説明

抗体のスクリーニング方法およびそれにより得られる抗体

【課題】本発明の課題は、新規な抗体のスクリーニング方法、それにより得られる抗体およびその抗体を有効成分とする医薬組成物を提供することにある。
【解決手段】本発明によれば、末梢循環のB細胞を消失させずに、比較的低用量で、B細胞の機能を制御し、自己免疫疾患等を予防治療できる可能性のある新規な抗体のスクリーニング方法、それにより得られる抗体およびその抗体を有効成分とする医薬組成物が提供可能である。これは、B細胞特異的表面抗原に対する抗体であり、かつB細胞によるInterleukine-6産生を調節し、および/または、B細胞によるInterleukine-10産生を調節する作用を有する抗体をスクリーニングすることにより達成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、B細胞特異的表面抗原に対する抗体で、かつB細胞によるInterleukine(以下、「IL」と称することもある)-6産生を調節し、および/または、B細胞によるIL-10産生を調節する作用を有する抗体のスクリーニング方法およびそれにより得られる抗体、並びにその抗体を有効成分として含有する医薬組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、B細胞を標的とした抗体医薬が、非ホジキンリンパ腫及び関連するB細胞リンパ腫等の癌の治療に有効であることが認知されてきた。その中にはB細胞特異的表面抗原CD20またはCD22をターゲットとした抗CD20抗体又は抗CD22抗体があり、これらの抗体によりB細胞を選択的に枯渇させる方法が有効であることが報告されている。例えば、リツキサン(Rituxan)(登録商標)はB細胞の表面分子であるCD20抗原に特異的なキメラ・モノクローナル抗体であり(非特許文献1)、B細胞を選択的に長期間消失させる(非特許文献2)。既に、本抗体は非ホジキンリンパ腫の治療に用いられている(非特許文献3)。
【0003】
最近、自己免疫疾患に対しても、これらの癌治療用のB細胞を標的とした抗体医薬が有効であることを示した臨床試験の結果が報告された。例えば、難治性の慢性関節リウマチ患者を対象とする臨床試験で、リツキサンとメトトレキサート併用群はメトトレキサート単独投与群を大きく上回る改善効果を示し、その効果は持続することが報告されている(非特許文献4)。一方抗CD22抗体製剤に関しては、エプラツズマブ(Epratuzumab)が原発性シェーグレン症候群に対して有効性を示す臨床試験の結果が報告されている(非特許文献5)。これらは、病因B細胞の消失により、そのIL-6産生が遮断されるため、自己免疫反応が沈静化することによる効果と考えられる。しかし、エプラツズマブの自己免疫反応鎮静化のメカニズムに関してはB細胞に抑制性シグナルを供与する可能性、即ちCD22のリン酸化誘導活性も検討されたが(非特許文献6)、作用メカニズムは未だ不明である。また、新規な抗CD22モノクローナル抗体による自己免疫疾患治療方法が報告されている(特許文献1および2)。
【0004】
上記のように臨床試験の結果が示されてはいるが、これらの抗体医薬は、末梢を循環しているB細胞を長期にわたり消失させる。その結果、「生体防御機能の一翼を担っているB細胞」および「Interleukine-10等の産生により自己免疫を治癒の方向へ制御するB細胞」(非特許文献7および8)が供に長期間欠如することになり、感染症や癌などのリスクが高くなると同時に自然治癒力も低下する。
【0005】
さらに、これら抗体医薬は非常に高価な治療法となるため、その薬剤費は使用の障害となる。例えば、リツキサンは慢性関節リウマチ患者を対象とする臨床試験では、1gを2回投与するという高投与量が使用されている(非特許文献4)。また、エプラツズマブも原発性シェーグレン症候群を対象とした臨床試験で、360 mg/m2を隔週で4回投与しており(非特許文献5)、同様に高投与量であり、患者の経済的負担となる。
【0006】
以上を考慮すると、末梢循環のB細胞を完全に消失させずに、比較的低用量で病因B細胞の機能を制御することにより効果を発揮するB細胞を標的とした抗体医薬は理想的である。これは特に、病因B細胞のIL-6産生能を低下させ、および/または自然治癒に重要なIL-10産生を行うB細胞を誘導または維持させる抗体医薬によって達成されると考えられる。そのメカニズムとしては、異常な活性化状態にある当該病因B細胞においてB細胞の膜上に存在する抑制性受容体(CD22, Fc gamma RIIB(CD32), CD72, and paired immunoglobulin-like receptor (PIR)-B等)を介した抑制性シグナル(非特許文献9)を供与することによりB細胞を正常状態へ誘導することによると予想される。
【0007】
しかし上述したように、B細胞特異的表面抗原と結合することにより、非選択的にB細胞を消失させるあるいは機能低下させる抗体はこれまでに報告されているが、自己免疫疾患の治療においてIL-6および/またはIL-10の産生量の調節を指標とした抗B細胞表面抗原抗体を用いること、IL-6および/またはIL-10の産生量の調節を指標として効果的な抗体をスクリーニングする方法については一切報告されていない。また、異常な活性化状態の病因B細胞に対して抑制性シグナルを供与することにより、自己免疫疾患を治療するアゴニスト抗体に関する報告も一切無く、抑制性シグナル伝達経路のある段階を指標にしたスクリーニングする方法についての報告もない。
【特許文献1】特表2005-526044号公報
【特許文献2】特表2005-526501号公報
【非特許文献1】Blood 83, 435-445 (1994)
【非特許文献2】Arthritis Rheum 54, 613-620 (2006)
【非特許文献3】Curr Opin Oncol 10, 548-551 (1998)
【非特許文献4】N Engl J Med 350, 2572-2581 (2004)
【非特許文献5】2005年米国リウマチ学会(演題番号 681, 学会抄録:S277頁)
【非特許文献6】Clin Cancer Res 9, 3982s-3990s, (2003)
【非特許文献7】J Exp Med 184, 2271-2278 (1996)
【非特許文献8】Nat Immunol 3, 944-950 (2002)
【非特許文献9】Current Opinion in Immunology 17, 290-297 (2005)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、B細胞特異的表面抗原に対する抗体であり、かつ、B細胞によるIL-6産生を調節し、および/または、B細胞によるIL-10産生を調節する作用を有する抗体のスクリーニング方法を提供すること、その抗体を提供すること、並びに、これにより得られた抗体を有効成分とする医薬組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは自己免疫疾患等に有効であるB細胞を標的とした抗体を探索すべく研究を行った結果、IL-6産生調節作用および/またはIL-10産生調節作用を有する抗体が、末梢循環のB細胞を消失させずに、比較的低用量で、B細胞の機能を制御し、自己免疫疾患やB細胞リンパ腫の予防治療に有用であることを見出した。
【0010】
即ち本発明の要旨は、以下の通りである。
(1)B細胞特異的表面抗原に対する抗体のスクリーニング方法であり、i) B細胞特異的表面抗原に対する抗体をB細胞に添加する工程、ii) 次にB細胞によるInterleukine-6産生が変化したことを確認する工程、および/または、B細胞によるInterleukine-10産生が変化したことを確認する工程を有する、抗体のスクリーニング方法。
(2)B細胞特異的表面抗原が、CD22α、CD22β、CD19、CD20、CD79αおよびCD79βから選ばれるいずれか一つあるいは複数である、(1)記載のスクリーニング方法。
(3)B細胞特異的表面抗原が、CD22αおよび/またはCD22βである、(1)または(2)記載のスクリーニング方法。
(4)B細胞が、株化B細胞、げっ歯類末梢血由来細胞、げっ歯類リンパ節由来細胞、ヒト末梢血由来細胞、ヒトリンパ節由来細胞およびヒト扁桃腺由来細胞から選ばれる、(1)から(3)のいずれかに記載のスクリーニング方法。
(5)B細胞によるInterleukine-6産生が、B細胞の活性化による誘導および/または増強である、(1)から(4)のいずれかに記載のスクリーニング方法。
(6)B細胞の活性化が、抗IgM抗体、抗IgM抗体ビーズ、抗IgG抗体、抗IgG抗体ビーズ、抗Ig抗体、抗Ig抗体ビーズ、Staphylococcus aureus CowanI株の菌体成分 、Lipopolysaccharide 、Pokeweed mitogen 、Epstein-Barr virus 、CpG oligodeoxynucleotidesおよびToll like receptor ligandから選ばれるいずれか一つあるいは複数による活性化である、(5)記載のスクリーニング方法。
(7)ii)の工程が、B細胞によるInterleukine-6産生が抑制されるものであり、および/または、B細胞によるInterleukine-10産生が増強されるものである、(1)から(6)のいずれかに記載のスクリーニング方法。
(8)B細胞によるInterleukine-6産生の抑制が、Interleukine-6を産生するB細胞のみを消失させ、および/または、Interleukine-6を産生するB細胞のみにInterleukine-6産生抑制を生じさせることである、(7)記載のスクリーニング方法。
(9)Interleukine-6産生の変化が、5%以上100%以下抑制されたことである、(1)から(8)のいずれかに記載のスクリーニング方法。
(10)Interleukine-6産生の変化が、25%以上100%以下抑制されたことである、(1)から(8)のいずれかに記載のスクリーニング方法。
(11)Interleukine-6産生の変化が、40%以上100%以下抑制されたことを確認することである、(1)から(8)のいずれかに記載のスクリーニング方法。
(12)Interleukine-10産生の変化が、150%以上増強されたことである、(1)から(11)のいずれかに記載のスクリーニング方法。
(13)(1)記載の方法で得られた抗体を遺伝子組換えの手法により製造する、抗体の製造方法。
(14)(1)から(13)のいずれかに記載の方法により得られる抗体。
(15)抗体がモノクローナル抗体である、(14)記載の抗体。
(16)抗体がヒトモノクローナル抗体である、(14)または(15)記載の抗体。
(17)(14)から(16)のいずれかに記載の抗体を有効成分として含有する医薬組成物。
(18)Interleukine-6および/またはInterleukine-10が関与する疾患並びにBリンパ腫から選ばれる疾患の治療および/または予防に用いられる(17)に記載の医薬組成物。
(19)自己免疫疾患またはキャッスルマン病の予防および/または治療に用いられる(17)に記載の医薬組成物。
(20)慢性関節リウマチ、多発性硬化症または全身性エリテマトーデスの予防および/または治療に用いられる(17)に記載の医薬組成物。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、末梢循環のB細胞を消失させずに、比較的低用量で、B細胞の機能を制御し、自己免疫疾患等を予防治療できる可能性のある新規な抗体のスクリーニング方法、それにより得られる抗体およびその抗体を有効成分とする医薬組成物が提供可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下本発明について詳細に説明する。
【0013】
本発明の一つの態様としては、B細胞特異的表面抗原に対する抗体のスクリーニング方法であり、かつ、B細胞によるIL-6産生を調節する目的を有し、および/または、B細胞によるIL-10産生を調節する作用を有する抗体のスクリーニング方法が挙げられる。
【0014】
(1)抗体の取得
本発明で用いられるB細胞特異的表面抗原に対する抗体としては、B細胞特異的表面抗原に対する抗体として公知のものであれば使用することができる。好ましくは抗CD22α抗体、抗CD22β抗体、抗CD19抗体、抗CD20抗体、抗CD79α抗体あるいは抗CD79β抗体が挙げられ、最も好ましいのは抗CD22α抗体あるいは抗CD22β抗体である。なお本発明においては、特に言及しない限り、抗CD22抗体とは抗CD22α抗体および抗CD22β抗体を意味し、CD22とはCD22αおよびCD22βを意味する。
【0015】
B細胞特異的表面抗原に対する抗体は、市販品あるいは公知の手法により調製することができる。例えば、自己免疫疾患患者陽性血漿のみを集めて高力価製剤を調製する方法、B細胞特異的表面抗原蛋白質あるいはB細胞特異的表面抗原発現細胞で免疫した動物から抗血清を得る方法(Current Protocols In Immunology, Unit 2.4, (1991))、細胞融合法により得られた抗体産生細胞(ハイブリドーマ)を培養してモノクローナル抗体を調製する方法(Current Protocols In Immunology, Unit 2.6-2.7, (1991))、ベクター免疫により抗体を調製する方法(Neurobiol Dis 14, 365-379(2003))、遺伝子工学的手法により組換え抗体を調製する方法(Mol. Cells 20, 17-29 (2005)、J Immunother 29, 1-9 (2006))などが例示される。
【0016】
ここでB細胞特異的抗原蛋白質の入手方法は、例えば市販品を用いること、遺伝子組換え産物を用いることなどが挙げられる。B細胞特異的抗原発現細胞としては、本来B細胞特異的抗原を発現しているものや、細胞にB細胞特異的抗原発現プラスミドを導入することによりB細胞特異的抗原発現量を高めたものなどを用いることができる。
【0017】
また、B細胞特異的抗原発現プラスミドは、適当な細胞から調製したcDNAやゲノムDNA、cDNAライブラリー、ゲノムDNAライブラリーなどからクローニングしたB細胞特異的抗原 cDNA、あるいは文献やデータベースなどの既知の配列情報から化学合成したDNAなどを材料に得られたB細胞特異的抗原cDNAを、適当な発現ベクターに挿入することにより構築することができる。その際B細胞特異的抗原cDNAは完全長のものでも、塩基を欠失したcDNA断片でも、あるいはマウスとヒトなどのキメラcDNAでもよい。
【0018】
本発明の抗体はB細胞特異的抗原と結合する限り特に制限はなく、ヒト抗体、マウス抗体、ラット抗体、ウサギ抗体、ヒツジ抗体、ヤギ抗体、ラクダ抗体等を適宜用いることができるが、ヒトに対する異種抗原性を低下させるためにキメラ型抗体、ヒト化抗体、ヒト抗体などが好ましい。また、本発明の抗体はB細胞特異的抗原に対する結合能を有していれば全長抗体あるいは抗体断片のどちらでもよい。抗体断片の具体例としてFab、Fab’、F(ab’)2、Fv、scFvなどを挙げることができる。また、本発明の抗体はポリエチレングリコール、放射性物質、トキシン等の各種分子と公知の方法に従って結合されたコンジュゲート抗体でもよい。
【0019】
(2)B細胞の種類
本発明で用いられるB細胞は、株化B細胞でも初代培養B細胞でもよい。株化B細胞としては、IL-6産生能および/またはIL-10産生能を有する公知の細胞株であればよく、好ましくはRamos(ATCC NO. CRL-1596)、Ramos.2G6.4C10(ATCC NO. CRL-1923)、RPMI1788(ATCC NO. CCL-156) 、Raji(ATCC NO. CCL-86)が用いられる。初代培養B細胞としては、げっ歯類末梢血由来、げっ歯類リンパ節由来、ヒト末梢血由来、ヒトリンパ節あるいはヒト扁桃腺由来のB細胞が用いられる。最も好ましいのは、ヒト末梢血由来B細胞である。なお、IL-6あるいはIL-10産生細胞であるか否かは、後述の実施例で示すとおりEnzyme Linked Immunosorbent Assay(ELISA)法などにより調べられる。
【0020】
(3)IL-6
本発明におけるIL-6とは、慢性関節リウマチ(RA)等の自己免疫疾患、多発性骨髄腫で異常発現しており、これら病態における原因物質の一つである(Eur J Immunol 18, 1797-1801 (1988))。
【0021】
IL-6産生量の測定方法としては、後述の実施例で示すようなELISAを用いた方法がある。その他、Flow Cytometerを用いたCytometric Bead Array Kit(BD Pharmingen)による方法、マウスB細胞ハイブリドーマ株、B9細胞を用いたBioassayによる方法(Current Protocols In Immunology, Unit 6.6.1-6.6.4, (1991))などによりIL-6産生量を測定することができる。
【0022】
(4)IL-10
本発明におけるIL-10とは、Th1細胞からのサイトカイン産生を抑制する因子として同定されたもので(J Exp Med 170, 2081-2095 (1989))、多発性硬化症(MS)やRA等の自己免疫疾患に対して予防治療効果があることが知られている物質のことである(Eur J Immunol 23, 1745-1751 (1993)、J Immunol 164, 1576-1581 (2000))。
【0023】
IL-10の測定方法としては、上記IL-6の産生方法と同様にFlow Cytometerを用いたCytometric Bead Array Kit(BD Pharmingen)による方法で実施できる。
【0024】
(5)IL-6産生の変化
本発明において、IL-6の産生の変化とは、IL-6の産生抑制およびIL-6の産生誘導および/または増強のいずれも含まれる。IL-6の産生とは、B細胞の活性化による誘導・増強を特に意味し、それは抗IgM抗体、抗IgM抗体ビーズ、抗IgG抗体、抗IgG抗体ビーズ、抗Ig抗体、抗Ig抗体ビーズ、Staphylococcus aureus CowanI株の菌体成分 (SAC)、Lipopolysaccharide (LPS)、Pokeweed mitogen (PWM)、Epstein-Barr virus (EBV)等のウイルス、Ion channels activator (A23187 ionophore, Ionomycin等)、Protein kinase C activator (Phorbol esters等) 、B細胞表面分子に対する抗体(抗CD20抗体、抗CD40抗体等)、B細胞表面分子に対するリガンド(CD40L等)を発現した細胞、CpG oligodeoxynucleotides、Toll like receptor ligand、各種リンフォカイン(IL-1, IL-2, IL-4, IL-5, IL-6, IL-10, IL-13, IFN-γ, TNF-α, TNF-β, TGF-β,等)、8-Mercaptoguanosine (8-MG)、Dextran Sulfate、 Poly (IC)、Indolactamなどによってなされうる。これらはいずれも市販品を用いることができる。
【0025】
好ましくは、B細胞の活性化が、抗IgM抗体、抗IgM抗体ビーズ、抗IgG抗体、抗IgG抗体ビーズ、抗Ig抗体、抗Ig抗体ビーズ、 SAC、LPS、PWM、EBV等のウイルス、Ion channels activator (A23187 ionophore, Ionomycin等)、Protein kinase C activator (Phorbol esters等) 、CpG oligodeoxynucleotidesおよび/またはToll like receptor ligand等によってなされうることを意味する。
【0026】
最も好ましくは、B細胞の活性化が、抗IgM抗体、抗IgM抗体ビーズ、抗IgG抗体、抗IgG抗体ビーズ、抗Ig抗体、抗Ig抗体ビーズ、SAC、LPS、PWM、EBV等のウイルス、CpG oligodeoxynucleotidesおよびまたはToll like receptor ligand等によってなされうることを意味する。
【0027】
抗IgM抗体としてはヤギ、ウサギ、ヒツジ、ウシ、ウマ、ラクダ、ニワトリ、ブタ、サル、モルモット、ハムスター、マウスまたはラットの抗ヒトIgMポリクローナル抗体が用いられ、あるいはマウス、ラット、ハムスター、ウサギ、ヤギ、ヒツジまたはサルの抗ヒトIgMモノクローナル抗体が用いられる。抗IgM抗体として最も好ましくは、マウス抗ヒトIgM F(ab’)2が用いられる。CpG oligodeoxynucleotidesは細菌由来のDNAに高頻度に認められる配列であり、Toll Like Receptor 9を介したB cell receptorからの刺激を増幅することにより(J Exp Med 195, 1507-1512 (2002))、IL-6産生を誘導および/または増強するものである。
【0028】
B細胞を活性化する方法は、上記刺激剤の濃度や細胞数に応じて適した手段が選択されるが、例えば刺激剤を含んだ溶液をB細胞培養液中へ添加する方法等で行うことができる。
【0029】
本発明においては、B細胞特異的表面抗原に対する抗体により、B細胞によるIL-6産生が抑制されることが好ましく、特に、IL-6を産生するB細胞のみにIL-6産生抑制が生じること、またはIL-6を産生するB細胞のみを消失させることによりIL-6産生が抑制されることが好ましい。IL-6産生の抑制は、B細胞からのIL-6分泌量を抑制することによって実現される。これには、IL-6遺伝子の転写活性抑制、IL-6蛋白質合成量抑制、IL-6蛋白質の細胞からの分泌抑制などがある。IL-6を産生するB細胞のみを消失させることについては、IL-6を産生するB細胞がネクローシスあるいはアポトーシスにより消失することなどによって実現される。
【0030】
ネクローシスとは、外因性(抗体依存性細胞性細胞傷害(ADCC)、補体、毒素、無酸素状態など)により起こる壊死のことで、細胞の膨化、自己融解により膜の変化が最初に見られる。
【0031】
アポトーシスとは、もともと遺伝子に書き込まれている自己破壊プログラムにより誘導される細胞死の形態のことで、核DNAの分解、核の変性と凝縮、細胞の残骸の貪食などが特長である。
【0032】
ネクローシスあるいはアポトーシスは、Annexin V, Biotin Apoptosis Detection Kit(R&D Systems,Inc.)等を用いて、アポトーシスの初期過程で見られるphosphatidyl serineの細胞膜内での分布の変化を蛍光またはビオチン標識した Annexin Vでアポトーシスを起こした細胞を染色後、ネクローシスを起こした細胞を赤色蛍光に染色するDNA蛍光染色剤Propidium Iodideで染色し、それぞれの細胞をFlow Cytometerで解析することにより検出することができる。
【0033】
本発明においては、B細胞特異的表面抗原に対する抗体をB細胞に添加する前のIL-6産生量が、当該抗体を添加した後に5%以上100%以下阻害されることが望ましい。これはすなわち、当該抗体を添加前のB細胞によるIL-6産生量を100%とした場合に、その生産量が当該抗体添加後には95%から0%まで減少することを意味する。望ましくは、当該抗体をB細胞に添加する前のIL-6産生量が、当該抗体を添加した後に25%以上100%以下阻害されることが望ましい。これはすなわち、当該抗体を添加前のB細胞によるIL-6産生量を100%とした場合に、その生産量が当該抗体添加後には75%から0%まで減少することを意味する。さらに望ましくは、当該抗体をB細胞に添加する前のIL-6産生量が、当該抗体を添加した後に40%以上100%以下阻害されることが望ましい。これはすなわち、当該抗体を添加前のB細胞によるIL-6産生量を100%とした場合に、その生産量が当該抗体添加後には60%から0%まで減少することを意味する。
【0034】
(6)IL-10産生の変化
本発明において、IL-10の産生の変化とは、IL-10の産生抑制およびIL-10の産生誘導および/または増強のいずれも含まれる。
【0035】
本発明においては、B細胞特異的表面抗原に対する抗体により、B細胞によるIL-10産生が誘導および/または増強することが好ましい。IL-10産生の誘導および/または増強は、B細胞からのIL-10分泌量を誘導および/または増強することによって実現される。これには、IL-10遺伝子の転写活性誘導および/または増強、IL-10蛋白質合成量誘導および/または増強、IL-10蛋白質の細胞からの分泌増強などがある。
【0036】
本発明においては、B細胞特異的表面抗原に対する抗体をB細胞に添加する前のIL-10産生量が、当該抗体を添加した後に1.5倍以上増強されることが望ましい。IL-10産生量の増強は多ければ多いほどよく、例えば当該抗体添加前のB細胞によるIL-10産生量の2倍、10倍、50倍、あるいは100倍増強するものであっても良い。
【0037】
なお、「B細胞によるIL-6産生が変化したことを確認する工程、および/または、B細胞によるIL-10産生が変化したことを確認する工程を有する」とは、B細胞によるIL-6産生が変化したことを確認する工程、B細胞によるIL-10産生が変化したことを確認する工程、若しくは、B細胞によるIL-6産生が変化したことを確認する工程かつIL-10産生が変化したことを確認する工程も有することを意味する。好ましくは、B細胞によるIL-6産生を抑制することを確認する工程、B細胞によるIL-10産生を誘導および/または増強することを確認する工程を有すること、若しくはB細胞によるIL-6産生を抑制し、かつ、IL-10産生を誘導および/または増強することを確認する工程を有することを意味する。最も好ましくは、B細胞によるIL-6産生を抑制し、かつ、IL-10産生を誘導および/または増強することを確認する工程を有することを意味する。
【0038】
(7)確認方法
IL-6産生あるいはIL-10産生が変化したことを確認するためには、それぞれの遺伝子の転写活性の変化を確認する方法、それぞれの蛋白質合成量の変化を確認する方法、それぞれの蛋白質が細胞から分泌された量の変化を確認する方法などが挙げられる。
【0039】
転写活性の変化を確認する方法としては、例えば、常法に従ったレポータージーンアッセイによる確認方法が挙げられる。具体的には、IL-6遺伝子あるいはIL-10遺伝子のプロモーター領域の下流にルシフェラーゼなどの適切なレポーター因子を接続したベクターを作成し、それをB細胞に導入してルシフェラーゼ活性を測定する方法である。
【0040】
蛋白質合成量の変化を確認する方法としては、B細胞をホモジナイズし、その中に含まれるIL-6あるいはIL-10の量をEnzyme linked immunosorbent assay (ELISA)により測定する方法である。
【0041】
蛋白質が細胞から分泌された量の変化を確認する方法としては、B細胞の培養上清を採取し、その中に含まれるIL-6あるいはIL-10の量をELISAにより測定する方法である。ELISAにより測定する具体的な方法としては、例えば実施例10に示すような方法がある。
【0042】
(8)スクリーニング方法
本発明において目的の抗体をスクリーニングする方法は、例えば、下記のように実現される。即ち、ヒト末梢血単核細胞(PBMC)に各種のヒトB細胞特異的抗体を加え、更に適当量のanti-human IgM F(ab’)2を添加し、CO2インキュベーターで37℃、48時間培養を行い、その上清中のIL-6産生量とIL-10産生量を測定する。
【0043】
このようにしてIL-6濃度および/またはIL-10濃度を測定した結果、IL-6産生が調節されている、および/またはIL-10産生が調節されている場合には、本発明の抗体であると判定する。
【0044】
本発明によるスクリーニングにより選抜された抗体は、IL-6および/またはIL-10が関与する疾患並びにB細胞リンパ腫から選ばれる疾患の治療および/または予防作用を有し、自己免疫疾患あるいはB細胞リンパ腫等の予防および/または治療に有効である。なお、自己免疫疾患としては、慢性関節リウマチ(RA)、多発性硬化症(MS)、全身性エリテマトーデス(SLE)等が挙げられる。
【0045】
(9)抗体の製造方法
本発明においては、一旦抗体がスクリーニングによって選択された後は、その抗体は通常の方法によって製造することが可能である。すなわち、その抗体を産生するハイブリドーマの培養による抗体の産生、遺伝子工学的手法により組換え抗体を産生する等の方法である。具体的には、組換えベクターに、本発明のスクリーニング方法によって選択された抗体の塩基配列を有するcDNAの全部または一部を挿入し、その組換えベクターを導入した形質転換体を作成して、目的の抗体を産生させる方法である。
【0046】
本発明において抗体の製造に使用される組換えベクターとは、大腸菌のような原核細胞において発現可能なベクター(例えばpBR322、pUC119またはこれらの派生物)であっても良いが、真核生物において発現可能なベクターが好ましく、哺乳動物由来の細胞において発現可能はベクターとしては、例えば実施例記載のようなプラスミドベクター、あるいはpcDNA3.1(Invitrogen社)、pDON-AI DNA(宝バイオ社)などが挙げられる。
【0047】
本発明において抗体の製造に使用される形質転換体としては、大腸菌のような原核細胞であってもよいが、真核細胞が好ましく、哺乳動物由来の細胞がより好ましい。哺乳動物由来の細胞としては、例えば、チャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO細胞)などが挙げられる。
【0048】
(10)抗体の種類
本発明においてスクリーニングにより選抜され、製造された抗体はポリクローナル抗体、モノクローナル抗体いずれも含まれる。好ましくはモノクローナル抗体であり、さらに好ましくはヒトモノクローナル抗体である。
【0049】
(11)医薬組成物
本発明に係る方法によって得られる抗体を予防および/または治療剤として用いる場合には、公知の方法に従って製剤化し、投与する医薬組成物とすることができる。例えば、そのまま液剤としてまたは適当な剤型の医薬組成物として、ヒトまたは哺乳類に対して経口的または非経口的に投与することができる。本発明に係る方法によって得られる抗体のヒトに対する投与量は、0.01mg/kg〜50mg/kgが挙げられる。
【0050】
なお、投与量は年齢、体重、一般的健康状態、性別、食餌、投与期間、投与方法、排泄速度、薬物の組み合わせ、患者に治療を行っている際の病状の程度に応じ、それらあるいはその他の要因を考慮して決められる。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明によれば、IL-6および/またはIL-10が関与する疾患並びにB細胞リンパ腫から選ばれる疾患に有効な抗体を効果的に選択するスクリーニング方法を提供することができる。またその方法によって選択された抗体を用いて、有効なIL-6および/またはIL-10が関与する疾患並びにB細胞リンパ腫から選ばれる疾患の治療および/または予防薬を提供することができる。
【実施例】
【0052】
以下に本発明を実施例を挙げて詳細に説明するが、その要旨を超えない限り以下に限定されるものではない。
【0053】
実施例1:組換えマウスCD22高発現細胞の作製
マウスCD22発現細胞を遺伝子工学的手法で以下のように調製した。まず、マウスB リンパ腫細胞株WEHI231細胞(ATCC NO. CRL-1702)からQuick Prep Micro mRNA Purification Kit(アマーシャムファルマシアバイオテク製)を用いてmRNAを抽出した。RNA PCR Kit(AMV) Ver.2.1(タカラバイオ製)を用い、キットに付属のRandom 9 mersを用いてRT-PCRを行った。その後、マウスCD22配列特異的プライマー(配列表の配列番号1および2)とPyrobest DNA polymerase(タカラバイオ製)を用いてPCR反応を行い、増幅された約2.8kbの断片を分離後、DNAシークエンサー(アマシャムファルマシア社)を用いて蛍光標識プライマーによるダイデオキシ法で塩基配列を決定した(配列表の配列番号3および4)。この断片をマウスCD22 cDNAとしてTOPO TA Cloning Kit(インビトロジェン製)のpCR2.1-TOPOにクローニングし、pNT48と命名した。さらに当該マウスCD22 cDNA断片を動物細胞発現ベクターに挿入し、pCD22/mouseを構築した。Lipofectamine2000(インビトロジェン製)を用いてpCD22/mouseをチャイニーズハムスター卵巣細胞株CHO-K1細胞にトランスフェクションし、形質転換体を取得した。マウスCD22高発現細胞をCell ELISA法により選択し(Current Protocols In Immunology Unit 2.1)、限外希釈によりリクローニングを行い、最も安定に高発現する株をrCD22-CHO#34と命名した。
【0054】
実施例2:抗マウスCD22抗体の作製
初回免疫は、組換えマウスCD22高発現細胞(rCD22-CHO#34)とアジュバント ( FCA ) を1:1で混合した懸濁液を調製し、アルメニアハムスターの皮下に1×107 cells/匹になるように投与した。2回目以降は抗原を生理食塩水で希釈して、数回免疫した。抗体価測定後、抗体価の上昇した個体に対してrCD22-CHO#34の腹腔内投与によりブースターを行った。アルメニアハムスター脾細胞を採取してマウスミエローマ細胞株P3U1細胞とポリエチレングリコール(PEG)法(Kohler G, Milstein C. Nature 256: 495-497, 1975)にて細胞融合させた。融合後HAT選択を行った細胞の培養上清を用いてスクリーニングを行い、抗マウスCD22モノクローナル抗体産生細胞(ハイブリドーマ)を選択した(Current Protocols In Immunology Unit 2.5)。最終的に、マウスCD22と特異的に反応する7種類(サブクローンとして18株)の抗マウスCD22モノクローナル抗体産生ハイブリドーマを確立した。当該ハイブリドーマを培養して得られた培養上清から通常の精製手法により各種抗マウスCD22モノクローナル抗体を調製した。
【0055】
実施例3:組換えヒトCD22高発現細胞の作製
ヒトCD22発現細胞を遺伝子工学的手法で以下のように作製した。まず、市販ヒトリンパ腫細胞由来cDNAライブラリー(インビトロジェン製)からヒトCD22配列特異的プライマー(配列表の配列番号5および6)とPyrobest DNA polymerase(タカラバイオ製)を用いてPCR反応を行い、増幅された約2.6kbの断片を分離後、DNAシークエンサー(アマシャムファルマシア社またはアプライドバイオシステム社)を用いて蛍光標識プライマーによるダイデオキシ法またはダイターミネーター法で塩基配列を決定し、既知のヒトCD22配列であることを確認した(配列表の配列番号7および8)。この断片をヒトCD22としてZero Blunt TOPO PCR Cloning Kit(インビトロジェン製)のpCR-BluntII-TOPOにクローニングし、pNT62と命名した。さらに当該ヒトCD22 cDNAを動物細胞発現ベクターpcDNA3.1Zeo(+)(インビトロジェン製)に挿入し、pTM025を構築した。Lipofectamine2000(インビトロジェン製)を用いてpTM025をマウスミエローマ細胞株NS0細胞にトランスフェクションし、10%FBSと250μg/mLゼオシンを含有したDMEM培地を選択培地として形質転換体を取得した。実施例1と同様にしてヒトCD22高発現細胞を選択し、限外希釈によりリクローニングを行い、最も安定に高発現する株をG11-14と命名した。このクローンが発現するヒトCD22は、完全ヒト型である(図1(1))。
【0056】
次に、マウスCD22のドメイン1および2(J Immunol. 149: 2641-2649, 1992)とヒトCD22のドメイン3から7(J Exp Med. 173:137-146, 1991)を結合した第1のマウス・ヒト-ハイブリッドCD22発現細胞を以下のように作製した。配列表の配列番号9に示したプライマーと5’側にリン酸基を付けた配列表の配列番号10に示したプライマーを用いてマウスCD22をもつプラスミドpNT48を鋳型としてPCR反応を行い、マウスCD22のドメイン1および2を含むDNA断片を取得し、HindIIIで消化した。また、配列表の配列番号11と配列表の配列番号12に示したプライマーを用いてpTM025を鋳型としてPCR反応を行い、ヒトCD22のドメイン3から7を含むDNA断片を取得し、PstIで消化した。これら2つの断片とpcDNA3.1Zeo(+)(インビトロジェン製)をHindIIIとPstIで消化して得られたベクター断片とを組み合わせて、マウスCD22のドメイン1および2とヒトCD22のドメイン3から7を結合した第1のマウス・ヒト-ハイブリッドCD22発現プラスミドpTM029を構築した。次にLipofectamine2000(インビトロジェン製)を用いてpTM029をマウスミエローマ細胞株NS0細胞にトランスフェクションして形質転換体を取得した。目的の第1のマウス・ヒト-ハイブリッドCD22高発現細胞を実施例1と同様にして選択し、限外希釈によりリクローニングを行い、最も安定に高発現する株を2株得てそれぞれ34-1/30およびB4-152と命名した。このクローン発現するCD22は、マウス型のドメイン1および2とヒト型のドメイン3から7のハイブリッド型である(図1(2))。
【0057】
さらに、マウスCD22のドメイン1および2とヒトCD22のドメイン5から7を結合した第2のマウス・ヒト-ハイブリッドCD22発現細胞を以下のように作製した。配列表の配列番号9に示したプライマーと5’側にリン酸基を付けた配列表の配列番号10に示したプライマーを用いてPCR反応を行い、マウスCD22のドメイン1および2を含むDNA断片を取得し、HindIIIで消化した。また、配列表の配列番号13と配列表の配列番号14に示したプライマーを用いてPCR反応を行い、ヒトCD22のドメイン5から7を含むDNA断片を取得し、PstIで消化した。これらの断片とpcDNA3.1Zeo(+)(インビトロジェン製)をHindIIIとPstIで消化して得られたベクター断片とを組み合わせて、マウスCD22のドメイン1および2とヒトCD22のドメイン5から7を結合した第2のマウス・ヒト-ハイブリッドCD22発現プラスミドpTM027を構築した。次にLipofectamine2000(インビトロジェン製)を用いてpTM027をマウスミエローマ細胞株NS0細胞にトランスフェクションして形質転換体を取得した。目的の第2のマウス・ヒト-ハイブリッドCD22高発現細胞を実施例1と同様にして選択し、限外希釈によりリクローニングを行い、最も安定に高発現する株をB9-4と命名した。このクローン発現するCD22は、マウス型のドメイン1および2とヒト型のドメイン5から7のハイブリッド型である(図1(3))。
【0058】
実施例4:抗ヒトCD22抗体の作製
組換えヒトCD22高発現細胞G11-14は生理的食塩水で1×107 cells/100μLに懸濁し、FcgRIIb欠損 BALB/cマウス(5週齢、雌)(Nature. 379:346-349 1996)の皮下に4回免疫した。また組換えヒトCD22高発現細胞34-1/30およびB9-4は、マイトマイシンC処理(150μg/mL, 37℃で60分間)後に生食で1×107 cells/100μLに懸濁し、FcgRIIb欠損 BALB/cマウス(5週齢、雌)の皮下にそれぞれ11回あるいは15回免疫した。免疫されたマウスについて抗体価測定後、抗体価の上昇した個体に対し、ヒトCD22高発現細胞(G11-14、34-1/30、B9-4)をそれぞれ腹腔内投与によりブースターを行った。マウス脾細胞を採取してマウスミエローマ細胞株X63・Ag8細胞またはP3U1細胞とPEG法(Nature 256: 495-497, 1975)にて細胞融合させた。実施例2と同様に融合後HAT選択を行った細胞の培養上清を用いてスクリーニングを行い、抗ヒトCD22または抗ヒト−マウスハイブリッド型モノクローナル抗体産生細胞(ハイブリドーマ)を選択した。以降これらをまとめて「抗ヒトCD22モノクローナル抗体」という。最終的に、ヒトCD22と特異的に反応する126種類の抗ヒトCD22モノクローナル抗体産生ハイブリドーマを確立した。当該ハイブリドーマを培養して得られた培養上清から通常の精製手法(Current Protocols In Immunology Unit 2.6-2.7)により各種抗ヒトCD22モノクローナル抗体を調製した。
【0059】
実施例5:マウス実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)モデルの局所リンパ節細胞を用いたIL-6産生抑制活性およびIL-10産生誘導活性を指標とした抗マウスCD22抗体のスクリーニング系
(1) マウス実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)モデルの構築
多発性硬化症(MS)の疾患モデルとして、マウス実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)モデルが使用されているので、報告に従って本モデルを作製し実験に供した(Nature 317: 355-358, 1985)。すなわち、PL/J X SJL/J F1マウス(The Jackson Laboratory、10週齢、雌)に、マウスのミエリン塩基性蛋白質(MBP)の1番目から11番目までのアミノ酸から成るMBP Ac1-11ペプタイド(ペプチド研究所)とAdjuvant complete H37RA(Difco)の懸濁液を皮下に1回免疫し、day0とday2にpertussis toxin(200ng)(List Pharmaceuticals)を静注してEAEを誘発した。
【0060】
(2) 投与方法
当該EAEモデル動物に抗マウスCD22抗体A、BまたはCを、投与量0.2〜200μg/headで免疫日から1日1回、5日間、尾静脈より投与した(N=4)。上記抗体は生理的食塩水で希釈して使用した。
【0061】
(3) 細胞調製方法
IL-6の測定:免疫開始10日目に各群の局所リンパ節を採取し、細胞懸濁液を調整した(N=4)。各群のリンパ節細胞(5×106cells/mL)に抗原 (MBP Ac1-11、30 μg/mL)を添加し、刺激開始48時間後の培養上清中のIL-6をELISA法(Mouse IL-6 BD OptEIA ELISA set, BD)により測定した。
【0062】
IL-10の測定:免疫開始10日目に各群の局所リンパ節を採取し、細胞懸濁液を調整した(N=4)。各群のリンパ節細胞(5×106cells/mL)に、Anti-Mu (10μg/mL) + Anti-CD40 (1μg/mL)を添加し、選択的にB細胞を刺激した。刺激開始48時間後の培養上清中のIL-10をELISA法(Mouse IL-10 BD OptEIA ELISA set, BD)により測定した。
【0063】
(4) 結果
抗原刺激により局所リンパ節細胞から産生されるIL-6産生は、抗マウスCD22抗体A、BまたはCにより用量依存性に強力に抑制された(図2)。一方、局所リンパ節細胞からのIL-10産生は、抗マウスCD22抗体Bにより用量依存性に数倍増強された(図3(2))。以上より、本スクリーニング系を用いることにより、IL-6産生抑制活性を示す抗マウスCD22抗体、IL-10産生誘導活性を示す抗マウスCD22抗体が選別できることが判明した。
【0064】
実施例6:マウスEAEモデルに対する抗マウスCD22抗体の効果
実施例5に示したIL-6産生抑制能を有する抗マウスCD22抗体Aおよび、IL-6産生抑制能とIL-10産生誘導能の両方を有する抗マウスCD22抗体BのそれぞれをEAEモデルマウスに投与し、その治療効果を生存率を指標として検討した。
【0065】
(1) マウスEAEモデルの構築
実施例5と同様にしてEAE発症マウスを構築した。
【0066】
(2) 投与方法
当該EAEモデル動物に、実施例5に示した抗マウスCD22抗体AあるいはBを、投与量2〜200μg/headで免疫日から1日1回、5日間、尾静脈より投与した(N=10)。上記抗体は生理的食塩水で希釈して使用した。
【0067】
(3) 結果
結果を図4に示す。同程度に強力なIL-6産生抑制作用を発揮する両抗マウスCD22抗体AおよびBとも、EAEに対して同程度の効果を発揮した。抗マウスCD22抗体投与によるEAEに対する効果の持続性はコントロール群に対して有意であった。IL-6産生抑制作用とIL-10産生誘導作用の両機能を有する抗マウスCD22抗体B(図4(2))は、IL-6産生抑制作用のみを有する抗マウスCD22抗体A(図4(1))に比べ、より低用量からEAEに対して有意な効果を発揮することが示された。
【0068】
実施例7:マウスEAEモデルにおける抗マウスCD22抗体のリンパ球サブセットに及ぼす影響
抗マウスCD22抗体がB細胞を消失して効果を発揮しているか否か検討する目的で、抗CD22抗体のリンパ球サブセットに及ぼす影響を調べた。
【0069】
(1) マウスEAEモデルの構築
実施例5と同様にしてEAE発症マウスを構築した。
【0070】
(2) 投与方法
当該EAEモデル動物に、実施例5で示したIL-6産生抑制作用を有する抗マウスCD22抗体Cを、投与量200μg/headで1日1回、5日間尾静脈より投与した(N=4)。上記抗体は生理的食塩水に希釈して使用した。
【0071】
(3) フローサイトメトリー解析
免疫10日目に各群の局所リンパ節細胞の懸濁液を調製し、B細胞マーカー検出用としてphycoerythrin (PE) 標識ラット抗マウスB220モノクローナル抗体(BD Pharmingen)を、T細胞マーカー検出用としてfluorescein-isothiocyanate (FITC)標識ラット抗マウスCD3モノクローナル抗体(BD Pharmingen)を使用し、30分間、4℃で染色した。洗浄後、各群のリンパ球サブセットについてFACS Calibur (Becton Dickinson)を使用して解析した。
【0072】
なお、フローサイトメトリー解析への死細胞の影響を除くために、propidium iodide (2 mg/ml; Sigma) で死細胞を染色し、propidium iodide陽性細胞を除外して解析した。
【0073】
(4) 結果
フローサイトメトリー解析の結果を表1に示す。本発明でスクリーニングされたCD22抗体はB細胞の生存に大きな影響を及ぼさないことが判明した。従って、生体防御に重要なB細胞を消失させず、重篤な感染症は誘発しないと期待される。
【0074】
表1
【0075】
【表1】

【0076】
実施例8:自然発症マウス全身性エリテマトーデス(SLE)モデルに対する抗マウスCD22抗体の効果
実施例5に示したIL-6産生抑制能を有する抗マウスCD22抗体CをSLEモデルマウスに投与し、その治療効果を尿潜血スコアを指標として検討した。
【0077】
(1) 自然発症型マウスSLEモデル
SLE様の病態を自然に発症するNZW X BXSB F1マウス(日本エスエルシー)を用いた。既に病態が進行し始めている8週齢まで飼育し、実験に供した。このSLE様病態は、ヒトSLEと同様に病的なB1細胞に起因しているといわれる(Autoimmunity 15, 99-105 (1993))。
【0078】
(2) 尿潜血(occult blood)スコア
2週毎に新鮮尿を採取し、エームス尿検査試験紙(ヘマコンビスティクス, Bayer)を用いて潜血を検査し尿潜血(occult blood)スコアを求めた。
【0079】
(3) 投与方法
当該SLEモデル動物に、実施例5で示したIL-6産生抑制作用を有する抗マウスCD22抗体Cを、投与量200μg/headで8週齢時に1日1回、5日間だけ尾静脈より投与した(N=10)。上記抗体は生理的食塩水に希釈して使用した。
【0080】
(4) 結果
抗マウスCD22抗体投与後のSLE様病態の進行度を図5に示す。抗マウスCD22抗体投与群は早期より発症するループス腎炎の進行をコントロール群に対して有意に抑制した。この抑制効果は、投与終了後3ヶ月以上持続した。
【0081】
実施例9:マウスII型コラーゲン誘発関節炎(CIA)モデルに対する抗マウスCD22抗体の効果
実施例5に示した、IL-6産生抑制能およびIL-10産生誘導能を有する抗マウスCD22抗体BをCIAモデルマウスに投与し、その治療効果を関節炎スコアを指標として検討した。
【0082】
(1) マウスII型コラーゲン誘発関節炎(CIA)モデルの構築
慢性関節リウマチ(RA)の動物モデルであるCIAモデルの確立は、ヒト慢性関節リウマチと同様にB細胞の過剰な活性化と自己抗体産生が見られるFcgRIIb欠損マウスを用いて行った(J Exp Med. 146:857-868(1977))。具体的には、FcgRIIb欠損 C57BL/6マウス(10週齢、雌)にウシII型コラーゲン(コラーゲン技術研修会)とAdjuvant complete H37RA(Difco)の懸濁液を皮下に1回免疫し、CIAを誘発した。
【0083】
(2) 関節炎スコア
下記の判定基準に基づき、四肢毎に重症度を判定し0〜4点のスコアをつけた。各マウスの関節炎スコアは、四肢のスコアの合計 (最大:16点)とした(Int Arch Allergy Appl Immunol. 35:456-467 (1969))。
【0084】
判定基準: 0点:症状なし、1点:四肢の指など小関節が1本のみ腫脹発赤、2点:小関節2本以上、あるいは手首や足首など比較的大きな関節が腫脹発赤、3点:1本の手や足全体が発赤腫脹、4点:さらに1本の手や足の全体的な腫脹が最大限に到達
(3)抗体投与方法
CIAモデル動物に、実施例5で示した抗マウスCD22抗体Bあるいは抗マウスIL-6Receptor(IL-6R)抗体(Clone D7715A7,BD Pharmingen)を、投与量200μg/headで免疫日(day0)から1日1回、5日間、腹腔内投与した(N=10)。上記抗体は生理的食塩水に希釈して使用した。
【0085】
(4)結果
抗マウスCD22抗体投与後の関節炎の進行度を図6に示す。抗マウスCD22抗体Bはコントロール群に対して顕著に関節炎の進行を強く抑制した。この抑制効果は、観察期間であった投与終了後2ヵ月間持続した。
【0086】
本発明により得られた抗マウスCD22抗体Bは、実施例5の結果からIL-6産生を強く抑制すると判明していたので、IL-6シグナルを阻害する抗IL-6R抗体と効力を比較した。その結果、抗CD22抗体Bは抗IL-6R抗体に比して有意に持続性効果を示した。
【0087】
実施例10:ヒト末梢血単核細胞(PBMC)を用いた抗ヒトCD22抗体のスクリーニング系
(1)採血方法
採血時の抗凝固薬として、ヘパリンナトリウム(三菱ウェルファーマ;最終濃度50単位)またはEDTA(GIBCO;最終濃度5 mM)を用いて健常人ボランティアより採取した。
【0088】
(2)末梢血単核細胞(PBMC)の分取
Lymphoprep(AXIS-SHIELD社)を用いて、常法に従い健常人ボランティアより採取した血液からPBMCを単離した(Scand. J. Clin Lab. Invest, 21, Suppl. 97.)。得られたPBMCは培地で所定の細胞濃度に調整した。
【0089】
(3)培養方法
PBMCを105/well で丸底の96 well plateに播き、各種抗ヒトCD22抗体を加え数時間培養後、更に10 mg/mLの濃度でanti-human IgM F(ab’)2を添加し、細胞を刺激した。CO2インキュベーターで37℃、48時間培養後、その培養上清を遠心分離して回収した。
【0090】
(4)IL-6産生量とIL-10産生量の測定方法
培養上清を適当に希釈し、IL-6産生量とIL-10産生量をそれぞれ対応するELISAキット(Human IL-6 BD OptEIA ELISA set 、Human IL-10 BD OptEIA ELISA set、BD Biosciences)で測定した。
【0091】
(5)抗ヒトCD22抗体のスクリーニング方法
実施例4にて得られた抗ヒトCD22抗体について、IL-6産生抑制活性およびIL-10産生誘導活性を評価した。すなわち、PBMCに各種抗ヒトCD22抗体を加え、約6時間培養後更に10 mg/mLの濃度でanti-human IgM F(ab’)2を添加し、CO2インキュベーターで37℃、48時間培養を行った。その上清中のIL-6産生量とIL-10産生量を測定した。
【0092】
(6)結果
図7に示すとおり、対照に比して50%以上のIL-6産生抑制活性を示す抗ヒトCD22抗体を選別できた。また、図8に示すとおり、対照に比して200%以上のIL-10産生誘導活性を示す抗ヒトCD22抗体が選別された。
【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1】実施例3で得られた3種の組換えヒトCD22発現細胞CD22分子部分の模式図を示す。(1)は組換えCD22発現細胞株G11-14、(2)は組換えCD22発現細胞株B9-4、(3)は組換えCD22発現細胞株34-1/30およびB4-152の模式図を示す。
【図2】実施例5の、抗マウスCD22抗体のIL-6産生抑制活性測定結果を示した図である。
【図3】実施例5の、抗マウスCD22抗体のIL-10産生誘導活性測定結果を示した図である。
【図4】実施例6のマウスEAEモデルに対する抗マウスCD22抗体投与の効果を、生存率を指標にして示した図である。(1)は抗CD22抗体Aを投与した場合の生存率を、(2)は抗CD22抗体Bを投与した場合の生存率を表す。
【図5】実施例8の自然発症マウス全身性エリテマトーデス(SLE)モデルに対する抗マウスCD22抗体投与の効果を、尿潜血(occult blood)を指標にして示した図である。
【図6】実施例9のマウスII型コラーゲン誘発関節炎(CIA)モデルに対する抗マウスCD22抗体投与の効果を、関節炎スコアを指標にして示した図である。
【図7】実施例10の抗ヒトCD22抗体のIL-6産生抑制活性測定結果を示した図である。カラム「0」はPBMCの無刺激時のIL-6産生量を示す。カラム「anti-IgM」は、anti-human IgM F(ab’)2を添加しPBMCを刺激した時のIL-6産生量を示す。カラム「対照」は、anti-human IgM F(ab’)2刺激下にて対照抗体を添加した時のIL-6産生量を示す。カラム「1〜26」はanti-human IgM F(ab’)2刺激下にて各種抗ヒトCD22抗体(NO.1〜26)を添加した時のIL-6産生量を示す。
【図8】実施例10の抗ヒトCD22抗体のIL-10産生誘導活性結果を示した図である。カラム「0」はPBMCの無刺激時のIL-10産生量を示す。カラム「anti-IgM」は、anti-human IgM F(ab’)2を添加しPBMCを刺激した時のIL-10産生量を示す。カラム「対照」は、anti-human IgM F(ab’)2刺激下にて対照抗体を添加した時のIL-10産生量を示す。カラム「1〜26」はanti-human IgM F(ab’)2刺激下にて各種抗ヒトCD22抗体(NO.1〜26)を添加した時のIL-10産生量を示す。
【0094】
SEQUENCE LISTING

<110> Mitsubishi Pharma Corporation

<120> Methods for antibody screening

<130> 2007P00042
<160> 14

<170> PatentIn version 3.1

<210> 1
<211> 30
<212> DNA
<213> Artificial

<220>
<223> Inventor: Okamoto, Tadao; Miura, Masami

<220>
<221> misc_feature
<223> Primer based on murine CD22


<400> 1
gggaattcgc cacaccaccc ccaaccgtgg 30


<210> 2
<211> 30
<212> DNA
<213> Artificial

<220>
<221> misc_feature
<223> Primer based on murine CD22


<400> 2
tttctagatc aagaacctga aacagcagct 30


<210> 3
<211> 2607
<212> DNA
<213> Mus musculus

<220>
<221> CDS
<222> (1)..(2607)
<223> cDNA based on murine CD22


<400> 3
atg cgc gtc cat tac ctg tgg ctc ctc ttg atc cta gga cat gtg gct 48
Met Arg Val His Tyr Leu Trp Leu Leu Leu Ile Leu Gly His Val Ala
1 5 10 15

tcg gct cgg tac agc tca gca aat gat tgg acc gtt gac cat ccc caa 96
Ser Ala Arg Tyr Ser Ser Ala Asn Asp Trp Thr Val Asp His Pro Gln
20 25 30

acc ctc ttt gcc tgg gag gga gcc tgc atc agg att cct tgc aag tac 144
Thr Leu Phe Ala Trp Glu Gly Ala Cys Ile Arg Ile Pro Cys Lys Tyr
35 40 45

aaa act cca cta ccc aag gca cgt ctg gac aac atc ctc ctt ttt cag 192
Lys Thr Pro Leu Pro Lys Ala Arg Leu Asp Asn Ile Leu Leu Phe Gln
50 55 60

aac tat gag ttt gac aag gcc acc aag aaa ttc aca gga act gtc ctg 240
Asn Tyr Glu Phe Asp Lys Ala Thr Lys Lys Phe Thr Gly Thr Val Leu
65 70 75 80

tac aac gcc aca aag act gag aag gac cca gag tct gag ctg tac ctt 288
Tyr Asn Ala Thr Lys Thr Glu Lys Asp Pro Glu Ser Glu Leu Tyr Leu
85 90 95

tct aag caa ggg aga gta aca ttt ctg ggg aac aga ata gac aat tgt 336
Ser Lys Gln Gly Arg Val Thr Phe Leu Gly Asn Arg Ile Asp Asn Cys
100 105 110

acc ctg aaa atc cac ccg ata cgt gcc aat gac agt ggg aat ctg ggg 384
Thr Leu Lys Ile His Pro Ile Arg Ala Asn Asp Ser Gly Asn Leu Gly
115 120 125

ttg agg atg acc gca ggg act gaa cga tgg atg gag ccc att cac ctc 432
Leu Arg Met Thr Ala Gly Thr Glu Arg Trp Met Glu Pro Ile His Leu
130 135 140

aat gtc tcg gag aaa ccg ttc caa cct tac atc cag atg cca tca gaa 480
Asn Val Ser Glu Lys Pro Phe Gln Pro Tyr Ile Gln Met Pro Ser Glu
145 150 155 160

atc cgg gaa tcc caa agt gtc act ctg acc tgt gga ctg aat ttc tcc 528
Ile Arg Glu Ser Gln Ser Val Thr Leu Thr Cys Gly Leu Asn Phe Ser
165 170 175

tgc ttt ggg tat gac atc ctc ttg aag tgg ttc cta gaa gat tct gag 576
Cys Phe Gly Tyr Asp Ile Leu Leu Lys Trp Phe Leu Glu Asp Ser Glu
180 185 190

atc acc tcc atc acc tct tct gtc acc tcc atc acc tct tct gtc acc 624
Ile Thr Ser Ile Thr Ser Ser Val Thr Ser Ile Thr Ser Ser Val Thr
195 200 205

tcc tcc att aag aat gtc tat aca gag agc aag ctc acc ttc caa cca 672
Ser Ser Ile Lys Asn Val Tyr Thr Glu Ser Lys Leu Thr Phe Gln Pro
210 215 220

aag tgg acg gac cac gga aag agt gtg aag tgc caa gtc cag cac tcc 720
Lys Trp Thr Asp His Gly Lys Ser Val Lys Cys Gln Val Gln His Ser
225 230 235 240

tcc aaa gtg ctc tca gag tgc act gtg cat ctg gat gtt aag tat acc 768
Ser Lys Val Leu Ser Glu Cys Thr Val His Leu Asp Val Lys Tyr Thr
245 250 255

ccg aag ctg gag atc aag gtc aat ccc aca gag gtg gaa aag aac aat 816
Pro Lys Leu Glu Ile Lys Val Asn Pro Thr Glu Val Glu Lys Asn Asn
260 265 270

tct gtg acc atg aca tgc cgg gtt aac agc agc aac ccg aaa ctc agg 864
Ser Val Thr Met Thr Cys Arg Val Asn Ser Ser Asn Pro Lys Leu Arg
275 280 285

acc gtg gcg gtg tct tgg ttc aag gat ggg cgc ccc cta gag gat cag 912
Thr Val Ala Val Ser Trp Phe Lys Asp Gly Arg Pro Leu Glu Asp Gln
290 295 300

gaa ctg gaa cag gaa caa cag atg tcc aag cta att ctg cat tca gtg 960
Glu Leu Glu Gln Glu Gln Gln Met Ser Lys Leu Ile Leu His Ser Val
305 310 315 320

acc aag gac atg aga ggg aaa tac cgg tgc cag gct tcc aac gac ata 1008
Thr Lys Asp Met Arg Gly Lys Tyr Arg Cys Gln Ala Ser Asn Asp Ile
325 330 335

ggc cca gga gag tcg gaa gaa gtg gaa ctc acg gtg cac tat gct cca 1056
Gly Pro Gly Glu Ser Glu Glu Val Glu Leu Thr Val His Tyr Ala Pro
340 345 350

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Glu Pro Ser Arg Val His Ile Tyr Pro Ser Pro Ala Glu Glu Gly Gln
355 360 365

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Ser Val Glu Leu Ile Cys Glu Ser Leu Ala Ser Pro Ser Ala Thr Asn
370 375 380

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385 390 395 400

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Lys Leu Arg Ile Pro Lys Val Ser Pro Trp His Ala Gly Asn Tyr Ser
405 410 415

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Cys Leu Ala Glu Asn Arg Leu Gly His Gly Lys Ile Asp Gln Glu Ala
420 425 430

aag ctg gat gtc cat tat gct ccc aag gcg gtg acc aca gtg att cag 1344
Lys Leu Asp Val His Tyr Ala Pro Lys Ala Val Thr Thr Val Ile Gln
435 440 445

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Ser Phe Thr Pro Ile Leu Glu Gly Asp Ser Val Thr Leu Val Cys Arg
450 455 460

tac aac tcc agc aat cca gac gtc acc tcc tac aga tgg aac cct caa 1440
Tyr Asn Ser Ser Asn Pro Asp Val Thr Ser Tyr Arg Trp Asn Pro Gln
465 470 475 480

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Gly Ser Gly Ser Val Leu Lys Pro Gly Val Leu Arg Ile Gln Lys Val
485 490 495

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500 505 510

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Ser Trp Ala Leu Pro Val Ile Leu Asn Val His Tyr Ala Pro Arg Asp
515 520 525

gtg aag gta ctg aag gta agc ccc gca tca gag atc cgc gct ggg cag 1632
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530 535 540

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Arg Val Leu Leu Gln Cys Asp Phe Ala Glu Ser Asn Pro Ala Glu Val
545 550 555 560

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Arg Phe Phe Trp Lys Lys Asn Gly Ser Leu Val Gln Glu Gly Arg Tyr
565 570 575

ctg agc ttc ggc tcc gtc tcc cca gaa gat tct gga aat tat aac tgc 1776
Leu Ser Phe Gly Ser Val Ser Pro Glu Asp Ser Gly Asn Tyr Asn Cys
580 585 590

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595 600 605

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610 615 620

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625 630 635 640

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Ala Asn Pro Pro Ile Ser Gln Tyr Thr Trp Phe Asp Ser Ser Gly Gln
645 650 655

gac ctc cac tcc tca ggc cag aaa ctg aga ctg gaa ccc ctg gag gtc 2016
Asp Leu His Ser Ser Gly Gln Lys Leu Arg Leu Glu Pro Leu Glu Val
660 665 670

caa cac acg ggt tcc tac cgc tgc aaa ggg acc aat ggg ata ggc aca 2064
Gln His Thr Gly Ser Tyr Arg Cys Lys Gly Thr Asn Gly Ile Gly Thr
675 680 685

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Gly Glu Ser Pro Pro Ser Thr Leu Thr Val Tyr Tyr Ser Pro Glu Thr
690 695 700

atc ggc aag cgg gtc gcc ttg gga cta ggc ttc tgc ctg act atc ttc 2160
Ile Gly Lys Arg Val Ala Leu Gly Leu Gly Phe Cys Leu Thr Ile Phe
705 710 715 720

atc ctg gcc atc tgg ggg atg aaa atc cag aaa aaa tgg aag caa aac 2208
Ile Leu Ala Ile Trp Gly Met Lys Ile Gln Lys Lys Trp Lys Gln Asn
725 730 735

cgc agc cag cag ggg ctt cag gaa aat tcc agt ggc cag agc ttt ttt 2256
Arg Ser Gln Gln Gly Leu Gln Glu Asn Ser Ser Gly Gln Ser Phe Phe
740 745 750

gtg agg aac aaa aag gct agg agg acc cct ctc tca gaa ggc ccc caa 2304
Val Arg Asn Lys Lys Ala Arg Arg Thr Pro Leu Ser Glu Gly Pro Gln
755 760 765

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Ser Gln Gly Cys Tyr Asn Pro Ala Met Asp Asp Thr Val Ser Tyr Ala
770 775 780

atc ttg cgc ttt cca gag agt gac acg cac aat gct gga gat gca ggg 2400
Ile Leu Arg Phe Pro Glu Ser Asp Thr His Asn Ala Gly Asp Ala Gly
785 790 795 800

acc cca gca aca cag gct cct cct cca aac aac agc gac acg gtc act 2448
Thr Pro Ala Thr Gln Ala Pro Pro Pro Asn Asn Ser Asp Thr Val Thr
805 810 815

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ccg agc tgc ccg gag gat gag agc atc cat tac tca gag ctg gtt cag 2544
Pro Ser Cys Pro Glu Asp Glu Ser Ile His Tyr Ser Glu Leu Val Gln
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Phe Gly Ala Gly Lys Arg Pro Gln Ala Lys Glu Asp Val Asp Tyr Val
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acc ctc aag cac tga 2607
Thr Leu Lys His
865


<210> 4
<211> 868
<212> PRT
<213> Mus musculus

<220>
<223> Amino-acid sequence of murine CD22

<400> 4

Met Arg Val His Tyr Leu Trp Leu Leu Leu Ile Leu Gly His Val Ala
1 5 10 15


Ser Ala Arg Tyr Ser Ser Ala Asn Asp Trp Thr Val Asp His Pro Gln
20 25 30


Thr Leu Phe Ala Trp Glu Gly Ala Cys Ile Arg Ile Pro Cys Lys Tyr
35 40 45


Lys Thr Pro Leu Pro Lys Ala Arg Leu Asp Asn Ile Leu Leu Phe Gln
50 55 60


Asn Tyr Glu Phe Asp Lys Ala Thr Lys Lys Phe Thr Gly Thr Val Leu
65 70 75 80


Tyr Asn Ala Thr Lys Thr Glu Lys Asp Pro Glu Ser Glu Leu Tyr Leu
85 90 95


Ser Lys Gln Gly Arg Val Thr Phe Leu Gly Asn Arg Ile Asp Asn Cys
100 105 110


Thr Leu Lys Ile His Pro Ile Arg Ala Asn Asp Ser Gly Asn Leu Gly
115 120 125


Leu Arg Met Thr Ala Gly Thr Glu Arg Trp Met Glu Pro Ile His Leu
130 135 140


Asn Val Ser Glu Lys Pro Phe Gln Pro Tyr Ile Gln Met Pro Ser Glu
145 150 155 160


Ile Arg Glu Ser Gln Ser Val Thr Leu Thr Cys Gly Leu Asn Phe Ser
165 170 175


Cys Phe Gly Tyr Asp Ile Leu Leu Lys Trp Phe Leu Glu Asp Ser Glu
180 185 190


Ile Thr Ser Ile Thr Ser Ser Val Thr Ser Ile Thr Ser Ser Val Thr
195 200 205


Ser Ser Ile Lys Asn Val Tyr Thr Glu Ser Lys Leu Thr Phe Gln Pro
210 215 220


Lys Trp Thr Asp His Gly Lys Ser Val Lys Cys Gln Val Gln His Ser
225 230 235 240


Ser Lys Val Leu Ser Glu Cys Thr Val His Leu Asp Val Lys Tyr Thr
245 250 255


Pro Lys Leu Glu Ile Lys Val Asn Pro Thr Glu Val Glu Lys Asn Asn
260 265 270


Ser Val Thr Met Thr Cys Arg Val Asn Ser Ser Asn Pro Lys Leu Arg
275 280 285


Thr Val Ala Val Ser Trp Phe Lys Asp Gly Arg Pro Leu Glu Asp Gln
290 295 300


Glu Leu Glu Gln Glu Gln Gln Met Ser Lys Leu Ile Leu His Ser Val
305 310 315 320


Thr Lys Asp Met Arg Gly Lys Tyr Arg Cys Gln Ala Ser Asn Asp Ile
325 330 335


Gly Pro Gly Glu Ser Glu Glu Val Glu Leu Thr Val His Tyr Ala Pro
340 345 350


Glu Pro Ser Arg Val His Ile Tyr Pro Ser Pro Ala Glu Glu Gly Gln
355 360 365


Ser Val Glu Leu Ile Cys Glu Ser Leu Ala Ser Pro Ser Ala Thr Asn
370 375 380


Tyr Thr Trp Tyr His Asn Arg Lys Pro Ile Pro Gly Asp Thr Gln Glu
385 390 395 400


Lys Leu Arg Ile Pro Lys Val Ser Pro Trp His Ala Gly Asn Tyr Ser
405 410 415


Cys Leu Ala Glu Asn Arg Leu Gly His Gly Lys Ile Asp Gln Glu Ala
420 425 430


Lys Leu Asp Val His Tyr Ala Pro Lys Ala Val Thr Thr Val Ile Gln
435 440 445


Ser Phe Thr Pro Ile Leu Glu Gly Asp Ser Val Thr Leu Val Cys Arg
450 455 460


Tyr Asn Ser Ser Asn Pro Asp Val Thr Ser Tyr Arg Trp Asn Pro Gln
465 470 475 480


Gly Ser Gly Ser Val Leu Lys Pro Gly Val Leu Arg Ile Gln Lys Val
485 490 495


Thr Trp Asp Ser Met Pro Val Ser Cys Ala Ala Cys Asn His Lys Cys
500 505 510


Ser Trp Ala Leu Pro Val Ile Leu Asn Val His Tyr Ala Pro Arg Asp
515 520 525


Val Lys Val Leu Lys Val Ser Pro Ala Ser Glu Ile Arg Ala Gly Gln
530 535 540


Arg Val Leu Leu Gln Cys Asp Phe Ala Glu Ser Asn Pro Ala Glu Val
545 550 555 560


Arg Phe Phe Trp Lys Lys Asn Gly Ser Leu Val Gln Glu Gly Arg Tyr
565 570 575


Leu Ser Phe Gly Ser Val Ser Pro Glu Asp Ser Gly Asn Tyr Asn Cys
580 585 590


Met Val Asn Asn Ser Ile Gly Glu Thr Leu Ser Gln Ala Trp Asn Leu
595 600 605


Gln Val Leu Tyr Ala Pro Arg Arg Leu Arg Val Ser Ile Ser Pro Gly
610 615 620


Asp His Val Met Glu Gly Lys Lys Ala Thr Leu Ser Cys Glu Ser Asp
625 630 635 640


Ala Asn Pro Pro Ile Ser Gln Tyr Thr Trp Phe Asp Ser Ser Gly Gln
645 650 655


Asp Leu His Ser Ser Gly Gln Lys Leu Arg Leu Glu Pro Leu Glu Val
660 665 670


Gln His Thr Gly Ser Tyr Arg Cys Lys Gly Thr Asn Gly Ile Gly Thr
675 680 685


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690 695 700


Ile Gly Lys Arg Val Ala Leu Gly Leu Gly Phe Cys Leu Thr Ile Phe
705 710 715 720


Ile Leu Ala Ile Trp Gly Met Lys Ile Gln Lys Lys Trp Lys Gln Asn
725 730 735


Arg Ser Gln Gln Gly Leu Gln Glu Asn Ser Ser Gly Gln Ser Phe Phe
740 745 750


Val Arg Asn Lys Lys Ala Arg Arg Thr Pro Leu Ser Glu Gly Pro Gln
755 760 765


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770 775 780


Ile Leu Arg Phe Pro Glu Ser Asp Thr His Asn Ala Gly Asp Ala Gly
785 790 795 800


Thr Pro Ala Thr Gln Ala Pro Pro Pro Asn Asn Ser Asp Thr Val Thr
805 810 815


Tyr Ser Val Ile Gln Lys Arg Pro Met Gly Asp Tyr Glu Asn Val Asn
820 825 830


Pro Ser Cys Pro Glu Asp Glu Ser Ile His Tyr Ser Glu Leu Val Gln
835 840 845


Phe Gly Ala Gly Lys Arg Pro Gln Ala Lys Glu Asp Val Asp Tyr Val
850 855 860


Thr Leu Lys His
865


<210> 5
<211> 20
<212> DNA
<213> Artificial

<220>
<221> misc_feature
<223> Primer based on human CD22


<400> 5
gcttgcaccc agacacgaca 20


<210> 6
<211> 20
<212> DNA
<213> Artificial


<220>
<221> misc_feature
<223> Primer besed on human CD22


<400> 6
cctctgctgc agcccatcca 20


<210> 7
<211> 2544
<212> DNA
<213> Homo sapiens


<220>
<221> CDS
<222> (1)..(2544)
<223> cDNA besed on human CD22


<400> 7
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Met His Leu Leu Gly Pro Trp Leu Leu Leu Leu Val Leu Glu Tyr Leu
1 5 10 15

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Ala Phe Ser Asp Ser Ser Lys Trp Val Phe Glu His Pro Glu Thr Leu
20 25 30

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35 40 45

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Leu Asp Gly Asp Leu Glu Ser Phe Ile Leu Phe His Asn Pro Glu Tyr
50 55 60

aac aag aac acc tcg aag ttt gat ggg aca aga ctc tat gaa agc aca 240
Asn Lys Asn Thr Ser Lys Phe Asp Gly Thr Arg Leu Tyr Glu Ser Thr
65 70 75 80

aag gat ggg aag gtt cct tct gag cag aaa agg gtg caa ttc ctg gga 288
Lys Asp Gly Lys Val Pro Ser Glu Gln Lys Arg Val Gln Phe Leu Gly
85 90 95

gac aag aat aag aac tgc aca ctg agt atc cac ccg gtg cac ctc aat 336
Asp Lys Asn Lys Asn Cys Thr Leu Ser Ile His Pro Val His Leu Asn
100 105 110

gac agt ggt cag ctg ggg ctg agg atg gag tcc aag act gag aaa tgg 384
Asp Ser Gly Gln Leu Gly Leu Arg Met Glu Ser Lys Thr Glu Lys Trp
115 120 125

atg gaa cga ata cac ctc aat gtc tct gaa agg cct ttt cca cct cat 432
Met Glu Arg Ile His Leu Asn Val Ser Glu Arg Pro Phe Pro Pro His
130 135 140

atc cag ctc cct cca gaa att caa gag tcc cag gaa gtc act ctg acc 480
Ile Gln Leu Pro Pro Glu Ile Gln Glu Ser Gln Glu Val Thr Leu Thr
145 150 155 160

tgc ttg ctg aat ttc tcc tgc tat ggg tat ccg atc caa ttg cag tgg 528
Cys Leu Leu Asn Phe Ser Cys Tyr Gly Tyr Pro Ile Gln Leu Gln Trp
165 170 175

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Leu Leu Glu Gly Val Pro Met Arg Gln Ala Ala Val Thr Ser Thr Ser
180 185 190

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Leu Thr Ile Lys Ser Val Phe Thr Arg Ser Glu Leu Lys Phe Ser Pro
195 200 205

cag tgg agt cac cat ggg aag att gtg acc tgc cag ctt cag gat gca 672
Gln Trp Ser His His Gly Lys Ile Val Thr Cys Gln Leu Gln Asp Ala
210 215 220

gat ggg aag ttc ctc tcc aat gac acg gtg cag ctg aac gtg aag cac 720
Asp Gly Lys Phe Leu Ser Asn Asp Thr Val Gln Leu Asn Val Lys His
225 230 235 240

acc ccg aag ttg gag atc aag gtc act ccc agt gat gcc ata gtg agg 768
Thr Pro Lys Leu Glu Ile Lys Val Thr Pro Ser Asp Ala Ile Val Arg
245 250 255

gag ggg gac tct gtg acc atg acc tgc gag gtc agc agc agc aac ccg 816
Glu Gly Asp Ser Val Thr Met Thr Cys Glu Val Ser Ser Ser Asn Pro
260 265 270

gag tac acg acg gta tcc tgg ctc aag gat ggg acc tcg ctg aag aag 864
Glu Tyr Thr Thr Val Ser Trp Leu Lys Asp Gly Thr Ser Leu Lys Lys
275 280 285

cag aat aca ttc acg cta aac ctg cgc gaa gtg acc aag gac cag agt 912
Gln Asn Thr Phe Thr Leu Asn Leu Arg Glu Val Thr Lys Asp Gln Ser
290 295 300

ggg aag tac tgc tgt cag gtc tcc aat gac gtg ggc ccg gga agg tcg 960
Gly Lys Tyr Cys Cys Gln Val Ser Asn Asp Val Gly Pro Gly Arg Ser
305 310 315 320

gaa gaa gtg ttc ctg caa gtg cag tat gcc ccg gaa cct tcc acg gtt 1008
Glu Glu Val Phe Leu Gln Val Gln Tyr Ala Pro Glu Pro Ser Thr Val
325 330 335

cag atc ctc cac tca ccg gct gtg gag gga agt caa gtc gag ttt ctt 1056
Gln Ile Leu His Ser Pro Ala Val Glu Gly Ser Gln Val Glu Phe Leu
340 345 350

tgc atg tca ctg gcc aat cct ctt cca aca aat tac acg tgg tac cac 1104
Cys Met Ser Leu Ala Asn Pro Leu Pro Thr Asn Tyr Thr Trp Tyr His
355 360 365

aat ggg aaa gaa atg cag gga agg aca gag gag aaa gtc cac atc cca 1152
Asn Gly Lys Glu Met Gln Gly Arg Thr Glu Glu Lys Val His Ile Pro
370 375 380

aag atc ctc ccc tgg cac gct ggg act tat tcc tgt gtg gca gaa aac 1200
Lys Ile Leu Pro Trp His Ala Gly Thr Tyr Ser Cys Val Ala Glu Asn
385 390 395 400

att ctt ggt act gga cag agg ggc ccg gga gct gag ctg gat gtc cag 1248
Ile Leu Gly Thr Gly Gln Arg Gly Pro Gly Ala Glu Leu Asp Val Gln
405 410 415

tat cct ccc aag aag gtg acc aca gtg att caa aac ccc atg ccg att 1296
Tyr Pro Pro Lys Lys Val Thr Thr Val Ile Gln Asn Pro Met Pro Ile
420 425 430

cga gaa gga gac aca gtg acc ctt tcc tgt aac tac aat tcc agt aac 1344
Arg Glu Gly Asp Thr Val Thr Leu Ser Cys Asn Tyr Asn Ser Ser Asn
435 440 445

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Pro Ser Val Thr Arg Tyr Glu Trp Lys Pro His Gly Ala Trp Glu Glu
450 455 460

cca tcg ctt ggg gtg ctg aag atc caa aac gtt ggc tgg gac aac aca 1440
Pro Ser Leu Gly Val Leu Lys Ile Gln Asn Val Gly Trp Asp Asn Thr
465 470 475 480

acc atc gcc tgc gca cgt tgt aat agt tgg tgc tcg tgg gcc tcc cct 1488
Thr Ile Ala Cys Ala Arg Cys Asn Ser Trp Cys Ser Trp Ala Ser Pro
485 490 495

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Val Ala Leu Asn Val Gln Tyr Ala Pro Arg Asp Val Arg Val Arg Lys
500 505 510

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Ile Lys Pro Leu Ser Glu Ile His Ser Gly Asn Ser Val Ser Leu Gln
515 520 525

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Cys Asp Phe Ser Ser Ser His Pro Lys Glu Val Gln Phe Phe Trp Glu
530 535 540

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Lys Asn Gly Arg Leu Leu Gly Lys Glu Ser Gln Leu Asn Phe Asp Ser
545 550 555 560

atc tcc cca gaa gat gct ggg agt tac agc tgc tgg gtg aac aac tcc 1728
Ile Ser Pro Glu Asp Ala Gly Ser Tyr Ser Cys Trp Val Asn Asn Ser
565 570 575

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Ile Gly Gln Thr Ala Ser Lys Ala Trp Thr Leu Glu Val Leu Tyr Ala
580 585 590

ccc agg agg ctg cgt gtg tcc atg agc ccg ggg gac caa gtg atg gag 1824
Pro Arg Arg Leu Arg Val Ser Met Ser Pro Gly Asp Gln Val Met Glu
595 600 605

ggg aag agt gca acc ctg acc tgt gag agc gac gcc aac cct ccc gtc 1872
Gly Lys Ser Ala Thr Leu Thr Cys Glu Ser Asp Ala Asn Pro Pro Val
610 615 620

tcc cac tac acc tgg ttt gac tgg aat aac caa agc ctc ccc tac cac 1920
Ser His Tyr Thr Trp Phe Asp Trp Asn Asn Gln Ser Leu Pro Tyr His
625 630 635 640

agc cag aag ctg aga ttg gag ccg gtg aag gtc cag cac tcg ggt gcc 1968
Ser Gln Lys Leu Arg Leu Glu Pro Val Lys Val Gln His Ser Gly Ala
645 650 655

tac tgg tgc cag ggg acc aac agt gtg ggc aag ggc cgt tcg cct ctc 2016
Tyr Trp Cys Gln Gly Thr Asn Ser Val Gly Lys Gly Arg Ser Pro Leu
660 665 670

agc acc ctt act gtc tac tat agc ccg gag acc atc ggc agg cga gtg 2064
Ser Thr Leu Thr Val Tyr Tyr Ser Pro Glu Thr Ile Gly Arg Arg Val
675 680 685

gct gtg gga ctc ggg tcc tgc ctc gcc atc ctc atc ctg gca atc tgt 2112
Ala Val Gly Leu Gly Ser Cys Leu Ala Ile Leu Ile Leu Ala Ile Cys
690 695 700

ggg ctc aag ctc cag cga cgt tgg aag agg aca cag agc cag cag ggg 2160
Gly Leu Lys Leu Gln Arg Arg Trp Lys Arg Thr Gln Ser Gln Gln Gly
705 710 715 720

ctt cag gag aat tcc agc ggc cag agc ttc ttt gtg agg aat aaa aag 2208
Leu Gln Glu Asn Ser Ser Gly Gln Ser Phe Phe Val Arg Asn Lys Lys
725 730 735

gtt aga agg gcc ccc ctc tct gaa gac ccc cac tcc ctg gga tgc tac 2256
Val Arg Arg Ala Pro Leu Ser Glu Asp Pro His Ser Leu Gly Cys Tyr
740 745 750

aat cca atg atg gaa gat ggc att agc tac acc acc ctg cgc ttt ccc 2304
Asn Pro Met Met Glu Asp Gly Ile Ser Tyr Thr Thr Leu Arg Phe Pro
755 760 765

gag atg aac ata cca cga act gga gat gca gag tcc tca gag atg cag 2352
Glu Met Asn Ile Pro Arg Thr Gly Asp Ala Glu Ser Ser Glu Met Gln
770 775 780

aga cct ccc cgg acc tgc gat gac acg gtc act tat tca gca ttg cac 2400
Arg Pro Pro Arg Thr Cys Asp Asp Thr Val Thr Tyr Ser Ala Leu His
785 790 795 800

aag cgc caa gtg ggc gac tat gag aac gtc att cca gat ttt cca gaa 2448
Lys Arg Gln Val Gly Asp Tyr Glu Asn Val Ile Pro Asp Phe Pro Glu
805 810 815

gat gag ggg att cat tac tca gag ctg atc cag ttt ggg gtc ggg gag 2496
Asp Glu Gly Ile His Tyr Ser Glu Leu Ile Gln Phe Gly Val Gly Glu
820 825 830

cgg cct cag gca caa gaa aat gtg gac tat gtg atc ctc aaa cat tga 2544
Arg Pro Gln Ala Gln Glu Asn Val Asp Tyr Val Ile Leu Lys His
835 840 845


<210> 8
<211> 847
<212> PRT
<213> Homo sapiens

<220>
<223> Amino-acid sequence of human CD22

<400> 8

Met His Leu Leu Gly Pro Trp Leu Leu Leu Leu Val Leu Glu Tyr Leu
1 5 10 15


Ala Phe Ser Asp Ser Ser Lys Trp Val Phe Glu His Pro Glu Thr Leu
20 25 30


Tyr Ala Trp Glu Gly Ala Cys Val Trp Ile Pro Cys Thr Tyr Arg Ala
35 40 45


Leu Asp Gly Asp Leu Glu Ser Phe Ile Leu Phe His Asn Pro Glu Tyr
50 55 60


Asn Lys Asn Thr Ser Lys Phe Asp Gly Thr Arg Leu Tyr Glu Ser Thr
65 70 75 80


Lys Asp Gly Lys Val Pro Ser Glu Gln Lys Arg Val Gln Phe Leu Gly
85 90 95


Asp Lys Asn Lys Asn Cys Thr Leu Ser Ile His Pro Val His Leu Asn
100 105 110


Asp Ser Gly Gln Leu Gly Leu Arg Met Glu Ser Lys Thr Glu Lys Trp
115 120 125


Met Glu Arg Ile His Leu Asn Val Ser Glu Arg Pro Phe Pro Pro His
130 135 140


Ile Gln Leu Pro Pro Glu Ile Gln Glu Ser Gln Glu Val Thr Leu Thr
145 150 155 160


Cys Leu Leu Asn Phe Ser Cys Tyr Gly Tyr Pro Ile Gln Leu Gln Trp
165 170 175


Leu Leu Glu Gly Val Pro Met Arg Gln Ala Ala Val Thr Ser Thr Ser
180 185 190


Leu Thr Ile Lys Ser Val Phe Thr Arg Ser Glu Leu Lys Phe Ser Pro
195 200 205


Gln Trp Ser His His Gly Lys Ile Val Thr Cys Gln Leu Gln Asp Ala
210 215 220


Asp Gly Lys Phe Leu Ser Asn Asp Thr Val Gln Leu Asn Val Lys His
225 230 235 240


Thr Pro Lys Leu Glu Ile Lys Val Thr Pro Ser Asp Ala Ile Val Arg
245 250 255


Glu Gly Asp Ser Val Thr Met Thr Cys Glu Val Ser Ser Ser Asn Pro
260 265 270


Glu Tyr Thr Thr Val Ser Trp Leu Lys Asp Gly Thr Ser Leu Lys Lys
275 280 285


Gln Asn Thr Phe Thr Leu Asn Leu Arg Glu Val Thr Lys Asp Gln Ser
290 295 300


Gly Lys Tyr Cys Cys Gln Val Ser Asn Asp Val Gly Pro Gly Arg Ser
305 310 315 320


Glu Glu Val Phe Leu Gln Val Gln Tyr Ala Pro Glu Pro Ser Thr Val
325 330 335


Gln Ile Leu His Ser Pro Ala Val Glu Gly Ser Gln Val Glu Phe Leu
340 345 350


Cys Met Ser Leu Ala Asn Pro Leu Pro Thr Asn Tyr Thr Trp Tyr His
355 360 365


Asn Gly Lys Glu Met Gln Gly Arg Thr Glu Glu Lys Val His Ile Pro
370 375 380


Lys Ile Leu Pro Trp His Ala Gly Thr Tyr Ser Cys Val Ala Glu Asn
385 390 395 400


Ile Leu Gly Thr Gly Gln Arg Gly Pro Gly Ala Glu Leu Asp Val Gln
405 410 415


Tyr Pro Pro Lys Lys Val Thr Thr Val Ile Gln Asn Pro Met Pro Ile
420 425 430


Arg Glu Gly Asp Thr Val Thr Leu Ser Cys Asn Tyr Asn Ser Ser Asn
435 440 445


Pro Ser Val Thr Arg Tyr Glu Trp Lys Pro His Gly Ala Trp Glu Glu
450 455 460


Pro Ser Leu Gly Val Leu Lys Ile Gln Asn Val Gly Trp Asp Asn Thr
465 470 475 480


Thr Ile Ala Cys Ala Arg Cys Asn Ser Trp Cys Ser Trp Ala Ser Pro
485 490 495


Val Ala Leu Asn Val Gln Tyr Ala Pro Arg Asp Val Arg Val Arg Lys
500 505 510


Ile Lys Pro Leu Ser Glu Ile His Ser Gly Asn Ser Val Ser Leu Gln
515 520 525


Cys Asp Phe Ser Ser Ser His Pro Lys Glu Val Gln Phe Phe Trp Glu
530 535 540


Lys Asn Gly Arg Leu Leu Gly Lys Glu Ser Gln Leu Asn Phe Asp Ser
545 550 555 560


Ile Ser Pro Glu Asp Ala Gly Ser Tyr Ser Cys Trp Val Asn Asn Ser
565 570 575


Ile Gly Gln Thr Ala Ser Lys Ala Trp Thr Leu Glu Val Leu Tyr Ala
580 585 590


Pro Arg Arg Leu Arg Val Ser Met Ser Pro Gly Asp Gln Val Met Glu
595 600 605


Gly Lys Ser Ala Thr Leu Thr Cys Glu Ser Asp Ala Asn Pro Pro Val
610 615 620


Ser His Tyr Thr Trp Phe Asp Trp Asn Asn Gln Ser Leu Pro Tyr His
625 630 635 640


Ser Gln Lys Leu Arg Leu Glu Pro Val Lys Val Gln His Ser Gly Ala
645 650 655


Tyr Trp Cys Gln Gly Thr Asn Ser Val Gly Lys Gly Arg Ser Pro Leu
660 665 670


Ser Thr Leu Thr Val Tyr Tyr Ser Pro Glu Thr Ile Gly Arg Arg Val
675 680 685


Ala Val Gly Leu Gly Ser Cys Leu Ala Ile Leu Ile Leu Ala Ile Cys
690 695 700


Gly Leu Lys Leu Gln Arg Arg Trp Lys Arg Thr Gln Ser Gln Gln Gly
705 710 715 720


Leu Gln Glu Asn Ser Ser Gly Gln Ser Phe Phe Val Arg Asn Lys Lys
725 730 735


Val Arg Arg Ala Pro Leu Ser Glu Asp Pro His Ser Leu Gly Cys Tyr
740 745 750


Asn Pro Met Met Glu Asp Gly Ile Ser Tyr Thr Thr Leu Arg Phe Pro
755 760 765


Glu Met Asn Ile Pro Arg Thr Gly Asp Ala Glu Ser Ser Glu Met Gln
770 775 780


Arg Pro Pro Arg Thr Cys Asp Asp Thr Val Thr Tyr Ser Ala Leu His
785 790 795 800


Lys Arg Gln Val Gly Asp Tyr Glu Asn Val Ile Pro Asp Phe Pro Glu
805 810 815


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820 825 830


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835 840 845


<210> 9
<211> 26
<212> DNA
<213> Artificial

<220>
<221> misc_feature
<223> Primer besed on murine CD22


<400> 9
ccaagcttgc caccatgcgc gtccat 26


<210> 10
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<212> DNA
<213> Artificial


<220>
<221> misc_feature
<223> Primer besed on murine CD22


<400> 10
atacttaaca tccagatgca 20


<210> 11
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<212> DNA
<213> Artificial

<220>
<221> misc_feature
<223> Primer besed on human CD22


<400> 11
accccgaagt tggagatcaa ggtc 24


<210> 12
<211> 20
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<213> Artificial


<220>
<221> misc_feature
<223> Primer besed on human CD22


<400> 12
cttttctgct cagaaggaac 20


<210> 13
<211> 20
<212> DNA
<213> Artificial

<220>
<221> misc_feature
<223> Primer besed on human CD22


<400> 13
cctcccaaga aggtgaccac 20


<210> 14
<211> 26
<212> DNA
<213> Artificial

<220>
<221> misc_feature
<223> Primer besed on human CD22


<400> 14
gcctgcaggt gtcaatgttt gaggat 26




【特許請求の範囲】
【請求項1】
B細胞特異的表面抗原に対する抗体のスクリーニング方法であり、i) B細胞特異的表面抗原に対する抗体をB細胞に添加する工程、ii) 次にB細胞によるInterleukine-6産生が変化したことを確認する工程、および/または、B細胞によるInterleukine-10産生が変化したことを確認する工程を有する、抗体のスクリーニング方法。
【請求項2】
B細胞特異的表面抗原が、CD22α、CD22β、CD19、CD20、CD79αおよびCD79βから選ばれるいずれか一つあるいは複数である、請求項1記載のスクリーニング方法。
【請求項3】
B細胞特異的表面抗原が、CD22αおよび/またはCD22βである、請求項1または2記載のスクリーニング方法。
【請求項4】
B細胞が、株化B細胞、げっ歯類末梢血由来細胞、げっ歯類リンパ節由来細胞、ヒト末梢血由来細胞、ヒトリンパ節由来細胞およびヒト扁桃腺由来細胞から選ばれる、請求項1から3のいずれかに記載のスクリーニング方法。
【請求項5】
B細胞によるInterleukine-6産生が、B細胞の活性化による誘導および/または増強である、請求項1から4のいずれかに記載のスクリーニング方法。
【請求項6】
B細胞の活性化が、抗IgM抗体、抗IgM抗体ビーズ、抗IgG抗体、抗IgG抗体ビーズ、抗Ig抗体、抗Ig抗体ビーズ、Staphylococcus aureus CowanI株の菌体成分 、Lipopolysaccharide 、Pokeweed mitogen 、Epstein-Barr virus 、CpG oligodeoxynucleotidesおよびToll like receptor ligandから選ばれるいずれか一つあるいは複数による活性化である、請求項5記載のスクリーニング方法。
【請求項7】
ii)の工程が、B細胞によるInterleukine-6産生が抑制されるものであり、および/または、B細胞によるInterleukine-10産生が増強されるものである、請求項1から6のいずれかに記載のスクリーニング方法。
【請求項8】
B細胞によるInterleukine-6産生の抑制が、Interleukine-6を産生するB細胞のみを消失させ、および/または、Interleukine-6を産生するB細胞のみにInterleukine-6産生抑制を生じさせることである、請求項7記載のスクリーニング方法。
【請求項9】
Interleukine-6産生の変化が、5%以上100%以下抑制されたことである、請求項1から8のいずれかに記載のスクリーニング方法。
【請求項10】
Interleukine-6産生の変化が、25%以上100%以下抑制されたことである、請求項1から8のいずれかに記載のスクリーニング方法。
【請求項11】
Interleukine-6産生の変化が、40%以上100%以下抑制されたことである、請求項1から8のいずれかに記載のスクリーニング方法。
【請求項12】
Interleukine-10産生の変化が、150%以上増強されたことである、請求項1から11のいずれかに記載のスクリーニング方法。
【請求項13】
請求項1記載の方法で得られた抗体を遺伝子組換えの手法により製造する、抗体の製造方法。
【請求項14】
請求項1から13のいずれかに記載の方法により得られる抗体。
【請求項15】
抗体がモノクローナル抗体である、請求項14記載の抗体。
【請求項16】
抗体がヒトモノクローナル抗体である、請求項14または15記載の抗体。
【請求項17】
請求項14から16のいずれかに記載の抗体を有効成分として含有する医薬組成物。
【請求項18】
Interleukine-6および/またはInterleukine-10が関与する疾患並びにBリンパ腫から選ばれる疾患の治療および/または予防に用いられる請求項17に記載の医薬組成物。
【請求項19】
自己免疫疾患またはキャッスルマン病の予防および/または治療に用いられる請求項17に記載の医薬組成物。
【請求項20】
慢性関節リウマチ、多発性硬化症または全身性エリテマトーデスの予防および/または治療に用いられる請求項17に記載の医薬組成物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−222255(P2010−222255A)
【公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−160531(P2007−160531)
【出願日】平成19年6月18日(2007.6.18)
【出願人】(000002956)田辺三菱製薬株式会社 (225)
【Fターム(参考)】