抗リーシュマニア薬
【課題】 高い抗リーシュマニア活性を示す抗リーシュマニア薬を提供する。
【解決手段】 式(6)
【化4】
で表される抗リーシュマニア化合物またはその薬理上許容される塩を有効成分として含有することを特徴とする抗リーシュマニア薬。
【解決手段】 式(6)
【化4】
で表される抗リーシュマニア化合物またはその薬理上許容される塩を有効成分として含有することを特徴とする抗リーシュマニア薬。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高い抗リーシュマニア活性を有する抗リーシュマニア薬に関するものである。
【背景技術】
【0002】
リーシュマニア症は、鞭毛型の寄生原虫類であるリーシュマニア属の原虫に感染することを原因として発症する感染症であり、リーシュマニア属の原虫は貪食マクロファージの偏性細胞内寄生体である。リーシュマニア症は、WHOにより六大熱帯病の1つに指定されている。また、リーシュマニア症は、吸血昆虫である雌のサシチョウバエを媒介とする生物媒介の感染症であり、サシチョウバエの吸血時に皮膚や内蔵等、哺乳類宿主の体内にリーシュマニア原虫が侵入することにより感染する。リーシュマニア症の症状は軽いものから命に関わる重いものまであるが、主に治療薬として用いられている5価のアンチモンは強い副作用を引き起こすことが知られている。なお、AmphotericinBは本来抗真菌薬として用いられ、これがリーシュマニア症の治療にも用いられているに過ぎない。従って、副作用のリスクの低い新薬が求められる。また、副作用を抑制した薬として、AmphotericinB (AmBisome)があるが、薬価が高いという問題があった。
【0003】
一方で、海藻由来の代謝物は、抗リーシュマニア活性を示すことが報告されている(例えば、非特許文献1参照)。しかし、この文献においては海藻由来のどの化合物が抗リーシュマニア活性を有するかについて化合物の特定は行われていない。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】Y.Freile-Pelegrin, D. Robledo, M. J. Chan-Bacab, B. O. Orrtega-Morales, “Antileishmanial propertie of tropical marine algae extract”, Fitoterapia ,(Holland) ,Elsevier, 2008, 79, p. 374-377
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明者らは、鋭意検討の結果、褐藻類ヒバマタ目ホンダワラ科アズマネジモク(Sargassum yamadae)に着目し、抽出物の分画を行ったところ高い抗リーシュマニア活性を有することを発見し、本発明を完成するに至った。
【課題を解決するための手段】
【0006】
即ち、本発明に係る抗リーシュマニア薬は、
式(6)
【化1】
で表される抗リーシュマニア化合物及びその薬理上許容される塩を有効成分として含有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、高い抗リーシュマニア活性を示す抗リーシュマニア薬を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施例に係る化合物の分離操作(1回目)の手順を示す図である。
【図2】本発明の実施例に係る化合物の分離操作(1回目)の手順を示す図である。
【図3】本発明の実施例に係る化合物の分離操作(1回目)の手順を示す図である。
【図4】本発明の実施例に係る化合物の分離操作(1回目)の手順を示す図である。
【図5】本発明の実施例に係る化合物の分離操作(1回目)の手順を示す図である。
【図6】本発明の実施例に係る化合物の分離操作(2回目)の手順を示す図である。
【図7】本発明の実施例に係る化合物の分離操作(2回目)の手順を示す図である。
【図8】本発明の実施例に係る化合物の分離操作(2回目)の手順を示す図である。
【図9】本発明の実施例に係るin vitro抗リーシュマニア活性測定の結果を示すグラフである。
【図10】本発明の実施例に係るin vivo抗リーシュマニア活性測定の結果を示すグラフである。
【図11】本発明の実施例に係るin vivo抗リーシュマニア活性測定の結果を示す図である。
【図12】本発明の実施例に係るin vivo抗リーシュマニア活性測定の結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態に係る抗リーシュマニア化合物及び抗リーシュマニア薬について説明する。本発明に係る抗リーシュマニア化合物は式(1)〜(6)で表される化合物のうちの少なくとも1つからなり、本発明に係る抗リーシュマニア薬は、式(1)〜(6)で表される化合物のうち少なくとも1つを有効成分として含有する。
【化2】
【0010】
式(1)〜(6)で表される化合物のうちの何れかを分離、精製するには、褐藻等の藻に対して、当該化合物の理化学的性質を考慮して、代謝物を採取するのに通常用いられる分離、精製の手段を適宜利用すればよい。例えば、藻に対して有機溶剤、好ましくはクロロホルム−メタノールの等量混合溶媒で抽出操作を行う。次に得られた抽出液からさらにジクロロメタン等の有機溶剤で化合物を抽出してもよいし、各種のクロマトグラフィーを用いて化合物を吸着、溶出させてもよい。さらに必要に応じてさらに精製操作を行って、所望の純度を有する化合物を分離、精製することができる。クロマトグラフィーにおいては、慣用の無機及び有機の担体、例えばシリカゲル、ポリスチレン樹脂などを担体として用いることができる。
【0011】
式(1)〜(6)で表される化合物は、例えば医薬品分野の抗原虫薬、特に抗リーシュマニア薬として有用である。式(1)〜(6)の何れかで表される化合物は、単独で用いてもよいし、又は一般に製剤上許容される添加剤と共に混和し、製剤化してもよい。また、投与形態としては、錠剤、顆粒剤、カプセル剤、丸剤、散剤、液剤、懸濁剤、乳剤、シロップ剤、エリキシル剤、エキス剤等の経口剤を用いた投与形態または、注射剤、液剤、坐剤、軟膏剤、貼付剤、パップ剤、ローション剤等の非経口剤を用いた投与形態等が挙げられるが、特に制限はなく、治療目的等に応じて適宜選択することができる。
【0012】
また、錠剤、顆粒剤、丸剤、カプセル剤、散剤の場合には、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤等の添加剤を含有させることができる。賦形剤としては、デンプン、カルボキシメチルセルロース、白糖、デキストリン、コーンスターチ等を挙げることができる。
【0013】
結合剤としては、結晶セルロース、結晶セルロース・カルメロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、カルメロースナトリウム、エチルセルロース、カルボキシメチルエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、コムギデンプン、コメデンプン、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、デキストリン、アルファー化デンプン、部分アルファー化デンプン、ヒドロキシプロW ピルスターチ、プルラン、ポリビニルピロリドン、アミノアルキルメタクリレートコポリマーE 、アミノアルキルメタクリレートコポリマーRS、メタクリル酸コポリマーL 、メタクリル酸コポリマー、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、ポリビニルアルコール、アラビアゴム、アラビアゴム末、寒天、ゼラチン、白色セラック、トラガント、精製白糖、マクロゴールが挙げられる。
【0014】
崩壊剤としては、結晶セルロース、メチルセルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルメロース、カルメロースカルシウム、カルメロースナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、コムギデンプン、コメデンプン、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、部分アルファー化デンプン、ヒドロキシプロピルスターチ、カルボキシメチルスターチナトリウム、トラガントが挙げられる。
【0015】
滑沢剤としては、コムギデンプン、コメデンプン、トウモロコシデンプン、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、含水二酸化ケイ素、軽質無水ケイ酸、合成ケイ酸アルミニウム、乾燥水酸化アルミニウムゲル、タルク、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、リン酸水素カルシウム、無水リン酸水素カルシウム、ショ糖脂肪酸エステル、ロウ類、水素添加植物油、ポリエチレングリコールが挙げられる。
【0016】
また、液剤、シロップ剤、懸濁剤、乳剤、エリキシル剤の場合には、水や植物油等の一般的に用いられる不活性な希釈剤の他、着色剤、矯味剤、着香剤等を添加剤として含有させてもよい。
【0017】
また、注射剤の場合には、懸濁液、乳濁液、用時溶解剤等の添加剤を含有させることができる。また、軟膏剤、坐剤の場合には、脂肪、脂肪油、ラノリン、ワセリン、パラフィン、ろう、樹脂、プラスチック、基剤、グリコール類、高級アルコール、水、乳化剤、懸濁化剤等を添加剤として含有させることができる。また、パップ剤の場合にはグリセリン、水、水溶性高分子、吸水性高分子等を添加物として含有させることができる。また、ローション剤の場合には、溶剤、乳化剤、懸濁化剤等を添加剤として含有させることができる。
【0018】
本発明の抗リューシュマニア化合物は、食品、チューインガム、飲料等に添加して、いわゆる特定保健用食品(例えば、抗リーシュマニア食品)やサプリメント等に含有させることもできる。
【0019】
なお、上述の式(1)〜(6)で表される化合物は、これらの化合物の薬理上許容される塩を含む概念である。すなわち、本発明は、ヒト又は動物の体内で代謝されることによって上記化合物及びアミドに変化して薬理活性を示す生化学的前駆物質を含む。本発明において、薬理上許容される塩とは、上記の化合物を酸または塩基で処理することにより得られる塩であって、著しい毒性を有さず、医薬として使用され得る塩をいう。このような酸付加塩の例としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸等の無機酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸等の有機酸等による付加塩があげられ、塩基による塩としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等のアルカリ土類金属水酸化物、グアニジン、トリエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン等の有機塩基による塩があげられる。
【実施例】
【0020】
以下、本発明について実施例を用いてより具体的に説明する。
【0021】
1.式(1)〜(6)で表される化合物の分離操作
(1)脂質成分の抽出
褐藻類ヒバマタ目ホンダワラ科アズマネジモク(Sargassum yamadae)(294.4g)をメタノールとクロロホルムの等量混合溶媒(1.4L)に1日浸漬し、吸引濾過により残渣を除き脂質成分を抽出した。さらに、この残渣についてメタノールとクロロホルムの等量混合溶媒(1.4L)に1日浸漬し、吸引濾過を行うことにより脂質成分を抽出した。溶媒を減圧下で除去し、得られた抽出物(31.2g)を水とクロロホルムにより二層分配し、脂質成分(23.8g)を得た。なお、アズマネジモクは採取後人工海水により洗浄して恒温除湿室で乾燥し、粉砕後実験に使用するまで−20℃で保存した。
【0022】
(2)分離操作1回目
(1)に示す操作により得られた脂質成分のうち、5.14gを分別し、図1に示すように酢酸エチルーヘキサン系の溶媒の割合を変えながらオープンカラムクロマトグラフィー(φ7×45cm)によりA〜Pの16の画分に分けた。
【0023】
これらのうち、図2〜5に示すように画分E、K、N及びOについて、さらにオープンカラムクロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー、及び酢酸エチル−ヘキサン混合溶出液を用いたHPLCにより、数種の化合物を分離した。
【0024】
図2に示すように画分Eについて薄層クロマトグラフィーを行い、数種の画分を得た。
【0025】
このうち、画分fから式(5)で表される化合物を得た。また、画分eについてHPLCを行い保持時間18分に式(5)で表される化合物を得た。なお、図2〜8においては画分名の下段に、得られた画分の質量(mg)を示す。また、上述の式(1)〜(6)で表される化合物の何れかである場合にはその化合物の式の番号を太字で示している。また、HPLCを行った際に得られた画分については上から順に保持時間、得られた化合物の質量(mg)を示し、更に上述の式(1)〜(6)で表される化合物の何れかである場合にはその化合物の式の番号を太字で示している。
【0026】
また、図3に示すように画分Kについて20%酢酸エチル−ヘキサン溶出液を用いてHPLCを行い、保持時間28分にサルガキノン酸(sargaquinoic acid)を、保持時間31分に式(1)で表される化合物を得た。また、図4に示すように画分Nについて薄層クロマトグラフィー及び20%酢酸エチル−ヘキサン溶出液を用いたHPLCを行い、HPLCにおいて保持時間28分に式(2)で表される化合物(HREIMS m/z 440.2560 [M+]. C27H36O5(△−0.3 mmu) を得た。また、図5に示すように画分Oについて55%酢酸エチル−ヘキサン溶出液を用いてHPLCを行い、保持時間28分に式(3)で表される化合物(HREIMS m/z 440.2934 [M+]. C28H40O4(△ +0.8 mmu)を得た。
【0027】
(3)分離操作2回目
上述の脂質成分の抽出操作により得られた脂質成分のうち分離操作1回目で使用しなかった残りの18.6gについて酢酸エチル−ヘキサン系の溶媒の割合を変えながら図6に示すようにオープンカラムクロマトグラフィー(φ7×45cm)によりA’〜O’の15の画分に分けた。
【0028】
図7に示すように得られた画分のうち画分C’及び画分D’を合わせSep-Pakによる抽出を行った。0.5%酢酸エチルーヘキサン混合溶出液を用いて抽出した画分について1%酢酸エチル−ヘキサン溶出液を用いてHPLCを行い保持時間182分に式(6)で表される化合物を得た。また、1%酢酸エチル−ヘキサン混合溶出液を用いて抽出した画分について7%酢酸エチル−ヘキサン溶出液を用いてHPLCを行い保持時間108分に式(5)で表される化合物を得た。
【0029】
また、図8に示すように画分E’について薄層クロマトグラフィーを行い、さらに20%酢酸エチルーヘキサン混合溶出液を用いてHPLCを行った。保持時間40分に式(5)で表される化合物を、保持時間76分に式(4)で表される化合物(EIMS m/z 408 C27H36O3 [M+], m/z 175[ M−C16H25O])をそれぞれ得た。
【0030】
得られた化合物については1H−及び13C−NMR等により分子構造の解析を行った。NMRスペクトルのデータを下表に示す。なお、式(1)で表される化合物のNMRデータは、Bull. Chem. Soc. Jpn., 2008, 81(9) 1125-1130に発表したNMRデータと共に示し、式(4)で表される化合物のNMRデータは、構造類似のサルガクロメノール(sargachromenol)のNMRデータと共に示し、式(5)及び式(6)で表される化合物のNMRデータはサルガキノン酸(sargaquinoic acid)のNMRデータと共に示した。
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【表5】
【表6】
【0031】
これらのNMRデータから、得られた化合物はそれぞれ上述の式(1)〜式(6)で表されることが分かった。
【0032】
2.抗リーシュマニア活性測定
(1)in vitro抗リーシュマニア活性測定
上述した手順により単離した式(1)〜(6)で表される化合物について下記に示す条件の下、生理活性測定を行った。リーシュマニア原虫として、Leishmania.major promastigotes (MHOM/UZ/91/PM2)を選択し、蛍光蛋白egfp遺伝子を導入したL.major/egfp promastigotesを用いて、上記化合物をサンプルとして下記の条件で成長阻害率を求めた。
【0033】
(測定手順)
25℃において96-穴プレートを用いて10 %ウシ胎児血清、25 mM Hepes Buffer(MC Biomedicals Inc. , LLC)および10μg/mL Tunicamycin(SIGMA-ALDRICH inc. , USA)を添加した199培地(日水製薬, Tokyo, Japan)中でL.major/egfp promastigotesを培養した。次に、96穴プレート(Black microplate, NUNC, Denmark)の各ウェルにL.major/egfp 原虫100 μL(1×106 cell/mL)及びサンプル溶液100 μL(DMSOに溶解)を加え、低温インキュベータ(SANYO, Japan)を用いて25℃で72時間培養を行った。その後、蛍光マイクロプレート読み取り装置(Fluoroscan Ascent FL, 大日本製薬, Osaka, Japan)を用いて励起光485 nm、放射光538 nmでL.major/egfp promastigotesの蛍光シグナルを測定した。また、標準物質としてAmphotericin Bを用いた場合の成長阻害率を100%として、各試料の阻害率を示した。
【0034】
図9には測定の結果、求められた成長阻害率を示す。これらの結果により、式(1)〜(6)で表される化合物はリーシュマニア原虫の成長を阻害する生理活性特性を有することが示された。特に、式(3)で表される化合物の成長阻害率はAmphotericin Bの成長阻害率と略同等であった。
【0035】
(2)in vivo抗リーシュマニア活性測定
上述の手順により単離した式(3)で表される化合物についてin vivoにおける抗リーシュマニア活性を評価するためにリーシュマニア症マウスモデルを用いて治療効果を調べた。
【0036】
6週令のマウス(Balb/C, male, 1群6頭)にリーシュマニア原虫L.major PM2株 1×107の培養promastigotesを感染させた。感染の次の日からマウスに腹腔接種により式(3)で表される化合物を各検体に200μgずつ投与した。投与スケジュールは1日1回、3週間連続投与とした。また、コントロールとしてAmphotericin Bの投与を行った治療群、何も投与を行わない治療群についても測定を行った。
【0037】
マウスの潰瘍サイズを計測した結果を図10に示す。また、図11にはマウスの血中の抗体価の変動を示す。また、図12にはマウスの血液から抽出したDNAを鋳型として用い、原虫遺伝子を標的として実施したPCRにより増幅したDNA産物を電気泳動した結果を示す。即ち、図12は、血中における原虫DNAの検出結果を示し、原虫DNAが存在する場合には310bpの位置にPCR産物が観察される。図12において白色が濃くなるほど原虫DNAが高い濃度で存在することを示している。一方、310bpが黒色の場合には原虫DNAが存在しないことを示している。
【0038】
これらの結果から式(3)で示される化合物はin vivoにおいてもAmphotericin Bと同様の抗リーシュマニア活性を示すことが分かった。
【技術分野】
【0001】
本発明は、高い抗リーシュマニア活性を有する抗リーシュマニア薬に関するものである。
【背景技術】
【0002】
リーシュマニア症は、鞭毛型の寄生原虫類であるリーシュマニア属の原虫に感染することを原因として発症する感染症であり、リーシュマニア属の原虫は貪食マクロファージの偏性細胞内寄生体である。リーシュマニア症は、WHOにより六大熱帯病の1つに指定されている。また、リーシュマニア症は、吸血昆虫である雌のサシチョウバエを媒介とする生物媒介の感染症であり、サシチョウバエの吸血時に皮膚や内蔵等、哺乳類宿主の体内にリーシュマニア原虫が侵入することにより感染する。リーシュマニア症の症状は軽いものから命に関わる重いものまであるが、主に治療薬として用いられている5価のアンチモンは強い副作用を引き起こすことが知られている。なお、AmphotericinBは本来抗真菌薬として用いられ、これがリーシュマニア症の治療にも用いられているに過ぎない。従って、副作用のリスクの低い新薬が求められる。また、副作用を抑制した薬として、AmphotericinB (AmBisome)があるが、薬価が高いという問題があった。
【0003】
一方で、海藻由来の代謝物は、抗リーシュマニア活性を示すことが報告されている(例えば、非特許文献1参照)。しかし、この文献においては海藻由来のどの化合物が抗リーシュマニア活性を有するかについて化合物の特定は行われていない。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】Y.Freile-Pelegrin, D. Robledo, M. J. Chan-Bacab, B. O. Orrtega-Morales, “Antileishmanial propertie of tropical marine algae extract”, Fitoterapia ,(Holland) ,Elsevier, 2008, 79, p. 374-377
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明者らは、鋭意検討の結果、褐藻類ヒバマタ目ホンダワラ科アズマネジモク(Sargassum yamadae)に着目し、抽出物の分画を行ったところ高い抗リーシュマニア活性を有することを発見し、本発明を完成するに至った。
【課題を解決するための手段】
【0006】
即ち、本発明に係る抗リーシュマニア薬は、
式(6)
【化1】
で表される抗リーシュマニア化合物及びその薬理上許容される塩を有効成分として含有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、高い抗リーシュマニア活性を示す抗リーシュマニア薬を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施例に係る化合物の分離操作(1回目)の手順を示す図である。
【図2】本発明の実施例に係る化合物の分離操作(1回目)の手順を示す図である。
【図3】本発明の実施例に係る化合物の分離操作(1回目)の手順を示す図である。
【図4】本発明の実施例に係る化合物の分離操作(1回目)の手順を示す図である。
【図5】本発明の実施例に係る化合物の分離操作(1回目)の手順を示す図である。
【図6】本発明の実施例に係る化合物の分離操作(2回目)の手順を示す図である。
【図7】本発明の実施例に係る化合物の分離操作(2回目)の手順を示す図である。
【図8】本発明の実施例に係る化合物の分離操作(2回目)の手順を示す図である。
【図9】本発明の実施例に係るin vitro抗リーシュマニア活性測定の結果を示すグラフである。
【図10】本発明の実施例に係るin vivo抗リーシュマニア活性測定の結果を示すグラフである。
【図11】本発明の実施例に係るin vivo抗リーシュマニア活性測定の結果を示す図である。
【図12】本発明の実施例に係るin vivo抗リーシュマニア活性測定の結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態に係る抗リーシュマニア化合物及び抗リーシュマニア薬について説明する。本発明に係る抗リーシュマニア化合物は式(1)〜(6)で表される化合物のうちの少なくとも1つからなり、本発明に係る抗リーシュマニア薬は、式(1)〜(6)で表される化合物のうち少なくとも1つを有効成分として含有する。
【化2】
【0010】
式(1)〜(6)で表される化合物のうちの何れかを分離、精製するには、褐藻等の藻に対して、当該化合物の理化学的性質を考慮して、代謝物を採取するのに通常用いられる分離、精製の手段を適宜利用すればよい。例えば、藻に対して有機溶剤、好ましくはクロロホルム−メタノールの等量混合溶媒で抽出操作を行う。次に得られた抽出液からさらにジクロロメタン等の有機溶剤で化合物を抽出してもよいし、各種のクロマトグラフィーを用いて化合物を吸着、溶出させてもよい。さらに必要に応じてさらに精製操作を行って、所望の純度を有する化合物を分離、精製することができる。クロマトグラフィーにおいては、慣用の無機及び有機の担体、例えばシリカゲル、ポリスチレン樹脂などを担体として用いることができる。
【0011】
式(1)〜(6)で表される化合物は、例えば医薬品分野の抗原虫薬、特に抗リーシュマニア薬として有用である。式(1)〜(6)の何れかで表される化合物は、単独で用いてもよいし、又は一般に製剤上許容される添加剤と共に混和し、製剤化してもよい。また、投与形態としては、錠剤、顆粒剤、カプセル剤、丸剤、散剤、液剤、懸濁剤、乳剤、シロップ剤、エリキシル剤、エキス剤等の経口剤を用いた投与形態または、注射剤、液剤、坐剤、軟膏剤、貼付剤、パップ剤、ローション剤等の非経口剤を用いた投与形態等が挙げられるが、特に制限はなく、治療目的等に応じて適宜選択することができる。
【0012】
また、錠剤、顆粒剤、丸剤、カプセル剤、散剤の場合には、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤等の添加剤を含有させることができる。賦形剤としては、デンプン、カルボキシメチルセルロース、白糖、デキストリン、コーンスターチ等を挙げることができる。
【0013】
結合剤としては、結晶セルロース、結晶セルロース・カルメロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、カルメロースナトリウム、エチルセルロース、カルボキシメチルエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、コムギデンプン、コメデンプン、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、デキストリン、アルファー化デンプン、部分アルファー化デンプン、ヒドロキシプロW ピルスターチ、プルラン、ポリビニルピロリドン、アミノアルキルメタクリレートコポリマーE 、アミノアルキルメタクリレートコポリマーRS、メタクリル酸コポリマーL 、メタクリル酸コポリマー、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、ポリビニルアルコール、アラビアゴム、アラビアゴム末、寒天、ゼラチン、白色セラック、トラガント、精製白糖、マクロゴールが挙げられる。
【0014】
崩壊剤としては、結晶セルロース、メチルセルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルメロース、カルメロースカルシウム、カルメロースナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、コムギデンプン、コメデンプン、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、部分アルファー化デンプン、ヒドロキシプロピルスターチ、カルボキシメチルスターチナトリウム、トラガントが挙げられる。
【0015】
滑沢剤としては、コムギデンプン、コメデンプン、トウモロコシデンプン、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、含水二酸化ケイ素、軽質無水ケイ酸、合成ケイ酸アルミニウム、乾燥水酸化アルミニウムゲル、タルク、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、リン酸水素カルシウム、無水リン酸水素カルシウム、ショ糖脂肪酸エステル、ロウ類、水素添加植物油、ポリエチレングリコールが挙げられる。
【0016】
また、液剤、シロップ剤、懸濁剤、乳剤、エリキシル剤の場合には、水や植物油等の一般的に用いられる不活性な希釈剤の他、着色剤、矯味剤、着香剤等を添加剤として含有させてもよい。
【0017】
また、注射剤の場合には、懸濁液、乳濁液、用時溶解剤等の添加剤を含有させることができる。また、軟膏剤、坐剤の場合には、脂肪、脂肪油、ラノリン、ワセリン、パラフィン、ろう、樹脂、プラスチック、基剤、グリコール類、高級アルコール、水、乳化剤、懸濁化剤等を添加剤として含有させることができる。また、パップ剤の場合にはグリセリン、水、水溶性高分子、吸水性高分子等を添加物として含有させることができる。また、ローション剤の場合には、溶剤、乳化剤、懸濁化剤等を添加剤として含有させることができる。
【0018】
本発明の抗リューシュマニア化合物は、食品、チューインガム、飲料等に添加して、いわゆる特定保健用食品(例えば、抗リーシュマニア食品)やサプリメント等に含有させることもできる。
【0019】
なお、上述の式(1)〜(6)で表される化合物は、これらの化合物の薬理上許容される塩を含む概念である。すなわち、本発明は、ヒト又は動物の体内で代謝されることによって上記化合物及びアミドに変化して薬理活性を示す生化学的前駆物質を含む。本発明において、薬理上許容される塩とは、上記の化合物を酸または塩基で処理することにより得られる塩であって、著しい毒性を有さず、医薬として使用され得る塩をいう。このような酸付加塩の例としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸等の無機酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸等の有機酸等による付加塩があげられ、塩基による塩としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等のアルカリ土類金属水酸化物、グアニジン、トリエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン等の有機塩基による塩があげられる。
【実施例】
【0020】
以下、本発明について実施例を用いてより具体的に説明する。
【0021】
1.式(1)〜(6)で表される化合物の分離操作
(1)脂質成分の抽出
褐藻類ヒバマタ目ホンダワラ科アズマネジモク(Sargassum yamadae)(294.4g)をメタノールとクロロホルムの等量混合溶媒(1.4L)に1日浸漬し、吸引濾過により残渣を除き脂質成分を抽出した。さらに、この残渣についてメタノールとクロロホルムの等量混合溶媒(1.4L)に1日浸漬し、吸引濾過を行うことにより脂質成分を抽出した。溶媒を減圧下で除去し、得られた抽出物(31.2g)を水とクロロホルムにより二層分配し、脂質成分(23.8g)を得た。なお、アズマネジモクは採取後人工海水により洗浄して恒温除湿室で乾燥し、粉砕後実験に使用するまで−20℃で保存した。
【0022】
(2)分離操作1回目
(1)に示す操作により得られた脂質成分のうち、5.14gを分別し、図1に示すように酢酸エチルーヘキサン系の溶媒の割合を変えながらオープンカラムクロマトグラフィー(φ7×45cm)によりA〜Pの16の画分に分けた。
【0023】
これらのうち、図2〜5に示すように画分E、K、N及びOについて、さらにオープンカラムクロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー、及び酢酸エチル−ヘキサン混合溶出液を用いたHPLCにより、数種の化合物を分離した。
【0024】
図2に示すように画分Eについて薄層クロマトグラフィーを行い、数種の画分を得た。
【0025】
このうち、画分fから式(5)で表される化合物を得た。また、画分eについてHPLCを行い保持時間18分に式(5)で表される化合物を得た。なお、図2〜8においては画分名の下段に、得られた画分の質量(mg)を示す。また、上述の式(1)〜(6)で表される化合物の何れかである場合にはその化合物の式の番号を太字で示している。また、HPLCを行った際に得られた画分については上から順に保持時間、得られた化合物の質量(mg)を示し、更に上述の式(1)〜(6)で表される化合物の何れかである場合にはその化合物の式の番号を太字で示している。
【0026】
また、図3に示すように画分Kについて20%酢酸エチル−ヘキサン溶出液を用いてHPLCを行い、保持時間28分にサルガキノン酸(sargaquinoic acid)を、保持時間31分に式(1)で表される化合物を得た。また、図4に示すように画分Nについて薄層クロマトグラフィー及び20%酢酸エチル−ヘキサン溶出液を用いたHPLCを行い、HPLCにおいて保持時間28分に式(2)で表される化合物(HREIMS m/z 440.2560 [M+]. C27H36O5(△−0.3 mmu) を得た。また、図5に示すように画分Oについて55%酢酸エチル−ヘキサン溶出液を用いてHPLCを行い、保持時間28分に式(3)で表される化合物(HREIMS m/z 440.2934 [M+]. C28H40O4(△ +0.8 mmu)を得た。
【0027】
(3)分離操作2回目
上述の脂質成分の抽出操作により得られた脂質成分のうち分離操作1回目で使用しなかった残りの18.6gについて酢酸エチル−ヘキサン系の溶媒の割合を変えながら図6に示すようにオープンカラムクロマトグラフィー(φ7×45cm)によりA’〜O’の15の画分に分けた。
【0028】
図7に示すように得られた画分のうち画分C’及び画分D’を合わせSep-Pakによる抽出を行った。0.5%酢酸エチルーヘキサン混合溶出液を用いて抽出した画分について1%酢酸エチル−ヘキサン溶出液を用いてHPLCを行い保持時間182分に式(6)で表される化合物を得た。また、1%酢酸エチル−ヘキサン混合溶出液を用いて抽出した画分について7%酢酸エチル−ヘキサン溶出液を用いてHPLCを行い保持時間108分に式(5)で表される化合物を得た。
【0029】
また、図8に示すように画分E’について薄層クロマトグラフィーを行い、さらに20%酢酸エチルーヘキサン混合溶出液を用いてHPLCを行った。保持時間40分に式(5)で表される化合物を、保持時間76分に式(4)で表される化合物(EIMS m/z 408 C27H36O3 [M+], m/z 175[ M−C16H25O])をそれぞれ得た。
【0030】
得られた化合物については1H−及び13C−NMR等により分子構造の解析を行った。NMRスペクトルのデータを下表に示す。なお、式(1)で表される化合物のNMRデータは、Bull. Chem. Soc. Jpn., 2008, 81(9) 1125-1130に発表したNMRデータと共に示し、式(4)で表される化合物のNMRデータは、構造類似のサルガクロメノール(sargachromenol)のNMRデータと共に示し、式(5)及び式(6)で表される化合物のNMRデータはサルガキノン酸(sargaquinoic acid)のNMRデータと共に示した。
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【表5】
【表6】
【0031】
これらのNMRデータから、得られた化合物はそれぞれ上述の式(1)〜式(6)で表されることが分かった。
【0032】
2.抗リーシュマニア活性測定
(1)in vitro抗リーシュマニア活性測定
上述した手順により単離した式(1)〜(6)で表される化合物について下記に示す条件の下、生理活性測定を行った。リーシュマニア原虫として、Leishmania.major promastigotes (MHOM/UZ/91/PM2)を選択し、蛍光蛋白egfp遺伝子を導入したL.major/egfp promastigotesを用いて、上記化合物をサンプルとして下記の条件で成長阻害率を求めた。
【0033】
(測定手順)
25℃において96-穴プレートを用いて10 %ウシ胎児血清、25 mM Hepes Buffer(MC Biomedicals Inc. , LLC)および10μg/mL Tunicamycin(SIGMA-ALDRICH inc. , USA)を添加した199培地(日水製薬, Tokyo, Japan)中でL.major/egfp promastigotesを培養した。次に、96穴プレート(Black microplate, NUNC, Denmark)の各ウェルにL.major/egfp 原虫100 μL(1×106 cell/mL)及びサンプル溶液100 μL(DMSOに溶解)を加え、低温インキュベータ(SANYO, Japan)を用いて25℃で72時間培養を行った。その後、蛍光マイクロプレート読み取り装置(Fluoroscan Ascent FL, 大日本製薬, Osaka, Japan)を用いて励起光485 nm、放射光538 nmでL.major/egfp promastigotesの蛍光シグナルを測定した。また、標準物質としてAmphotericin Bを用いた場合の成長阻害率を100%として、各試料の阻害率を示した。
【0034】
図9には測定の結果、求められた成長阻害率を示す。これらの結果により、式(1)〜(6)で表される化合物はリーシュマニア原虫の成長を阻害する生理活性特性を有することが示された。特に、式(3)で表される化合物の成長阻害率はAmphotericin Bの成長阻害率と略同等であった。
【0035】
(2)in vivo抗リーシュマニア活性測定
上述の手順により単離した式(3)で表される化合物についてin vivoにおける抗リーシュマニア活性を評価するためにリーシュマニア症マウスモデルを用いて治療効果を調べた。
【0036】
6週令のマウス(Balb/C, male, 1群6頭)にリーシュマニア原虫L.major PM2株 1×107の培養promastigotesを感染させた。感染の次の日からマウスに腹腔接種により式(3)で表される化合物を各検体に200μgずつ投与した。投与スケジュールは1日1回、3週間連続投与とした。また、コントロールとしてAmphotericin Bの投与を行った治療群、何も投与を行わない治療群についても測定を行った。
【0037】
マウスの潰瘍サイズを計測した結果を図10に示す。また、図11にはマウスの血中の抗体価の変動を示す。また、図12にはマウスの血液から抽出したDNAを鋳型として用い、原虫遺伝子を標的として実施したPCRにより増幅したDNA産物を電気泳動した結果を示す。即ち、図12は、血中における原虫DNAの検出結果を示し、原虫DNAが存在する場合には310bpの位置にPCR産物が観察される。図12において白色が濃くなるほど原虫DNAが高い濃度で存在することを示している。一方、310bpが黒色の場合には原虫DNAが存在しないことを示している。
【0038】
これらの結果から式(3)で示される化合物はin vivoにおいてもAmphotericin Bと同様の抗リーシュマニア活性を示すことが分かった。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(6)
【化3】
で表される抗リーシュマニア化合物またはその薬理上許容される塩を有効成分として含有することを特徴とする抗リーシュマニア薬。
【請求項1】
式(6)
【化3】
で表される抗リーシュマニア化合物またはその薬理上許容される塩を有効成分として含有することを特徴とする抗リーシュマニア薬。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2012−131807(P2012−131807A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−23962(P2012−23962)
【出願日】平成24年2月7日(2012.2.7)
【分割の表示】特願2012−502793(P2012−502793)の分割
【原出願日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【出願人】(399109333)学校法人青山学院 (12)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年2月7日(2012.2.7)
【分割の表示】特願2012−502793(P2012−502793)の分割
【原出願日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【出願人】(399109333)学校法人青山学院 (12)
【Fターム(参考)】
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