説明

抗ウイルス薬としてのインドール及びアザインドール

本発明は、C型肝炎ウイルス感染の予防及び治療に有用である式(I)のインドール及びアザインドール並びに薬剤として許容されるそれらの塩に関する。


式中、X、X、X、X、A、Ar、Ar、n、p及びqは本明細書に定義されたとおりである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インドール及びアザインドール化合物、それらを含む薬剤組成物、C型肝炎感染の予防及び治療におけるそれらの使用並びにかかる化合物及び組成物の調製方法に関する。
【背景技術】
【0002】
C型肝炎(HCV)はウイルス感染の一原因である。HCV感染の適切な治療は今までのところないが、哺乳動物、特にヒトにおけるそのRNAポリメラーゼの阻害が有益であると考えられる。国際特許公開第01/47883号、同02/04425号及び同03/000254号はHCVポリメラーゼの阻害剤候補として縮合環化合物を示唆し、HCVポリメラーゼ抑制特性を有する数千の可能なベンゾイミダゾール誘導体を示している。しかし、これらの特許出願は、縮合イミダゾール環上の3個の利用可能な全部位が置換されたベンゾイミダゾール又はアザベンゾイミダゾールの調製については記載しておらず、合理的に示唆してもいない。国際特許公開第03/010140号及び同03/010141号は、さらに、HCVポリメラーゼの阻害剤候補として縮合環化合物を示唆しており、そのすべてが複雑なエステル型側鎖を有する数千の可能な化合物を示している。これらの特許出願は、本願に記載されたようにインドール窒素が芳香族残基で置換されたインドールもアザインドールも記載していない。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明は、式(I)の化合物又は薬剤として許容されるその塩を提供する。
【0004】
【化6】

式中、
Arは少なくとも1個の芳香環を含む部分であって、5、6、9又は10個の環原子を有し、その0個から3個はN、O又はSヘテロ原子とすることができ、そのうち最高1個がO又はSであり、該部分はQ、Q又はQ基で場合によっては置換されていてもよく、
はヒドロキシ基、フッ素、塩素、臭素若しくはヨウ素原子、C1−6アルキル、5個以下のフッ素原子で置換されたC1−6アルキル、C1−6アルコキシル、5個以下のフッ素原子で置換されたC1−6アルコキシル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、(CH0−3N(C1−4アルキル)、ニトロ、シアノ、ニトリル、カルボキシル、エステル型カルボキシ(エステル化部分は5個以下のフッ素原子で場合によっては置換されていてもよい最高4個の炭素原子を有する。)又はSO(C1−6アルキル)であり、
はフッ素、塩素、臭素若しくはヨウ素原子、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシ又はジフルオロメトキシ基であり、
はフッ素、塩素、臭素若しくはヨウ素原子、メチル、メトキシ、トリフルオロメトキシ又はジフルオロメトキシ基であり、
Arは少なくとも1個の芳香環を含む部分であって、5、6、9又は10個の環原子を有し、その0個から3個はN、O又はSヘテロ原子とすることができ、そのうち最高1個がO又はSであり、該部分はQ、Q又はQ基で場合によっては置換されていてもよく、
はヒドロキシ基、フッ素、塩素、臭素若しくはヨウ素原子、C1−6アルキル、5個以下のフッ素原子で置換されたC1−6アルキル、C1−6アルコキシル、5個以下のフッ素原子で置換されたC1−6アルコキシル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、(CH0−3N(C1−4アルキル)、ニトロ、シアノ、ニトリル、カルボキシル、エステル型カルボキシ(エステル化部分は5個以下のフッ素原子で場合によっては置換されていてもよい最高4個の炭素原子を有する。)であり、
はフッ素、塩素、臭素若しくはヨウ素原子、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシ又はジフルオロメトキシ基であり、
はフッ素、塩素、臭素若しくはヨウ素原子、メチル、メトキシ、トリフルオロメトキシ又はジフルオロメトキシ基であり、
及びXの少なくとも1個はNではないという条件で、XはN又はCRであり、XはN又はCRであり、XはN又はCRであり、XはN又はCRであり、R及びRは水素、フッ素、塩素、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、C1−4アルコキシ、C1−4アルキル若しくは最高6個のフッ素原子で場合によっては置換されていてもよいアルコキシ及び/又はヒドロキシル基から独立に選択され、
nは0、1、2、3、4、5又は6であり、
p+qは0又は1であり、
はC1−6アルキル、C2−6アルケニル、C1−4アルコキシ若しくは最高5個のフッ素原子で置換されたC1−6アルキル若しくはC2−6アルケニル、又は二重結合を含むことができO、S、SO、SO若しくはNH部分を含むことができ最高2個の炭素原子の1個若しくは2個のアルキル基又は1個から8個のフッ素原子で場合によっては置換されていてもよい3個から8個の環原子の非芳香環であり、
とRの一方はHetであり、又は水素、フッ素、塩素若しくは臭素原子、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、C1−4アルコキシ、最高5個のフッ素原子で置換されたC1−4アルキル若しくはアルコキシ、ニトリル、カルボキシ、C1−4アルコキシカルボニル、カルボキシ若しくはC1−4アルコキシカルボニル基で置換されたC1−4アルキル若しくはC2−4アルケニル、NR、SONR又はCONR基であり、Rは水素、C1−4アルキル、SO若しくはCORであり、Rは水素、ヒドロキシル若しくはC1−4アルキルであり、又はR及びRは連結して5若しくは6員環を形成するアルキレンであり、Rは最高5個のフッ素原子で場合によっては置換されていてもよいC1−4アルキルであり、
Hetは5若しくは6員環芳香環であり、その1、2、3若しくは4個の環原子はN、O、Sから選択することができ、最高1個がO若しくはSであり、該環はC1−4アルキル若しくはヒドロキシ又はその互変異性体から選択される1個若しくは2個の基で置換することができ、又はHetは2−ヒドロキシ−シクロブテン−3,4−ジオンであり、
とRの他方は水素、フッ素又は塩素原子、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、C1−4アルコキシ、最高6個のフッ素原子で置換されたC1−4アルキル又はアルコキシであり、場合によってはヒドロキシルでもよい。
【0005】
2n基は、−CH−、−(CH−、−(CH−、−(CH−、−CH(CH)−、−CH−CH(CH)−、−CH(CH)−CH−、類似の直鎖又は分枝ブチル、ペンチル、ヘキシル基など直鎖又は分枝とすることができる。最も適切にはC2n基は−CH−基である。
【0006】
本明細書ではC1−6アルキルは、メチル、エチル、1−プロピル、2−プロピル、直鎖若しくは分枝ブチル、ペンチル又はヘキシル基を意味する。特に適切なC1−6アルキル基は、メチル、エチル、プロピル及びブチル基である。都合のよいアルキル基はエチル及びメチル基である。メチル基は好ましいアルキル基である。
【0007】
最も適切には、最高5個のフッ素原子で置換されたC1−6アルキル基はCF、CHF及び/又はCF部分を含む。都合のよいフルオロアルキル基はCF、CHF及びCFCF基である。CF基は好ましいフルオロアルキル基である。
【0008】
本明細書ではC2−6アルケニルは、−CH=CH、−C(CH)=CH、−CH=C(CH)、−C(CH)=C(CH)又は直鎖若しくは分枝ペンチレン若しくはへキシレン基を意味する。
【0009】
本明細書ではC1−6アルコキシ及びフッ化C1−6アルコキシは、上記アルキル及びフルオロアルキル基と類似しており、例えば、好ましい基はOCH、OCF及びOCHF基を含む。
【0010】
及びRの都合のよい値としては、独立に、水素、フッ素、メチル、メトキシ、トリフルオロメチルなどが挙げられる。R及びRの特に適切な値としては水素、フッ素などが挙げられる。Rの好ましい値は水素である。Rの好ましい値は水素である。
【0011】
Ar部分は、さらなる芳香環又は非芳香環が縮合する単一の芳香環又は1個の芳香環とすることができる。
【0012】
Arの都合のよい値としては、1、2又は3個の窒素環原子を有し場合によっては置換されていてもよい6員環複素環式芳香族基、1、2、3又は4個の窒素環原子を有する非置換又は置換5員環複素環式芳香族基、1個の窒素環原子と1個の酸素又は硫黄環原子とを有する非置換又は置換5員環複素環式芳香族基、2個の窒素原子と1個の酸素又は硫黄原子とを有する非置換又は置換5員環複素環式芳香族基などが挙げられる。かかる環上の必要に応じて使用される置換基としては、1個又は2個のフッ素、塩素、臭素、C1−4アルキル、ヒドロキシル、C1−4アルコキシ、CF基などが挙げられ、そのうちメチル及びヒドロキシルが好ましい。
【0013】
Arの特に適切な値としては、フェニル及び置換フェニル又は式Cなども挙げられ、そのうちフェニル、フルオロフェニル、ジフルオロフェニル、クロロフェニル、ブロモフェニル、ジブロモフェニル、メチルフェニル、メトキシフェニル、メチルスルホニルフェニル、カルボキシフェニル、シアノフェニル、トリフルオロメチルフェニルなどが好ましい。
【0014】
Arは、適切には、場合によっては置換されていてもよいフェニル、ピリジル、イミダゾリル、チアゾリル又はオキサジアゾリル基である。かかる基上の必要に応じて使用される置換基としては、1個又は2個のフッ素、塩素、臭素、C1−6アルキル、ヒドロキシル、C1−6アルコキシ、CF、シアノ、カルボキシル、メチルスルホニル、(CH0−3N(C1−4アルキル)基などが挙げられ、そのうちメチル、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ、カルボキシル、メチルスルホニル及びCHN(CHが好ましい。
【0015】
Arは、フェニル、メチルフェニル、モノ若しくはジフルオロフェニル、モノ若しくはジクロロフェニル、モノ若しくはジブロモフェニル、シアノフェニル、カルボキシフェニル、メチルスルホニルフェニル、ピリジル、イミダゾリル又はメチルチアゾリルから選択される基であることが好ましい。より詳細には、Arは、フェニル、2−フルオロフェニル、4−フルオロフェニル、4−クロロフェニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェニル、3,5−ジブロモフェニル、4−メチルスルホニルフェニル、3−カルボキシフェニル、ピリダ−2−イル、ピリダ−3−イル、2−メチル−1,3−チアゾル−4−イル、1H−イミダゾル−4−イル又は5−[(ジメチルアミノ)メチル]−1,2,4−オキサジアゾル−3−イルである。
【0016】
nは0、1又は2であることが都合よい。
【0017】
一実施態様においては、pは1であり、qは0である。別の実施態様においては、pは0であり、qは1である。或いは、pとqはどちらも0である。
【0018】
Ar部分は、さらなる芳香環又は非芳香環が縮合する単一の芳香環又は1個の芳香環とすることができる。
【0019】
Arは、適切には、フェニル、ナフチル、インドリル、テトラヒドロナフチル、ピリジル、イミダゾリル、フリル、チエニル、ピリジル、オキサゾリル、チアゾリル、ピラゾリル、ピリダゾリル、トリアゾリル、オキサジアゾリル、チオジアゾリル又はキノニルであり、そのいずれも上記Q、Q又はQ基で場合によっては置換されていてもよい。
【0020】
Arはピリジル、フリル若しくはチエニル基又は式Cの基であることが都合よい。特に都合のよい1つのAr基はピリジル基である。特に都合のよい他のAr基は、場合によっては置換されていてもよい式Cのフェニル基であり、そのうちフェニル、フルオロフェニル、クロロフェニル、ヒドロキシフェニル、トリフルオロメチルフェニル、メトキシフェニル、ジフルオロフェニル、ジクロロフェニル、{[イソプロピル(メチル)アミノ]−メチル}フェニルなどが好ましい。
【0021】
Arは、フェニル、メトキシフェニル、フルオロフェニル、クロロフェニル、ヒドロキシフェニル、ピリジル又は{[イソプロピル(メチル)アミノ]−メチル}であることが好ましい。より詳細には、Arは、フェニル、4−メトキシフェニル、2−フルオロフェニル、4−ヒドロキシフェニル、ピリダ−2−イル又は2−(3−{[イソプロピル(メチル)アミノ]−メチル}フェニル)である。
【0022】
特に適切なA基としては次式の基などが挙げられる。
【0023】
【化7】

式中、m+tは0、1、2、3又は4であり、好ましくは1又は2であり、点線は任意選択の結合であり、JはCH、O、S、SO、SO又はNHであり、上式の該基は1個又は2個のメチル基で場合によっては置換されていてもよい。
【0024】
都合のよいA基としては、5又は6員環シクロアルキル及びシクロアルケニル基などが挙げられる。
【0025】
好ましいA基はシクロヘキシル基である。
【0026】
本発明の特に適切な化合物としては、RとRの一方がカルボキシ若しくは−Y−COH基であり、YがCH、CHCH若しくはCH=CH基である化合物又は薬剤として許容されるその塩などが挙げられる。
【0027】
好ましいR基はCOH基又は薬剤として許容されるその塩である。
【0028】
とRの一方は水素原子であることが都合よい。
【0029】
の都合のよい値はCHである。
【0030】
の都合のよい値はCHである。
【0031】
の都合のよい値としては非芳香環が挙げられる。かかる環は、適切には、5又は6個の炭素原子を有し、飽和又は一不飽和である。好ましいA基としては、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル基などが挙げられる。
【0032】
本発明の特に適切なある化合物は、式(II)又は薬剤として許容されるその塩で表される。
【0033】
【化8】

式中、n、X、Ar、Q、Q及びQは式(I)に関して定義されたとおりである。
【0034】
式(I)及び(II)の化合物においては、Qの都合のよい値はHであり、nの都合のよい値は1であり、Xの都合のよい値はCHであり、その結果、本発明の特に適切な化合物としては、式(III)の化合物又は薬剤として許容されるその塩などが挙げられる。
【0035】
【化9】

式中、Ar、Q及びQは式(I)に関して定義されている。
【0036】
式(II)及び(III)の適切なある化合物においては、Qは水素、フッ素 塩素、メチル、ヒドロキシ、メトキシ又はトリフルオロメチルである。式(II)及び(III)の適切なある化合物においては、Qは水素又はフッ素である。式(II)及び(III)のある好ましい化合物においては、Qは水素であり、Qは水素、フッ素、メトキシ又はヒドロキシである。
【0037】
式(I)の化合物は、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム又はアンモニウム塩、薬剤として許容される有機塩基との塩などの薬剤として許容される塩の形とすることができる。式(I)の化合物が基も含む場合には、該化合物は、双性イオン又は塩酸、硫酸、リン酸、メタンスルホン酸などの薬剤として許容される酸との塩の形とすることができる。
【0038】
本発明は、式(IV)と(V)の各化合物の反応を含む、式(I)の化合物及びそれらの塩の調製プロセスを提供する。
【0039】
【化10】

式中、X、X、X、X、A、Ar、Ar、n、p及びqは式(I)に関して定義されたとおりであり、Lは塩素、臭素、ヨウ素、メタンスルホナート、トリエンスルホナート(tolyenesulfonate)、トリフラートなどの良好な脱離基である。
【0040】
式(IV)及び(V)の化合物においては、アミド化反応中にマスキングを必要とする反応基を従来の方法で保護し、保護基をその後に除去することができる。
【0041】
保護基を利用するこの原理は、以下に記載される他のすべての反応にも適用される。例えば、式Iの所望の化合物がCOH基を含む場合には、式(IV)の化合物はCOCH基を含むことができ、生成した式(I)の化合物は、従来の方法、例えば水酸化ナトリウムのメタノール水溶液又はBBrのDCM溶液を用いて加水分解してカルボキシラート又はそのナトリウム塩を含む化合物を生成することができる。同様に、コアのビサイクル上の置換基は、アミド化反応後に生成させることができ、例えば、所望の式(I)の化合物がテトラゾール基を含む場合には、式(IV)の化合物はCN基を含むことができ、生成した式(I)の化合物をアジドと反応させることができる。
【0042】
代替プロセスにおいては、式(I)の化合物は、鈴木反応の従来条件下でPd[0]触媒の存在下でArB(OH)との反応によって式(VI)の対応する化合物から調製することができる。
【0043】
【化11】

式中、X、X、X、X及びAは式(I)に関して定義されたとおりであり、TはC2n(SO(CO)Ar基であり、n、p、q、Ar及びArは式(I)に関して定義されたとおりである。
【0044】
TがC2n(SO(CO)Ar基である式(VI)の化合物は、Tが水素原子である式(VI)の化合物から式(V)の化合物との反応によって調製することができる。
【0045】
或いは、式(VI)の化合物は、NBSと式(VII)の化合物との反応によって調製することができる。
【0046】
【化12】

式中、TはC2n(SO(CO)Arであり、C2n(SO(CO)Ar自体は、TがHである式(VII)の対応する化合物から、従来のアルキル化条件下で式(V)の化合物との反応によって調製することができる。
【0047】
代替合成においては、式(IV)の化合物は、式(VIII)と(IX)の対応する各化合物の反応から調製することができる。
【0048】
【化13】

同様に、式(X)のある化合物は、式(VIII)の化合物と式(XI)の化合物との反応によって調製することができる。
【0049】
【化14】

式中、QはCH、NH、O、S、SO又はSOであり、m+pは1又は2であり、1個又は2個の必要に応じて使用される置換基はC1−6アルキル及びヒドロキシルから選択され、点線は任意選択の結合であり、続いて前記任意選択の結合は場合によっては還元することができる。
【0050】
式(X)の化合物は、Pd[0]触媒の存在下で式(XII)と(XIII)の各化合物の反応によって調製することもでき、続いて前記任意選択の二重結合は場合によっては還元することができる。
【0051】
【化15】

式中、Q、m及びpは式(XI)に関して定義されたとおりである。
【0052】
式(XII)の化合物は、Pd[0]触媒の存在下で式(XIV)と(XV)の各化合物から調製することができる。
【0053】
【化16】

式中、ZはI、Br又はOTfである。
【0054】
Tが水素である式(VII)の化合物のさらなる調製プロセスは、次式の各化合物の反応を含む。
【0055】
【化17】

式中、ZはI、Br又はOTfである。
【0056】
また、式(IV)の化合物は、式(XVIII)のヒドラジンと式(XIX)のケトンとの反応によって調製することができる。
【0057】
【化18】

【0058】
本発明は、Arがフェニルであり、Xが酸性官能基又はその塩及びエステルである場合を除いて、式(I)(II)又は(III)の化合物自体も提供する。
【0059】
式(I)から(III)の化合物は、HCVポリメラーゼの阻害に使用することができ、したがってHCV感染の治療に使用することができる医薬品の製造に使用することができる。
【0060】
したがって、本発明は、薬剤として許容されるその塩として上述された式(I)の化合物を薬剤として許容される担体と一緒に含む薬剤組成物を提供する。
【0061】
本発明は、薬剤として許容される担体に付随して本発明の1個以上の化合物を含む薬剤組成物も提供する。これらの組成物は、錠剤、丸剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、無菌非経口溶液剤若しくは懸濁液剤、定量エアゾール剤若しくは液体噴霧剤、滴剤、アンプル剤、自動注射装置又は坐剤;経口、非経口、鼻腔内、舌下若しくは直腸投与用、吸入若しくは吹送投与用などの単位剤形であることが好ましい。錠剤などの固体組成物を調製するために、主要な活性成分は、薬剤担体、例えば、コーンスターチ、ラクトース、スクロース、ソルビトール、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、リン酸二カルシウム、ゴムなどの従来の錠剤化成分及び他の薬剤希釈剤、例えば、水と混合されて、本発明の化合物又は薬剤として許容されるその塩の均一な混合物を含有する固体予備処方組成物が形成される。これらの予備処方組成物を均一と称するときには、それは、活性成分が該組成物全体に等しく分散され、該組成物が錠剤、丸剤、カプセル剤などの有効な単位剤形に容易に均等に再分できることを意味する。次いで、この固体予備処方組成物は、本発明の活性成分0.1から約500mgを含有する上記タイプの単位剤形に再分される。典型的な単位剤形は活性成分の1から100mg、例えば1、2、5、10、25、50又は100mgを含有する。新規組成物の錠剤又は丸剤は、長期作用の利点をもたらす剤形を提供するために、被覆又は配合することができる。
【0062】
本発明の新規組成物を経口又は注射投与用に組み込むことができる液体剤形としては、水溶液、適切に香味付けされたシロップ、水性又は油性懸濁液、綿実油、ゴマ油、ヤシ油、落花生油などの食用油を含む香味付けされた乳濁液、エリキシル、類似の薬剤ビヒクルなどが挙げられる。水性懸濁液の適切な分散剤又は懸濁剤としては、トラガカント、アラビアゴム、アルギナート、デキストラン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ゼラチンなどの合成及び天然ゴムなどが挙げられる。
【0063】
C型肝炎による感染の治療においては、適切な投与量レベルは約0.01から250mg/kg/日、好ましくは約0.05から100mg/kg/日、特に約0.05から5mg/kg/日である。本化合物は、1から4回/日の投薬計画で投与することができる。上記単位用量を経口投与することが最も適切である。
【0064】
さらに別の側面においては、本発明は、C型肝炎ウイルスによる感染の治療用医薬品の製造における式(I)の化合物又は薬剤として許容されるその塩の使用を提供する。最も適切には、医薬品は上記経口投与用の単位用量剤形である。
【0065】
別の側面においては、本発明は、哺乳動物における、好ましくはヒトにおけるC型肝炎ウイルスによる感染の治療のための式(I)の化合物又は薬剤として許容されるその塩の使用を提供する。最も適切には、治療は上記単位用量剤形の経口投与によって実施される。
【0066】
以下の実施例は本発明を説明するものである。
【0067】
本発明の化合物は、酵素阻害アッセイ(例i))及び(例iiに記載された))細胞に基づくサブゲノム複製アッセイによってHCV RNA依存性RNAポリメラーゼ(NSSB)に対する抑制活性について試験された。本化合物は、酵素アッセイにおけるIC50が一般に0.5μM未満であり、細胞に基づくアッセイにおけるEC50が通常20μM未満である。
【0068】
i)インビトロHCV NS5B酵素阻害アッセイ
国際特許公開第96/37619号は、前記酵素をコードする組換えバキュロウイルスに感染した昆虫細胞由来の組換えHCV RdRpの産生を記載している。精製された酵素は、テンプレートとしてRNAを用いて、インビトロでのRNAポリメラーゼ活性を有することが判明した。この参考文献は、プライマー又はヘテロポリマーテンプレートとしてポリ(A)及びオリゴ(U)を用いた重合アッセイを記載している。トリチウム化UTP又はNTPの取り込みは、酸不溶性放射能を測定することによって定量される。本発明者らは、上記さまざまな化合物をHCV RdRp阻害剤としてスクリーニングするためにこのアッセイを使用した。
【0069】
放射性UMPの取り込みは以下のとおり測定された。標準反応(50μl)は、20mM tris/HCl pH7.5、5mM MgCl、1mM DTT、50mM NaCl、0.03%N−オクチルグルコシド、1μCi[H]−UTP(40Ci/mmol、NEN)、10μM UTP及び10μg/mlポリ(A)又は5μM NTP及び5μg/mlヘテロポリマーテンプレートを含有する緩衝剤中で実施された。アッセイ中、ポリ(A)テンプレートに作用するプライマーとしてオリゴ(U)12(1μg/ml、Genset)が添加された。最終NS5B酵素濃度は5nMであった。構築順序は1)化合物、2)酵素、3)テンプレート/プライマー、4)NTPであった。22℃で1時間インキュベーション後、20%TCA 50μLを添加し、試料をDE81フィルターにかけることによって反応を停止した。フィルターを1M NaHPO/NaHPO、pH7.0を含有する5%TCAで十分洗浄し、水、次いでエタノールでリンスし、風乾し、フィルターに付着した放射能をシンチレーションカウンターで測定した。さまざまな濃度の上記各化合物の存在下でこの反応を実施し、次式を利用してIC50値を決定した。
【0070】
%残留活性=100/(1+[I]/IC50
式中、[I]は阻害剤濃度であり、「s」は阻害曲線の傾きである。
【0071】
ii)細胞に基づくHCV複製アッセイ
サブゲノムHCVレプリコンを安定に維持する細胞クローンは、Lohmann等(1999)によって記述されたI377neo/NS3−3’/wt(EMBL−genbank No. AJ242652)と同一のRNAレプリコンをHuh−7細胞に形質移入し、続いてネオマイシン硫酸塩(G418)で選択することによって得られた。ウイルスの複製は、抗NS3モノクローナル抗体10E5/24を用いて、96ウェルマイクロタイタープレート中で増殖された細胞に対して直接実施されるELISAアッセイ(細胞−ELISA)によってNS3タンパク質の発現を測定することによってモニターされた(本発明者らは、このアッセイを本発明者らのレプリコン特許である国際特許公開第0259321号A2に最初に記載した)。細胞は、96ウェルプレートの最終体積0.1mLのDMEM/10%FCS中に密度10細胞/ウェルで蒔かれた。プレーティングから2時間後、3×濃度の阻害剤を含有するDMEM/10%FCS 50μlを添加し、細胞を96時間インキュベートし、次いで氷冷イソプロパノールで10’間固定した。各条件は2回試験され、平均吸光度が計算に使用された。細胞は、PBSで2回洗浄され、5%脱脂粉乳PBS溶液+0.1%Triton X100+0.02%SDS(PBSTS)でブロックされ、次いで乳/PBSTSで希釈された10E5/24 mabと一緒に4℃で終夜インキュベートされた。細胞は、PBSTSで5回洗浄後、乳/PBSTSで希釈されたアルカリホスファターゼ(Sigma)に複合化されたFc特異的抗マウスIgGと一緒に室温で3時間インキュベートされた。上記のとおり再度洗浄後、p−ニトロフェニルホスフェート二ナトリウム基質(Sigma)で反応物を展開し、405/620nmの吸光度を時折読み取った。本発明者らは、阻害剤なしでインキュベートされた試料が1から1.5の吸光度を有するデータセットを計算に使用した。NS3の発現を50%減少させる阻害剤濃度(IC50)は、データをヒルの式に当てはめて計算された。
【0072】
阻害割合=1−(Ai−b)/(A−b)=[I]/([I]+IC50
式中、
Ai=示された阻害剤濃度が補充されたHBI10細胞の吸光度。
=阻害剤なしでインキュベートされたHBI10細胞の吸光度。
b=同じマイクロタイタープレート中に同じ密度で蒔かれ、阻害剤なしでインキュベートされたHuh−7細胞の吸光度。
n=ヒル係数。
【0073】
一般合成手順
全溶媒は市販供給源(Fluka、puriss.)から得られ、さらに精製せずに使用された。反応は、定常的な脱保護及びカップリング段階を除いて、オーブン乾燥(110℃)されたガラス製品中で窒素雰囲気下で実施された。有機抽出物は硫酸ナトリウムを用いて脱水され、(乾燥剤のろ過後)ロータリーエバポレーターで減圧濃縮された。フラッシュクロマトグラフィーは、公表された手順(W.C. Still et al., J. Org. Chem. 1978, 43, 2923)に従ってシリカゲル上で、又は市販フラッシュクロマトグラフィーシステム(Biotage corporation及びJones Flashmaster)で充填済みカラムを利用して実施された。
【0074】
試薬は、通常、供給業者から直接得られた(そのまま使用された)が、限定された数の化合物は社内の貯蔵品から利用された。後者の場合、試薬は、科学文献に報告された又は当業者に公知である定常的な合成段階を用いて容易に入手可能である。
【0075】
H nmrスペクトルは、Bruker AMシリーズ分光計を用いて(公表)周波数300及び600MHzで記録され、別段の記載がないかぎり300Kで記録された。非交換プロトン(可視の場合は交換プロトン)に対応するシグナルの化学シフト(δ)は、テトラメチルシランに対する百万分率(ppm)で記録され、残留溶媒ピークを基準として用いて測定される。シグナルは、多重度(s、一重項;d、二重項;t、三重項;q、四重項;m、多重項;br、ブロード及びそれらの組み合せ);ヘルツ単位の結合定数(s);プロトン数の順で表にされる。質量スペクトル(MS)データは、陰(ES)又は陽(ES)イオン化モードで操作されるPerkin Elmer API 100を用いて得られ、結果は親イオンのみの質量/電荷(m/z)比として報告される。調製用規模のHPLC分離は、Waters 486吸収検出器を装備したWaters Delta Prep 4000分離モジュール又はUV1000吸収検出器を装備したThermoquest P4000を用いて実施された。すべての場合において、化合物は、0.1%TFAをどちらも含有する水とアセトニトリルの線状勾配で15から25mL/minの流量で溶出された。
【0076】
実施例、スキーム及び表においては以下の略語が使用される。
【0077】
DMF:ジメチルホルムアミド;DMSO:ジメチルスルホキシド;eq.:当量;AcOEt:酢酸エチル;Et2O:ジエチルエーテル;MeCN:アセトニトリル;h:時間;Me:メチル;EtOH:エタノール;min:分;Ph:フェニル;HPLC:逆相高圧液体クロマトグラフィー;TFA:トリフルオロ酢酸;THF:テトラヒドロフラン;MeOH:メタノール;TFAA:無水トリフルオロ酢酸
【0078】
代表的合成手順
本発明の化合物は、スキーム1に概説されたN−非置換2−アリール−3−シクロアルキルインドールカルボン酸エステルの官能基化によって調製された。
【0079】
【化19】

【0080】
2−アリール−3−シクロアルキルインドールカルボン酸エステルを入手するために使用することができるいくつかの経路が文献に報告されている。有用な参考文献としては、Nanomoto et al, J. Chem. Soc. Perkin I, 1990, III; Freter, J. Org. Chem., 1975, 40, 2525; Cacchi et al, Eur. J. Org. Chem., 2002, 2671; Ujjainwalla, Tetrahedron Lett., 1998, 39, 5355; Wang et al, J. Org. Chem., 2000, 65, 1889; Larock, J. Org. Chem., 1998, 63, 7652; Kelly et al, J. Org. Chem., 1996, 61, 4623;及びCacchi, Tetrahedron Lett., 1992, 33, 3915などが挙げられる。今回の研究に使用される合成経路をスキーム2に示す。
【0081】
【化20】

【実施例1】
【0082】
1−ベンジル−3−シクロヘキシル−2−フェニル−1H−インドール−5−カルボン酸
段階1:メチル3−ヨード−4−[(トリフルオロアセチル)アミノ]ベンゾアート
基質の無水THF溶液(0.26M)を0℃においてTFAA(2eq)で滴下処理した。その混合物を10分間撹拌し、次いでNaHCO飽和水溶液を添加してpH8に調節した。混合物をAcOEtで抽出し、有機相を塩水で洗浄し、次いで乾燥させた。溶媒を除去すると固体の標記化合物(100%)が得られた。
H NMR(300MHz、DMSO−d)δ 3.89(s、3H)、7.57(d、J 8.2Hz、1H)、8.03(dd、J 1.9、8.2Hz、1H)、8.44(d、J 1.9Hz、1H)
【0083】
段階2:メチル3−(フェニルエチニル)−4−[(トリフルオロアセチル)アミノ]ベンゾアート
メチル3−ヨード−4−[(トリフルオロアセチル)アミノ]ベンゾアートのジエチルアミン/DMF 4:1混合物溶液(0.2M)をフェニルアセチレン(1.2eq)及びPd(PPhCl(0.02eq)で処理した。その溶液を5分間撹拌し、次いでCuI(0.01eq)で処理した。12時間後、反応物をEtO水性HCl(1N)で希釈し、次いで有機相を分離し、塩水で洗浄し、乾燥させた。溶媒を除去すると残渣が得られた。これをシリカゲルを用いたフラッシュクロマトグラフィー(9:1 AcOEt:石油エーテル)にかけて精製して固体の標記化合物(71%)を得た。
H NMR(400MHz、DMSO−d)δ 3.89(s、3H)、7.42−7.50(m、3H)、7.50−7.57(m、2H)、7.68(d、J 8.4Hz、1H)、8.04(dd、J 2.0,8.4Hz、1H)、8.16(d、J 2.0Hz、1H)、11.45(s、1H)
【0084】
段階3:メチル3−シクロヘキサ−1−エン−1−イル−2−フェニル−1H−インドール−5−カルボキシラート
メチル3−(フェニルエチニル)−4−[(トリフルオロアセチル)アミノ]ベンゾアートのMeCN溶液(0.2M)をシクロヘキサ−1−エン−1−イルトリフルオロメタンスルホナート(1.0eq)及びKCO(5.0eq)で処理した。Pd(PPh(0.05eq)を添加し、その混合物を室温で2時間撹拌した。EtO及びHCl水溶液(1N)で希釈後、有機層を分離し、水及び塩水で洗浄し、次いで乾燥させた。溶媒を除去すると固体の標記化合物(80%)が得られた。
H NMR(400MHz、DMSO−d)δ 1.70(s、4H)、2.08(s、2H)、2.16(s、2H)、3.84(s、3H)、5.83(s、1H)、7.36(t、J 7.4Hz、1H)、7.35(d、J 8.4Hz、1H)、7.49(t、J 7.4Hz、2H)、7.70(d、J7.4Hz、2H)、7.74(dd、J 1.5、8.4Hz、1H)、8.14(s、1H)、11.73(s、1H).
【0085】
段階4:メチル3−シクロヘキシル−2−フェニル−1H−インドール−5−カルボキシラート
メチル3−シクロヘキサ−1−エン−1−イル−2−フェニル−1H−インドール−5−カルボキシラートのMeOH溶液(0.05M)を50wt%Pd/C(10重量%)及びギ酸アンモニウム(4.0eq)で処理した。その混合物を還流しながら5時間撹拌し、次いで冷却し、ろ過した。ろ液を新な触媒及びギ酸アンモニウムで処理し、10時間加熱還流した。冷却溶液をろ過し、濃縮して標記化合物のオイルを得た。
H NMR(400MHz、DMSO−d)δ 1.20−1.45(m、3H)、1.70−1.90(m、SH)、1.90−2.06(m、2H)、2.76−3.04(m、1H)、3.88(s、3H)、7.41(d、J 8.4Hz、1H)、7.41−7.46(m、1H)、7.49−7.58(m、4H)、7.72(d、J 8.4Hz、1H)、8.42(s、1H)、11.55(s、1H).
【0086】
段階5:1−ベンジル−3−シクロヘキシル−2−フェニル−1H−インドール−5−カルボン酸
メチル3−シクロヘキシル−2−フェニル−1H−インドール−5−カルボキシラートの無水THF溶液(0.06M)をNaH(1.4eq)で処理し、次いで室温で0.5時間撹拌した。臭化ベンジル(1.15eq)を添加し、その混合物を5時間撹拌した。溶媒を除去し、残渣をCHClで0.05Mに希釈した。BBr(3.0eq)を添加し、その混合物を0.5時間撹拌し、次いで減圧濃縮した。残渣をHOで処理し、次いでHPLC(固定相:Waters Symmetry C18 19×100mm;移動相:10分間にわたる50%から100%MeCN水溶液)にかけて精製して固体の標記化合物(16%)を得た。
H NMR(300MHz、DMSO−d)δ 1.09−1.39(m、3H)、1.60−1.99(m、7H)、2.55−2.72(m、1H)、5.25(s、2H)、6.81(d、J 6.5Hz、2H)、7.12−7.29(m、3H)、7.31−7.39(m、2H)、7.42(d、J 8.6Hz、1H)、7.46−7.56(m、3H)、7.72(d、J 8.6Hz、1H)、8.44(s、1H)、12.51(br s、1H);MS(ES)m/z 410(M+H)
【実施例2】
【0087】
1−ベンジル−3−シクロヘキシル−2−ピリジン−2−イル−1H−インドール−6−カルボン酸
段階1:メチル3−アミノ−4−ヒドロキシベンゾアート
塩化アセチル(3.0eq)のMeOH溶液(0.2M)を0℃で調製し、次いで20℃に加温した。3−アミノ−4−ヒドロキシ安息香酸(1.0eq)を添加し、その混合物を12時間加熱還流し、次いで冷却し、減圧濃縮した。残渣をHOを用いてすり潰し、乾燥させて固体の標記化合物(99%)を得た。
H NMR(300MHz、DMSO−d)δ 3.83(s、3H)、7.15(d、J 8.5Hz、1H)、7.79(dd、J 2.1、J 8.5Hz、1H)、7.93(d、J 2.1Hz、1H)、11.65(br s、1H)
【0088】
段階2:メチル4−ヒドロキシ−3−[(トリフルオロアセチル)アミノ]ベンゾアート
メチル3−アミノ−4−ヒドロキシベンゾアートのTHF溶液(0.2M)を0℃に冷却し、無水トリフルオロ酢酸(2.0eq)で滴下処理した。その混合物を0℃で2時間、次いで20℃で1時間撹拌した。NaHCO飽和水溶液を添加してpHを7.5に調節し、その溶液をAcOEtで抽出した。有機層を塩水で洗浄し、脱水し、次いで濃縮して固体の標記化合物(87%)を得た。
H NMR(400MHz、DMSO−d)δ 3.82(s、3H)、7.02(d、J 8.5Hz、1H)、7.77(dd、J 2.1、J 8.5Hz、1H)、7.97(d、J 2.1Hz、1H)、10.82(br s、1H)
【0089】
段階3:メチル3−[(トリフルオロアセチル)アミノ]−4−{[(トリフルオロメチル)スルホニル]オキシ}ベンゾアート
メチル4−ヒドロキシ−3−[(トリフルオロアセチル)アミノ]ベンゾアートの無水ピリジン溶液(0.8M)を0℃に冷却し、トリフルオロメタンスルホニル無水物(1.15eq)で滴下処理した。その混合物を20℃で1時間撹拌し、次いでHO及びAcOEtで希釈した。有機層を分離し、HCl水溶液(1N)及び塩水で洗浄し、次いで乾燥させた。溶媒を除去すると残渣が得られた。これをフラッシュクロマトグラフィー(1:9 AcOEt:石油エーテル溶離剤)にかけて精製して固体の標記化合物(64%)を得た。
H NMR(300MHz、DMSO−d)δ 3.92(s、3H)、7.82(d、J 8.7Hz、1H)、8.11(dd、J 2.2、J 8.7Hz、1H)、8.17(d、J 2.2Hz、1H)、11.81(s、1H)
【0090】
段階4:メチル2−ピリジン−2−イル−1H−インドール−6−カルボキシラート
メチル3−[(トリフルオロアセチル)アミノ]−4−{[(トリフルオロメチル)スルホニル]オキシ}ベンゾアートの無水DMF溶液(0.2M)を2−エチニルピリジン(2.0eq)及びテトラメチルグアニジン(10.0eq)で処理した。Pd(PPhCl(0.1eq)及びCuI(0.1eq)を添加し、その混合物を室温で0.5時間撹拌した。温度を100℃に8時間上昇させ、次いで混合物を冷却し、EtOを用いてセライトを通してろ過した。ろ液をHCl水溶液(1N)及び塩水で洗浄し、次いで乾燥させた。溶媒を除去すると残渣が得られた。これをシリカゲルを用いたフラッシュクロマトグラフィー(15:85 AcOEt:石油エーテル)にかけて精製して固体の標記化合物を得た。
H NMR(400MHz、DMSO−d)δ 3.88(s、3H)、7.27(s、1H)、7.43−7.52(m、1H)、7.64(d、J 8.4Hz、1H)、7.69(d、J 8.4Hz、1H)、7.93(dt、J 1.6、7.7Hz、1H)、8.08(d、J 7.7Hz、1H)、8.16(s、1H)、8.70(d、J 4.9Hz、1H)、12.12(s、1H)
【0091】
段階5:メチル3−シクロヘキサ−2−エン−1−イル−2−ピリジン−2−イル−1H−インドール−6−カルボキシラート
メチル2−ピリジン−2−イル−1H−インドール−6−カルボキシラートのDMF溶液(0.06M)を0℃に冷却し、NaH(1.2eq)で処理した。その混合物を室温で1時間撹拌し、次いで0℃において3−ブロモシクロヘキセンのDMF溶液(0.5M)で滴下処理したDMF中で1時間撹拌後、混合物をAcOEt及びHCl水溶液(1N)で希釈した。有機相を分離し、塩水で洗浄し、次いで乾燥させた。溶媒を除去すると残渣が得られた。これをシリカゲルを用いたフラッシュクロマトグラフィー(1:9 AcOEt:石油エーテル)にかけて精製して固体の標記化合物(18%)を得た。
H NMR(400MHz、DMSO−d)δ 1.62−1.81(m、1H)、1.83−1.98(m、2H)、2.00−2.33(m、3H)、3.88(s、3H)、4.28−4.48(m、1H)、5.75(d、J 9.8Hz、1H)、5.86−5.96(m、1H)、7.42(dd、J 4.8,7.5Hz、1H)、7.58(dd、J 1.4,8.4Hz、1H)、7.76(d、J 8.4Hz、1H)、7.80(d、J 7.5Hz、1H)、7.99(dt、J 1.7、7.5Hz、1H)、8.10(d、J 1.4Hz、1H)、8.76(d、J 4.8Hz、1H)、11.78(s、1H)
【0092】
段階6:メチル3−シクロヘキシル−2−ピリジン−2−イル−1H−インドール−6−カルボキシラート
メチル3−シクロヘキサ−2−エン−1−イル−2−ピリジン−2−イル−1H−インドール−6−カルボキシラートのMeOH溶液(0.015M)をPd/C(10wt%)20重量%で処理し、水素ガス雰囲気下で12時間撹拌した。その溶液を窒素パージし、次いでろ過した。ろ液を濃縮して固体の標記化合物(94%)を得た。
H NMR(400MHz、DMSO−d)δ 1.33−1.49(m、3H)、1.70−1.93(m、5H)、1.97−2.13(m、2H)、3.30−3.46(m、1H)、3.88(s、3H)、7.43(dd、J 4.7,7.5Hz、1H)、7.60(dd、J 1.5、8.4Hz、1H)、7.72(d、J 7.5Hz、1H)、7.92(d、J 8.4Hz、1H)、7.99(dt、J 1.6、7.5Hz、1H)、8.10(d、J 1.5Hz、1H)、8.77(d、J4.7Hz、1H)、11.69(s、1H)
【0093】
段階7:1−ベンジル−3−シクロヘキシル−2−ピリジン−2−イル−1H−インドール−6−カルボン酸
メチル3−シクロヘキシル−2−ピリジン−2−イル−1H−インドール−6−カルボキシラートの無水THF溶液(0.06M)をNaH(1.4eq)で処理した。その混合物を室温で0.5時間撹拌した。臭化ベンジル(1.15eq)を添加し、その混合物を5時間撹拌した。混合物をNHClで希釈し、AcOEtで抽出した。
有機層を塩水で洗浄し、脱水し、次いで濃縮して残渣を得た。これをTHF:HO(0.07M)4:1混合物に溶解し、LiOH.HO(4eq)で処理した。混合物を50℃で6時間撹拌し、次いで溶媒を除去した。残渣をHCl水溶液(1N)及びAcOEtで酸性化し、有機層を塩水で洗浄し、乾燥させた。溶媒を除去して得られた残渣をHPLC(固定相:Waters Symmetry C18 19×100mm;移動相:12分間にわたる10%MeCNから100%MeCN水溶液)にかけて精製して固体の標記化合物(60%)を得た。H NMR(400MHz、DMSO−d)δ 1.14−1.46(m、3H)、1.62−1.86(m、5H)、1.86−2.04(m、2H)、2.64−2.80(m、1H)、5.49(s、2H)、6.84(d、J 6.9Hz、2H)、7.08−7.22(m、3H)、7.41−7.51(m、2H)、7.65(d、J 8.4Hz、1H)、7.86−7.97(m、2H)、8.01(s、1H)、8.76(d、J 4.3Hz、1H);MS(ES)m/z 411(M+H)
【実施例3】
【0094】
1−ベンジル−3−シクロヘキシル−2−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−6−カルボン酸
段階1:メチル2−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−6−カルボキシラート
実施例2段階4に記載の手順を用いて、3−[(トリフルオロアセチル)アミノ]−4−{[(トリフルオロメチル)スルホニル]オキシ}ベンゾアートを4−エチニルアニソール(2.0eq)で処理すると残渣が得られた。これをシリカゲルを用いたフラッシュクロマトグラフィー(3:7 AcOEt:石油エーテル)にかけて精製して固体の標記化合物(51%)を得た。
H NMR(400MHz、DMSO−d)δ 3.82(s、3H)、3.85(s、3H)、6.88(d、J 1.1Hz、1H)、7.07(d、J 8.7Hz、2H)、7.57(d、J 8.4Hz、1H)、7.61(dd、j 1.1、J 8.4Hz、1H)、7.83(d、J 8.7Hz、2H)、8.02(br s、1H)、11.79(s、1H)
【0095】
段階2:メチル3−シクロヘキサ−2−エン−1−イル−2−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−6−カルボキシラート
実施例2段階5に記載の手順を用いて、2−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−6−カルボン酸をNaH(1.1eq)及び3−ブロモシクロヘキセン(1.3eq)で処理すると残渣が得られた。これをシリカゲルを用いたフラッシュクロマトグラフィー(1:9 AcOEt:石油エーテル)にかけて精製して固体の標記化合物(25%)を得た。
H NMR(300MHz、DMSO−d)δ 1.55−1.75(m、1H)、1.85−2.02(m、3H)、2.05−2.30(m、2H)、3.65−3.77(m、1H)、3.84(s、3H)、3.86(s、3H)、5.62−5.72(m、1H)、5.80−5.91(m、1H)、7.13(d、J 8.8Hz、2H)、7.51(d、J 8.8Hz、2H)、7.57(dd、J 8.5、1.4Hz、1H)、7.64(d、J 8.5Hz、1H)、8.00(d、J 1.4Hz、1H)、11.49(s、1H)
【0096】
段階3:メチル3−シクロヘキシル−2−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−6−カルボキシラート
実施例2段階6に記載の手順に従って、3−シクロヘキサ−2−エン−1−イル−2−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−6−カルボン酸をPd/Cで処理すると固体の標記化合物(91%)が得られた。
H NMR(400MHz、DMSO−d)δ 1.15−1.45(m、3H)、1.65−1.85(m、5H)、1.85−2.10(m、2H)、2.75−2.95(m、1H)、3.83(s、3H)、3.85(s、3H)、7.12(d、J 8.7Hz、2H)、7.46(d、J 8.7Hz、2H)、7.58(dd、J 1.7、8.4Hz、1H)、7.81(d、J 8.4Hz、1H)、7.97(d、J 1.7Hz、1H)、11.39(s、1H)
【0097】
段階4:1−ベンジル−3−シクロヘキシル−2−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−6−カルボン酸
3−シクロヘキシル−2−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−6−カルボン酸のDMF溶液(0.04M)をNaH(1.5eq)で処理し、その混合物を室温で1時間撹拌した。臭化ベンジル(1.8eq)を添加し、その混合物を室温で1時間撹拌した。AcOEtで希釈後、有機層をHCl(1N)及び塩水で洗浄し、次いで乾燥させた。溶媒を除去すると残渣が得られた。これをシリカゲルを用いたフラッシュクロマトグラフィー(10:90 AcOEt:PE)にかけて精製し、次いで1:1 THF:HOで0.03Mに希釈した。LiOH.HO(10eq)を添加し、その混合物を40℃で3日間撹拌した。溶媒除去後、残渣をHCl水溶液(1N)で処理し、次いでろ過し、HPLC(固定相:Waters Symmetry C18 19×100mm;移動相:10分間にわたる50%から100%MeCN水溶液;保持時間:8.0分間)にかけて精製して固体の標記化合物(52%)を得た。
H NMR(400MHz、DMSO−d)δ 1.13−1.33(m、3H)、1.63−1.70(m、1H)、1.70−1.80(m、4H)、1.83−1.90(m、2H)、2.56−2.62(m、1H)、3.80(s、3H)、5.26(s、2H)、6.83(d、J 6.8Hz、2H)、7.04(d、J 8.4Hz、2H)、7.17(t、J 6.8Hz、1H)、7.23(t、J 6.8Hz、2H)、7.27(d、J 8.4Hz、2H)、7.63(d、J 8.4Hz、2H)、7.84(d、J 8.4Hz、2H)、7.87(s、1H)、12.44(br s、1H);m/z(ES)440(M +H)
【実施例4】
【0098】
3−シクロヘキシル−1,2−ジフェニル−1H−インドール−6−カルボン酸
段階1:メチル2−フェニル−1H−インドール−6−カルボキシラート
実施例2段階4に記載の手順に従って、メチル3−[(トリフルオロアセチル)アミノ]−4−{[(トリフルオロメチル)スルホニル]オキシ}の溶液(0.3M)をエチニルベンゼン(2.0eq)、テトラメチルグアニジン(10.0eq)、PdCl(PPh(0.1eq)及びCuI(0.1eq)で処理すると残渣が得られた。これをフラッシュクロマトグラフィー(1:9 AcOEt:石油エーテル溶離剤)にかけて精製して固体の標記化合物(39%)を得た。
H NMR(400MHz、DMSO−d)δ 3.88(s、3H)、7.04(s、1H)、7.40(t、J 7.6Hz、1H)、7.53(t、J 7.6Hz、2H)、7.65(s、2H)、7.92(d、J 7.6Hz、2H)、8.08(s、1H)、11.94(s、1H)
【0099】
段階2:メチル3−シクロヘキサ−2−エン−1−イル−2−フェニル−1H−インドール−6−カルボキシラート
実施例2段階5に記載の手順に従って、メチル2−フェニル−1H−インドール−6−カルボキシラートの無水DMF溶液(0.06M)をNaH(1.1eq)及び3−ブロモシクロヘキセン(1.3eq)で処理すると残渣が得られた。これをシリカゲルを用いたフラッシュクロマトグラフィー(1:9 AcOEt:石油エーテル)にかけて精製して固体の標記化合物(79%)を得た。
H NMR(400MHz、DMSO−d)δ 1.57−1.74(m、1H)、1.82−2.05(m、3H)、2.06−2.18(m、1H)、2.18−2.32(m、1H)、3.67−3.81(m、1H)、3.87(s、3H)、5.69(d、J 10.4Hz、1H)、5.82−5.92(m、1H)、7.44−7.52(m、1H)、7.54−7.63(m、5H)、7.68(d、J 8.4Hz、1H)、8.03(s、1H)、11.59(s、1H).
【0100】
段階3:メチル3−シクロヘキシル−2−フェニル−1H−インドール−6−カルボキシラート
メチル3−シクロヘキサ−2−エン−1−イル−2−フェニル−1H−インドール−6−カルボキシラートのMeOH溶液(0.01M)を10%Pd/C(10%wt.)で処理した。生成した懸濁液を水素雰囲気下で12時間撹拌し、次いで窒素パージし、ろ過した。ろ液を濃縮して固体の標記化合物(91%)を得た。
H NMR(300MHz、DMSO−d)δ 1.21−1.45(m、3H)、1.67−1.90(m、5H)、1.91−2.11(m、2H)、2.82−2.99(m、1H)、3.88(s、3H)、7.43−7.52(m、1H)、7.54−7.60(m、4H)、7.62(dd、J 1.4、8.4Hz、1H)、7.87(d、J 8.4Hz、1H)、8.02(d、J 1.4Hz、1H)、11.51(s、1H).
【0101】
段階4:3−シクロヘキシル−1,2−ジフェニル−1H−インドール−6−カルボン酸
メチル3−シクロヘキシル−2−フェニル−1H−インドール−6−カルボキシラートのトルエン溶液(0.05M)をブロモベンゼン(1.2eq)及びCsCO(1.7eq)で処理した。Pd(PBu)(0.2eq)を添加し、その混合物を100℃で12時間撹拌した。混合物をAcOEtで希釈し、次いで塩水で洗浄した。乾燥された有機相を濃縮して残渣を得た。これをシリカゲルを用いたフラッシュクロマトグラフィー(3:97 AcOEt:PE)にかけて精製して残渣を得た。これをTHF:HOの4:1混合物で0.03Mに希釈した。LiOH.HO(12eq)を添加し、その混合物を70℃で3日間撹拌した。溶媒除去後、残渣をHCl水溶液(1N)で処理し、次いでろ過し、HPLC(固定相:Waters Symmetry C18 19×100mm;移動相:10分間にわたる50%から100%MeCN水溶液;保持時間:8.9分間)にかけて精製して固体の標記化合物(40%)を得た。
H NMR(400MHz、DMSO−d)δ 1.19−1.40(m、3H)、1.66−1.70(m、1H)、1.77−1.81(m、4H)、1.91−2.07(m、2H)、2.67−2.78(m、1H)、7.22−7.25(m、4H)、7.29−7.36(m、4H)、7.41(t、J 7.4Hz、2H)、7.70(s、1H)、7.71(d、J 8.4Hz、1H)、7.94(d、J 8.4Hz、1H)、12.55(br s、1H);MS(ES)m/z 394(M−H)
【実施例5】
【0102】
1−ベンジル−3−シクロヘキシル−2−フェニル−1H−インドール−6−カルボン酸
メチル3−シクロヘキシル−2−フェニル−1H−インドール−6−カルボキシラートのTHF溶液(0.05M)を60%水素化ナトリウムの鉱物油(1.4eq)懸濁液で処理し、その混合物を室温で1時間撹拌した。臭化ベンジル(1.05eq)添加後、その混合物を50℃で4時間撹拌した。溶媒を減圧除去して残渣を得た。これをCHClで0.03Mに希釈した。BBr(3eq)を添加し、その混合物を2時間撹拌した。溶媒除去後、残渣をHCl水溶液(1N)で処理し、次いでろ過し、HPLC(固定相:Waters Symmetry C18 19×100mm;移動相:11分間にわたる40%から100%MeCN水溶液)にかけて精製して固体の標記化合物(51%)を得た。
H NMR(400MHz、DMSO−d)δ 1.15−1.36(m、3H)、1.63−1.69(m、1H)、1.70−1.81(m、4H)、1.83−1.92(m、2H)、2.54−2.63(m、1H)、5.30(s、2H)、6.81(d、J 7.2Hz、2H)、7.15−7.24(m、3H)、7.34−7.35(m、2H)、7.46−7.50(m、3H)、7.65(d、J 8.4Hz、1H)、7.86(d、J 8.4Hz、1H)、7.91(s、1H)、12.49(br s、1H);MS(ES)m/z 410(M+H)
【実施例6】
【0103】
3−シクロヘキシル−1−(4−メチルベンジル)−2−フェニル−1H−インドール−6−カルボン酸
実施例5に記載の手順に従って、メチル3−シクロヘキシル−2−フェニル−1H−インドール−6−カルボキシラートをNaH及び臭化4−メチルベンジルで処理すると残渣が得られた。これをHPLC(固定相:Waters Symmetry C18 19×100mm;移動相:11分間にわたる40%から100%MeCN水溶液)にかけて精製して固体の標記化合物(60%)を得た。
H NMR(400MHz、DMSO−d)δ 1.12−1.32(m、3H)、1.63−1.68(m、1H)、1.69−1.80(m、4H)、1.82−1.90(m、2H)、2.20(s、3H)、2.53−2.60(m、1H)、5.21(s、2H)、6.71(d、J 7.6Hz、2H)、7.02(d、J 7.6Hz、2H)、7.34−7.36(m、2H)、7.45−7.52(m、3H)、7.64(d、J 8.4Hz、1H)、7.8(d、J 8.4Hz、1H)、7.89(s、1H)、12.50(br s、1H);MS(ES)m/z 422(M−H)
【実施例7】
【0104】
3−シクロヘキシル−1−[(2−メチル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル]−2−フェニル−1H−インドール−6−カルボン酸
実施例5に記載の手順に従って、メチル3−シクロヘキシル−2−フェニル−1H−インドール−6−カルボキシラートを4−(クロロメチル)−2−メチル−1,3−チアゾールで処理すると残渣が得られた。これをHPLC(固定相:Waters Symmetry C18 19×100mm;移動相:11分間にわたる40%から100%MeCN水溶液)にかけて精製して固体の標記化合物(18%)を得た。
H NMR(400MHz、DMSO−d)δ 1.11−1.35(m、3H)、1.61−1.69(m、1H)、1.70−1.79(m、4H)、1.80−1.91(m、2H)、2.51−2.60(m、1H)、2.55(s、3H)、5.21(s、2H)、6.74(s、1H)、7.40−7.44(m、2H)、7.47−7.53(m、3H)、7.65(d、J 8.4Hz、1H)、7.84(d、J 8.4Hz、1H)、8.10(s、1H);MS(ES)m/z 431(M+H)
【実施例8】
【0105】
3−シクロヘキシル−1−(3−メチルベンジル)−2−フェニル−1H−インドール−6−カルボン酸
実施例5に記載の手順に従って、メチル3−シクロヘキシル−2−フェニル−1H−インドール−6−カルボキシラートを臭化3−メチルベンジルで処理すると残渣が得られた。これをHPLC(固定相:Waters Symmetry C18 19×100mm;移動相:11分間にわたる40%から100%MeCN水溶液)にかけて精製して固体の標記化合物(96%)を得た。
H NMR(300MHz、DMSO−d)δ 1.19−1.36(m、3H)、1.65−1.92(m、7H)、2.19(s、3H)、2.52−2.66(m、1H)、5.24(s、2H)、6.55(d、J 7.5Hz、1H)、6.70(s、1H)、6.99(d、J 7.5Hz、1H)、7.10(t、J 7.5Hz、1H)、7.35−7.38(m、2H)、7.49−7.55(m、3H)、7.66(dd、J 8.4、0.9Hz、1H)、7.87(d、J 8.4Hz、1H)、7.93(d、J 0.9Hz、1H);MS(ES)m/z 424(M+H)
【実施例9】
【0106】
3−シクロヘキシル−2−フェニル−1−(ピリジン−2−イルメチル)−1H−インドール−6−カルボン酸トリフルオロアセタート
実施例5に記載の手順に従って、メチル3−シクロヘキシル−2−フェニル−1H−インドール−6−カルボキシラートを2−(クロロメチル)ピリジン塩酸塩で処理すると残渣が得られた。これをHPLC(固定相:Waters Symmetry C18 19×100mm;移動相:10分間にわたる10%から90%MeCN水溶液)にかけて精製して固体の標記化合物(59%)を得た。
H NMR(400MHz、DMSO−d)δ 1.12−1.30(m、3H)、1.61−1.68(m、1H)、1.70−1.78(m、4H)、1.81−1.91(m、2H)、2.55−2.62(m、1H)、5.31(s、2H)、6.67(d、J 8.0Hz、1H)、7.21−7.25(m、1H)、7.34−7.36(m、2H)、7.45−7.49(m、3H)、7.65−7.69(m、2H)、7.86(d、J 8.4Hz、1H)、7.90(s、1H)、8.45(d、J 4.8Hz、1H);MS(ES)m/z 411(M+H)
【実施例10】
【0107】
3−シクロヘキシル−1−[4−(メチルスルホニル)ベンジル]−2−フェニル−1H−インドール−6−カルボン酸
実施例5に記載の手順に従って、メチル3−シクロヘキシル−2−フェニル−1H−インドール−6−カルボキシラートを1−(ブロモメチル)−4−(メチルスルホニル)ベンゼンで処理すると残渣が得られた。これをHPLC(固定相:Waters Symmetry C18 19×100mm;移動相:11分間にわたる40%から100%MeCN水溶液)にかけて精製して固体の標記化合物(99%)を得た。
H NMR(300MHz、DMSO−d)δ 1.18−1.37(m、3H)、1.66−1.98(m、7H)、2.55−2.69(m、1H)、3.15(s、3H)、5.42(s、2H)、7.05(d、J 8.4Hz、2H)、7.34−7.38(m、2H)、7.47−7.52(m、3H)、7.69(dd、J 8.4、1.2Hz、1H)、7.79(d、J 8.4Hz、2H)、7.90(d、J 8.4Hz、1H)、7.94(d、J 1.2Hz、1H);MS(ES)m/z 488(M+H)
【実施例11】
【0108】
3−シクロヘキシル−1−(3,5−ジブロモベンジル)−2−フェニル−1H−インドール−6−カルボン酸
実施例5に記載の手順に従って、メチル3−シクロヘキシル−2−フェニル−1H−インドール−6−カルボキシラートを臭化3,5−ジブロモベンジルで処理すると残渣が得られた。これをHPLC(固定相:Waters Symmetry C18 19×100mm;移動相:11分間にわたる40%から100%MeCN水溶液)にかけて精製して固体の標記化合物(68%)を得た。
H NMR(400MHz、DMSO−d)δ 1.16−1.30(m、3H)、1.63−1.66(m、1H)、1.70−1.78(m、4H)、1.82−1.92(m、2H)、2.55−2.66(m、1H)、5.32(s、2H)、6.89(s、1H)、6.90(s、1H)、7.29−7.31(m、2H)、7.46−7.53(m、3H)、7.64(s、1H)、7.69(d、J 8.4Hz、1H)、7.88(d、J 8.4Hz、2H)、8.03(s、1H)、12.58(br s、1H);MS(ES)m/z 568(M+H)
【実施例12】
【0109】
3−シクロヘキシル−1−(1H−イミダゾル−4−イルメチル)−2−フェニル−1H−インドール−6−カルボン酸トリフルオロアセタート
(1−トリチル−1H−イミダゾル−4−イル)メタノールのCHCl溶液(0.06M)を0℃で冷却した。トリエチルアミン(5.0eq)及び塩化メタンスルホニル(2.3eq)を添加し、その混合物を0℃で5時間撹拌した。混合物をCHClで希釈し、次いでKHSO飽和水溶液及び塩水で順次洗浄した。溶媒を減圧除去して固体の(1−トリチル−1H−イミダゾル−4−イル)メチルメタンスルホナートを得た。メチル3−シクロヘキシル−2−フェニル−1H−インドール−6−カルボキシラートのDMF溶液(0.03M)をNaH(1.5eq)で処理し、室温で1時間撹拌した。(1−トリチル−1H−イミダゾル−4−イル)メチルメタンスルホナート(2.0eq)を添加し、その混合物を80℃で12時間撹拌した。AcOEtで希釈後、有機層をHCl水溶液(1N)及び塩水で洗浄した。乾燥された有機層を濃縮し、CHClで0.02Mに希釈した。BBr(3eq)を添加し、その混合物を2時間撹拌した。溶媒除去後、残渣をHCl水溶液(1N)で処理し、次いでろ過し、HPLC(固定相:Waters Symmetry C18 19×100mm;移動相:10分間にわたる10%から90%MeCN水溶液;保持時間:9.0分間)にかけて精製して固体の標記化合物(54%)を得た。
H NMR(400MHz、DMSO−d)δ 1.17−1.31(m、3H)、1.65−1.74(m、5H)、1.81−1.90(m、2H)、2.53−2.60(m、1H)、5.32(s、2H)、6.93(s、1H)、7.36−7.42(m、2H)、7.49−7.56(m、3H)、7.71(d、J 8.4Hz、1H)、7.89(d、J 8.4Hz、1H)、8.07(s、1H)、8.85(s、1H);MS(ES)m/z 400(M+H)
【実施例13】
【0110】
3−シクロヘキシル−2−フェニル−1−(ピリジン−3−イルメチル)−1H−インドール−6−カルボン酸塩酸塩
実施例5に記載の手順に従って、メチル3−シクロヘキシル−2−フェニル−1H−インドール−6−カルボキシラートを(3−ブロモメチル)ピリジン臭化水素酸塩で処理して残渣を得た。これをHPLC(固定相:Waters Symmetry C18 19×100mm;移動相:11分間にわたる40%から100%MeCN水溶液)にかけて精製して固体の標記化合物(36%)を得た。
H NMR(400MHz、DMSO−d)δ 1.12−1.31(m、3H)、1.63−1.68(m、1H)、1.70−1.78(m、4H)、1.81−1.92(m、2H)、2.53−2.62(m、1H)、5.44(s、2H)、7.32−7.35(m、2H)、7.43(d、J 7.6Hz、1H)、7.47−7.51(m、3H)、7.52−7.56(m、1H)、7.69(d、J 8.4Hz、1H)、7.89(d、J 8.4Hz、1H)、8.04(s、1H)、8.20(s、1H)、8.55(d、J 5.5Hz、1H);MS(ES)m/z 411(M+H)
【0111】
【表1】



【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物又は薬剤として許容されるその塩。
【化1】

(式中、
Arは少なくとも1個の芳香環を含む部分であって、5、6、9又は10個の環原子を有し、その0個から3個はN、O又はSヘテロ原子とすることができ、そのうち最高1個がO又はSであり、該部分はQ、Q又はQ基で場合によっては置換されていてもよく、
はヒドロキシ基、フッ素、塩素、臭素若しくはヨウ素原子、又はC1−6アルキル、5個以下のフッ素原子で置換されたC1−6アルキル、C1−6アルコキシル、5個以下のフッ素原子で置換されたC1−6アルコキシル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、(CH0−3N(C1−4アルキル)、ニトロ、シアノ、ニトリル、カルボキシル、エステル型カルボキシ(エステル化部分は5個以下のフッ素原子で場合によっては置換されていてもよい最高4個の炭素原子を有する。);又は−SO(C1−6アルキル)であり、
はフッ素、塩素、臭素若しくはヨウ素原子、又はメチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシ若しくはジフルオロメトキシ基であり、
はフッ素、塩素、臭素若しくはヨウ素原子、又はメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシ若しくはジフルオロメトキシ基であり、
Arは少なくとも1個の芳香環を含む部分であって、5、6、9又は10個の環原子を有し、その0個から3個はN、O又はSヘテロ原子とすることができ、そのうち最高1個がO又はSであり、該部分はQ、Q又はQ基で場合によっては置換されていてもよく、
はヒドロキシ基、フッ素、塩素、臭素若しくはヨウ素原子、又はC1−6アルキル、5個以下のフッ素原子で置換されたC1−6アルキル、C1−6アルコキシル、5個以下のフッ素原子で置換されたC1−6アルコキシル、C2−6アルケニル又はアルキニル、ニトロ、シアノ、ニトリル、カルボキシル、エステル型カルボキシ(エステル化部分は5個以下のフッ素原子で場合によっては置換されていてもよい最高4個の炭素原子を有する。)であり、
はフッ素、塩素、臭素若しくはヨウ素原子、又はメチル、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシ若しくはジフルオロメトキシ基であり、
はフッ素、塩素、臭素若しくはヨウ素原子、又はメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシ若しくはジフルオロメトキシ基であり、
及びXの少なくとも1個はNではないという条件で、XはN又はCRであり、XはN又はCRであり、XはN又はCRであり、XはN又はCRであり、R及びRは水素、フッ素若しくは塩素、又はC1−4アルキル、C2−4アルケニル、C1−4アルコキシ、C1−4アルキル若しくは最高6個のフッ素原子で場合によっては置換されていてもよいアルコキシ及び/又はヒドロキシル基から独立に選択され、
nは0、1、2、3、4、5又は6であり、
p+qは0又は1であり、
はC1−6アルキル、C2−6アルケニル、又はC1−4アルコキシ若しくは最高5個のフッ素原子で置換されたC1−6アルキル若しくはC2−6アルケニル、又は二重結合を含むことができO、S、SO、SO若しくはNH部分を含むことができ最高2個の炭素原子の1個若しくは2個のアルキル基又は1個から8個のフッ素原子で場合によっては置換されていてもよい3個から8個の環原子の非芳香環であり、
とRの一方はHetであり、又は水素、フッ素、塩素若しくは臭素原子、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、C1−4アルコキシ、最高5個のフッ素原子で置換されたC1−4アルキル若しくはアルコキシ、ニトリル、カルボキシ、C1−4アルコキシカルボニル、カルボキシ若しくはC1−4アルコキシカルボニル基で置換された、C1−4アルキル若しくはC2−4アルケニル、又はNR、SONR若しくはCONR基であり、Rは水素、C1−4アルキル、SO若しくはCORであり、Rは水素、ヒドロキシル若しくはC1−4アルキルであり、又はR及びRは連結されて5若しくは6員環を形成するアルキレンであり、Rは最高5個のフッ素原子で場合によっては置換されていてもよいC1−4アルキルであり、
Hetは5若しくは6員環芳香環であり、その1、2、3若しくは4個の環原子はN、O、Sから選択することができ、最高1個がO若しくはSであり、該環はC1−4アルキル若しくはヒドロキシ又はその互変異性体から選択される1個若しくは2個の基で置換することができ、又はHetは2−ヒドロキシ−シクロブテン−3,4−ジオンであり、
とRの他方は水素、フッ素若しくは塩素原子、又はC1−4アルキル、C2−4アルケニル、C1−4アルコキシ、最高6個のフッ素原子で置換された、C1−4アルキル又はアルコキシであり、場合によってはヒドロキシルでもよい。)
【請求項2】
が水素である、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
が水素である、請求項1又は請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
Arが、場合によっては置換されていてもよい、フェニル、ピリジル、イミダゾリル、チアゾリル又はオキサジアゾリルであり、該場合によって使用される置換基がフッ素、塩素、臭素、C1−6アルキル、ヒドロキシル、C1−6アルコキシ、CF、シアノ、カルボキシル、メチルスルホニル及び(CH0−3N(C1−4アルキル)から選択される、請求項1から3のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項5】
nが0、1又は2である、請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項6】
Arが、請求項1に記載のQ、Q又はQで場合によっては置換されていてもよい、フェニル、ナフチル、インドリル、テトラヒドロナフチル、ピリジル、イミダゾリル、フリル、チエニル、ピロリジル、オキサゾリル、チアゾリル、ピラゾリル、ピリダゾリル、トリアゾリル、オキサジアゾリル、チオジアゾリル又はキノニルである、請求項1から5のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項7】
Arがシクロヘキシルである、請求項1から6のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項8】
式(II)の請求項1に記載の化合物又は薬剤として許容されるその塩。
【化2】

(式中、n、X、Ar、Q、Q及びQは請求項1に記載されたとおりである。)
【請求項9】
式(III)の請求項8に記載の化合物又は薬剤として許容されるその塩。
【化3】

(式中、Ar、Q及びQは請求項1に記載されている。)
【請求項10】
1−ベンジル−3−シクロヘキシル−2−フェニル−1H−インドール−5−カルボン酸、
1−ベンジル−3−シクロヘキシル−2−ピリジン−2−イル−1H−インドール−6−カルボン酸、
1−ベンジル−3−シクロヘキシル−2−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−6−カルボン酸、
3−シクロヘキシル−1,2−ジフェニル−1H−インドール−6−カルボン酸、
1−ベンジル−3−シクロヘキシル−2−フェニル−1H−インドール−6−カルボン酸、
3−シクロヘキシル−1−(4−メチルベンジル)−2−フェニル−1H−インドール−6−カルボン酸、
3−シクロヘキシル−1−[(2−メチル−1,3−チアゾル−4−イル)メチル]−2−フェニル−1H−インドール−6−カルボン酸、
3−シクロヘキシル−1−(3−メチルベンジル)−2−フェニル−1H−インドール−6−カルボン酸、
3−シクロヘキシル−2−フェニル−1−(ピリジン−2−イルメチル)−1H−インドール−6−カルボン酸トリフルオロアセタート、
3−シクロヘキシル−1−[4−(メチルスルホニル)ベンジル]−2−フェニル−1H−インドール−6−カルボン酸、
3−シクロヘキシル−1−(3,5−ジブロモベンジル)−2−フェニル−1H−インドール−6−カルボン酸、
3−シクロヘキシル−1−(1H−イミダゾル−4−イルメチル)−2−フェニル−1H−インドール−6−カルボン酸トリフルオロアセタート、
3−シクロヘキシル−2−フェニル−1−(ピリジン−3−イルメチル)−1H−インドール−6−カルボン酸塩酸塩、
3−シクロヘキシル−2−(2−フルオロフェニル)−1−(2−フェニルエチル)−1H−インドール−6−カルボン酸、
1−(3−シアノベンジル)−3−シクロヘキシル−2−フェニル−1H−インドール−6−カルボン酸、
3−シクロヘキシル−2−フェニル−1−(ピリジン−2−イルメチル)−1H−インドール−6−カルボン酸塩酸塩、
1−(3−カルボキシベンジル)−3−シクロヘキシル−2−フェニル−1H−インドール−6−カルボン酸、
3−シクロヘキシル−2−(4−ヒドロキシフェニル)−1−[(4−メチルフェニル)スルホニル]−1H−インドール−6−カルボン酸、
1−ベンゾイル−3−シクロヘキシル−2−フェニル−1H−インドール−6−カルボン酸、
3−シクロヘキシル−2−フェニル−1−(フェニルスルホニル)−1H−インドール−6−カルボン酸、
1−ベンジル−3−シクロヘキシル−2−(3−{[イソプロピル(メチル)アミノ]−メチル}フェニル)−1H−インドール−6−カルボン酸、
3−シクロヘキシル−1−({5−[(ジメチルアミノ)メチル]−1,2,4−オキサジアゾル−3−イル}メチル)−2−フェニル−1−1H−インドール−6−カルボン酸、
から選択される請求項1に記載の化合物又は薬剤として許容されるその塩。
【請求項11】
治療に使用される請求項1から10のいずれか一項に記載の化合物又は薬剤として許容されるその塩。
【請求項12】
ヒト又は動物におけるC型肝炎ウイルスによる感染の治療又は予防用医薬品を製造するための、請求項1から10のいずれか一項に記載の化合物又は薬剤として許容されるその塩の使用。
【請求項13】
薬剤として許容される担体に付随して、請求項1から10のいずれか一項に記載の化合物又は薬剤として許容されるその塩を含む、薬剤組成物。
【請求項14】
抗ウイルス薬、又はα−、β−若しくはγ−インターフェロンなどの免疫調節剤などのウイルス感染治療用の1個以上の他の薬剤をさらに含む、請求項13に記載の薬剤組成物。
【請求項15】
請求項13若しくは請求項14に記載の薬剤組成物又は請求項1から10のいずれか一項に記載の化合物若しくは薬剤として許容されるその塩の治療若しくは予防有効量を、症状を有するヒト又は動物(好ましくは哺乳動物)対象に投与することを含む、C型肝炎ウイルスポリメラーゼを阻害する方法及び/又はC型肝炎ウイルスによる疾病を治療若しくは予防する方法。
【請求項16】
請求項1から10のいずれか一項に記載の少なくとも1個の化合物又は薬剤として許容されるその塩と、1個以上の薬剤として許容されるアジュバント、希釈剤若しくは担体及び/又は1個以上の治療上若しくは予防的に活性な他の薬剤とを混合することを含む、薬剤組成物の調製方法。
【請求項17】
式(IV)と(V)の化合物の反応を含む、請求項1から10のいずれか一項に記載の化合物を調製するプロセス。
【化4】

(式中、X、X、X、X、A、Ar、Ar、n、p及びqは請求項1に記載されたとおりであり、Lは塩素、臭素、ヨウ素、メタンスルホナート、トリエンスルホナート、トリフラートなどの良好な脱離基である。)
【請求項18】
式(VI)の化合物をPd[0]触媒の存在下でArB(OH)と反応させることを含む、請求項1から10のいずれか一項に記載の化合物を調製するプロセス。
【化5】

(式中、TはC2n(SO(CO)Ar基であり、X、X、X、X、A、Ar、Ar、n、p及びqは請求項1に記載されたとおりである。)

【公表番号】特表2007−508286(P2007−508286A)
【公表日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−530604(P2006−530604)
【出願日】平成16年10月8日(2004.10.8)
【国際出願番号】PCT/GB2004/004306
【国際公開番号】WO2005/034941
【国際公開日】平成17年4月21日(2005.4.21)
【出願人】(501209427)イステイチユート・デイ・リチエルケ・デイ・ビオロジア・モレコラーレ・ピ・アンジエレツテイ・エツセ・ピー・アー (90)
【Fターム(参考)】