説明

抗フケ剤としてのペプチドの使用

本発明は、抗フケ活性を有するペプチドを含む組成物に関する。また、本発明は、抗フケ剤としてのこれら剤の使用、又はフケを処置するための方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、抗フケ活性を有するペプチドを含む組成物に関する。また、本発明は、抗フケ剤としてのこれらペプチドの使用、及びフケを治療する方法に関する。
【0002】
フケ又は脂漏性皮膚炎等の毛髪及び/又は頭皮の落屑性障害は、特に、マラセジア(Malassezia)属の特徴的な酵母(特に、オバーリス(ovalis)、オルビクラーレ(orbiculare)、フルフール(furfur)、グロボーサ(globosa)、又はレストリクタ(restricta))の常在に関連しており、この属は、以前はピチロスポルム(Pityrosporum)属(オバール(ovale)又はオルビクラーレ)として知られている。
【0003】
頭皮の落屑性障害、特に、フケ又は脂漏性皮膚炎に対抗するために、様々な形態で局所的に塗布される抗真菌剤を使用することは周知の慣行である。これら剤は、その抗真菌力を用いて、マラセジア属に属する頭皮の常在酵母及びその変異体(特に、M.オバーリス、M.オルビクラーレ、M.フルフール、M.グロボーサ、又はM.レストリクタ)を除去するか又は増殖を制御することを目的とする。
【0004】
多くの剤が、この目的のために請求されており、公知であり、そして、使用されている。その中でも、ジンクピリチオン、オマジン、タール、トリクロサン、ピロクトンオラミン、二硫化セレン、そして、より最近では、トロポロン及びヒノキチオール(Research Disclosure No. 429, January 2000)に言及することができる。
【0005】
マラセジア属の特徴的な酵母に対するこれら物質の抗真菌活性は、十分に満足のいくものではない。具体的には、多くの場合、これら製品を常用してもフケは僅かにしか減少しない。これら剤は、一般的に高濃度で使用されるので、これら特定の場合に適した製品を作製するためにその濃度を上昇させることは困難である。更に、フケの発生の直接の原因である微生物のみを対象とする訳ではないという意味で、これら活性剤の作用は満足のいく特異性を示さない。したがって、フケの原因である微生物を殺すことができると同時に頭皮の微生物のバランスにとって有益であり得る、利用可能な活性剤を有することが有利である。
【0006】
米国特許第6255279号は、フケの治療のために、配列GIGDPVTXLKSGAIXHPVFXPRRYKQIGGXGLPXTKXXXX(式中、Xは任意のアミノ酸であってよい)を有する抗微生物性ペプチドの使用について記載している。また、ヒトの皮膚から単離された特定のペプチドの使用についても記載されている。
【0007】
しかし、頭皮の落屑性障害の原因である微生物に対して低濃度で活性を示す新規選択的活性剤が、依然として必要とされている。また、頭皮の微生物叢に対してより有益な作用を有する製品が特に有利である。
【0008】
出願人は、驚くべきことに且つ予想外なことに、以下により詳細に定義する抗微生物性ペプチドを使用することにより、これら目的が達成され得ることを見出した。
【0009】
本発明の第1の態様は、生理学的に許容し得る媒体中に、少なくとも1つのフィロセプチン又はデルマセプチンの抗微生物性ペプチド、このようなペプチドの機能的変異体又は塩を含む組成物、好ましくは美容組成物に関する。
【0010】
また、本発明は、頭皮の落屑性障害に対抗するための、より具体的には、フケ及び脂漏性皮膚炎に対抗するための剤としての、少なくとも1つのフィロセプチン又はデルマセプチンの抗微生物性ペプチド、このようなペプチドの機能的変異体又は塩の使用に関する。
【0011】
本発明の別の態様は、生理学的に許容し得る媒体中に、少なくとも1つのフィロセプチン又はデルマセプチンの抗微生物性ペプチド、このようなペプチドの機能的変異体又は塩と、任意で少なくとも1つの他の活性剤を含有する組成物であって、頭皮の落屑性障害、より具体的には、フケ及び脂漏性皮膚炎に対して活性である組成物に関する。
【0012】
本発明の別の態様は、頭皮の落屑性障害、より具体的には、フケ及び脂漏性皮膚炎に対抗するための、医薬組成物の製造における、少なくとも1つのフィロセプチン又はデルマセプチンの抗微生物性ペプチド、このようなペプチドの機能的変異体又は塩の使用に関する。
【0013】
また、本発明は、頭皮の落屑性障害、より具体的には、フケ及び脂漏性皮膚炎を治療するために毛髪及び/又は頭皮を処理する美容法であって、生理学的に許容し得る媒体中に、少なくとも1つのフィロセプチン又はデルマセプチンの抗微生物性ペプチド、このようなペプチドの機能的変異体又は塩を含む少なくとも1つの組成物を毛髪及び/又は頭皮に塗布することからなる方法に関する。
【0014】
用語「生理学的に許容し得る媒体」は、ヒトの頭皮及びヒトの毛髪に塗布することができる無毒な媒体を意味する。
【0015】
本発明の状況では、用語「ペプチド」は、ペプチド結合(又はアミド結合)を介して互いに結合しているアミノ酸の鎖を意味する。
【0016】
用語「アミノ酸」は、その左旋体(L)又は右旋体(D)、好ましくは天然のL体である、以下の20種のアミノ酸を意味する:
【表1】

【0017】
用語「疎水性アミノ酸」は、以下のアミノ酸のうちの1つを意味する:I、L、V、M、F、Y、W、T、G、C又はA。用語「アルカリ性親水性アミノ酸」は、以下のアミノ酸のうちの1つを意味する:R、K又はH。用語「中性親水性アミノ酸」は、以下のアミノ酸のうちの1つを意味する:S、P、N又はQ。用語「酸性アミノ酸」は、以下のアミノ酸のうちの1つを意味する:D又はE。
【0018】
用語「抗微生物性ペプチド」は、微生物の増殖を防ぐか、阻害するか、低下させるか、又はこのような微生物を殺すペプチドを意味する。用語「微生物」は、細菌、ウイルス、原生動物、及び/又は真菌を意味する。したがって、本発明に従って使用されるペプチドは、特に、抗細菌活性及び/又は抗真菌活性、好ましくは、頭皮の落屑性障害の原因となる微生物、より具体的には、フケ及び脂漏性皮膚炎の原因となる微生物に対する活性を有する。ペプチドの抗微生物活性は、その「IC50」又は「抑制濃度50」を測定することにより決定することができ、これは、微生物の集団のインビトロにおける増殖を50%低下させるのに必要なペプチドの濃度に相当する。本発明の1つの特定の実施形態では、用いられる抗微生物性ペプチドは、頭皮の落屑性障害の原因となる微生物に対抗するための、具体的には、マラセジア属に属する微生物及びその変異体(具体的には、M.オバーリス、M.オルビクラーレ、M.フルフール、M.グロボーサ、又はM.レストリクタ)に対抗するための組成物1g当たり、10ng〜100mgのIC50を有する。
【0019】
本発明によれば、使用される抗微生物性ペプチドは、天然又は合成起源のペプチドである。1つの特定の実施形態によれば、抗微生物性ペプチドは、動物、具体的には、森林等の湿潤環境に生息する陸生動物、具体的には、両生類、より具体的には、ネコメガエル亜科(Phyllomedusinae)であり、以下の6種の公知の属が例示される動物の皮膚から分泌されるペプチドの配列を含むか、又は前記配列からなる:ネコメガエル属(Phyllomedusa)、具体的には、テヅカミネコメガエル(Phyllomedusa hypochondrialis);アカメアマガエル属(Agalychnis);フトアマガエル属(Pachymedusa);Phrynomedusa属;Phasmahyla属;Hylomanthis属。また、本発明は、動物の皮膚から分泌される抗微生物性ペプチドの配列を含むこのようなペプチドの機能的変異体又は塩の使用を含む。
【0020】
1つの好ましい態様では、前記抗微生物性ペプチドは、特にConceicao et al., Peptides 27 (2006), pp. 3092-3099に記載されている、フィロセプチン及びデルマセプチンのペプチドからなる群より選択される。
【0021】
本発明に従って用いられるフィロセプチンのペプチドは、以下の式(I)によって記載することができる:
【化1】


(式中、
及びXは、独立して、疎水性又は中性の親水性アミノ酸に相当し;
及びXは、独立して、疎水性アミノ酸に相当し;
は、アルカリ性又は中性の親水性アミノ酸に相当する)。
【0022】
1つの特定の実施形態では、本発明に従って使用されるフィロセプチンのペプチドは、式(I’)のペプチドである:
【化2】

【0023】
1つの特定の実施形態では、組成物のペプチドは、式(I)又は(I’)(式中、X、X及びXは疎水性アミノ酸であり、Xはアルカリ性の親水性アミノ酸であり、そして、Xは中性の親水性アミノ酸である)で表されるペプチドである。
【0024】
別の実施形態では、組成物のペプチドは、式(I)又は(I’)(式中、Xは疎水性アミノ酸又は中性の親水性アミノ酸であり、X、X及びXは疎水性アミノ酸であり、そして、Xはアルカリ性の疎水性アミノ酸又は中性の親水性アミノ酸のいずれかである)で表されるペプチドである。
【0025】
別の実施形態では、組成物のペプチドは、式(I)又は(I’)(式中、X、X、X及びXは、独立して、疎水性アミノ酸であり、そして、Xはアルカリ性の親水性アミノ酸に相当する)で表されるペプチドである。
【0026】
1つの変形実施形態によれば、組成物のペプチドは、式(I)又は(I’)(提供される式(I)又は(I’)で表されるフィロセプチンのペプチドにおいて、XはA及びTから選択され、XはL及びIから選択され、XはA及びVから選択され、XはKに相当し、そして、XはFに相当する)で表されるペプチドである。
【0027】
1つの特定の実施形態では、用いられるフィロセプチンのペプチドは、そのC末端位置がアミド化されている式(I)又は(I’)で表されるペプチドである。
【0028】
一例として、本発明に係る以下のペプチドを使用してもよい:
【化3】

【0029】
配列番号1〜配列番号7で表される配列のペプチドは、両生類の分泌物中に存在するフィロセプチンのペプチドである。それらの使用は、本発明の1つの特定の実施形態を表す。1つの好ましい態様では、本発明は、ペプチドPS−7(配列番号7)の使用に関する。
【0030】
本発明に従って用いられるデルマセプチンのペプチドは、以下の式(II)によって記載することができる:
【化4】


(式中、
は、無極性アミノ酸(F、G、I、L、V又はA)を意味し;
は、2つ又は3つのアミノ酸を含むアミノ酸の配列を意味し;
は、無極性アミノ酸(F、G、I、L、V又はA)を意味し;
は、1つのアミノ酸又は2つのアミノ酸の配列を意味し;
は、無極性アミノ酸(F、G、I、L、V又はA)又はKを意味し;
は、GK、SK、AK、LK及びGTからなる群より選択される2つのアミノ酸のセットを表し;
は、10〜25個のアミノ酸を含むアミノ酸の配列を表し;
そして、
は、Xに含まれるアミノ酸の数に対して少なくとも50%の無極性アミノ酸(F、G、I、L、V又はA)を含み;
ペプチドのアミノ酸の50%超は、無極性アミノ酸(F、G、I、L、V又はA)であり;
カチオン性残基(K、R又はH)の数は、5以下であり;
カチオン性残基(K、R又はH)の数からアニオン性残基(D又はE)の数を減じた数は、0以上3以下の整数である)。
【0031】
デルマセプチンのペプチドの構造に関する以下の実施形態の任意の組合せを本発明において使用してもよい:
− Xは、A及びGから選択される;ならびに/又は
− Xは、2つのアミノ酸の配列を意味する;ならびに/又は
− Xは、I及びLから選択される;ならびに/又は
− Xは、A、I、L及びVからなる群より選択される;ならびに/又は
− Xは、GKを表す;ならびに/又は
− Xは、14〜22個のアミノ酸を含むアミノ酸の配列を表す;ならびに/又は
− Xは、Xに含まれるアミノ酸の数に対して50%〜86%の無極性アミノ酸を含む;ならびに/又は
− Xは、ペプチド全体の少なくとも50%の無極性アミノ酸(F、G、I、L、V又はA)を含む;ならびに/又は
− ペプチドは、D及びEから選択される少なくとも1つのアミノ酸を含む。
【0032】
1つの特定の実施形態によれば、デルマセプチンのペプチドは、C末端位置においてアミド化される。
【0033】
1つの好ましい態様では、用いられるデルマセプチンのペプチドは、式(II)で表されるペプチドである(式中、
− Xは、A及びGから選択され;
− Xは、SK及びSTからなる群より選択される2つのアミノ酸の配列であり;
− Xは、I及びLから選択され;
− Xは、A、I、L及びVからなる群より選択され;
− Xは、GKを表し;
− Xは、14〜22個のアミノ酸を含むアミノ酸の配列を表し;
− Xは、Xに含まれるアミノ酸の数に対して50%〜86%の無極性アミノ酸を含み;
− Xは、ペプチド全体の少なくとも50%〜80%の無極性アミノ酸(F、G、I、L、V又はA)を含み;そして、
− ペプチドは、D及びEから選択される少なくとも1つのアミノ酸を含む)。
【0034】
1つの特定の態様では、用いられるデルマセプチンのペプチドは、式(II’)で表されるペプチドである
【化5】


(式中、
− Xは、A及びGから選択され;
− Xは、SK又はST、好ましくはSTに相当し;
− Xは、I及びLから選択され;
− Xは、A、I、L及びVからなる群より選択され;
− Xは、GKを表し;
− Xは、14個のアミノ酸を含むアミノ酸の配列を表し;
− Xは、12個の無極性アミノ酸を含み;そして、
− ペプチドは、D及びEから選択される少なくとも1つのアミノ酸を含む)。
【0035】
1つの特定の実施形態では、用いられるデルマセプチンのペプチドは、以下からなる群より選択される:
【化6】

【0036】
1つの特定の実施形態によれば、配列番号14のデルマセプチンのペプチドDPh−1が用いられる。
【0037】
本発明に従って使用される抗微生物性ペプチドは、天然由来であってもよく、固相又は溶液ペプチド合成の従来の技術を使用して当業者が容易に合成することもできる(M. Bodanszky, Principles of Peptides Synthesis, 2nd ed., 1993, Edition Springer-Verlag)。1つの好ましい態様では、本発明に従って使用される抗微生物性ペプチドは、合成ペプチドである。
【0038】
本発明に従って使用される抗微生物性ペプチドは、生物工学的方法を使用して微生物に生成させてもよい。この場合、製剤化の前に、産生微生物からペプチドを抽出及び精製することが必要になることがある。あるいは、産生された抗微生物性ペプチドを前述の微生物が分泌することができる場合、使用者の処理される部位に産生微生物を直接塗布してもよい。
【0039】
フィロセプチン及びデルマセプチンのペプチドの機能的変異体の使用も想定される。用語「機能的変異体」は、本質的に同じ配列を含み、そして抗微生物活性を有する、上記フィロセプチン又はデルマセプチンのペプチドの配列に由来するペプチド、特に、上記配列番号1〜配列番号15で表されるペプチドのうちの1つを意味する。このような機能的変異体は、特に、それが由来するペプチドと60%超、好ましくは70%超、80%超、90%超、そして、更により好ましくは95%超の配列同一性割合を有する。これら機能的変異体は、特に、上記ペプチドの末端、又はその配列の内部に1以上のアミノ酸を付加する又は欠失させることにより設計することができる。また、機能的変異体は、1以上のアミノ酸置換、特に、保存的置換を含むペプチドであってもよい。「保存的置換」は、あるアミノ酸残基が、類似する化学的特性又は物理的特性(サイズ、電荷、又は極性)を有する別のアミノ酸残基により置換されることである。一例として、イソロイシン、ロイシン、アラニン、バリン、フェニルアラニン、プロリン及びグリシンは、相互に保存的に置換することができ、リシン、ヒスチジン及びアルギニン、又はセリン、チロシン及びトレオニン、又はシステイン及びメチオニン、又はアスパラギン、グルタミン及びトリプトファン、又はアスパラギン酸及びグルタミン酸も同様である。また、置換は、配列のうちの1以上のLアミノ酸を、対応するDアミノ酸で置換することに相当する場合もある。
【0040】
機能的変異体の調製は、特に、その特性が改善されたペプチドを得ることを目的とする。したがって、頭皮の落屑性障害、具体的には、フケ又は脂漏性皮膚炎の原因となる特定の微生物に対する抗微生物性ペプチドの選択性を改善する、及び/又はその抗微生物活性を上昇させる(例えば、低濃度でこのような修飾されたペプチドを使用することを可能にする)ことが求められる場合がある。このような改善されたペプチドは、マラセジア属の酵母及びその様々な変異体(特に、M.オバーリス、M.オルビクラーレ、M.フルフール、M.グロボーサ、又はM.レストリクタ)等の特定の微生物を正確にターゲティングすることができると同時に、本発明に従って使用されるペプチドの塗布部位における有益な微生物叢の平衡を保つことができる。
【0041】
本発明に従って使用されるペプチドの抗微生物活性は、その最小阻止濃度(MIC)を測定することにより評価することができる。指数増殖期の微生物の成長に適した培養培地中で、漸減濃度のペプチドと、標準化された前記微生物の接種菌液とを接触させる。前記微生物に適した温度でインキュベートした後、OD(620nm)測定により成長を評価する。対照と比べて、最適に成長させないペプチド濃度を阻害性であるとみなす。得られたMICを、溶媒のみ(ペプチド無し)又は公知の抗生物質活性の化合物を用いて実施された同じ測定と比較してもよい。また、この試験を使用して、用いられるペプチドの選択性を試験することもできる。この方法を用いて、表皮ブドウ球菌(Staphylococcus epidermidis)等の頭皮の微生物叢の有益な微生物に対する試験ペプチドの効果を決定することもできる。有益な株(例えば、表皮ブドウ球菌)よりも、毛髪及び/又は頭皮の落屑性障害の原因となる株(例えば、M.フルフール)をより強く阻害するペプチドを選択する。
【0042】
1つの特定の実施形態では、フィロセプチン又はデルマセプチンのペプチドの機能的変異体は、特に、以下を行うことによって、配列番号1〜15、特に、配列番号8〜15で表されるペプチドのうちの1つに基づいて設計される:
− 1〜5つの内部アミノ酸(すなわち、上記ペプチドの末端には存在しないアミノ酸)を付加する又は欠失させる。修飾が1超のアミノ酸に関係する場合、前記付加又は前記欠失は、連続するアミノ酸又は配列が1以上のアミノ酸により分離されているアミノ酸に関連する場合がある;
− ペプチド末端において1〜5つのアミノ酸を欠失させる;
− 一端又は両端において1〜20個のアミノ酸を付加する;
− 配列の天然アミノ酸のうちのいくつかを天然又は非天然のアミノ酸で置換する。この種の置換は、修飾ペプチドの生成に役立つ塩基配列のアミノ酸のうち3分の1以下、好ましくは4分の1以下が関係する場合があり、保存的置換又は非保存的置換を含む。使用することができる非天然アミノ酸の中でも、2−アミノヘプタン酸に言及することができる;
− アミド化、アシル化又はエステル化により、ペプチドのN末端及び/又はC末端を修飾する;
− 特にアセチル化、メチル化、アシル化、エステル化等により、ペプチド中に存在するアミノ酸残基を修飾する;そして、
− 上記修飾の任意の組合せ。
【0043】
これら修飾は、(抗微生物効果を改善するため、又は潜在的に、処理領域における生成物の残存及び耐性を改善するために)ペプチドの正電荷を増加又は減少させる、(処理領域における生成物の耐性を改善するため、及び/又は洗浄耐性を得るために)特にチオール類と共に作用することができる官能基を付加することにより、想定される処理の状況下で有用であるペプチド反応性官能基を付与する、ペプチドの除去又は異化作用を促進する、及び/又は、特に、エーテルオキシド官能基、ポリオール単位(例えば、糖)又はフルオロもしくはシリコーン官能基等の疎水性官能基を付加することにより、塗布部位におけるペプチドの吸収を防ぐ、あるいは、更には、具体的にはペプチドの末端又は1以上のアミノ酸残基において炭化水素鎖を分岐させることにより、(より脂っぽい領域を処理するために)親油性及び皮脂との適合性を上昇させることができる。
【0044】
1つの好ましい態様では、本発明に係る組成物は、ペプチドPS−7(配列番号6)及びDPh1(配列番号14)から選択される少なくとも1つの抗微生物性ペプチドを含む。
【0045】
1つの特定の実施形態によれば、本発明に係る組成物は、上に定義した少なくとも1つの抗微生物性ペプチドを1nM〜10nM(すなわち、組成物100g当たり約0.3μg〜約3μg)の濃度で含む。
【0046】
本発明によれば、毛髪及び/又は頭皮の落屑性障害は、例えば、フケ又は脂漏性皮膚炎である。好ましくは、前記頭皮の落屑性障害は、マラセジア属の種の酵母によって誘導されるものである。
【0047】
本発明に係る組成物は、美容用途又は医薬用途、特に、皮膚科学的使用を意図し得る。好ましくは、本発明に係る組成物は、美容用途を意図する。
【0048】
本発明に係る組成物は、一般に、頭皮又は毛髪に塗布される。
【0049】
前記投与方法によれば、本発明の組成物は、特に美容術において通常使用される生薬形態であってよい。本発明の好ましい組成物は、局所塗布用の美容組成物である。
【0050】
本発明に係る組成物は、ヒトの毛髪及び頭皮に塗布した後、前記毛髪及び頭皮に放置してもよく、水又はシャンプーで洗い流してもよい。前記組成物は、関連する分野で従来用いられている任意の形態、例えば、水性もしくは油性の溶液、又はローションもしくはセラムタイプの分散物、水相に油相を分散させることにより(O/W)もしくは油相に水相を分散させることにより(W/O)得られるミルクタイプの液体もしくは半液体の稠度のエマルション、あるいは、水性もしくは無水のクリーム又はゲルのタイプの軟質稠度の分散物もしくはエマルション、あるいは、マイクロカプセルもしくは微粒子、又はイオン型及び/又は非イオン型の小胞分散物であってよい。これら組成物は、通常の方法に従って調製される。
【0051】
また、本発明に従って用いることができる組成物は、ヘアケア組成物、特に、シャンプー、ヘアセッティングローション、薬用ローション、スタイリングクリーム又はゲル、任意でカラーリングシャンプーの形態であってもよい(特に、酸化染色用の)染色組成物、ヘアリストラクチャリングローション、パーマネントウェーブ組成物(特に、パーマネントウェーブ作業の第1段階用の組成物)、抜け毛用調製物(ローション、ゲル、又はシャンプー)、駆虫性シャンプー等であってもよい。
【0052】
1つの特定の実施形態では、本発明に従って使用することができる組成物は、洗い流すタイプの(rinse-out)製剤の形態である。前記組成物は、具体的には、シャンプー、ヘアコンディショナー、ローション、ゲル又はフォームに相当し得る。前記組成物を製造するために従来使用されている成分に加えて、これら組成物は、すすぎ中のペプチドの沈着を増加させるための添加剤を含んでもよい。したがって、前記組成物は、アニオン性ポリマー、両性ポリマー、アニオン性ポリマー/カチオン性ポリマー、又はアニオン性ポリマー/両性ポリマーの組合せとこれらペプチドとを合せることにより調製することができる。また、界面活性剤、又は界面活性剤の混合物、又は界面活性剤/ポリマーの混合物とこれらペプチドとを合わせて、すすぎ時における沈着を強化することも可能である。
【0053】
具体的には、非イオン性界面活性剤が、全体として界面活性剤に対して少なくとも20重量%を表す実施形態では、具体的には硫酸ラウリルエーテル又は硫酸ラウリル等の1以上のアニオン性界面活性剤と、ベタイン誘導体を用いるもの等の1以上の両性界面活性剤と、APG等の非イオン性界面活性剤とを合わせる界面活性剤の混合物が用いられる。
【0054】
また、本発明に係る組成物は、洗い流さないタイプの(leave-in)製剤であってもよい。特にこれに関して、スプレー、ラッカー、ムース、又はローションに言及することができる。また、前記組成物は、ペプチドを頭皮上に沈着させ、そして、その効果に適した媒体を維持する(例えば、頭皮の表面に水、グリコール、及びグリセロールを維持する)ように製剤化してもよい。言及し得る例としては、頭皮上に層を形成し、そして、(例えば、数分間超、特に3分間超にわたって)ゆっくり乾燥するエマルション及びゲルが挙げられる。また、本発明に係る組成物は、頭皮に塗布した後、ペプチドの作用に適した温度を生じさせるように製剤化してもよい。これらは、例えば、2つの化合物間の発熱反応を介して作用し得る自己発熱生成物である。言及し得る例としては、酢酸カルシウム等のカルシウム塩、又は結晶化時に温度上昇を示す他の化合物を用いる組成物が挙げられる。
【0055】
本発明の1つの特定の実施形態では、頭皮にマスクを塗布する。このマスクは、あらかじめ形成されたフィルムであってもよく、(固体に硬化する組成物等の)頭皮に塗布した後にフィルムを形成する組成物であってもよい。この製剤原理に基づいて、本発明に係る組成物を2以上の段階で塗布してもよい。例えば、ペプチドを含有する製剤を塗布し、次いで、ゲル又はマスクを塗布する。
【0056】
本発明に従って使用することができる組成物の様々な成分の量は、検討される分野において従来使用されている量である。
【0057】
また、本発明に従って使用することができる組成物は、石鹸又は固形洗剤を構成する固体調製物からなってもよい。
【0058】
また、本発明に従って使用することができる組成物は、圧力下で噴射剤を含むエアゾール組成物の形態で調整されてもよい。
【0059】
別の実施形態によれば、上に定義したペプチドは、粒子に沈着させることにより製剤化されるか、又はアニオン性ポリマーを介して配位結合する。シリカ等の自然界でアニオン性である粒子を使用してもよい。アクリレートのポリマー又はコポリマー等のアニオン性ポリマーで取り囲まれているアルミナ粒子等のカチオン性粒子を使用してもよい(典型的に、ポリマーの粒子に対する比は1重量%〜25重量%である)。
【0060】
別の特定の実施形態によれば、上に定義したペプチドは、保護シェル、例えば、中程度の温度(例えば、40℃〜50℃)で毛髪を乾燥させるときに溶解するワックス等に入れてもよい。このシェルは、非常に望ましい場合、ペプチドを放出すると同時にペプチドを保護する。
【0061】
本発明に係る組成物は、生理学的に許容し得る媒体を含有する。具体的には、この媒体は、水と、任意で少なくとも1つの水混和性有機溶媒、例えば、エタノール、イソプロパノール、又はn−ブタノール等のC〜Cモノアルコール、あるいはプロピレングリコール、グリセロール又はグリコールエーテル等の多価アルコールとを含有する水相を含有する。この媒体は、「油」として知られている、室温(25℃)及び大気圧で液体である1以上の水不混和性脂肪質物質を含有する油相を含有してもよい。
【0062】
また、生理学的に許容し得る媒体は、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、及び両性界面活性剤、ならびにこれらの混合物から選択される少なくとも1つの界面活性剤を含有してもよい。
【0063】
また、本発明に係る組成物は、洗浄基剤として、アニオン性、非イオン性、及び両性の界面活性剤、ならびにこれらの混合物から選択される少なくとも1つの界面活性剤を含有してもよい。
【0064】
本発明において使用することができるアニオン性界面活性剤としては、特に塩、具体的には、アルキル硫酸エステル、アルキルエーテル硫酸エステル、アルキルアミドエーテル硫酸エステル、アルキルアリールポリエーテル硫酸エステル、モノグリセリド硫酸エステル;アルキルスルホン酸エステル、アルキルアミドスルホン酸エステル、アルキルアリールスルホン酸エステル、α−オレフィンスルホン酸エステル、パラフィンスルホン酸エステル、アルキルスルホコハク酸エステル、アルキルエーテルスルホコハク酸エステル、アルキルアミドスルホコハク酸エステル、アルキルスルホ酢酸エステル、アシルサルコシン酸エステル、及びアシルグルタミン酸エステル(6〜24個の炭素原子を含むこれらすべての化合物のアルキル及びアシル基、ならびにアリール基は、好ましくはフェニル基又はベンジル基を意味する)ならびにこれらの混合物のナトリウム塩等のアルカリ金属塩、アンモニウム塩、アミン塩、アミノアルコール塩、又は例えば、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩に言及することができる。
【0065】
また、C−C24アルキル及びポリグリコシドジカルボン酸のアニオン性界面活性剤モノエステル、例えば、アルキルグルコシドクエン酸エステル、アルキルポリグリコシド酒石酸エステル、及びアルキルポリグリコシドスルホコハク酸エステル、アルキルスルホスクシンアミド酸エステル、アシルイセチオン酸エステル、及びN−アシル酒石酸エステル(これら全てのアルキル基又はアシル基は、12〜20個の炭素原子を含む)ならびにこれらの混合物を使用することも可能である。
【0066】
本発明の組成物において使用することができるアニオン性界面活性剤の別の群は、アシル基が8〜20個の炭素原子を含むアシルラクチレートの群である。
【0067】
更に、アルキル−D−ガラクトシドウロン酸及びその塩、ならびにポリオキシアルキレン化(C−C24)アルキルエーテルカルボン酸、ポリオキシアルキレン化(C−C24)アルキル(C−C24)アリールエーテルカルボン酸、ポリオキシアルキレン化(C−C24)アルキルアミドエーテルカルボン酸及びこれらの塩、具体的には、2〜50個のエチレンオキシド単位を含むもの、ならびにこれらの混合物にも言及することができる。
【0068】
具体的には、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属、アンモニウム、アミン、又はアミノアルコールの塩の形態である、アルキル硫酸エステル、アルキルエーテル硫酸エステル、及びアルキルエーテルカルボン酸エステル、ならびにこれらの混合物をアニオン性界面活性剤として使用することが好ましい。
【0069】
本発明において使用することができる両性界面活性剤としては、脂肪族基が、8〜22個の炭素原子を含み、そして、少なくとも1つのアニオン性基、例えば、カルボン酸基、スルホン酸基、硫酸基、リン酸基、又はホスホン酸基を含有する直鎖又は分岐鎖である二級又は三級の脂肪族アミン誘導体に言及することができる。具体的には、(C−C20)アルキルベタイン、スルホベタイン、(C20)アルキルアミノ(C−C)アルキルベタイン、及び(C−C20)アルキルアミド(C−C)アルキルスルホベタイン、ならびにこれらの混合物に言及することができる。
【0070】
アミン誘導体の中でも、米国特許第2528378号及び米国特許第2781354号に記載されており、そして、CTFA辞書、第3版、1982年においてそれぞれ以下の構造(2)及び(3)を有するアンホカルボキシグリシネート及びアンホカルボキシプロピオネートという名称で分類されている、Miranol(登録商標)という名称で販売されている製品に言及することができる:
【化7】


(式中、
は、水添ヤシ油中に存在する酸Ra−COOHに由来するアルキル基、又はヘプチル基、ノニル基、又はウンデシル基を表し、
は、β−ヒドロキシエチル基を表し、そして
は、カルボキシメチル基を表す);及び
【化8】


(式中、
Bは、−CHCHOX’を表し、
Cは、−(CH−Y’(z=1又は2である)を表し、
X’は、基−CHCH−COOH又は水素原子を表し、
Y’は、−COOH又は基−CH−CHOH−SOHを表し、
’は、ヤシ油又は水添アマニ油中に存在する酸R’−COOHのアルキル基、、特にC17のアルキル基及びそのイソ型、又は不飽和C17基を表す)。
【0071】
これら化合物は、CTFA辞書、第5版、1993年に、ココアンホ二酢酸二ナトリウム、ラウロアンホ二酢酸二ナトリウム、カプリルアンホ二酢酸二ナトリウム、カプリロアンホ二酢酸二トリウム、ココアンホ二プロピオン酸二ナトリウム、ラウロアンホ二プロピオン酸二ナトリウム、カプリルアンホ二プロピオン酸二ナトリウム、カプリロアンホ二プロピオン酸二ナトリウム、ラウロアンホ二プロピオン酸、及びココアンホ二プロピオン酸という名称で分類されている。
【0072】
言及することができる例は、商品名Miranol(登録商標)C2M濃縮物としてRhodia社によって販売されているココアンホ二酢酸塩である。
【0073】
両性界面活性剤の中でも、(C8−20アルキル)ベタイン、(C−C20アルキル)アミド(C−Cアルキル)ベタイン、及びアルキルアンホ二酢酸塩、ならびにこれら混合物が好ましく使用される。
【0074】
本発明に係る組成物において使用することができる非イオン界面活性剤としては、特に、書籍「Handbook of Surfactants」、M.R. Porter著、Blackie & Son出版(Glasgow and London), 1991, pp. 116-178)に記載されている公知の化合物に言及することができる。前記非イオン界面活性剤は、特に、ポリエトキシ化、ポリプロポキシ化、もしくはポリグリセロ化されたアルコール、α−ジオール、(C1−20)アルキルフェノール、又は例えば、8〜18個の炭素原子を含有する脂肪鎖を有する脂肪酸(エチレンオキシド基又はプロピレンオキシド基の数は、特に2〜50個であってよく、グリセロール基の数は、特に2〜30個であってよい)、ならびにこれらの混合物から選択される。
【0075】
また、本発明において使用することができる非イオン界面活性剤としては、脂肪族アルコールにおけるエチレンオキシド及びプロピレンオキシドの縮合物;2〜30個のエチレンオキシド単位を含有することが好ましいポリエトキシ化脂肪族アミド;平均して1〜5個のグリセロール基、具体的には、1.5〜4個のグリセロール基を含むポリグリセロ化脂肪族アミド;2〜30個のエチレンオキシド単位を含有するソルビタンのエトキシ化脂肪酸エステル;スクロースの脂肪酸エステル;ポリエチレングリコールの脂肪酸エステル;(C−C24アルキル)ポリグリコシド;N−(C6−24アルキル)グルカミン誘導体;(C10−C14アルキル)アミンオキシド又はN−(C10−C14アシル)アミノプロピルモルホリンオキシド等のアミンオキシド;これらの混合物に言及することができる。
【0076】
上述の非イオン性界面活性剤の中でも、(C−C24アルキル)ポリグリコシドが好ましく使用される。
【0077】
本発明の1つの特定の実施形態によれば、洗浄基剤は、少なくとも1つのアニオン性界面活性剤と、少なくとも1つの両性又は非イオン性の界面活性剤とを含有する。
【0078】
界面活性剤の合計量は、一般的に、組成物の合計重量に対して0.01重量%〜50重量%、好ましくは0.1重量%〜25重量%である。
【0079】
具体的には、本発明の組成物がシャンプーの形態である場合、界面活性剤(又は洗浄基剤)の合計重量は、特に、美容組成物の合計重量に対して4重量%〜50重量%、例えば、8重量%〜25重量%で選択される。
【0080】
1つの特定の実施形態によれば、本発明に係る組成物は、少なくとも1つの非イオン界面活性剤を含むシャンプーである。
【0081】
また、本発明に係る組成物は、検討される分野で従来使用されており、そして、以下の毛髪及び/又は頭皮に対して有益な効果を有する美容活性成分から選択される少なくとも1つの更なる成分を含有してもよい:有機酸(酢酸、グリコール酸、乳酸、グルコン酸、又はクエン酸)又は鉱酸(塩酸及び硫酸)の亜鉛塩、ビタミン(E、C、B2、B5、F)、紫外線遮断剤、ラジカルスカベンジャー、保存剤、セラミド、植物抽出物、及びアニオン性、非イオン性、カチオン性、又は両性のフィルム形成ポリマー等の製剤補助剤、ポリマーの水相又は油相の増粘剤、ヒドロキシ化されている又はヒドロキシ化されていない脂肪酸のアミド又は塩等の非ポリマーの水相増粘剤、真珠光沢剤、乳白剤;媒体、色素、充填剤、芳香剤、鉱物油、植物油、及び/又は合成起源の油に可溶性である染料;脂肪酸及び/又は脂肪族アルコールのエステル、ろう;酸、塩基、又は塩等のpH安定剤;有機溶媒、シリコーン、及び電解質、ならびにこれらの混合物。
【0082】
本発明に係る組成物の様々な更なる成分の量は、検討される分野で従来使用されている量であり、具体的には、組成物の合計重量の0.001%〜20%である。更に、この組成物は、通常の方法に従って調製される。
【0083】
有利なことに、本発明の組成物のpHは、2〜11、優先的には3〜10、例えば5〜8の範囲で選択される。
【0084】
有利なことに、本発明に係る組成物は、また、適切な場合(例えば、染料又は臭いのある製品の場合)、頭皮に製品が存在していることをユーザに指摘するか、又はすすぎもしくは乾燥を行うべき時間をユーザに警告するシステムを含んでもよい。
【0085】
言うまでもなく、当業者は、本発明に係る組成物の有利な特性、すなわち、毛髪及び/又は頭皮の落屑性障害に対する活性が、想定される添加により悪影響を受けない又は実質的に受けないように、任意の更なる成分及び/又はその量を慎重に選択するであろう。
【0086】
更に別の態様によれば、本発明の目的は、生理学的に許容し得る媒体中に、少なくとも1つの上記ペプチドと少なくとも1つの他の剤とを含有する組成物であって、頭皮の落屑性障害に対して活性のある組成物である。
【0087】
頭皮の落屑性障害に対抗するための他の剤は、好ましくは、以下から選択される:ジンクピリチオン等のピリジンチオン塩、ピロクトン及びピロクトンオラミン等の1−ヒドロキシ−2−ピロリドン誘導体;二硫化セレン等の硫化セレン;クリンバゾール、ウンデシレン酸;ケトコナゾール及びシクロピロックス、又はこれらの混合物。また、抽出物(特に、ティーツリー油)等の天然産物及びサリチル酸等の化合物に言及することもできる。実際、更なる活性剤又は更なる活性剤の混合物は、組成物の合計重量に対して0.001重量%〜10重量%、優先的には0.1重量%〜5重量%であってよい。
【0088】
抗微生物性ペプチドの作用を補完又は強化するための他の活性剤を用いてもよい。これに関して、鉱物又は金属の粉末(例えばシリカ、アルミナ又はコランダムの粉末)、あるいは様々な粒径のカーボンブラック粒等の有機粉末等の、剥離に役立ち得る研磨粉末及び活性剤に言及することができる。これら研磨活性剤を本発明に係る組成物に配合してもよく、固体物質、例えば布地の形態で使用してもよい。
【0089】
また、本発明に係る組成物は、鱗屑の脱離に役立つか、又は微生物と皮膚もしくは毛髪との間の結合を緩めるのに役立つ活性剤を含んでもよい。したがって、カチオン性界面活性剤、酢酸アルキル等の有機溶媒、アセトン、シリコーン、可塑剤、及びチオール、例えば、システインを使用してもよい。また、プロテアーゼ、具体的には、ケラチナーゼ又はリパーゼ等の酵素を使用することも可能である。また、例えば、タンパク質変性剤:尿素及びその誘導体、グアニジン及びその塩(水酸化物又は炭酸塩)、又はイオン性液体を使用することも可能である。
【0090】
有利なことに、浸透に役立つ活性剤、例えば、ヒドロトロープ、典型的には炭酸プロピレン、ベンジルアルコール、又は安息香酸を用いてもよい。
【0091】
別の実施形態によれば、本発明に係る組成物は、また、皮膚の保護に関与する別のペプチド又はタンパク質、具体的には、デフェンシン(ヒトβ−デフェンシン)、ヒトのカテリシジン、アラメチシン、又はメリチンを含む。
【0092】
また、前記組成物は、使用直前に即席で調製してもよい。次に、本発明の対象は、任意で生理学的に許容し得る媒体中に少なくとも2つの組成物を含み、前記2つの組成物のうちの1つが少なくとも1つのフィロセプチンもしくはデルマセプチンの抗微生物性ペプチド、又はこのようなペプチドの変異体を含む、頭皮の落屑性障害に対抗するための美容アセンブリである。この実施形態では、使用者、又は自動的に混合を実施するシステムによって、組成物の混合が前もって行われなければならない。特に、2ポケットシステムを使用することを想定してもよい。
【0093】
1つの実施形態によれば、美容アセンブリは、例えば、使用時に互いに混合される二部形態である。第1の組成物は、例えば、保存剤又は増粘剤等の他の成分と共に、ペプチド及び溶媒(水又は水性混合溶媒)を含有する。第2の組成物は、界面活性剤と、シリコーン又はカチオン性ポリマー等のケア活性剤との混合物を含有する。
【0094】
別の実施形態によれば、第1の組成物は、例えば、保存剤又は増粘剤等の他の成分と共に、ペプチド及び溶媒(水又は水性混合溶媒)を含有する。第2の組成物は、二硫化セレン又はジンクピリチオン等の抗真菌活性剤、あるいは溶媒又はタンパク質分解化合物を含有する。第1及び/又は第2の組成物は、界面活性剤と、シリコーン又はカチオン性ポリマー等のケア活性剤とを含有してもよい。
【0095】
別の実施形態によれば、第1の組成物は、例えば、保存剤又は増粘剤等の他の成分と共に、ペプチド及び溶媒(水又は水性混合溶媒)を含有する。第2の組成物は、プロバイオティクス剤を含有する。第1及び/又は第2の組成物は、界面活性剤と、シリコーン又はカチオン性ポリマー等のケア活性剤とを含有してもよい。
【0096】
本発明に係る美容アセンブリは、頭皮の落屑性障害に対抗するための美容頭皮処理において有利に使用することができ、ここでは、抗フケ製剤の塗布後に使用者が介在することなく経時的にペプチドの作用が停止することが望ましい。次に、前記アセンブリは、上記少なくとも1つの抗微生物性ペプチドを含有する第1の組成物と、前記第1の組成物とは異なり、前記少なくとも1つの抗微生物性ペプチドを不活化することができるプロテアーゼを含有する第2の組成物とからなる。次に、本発明に係る美容方法は、本発明に係る美容アセンブリの2つの組成物を予め混合した後、処理される部分に得られた混合物を塗布することを含む。次いで、ペプチドの作用は、前記プロテアーゼによる前記ペプチドの分解により徐々に停止する。
【0097】
更に別の態様によれば、本発明の目的は、頭皮の落屑性障害に対抗するための美容頭皮処理方法であって、生理学的に許容し得る媒体中に、既に記載した少なくとも1つの抗微生物性ペプチド、このようなペプチドの機能的変異体又は塩を含む美容組成物を毛髪及び/又は頭皮に塗布することを特徴とする方法である。
【0098】
また、本発明の目的は、フケ又は脂漏性皮膚炎に対抗するために毛髪及び/又は頭皮を処理する美容方法であって、生理学的に許容し得る媒体中に、既に記載した少なくとも1つの抗微生物性ペプチド、このようなペプチドの機能的変異体又は塩を含む美容組成物を毛髪及び/又は頭皮に塗布することを特徴とする方法である。
【0099】
本発明に係る美容処理方法は、前記頭皮の落屑性障害がマラセジア属の種の酵母によって誘導される場合に特に適している。
【0100】
本発明に係る組成物が洗い流すタイプの製剤である場合、すすぎ前に組成物を放置する及び/又はすすぎ後直ちに毛髪を乾燥させないことが推奨される。したがって、1〜5分間の放置(leave-on)時間を想定することができる。
【0101】
1つの特定の実施形態では、本発明に係る方法は、2以上の段階で実施される。まずペプチドを含有する製剤を塗布し、次いで、中間にすすぎを行って又は行わずに、ペプチドを含有しない製剤(例えば、シャンプー又はヘアコンディショナー)を塗布する。順序は逆にしてもよい。
【0102】
本発明は、頭皮を定期的に、例えば、2週間毎に1回、1週間に1回、又は2日又は3日毎に1回処理してもよい。また、本発明に係る方法は、本発明に係る組成物を毎日塗布するか、又は更には1日に数回塗布することを含む。以下の方法に従って本発明に係る方法を行ってもよい:1日目に(例えば、10μMのペプチドを含有する)本発明に係る第1の組成物を塗布し、次いで、少量のペプチド(例えば、1μMのペプチド)を含有する組成物を塗布することにより、頭皮に規則的に(例えば、1日に1回又は1週間に1回)塗布し続ける。
【0103】
本発明に係る組成物の塗布は、従来行われている処理と交互に行ってもよい。したがって、(ピロクトンオラミン、ジンクピリチオン、二硫化セレン、又は誘導体に基づく)標準的な抗フケ製剤の塗布から始め、次いで、本発明に係るペプチドに基づく組成物を塗布することが可能である。この場合、本発明に係る組成物の塗布は、頭皮の落屑性障害の原因となる微生物の増殖を制御し、ひいては頭皮を清浄に保つ機能を有する。塗布の順序は、逆にしてもよい。
【0104】
本発明に係る方法の1つの実施形態では、頭皮の落屑性障害を治療するための標準的な組成物と本発明に係る組成物とを交互に塗布する。したがって、例えば同日に、標準的な抗フケ活性剤に基づくシャンプーと、本発明に係る抗微生物性ペプチドに基づくシャンプーとを塗布してもよい。治療の頻度は、適応させてよい。したがって、ある日に標準的な組成物を使用し、次いで、次の日に本発明に係る組成物を使用する、すなわち、毎日組成物の種類を交互に入れ替えることが想定され得る。別の頻度によれば、組成物のうちの一方を1週間使用し、他方の組成物を次の週に使用する。
【0105】
別の実施形態では、本発明に係る方法は、上記本発明に係る組成物を塗布し、次いで、1〜15分間の放置時間後、本発明に係る組成物中に存在する抗微生物性ペプチドを不活化することができるプロテアーゼを含む第2の組成物を塗布することを含む。したがって、使用者は、十分な抗微生物効果が得られたとみなしたとき、ペプチドの抗フケ効果を停止させることができる。例えば、プロテアーゼは、可能であれば、湿度の高い又は湿潤した状態で、作用させるために1〜15分間放置してもよい。したがって、プロテアーゼは、ローション、シャンプー、ヘアコンディショナー等において使用することができる。あるいは又は更に、本発明に係る方法は、例えば、ヘアドライヤー又は加熱トングを用いて、本発明に係る組成物で処理された領域を加熱することにより、抗微生物性ペプチドを不活化することを含んでもよい。したがって、抗フケ作用を頭皮にのみ限定したい使用者は、抗微生物性ペプチドの作用を阻害することができる。この実施形態は、長髪の人々の場合に特に有利である。具体的には、長髪の人々は、抗フケ製品を塗布した後、毛髪上に存在する活性剤が肩、顔、もしくは眼に移動する場合がある、又は更には、毛髪を口に含む習慣のある人の場合摂取される場合さえもあるという事実に関連する不安にかられる場合がある。酵素を用いるか又は加熱することによってペプチドを局所的に不活化することにより、この問題を克服することができる。還元、酸化、又は変性用の溶液の塗布、あるいは複合体化組成物の塗布等の他のアプローチを使用してもよい。1つの特定の実施形態では、不活性化処理は、毛髪の末端部のみに限定される(又は、顔及び肩と接触する可能性のある部分のみに限定される)。また、使用者がこの作用が十分であるとみなした場合、又は使用者が毛髪もしくは頭皮に別の処理を施したい場合、これら同じ不活化化合物を用いて経時的に抗微生物性ペプチドの作用を停止させることができる。
【0106】
以下の実施例において、本発明をより詳細に例証する。これら実施例は、いかなる方法であっても、本発明の範囲を限定するものではない。
【0107】
実施例
実施例1
当業者に周知である従来の方法に従って、化学ペプチド合成により合成DPh1ペプチドを製造する。
【0108】
92gの水、4gのイソドデカン、及び4gのAPG(アルキルポリグルコシド)非イオン界面活性剤当たり12mgの量でDPh1ペプチドを導入する。
【0109】
12mgの代りに18mgの量のPS7を用いて同じ製剤を調製する。
【0110】
使用時に前記製剤を振盪し、根元に塗布する。
【0111】
実施例2 フケの原因となる微生物に対する本発明に係るペプチドの抗微生物活性
マイクロプレートにおいて微量法を使用して試験を実施した。
【0112】
前記微生物の増殖に適した培養培地(10%のオリーブ油を含むサブロー培地)中で、微生物の接種材料と試験するペプチドとを接触させる。
【0113】
32.5℃で24〜48時間マイクロプレートをインキュベートした後、620nmにおける光学密度を測定した。ペプチドを含まない対照に対する増殖パーセントとして結果を得る。
【0114】
0.1%、0.25%、0.5%及び1%の濃度のペプチドを寒天で1/1000に希釈した。各ペプチド濃度について三つ組で試験した。試験を2回行った。
【0115】
最小阻止濃度(MIC)は、対照と比較して、微生物の増殖を著しく限定する最初のペプチド濃度として定義される。
【0116】
結果を以下の表1に示す:
【表2】


これらの結果は、本発明に係るペプチドが、フケについての微生物モデルに対して有効であることを示す。
【0117】
実施例3 製剤及び塗布例
a) ローション
化学ペプチド合成により、フィロセプチンのペプチドPS7を生成する。
【0118】
(100g当たり)以下を含有する組成物を調製する:
− 0.006gのPS7
− 0.4gのクエン酸アンモニウム
− 水 100gまで適量
【0119】
調製後、7gの量のこの組成物を頭皮に塗布して、頭部を被覆する。次いで、10分間静置させ、次いで、洗い流す。
【0120】
b) 洗い流さないタイプのゲル
(100g当たり)以下を含有する組成物を調製する:
− 0.012gのPS7
− 0.85gのJaguar HP 105(ヒドロキシプロピルグアー;Rhodia)
− 水 100gまで適量
【0121】
頭皮にゲルを塗布する(1人当たり6g)。作業者は、頭皮上でゲルを砕くように製品を塗布する。ゲルを放置して乾燥させる。製品は、洗い流さない。
【0122】
c) スプレー
(65g当たり)以下を含有する組成物を調製する:
− 0.020gのPS7
− 1gのAQ 38S(ポリエステル−5、Eastman Chemicals)
− 水 65gまで適量
【0123】
エアゾール缶にこの組成物を入れる。圧力下で35gのジメチルエーテルを導入することにより前記缶を加圧する。頭皮にスプレーを塗布する。
【0124】
d) ローション
化学ペプチド合成により、デルマセプチンDph1を生成する。
(100g当たり)以下を含有する組成物を調製する:
− 0.01gのDPh1
− 0.4gのクエン酸アンモニウム
− 水 100gまで適量
【0125】
調製後、7gの量のこの組成物を頭皮に塗布して、頭部を被覆する。次に、乾燥後、DMEで加圧されたエタノール中5%のMexomerに基づくスプレーの形態で塗布する(比率65/35)。次いで、組成物を10分間静置させる。
【0126】
e) 洗い流さないタイプのゲル
(100g当たり)以下を含有する組成物を調製する:
− 0.04gのDPh1
− 0.85gのJaguar HP 105
− 水 100gまで適量
【0127】
頭皮にゲルを塗布する(1人当たり6g)。作業者は、頭皮上でゲルを砕くように製品を塗布する。ゲルが乾燥するのを防ぐために、規則的に水を噴霧して水分を補給する。
【0128】
f) スプレー
(65g当たり)以下を含有する組成物を調製する:
− 0.010gのPS7
− 0.010gのDPh1
− 1gのAQ 38S(Eastman Chemicals)
− 水 65gまで適量
【0129】
エアゾール缶にこの組成物を入れる。圧力下で35gのジメチルエーテルを導入することにより前記缶を加圧する。頭皮にスプレーを塗布する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィロセプチン又はデルマセプチンの抗微生物性ペプチド、このようなペプチドの機能的変異体又は塩の抗フケ剤としての使用。
【請求項2】
ペプチドが、式(I)で表されるフィロセプチンのペプチドである請求項1に記載の使用:
【化9】


(式中、
及びXは、独立して、疎水性又は中性の親水性アミノ酸に相当し;
及びXは、独立して、疎水性アミノ酸に相当し;
は、アルカリ性又は中性の親水性アミノ酸に相当する)。
【請求項3】
ペプチドが、式(I’)で表されるペプチドである請求項2に記載の使用:
【化10】


(式中、X、X、X、X、及びXは、請求項1に定義した通りである)。
【請求項4】
ペプチドが、以下からなる群より選択される請求項1〜3のいずれか一項に記載の使用。
【化11】

【請求項5】
ペプチドが、式(II)で表されるデルマセプチンのペプチドである請求項1に記載の使用:
【化12】


(式中、
は、無極性アミノ酸(F、G、I、L、V又はA)を意味し;
は、2つ又は3つのアミノ酸を含むアミノ酸の配列を意味し;
は、無極性アミノ酸(F、G、I、L、V又はA)を意味し;
は、1つのアミノ酸又は2つのアミノ酸の配列を意味し;
は、無極性アミノ酸(F、G、I、L、V又はA)又はKを意味し;
は、GK、SK、AK、LK及びGTからなる群より選択される2つのアミノ酸のセットを表し;
は、10〜25個のアミノ酸を含むアミノ酸の配列を表し;
そして、
は、Xに含まれるアミノ酸の数に対して少なくとも50%の無極性アミノ酸(F、G、I、L、V又はA)を含み;
式(I)で表されるペプチドのアミノ酸の50%超は、無極性アミノ酸(F、G、I、L、V又はA)であり;
カチオン性残基(K、R又はH)の数は、5以下であり;
カチオン性残基(K、R又はH)の数からアニオン性残基(D又はE)の数を減じた数は、0以上3以下の整数である)。
【請求項6】
デルマセプチンのペプチドが、式(II’)で表されるペプチドである請求項5に記載の使用:
【化13】


(式中、
− Xは、A及びGから選択され;
− Xは、SK又はST、好ましくはSTに相当し;
− Xは、I及びLから選択され;
− Xは、A、I、L及びVからなる群より選択され;
− Xは、GKを表し;
− Xは、14個のアミノ酸を含むアミノ酸の配列を表し;
− Xは、12個の無極性アミノ酸を含み;そして、
− ペプチドは、D及びEから選択される少なくとも1つのアミノ酸を含む)。
【請求項7】
デルマセプチンのペプチドが、以下からなる群より選択される請求項5又は6に記載の使用。
【化14】

【請求項8】
頭皮の落屑性障害、より具体的には、フケ及び脂漏性皮膚炎に対抗するための医薬組成物の製造における、少なくとも1つのフィロセプチン又はデルマセプチンの抗微生物性ペプチド、このようなペプチドの機能的変異体又は塩の使用。
【請求項9】
頭皮の落屑性障害、より具体的には、フケ及び脂漏性皮膚炎を治療するために毛髪及び/又は頭皮を処理する美容法であって、請求項1〜7のいずれか一項に記載のフィロセプチン又はデルマセプチンのペプチドを含む少なくとも1つの組成物を毛髪及び/又は頭皮に塗布することからなる方法。
【請求項10】
請求項1〜7のいずれか一項に記載のフィロセプチン又はデルマセプチンのペプチドを含む組成物を頭皮に局所塗布することを含むフケを処置するための美容法。
【請求項11】
ペプチドが、PS−7(配列番号7)又はDPh−1(配列番号14)であることを特徴とする請求項9又は10に記載の方法。
【請求項12】
組成物が、シャンプーの形態である請求項9〜11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
組成物が、皮膚の落屑性障害を処置するために使用される別の活性剤、具体的には、ピロクトンオラミンも含む請求項9〜12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
美容的に許容し得る媒体中に、少なくとも1つのフィロセプチン又はデルマセプチンの抗微生物性ペプチド、このようなペプチドの機能的変異体又は塩、具体的には、請求項2〜7のいずれか一項に記載のペプチドを含む組成物であって、シャンプー又はヘアローションである組成物。

【公表番号】特表2013−514339(P2013−514339A)
【公表日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−543807(P2012−543807)
【出願日】平成22年12月17日(2010.12.17)
【国際出願番号】PCT/EP2010/070169
【国際公開番号】WO2011/073439
【国際公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【出願人】(391023932)ロレアル (950)
【Fターム(参考)】