説明

抗体提示酵母およびその作製方法

【課題】
抗E2抗体遺伝子に人為的に変異導入したライブラリーからの高親和性抗体の効率的なスクリーニング方法の開発のための抗E2抗体提示酵母の開発
【解決の手段】
抗E2抗体遺伝子の一部をコードするDNAを有し、酵母表層に提示するためのアンカータンパク質遺伝子を含んだ酵母用発現ベクターを、酵母に形質転換することにより抗E2抗体を表層に提示した形質転換酵母の作製。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、抗E2抗体を細胞表層に提示する抗体提示酵母およびその作製方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
E2(17β−エストラジオール)は、主として卵巣から産生され、卵胞発育に伴い特徴的な分泌パターンを示し、妊娠中は胎盤性エストロゲンの一部として、思春期、不妊症、更年期、閉経婦人における卵巣機能の診断マーカーとして重要である。そのため、E2に対するモノクローナル抗体を作成することができれば、血液検査による病気の早期診断、治療のモニタリングが可能となる。
【0003】
モノクローナル抗体の作製方法には、大きく分けて、ハイブリドーマ法と進化工学的な手法がある。ハイブリドーマ法は、マウス等の動物に目的抗原を注射することで免疫化し、目的抗体を産生するB細胞と、不死のガン細胞であるミエローマ細胞とを細胞融合することで抗体を産生し不死であるハイブリドーマを作製し、スクリーニングを行うことで目的抗原に対し高い親和性、特異性の抗体を得る方法である(非特許文献1)。一方、進化工学的手法は、error−prone PCR法(非特許文献2)、相同組換法(非特許文献3)、DNAシャッフリング法(非特許文献4)などの変異導入法を用いて、抗体遺伝子にランダムな変異を導入しライブラリーを作製する。そして、このライブラリーの中から高機能な抗体を選び出すために、蛋白質と遺伝子情報が対となるファージディスプレイ法(非特許文献5)、リボソームディスプレイ法(非特許文献6)、バクテリアディスプレイ法(非特許文献7)などを用いてスクリーニングを行うことにより、目的抗原に対し親和性、特異性の高い抗体を得る方法である。
【0004】
進化工学的手法ならば、生体内で起こる変異を生体外で人為的に起こせるため、生体内では起こりくい変異導入も可能であるため、より高機能な抗体を得られる可能性がある。
【0005】
【非特許文献1】G.Koehler and C.Milstein,”continuous cultures of fused cells secreting antibody of predefined specificity” Nature 256巻, 495−497頁 1975年
【非特許文献2】Leung,D.W., Chen,E. and Goeddel,D.W.,“A method for random mutagenesis of a defined DNA segment using a modified polymerase chain reaction” Techniques 1巻 11−15頁 1989年
【非特許文献3】Peter L.Wang, Benny K.C.Lo, and Greg Winter “Generating molecular diversity by homologous recombination in Escherichia coli” Protein Engineering,Design&Selection 18巻 8号 397−404頁 2005年
【非特許文献4】Willem P.C.Stemmer, “Rapid evolution of a protein in vitro by DNA shuffling” Nature 370巻 389391頁 1994年
【非特許文献5】James D.Marks,他4名,“Human Antibodies from V−gene Libraries Display on Phage”, Journal of Molecular Biology 222巻 581−597頁 1991年
【非特許文献6】Jozef Hanes, and Andreas Pluckthun, “In vitro selection and evolution of functional proteins by using ribosome display ” The National Academy of Sciences of The USA ,94巻 4937−4942頁 1997年
【非特許文献7】Georgiou G, Stathopoulos C, 他5名 “Display of heterologous proteins on the surface of microorganisms: from the screening of combinatorial libraries to live recombinant vaccines” Nature Biotechnology 15巻 29−34頁 1997年
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特定の抗原と高い親和性・特異性を有する抗E2抗体を取得するためには、進化工学的手法で作製したライブラリーからのスクリーニングが必要である。このスクリーニングには、ファージディスプレイ法、リボソームディスプレイ法、バクテリアディスプレイ法、などのディスプレイ法が用いられるが、これらのディスプレイ法では発現できる蛋白質のサイズに制限があり、大きな蛋白質を発現及び提示させることは困難である。また、これらのディスプレイ法では用いられている宿主が原核細胞であるため、生産されるタンパク質にアセチル化、リン酸化および糖鎖の付加などの翻訳後修飾が起こらないため、提示されるタンパク質が本来の活性を示していない可能性がある。そのため、比較的大きな蛋白質でも発現することが可能で、翻訳後修飾が起こる真核生物でのディスプレイ法が望まれている。
【0007】
本発明の目的は、抗E2抗体等の抗体遺伝子に人為的に変異導入したライブラリーからの高親和性抗体の効率的なスクリーニング方法の開発のための抗E2抗体等の抗体を提示する酵母の提供およびその作製方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
タンパク質生産の宿主として主に使われている大腸菌、酵母、昆虫細胞、動物細胞等の中で、酵母は大量培養方法が確立しており、生産されてくるタンパク質のアセチル化、リン酸化および糖鎖の付加などの翻訳後修飾も動物細胞の場合と類似していると考えられている。また、酵母はファージなどに比べ細胞のサイズが大きいため、表層に提示できる蛋白質も多く、比較的大きな蛋白質も提示することができる。このため、酵母を宿主とした蛋白質のディスプレイ法を用いて酵母表層へ抗体を提示できれば、ファージディスプレイ法、リボソームディスプレイ法、バクテリアディスプレイ法を用いるよりも、親和性、特異性の高い抗体のスクリーニングなどにおいて有用であると考えられる。そこで、抗E2抗体提示酵母の作製が必要である。
【0009】
酵母のベクターとしては、酵母専用のベクターだけではなく、酵母と大腸菌の両方で使えるシャトルベクターもある。また、ベクターのタイプとしてはマルチコピー型、ゲノム組込型がある。本発明においては、スクリーニングを目的とした抗E2抗体提示酵母の作製なので、酵母に比べると扱いやすい大腸菌でも使用できるシャトルベクターで、スクリーニング後に酵母からプラスミド抽出ができるようマルチコピー型のプラスミドを使用することが望ましい。
【0010】
細胞からmRNAを抽出する方法としては、グアニジンチオシアネートでRNaseを失活させた細胞抽出液を高密度の塩化セシウム溶液で密度勾配遠心を行いmRNAを回収するグアニジンー塩化セシウム超遠心法や、 RNAはDNAに比べて2位の炭素に水酸基が一つ多くあるため、酸性下でフェノール処理するとDNAは疎水性にまさるフェノール層に分配されるが、RNA水相に分配性質を利用してRNAを抽出するAGPC法(Acid guanidinium−Phenol−Chloroform法)などがあり、どれを用いてもよい。また、各メーカーからRNA抽出用のkitが販売されているのでそれらを用いても構わない。
【0011】
mRNAからのcDNA合成には逆転写酵素を用いて行う。cDNAからの遺伝子増幅にはPCR(Polymerase Chain Reaction)、LAMP(Loop−mediated Isothermal Amplification of DNA)等の増幅法があるが、どれを用いてもかまわない。また、mRNAからのcDNA増幅法には、RT−PCR(Reverse−Transcriptase PCR)を用いると効率がよいが、どの方法を用いても問題はない。
【0012】
インサートである抗体遺伝子を増幅し、インサートとベクターを制限酵素で処理した後、Ligationし、大腸菌に形質転換するが、形質転換法には化学的なヒートショック法と、物理的なエレクトロポレーション法がある。この2つの方法では、一般に形質転換効率はヒートショック法よりもエレクトロポレーション法の方が高いためエレクトロポレーション法で行うことが望ましい。
【0013】
大腸菌からのプラスミド抽出法には、大腸菌を溶液に懸濁し煮沸することで溶菌し、フェノール/クロロホルムで蛋白質を変性させ、除去しプラスミドを取出すボイル法や、アルカリ溶液で大腸菌を溶菌するアルカリ溶解法などがある。現在は、各メーカーからアルカリ溶解法での大腸菌からのプラスイミド抽出kitが販売されており簡便な方法で精製度の高いプラスミド抽出が行えるためそれらを用いれば問題はない。
【0014】
大腸菌から抽出したプラスミドを酵母へ形質転換するが、その酵母には代表的なものに、Saccharomyces cerevisiae、Pichia pastorisなどが挙げられ、どれを用いてもかまわない。また、酵母の形質転換の方法には、酵母の細胞壁を適当な細胞壁溶解酵素で除去して生成するプロトプラストに、ポリエチレングリコールとカルシウム存在下で遺伝子を導入するプロトプラスト法や、パルスで物理的な穴を細胞に開けるエレクトロポレーション法や、リチウム、セシウム、ルビジウムなどのアルカリ一価カチオンで処理することによって、酵母細胞にコンピテント能(遺伝子取り込み能力)を賦与し、ポリエチレングリコール存在下で酵母細胞に遺伝子を取り込ませる金属処理法などがある。この中で最も形質転換効率の高い方法は、プロトプラスト法であるが、操作が煩雑な上に細胞壁を溶解した後のポリエチレングリコール処理によって細胞融合が起こってしまう問題があるため、簡便な金属処理法を用いる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、抗E2抗体を細胞表層に提示する形質転換酵母を提供でき、これにより、真核微生物である酵母で変異を入れた抗体ライブラリーからスクリーニングを行えば、他のディスプレイ法を用いるより高い親和性、特異性の抗体の取得に非常に有用となる。本発明により、抗E2抗体(B029)を細胞表層に提示する形質転換酵母を作製できた。
【実施例】
【0016】
以下に、発明を更に詳細に説明するために実施例を示すが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1) 提示用ベクターの調整と形質転換
抗E2抗体産生ハイブリドーマ(B029)よりtotalRNA(RNeasy Plus Mini Kit:QUIAGEN社製)を抽出し、逆転写酵素(SuperScript2RNaseH ReverseTranscriptase:Gibco社製)、配列表の配列番号1、2を用いて42℃で2時間処理した後、70℃で15分処理しRibonucleaseH(Invitrogen社製)を2.5μl加えてRNAを分解した後、PCR Purification Kit(QIAGEN社製)で精製しcDNA合成を行った。このcDNAから、配列表の配列番号3〜20を用いて抗体遺伝子のH鎖(VH、CH1)、配列表の配列番号21〜42を用いてL鎖(Vκ、Cκ)をPCR(98℃/1分、98℃/30秒、55℃/15秒、72℃/30秒、25サイクル、72℃/2分)により増幅した。また、このときPCRによりL鎖とアンカー蛋白であるα−アグルチニンとの間にはFLAG Tagを入れ、H鎖の方にはHis Tagを入れた。PCRによる増幅後、H鎖を制限酵素(Sac2、KpnI:タカラバイオ社製)で処理し、ゲルの切出し精製(QIAquick Gel Extraction Kit:QUIAGEN社製)後、表層提示用シャトルベクターpCAS1(非特許文献11)へLigation(Mighty Mix(タカラバイ社製))した。また、L鎖を(SacII、XhoI:タカラバイオ社製)で処理し、ゲルの切出し精製(QIAquick Gel Extraction Kit:QUIAGEN社製)後、表層提示用シャトルベクターpERSへLigation(Mighty Mix:タカラバイ社製)した。その後、二つのLigation産物をそれぞれ大腸菌 (JM109:タカラバイオ社製)へヒートショックにて形質転換を行った。形質転換後の大腸菌からプラスミド抽出(QIAprep Spin Miniprep kit:QUIAGEN社製)を行い、抗体遺伝子をクローニングした表層提示用プラスミド(pCAS1−H,pERS−L)を作製した。
【0017】
作製したプラスミド(pCAS1−H,pERS−L)を、SDC+WU培地(yeast Nirogen Base w/o Amino Acid (B・D社製) 6.7g/L、D−(+)−Glucose(和光純薬工業社製)20g/L、Bacto Casamino Acid(B・D社製)20g/L、L−Tryptophan(nucalaitesque社製) 20mg/L、Uracil(和光純薬工業社製)20mg/L)で培養した酵母(Saccharomyces cerevisiae)へそれぞれ形質転換(Frozen−EZ YeastTransformationII:ZYMO RESEARCH社製)することにより、アンカータンパクであるα−アグルチニンを介して抗E2抗体(B029)(Fab)を表層に提示した酵母を作製した(図1参照)。
【0018】
(非特許文献11) S.Shibasaki, M. Ueda 他6名 ”Quantitative evalution of the enhanced green fluorescent protein displayed on the cell surface of Saccharomyces cerevisiae by fluorometric and confocal laser scanning microscopic analyses” Applied Microbiology and Biotetechnology. 55巻 471−475頁 2001年
(実施例2) 1ベクターでの抗体提示
実施例1で作製したベクター(pCAS−H、pERS−L)を用いて、pERS−LベクターにpCAS−HのH鎖を導入することにより、1ベクターに抗体遺伝子のH鎖、L鎖を入れて酵母表層に抗E2抗体を提示させることを行った。まず、pCAS−H をテンプレートとして配列表の配列番号43,44を用いてPCR(96℃/2分、96℃/1分、60℃/15秒、72℃/4分、27サイクル、72℃/4分)を行いGAPDH(Glyceraldehyde 3−phosphate dehydrogenase)プロモーターからH鎖を含む形で増幅し、ゲルの切出し精製 (QIAquick Gel Extraction Kit:QUIAGEN社製)を行った。その後、PCR産物、pERS−Lプラスミドをそれぞれ制限酵素KpnI(タカラバイオ社製)で処理し、pERS−Lプラスミド をAlkaline Phosphatase(E. coli C75(タカラバイオ社製))で37℃、1時間、脱リン酸化処理をした後、フェノール、クロロホルムで2回洗浄し、エタノール沈殿した。こうして調整した、PCR産物とpERS−LプラスミドをLigation(Mighty Mix:タカラバイ社製)し、その後大腸菌 (JM109:タカラバイオ社製)へ形質転換を行い、抗体遺伝子を二つ含んだpERS−HLプラスミドベクターを作製した。大腸菌からプラスミド抽出(QIAprep Spin Miniprep kit:QUIAGEN社製)を行い、得られたプラスミドを、SDC+WU(yeast Nirogen Base w/o Amino Acid (B・D社製) 6.7g/L、D−(+)−Glucose(和光純薬工業社製)20g/L、Bacto Casamino Acid(B・D社製)20g/L、L−Tryptophan(nucalaitesque社製) 20mg/L、Uracil(和光純薬工業社製)20mg/L)培地で培養した酵母(Saccharomyces cerevisiae)へ形質転換(Frozen−EZ YeastTransformationII ZYMO RESEARCH社製)し1つのベクターで、アンカータンパクであるα−アグルチニンを介して抗E2抗体(B029)(Fab)を表層に提示した酵母を作製した(図2参照)。
【0019】
(実施例3) 表層提示抗体のELISAによる確認
実施例1、2で作成した形質転換酵母はα−アグルチニンを介してFLAG Tag(アミノ酸配列5’−Asp−Tyr−Lys−Asp−Asp−Asp−Asp−Lys−3’)をはさみ抗体(B029)を提示している。そこで、FLAG Tag中の Asp−Asp−Asp−Asp−Lysに特異的な酵素rEK(リコンビナントエンテロキナーゼ:タカラバイオ社製)を用いて選択培地(2ベクターの場合SDC培地(yeast Nirogen Base w/o Amino Acid (B・D社製)6.7g/L、D−(+)−Glucose(和光純薬工業社製)20g/L、Bacto Casamino Acid(B・D社製)20g/L)、1ベクターの場合SDC+W(Yeast Nirogen Base w/o Amino Acid (B/D社製) 6.7g/L、D−(+)−Glucose(和光純薬工業社製)20g/L、Bacto Casamino Acid(B・D社製)20g/L、L−Tryptophan(nucalaitesque社製)20mg/L)5mlで1〜2日培養した形質転換酵母を3,000rpm 5minで遠心し、上清を捨て1mlの滅菌水に懸濁する洗浄を3回行い、300μlの系で室温、16時間処理することで、酵母表層から抗体分子を切り出した。この切り出した抗体が抗原に反応するかを調べるため、ELISAを行った。ELISAは、蛍光用98穴プレート(NUNC社製)にanti−IgG−(Fab)2抗体(ICN Biomedical社製)1μg/mlを100μl/wellで撒き、4℃で一晩置いた後、TBSで3回洗浄後、Starting Block(PIERCE社製)を300μl/wellで撒き、37℃で1hour置いた。その後、TBSTで3回洗浄後、rEK処理をした溶液を3,000rpm 5minで遠心し上清を100μl/wellで撒き、37℃で1hour置いた後、TBSTで3回洗浄後、E2−ALP (Alkaline Phosphatase) (0.081μg/ml)を100μl/wellで撒き37℃で1hour置いた後、TBSTで3回洗浄後、蛍光基質4MUP(東ソー社製)を100μl/wellで撒き37℃で1hour置き、蛍光を測定した(Infinite M200:TECAN社製)。その結果、2つのベクターで形質転換した酵母、1ベクターで形質転換した酵母それぞれで、酵素処理をして切り出した抗体が抗原であるE2に反応することが確認できた(図3参照)。これにより抗E2抗体がFLAG Tagをはさみ酵母表層に提示されていることが確認できた。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】実施例1で示した、抗E2抗体(B029)を表層提示用ベクター(pCAS1、pERS)にクローニングし、酵母へ形質転換するまでの概略図である。
【図2】実施例2で示した、pERSベクター1つで抗E2抗体(B029)を酵母表層へ提示するまでの概略図である。
【図3】実施例3で示した、形質転換した酵母をrEK(リコンビナントエンテロキナーゼ)で処理し酵母表層に抗体が提示されているかを調べるために行ったELISAの結果であり、Aは2ベクター系、Bは1ベクター系の結果であり、図中、X軸(横軸)はサンプルの希釈倍率を、Y軸(縦軸)は447nmにおける蛍光強度(任意の単位)を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
17β−エストラジオールに特異的に結合する抗体を酵母の細胞壁に提示した形質転換酵母であって、前記抗体のC末端が酵母の細胞壁に結合可能なアンカー蛋白質のN末端に結合した融合蛋白質として発現され、前記形質転換酵母が前記融合蛋白質を発現し当該融合蛋白質のアンカードメインが細胞壁に結合され、前記抗体が前記形質転換酵母の細胞壁の外側に存在している、抗体提示酵母。
【請求項2】
17β−エストラジオールに特異的に結合する抗体の遺伝子の一部をコードするDNAを有し、酵母表層に提示するためのアンカータンパク質遺伝子を含んだ酵母用発現ベクターを、酵母に形質転換することにより、17β−エストラジオールに特異的に結合する抗体を酵母細胞壁表層に提示させる、抗体提示酵母の作製方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−35508(P2010−35508A)
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−203854(P2008−203854)
【出願日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【出願人】(000003300)東ソー株式会社 (1,901)
【Fターム(参考)】