抗ヘプシジン抗体及び使用の方法
本発明は、ヘプシジンを結合するモノクローナル抗体並びにこのような抗体を製造及び使用する方法に関する。ヘプシジン関連疾患を治療する方法も提供される。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
約10−8M未満の親和性KDで配列番号9のヒトヘプシジンに結合する単離された抗体であって、
(a)約7.4のpHでの前記ヘプシジンに対するそのKDと比べて、約5.5のpHで少なくとも約50倍高いKD;
(b)抗体1S1と比べて、前記ヘプシジンの少なくとも約5倍速い排除;及び
(c)約pH5.5で約6×10−2s−1以上のオフ速度
からなる群から選択される特性の少なくとも1つを示す、単離された抗体。
【請求項2】
約10−8M未満の親和性KDで配列番号9のヒトヘプシジンに結合する単離された抗体であって、
(a)C57BL/6マウスにおける血清中の総ヒトヘプシジンのレベルを、(i)1mg用量の抗体及び(ii)1mg用量の抗体と、3.7μgのヒトヘプシジンの予め複合体化された単回用量を前記マウスに投与してから約24時間後に少なくとも90%低下させる;
(b)マウスにおける血清中の総ヒトヘプシジンのレベルを、3.7μgのヒトヘプシジンの単回用量を前記マウスに投与してから約24時間後に少なくとも90%低下させる(前記ヘプシジンは、前記マウスが前記抗体を予め投薬されてから3日後に投与される。);
(c)抗体1S1と比べて、前記抗体で処理されたマウス中への、総血清ヘプシジンの総蓄積の50%を超える低下をもたらす;及び
(d)抗体1S1と比べて、前記抗体とともに温置されたFcRn形質移入されたHEK293細胞中にヘプシジンの少なくとも約2倍高い細胞内蓄積をもたらす
からなる群から選択される特性の少なくとも1つを示す、単離された抗体。
【請求項3】
(a)C57BL/6マウスにおける血清中の総ヒトヘプシジンのレベルを、(i)1mg用量の抗体及び(ii)1mg用量の抗体と、3.7μgのヒトヘプシジンの予め複合体化された単回用量を前記マウスに投与してから約24時間後に少なくとも90%低下させる;
(b)マウスにおける血清中の総ヒトヘプシジンのレベルを、3.7μgのヒトヘプシジンの単回用量を前記マウスに投与してから約24時間後に少なくとも90%低下させる(前記ヘプシジンは、前記マウスが前記抗体を予め投薬されてから3日後に投与される。);
(c)抗体1S1と比べて、前記抗体で処理されたマウス中への、総血清ヘプシジンの総蓄積の約50%を超える低下をもたらす;及び
(d)抗体1S1と比べて、前記抗体とともに温置されたFcRn形質移入されたHEK293細胞中にヘプシジンの少なくとも約2倍高い細胞内蓄積をもたらす;
からなる群から選択される特性の少なくとも1つを示す請求項1の抗体。
【請求項4】
抗体の単回投薬後、少なくとも1日間、ヒトヘプシジンを過剰発現するマウス中の循環鉄レベル又はTsatを増加させる、約10−8M未満の親和性KDで配列番号9のヒトヘプシジンに結合する請求項1から3の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項5】
約20nM以下のEC50で、50ng/mLヘプシジンで刺激されたフェロポーチン発現細胞中の鉄を減少させる、請求項1から3の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項6】
少なくとも10−8Mの親和性KDで、配列番号9のヒトヘプシジンに結合する単離された抗体であって、
(a)前記抗体の重鎖又は軽鎖中のアミノ酸をヒスチジンで置換すること;
(b)異なるpH結合に関して、(a)で得られた抗体をスクリーニングすること;
(c)前記抗体の重鎖又は軽鎖中の別のアミノ酸をヒスチジンで置換すること;並びに
(d)前記抗体を
(i)約pH7.4でのヒトヘプシジンに対するそのKDと比べて、約pH5.5で少なくとも約50倍高いKD;及び
(ii)約pH5.5で約6×10−2s−1以上のオフ速度;
からなる群から選択される特性の少なくとも1つを有することでスクリーニングすること
によって得られる、単離された抗体。
【請求項7】
ヘモグロビン若しくはヘマトクリットの少なくとも1つ又は両方の対象中レベルを増加させる、請求項1から6の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項8】
赤血球数、赤血球ヘモグロビン含量又は赤血球数の赤血球平均細胞容積又はこれらのあらゆる組み合わせの少なくとも1つを対象中で増加させる、請求項1から6の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項9】
網状赤血球細胞数、網状赤血球細胞ヘモグロビン含量又は網状赤血球細胞数の網状赤血球細胞平均細胞容積又はこれらのあらゆる組み合わせの少なくとも1つを対象中で増加させる、請求項1から6の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項10】
ヘプシジンの鉄制御活性を阻害する、請求項1から6の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項11】
配列番号170又は配列番号168と少なくとも90%同一のアミノ酸配列を含み、前記ポリペプチドが配列番号171から176からなる群から選択される少なくとも1つのアミノ酸配列及び配列番号171から176の何れかに対して少なくとも1つのアミノ酸変化を含む何れかの配列を含む、請求項1から6の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項12】
配列番号171から173を含む、請求項1から6の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項13】
配列番号174から176を含む、請求項1から6又は12の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項14】
配列番号333又は配列番号331と少なくとも90%同一のアミノ酸配列を含み、前記ポリペプチドが配列番号334から349からなる群から選択される少なくとも1つのアミノ酸配列及び配列番号334から349の何れかに対して少なくとも1つのアミノ酸変化を含む何れかの配列を含む、請求項1から6の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項15】
配列番号334から346を含む、請求項1から6の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項16】
配列番号347から349を含む、請求項1から6又は15の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項17】
配列番号343又は配列番号341と少なくとも90%同一のアミノ酸配列を含み、前記ポリペプチドが配列番号344から349からなる群から選択される少なくとも1つのアミノ酸配列及び配列番号344から349の何れかに対して少なくとも1つのアミノ酸変化を含む何れかの配列を含む、請求項1から6の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項18】
配列番号344から346を含む、請求項1から6の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項19】
配列番号347から349を含む、請求項1から6又は18の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項20】
配列番号353又は配列番号351と少なくとも90%同一のアミノ酸配列を含み、前記ポリペプチドが配列番号354から359からなる群から選択される少なくとも1つのアミノ酸配列及び配列番号354から359の何れかに対して少なくとも1つのアミノ酸変化を含む何れかの配列を含む、請求項1から6の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項21】
配列番号354から356を含む、請求項1から6の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項22】
配列番号357から359を含む、請求項1から6又は21の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項23】
配列番号363又は配列番号361と少なくとも90%同一のアミノ酸配列を含み、前記ポリペプチドが配列番号364から369からなる群から選択される少なくとも1つのアミノ酸配列及び配列番号364から369の何れかに対して少なくとも1つのアミノ酸変化を含む何れかの配列を含む、請求項1から6の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項24】
配列番号364から366を含む、請求項1から6の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項25】
配列番号367から369を含む、請求項1から6又は24の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項26】
配列番号373又は配列番号371と少なくとも90%同一のアミノ酸配列を含み、前記ポリペプチドが配列番号374から379からなる群から選択される少なくとも1つのアミノ酸配列及び配列番号374から379の何れかに対して少なくとも1つのアミノ酸変化を含む何れかの配列を含む、請求項1から6の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項27】
配列番号374から376を含む、請求項1から6の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項28】
配列番号377から379を含む、請求項1から6又は27の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項29】
配列番号383又は配列番号381と少なくとも90%同一のアミノ酸配列を含み、前記ポリペプチドが配列番号384から389からなる群から選択される少なくとも1つのアミノ酸配列及び配列番号384から389の何れかに対して少なくとも1つのアミノ酸変化を含む何れかの配列を含む、請求項1から6の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項30】
配列番号384から386を含む、請求項1から6の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項31】
配列番号387から389を含む、請求項1から6又は30の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項32】
配列番号393又は配列番号391と少なくとも90%同一のアミノ酸配列を含み、前記ポリペプチドが配列番号394から399からなる群から選択される少なくとも1つのアミノ酸配列及び配列番号394から399の何れかに対して少なくとも1つのアミノ酸変化を含む何れかの配列を含む、請求項1から6の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項33】
配列番号394から396を含む、請求項1から6の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項34】
配列番号387から389を含む、請求項1から6又は33の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項35】
配列番号170のアミノ酸配列を含み、前記アミノ酸配列の52、57、99及び107位のアミノ酸の少なくとも1つがヒスチジンで置換されている、請求項1から6の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項36】
配列番号168のアミノ酸配列を含み、前記アミノ酸配列の27及び89位のアミノ酸の少なくとも1つがヒスチジンで置換されている、請求項1から6又は20の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項37】
配列番号170の107位のアミノ酸がヒスチジンで置換されている、請求項35又は36に記載の単離された抗体。
【請求項38】
配列番号170の57及び107位のアミノ酸の両方がヒスチジンで置換されている、請求項37に記載の単離された抗体。
【請求項39】
配列番号170の107位のアミノ酸及び配列番号168の27位のアミノ酸の両方がヒスチジンで置換されている、請求項36に記載の単離された抗体。
【請求項40】
配列番号170の107位のアミノ酸及び配列番号168の89位のアミノ酸の両方がヒスチジンで置換されている、請求項37に記載の単離された抗体。
【請求項41】
配列番号170の99及び107位のアミノ酸の両方がヒスチジンで置換されている、請求項37に記載の単離された抗体。
【請求項42】
モノクローナル抗体である、請求項1から41の何れか一項に記載の単離された抗体。
【請求項43】
キメラ、ヒト化又はヒト抗体である、請求項42に記載の単離された抗体。
【請求項44】
ヒト抗体である、請求項42に記載の単離された抗体。
【請求項45】
IgGイソタイプの抗体である、請求項42に記載の単離された抗体。
【請求項46】
IgG1、IgG2、IgG3又はIgG4イソタイプの抗体である、請求項42に記載の単離された抗体。
【請求項47】
請求項1から46の何れか一項に記載の抗体をコードするヌクレオチド配列を含む単離された核酸分子。
【請求項48】
制御調節配列に作用可能に連結された請求項47に記載の核酸分子を含む発現ベクター。
【請求項49】
請求項48に記載のベクター又は請求項47に記載の核酸分子を含む宿主細胞。
【請求項50】
核酸が発現されて抗体を産生するような適切な条件下で、請求項49に記載の宿主細胞を培養することを含む、抗体を産生するために請求項49に記載の宿主細胞を使用する方法。
【請求項51】
宿主細胞培養物から抗体を回収することをさらに含む、請求項50に記載の方法。
【請求項52】
請求項1から46の何れか一項に記載の抗体及び医薬として許容される担体、希釈剤又は賦形剤を含む組成物。
【請求項53】
鉄恒常性の疾患の治療を必要としている対象において鉄恒常性の疾患を治療する方法であって、請求項1から46の何れか一項に記載の抗体を前記対象に投与することを含む、方法。
【請求項54】
鉄恒常性の疾患が、貧血、敗血症、炎症の貧血、癌の貧血、化学療法によって誘発された貧血、慢性炎症性貧血、うっ血性心不全、終末段階腎疾患、慢性腎臓病(段階I、II、III、IV又はV)、鉄欠乏性貧血、鉄恒常性の疾患、フェロポーティン病、血色素症、糖尿病、炎症、関節リウマチ、動脈硬化症、腫瘍、脈管炎、全身性紅斑性狼瘡、異常ヘモグロビン症及び赤血球疾患からなる群から選択される、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
請求項52に記載の組成物を投与することを含む、ヘプシジンの上昇したレベルを有するヒトを治療する方法。
【請求項56】
請求項52に記載の組成物を投与することを含む、貧血を有するヒトを治療する方法。
【請求項57】
ヒトが貧血、敗血症、炎症の貧血、癌の貧血、慢性炎症性貧血、うっ血性心不全、終末段階腎疾患、慢性腎臓病(段階I、II、III、IV又はV)、鉄欠乏性貧血、鉄恒常性の疾患、フェロポーティン病、血色素症、糖尿病、炎症、関節リウマチ、動脈硬化症、腫瘍、脈管炎、全身性紅斑性狼瘡、異常ヘモグロビン症、赤血球疾患に罹患している、請求項56に記載の方法。
【請求項58】
エリスロポエチン、エリスロポエチン変形物及びエリスロポエチン受容体を結合する抗体からなる群から選択される赤血球新生刺激物質を前記ヒトに投与することをさらに含む、請求項55から56の何れか一項に記載の方法。
【請求項59】
赤血球新生刺激物質が配列番号72のヒトエリスロポエチンである、請求項58に記載の方法。
【請求項60】
赤血球新生刺激物質が配列番号73のダルベポエチンαである、請求項58に記載の方法。
【請求項61】
前記患者に鉄を投与することをさらに含む、請求項58に記載の方法。
【請求項1】
約10−8M未満の親和性KDで配列番号9のヒトヘプシジンに結合する単離された抗体であって、
(a)約7.4のpHでの前記ヘプシジンに対するそのKDと比べて、約5.5のpHで少なくとも約50倍高いKD;
(b)抗体1S1と比べて、前記ヘプシジンの少なくとも約5倍速い排除;及び
(c)約pH5.5で約6×10−2s−1以上のオフ速度
からなる群から選択される特性の少なくとも1つを示す、単離された抗体。
【請求項2】
約10−8M未満の親和性KDで配列番号9のヒトヘプシジンに結合する単離された抗体であって、
(a)C57BL/6マウスにおける血清中の総ヒトヘプシジンのレベルを、(i)1mg用量の抗体及び(ii)1mg用量の抗体と、3.7μgのヒトヘプシジンの予め複合体化された単回用量を前記マウスに投与してから約24時間後に少なくとも90%低下させる;
(b)マウスにおける血清中の総ヒトヘプシジンのレベルを、3.7μgのヒトヘプシジンの単回用量を前記マウスに投与してから約24時間後に少なくとも90%低下させる(前記ヘプシジンは、前記マウスが前記抗体を予め投薬されてから3日後に投与される。);
(c)抗体1S1と比べて、前記抗体で処理されたマウス中への、総血清ヘプシジンの総蓄積の50%を超える低下をもたらす;及び
(d)抗体1S1と比べて、前記抗体とともに温置されたFcRn形質移入されたHEK293細胞中にヘプシジンの少なくとも約2倍高い細胞内蓄積をもたらす
からなる群から選択される特性の少なくとも1つを示す、単離された抗体。
【請求項3】
(a)C57BL/6マウスにおける血清中の総ヒトヘプシジンのレベルを、(i)1mg用量の抗体及び(ii)1mg用量の抗体と、3.7μgのヒトヘプシジンの予め複合体化された単回用量を前記マウスに投与してから約24時間後に少なくとも90%低下させる;
(b)マウスにおける血清中の総ヒトヘプシジンのレベルを、3.7μgのヒトヘプシジンの単回用量を前記マウスに投与してから約24時間後に少なくとも90%低下させる(前記ヘプシジンは、前記マウスが前記抗体を予め投薬されてから3日後に投与される。);
(c)抗体1S1と比べて、前記抗体で処理されたマウス中への、総血清ヘプシジンの総蓄積の約50%を超える低下をもたらす;及び
(d)抗体1S1と比べて、前記抗体とともに温置されたFcRn形質移入されたHEK293細胞中にヘプシジンの少なくとも約2倍高い細胞内蓄積をもたらす;
からなる群から選択される特性の少なくとも1つを示す請求項1の抗体。
【請求項4】
抗体の単回投薬後、少なくとも1日間、ヒトヘプシジンを過剰発現するマウス中の循環鉄レベル又はTsatを増加させる、約10−8M未満の親和性KDで配列番号9のヒトヘプシジンに結合する請求項1から3の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項5】
約20nM以下のEC50で、50ng/mLヘプシジンで刺激されたフェロポーチン発現細胞中の鉄を減少させる、請求項1から3の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項6】
少なくとも10−8Mの親和性KDで、配列番号9のヒトヘプシジンに結合する単離された抗体であって、
(a)前記抗体の重鎖又は軽鎖中のアミノ酸をヒスチジンで置換すること;
(b)異なるpH結合に関して、(a)で得られた抗体をスクリーニングすること;
(c)前記抗体の重鎖又は軽鎖中の別のアミノ酸をヒスチジンで置換すること;並びに
(d)前記抗体を
(i)約pH7.4でのヒトヘプシジンに対するそのKDと比べて、約pH5.5で少なくとも約50倍高いKD;及び
(ii)約pH5.5で約6×10−2s−1以上のオフ速度;
からなる群から選択される特性の少なくとも1つを有することでスクリーニングすること
によって得られる、単離された抗体。
【請求項7】
ヘモグロビン若しくはヘマトクリットの少なくとも1つ又は両方の対象中レベルを増加させる、請求項1から6の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項8】
赤血球数、赤血球ヘモグロビン含量又は赤血球数の赤血球平均細胞容積又はこれらのあらゆる組み合わせの少なくとも1つを対象中で増加させる、請求項1から6の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項9】
網状赤血球細胞数、網状赤血球細胞ヘモグロビン含量又は網状赤血球細胞数の網状赤血球細胞平均細胞容積又はこれらのあらゆる組み合わせの少なくとも1つを対象中で増加させる、請求項1から6の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項10】
ヘプシジンの鉄制御活性を阻害する、請求項1から6の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項11】
配列番号170又は配列番号168と少なくとも90%同一のアミノ酸配列を含み、前記ポリペプチドが配列番号171から176からなる群から選択される少なくとも1つのアミノ酸配列及び配列番号171から176の何れかに対して少なくとも1つのアミノ酸変化を含む何れかの配列を含む、請求項1から6の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項12】
配列番号171から173を含む、請求項1から6の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項13】
配列番号174から176を含む、請求項1から6又は12の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項14】
配列番号333又は配列番号331と少なくとも90%同一のアミノ酸配列を含み、前記ポリペプチドが配列番号334から349からなる群から選択される少なくとも1つのアミノ酸配列及び配列番号334から349の何れかに対して少なくとも1つのアミノ酸変化を含む何れかの配列を含む、請求項1から6の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項15】
配列番号334から346を含む、請求項1から6の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項16】
配列番号347から349を含む、請求項1から6又は15の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項17】
配列番号343又は配列番号341と少なくとも90%同一のアミノ酸配列を含み、前記ポリペプチドが配列番号344から349からなる群から選択される少なくとも1つのアミノ酸配列及び配列番号344から349の何れかに対して少なくとも1つのアミノ酸変化を含む何れかの配列を含む、請求項1から6の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項18】
配列番号344から346を含む、請求項1から6の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項19】
配列番号347から349を含む、請求項1から6又は18の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項20】
配列番号353又は配列番号351と少なくとも90%同一のアミノ酸配列を含み、前記ポリペプチドが配列番号354から359からなる群から選択される少なくとも1つのアミノ酸配列及び配列番号354から359の何れかに対して少なくとも1つのアミノ酸変化を含む何れかの配列を含む、請求項1から6の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項21】
配列番号354から356を含む、請求項1から6の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項22】
配列番号357から359を含む、請求項1から6又は21の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項23】
配列番号363又は配列番号361と少なくとも90%同一のアミノ酸配列を含み、前記ポリペプチドが配列番号364から369からなる群から選択される少なくとも1つのアミノ酸配列及び配列番号364から369の何れかに対して少なくとも1つのアミノ酸変化を含む何れかの配列を含む、請求項1から6の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項24】
配列番号364から366を含む、請求項1から6の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項25】
配列番号367から369を含む、請求項1から6又は24の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項26】
配列番号373又は配列番号371と少なくとも90%同一のアミノ酸配列を含み、前記ポリペプチドが配列番号374から379からなる群から選択される少なくとも1つのアミノ酸配列及び配列番号374から379の何れかに対して少なくとも1つのアミノ酸変化を含む何れかの配列を含む、請求項1から6の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項27】
配列番号374から376を含む、請求項1から6の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項28】
配列番号377から379を含む、請求項1から6又は27の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項29】
配列番号383又は配列番号381と少なくとも90%同一のアミノ酸配列を含み、前記ポリペプチドが配列番号384から389からなる群から選択される少なくとも1つのアミノ酸配列及び配列番号384から389の何れかに対して少なくとも1つのアミノ酸変化を含む何れかの配列を含む、請求項1から6の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項30】
配列番号384から386を含む、請求項1から6の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項31】
配列番号387から389を含む、請求項1から6又は30の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項32】
配列番号393又は配列番号391と少なくとも90%同一のアミノ酸配列を含み、前記ポリペプチドが配列番号394から399からなる群から選択される少なくとも1つのアミノ酸配列及び配列番号394から399の何れかに対して少なくとも1つのアミノ酸変化を含む何れかの配列を含む、請求項1から6の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項33】
配列番号394から396を含む、請求項1から6の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項34】
配列番号387から389を含む、請求項1から6又は33の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項35】
配列番号170のアミノ酸配列を含み、前記アミノ酸配列の52、57、99及び107位のアミノ酸の少なくとも1つがヒスチジンで置換されている、請求項1から6の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項36】
配列番号168のアミノ酸配列を含み、前記アミノ酸配列の27及び89位のアミノ酸の少なくとも1つがヒスチジンで置換されている、請求項1から6又は20の何れかに記載の単離された抗体。
【請求項37】
配列番号170の107位のアミノ酸がヒスチジンで置換されている、請求項35又は36に記載の単離された抗体。
【請求項38】
配列番号170の57及び107位のアミノ酸の両方がヒスチジンで置換されている、請求項37に記載の単離された抗体。
【請求項39】
配列番号170の107位のアミノ酸及び配列番号168の27位のアミノ酸の両方がヒスチジンで置換されている、請求項36に記載の単離された抗体。
【請求項40】
配列番号170の107位のアミノ酸及び配列番号168の89位のアミノ酸の両方がヒスチジンで置換されている、請求項37に記載の単離された抗体。
【請求項41】
配列番号170の99及び107位のアミノ酸の両方がヒスチジンで置換されている、請求項37に記載の単離された抗体。
【請求項42】
モノクローナル抗体である、請求項1から41の何れか一項に記載の単離された抗体。
【請求項43】
キメラ、ヒト化又はヒト抗体である、請求項42に記載の単離された抗体。
【請求項44】
ヒト抗体である、請求項42に記載の単離された抗体。
【請求項45】
IgGイソタイプの抗体である、請求項42に記載の単離された抗体。
【請求項46】
IgG1、IgG2、IgG3又はIgG4イソタイプの抗体である、請求項42に記載の単離された抗体。
【請求項47】
請求項1から46の何れか一項に記載の抗体をコードするヌクレオチド配列を含む単離された核酸分子。
【請求項48】
制御調節配列に作用可能に連結された請求項47に記載の核酸分子を含む発現ベクター。
【請求項49】
請求項48に記載のベクター又は請求項47に記載の核酸分子を含む宿主細胞。
【請求項50】
核酸が発現されて抗体を産生するような適切な条件下で、請求項49に記載の宿主細胞を培養することを含む、抗体を産生するために請求項49に記載の宿主細胞を使用する方法。
【請求項51】
宿主細胞培養物から抗体を回収することをさらに含む、請求項50に記載の方法。
【請求項52】
請求項1から46の何れか一項に記載の抗体及び医薬として許容される担体、希釈剤又は賦形剤を含む組成物。
【請求項53】
鉄恒常性の疾患の治療を必要としている対象において鉄恒常性の疾患を治療する方法であって、請求項1から46の何れか一項に記載の抗体を前記対象に投与することを含む、方法。
【請求項54】
鉄恒常性の疾患が、貧血、敗血症、炎症の貧血、癌の貧血、化学療法によって誘発された貧血、慢性炎症性貧血、うっ血性心不全、終末段階腎疾患、慢性腎臓病(段階I、II、III、IV又はV)、鉄欠乏性貧血、鉄恒常性の疾患、フェロポーティン病、血色素症、糖尿病、炎症、関節リウマチ、動脈硬化症、腫瘍、脈管炎、全身性紅斑性狼瘡、異常ヘモグロビン症及び赤血球疾患からなる群から選択される、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
請求項52に記載の組成物を投与することを含む、ヘプシジンの上昇したレベルを有するヒトを治療する方法。
【請求項56】
請求項52に記載の組成物を投与することを含む、貧血を有するヒトを治療する方法。
【請求項57】
ヒトが貧血、敗血症、炎症の貧血、癌の貧血、慢性炎症性貧血、うっ血性心不全、終末段階腎疾患、慢性腎臓病(段階I、II、III、IV又はV)、鉄欠乏性貧血、鉄恒常性の疾患、フェロポーティン病、血色素症、糖尿病、炎症、関節リウマチ、動脈硬化症、腫瘍、脈管炎、全身性紅斑性狼瘡、異常ヘモグロビン症、赤血球疾患に罹患している、請求項56に記載の方法。
【請求項58】
エリスロポエチン、エリスロポエチン変形物及びエリスロポエチン受容体を結合する抗体からなる群から選択される赤血球新生刺激物質を前記ヒトに投与することをさらに含む、請求項55から56の何れか一項に記載の方法。
【請求項59】
赤血球新生刺激物質が配列番号72のヒトエリスロポエチンである、請求項58に記載の方法。
【請求項60】
赤血球新生刺激物質が配列番号73のダルベポエチンαである、請求項58に記載の方法。
【請求項61】
前記患者に鉄を投与することをさらに含む、請求項58に記載の方法。
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図1E】
【図1F】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図5E】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【図10D】
【図10E】
【図11A】
【図11B】
【図11C】
【図12】
【図13】
【図14A】
【図14B】
【図15A】
【図15B】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図1E】
【図1F】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図5E】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【図10D】
【図10E】
【図11A】
【図11B】
【図11C】
【図12】
【図13】
【図14A】
【図14B】
【図15A】
【図15B】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【公表番号】特表2011−519279(P2011−519279A)
【公表日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−507433(P2011−507433)
【出願日】平成21年4月28日(2009.4.28)
【国際出願番号】PCT/US2009/002606
【国際公開番号】WO2009/139822
【国際公開日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【出願人】(500049716)アムジエン・インコーポレーテツド (242)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年4月28日(2009.4.28)
【国際出願番号】PCT/US2009/002606
【国際公開番号】WO2009/139822
【国際公開日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【出願人】(500049716)アムジエン・インコーポレーテツド (242)
【Fターム(参考)】
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