場合にはステップS41aに進められ、仮登録の否確認通知である場合にはステップS41cに進められる。
[ステップS41a] 登録情報更新部46は、公営競技ホスト制御部43の登録要求により、仮登録の内容で登録情報データベース41に本登録を行う。
【0112】
[ステップS41b] 金融通信部44は、公営競技ホスト制御部43の送信要求により、本登録完了通知をATM20に送信する(図8:ステップS18)。
[ステップS41c] 金融通信部44は、公営競技ホスト制御部43の送信要求により、登録終了する旨の表示要求をATM20に送信する。なお、登録終了する旨の表示要求は金融ホストコンピュータ30のATM通信部35から通信部25を経由しATM20の表示処理部28に送信される。
【0113】
このようにして、公営競技ホストコンピュータ40に登録された登録情報の一例について説明する。
図14は、第2の実施の形態に係る投票システムを構成する公営競技ホストコンピュータが保持する登録情報テーブル及び投票情報テーブルの一例を示す図である。
【0114】
なお、図14(A)は、登録情報データベース41に記憶される登録情報テーブルの一例であり、図14(B)は、投票情報データベース42に記録される投票情報テーブルの一例である。
【0115】
登録情報データベース41に記憶される登録情報テーブルは、図14(A)に示されるように、「会員番号」、「銀行番号」、「支店番号」、「口座番号」、「静脈情報」、「成人属性」がそれぞれ会員番号ごとに登録される。
【0116】
なお、ユーザ登録の際に、ユーザは、図9のステップS24で成人または未成年について峻別されており、登録情報データベース41に登録されているものは全て「成人属性」が有りとなる。
【0117】
このようにして、公営競技ホストコンピュータ40に、ユーザのカード情報と共に、年齢に対応して静脈情報とが登録情報として登録される。
[実施例2]
実施例2では、実施例1に続いてユーザが公営競技に投票するための投票処理について説明する。なお、以下では、既に説明した処理に対応するステップについては同じステップ番号を用いており、当該処理の説明を省略する。
【0118】
まず、投票システム10において、投票を行うための、ATM20と、金融ホストコンピュータ30と、公営競技ホストコンピュータ40との情報のやり取りについてシークエンス図を参照して説明する。なお、下記シークエンス図は投票が正しく行われる場合について示している。
【0119】
図15は、第2の実施の形態に係る投票システムの投票を実行する場合のシークエンス図である。
[ステップS51] ATM20が金融ホストコンピュータ30にカード情報に対応する登録口座情報を確認した後、ATM20は、カード情報と静脈情報とを公営競技ホストコンピュータ40に送信する。
【0120】
[ステップS52] 公営競技ホストコンピュータ40は、カード情報と静脈情報とに対応する登録情報の存在通知をATM20に送信する。
[ステップS53] ATM20は、投票画面要求通知を公営競技ホストコンピュータ40に送信する。
【0121】
[ステップS54] 公営競技ホストコンピュータ40は、投票画面情報をATM20に送信する。
[ステップS55] ATM20は、投票画面に対してユーザが投票した投票内容情報を公営競技ホストコンピュータ40に送信する。
【0122】
[ステップS56] 公営競技ホストコンピュータ40は、ステップS55で受信した投票内容及び投票金額の引き落としの仮登録通知をATM20に送信する。
[ステップS57] ATM20は、投票金額情報を金融ホストコンピュータ30に送信する。
【0123】
[ステップS58] 金融ホストコンピュータ30は、ユーザの口座から投票金額を引き落とすことが可能であることの通知をATM20に送信する。
[ステップS59] ATM20は、投票金額の引き落とし登録要求通知を公営競技ホストコンピュータ40に送信する。
【0124】
[ステップS51a] 公営競技ホストコンピュータ40は、ステップS56で仮登録した内容で本登録し、仮引き落としした内容で引き落としを行って、投票登録し、引き落とし完了通知をATM20に送信する。
【0125】
[ステップS51b] ATM20は、投票金額の引き落とし要求通知を金融ホストコンピュータ30に送信する。
[ステップS51c] 金融ホストコンピュータ30は、ユーザの口座から投票金額を引き落とし完了した通知をATM20に送信する。
【0126】
次いで、投票システム10のATM20と、金融ホストコンピュータ30と、公営競技ホストコンピュータ40とで行われる処理について説明する。
図16及び図17は、第2の実施の形態に係る投票システムのATMの投票の処理手順を示すフローチャートである。
【0127】
ユーザは表示装置20jに表示されている、初期画面中の例えば「公営競技投票」をタッチすると、当該タッチを入力装置20kが検知し、ステップS21〜S23の処理に続いて以下の投票処理が実行される。
【0128】
[ステップS61] 通信部25が、金融ホストコンピュータ30から登録口座情報の存在に関する応答を受信する(図15:ステップS12)。
次の処理は、当該応答が公営競技ホストコンピュータ40に登録口座情報が有る場合にはステップS27に進められ、無い場合にはステップS21gに進められる。
【0129】
[ステップS62] ユーザ情報受付部22がユーザの静脈情報を取得すると、通信部25は、ATM制御部21の送信要求により、カード情報と静脈情報とを公営競技ホストコンピュータ40に送信する(図15:ステップS51)。
【0130】
[ステップS63] 通信部25が、公営競技ホストコンピュータ40からカード情報と静脈情報とに対応する登録情報の存在に関する応答を受信する(図15:ステップS52)。
【0131】
次の処理は、当該応答がカード情報と静脈情報とに対応する登録情報が有る場合にはステップS64に進められ、無い場合にはステップS21gに進められる。
[ステップS64] 通信部25は、ATM制御部21の送信要求により、投票画面要求通知を公営競技ホストコンピュータ40に送信する(図15:ステップS53)。
【0132】
[ステップS65] 表示処理部28は、公営競技ホストコンピュータ40が送信した投票画面情報を金融ホストコンピュータ30のATM通信部35から受信して、表示装置20jに当該投票画面を表示する(図15:ステップS54)。
【0133】
[ステップS66] 入力検知部23は、ユーザの表示装置20jに表示されている投票画面に対するタッチから公営競技に対する投票内容を受け付ける(図15:ステップS54)。
【0134】
[ステップS67] 通信部25は、ATM制御部21の送信要求により、投票内容情報を公営競技ホストコンピュータ40に送信する(図15:ステップ55)。
[ステップS68] 次の処理は、通信部25が、公営競技ホストコンピュータ40から投票内容及び投票金額の引き落としの仮登録通知を受信すると、ステップS69に進められ、それ以外の通知を受信するとステップS21gに進められる(図15:ステップS56)。
【0135】
[ステップS69] 通信部25は、ATM制御部21の送信要求により、投票金額情報を金融ホストコンピュータ30に送信する(図15:ステップ57)。
[ステップS61a] 次の処理は、通信部25が、金融ホストコンピュータ30からユーザの口座から投票金額の引き落とし可能である旨を受信する場合にはステップS61bに進められ、それ以外の通知を受信するとステップS21gに進められる(図15:ステップS58)。
【0136】
[ステップS61b] 通信部25は、ATM制御部21の送信要求により、投票内容・投票金額引き落とし登録要求通知を公営競技ホストコンピュータ40に送信する(図15:ステップS59)。
【0137】
[ステップS61c] 通信部25は、投票内容・投票金額引き落としの登録完了通知を公営競技ホストコンピュータ40から受信する(図15:ステップS58)。
[ステップS61d] 通信部25は、ATM制御部21の送信要求により、ユーザの口座から投票金額の引き落とし要求を金融ホストコンピュータ30に送信する(図15:ステップS51b)。
【0138】
[ステップS61e] 次の処理は、通信部25が、金融ホストコンピュータ30からユーザの口座から投票金額の引き落とし完了通知を受信した場合にはステップS21fに進められ、それ以外の通知を受信するとステップS21gに進められる(図15:ステップS51c)。
【0139】
図18は、第2の実施の形態に係る投票システムの金融ホストコンピュータの投票の処理手順を示すフローチャートである。
[ステップS71] ATM通信部35が、投票金額情報をATM20から受信する(図15:ステップS57)。
【0140】
[ステップS72] 金銭取引部37が、金融ホスト制御部33の要求により、登録口座情報記憶部31のユーザの口座からステップS71で受信した投票金額情報を引き落とし可能か否か判別する。
【0141】
次の処理は、引き落とし可能であればステップS73に進められ、引き落とし不可能であればステップS77に進められる。
[ステップS73] ATM通信部35は、金融ホスト制御部33の送信要求により引き落とし可能である旨の通知をATM20に送信する(図15:ステップS58)。
【0142】
[ステップS74] ATM通信部35は、投票金額の引き落とし要求をATM20から受信する(図15:ステップS51b)。
[ステップS75] 金銭取引部37は、金融ホスト制御部33の引き落とし要求により、登録口座情報記憶部31のユーザの口座から投票金額を引き落として、当該投票金額を公営競技口座保持部32の公営競技口座に振り込む。
【0143】
[ステップS76] ATM通信部35は、金融ホスト制御部33の送信要求により引き落としの完了通知をATM20に送信する(図15:ステップS51c)。
[ステップS77] ATM通信部35は、金融ホスト制御部33の送信要求により引き落としの不可能通知をATM20に送信する。
【0144】
図19及び図20は、第2の実施の形態に係る投票システムの公営競技ホストコンピュータの投票の処理手順を示すフローチャートである。
[ステップS81] 金融通信部44は、カード情報と静脈情報とをATM20から受信する(図15:ステップS51)。
【0145】
[ステップS82] 登録情報判別部45は、公営競技ホスト制御部43の判別要求により、ステップS81で受信したカード情報と静脈情報とに対応する登録情報を登録情報データベース41の中から検索させる。
【0146】
[ステップS83] 次の処理は、登録情報判別部45が、登録情報データベース41にカード情報と静脈情報とに対応する登録情報が有ると判別した場合にはステップS84に進められ、無いと判別した場合にはステップS85に進められる。
【0147】
[ステップS84] 金融通信部44は、公営競技ホスト制御部43の送信要求により、登録情報存在通知をATM20に送信する(図15:ステップS52)。
[ステップS85] 金融通信部44は、公営競技ホスト制御部43の送信要求により、登録情報不在通知をATM20に送信する(図15:ステップS52)。
【0148】
[ステップS86] 金融通信部44は、投票画面要求通知をATM20から受信する(図15:ステップS53)。
[ステップS87] 金融通信部44は、公営競技ホスト制御部43の送信要求により、投票画面情報をATM20に送信する(図15:ステップS54)。
【0149】
[ステップS88] 金融通信部44は、投票内容及び投票金額をATM20から受信する(図15:ステップS55)。
[ステップS89] 投票情報管理部47は、公営競技ホスト制御部43の登録要求により、投票情報データベース42に、ステップS88で受信した投票内容及び投票金額を仮登録する。
【0150】
[ステップS81a] 金融通信部44は、公営競技ホスト制御部43の送信要求により、投票内容及び投票金額の引き落としの仮登録完了通知をATM20に送信する(図15:ステップS56)。
【0151】
[ステップS81b] 金融通信部44は、投票内容及び投票金額の引き落としの登録要求通知をATM20から受信する(図15:ステップS59)。
[ステップS81c] 投票情報管理部47は、公営競技ホスト制御部43の登録依頼により、投票情報データベース42にステップS89の仮登録の内容で本登録をする。
【0152】
[ステップS81d] 金融通信部44は、公営競技ホスト制御部43の送信要求により、投票内容及び投票金額の引き落としの登録完了通知をATM20に送信する(図15:ステップS51c)。
【0153】
このようにして、公営競技ホストコンピュータ40に投票された投票内容の一例について図14を参照して説明する。
投票情報データベース42に記録される投票情報テーブルは、図14(B)に示されるように、例えば、「会員番号」“T100001”に対して、「日付」、「レース」、「賭式」、「投票内容」、「投票金額」、「投票結果」、「払戻金額」、「払戻結果」がそれぞれ記録される。
【0154】
例えば、No.1では、“6/12”の“2R(第2レース)”に、“連複(連勝複式)”で“7−2”に、“2000円”投票して、外れてしまっていることが分かる。
また、No.4では、“6/19”の“1R(第1レース)”に、“連複(連勝複式)”で“3−4”に、“2000円”投票して当たり、払い戻し金額は“8000円”であって、払い戻し結果が“未”であるために、まだ払い戻しがされていないことが分かる。
【0155】
[実施例3]
実施例3では、実施例2に続いてユーザが当たり投票に対して払い戻される払戻処理について説明する。なお、以下でも、既に説明した処理に対応するステップについては同じステップ番号を用いており、当該処理の説明を省略する。
【0156】
まず、投票システム10において、払い戻しを行うための、ATM20と、金融ホストコンピュータ30と、公営競技ホストコンピュータ40との情報のやり取りについてシークエンス図を参照して説明する。なお、下記シークエンス図は投票が正しく行われる場合について示している。
【0157】
図21は、第2の実施の形態に係る投票システムのユーザへの払い戻しを実行する場合のシークエンス図である。
[ステップS91] ATM20は、払い戻し対象となる投票の確認要求通知を公営競技ホストコンピュータ40に送信する。
【0158】
[ステップS92] 公営競技ホストコンピュータ40は、払い戻し対象となる投票が有る場合には、払い戻し画面情報をATM20に送信する。
[ステップS93] ATM20は、当該払い戻し画面に対するユーザの操作入力に応じて、払い戻しの要求通知を公営競技ホストコンピュータ40に送信する。
【0159】
[ステップS94] 公営競技ホストコンピュータ40は、払い戻し要求通知を受信すると、投票情報データベース42に払い戻し金額の仮登録を実行し、当該払い戻し金額の仮登録と、払い戻し金額情報とをATM20に送信する。
【0160】
[ステップS95] ATM20は、払い戻し金額情報と共に払い戻し実行要求通知を金融ホストコンピュータ30に送信する。
[ステップS96] 金融ホストコンピュータ30は、公営競技口座保持部32の公営競技口座から払い戻し金額を引き落とし、登録口座情報記憶部31のユーザの口座に払い戻し金額を振り込み、払い戻し完了通知をATM20に送信する。
【0161】
[ステップS97] ATM20は、払い戻し完了登録通知を公営競技ホストコンピュータ40に送信する。
[ステップS98] 公営競技ホストコンピュータ40は、ステップS94での仮登録の内容で投票情報データベース42に本登録を行って、払い戻し完了本登録通知をATM20に送信する。
【0162】
このようにして、投票システム10で情報のやり取りが行われて、公営競技ホストコンピュータ40からユーザの口座に払戻金が払い戻される。
次いで、投票システム10のATM20と、金融ホストコンピュータ30と、公営競技ホストコンピュータ40とで行われる処理について説明する。
【0163】
図22及び図23は、第2の実施の形態に係る投票システムのATMのユーザへの払い戻しの処理手順を示すフローチャートである。
ユーザは表示装置20jに表示されている、初期画面中の例えば「公営競技払い戻し」をタッチすると、当該タッチを入力装置20kが検知し、ステップS21〜S23,S61,S27,S62,S63の処理に続いて以下の払い戻し処理が実行される。
【0164】
[ステップS101] 通信部25は、ATM制御部21の送信要求により、払い戻し対象の投票の確認要求通知を公営競技ホストコンピュータ40に送信する(図21:ステップS91)。
【0165】
[ステップS102] 通信部25は、公営競技ホストコンピュータ40から払い戻しの投票に関する応答を受信する(図21:ステップS92)。
次の処理は、当該応答が払い戻し対象の投票が存在する場合にはステップS103に進められ、存在しない場合にはステップS21gに進められる。
【0166】
[ステップS103] 表示処理部28は、公営競技ホストコンピュータ40が送信した払い戻しを受け付けるための払い戻し画面情報を金融ホストコンピュータ30のATM通信部35から受信して、表示装置20jに当該払い戻し画面を表示する。
【0167】
[ステップS104] 入力検知部23は、ユーザの表示装置20jに表示されている払い戻し画面に対するタッチから払い戻し実行要求を受け付ける。通信部25は、ATM制御部21の送信要求により、払い戻し実行要求を公営競技ホストコンピュータ40に送信する(図21:ステップS93)。
【0168】
[ステップS105] 通信部25は、公営競技ホストコンピュータ40から払い戻し完了の仮登録及び払い戻しの金額情報を受信する(図21:ステップS94)。
[ステップS106] 通信部25は、ATM制御部21の送信要求により、払い戻しの金額情報とカード情報と共に払い戻しの実行要求通知を金融ホストコンピュータ30に送信する(図21:ステップS95)。
【0169】
[ステップS107] 通信部25は、金融ホストコンピュータ30から払い戻しに関する応答を受信する(図21:ステップS96)。
次の処理は、当該応答が払い戻し完了通知である場合にはステップS108に進められ、当該完了通知以外である場合にはステップS21gに進められる。
【0170】
[ステップS108] 通信部25は、ATM制御部21の送信要求により、払い戻し完了通知を公営競技ホストコンピュータ40に送信する(図21:ステップS97)。
[ステップS109] 通信部25は、払い戻し完了の本登録通知を公営競技ホストコンピュータ40から受信する(図21:ステップS98)。
【0171】
図24は、第2の実施の形態に係る投票システムの金融ホストコンピュータのユーザへの払い戻しの処理手順を示すフローチャートである。
[ステップS111] ATM通信部35が、払い戻しの金額情報とユーザのカード情報と共に払い戻しの実行要求通知をATM20から受信する(図21:ステップS95)。
【0172】
[ステップS112] 金銭取引部37は、金融ホスト制御部33の払い戻し要求により、公営競技口座保持部32の公営競技口座から払い戻し金額を引き落として、登録口座情報記憶部31のユーザの口座に当該払い戻し金額を振り込む。
【0173】
[ステップS113] ATM通信部35は、金融ホスト制御部33の送信要求により払い戻しの完了通知をATM20に送信する(図21:ステップS96)。
図25及び図26は、第2の実施の形態に係る投票システムの公営競技ホストコンピュータのユーザへの払い戻しの処理手順を示すフローチャートである。
【0174】
[ステップS121] 金融通信部44は、払い戻し対象の投票確認要求をATM20から受信する(図21:ステップS91)。
[ステップS122] 投票情報管理部47は、公営競技ホスト制御部43の判別要求により、投票情報データベース42のユーザの投票内容で払い戻し対象となるものの有無を判別する。
【0175】
次の処理は、払い戻し対象の投票があればステップS123に進められ、なければ払い戻し処理が終了する。
[ステップS123] 金融通信部44は、公営競技ホスト制御部43の送信要求により、払い戻し画面情報をATM20に送信する(図21:ステップS92)。
【0176】
[ステップS124] 金融通信部44は、払い戻し要求をATM20からを受信する(図21:ステップS93)。
[ステップS125] 投票情報管理部47は、公営競技ホスト制御部43の登録要求により、投票情報データベース42のユーザの投票内容に払い戻し完了の仮登録を行う。金融通信部44は、公営競技ホスト制御部43の送信要求により、払い戻し完了仮登録通知と共に払い戻し金額情報をATM20に送信する(図21:ステップS94)。
【0177】
[ステップS126] 金融通信部44は、払い戻し登録要求をATM20から受信する(図21:ステップS97)。
[ステップS127] 投票情報管理部47は、公営競技ホスト制御部43の登録要求により、ステップS125の仮登録の内容で投票情報データベース42のユーザの投票内容に払い戻し完了の本登録を行う。金融通信部44は、公営競技ホスト制御部43の送信要求により、払い戻し完了本登録通知をATM20に送信する(図21:ステップS98)。
【0178】
このような投票システム10では、まず、公営競技の参加登録の際に、ATM20からユーザの静脈情報と合わせてカード情報を登録するようにした。
そして、公営競技の投票の際には、ATM20がキャッシュカード及び暗証番号を読み込むと共に静脈センサ20lでユーザの静脈情報を取得して、公営競技ホストコンピュータ40が登録情報データベース41を参照して、ATM20から送信された静脈情報に対応する年齢の判別を行うようにした。
【0179】
さらに、公営競技の払い戻しの際にも、ユーザの静脈情報を利用して、公営競技ホストコンピュータ40が登録情報データベース41を参照して、ATM20から送信された静脈情報に対応する年齢の判別を行うようにした。
【0180】
このように、ユーザはATM20を用いて公営競技に投票及び払い戻しできるために、ATM20の利便性が向上し、公営競技への利用拡大が図れると共に、未成年者のなりすましによる公営競技への参加を防止することができる。
【0181】
なお、上記の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合、自動取引装置2、ATM20、金融ホストコンピュータ3,30及び公営競技ホストコンピュータ4,40が有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、磁気記憶装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等がある。磁気記憶装置には、ハードディスク装置(HDD)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ等がある。光ディスクには、DVD、DVD−RAM、CD−ROM/RW等がある。光磁気記録媒体には、MO(Magneto-Optical disk)等がある。
【0182】
プログラムを流通させる場合には、例えば、そのプログラムが記録されたDVD、CD−ROM等の可搬型記録媒体が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
【0183】
プログラムを実行するコンピュータは、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することもできる。また、コンピュータは、ネットワークを介して接続されたサーバコンピュータからプログラムが転送されるごとに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することもできる。
【0184】
また、上記の処理機能の少なくとも一部を、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)等の電子回路で実現することもできる。
【符号の説明】
【0185】
1,10 投票システム
2 自動取引装置
2a,4b 通信手段
2b 操作受付手段
2c 生体認証取得手段
3,30 金融ホストコンピュータ
4,40 公営競技ホストコンピュータ
4a ユーザ情報記憶手段
4c 判別手段
4d 操作受付通知手段
5a,5b,50a,50b,50c ネットワーク
20 ATM
20a,30a CPU
20b,30b RAM
20c,30c HDD
20d,30f 通信インタフェース
20e,30d グラフィック処理部
20f 入力情報処理部
20g 静脈情報処理部
20h 入出力インタフェース
20i,30g バス
20j 表示装置
20k 入力装置
20l 静脈センサ
20m 対人センサ制御部
20n 紙幣処理ユニット
20o 硬貨処理ユニット
20p 通帳処理ユニット
20q カード/レシート処理ユニット
20s 対人センサ
21 ATM制御部
22 ユーザ情報受付部
23 入力検知部
24 ユニット制御部
25 通信部
26 ユーザ情報判別部
27,49 金銭取引要求部
28 表示処理部
30e 入力インタフェース
30h モニタ
30i キーボード
30j マウス
31 登録口座情報記憶部
32 公営競技口座保持部
33 金融ホスト制御部
34 ユーザ情報検出部
35 ATM通信部
36 公営競技通信部
37 金銭取引部
41 登録情報データベース
42 投票情報データベース
43 公営競技ホスト制御部
44 金融通信部
45 登録情報判別部
46 登録情報更新部
47 投票情報管理部
48 画像生成部
60 公営競技端末

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動取引装置が接続され当該自動取引装置へのユーザの操作入力に応じて金融取引を実行する金融ホストコンピュータと、公営競技に関する情報を管理する公営競技ホストコンピュータとが通信可能に接続された投票システムにおいて、
前記自動取引装置は、前記ユーザの生体認証情報を取得する生体認証取得手段と、前記公営競技ホストコンピュータの要求に応じ、公営競技に関する操作入力を受け付ける操作受付手段とを有し、
前記公営競技ホストコンピュータは、年齢が対応付けられた生体認証情報を保持するユーザ情報記憶手段と、前記ユーザ情報記憶手段に基づき前記金融ホストコンピュータを介して受信した前記生体認証取得手段による前記生体認証情報から前記ユーザの年齢を判別する判別手段と、前記判別手段の判別結果に応じて、前記自動取引装置に操作受付要求を通知する操作受付通知手段と、
を有することを特徴とする投票システム。
【請求項2】
前記公営競技に関する操作入力が前記公営競技に対する投票に対応していることを特徴とする請求項1記載の投票システム。
【請求項3】
前記公営競技ホストコンピュータで、前記操作受付通知手段が前記判別結果に応じて前記投票を受け付けるための投票受付画面情報を前記自動取引装置に通知して、
前記自動取引装置で、前記操作受付手段は前記投票受付画面を表示して前記投票を受け付ける、
ことを特徴とする請求項1記載の投票システム。
【請求項4】
前記公営競技に関する操作入力が前記公営競技の前記投票に応じた払い戻しに対応していることを特徴とする請求項1記載の投票システム。
【請求項5】
前記公営競技ホストコンピュータで、前記操作受付通知手段が前記判別結果に応じて前記払い戻しを受け付けるための払戻受付画面情報を前記自動取引装置に通知して、
前記自動取引装置で、前記操作受付手段は前記払戻受付画面を表示して前記払い戻しを受け付ける、
ことを特徴とする請求項4記載の投票システム。
【請求項6】
前記生体認証情報は前記ユーザの静脈情報であることを特徴とする請求項1記載の投票システム。
【請求項7】
金融ホストコンピュータと公営競技に関する情報を管理する公営競技ホストコンピュータとが通信可能に接続されて、前記金融ホストコンピュータに接続されユーザの操作入力に応じて前記金融ホストコンピュータに金融取引を実行させる自動取引装置において、
前記ユーザの生体認証情報を取得する生体認証取得手段と、
前記公営競技ホストコンピュータにより、年齢が対応付けられた生体認証情報に基づき前記金融ホストコンピュータを介して受信した前記生体認証取得手段による前記生体認証情報から判別された前記ユーザの年齢に応じて通知された操作受付要求に応じて、公営競技に関する操作入力を受け付ける操作受付手段と、
を有することを特徴とする自動取引装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公開番号】特開2012−73868(P2012−73868A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−218886(P2010−218886)
【出願日】平成22年9月29日(2010.9.29)
【出願人】(000237639)富士通フロンテック株式会社 (667)
【Fターム(参考)】