説明

抗アレルゲン組成物

【課題】抗アレルゲン組成物、特に不織布、繊維または繊維製品に、耐水性を有し、着色や変色を起こさない抗アレルゲン加工ができる抗アレルゲン組成物および抗アレルゲン性能を有する塗料、コーティング剤、樹脂製品、壁紙、不織布、繊維または繊維製品をを提供することを目的とする。
【解決手段】
希土類、コバルト、ニッケル、銅及び亜鉛から選択される少なくとも一種類の金属の水酸化物と、アナタース型酸化チタンを含有する抗アレルゲン組成物を塗料、コーティング剤、樹脂製品、壁紙、不織布、繊維または繊維製品等に加工することによって、環境中に存在するダニや花粉等のアレルゲンを低減させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ダニや花粉等のアレルゲン物質のアレルゲン性を低減化させるため、あるいは不織布、繊維または繊維製品、塗料、コーティング剤、樹脂製品等にアレルゲン性を低減化させる機能を付与するための、耐水性を有し、着色や変色を起こさない抗アレルゲン剤に関するものである。
【背景技術】
【0002】
喘息やアトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎等のアレルギー性疾患は多くの人が悩まされているものであり、特に近年では増加する傾向となっている。これらのアレルギー性疾患の原因となっているのは環境中に存在する種々のアレルゲンであり、それらの中でも屋内に棲息するダニやペットの毛、花粉、カビは代表的な吸入性のアレルゲンとして、良く知られている。特に家屋内に生息する塵性ダニであるヒョウヒダニ類はアレルゲンの発生源として大きな問題となっている。ヒョウヒダニ類は畳、絨毯、寝具、カーテン等の家屋内の繊維製品、あるいは屋外においても電車や自動車等の移動車両の座席シート生地等が生育の温床となる。ヒョウヒダニ類の中でも、コナヒョウヒダニ(Dermatophagoides farinae)とヤケヒョウヒダニ(Dermatophagoides pteronyssinus)は代表的な種であり、これらのダニの死骸や糞が強いアレルゲン物質となる。また春先に飛散するスギ(Cryptomeria japonica)の花粉を初め、多種の植物の花粉もアレルゲンとなるものであり、特にアレルギー性鼻炎を発症させる原因となっている。飛散する花粉は春先のスギ花粉だけでなく、ヒノキ、ヨモギ、ブタクサ、カモガヤ等、多くの種類があり一年を通じて何らかの花粉が飛散している状態であり、いつの時期でも花粉によるアレルギーを引き起こす危険性があると考えられる。
【0003】
このようなダニや花粉等のアレルゲンを除去するためには、エアコンや空気清浄機を用いて空気をフィルターに通じる方法があるが、除去できるのは空気中に舞うアレルゲンのみであり、フィルターにアレルゲン物質を集める結果となり、フィルターを交換する際にはアレルゲンが再飛散する危険性がある。また、マスクはスギ等の花粉を吸入するのを防ぐために用いられているが、マスクに付着した花粉はアレルゲン性が消失するわけではないので、再飛散することによって吸収してしまう危険性がある。電気掃除機はアレルゲン除去の方法として有効であるが、吸引したゴミに含まれる多量のアレルゲンは集塵袋に貯蔵されるだけであり、集塵袋の廃棄時にアレルゲンが再飛散する危険性が考えられる。
【0004】
アレルゲン物質のアレルギー性を低減あるいは除去するための薬剤に関しては、タンニン酸が古くから知られており、タンニン酸を応用する方法が提案されてきた。しかしタンニン酸は褐色に呈色しており、さらに経時的に着色が進行することで用途が制限される短所があった。その後、着色や変色を起こしにくい抗アレルゲン剤として種々の提案が行われ、例えば亜鉛やマグネシウム等の無機塩を利用した方法が提案された。しかしこのような無機塩は水溶性であり、水によって流脱することから繊維等の耐洗濯性が必要な用途には使用できないという問題点があった。
【0005】
水によって流脱しない抗アレルゲン剤についても、最近ではいくつかの提案が行われている。さらに着色や変色を起こさずに、しかも水によって流脱しない抗アレルゲン剤としては、非水溶性亜鉛化合物あるいは非水溶性亜鉛・金属酸化物の複合粒子を用いたアレルゲン不活化剤が、さらに二酸化ケイ素、酸化亜鉛、酸化アルミニウムを用いたアレルゲン不活化剤が提案されているが、耐水性や継続的なアレルゲン不活化性能の点で満足できるものではなかった。またこれらの抗アレルゲン剤は水溶性ではないが、不織布、繊維、繊維製品、プラスチック製品、木質材料にバインダーとしてアクリルエマルジョン等の樹脂エマルジョンを用いて加工した場合、バインダー量が十分な場合は抗アレルゲン剤を覆ってしまい、流脱を防ぐものの抗アレルゲン性能そのものが発揮されず、バインダー量が少ないと流脱を防ぐことができずに効力を維持できないことが多かった。また抗アレルゲン剤として酸化チタン等の光触媒を利用したものも提案されているが、光触媒は光のない条件では効力が発揮されにくく、光触媒作用により加工した基質そのものを劣化させてしまう恐れがあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特表2004−510717号公報
【特許文献2】特開2006−239393号公報
【特許文献3】特開2007−145742号公報
【特許文献4】特開2007−146453号公報
【特許文献5】特開2006−265498号公報
【特許文献6】特開2007−241431号公報
【特許文献7】特開2008−237793号公報
【特許文献8】特開2005−278781号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ダニや花粉等のアレルゲン物質のアレルゲン性を低減化させるため、あるいは不織布、繊維または繊維製品にアレルゲン性を低減化させる機能を付与し、容易に流脱することがなく、さらに着色や変色を起こすことのない抗アレルゲン組成物およびこれらの抗アレルゲン組成物を加工した不織布、繊維または繊維製品を提供することが、本発明の課題である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、このような課題を解決するため鋭意研究を行った結果、希土類金属、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛から選択される少なくとも一種類の金属の水酸化物と、アナタース型酸化チタンを含有する組成物が抗アレルゲン剤として卓越した効果を示すことを見出し、耐水性を有する抗アレルゲン剤として有効であることを見出した。すなわち本発明は、(1)希土類、コバルト、ニッケル、銅及び亜鉛から選択される少なくとも一種類の金属の水酸化物と、アナタース型酸化チタンを含有することを特徴とする抗アレルゲン組成物であり、(2)コバルト、ニッケル、銅及び亜鉛から選択される少なくとも一種類の金属の水酸化物と、アナタース型酸化チタンを含有することを特徴とする抗アレルゲン組成物であり、(3)希土類、コバルト、ニッケル、銅及び亜鉛から選択される少なくとも一種類の金属の水酸化物と、アナタース型酸化チタンを含有することを特徴とする抗アレルゲン組成物を加工した塗料、コーティング剤、樹脂製品、壁紙、不織布、繊維または繊維製品であり、(4)希土類、コバルト、ニッケル、銅及び亜鉛から選択される少なくとも一種類の金属の水酸化物と、アナタース型酸化チタンを含有することを特徴とする抗アレルゲン組成物を、塗料、コーティング剤、樹脂製品、壁紙、不織布、繊維または繊維製品に加工し、環境中に存在するアレルゲン物質のアレルゲン性を低減化させる方法である。
【発明の効果】
【0009】
本発明の組成物を用いることにより、塗料、コーティング剤、樹脂製品、壁紙、不織布、繊維または繊維製品にダニや花粉等のアレルゲン物質のアレルゲン性を低減化させる機能、さらにその機能に耐水性を持たせ、アレルゲン性を低減化させる機能を持ったフィルター材、マスク等の不織布、繊維または繊維製品を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明における希土類、コバルト、ニッケル、銅及び亜鉛から選択される少なくとも一種類の金属の水酸化物は、それぞれの金属塩の水溶液を調製し、この液のpHを上げることによって調整することができる。pHを上げるには、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の塩基性化合物の水溶液を用いる。希土類金属、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛の塩には通常の工業品を用いることができる。これらの例として塩化物塩、硫酸塩、硝酸塩等の水溶性塩が挙げられ、具体的には塩化コバルト、塩化ニッケル、塩化銅、硫酸銅、塩化亜鉛、塩化ランタン、塩化セリウム、塩化ネオジム、塩化プラセオジム、塩化ユーロピウム、塩化ガドリニウム、塩化テルビウム、塩化ジスプロシウム、塩化ホルミウム、塩化エルビウム、塩化ツリウム、塩化イッテルビウム、塩化ルテチウム、塩化イットリウム等を挙げることができる。
【0011】
本発明における希土類金属塩は3価の塩であり(セリウムについては4価の塩も含む)、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛は2価の金属塩を使用する。酸化チタンはアナタース型のものを使用し、これは一般的に光触媒性能を示す酸化チタンである。酸化チタンについても一般に市販されている工業製品を使用することが可能である。希土類、コバルト、ニッケル、銅及び亜鉛から選択される少なくとも一種類の金属の水酸化物と、アナタース型酸化チタンとの混合比については特に制限はないが、重量比で0.1:99.9〜99:1、好ましくは1:99〜50:50、さらに好ましくは2:98〜30:70とするのが良い。
【0012】
水酸化物の例として水酸化亜鉛を調製するためには、塩化亜鉛の5%水溶液を攪拌しながら水酸化ナトリウムの10%水溶液を徐々に添加し、pHを8.5とする。これによって水酸化亜鉛の白色沈殿を生じる。この水酸化亜鉛の懸濁した液に、攪拌しながらアナタース型酸化チタン粉末を添加することによって水酸化亜鉛と酸化チタンの混合液を得る。アナタース型酸化チタンを添加するのはpHを上昇させる前でも差し支えない。この液をろ別してイオン交換水で洗浄し、乾燥させることによって目的の抗アレルゲン剤粉末を得ることができる。乾燥温度は特に制限はないが、60〜200℃の範囲、好ましくは100〜150℃の範囲で乾燥させるのが良い。このようにして得られた粉末は、そのもの自身で抗アレルゲン剤とすることもできるが、クレーやタルク等の増量剤を添加することによって有効成分濃度を調整することもできる。また得られた粉末を分散剤とともにイオン交換水に投入し、ビーズミル等を用いて粉砕、分散させ、さらに増粘剤を添加することによってフロアブル剤を調製することも可能である。フロアブル剤とする場合には水以外の溶剤を使用することもできる。溶剤としては特に制限はなく、非極性溶剤と極性溶剤のいずれも使用可能である。
【0013】
このような溶剤の例としては、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブタノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、N−メチルピロリドン、γ−ブチロラクトン、ジメチルスルホキシド、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール(分子量1000以下)、ポリプロピレングリコール(分子量1000以下)、酢酸エチル、酢酸ブチル、灯油、アルキルベンゼン、フタル酸ジエチルヘキシル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジオクチル、流動パラフィン等が挙げられる。これらの溶剤は2種類以上を混合して使用しても差し支えない。フロアブル剤とするときの分散剤については、アニオン系界面活性剤または非イオン系界面活性剤、あるいはこれらの併用が通常使用されるが、カチオン系界面活性剤や両性界面活性剤を使用することも可能である。界面活性剤の種類は特に限定されないが、非イオン性界面活性剤として、例えばポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルケニルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等が挙げられる。アニオン性界面活性剤にはアルキルベンゼンスルホネート、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルサルフェート、ジアルキルスルホサクシネート等が挙げられる。カチオン性界面活性剤では脂肪族アミン塩や4級アンモニウム塩等が挙げられ、両イオン性界面活性剤ではベタイン型界面活性剤、アミノカルボン酸塩等が挙げられる。また、これらの非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤および両イオン性界面活性剤は一種を単独に用いても二種以上を併用してもよい。
【0014】
水酸化物の金属として希土類金属、亜鉛を用いる場合、水酸化物は白色に近い色を呈し、酸化チタンを混合することによって白色に近いものとなり、着色を嫌う加工対象あるいは用途において適している。またコバルト、銅、ニッケルの水酸化物を選択した場合、水酸化物はそれぞれ灰白色、青色、緑色を呈するが、経時的な変色を起こさないため着色が問題とならない用途に使用することができる。
【0015】
本発明の抗アレルゲン組成物に公知となっている抗アレルゲン成分をさらに添加することも可能である。抗アレルゲン成分としては、2,5−ジヒドロキシ安息香酸、2,6−ジヒドロキシ安息香酸、2,4,6−トリヒドロキシ安息香酸等のヒドロキシ安息香酸系化合物またはその塩等、柿渋等が挙げられる。
【0016】
本発明の抗アレルゲン組成物は、屋内塵性ダニのアレルゲン除去を目的に使用する場合、殺ダニ剤と同時に加工することにより、その抗アレルゲン効果をさらに持続させることも可能である。使用する殺ダニ剤は、屋内塵性ダニに対して致死効果や忌避効果のあるものであれば特に限定はなく、例えば、ベンジルアルコール、ベンジルベンゾエート、サリチル酸フェニル、シンナムアルデヒド、ヒソップ油、ニンジン種子油等を用いることができ、また天然ピレトリン、フェノトリン、ペルメトリン等のピレスロイド系化合物、フェニトロチオン、マラチオン、フェンチオン、ダイアジノン等の有機リン系化合物、ジコホル、クロルベンジレート、ヘキシチアゾクス、テブフェンピラド、ピリダベン、アミドフルメト等を用いることができる。
【0017】
本発明の抗アレルゲン組成物の使用方法としては、不織布、繊維または繊維製品に浸漬、塗布、スプレー等の方法によって加工することができる。繊維または繊維製品としては、衣料品、カーペット、ソファー、壁紙、カーテン等のインテリア類、布団側地、布団カバー、布団中綿、シーツ、枕カバー、マット等の寝具類、カーシート、カーマット、天井材及び床材等の自動車部品類、ぬいぐるみ等が挙げられ、不織布としては掃除用ウェットワイパー、マスク、フィルター材料、電気掃除機の集塵袋等が挙げられる。
【0018】
本発明の抗アレルゲン組成物を加工することができる不織布や繊維には種々のものがあるが、たとえばナイロン、綿、ポリエステル、羊毛等が挙げられ、これらの繊維を2種類以上使用した複合繊維であっても差し支えない。またポリエチレンやポリプロピレンを用いた不織布にも使用することが可能である。本発明の抗アレルゲン組成物の不織布、繊維または繊維製品への加工方法は特に限定されるものではないが、浸漬処理、スプレー処理、吸尽加工等を行うことが可能である。繊維への加工量は、不織布、繊維または繊維製品の重量に対して、水酸化物と酸化チタンの合計の固形分量として0.01〜20g/mであり、好ましくは0.1〜10g/mであり、さらに好ましくは0.5〜2g/mである。
【0019】
本願発明の抗アレルゲン組成物を不織布や繊維、繊維製品に加工するときに、洗濯耐久性をさらに向上させるためにバインダーを併用することも可能である。バインダーの種類については、アクリルやウレタン等のいずれの種類の樹脂エマルジョンを使用することが可能である。ウレタンバインダーは、エステル型、エーテル型、ポリカーボネート型等いずれの種類でも差し支えなく、イオン性についてもアニオン性、カチオン性、ノニオン性いずれでも差し支えない。
バインダーの使用濃度について特に制限はないが、配合される樹脂の量は水酸化物と酸化チタンの合計量の等量以下であることが望ましい。バインダーの使用量があまり多くなりすぎると抗アレルゲン剤を覆ってしまう結果となり効力が発揮されにくくなる。
【0020】
本発明の抗アレルゲン組成物の製剤化に際しては、前述の界面活性剤、防ダニ剤の他に、必要に応じてキレート剤、防錆剤、抗菌剤、香料、スケール防止剤、消泡剤、帯電防止剤、増粘剤、柔軟加工剤等を添加することも可能である。
【0021】
本発明の抗アレルゲン組成物の使用形態としては主に加工剤用途が挙げられる。また洗濯耐久性を要求される繊維または繊維製品以外にも、環境中で人が接触する可能性のある組成物、たとえば柔軟剤、消臭剤、防カビ剤、除菌剤、殺虫剤、塗料、接着剤等に添加することによって環境中のアレルゲンを低減化させることも可能であり、環境中で人が接触する可能性のある材料、たとえば木材、木質材料、合板、コンクリート、金属、石、ガラス等の建材等、ゴム、紙、樹脂、プラスチックのよる成型品等に加工することによって環境中のアレルゲンを低減化させることも可能である。
【0022】
本発明組成物、および本発明組成物を加工した不織布、繊維または繊維製品等の使用により、ハウスダスト中のダニ由来のアレルゲン、イヌやネコ等のペットの毛や上皮、ゴキブリ、羽毛、カビ由来のアレルゲン、及びスギ、ヨモギ、ハルガヤ、ヒノキ、ブタクサ等の花粉、天然ゴムラテックス等の植物アレルゲンを低減化することができ、多種のアレルゲンを実質的になくすことができる。よって本発明は、環境中のアレルゲンがハウスダスト中のダニアレルゲンや植物アレルゲンの場合に特に効果的に作用するものである。
【実施例】
【0023】
本発明を実施例、試験例により更に詳しく説明するが、本発明がこれらによって限定されるものではない。なお、下記に示す%はすべて重量%である。
【0024】
(実施例1)
塩化亜鉛(ZnCl)10gをイオン交換水200gに溶解し、10%水酸化ナトリウム水溶液を徐々に添加し、pHを5に調整した。この液にアナタース型酸化チタン(ST−01、石原産業株式会社製)50gを添加し分散させた。さらに10%水酸化ナトリウム水溶液を添加し、pHを8.5に調整し、2時間攪拌を続けて生成した水酸化亜鉛と酸化チタンの混合物を熟成させた。ろ過後、水洗して乾燥機を用いて110℃で乾燥させ、水酸化亜鉛と酸化チタンの混合物の粉末を得た。
【0025】
(実施例2)
塩化亜鉛(ZnCl)4gをイオン交換水200gに溶解し、10%水酸化ナトリウム水溶液を徐々に添加し、pHを8に調整した。この液にアナタース型酸化チタン(ST−01)50gを添加し分散させた。さらに10%水酸化ナトリウム水溶液を添加し、pHを8.5に調整し、2時間攪拌を続けて生成した水酸化亜鉛と酸化チタンの混合物を熟成させた。ろ過後、水洗して乾燥機を用いて110℃で乾燥させ、水酸化亜鉛と酸化チタンの混合物の粉末を得た。
【0026】
(実施例3)
塩化亜鉛(ZnCl)25gをイオン交換水400gに溶解し、10%水酸化ナトリウム水溶液を徐々に添加し、pHを5に調整した。この液にアナタース型酸化チタン(ST−01)50gを添加し分散させた。さらに10%水酸化ナトリウム水溶液を添加し、pHを8.5に調整し、2時間攪拌を続けて生成した水酸化亜鉛と酸化チタンの混合物を熟成させた。ろ過後、水洗して乾燥機を用いて110℃で乾燥させ、水酸化亜鉛と酸化チタンの混合物の粉末を得た。
【0027】
(実施例4)
硫酸コバルト六水塩(CoSO・6HO)3.3gをイオン交換水100gに溶解し、10%水酸化ナトリウム水溶液を徐々に添加し、pHを7に調整し水酸化コバルトを生成させた。この液にアナタース型酸化チタン(タイノックA−100、多木化学株式会社製)10gを添加し分散させた。さらに10%水酸化ナトリウム水溶液を添加し、pHを8.5に調整し、2時間攪拌を続けて生成した水酸化コバルトと酸化チタンの混合物を熟成させた。ろ過後、水洗して乾燥機を用いて110℃で乾燥させ、灰白色の水酸化コバルトと酸化チタンの混合物の粉末を得た。
【0028】
(実施例5)
硫酸コバルト六水塩(CoSO・6HO)3.3gをイオン交換水100gに溶解し、アナタース型酸化チタン(タイノックA−100)10gを添加し分散させた。攪拌しながら10%水酸化ナトリウム水溶液を徐々に添加し、pHを8.5に調整し、水酸化コバルトと酸化チタンの混合物を生成させた。さらに2時間攪拌を続けて生成した混合物を熟成させた。ろ過後、水洗して乾燥機を用いて110℃で乾燥させ、灰白色の水酸化コバルトと酸化チタンの混合物の粉末を得た。
【0029】
(実施例6)
塩化ニッケル六水塩(NiCl・6HO)3.0gをイオン交換水200gに溶解し、アナタース型酸化チタン(ST−01)10gを添加し分散させた。攪拌しながら10%水酸化ナトリウム水溶液を徐々に添加し、pHを8.5に調整し、水酸化ニッケルと酸化チタンの混合物を生成させた。さらに2時間攪拌を続けて生成した混合物を熟成させた。ろ過後、水洗して乾燥機を用いて110℃で乾燥させ、緑白色の水酸化ニッケルと酸化チタンの混合物の粉末を得た。
【0030】
(実施例7)
硫酸銅五水塩(CuSO・5HO)3.5gをイオン交換水100gに溶解し、アナタース型酸化チタン(ST−01)10gを添加し分散させた。攪拌しながら10%水酸化ナトリウム水溶液を徐々に添加し、pHを9.0に調整し、水酸化銅と酸化チタンの混合物を生成させた。さらに2時間攪拌を続けて生成した混合物を熟成させた。ろ過後、水洗して乾燥機を用いて110℃で乾燥させ、淡青色の水酸化銅と酸化チタンの混合物の粉末を得た。
【0031】
(実施例8)
塩化ニッケル六水塩(NiCl・6HO)1.5gと硫酸銅五水塩(CuSO・5HO)1.5gをイオン交換水200gに溶解し、アナタース型酸化チタン(ST−01)10gを添加し分散させた。攪拌しながら10%水酸化ナトリウム水溶液を徐々に添加し、pHを8.5に調整し、水酸化ニッケルと水酸化銅と酸化チタンの混合物を生成させた。さらに2時間攪拌を続けて生成した混合物を熟成させた。ろ過後、水洗して乾燥機を用いて110℃で乾燥させ、青白色の水酸化ニッケルと水酸化銅と酸化チタンの混合物の粉末を得た。
【0032】
(実施例9)
塩化イットリウム六水塩(YCl・6HO)2.6gをイオン交換水70gに溶解し、アナタース型酸化チタン(タイノックA−100)10gを添加し分散させた。攪拌しながら10%水酸化ナトリウム水溶液を徐々に添加し、pHを9.0に調整し、水酸化イットリウムと酸化チタンの混合物を生成させた。さらに2時間攪拌を続けて生成した混合物を熟成させた。ろ過後、水洗して乾燥機を用いて110℃で乾燥させ、白色の水酸化イットリウムと酸化チタンの混合物の粉末を得た。
【0033】
(実施例10)
塩化イッテルビウムn水塩(YbCl・nHO)3.0gをイオン交換水70gに溶解し、アナタース型酸化チタン(タイノックA−100)10gを添加し分散させた。攪拌しながら10%水酸化ナトリウム水溶液を徐々に添加し、pHを8.5に調整し、水酸化イッテルビウムと酸化チタンの混合物を生成させた。さらに2時間攪拌を続けて生成した混合物を熟成させた。ろ過後、水洗して乾燥機を用いて110℃で乾燥させ、白色の水酸化イッテルビウムと酸化チタンの混合物の粉末を得た。
【0034】
(比較例1)
ST−01(アナタース型酸化チタン、石原産業株式会社製)
【0035】
(比較例2)
塩化亜鉛(ZnCl)10gをイオン交換水200gに溶解し、10%水酸化ナトリウム水溶液を徐々に添加し、pHを8.5に調整し、2時間攪拌を続けて生成した水酸化亜鉛を熟成させた。ろ過後、水洗して乾燥機を用いて110℃で乾燥させ、水酸化亜鉛の粉末を得た。
【0036】
(比較例3)
硫酸銅5水塩(CuSO・5HO)10gをイオン交換水200gに溶解し、10%水酸化ナトリウム水溶液を徐々に添加し、pHを8.5に調整し、2時間攪拌を続けて生成した水酸化銅を熟成させた。ろ過後、水洗して乾燥機を用いて110℃で乾燥させ、水酸化銅の粉末を得た。
【0037】
(比較例4)
塩基性塩化ジルコニル(Zr(OH)Cl水溶液、第一稀元素化学工業株式会社製)10.8gをイオン交換水70gに溶解し、アナタース型酸化チタン(タイノックA−100)10gを添加し分散させた。攪拌しながら10%水酸化ナトリウム水溶液を徐々に添加し、pHを6.5に調整し、水酸化ジルコニウムと酸化チタンの混合物を生成させた。さらに2時間攪拌を続けて生成した混合物を熟成させた。ろ過後、水洗して乾燥機を用いて110℃で乾燥させ、白色の水酸化ジルコニウムと酸化チタンの混合物の粉末を得た。
【0038】
(比較例5)
酸化亜鉛(和光純薬工業株式会社製)
【0039】
(比較例6)
酸化亜鉛(和光純薬工業株式会社製)5gとST−01(アナタース型酸化チタン)10gを混合し、酸化亜鉛と酸化チタンの混合物を得た。
【0040】
(試験例1)抗アレルゲン組成物によるダニアレルゲンの低減化効果の測定
標準ハウスダストに含まれるダニアレルゲンDer f2約900ng/1mL{リン酸緩衝液(pH7.2)}に対し、実施例1〜10を水に分散させて5%とした液、比較例1〜6を水に分散させて5%とした液、さらに対照として蒸留水をそれぞれ200μL、暗所において反応させた。これら試料についてDer f2酵素免疫測定法(ELISA)のサンドイッチ法にてダニアレルゲンの低減化効果の測定を行った。まず、リン酸緩衝液(pH7.4)で2μg/mLに希釈した抗Der f2 モノクローナル抗体15E11を、F16 MAXISORP NUNC−IMMUNO MODULEプレート(NUNC社製)の1ウェルあたり100μLずつ添加し、4℃にて3日以上感作させた。感作後、液を捨て、ブロッキング試薬{1重量%牛血清アルブミン+リン酸緩衝液(pH7.2)}を1ウェルあたり200μLずつ添加し、37℃、60分間反応させた。反応後、リン酸緩衝液(pH7.2)にてプレートを洗浄した。次に、ダニアレルゲンと上記組成物を反応させて得られた抽出液を1ウェルあたり100μLずつ滴下し、37℃、60分間反応させた。反応後、リン酸緩衝液(pH7.2)にてプレートを洗浄した。ペルオキシダーゼ標識した抗Der f2モノクローナル抗体をリン酸緩衝液{pH7.2、1重量%牛血清アルブミン及び0.05重量%ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレート含有}で200μg/mLに溶解し、それをリン酸緩衝液(pH7.2、1重量%牛血清アルブミン及び0.05重量%ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレート含有)で1200倍希釈した液を、1ウェルあたり100μLずつ添加した。37℃、60分間反応させた後、リン酸緩衝液(pH7.2)でプレートを洗浄した。0.1mol/Lリン酸緩衝液(pH6.2)6.5mLにオルト−フェニレンジアミンジヒドロクロライド(13mg Tablet、和光純薬工業株式会社製)一錠と30%過酸化水素水6.5μLを加えたものを1ウェルあたり100μLずつ添加し、37℃で3分間反応させた。その後直ちに、1mol/L HSOを50μLずつ入れて反応を停止させ、マイクロプレート用分光光度計(テカンジャパン株式会社製)で吸光度(OD490nm)を測定した。結果を表1に示した。
【0041】
【表1】

【0042】
(試験例2)
抗アレルゲン組成物によるスギ花粉アレルゲンCry j1の低減化効果の測定
スギ花粉に含まれるスギ花粉アレルゲンCry j1約12.5ng/1mL{リン酸緩衝液(pH7.2)}に対し、実施例1〜10を水に分散させて5%とした液、比較例1〜6を水に分散させて5%とした液、さらに対照として蒸留水をそれぞれ200μL、暗所において反応させた。これら試料についてCry j1酵素免疫測定法(ELISA)のサンドイッチ法にてスギ花粉アレルゲンの低減化効果の測定を行った。まず、リン酸緩衝液(pH7.4、0.1重量%NaN含有)で2μg/mLに希釈したCry j1モノクローナル抗体013を、F16 MAXISORP NUNC−IMMUNO MODULEプレート(NUNC社製)の1ウェルあたり100μLずつ添加し、4℃にて1日以上感作させた。感作後、液を捨て、ブロッキング試薬{1重量%牛血清アルブミン+リン酸緩衝液(pH7.2、0.1重量%NaN含有)}を1ウェルあたり200μLずつ添加し、37℃、60分間反応させた。反応後、リン酸緩衝液{pH7.2、0.1重量%ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレート含有}にてプレートを洗浄した。次に、加工不織布と接触させたスギ花粉アレルゲン抽出液試料を1ウェルあたり100μLずつ滴下し、37℃、60分間反応させた。反応後、リン酸緩衝液{pH7.2、0.1重量%ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレート含有}にてプレートを洗浄した。ペルオキシダーゼ標識したCry j1モノクローナル抗体053を蒸留水で200μg/mLに溶解し、それをリン酸緩衝液{pH7.2、1重量%牛血清アルブミン及び0.1重量%ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレート含有}で1200倍希釈した液を、1ウェルあたり100μLずつ添加した。37℃、60分間反応させた後、リン酸緩衝液{pH7.2、0.1重量%ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレート含有}でプレートを洗浄した。0.1mol/Lリン酸緩衝液(pH6.2)13mLにオルト−フェニレンジアミンジヒドロクロライド(26mg Tablet、SIGMA CHEMICAL CO.製)と30%過酸化水素水13μLを加えたものを1ウェルあたり100μLずつ添加し、37℃、5分間反応させた。その後直ちに、2mol/L HSOを50μLずつ入れて反応を停止させ、マイクロプレート用分光光度計(テカンジャパン株式会社製)で吸光度(OD490nm)を測定した。結果を表2に示した。
【0043】
【表2】

【0044】
加工品によるダニアレルゲンの低減化効果の測定
(加工例1、不織布への加工)
実施例1または実施例7を10g、分散剤として非イオン性界面活性剤ニューカルゲンCP−120(竹本油脂株式会社製)1gおよびイオン交換水89gを混合し、直径1mmのガラスビーズを加えて湿式粉砕を行い、実施例1または実施例7のそれぞれ10%分散液を調製した。これらをそれぞれイオン交換水に10倍または20倍に希釈した液50gに80g/m2の不織布(20cm×20cm)を1分間浸漬し、しぼり率250%で処理後、110℃で10分間乾燥させた。20倍に希釈した液については、バインダーとしてウレタン樹脂系バインダー(アデカボンタイターHUX−420A、アデカ株式会社製)のそれぞれを希釈液に対して0.3%となるように添加した液についても同様の加工を行った。処理した不織布を半分に切断し、一方をイオン交換水10Lに1時間浸漬することによって水洗を行った。
【0045】
(加工例2、塗料への加工)
実施例1を屋内木部用エマルジョン塗料水性ウレタンニス(和信化学社製)に10%または20%添加し、よく分散させた。8cm×8cmのガラス板に、実施例1の添加塗料またはエマルジョン塗料のみをバーコーター(No.26)を用いて塗布し、室温にて乾燥させた。
【0046】
(試験例3)
加工例1において加工した不織布またはブランク布を5cm×5cmに切り取り、チャック付きポリ袋に投入し標準ダニアレルゲン懸濁液(アレルゲン量900ng/mL)1mLを加え、試料とアレルゲンを接触させた。なお接触は光を照射しない条件で行った。1時間後にチャック付きポリ袋からアレルゲン液を搾り出し、遠心分離後のこれら試料についてDer f2酵素免疫測定法(ELISA)のサンドイッチ法にてダニアレルゲンの低減化効果の測定を行った。まず、リン酸緩衝液(pH7.4、0.1重量%NaN含有)で2μg/mLに希釈したDer f2モノクローナル抗体15E11を、F16 MAXISORP NUNC−IMMUNO MODULEプレート(NUNC社製)の1ウェルあたり200μLずつ添加し、4℃にて3日以上感作させた。感作後、液を捨て、ブロッキング試薬{1重量%牛血清アルブミン+リン酸緩衝液(pH7.2、0.1重量%NaN含有)}を1ウェルあたり200μLずつ添加し、37℃、60分間反応させた。反応後、リン酸緩衝液{pH7.2、0.1重量%ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレート含有}にてプレートを洗浄した。次に、加工不織布と接触させたダニアレルゲン抽出液試料を1ウェルあたり100μLずつ滴下し、37℃、60分間反応させた。反応後、リン酸緩衝液{pH7.2、0.1重量%ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレート含有}にてプレートを洗浄した。ペルオキシダーゼ標識したDer f2モノクローナル抗体を蒸留水で200μg/mLに溶解し、それをリン酸緩衝液{pH7.2、1重量%牛血清アルブミン及び0.1重量%ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレート含有}で1000倍希釈した液を、1ウェルあたり100μLずつ添加した。37℃、60分間反応させた後、リン酸緩衝液{pH7.2、0.1重量%ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレート含有}で、次いで蒸留水でプレートを洗浄した。0.1mol/Lリン酸緩衝液(pH6.2)13mLにオルト−フェニレンジアミンジヒドロクロライド(26mg Tablet、SIGMA CHEMICAL CO.製)と30%過酸化水素水13μLを加えたものを1ウェルあたり100μLずつ添加し、37℃、5分間反応させた。その後直ちに、2mol/L HSOを50μLずつ入れて反応を停止させ、マイクロプレート用分光光度計(テカンジャパン株式会社製)で吸光度(OD490nm)を測定した。結果を表3に示した。
【0047】
【表3】

【0048】
(試験例4)
加工例2において実施したエマルジョン塗料を塗布したガラス板(8cm×8cm)上に標準ダニアレルゲン懸濁液(アレルゲン量900ng/mL)1mLを載せ、0.4mmのスペーサーを挟んでさらにもう1枚の同じエマルジョン塗料を塗布したガラス板を、塗装面を合わせるように被せ、塗膜とアレルゲンを接触させた。なお接触は光を照射しない条件で行った。1時間経過後、液中のアレルゲン量を試験例3と同様にDer f2酵素免疫測定法(ELISA)のサンドイッチ法にてダニアレルゲンの低減化効果の測定を行った。結果を表4に示した。
【0049】
【表4】

【0050】
(試験例5)
劣化試験
ウレタン樹脂系バインダー樹脂アデカボンタイターHUX−822(アデカ株式会社製)に実施例1、比較例1または比較例2を10%添加してよく混合した後、ガラス板に塗布し乾燥させた後、太陽光に暴露した。5ヵ月後、塗膜表面を黒色の布で擦り、布に付着する白色の樹脂分の有無によって塗膜の劣化性を調査した。白色の樹脂分が黒色の布に付着したものをチョーキングあり、付着しなかったものをチョーキング認めずとした。結果を表5に示す。
【0051】
【表5】

【産業上の利用可能性】
【0052】
本発明により、ダニや花粉等のアレルゲン物質のアレルゲン性を低減化させることができ、また不織布、繊維または繊維製品に洗濯耐久性のある、アレルゲン性を低減化させる機能を付与するための抗アレルゲン組成物、およびアレルゲンを低減化できる塗料、プラスチック製品、塩化ビニル壁紙、不織布、繊維または繊維製品を提供することができる。



【特許請求の範囲】
【請求項1】
希土類、コバルト、ニッケル、銅及び亜鉛から選択される少なくとも一種類の金属の水酸化物と、アナタース型酸化チタンを含有することを特徴とする抗アレルゲン組成物。
【請求項2】
請求項1記載の金属が、コバルト、ニッケル、銅及び亜鉛から選択される少なくとも一種類の水酸化物であることを特徴とする抗アレルゲン組成物。
【請求項3】
請求項1または2のいずれかに記載の抗アレルゲン組成物を加工した塗料、コーティング剤、樹脂製品、壁紙、不織布、繊維または繊維製品。
【請求項4】
請求項1または2のいずれかに記載の抗アレルゲン組成物を、塗料、コーティング剤、樹脂製品、壁紙、不織布、繊維または繊維製品に加工し、環境中に存在するアレルゲン物質のアレルゲン性を低減化させる方法。




【公開番号】特開2012−144635(P2012−144635A)
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−3697(P2011−3697)
【出願日】平成23年1月12日(2011.1.12)
【出願人】(000250018)住化エンビロサイエンス株式会社 (69)
【Fターム(参考)】