説明

抗がん剤

【課題】


効成分として、がんの治療、転移抑制および予防する剤または組成物を提供することを課題とする。
【解決手段】


組成物が提供される。さらにはこれらからなる、飲食用組成物、医薬用組成物、動物用飼料が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】

発明における抗がん剤とは、がんの予防、がんの進行・進展の防止、及び/又はがん患者における身体の状態の改善のため、更には健康状態を維持するために、ヒト若しくはヒト以外の動物に与えられる医薬品(動物用治療薬も含む)用、飲食品用、及び飼料用またはペットフードの組成物を意味する。
【背景技術】
【0002】
正常細胞では、細胞の増殖、細胞の分裂に一定の制御がかかっている。一方、癌は、細胞が生体内の制御に従わず自律的に異常に増殖することによってでき、その発育は早く、周囲に浸潤性に増殖し、また血管やリンパ管に入りこみ遠隔臓器に転移する。そして、宿主が死ぬまで増殖をやめない。がん細胞は巧妙で、増殖していく過程で、増殖に必要な栄養を、自分自身が出す分泌物で血管をがん細胞自身まで誘導し、増殖する。
正常細胞には障害を与えず、がん細胞のみを選択的に効率よく作用する物質は、有害事象を少なく抑えながら抗がん効果を高めると期待されるが、十分に目的を達する抗がん剤はまだ少ない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】

用があることは全く知られていない。本発明は、抗がん作用を有する医薬品または動物用資料を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】

どに有用である抗がん作用を有することを見出し、それを基に本発明を完成するに至った。
これら成分を含有することを特徴とする、発がん予防、がん治療、がん転移抑制などがん関連疾患の抑制を目的とした、飲食物、医薬品または動物用資料を提供する。
【0005】

どがん関連疾患に有用であるということは全く知られていなかった。
【0006】
即ち本発明が提供するのは以下の通りである。
【0007】

【0008】

【0009】
[3][1]または[2]に記載の抗がん剤からなる発がん予防、がん治療、がん転移抑制剤。
【0010】
[4][1]〜[3]に記載の抗がん剤を含有する飲食用組成物。
【0011】
[5][1]〜[3]に記載の抗がん剤を含有する医薬用組成物。
【0012】
[6]がんの改善または予防を目的とした[1]〜[5]に記載の剤または組成物。
【発明の効果】
【0013】
本発明の抗がん剤、またはこれを含有する組成物は、発がん予防、がん治療、がん転移抑制などがん関連疾患の抑制、改善および予防に有用である。さらに、食経験のある材料から本発明の剤または組成物を製造することが可能であるので、摂取しても安全である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】

用を有する剤および組成物である。上記の化合物の含有量は限定されないが、抗がん作用を発揮できる範囲で含まれていれば良い。
【0015】

【0016】

含む材料であれば、そのまま用いることができるが、好ましくは、より摂取に適した形の

茜草、香加皮を含む抽出物や粗精製物もしくは精製物は、所望により任意の食品もしくは医薬品で用いられる製剤化処理を行うこともできる。その場合の製剤化処理は限定されないが、例えば食用油脂や乳化剤などの助剤を用いた乳化処理、粉末化、増粒などが挙げられる。そのようにして得られた製剤は、吸収性や、摂取の容易さ、取り扱いの容易さの観点から有利である。
【0017】
本発明でいう抗がん作用とは、生体内でがん細胞の増殖、転移を抑制する作用のことをいう。本明細書で提供する剤および組成物は、がん疾患の予防や改善に有用である。
【0018】
抗がん作用は、評価物質を直接動物に投与して評価することもできるが、培養がん細胞を用いて評価する方法もある。細胞を用いる場合は生細胞数をカウント法または比色法により定量する。細胞生残率について、サンプル存在下で一般に溶媒対照と比較し、低い値を示す場合、そのサンプルを「抗がん作用あり」と評価する。
【0019】
本発明の飲食用組成物は、上記の抗がん剤を含有する組成物であり、これらを一般的な食品に混合したものである。また、公知の食品として適当な担体や助剤などを使用してカプセル剤、錠剤、顆粒剤など服用しやすい形態にしたものでもよい。ここに言う飲食用とは、例えば、一般食品、保健機能食品(特定保健用食品、栄養機能食品)、健康食品、栄養補助食品、ペットフードなどである。ここにいう一般食品とは、飲料、乳製品、発酵乳、乳酸菌飲料、加工乳、コーヒー飲料、ジュース、アイスクリーム、飴、ビスケット、ウェハース、ゼリー、スープ、麺類、を含むがそれに限定されるものではない。好ましくは飲料、乳製品、加工乳、発酵乳、乳酸菌飲料、ウェハース、ゼリーを含む。
【0020】
本発明の医薬用組成物は、上記の抗がん剤を含有する組成物であり、上記剤そのものであってもよいし、所望により医薬的に許容される担体を含有する組成物であってもよい。その用途は限定されず、例えば一般用医薬品(OTC)など容易に入手可能な医薬品又は医薬部外品などが挙げられる。医薬用組成物の形態は限定されず、例えば、丸薬剤、液剤、粉末剤、顆粒剤、錠剤、カプセル錠剤、トローチ剤、シロップ剤、ドライシロップ剤などである。好ましくはカプセル剤、液剤、エリクシル、錠剤、カシェ、座薬などとするほうが良い。また医薬的に許容される担体とは、経口、経腸、経皮、および皮下投与のために好適である任意の材料であり、例えば水、ゼラチン、アラビアガム、ラクトース、微結晶性セルロース、スターチ、ナトリウムスターチグリコレート、燐酸水素カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、コロイド性二酸化ケイ素、などが挙げられる。
【0021】
本発明は、がん疾患に対して改善する効果のある物質を含有させても良い。それらを単独又はそれらを組み合わせることが好ましい。またその形態は限定されず、飲食用組成物、医薬用組成物を含む。これらの含有量は限定されないが、がん疾患に対して効果が発揮できる範囲で含まれていれば良い。
【実施例】
以下に本発明をより詳細に説明する為に実施例を挙げるが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。
【0022】
各生薬(便宜的に番号をふった7種類、h102 h108 h195 h201 h207 h306 h325の生薬。これら7生薬は400種の生薬からマウス骨髄系細胞RAW264.7及び扁平上皮癌HSC2,3,4,SASを使って最終濃度各1ug/mlでRAWに細胞増殖抑制効果なく癌細胞HSC2,3,4,SASに抑制効果を示した一次スクリーニング通過生薬である。)の扁平上皮癌細胞に対する増殖抑制活性をin vitro実験で確認した。実験に使用した扁平上皮癌細胞株HSC2,4はヒト扁平上皮癌から樹立された細胞株でHSC2よりもHSC4の方が高増殖性、転移性が認められ悪性度が高い。SASも同じくヒト扁平上皮癌から樹立された細胞株でHSC4同様に高悪性に分類される。これら細胞株は全て10%fetal bovine serum(FBS)含有Dulbecco’s modified Eagle’s medium(D−MEM)培地中、37℃、5%CO2 条件下で培養した。また、細胞増殖活性を測定する方法はMTTassayを用いた。MTTassayはMTT(3{4,5dimethyl−2−thiazolyl−2 5 diphenyl−2H tetrazolium bromide}を用いた比色法による生細胞数計測を行う方法で、control及び各生薬添加後48時間培養した細胞にMTT投与しミトコンドリアで脱水素酵素により還元されたFormazan青色色素変化を吸光度計で測定する原理である。
MTTassay用96穴プレートに各細胞を5000個/100ul/wellで播種し24時間培養後、培地中にそれぞれの生薬h102 h108 h195 h201 h207 h306 h325が最終濃度100ug/mlになるように培地交換した。さらに48時間培養した後、MTT投与3時間後のFormazan青色呈反

いずれの癌細胞株にも著しい細胞増殖抑制活性が認められる事が判明したが、特にh201、h207はSAS細胞でそれぞれ抑制率95、92%以上の著効を示す結果を得た。一方h102 h108 h195は著効が認められなかった。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】

【請求項2】

【請求項3】
[1]または[2]に記載の抗がん剤からなる発がん予防、がん治療、がん転移抑制剤。
【請求項4】
[1]〜[3]に記載の抗がん剤を含有する飲食用組成物。
【請求項5】
[1]〜[3]に記載の抗がん剤を含有する医薬用組成物。
【請求項6】
[1]〜[3]に記載の抗がん剤を含有する動物用飼料。
【請求項7】
がんの治療、転移抑制または発がん予防を目的とした[1]〜[6]に記載の剤または組成物。
【請求項8】
がん疾患が扁平上皮がんである[7]に記載の剤または組成物。

【図1】
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【公開番号】特開2012−158578(P2012−158578A)
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−33877(P2011−33877)
【出願日】平成23年2月2日(2011.2.2)
【出願人】(300076688)有限会社湘南予防医科学研究所 (54)
【Fターム(参考)】