説明

抗アレルギー剤及びその製造方法

【課題】人体に対して安全性が高い抗アレルギー性物質をマイタケから、自己分解作用によるその損失を抑制しつつ、簡便な工程で効率的に製造する方法を提供することを課題とする。
【解決方法】マイタケの子実体を採取後5日以内に凍結乾燥処理し、さらにそれを極性溶媒で熱抽出することによって目的の抗アレルギー剤を得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マイタケ由来の抗アレルギー剤並びにその製造方法及びそれを包含する医薬組成物又は抗アレルギー用飲食品に関する。
【背景技術】
【0002】
アレルギー性疾患は、先進国において最も発症率の高い疾患の一つである。特に、近年の花粉症、アレルギー性結膜炎、気管支喘息、アトピー性皮膚炎等の増加は、生活様式や食生活の変化等がその一因となっていることが明らかになりつつある。
【0003】
アレルギー症状を治療又は改善する方法としては、マスクの着用や空気清浄機の使用、食餌制限等、アレルゲンとの接触機会を物理的に減ずる方法、抗ヒスタミン剤、ステロイド剤、抗アレルギー剤等の医薬品を投与する薬学的方法、及び抗アレルギー効果を示すいわゆる健康食品、例えば、保険機能食品等を摂取する方法等が知られている。しかし、物理的方法は、アレルゲンとの接触を完全に防ぐことが極めて困難であるという問題を包含する。また、薬学的方法は、使用する薬剤の多くに副作用があることから長期にわたる使用には問題がある。一方、抗アレルギー効果を示す飲食品については、医薬品に比べて副作用は少なく、日常的に使用できるという利点はあるが、十分な改善効果を得られないという問題がある。したがって、日常的に服用が可能で、しかもアレルギー性疾患の治療・改善効果が高い医薬品又は食品の開発が望まれている。
【0004】
マイタケ(Grifola frondosa)は、我が国では食材として馴染みのあるキノコであるが、古くから免疫賦活化作用等の薬用効果を有することが知られている。また、原料が食材であることから人体に対する安全性が高く、それ故、その有効成分を様々な方法で抽出し、免疫賦活剤又は抗腫瘍剤として利用する発明が多数出願されている。
【0005】
例えば、特許文献1には、マイタケ熱水抽出物から得られる免疫賦活作用及び抗腫瘍作用等の活性のある糖−タンパク質複合体が記載されている。しかし、この糖−タンパク質複合体は、分子量が1万〜15万とかなり大きく、取扱いに不便であるという問題があった。
【0006】
また、特許文献2には、マイタケから熱水抽出物から得られる免疫賦活作用及び抗腫瘍作用等の活性のある糖−タンパク質複合体で、分子量が5000以下のものが記載されている。しかし、この糖−タンパク質複合体は、製造工程が複雑で多量に生産することが困難であるという問題があった。
【0007】
一方、従来の方法では、マイタケから免疫賦活作用及び抗腫瘍作用等の有効成分を抽出する際に、マイタケを収穫した後、それを処理するまでの期間等については、ほとんど着目されていなかった。しかし、マイタケに含まれる前記有効成分は、実際には収穫後にマイタケ自身が有する酵素の自己分解作用によって著しくその含有量を減じる。それ故、収穫後、期間を空けたマイタケから得られる有効成分の抽出効率は、高いとは言い難い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2007-31665
【特許文献2】特開2009-191009
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、ヒト等の投与対象となる被検体に対して安全性が高いマイタケを原料として、マイタケの自己分解作用による抗アレルギー性物質の損失を抑えつつ、簡便な工程で、抗アレルギー剤を効率的に製造する方法を開発し、また、それによって得られる抗アレルギー剤を含有する医薬用組成物及び抗アレルギー用飲食品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、マイタケの子実体を採取後5日以内に凍結乾燥処理をすることで、マイタケに含まれる抗アレルギー性物質の自己分解を抑制し、さらに乾燥させたマイタケ子実体を極性溶媒で熱抽出することによって効率的かつ簡便に該抗アレルギー性物質を含む抗アレルギー剤を得ることに成功した。本発明は、当該知見に基づくものであり、すなわち以下を提供する。
【0011】
(1)マイタケ子実体を採取する工程、採取後5日以内にマイタケ子実体を凍結乾燥させる工程、及び凍結乾燥させたマイタケ子実体を極性溶媒で熱抽出する工程を含む、抗アレルギー剤の製造方法。
(2)前記熱抽出工程後に得られた抽出液を濃縮及び/又は乾燥する工程をさらに含む、(1)に記載の方法。
(3)極性溶媒が、水、エタノール又はそれらの組合せである、(1)又は(2)に記載の方法。
(4)マイタケ種がマイタケ(Grifola frondosa)、白マイタケ(Grifola albicans lmaz.)、トンビマイタケ(Meripilus giganteus)及び/又はチョレイマイタケ(Dendropolyporus umbellatus)である、(1)〜(3)のいずれかに記載の方法。
(5)(1)〜(4)のいずれかに記載の方法で得られる抗アレルギー剤。
(6)(5)に記載の抗アレルギー剤を含む、医薬組成物。
(7)(5)に記載の抗アレルギー剤を含む、抗アレルギー用飲食品。
【発明の効果】
【0012】
本発明の抗アレルギー剤製造方法によれば、マイタケ子実体に含まれる抗アレルギー性物質を、マイタケ採取後の自己分解作用によって損失させることなく効率的にかつ高濃度で得ることができる。
【0013】
本発明の抗アレルギー剤によれば、それを投与した個体におけるIL-12及びINF-γの産生量を増強することができる。
【0014】
本発明の抗アレルギー剤によれば、マイタケ由来のためヒトをはじめとする被検体に対する安全性が高く、長期間の日常的な継続的投与が可能な抗アレルギー剤を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】実施例1の方法によって得られたマイタケ子実体由来の各抽出液をHPLCによって分析したクロマトグラムを示す。aは本発明の製造方法で得られた抽出液YM-6の結果を、bは従来の抽出方法で得られた抽出液YM-18の結果を、そしてcは有効成分が自己分解された後に本発明の製造方法に類する方法で得られた抽出液YM-19の結果を、それぞれ示す。
【図2】実施例1の方法によって得られたマイタケ子実体由来の各抽出液を添加したマウス小腸パイエル板細胞におけるIL-12の生産量をELISA法により検出した結果を示す。グラフ縦軸は、抽出物を添加しない対照群と抽出物を添加した細胞におけるIL-12の生産量の実測値を示す。
【図3】実施例1の方法によって得られたマイタケ子実体由来のYM-6を添加したマウス小腸パイエル板細胞におけるINF-γの生産量をELISA法により検出した結果を示す。グラフ縦軸は、抽出物を添加しない対照群と抽出物を添加した細胞におけるINF-γの生産量の実測値を示す。
【図4】アレルギーモデルマウスを用いた本発明の抗アレルギー剤の効果を示す。図中aは発赤・出血の、bは痂皮形成・乾燥の、cは浮腫の、そしてdは擦傷・組織欠損の、スコアを示す。また、各グラフにおいて、NTは、未処理(No Treatment)を示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
1.抗アレルギー剤とその製造方法
本発明の第1の態様は、抗アレルギー剤とその製造方法に関する。
【0017】
1−1.抗アレルギー剤
本発明において「アレルギー」とは、ヘルパーT細胞のTh1とTh2のバランスが平衡状態を維持できず、Th2優位となることによって生じるIgE産生に代表されるような様々な有害作用を指す。このTh2有意な状態をTh1優位にすることでアレルギー作用は軽減できる。Th1細胞とTh2細胞は、いずれも前駆細胞(ナイーブ細胞)であるTh0細胞から分化するが、それぞれの細胞は、前駆細胞が相手細胞へ分化することを互いに抑制制御して、そのバランスを維持している。「Th1優位にする」とは、Th1/Th2比を増加させ、Th1とTh2のバランスをTh1側に偏らせることをいう。
【0018】
本発明において、「抗アレルギー剤」とは、Th2優位な状態をTh1優位にし、アレルギーによって生じる様々な症状を予防、治療、減少又は緩和させることができる薬剤をいう。具体的には、例えば、IgE抗体の作用によって肥満細胞等から分泌されるケミカルメディエーターが引き起こす平滑筋の収縮、血管透過性の亢進、好中球の遊走及び血小板の凝集等、並びにそれらによって誘発される様々な症状を予防、治療、減少又は緩和させることをいう。
【0019】
本発明の「抗アレルギー剤」は、後述する製造方法によって得られるマイタケ子実体由来の複合抽出成分であって、αグルカン及び糖−タンパク質複合体等を包含する。本発明の抗アレルギー剤は、特に、後述する実施例で示すようにそれを投与したヒトのような哺乳動物をはじめとする被検体のIL-12及び/又はIFN-γの生産量を増強させ、Th1優位にすることのできる抗アレルギー性物質を有効成分とする。
【0020】
本発明の抗アレルギー剤は、液体、固体又はその組合せとすることができる。また、本発明の抗アレルギー剤は、そのままの単独で使用することができる他、後述する医薬組成物、飲食品又は化粧品等に加えることもできる。
【0021】
本発明の抗アレルギー剤をそのまま単独で使用する場合、その投与量は、投与する個体の種類(例えば、ヒトか又は他の哺乳動物か、同民族若しくは同品種か又は異民族若しくは異品種か等)、性別、年齢、体重、身長、健康状態(健康かアレルギーに罹患しているか等)、抗アレルギー剤の濃度等の諸条件によって異なるため、それらの条件を適宜勘案して定めればよい。例えば、成人であれば、動物試験結果から類推して、120mg程度から始めて漸次増減すれば有効と思われる。本発明の抗アレルギー剤は、マイタケ由来の安全性の高いものであるため、その摂取量をさらに増やすこともできる。1日当たりの摂取量は、1回で摂取してもよいが、数回に分けて投与又は摂取してもよい。
【0022】
1−2.製造方法
本発明の抗アレルギー剤の製造方法は、採取後5日以内のマイタケ子実体等を凍結乾燥させ、その後、極性溶媒によってマイタケ子実体等から抗アレルギー性物質を熱抽出することを特徴とする。
【0023】
本発明の抗アレルギー剤の製造方法は、採取工程、凍結乾燥工程、及び熱抽出工程を含む。また、必要に応じて熱抽出工程後に濃縮・乾燥工程を含むこともできる。以下、各工程について具体的に説明をする。
【0024】
(1)採取工程
(構成)
「採取工程」とは、マイタケ子実体を採取する工程をいう。
「マイタケ」とは、サルノコシカケ科に属する担子菌の一種であって、通常は、マイタケ(Grifola frondosa)を意味するが、本発明においては、この他に、白マイタケ(Grifola albicans lmaz.)、トンビマイタケ(Meripilus giganteus)及び/又はチョレイマイタケ(Dendropolyporus umbellatus)を包含する。マイタケは、天然物、人工栽培物を問わないが、天然物は一般に入手が困難であることから人工栽培物が好ましい。また、人工栽培物は、菌床栽培物又は原木栽培物のいずれであってもよいが、菌床栽培物が一定の条件下で安定的に入手可能なことから、より好ましい。
【0025】
「子実体」とは、成長した菌糸体より発生する菌類、特に糸状菌類の生殖器官、すなわち胞子形成器官をいう。担子菌類の子実体では、通常、外部から認識可能な大きさで、かつ特徴的な形態を有する担子器果、いわゆるキノコと呼ばれる部分がそれに該当する。一方、前記「菌糸体」とは、糸状菌の栄養器官、すなわちその糸状菌本体をいう。一般に、菌糸体は、土中、材中、また菌床栽培の場合にはオガクズ培地中に菌糸を伸ばして存在し、明瞭な形態を形成せず、外部からの認識が困難である場合が多い。本発明の子実体は、マイタケ子実体部分であれば、その部位は、特に限定はしない。一部に菌糸体部分を包含していてもよい。例えば、子実体と連続する菌糸体部分、いわゆる石突部分を包含することもできる。
【0026】
本発明の子実体の状態は、菌糸体から形成される発生初期から管孔形成が完了するまでのものが好ましいが、必ずしもそれに制限するものではない。例えば、マイタケの子実体は菌糸塊を形成することから、菌糸塊の一部が管孔形成を完了し、一部は未完了の場合もあるが、このような場合、その菌塊のいずれも部分も使用することができる。また、子実体のかさの部分の色も特に限定はしないが、マイタケ(Grifola frondosa)の場合、濃い灰褐色〜黒褐色のものが適当である。
【0027】
「採取」とは、菌糸体から発生し、それと一体状態にある子実体をその菌糸体から分離することをいう。通常、菌糸体から分離することによって、成長過程にある子実体の成長は停止し、自己の有する酵素等による分解が開始又は進行する。
【0028】
採取後は、凍結乾燥工程に供する前にマイタケ子実体を水等で洗浄し、表面に付着した土やゴミ等を除去しておくことが望ましい。
【0029】
(方法)
採取方法は、菌糸体から子実体を分離することができれば特に制限はしない。
採取後のマイタケ子実体は、凍結乾燥工程に供する前に必要に応じて断片化することもできる。ここで言う「断片化」とは、マイタケ子実体を小片状態にすることであって、具体的には、例えば、菌糸塊の裁断(適当な大きさの略矩形状に切断すること、細切りにすること又はスライスすることを含む)、ミキサー等での粉砕、押潰、すりおろし、又はそれらの組み合わせが該当する。断片化によって表面積を増大させることで、乾燥効率を高めることができる。なお、断片化に際しては、マイタケ子実体中に含まれる酵素によって本発明の有効成分である抗アレルギー性物質が分解されないよう低温下で迅速に行なうことが好ましい。
【0030】
本発明の特徴の一つは、マイタケ子実体を採取後5日以内、好ましくは3日以内、最も好ましくは採取後速やかに凍結乾燥工程に供することである。採取後5日以内であれば、子実体中に含まれる本発明の有効成分である抗アレルギー性物質が、マイタケ自身の酵素作用等によって分解されることを最小限に抑えることができるからである。逆に採取後6日以降では前記抗アレルギー性物質が著しく減少するからである。したがって、採取後も凍結乾燥工程を行なうまでの期間は、0℃より高く、かつ室温(25℃〜30℃)以下、20℃以下、10℃以下又は5℃以下の温度下で保存することが好ましい。
【0031】
(2)凍結乾燥工程
(構成)
「凍結乾燥工程」とは、マイタケ子実体を採取後5日以内に凍結乾燥法によって処理する工程をいう。本工程は、マイタケ子実体中に含まれる抗アレルギー性物質を極低温下で凍結させることによって、安定的に維持しつつ、それを分解する酵素の活性を抑制し、さらにマイタケ子実体中に含まれる水分を減じて乾燥させることを目的とする。
【0032】
(方法)
「凍結乾燥」法は、いわゆるフリーズドライ法であって、対象物を氷点下で凍結させた後、真空又は減圧下で凍結した水分を加熱、昇華させることによって対象物を乾燥させる方法をいう。本工程の凍結乾燥は、公知の凍結乾燥法に準じて行なえばよく、特に制限はしない。市販の凍結乾燥機を使用することもできる。凍結温度は、−25℃以下、好ましくは−80℃〜−30℃の範囲で行なえばよい。
【0033】
(3)熱抽出工程
(構成)
「熱抽出工程」とは、前記凍結乾燥工程で凍結乾燥させたマイタケ子実体を極性溶媒で熱抽出する工程をいう。
【0034】
「極性溶媒」とは、電荷の偏りを持つ極性分子からなる溶媒を言う。例えば、水、低級アルコール、クロロホルム、ジメチルスルホキシド(DMSO)又はそれらの組合せが該当する。水、エタノール又はそれらの組合せは、有害性がないか又は極めて低いことから特に好ましい。
【0035】
(方法)
前記凍結乾燥工程後のマイタケ子実体は、本工程に供する前に、粉砕処理を行ない、粉末状及び/又は顆粒状にしておくこともできる。小粒化させて極性溶媒と接する表面積を増大させることによりマイタケ子実体中の抗アレルギー性物質を効率的に抽出することができる点で有益である。粒径は、一般的に粉末状及び/又は顆粒状と認識され得る大きさであれば特に制限しないが、通常0.8μm〜2cmの範囲内にあればよい。各粒の形状は、一定である必要はなく、不定形、略球形、略矩形等の様々な形状の粒を含むことができる。粉砕方法は、上記粒径に粉砕できる方法であれば、特に問わない。例えば、粉砕機、ミル(mill)、乳鉢等でのすり潰し又はその組み合わせが挙げられる。
【0036】
本工程は、マイタケ子実体を前記極性溶媒に浸漬することによって行なう。マイタケ子実体に対する極性溶媒の分量は、マイタケ子実体の状態、使用する溶媒の種類若しくは状態(温度等)、抽出時間等の諸条件を勘案して適宜定めればよい。限定はしないが、通常は、極性溶媒の容量/マイタケ子実体重量(V/W)が2倍〜50倍、好ましくは5〜30倍、より好ましくは10〜25倍、さらに好ましくは15〜22倍の範囲内にあればよい。
【0037】
抽出は、本発明の有効成分を安定的に、かつ短時間で効率的に行うために、加熱された極性溶媒中で行う。極性溶媒の実質的な抽出温度は、本発明の有効成分が熱変性しない範囲で、かつ使用する極性溶媒の取扱い上で安全性に問題のない温度であればよい。具体的には、極性溶媒の種類によって異なるが、例えば、極性溶媒として水を用いる場合、1気圧下であれば80℃〜100℃の範囲、又は加圧下であれば80℃〜121℃若しくは80℃〜130℃の熱水を用いることができる。
【0038】
極性溶媒の温度は、マイタケ子実体と混合する前に少なくとも60℃以上にしておくことが望ましい。これは、凍結乾燥後のマイタケ子実体を水に投入した場合、凍結乾燥によってその活性を抑制されていた酵素が再活性化され、抗アレルギー性物質が再び分解されてしまう可能性があるからである。したがって、凍結乾燥後のマイタケ子実体を、60℃を下回る極性溶媒と混合せざるを得ないような場合には、混合後直ちに、例えば、4〜10分以内に、極性溶媒の温度が60℃以上に達するようにすることが望ましい。混合後、極性溶媒を引き続き加温することができる。
【0039】
極性溶媒を加熱する方法は、極性溶媒の温度を所望の温度付近まで加熱できる方法であれば特に問わない。例えば、温度調節装置が設置された恒温槽内でヒーター等の熱源によって加熱してもよく、容器に入れて直火、若しくは湯煎によって火力を調節しながら加熱してもよい。また、圧力釜を用いて加圧しながら加熱してもよい。
【0040】
抽出時間は、マイタケ子実体の状態(小片状、顆粒状、粉末状等)、極性溶媒の種類、極性溶媒の温度に依存して変動するため、それらを勘案して適宜定めればよい。例えば、粉末状のマイタケ子実体を用いて、極性溶媒に水を使用し、2気圧下で121℃にて加熱した場合、抽出温度は10分〜1時間、好ましくは20分〜40分で足りる。
【0041】
極性溶媒の温度、及び濃度を均一化するために、加熱と共に当該極性溶媒の撹拌を行ってもよい。撹拌方法は、例えば、撹拌棒で撹拌してもよいし、撹拌装置を用いて撹拌してもよい。
【0042】
抽出工程後に得られた抽出液を、本発明の抗アレルギー剤としてそのまま、又は医薬組成物又は飲食品に添加して、用いることができる。本発明の有効成分である抗アレルギー性物質をより高濃度で含む本発明の抗アレルギー剤を製造する場合及び/又は取り扱いの容易な固体状の本発明の抗アレルギー剤を製造する場合には、次の濃縮・乾燥工程を行なうことが好ましい。
【0043】
(4)濃縮・乾燥工程
(構成)
本発明の抗アレルギー剤の製造方法は、必要に応じて、前記抽出工程後に濃縮・乾燥工程をさらに含むことができる。
【0044】
「濃縮・乾燥工程」とは、前記抽出工程で得られた抽出液を、濃縮及び/又は乾燥させる工程をいう。
【0045】
本明細書で「濃縮」とは、抽出液から抽出に用いた極性溶媒を減じ、その抽出液中に含まれる本発明の有効成分である抗アレルギー性物質をはじめとする抽出成分の濃度を高めることをいう。一方、「乾燥」とは、前記抽出液から抽出に用いた極性溶媒の大部分を除去し、固体状態の抽出成分を得ることをいう。したがって、本工程の濃縮とは、抽出液から極性溶媒を除去し終えるまでの未だ極性溶媒が残存する液体状態の抗アレルギー剤を得ることであり、乾燥とは、極性溶媒を抽出液から除去し終えた固体状態の抗アレルギー剤を得ることというように、濃縮と乾燥を一連の事象と捉えることもできる。また、後述する凍結乾燥法や噴霧乾燥法のように抽出液を濃縮することなく直接乾燥することもできる。
【0046】
前記抽出工程で得られた抽出液は、本工程に供する前に、抽出に用いたマイタケ子実体等の固形物を抽出液から除去しておくことが好ましい。除去方法は、固形成分を抽出液から除くことができる方法であれば、特に問わない。例えば、濾過法(フィルタープレスを含む)、遠心分離法、自然静置後に上清を採取する法、又はそれらの組み合わせ等が挙げられる。固形物の除去を複数回行い、抽出液中の固形物を概ね除去することが好ましいが、主だった固形物を除去することができれば、微小な粒子状の固形物が抽出液中に残存していても構わない。
【0047】
濃縮・乾燥の方法は、抽出液中に含まれる極性溶媒を減じることができれば特には問わない。例えば、濃縮及び/又は乾燥方法としては、風乾等で蒸発させる自然蒸発濃縮法、エバポレーター等を用いた蒸発濃縮法、抽出液の冷却による冷却濃縮法、真空下で極性溶媒を蒸発させる真空乾燥法等を利用することができる。また、乾燥方法としては、例えば、前述の凍結乾燥法の他、抽出液を熱風と共に噴霧して極性溶媒のみを瞬時に蒸発させる噴霧乾燥(スプレードライ)法を利用することができる。
【0048】
1−3.効果
本発明の抗アレルギー剤によれば、INF-γの誘導因子であり、かつNK細胞を活性化するIL-12の産生量を増強することができる。IL-12やINF-γの生産量の増強は、「Th1とTh2のバランス」を「Th1優位」に偏向させる結果、その個体の抗アレルギー活性を向上させる。また、IL-12やINF-γによってNK細胞やNKT細胞の細胞障害性作用が高まる結果、その個体の抗腫瘍活性を向上させることも可能となる。
【0049】
本発明の抗アレルギー剤の製造方法によって得られる抗アレルギー剤によれば、マイタケ由来のため安全性が高く、長期間の日常的な継続的投与が可能である。さらに様々な医薬品、飲食品又は化粧品等の形態としての継続的投与も容易である。
【0050】
本発明の抗アレルギー剤の製造方法によれば、マイタケ子実体に含まれる抗アレルギー性物質を、マイタケ採取後の自己分解作用によって損失することなく効率的にかつ高濃度で得ることができる。
【0051】
2.医薬組成物
本発明の第2の態様は、医薬組成物に関する。本発明の医薬組成物は、前記第1の態様の抗アレルギー剤を含むことを特徴とする。
【0052】
(構成)
本発明の「医薬組成物」は、本発明の抗アレルギー剤を有効成分として含有する医薬組成物である。本発明の医薬用組成物は、前記第1の態様の抗アレルギー剤の有する抗アレルギー性物質の効果を阻害又は抑制しない範囲で、製薬上許容可能な担体、及び/又は他の薬理効果を有する薬剤、例えば、他の抗アレルギー剤等を含むことができる。
【0053】
ここで、「製薬上許容可能な担体」とは、例えば、製薬上許容される、賦形剤、結合剤、崩壊剤、充填剤、乳化剤、流動添加調節剤又は潤滑沢剤をいう。
【0054】
賦形剤としては、例えば、単糖、二糖類、シクロデキストリン及び多糖類のような糖(具体的には、限定はしないが、グルコース、スクロース、ラクトース、ラフィノース、マンニトール、ソルビトール、イノシトール、デキストリン、マルトデキストリン、デンプン及びセルロースを含む)、金属塩(例えば、リン酸ナトリウム若しくはリン酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム)、クエン酸、酒石酸、グリシン、低、中、高分子量のポリエチレングリコール(PEG)、プルロニック、或いはそれらの組み合わせが挙げられる。
【0055】
結合剤としては、例えば、トウモロコシ、コムギ、コメ、若しくはジャガイモのデンプンを用いたデンプン糊、ゼラチン、トラガカント、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム及び/又はポリビニルピロリドン等が挙げられる。
【0056】
崩壊剤としては、例えば、前記デンプンや、カルボキシメチルデンプン、架橋ポリビニルピロリドン、アガー、アルギン酸若しくはアルギン酸ナトリウム又はそれらの塩が挙げられる。
【0057】
充填剤としては、例えば、前記糖及び/又はリン酸カルシウム(例えば、リン酸三カルシウム、若しくはリン酸水素カルシウム)が挙げられる。
【0058】
乳化剤としては、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステルが挙げられる。
【0059】
流動添加調節剤及び滑沢剤としては、例えば、ケイ酸塩、タルク、ステアリン酸塩又はポリエチレングリコールが挙げられる。
【0060】
このような担体は、医薬組成物の製剤化を容易にし、またそれに含有される本発明の抗アレルギー剤の薬剤効果を維持するために用いられるものであり、必要に応じて適宜使用すればよい。また、上記物質以外にも所望であれば、安定剤、矯味矯臭剤、希釈剤、界面活性剤、可溶化剤、吸収促進剤、保湿剤、吸着剤、増量剤、付湿剤、防腐剤、抗酸化剤、緩衝剤等を担体に添加することもできる。
【0061】
医薬組成物の剤型は、例えば、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、シロップ剤、ドライシロップ剤、液剤及び懸濁剤のような経口剤、吸入剤、坐剤等の経腸製剤、軟膏、クリーム剤、ゲル剤、貼付剤のような皮膚外用剤、点滴剤、注射剤等が挙げられる。これらのうち、経口剤が手軽に使用できることから好ましい。
【0062】
このような剤型は、前記担体等を剤型に応じて配合し、常法に従って製造することができる。錠剤、顆粒剤の場合には周知の方法でその表面をコーティングしてもよい。また、液剤、懸濁等の液体製剤は、水又はエタノールのような適当な溶媒に溶解又は懸濁する形であってもよい。
【0063】
医薬組成物における前記第1態様の抗アレルギー剤の含有量は、その剤型により異なるが、乾燥質量を基準として、通常は、0.001〜99質量%、好ましくは0.01〜80質量%の範囲であり、上述した成人1日当たりの摂取量を摂取できるよう、1日当たりの投与量が管理できる形にすることが望ましい。
【0064】
3.抗アレルギー用飲食品
本発明の第3の態様は、抗アレルギー用飲食品に関する。本発明の抗アレルギー用飲食品は、前記第1の態様の抗アレルギー剤を含むことを特徴とする。
【0065】
(構成)
本発明の「抗アレルギー用飲食品」は、本発明の抗アレルギー剤を有効成分として含有する抗アレルギーの効果を目的とする抗アレルギー用飲食品である。ここでいう「飲食品」とは、ヒトが摂取する飲料、食物及び/又は健康食品のみならず、家畜、競走馬、愛玩動物又は鑑賞動物等に給餌される飼料又は食餌(ペットフード等)を含む。
【0066】
これらの飲食品の形態は、特に制限はなく、製剤形態とする場合には、例えば、錠剤、チュアブル錠、粉剤、カプセル剤、顆粒剤、ドリンク剤とすることができる。製剤形態の飲食品等は、前記医薬組成物と同様の方法で製造すればよい。
【0067】
飲食品は、各種飲料又は食品に混入させてもよい。例えば、飲料であれば、清涼飲料、炭酸飲料、乳飲料、乳酸菌飲料(発酵乳飲料)、果汁飲料、粉末飲料、茶飲料、精製水等に加えることができる。また、食品の場合、加工食品、例えば、パン類、麺類、スプレッド類(バター、マーガリン、ジャム、ふりかけ、ドレッシング、マヨネーズ等を含む)、味噌、豆腐、菓子等に加えて調製することができる。
【実施例】
【0068】
以下の実施例により本発明を具体的に例示して説明するが、これらは代表的な一例示に過ぎず、本発明を以下によって何ら限定するものではない。
【0069】
<実施例1:抗アレルギー剤の製造>
(試験例)
本発明の第1の態様の製造方法により、マイタケ子実体から抗アレルギー剤を調製する。管孔形成が進行しておらず、かつ傘部分の色が濃い灰褐色〜黒褐色マイタケ(Grifola frondosa)子実体を採取し、直ちに4℃で冷蔵して5日間保存した(採取工程)。その後、子実体を約5mm3〜3cm3程度の小片に分割した後、真空凍結乾燥機(RL-6TVS、RL-3TVS:共和真空技術株式会社)を用いて凍結乾燥した(凍結温度:−30℃、乾燥機棚温度70℃、品温50℃、乾燥時間約26時間)。凍結乾燥後のマイタケ子実体を粉砕機(RL-6TVS、RL-3TVS:共和真空技術株式会社)で25mmメッシュスルーの粒径粉末に粉砕した(凍結乾燥工程)。続いて、前記乾燥マイタケ粉末5gに水100mL(1重量に対して20倍容量)を加えて、圧力釜で5〜10分後に121℃に達するように加熱し、その後30分間、熱抽出を行った(熱抽出工程)。最後に抽出液をフィルタープレス(PP 380型:株式会社櫻鐵工所)により固形物を除いた後、L-8型スプレードライヤー(大川原化工機株式会社)を用いてスプレードライによって乾燥させた(濃縮・乾燥工程)。得られた淡灰色〜淡褐色を呈する抽出物をYM-6とした。
【0070】
(比較例1)
従来方法によりマイタケ子実体から抗アレルギー性物質を抽出する。管孔形成が進行しておらず、かつかさの部分の色が濃い灰褐色〜黒褐色マイタケ(Grifola frondosa)子実体を採取した。それを熱風乾燥機(フェニックス号:太正農工機)にて、60℃〜80℃で段階的に温度を上げて乾燥させた後、粉砕機(VM-20:株式会社オリエント)で粉末状に粉砕した。続いて、その乾燥マイタケ粉末1kgに脱イオン水20Lを加えて、圧力釜で5〜10分後に121℃に達するように加熱し、その後30分間、熱抽出を行った。最後に抽出液をフィルタープレス(PP 380型:櫻鐵工所)により固形物を除いた後、L-8型スプレードライヤー(大川原化工機株式会社)を用いてスプレードライによって乾燥させた。得られた抽出物をYM-18とした。
【0071】
(比較例2)
本発明の第1の態様の製造方法と基本的操作は同一であるが、乾燥マイタケ粉末に水を加えた後、熱水抽出をする前に36℃で一晩静置した。得られた抽出物をYM-19とした。
【0072】
<実施例2:HPLCによる成分分析>
実施例1で調製した各抽出物を、HPLC(Prominence:(株)島津製作所)を用いて成分分析した。
HPLCの処理条件は、以下の通りである。
【0073】
・溶離液:0.1M NaNO3水溶液
・検出器:示差屈折計
・分析カラム:SB-086M HQ
・オーブン温度:40.0℃
・流速:1.000mL/分
【0074】
結果を図1に示す。aはYM-6、bはYM-18及びcはYM-19の結果である。YM-6では7分〜9分にα-1.4グルカン主鎖及びα-1.6グルカン分枝を有すると予測される分子量50万の物質(図1a〜c中、丸で囲んだ領域)が溶出されるのに対して、YM-18、YM-19ではほとんど検出されていない。これは、本発明の抗アレルギー剤の有効成分の一つと考えられるαグルカンが、従来の抽出方法(YM-18)や、凍結乾燥後であっても常温の水に長時間浸漬していた場合(YM-19)には、マイタケ子実体自身の酵素作用によって分解されたためと考えられる。図1aが示すように、本発明の製造方法によれば、本発明の抗アレルギー剤の有効成分である抗アレルギー性物質を損失することなく、効率的に抽出することができる。
【0075】
<実施例3:腸管免疫に対するマイタケ抽出物の影響>
マウスのパイエル板細胞(PP細胞)を用いて実施例1で調製した各抽出物による効果を検証した。
【0076】
24ウェルディッシュ(コーニング社)を用意し、それぞれに1mLのRPM1-1640培地(シグマ社)を入れた。BALB/c マウス(6週齢、雌)より小腸パイエル板(PP)を摘出し、PP細胞を2×105細胞/ウェルとなるように播種した。YM-6、YM-18及びYM-19をそれぞれディッシュに1、3、10、30及び100μg/mLの濃度となるように添加し、同時に、前記いずれの抽出物も添加しないサンプルを対照(Control)とした(いずれのサンプルもn=3)。その後、5% CO2で37℃にて3日間培養した。培養終了後、培地上清を回収し、培地中のIL-12、IFN-γの産生量をELISA法により測定した。IL-12はIL12(total)Mouse ELISA kit(サーモフィッシャーサイエンティフィック社製)を、IFN-γは(m)IFNγ ELISA System(GEヘルスケア社製)を用いてそれぞれ測定をそれぞれのキットに添付のプロトコルに従って行った。
【0077】
結果を図2(IL-12)及び図3(INF-γ)に示す。図2及び3で示すように、YM-6と共培養した細胞でのみ、対照サンプルと比較して培地中のIL-12量及びINF-γ量が有意に増加しており、YM-6を添加したPP細胞ではこれらのTh1サイトカインの生産量が増加したことを示している。よって、YM-6は腸管免疫系を介して抗アレルギー作用を発揮していることが立証された。
【0078】
<実施例4:アレルギーモデルマウスを用いた本発明の抗アレルギー剤の効果>
実施例1で調製された本発明の抗アレルギー剤(YM-6)のインビボにおける抗アレルギー作用について検証した。
【0079】
アトピー性皮膚炎モデルマウス(NC/Ngaマウス)を各群6匹用いた。まず、NC/Ngaマウスに、実施例1で調製したYM-6を餌に0.1%混合して自由摂取させた個体群(0.1%投与群)、0.5%混合して自由摂取させた個体群(0.5%投与群)、2.5%混合して自由摂取させた個体群(2.5%投与群)、普通食を与えた無治療群(NT群:No Treatment)を設定し、22日間飼育した。マウス背部をカミソリと除毛剤で剃毛し、週二回、皮膚炎誘発剤(ビオスタ社製)を塗布してアトピー性皮膚炎症状を誘発した。対照として、皮膚炎誘発剤を塗布せず普通食を与えた群(Control群)を設定した。この間、水は自由飲水とした。試験開始後3日、7日、10日、14日、17日、21日目に(1)発赤・出血、(2)痂皮形成、(3)浮腫、(4)擦傷・組織欠損をスコア表と比較・観察し、スコア化した。
【0080】
結果を図4に示す。投与したYM-6の濃度依存的にアレルギー症状が緩和されていることがわかる。この結果から、本発明の抗アレルギー剤(YM-6)を含む食餌は、高い抗アレルギー性作用を有することが明らかとなった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイタケ子実体を採取する工程、
採取後5日以内にマイタケ子実体を凍結乾燥させる工程、及び
凍結乾燥させたマイタケ子実体を極性溶媒で熱抽出する工程を含む、
抗アレルギー剤の製造方法。
【請求項2】
前記熱抽出工程後に得られた抽出液を濃縮及び/又は乾燥する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
極性溶媒が水、エタノール又はそれらの組合せである、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
マイタケ種がマイタケ(Grifola frondosa)、白マイタケ(Grifola albicans lmaz.)、トンビマイタケ(Meripilus giganteus)及び/又はチョレイマイタケ(Dendropolyporus umbellatus)である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法で得られる抗アレルギー剤
【請求項6】
請求項5に記載の抗アレルギー剤を含む、医薬組成物。
【請求項7】
請求項5に記載の抗アレルギー剤を含む、抗アレルギー用飲食品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−184312(P2011−184312A)
【公開日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−48296(P2010−48296)
【出願日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成20年度、独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構、「民間実用化研究促進事業/まいたけ免疫制御成分の特定と機能性食品としての開発研究」、学校法人新潟科学技術学園新潟薬科大学を再委託先として実施した産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(593084915)株式会社雪国まいたけ (30)
【Fターム(参考)】